特許第6777078号(P6777078)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6777078
(24)【登録日】2020年10月12日
(45)【発行日】2020年10月28日
(54)【発明の名称】放電装置、電源装置および放電方法
(51)【国際特許分類】
   H02M 7/06 20060101AFI20201019BHJP
   H02M 1/12 20060101ALI20201019BHJP
【FI】
   H02M7/06 H
   H02M1/12
【請求項の数】11
【全頁数】17
(21)【出願番号】特願2017-528274(P2017-528274)
(86)(22)【出願日】2016年5月16日
(86)【国際出願番号】JP2016002388
(87)【国際公開番号】WO2017010031
(87)【国際公開日】20170119
【審査請求日】2019年5月15日
(31)【優先権主張番号】特願2015-138785(P2015-138785)
(32)【優先日】2015年7月10日
(33)【優先権主張国】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】000002185
【氏名又は名称】ソニー株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100104215
【弁理士】
【氏名又は名称】大森 純一
(74)【代理人】
【識別番号】100196575
【弁理士】
【氏名又は名称】高橋 満
(74)【代理人】
【識別番号】100168181
【弁理士】
【氏名又は名称】中村 哲平
(74)【代理人】
【識別番号】100117330
【弁理士】
【氏名又は名称】折居 章
(74)【代理人】
【識別番号】100160989
【弁理士】
【氏名又は名称】関根 正好
(74)【代理人】
【識別番号】100168745
【弁理士】
【氏名又は名称】金子 彩子
(74)【代理人】
【識別番号】100176131
【弁理士】
【氏名又は名称】金山 慎太郎
(74)【代理人】
【識別番号】100197398
【弁理士】
【氏名又は名称】千葉 絢子
(74)【代理人】
【識別番号】100197619
【弁理士】
【氏名又は名称】白鹿 智久
(72)【発明者】
【氏名】渡辺 裕之
【審査官】 北嶋 賢二
(56)【参考文献】
【文献】 国際公開第2012/033120(WO,A1)
【文献】 特開2014−054138(JP,A)
【文献】 特開2011−200034(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H02M 7/06
H02M 1/12
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
キャパシタを含む入力フィルタを介して入力された交流電圧が全波整流された整流信号の電圧に基づき、可変な放電電流値で、前記キャパシタを放電するように構成された放電部と、
前記整流信号の電圧を監視し、前記放電部により特定の放電電流値で放電されるときの前記電圧の変化に基づき、電力供給が遮断されたか否かを検出するように構成された遮断検出部とを具備し、
前記遮断検出部は、
前記電圧の監視により前記整流信号が脈流であるか否かを検出するように構成された脈流検出回路と、
前記脈流検出回路により非脈流が検出された場合、その非脈流の整流信号の電圧を監視するように構成された直流電圧監視回路とを含む
放電装置。
【請求項2】
請求項に記載の放電装置であって、
前記脈流検出回路により非脈流が検出された場合、前記放電部は、第1放電電流値で前記キャパシタを放電するように構成される
放電装置。
【請求項3】
請求項に記載の放電装置であって、
前記放電部は、前記第1放電電流値で前記キャパシタを放電した後、前記第1放電電流値より低い第2放電電流値で前記キャパシタを放電するように構成される
放電装置。
【請求項4】
請求項に記載の放電装置であって、
前記第2放電電流値で前記キャパシタが放電されている状態で、前記直流電圧監視回路により、前記整流信号の電圧が閾値以下となったと判定された場合、前記放電部は、前記第1放電電流値で前記キャパシタを放電するように構成される
放電装置。
【請求項5】
請求項に記載の放電装置であって、
前記放電部は、前記第1放電電流値で前記放電を開始してから所定時間経過後、前記第2放電電流値で前記キャパシタを放電するように構成される
放電装置。
【請求項6】
請求項1に記載の放電装置であって、
前記放電部は、
第1抵抗を有する第1放電経路と、
前記第1抵抗の抵抗値とは異なる抵抗値を持つ第2抵抗を有する第2放電経路とを有する
放電装置。
【請求項7】
請求項に記載の放電装置であって、
前記第1放電経路は、前記放電装置を充電可能に構成された充電経路を利用するように構成される
放電装置。
【請求項8】
請求項1に記載の放電装置であって、
前記放電部は、可変抵抗を有する放電経路を有する
放電装置。
【請求項9】
請求項1に記載の放電装置であって、
前記放電部は、
電流源と、
前記電流源による前記放電電流値を可変に制御する回路とを有する
放電装置。
【請求項10】
キャパシタを含む入力フィルタと、
前記入力フィルタを介して入力された交流電圧を直流電圧に変換するように構成された変換部と、
前記入力フィルタを介して入力された交流電圧を全波整流するように構成された全波整流部と、
前記全波整流部により得られる整流信号の電圧に基づき、可変な放電電流値で、前記キャパシタを放電するように構成された放電部と、
前記整流信号の電圧を監視し、前記放電部により特定の放電電流値で放電されるときの前記電圧の変化に基づき、電力供給が遮断されたか否かを検出するように構成された遮断検出部とを具備し、
前記遮断検出部は、
前記電圧の監視により前記整流信号が脈流であるか否かを検出するように構成された脈流検出回路と、
前記脈流検出回路により非脈流が検出された場合、その非脈流の整流信号の電圧を監視するように構成された直流電圧監視回路とを含む
電源装置。
【請求項11】
キャパシタを含む入力フィルタを介して入力された交流電圧が全波整流された整流信号の電圧に基づき、可変な放電電流値で、前記キャパシタを放電し、
前記整流信号の電圧を監視し、かつ、前記放電により特定の放電電流値で放電されるときの前記電圧の変化に基づき、電力供給が遮断されたか否かを検出し、
前記電力供給が遮断されたか否かを検出するとき、
前記電圧の監視により前記整流信号が脈流であるか否かを検出し、
前記整流信号の非脈流が検出された場合、その非脈流の整流信号の電圧を監視する
放電方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本技術は、電源装置、またこの電源装置に利用され、放電を実行する放電装置およびしの方法に関する。
【背景技術】
【0002】
AC商用電源から供給される交流電圧を全波整流した、脈流入力電圧をスイッチングし、所望の直流電圧を生成して、電気機器等の負荷に供給するために、従来から電源装置が用いられている。電源装置は、ノイズ除去を目的として、キャパシタを含むノイズフィルタを備える。例えば、商用電源のプラグ差込口から、電源装置のコンセントプラグが抜かれた場合、ノイズフィルタのキャパシタに蓄積された残留電荷を安全に処置するために、電源遮断検出回路、および当該残留電荷を放電する回路を含む電源装置が数多く存在する(例えば、特許文献1、2参照。)。
【0003】
電源遮断検出回路は、例えば、商用電源から供給される交流電圧を、2つのダイオードで全波整流することにより、脈流入力電圧を得る。このような電源遮断検出回路は、一般に、脈流入力電圧が無くなったこと、または、脈流入力電圧を平滑化した電圧信号が低下したことを検出することにより、電源の遮断を検出する。電源の遮断が検出されると、放電用の回路は、2つのダイオードおよび放電用の抵抗を経由して入力フィルタのキャパシタを放電する(例えば、特許文献1の明細書段落[0032]、[0036]、図2参照)。
【0004】
ところで、商用電源からの電力供給は、停電や瞬時電圧低下などにより、安定して行われない場合がある。そのような場合に電気機器への電力を安定して供給するためには、無停電電源装置(UPS:Uninterruptible Power Supply(Source))が用いられることがある。図1は、そのUPSを利用したシステムの構成を示すブロック図である。商用電源と電源装置101との間にUPS200が接続されている。UPS200は、商用電源からの電力供給が途絶えたとき、商用電源から供給される交流電圧に代わって、UPS200内のバッテリーに蓄えられた電気的エネルギーから生成される交流電圧を、電気機器300に供給する。
【0005】
UPS200が電気機器300に供給する交流電圧波形は、製品によってさまざまである。図2Aは、例えば商用電源による交流電圧の正弦波を示す。図2B、Cは、UPS200が出力する疑似正弦波の例をそれぞれ示す。UPS製品として、図2Cに示すように、矩形波の電圧によって電力を電気機器300に供給するものが存在する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2013-27283号公報
【特許文献2】特開2012-23832号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
図3A〜Cは、図2A〜Cの波形が全波整流された波形をそれぞれ示す。図2Cに示したような矩形波の電圧が、電源遮断検出回路に入力される場合、2つのダイオードで全波整流した波形は、図3Cに示すように、脈流電圧波形にならず、直流電圧となる。このとき、電源遮断検出回路は、UPS200から電力が供給されているにもかかわらず、脈流電圧の入力が無いと判断し、電源が遮断されたと誤検出して、キャパシタを放電してしまう。
【0008】
本開示の目的は、全波整流されて得られる信号の波形によらず、電力供給の遮断の有無を確実に検出することができる電源装置、放電装置および放電方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記目的を達成するため、本技術の一形態に係る放電装置は、放電部と、遮断検出部とを具備する。
前記放電部は、キャパシタを含む入力フィルタを介して入力された交流電圧が全波整流された整流信号の電圧に基づき、可変な放電電流値で、前記キャパシタを放電するように構成される。
前記遮断検出部は、前記整流信号の電圧を監視し、前記放電部により特定の放電電流値で放電されるときの前記電圧の変化に基づき、電力供給が遮断されたか否かを検出するように構成される。
【0010】
遮断検出部によって、可変な放電電流値のうち特定の放電電流値でキャパシタが放電されるときの整流信号の電圧の変化が監視される。したがって、放電装置は、全波整流されて得られる整流信号の波形によらず、電力供給が遮断されたか否かを確実に検出することができる。
【0011】
前記遮断検出部は、脈流検出回路と、直流電圧監視回路とを含んでいてもよい。
前記脈流検出回路は、前記電圧の監視により前記整流信号が脈流であるか否かを検出するように構成される。
前記直流電圧監視回路は、前記脈流検出回路により非脈流が検出された場合、その非脈流の整流信号の電圧を監視するように構成される。
【0012】
前記脈流検出回路により非脈流が検出された場合、前記放電部は、第1放電電流値で前記キャパシタを放電するように構成されいてもよい。
【0013】
前記放電部は、前記第1放電電流値で前記キャパシタを放電した後、前記第1放電電流値より低い第2放電電流値で前記キャパシタを放電するように構成されていてもよい。
これにより、UPSから電力が供給されている場合であっても、第1放電電流値より低い第2放電電流値で放電するので、UPSによりその電力供給の動作が継続される。
【0014】
前記第2放電電流値で前記キャパシタが放電されている状態で、前記直流電圧監視回路により、前記整流信号の電圧が閾値以下となったと判定された場合、前記放電部は、前記第1放電電流値で前記キャパシタを放電するように構成されいてもよい。
第2放電電流値でキャパシタが放電されている状態において、前記整流信号の電圧が閾値以下である場合、UPSからの電力供給が遮断されたことがわかる。したがってこの場合、第1放電電流値での放電により、ユーザにとって安全な電圧レベルまでの放電処理を完了することができる。
【0015】
前記放電部は、前記第1放電電流値で前記放電を開始してから所定時間経過後、前記第2放電電流値で前記キャパシタを放電するように構成されていてもよい。
【0016】
前記放電部は、第1抵抗を有する第1放電経路と、前記第1抵抗の抵抗値とは異なる抵抗値を持つ第2抵抗を有する第2放電経路とを有していてもよい。
【0017】
前記第1放電経路は、前記放電装置を充電可能に構成された充電経路を利用するように構成されていてもよい。
【0018】
前記放電部は、可変抵抗を有する放電経路を有していてもよい。
【0019】
前記放電部は、電流源と、前記電流源による前記放電電流値を可変に制御する放電電流制御回路とを有していてもよい。
【0020】
異なるタイミングにおいて異なる放電電流値でキャパシタが放電されることにより、遮断検出部はそれぞれの放電の仕方を監視することができる。したがって、放電装置は、全波整流されて得られる整流信号の波形によらず、電力供給が遮断されたか否かを確実に検出することができる。
【0021】
本技術の一形態に係る電源装置は、入力フィルタと、変換部と、全波整流部と、上記放電装置とを具備する。
前記入力フィルタは、キャパシタを含む。
前記変換部は、前記入力フィルタを介して入力された交流電圧を直流電圧に変換するように構成される。
前記全波整流部は、前記入力フィルタを介して入力された交流電圧を全波整流するように構成される。
【0022】
本技術の一形態に係る放電方法は、キャパシタを含む入力フィルタを介して入力された交流電圧が全波整流された整流信号の電圧を監視することを含む。
前記整流信号の電圧に基づき、可変な放電電流値のうち特定の放電電流値で前記キャパシタが放電される。
前記キャパシタが前記特定の放電電流値で放電されるときの、前記整流信号の電圧の変化に基づき、電力供給が遮断されたか否かが検出される。
【発明の効果】
【0023】
以上、本技術によれば、全波整流されて得られる信号の波形によらず、電力供給の遮断の有無を確実に検出することができる。
なお、ここに記載された効果は必ずしも限定されるものではなく、本開示中に記載されたいずれかの効果であってもよい。
【図面の簡単な説明】
【0024】
図1図1は、UPSを利用した電源システムの構成を示すブロック図である。
図2図2Aは、商用電源による交流電圧の正弦波を示す。図2B、Cは、UPSが出力する疑似正弦波の例をそれぞれ示す。
図3図3A〜Cは、図2A〜Cの波形が全波整流された波形をそれぞれ示す。
図4図4は、本技術の第1の実施形態に係る電源装置の回路構成を示す。
図5図5は、図4に示した遮断検出部および放電部の構成を示す。
図6図6は、図4に示した電源装置が、UPSを介さずに、商用電源に接続された電源システムの構成例を示す。
図7図7は、UPSを使用しない場合に、商用電源に接続された電源装置の動作時の電圧信号波形をそれぞれ示す。
図8図7は、UPSを介して商用電源に接続された、電源装置の動作時の電圧信号波形をそれぞれ示す。
図9図9は、本技術の第2の実施形態に係る電源装置の放電装置の構成を示す。
図10図10は、本技術の第3の実施形態に係る電源装置の構成を示す。
図11図11は、本技術の第4の実施形態に係る電源装置の構成を示す。
【発明を実施するための形態】
【0025】
以下、本技術に係る実施形態を、図面を参照しながら説明する。
【0026】
1.第1の実施形態
【0027】
1.1)電源装置の構成
【0028】
図4は、本技術の第1の実施形態に係る電源装置の回路構成を示す。電源装置100Aは、入力フィルタ回路10、変換部30、電圧監視用の全波整流部20、ACDC制御回路39、分圧抵抗R1、R2、放電装置40を備える。電源装置100Aは、入力側で、図示しない商用電源、例えば電源コンセントに接続可能に構成され、出力側で電気機器300に接続可能に構成される。商用電源の交流電圧は、例えば100V〜240Vである。
【0029】
入力フィルタ回路10は、入力される交流電圧に含まれるノイズを除去する機能を有する。入力フィルタ回路10は、例えば第1の線(Line)11および第2の線(Natural)12にそれぞれ設けられたコモンモードチョークコイルLと、キャパシタCとにより構成される。これらのキャパシタCは、Xキャパシタ、あるいはアクロス・ザ・ラインキャパシタなどと呼ばれる。入力フィルタ回路10は、図4に示した構成に限られず、公知の種々の回路構成を採ることができる。
【0030】
変換部30は、整流部32およびACDC回路34を含む。整流部32は、例えば入力される交流電圧を全波整流する機能を有するブリッジダイオードで構成される。ACDC回路34は、整流部32により整流された脈流の直流電圧を平滑化する平滑回路と、平滑回路で平滑化された直流電圧を所望の電圧値に変換するトランスとを含む。平滑回路およびトランスの図示は省略している。
【0031】
ACDC制御回路39は、ACDC回路34を制御する機能を有し、例えばスイッチング制御によりACDC回路34からの出力電圧を制御する。
【0032】
電圧監視用の全波整流部20は、入力フィルタ回路10から出力された交流電圧を、全波整流する機能を有する。全波整流部20は、2つのダイオード21を含む。これらのダイオード21のアノードが第1の線11および第2の線12にそれぞれ接続され、それらのカソードが、放電装置40の放電部60に接続され、また、分圧抵抗R1を介して放電装置40に接続される。このような全波整流部20の構成により、全波整流された整流信号は、図3Aで示したように、脈流波形を有する。
【0033】
放電装置40は、遮断検出部50(監視部)および上述の放電部60を有する。分圧抵抗R1、R2は、上記整流信号の電圧を、遮断検出部50が持つ耐圧レベル以下に分圧する。分圧された整流信号の電圧は、監視用の電圧信号(以下、監視信号と言う)として遮断検出部50に入力される。
【0034】
図5は、主に、遮断検出部50および放電部60の構成を示す。遮断検出部50は、脈流検出回路52、直流電圧監視回路54、および放電信号生成回路56を有する。遮断検出部50は、入力される監視信号の電圧を監視し、放電部60により特定の放電電流値で放電されるときの、監視信号の電圧の変化に基づき、電力供給が遮断されたか否かを検出するように構成されている。
【0035】
脈流検出回路52は、監視信号が脈流であるか否かを検出する機能を有する。例えば、脈流検出回路52は、図示しないが、タイマーと、1以上のコンパレータとを有する。コンパレータは、監視信号の電圧と参照電圧とを比較する機能を有する。参照電圧は、例えば、監視信号(脈流電圧)の最大値の40%〜80%の間の一の値に設定される。
【0036】
例えば、脈流検出回路52は、タイマーの設定期間内に、監視信号電圧が参照電圧を下回ること、および超えることのうちいずれか1つの条件が成立すれば、監視信号が脈流であることを検出できる。一方、そのタイマーの設定期間内に、監視信号電圧が参照電圧を下回ること、および超えることの両方が無いことの条件が成立すれば、監視信号が非脈流であることを検出できる。
【0037】
脈流検出回路52が複数のコンパレータを含み、それらのコンパレータがそれぞれ異なる参照電圧を用いる構成であってもよい。この場合、監視信号電圧が、それら異なる参照電圧値のうち最小値を下回ること、および異なる参照電圧のうち最大値を超えることのうちいずれか1つの条件が成立すれば、監視信号が脈流であることを、脈流検出回路52は検出できる。
【0038】
あるいは、脈流検出回路52は、例えばデルタ変調型、または並列比較型(フラッシュ)のADコンバータを利用して、脈流の有無を検出する構成を有していてもよい。
【0039】
直流電圧監視回路54は、脈流検出回路52により、入力される監視信号が非脈流であることが検出された場合に、その非脈流(直流)の監視信号の電圧を監視するように構成されている。直流電圧監視回路54は、例えばコンパレータを有し、参照電圧(閾値電圧)と監視信号電圧とを比較することにより、監視信号電圧が、閾値電圧以下となったことを検出する。閾値電圧は、例えば監視信号の最大値の40%〜60%の間の一の値に設定される。
【0040】
放電信号生成回路56は、脈流検出回路52により監視信号が非脈流であることが検出された場合、または、直流電圧監視回路54により監視信号の電圧が閾値以下となった場合、放電信号を生成し、これを放電部60に出力する機能を有する。また、放電信号生成回路56は、放電部60の可変抵抗Rvの抵抗値を決定する機能を有する。
【0041】
放電部60は、例えば上述の可変抵抗Rvおよびスイッチ63を含み、グランドに接続された放電経路Dを有する。放電部60は、放電信号生成回路56から出力された放電信号によりスイッチ63をONとし、放電信号生成回路56により設定された任意の抵抗値、つまり任意の放電電流値で放電を行う。これにより、キャパシタCの残留電荷が放電される。
【0042】
なお、図1において、遮断検出部50、放電部60およびACDC制御回路39のうち少なくとも1つは、IC(Integrated Circuit)で構成されていてもよい。また、これらのうち少なくとも2つが1つのICで構成されていてもよい。
【0043】
1.2)電源装置の動作
【0044】
1.2.1)UPSを使用しない場合
【0045】
図6は、本実施形態に係る電源装置100Aが、UPSを介さずに、商用電源に接続された電源システムの構成例を示す。図7は、UPSを使用しない場合に、商用電源に接続された電源装置100Aの動作時の電圧信号波形をそれぞれ示す。
【0046】
図7では、上から交流電圧の入力信号(全波整流部20への入力信号)、監視信号、放電信号1、および放電信号2を示す。放電信号1のHiレベルは、可変抵抗Rvを比較的低い抵抗値(第1放電電流値に対応)に設定した状態でスイッチ63に入力されるON信号を示す。放電信号2のHiレベルは、可変抵抗Rvを比較的高い抵抗値(第1放電電流値より低い第2放電電流値に対応)に設定した状態でスイッチ63に入力されるON信号を示す。比較的低い抵抗値として、例えばkΩオーダー(例えば60kΩ)に設定される。比較的高い抵抗値として、例えばMΩオーダー(例えば1MΩ)に設定される。
【0047】
図7に示すように、例えば監視信号のレベルが最大のタイミングt1で、停電やコンセントプラグ抜けにより、電源(電力供給)が遮断されたとする。なお、電源遮断のタイミングが、監視信号の最大レベルのタイミングに一致することは、単に一例に過ぎない。
【0048】
停電やコンセントプラグ抜けにより電源が遮断されると、キャパシタCに残留した電荷により、電源遮断時の一定電圧が維持されるので、監視信号も一定電圧値を示す。この場合、脈流検出回路52は、例えば、タイマーの設定期間(例えば数十ms)内で監視信号電圧が参照電圧を超えたり下回ったりしないことを検出すると、監視信号が非脈流であると判定する。
【0049】
そのタイマーの設定期間経過後のタイミングt2において、放電信号生成回路56は、第1放電電流値でキャパシタCを放電するための放電信号1を、放電部60のスイッチ63に出力する。放電信号1の出力は、タイミングt3まで継続される。その期間は、各国の法令や規則に定められた期間(1〜2s)以上に設定されており、この期間内にキャパシタCが放電される。
【0050】
このように、UPSを使用しない場合、第1放電電流値による1回の放電により(第2放電電流値は使用されない)、ユーザにとって安全な電圧レベルまでの放電を行うことができる。
【0051】
1.2.2)UPSを使用する場合
【0052】
次に、UPS200を使用する場合についての電源装置100Aの動作を説明する。この場合のシステムの構成例は、図1のようになる。つまり、本実施形態に係る電源装置100Aが、UPS200と電気機器300との間に接続される。図8は、その動作時の電圧信号波形をそれぞれ示す。ここでのUPS200の交流電圧の出力波形は矩形波とされる。
【0053】
タイミングt1で、商用電源からの交流による電力供給が遮断された場合、UPS200はそれを検出する。ここでは一例として、電圧が実質的にゼロのとき、電源が遮断されたものとしている。UPS200は、その電源遮断を検出すると、タイミングt1'において、矩形波による交流電圧の出力を開始する。t1からt1'までの期間は、UPS200の機能やその設定による。
【0054】
上述したように、矩形波が全波整流部20により全波整流されると、その信号は非脈流の直流信号となる。この場合、図7に示した形態と同様に、脈流検出回路52は、タイミングt1またはt1'から(ここでは、タイミングt1'から)、タイマーの設定期間(例えば数十ms)内に、入力される監視信号が非脈流であることを検出する。したがって、脈流検出回路52は、タイミングt2で、第1放電電流値でキャパシタCを放電するための放電信号1を出力し、放電部60による放電が行われる。
【0055】
なお、図8は、タイミングt1'からt2までの期間が、UPS200の矩形波の1周期に相当している例を示しているが、これは単なる一例に過ぎない。
【0056】
第1放電電流値で放電が行われても、UPS200による電力供給が継続されているため、タイミングt2以降においても、監視信号の電圧は実質的に変わらず一定値を出力している。
【0057】
脈流検出回路52によるタイマー設定により、タイミングt2から所定時間(例えば1〜2s)の経過後、放電信号生成回路56は、タイミングt3において、第1放電電流値より低い第2放電電流値でキャパシタCを放電するための放電信号2を出力する。低い第2放電電流値で放電が行われても、UPS200による電力供給が継続されているため、所定の電圧降下はあるが、非脈流の直流電圧の放電装置40への入力が継続される。つまりこの場合、遮断検出部50は、電源が遮断されていないと判断できる。
【0058】
第2放電電流値(に対応する可変抵抗Rvによる抵抗値)は、それによる電圧降下があったとしても、UPS200による電力供給の継続により、電気機器300の動作が継続できることができる程度の値に設定される。
【0059】
UPS200が電源装置100Aに電力を供給している状態では、監視信号は非脈流であるため、直流電圧監視回路54は、その監視信号電圧を監視している。そして、タイミングt4でUPS200からの電力供給が遮断された場合、放電装置40は以下のように動作する。
【0060】
タイミングt4の前後において、継続的に放電信号2が出力され、第2放電電流値で放電が行われている。したがって、UPS200からの電力供給が遮断された場合(タイミングt5)、徐々に入力電圧および監視信号の電圧が徐々に低下していく。直流電圧監視回路54により監視信号電圧が閾値TH以下となったことが検出された場合、放電信号生成回路56は、放電信号2を停止し、放電信号1を出力する。つまり第2放電電流値から第1放電電流値へ切り替える。これにより、第1放電電流値でキャパシタCが放電され、ユーザにとって安全な電圧レベルまでの放電処理が完了する。
【0061】
なお、UPS200からの電力供給が遮断される場合とは、例えばUPS200内のバッテリの残量が実質的に無くなったとき、あるいは、UPS200からの電源装置100Aのコンセントプラグの抜けがあった場合が挙げられる。
【0062】
本実施形態では、タイミングt2で放電信号1による放電が開始された後、所定時間内に放電信号2が出力された。しかし、タイミングt2で放電信号1による放電が開始された後、直流電圧監視回路54が監視信号電圧を監視し、遮断検出部50は、検出した電圧(の変化)に基づき、電源の遮断(ここではUPS200からの電源遮断)があるか否かを検出することができる。UPS200からの電源遮断がないと判定される場合、図7のタイミングt2において示したように、UPS200からの電力供給が行われている場合、放電信号生成回路56は、放電信号1を停止し、放電信号2を出力すればよい。
【0063】
以上のように本実施形態では、可変な放電電流値のうち特定の放電電流値(第1の方電流値または第2の放電電流値)でキャパシタCが放電されるときの監視信号電圧の変化が監視される。したがって、遮断検出部50は、全波整流されて得られる整流信号の波形によらず、電力供給が遮断されたか否かを確実に検出することができる。
【0064】
また、一般的な電源装置(可変な放電電流値を持たない電源装置)では、商用電源からの電力供給が遮断され、UPS200が動作中には、大きな一定の放電電流値で放電を継続することになる。したがって、UPS200の動作中の電力損失が大きく、発熱の問題もある。これに対し、本実施形態に係る電源装置100Aでは、第2放電電流値に対応する可変抵抗Rvの抵抗値を適切に設定することにより、これによる電力損失を小さく(例えば数十mW程度に)抑えることができ、発熱の問題も生じない。
【0065】
2.第2の実施形態
【0066】
次に、本技術の第2の実施形態に係る電源装置について説明する。これ以降の説明では、第1の実施形態に係る電源装置100Aが含む要素やその機能等について実質的に同様のものについては同一の符号を付し、その説明を簡略化または省略し、異なる点を中心に説明する。
【0067】
図9は、本実施形態に係る放電装置80の構成を示す。放電信号生成回路56以外の構成は、上記第1の実施形態に係る放電装置40と同様である。放電装置80は、上記第1の実施形態と同様に、遮断検出部150および放電部120を有する。放電部120は、複数の放電経路、本実施形態では2つの放電経路として第1放電経路D1および第2放電経路D2を有する。第1放電経路D1および第2放電経路D2は、例えば全波整流部20(図4参照)の出力側に並列に接続されている。
【0068】
第1放電経路D1は、固定の第1抵抗R1および第1スイッチS1を有する。第2放電経路D2は、固定の第2抵抗R2および第2スイッチS2を有する。第1抵抗R1の抵抗値は、第2抵抗R2の抵抗値とは異なる。具体的には、第1抵抗R1の抵抗値は、第2抵抗R2の抵抗値より小さい。例えば第1抵抗R1の抵抗値はkΩオーダー(例えば60kΩ)に設定される。第2抵抗R2の抵抗値は、例えばMΩオーダー(例えば1MΩ)に設定される。
【0069】
脈流検出回路52は、第1放電経路D1の第1スイッチS1に放電信号1を出力するように構成されている。また、直流電圧監視回路54は、第2放電経路D2の第2スイッチS2に放電信号2を出力するように構成されている。脈流検出回路52および直流電圧監視回路54は、図7および図8に示した動作と同様なタイミングで、それら放電信号1および2をそれぞれ出力することにより、上記第1の実施形態と同様の作用効果を奏する。
【0070】
3.第3の実施形態
【0071】
図10は、本技術の第3の実施形態に係る電源装置の放電装置の構成を示す。この電源装置100Bの放電装置90の放電部130に設けられた放電経路Dは電流源134を有する。放電装置90は、放電電流制御回路132を有し、この放電電流制御回路132は、遮断検出部150からの出力信号を受けて放電電流の制御信号を生成し、これを電流源134に出力するように構成されている。放電電流制御回路132には、遮断検出部150の脈流検出回路52および直流電圧監視回路54からの出力信号が入力されるようになっている。
【0072】
電流源134は、放電電流制御回路132からの制御信号に応じて可変な放電電流値で、キャパシタCの残留電荷を放電する機能を有する。放電電流制御回路132からの制御信号として、例えば、制御信号1および制御信号2が設定されている。制御信号1のHiレベルが、上記実施形態の放電信号1のHiレベルに該当する、制御信号2のHiレベルが上記実施形態の放電信号2のHiレベルに該当する。制御信号1および2の両方がLoレベルであるときには、電流源134による放電電流値はほぼ0Aに設定される。
【0073】
このように構成された放電装置90は、遮断検出部150からの出力信号に基づいて、図7および図8に示した動作と同様なタイミングで、それら制御信号1および2を出力するように動作することができる。
【0074】
4.第4の実施形態
【0075】
図11は、本技術の第4の実施形態に係る電源装置の放電装置の構成を示す。この電源装置100Cの放電装置110の放電部140は、放電経路D1および放電経路D2を有する。放電経路D2は、比較的高い抵抗値(例えばMΩオーダー)を有する抵抗R2と、スイッチS2とを有する。放電経路D2のスイッチS2は、上記各実施形態と同様に、放電信号2によりONとされる。
【0076】
放電経路D1は、電源装置100C(放電装置110)の起動時に、全波整流部20を介してVCCに電力を供給し、キャパシタC1を充電する。キャパシタC1のエネルギーが、ACDC制御回路路39を駆動してACDC回路34が起動する。ACDC回路34の起動が完了すると、ACDC回路34内に含まれる、トランスの補助巻線(AUX;Auxiliary)からVCC端子に電力が供給されることにより、キャパシタC1が充電される。
【0077】
放電経路D1は、全波整流部20の出力側に対して、第2放電経路D2と並列に接続された、放電装置110を起動する起動回路141を有する。起動回路141は、VCC端子およびキャパシタC1を介してグランドに接続され、また、図示しないラインを介して、ACDC回路34の上記起動コイルに接続されている。起動回路141は、図示しない放電用の抵抗(比較的低い抵抗値を持つ第1抵抗として機能)を含む。
【0078】
起動制御回路142は、起動回路141を制御する回路である。論理演算回路143は、起動制御回路142からの制御信号を受けたとき、または、脈流検出回路52からの信号を受けたとき、起動回路141内のスイッチをONとする。すなわち、起動回路141は、論理演算回路143が起動制御回路142からの制御信号を受けたときは、放電経路D1を充電経路として機能させる。一方、起動回路141は、論理演算回路143が遮断検出部150(脈流検出回路52)からの放電信号1を受けたときは、充電経路を放電経路D1として利用し、放電を行う。

【0079】
以上のように構成された放電装置110は、遮断検出部150からの出力信号に基づいて、図7および図8に示した動作と同様なタイミングで、それら制御信号1および2を出力するように動作することができる。
【0080】
充電経路およびその起動回路141は、一般の製品に備わっている場合があり、本実施形態に係る放電装置110は、これら充電経路および起動回路141を利用することにより、別途の新たな放電経路D1を設ける必要がないというメリットがある。
【0081】
5.他の種々の実施形態
【0082】
本技術は、以上説明した実施形態に限定されず、他の種々の実施形態を実現することができる。
【0083】
上記各実施形態では、可変な放電電流値として高い放電電流値および低い放電電流値の2段階を例に挙げたが、3段階以上の放電電流値が設定されていてもよい。
【0084】
上記電気機器300の典型例として、PCが挙げられるが、その他、サーバ、家電製品、あるいは、コンピュータ機能を有していない機器であってもよい。
【0085】
以上説明した各形態の特徴部分のうち、少なくとも2つの特徴部分を組み合わせることも可能である。
【0086】
なお、本技術は以下のような構成もとることができる。
(1)
キャパシタを含む入力フィルタを介して入力された交流電圧が全波整流された整流信号の電圧に基づき、可変な放電電流値で、前記キャパシタを放電するように構成された放電部と、
前記整流信号の電圧を監視し、前記放電部により特定の放電電流値で放電されるときの前記電圧の変化に基づき、電力供給が遮断されたか否かを検出するように構成された遮断検出部と
を具備する放電装置。
(2)
前記(1)に記載の放電装置であって、
前記遮断検出部は、
前記電圧の監視により前記整流信号が脈流であるか否かを検出するように構成された脈流検出回路と、
前記脈流検出回路により非脈流が検出された場合、その非脈流の整流信号の電圧を監視するように構成された直流電圧監視回路とを含む
放電装置。
(3)
前記(2)に記載の放電装置であって、
前記脈流検出回路により非脈流が検出された場合、前記放電部は、第1放電電流値で前記キャパシタを放電するように構成される
放電装置。
(4)
前記(3)に記載の放電装置であって、
前記放電部は、前記第1放電電流値で前記キャパシタを放電した後、前記第1放電電流値より低い第2放電電流値で前記キャパシタを放電するように構成される
放電装置。
(5)
前記(4)に記載の放電装置であって、
前記第2放電電流値で前記キャパシタが放電されている状態で、前記直流電圧監視回路により、前記整流信号の電圧が閾値以下となったと判定された場合、前記放電部は、前記第1放電電流値で前記キャパシタを放電するように構成される
放電装置。
(6)
前記(4)または(5)に記載の放電装置であって、
前記放電部は、前記第1放電電流値で前記放電を開始してから所定時間経過後、前記第2放電電流値で前記キャパシタを放電するように構成される
放電装置。
(7)
前記(1)から(6)のうちいずれか1項に記載の放電装置であって、
前記放電部は、
第1抵抗を有する第1放電経路と、
前記第1抵抗の抵抗値とは異なる抵抗値を持つ第2抵抗を有する第2放電経路とを有する
放電装置。
(8)
前記(7)に記載の放電装置であって、
前記第1放電経路は、前記放電装置を充電可能に構成された充電経路を利用するように構成される
放電装置。
(9)
前記(1)から(6)のうちいずれか1項に記載の放電装置であって、
前記放電部は、可変抵抗を有する放電経路を有する
放電装置。
(10)
前記(1)から(6)のうちいずれか1項に記載の放電装置であって、
前記放電部は、
電流源と、
前記電流源による前記放電電流値を可変に制御する回路とを有する
放電装置。
(11)
キャパシタを含む入力フィルタと、
前記入力フィルタを介して入力された交流電圧を直流電圧に変換するように構成された変換部と、
前記入力フィルタを介して入力された交流電圧を全波整流するように構成された全波整流部と、
前記全波整流部により得られる整流信号の電圧に基づき、可変な放電電流値で、前記キャパシタを放電するように構成された放電部と、
前記整流信号の電圧を監視し、前記放電部により特定の放電電流値で放電されるときの前記電圧の変化に基づき、電力供給が遮断されたか否かを検出するように構成された遮断検出部と
を具備する電源装置。
(12)
キャパシタを含む入力フィルタを介して入力された交流電圧が全波整流された整流信号の電圧を監視し、
前記整流信号の電圧に基づき、可変な放電電流値のうち特定の放電電流値で前記キャパシタを放電し、
前記キャパシタが前記特定の放電電流値で放電されるときの、前記整流信号の電圧の変化に基づき、電力供給が遮断されたか否かを検出する
放電方法。
【符号の説明】
【0087】
10…入力フィルタ回路
20…全波整流部
30…変換部
40、80、90、110…放電装置
50、150…遮断検出部
52…脈流検出回路
54…直流電圧監視回路
56…放電信号生成回路
60、120、130、140…放電部
100A、100B100C…電源装置
132…放電電流制御回路
134…電流源
200…UPS
300…電気機器
C…キャパシタ
D、D1、D2…放電経路
Rv…可変抵抗
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11