(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
決済用の複数種類の記録媒体と非接触通信するための非接触通信部を有する決済端末と、前記決済端末と無線通信可能であって当該決済端末から決済結果を取得する決済サーバと、を備える決済システムであって、
前記決済サーバは、
前記決済端末からの第1の要求に応じて、前記記録媒体を捕捉して前記複数種類からその種別を特定するための第1のプログラムに関する情報を前記決済端末に送信し、前記決済端末からの第2の要求に応じて、特定された種類の記録媒体を利用した決済処理を行うための第2のプログラムに関する情報を前記決済端末に送信するサーバ側送信部と、
前記第2のプログラムに関する情報を送信した前記決済端末から受信した前記決済結果に基づいた情報処理を行う情報処理部と、を備え、
前記決済端末は、
前記第1の要求を行い、当該第1の要求に応じて前記決済サーバから受信した情報に基づいて取得した前記第1のプログラムを実行することで、前記非接触通信部により非接触通信可能な前記記録媒体を捕捉したときに、当該記録媒体の種別を特定する媒体種別特定部と、
前記決済サーバに対して前記媒体種別特定部により特定された前記記録媒体の種別を含めるように前記第2の要求を行い、当該第2の要求に応じて前記決済サーバから受信した情報に基づいて取得した前記第2のプログラムを実行することで、前記非接触通信部により非接触通信している前記記録媒体を利用した決済処理を行う決済処理部と、
前記第1のプログラム及び前記第2のプログラムが一時的に記憶される記憶部と、
前記決済処理部による前記決済結果を前記決済サーバに送信する端末側送信部と、
を備えることを特徴とする決済システム。
前記決済端末では、前記決済処理部により前記決済処理が行われた後に前記第2のプログラムが前記記憶部から消去されることを特徴とする請求項1に記載の決済システム。
前記決済端末では、前記媒体種別特定部により前記記録媒体の種別が特定された後に前記第1のプログラムが前記記憶部から消去されることを特徴とする請求項1または2に記載の決済システム。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、上述のようなシンクライアント型の決済システムでは、ICカード等の決済用の記録媒体と非接触通信する決済用の携帯端末が、セキュリティの観点から保護すべきICカード等の認証鍵やアクセス手順等を含めた全ての情報を、上位側となる決済サーバから無線通信にて適時取得し、常時保持しないことで、システム全体としてセキュリティ性を確保している。しかしながら、決済用の携帯端末は、ICカード等との決済関連の通信に関わる全ての指示を決済サーバから順次無線通信にて取得して実行する必要があるため、決済サーバとの通信時間が長くなり、携帯端末が単独でICカード等と決済関連の通信を行う場合と比較して、決済処理に要する処理時間が長くなるという問題がある。
【0006】
本発明は、上述した課題を解決するためになされたものであり、その目的とするところは、セキュリティ性を低下させることなく決済処理に要する処理時間を短縮し得る構成を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するため、特許請求の範囲の請求項1に記載の発明は、
決済用の複数種類の記録媒体(C)と非接触通信するための非接触通信部(30)を有する決済端末(20)と、前記決済端末と無線通信可能であって当該決済端末から決済結果を取得する決済サーバ(50)と、を備える決済システム(10)であって、
前記決済サーバは、
前記決済端末からの第1の要求に応じて、前記記録媒体を捕捉して前記複数種類からその種別を特定するための第1のプログラムに関する情報を前記決済端末に送信し、前記決済端末からの第2の要求に応じて、特定された種類の記録媒体を利用した決済処理を行うための第2のプログラムに関する情報を前記決済端末に送信するサーバ側送信部(53)と、
前記第2のプログラムに関する情報を送信した前記決済端末から受信した前記決済結果に基づいた情報処理を行う情報処理部(51)と、を備え、
前記決済端末は、
前記第1の要求を行い、当該第1の要求に応じて前記決済サーバから受信した情報に基づいて取得した前記第1のプログラムを実行することで、前記非接触通信部により非接触通信可能な前記記録媒体を捕捉したときに、当該記録媒体の種別を特定する媒体種別特定部(21)と、
前記決済サーバに対して前記媒体種別特定部により特定された前記記録媒体の種別を含めるように前記第2の要求を行い、当該第2の要求に応じて前記決済サーバから受信した情報に基づいて取得した前記第2のプログラムを実行することで、前記非接触通信部により非接触通信している前記記録媒体を利用した決済処理を行う決済処理部(21)と、
前記第1のプログラム及び前記第2のプログラムが一時的に記憶される記憶部(22)と、
前記決済処理部による前記決済結果を前記決済サーバに送信する端末側送信部(27)と、
を備えることを特徴とする。
なお、上記各括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものである。
【発明の効果】
【0008】
請求項1の発明では、決済サーバにおいて、サーバ側送信部により、決済端末からの第1の要求に応じて、第1のプログラムに関する情報が決済端末に送信され、決済端末からの第2の要求に応じて、第2のプログラムに関する情報が決済端末に送信される。そして、第2のプログラムに関する情報を送信した決済端末から受信した決済結果に基づいた情報処理が情報処理部により行われる。また、決済端末において、第1の要求に応じて決済サーバから受信した情報に基づいて取得した第1のプログラムを実行することで、非接触通信部により非接触通信可能な記録媒体を捕捉したときに、媒体種別特定部により当該記録媒体の種別が特定される。そして、第2の要求に応じて決済サーバから受信した情報に基づいて取得した第2のプログラムを実行することで、非接触通信部により非接触通信している記録媒体を利用した決済処理が決済処理部にて行われ、この決済結果が端末側送信部により決済サーバに送信される。
【0009】
これにより、決済サーバと決済端末との間で、第1の要求及び第2の要求と第1のプログラムに関する情報の送信及び第2のプログラムに関する情報の送信の2回の送信とがなされることで、決済端末にて決済処理が可能な状態となる。このため、シンクライアント型の決済システムと比較して、決済サーバと決済端末との間での無線通信の回数が減り、決済処理時の無線通信に要する時間を短くすることができる。特に、第1のプログラム及び第2のプログラムは記憶部に一時的にしか記憶されないので、セキュリティ性を低下させることなく決済処理に要する処理時間を短縮することができる。
【0010】
請求項2の発明では、決済端末において、決済処理部により決済処理が行われた後に第2のプログラムが記憶部から消去されるため、第2のプログラムを自動的に破棄(消去)でき、セキュリティ性を向上させることができる。
【0011】
請求項3の発明では、決済端末において、媒体種別特定部により記録媒体の種別が特定された後に第1のプログラムが記憶部から消去されるため、第1のプログラムを自動的に破棄(消去)でき、セキュリティ性を向上させることができる。
【0012】
請求項4の発明では、第2のプログラムは、当該第2のプログラムの構成要素のうち暗号化に関連する構成要素を除いて記憶部に予め記憶され、第2の要求に応じてサーバ側送信部により決済端末に送信される第2のプログラムに関する情報は、第2のプログラムの構成要素のうち暗号化に関連する構成要素である。これにより、決済サーバから決済端末に第2のプログラムそのものを送信する場合と比較して、送信する情報量が削減されるので、無線通信に要する時間がさらに短くなり、決済処理に要する処理時間をさらに短縮することができる。
【0013】
請求項5の発明では、第1のプログラムは、当該第1のプログラムの構成要素のうち暗号化に関連する構成要素を除いて記憶部に予め記憶され、第1の要求に応じてサーバ側送信部により決済端末に送信される第1のプログラムに関する情報は、第1のプログラムの構成要素のうち暗号化に関連する構成要素である。これにより、決済サーバから決済端末に第1のプログラムそのものを送信する場合と比較して、送信する情報量が削減されるので、無線通信に要する時間がさらに短くなり、決済処理に要する処理時間をさらに短縮することができる。
【発明を実施するための形態】
【0015】
[第1実施形態]
以下、本発明に係る決済システムを具現化した第1実施形態について、図面を参照して説明する。
図1に示すように、本実施形態に係る決済システム10は、ICカードC等の決済用の記録媒体に記録された電子マネー等の情報を利用して決済を行うシステムであり、決済端末20と、この決済端末20に対してインターネットや専用回線等のネットワークNを介して無線通信可能な決済サーバ50とを備えるように構成されている。
【0016】
決済端末20は、ICカードC等を含めた決済用の複数種類の記録媒体と非接触通信するための端末であって、ICカードC等を用いた決済が行われる店舗等に配置されている。この決済端末20は、
図2(A)に示すように、当該決済端末20全体を制御する制御部21を備えている。この制御部21は、マイコンを主体として構成されるものであり、CPU、システムバス、入出力インタフェース等を有しており、メモリ22と協働して情報処理手段として機能する。メモリ22は、「記憶部」の一例に相当し、制御部21により実行される捕捉用プログラムやアクセス用プログラム(後述する)が一時的に記憶されるようになっている。
【0017】
また、制御部21には、発光部23、表示部24、操作部25、スピーカ26、外部インタフェース27などが接続されている。操作部25は、制御部21に対して操作信号を与える構成をなしており、制御部21は、この操作信号を受けて操作信号の内容に応じた動作を行う。また、発光部23、表示部24、スピーカ26は、制御部21によって制御される構成をなしており、それぞれ、制御部21からの指令を受けて動作する。外部インタフェース27は、決済サーバ50等の外部機器との間でネットワークN等を介した無線通信又は有線通信を行うためのインタフェースとして構成されており、制御部21と協働して通信処理を行う構成をなしている。また、決済端末20の筐体内には、電源部28が設けられており、この電源部28によって制御部21や各種電気部品に電力が供給されるようになっている。なお、外部インタフェース27及び制御部21は、「端末側送信部」の一例に相当し得る。
【0018】
また、制御部21には、非接触通信部30及び情報コード読取部40が接続されている。
非接触通信部30は、アンテナ34及び制御部21と協働してICカードC等の決済用の記録媒体(非接触通信媒体)との間で電磁波による通信を行なうように機能するものである。この非接触通信部30は、公知の電波方式で伝送を行う回路として構成されており、
図2(B)にて概略的に示すように、送信回路31、受信回路32、整合回路33などを有している。
【0019】
送信回路31は、キャリア発振器、符号化部、増幅器、送信部フィルタ、変調部などによって構成されており、キャリア発振器から所定の周波数のキャリア(搬送波)が出力される構成をなしている。また、符号化部は、制御部21に接続されており、当該制御部21より出力される送信データを符号化して変調部に出力している。変調部は、キャリア発振器からのキャリア(搬送波)、及び符号化部からの送信データが入力される部分であり、キャリア発振器より出力されるキャリア(搬送波)に対し、通信対象へのコマンド送信時に符号化部より出力される符号化された送信符号(変調信号)によってASK(Amplitude Shift Keying)変調された被変調信号を生成し、増幅器に出力している。増幅器は、入力信号(変調部によって変調された被変調信号)を所定のゲインで増幅し、その増幅信号を送信部フィルタに出力しており、送信部フィルタは、増幅器からの増幅信号をフィルタリングした送信信号を、整合回路33を介してアンテナ34に出力している。このようにしてアンテナ34に送信信号が出力されると、その送信信号が送信電波として当該アンテナ34より外部に放射される。
【0020】
一方、アンテナ34によって受信された応答信号は、整合回路33を介して受信回路32に入力される。この受信回路32は、受信部フィルタ、増幅器、復調部、二値化処理部、複号化部などによって構成されており、アンテナ34を介して受信された応答信号を受信部フィルタによってフィルタリングした後、増幅器によって増幅し、その増幅信号を復調部によって復調する。そして、その復調された信号波形を二値化処理部によって二値化し、復号化部にて復号化した後、その復号化された信号を受信データとして制御部21に出力している。
【0021】
なお、非接触通信部30による通信対象となるICカードC等の決済用の記録媒体(非接触通信媒体)としては、決済端末20との間での通信を行うためのアンテナと、データの保持及び応答信号を発生するICチップ等と、を備えたものが挙げられる。また、当該、ICカードC等に内蔵されるICチップとしては、例えば、通信等の制御を行うCPU、送受信信号の変調・復調を行う変復調回路、動作プログラム等を記憶するROM、データを記憶する読書き可能なEEPROM等をワンチップ化したものなどが挙げられる。また、このICカードC等には、当該ICカードC等に固有に割り当てられたカード番号や個人情報などの固有情報が記録されている。そして、決済端末20にてこの固有情報が取得され、この読み取られた固有情報(読取情報)に基づく決済処理が行われるようになっている。
【0022】
情報コード読取部40は、情報コードを光学的に読み取るように機能するもので、
図2(C)に示すように、CCDエリアセンサからなる受光センサ43、結像レンズ42、複数個のLEDやレンズ等から構成される照明部41などを備えた構成をなしており、制御部21と協働して読取対象に付された情報コード(バーコードや二次元コード)を読み取るように機能する。
【0023】
この情報コード読取部40によって読み取りを行う場合、まず、制御部21によって指令を受けた照明部41から照明光Lfが出射され、この照明光Lfが読取口(図示略)を通って読取対象に照射される。そして、照明光Lfが情報コードにて反射した反射光Lrは読取口を通って装置内に取り込まれ、結像レンズ42を通って受光センサ43に受光される。読取口と受光センサ43との間に配される結像レンズ42は、情報コードの像を受光センサ43上に結像させる構成をなしており、受光センサ43はこの情報コードの像に応じた受光信号を出力する。受光センサ43から出力された受光信号は、画像データとしてメモリ22(
図2(A))に記憶され、情報コードに含まれる情報を取得するためのデコード処理に用いられるようになっている。なお、情報コード読取部40には、受光センサ43からの信号を増幅する増幅回路や、その増幅された信号をデジタル信号に変換するAD変換回路等が設けられているがこれらの回路については図示を省略している。また、
図2(C)では、商品Gに付されたバーコードBからの反射光Lrが受光センサ43にて受光される状態を例示している。
【0024】
次に、決済サーバ50について説明する。
決済サーバ50は、ICカードC等を用いた決済を行う決済端末20からの要求に応じて所定のプログラムを送信し、この送信に応じてその決済端末20から受信した決済結果に基づいた処理を行うコンピュータとして構成されている。この決済サーバ50は、
図1に示すように、当該決済サーバ50全体を制御する制御部51を備えている。この制御部51は、マイコンを主体として構成されるものであり、CPU、システムバス、入出力インタフェース等を有しており、メモリ52と協働して情報処理手段として機能する。
【0025】
メモリ52には、後述するように決済端末20に対して送信すべき捕捉用プログラム及びアクセス用プログラムやこれらのプログラムに関する情報等が記憶され、これらのプログラムや情報等を決済端末20に送信するためのプログラムが制御部51により実行可能に記憶されている。また、決済サーバ50は、上記プログラム等について決済端末20との間で送受信するための通信部53を備えており、この通信部53を利用してネットワークNに有線接続されている。なお、通信部53及び制御部51は、「サーバ側送信部」の一例に相当し得る。
【0026】
次に、本実施形態の特徴的構成について詳述する。
本実施形態では、システム全体としてセキュリティ性を確保するため、決済端末20は、決済処理時に実行するプログラムを予め有しておらず、その都度決済サーバ50から必要なプログラムを無線通信にて受信して一時記憶し、このプログラムを実行した後に自動的に破棄(消去)するように構成されている。
【0027】
特に、本実施形態では、決済端末20は、シンクライアント型の端末のように決済関連の通信に関わる全ての指示を決済サーバから順次無線通信にて受信して実行する構成と異なり、決済処理に利用する2つのスクリプトプログラムを所定のタイミングにて決済サーバ50から無線通信にて受信してそれぞれ実行するように構成されている。これにより、シンクライアント型の端末と比較して、決済サーバ50との無線通信回数が減ることから無線通信処理に関する時間が削減されるだけでなく無線通信環境の変化の影響を受け難くなるので、決済処理に要する処理時間を安定して短縮することができる。
【0028】
本実施形態では、上述した決済サーバ50から受信する2つのスクリプトプログラムとして、ICカードC等の決済用の記録媒体をその種別を特定可能に捕捉するための捕捉用プログラムと、特定された種類の決済用の記録媒体にアクセス(データの読み出しや更新等)して決済処理を行うためのアクセス用プログラムとが用意されている。捕捉用プログラムは、「第1のプログラム」の一例に相当し、この捕捉用プログラムがメモリ22に一時的に記憶される決済端末20は、制御部21により当該捕捉用プログラムを実行することで、複数種類の決済用の記録媒体を捕捉可能であってその種別を特定可能な状態になる。また、アクセス用プログラムは、「第2のプログラム」の一例に相当し、このアクセス用プログラムがメモリ22に一時的に記憶される決済端末20は、制御部21により当該アクセス用プログラムを実行することで、そのアクセス用プログラムに対応する種別の決済用の記録媒体を利用した決済処理が可能な状態になる。
【0029】
以下、決済システム10にて実施される決済処理について、
図3を用いて説明する。
まず、店舗の店員等により決済端末20の操作部25に対して決済処理を開始するための操作がなされると、決済端末20の制御部21は、決済サーバ50に対して捕捉用プログラムの送信の要求を、外部インタフェース27を利用してネットワークNを介して行う(
図3のF1)。なお、捕捉用プログラムの送信の要求は、「第1の要求」の一例に相当し得る。この要求を受けた決済サーバ50の制御部51は、上記要求を送信した決済端末20に対して、捕捉用プログラムを、通信部53を利用してネットワークNを介して送信する(
図3のF2)。
【0030】
決済サーバ50から捕捉用プログラムを受信した決済端末20の制御部21は、その捕捉用プログラムを実行可能にメモリ22に一時的に記憶する。そして、制御部21は、情報コード読取部40を利用した商品GのバーコードBの読み取り等により商品名や金額等の決済条件が入力されると、メモリ22に一時的に記憶される捕捉用プログラムを実行してICカードC等を含めた決済用の複数種類の記録媒体を捕捉するためのカード検出コマンドを送信する(
図3のF3)。決済端末20は、ICカードC等から応答があるまで、カード検出コマンドの送信を継続する。そして、商品Gを購入する購入者が電子マネーの支払いに利用するICカードCを決済端末20に翳すことで、決済端末20の制御部21は、ICカードCからのカードレスポンスを受信して捕捉すると(
図3のF4)、このカードレスポンスから翳されたICカードCの種別等を特定した後、捕捉用プログラムをメモリ22から自動的に破棄(消去)する。なお、捕捉した記録媒体の種別を特定する制御部21は、「媒体種別特定部」の一例に相当し得る。
【0031】
そして、決済端末20は、決済サーバ50に対して、特定されたICカードCの種別に適したアクセス用プログラムの送信の要求を、外部インタフェース27を利用してネットワークNを介して行う(
図3のF5)。なお、アクセス用プログラムの送信の要求は、「第2の要求」の一例に相当し得る。この要求を受けた決済サーバ50は、上記要求を送信した決済端末20に対して、特定されたICカードCの種別に適したアクセス用プログラムを、通信部53を利用してネットワークNを介して送信する(
図3のF6)。
【0032】
決済サーバ50からアクセス用プログラムを受信した決済端末20は、そのアクセス用プログラムを制御部21にて実行可能にメモリ22に一時的に記憶する。そして、決済端末20は、メモリ22に一時的に記憶されるアクセス用プログラムを実行することで、捕捉されたICカードCを利用した決済処理を行う。なお、非接触通信している記録媒体を利用した決済処理を行う制御部21は、「決済処理部」の一例に相当し得る。
【0033】
具体的には、例えば、決済端末20は、相互認証のためのコマンドの送信(
図3のF7)とこのコマンドの送信に応じたICカードCからのレスポンスの受信とを1又は数回行うと、ICカードCに記録されるカード番号や電子マネー情報等を読み取るためのコマンドを、認証結果に基づいて暗号化するようにして送信する(
図3のF8)。決済端末20は、このコマンドの送信に応じてICカードCから電子マネー情報等を読み取ると、上述のように入力された決済条件と読み取った電子マネー情報等とに基づいて決済可否の判定を行う。そして、決済可能との判定がなされると、決済端末20は、購入金額を引いた電子マネー情報をICカードCに書き込むためのコマンドを、認証結果に基づいて暗号化するようにして送信する(
図3のF9)。決済端末20は、このコマンドの送信に応じてICカードCから電子マネー情報等の書き込み(更新)完了の情報を受信することで、ICカードCの書き込みが完了したことを把握する。
【0034】
上述のようにICカードCの書き込みが完了すると、決済端末20は、アクセス用プログラムをメモリ22から自動的に破棄(消去)する。そして、決済端末20は、決済サーバ50に対して、カード番号や電子マネー情報等を含めた決済結果を、外部インタフェース27を利用してネットワークNを介して通知(送信)する(
図3のF10)。
【0035】
上記決済結果を受信した決済サーバ50の制御部51は、ICカードCを利用し決済が完了したことを把握し、当該決済結果に含まれるカード番号や電子マネー情報等に基づいて、履歴等を管理する情報処理を行う。このように決済端末20から受信した決済結果に基づいた情報処理を行う制御部51は、「情報処理部」の一例に相当し得る。
【0036】
以上説明したように、本実施形態に係る決済システム10では、決済サーバ50において、決済端末20からの捕捉用プログラムの送信要求(第1の要求)に応じて、捕捉用プログラムが決済端末20に送信され、決済端末20からのアクセス用プログラムの送信要求(第2の要求)に応じて、アクセス用プログラムが決済端末20に送信される。そして、アクセス用プログラムを送信した決済端末20から受信した決済結果に基づいた情報処理が制御部51により行われる。また、決済端末20において、捕捉用プログラムの送信要求に応じて決済サーバ50から受信した捕捉用プログラム(第1のプログラム)を実行することで、非接触通信部30により非接触通信可能な記録媒体を捕捉したときに、媒体種別特定部として機能する制御部21により当該記録媒体の種別が特定される。そして、アクセス用プログラムの送信要求に応じて決済サーバ50から受信したアクセス用プログラム(第2のプログラム)を実行することで、非接触通信部30により非接触通信している記録媒体を利用した決済処理が決済処理部として機能する制御部21にて行われ、この決済結果が外部インタフェース27を利用して決済サーバ50に送信される。
【0037】
これにより、決済サーバ50と決済端末20との間で、捕捉用プログラムの送信要求(第1の要求)及びアクセス用プログラムの送信要求(第2の要求)と、捕捉用プログラム(第1のプログラム)の送信及びアクセス用プログラム(第2のプログラム)の送信の2回の送信とがなされることで、決済端末20にて決済処理が可能な状態となる。このため、シンクライアント型の決済システムと比較して、決済サーバ50と決済端末20との間での無線通信の回数が減り、決済処理時の無線通信に要する時間を短くすることができる。特に、捕捉用プログラム及びアクセス用プログラムはメモリ22に一時的にしか記憶されないので、セキュリティ性を低下させることなく決済処理に要する処理時間を短縮することができる。
【0038】
特に、決済端末20において、制御部21により決済処理が行われた後にアクセス用プログラム(第2のプログラム)がメモリ22から消去されるため、アクセス用プログラムを自動的に破棄(消去)でき、セキュリティ性を向上させることができる。
【0039】
さらに、決済端末20において、制御部21により記録媒体の種別が特定された後に捕捉用プログラム(第1のプログラム)がメモリ22から消去されるため、捕捉用プログラムを自動的に破棄(消去)でき、セキュリティ性を向上させることができる。
【0040】
[第2実施形態]
次に、本発明の第2実施形態に係る決済システムについて、説明する。
本第2実施形態では、決済端末20からの要求に応じてプログラムの構成要素の一部が決済サーバ50から送信される点が主に上記第1実施形態と異なる。このため、第1実施形態と実質的に同様の構成部分には同一符号を付して説明を省略する。
【0041】
本実施形態では、決済サーバ50から決済端末20に送信される情報量を削減して決済処理に要する処理時間を短縮するため、決済サーバ50は、アクセス用プログラムを送信することに代えて、アクセス用プログラムに関する情報として当該アクセス用プログラムの構成要素のうちの一部の構成要素を送信する。このため、決済端末20のメモリ22には、アクセス用プログラムの構成要素のうち上記一部の構成要素を除く残部の構成要素が予め記憶されている。
【0042】
このような構成では、決済端末20の制御部21は、捕捉した記録媒体の種別を特定した後の第2の要求に応じて、決済サーバ50から取得した上記一部の構成要素とメモリ22に予め記憶される残部の構成要素とを組み合わせてアクセス用プログラムを生成でき、このように生成したアクセス用プログラムを実行することで、捕捉されたICカードCを利用した決済処理を行うことができる。
【0043】
ここで、上記一部の構成要素は、セキュリティ性が高い構成要素であって、具体的には、認証や暗号化に関連する構成要素であり、上記残部の構成要素は、秘匿不要であって通常の決済処理に用いられるコマンドの一部やパラメータ等の構成要素である。
【0044】
このように、本実施形態では、アクセス用プログラム(第2のプログラム)は、当該アクセス用プログラムの構成要素のうち暗号化に関連する構成要素等を除いてメモリ22に予め記憶され、アクセス用プログラムに関する情報の送信要求(第2の要求)に応じて決済サーバ50から決済端末20に送信されるアクセス用プログラムに関する情報は、アクセス用プログラムの構成要素のうち暗号化に関連する構成要素等である。これにより、決済サーバ50から決済端末20にアクセス用プログラムそのものを送信する場合と比較して、送信する情報量が削減されるので、無線通信に要する時間がさらに短くなり、決済処理に要する処理時間をさらに短縮することができる。
【0045】
また、本実施形態では、決済サーバ50から決済端末20に送信される情報量を削減して決済処理に要する処理時間を短縮するため、決済サーバ50は、捕捉用プログラムを送信することに代えて、捕捉用プログラムに関する情報として当該捕捉用プログラムの構成要素のうちの一部の構成要素を送信してもよい。この場合には、決済端末20のメモリ22には、捕捉用プログラムの構成要素のうち上記一部の構成要素を除く残部の構成要素が予め記憶される。
【0046】
このような構成では、決済端末20の制御部21は、決済処理を開始するための操作後の第1の要求に応じて、決済サーバ50から取得した上記一部の構成要素とメモリ22に予め記憶される残部の構成要素とを組み合わせて捕捉用プログラムを生成でき、このように生成した捕捉用プログラムを実行することで、ICカードC等の決済用の記録媒体をその種別を特定可能に捕捉することができる。
【0047】
ここで、上記一部の構成要素は、セキュリティ性が高い構成要素であって、具体的には、認証や暗号化に関連する構成要素であり、上記残部の構成要素は、秘匿不要であって通常の決済処理に用いられるコマンドの一部やパラメータ等の構成要素である。
【0048】
このようにしても、捕捉用プログラムは、当該捕捉用プログラムの構成要素のうち暗号化に関連する構成要素等を除いてメモリ22に予め記憶され、捕捉用プログラムに関する情報の送信要求(第1の要求)に応じて決済サーバ50から決済端末20に送信される捕捉用プログラムに関する情報は、捕捉用プログラムの構成要素のうち暗号化に関連する構成要素である。これにより、決済サーバ50から決済端末20に捕捉用プログラムそのものを送信する場合と比較して、送信する情報量が削減されるので、無線通信に要する時間がさらに短くなり、決済処理に要する処理時間をさらに短縮することができる。
【0049】
なお、本発明は上記各実施形態に限定されるものではなく、例えば、以下のように具体化してもよい。
(1)決済端末20からの要求に応じて決済サーバ50から送信される2つのプログラムは、上述した捕捉用プログラム及びアクセス用プログラムに限らず、決済処理を行う際に必要であって秘匿すべき2つのプログラムであってもよい。
【0050】
(2)本発明に係る決済端末は、携帯型の端末として構成されてもよいし、据置型の端末として構成されてもよい。また、本発明に係る決済端末は、情報コード読取部40のような光学的情報読取手段を有する端末として構成されることに限らず、光学的情報読取手段を有しない端末として構成されてもよいし、更に他の機能を兼備する端末として構成されてもよい。