(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記第1のプリンタは、さらに、印刷が開始されてから前記Mページ分の画像の印刷が完了する前に、第1の無線接続を前記端末装置と確立する第1の無線インターフェースを備え、
前記第1のプリンタの前記停止指示受信部は、前記Mページ分の画像の印刷が完了する前に、前記第1の無線接続を利用して、前記第1の無線インターフェースを介して、前記端末装置から前記停止指示を受信し、
前記第2のプリンタは、さらに、前記端末装置から前記第1のプリンタに前記停止指示が送信された後に、第2の無線接続を前記端末装置と確立する第2の無線インターフェースを備え、
前記第2のプリンタの前記再開指示受信部は、前記第2の無線接続を利用して、前記第2の無線インターフェースを介して、前記端末装置から前記再開指示を受信する、請求項1に記載の通信システム。
前記第1のプリンタの前記停止指示受信部は、前記Mページ分の画像の印刷が完了する前に、前記端末装置から、前記停止指示と、前記端末装置のユーザを識別するためのユーザ識別情報と、を受信し、
前記第1のプリンタは、さらに、
前記端末装置から前記停止指示と前記ユーザ識別情報とが受信される場合に、前記ユーザ識別情報を前記印刷仲介サーバに送信する第1の識別情報送信部と、
前記ユーザ識別情報が前記印刷仲介サーバに送信される場合に、前記印刷仲介サーバから、前記ユーザ識別情報を利用した認証が成功したことを示す第1の成功通知を受信する第1の成功通知受信部と、を備え、
前記第1のプリンタの前記停止コマンド供給部は、前記印刷仲介サーバから前記第1の成功通知が受信される場合に、前記停止コマンドを前記第1の印刷実行部に供給し、
前記印刷仲介サーバは、さらに、
前記第1のプリンタから前記ユーザ識別情報を受信する第1の識別情報受信部と、
前記第1のプリンタから受信される前記ユーザ識別情報を利用した前記認証を実行する第1の認証部と、
前記認証が成功する場合に、前記第1の成功通知を前記第1のプリンタに送信する第1の成功通知送信部と、を備える、請求項1又は2に記載の通信システム。
前記印刷仲介サーバは、さらに、前記第1のプリンタから前記停止通知が受信された後に、前記Nページ目までの画像の印刷が完了したことを示す第1のステータス情報を前記第2のプリンタに送信するステータス送信部を備え、
前記第2のプリンタは、さらに、前記印刷仲介サーバから前記第1のステータス情報を受信するステータス受信部を備え、
前記第2のプリンタの前記第2の印刷制御部は、前記第2の印刷データと前記第1のステータス情報とに従って、前記Mページ分の画像のうちの前記1ページ目から前記Nページ目までの画像の印刷を前記第2の印刷実行部に実行させることなく、前記(N+1)ページ目から前記Mページ目までの画像の印刷を前記第2の印刷実行部に実行させる、請求項1から3のいずれか一項に記載の通信システム。
前記第1のプリンタの前記停止通知送信部は、前記停止通知と、前記Nページ目までの画像の印刷が完了したことを示す第2のステータス情報と、を前記印刷仲介サーバに送信し、
前記印刷仲介サーバの前記停止通知受信部は、前記第1のプリンタから前記停止通知と前記第2のステータス情報とを受信し、
前記印刷仲介サーバの前記ステータス送信部は、前記第1のプリンタから前記停止通知が受信された後に、前記第2のステータス情報に従って決定される前記第1のステータス情報と、を前記第2のプリンタに送信する、請求項4に記載の通信システム。
前記印刷仲介サーバは、さらに、前記第1のプリンタから前記停止通知が受信された後に、前記Nページ目までの画像の印刷が完了したことを示す第1のステータス情報を前記第2のプリンタに送信して、前記Mページ分の画像のうちの前記1ページ目から前記Nページ目までの画像の印刷を前記第2のプリンタに実行させることなく、前記(N+1)ページ目から前記Mページ目までの画像の印刷を前記第2のプリンタに実行させるステータス送信部を備える、請求項9又は10に記載の印刷仲介サーバ。
【発明を実施するための形態】
【0012】
(第1実施例)
(通信システム2の構成;
図1)
図1に示すように、通信システム2は、複数個のプリンタ100,200と、携帯端末300と、印刷仲介サーバ400と、を備える。各デバイス100,200は、AP(Access Pointの略)350によって形成されている無線LAN(Local Area Networkの略)に接続されている。各デバイス100,200は、AP350を介して、相互に通信可能である。
【0013】
印刷仲介サーバ400は、インターネット4上に設置されている。各デバイス100,200は、AP350を介して、インターネット4上の印刷仲介サーバ400との通信を実行可能である。
【0014】
(プリンタ100,200の構成)
各プリンタ100,200は、印刷機能を実行可能な周辺装置(即ち携帯端末300等の周辺装置)である。プリンタ100は、プリンタ100を識別するためのプリンタID「AAA」を有する。プリンタ200は、プリンタ200を識別するためのプリンタID「BBB」を有する。プリンタ100は、操作部112と、表示部114と、印刷実行部116と、Wi−Fiインターフェース120と、NFC(Near Field Communicationの略)インターフェース122と、制御部130と、を備える。操作部112は、複数のキーを備える。ユーザは、操作部112を操作することによって、様々な指示をプリンタ100に入力することができる。表示部114は、様々な情報を表示するためのディスプレイである。表示部114は、いわゆるタッチパネルとしても機能する(即ち、操作部としても機能する)。印刷実行部116は、インクジェット方式、レーザ方式等の印刷機構である。以下では、インターフェースのことを「I/F」と呼ぶ。
【0015】
Wi−FiI/F120は、Wi−Fi方式に従ったWi−Fi通信を実行するための無線インターフェースである。Wi−Fi方式は、例えば、IEEE(The Institute of Electrical and Electronics Engineers, Inc.の略)の802.11の規格、及び、それに準ずる規格(例えば802.11a,11b,11g,11n等)に従って、無線通信を実行するための無線通信方式である。
【0016】
NFCI/F122は、NFC方式に従ったNFC通信を実行するためのI/Fである。NFC方式は、例えば、ISO/IEC14443、15693、18092などの国際標準規格に基づく無線通信方式である。なお、NFC通信を実行するためのI/Fの種類として、NFCフォーラムデバイス(NFC Forum Device)と呼ばれるI/Fと、NFCフォーラムタグと呼ばれるI/Fと、が知られている。NFCI/F122は、NFCフォーラムデバイスであり、P2P(Peer To Peerの略)モード、R/W(Reader/Writerの略)モード、及び、CE(Card Emulationの略)モードのいずれかで選択的に動作可能なI/Fである。
【0017】
次いで、Wi−FiI/F120とNFCI/F122との間の相違点を説明しておく。Wi−FiI/F120を介したWi−Fi通信の通信速度(例えば最大の通信速度が11〜600Mbps)は、NFCI/F122を介したNFC通信の通信速度(例えば最大の通信速度が100〜424Kbps)よりも速い。また、Wi−FiI/F120を介したWi−Fi通信における搬送波の周波数(例えば2.4GHz帯又は5.0GHz帯)は、NFCI/F122を介したNFC通信における搬送波の周波数(例えば13.56MHz帯)とは異なる。また、Wi−FiI/F120を介したWi−Fi通信を実行可能な最大の距離(例えば最大で約100m)は、NFCI/F122を介したNFC通信を実行可能な最大の距離(例えば最大で約10cm)よりも大きい。
【0018】
制御部130は、CPU132と、メモリ134と、を備える。CPU132は、メモリ134に記憶されているプログラム136に従って、様々な処理を実行する。メモリ134は、ROM、RAM、ハードディスク等によって構成される。プリンタ200の各部212〜236は、プリンタ100の各部112〜136と同様である。
【0019】
(携帯端末300の構成)
携帯端末300は、携帯電話(例えばスマートフォン)、PDA、ノートPC、タブレットPC、携帯型音楽再生装置、携帯型動画再生装置等の可搬型の端末装置である。携帯端末300は、操作部312と、表示部314と、セルラーネットワークI/F320と、NFCI/F322と、制御部330と、を備える。以下では、ネットワークのことを「NW」と呼ぶことがある。
【0020】
操作部312は、複数のキーを備える。ユーザは、操作部312を操作することによって、様々な指示を携帯端末300に与えることができる。表示部314は、様々な情報を表示するためのディスプレイである。表示部314は、いわゆるタッチパネルとしても機能する(即ち操作部としても機能する)。セルラーNWI/F320は、セルラー方式(例えば3G方式、4G方式等)に従った無線通信を実行するためのI/Fである。NFCI/F322は、NFCフォーラムデバイスである。
【0021】
制御部330は、CPU332と、メモリ334と、を備える。CPU332は、メモリ334に記憶されているプログラム336,338に従って、様々な処理を実行するプロセッサである。メモリ334は、RAM、ROM、ハードディスク等によって構成される。メモリ334は、基本的な処理を実現するためのOS(Operating Systemの略)プログラム336に加えて、アプリケーションプログラム338(以下では「アプリ338」と呼ぶ)を記憶する。アプリ338は、プリンタ100,200のベンダによって提供されるインターネット4上のサーバ(図示省略)から携帯端末300にインストールされてもよいし、各プリンタ100,200と共に出荷されるメディアから携帯端末300にインストールされてもよい。
【0022】
(印刷仲介サーバ400の構成)
印刷仲介サーバ400は、プリンタ100,200のベンダによってインターネット4上に設置され、プリンタ100,200での印刷機能の実行を仲介するためのサーバである。
【0023】
印刷仲介サーバ400は、ネットワークI/F420と、制御部430と、を備える。ネットワークI/F420は、インターネット4に接続されている。
【0024】
制御部430は、CPU432と、メモリ434と、を備える。CPU432は、メモリ434に格納されているプログラム436に従って、様々な処理を実行する。メモリ434は、RAM、ROM、ハードディスク等によって構成される。メモリ434は、プログラム436のみならず、テーブル438を格納する。テーブル438は、プリンタを識別するためのプリンタIDと、当該プリンタを利用することが許可されているユーザを識別するためのアカウント情報と、を関連付けて格納している。
図1の例では、テーブル438は、プリンタ100のプリンタID「AAA」と、アカウント情報AC1と、を関連付けて格納し、プリンタ200のプリンタID「BBB」と、アカウント情報AC1,AC2と、を関連付けて格納している。
【0025】
(各デバイス100,200,300,400によって実行される処理;
図2〜
図4)
図2〜
図4を参照して、各デバイス100等によって実行される処理を説明する。なお、以下では、理解の容易化のために、各デバイス100,200,300,400の各CPU132,232,332,432が各プログラム136,236,338,436に従って実行する処理を説明する際に、CPUを主体として記載せず、デバイス(例えばプリンタ100)を主体として記載する。また、
図2〜
図4では、携帯端末300とプリンタ100,200との間で実行されるNFC通信を太線矢印で示す。
【0026】
S5では、携帯端末300のユーザは、印刷仲介サーバ400にログインするためのログイン操作を携帯端末300に実行する。ログイン操作は、携帯端末300のユーザを識別するためのアカウント情報AC1を入力する操作を含む。
【0027】
S10では、携帯端末300は、セルラーNWI/F320を介して、アカウント情報AC1を印刷仲介サーバ400に送信する。
【0028】
印刷仲介サーバ400は、ネットワークI/F420を介して、携帯端末300からアカウント情報AC1を受信する場合に、S15において、ネットワークI/F420を介して、アカウント情報AC1に関連付けてテーブル438に格納されているプリンタID「AAA」、「BBB」を携帯端末300に送信する。
【0029】
携帯端末300は、セルラーNWI/F320を介して、プリンタID「AAA」、「BBB」を受信する場合に、印刷の対象である画像ファイルを選択するためのファイル選択画面を表示部314に表示させる。S20では、ユーザは、4ページ分の画像を表わす画像ファイルを選択する。
【0030】
次いで、携帯端末300は、印刷を実行すべきプリンタを選択するためのプリンタ選択画面を表示部314に表示させる。プリンタ選択画面は、受信済みのプリンタID「AAA」,「BBB」を含む。S23では、ユーザは、印刷を実行すべきプリンタ100のプリンタID「AAA」を選択する。
【0031】
S25では、携帯端末300は、選択済みの画像ファイルを変換して、プリンタ100,200が解釈可能なデータ形式を有する印刷データを生成する。
【0032】
S30では、携帯端末300は、セルラーNWI/F320を介して、印刷データとプリンタID「AAA」とを印刷仲介サーバ400に送信する。
【0033】
印刷仲介サーバ400は、ネットワークI/F420を介して、携帯端末300から印刷データとプリンタID「AAA」とを受信する場合に、印刷データをメモリ434に登録する。印刷仲介サーバ400は、S40において、印刷仲介サーバ400における印刷データの位置を示すURLを生成し、S45において、アカウント情報AC1とプリンタID「AAA」とURLとを関連付けてメモリ434に登録する。
【0034】
S50では、印刷仲介サーバ400は、ネットワークI/F420を介して、印刷データのアップロードに成功したことを示すUL通知を携帯端末300に送信する。
【0035】
携帯端末300は、セルラーNWI/F320を介して、印刷仲介サーバ400からUL通知を受信する場合に、S55において、停止選択画面SC1を表示部314に表示させる。停止選択画面SC1は、送信済みの印刷データに従った印刷を停止することを所望する場合に、印刷を実行中のプリンタに携帯端末300を近づけることをユーザに促すメッセージを含む。
【0036】
S60では、印刷仲介サーバ400は、ネットワークI/F420を介して、URLを、選択済みのプリンタID「AAA」によって識別されるプリンタ100に送信する。
【0037】
プリンタ100は、Wi−FiI/F120を介して、印刷仲介サーバ400からURLを受信する場合に、S65において、Wi−FiI/F120を介して、印刷データの送信を要求するための印刷データ要求を印刷仲介サーバ400に送信する。印刷データ要求は、URLを含む。
【0038】
印刷仲介サーバ400は、ネットワークI/F420を介して、プリンタ100から印刷データ要求を受信する場合に、S70において、ネットワークI/F420を介して、印刷データ要求内のURLによって特定される印刷データをプリンタ100に送信する。
【0039】
プリンタ100は、Wi−FiI/F120を介して、印刷仲介サーバ400から印刷データを受信する場合に、S75において、印刷データに従って、印刷実行部116に印刷を実行させる。プリンタ100は、印刷データによって表わされる4ページ分の画像のうちの1ページ目の画像の印刷が完了する場合に、S80において、Wi−FiI/F120を介して、プリンタID「AAA」とステータス情報とを印刷仲介サーバ400に送信する。ステータス情報は、印刷の進捗状況を示す情報であり、1ページ分の画像が印刷される毎に印刷仲介サーバ400に送信される。S80のステータス情報は、4ページ分の画像のうちの1ページ目の画像の印刷が完了したことを示す情報である。
【0040】
印刷仲介サーバ400は、ネットワークI/F420を介して、プリンタ100からプリンタID「AAA」とステータス情報とを受信する場合に、S85において、アカウント情報AC1とプリンタID「AAA」とURLとに関連付けてステータス情報をメモリ434に登録する。
【0041】
プリンタ100は、4ページ分の画像のうちの1ページ目から2ページ目までの画像の印刷が完了する場合に、S90において、Wi−FiI/F120を介して、プリンタID「AAA」と、4ページ分の画像のうちの1ページ目から2ページ目までの画像の印刷が完了したことを示すステータス情報と、を印刷仲介サーバ400に送信する。
【0042】
印刷仲介サーバ400は、ネットワークI/F420を介して、プリンタ100からプリンタID「AAA」とステータス情報とを受信する場合に、S95において、登録済みのステータス情報を、新たに受信されたステータス情報に更新する。
【0043】
ユーザは、プリンタ100において実行中の印刷を停止することを所望する場合に、
図3のS110において、携帯端末300をプリンタ100に近づける。これにより、携帯端末300のNFCI/F322と、プリンタ100のNFCI/F122と、の間の距離がNFC通信を実行可能な最大距離(例えば10cm)よりも小さくなると、S115において、NFCI/F322,122の間にNFCセッションが確立される。
【0044】
S120では、携帯端末300は、NFCセッションを利用して、NFCI/F322を介して、印刷データに従った印刷を停止するための停止指示とアカウント情報AC1とをプリンタ100に送信する。なお、S120が実行される時点において、4ページ分の画像のうちの1ページ目から2ページ目までの画像の印刷が完了しており、3ページ目から4ページ目までの画像の印刷が実行されていない。
【0045】
プリンタ100は、NFCセッションを利用して、NFCI/F122を介して、携帯端末300から停止指示とアカウント情報AC1とを受信する場合に、S125において、Wi−FiI/F120を介して、アカウント情報AC1を印刷仲介サーバ400に送信する。
【0046】
印刷仲介サーバ400は、ネットワークI/F420を介して、プリンタ100からアカウント情報AC1を受信する場合に、S130において、認証を実行する。具体的には、印刷仲介サーバ400は、S125で受信済みのアカウント情報AC1と、S45で登録済みのアカウント情報AC1と、が一致することに応じて、認証が成功したと判断する。S135では、印刷仲介サーバ400は、ネットワークI/F420を介して、認証が成功したことを示す成功通知をプリンタ100に送信する。
【0047】
プリンタ100は、Wi−FiI/F120を介して、印刷仲介サーバ400から成功通知を受信する場合に、S137において、印刷データに従った印刷を停止するための停止コマンドを印刷実行部116に供給する。このように、プリンタ100は、認証が成功した後に、停止コマンドを印刷実行部116に供給する。そのため、携帯端末300のユーザがプリンタ100に印刷を実行させている状況で、ユーザとは異なる者が印刷を停止させるのを防止することができる。
【0048】
S140では、プリンタ100の印刷実行部116は、印刷データに従った印刷の実行を停止する。印刷実行部116は、印刷が停止されるまでに、1ページ目から2ページ目までの印刷を完了しており、停止コマンドに応じて、3ページ目から4ページ目までの印刷を実行しない。なお、変形例では、プリンタ100が1ページ目から2ページ目までの印刷を完了した時点(
図2のS90)で、エラー(例えば紙詰まり)がプリンタ100に発生することによって印刷が停止する状況が想定される。この状況では、プリンタ100は、S140において、停止コマンドに応じて、停止された印刷に対応する印刷ジョブをキャンセルする。
【0049】
S145では、プリンタ100は、Wi−FiI/F122を介して、印刷データに従った印刷が停止されたことを示す停止通知と、2ページ目までの画像の印刷が完了したことを示す完了情報と、を印刷仲介サーバ400に送信する。印刷仲介サーバ400は、ネットワークI/F420を介して、プリンタ100から停止通知と完了通知とを受信する。印刷仲介サーバ400は、完了通知を受信することによって、2ページ目までの画像の印刷が完了し、3ページ目以降の画像の印刷が実行されていないことを知ることができる。
【0050】
S155では、プリンタ100は、NFCセッションを利用して、NFCI/F122を介して、印刷データに従った印刷が停止されたことを示す停止情報を携帯端末300に送信する。
【0051】
なお、変形例では、S155において以下の処理が実行されてもよい。当該変形例では、プリンタ100のWi−FiI/F120は、Wi−Fi Allianceによって策定されたWFD(Wi-Fi Direct(登録商標)の略)方式をサポートしている。WFD方式は、Wi−Fi Allianceによって作成された規格書「Wi-Fi Peer-to-Peer (P2P) Technical Specification Version1.5」に記述されている無線通信方式である。また、携帯端末300は、WFD方式をサポートするWi−FiI/Fを備える。携帯端末300は、S120において、さらに、WFD方式に従ったWFD接続を確立するための接続情報をプリンタ100に送信し、接続情報を利用して、WFD接続をプリンタ100と確立する。そして、S155では、プリンタ100は、Wi−FiI/F120を介して、停止情報を携帯端末300に送信する。携帯端末300は、Wi−FiI/Fを介して、プリンタ100から停止情報を受信する。
【0052】
また、別の変形例では、プリンタ100に代えて、印刷仲介サーバ400が、ネットワークI/F420を介して、停止情報を携帯端末300に送信する。携帯端末300は、セルラーNWI/F320を介して、印刷仲介サーバ400から停止情報を受信する。
【0053】
携帯端末300は、NFCセッションを利用して、NFCI/F322を介して、プリンタ100から停止情報を受信する場合に、S160において、再開選択画面SC2を表示部314に表示させる。再開選択画面SC2は、プリンタ100において停止された印刷をプリンタ100とは異なるプリンタにおいて再開することを所望する場合に、当該異なるプリンタに携帯端末300を近づけることをユーザに促すメッセージを含む。
【0054】
図4のS210,S215は、処理の実行主体がプリンタ100に代えてプリンタ200であることを除き、
図3のS110,S115と同様である。S220では、携帯端末300は、NFCセッションを利用して、NFCI/F322を介して、印刷データに従った印刷を再開するための再開指示とアカウント情報AC1とをプリンタ200に送信する。プリンタ200は、NFCセッションを利用して、NFCI/F222を介して、携帯端末300から再開指示とアカウント情報AC1とを受信する。このように、ユーザは、プリンタ200において印刷を再開することを所望する場合に、携帯端末300を、印刷を再開すべきプリンタ200に近づければよい。そのため、例えば、ユーザが携帯端末300に表示されるプリンタIDのリストの中から、印刷を再開すべきプリンタのプリンタIDを選択する構成と比較して、ユーザは、印刷を再開すべきプリンタを容易に選択することができる。
【0055】
S225〜S235は、処理の実行主体がプリンタ100に代えてプリンタ200であることを除き、
図3のS125〜S135と同様である。
【0056】
S240では、印刷仲介サーバ400は、ネットワークI/F420を介して、URLと、3ページ目から印刷を開始すべきことを示す開始情報と、をプリンタ200に送信する。開始情報によって示されるページ数(即ち3ページ)は、S145の完了情報によって示されるページ数(即ち2ページ)に1ページを加算することによって決定されるページ数である。
【0057】
プリンタ200は、Wi−FiI/F220を介して、印刷仲介サーバ400からURLと開始情報とを受信する場合に、S245において、Wi−FiI/F220を介して、URLを含む印刷データ要求を印刷仲介サーバ400に送信する。このように、プリンタ100は、認証が成功した後に、印刷データ要求を印刷仲介サーバ400に送信する。そのため、携帯端末300のユーザがプリンタ100に印刷を停止させた後に、ユーザとは異なる者が印刷を再開させるのを防止することができる。
【0058】
印刷仲介サーバ400は、ネットワークI/F420を介して、プリンタ200から印刷データ要求を受信する場合に、S250において、ネットワークI/F420を介して、URLによって特定される印刷データをプリンタ200に送信する。
【0059】
プリンタ200は、Wi−FiI/F220を介して、印刷仲介サーバ400から印刷データを受信する場合に、S255において、NFCセッションを利用して、NFCI/F222を介して、印刷データに従った印刷が再開されたことを示す再開通知を携帯端末300に送信する。
【0060】
携帯端末300は、NFCセッションを利用して、NFCI/F322を介して、プリンタ200から再開通知を受信する場合に、S257において、停止選択画面SC1を表示部314に表示させる。
【0061】
S260では、プリンタ200は、印刷データと、S240の開始情報と、に従って、4ページ分の画像のうちの1ページ目から2ページ目までの画像の印刷を印刷実行部216に実行させることなく、3ページ目から4ページ目までの画像の印刷を印刷実行部216に実行させる。即ち、開始情報によって示される3ページ目以降の画像の印刷のみが実行される。この結果、携帯端末300のユーザは、1ページ目から2ページ目までの画像が印刷された印刷物をプリンタ100から取得することができ、3ページ目から4ページ目までの画像が印刷された印刷物をプリンタ200から取得することができる。このようにプリンタ100,200は、同じページの画像を2回印刷しないので、印刷媒体の消費量を軽減することができる。
【0062】
4ページ分の画像のうちの1ページ目から3ページ目までの画像の印刷が完了する場合に、プリンタ200は、S265において、Wi−FiI/F220を介して、プリンタID「AAA」と、4ページ分の画像のうちの1ページ目から3ページ目までの画像の印刷が完了したことを示すステータス情報と、を印刷仲介サーバ400に送信する。
【0063】
印刷仲介サーバ400は、ネットワークI/F420を介して、プリンタ200からプリンタID「AAA」とステータス情報とを受信する場合に、S267において、登録済みのステータス情報を、新たに受信されたステータス情報に更新する。
【0064】
S270,S275は、ステータス情報が1ページ目から4ページ目までの画像の印刷が完了したことを示す情報であることを除き、S265,S267と同様である。
【0065】
S280では、印刷仲介サーバ400は、ネットワークI/F420を介して、全てのページの画像の印刷が完了したことを示す完了通知を携帯端末300に送信する。携帯端末300は、セルラーNWI/F320を介して、印刷仲介サーバ400から完了通知を受信する。
【0066】
(第1実施例の効果)
本実施例によると、プリンタ100は、印刷仲介サーバ400から、4ページ分の画像を表わす印刷データを受信すると(
図2のS70)、印刷を実行する(S75)。プリンタ100は、印刷が完了する前に、携帯端末300から停止指示を受信すると(
図3のS120)、停止通知を印刷仲介サーバ400に送信する(S145)。プリンタ100は、印刷データに従った印刷が停止されるまでに、1ページ目から2ページ目までの画像の印刷を完了しており、3ページ目から4ページ目までの画像の印刷を実行しない。プリンタ200は、停止指示が携帯端末300からプリンタ100に送信された後に、携帯端末300から再開指示を受信すると(
図4のS220)、印刷データ要求を印刷仲介サーバ400に送信し(S245)、印刷仲介サーバ400から印刷データを受信し(S250)、3ページ目から4ページ目までの画像の印刷を実行する(S260)。即ち、ユーザは、印刷を途中で停止した後に印刷を再開させることを望む場合に、携帯端末300を利用して、プリンタ100への停止指示の送信と、プリンタ200への再開指示の送信と、を実行すればよく、プリンタ200での印刷のために、印刷データを印刷仲介サーバ400に再度アップロードせずに済む。従って、印刷を途中で停止した後に印刷を再開させるためのユーザの利便性を向上させることができる。
【0067】
(対応関係)
プリンタ100,200、印刷実行部116,216、NFCI/F122,222が、それぞれ、「第1のプリンタ」、「第2のプリンタ」、「第1の印刷実行部」、「第2の印刷実行部」、「第1の無線インターフェース」、「第2の無線インターフェース」の一例である。アカウント情報AC1、開始情報、完了情報が、それぞれ、「ユーザ識別情報」、「第1のステータス情報」、「第2のステータス情報」の一例である。
【0068】
図2のS30が、「第1のデータ受信部」及び「データ送信部」によって実行される処理の一例である。S70、S75が、それぞれ、「第1のデータ送信部」、「第1の印刷制御部」によって実行される処理の一例である。
図3のS120が、「停止指示受信部」及び「停止指示送信部」によって実行される処理の一例である。S125が、「第1の識別情報送信部」、「識別情報受信部」及び「第1の識別情報受信部」によって実行される処理の一例である。S130が、「第1の認証部」及び「認証部」によって実行される処理の一例である。S135が、「第1の成功通知受信部」、「第1の成功通知送信部」及び「成功通知送信部」によって実行される処理の一例である。S137、S145、S155が、それぞれ、「停止コマンド供給部」、「停止通知送信部」、「停止情報送信部」によって実行される処理の一例である。
図4のS220が、「再開指示受信部」及び「再開指示送信部」によって実行される処理の一例である。S225が、「第2の識別情報送信部」及び「第2の識別情報受信部」によって実行される処理の一例である。S240が、「ステータス送信部」及び「ステータス受信部」によって実行される処理の一例である。S230が、「第2の認証部」によって実行される処理の一例である。S235が、「第2の成功通知受信部」及び「第2の成功通知送信部」によって実行される処理の一例である。S245が、「要求送信部」及び「要求受信部」によって実行される処理の一例である。S250が、「第2のデータ受信部」及び「第2のデータ送信部」によって実行される処理の一例である。S260が、「第2の印刷制御部」によって実行される処理の一例である。
【0069】
以上、本発明の具体例を詳細に説明したが、これらは例示にすぎず、特許請求の範囲を限定するものではない。特許請求の範囲に記載の技術には以上に例示した具体例を様々に変形、変更したものが含まれる。上記の実施例の変形例を以下に列挙する。
【0070】
(変形例1)上記の実施例では、印刷仲介サーバ400は、
図4のS240において、URLと、3ページ目から印刷を開始すべきことを示す開始情報と、をプリンタ200に送信するが、これに代えて、以下の処理を実行してもよい。即ち、印刷仲介サーバ400は、
図3のS145の完了情報によって示されるページ数(即ち2ページ)に1ページを加算することによって決定されるページ数(即ち3ページ)を特定し、特定された3ページ目以降の画像を表わす特定印刷データを、
図2のS30の印刷データに基づいて生成する。そして、印刷仲介サーバ400は、特定印刷データの位置を示す特定URLを生成し、特定URLをプリンタ200に送信する。印刷仲介サーバ400は、
図4のS245において、プリンタ200から特定URLを含む印刷要求を受信し、S250において、特定URLによって特定される特定印刷データをプリンタ200に送信する。即ち、「第2の印刷データ」は、(N+1)ページ目からMページ目までの画像を表わす部分印刷データそのものであってもよい。
【0071】
(変形例2)携帯端末300は、Wi−FiI/Fを備えていてもよく、AP350によって形成されている無線LANに接続されてもよい。そして、
図3のS120,S155では、プリンタ100は、Wi−FiI/F120を介して、携帯端末300との無線通信を実行してもよく、
図4のS220,S255では、プリンタ200は、Wi−FiI/F220を介して、携帯端末300との無線通信を実行してもよい。この場合、「第1の無線接続」は、印刷が開始される前に確立されてもよく、「第2の無線接続」は、端末装置から第1のプリンタに停止指示が送信される前に確立されてもよい。また、「第1の無線インターフェース」、「第2の無線インターフェース」は、それぞれ、近距離無線通信を実行するためのI/Fでなくてもよい。
【0072】
(変形例3)携帯端末300は、
図3のS120において、アカウント情報AC1を送信しなくてもよく、S125〜S135は省略可能である。即ち、「第1の識別情報送信部」、「第1の成功通知受信部」、「第1の識別情報受信部」、「識別情報受信部」、「第1の認証部」、「認証部」、「第1の成功通知送信部」及び「成功通知送信部」は省略可能である。
【0073】
(変形例4)印刷仲介サーバ400は、
図2のS10のアカウント情報AC1に対応するトークンを生成してもよく、S45以降の処理においてアカウント情報AC1に代えて、トークンが利用されてもよい。即ち、「ユーザ識別情報」は、例えば、トークンであってもよい。
【0074】
(変形例5)印刷仲介サーバ400は、
図3のS145において、プリンタ100から完了情報を受信しなくてもよく、
図4のS240において、開始情報をプリンタ200に送信しなくてもよく、プリンタ200は、S260において、1ページ目から4ページ目までの画像の印刷を実行してもよい。即ち、「第2の印刷データ」は、「第1の印刷データ」と同一であってもよい。また、「ステータス送信部」及び「ステータス受信部」は省略可能である。
【0075】
(変形例6)各デバイス100,200,300は、NFCI/F122,222,322に代えて、例えば、TransferJet(登録商標)通信又は赤外通信を実行するためのI/Fを備えていてもよく、
図3のS120,S155、
図4のS220,S255では、TransferJet通信又は赤外通信が実行されてもよい。即ち、「近距離無線通信」は、NFC通信に限られず、TransferJet通信、赤外通信等であってもよい。
【0076】
(変形例7)携帯端末300は、
図4のS220において、アカウント情報AC1を送信しなくてもよく、S225〜S235は省略可能である。即ち、「第2の識別情報送信部」、「第2の成功通知受信部」、「第2の識別情報受信部」、「第2の認証部」及び「第2の成功通知送信部」は省略可能である。
【0077】
(変形例8)プリンタ100は、
図3のS155において、停止情報を携帯端末300に送信しなくてもよく、携帯端末300は、S120を実行したことをトリガとして、S160において、再開選択画面SC2を表示してもよい。即ち、「停止情報送信部」は省略可能である。
【0078】
(変形例9)上記の実施例では、各デバイス100,200,300,400のCPU132,232,332,432がプログラム136,236,338,436(即ちソフトウェア)を実行することによって、
図2〜
図4の各処理が実現される。これに代えて、
図2〜
図4の各処理のうちの少なくとも1つの処理は、論理回路等のハードウェアによって実現されてもよい。
【0079】
また、本明細書または図面に説明した技術要素は、単独であるいは各種の組合せによって技術的有用性を発揮するものであり、出願時請求項記載の組合せに限定されるものではない。また、本明細書または図面に例示した技術は複数目的を同時に達成するものであり、そのうちの一つの目的を達成すること自体で技術的有用性を持つものである。