(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6776496
(24)【登録日】2020年10月12日
(45)【発行日】2020年10月28日
(54)【発明の名称】吸収性物品
(51)【国際特許分類】
A61F 13/56 20060101AFI20201019BHJP
A61F 13/505 20060101ALI20201019BHJP
A61F 13/551 20060101ALI20201019BHJP
A61F 13/58 20060101ALI20201019BHJP
【FI】
A61F13/56 110
A61F13/505 100
A61F13/551 100
A61F13/58
【請求項の数】4
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2015-149881(P2015-149881)
(22)【出願日】2015年7月29日
(65)【公開番号】特開2017-29243(P2017-29243A)
(43)【公開日】2017年2月9日
【審査請求日】2018年7月4日
(73)【特許権者】
【識別番号】000183462
【氏名又は名称】日本製紙クレシア株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100144048
【弁理士】
【氏名又は名称】坂本 智弘
(74)【代理人】
【識別番号】100186679
【弁理士】
【氏名又は名称】矢田 歩
(74)【代理人】
【識別番号】100189186
【弁理士】
【氏名又は名称】大石 敏弘
(72)【発明者】
【氏名】蓑田 哲宏
(72)【発明者】
【氏名】水口 克
【審査官】
冨江 耕太郎
(56)【参考文献】
【文献】
国際公開第2007/142146(WO,A1)
【文献】
特開2000−296151(JP,A)
【文献】
特開平11−99179(JP,A)
【文献】
実公昭47−40720(JP,Y1)
【文献】
特開2001−46425(JP,A)
【文献】
特開平11−318985(JP,A)
【文献】
特表2012−515058(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61F13/15−13/84
A61L15/16−15/64
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
アウターである紙おむつと接着して使用する、紙おむつ用インナーである吸収性物品であって、
液透過性のトップシートと、
前記トップシートに対向して配置された液不透過性のバックシートと、
前記トップシートと前記バックシートの間に配置された吸収体と、
を備え、
前記インナーである吸収性物品は、長手方向前後の両端部において、前記バックシートに貼り付けられると共に、前記両端部から長手方向に延出したタブ部を有し、
前記タブ部は、前記吸収性物品の幅方向の中央部に位置し、前記タブ部の非肌当接面側に形成されている係止手段を有し、
前記係止手段は、前記タブの長手方向端部から前記吸収性物品の長手方向の中央部方向に延出し、前記吸収性物品の長手方向の前記両端部を境界にして、折り返しが可能となるように分割されており、
廃棄時には、前記アウターである紙おむつから取り外され、前記トップシートを内側にして、前記紙おむつ用インナーである吸収性物品を折り畳むか、丸めるかした後、前記係止手段で前記バックシートに係止可能としたことを特徴とする紙おむつ用インナーである吸収性物品。
【請求項2】
前記係止手段は、略矩形であることを特徴とする請求項1に記載の吸収性物品。
【請求項3】
前記タブ部の長手方向端部に、つまみ部が設けられていることを特徴とする請求項1に記載の吸収性物品。
【請求項4】
前記バックシートは、不織布と、前記不織布に積層された通気性ポリオレフィン系フィルムと、を備えることを特徴とする請求項1に記載の吸収性物品。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、吸収性物品に関する。
【背景技術】
【0002】
大人用紙おむつには、テープ止めタイプ、尿取りパッド、パンツタイプ等がある。これらの紙おむつは、着用対象者の排泄における介護の必要度に応じて適宜選択されている。
【0003】
ところで、テープ止めタイプ及びパンツタイプの紙おむつは、それ自体を単独で使用する場合と、内側に尿取りパッドを入れて併用する場合があるが、現在は、尿取りパッドと併用して使用する場合がほとんどである。その理由は、紙おむつの1枚当たりのコストが高いことにある。このため、液透過性のトップシートと、液不透過性のバックシートと、その間に介在する吸収体とを備えた吸収性物品(尿取りパッド)を紙おむつのトップシート上に重ねて使用している。すなわち、尿取りパッドで排泄物を吸収し、保持した後、尿取りパッドのみを交換するため、安価な尿取りパッドを排泄後に取り換えるだけで済み、経済的に使用することができる。
【0004】
また、パンツタイプの紙おむつは、排泄の自立を促すために、自分で歩き、あるいは動くことができる人を対象としており、文字通りパンツ形状になっている。しかし、パンツタイプの紙おむつをアウター、尿取りパッドをインナーとして併用する場合、紙おむつの着用対象者が比較的動けるため、インナーの尿取りパッドがずれ、排出物が漏れてパンツタイプの紙おむつを汚してしまう恐れが生じる。
【0005】
このことを解決するために、特許文献1又は2に、尿取りパッドの衣類側の面に面ファスナーの係止手段を設けた技術が開示されている。特許文献1には、透液性表面シートと、不透液性裏面シートと、これら両シート間に介在する吸液性コアとを有し、前記裏面シートに着衣の内面へ取り外し可能に止着できる取り付け部材を備えた使い捨ての体液処理用品が開示されている。
【0006】
また、特許文献2には、不透液性バックシートの裏面における背側には、フック状突起を有すると共に長尺状を成す一対の背側フックテープが、背側から腹側に向かって裾広がりであるハの字状を成すように配置され、かつ固着されている吸収パッドが開示されている。
【0007】
一方、パンツタイプの紙おむつのインナーとして使用する、パンツ専用のパッドも開発されている。パンツタイプの紙おむつの中に、パッドを併用する場合、あらかじめパンツタイプの紙おむつの中にパッドを固定し、パンツを履く、もしくは、パンツに足を通して腰まで持ち上げる途中の段階で、パッドを挿入、固定し、サイドにパンツを引き上げて装着する方法が採用されている。しかしながら、パンツ専用の装着は着用者本人、もしくは介護者が行ない、しかも通常の尿取りパッドより小さいことから、適切な位置に装着しなければ漏れや着用時に違和感が生じることになる。
【0008】
このため、特許文献3に、第1係合部を有する裏面シートを備えた吸収パッドと、第2係合部を有する吸収パッド保持体とからなり、第1係合部と第2係合部とを係合させることによって、吸収パッドを吸収パッド保持体に取り付けてなる吸収性物品及び吸収パッド保持体が提案されている。
【0009】
特許文献3によれば、吸収パッドがずれない吸収性物品を提供することができる。しかしながら、上記吸収パッド保持体である紙おむつ本体を使用しない場合は、付属品として、専用の第2係合部に相当する部材を他の紙おむつ本体に接合する必要がある。そのため、第2係合部の位置決め等を利用者自身が行わなければならないため、使用に手間がかかるため好ましくない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0010】
【特許文献1】特開2001−145662号公報
【特許文献2】特開2010−046173号公報
【特許文献3】特開2004−261332号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
そこで、本発明では、上記のような課題にかんがみ、装着時においてパンツへの位置決めが容易で、かつずれにくい吸収性物品を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
上記課題を解決するため、本発明の吸収性物品は、以下のような解決手段を提供する。
【0013】
アウターである紙おむつと接着して使用する、紙おむつ用インナーである吸収性物品であって、
液透過性のトップシートと、
前記トップシートに対向して配置された液不透過性のバックシートと、
前記トップシートと前記バックシートの間に配置された吸収体と、
を備え、
前記インナーである吸収性物品は、長手方向前後の両端部において
、前記バックシートに貼り付けられると共に、前記両端部から長手方向に延出したタブ部を有し、
前記タブ部は、前記吸収性物品の幅方向の中央部に位置し、前記タブ部の非肌当接面側に形成されている係止手段を有し、
前記係止手段は、
前記タブの長手方向端部から前記吸収性物品の長手方向の中央部方向に延出し、前記吸収性物品の長手方向の前記両端部を境界にして、折り返しが可能となるように分割されており、
廃棄時には、
前記アウターである紙おむつから取り外され、前記トップシートを内側にして、前記紙おむつ用インナーである吸収性物品を折り畳むか、丸めるかした後、前記係止手段で
前記バックシートに係止可能としたことを特徴とする。
【0014】
また、係止手段は、略矩形であ
ることを特徴とする。
【0015】
また、前記タブ部の長手方向端部に、つまみ部が設けられていることを特徴とする。
【0016】
また、前記バックシートは、不織布と、前記不織布に積層された通気性ポリオレフィン系フィルムと、を備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0017】
本発明によれば、装着時においてパンツへの位置決めが容易で、かつずれにくい吸収性物品を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【
図1】本発明の実施形態に係る吸収性物品を示す概略図である。
【
図2】
図1の吸収性物品の展開図である。
図2(a)は、トップシート側から見た展開図である。
図2(b)は、バックシート側から見た展開図である。
【
図4】本発明の実施形態に係る吸収性物品の廃棄状態を示した斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
図1から
図3を参照して、本発明の実施形態に係る吸収性物品10について詳細に説明する。なお、実施形態の説明は、全体を通して同じ要素には同じ番号を付している。本明細書の説明において、体液とは、尿、血液や軟便中の水分等の体内から体外に排出された液体をいう。また、吸収性物品10の着用時とは、吸収性物品10の装着時及び着用後の少なくとも一方を示す。なお、本明細書の説明において、吸収性物品10の長手方向とは、吸収性物品が着用されたときに着用者の前後にわたる方向をいい、図中、符号Yで示す。また、吸収性物品の幅方向とは、吸収性物品10の長手方向に直交する方向をいい、図中、符号Xで示す。
【0020】
図1は、本発明の実施形態に係る吸収性物品10を示す概略図であり、詳しくは、アウターの一例としてのパンツタイプの紙おむつの斜視図である。また、
図2は、本発明の実施形態に係る吸収性物品10の展開図であり、
図2(a)は、トップシート側から見た展開図である。
図2(b)は、バックシート側から見た展開図である。更に、
図3は、
図2のA−A’線における吸収性物品10の断面図である。
【0021】
アウター1として、
図1に示すようなパンツタイプの紙おむつが例示されているが、これに限定されるものではなく、幼児又は成人用を問わず、テープ止めタイプの紙おむつ、その他のアウターであってもよい。なお、インナーとして、吸収性物品10が係止される。係止方法については後述する。
【0022】
(吸収性物品の構成)
図2及び
図3に示すように、吸収性物品10は、肌当接面側に配された液透過性のトップシート11と、トップシート11に対向して配置された液不透過性のバックシート12と、トップシート11とバックシート12との間に配置された吸収体13と、を備える。これにより、吸収体13は、トップシート11とバックシート12の間に挟まれた構造になっている。また、吸収性物品10は、トップシート11の長手方向前後の両端部において長手方向に延出したタブ部14を有する。
【0023】
(トップシート)
トップシート11は、吸収体13に向けて体液を速やかに通過させるパーツであり、吸収体13を介挿して、バックシート12と対向して配置されている。トップシート11は、肌と当接するシートになることから、柔らかな感触で、肌に刺激を与えないような基材、例えば、エアスルー不織布を代表とするサーマルボンド不織布等の不織布、サーマルボンド/スパンボンドを積層した複合不織布、開口ポリエチレンフィルム等の開口性フィルム、ポリエチレンフォーム、ウレタンフォーム等の発泡フィルム、あるいは、これらを積層した複合シートといった材料から形成される。トップシート11は、単層又は複数層で設けられてもよく、ドライタッチ性を付与するために多数の透孔が形成されていてもよい。不織布としては、ポリエチレン等の合成繊維やレーヨン等の再生繊維、綿等の天然繊維を用いて、スパンレース法やスパンボンド法等の公知の加工法により作製されたものを用いることもできる。トップシート11には、肌への刺激を低減させるために、ローション、酸化防止剤、抗炎症成分、pH調整剤、抗菌剤、保湿剤等を含有させてもよい。
【0024】
(吸収体)
吸収体13の基材は、一般に生理用ナプキンや紙おむつ、尿取りパッド等の吸収性物品に使用されるものであれば特に制限はなく、例えば、フラッフパルプ、コットン、レーヨン、アセテート、ティシュ、吸収紙、親水性不織布といった材料から形成される。これらの中で、体液に対する吸収性の点から、フラッフパルプが好ましい。なお、フラッフパルプの材料として、木材パルプ及び合成繊維、ポリマー繊維等や非木材パルプを綿状に解繊したものがある。また、吸収体13の基材は、高吸水性樹脂(SAP:Super Absorbent Polymer)を含有する。高吸水性樹脂として、例えば、ポリアクリル酸塩架橋物、自己架橋したポリアクリル酸塩、アクリル酸エステル−酢酸ビニル共重合体架橋物のケン化物、イソブチレン・無水マレイン酸共重合体架橋物、ポリスルホン酸塩架橋物や、ポリエチレンオキシド、ポリアクリルアミド等の水膨潤性ポリマーを部分架橋したもの等が挙げられる。これらの中で、高吸水性樹脂としては、吸水量、吸水速度に優れるポリアクリル酸塩系のものが好適である。
【0025】
吸収体13の基材とSAPは、基材中にSAP粒子を混合して形成したもの、あるいは、基材間に高吸収性ポリマー粒子を固着したSAPシートとすることが好ましい。
【0026】
また、吸収性物品10は、使用者が排泄した体液の横漏れを防止するため、吸収性物品10の長手方向に沿って、立体ギャザー用弾性部材を有する一対の立体ギャザー17を備えている。
【0027】
(バックシート)
バックシート12は、吸収性物品10の外部に体液が漏れないように液不透過性を有し、遮水性を有するシート材が用いられるが、ムレ防止のために透湿性を有してもよい。バックシート12は、不織布と、不織布に積層された通気性ポリオレフィン系フィルムと、不織布と通気性ポリオレフィン系フィルムとの間にあってこれらを間欠的に接着させるホットメルト系接着剤を備えている。
【0028】
バックシート12に用いる不織布としては、素材、製造方法等は特に限定されず、例えば、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリエステル等の合成繊維による、スパンボンド不織布、サーマルボンド不織布及びスパンボンド不織布/メルトブローン不織布/スパンボンド不織布が積層された複合不織布が使用できる。
【0029】
不織布に積層される通気性ポリオレフィン系フィルムは、防水性及び透湿性を有するものであれば特に限定はなく、例えば、ポリオレフィン系樹脂と、炭酸カルシウム等の無機充填剤を溶融混練してフィルムを形成し、このフィルムを一軸又は二軸延伸して得られる多孔性フィルムや、ポリオレフィン系フィルムにエンボス加工を施したものが挙げられる。なお、ポリオレフィン系樹脂として、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテン及びこれらを単独で又は混合して用いることができる。通気性ポリオレフィン系フィルムとしては、耐水性と通気性の観点から、通気性の高いポリエチレン系フィルムが好ましい。
【0030】
ホットメルト系接着剤として、特に制限はなく、例えば、融点が100℃以上180℃以下の、スチレン/ブタジエン/スチレン系共重合体、スチレン/イソプレン/スチレン系共重合体等の合成ゴム系、あるいは、エチレン−酢酸ビニル共重合体等のオレフィン系のホットメルト系接着剤が挙げられる。このうち1種類、あるいは複数をブレンドして使用してもよい。
【0031】
(タブ部)
タブ部14の基材は、ポリエチレン、ポリオレフィン、ポリスチレン等の樹脂フィルムや不織布で、好適にはスパンボンド不織布から形成される。また、タブ部14は、吸収性物品10の長手方向前後の両端部において長手方向に延出し、幅方向中央部に設けられている。タブ部14は、バックシート12にホットメルト等の接着剤やヒートシール等によって貼り付けられる。また、タブ部14は、吸収性物品10の非肌当接面側に係止手段15が形成されている。
【0032】
係止手段15は、タブ部14の長手方向端部から吸収性物品10の中央部方向にそれぞれ延出している。なお、係止手段15は、粘着剤、接着剤等、アウター1に係止できる素材であれば特に制限されないが、アウター1と着脱が容易な面ファスナーが好ましい。この係止手段15によって、アウター1の肌当接面と吸収性物品10が係止される。このようにタブ部14を設けることによって、タブ部14がセンターラインの目印となり、着用者が表側から見てもタブ部14の位置が分かりやすく、位置合わせがしやすい。そのため、アウター1の幅方向の中央部に位置するように吸収性物品10を容易に接着することが可能となる。なお、係止手段15の形状は、係止面が均等な略矩形が好ましいが、特に制限されず、適宜変更可能である。
【0033】
また、タブ部14の長手方向端部につまみ部16が設けられている。このようにつまみ部16を設けることによって、アウター1と吸収性物品10の係止手段15の付け剥がしする際のつまみとなり、付け剥がしがしやすくなる。
【0034】
また、係止手段15に直接力をかけられるため、装着時に位置を調整しやすく、係止時の圧着を的確に係止手段15上に行うことができる。従来の吸収性物品に見られる裏面(非肌当接面)に係止手段がある場合のように、手探りで広範囲を圧着する手間が軽減できる。また、吸収性物品10の不適切な箇所を掴んだり、不用意な方向へ剥がそうとしたりすることがなくなり、吸収性物品10やアウター1の破損を防ぐことができる。
【0035】
次に、吸収性物品10の廃棄方法について説明する。
図4は、本発明の実施形態に係る吸収性物品10の廃棄状態を示した斜視図である。
図4(a)、(b)に示すように、吸収性物品10の取り換え等で不要になったときにトップシート11を内側に折り畳むか、又は丸める。そして、非肌当接面側に形成されているタブ部14の係止手段15を折り返して、バックシート12に係止する。バックシート12の素材を不織布と、不織布に積層された通気性ポリオレフィン系フィルムから形成することで、係止手段15が最外面の不織布と接着される。そのため、吸収性物品10の非肌当接面を持って廃棄することが可能であり、衛生的に処理することができる。なお、
図4(c)に示すようにタブ部14の折り返す位置に係止手段15を設けなくてもよい。このように折り返し位置に係止手段15を設けないことで、係止手段15の折り返しが容易になる。
【0036】
(実施形態の効果)
以上の説明のように本実施形態に係る吸収性物品10は、液透過性のトップシート11と、トップシート11に対向して配置された液不透過性のバックシート12と、トップシート11とバックシート12の間に配置された吸収体13と、を備えるアウター1と接着する吸収性物品である。そして特徴的には、長手方向前後の両端部において長手方向に延出したタブ部14を有し、このタブ部14は、吸収性物品10の幅方向の中央部に位置し、非肌当接面側に形成されている係止手段15を有する。このため、装着時においてパンツへの位置決めが容易で、かつずれにくい吸収性物品を提供することができる。
【0037】
以上、実施形態を用いて本発明を説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施形態に記載の範囲に限定されないことは言うまでもない。上記実施形態に、多様な変更又は改良を加えることが可能であることが当業者に明らかである。またその様な変更又は改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることが、特許請求の範囲の記載から明らかである。
【符号の説明】
【0038】
1 アウター
10 吸収性物品
11 トップシート
12 バックシート
13 吸収体
14 タブ部
15 係止手段
16 つまみ部
17 立体ギャザー