(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記移動規制部による規制を解除する際に、前記作用部は、前記移動規制部と当接していない待機位置から、前記移動規制部を押圧する作動位置に移動する、請求項1〜4のいずれか1項に記載の留置針。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
針ハブの移動機構を有する留置針は、操作ボタンに誤って触れてしまうことによる誤動作が生じやすくなるという問題もある。
【0006】
本開示の課題は、誤動作が生じにくい留置針を実現できるようにすることである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
留置針の第1の態様は、先端方向に突出した穿刺針が固定された針ハブと、針軸方向に交差する方向に延びる翼部と、針ハブを収容するハウジングと、針ハブを、穿刺針の先端がハウジングの先端から突出する第1の位置から、穿刺針の先端がハウジング内に収容される第2の位置へ移動させる移動機構と、移動機構を作動させる操作部とを備え、針ハブは、第1の位置からの移動を解除可能に規制する移動規制部を有し、操作部は、ハウジングと一体であり、ハウジングに固定された固定部と、固定部よりも先端側に位置する作用部とを有し、作用部を、固定部を支点として移動させることにより、移動規制部による規制を解除して移動機構を作動させる。
【0008】
操作部においてハウジングに固定された固定部よりも先端側に移動規制部に作用する作用部が位置しているため、操作部を含めた留置針のサイズを小型化しやすい。また、翼部が設けられていることで、製品包装から使用する迄において意図せずに作動部に人の手が触れにくい。移動規制部に作用する作用部のみを把持してしまうリスクを減少することができ、意図せずに使用者が移動規制部を解除してしまう事態を発生しにくくすることができ、誤動作を生じにくくできる。また、操作部と、ハウジングとを、一体の部材とすることで、操作に必要な力を大きくすることができ、誤動作を生じにくくすることができる。
【0009】
留置針の第1の態様において、操作部はハウジングの両側面に設けることができる。このような構成とすることにより、誤動作の防止、操作の容易性が向上する。また、翼部を設けることで、輸送中の誤動作の防止が向上する。
【0010】
留置針の第1の態様において、作用部は翼部と固定部との間に位置するようにしてもよい。作用部が翼部と固定部との間に位置することにより、作用部に人の手が触れにくくなる。また、翼部は基端部に設けられた切欠きを有し、作用部は切欠きの部分に位置しているようにすることができる。このような構成とすることにより、より作動部に人の手が触れにくくなる。
【0011】
留置針の第1の態様において、移動規制部による規制を解除する際に、作用部は、移動規制部と当接していない待機位置から、移動規制部を押圧する作動位置に移動するようにできる。このような構成とすることにより、作用部をある程度以上移動させた場合に規制を解除できるため、誤動作を生じにくくすることができる。
【0012】
留置針の第1の態様において、移動規制部は、針ハブの側面から先端方向に延びる複数のアームとすることができる。このような構成とすることにより、より小型化できる。
【0013】
留置針の第2の態様は、穿刺針が固定された針ハブと、針ハブを収容するハウジングと、針ハブを、穿刺針の先端がハウジングの先端から突出する第1の位置から、穿刺針の先端がハウジング内に収容される第2の位置へ移動させる移動機構と、内側に押圧することにより、端部が前記ハウジングに対して回動して、移動機構を作動させる操作部と、操作部の回動の抵抗となる抵抗部とを備えている。抵抗部を設けることにより、意図しない移動機構の作動を生じにくくすることができる。なお、操作部を指で内側に押圧した後に、操作部を自然に初期状態に戻すように設計してもよいし、戻らないようにしてもよい。
【0014】
留置針の第2の態様において、抵抗部はハウジングの外面又は操作部の内面から弾性変形可能に突出した可撓片とすることができる。このような構成とすることにより、組み立てが容易となる。また、抵抗部は、ハウジング及び操作部とは別の弾性部材で構成することもできる。このような構成とすることにより設計の自由度が向上する。
【0015】
留置針の第2の態様において、操作部は、操作部本体と、操作部本体の端部に針ハブと係合可能に設けられた係合部と、ハウジングに組み付けられる組み付け部とを有し、組み付け部は、操作部をハウジングに対して回動可能に固定し、係合部は、外側に移動し、針ハブとの係合が解除されるようにすることができる。この場合において、組み付け部は、係合部と操作ボタンとの間に設けることができる。
【0016】
留置針の第2の態様において、針ハブは、ハウジングと係合するアームを有し、操作部は、操作部本体と、操作部本体に設けられた操作ボタンとを有し、操作部本体は、第1の端部が組み付け部を介してハウジングに回動可能に固定され、第2の端部がアームと対応する位置に配置され、第2の端部は、操作ボタンを内側に押圧することにより内側へ移動して、アームとハウジングとの係合を解除するようにすることができる。
【0017】
留置針の第3の態様は、穿刺針が固定された針ハブと、針ハブを収容するハウジングと、針ハブを、穿刺針の先端がハウジングの先端から突出する第1の位置から、穿刺針の先端がハウジング内に収容される第2の位置へ移動させる移動機構と、内側に押圧することにより、端部が前記ハウジングに対して回動して、移動機構を作動させる操作部と、操作部の回動を弾性力で制限する、抵抗部とを備えている。
【0018】
留置針の第4の態様は、穿刺針が固定された針ハブと、針ハブを収容するハウジングと、針ハブを、穿刺針の先端がハウジングの先端から突出する第1の位置から、穿刺針の先端がハウジング内に収容される第2の位置へ移動させる移動機構と、内側に押圧することにより、端部がハウジングに対して回動して、移動機構を作動させる操作部とを備え、操作部は、操作部本体と、操作部本体の端部に針ハブと係合可能に設けられた係合部と、係合部より先端側に位置する操作部本体の他方端部に設けられた操作ボタンとを有し、操作部は、ハウジングと一体であり、操作ボタンを内側に押圧することで、係合部が外側に移動して、移動機構を作動させる。
【0019】
留置針の第1〜第4の態様において、操作部の操作を不可能にする操作部不能化部をさらに備えている構成とすることができる。
【0020】
留置針の第5の態様は、穿刺針が固定された針ハブと、針ハブを収容するハウジングと、針ハブを、穿刺針の先端がハウジングの先端から突出する第1の位置から、穿刺針の先端がハウジング内に収容される第2の位置へ移動させる移動機構と、針ハブから回動可能に突出するアームであって、第1の位置からの移動を解除可能に規制する移動規制部と、アームの回動の抵抗となる抵抗部とを備えている。
【発明の効果】
【0021】
本開示の留置針によれば、誤動作が生じにくい留置針を実現できる。
【発明を実施するための形態】
【0023】
本開示において、器具を使用する際に患者側となる側を先端、その反対側を基端として説明する。
【0024】
図1〜
図4に示すように、本実施形態の留置針は、翼部103を有する翼付留置針であり、先端方向に突出した穿刺針111が固定された針ハブ101と、針ハブ101を収容するハウジング102と、針ハブ101を、穿刺針111の先端がハウジング102の先端から突出する第1の位置から、穿刺針111の先端がハウジング102内に収容される第2の位置へ移動させる移動機構104と、移動機構104を作動させる操作部105とを備えている。操作部105は、翼部103よりも基端側の位置においてハウジング102に組み付けられ、操作部105が操作されることにより、針ハブ101の移動を開始させる。
【0025】
本実施形態において、移動機構104はコイルばねであり、針ハブ101に設けられた針ハブフランジ115と、ハウジング102の先端部に設けられたハウジングフランジ125との間に配置されている。針ハブ101が第1の位置にある場合に、移動機構104は圧縮されており、針ハブ101を基端側に付勢する。
【0026】
本実施形態において、操作部105は、板状の操作部本体150と、操作部本体150の基端側の端部に設けられた操作ボタン151と、操作部本体150の先端側の端部に設けられ、針ハブ101と係合可能な係合部153と、係合部153と操作ボタン151との間に設けられ、ハウジング102に組み付けられた組み付け部154とを有している。係合部153は、針ハブ101と係合する凸部となっており、係合部153を針ハブ101と係合させることにより、移動機構104による針ハブ101の移動を規制できる。操作部本体150は、中央部付近に設けられた組み付け部154によりハウジング102に回動可能に組み付けられており、操作部本体150は組み付け部154を中心として一定角度範囲内において回転動作ができる。
図5に示すように操作部本体150の基端側に設けられた操作ボタン151を針ハブ101側(内側)に押圧すると、先端側の端部が外側に移動し、凸部である係合部153と針ハブ101との係合が解除される。これにより、針ハブ101の移動規制が解除されて移動機構104が作動し、
図6に示すように針ハブ101が第1の位置から第2の位置へ移動し、穿刺針111の先端部がハウジング102内に収容される。
【0027】
本実施形態において組み付け部154は操作部本体150から突出した凸部であり、ハウジング102に設けられた軸孔155と係合している。このため、組み付け部154は、操作部105をハウジング102に固定する固定部として機能する。これに限らず操作部本体150を組み付け部154を支点として回動可能にハウジング102に取り付けることができれば、どのような構成とすることもできる。例えば、組み付け部154を、操作ボタン151に設けた凹部とし、ハウジング102に設けた凸部と係合する構成とすることもできる。また、操作部105は回動可能な支点軸となる構造によりハウジング102に組み付けられていればよく、組み付け部154をハウジング102と操作ボタン151とを貫通する貫通ピンとすることもできる。組み付け部154により、操作部105をハウジング102に組み付けることにより、設計の自由度を向上させることができる。
【0028】
本実施形態において、針ハブ101の軸部112は円筒状であり、先端側に穿刺針111が固定されている。後端側にはチューブ106の接続部が設けられている。軸部112の中央部には、軸部112から両側方に突出し基端側に向かって延びる弾性変形可能なアーム113が設けられている。2本のアーム113は、軸部112を中心に対称に配置することができ、例えばV字状、U字状又はC字状等となるようにすることができる。アーム113は、第1の位置においては操作部105の係合部153と係合して、移動機構104による針ハブ101の移動を規制する移動規制部として機能する。また、係合部153は移動規制部に作用して針ハブ101の移動規制を解除する作用部として機能する。第2の位置においてはハウジング102に設けられた貫通孔126と係合して針ハブ101が先端側に戻ったり、ハウジング102から抜け落ちたりしないようにするロック機構として機能する。貫通孔126に代えて貫通していない凹部とすることもできる。
【0029】
アーム113が貫通孔126と係合するロック機構に加えて、
図7に示すような、ハウジング102の後端部に設けられた弾性変形可能な突起128による、針ハブ101が先端側に戻ることを制限するロック機構を設けることもできる。突起128は、ハウジング102の一部が切り欠かれた舌状の可撓片とすることができる。突起128は、先端側の傾斜面の傾斜角度が小さく針ハブ101が先端側から接触した場合には、容易に乗り越えることができるが、基端側の傾斜面の傾斜角度が90°以上となっており、針ハブ101が基端側から接触した場合には、変形しにくく乗り越えることが困難である。このため、針ハブ101が第2の位置から第1の位置へ戻ることを制限することができる。
【0030】
図7において、針ハブ101の軸部112の大径となっている部分に突起128と当接する切欠き117が設けられている例を示した。しかし、針ハブ101の一部が、突起128と当接して移動を制限できればどのような構成としてもよい。また、
図7において、突起128がハウジング102の中央部に設けられ、針ハブ101の軸部112と係合する例を示したが、突起128の位置を変えてアーム113と係合するようにしてもよい。また、突起128をハウジング102の上下面に設ける例を示したが、ハウジング102の側面に設けることもできる。
【0031】
本実施形態の留置針は、移動機構104を作動させる際にハウジング102の外側から直接アーム113を操作しない。このため、アーム113に操作ボタンが設けられておらず、アーム113を小さくすることができ、ハウジング102のアーム113が通過する部分の内径及び外径を小さくすることができる。
【0032】
本実施形態においては、第1の位置において操作部105と係合するだけでなく、第2の位置においてロック機構として機能するアーム113を設ける例を示した。しかし、例えばアーム113に代えて係合部153である凸部と係合する凹部を軸部112に設けた構成とすることもできる。このような構成とすれば、アーム113を設ける場合よりもハウジング102の内径をさらに小さく抑えることができる。この場合、ロック機構として例えば、ハウジング102に弾性変形可能なロック用凸部を設け、針ハブ101の凹部と係合するようにすることができる。また、係合部153と係合する凹部とは別に、ロック用凸部と係合するロック用凹部を設ける構成とすることもできる。操作ボタン151の係合部153を凸部とする例を示したが、係合部を凹部とし、アーム113と係合させる構成とすることもできる。この場合、凹部である係合部と係合させることができれば、軸部112にアーム113以外の凸部等の構成を設けることもできる。
【0033】
本実施形態において、ハウジング102は、翼部103が取り付けられた前方部121と、前方部121よりも基端側に設けられ且つ前方部121よりも幅が広い後方部122とを有している。ハウジング102の前方部121は円筒状であり、後方部122は側方に拡がったアーム113が通過できるように翼部103が拡がる方向の幅が高さよりも広くなった扁平な筒状である。前方部121の外径は翼部103を取り付けることを考慮して後方部122の高さよりも僅かに小さくなっている。前方部121は、軸部112が通過できればアーム113は通過できなくてよく、アーム113が通過する後方部122よりも内径及び外径を小さくすることができる。外径が異なる前方部121と後方部122との間を大きな段差無く滑らかに接続すれば、患者の体に角部が当たり圧迫することを避けることができる。
【0034】
本実施形態において、アーム113が基端側に向かって延びる構成としている。アーム113が基端側に向かって延びる構成とすることにより、針ハブ101における最大幅の部分を、アーム113が先端側に向かって延びている場合よりも後端部側にすることができる。このため、アーム113が先端側に向かって延びている場合と比べて、前方部121の長さの設計自由度が大きくなり、操作性がよいバランスの取れた留置針が実現できる。但し、先端側に向かって延びるアームを有する構成とすることもできる。
【0035】
前方部121と後方部122との間の中間部123には、側面が開口した窓部123aが設けられている。窓部123aにおいて、ハウジング102の上面及び下面には操作部本体150に設けられた凸部である組み付け部154と係合する軸孔155が設けられている。軸孔155は貫通孔ではなく凹部とすることもできる。操作部105の係合部153は、操作ボタン151が押圧されていない状態において、窓部123aからハウジング102内へ侵入しており、針ハブ101のアーム113と解除可能に係合している。
【0036】
ハウジング102と操作部105との間に、操作部105のハウジング102側への移動の抵抗となり移動を制限する、抵抗部127を設けることができる。抵抗部127を設けることにより、操作ボタン151をハウジング102側へ移動させるために必要とする押圧力が大きくなり、操作ボタン151の誤動作を生じにくくすることができる。また、操作ボタン151の押圧を止めた場合に、操作部105を自然に元の位置に戻すこともできる。
【0037】
本実施形態においては、抵抗部127を、窓部123aよりも後端側に設けられ、ハウジング102の側面から弾性変形可能に突出した弾性片とした。本実施形態において抵抗部127である弾性片はハウジング102と一体となった薄板がU字状に折り返されて形成されている。弾性片は操作部本体150の操作ボタン151の内側面と当接している。弾性片は外向きの弾発力を発生させるため、操作ボタン151の内方向への移動の抵抗となる。これにより、操作ボタン151に加わる力が一定以下の場合には、係合部153とアーム113との係合が解除されず、誤動作を生じにくくできる。また、押圧後に操作ボタン151を元の位置に戻すことができる。
【0038】
抵抗部127がハウジング102と一体に形成された弾性片である例を示したが、樹脂又は金属等の弾性部材の小片をハウジング102と操作部150との間に挿入して抵抗部127とすることもできる。弾性片は板状体に限らず、針金等の線状体により形成することもできる。また、ブロック状に成形した圧縮可能なゴム等の弾性部材を用いたり、コイルスプリング等を用いたりすることもできる。本実施形態においては、弾性片が基端側に向かって延びている例を示したが、先端側に向かって延びている構成とすることもできる。また、弾性片をハウジング102側に固定するのではなく、操作部105側に固定することもできる。
【0039】
さらに、抵抗部は、弾性部材等を操作部の内側に挿入して、操作ボタンの内側への移動の抵抗となるようにするのではなく、操作部の外側にピンチリング等のばね部材を設置し、係合部の外側の移動の抵抗となるような構造とすることもできる。
【0040】
本実施形態において、操作部105が針ハブ101と係合する係合部153を有している例を示した。しかし、
図8に示すように、針ハブ201がハウジング202と係合しており、操作部205がその係合を解除する構成とすることもできる。
【0041】
図8に示すように、変形例に係る留置針は、針ハブ201がハウジング202と係合するアーム213を有している。操作部205は、操作ボタン251が設けられ、第1の端部が支点軸である組み付け部254を介してハウジング202に回動可能に固定され、作用部253である第2の端部がアーム213と対応する位置に配置された操作部本体250を有している。操作ボタン251を内向きに押圧すると、作用部253である第2の端部が待機位置から内側の作動位置に移動し、アーム213の端部を押圧する。これにより、移動規制部であるアーム213とハウジング202との係合が解除され、移動機構204が作動して、針ハブ201は第1の位置から第2の位置へと移動する。第2の位置は第1の位置よりも基端側であり、穿刺針111の先端がハウジング202内に収容される位置である。なお、移動機構204は、針ハブ201に設けられた針ハブフランジ215と、ハウジング202の先端部に設けられたハウジングフランジ225との間に配置されたコイルばねとすることができる。
【0042】
本変形例においては、アーム213が窓部223aのエッジと係合している例を示した。しかし、例えばアーム213の端部がハウジング202に設けられた貫通孔と係合している構成とすることもできる。また、
図8では基端側の端部に支点軸である組み付け部254が設けられ固定部となり、作用部253となる移動可能な第2の端部が固定部よりも先端側に位置する構成を示した。これにより、作用部が固定部よりも基端側にある場合よりもハウジングを小型化できる。しかし、作用部が固定部よりも基端側に位置する構成とすることもできる。本変形例において、アームが基端側に延びる例を示した。しかし、アームが先端側に延びる構成とすることもできる。
【0043】
本変形例においても、操作部本体250とハウジング202との接続機構として、先に示した種々の構成を採用することができる。また、第2の位置におけるロック機構等についても先に示した種々の構成を採用することができる。さらに、抵抗部についても先に示した種々の構成を採用することができる。
【0044】
実施例及び変形例において、操作部が針軸方向に延びる例を示したが、操作部は、上下方向に延びていてもよい。また、操作部をハウジングに取り付ける例を示したが、翼部等のハウジングとは別の構成部材に設けたり、これらの構成部材と一体に設けたりすることもできる。
【0045】
実施形態及び変形例において、操作部とハウジングとの間に抵抗部を設けることにより、操作部の回動が抵抗を受けるようにして、誤動作を低減する例を示した。しかし、操作部の回動が抵抗を受けるようにするのではなく、例えば、
図9に示すように、針ハブ101に設けられた移動規制部であるアーム113の回動が抵抗を受けるように抵抗部118を設けることもできる。
図9においてアーム113の回動の抵抗となる抵抗部118は、アーム113の内側に設けられた可撓片としたが、操作部105の回動の抵抗となる抵抗部と同様に種々の構成を用いることができる。
【0046】
図8において、操作部205が組み付け部254を介してハウジング202に組み付けられている例を示したが、
図10に示すように、ハウジングと一体となった操作部を有している構成とすることもできる。この場合、操作ボタン251の動きを規制する抵抗部227を設けなくてよい。
【0047】
図10に示す変形例において、操作部305とハウジング302とは、一体に形成された一体成形体である。具体的に、操作部305の操作部本体350は、第1の端部においてハウジング302と接続されるように一体に成形された平面U字状である。操作部本体350の第2の端部は作用部353となる自由端となり、移動規制部であるアーム313と対応する位置に配置されている。操作部本体350に設けられた操作ボタン351を内側(ハウジング302側)に押圧すると、ハウジング302に固定された固定部である第1の端部を支点として、作用部353である第2の端部が内側に回動し、待機位置から作動位置に移動する。これにより、針ハブ301に設けられたアーム313の端部を押圧し、アーム313とハウジング302との係合が解除されて、移動機構304が作動して、針ハブ301は第1の位置から第2の位置へと移動する。なお、操作部305の固定部はハウジング302の基端側に位置し、操作部305は固定部から略先端方向に10mm〜35mm程度の長さとなるように設けることにより、留置針の扱いやすさと小型化を両立させることができる。また、操作ボタン351の押圧に必要な圧力を大きくしたい場合は、操作部305を肉厚にするとよい。
【0048】
なお、移動機構304は、針ハブ301に設けられた針ハブフランジ315と、ハウジング302の先端部に設けられたハウジングフランジ325との間に配置されたコイルばねとすることができる。
【0049】
図10に示す変形例において、アーム313が先端側に延びる構成を示した。このようにすることで、操作部において移動規制部に作用する作用部を先端側に位置しやすくすることができる。しかし、アームが基端側に延びる構成とすることもできる。また、アーム313は翼部より基端側に設けられており、このようにすることで、穿刺から移動機構作動までをスムーズに行うことができ、好ましい。また本変形例において、アーム313が窓部323aのエッジと係合している例を示した。しかし、例えばアーム313の端部がハウジング302に設けられた貫通孔と係合している構成とすることもできる。
【0050】
操作部について、本変形例のように、内側に撓むことで移動規制部に作用する作用部が、ハウジングに固定された固定部よりも先端側に位置するようにした方が、誤動作防止の点で有利である。しかし、
図12で後述するように、仕様を工夫することで、針ハブの移動規制に作用する作用部がハウジングに固定された固定部よりも基端側に位置するようにすることもできる。
【0051】
図10においては、待機位置において、操作部305の作用部353が、移動規制部であるアーム313の端部と当接している例を示した。しかし、
図11に示すように、待機位置において、操作部305の作用部353が、移動規制部であるアーム313の端部と当接していないようにすることもできる。このような構成とすれば、まず操作部305の作用部353を移動規制部であるアーム313と当接する位置まで移動させ、さらにアーム313を押圧するようにした場合に、アーム313の係合が解除できる。従って、移動機構304の誤動作をさらに生じにくくすることができる。なお、待機位置における操作部305の作用部353と移動規制部であるアーム313の端部との間隔は、操作ボタン351を押圧した際に、作用部353とアーム313とが接触したことを使用者が感知できるようにする観点から0.3mm以上が好ましい。また、操作ボタン351を押圧した際に、操作ボタンが動いたという感覚が手で実感できるようにする観点から0.8mm以上が好ましい。また、操作ボタン351を押圧して操作部305を撓ませたときに固定部に加わる負荷を小さくして、破損しにくくする観点から8.0mm以下とすることが好ましい。さらに、操作ボタン351が手のサイズに合ったつまみやすい位置に配置されるようにする観点から3.5mm以下とすることがより好ましい。なお、作用部353とアーム313の端部との間隔の値は、針軸方向と直交する方向において測定した値である。
【0052】
また、翼部103及び操作部305の作用部353はハウジング302の先端側に位置し、操作部305の作用部353が翼部103付近にあることが好ましい。操作部305の作用部353が
図1のような視点(留置針平面視)において、翼部103の基端部に設けられた切欠き上に位置することがより好ましい。また、アーム313においてハウジング302と引っかかる部分の先端面及び基端面は外側に向かって肉厚が厚くなるようなテーパー状をなしている。また、移動機構304の作動後においてアーム313が引っかかるハウジング302に設けられた貫通孔も外側に向かって空間が大きくなるように貫通孔の先端面及び基端面がテーパー状をなしている。このようにすることで、移動機構304の作動後におけるハウジング302と針ハブ301との分離を生じにくくすることができる。なお、移動機構304の作動後におけるハウジング302と針ハブ301とを分離するために要する力より、チューブ106と針ハブ301とを分離させるために要する力の方を小さくすることにより、針の露出事故リスクを低減することができる。また、移動機構304の作動前においてアーム313が引っかかっているハウジング302の面を先端側に向かって内側に向かうテーパー状にして、アーム313との係合力を増すことで、さらなる誤動作防止を実現することができる。
【0053】
図8〜
図11において、操作部の第1の端部がハウジングに固定された固定部であり、第2の端部が移動規制部に作用する作用部である例を示したが、端部以外の部分が固定部又は作用部となっている構成とすることもできる。例えば、操作部の途中から突出した凸部がアーム313を押圧する作用部となっている構成とすることができる。
【0054】
また、
図11の操作部は固定部が基端側の末端となっている。しかし、固定部よりもさらに基端側に延びる突起部等を設けることにより、指が基端側に滑りにくくすることができる。なお、操作ボタンは、ハウジングに固定された固定部と作用部との間に設けることで、小型化することができる。
【0055】
操作部本体の第1の端部がハウジングに固定されており、操作ボタンを内側に押圧することにより、第2の端部が内側に移動する構成の操作部を示したが、
図12に示すように、第2の端部が外側に移動する構成の操作部とすることもできる。
【0056】
図12に示す変形例において、操作部405の操作部本体450は、ハウジング402と一体に形成され、係合部453と、操作ボタン451との間において、ハウジング402と一体に接続されている。操作ボタン451を内側に押圧することにより、操作部本体450のハウジング402と接続された部分が支点となり、窓部432aからハウジング内に侵入している係合部453は外側に回動する。これにより、係合部453と針ハブ401に設けられたアーム413との係合が解除されて移動機構404が作動する。
【0057】
図10〜
図12に示す変形例のように、操作部本体が、ハウジングと一体に形成されており、移動規制部に作用する作用部がハウジングに対して固定された固定部より先端側にあれば、組み付け部を介してハウジングに接続されている場合と比べて、部品点数を削減し、製造が容易となる。また、形状及び材質等を最適化することにより、操作部を作動させるために操作ボタンに加える押圧力を適度な大きさに調整することができ、操作部とハウジングとの間に抵抗部等を設けなくても、移動機構の誤動作を生じにくくすることができる。
【0058】
図1〜
図12において針ハブが、ハウジングの先端部から突出していない例を示した。このような構成とした場合には、針ハブの先端がハウジングフランジの内面と当接して、針ハブの先端側への移動が規制できるという利点が得られる。しかし、針ハブの先端側への移動規制方法はこれに限らず、
図13に示すように、針ハブ501をハウジング502から突出させ、
図14に示すように、針ハブ501とハウジング502とに、互いに係合する段差部561及び562をそれぞれ設けるようにすることができる。互いに係合する段差部を設けることにより、針ハブ501の先端側への移動を規制することができる。段差部561は、針ハブ501の基端側の外径を先端側よりも大きくすることにより形成でき、段差部562はハウジング502の先端側の内径を基端側よりも小さくすることにより形成できる。また、段差部に代えて互いに係合する突起等を設けたり、ハウジングフランジの内面と当接する突起等を針ハブに設けたりすることにより先端方向規制部を構成してもよく、アームとハウジングとを当接させて先端方向規制部としてもよい。
【0059】
図15に示すように、窓部523aにおいて先端側の高さを基端側よりも低くして、アーム513の窓部523aにおける遊びを小さくすることができる。窓部の高さが次第に低くなる構成とした場合には、窓部の軸方向の長さを短くしてアームの窓部における遊びを小さくした場合と比べて、アームを窓部に係合させることが容易となる。なお、アームを除いた針ハブのいずれかの箇所とハウジングとを当接させて先端方向規制部とすることが好ましく、規制力を鑑みると、段差部を先端方向規制部とすることが好ましい。この場合は、確実に針ハブの先端側移動を規制することができ、且つ、窓部523aを大きくすることができて製品製造しやすい構成とすることができる。
【0060】
本実施形態及び変形例において穿刺針は、斜めに切られた先端を有するステンレス等の金属管とすることができる。ステンレス以外の金属又は樹脂等により形成された針を用いることもできる。針の長さ及び太さは、目的に応じて適宜選択することができる。
【0061】
本実施形態及び変形例において針ハブは、樹脂製とすることができる。例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル、ポリカーボネート又はアクリル等により形成することができる。透明又は半透明とすることにより血液等の流れを確認することが可能となる。軸部とアームとは一体に成形することができる。穿刺針の針ハブへの固定は、接着剤の利用、溶着又は溶接等によりすることができる。針ハブの基端側に接続するチューブは可撓性の樹脂チューブとすることができる。また、チューブの基端にはコネクタ等を接続することができる。
【0062】
本実施形態及び変形例において移動機構は、針ハブを第1の位置から第2の位置まで移動させることができればどのような構成としてもよい。例えば、らせん状に巻かれたコイルばねとすることができる。コイルばねは、鉄若しくはステンレス等の金属又は樹脂等により形成することができる。コイルばねの径が小さい方が前方部の径を小さくすることができる。
【0063】
本実施形態及び変形例においてハウジングは、樹脂製とすることができる。例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル、ポリカーボネート又はアクリル等により形成することができる。透明又は半透明とすることにより血液等の流れを確認することが可能となる。前方部の外径は特に限定されないが、操作性の観点から2mm〜5mm程度とすることが好ましい。後方部は幅よりも高さが小さい扁平な形状とすることが好ましい。例えば、幅が8mm〜18mm程度、高さが3mm〜6mm程度とすることができる。高さを低く抑えることにより、患者の体への固定が容易になるという利点が得られる。扁平な形状とする場合、前方部の直径と後方部の高さとをほぼ一致させることができ、固定が容易になるという利点が得られる。但し、後方部は扁平な形状でなくてもよく、例えば円筒状等とすることも可能である。また、前方部も円筒状ではなく、扁平な形状とすることもできる。
【0064】
ハウジングの両側方に操作ボタンを有する操作部を配置することにより、両方の操作ボタンを操作した際に移動機構による針ハブの移動が開始されるようにできる。このような配置とすることにより、操作ボタンが1つだけの場合と比べて、輸送中の振動や、指等が操作ボタンにあたったりすることによる誤作動を生じにくくすることができる。ハウジング側に操作ボタンを設けることにより、針ハブに設けたアーム等と操作ボタンとを一体にする場合と異なり、操作ボタンを2つ設けても、ハウジングのアームが通過する部分の内径を十分に小さく保つことができる。なお、操作ボタンは1つだけにしてもよい。この場合、アームも操作ボタンに対応して1つにすることができる。
【0065】
本実施形態及び変形例において翼部は可撓性の樹脂とすることができる。例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン又は塩化ビニル等により形成することができる。翼部の表面に、把持しやすくしたり、患者の体に固定しやすくしたりするために凹凸等を設けてもよい。翼部は例えば、前方部に外嵌する筒状の外嵌部を有する構成とし、前方部に外嵌させて取り付けることができる。但し、これに限らずハウジングに取り付けることができればどのような構成としてもよい。また、片側にだけ拡がる翼部を有している構成としたり、翼部はハウジングと一体成型したりすることもできる。さらに、翼部を設けないことも可能である。この場合、ハウジングの針により近い部分を把持することができるため、穿刺時の安定性を向上することができる。ハウジング両側面に穿刺時に指で把持するための窪み等の把持部を設け、ハウジング天面を指で押さえやすいような形状にすることもできる。
【0066】
実施形態及び変形例において、針先端の穴はハウジング天面を向くように針ハブがハウジングに組み付けられており、操作部はハウジング側面に設けられている。このようにすることで、皮膚穿刺抵抗を最小化できるとともに、穿刺後に留置針全体を皮膚に押し付ける場合に操作部が意図せず押圧される事態を少なくすることができる。また、操作部は翼部が拡がる方向と一致した方向(水平方向)に拡がる例を示した。このようにすることで、輸送中において、翼部がある分だけ操作部に外力が加わるリスクを低減することができる。
【0067】
なお、
図8、
図10及び
図11のように移動規制部に作用する作用部を固定部よりも先端側に設ける場合は、作用部が翼部の近傍に位置するようにすることが好ましい。作用部を翼部の近傍にすることにより、作用部を掴んでしまうような誤操作を生じにくくすることができる。
【0068】
例えば
図10において、操作部305の作用部353である第2の端部が、翼部103の基端よりも先端側に位置するようにすることができる。つまり、操作部353の最も先端側の部分が翼部の基端よりも先端側に位置するようにすることができる。さらに、翼部103の基端に切欠きを設け、
図1のような平面視において、作用部353が翼部103の切欠き上に存在するようにすることができる。このようにすると、作用部353を掴んでしまうような誤操作を生じにくくすることができる。なお、操作部305は切欠き部を超えて翼部103上にまで延長することもできる。この場合、翼部103を把持して翼部103が曲げられた際に、操作ボタン351に翼部103が触れないように、操作ボタン351は翼部103と固定部との間に位置していることが好ましい。
図10に示した構成について説明したが、
図8及び
図11に示した構成においても同様の変形を行うことができる。
【0069】
操作ボタンはハウジング側面から延びており、このようにすることで、包装時から使用時まで間、意図せずに手が作用部に接触しないようにすることができる。翼部は片翼とすることもでき、その場合、操作部は片翼が設けられている側に設けることが好ましい。
【0070】
さらには、取り外されるまで、操作部の操作を不可能にする操作部不能化部を設けてもよい。このような操作部不能化部は、例えば、操作ボタンとハウジングとの間に除去可能に硬質部材を設けたり、操作部を覆うように硬質部材を除去可能に取り付けたりして、当該硬質部材が取り外されるまで、操作ボタンが押せないようにすることにより実現できる。なお、操作ボタンは、指で押圧することにより、移動規制部による針ハブの移動規制を解除できる部分であり、凹凸等が設けられていなくてもよい。また、操作ボタンは、ハウジング側面に設けることにより、翼部と共同して輸送中の誤動作を生じにくくすることができる。
【0071】
本実施形態及び変形例において、移動規制部が、針ハブから突出したアームである例を示したが、針ハブの移動を解除可能に規制できれば他の構成を採用してもよい。また、複数の移動規制部を設けることで、誤動作がより生じにくくすることができる。
【0072】
以上の実施形態及び変形例において、操作ボタンが移動規制部から独立している例を示したが、操作ボタンと移動規制部とが一体となっている構成とすることもできる。このようにすれば部品点数を低減でき組み立てが容易となる。
【0073】
図17及び
図18に示すように、本変形例に係る留置針は、針ハブ101に設けられた端部側が、肉厚の操作ボタン113Bとなっている。針ハブ101が第1の位置にある場合、アーム113の操作ボタン113Bは、窓部123aからハウジング102の外側に突出するように露出している。ハウジング102の外側から操作ボタン113Bを押圧すると、端部113Aが軸部112側に移動し、窓部123aのエッジとの係合が解除される。
【0074】
本変形例において、針ハブ101が第1の位置にある場合にアーム113の端部113Aが中間部123に設けられた窓部123aのエッジと係合している例を示した。しかし、アーム113をハウジング102と解除可能に係止させることができれば、異なる構成としてもよい。例えば、アーム113の端部113Aに凸部を設け、この凸部がハウジング102に設けられた係止孔等と係合する構成とすることができる。
【0075】
本変形例においても、針ハブ101が第2の位置に移動した後、針ハブ101が先端側へ戻ったり、ハウジング102から脱落したりすることを防止するために、先に示した実施形態及び変形例と同様のロック機構を設けることができる。また、アーム113の少なくとも一部がハウジング102の後端から突出するようにして、これにより針ハブ101が第2の位置から先端側へ戻ることを防止することもできる。例えば
図19に示すように、アーム113は、ハウジング102の後端から突出した部分が、後方部122の内寸よりも大きく拡がり、ハウジング102内へ戻ることができなくなる。第2の位置における針ハブ101の先端側への移動の防止をアーム113により行うことにより、軸部112により行う場合よりもよも、移動防止手段の構成が簡単になる利点が得られる。また、ハウジング102の後方部122の長さを短くすることができるので、穿刺の際の操作性をより向上させることができる。なお、先に示した実施形態及び変形例においても、アーム113の少なくとも一部がハウジング102の後端から突出するような構成とすることもできる。
【0076】
本変形例において、2本のアーム113が基端側に向かって延びている例を示した。アーム113が基端側に向かって延びていることにより、アーム113の一部を後方部122の後端部から突出させて、第2の位置におけるロック機構として機能させることが容易にできる。しかし、
図20に示すように、アーム113が先端側に向かって延びる構成とすることもできる。
【0077】
2本のアーム113が、軸部112から両方向に拡がっている構成とすることにより、第1の位置において不用意な係止の解除が生じにくくすることができる。この場合、左右から操作ボタン113Bを同時に押さえた場合に係止を解除することができるので、意図せずに一方の操作ボタン113Bに触れた場合や、輸送中の振動や衝撃等による誤動作等を発生しにくくすることができる。また、2本のアーム113が横方向に拡がっている構成とすることにより、ハウジング102の高さを低くすることができ、翼付留置針を患者の体に固定しやすくすることができる。
【0078】
アーム113と操作ボタン113Bとが一体となっている場合、後方部122は例えば、幅が7.0mm以上、10mm以下程度で、高さが4.5mm以上、5.5mm以下程度とすることができる。なお、前方部121については、先に示した実施形態及び変形例と同様にすることができる。
【0079】
なお、本変形例においても、先に示した実施形態及び変形例と同様の誤操作防止のための翼部の構成、第1の位置において針ハブが先端側へ移動しないようにする構成等を採用することができる。