特許第6776838号(P6776838)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6776838
(24)【登録日】2020年10月12日
(45)【発行日】2020年10月28日
(54)【発明の名称】ドアクローザ機構
(51)【国際特許分類】
   E05F 1/14 20060101AFI20201019BHJP
   E05F 3/18 20060101ALI20201019BHJP
   E05B 81/20 20140101ALI20201019BHJP
   E05B 81/14 20140101ALI20201019BHJP
   E05B 85/24 20140101ALI20201019BHJP
   B60J 5/00 20060101ALI20201019BHJP
   B60J 5/04 20060101ALI20201019BHJP
   B60J 5/10 20060101ALI20201019BHJP
   E05C 3/06 20060101ALN20201019BHJP
【FI】
   E05F1/14 Z
   E05F3/18
   E05B81/20 B
   E05B81/14
   E05B85/24
   B60J5/00 H
   B60J5/04 K
   B60J5/10 H
   B60J5/10 Z
   B60J5/04 Z
   !E05C3/06
【請求項の数】7
【全頁数】21
(21)【出願番号】特願2016-224552(P2016-224552)
(22)【出願日】2016年11月17日
(65)【公開番号】特開2018-80540(P2018-80540A)
(43)【公開日】2018年5月24日
【審査請求日】2019年10月10日
(73)【特許権者】
【識別番号】000000011
【氏名又は名称】アイシン精機株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100105957
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100068755
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 博宣
(72)【発明者】
【氏名】松岡 篤司
(72)【発明者】
【氏名】清水 公人
【審査官】 鈴木 智之
(56)【参考文献】
【文献】 特開昭58−185875(JP,A)
【文献】 特開昭61−250277(JP,A)
【文献】 米国特許第05876074(US,A)
【文献】 独国特許発明第10207945(DE,B3)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
E05F 1/00−13/04
E05B 1/00−85/28
E05C 1/00−21/02
B60J 5/00
B60J 5/04
B60J 5/10
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ドアの閉動作に伴い、半ドア状態から全閉状態で前記ドアを保持するようにラッチ機構を切り替えるための動力である切替動力を、前記ドアの開動作に連動して蓄えるとともに、前記半ドア状態で前記ドアを保持するように前記ラッチ機構が切り替わることに連動して解放するように動作する動力機構と、
前記動力機構が蓄えた前記切替動力を解放する前記動力機構の動作を前記ラッチ機構に対して伝達するように動作する動力伝達機構と、
前記ドアが開動作されてから前記半ドア状態で前記ドアを保持するように前記ラッチ機構が切り替わるまでの間、前記切替動力を蓄える前記動力機構の動作である蓄力動作を許容しつつ、当該蓄力動作に対する戻り動作を規制する規制機構と、
を備えるドアクローザ機構。
【請求項2】
請求項1に記載のドアクローザ機構において、
前記動力機構と、前記規制機構とは、互いに噛み合う噛合部をそれぞれ有しており、
前記規制機構は、前記ドアが開動作されてから前記半ドア状態で前記ドアを保持するように前記ラッチ機構が切り替わるまでの間、前記噛合部を通じて前記動力機構と噛み合うことによって、前記蓄力動作を許容しつつ、前記戻り動作を規制すること、を特徴とするドアクローザ機構。
【請求項3】
請求項2に記載のドアクローザ機構において、
前記動力機構は、前記噛合部として歯を有する歯車部を有し、
前記規制機構は、前記噛合部として爪状の歯止め部を有し、
前記歯車部と、前記歯止め部とは、互いに噛み合う間、前記蓄力動作を伴う動作方向の前記歯車部の動作を前記歯止め部が許容しつつ、前記戻り動作を伴う動作方向の前記歯車部の動作を前記歯止め部が規制するラチェット機構を構成するものであること、を特徴とするドアクローザ機構。
【請求項4】
請求項3に記載のドアクローザ機構において、
前記動力機構は、
撓むことによって弾性力を生じさせる渦巻きばねと、
前記歯車部を有し、前記ドアの開閉動作に連動して回動することによって、前記渦巻きばねを撓ませるように前記蓄力動作する蓄力レバーと、を備えること、を特徴とするドアクローザ機構。
【請求項5】
請求項4に記載のドアクローザ機構において、
前記ドアは、車両の一部に支持された状態で開閉動作する車両用ドアであり、
前記動力機構、前記動力伝達機構、及び前記規制機構は、前記車両用ドアの内部に設けられる収容部に搭載され、
前記動力機構、前記動力伝達機構、及び前記規制機構は、前記収容部のうち、前記ドアが前記車両に支持される側と反対側の部位に沿うように配置されること、を特徴とするドアクローザ機構。
【請求項6】
請求項1〜請求項5のうちいずれか一項に記載のドアクローザ機構において、
前記ドアとして、車両の側面に設けられるスイング式の車両用ドアに搭載されるものであること、を特徴とするドアクローザ機構。
【請求項7】
請求項1〜請求項5のうちいずれか一項に記載のドアクローザ機構において、
前記ドアとして、車両の後部に設けられる跳ね上げ式の車両用ドアに搭載されるものであること、を特徴とするドアクローザ機構。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ドアクローザ機構に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、半ドア状態にあるドアを全閉状態まで自動的に閉じるように、半ドア状態から全閉状態でドアを保持するようにラッチ機構を切り替えるための切替動力を、機械的な機構によって発生させるようにしたドアクローザ機構がある(例えば、特許文献1)。
【0003】
上記特許文献1には、ドアの開動作に連動して切替動力を蓄え、ドアの閉動作に伴い半ドア状態でドアを保持するようにラッチ機構が切り替えられることに連動して切替動力を解放する助勢機構を備えるドアクローザ機構が開示されている。この助勢機構は、コイルばねの弾性力を切替動力として用いるようにしている。
【0004】
具体的には、ドアの開動作に連動してコイルばねが圧縮されるようになっている。開動作中のドアがある一定以上のドア開度に達すると、半ドア状態でドアを保持するようにラッチ機構が切り替わるまでの間、コイルばねが圧縮状態で固定されるようになっている。
【0005】
また、コイルばねが圧縮状態で固定された状態で、半ドア状態でドアを保持するようにラッチ機構が切り替わることに連動してコイルばねの固定が解除されるようになっている。これにより、コイルばねが圧縮状態から復元し、この復元に連動して半ドア状態から全閉状態でドアを保持するようにラッチ機構が切り替えられる。したがって、半ドア状態にあるドアが全閉状態まで自動的に閉じられるようになっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特公平4−66982号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
上記特許文献1に記載のドアクローザ機構では、コイルばねを圧縮させる際に、開動作中のドアがある一定以上のドア開度に達しなければ、コイルばねの圧縮状態を固定することができなくなっている。つまり、開動作中のドアがある一定以上のドア開度に達する以前では、コイルばねが圧縮されたとしてもすぐに復元しようとし、コイルばねが圧縮されることによって蓄えられる切替動力がドアを閉動作させるように作用してしまう可能性がある。
【0008】
本発明は、このような実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、ドアの開動作に連動して蓄えられる切替動力がドアを閉動作させるように作用してしまうことを抑制できるドアクローザ機構を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題を解決するドアクローザ機構は、ドアの閉動作に伴い、半ドア状態から全閉状態で前記ドアを保持するようにラッチ機構を切り替えるための動力である切替動力を、前記ドアの開動作に連動して蓄えるとともに、前記半ドア状態で前記ドアを保持するように前記ラッチ機構が切り替わることに連動して解放するように動作する動力機構と、前記動力機構が蓄えた前記切替動力を解放する前記動力機構の動作を前記ラッチ機構に対して伝達するように動作する動力伝達機構と、前記ドアが開動作されてから前記半ドア状態で前記ドアを保持するように前記ラッチ機構が切り替わるまでの間、前記切替動力を蓄える前記動力機構の動作である蓄力動作を許容しつつ、当該蓄力動作に対する戻り動作を規制する規制機構と、を備えることが好ましい。
【0010】
上記構成によれば、動力機構は、ドアの開動作の間、蓄力動作する際、当該蓄力動作に対する戻り動作が規制されている。この場合、動力機構の蓄力動作に対する戻り動作は、開動作中のドアの開度に関係なく規制されるようになる。これにより、動力機構は、切替動力を蓄えた状態で、開動作中のドアが途中で停められる場合であっても、それまでに蓄えた切替動力を戻り動作によって開動作中のドアに作用させることなく保持することができる。したがって、ドアの開動作に連動して蓄えられる切替動力がドアを閉動作させるように作用してしまうことを抑制することができる。
【0011】
上記課題を解決するドアクローザ機構は、前記動力機構と、前記規制機構とは、互いに噛み合う噛合部をそれぞれ有しており、前記規制機構は、前記ドアが開動作されてから前記半ドア状態で前記ドアを保持するように前記ラッチ機構が切り替わるまでの間、前記噛合部を通じて前記動力機構と噛み合うことによって、前記蓄力動作を許容しつつ、前記戻り動作を規制することが好ましい。
【0012】
上記構成によれば、動力機構の蓄力動作を許容しつつ、当該蓄力動作に対する戻り動作を規制する際、動力機構と、規制機構とがこれらの間で互いに噛み合う噛合部を有するように構成すればよく、動力機構と、規制機構との間に他の部材を介在させたりする必要がなくなる。この場合、ドアクローザ機構の部品点数を削減したりドアクローザ機構を小型化したりするのに効果的である。
【0013】
上記課題を解決するドアクローザ機構は、前記動力機構は、前記噛合部として歯を有する歯車部を有し、前記規制機構は、前記噛合部として爪状の歯止め部を有し、前記歯車部と、前記歯止め部とは、互いに噛み合う間、前記蓄力動作を伴う動作方向の前記歯車部の動作を前記歯止め部が許容しつつ、前記戻り動作を伴う動作方向の前記歯車部の動作を前記歯止め部が規制するラチェット機構を構成するものであることが好ましい。
【0014】
上記構成によれば、動力機構の蓄力動作を許容しつつ、当該蓄力動作に対する戻り動作を規制する際、動力機構と、規制機構との間でラチェット機構を構成すればよく、機械機構のなかで比較的簡素な構成で実現できる。この場合、ドアクローザ機構の汎用性を高めたりするのに効果的である。
【0015】
上記課題を解決するドアクローザ機構は、前記動力機構は、撓むことによって弾性力を生じさせる渦巻きばねと、前記歯車部を有し、前記ドアの開閉動作に連動して回動することによって、前記渦巻きばねを撓ませるように前記蓄力動作する蓄力レバーと、を備えることが好ましい。
【0016】
上記構成によれば、切替動力は、渦巻きばねを巻き上げ、径方向に撓むように弾性変形させることで蓄えられるとともに、渦巻きばねが径方向に撓まされた状態から復元することで解放される。このように、渦巻きばねを用いる場合には、渦巻きばねが弾性変形するために変化する範囲を、比較的に小さくすることができる。これと同様、渦巻きばねを用いる場合には、蓄力レバーが渦巻きばねを弾性変形させるために動作する範囲を、比較的に小さくすることができる。これにより、渦巻きばねを用いる場合には、スペースを余分に確保する必要がなくなる。したがって、ドアクローザ機構を小型化することができる。
【0017】
上記構成のように、切替動力の発生源として、渦巻きばねを用いることで小型化されたドアクローザ機構は、搭載性の面で有利であり、例えば、車両用ドアの内部に搭載される場合には、他の機構を避ける等して適切な配置を実現できる。この場合、ドアの閉動作時の動作性を高めるために、車両用ドアの内部に搭載される重量物は車両用ドアが支持される部位からできるだけ離間して配置することが望まれる。
【0018】
そこで、ドアクローザ機構は、前記ドアは、車両の一部に支持された状態で開閉動作する車両用ドアであり、前記動力機構、前記動力伝達機構、及び前記規制機構は、前記車両用ドアの内部に設けられる収容部に搭載され、前記動力機構、前記動力伝達機構、及び前記規制機構は、前記収容部のうち、前記ドアが前記車両に支持される側と反対側の部位に沿うように配置されることが好ましい。
【0019】
上記構成によれば、ドアクローザ機構を車両用ドアが支持される部位からなるべく離間された位置に配置することができる。これにより、ドアの閉動作時の動作性を好適に高めることができる。
【0020】
上記課題を解決するドアクローザ機構は、前記ドアとして、車両の側面に設けられるスイング式の車両用ドアに搭載されるものであったり、前記ドアとして、車両の後部に設けられる跳ね上げ式の車両用ドアに搭載されるものであったりすることが好ましい。
【0021】
これら構成によれば、上記ドアクローザ機構を有するスイング式の車両用ドアや跳ね上げ式の車両用ドアについて、開動作中の車両用ドアが切替動力によって閉動作してしまうことを抑制することができるので、開動作中の車両用ドアを任意の開度で好適に停められるようになり利便性を高めるのに効果的である。上記ドアクローザ機構を有する跳ね上げ式の車両用ドアでは、ユーザーが体格にあった高さ(開度)で車両用ドアを停めて利用できるようになり特に効果的である。
【発明の効果】
【0022】
本発明によれば、ドアの開動作に連動して蓄えられる切替動力がドアを閉動作させるように作用してしまうことを抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
図1】第1実施形態についてドアクローザ機構を含むドアロック装置が搭載されるスイングドアの概略構成を示す側面図。
図2】ドアロック装置の構成を模式的に示す図。
図3】(a)はアンラッチ位置、(b)はハーフラッチ状態、(c)はフルラッチ状態におけるラッチ機構の態様をそれぞれ模式的に示す図。
図4】ドアロック装置についてそのドアクローザ機構の構成を示す分解斜視図。
図5】ドアクローザ機構の構成を示す斜視図。
図6】(a)は初期状態、(b)は蓄積完了状態におけるドアクローザ機構の態様をそれぞれ模式的に示す図。
図7】(a)はハーフラッチ状態、(b)はフルラッチ状態におけるドアクローザ機構の態様をラッチ機構の態様と合わせてそれぞれ模式的に示す図。
図8】(a),(b)は第2実施形態についてドアクローザ機構を含むドアロック装置が搭載されるバックドアの概略構成を示す側面図。
図9図8(a)についてバックドアを車両の後方から見た場合の構成を模式的に示す図。
【発明を実施するための形態】
【0024】
(第1実施形態)
以下、ドアクローザ機構の第1実施形態を説明する。
図1に示すように、車両1のボデー2の側面には開口2aが設けられている。この開口2aには、スイング式の車両用ドア(以下、「スイングドア」という)10が設けられている(図1中、全閉状態)。スイングドア10は、開口2aの前後方向Lの前方に設けられたヒンジ11によってボデー2に支持されている。スイングドア10には、このスイングドア10を開閉すべく操作されるドア操作部3が設けられている。スイングドア10は、ドア操作部3が操作されることによって、ヒンジ11を支点として回動することにより車両1に対して開閉動作する。
【0025】
ボデー2において、ヒンジ11が設けられた近傍の領域には、長尺状のチェック4が連結されている。チェック4は、ボデー2側の基端部4aがスイングドア10の開閉動作に連動して回動する。また、チェック4の基端部4aの反対側の端部である先端部4bは、スイングドア10の前端部10aに設けられたドアチェック5を通じて当該スイングドア10の内部に進入可能に構成されている。
【0026】
スイングドア10は、車内側に配置される箱形の収容部としてのドアインナパネル12を有している。チェック4は、ドアインナパネル12の内部において、スイングドア10の開閉動作に連動して基端部4aを中心に揺動しつつ、ドアインナパネル12の内部において、ドアチェック5に対してその長手方向に相対移動する。
【0027】
具体的には、スイングドア10の開動作時、チェック4は、ドアチェック5を通ってドアインナパネル12の内部から抜け出るように動作する。この場合、チェック4の先端部4bは、ドアチェック5に接近する方向であるスイングドア10の前端部10aに接近するように動作する。
【0028】
一方、スイングドア10の閉動作時、チェック4は、ドアチェック5を通ってドアインナパネル12の内部に進入するように動作する。この場合、チェック4の先端部4bは、ドアチェック5に離間する方向であるスイングドア10の後端部10bに接近するように動作する。
【0029】
ドアインナパネル12の内部には、図示しない周知のパワーウィンドウ装置に関わるレギュレータやモータやガラス等の他、ドアロック装置13が搭載されている。ドアロック装置13は、ロック機構14と、当該ロック機構14(後述のラッチ機構20)に対して動力として切替動力を付与するアシスト機構であるドアクローザ機構15とを備えている。ロック機構14と、ドアクローザ機構15とは、ドアインナパネル12の内部のうち、スイングドア10がボデー2に支持される前端部10aと反対側である後端部10b側の部位であるパネル後端部12aに沿って、前後方向Lに直交する方向である上下方向Hに並べて配置されている。特に、ドアクローザ機構15は、パワーウィンドウ装置に関わるレギュレータやモータやガラス等を避ける態様で、ロック機構14に対して下方側に配置されている。
【0030】
ドアインナパネル12の内部において、チェック4と、ドアクローザ機構15とは、チェックケーブルC1を介して連結されており、ドアクローザ機構15がスイングドア10の開閉動作に連動した動作をするように構成されている。また、ロック機構14と、ドアクローザ機構15とは、リリースケーブルC2及びクローズケーブルC3の2本のケーブルを介して連結されており、互いに連動した動作をするように構成されている。
【0031】
本実施形態において、ドアクローザ機構15は、チェックケーブルC1を介してボデー2ではなくチェック4と連結されている。これにより、本実施形態では、ドアクローザ機構15がスイングドア10の開閉動作に連動した動作をする構成や、ロック機構14と、ドアクローザ機構15とが互いに連動した動作をする構成を、ドアインナパネル12の内部のみで完結させることができる。すなわち、本実施形態では、ロック機構14やドアクローザ機構15の搭載性が高められている。なお、各ケーブルC1〜C3は、互いの連動した動作に支障をきたさないように、図示しないクリップ等によりドアインナパネル12の内部に係止されている。
【0032】
次に、ロック機構14及びドアクローザ機構15の構成について詳しく説明する。
図1及び図2に示すように、ロック機構14は、ボデー2に設けられたストライカ6に係合して(噛み合って)、ボデー2に対してスイングドア10を保持するラッチ機構20を備えている。ラッチ機構20は、ドア操作部3の操作に基づいて動作するものであり、ドア操作部3が操作されると、ストライカ6との係合を解除し、スイングドア10を開放する。
【0033】
具体的には、ラッチ機構20は、スリット状のストライカ入出溝21aを有するベースプレート21を備えている。ベースプレート21には、回動可能に支持されるラッチ22と、回動可能に支持されてラッチ22の回動を規制するポール23と、ラッチ22を回動させるロックレバー24とが取り付けられている。ラッチ22と、ポール23とは、ストライカ入出溝21aを溝幅方向(図2中、上下方向)に挟む位置に取り付けられている。また、ロックレバー24は、ラッチ22を挟んだポール23の反対側の位置に取り付けられている。
【0034】
ラッチ22は、その外周面に開口するストライカ係合溝22aを有した略平板状の外形を成している。また、ラッチ22は、図示しない捩りコイルばねによって、各図中、反時計回り方向に回動付勢されている。また、ラッチ22は、ベースプレート21に設けられた図示しないストッパ部に当接することにより、ストライカ入出溝21aにストライカ係合溝22aの開口端が臨む位置(アンラッチ位置)において、ラッチ22を回動付勢する捩じりコイルばねの付勢力に基づく回動が規制されるようになっている。これにより、ラッチ機構20は、ストライカ入出溝21aに進入したストライカ6がラッチ22のストライカ係合溝22aに係合するように構成されている。
【0035】
また、ポール23は、図示しない捩りコイルばねによって、各図中、時計回り方向に回動付勢されている。また、ポール23には、これを回動付勢する捩じりコイルばねの付勢力に基づく回動によって、ラッチ22の外周面に近接する方向に移動する係合部23aが設けられている。ポール23は、ストライカ係合溝22aにストライカ6が係合した状態で、係合部23aがラッチ22の外周面に係合するように構成されている。これにより、ラッチ機構20は、ラッチ22のストライカ係合溝22aにストライカ6が係合する状態を保持することが可能になっている。なお、本実施形態において、反時計回り方向及び時計回り方向は、各図の間でそれぞれ一致している。そのため、以下の説明では、各種構成部材の回動方向を示す場合、単に「反時計回り方向」や「時計回り方向」と記載する。
【0036】
より詳しくは、図3(a)に示すアンラッチ位置から、ストライカ入出溝21aに進入したストライカ6は、ストライカ係合溝22aに係合することにより、ラッチ22を押圧しつつ、ストライカ入出溝21a内を奥側(図3(a)中、右側から左側)に向かって相対移動する。これにより、ラッチ22を回動付勢する捩じりコイルばねの付勢力に抗して、時計回り方向にラッチ22が回動する。
【0037】
このとき、ポール23の係合部23aは、ポール23を回動付勢する捩じりコイルばねの付勢力に基づきラッチ22の外周面に押し当てられた状態で、見かけ上、その当接するラッチ22の外周面上を摺動する。これにより、ラッチ22の外周面に設けられた第1係合部22bにポール23の係合部23aが係合することで、ラッチ22の回動が規制されるようになっている。
【0038】
図3(b)に示すように、ラッチ22の第1係合部22bは、ストライカ係合溝22aの開口端、すなわちストライカ6が係合することにより押圧される側の側壁面に設けられている。これにより、ラッチ22を回動付勢する捩じりコイルばねによる付勢方向であるストライカ係合溝22aからストライカ6が排出される方向の回動を規制することで、ラッチ22にストライカ6が係合する状態を保持する構成になっている。このときのラッチ機構20の状態がハーフラッチ状態であり、このときのスイングドア10の状態が半ドア状態である。
【0039】
図2の説明に戻り、ロックレバー24は、図示しない捩じりコイルばねによって、時計回り方向に回動付勢されている。ロックレバー24の接続部24aには、ベースプレート21に設けられた係止部21bを通過し、ロックレバー24の外周を当該ロックレバー24が回動付勢される方向に周り込むようにして導通されるクローズケーブルC3の先端C3aがビス等により固定されている。クローズケーブルC3が引かれることにより、ロックレバー24は、これを回動付勢する捩じりコイルばねに抗して、反時計回り方向に回動する。このとき、ロックレバー24は、ラッチ22の外周面に設けられたレバー部22cを押圧し、ラッチ機構20をフルラッチ状態に切り替える構成になっている(クローズ動作)。
【0040】
すなわち、図3(b)に示すハーフラッチ状態に対応する位置から、ラッチ22は、ロックレバー24に押圧されることにより、ラッチ22を回動付勢する捩じりコイルばねの付勢力に抗して、時計回り方向に回動するように構成されている。
【0041】
このとき、図3(c)に示すように、ポール23の係合部23aは、ラッチ22の周面に形成された第2係合部22dに係合することにより、ラッチ22を回動付勢する捩じりコイルばねの付勢力に基づくラッチ22の回動を規制するように構成されている。これにより、ラッチ22を回動付勢する捩じりコイルばねによる付勢方向であるストライカ係合溝22aからストライカ6が排出される方向の回動を規制することで、ラッチ22のストライカ係合溝22aに係合するストライカ6を相対移動不能に拘束する構成になっている。このときのラッチ機構20の状態がフルラッチ状態であり、このときのスイングドア10の状態が全閉状態である。
【0042】
また、図2に示すように、ドアクローザ機構15は、チェックケーブルC1に連動した動作を通じて、クローズケーブルC3を引き込む力、すなわちロックレバー24がクローズ動作するための動力として切替動力を発生させるように構成されている。
【0043】
すなわち、ドアクローザ機構15は、チェックケーブルC1を介してチェック4の先端部4bに連結されることで、スイングドア10の開動作に連動して動作する動力機構16を備えている。後で詳しく説明するが、本実施形態は、動力機構16の一例として、チェックケーブルC1に連動するチェックレバー31と、当該チェックレバー31に連動するスプリングレバー32と、スプリングレバー32に連動する渦巻きばね33とで構成する例を示している。本実施形態において、渦巻きばね33は切替動力の発生源の一例であり、スプリングレバー32は蓄力レバーの一例である。なお、チェック4の先端部4bには、ドアインナパネル12の内部に設けられた図示しないクリップ等を通過して導通されるチェックケーブルC1の先端C1aがビス等により固定されている。
【0044】
また、ドアクローザ機構15は、リリースケーブルC2を介してラッチ機構20のラッチ22に連結されることで、ラッチ機構20の状態に連動して動作する規制機構17を備えている。後で詳しく説明するが、本実施形態は、規制機構17の一例として、動力機構16のスプリングレバー32に噛み合い可能であり、リリースケーブルC2に連動するリリースレバー34で構成する例を示している。なお、ラッチ22のレバー部22cに設けられた接続部22eには、ベースプレート21に設けられた係止部21bを通過して導通されるリリースケーブルC2の先端C2aがビス等により固定されている。
【0045】
また、ドアクローザ機構15は、動力機構16及び規制機構17に連動して動作し、当該動作をクローズケーブルC3を介して連結されるラッチ機構20のロックレバー24に対して伝達するように動作する動力伝達機構18を備えている。後で詳しく説明するが、本実施形態は、動力伝達機構18の一例として、動力機構16のスプリングレバー32に連動するパッシブレバー35と、当該パッシブレバー35又はクローズケーブルC3に連動するラッチレバー36とで構成する例を示している。
【0046】
具体的には、図4及び図5に示すように、ドアクローザ機構15は、各種構成部品を取り付ける取付面30aを有する取付ベース30を備えている。取付面30aには、支持部材41を介してチェックレバー31が回動可能に取り付けられている。
【0047】
また、取付面30aには、チェックレバー31の回動軌道の一部と重なる回動軌道を有するように、支持部材42を介してスプリングレバー32が回動可能に取り付けられている。
【0048】
また、取付面30aの裏側の取付裏面30bには、スプリングレバー32との間に取付ベース30を挟み、外周側の一端が取付ベース30に、内周側の一端が支持部材42にそれぞれ固定された状態で、渦巻きばね(所謂、スパイラルスプリング)33が取り付けられている。
【0049】
また、取付面30aには、スプリングレバー32の回動軌道の一部と重なる回動軌道を有するように、支持部材44を介してリリースレバー34が回動可能に取り付けられている。
【0050】
また、取付面30aには、スプリングレバー32を介してパッシブレバー35が取り付けられている。すなわち、スプリングレバー32には、支持部材45を介してパッシブレバー35が回動可能に取り付けられている。
【0051】
また、取付面30aには、パッシブレバー35の回動軌道の一部と重なる回動軌道を有するように、支持部材46を介してラッチレバー36が回動可能に取り付けられている。
そして、チェックレバー31は、支持部材41に嵌挿された捩じりコイルばね51によって、反時計回り方向に回動付勢されている。チェックレバー31には、その径方向に深さを有するケーブル溝31aが設けられている。ケーブル溝31aは、チェックレバー31の外周面の周方向の一部において、連続的に設けられている。ケーブル溝31aには、チェックケーブルC1が導通されている。
【0052】
チェックケーブルC1は、取付ベース30に設けられた係止部30cを通過し、チェックレバー31の外周を当該チェックレバー31が回動付勢される方向に周り込むようにして導通される。チェックケーブルC1は、その他端C1b(チェック4の先端部4bに接続される先端C1aの反対側の先端)がチェックレバー31の外周を回り込んだ先に設けられている接続部31bにビス等により固定されている。チェックケーブルC1が引かれることにより、チェックレバー31は、捩じりコイルばね51に基づく付勢力に抗して、反時計回り方向に回動する。このとき、チェックレバー31は、その周方向において接続部31bと対向するように設けられた押圧部31cが、回動軌道が一部重なるスプリングレバー32を押圧して回動させるように構成されている。
【0053】
また、スプリングレバー32は、取付面30aにおいて回動する場合、支持部材42が一体的に回動するように構成されており、当該支持部材42に対して内周側の一端が固定されている渦巻きばね33によって、時計回り方向に回動付勢されている。
【0054】
スプリングレバー32には、その略中央から扇状に延びる噛合部としての歯車部32aが設けられている。歯車部32aの外周面には、リリースレバー34が噛み合い可能な歯32bが設けられている。歯32bは、スプリングレバー32が渦巻きばね33の付勢力により、時計回り方向に回動しようとする場合、回動軌道が一部重なるリリースレバー34が噛み合うことによって、当該リリースレバー34が食い込んで回動が規制されるように所定方向に傾けられている。この所定方向は、スプリングレバー32が渦巻きばね33に基づく付勢力に抗して、反時計回り方向に回動しようとする場合、回動軌道が一部重なるリリースレバー34が噛み合うとしても、当該リリースレバー34が歯32bを乗り越えることができる方向である。なお、歯32bは、歯車部32aの外周面において、チェックレバー31とスプリングレバー32の回動軌道が重なる範囲(回動量)よりも大きい範囲を有するように設けられている。
【0055】
また、スプリングレバー32には、その略中央から歯車部32aとは異なる方向であるチェックレバー31側に延びるアーム部32cが設けられている。アーム部32cの先端には、取付面30aに対向する反対側の面から突出する被押圧部32dが設けられている。被押圧部32dは、回動軌道が一部重なるチェックレバー31の押圧部31cにより押圧される部位である。被押圧部32dが押圧されることにより、スプリングレバー32は、渦巻きばね33に基づく付勢力に抗して、反時計回り方向に回動する。このとき、スプリングレバー32は、支持部材42を回動させることにより、渦巻きばね33を巻き上げ、径方向に撓む(縮む)ように弾性変形させるように構成されている。
【0056】
また、リリースレバー34は、支持部材44に嵌挿された捩じりコイルばね54によって、反時計回り方向に回動付勢されている。リリースレバー34には、スプリングレバー32の歯車部32aに噛み合い可能な噛合部としての爪状の歯止め部34aが設けられている。歯止め部34aは、捩じりコイルばね54に基づく付勢力により、回動軌道が一部重なる歯車部32aに対して押圧された状態で噛み合うことにより、スプリングレバー32が時計回り方向に回動しようとする場合、歯32bに食い込んで回動を規制する。一方、歯止め部34aは、スプリングレバー32が反時計回りに回動しようとする場合、歯32bを乗り越えて回動を許容する。すなわち、歯車部32aと、歯止め部34aとは、互いに噛み合うことによって、スプリングレバー32の一方向(反時計回り方向)への回動を許容しつつ、当該一方向の反対方向(時計回り方向)への回動を規制するラチェット機構RSを構成している。
【0057】
リリースレバー34において、歯止め部34aの反対側の端部に設けられる接続部34bには、取付ベース30に設けられた係止部30dを通過して導通されるリリースケーブルC2の他端C2b(ラッチ22のレバー部22cに接続される先端C2aの反対側の先端)がビス等により固定されている。リリースケーブルC2が引かれることにより、リリースレバー34は、捩じりコイルばね54に基づく付勢力に抗して、時計回り方向に回動する。歯止め部34aは、その回動軌道が一部重なる歯車部32aから離脱し、スプリングレバー32の時計回り方向の回動の規制を解除する。
【0058】
また、パッシブレバー35は、スプリングレバー32と一体的に回動可能なように、当該スプリングレバー32の略中央から歯車部32a及びアーム部32cとは異なる方向に延びるレバー取付部32eに取り付けられている。パッシブレバー35は、支持部材45に嵌挿された捩じりコイルばね55により、反時計回り方向に回動付勢されている。パッシブレバー35は、スプリングレバー32のアーム部32cの基端に設けられた規制片32fに当接することにより、捩じりコイルばね55の付勢力に基づく回動が規制されるようになっている。スプリングレバー32と一体的に回動することにより、パッシブレバー35は、その取付面30aに対向する反対側の面から片状に延設するように設けられた押圧片35aが、回動軌道が一部重なるラッチレバー36を押圧して回動させるように構成されている。
【0059】
また、ラッチレバー36は、支持部材46により支持される部位から離間した位置に設けられた接続部36aに接続されるクローズケーブルC3により、時計回り方向に回動付勢されている。接続部36aには、取付ベース30に設けられた係止部30eを通過して導通されるクローズケーブルC3の他端C3b(ロックレバー24に接続される先端C3aの反対側の先端)がビス等により固定されている。
【0060】
ラッチレバー36には、取付面30aに対向する反対側の面から突出する突出部36bが設けられている。突出部36bは、支持部材46により支持される部位から離間された状態で、接続部36aとは異なる部位に設けられている。突出部36bは、回動軌道が一部重なるパッシブレバー35の押圧片35aにより押圧される部位である。突出部36bが押圧されることにより、ラッチレバー36は、クローズケーブルC3が引かれる力に抗して、反時計回り方向に回動する。このとき、ラッチレバー36は、クローズケーブルC3を引き込むことにより、ラッチ機構20のロックレバー24を、反時計回り方向に回動させるように構成されている。
【0061】
次に、スイングドア10の開閉動作に連動した、ドアロック装置13の動作について、ラッチ機構20及びドアクローザ機構15の動作を中心に説明する。
図6(a)に示す状態は、スイングドア10の全閉状態、すなわちラッチ機構20のフルラッチ状態(図2図3(c)に示す状態)におけるドアクローザ機構15の状態である(初期状態)。
【0062】
このとき、チェック4は、ドアインナパネル12の内部への進入量が最も大きい状態であり、先端部4bがドアインナパネル12の内部の奥方(前後方向Lの後方)に最も接近する状態である。また、チェック4によりチェックケーブルC1が引かれていない状態であり、チェックレバー31は、捩じりコイルばね51の付勢力により、反時計回り方向に回動付勢されている。また、チェックレバー31によりスプリングレバー32が押圧されていない(押圧部31aと被押圧部32dとが軽く接触する程度(又は接触しない))状態であり、スプリングレバー32は、渦巻きばね33の付勢力により、時計回り方向に回動付勢されている。このとき、渦巻きばね33は、径方向への撓み変形量が最小限(又は零)とされている。また、ラッチ22によりリリースケーブルC2が引かれている状態であり、リリースレバー34は、捩じりコイルばね54に基づく付勢力に抗して、時計回り方向に回動されている。また、パッシブレバー35は、規制片32fに当接することにより、捩じりコイルばね55の付勢力に基づく回動が規制されている。また、ロックレバー24によりクローズケーブルC3が引かれている状態であり、ラッチレバー36は、時計回り方向に回動付勢されている。
【0063】
続いて、ドア操作部3の操作に基づいてラッチ機構20がストライカ6との係合を解除し(図3(a)に示す状態)、スイングドア10が開動作されると、当該スイングドア10の開度に応じて、チェック4の先端部4bがスイングドア10の後端部10b、すなわちドアクローザ機構15から遠ざかるように動作する。つまり、チェック4によりチェックケーブルC1が引かれる。ラッチ機構20は、ラッチ22がフルラッチ状態の位置から、反時計回り方向に回動することにより、ラッチ22がアンラッチ位置に切り替わる。つまり、ラッチ22によりリリースケーブルC2が緩められる。なお、ロックレバー24によりクローズケーブルC3が引かれている状態が保持されている。
【0064】
すなわち、図6(a)中、初期状態に対して矢印Aで示すように、リリースケーブルC2が緩められるのに連動して、リリースレバー34は、捩じりコイルばね54の付勢力により、反時計回方向に回動し、歯止め部34aがその回動軌道RT4上に位置する歯車部32a(歯部32b)に噛み合うように動作する。
【0065】
同じく矢印Aで示すように、チェック4によりチェックケーブルC1が引かれるのに連動して、チェックレバー31は、捩じりコイルばね51に基づく付勢力に抗して、反時計回り方向に回動する。押圧部31cは、その回動軌道RT1上に位置する被押圧部32dを押圧するように動作する。
【0066】
同じく矢印Aで示すように、被押圧部32dが押圧されるのに連動して、スプリングレバー32は、その回動軌道RT2上に位置する歯止め部34aを歯車部32aにより押し退けつつ、渦巻きばね33に基づく付勢力に抗して、反時計回り方向に回動する。一方、スプリングレバー32は、その回動軌道RT2上に位置する歯止め部34aが歯車部32aに食い込んで、渦巻きばね33の付勢力による時計回り方向への回動が規制される。スプリングレバー32が回動することに連動して、リリースレバー34は、歯車部32aの外周に沿って、歯止め部34aがその回動軌道RT4を行き来する動作を繰り返す。
【0067】
このとき、スプリングレバー32が反時計回り方向に回動することに連動して、渦巻きばね33は、径方向に撓むように弾性変形する。スプリングレバー32の回動量の増加に連動して、渦巻きばね33は、径方向への撓み量を増加させる、すなわち弾性力を増加させるように弾性変形する。この弾性力が切替動力となり、渦巻きばね33は、径方向への撓み量を増加させるように弾性変形することにより、弾性力を増大させて切替動力を蓄えるように構成されている。このとき、スプリングレバー32の時計回り方向への回動が規制されるので、渦巻きばね33は、径方向に撓んだ状態からの復元(戻り)が規制される。
【0068】
このように、チェック4によりチェックケーブルC1が引かれることに連動して、チェックレバー31、スプリングレバー32、及び渦巻きばね33(動力機構16)がそれぞれ動作することによって、切替動力を蓄えるように蓄力動作する。蓄力動作する間は、リリースケーブルC2が緩められることに連動して、リリースレバー34(規制機構17)が動作することによって、渦巻きばね33が撓んだ状態から復元するように、チェックレバー31、スプリングレバー32、及び渦巻きばね33(動力機構16)がそれぞれ動作する、蓄力動作に対する戻り動作が規制される。
【0069】
なお、同じく矢印Aで示すように、スプリングレバー32が反時計回り方向に回動することに連動して、パッシブレバー35は、スプリングレバー32と一体的に回動する。このとき、押圧片35aがその回動軌道RT5上に位置する突出部36bに接触するが、パッシブレバー35は、捩じりコイルばね55に基づく付勢力に抗して、時計回り方向へ回動(スプリングレバー32に対して相対的に回動)しながら通過する。これは、捩じりコイルばね55に基づく付勢力と比較して、ロックレバー24を回動付勢する捩じりコイルばねに基づく付勢力が大きく設定されていることが理由である。押圧片35aがその回動軌道RT5上に位置する突出部36bを通過した後、パッシブレバー35は、規制片32fに当接することにより、捩じりコイルばね55の付勢力に基づく回動が規制される状態に復帰する。
【0070】
続いて、開動作中のスイングドア10の開度がある一定以上に達すると、押圧部31cの回動軌道RT1上に被押圧部32dが存在しなくなり、チェックレバー31がスプリングレバー32を空振りして押圧できなくなる。なお、ある一定以上の開度とは、スイングドア10の開動作の比較的に早い段階に設定され、スイングドア10の全開時の開度と比較して十分に小さい、例えば、数パーセント程度の開度である。
【0071】
すなわち、図6(b)に示すように、チェック4によりチェックケーブルC1が引かれるのに連動して、チェックレバー31は、スプリングレバー32等と独立して回動するようになる。
【0072】
一方、チェックレバー31の回動に関係なく、スプリングレバー32は、リリースレバー34により、渦巻きばね33の付勢力による時計回り方向への回動が規制される状態が保持される。このとき、渦巻きばね33は、径方向に最も撓んだ状態であり、その撓んだ状態からの復元が規制される状態が保持される。
【0073】
このように、チェック4によりチェックケーブルC1が引かれることに連動して、チェックレバー31がスプリングレバー32を空振りして押圧できなくなると、チェックレバー31、スプリングレバー32、及び渦巻きばね33(動力機構16)が切替動力の蓄えを完了させるように構成されている(蓄積完了状態)。
【0074】
続いて、スイングドア10が閉動作されると、スイングドア10の開度に応じて、チェック4の先端部4bがスイングドア10の後端部10b、すなわちドアクローザ機構15に接近するように動作する。つまり、チェック4によりチェックケーブルC1が緩められる。その後、ラッチ機構20がストライカ6と係合し(図3(b)に示す状態)、ラッチ22がアンラッチ位置から、時計回り方向に回動することにより、ラッチ22がハーフラッチ状態の位置に切り替わる。つまり、ラッチ22によりリリースケーブルC2が引かれる。このとき、スイングドア10は半ドア状態となる。
【0075】
すなわち、図6(b)中、蓄積完了状態に対して矢印Bで示すように、チェック4によりチェックケーブルC1が緩められるのに連動して、チェックレバー31は、捩じりコイルばね51の付勢力により、反時計回り方向に回動する。
【0076】
同じく矢印Bで示すように、ラッチ22によりリリースケーブルC2が引かれるのに連動して、リリースレバー34は、捩じりコイルばね54の付勢力に抗して、時計回り方向に回動する。歯止め部34aは、その回動軌道RT4上に位置する歯車部32a(歯部32b)から離脱する。
【0077】
このとき、歯止め部34aが歯車部32aから離脱するのに連動して、渦巻きばね33は、径方向に撓んだ状態から復元を開始することにより、径方向に撓むように弾性変形することで蓄えて(保持して)いた切替動力を解放する。
【0078】
同じく矢印Bで示すように、径方向に撓んだ状態から渦巻きばね33が復元を開始することに連動して、スプリングレバー32は、時計回り方向に回動する。
同じく矢印Bで示すように、スプリングレバー32が時計回り方向に回動することに連動して、パッシブレバー35は、スプリングレバー32と一体的に回動する。押圧片35aは、その回動軌道RT5上に位置する突出部36bに接触する。
【0079】
このように、ラッチ22によりリリースケーブルC2が引かれることに連動して、チェックレバー31、スプリングレバー32、及び渦巻きばね33(動力機構16)がそれぞれ動作することによって、蓄えた切替動力を解放するように解放動作する(解放動作状態)。
【0080】
続いて、図7(a)に示すように、解放動作状態において、パッシブレバー35が規制片32fに当接することにより、捩じりコイルばね55の付勢力に基づく回動が規制された状態で、押圧片35aは、その回動軌道RT5上に位置する突出部36bを押圧する。
【0081】
すなわち、図7(a)中、矢印Cで示すように、突出部36bが押圧されるのに連動して、ラッチレバー36は、ロックレバー24によりクローズケーブルC3が引かれる力に抗して、反時計回り方向に回動する。つまり、ラッチレバー36は、クローズケーブルC3を引き込む。これは、渦巻きばね33として、ロックレバー24を回動付勢する捩じりコイルばねに基づく付勢力と比較して、径方向に最も撓んだ状態での弾性力が大きく設定されていることが理由である。
【0082】
このとき、図7(a)中、二点鎖線枠内のラッチ機構20に対して矢印Cで示すように、ラッチレバー36がクローズケーブルC3を引き込むことに連動して、ロックレバー24は、これを回動付勢する捩じりコイルばねの付勢力に抗して、反時計回り方向に回動し、ラッチ22のレバー部22cを押圧する。
【0083】
同じく矢印Cで示すように、レバー部22cが押圧されることに連動して、ラッチ22は、時計回り方向に回動し、ハーフラッチ状態の位置からフルラッチ状態の位置に切り替わる。つまり、ラッチ機構20がフルラッチ状態に切り替わり、スイングドア10が自動的に全閉状態となる。
【0084】
このように、チェックレバー31、スプリングレバー32、及び渦巻きばね33(動力機構16)が解放動作するのに連動して、パッシブレバー35及びラッチレバー36(動力伝達機構18)がそれぞれ動作することによって、蓄力動作で蓄えた切替動力がラッチ機構20に伝達されるように構成されている。
【0085】
その後、図7(b)に示すように、押圧片35aの回動軌道RT5上に突出部36bが存在しなくなり、パッシブレバー35がラッチレバー36を空振りして押圧できなくなる。
【0086】
図7(b)中、二点鎖線枠内のラッチ機構20に対して矢印Dで示すように、パッシブレバー35がラッチレバー36を空振りして押圧できなくなることに連動して、ロックレバー24は、これを回動付勢する捩じりコイルばねの付勢力により、時計回り方向に回動する。
【0087】
このとき、図7(b)中、矢印Dで示すように、ロックレバー24によりクローズケーブルC3が引かれることに連動して、ラッチレバー36は、時計回り方向に回動する。すなわち、ドアクローザ機構15が初期状態となる。
【0088】
以上に説明した本実施形態によれば、以下に示す効果を奏する。
(1)本実施形態によれば、チェックレバー31、スプリングレバー32、及び渦巻きばね33は、スイングドア10の開動作の間、蓄力動作する際、当該蓄力動作に対する戻り動作が規制されている。この場合、チェックレバー31、スプリングレバー32、及び渦巻きばね33の蓄力動作に対する戻り動作は、開動作中のスイングドア10の開度に関係なく規制されるようになる。
【0089】
例えば、開動作中のスイングドア10が途中で停められると、チェック4によりチェックケーブルC1が引かれなくなる。このとき、リリースレバー34がスプリングレバー32に噛み合うように動作することによって、スプリングレバー32の時計回り方向への回動、すなわち渦巻きばね33の径方向に撓んだ状態から復元(戻り)する戻り動作が規制される。
【0090】
これにより、チェックレバー31、スプリングレバー32、及び渦巻きばね33は、切替動力を蓄えた状態で、開動作中のスイングドア10が途中で停められる場合であっても、それまでに蓄えた切替動力を戻り動作によって開動作中のスイングドア10に作用させることなく保持することができる。したがって、スイングドア10の開動作に連動して蓄えられる切替動力がスイングドア10を閉動作させるように作用してしまうことを抑制することができる。
【0091】
(2)チェックレバー31、スプリングレバー32、及び渦巻きばね33の蓄力動作を許容しつつ、当該蓄力動作に対する戻り動作を規制する際、スプリングレバー32と、リリースレバー34とがこれらの間で互いに噛み合う、歯車部32a及び歯止め部34aを有するように構成している。すなわち、スプリングレバー32と、リリースレバー34との間に他の部材を介在させたりする必要がなくなる。この場合、ドアクローザ機構15の部品点数を削減したりドアクローザ機構15を小型化したりするのに効果的である。
【0092】
(3)具体的には、スプリングレバー32と、リリースレバー34との間で、歯車部32a及び歯止め部34aによりラチェット機構RSが構成されるようにしている。この場合、チェックレバー31、スプリングレバー32、及び渦巻きばね33の蓄力動作を許容しつつ、当該蓄力動作に対する戻り動作を規制することを、機械機構のなかで比較的簡素な構成で実現できる。この場合、ドアクローザ機構15の汎用性を高めたりするのに効果的である。
【0093】
(4)本実施形態において、切替動力は、渦巻きばね33を巻き上げ、径方向に撓むように弾性変形させることで蓄えられるとともに、渦巻きばね33が径方向に撓まされた状態から復元することで解放される。本実施形態のように、渦巻きばね33を用いる場合には、ドアインナパネル12の内部において、渦巻きばね33が弾性変形するために前後方向Lに変化する範囲を、例えば、軸方向に伸長する圧縮コイルばねを用いる場合と比較して小さくすることができる。これと同様、渦巻きばね33を用いる場合には、ドアインナパネル12の内部において、スプリングレバー32が渦巻きばね33を弾性変形させるために前後方向Lに動作する範囲を、例えば、軸方向に伸長する圧縮コイルばねを用いる場合と比較して小さくすることができる。これにより、渦巻きばね33を用いる場合には、ドアインナパネル12の内部において、前後方向Lにおけるスペースを余分に確保する必要がなくなる。したがって、ドアクローザ機構15を小型化することができる。
【0094】
(5)本実施形態のように、切替動力の発生源として、渦巻きばね33を用いることで小型化されたドアクローザ機構15は、搭載性の面で有利であり、スイングドア10の内部に搭載される場合には、他の機構を避ける等して適切な配置を実現できる。この場合、スイングドア10の閉動作時の動作性を高めるために、ドアインナパネル12の内部に搭載される重量物は車両用ドアが支持される部位からできるだけ離間して配置することが望まれる。
【0095】
この点、本実施形態では、スイングドア10の閉動作時の動作性を高めるために、ドアクローザ機構15をロック機構14(ラッチ機構20)とともに、ドアインナパネル12の内部のうち、パネル後端部12aに沿って配置するようにしている。これにより、ドアクローザ機構15は、ロック機構14(ラッチ機構20)とともにスイングドア10が支持される部位からなるべく離間された位置に配置することができる。したがって、スイングドア10の閉動作時の動作性を好適に高めることができる。
【0096】
(6)本実施形態によれば、スイングドア10について、開動作中のスイングドア10が切替動力によって閉動作してしまうことを抑制することができるので、開動作中のスイングドア10を任意の開度で好適に停められるようになり利便性を高めるのに効果的である。
【0097】
(第2実施形態)
次に、ドアクローザ機構の第2実施形態について説明する。なお、既に説明した実施形態と同一構成などは、同一の符号を付すなどして、その重複する説明を省略する。
【0098】
図8(a),(b)に示すように、車両1のボデー2の後部には開口2bが設けられている。この開口2bには、跳ね上げ式の車両用ドア(以下、「バックドア」という)60が設けられている(図8(a)中、全閉状態、図8(b)中、開動作)。バックドア60は、開口2bの上部に設けられたヒンジ61によってボデー2に支持されている。バックドア60には、このバックドア60を開閉すべく操作されるドア操作部70が設けられている。バックドア60は、ドア操作部70が操作されることによって、ヒンジ61を支点としてその上下方向Hの上方に跳ね上げられる(押し上げられる)ことで、開放されるもので、該バックドア60の跳ね上げは、これを支持するダンパ71によって助勢される。
【0099】
バックドア60は、車内側に配置される箱形のドアインナパネル62を有している。ドアインナパネル62の内部には、図示しない室内用のライトに関わる発光体や配線等の他、第1実施形態と同様に構成されるドアロック装置13(ロック機構14(ラッチ機構20)、ドアクローザ機構15)が搭載されている。
【0100】
図8(a)及び図8(b)に示すように、本実施形態のロック機構14、すなわちラッチ機構20は、ボデー2に設けられたストライカ90に係合して(噛み合って)、ボデー2に対してバックドア60を保持する。本実施形態のラッチ機構20は、ドア操作部70の操作に基づいて動作するものであり、ドア操作部70が操作されると、ストライカ90との係合を解除し、バックドア60を開放する。
【0101】
また、図9は、図8(a)の全閉状態のバックドア60を車両1の後方から見た場合の図である。同図に示すように、ロック機構14と、ドアクローザ機構15とは、ドアインナパネル62の内部のうち、バックドア60がボデー2に支持される上端部60aと反対側である下端部60b側のパネル下端部62aに沿って、上下方向Hに直交する方向である左右方向Wに並べて配置されている。特に、ドアクローザ機構15は、室内用のライトに関わる発光体や配線等を避ける態様で、ロック機構14に対して左方側に配置されている。
【0102】
図9等に示すように、本実施形態のドアクローザ機構15は、チェックケーブルC1を介してボデー2と連結されている。本実施形態では、ドアクローザ機構15において、バックドア60が開動作されると、当該バックドア60の開度に応じて、チェックケーブルC1が引かれるようになる位置、例えば、ボデー2の開口2bの上方、すなわちヒンジ61の近傍の領域にチェックケーブルC1の先端C1aが接続されている。
【0103】
以上説明した本実施形態のバックドア60によれば、上記第1実施形態の(1)〜(6)に準じた効果を奏するだけでなく、ユーザーが体格にあった高さ(開度)でバックドア60を停めて利用できる効果を奏する。したがって、本実施形態のようにバックドア60にドアクローザ機構15を搭載する場合には特に効果的である。
【0104】
なお、上記各実施形態は、これを適宜変更した以下の形態にて実施することもできる。
・各実施形態において、動力機構16は、切替動力を蓄えて解放可能に構成されていればよく、例えば、チェックレバー31やスプリングレバー32は、チェックケーブルC1が引かれると、当該引かれる方向(軸方向)に動作するように構成されていてもよい。また、チェックレバー31と、スプリングレバー32とは、他のレバーを介在して連動可能に構成されていてもよいし、ケーブルを介して連結されることで連動するように構成されていてもよい。
【0105】
・各実施形態において、切替動力の発生源としては、渦巻きばね33の替わりに、スプリングレバー32の動作に連動して弾性力を生じさせるように弾性変形可能なものを用いるようにしてもよく、例えば、捩じりコイルばねや圧縮コイルばねを用いるようにしてもよい。なお、圧縮コイルばねを用いる場合、チェックレバー31に連動して圧縮コイルばねを軸方向に圧縮するように構成されていればよく、スプリングレバー32の回動を圧縮コイルばねの軸方向の変位に変換する変換機構を追加したり、スプリングレバー32を圧縮コイルばねの軸方向に変位可能なように構成を変更したりすればよい。本変形例のように、切替動力の発生源を変更する場合であっても、スプリングレバー32と、リリースレバー34との間で、蓄力動作の間、当該蓄力動作に対する戻り動作が規制されていれば、各ドア10,60の開動作に連動して蓄えられる切替動力が各ドア10,60を閉動作させるように作用してしまうことを抑制することができる。
【0106】
・各実施形態では、スプリングレバー32と、リリースレバー34とがラチェット機構RSと同等の機能を有する機構で連動するように構成されていればよく、これらを他の歯車等の部材(機構)を介在させて噛み合い可能に構成してもよい。例えば、スプリングレバー32と、リリースレバー34とは、ワンウェイクラッチを介して噛み合う構成でもよい。その他、リリースレバー34は、スプリングレバー32の一方向(反時計回り方向)への回動を許容しつつ、当該一方向の反対方向(時計回り方向)への回動を規制することができれば、歯止め部34aとして爪状でなくてもよい。
【0107】
・各実施形態において、スプリングレバー32の蓄力動作に対する戻り動作の規制については、リリースレバー34によって機能させつつ、切替動力を解放する解放動作については、リリースレバー34とは異なるレバー等の部材を追加して機能させるようにしてもよい。
【0108】
・各実施形態において、動力伝達機構18は、渦巻きばね33の弾性力に基づく動力機構16の動作をロックレバー24に伝達可能に構成されていればよく、例えば、パッシブレバー35と、ラッチレバー36とは、互いに噛み合う歯車部をそれぞれ有するように構成されていてもよい。この場合、パッシブレバー35と、ラッチレバー36とは、ラッチ機構20がハーフラッチ状態の場合に噛み合い可能に構成されていればよい。また、パッシブレバー35と、ラッチレバー36とは、他のレバーを介在して連動可能に構成されていてもよいし、ケーブルを介して連結されることで連動するように構成されていてもよい。なお、パッシブレバー35は、解放動作の際、スプリングレバー32に連動して動作可能であればよく、取付ベース30の取付面30aに対して取り付けられていてもよい。
【0109】
・各実施形態では、ラッチ22に連動して動作する部材を追加して設け、当該部材に対してリリースケーブルC2の先端C2aを接続するようにしてもよい。
・第1実施形態では、ドアインナパネル12の内部において、ドアクローザ機構15の搭載位置を目的に応じて任意に変更してもよい。ただし、ドアクローザ機構15をパネル後端部12aになるべく接近して設けることができれば、スイングドア10の閉動作時の動作性を高めることができる。これは、第2実施形態についても同様であり、例えば、ドアクローザ機構15が室内用のライトに関わる発光体や配線等を避ける態様で、ロック機構14に対して右方側に配置されていてもよい。
【0110】
・第1実施形態において、ドアインナパネル12としては、異なる形状のものを採用することもできる。この場合、スイングドア10が支持される部位からなるべく離間された位置にドアクローザ機構15を配置することによって、スイングドア10の閉動作時の動作性を高めることができる。これは、第2実施形態についても同様である。
【0111】
・第1実施形態において、ドアクローザ機構15は、チェックケーブルC1を介してボデー2と連結されるように構成してもよい。
・第1実施形態において、ドアとしては、車両1の側面に設けられるスライドドアに具体化してもよい。この場合、ドアクローザ機構15は、チェックケーブルC1を介して車両1の側面のボデー2と連結されていればよい。
【0112】
・第2実施形態において、バックドア60としては、跳ね上げ式ではなくスイング式に具体化したり、センターオープニングドアに具体化したりしてもよい。
・各変形例は、互いに組み合わせて適用してもよく、例えば、ドアとして車両1の側面に設けられるスライドドアに具体化することと、その他の変形例の構成とは、互いに組み合わせて適用してもよい。
【符号の説明】
【0113】
1…車両、6…ストライカ、10…スイングドア、11…ヒンジ、12…ドアインナパネル、12a…パネル後端部、14…ロック機構、15…ドアクローザ機構、16…動力機構、17…規制機構、18…動力伝達機構、20…ラッチ機構、31…チェックレバー、32…スプリングレバー、32a…歯車部、32b…歯、33…渦巻きばね、34…リリースレバー、34a…歯止め部、35…パッシブレバー、36…ラッチレバー、60…バックドア、61…ヒンジ、62…ドアインナパネル、62a…パネル下端部、90…ストライカ、C1…チェックケーブル、C2…リリースケーブル、C3…クローズケーブル。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9