特許第6776694号(P6776694)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6776694
(24)【登録日】2020年10月12日
(45)【発行日】2020年10月28日
(54)【発明の名称】情報提供方法および情報提供装置
(51)【国際特許分類】
   G08G 1/01 20060101AFI20201019BHJP
   G08G 1/13 20060101ALI20201019BHJP
   B60W 40/09 20120101ALI20201019BHJP
   B60W 50/14 20200101ALI20201019BHJP
   B60W 40/02 20060101ALI20201019BHJP
   B60W 40/068 20120101ALI20201019BHJP
【FI】
   G08G1/01 A
   G08G1/13
   B60W40/09
   B60W50/14
   B60W40/02
   B60W40/068
【請求項の数】8
【全頁数】20
(21)【出願番号】特願2016-145309(P2016-145309)
(22)【出願日】2016年7月25日
(65)【公開番号】特開2018-18128(P2018-18128A)
(43)【公開日】2018年2月1日
【審査請求日】2019年3月28日
(73)【特許権者】
【識別番号】000003997
【氏名又は名称】日産自動車株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000486
【氏名又は名称】とこしえ特許業務法人
(72)【発明者】
【氏名】西山 乘
(72)【発明者】
【氏名】河西 純
(72)【発明者】
【氏名】岡本 雅己
(72)【発明者】
【氏名】井上 裕史
(72)【発明者】
【氏名】斎藤 大介
【審査官】 吉村 俊厚
(56)【参考文献】
【文献】 特開2016−016765(JP,A)
【文献】 特開2015−138316(JP,A)
【文献】 特開2014−026320(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G08G 1/01
B60W 40/02
B60W 40/068
B60W 40/09
B60W 50/14
G08G 1/13
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両の走行情報と、当該車両における所定の走行特性モードの設定情報とを含む複数のプローブ情報を複数の車両から収集し、前記複数のプローブ情報の解析結果に基づいた情報を出力する情報提供方法であって、
前記所定の走行特性モードの使用頻度に基づいて、前記複数のプローブ情報から対象プローブ情報を抽出し、前記対象プローブ情報に基づいて、前記所定の走行特性モードが設定される傾向にある車両の走行シーンを特定し、特定した当該走行シーンに基づいた出力情報を出力する情報提供方法。
【請求項2】
請求項1に記載の情報提供方法であって、
対象車両の走行情報を前記対象車両から取得し、前記対象車両の走行情報に基づいて前記対象車両の走行シーンを特定し、
前記対象車両の走行シーンと、前記所定の走行特性モードが設定される傾向にある前記車両の走行シーンとを比較し、前記対象車両の走行シーンが、前記所定の走行特性モードが設定される傾向にある前記車両の走行シーンに該当する場合に、前記所定の走行特性モードの設定を案内する情報を、前記出力情報として出力する情報提供方法。
【請求項3】
請求項2に記載の情報提供方法であって、
前記車両の走行情報は、車両の位置、時刻、地域、車種、天気、道路の種別、外気温、湿度、アクセル開度、ブレーキ開度、操舵角のうち少なくとも1つの情報を含み、
前記車両の走行情報に基づいて、前記所定の走行特性モードが設定される傾向にある地域、曜日、時間帯、車種、天気、道路の種別、外気温、湿度、アクセル開度、ブレーキ開度、操舵角のうち1つを含む走行シーンを、前記所定の走行特性モードが設定される傾向にある前記車両の走行シーンとして特定する情報提供方法。
【請求項4】
請求項2に記載の情報提供方法であって、
前記対象車両の走行情報は、前記対象車両の位置、時刻、地域、車種、天気、道路の種別、外気温、湿度、アクセル開度、ブレーキ開度、操舵角のうち少なくとも1つの情報を含み、
前記対象車両の走行情報に基づいて、前記対象車両が走行する地域、曜日、時間帯、車種、天気、道路の種別、外気温、湿度、アクセル開度、ブレーキ開度、操舵角のうち1つを含む走行シーンを、前記対象車両の走行シーンとして特定する情報提供方法。
【請求項5】
請求項1〜4のいずれかに記載の情報提供方法であって、
記複数のプローブ情報のうち、前記所定の走行特性モードの使用頻度が所定値以上である車両から収集した前記プローブ情報を前記対象プローブ情報として抽出する情報提供方法。
【請求項6】
請求項1〜5のいずれかに記載の情報提供方法であって、
前記プローブ情報に含まれる前記車両の走行情報が、他のプローブ情報に含まれる走行情報との関係において外れ値となる場合に、前記外れ値となる前記車両の走行情報を含むプローブ情報を除いて、前記所定の走行特性モードが設定される傾向にある車両の走行シーンを特定する情報提供方法。
【請求項7】
請求項1〜6のいずれかに記載の情報提供方法であって、
前記所定の走行特性モードは、雪路や凍結路を含む路面摩擦係数が所定値以下の走行路の走行に対応した車両の走行制御を行うスノーモードである情報提供方法。
【請求項8】
車両の走行情報と当該車両における所定の走行特性モードの設定情報とを含む複数のプローブ情報を複数の車両から収集し、前記複数のプローブ情報の解析結果に基づく情報を出力する制御器を備える情報提供装置であって、
前記制御器は
前記所定の走行特性モードの使用頻度に基づいて、前記複数のプローブ情報から対象プローブ情報を抽出し、
前記対象プローブ情報に基づいて、前記所定の走行特性モードが設定される傾向にある車両の走行シーンを特定し
特定した当該走行シーンに基づいた出力情報を出力する情報提供装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報提供方法および情報提供装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、路面の摩擦係数などの車両の走行環境を検出し、検出した車両の走行環境に基づいて車両の走行特性を変更する技術が知られている(たとえば特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2012−046147号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、従来技術では、車両の現在の走行環境に基づいて車両の走行特性を変更させる構成であるため、車両の走行環境が変化した後に、変化後の車両の走行環境に基づいて車両の走行特性を変更させることとなり、車両の走行特性の変更時期が遅れてしまうという問題があった。
【0005】
本発明が解決しようとする課題は、所定の走行特性モードをドライバーに適切に設定させることが可能な情報提供方法および情報提供装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、複数の車両から収集した複数のプローブ情報に基づいて、所定の走行特性モードが設定される傾向にある車両の走行シーンを特定し、特定した車両の走行シーンに基づいた出力情報を出力することで、上記課題を解決する。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、所定の走行特性モードが設定される傾向にある車両の走行シーンに基づいた出力情報を出力することで、所定の走行特性モードが設定される傾向にある車両の走行シーンにおいて、ドライバーに所定の走行特性モードを適切に設定させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】本実施形態に係る情報提供システムの構成を示す構成図である。
図2】スノーモードの使用頻度の判定方法を説明するための図である。
図3】対象プローブ情報を説明するための図である。
図4】走行情報の確率モデルを説明するための図である。
図5】走行情報の確率モデルを算出する方法を説明するための図である。
図6】外れ値を含むプローブ情報の除外方法を説明するための図である。
図7】対象車両の走行シーンと、スノーモードが設定される傾向にある車両の走行シーンとの比較方法を説明するための図である。
図8】本実施形態に係るプローブ情報送信処理を示すフローチャートである。
図9】本実施形態に係るプローブ情報解析処理を示すフローチャートである。
図10】本実施形態に係る情報提供処理を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
【0010】
図1は、本実施形態に係る情報提供システムの構成を示す図である。図1に示すように、本実施形態に係る情報提供システムは、複数の車両に搭載された複数の車載装置100と、車両の外部に設置された情報提供装置200とから構成される。複数の車載装置100と情報提供装置200とは、通信回線を介して各種情報の授受が可能となっている。通信回線としては、たとえば、携帯電話網、無線LAN網、DSRC(Dedicated Short Range Communications)網および電力線通信網などが挙げられる。また、車載装置100がフラッシュメモリ等の着脱式の記憶媒体に各種情報を記録し、記録した各種情報を、通信機能を有する端末(たとえばスマートフォン)経由で送受信する構成としてもよい。なお、図1に示す例では、1つの車両に搭載された1つの車載装置100のみを例示しているが、情報提供システムは、車載装置100を複数備える構成とすることができる。
【0011】
車載装置100は、図1に示すように、センサー群110、操作機器群120、車載通信装置130、車載制御装置140、および提示装置150を有する。これら装置は、相互に情報の授受を行うためにCAN(Controller Area Network)その他の車載LANによって接続されている。
【0012】
センサー群110は、自車両の位置を検出するGPS装置を少なくとも含む。GPS装置は、複数の衛星通信から送信される電波を検出して、自車両の位置情報を、周期的に取得するとともに、取得した自車両の位置情報と、ジャイロセンサーから取得した角度変化情報と、車速センサーから取得した車速とに基づいて、自車両の現在位置を検出する。また、GPS装置は、現在の時刻情報も取得する。加えて、センサー群110には、車両の車速を検出する車速センサー、ステアリングの操舵角を検出する操舵角センサー、アクセル開度を検出するアクセル開度センサー、およびブレーキ開度を検出するブレーキ開度センサーなどを含むことができる。
【0013】
操作機器群120は、ドライバーが操作可能な操作部材であり、車両の走行特性モードをスノーモードに設定するためのスノーモードスイッチを少なくとも含む。ドライバーはスノーモードスイッチを操作することで、ノーマルモードとスノーモードとを切り替えることができる。なお、スノーモードとは、雪路や凍結路を含む路面摩擦係数が所定値以下の走行路の走行に対応した走行制御を行う走行特性モードであり、ノーマルモードと比べて、変速比が高車速側に設定されるなど、車両の駆動力が小さくなるように走行制御が行われる。ドライバーが操作した操作機器群120の操作情報は、車載制御装置140に送信される。
【0014】
車載通信装置130は、電話回線網などを介して、情報提供装置200のサーバー通信装置210と通信可能となっている。車載通信装置130は、車載制御装置140から取得した情報を情報提供装置200に送信するとともに、情報提供装置200から情報を受信し、受信した情報を車載制御装置140に出力する。
【0015】
提示装置150は、ディスプレイやスピーカーなどの装置であり、情報提供装置200から提供された情報を、ディスプレイの画面に表示し、あるいはスピーカーから音声出力などすることにより、ドライバーに提示することができる。
【0016】
車載制御装置140は、スノーモードの設定を案内する情報(以下、スノーモード案内情報という。)をドライバーに提示するためのプログラムを格納したROM(Read Only Memory)と、このROMに格納されたプログラムを実行するCPU(Central Processing Unit)と、アクセス可能な記憶装置として機能するRAM(Random Access Memory)とから構成される。なお、動作回路としては、CPU(Central Processing Unit)に代えて又はこれとともに、MPU(Micro Processing Unit)、DSP(Digital Signal Processor)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、FPGA(Field Programmable Gate Array)などを用いることができる。
【0017】
車載制御装置140は、ROMに格納されたプログラムをCPUにより実行することにより、プローブ情報を取得するプローブ情報取得機能と、取得したプローブ情報を情報提供装置200に送信するプローブ情報送信機能と、情報提供装置200から受信したスノーモード案内情報をドライバーに提示する情報提示機能と、を備える。以下に、車載制御装置140が備える各機能について説明する。
【0018】
車載制御装置140のプローブ情報取得機能は、センサー群110から各センサーの検出結果をプローブ情報として取得する。たとえば、プローブ情報取得機能は、GPS装置から自車両の位置情報および現在の時刻情報を、車速センサーから車速情報を、それぞれプローブ情報として取得することができる。さらに、プローブ情報取得機能は、操舵角センサーから操舵角情報(ステアリング操作量の情報)、ブレーキ開度センサーからブレーキ開度の情報、およびアクセル開度センサーからアクセル開度の情報をそれぞれ取得し、一定期間における操舵角の平均値(以下、平均操舵角という。)、一定期間におけるブレーキ開度の平均値(以下、平均ブレーキ開度という。)、および一定期間におけるアクセル開度の平均値(以下、平均アクセル開度という。)を、それぞれプローブ情報として取得することができる。
【0019】
また、プローブ情報取得機能は、操作機器群120から各操作機器の操作情報をプローブ情報として取得する。たとえば、プローブ情報取得機能は、スノーモードスイッチからスノーモードの使用状況をプローブ情報として取得する。そして、プローブ情報取得機能は、センサー群110および操作機器群120から取得したプローブ情報を、車載制御装置140のRAMに一時的に蓄積する。
【0020】
車載制御装置140のプローブ情報送信機能は、プローブ情報取得機能により取得され、車載制御装置140のRAMに一時的に蓄積されているプローブ情報を、車載通信装置130を介して、情報提供装置200に送信する。たとえば、本実施形態において、プローブ情報送信機能は、イグニッションオフまたはイグニッションオンのタイミング、一定時間ごと、または、車両が一定距離走行する度に、車載制御装置140のRAMに蓄積されたプローブ情報を情報提供装置200に送信することができる。なお、本実施形態においては、一定時間ごとに、プローブ情報を情報提供装置200に送信するものとして説明する。さらに、本実施形態では、車載装置100を搭載する車両の車種情報や車両のID情報が車載制御装置140のRAMに予め記憶されており、プローブ情報送信機能は、車両の車種情報や車両のID情報を車載制御装置140のRAMから取得し、プローブ情報として、情報提供装置200に送信することができる。
【0021】
車載制御装置140の情報提示機能は、車載通信装置130を介してスノーモード案内情報(詳細は後述する。)を情報提供装置200から受信し、受信したスノーモード案内情報を、提示装置150を介してドライバーに提示する。なお、詳細は後述するが、スノーモード案内情報は、自車両の走行シーンが、スノーモードが設定される傾向にある車両の走行シーンに該当する場合に、ドライバーにスノーモードの設定を案内するための情報である。このようなスノーモード案内情報をドライバーに提示することで、たとえスノーモードの使用経験が比較的少ないドライバーに対しても、スノーモード案内情報に従って、スノーモードを適切に設定させることができる。
【0022】
次に、本実施形態に係る情報提供装置200について説明する。情報提供装置200は、車両の外部に設置されたサーバーであり、図1に示すように、サーバー通信装置210と、サーバー処理装置220と、データベース230とを有している。
【0023】
サーバー通信装置210は、電話回線網などにより、車載装置100の車載通信装置130と通信可能となっている。サーバー通信装置210は、複数の車両にそれぞれ搭載された複数の車載装置100から複数のプローブ情報を受信し、受信した複数のプローブ情報をサーバー処理装置220に出力するとともに、サーバー処理装置220から取得したスノーモード案内情報を車載装置100に送信する。
【0024】
データベース230は、複数の車両から取得した複数のプローブ情報を格納している。このようなプローブ情報には、プローブ情報が取得された際の車両の位置、日時、外気温、平均操舵角、平均アクセル開度、平均ブレーキ開度、車両の車種、およびスノーモードの使用状況などの情報が含まれる。また、データベース230は、地図情報および道路情報も格納している。道路情報には、各道路の種別(一般道路、自動車専用道路、橋、トンネルなど)の情報が含まれる。さらに、データベース230には、場所ごと、日時ごとの天気、降水量、気温、湿度などの情報も格納されている。
【0025】
サーバー処理装置220は、スノーモード案内情報を車載装置100に提供するためのプログラムを格納したROMと、このROMに格納されたプログラムを実行するCPUと、アクセス可能な記憶装置として機能するRAMとから構成される。サーバー処理装置220は、ROMに格納されたプログラムをCPUにより実行することにより、車載装置100から送信されたプローブ情報をデータベース230に格納するプローブ情報格納機能と、スノーモードが設定される傾向にある車両の走行シーンを特定するプローブ情報解析機能と、車載装置100が搭載された対象車両の走行シーンに基づいて、スノーモード案内情報を対象車両の車載装置100に提供する情報提供機能と、を備える。以下に、サーバー処理装置220が備える各機能について説明する。
【0026】
サーバー処理装置220のプローブ情報格納機能は、車載装置100から受信したプローブ情報をデータベース230に格納する。また、プローブ情報格納機能は、データベース230を参照し、プローブ情報に含まれる車両の位置の情報から、プローブ情報が取得された際に車両が走行していた地域を特定し、特定した地域をプローブ情報に含めてデータベース230に格納することができる。たとえば、プローブ情報格納機能は、車両が走行していた、100メートル四方で分割された区域、あるいは市町村単位の区域などを、車両が走行していた地域として特定することができる。さらに、プローブ情報格納機能は、データベース230を参照し、プローブ情報に含まれる車両の位置および時刻の情報から、プローブ情報が取得された際の天気、降水量、外気温および湿度などを特定し、特定した天気、降水量、外気温および湿度の情報をプローブ情報に含めてデータベース230に格納することができる。加えて、プローブ情報格納機能は、データベース230を参照し、プローブ情報に含まれる車両の位置から、プローブ情報を取得した際に車両が走行する道路の種別(たとえば一般道路、自動車専用道路、橋、あるいはトンネルなど)を特定し、特定した道路の種別をプローブ情報に含めてデータベース230に格納することができる。
【0027】
サーバー処理装置220のプローブ情報解析機能は、複数の車載装置100から収集された複数のプローブ情報に基づいて、スノーモードが設定される傾向にある車両の走行シーンを特定する。プローブ情報解析機能は、まず、データベース230に蓄積された複数のプローブ情報を取得する。そして、プローブ情報解析機能は、プローブ情報に含まれる車両IDとスノーモードスイッチの操作情報に基づいて、車両ごとに、スノーモードの使用頻度を算出する。たとえば、プローブ情報解析機能は、時間的に連続して得られたプローブ情報に含まれるスノーモードの使用状況に基づいて、所定期間内においてスノーモードスイッチがオンに設定された回数をカウントすることで、スノーモードの使用頻度を算出することができる。そして、プローブ情報解析機能は、データベース230に蓄積された複数のプローブ情報の中から、スノーモードの使用頻度が所定値以上である車両から収集したプローブ情報を抽出する。
【0028】
ここで、図2は、スノーモードの使用頻度の判定方法を説明するための図である。図2(A),(B)に示すグラフにおいて、縦軸は、一定期間において、ドライバーがスノーモードスイッチを操作し、スノーモードをオンに設定した回数を示しており、横軸は時間を示している。
【0029】
たとえば、図2(A)に示すグラフでは、一定期間にスノーモードがオンに設定された回数が所定の閾値以上となっているため、プローブ情報解析機能は、当該車両を、スノーモードの使用頻度が所定値以上である車両と判断することができる。一方、図2(B)に示すグラフでは、一定期間においてスノーモードがオンに設定された回数が所定の閾値未満であるため、プローブ情報解析機能は、当該車両を、スノーモードの使用頻度が所定値未満である車両と判断することができる。これにより、プローブ情報解析機能は、複数のプローブ情報の中から、スノーモードの使用頻度が所定値以上である車両から収集したプローブ情報を抽出することができる。なお、閾値は、一律に一定の値としてもよいし、車両の車種、車両の位置、天気、道路の種別などに応じて可変な値としてもよい。
【0030】
さらに、プローブ情報解析機能は、スノーモードの使用頻度が所定値以上である車両から収集した複数のプローブ情報の中から、さらに、スノーモードがオンに設定されたタイミングで取得されたプローブ情報を抽出する。たとえば、プローブ情報解析機能は、時間的に連続して得られたプローブ情報に基づいて、スノーモードがオンに設定されたタイミングを特定することで、スノーモードがオンに設定されたタイミングで取得されたプローブ情報を抽出することができる。これにより、プローブ情報解析機能は、図3に示すように、スノーモードの使用頻度が所定値以上である車両から収集した複数のプローブ情報であり、かつ、スノーモードがオンに設定されたタイミングで取得されたプローブ情報を対象プローブ情報として取得することができる。なお、図3は、対象プローブ情報を説明するための図である。
【0031】
そして、プローブ情報解析機能は、抽出した複数の対象プローブ情報を、複数のグループに分類する。ここで、図4に示すように、対象プローブ情報には、位置情報および時刻情報に加えて、車種、地域、曜日、時間帯、天気、道路の種別、外気温、湿度、車速、平均アクセル開度、平均ブレーキ開度、平均操舵角などの走行情報が含まれている。本実施形態において、プローブ情報解析機能は、図4において(A)で示す走行情報、すなわち、車両の車種ごと、地域ごと、曜日および/または時間帯ごと、天気(降雨の有無)ごと、並びに、道路の種別ごとに、対象プローブ情報をグループ化する。
【0032】
たとえば、プローブ情報解析機能は、複数の対象プローブ情報を、100メートル四方で分割された地域や市町村単位の地域ごとにグループ化することで、複数の対象プローブ情報を地域ごとにグループ化することができる。また、プローブ情報解析機能は、複数の対象プローブ情報を、対象プローブ情報が得られた時間帯(たとえば朝、昼、夜)で分類することで、複数の対象プローブ情報を時間帯ごとにグループ化することができる。さらに、プローブ情報解析機能は、複数の対象プローブ情報を、対象プローブ情報が得られた天気(たとえば、雨または晴れ(降雨なし))で分類することで、複数の対象プローブ情報を天気ごとにグループ化することができる。また、プローブ情報解析機能は、複数の対象プローブ情報を、対象プローブ情報が得られた道路の種別(たとえば、一般道路、自動車専用道路、橋、トンネル)で分類することで、複数の対象プローブ情報を道路の種別ごとにグループ化することができる。本実施形態において、プローブ情報解析機能は、車両の車種、地域、曜日および/または時間帯、天気(降雨の有無)、並びに道路の種別の全ての走行情報を組み合わせて、対象プローブ情報をグループ化する。
【0033】
これにより、プローブ情報解析機能は、たとえば図4に示すように、車種がT1、地域がR1、時間帯が昼、天気が晴れ(降雨なし)、道路の種別が一般道路という走行シーンA1において取得された対象プローブ情報を同一のグループG1にまとめることができる。同様に、プローブ情報解析機能は、それぞれ異なる走行情報の組み合わせにおいて、対象プローブ情報をクループ化することで、それぞれの異なる走行シーンA2,A3,・・・Anに対応する対象プローブ情報を同一のグループG2,G3,・・・Gnにまとめることができる。
【0034】
なお、プローブ情報解析機能は、対象プローブ情報が取得された割合が少ない車両の走行シーンを、スノーモードが設定される傾向にないと判断することができる。たとえば、プローブ情報解析機能は、対象プローブ情報に限定せずに、複数の車両から取得した全てのプローブ情報をグループ化した場合に、同一のグループ内において、全体のプローブ情報に対する対象プローブ情報の割合が所定値未満となる場合には、このグループに対応する走行シーンにおいては、スノーモードが設定される傾向にないと判断することができ、以降の処理を行わない構成とすることができる。たとえば、車種がT1、地域がR1、時間帯が昼、天気が晴れ(降雨なし)、道路の種別が一般道路という走行シーンにおいて得られたプローブ情報のうち、この走行シーンにおいて得られた対象プローブ情報の割合が所定値未満となる場合には、この走行シーンにおいては、スノーモードが設定される傾向にないと判断することができる。
【0035】
そして、プローブ情報解析機能は、グループ化された複数の対象プローブ情報に基づいて、グループごとに、スノーモードが設定される傾向にある車両の走行シーンを特定する。具体的には、プローブ情報解析機能は、図4に示すように、グループ化された(同一の車両の走行シーンで得られた)複数の対象プローブ情報に基づいて、当該車両の走行シーンにおける各種走行情報(たとえば外気温、湿度、車速、平均アクセル開度、平均ブレーキ開度、および平均操舵角など、図4に示す(B)の走行情報。)の平均値および標準偏差を、当該車両の走行シーンにおける各走行情報の確率モデルとして算出する。たとえば、図4に示す例では、車種がT1、地域がR1、時間帯が昼、天気が晴れ(降雨なし)、道路の種別が一般道路という走行シーンA1における対象プローブ情報をグループG1としてグループ化した場合、プローブ情報解析機能は、グループG1の対象プローブ情報に含まれる外気温、湿度、車速、平均アクセル開度、平均ブレーキ開度、および平均操舵角のそれぞれの平均値とそれぞれの標準偏差とを、走行シーンA1における各走行情報の確率モデルとして算出することができる。
【0036】
ここで、図5は、各走行情報の確率モデルを説明するための図である。以下に、図5を参照して、各走行情報の確率モデルについて説明する。なお、図5に示す例では、図4に示すグループG1に分類された対象プローブ情報に含まれる各走行情報のうち、外気温および平均アクセル開度の確率モデルを例示して説明する(図6および図7においても同様)。
【0037】
たとえば、図5に示す例において、プローブ情報解析機能は、グループG1に属する対象プローブ情報の外気温の平均値Oaveと標準偏差Oσとを、車両の走行シーンA1における外気温の確率モデルとして算出する。同様に、プローブ情報解析機能は、図5に示すように、グループG1に属する対象プローブ情報の平均アクセル開度の平均値ACaveと標準偏差ACσとを、車両の走行シーンA1における平均アクセル開度の確率モデルとして算出する。同様に、プローブ情報解析機能は、湿度、車速、平均ブレーキ開度、および平均操舵角についてもそれぞれの平均値と標準偏差とを算出することで、車両の走行シーンA1における湿度、車速、平均ブレーキ開度、および平均操舵角の確率モデルを算出することができる。
【0038】
なお、プローブ情報解析機能は、各種走行情報の確率モデルを算出する場合に、対象プローブ情報に含まれるいずれかの走行情報が外れ値となっている場合には、このような対象プローブ情報を除外して、各走行情報の確率モデルを算出することができる。ここで、図6は、外れ値を含む対象プローブ情報の除外方法を説明するための図である。たとえば、図6に示すように、プローブ情報解析機能は、まず、外気温の平均値Oaveから外気温の標準偏差Oσの3倍内となる範囲(Oave±3Oσ)を外気温の基準範囲として特定し、同様に、平均アクセル開度の平均値ACaveから平均アクセル開度の標準偏差ACσの3倍内となる範囲(ACave±3ACσ)を平均アクセル開度の基準範囲として特定する。そして、プローブ情報解析機能は、対象プローブ情報に含まれるいずれかの走行情報の値が基準範囲の外となる場合には、当該対象プローブ情報は外れ値を含むと判断し、当該対象プローブ情報を確率モデルの算出対象から除外する。たとえば、図6に示す例においては、対象プローブ情報p1に含まれる外気温O1および平均アクセル開度AC1と、対象プローブ情報p2に含まれる外気温O2および平均アクセル開度AC2とがそれぞれ基準範囲の外となっている。そのため、プローブ情報解析機能は、対象プローブ情報p1,p2は外れ値を含むと判断し、対象プローブ情報p1,p2を、確率モデルの算出対象から除外する。なお、上述した例では、標準偏差を用いて外れ値を判定する構成を例示したが、この構成に限定されず、外れ値の検出方法は、公知の方法を用いることができる。
【0039】
そして、プローブ情報解析機能は、各車両の走行シーンにおける各走行情報の確率モデルに基づいて、それぞれの車両の走行シーンにおいて、スノーモードが設定される傾向にある車両の走行シーンを特定する。たとえば、図5に示す例においては、車両の走行シーンA1における対象プローブ情報として、複数の対象プローブ情報がプロットされている。この場合、プローブ情報解析機能は、外気温が、外気温の平均値Oaveから外気温の標準偏差Oσ内となる範囲(Oave±Oσ)、および、平均アクセル開度が、平均アクセル開度の平均値がACaveから平均アクセル開度の標準偏差ACσ内となる範囲(ACave±ACσ)に含まれる走行シーンを、車両の走行シーンA1のうち、スノーモードが設定される傾向にある車両の走行シーンA1’(A1⊃A1’)として特定することができる。
【0040】
このように、プローブ情報解析機能は、対象プローブ情報を車両の走行シーン(たとえば、車両の車種、地域、曜日および/または時間帯、天気(降雨の有無)、並びに、道路の種別により特定される走行シーン)ごとにグループ化し、車両の走行シーンごとに各走行情報(たとえば、外気温、湿度、車速、平均アクセル開度、平均ブレーキ開度、および平均操舵角)の平均値および標準偏差を算出することで、各車両の走行シーンにおける各走行情報の確率モデルを算出する。そして、プローブ情報解析機能は、それぞれの車両の走行シーンにおける各走行情報の確率モデルを、スノーモードが設定される傾向にある車両の走行シーンを示す指標としてデータベース230に格納する。このように、プローブ情報解析機能は、各車両の走行シーンにおける各走行情報の確率モデルを、各車両の走行シーンにおいて、スノーモードが設定される傾向にある車両の走行シーンを示す指標として算出することで、スノーモードが設定される傾向にある車両の走行シーンを特定することができる。さらに、プローブ情報解析機能は、一定期間ごとに、最新の対象プローブ情報に基づいて各車両の走行シーンにおける各走行情報の確率モデルを繰り返し算出することで、データベース230に格納された各車両の走行シーンの各走行情報の確率モデルを更新することができる。
【0041】
サーバー処理装置220の情報提供機能は、スノーモードが設定される傾向にある車両の走行シーンに基づいた出力情報を、車載装置100に出力する。具体的には、情報提供機能は、対象車両の車載装置100から、対象車両のプローブ情報を取得し、取得した対象車両のプローブ情報に基づいて、対象車両の走行シーン(たとえば、対象車両の車種、地域、曜日、時間帯、天気、および道路の種別により特定される対象車両の走行シーン)を特定する。そして、情報提供機能は、対象車両の走行シーンと、スノーモードが設定される傾向にある車両の走行シーンとを比較し、対象車両の走行シーンが、スノーモードが設定される傾向にある車両の走行シーンに該当する場合に、スノーモードの設定を案内するスノーモード案内情報を、スノーモードが設定される傾向にある車両の走行シーンに基づいた出力情報として、対象車両の車載装置100に送信する。
【0042】
具体的には、情報提供機能は、まず、データベース230を参照し、プローブ情報解析機能により算出された各車両の走行シーンにおける各走行情報の確率モデルの中から、対象車両の走行シーンと同一の走行シーン(対象車両と同一の車種、地域、曜日および/または時間帯、天気、並びに道路の種別)における各走行情報の確率モデルを取得する。上述したように、データベース230には、各車両の走行シーンにおける外気温、湿度、車速、平均アクセル開度、平均ブレーキ開度、および平均操舵角の平均値および標準偏差が、各車両の走行シーンにおける各走行情報の確率モデルとして格納されている。そのため、対象車両の走行シーンが、図4に示すように、車種がT1、地域がR1、時間帯が昼、天気が晴れ(降雨なし)、道路の種別が一般道路という走行シーンA1である場合には、情報提供機能は、車種がT1、地域がR1、時間帯が昼、天気が晴れ(降雨なし)、道路の種別が一般道路という走行シーンA1における外気温、湿度、車速、平均アクセル開度、平均ブレーキ開度、および平均操舵角の確率モデルを、データベース230から取得する。
【0043】
そして、情報提供機能は、データベース230から取得した対象車両の走行シーンと同一の走行シーンにおける各走行情報の確率モデルに基づいて、対象車両の走行シーンが、スノーモードが設定される傾向にある車両の走行シーンに該当するかを判断する。本実施形態において、情報提供機能は、対象車両の走行シーンにおける外気温、湿度、車速、平均アクセル開度、平均ブレーキ開度、および平均操舵角のそれぞれが、データベース230から取得した対象車両の走行シーンと同一の走行シーンにおける外気温、湿度、車速、平均アクセル開度、平均ブレーキ開度、および平均操舵角の平均値から標準偏差の範囲内にある場合に、対象車両の走行シーンが、スノーモードが設定される傾向にある車両の走行シーンに該当すると判断する。具体的には、情報提供機能は、対象車両の走行シーンにおける各走行情報と、対象車両の走行シーンと同一の走行シーンにおける各走行情報の平均値との距離を、走行情報ごとに算出することで、対象車両の走行シーンにおける各走行情報が、それぞれ、対象車両の走行シーンと同一の走行シーンにおける各種走行情報の平均値から標準偏差内の範囲内にあるか否かを判定することができる。
【0044】
ここで、図7は、対象車両の走行シーンと、スノーモードが設定される傾向にある車両の走行シーンとの比較方法を説明するための図である。たとえば図7に示す例において、対象車両の走行シーンが図4に示す走行シーンA1であり、対象車両から取得したプローブ情報p3,p4が図4に示すグループG1に属するものとする。この場合、情報提供機能は、対象車両のプローブ情報p3,p4における外気温、湿度、車速、平均アクセル開度、平均ブレーキ開度、および平均操舵角が、それぞれ、データベース230から取得した車両の走行シーンA1における外気温、湿度、車速、平均アクセル開度、平均ブレーキ開度、および平均操舵角の平均値から標準偏差の範囲である範囲内にあるかを判断する。
【0045】
たとえば、図7に示す対象車両のプローブ情報p3について、情報提供機能は、対象車両の走行シーンにおける外気温O3と、対象車両と同じ走行シーンA1の外気温の平均値Oave、並びに、対象車両の走行シーンにおける平均アクセル開度AC3と、対象車両と同じ走行シーンA1の平均アクセル開度の平均値ACaveから、距離l3を算出する。同様に、情報提供機能は、対象車両の走行シーンにおける湿度、車速、平均ブレーキ開度、および平均操舵角についても、対象車両と同じ走行シーンA1の湿度、車速、平均ブレーキ開度、および平均操舵角の平均値との距離を算出する。そして、情報提供機能は、距離l3は、外気温の標準偏差Oσおよび平均アクセル開度の標準偏差ACσに基づく範囲内であり、さらに、湿度、車速、平均ブレーキ開度、および平均操舵角についての距離が、これら走行情報の平均値から標準偏差の範囲内となる場合に、対象車両の走行シーンは、スノーモードが設定される傾向にある車両の走行シーンに該当すると判断する。
【0046】
一方、対象車両のプローブ情報p4について、情報提供機能は、同様に、対象車両の走行シーンにおける外気温、湿度、車速、平均アクセル開度、平均ブレーキ開度、および平均操舵角について、対象車両と同じ走行シーンA1の外気温、湿度、車速、平均アクセル開度、平均ブレーキ開度、および平均操舵角との距離を算出する。図7に示すように、対象車両のプローブ情報p4については、対象車両の走行シーンにおける外気温O4と外気温の平均値Oave、および対象車両の走行シーンにおける平均アクセル開度AC4と平均アクセル開度の平均値ACaveの距離l4が標準偏差の範囲外となっている。そのため、情報提供機能は、対象車両の走行シーンは、スノーモードが設定される傾向にある車両の走行シーンに該当しないと判断することができる。
【0047】
このように、対象車両の走行シーンと、スノーモードが設定される傾向にある車両の走行シーンとは完全に一致している必要はなく、たとえば、対象車両の対象プローブ情報に含まれる外気温、湿度、車速、平均アクセル開度、平均ブレーキ開度、平均操舵角などが、それぞれ、スノーモードが設定される傾向にある外気温、湿度、車速、平均アクセル開度、平均ブレーキ開度、平均操舵角から一定の範囲(たとえば標準偏差)内にある場合に、対象車両の走行シーンが、スノーモードが設定される傾向にある車両の走行シーンに「該当」すると判断される。なお、上記一定の範囲は、標準偏差σの範囲に限定されず、たとえば、標準偏差σの2倍の範囲2σとすることもできる。
【0048】
そして、情報提供機能は、対象車両の走行シーンが、スノーモードが設定される傾向にある車両の走行シーンに該当すると判断した場合に、スノーモード案内情報を、対象車両の車載装置100に送信する。なお、情報提供機能は、対象車両のプローブ情報に基づいて、対象車両が既にスノーモードをオンに設定している場合には、スノーモード案内情報を、対象車両の車載装置100に送信しない構成とすることができる。また、情報提供機能は、対象車両のプローブ情報に基づいて、対象車両におけるスノーモードの使用頻度を算出し、対象車両におけるスノーモードの使用頻度が所定値以上である場合には、スノーモード案内情報を、対象車両の車載装置100に送信しない構成とすることもできる。
【0049】
さらに、上述した実施形態では、対象車両が走行する地域とスノーモードが設定される傾向にある地域を比較して、対象車両の走行シーンが、スノーモードが設定される傾向される車両の走行シーンに該当するかを判断する構成を例示したが、この構成に限定されず、以下の構成とすることもできる。すなわち、対象車両が走行する地域を除外して、対象車両の走行シーンが、スノーモードが設定される傾向にある走行シーンに該当するかを判断する構成とすることができる。これにより、対象車両の走行シーンが、スノーモードが設定される傾向にある車両の走行シーンに該当するか否かを地域ごとに判断することができ、対象車両の走行シーンにおいてスノーモードが設定される傾向される地域を特定することができる。その結果、対象車両が、スノーモードが設定される傾向にある地域に到達する前に、スノーモード案内情報を、対象車両の車載装置100に送信することができる。
【0050】
続いて、図8〜10を参照して、本実施形態に係る情報提供システムの動作について説明する。なお、図8は、本実施形態に係るプローブ情報送信処理を示すフローチャートであり、図9は、本実施形態に係るプローブ情報解析処理を示すフローチャートであり、図10は、本実施形態に係る情報提供処理を示すフローチャートである。
【0051】
まず、図8を参照して、車両のプローブ情報を車載装置100から情報提供装置200に送信するプローブ情報送信処理を説明する。図8に示すプローブ情報送信処理は、各車両に搭載された車載装置100によりそれぞれ実行される。
【0052】
まず、ステップS101では、車載制御装置140のプローブ情報取得機能により、イグニッションオンになったか否かの判断が行われる。イグニッションオフである間はステップS101で待機し、イグニッションオンになった場合に、ステップS102に進む。
【0053】
ステップS102では、車載制御装置140のプローブ情報取得機能により、プローブ情報の取得が行われる。プローブ情報取得機能は、センサー群110から各センサーの検出結果を、操作機器群120から各操作機器の操作情報を、プローブ情報として取得することができる。そして、ステップS103では、車載制御装置140のプローブ情報取得機能により、ステップS102で取得されたプローブ情報が、車載制御装置140のRAMに一時的に蓄積される。
【0054】
ステップS104では、車載制御装置140のプローブ情報送信機能により、前回プローブ情報を送信してから一定期間が経過したか否かの判断が行われる。一定期間が経過した場合には、ステップS105に進み、車載制御装置140のプローブ情報送信機能により、ステップS103で蓄積されたプローブ情報が、車載装置100から情報提供装置200に送信される。一方、一定期間が経過していない場合には、ステップS102に戻り、プローブ情報の取得と、蓄積が繰り返される。
【0055】
ステップS106では、車載制御装置140のプローブ情報送信機能により、イグニッションオフになったか否かの判断が行われる。イグニッションオンである場合には、ステップS102に戻り、プローブ情報の取得および一時的な蓄積が繰り返し行われる。そして、イグニッションオフになった場合に、プローブ情報送信機能により、図8に示すプローブ情報送信処理が終了される。
【0056】
続いて、図9を参照して、情報提供装置200において、車載装置100から受信したプローブ情報を解析するプローブ情報解析処理を説明する。なお、図9に示すプローブ情報解析処理は、情報提供装置200のサーバー処理装置220により、一定の時間間隔で繰り返し行われる。
【0057】
ステップS201では、サーバー処理装置220のプローブ情報格納機能により、複数の車載装置100から送信された複数のプローブ情報を受信し、受信したプローブ情報をデータベース230に蓄積する処理が行われる。また、プローブ情報格納機能は、プローブ情報に含まれる車両の位置および時刻の情報から、プローブ情報を取得した際の天気、降水量、外気温および湿度、道路の種別(たとえば一般道路、自動車専用道路、橋、トンネルなど)を特定し、特定した天気、降水量、外気温、湿度、および道路の種別の情報をプローブ情報に含めて、データベース230に格納する。なお、ステップS201の処理は、車載装置100からプローブ情報が送信される度に逐次実行される。
【0058】
ステップS202では、プローブ情報解析機能により、プローブ情報の蓄積を開始して一定期間が経過したか否かの判断が行われる。一定期間が経過するまでは、ステップS201のプローブ情報の蓄積を繰り返し、一定期間が経過した場合には、ステップS203に進む。
【0059】
ステップS203では、プローブ情報解析機能により、対象プローブ情報を、データベース230から抽出する処理が行われる。具体的には、プローブ情報解析機能は、スノーモードの使用頻度が所定値以上である車両から収集したプローブ情報、すなわち、スノーモードをよく使用するドライバーのプローブ情報をデータベース230から抽出する。たとえば、プローブ情報解析機能は、図2に示すように、収集したプローブ情報に含まれる車両IDとスノーモードスイッチの操作情報に基づいて、車両ごとのスノーモードの使用頻度を算出することで、スノーモードの使用頻度が所定値以上である車両から収集したプローブ情報を抽出することができる。そして、プローブ情報解析機能は、図3に示すように、スノーモードの使用頻度が所定値以上である車両から収集した複数のプローブ情報の中から、スノーモードがオンに設定されたタイミングで取得されたプローブ情報を対象プローブ情報として抽出する。
【0060】
ステップS204では、プローブ情報解析機能により、ステップS203で抽出した対象プローブ情報のグループ化が行われる。本実施形態において、プローブ情報解析機能は、図4に示すように、ステップS203で抽出した対象プローブ情報を、車両の車種ごと、地域ごと、曜日および/または時間帯ごと、天気(降雨の有無)ごと、並びに、道路の種別ごとにグループ化する。
【0061】
ステップS205では、プローブ情報解析機能により、スノーモードが設定される傾向にある車両の走行シーンが特定される。たとえば、プローブ情報解析機能は、図5に示すように、車両の車種ごと、地域ごと、曜日および/または時間帯ごと、天気(降雨の有無)ごと、並びに、道路の種別ごとにグループ化した対象プローブ情報の走行情報(たとえば外気温、湿度、車速、平均アクセル開度、平均ブレーキ開度、および平均操舵角など)の平均値および標準偏差を、グループごとに算出する。そして、プローブ情報解析機能は、算出した平均値および標準偏差を、車両の走行シーンにおける各走行情報の確率モデルとして取得する。これにより、プローブ情報解析機能は、スノーモードが設定される傾向にある車両の走行シーンを特定することができる。
【0062】
なお、プローブ情報解析機能は、各種走行情報(たとえば外気温、湿度、車速、平均アクセル開度、平均ブレーキ開度、および平均操舵角など)の平均値および標準偏差を求める際に、図6に示すように、対象プローブ情報に含まれるいずれかの走行情報の値が外れ値となっている場合には、当該対象プローブ情報を除外する。これにより、各種走行情報の平均値および標準偏差を適切に算出することができる。
【0063】
ステップS206では、プローブ情報解析機能により、ステップS205で特定されたスノーモードが設定される傾向にある車両の走行シーンの情報が、データベース230に蓄積される。たとえば、プローブ情報解析機能は、ステップS205で算出された、それぞれの車両の走行シーンにおける各種走行情報(たとえば外気温、湿度、車速、平均アクセル開度、平均ブレーキ開度、および平均操舵角など)の平均値および標準偏差を、データベース230に格納する。
【0064】
続いて、図10を参照して、スノーモード案内情報をドライバーに提供する情報提供処理について説明する。なお、図10に示す情報提供処理のうち、ステップS301〜S304は情報提供装置200により実行され、ステップS305〜S306は車載装置100により実行される。また、図10に示す例では、スノーモード案内情報が提供される車両を対象車両として説明する。
【0065】
ステップS301では、サーバー処理装置220の情報提供機能により、対象車両の車載装置100から送信された対象車両のプローブ情報の受信が行われる。
【0066】
ステップS302では、サーバー処理装置220の情報提供機能により、対象車両の走行シーンと、スノーモードが設定される傾向にある車両の走行シーンとの比較が行われる。そして、続くステップS303では、情報提供機能により、ステップS302の比較結果に基づいて、対象車両の走行シーンが、スノーモードが設定される傾向にある車両の走行シーンに該当するか否かの判断が行われる。対象車両の走行シーンが、スノーモードが設定される傾向にある車両の走行シーンに該当する場合には、ステップS304に進み、対象車両の走行シーンが、スノーモードが設定される傾向にある車両の走行シーンに該当しない場合には、ステップS301に戻る。
【0067】
ステップS304では、対象車両の走行シーンが、スノーモードが設定される傾向にある車両の走行シーンに該当すると判断されているため、サーバー処理装置220の情報提供機能により、スノーモード案内情報が、対象車両の車載装置100に送信される。
【0068】
ステップS305,S306は、対象車両の車載装置100により実行される。まず、ステップS305では、車載制御装置140の情報提示機能により、情報提供装置200より送信されたスノーモード案内情報が受信される。そして、ステップS306では、車載制御装置140の情報提示機能により、スノーモード案内情報がドライバーに提示される。
【0069】
以上のように、本実施形態に係る情報提供装置200は、複数の車両から収集した複数のプローブ情報に基づいて、スノーモードが設定される傾向にある車両の走行シーンを特定し、特定したスノーモードが設定される傾向にある車両の走行シーンに基づいた情報を出力する。これにより、スノーモードが設定される傾向にある車両の走行シーンにおいて、ドライバーにスノーモードを適切に設定させることができる。
【0070】
また、本実施形態では、対象車両の走行情報を対象車両から取得し、対象車両の走行情報に基づいて対象車両の走行シーンを特定する。そして、対象車両の走行シーンと、スノーモードが設定される傾向にある車両の走行シーンとを比較し、対象車両の走行シーンが、スノーモードが設定される傾向にある車両の走行シーンに該当する場合に、スノーモードの設定を案内するスノーモード案内情報を出力する。これにより、対象車両の走行シーンが、スノーモードが設定される傾向にある車両の走行シーンに該当する場合に、スノーモード案内情報を対象車両のドライバーに提示することができる。その結果、スノーモードの使用経験の少ないドライバーであっても、スノーモードを適切に設定させることができる。
【0071】
さらに、本実施形態において、プローブ情報は、車両の位置、時刻、地域、車種、天気、道路の種別、外気温、湿度、アクセル開度、ブレーキ開度、操舵角のうち少なくとも1つの情報を含み、複数の車両から取得した複数のプローブ情報に基づいて、スノーモードが設定される傾向にある地域、曜日、時間帯、車種、天気、道路の種別、外気温、湿度、アクセル開度、ブレーキ開度、操舵角のうち1つを含む走行シーンを、スノーモードが設定される傾向にある車両の走行シーンとして特定する。これにより、スノーモードが設定される傾向にある車両の走行シーンをより詳細に特定することができ、対象車両の走行シーンが、スノーモードが設定される傾向のある走行シーンに該当するかを高い精度で判断することができる。
【0072】
加えて、本実施形態では、複数の車両から収集した複数のプローブ情報の中から、スノーモードの使用頻度が所定値以上である車両から収集したプローブ情報を抽出し、抽出したプローブ情報に基づいて、スノーモードが設定される傾向にある車両の走行シーンを特定する。これにより、ドライバーがスノーモードの使用に熟練していない場合でも、スノーモードの使用に熟練しているドライバーと同様に、スノーモードを適切に使用させることができる。
【0073】
また、本実施形態において、プローブ情報に含まれる車両の走行情報が、他のプローブ情報に含まれる当該走行情報との関係において、外れ値となる場合には、外れ値となるプローブ情報を除いて、スノーモードが設定される傾向にある車両の走行シーンを特定する。これにより、スノーモードが設定される傾向にある車両の走行シーンをより高い精度で特定することができる。
【0074】
なお、以上に説明した実施形態は、本発明の理解を容易にするために記載されたものであって、本発明を限定するために記載されたものではない。したがって、上記の実施形態に開示された各要素は、本発明の技術的範囲に属する全ての設計変更や均等物をも含む趣旨である。
【0075】
たとえば、上述した実施形態では、情報提供装置200において、対象車両の走行シーンと、スノーモードが設定される傾向にある走行シーンとを比較し、対象車両の走行シーンが、スノーモードが設定される傾向にある車両の走行シーンに該当する場合に、スノーモード案内情報を車載装置100に提供する構成を例示したが、この構成に限定されず、たとえば、情報提供装置200は、スノーモードが設定される傾向にある走行シーンの情報を車載装置100に送信し、車載装置100において、対象車両の走行シーンと、スノーモードが設定される傾向にある走行シーンとを比較して、対象車両の走行シーンが、スノーモードが設定される傾向にある走行シーンに該当する場合に、スノーモード案内情報を、対象車両のドライバーに提示する構成としてもよい。
【0076】
また、上述した実施形態では、情報提供装置200において、データベース230を参照し、プローブ情報を取得した際の天気、降水量、外気温および湿度を特定する構成を例示したが、この構成に限定されず、車載装置100において、天気、降水量、外気温および湿度に関する情報を取得する構成としてもよい。たとえば、車載装置100おけるセンサー群110には、雨滴を検出する雨滴センサー、外気温を検出する外気温センサー、車両外部の湿度を検出する湿度センサーを含むことができ、車載制御装置140のプローブ情報取得機能は、雨滴センサーから降水量の情報を、外気温センサーから外気温の情報を、湿度センサーから湿度の情報をプローブ情報として取得することができる。また、プローブ情報取得機能は、降水量の情報、外気温の情報、または湿度の情報から、天気の情報を推定することができる。たとえば、プローブ情報取得機能は、降水量が0mmの場合に、天気が晴れと推定することができる。これにより、車載装置100は、プローブ情報を取得した際の天気、降水量、外気温および湿度に関する情報を取得することができる。
【0077】
さらに、上述した実施形態では、対象車両の外気温、湿度、車速、平均アクセル開度、平均ブレーキ開度、および平均操舵角の全てが、対象車両と同じ走行シーンのうちスノーモードが設定される傾向にある走行シーンにおける外気温、湿度、車速、平均アクセル開度、平均ブレーキ開度、および平均操舵角の基準範囲内にある場合に、対象車両の走行シーンは、スノーモードが設定される傾向にある車両の走行シーンに該当すると判断する構成を例示したが、この構成に限定されず、たとえば、対象車両の外気温、湿度、車速、平均アクセル開度、平均ブレーキ開度、および平均操舵角のうち1つ、または2以上が、対象車両と同じ走行シーンのうちスノーモードが設定される傾向にある走行シーンにおける外気温、湿度、車速、平均アクセル開度、平均ブレーキ開度、および平均操舵角の基準範囲内にある場合に、対象車両の走行シーンは、スノーモードが設定される傾向にある車両の走行シーンに該当すると判断する構成とすることができる。
【0078】
また、上述した走行情報以外の走行情報を用いて、対象車両の走行シーンが、スノーモードが設定される傾向にある車両の走行シーンに該当するかを判断する構成としてもよい。たとえば、道路の路面状態(凍結、積雪、湿潤、乾燥など)を走行情報として用いて、対象車両の走行シーンが、スノーモードが設定される傾向にある車両の走行シーンに該当するかを判断する構成としてもよい。なお、車載制御装置140は、たとえば、ワイパースイッチからワイパーの使用状況の情報を取得し、当該使用状況と天気、降水量、外気温および湿度から、プローブ情報を取得した際の路面状態(たとえば、凍結、積雪、湿潤、乾燥)を推定することができる。
【0079】
加えて、上述した実施形態では、車載装置100がGPS装置から取得した時刻情報に基づいて、プローブ情報を取得した際の時間帯を特定する構成を例示したが、この構成に限定されない。たとえば、車載装置100における操作機器群120には、ライトの点灯を操作するライトスイッチを含むことができ、車載制御装置140のプローブ情報取得機能は、ライトスイッチからライトの使用状況の情報を取得し、当該使用状況から、プローブ情報を取得した際の時間帯(たとえば夜間や昼間など)を特定することができる。
【0080】
さらに、上述した本実施形態において、対象車両の車載装置100は、対象車両のプローブ情報を情報提供装置200に送信することで、情報提供装置200からスノーモード案内情報を取得する構成を例示したが、この構成に限定されず、たとえば、対象車両の車載装置100は、プローブ情報とは異なる要求情報を情報提供装置200に送信することで、情報提供装置200からスノーモード案内情報を取得する構成としてもよい。
【0081】
加えて、上述した実施形態では、スノーモードで走行していない、すなわち、ノーマルモードで走行している対象車両に対して、スノーモード案内情報をドライバーに提示する構成を例示したが、この構成に限定されない。たとえば、スノーモードがオフに設定される傾向にある走行シーンを特定することで、スノーモードで走行している対象車両に対して、ノーマルモードの設定を案内する情報をドライバーに提示する構成としてもよい。
【0082】
また、上述した実施形態では、対象車両のドライバーにスノーモード案内情報を提示する構成を例示したが、この構成に限定されない。たとえば、情報提供機能は、スポーツモードまたは低燃費モード(エコモード)が設定される傾向にある走行シーンを特定することで、対象車両にスポーツモードまたは低燃費モード(エコモード)の設定を案内する情報を提供する構成とすることもできる。
【0083】
さらに、上述した本実施形態では、情報提供装置200がスノーモード案内情報を、対象車両の車載装置100に送信する構成を例示したが、この構成に限定されず、たとえば、情報提供装置200がスノーモード案内情報を、対象車両のドライバーが所有する携帯端末に送信する構成としてもよい。
【0084】
加えて、上述した実施形態では、図4に示すように、車両の車種、地域、時間帯、天気(降雨の有無)、および道路の種別の全ての走行情報を組み合わせにより、対象プローブ情報をグループ化する構成を例示したが、この構成に限定されず、車両の車種、地域、時間帯、天気(降雨の有無)、および道路の種別のうち1つ、または2つ以上を組み合わせて、対象プローブ情報をグループ化することができる。
【0085】
さらに、本実施形態では、情報提供装置200が、プローブ情報に含まれる車両の位置情報および時刻情報に基づいて、車両が走行していた地域、天気、降水量、外気温、湿度、および道路の種別を特定する構成を例示したが、この構成に限定されず、たとえば、車載装置100において、車両が走行している地域、天気、降水量、外気温、湿度、および道路の種別を特定することで、地域、天気、降水量、外気温、湿度、および道路の種別を含むプローブ情報を、情報提供装置200に送信する構成とすることができる。
【0086】
なお、上述した実施形態に係る情報提供装置200のサーバー処理装置220は、本発明の制御器に相当する。
【符号の説明】
【0087】
100…車載装置
110…センサー群
120…操作機器群
130…車載通信装置
140…車載制御装置
150…提示装置
200…情報提供装置
210…サーバー通信装置
220…サーバー処理装置
230…データベース
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10