特許第6776552号(P6776552)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2015.5.11 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6776552
(24)【登録日】2020年10月12日
(45)【発行日】2020年10月28日
(54)【発明の名称】歪計性能判定装置、歪計性能判定方法
(51)【国際特許分類】
   G01B 7/16 20060101AFI20201019BHJP
【FI】
   G01B7/16 C
【請求項の数】11
【全頁数】18
(21)【出願番号】特願2016-39269(P2016-39269)
(22)【出願日】2016年3月1日
(65)【公開番号】特開2017-156209(P2017-156209A)
(43)【公開日】2017年9月7日
【審査請求日】2019年2月14日
(73)【特許権者】
【識別番号】000211307
【氏名又は名称】中国電力株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000176
【氏名又は名称】一色国際特許業務法人
(72)【発明者】
【氏名】田中 誠
【審査官】 眞岩 久恵
(56)【参考文献】
【文献】 特開2009−162679(JP,A)
【文献】 特開平07−146107(JP,A)
【文献】 特開平02−173484(JP,A)
【文献】 特開平01−169301(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01B 7/00−7/34
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
発電に伴う高温環境下において、第1電極と、前記第1電極と対向する第2電極と、を含むコンデンサの静電容量に基づいて、部材の歪を計測する歪計の精度を判定する歪計性能判定装置であって、
前記第1電極と前記第2電極とが対向する状態において、前記第1電極と前記第2電極の少なくとも一方の位置を変化させる位置変化部と、
前記コンデンサの電気的特性を測定する特性測定部と、
前記特性測定部から得られる電気的特性に基づいて、前記位置に応じた前記歪計の精度を判定する判定部と、
を備え
前記第1電極は棒形状を呈し、
前記第2電極は筒形状を呈し、
前記第1電極が前記第2電極の筒の内部に挿入されて前記コンデンサが形成され、
前記電気的特性には前記コンデンサの静電容量が含まれ、
前記判定部は、前記静電容量が最も小さくなる前記位置において、最も測定の精度が良い前記歪計として判定する
ことを特徴とする歪計性能判定装置。
【請求項2】
発電に伴う高温環境下において、第1電極と、前記第1電極と対向する第2電極と、を含むコンデンサの静電容量に基づいて、部材の歪を計測する歪計の精度を判定する歪計性能判定装置であって、
前記第1電極と前記第2電極とが対向する状態において、前記第1電極と前記第2電極の少なくとも一方の位置を変化させる位置変化部と、
前記コンデンサの電気的特性を測定する特性測定部と、
前記特性測定部から得られる電気的特性に基づいて、前記位置に応じた前記歪計の精度を判定する判定部と、
を備え、
前記第1電極は平板形状を呈し、
前記第2電極は平板形状を呈し、
前記第1電極と前記第2電極が対向して前記コンデンサが形成され、
前記電気的特性には前記コンデンサの静電容量が含まれ、
前記判定部は、前記第1電極と前記第2電極とが対向する方向に直交する方向において前記静電容量が最も大きくなる前記位置と、前記第1電極が前記第2電極に対して交わるねじり方向において前記静電容量が最も小さくなる位置と、において最も測定の精度が良い前記歪計として判定する
ことを特徴とする歪計性能判定装置。
【請求項3】
発電に伴う高温環境下において、第1電極と、前記第1電極と対向する第2電極と、を含むコンデンサの静電容量に基づいて、部材の歪を計測する歪計の精度を判定する歪計性能判定装置であって、
前記第1電極と前記第2電極とが対向する状態において、前記第1電極と前記第2電極の少なくとも一方の位置を変化させる位置変化部と、
前記コンデンサの電気的特性を測定する特性測定部と、
前記特性測定部から得られる電気的特性に基づいて、前記位置に応じた前記歪計の精度を判定する判定部と、
前記判定部から出力される前記電気的特性を示す情報を記憶する記憶部と、
を備え、
前記電気的特性には前記コンデンサのインピーダンスが含まれ、
前記判定部は、複数の周波数で測定された前記インピーダンスの値を示す第1インピーダンス特性と、予め前記記憶部に記憶されている複数の周波数で測定された前記コンデンサの第2インピーダンス特性とが最も近似する前記位置において、最も測定の精度が良い前記歪計として判定する
ことを特徴とする歪計性能判定装置。
【請求項4】
発電に伴う高温環境下において、第1電極と、前記第1電極と対向する第2電極と、を含むコンデンサの静電容量に基づいて、部材の歪を計測する歪計の精度を判定する歪計性能判定装置であって、
前記第1電極と前記第2電極とが対向する状態において、前記第1電極と前記第2電極の少なくとも一方の位置を変化させる位置変化部と、
前記コンデンサの電気的特性を測定する特性測定部と、
前記特性測定部から得られる電気的特性に基づいて、前記位置に応じた前記歪計の精度を判定する判定部と、
前記判定部から出力される前記電気的特性を示す情報を記憶する記憶部と、
を備え、
前記電気的特性には前記コンデンサの位相が含まれ、
前記判定部は、複数の周波数で測定された前記位相の値を示す第1位相特性と、予め前記記憶部に記憶されている複数の周波数で測定された前記コンデンサの第2位相特性とが最も近似する前記位置において、最も測定の精度が良い前記歪計として判定する
ことを特徴とする歪計性能判定装置。
【請求項5】
前記位置変化部は、前記第2電極に対して前記第1電極を三軸方向に移動させるXYZステージを含む
ことを特徴とする請求項1乃至請求項4の何れか一項に記載の歪計性能判定装置。
【請求項6】
前記位置変化部は、前記第2電極に対して前記第1電極を交わる二つのねじり方向に移動させる二軸ゴニオステージを含む
ことを特徴とする請求項1乃至請求項5の何れか一項に記載の歪計性能判定装置。
【請求項7】
前記判定部から判定結果として前記位置を示す位置情報が出力されると、前記位置情報に応じて前記歪計の測定の精度が良くなるように前記位置変化部を制御する制御部、
をさらに備えることを特徴とする請求項1乃至請求項の何れか一項に記載の歪計性能判定装置。
【請求項8】
発電に伴う高温環境下において、第1電極と、前記第1電極と対向する第2電極と、を含むコンデンサの静電容量に基づいて、部材の歪を計測する歪計の精度を判定する歪計性能判定方法であって、
前記第1電極と前記第2電極とが対向する状態において、前記第1電極と前記第2電極の少なくとも一方の位置を変化させ、
前記コンデンサの電気的特性を測定し、
測定された前記電気的特性に基づいて、前記位置に応じた前記歪計の精度を判定し、
前記第1電極は棒形状を呈し、
前記第2電極は筒形状を呈し、
前記第1電極が前記第2電極の筒の内部に挿入されて前記コンデンサが形成され、
前記電気的特性には前記コンデンサの静電容量が含まれ、
前記静電容量が最も小さくなる前記位置において、最も測定の精度が良い前記歪計として判定する
ことを特徴とする歪計性能判定方法。
【請求項9】
発電に伴う高温環境下において、第1電極と、前記第1電極と対向する第2電極と、を含むコンデンサの静電容量に基づいて、部材の歪を計測する歪計の精度を判定する歪計性能判定方法であって、
前記第1電極と前記第2電極とが対向する状態において、前記第1電極と前記第2電極の少なくとも一方の位置を変化させ、
前記コンデンサの電気的特性を測定し、
測定された前記電気的特性に基づいて、前記位置に応じた前記歪計の精度を判定し、
前記第1電極は平板形状を呈し、
前記第2電極は平板形状を呈し、
前記第1電極と前記第2電極が対向して前記コンデンサが形成され、
前記電気的特性には前記コンデンサの静電容量が含まれ、
前記第1電極と前記第2電極とが対向する方向に直交する方向において前記静電容量が最も大きくなる前記位置と、前記第1電極が前記第2電極に対して交わるねじり方向において前記静電容量が最も小さくなる位置と、において最も測定の精度が良い前記歪計として判定する
ことを特徴とする歪計性能判定方法。
【請求項10】
発電に伴う高温環境下において、第1電極と、前記第1電極と対向する第2電極と、を含むコンデンサの静電容量に基づいて、部材の歪を計測する歪計の精度を判定する歪計性能判定方法であって、
前記第1電極と前記第2電極とが対向する状態において、前記第1電極と前記第2電極の少なくとも一方の位置を変化させ、
前記コンデンサの電気的特性を測定し、
測定された前記電気的特性に基づいて、前記位置に応じた前記歪計の精度を判定し、
判定された前記電気的特性を示す情報を記憶部に記憶し、
前記電気的特性には前記コンデンサのインピーダンスが含まれ、
複数の周波数で測定された前記インピーダンスの値を示す第1インピーダンス特性と、予め前記記憶部に記憶されている複数の周波数で測定された前記コンデンサの第2インピーダンス特性とが最も近似する前記位置において、最も測定の精度が良い前記歪計として判定する
ことを特徴とする歪計性能判定方法。
【請求項11】
発電に伴う高温環境下において、第1電極と、前記第1電極と対向する第2電極と、を含むコンデンサの静電容量に基づいて、部材の歪を計測する歪計の精度を判定する歪計性能判定方法であって、
前記第1電極と前記第2電極とが対向する状態において、前記第1電極と前記第2電極の少なくとも一方の位置を変化させ、
前記コンデンサの電気的特性を測定し、
測定された前記電気的特性に基づいて、前記位置に応じた前記歪計の精度を判定し、
判定された前記電気的特性を示す情報を記憶部に記憶し、
前記電気的特性には前記コンデンサの位相が含まれ、
複数の周波数で測定された前記位相の値を示す第1位相特性と、予め前記記憶部に記憶されている複数の周波数で測定された前記コンデンサの第2位相特性とが最も近似する前記位置において、最も測定の精度が良い前記歪計として判定する
ことを特徴とする歪計性能判定方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、歪計性能判定装置、歪計性能判定方法に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、試験体を用いずに静電容量型の歪計を校正する技術が知られている(例えば特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2009−162679
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記の特許文献1では、コンデンサ回路から出力される出力信号と、歪計に生じた変位との関係を予め求めておく際に、歪計の電極の間隔を正確に近接又は離間させられる装置が示されている。しかし、上記の特許文献1では、出力信号と、一方向への変位との関係を求めているにすぎず、歪計の設置状況によっては多方向への変位をも考慮して設計しなければならないため、正確に歪が測定されない虞があった。
【課題を解決するための手段】
【0005】
前述した課題を解決する主たる本発明の1つは、発電に伴う高温環境下において、第1電極と、前記第1電極と対向する第2電極と、を含むコンデンサの静電容量に基づいて、部材の歪を計測する歪計の精度を判定する歪計性能判定装置であって、前記第1電極と前記第2電極とが対向する状態において、前記第1電極と前記第2電極の少なくとも一方の位置を変化させる位置変化部と、前記コンデンサの電気的特性を測定する特性測定部と、前記特性測定部から得られる電気的特性に基づいて、前記位置に応じた前記歪計の精度を判定する判定部と、を備え、前記第1電極は棒形状を呈し、前記第2電極は筒形状を呈し、前記第1電極が前記第2電極の筒の内部に挿入されて前記コンデンサが形成され、前記電気的特性には前記コンデンサの静電容量が含まれ、前記判定部は、前記静電容量が最も小さくなる前記位置において、最も測定の精度が良い前記歪計として判定する
【0006】
本発明の他の特徴については、添付図面及び本明細書の記載により明らかとなる。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、歪計に対して多方向に変位が意図的に与えられ、種々の変位状況において歪計の電気的特性を判定し所謂ゼロアライメントが特定されるため、歪計の測定精度を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】本実施形態にかかる歪計性能判定装置の構成を示す上面図である。
図2】本実施形態にかかる歪計性能判定装置の構成を示す側面図である。
図3】本実施形態にかかる歪計性能判定装置の固定部のA−A断面図である。
図4】本実施形態にかかるインピーダンス特性の一例を示すグラフである。
図5】本実施形態にかかる理論的なインピーダンス特性の一例を示すグラフである。
図6】本実施形態にかかる位相特性の一例を示すグラフである。
図7】本実施形態にかかる理論的な位相特性の一例を示すグラフである。
図8】本実施形態にかかるコンデンサの二素子回路モデルを示す図である。
図9】本実施形態にかかる記憶部の第1データベースを示す図である。
図10】本実施形態にかかる記憶部の第2データベースを示す図である。
図11】本実施形態にかかる記憶部の第3データベースを示す図である。
図12A】本実施形態にかかる判定手順を示すフローチャートである。
図12B】本実施形態にかかる判定手順を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本明細書および添付図面の記載により、少なくとも以下の事項が明らかとなる。尚、図1図11においては、同一であるものには同一の引用数字を用いている。
【0010】
===構成===
図1は、本実施形態にかかる歪計性能判定装置1の構成を示す上面図である。図2は、本実施形態にかかる歪計性能判定装置1の構成を示す側面図である。図3は、本実施形態にかかる歪計性能判定装置1の固定部11のA−A断面図である。図4は、本実施形態にかかるインピーダンス特性の一例を示すグラフである。図5は、本実施形態にかかる理論的なインピーダンス特性の一例を示すグラフである。図6は、本実施形態にかかる位相特性の一例を示すグラフである。図7は、本実施形態にかかる理論的な位相特性の一例を示すグラフである。図8は、本実施形態にかかるコンデンサの二素子回路モデルを示す図である。図9は、本実施形態にかかる記憶部の第1データベースを示す図である。図10は、本実施形態にかかる記憶部の第2データベースを示す図である。図11は、本実施形態にかかる記憶部の第3データベースを示す図である。図12Aは、本実施形態にかかる判定手順を示すフローチャートである。図12Bは、本実施形態にかかる判定手順を示すフローチャートである。
【0011】
以下、図1図11を参照しつつ、歪計性能判定装置1の構成について説明する。
【0012】
歪計性能判定装置1は、発電所等における高温環境下104での溶接部の劣化状況を把握するために設置される歪計100に対して、電気的特性を測定するために用いられる装置である。歪計100を設計する際には、高温環境下104で歪計100を動かせる治具(不図示)が用いられている。治具は、歪計100を一方向のみに動かして、歪計100の電気的特性を測定するために用いられている。しかし、上記の治具では、歪計100に対して一方向の変化のみによる電気的特性の変化を測定しているために、歪計100の多方向への変化を含んでおらず、実施状態における歪計100の測定精度が低下する虞があった。そこで、歪計性能判定装置1では、歪計100の設計に際し、歪計100に多方向への変化を与え、歪計100の電極間の電気的特性が最適となる所謂ゼロアライメントの状態を特定する。つまり、歪計性能判定装置1は、歪計100のゼロアライメントを特定し、ゼロアライメントの変位に応じて変化する電気的特性を把握することで、歪計100の精度向上が図れる装置である。歪計性能判定装置1は、位置変化部10、特性測定部14、判定部15、制御部16、記憶部17を含んで構成されている。
【0013】
<<歪計>>
歪計100は、例えば、発電所等の高温環境下104における溶接部等の劣化状況を把握するために使用される計器である。歪計100は、例えば、後述する特性測定部14と電気的に接続されている。歪計100は、例えば、第1絶縁支持体101A、第2絶縁支持体102A、第1電極101B、第2電極102Bを含んで構成される。
【0014】
第1絶縁支持体101Aは、例えば、後述する第1電極101Bを電気的に絶縁する部材である。第1絶縁支持体101Aは、第1電極101Bの周面を包み込むように設けられている。第2絶縁支持体102Aは、例えば、後述する第2電極102Bを電気的に絶縁する部材である。第2絶縁支持体102Aは、第2電極102Bの周面を包み込むように設けられている。
【0015】
第1電極101Bは、例えば金属材料で形成され、例えば棒形状を呈している。第2電極102Bは、例えば金属材料で形成され、例えば筒形状を呈している。図1及び図2に示すように、第1電極101Bは、第2電極102Bの中空部内に挿入される。第1電極101Bが第2電極102Bの中空部内に挿入されると、第1電極101Bの外周面と第2電極102Bの内周面とが対向し、コンデンサ(以下、「コンデンサ103」と称する。)が形成される。コンデンサ103は、第1電極101Bの外周面と第2電極102Bの内周面との距離(D1、D2)及び重なり合う長さL(又は面積)応じた静電容量を有する。
【0016】
つまり、歪計100は、第1電極101Bと第2電極102Bとで形成されるコンデンサ103の静電容量を計測して、静電容量に応じた歪を測定する計器である。歪計100は、静電容量を含む電気的特性を示す特性信号を外部に出力する機能を有する。
【0017】
尚、上記において、第1電極101Bは棒形状を呈し、第2電極102Bは筒形状を呈し、第1電極101Bと第2電極102Bとでコンデンサ103を形成するとして説明したが、これに限定されない。例えば、歪計100は、第1電極101Bが平板形状を呈する第1平板電極と、第2電極102Bが平板形状を呈する第2平板電極と、でコンデンサが形成されるように構成されていてもよい。この場合、歪計100は、例えば、第1平板電極の第1平面(不図示)と第2平板電極の第2平面(不図示)とが対向するように配置され、後述する位置変化部10によって、第1平面と第2平面との対向する対向距離と対向面積が変更されるように構成される。
【0018】
<<位置変化部>>
位置変化部10は、第1電極101Bを移動させ、第1電極101Bと第2電極102Bとで形成されるコンデンサ103の電気的特性を変化させる装置である。位置変化部10は、固定部11、XYZステージ12、二軸ゴニオステージ13を含んで構成されている。
【0019】
固定部11は、第1電極101Bを固定する第1固定部11Aと、第2電極102Bを固定する第2固定部11Bとを含んで構成されている。図3に示すように、例えば、第1及び第2固定部(11A、11B)は、一対で構成されている。第1及び第2固定部(11A、11B)は、例えば、セラミック材料で形成される第1支持体11Cと、第1支持体11Cの歪計100側に積層される金属材料(例えば、ステンレス材料)で形成される第2支持体11Dとで構成されている。第1及び第2固定部(11A、11B)は、歪計100を挟み込んだ状態において、歪計100を固定するために夫々がボルト11Eで圧接されている。第1固定部11Aには、例えば、後述するXYZステージ12及び二軸ゴニオステージ13が接続されている。第1固定部11Aは、例えば、後述するXYZステージ12及び二軸ゴニオステージ13の動作に応じて移動するように設けられている。
【0020】
XYZステージ12は、例えば、第1固定部11Aの第1支持体11Cに接続され、図1及び図2に示すように、第1電極101Bを3軸方向(X方向、Y方向、Z方向)に移動させる装置である。XYZステージ12は、例えば、後述する制御部16から位置情報を受信すると、位置情報に応じた動作量を第1固定部11Aに伝達して、第1電極101Bを移動させるように配置されている。
【0021】
二軸ゴニオステージ13は、例えば、第1固定部11Aの第1支持体11Cに接続され、図1及び図2に示すように、第1電極101Bを二つのねじり方向(A方向、B方向)に移動させる装置である。二軸ゴニオステージ13は、例えば、後述する制御部16からの位置情報を受信すると、位置情報に応じた動作量を第1固定部11Aに伝達して、第1電極101Bを移動させるように配置されている。
【0022】
つまり、位置変化部10は、XYZステージ12及び二軸ゴニオステージ13の動作に応じて、多方向(X方向、Y方向、Z方向、A方向、B方向)への変化を第1固定部11Aに与え、第1電極101Bと第2電極102Bとで形成されるコンデンサ103の電気的特性を変化させる装置である。
【0023】
尚、上記において、位置変化部10はXYZステージ12を含んで構成されているとして説明したが、これに限定されない。例えば、位置変化部10はXYZステージ12を含まずに構成されていてもよい。又、上記において、位置変化部10は二軸ゴニオステージ13を含んで構成されているとして説明したが、これに限定されない。例えば、位置変化部10は二軸ゴニオステージ13を含まずに構成されていてもよい。又、上記において、XYZステージ12及び二軸ゴニオステージは制御部16からの位置情報に応じた動作量を第1固定部11Aに伝達するとして説明したが、これに限定されない。例えば、制御部16からの位置情報を受信せず、作業員の手動により動作量が与えられてもよい。又、上記において、XYZステージ12及び二軸ゴニオステージ13は第1固定部11Aに接続されているとして説明したが、これに限定されない。XYZステージ12及び二軸ゴニオステージ13が第2固定部11Bに接続され、第2電極102Bを多方向に移動させるように配置されていてもよい。
【0024】
<<特性測定部>>
特性測定部14は、例えば、歪計100の電気的特性を収集する装置である。特性測定部14は、例えば、歪計100及び判定部15と電気的に接続されている。特性測定部14は、例えば、PLC(プログラマブル・ロジック・コントローラ)を含んで構成されている。特性測定部14は、例えば、歪計100から入力される電気的特性を示す情報に基づいて、コンデンサ103が示す静電容量値、インピーダンス値及び位相値(以下、「電気的特性値」と称する。)を算定する。特性測定部14は、例えば、電気的特性値を判定部15に出力する機能を有する。
【0025】
静電容量値とは、コンデンサ103において、第1電極101Bと第2電極102Bとの間の距離(D1〜D4)と、対向面積(Lに基づく)と、誘電率とに基づいて定まる値をいう。
【0026】
例えば、第1電極101Bが棒形状で第2電極102Bが筒形状で形成されるコンデンサ103の場合、静電容量値は、第1電極101Bが第2電極102Bに挿入された状態において、第1電極101Bと第2電極102Bとの夫々の中心軸が一致しているとき、最も小さい値を示す。ちなみに、第1電極101Bが第2電極102Bに挿入された状態において、夫々の中心軸がずれているとき、夫々の電極間において電界が局部的に集中するため、静電容量値は大きくなる。尚、このように静電容量値が最も小さい値を示す状態を、歪計100の歪を測定する精度が最も良くなる状態である所謂ゼロアライメントの状態という。
【0027】
例えば、第1電極101Bが平板形状で第2電極102Bが平板形状で形成されるコンデンサ103の場合、第1電極101Bの平面と第2電極102Bの平面とが対向している状態において、第1電極101Bの平面の中心点と第2電極102Bの平面の中心点とを結ぶ仮線(以下、「中心軸」と称する。)が夫々の電極の設置状況において最短であるときは、夫々の平面の対向面積が最も大きくなるため、静電容量値は最も大きい値を示し、中心軸が夫々の平面に対して鉛直に交差するときは、夫々の電極間において電界が局部的に集中しないため、静電容量値は最も小さい値を示す。尚、このように夫々の平面の対向面積が最も大きくなり、中心軸が夫々の平面に対して鉛直に交差する状態を、歪計100の歪を測定する精度が最も良くなる状態である所謂ゼロアライメントの状態という。
【0028】
インピーダンス値とは、コンデンサ103において、コンデンサ103に流れる特定の周波数の電流に対する抵抗の値をいう。
【0029】
位相値とは、コンデンサ103において、コンデンサ103に入力される特定の周波数の電流と、コンデンサ103から出力される特定の周波数の電流との位相差の値をいう。
【0030】
尚、上記において、歪計性能判定装置1は特性測定部14を含んで構成されているとして説明したが、これに限定されない。例えば、特性測定部14を含まず、判定部15に特性測定部14の機能が包含されていてもよい。
【0031】
<<判定部>>
判定部15は、例えば、特性測定部14、制御部16及び記憶部17と電気的に接続されている。判定部15は、例えば、ROM、RAM、CPUを含んで構成されている。判定部15は、特性測定部14から入力される電気的特性値に基づいて、ゼロアライメント状態か否かを状態判定する装置である。判定部15は、制御部16から第1固定部11Aの位置を示す情報(以下、「位置情報」と称する。)が入力され、位置情報を記憶部17に出力する機能を有する。判定部15は、制御部16に対して、XYZステージ12と二軸ゴニオステージ13を制御させるための信号を出力する機能を有する。判定部15は、例えば、後述する記憶部17の第1〜第3データベース(17A、17B、17C)に基づいて、図4に示すインピーダンス特性と、図6に示す位相特性とを作成する機能を有する。
【0032】
判定部15におけるゼロアライメント状態か否かの判定には、例えば、静電容量値に基づいて行われる判定(以下、「静電容量判定」と称する。)と、インピーダンス特性に基づいて行われる判定(以下、「インピーダンス特性判定」と称する。)と、位相特性に基づいて行われる判定(以下、「位相特性判定」と称する。)との判定方法が含まれる。
【0033】
静電容量判定とは、位置情報に対応する静電容量値のうち、最も小さい静電容量値に対応する第1固定部11Aの位置を、ゼロアライメント状態として判定する判定方法をいう。
【0034】
インピーダンス特性判定とは、インピーダンス値と周波数値との関係を示す図4のインピーダンス特性が、図5に示す予め記憶されている理論的なインピーダンス特性に最も近似しているインピーダンス特性に対応する第1固定部11Aの位置を、ゼロアライメント状態として判定する判定方法をいう。つまり、夫々の周波数値でのインピーダンス値が、理論的なインピーダンス値に最も近い値を示す場合に、第1電極101Bの位置がゼロアライメント状態として判定される。
【0035】
位相判定とは、位相値と周波数値との関係を示す図6の位相特性が、図7に示す予め記憶されている理論的な位相特性に最も近似している位相特性に対応する第1固定部11Aの位置を、ゼロアライメント状態として判定する判定方法をいう。つまり、夫々の周波数値での位相値が、理論的な位相値に最も近い値を示す場合に、第1電極101Bの位置がゼロアライメント状態として判定される。
【0036】
尚、判定部15は、静電容量判定、インピーダンス判定又は位相判定のいずれかの判定方法を用いて判定するか、又は、各判定方法を組み合わせて複合的に判定するか、いずれでもよい。
【0037】
<<制御部>>
制御部16は、例えば、XYZステージ12及び二軸ゴニオステージ13の動作を制御する装置である。制御部16は、例えば、XYZステージ12、二軸ゴニオステージ13及び判定部15と電気的に接続されている。制御部16は、例えば、PLC(プログラマブル・ロジック・コントローラ)を含んで構成されている。制御部16は、例えば、XYZステージ12と二軸ゴニオステージ13を制御するために、判定部15から入力される位置情報を出力する機能を有する。制御部16は、XYZステージ12及び二軸ゴニオステージ13から現在の位置情報を取得し、判定部15に出力する機能を有する。
【0038】
尚、上記において、歪計性能判定装置1は制御部16を含んで構成されているとして説明したが、これに限定されない。例えば、制御部16を含まず、制御部16は判定部15にその機能が包含されていてもよいし、又は、作業員が手動でXYZステージ12及び二軸ゴニオステージ13を制御してもよい。
【0039】
<<記憶部>>
記憶部17は、判定部15から入力される情報を所定の形式で記憶する装置である。記憶部17は、例えば、判定部15と電気的に接続されている。記憶部17は、例えば、ハードディスクを含んで構成されている。記憶部17は、例えば、判定部15から入力される位置情報及び電気的特性値を第1〜第3データベース(17A、17B、17C)の形式で記憶する機能を有する。
【0040】
図9に示すとおり、第1データベース17Aは、位置情報と静電容量値との関係を示したデータベースである。X、Y及びZの夫々の列には、XYZステージ12から入力される位置情報が入力される。A及びBを示す夫々の列には、二軸ゴニオステージ13から入力される位置情報が入力される。静電容量を示す列には、XYZステージ12及び二軸ゴニオステージ13から入力される位置情報において、歪計100から出力される静電容量値が入力される。判定結果を示す列には、例えば、静電容量を示す列の静電容量値のうちで、最も小さい静電容量値の行に「○」が入力される。これにより、ゼロアライメント状態の位置が判定される。
【0041】
図10に示すとおり、第2データベース17Bは、位置情報と、周波数及びインピーダンスとの関係を示したデータベースである。X、Y及びZの夫々の列には、XYZステージ12から入力される位置情報が入力される。A及びBを示す夫々の列には、二軸ゴニオステージ13から入力される位置情報が入力される。周波数を示す列には、コンデンサ103に入力される電流の周波数値が入力される。インピーダンスを示す列には、周波数値に対応するコンデンサ103のインピーダンス値が入力される。
【0042】
図11に示すとおり、第3データベース17Cは、位置情報と、周波数及び位相値との関係を示したデータベースである。X、Y及びZの夫々の列には、XYZステージ12から入力される位置情報が入力される。A及びBを示す夫々の列には、二軸ゴニオステージ13から入力される位置情報が入力される。周波数を示す列には、コンデンサ103に入力される電流の周波数を示す周波数値が入力される。位相を示す列には、周波数値に対応するコンデンサ103の位相値が入力される。
【0043】
尚、上記において、記憶部17は位置情報及び電気的特性値を第1〜第3データベース(17A、17B、17C)の形式で記憶するとして説明したが、これに限定されない。データベースの形式を限定するものではなく、位置情報に対応する、静電容量値、インピーダンス値及び位相値が示されていればよい。
【0044】
===判定手順===
以下、図12A図12Bを参照しつつ、歪計性能判定装置1の判定手順について説明する。
【0045】
先ず、判定部15は、歪計100を位置変化部10の固定部11に配置されたことを認識する(S100)。判定部15は、歪計100の第1電極101Bを第1固定部11A側の第1支持体11Cに配置され、歪計100の第2電極102Bを第2固定部11B側の第1支持体11Cに配置されたことを認識する。尚、配置されたことの認識は、例えば、固定部11の歪計100と接触する面にスイッチ(不図示)を設けて、当該スイッチのON、OFFにより行われる。歪計100は、一対の固定部11で挟み込まれ、一対の固定部11がボルト11Eで固定される(図3を参照)。
【0046】
次に、判定部15は、制御部16と位置変化部10(XYZステージ12及び二軸ゴニオステージ13)とを電気的に接続されたことを認識する(S101)。尚、電気的に接続されたことの認識は、例えば、位置変化部10から出力される接続信号が制御部16に入力されることにより行われる。制御部16の信号入出力端子(不図示)と、XYZステージ12及び二軸ゴニオステージ13の信号入出力端子(不図示)とは、例えばD−SUBケーブルで接続される。制御部16から位置変化部10へは、位置変化部10を移動させる位置情報を出力(S104)し、XYZステージ12及び二軸ゴニオステージ13から制御部16へは、現在の位置情報を出力する。
【0047】
次に、判定部15は、歪計100と特性測定部14とを電気的に接続されたことを認識する(S102)。尚、電気的に接続されたことの認識は、例えば、歪計100から出力される接続信号が特性測定部14を介して判定部15に入力されることにより行われる。歪計100の信号出力端子(不図示)と、特性測定部14の入力端子(不図示)とは、例えば少なくとも3芯ケーブルで接続される。歪計100から特性測定部14へは、電気的特性を示す情報が出力される(S103、S201、S301)。
【0048】
次に、判定部15は、ゼロアライメント状態の判定について、静電容量値による判定か、インピーダンス特性による判定か、位相特性による判定か、のいずれの判定が用いられるか認識する(S105)。判定方法の決定は、作業員が判定部15の例えば表示部(不図示)で判定方法を選択して決定される。
【0049】
判定部15において静電容量値による判定が選択された場合(S105:静電容量値)、判定部15は、特性測定部14から静電容量値を示す情報が入力され、制御部16から位置情報が入力される(S106)。判定部15は、入力された静電容量値を示す情報及び位置情報を記憶部17に出力する。記憶部17は、例えば、第1データベース17Aの形式で記憶する(S107)。判定部15は、取得した静電容量値を示す情報から最小の静電容量値を判定する(S108)。判定部15は、最小の静電容量値に対応する位置情報(X、Y、Z、A、B)を取得する。判定部15は、当該位置情報をゼロアライメントとして特定する(S109)。
【0050】
判定部15においてインピーダンス特性による判定が選択された場合(S105:インピーダンス特性)、判定部15は、特性測定部14から複数の周波数で測定されたインピーダンス値を示す情報が入力され、制御部16から位置情報が入力される(S203)。判定部15は、取得したインピーダンス値示す情報と周波数とからインピーダンス特性を作成する(S204)。判定部15は、入力されたインピーダンス値を示す情報、位置情報及びインピーダンス特性(図4参照)を記憶部17に出力する。記憶部17は、例えば、第2データベース17B及び図4の形式で記憶する(S205)。判定部15は、予め記憶部17に記憶されている理論的なインピーダンス特性(図5参照)を取得する(S206、S207)。判定部15は、例えば、理論的なインピーダンス特性と作成されたインピーダンス特性とを最小自乗誤差(RMS誤差)等を用いて計算して、比較し、最も誤差が少なく近似しているインピーダンス特性を判定する(S208)。判定部15は、最も近似しているインピーダンス特性に対応する位置情報(X、Y、Z、A、B)を取得する。判定部15は、理論的なインピーダンス特性と最も近似しているインピーダンス特性をゼロアライメントとして特定する(S209)。
【0051】
なお、理論的なインピーダンス特性は、図8のような静電容量と絶縁抵抗値から成るコンデンサの2素子回路モデルを用いて、以下の式(1)のように算出する。
【0052】
ここで、算出のために用いる静電容量および絶縁抵抗値は、高温ひずみ計の設計値もしくは実測値(静電容量は特性測定部14による高周波の実測値、絶縁抵抗は特性測定部14による低周波のインピーダンス値)で定められる値である。
【0053】
判定部15において位相特性による判定が選択された場合(S105:位相特性)、判定部15は、特性測定部14から複数の周波数で測定された位相値を示す情報が入力され、制御部16から位置情報が入力される(S303)。判定部15は、取得した位相値示す情報と周波数とから位相特性を作成する(S304)。判定部15は、入力された位相値を示す情報、位置情報及び位相特性(図6参照)を記憶部17に出力する。記憶部17は、例えば、第2データベース17B及び図5の形式で記憶する(S305)。判定部15は、予め記憶部17に記憶されている理論的な位相特性(図7参照)を取得する(S306、S307)。判定部15は、例えば、理論的な位相特性と作成された位相特性とを最小自乗誤差(RMS誤差)等を用いて計算して、比較し、最も誤差が少なく近似している位相特性を判定する(S308)。判定部15は、最も近似している位相特性に対応する位置情報(X、Y、Z、A、B)を取得する。判定部15は、理論的な位相特性と最も近似している位相特性をゼロアライメントとして特定する(S309)。
【0054】
なお、理論的な位相特性は、図8のような静電容量と絶縁抵抗値から成るコンデンサの2素子回路モデルを用いて、以下の式(2)のように算出する。
【0055】
ここで、算出のために用いる静電容量および絶縁抵抗値は、高温ひずみ計の設計値もしくは実測値(静電容量は特性測定部14による高周波の実測値、絶縁抵抗は特性測定部14による低周波のインピーダンス値)で定められる値である。
【0056】
以上説明したように、本実施形態に係る歪計性能判定装置1は、発電に伴う高温環境下104において、第1電極101Bと、第1電極101Bと対向する第2電極102Bと、を含むコンデンサ103の静電容量に基づいて、部材の歪を計測する歪計100の性能を判定する歪計性能判定装置1であって、第1電極101Bと第2電極102Bとが対向する状態において、第1電極101Bと第2電極102Bの少なくとも一方の位置を変化させる位置変化部10と、コンデンサ103の電気的特性を測定する特性測定部14と、特性測定部14から得られる電気的特性に基づいて、位置に応じた歪計100の性能を判定する判定部15と、を備えることを特徴とする。本実施形態によれば、歪計100の第1電極101Bと第2電極102Bとの位置関係を変化させることによって、第1電極101Bと第2電極102Bとで形成されるコンデンサ103の電気的特性(静電容量、インピーダンス特性、位相特性など)を変化させられるため、歪計100のゼロアライメントを特定することができる。又、ゼロアライメントが特定されると、ゼロアライメントが示す電気的特性と、実機されたときの歪計100の電気的特性とを比較し、歪計100が許容できる測定範囲を特定することもできる。これらにより、正確に歪を測定することが可能となり安全性向上を図ることができる。
【0057】
又、本実施形態に係る歪計性能判定装置1は、判定部15から判定結果として位置を示す位置情報が出力されると、位置情報に応じて歪計100の測定の精度が良くなるように位置変化部10を制御する制御部16と、をさらに備えることを特徴とする。本実施形態によれば、制御部16により位置変化部10を自動制御できるため、作業効率の向上が図れる。
【0058】
又、本実施形態に係る歪計性能判定装置1は、判定部15から出力される電気的特性を示す情報を記憶する記憶部17と、をさらに備えることを特徴とする。本実施形態によれば、電気的特性を示す情報を自動で記憶することができるため作業員の作業効率の向上と、第1〜第3データベース(17A、17B、17C)の形式で記憶することができるため視覚で認識することから、作業員の作業効率の向上が図れる。
【0059】
又、本実施形態に係る歪計性能判定装置1は、第1電極101Bは棒形状を呈し、第2電極102Bは筒形状を呈し、第1電極101Bが第2電極102Bの筒の内部に挿入されてコンデンサ103が形成されることを特徴とする。本実施形態によれば、棒形状の第1電極101Bが筒形状の第2電極102Bに挿入される形式の静電容量式の歪計に限定することで、インピーダンス特性及び位相特性と、理論的なインピーダンス特性及び位相特性と、の比較により、棒形状の電極と筒形状の電極からなる歪計100の測定精度を向上させることができる。
【0060】
又、本実施形態に係る歪計性能判定装置1は、第1電極101Bは平板状を呈し、第2電極102Bは平板状を呈し、第1電極101Bと第2電極102Bが対向してコンデンサが形成されることを特徴とする。本実施形態によれば、平板電極からなる歪計100のインピーダンス特性及び位相特性と、理論的なインピーダンス特性及び位相特性と、の比較により、平板電極からなる歪計100の測定精度を向上させることができる。
【0061】
又、本実施形態に係る歪計性能判定装置1は、位置変化部10は、第2電極102Bに対して第1電極101Bを三軸方向に移動させるXYZステージ12を含むことを特徴とする。本実施形態によれば、第1電極101BのX、Y、Z方向への正確な移動を可能にさせるため、作業効率の向上が図れる。
【0062】
又、本実施形態に係る歪計性能判定装置1は、位置変化部10は、第2電極102Bに対して第1電極101Bを交わる二つのねじり方向に移動させる二軸ゴニオステージ13を含むことを特徴とする。本実施形態によれば、第1電極101Bのねじり方向への正確な移動を可能にさせるため、作業効率の向上が図れる。
【0063】
又、本実施形態に係る歪計性能判定装置1は、特性測定部14で測定される電気的特性には、コンデンサ103の静電容量が含まれ、判定部15は、静電容量の値を示す静電容量値が最も小さくなる位置において、最も測定の精度が良い歪計100として判定することを特徴とする。本実施形態によれば、コンデンサ103の静電容量が最も小さくなる位置をゼロアライメントとして判定するため判定方法が簡易であり、作業効率の向上が図れる。
【0064】
又、本実施形態に係る歪計性能判定装置1は、電気的特性測定部14で測定される電気的特性には、コンデンサ103のインピーダンスが含まれ、判定部15は、インピーダンスの値を示すインピーダンス値と、予め前記記憶部17に記憶されているコンデンサ103のインピーダンス値とが最も近似する位置において、最も測定の精度が良い歪計100として判定することを特徴とする。本実施形態によれば、インピーダンス値と周波数との関係を示すインピーダンス特性と理論的なインピーダンス特性とが最も近似するか否かでゼロアライメントが判定でき、さらに、インピーダンス特性に基づいて歪計100の測定できる許容範囲をも特定できるため、安全性向上が図れる。
【0065】
又、本実施形態に係る歪計性能判定装置1は、電気的特性測定部14で測定される電気的特性には、コンデンサ103の位相が含まれ、判定部15は、位相の値を示す位相値と、予め記憶部17に記憶されているコンデンサ103の位相値とが最も近似する位置において、最も測定の精度が良い前記歪計100として判定することを特徴とする。本実施形態によれば、位相値と周波数との関係を示す位相特性と理論的な位相特性とが最も近似するか否かでゼロアライメントが判定でき、さらに、位相特性に基づいて歪計100の測定できる許容範囲をも特定できるため、安全性向上が図れる。
【0066】
尚、上記の実施形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定して解釈するためのものではない。本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更、改良され得るとともに、本発明にはその等価物も含まれる。
【符号の説明】
【0067】
1 歪計性能判定装置
10 位置変化部
12 XYZステージ
13 二軸ゴニオステージ
14 特性測定部
15 判定部
16 制御部
17A 第1データベース
17B 第2データベース
17C 第3データベース
100 歪計
101B 第1電極
102B 第2電極
103 コンデンサ
104 高温環境下
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12A
図12B