特許第6777438号(P6777438)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6777438ブレーカー及びそれを備えた安全回路並びにコネクタ。
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6777438
(24)【登録日】2020年10月12日
(45)【発行日】2020年10月28日
(54)【発明の名称】ブレーカー及びそれを備えた安全回路並びにコネクタ。
(51)【国際特許分類】
   H01H 37/54 20060101AFI20201019BHJP
   H01R 13/713 20060101ALI20201019BHJP
【FI】
   H01H37/54 C
   H01R13/713
【請求項の数】8
【全頁数】15
(21)【出願番号】特願2016-126853(P2016-126853)
(22)【出願日】2016年6月27日
(65)【公開番号】特開2018-5994(P2018-5994A)
(43)【公開日】2018年1月11日
【審査請求日】2019年6月4日
(73)【特許権者】
【識別番号】390025140
【氏名又は名称】ボーンズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100104134
【弁理士】
【氏名又は名称】住友 慎太郎
(74)【代理人】
【識別番号】100156225
【弁理士】
【氏名又は名称】浦 重剛
(74)【代理人】
【識別番号】100168549
【弁理士】
【氏名又は名称】苗村 潤
(74)【代理人】
【識別番号】100200403
【弁理士】
【氏名又は名称】石原 幸信
(72)【発明者】
【氏名】浪川 勝史
(72)【発明者】
【氏名】多田 淳
(72)【発明者】
【氏名】杉本 展章
【審査官】 片岡 弘之
(56)【参考文献】
【文献】 中国実用新案第203826287(CN,U)
【文献】 国際公開第2011/105175(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01H 37/54
H01R 13/713
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
固定接点を有する第1端子片と、
可動接点を有し、前記可動接点を前記固定接点に押圧して接触させる可動片と、
前記可動片に電気的に接続されている第2端子片と、
温度変化に伴って変形することにより前記可動接点が前記固定接点から離隔するように前記可動片を作動させる熱応動素子とを備えたブレーカーにおいて、
前記第1端子片から絶縁された第3端子片と、
前記熱応動素子を介して前記第3端子片と前記可動片とを導通させる正特性サーミスターとをさらに備え、
前記正特性サーミスターは、前記可動片の前記可動接点が設けられている裏面側に配され
前記可動接点が前記固定接点から離隔しているとき、前記第1端子片と前記第2端子片とが導通しないことを特徴とするブレーカー。
【請求項2】
固定接点を有する第1端子片と、
弾性変形する弾性部と、該弾性部の裏面の先端部に可動接点を有し、前記可動接点を前記固定接点に押圧して接触させる可動片と、
前記可動片に電気的に接続されている第2端子片と、
温度変化に伴って変形することにより前記可動接点が前記固定接点から離隔するように前記可動片を作動させる熱応動素子とを備えたブレーカーにおいて、
前記第1端子片から絶縁された第3端子片と、
前記熱応動素子を介して前記第3端子片と前記可動片とを導通させる正特性サーミスターとをさらに備え、
前記正特性サーミスター及び前記第3端子片は、前記弾性部の前記裏面側であって、かつ、平面視で前記弾性部と重複する位置に配置されていることを特徴とするブレーカー。
【請求項3】
前記正特性サーミスターは、前記固定接点と前記第2端子片との間に配されている請求項1又は2に記載のブレーカー。
【請求項4】
前記第3端子片は、前記可動片の長手方向に沿って前記第1端子片の側にのびる請求項1乃至3のいずれかに記載のブレーカー。
【請求項5】
前記第3端子片は、前記可動片の短手方向からの側面視で前記第1端子と重複する部分を有する請求項1乃至4のいずれかに記載のブレーカー。
【請求項6】
前記第3端子片は、前記可動片の長手方向に垂直な断面積が小さい狭小部を有し、
前記狭小部は、前記固定接点が設けられる領域に対向して設けられている請求項1乃至5のいずれかに記載のブレーカー。
【請求項7】
請求項1乃至6のいずれかに記載のブレーカーを備えたことを特徴とする電気機器用の安全回路。
【請求項8】
請求項1乃至6のいずれかに記載のブレーカーを備えたことを特徴とするコネクタ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電気機器の保護装置として用いられる小型のブレーカー等に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、各種電気機器の2次電池やモーター等の保護装置(安全回路)としてブレーカーが使用されている。ブレーカーは、充放電中の2次電池の温度が過度に上昇した場合、又は自動車、家電製品等の機器に装備されるモーター等に過電流が流れた場合等の異常が生じた際に、2次電池やモーター等を保護するために電流を遮断する。このような保護装置として用いられるブレーカーは、機器の安全を確保するために、温度変化に追従して正確に動作する(良好な温度特性を有する)ことと、通電時の抵抗値が安定していることが求められる。
【0003】
また、ブレーカーが、ノート型パーソナルコンピュータ、タブレット型携帯情報端末機器又はスマートフォンと称される薄型の多機能携帯電話機等の電気機器に装備される2次電池等の保護装置として用いられる場合、上述した安全性の確保に加えて、小型化が要求される。特に、近年の携帯情報端末機器にあっては、ユーザーの小型化(薄型化)の志向が強く、各社から新規に発売される機器は、デザイン上の優位性を確保するために、小型に設計される傾向が顕著である。こうした背景の下、携帯情報端末機器を構成する一部品として、2次電池と共に実装されるブレーカーもまた、さらなる小型化が強く要求されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】WO2011/105175号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記特許文献1に開示されているブレーカーにあっては、電流遮断時の接点状態すなわち熱応動素子の熱変形を維持(いわゆる自己保持機能)するために、熱応動素子の近傍にPTCサーミスターが配されている。
【0006】
上記ブレーカーでは、同文献の段落「0039」に記載されているように、固定接点から可動接点が離間したときであっても、PTCサーミスターを介して固定片(第1端子片に相当)と可動片(第2端子片に相当)との間に、僅かながら漏れ電流が流れる。
【0007】
しかしながら、ブレーカーが実装される電気機器によっては、上述した漏れ電流の影響によって、動作に支障を来すおそれがあるものも存在する。このため、電流遮断時の接点状態を維持するための微小電流が負荷に流れ込むことを回避できる新たな発明が要望されている。
【0008】
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、小型化を図りつつ、電流遮断時の接点状態を維持するための微小電流が負荷に流れ込むことを回避できるブレーカーを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記目的を達成するために、本発明は、固定接点を有する第1端子片と、可動接点を有し、この可動接点を前記固定接点に押圧して接触させる可動片と、前記可動片に電気的に接続されている第2端子片と、温度変化に伴って変形することにより前記可動接点が前記固定接点から離隔するように前記可動片を作動させる熱応動素子とを備えたブレーカーにおいて、前記第1端子片から絶縁された第3端子片と、前記熱応動素子を介して前記第3端子片と前記可動片とを導通させる正特性サーミスターとをさらに備え、前記正特性サーミスターは、前記可動片の前記可動接点が設けられている裏面側に配されていることを特徴とする。
【0010】
また、本発明は、固定接点を有する第1端子片と、弾性変形する弾性部と、該弾性部の裏面の先端部に可動接点を有し、前記可動接点を前記固定接点に押圧して接触させる可動片と、前記可動片に電気的に接続されている第2端子片と、温度変化に伴って変形することにより前記可動接点が前記固定接点から離隔するように前記可動片を作動させる熱応動素子とを備えたブレーカーにおいて、前記第1端子片から絶縁された第3端子片と、前記熱応動素子を介して前記第3端子片と前記可動片とを導通させる正特性サーミスターとをさらに備え、前記正特性サーミスター及び前記第3端子片は、前記弾性部の前記裏面側であって、かつ、平面視で前記弾性部と重複する位置に配置されていることを特徴とする。
【0011】
本発明に係る前記ブレーカーにおいて、前記正特性サーミスターは、前記固定接点と前記第2端子片との間に配されていることが望ましい。
【0012】
本発明に係る前記ブレーカーにおいて、前記第3端子片は、前記可動片の長手方向に沿って前記第1端子片の側にのびることが望ましい。
【0013】
本発明に係る前記ブレーカーにおいて、前記第3端子片は、前記可動片の短手方向からの側面視で前記第1端子と重複する部分を有することが望ましい。
【0014】
本発明に係る前記ブレーカーにおいて、前記第3端子片は、前記可動片の長手方向に垂直な断面積が小さい狭小部を有し、前記狭小部は、前記固定接点が設けられる領域に対向して設けられていることが望ましい。
【0015】
本発明の電気機器用の安全回路は、前記ブレーカーを備えたことを特徴とする。
【0016】
本発明のコネクタは、前記ブレーカーを備えたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0017】
本発明のブレーカーは、固定接点を有する第1端子片と、可動接点に電気的に接続されている第2端子片と、第1端子片から絶縁された第3端子片と、熱応動素子を介して第3端子片と可動片とを導通させる正特性サーミスターを備える。可動接点が固定接点から離隔しているとき、正特性サーミスターが第3端子片と可動片とを導通させて発熱し、熱応動素子の変形状態を維持させる。これにより、可動接点と固定接点とが離隔している状態が維持される。本発明では、第1端子片と第3端子片とが絶縁されているので、電流遮断時の接点状態を維持するための微小電流が負荷に流れ込むことが回避できる。
【0018】
さらに、本発明では、正特性サーミスターが可動片の可動接点が設けられている裏面側に配されているので、これにより、可動接点及び固定接点の対と熱応動素子及び正特性サーミスターの対とを、可動片がのびる方向にずらして配置しつつ、可動接点、固定接点、熱応動素子及びPTCサーミスターを可動片の裏面側に集約することが可能となる。従って、ブレーカーの小型化を容易に図ることが可能となる。
【0019】
また、正特性サーミスター及び第3端子片が、弾性部の裏面側であって、かつ、平面視で弾性部と重複する位置に配置されているので、可動片、熱応動素子及び正特性サーミスターをコンパクトに集約することが可能となり、ブレーカーの小型化を図ることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
図1】本発明の一実施形態によるブレーカーの概略構成を示す組立て斜視図。
図2】ケース本体に埋設された第1端子片及び第3端子片を示す斜視図。
図3】第1端子片、第2端子片及び第3端子片が埋設されたケース本体を示す平面図。
図4】通電状態における上記ブレーカーを示す断面図。
図5】電流遮断状態における上記ブレーカーを示す断面図。
図6】上記ブレーカーを備えた安全回路の回路図。
図7】上記ブレーカーを製造するための第1工程を示す斜視図。
図8】上記ブレーカーを製造するための第2工程を示す斜視図。
図9】上記ブレーカーを製造するための第3工程を示す斜視図。
図10】上記ブレーカーを備えたコネクタの構成を示す斜視図。
【発明を実施するための形態】
【0021】
本発明の一実施形態によるブレーカーについて図面を参照して説明する。図1は、ブレーカーの構成を示している。ブレーカー1は、固定接点21を有する第1端子片2と、第1端子片2の反対側に位置される第2端子片3と、可動接点41を有する可動片4と、温度変化に伴って変形する熱応動素子5と、PTC(Positive Temperature Coefficient)サーミスター6と、第1端子片2、第2端子片3、可動片4、熱応動素子5及びPTCサーミスター6を収容するケース7等によって構成されている。
【0022】
第1端子片2は、例えば、銅等を主成分とする金属板(この他、銅−チタン合金、洋白、黄銅などの金属板)をプレス加工することにより形成され、ケース7にインサート成形により埋め込まれている。第1端子片2の一端には固定接点21が形成され、他端側には、外部回路と電気的に接続される端子22が形成されている。
【0023】
固定接点21は、銀、ニッケル、ニッケル−銀合金の他、銅−銀合金、金−銀合金などの導電性の良い材料のクラッド、メッキ又は塗布等により可動接点41に対向する位置に形成され、ケース7の内部に形成されている開口73aの一部から露出されている。端子22はケース7の端縁から外側に突き出されている。
【0024】
本出願においては、特に断りのない限り、第1端子片2において、固定接点21が形成されている側の面(すなわち図1において上側の面)を表(おもて)面、その反対側の面を裏(うら)面として説明している。固定接点21から可動接点41に向く方向を第1方向、第1方向と反対の方向を第2方向と定義した場合、表面は第1方向を向き、裏面は第2方向を向く。他の部品、例えば、可動片4及び熱応動素子5等についても同様である。
【0025】
第2端子片3は、第1端子片2と同様に、銅等を主成分とする金属板をプレス加工することにより形成され、ケース7にインサート成形により埋め込まれている。第2端子片3の一端には外部回路と電気的に接続される端子32が形成され、他端側には、可動片4と電気的に接続される接続部33が形成されている。端子32はケース7の端縁から外側に突き出されている。接続部33は、ケース7の内部に設けられた開口73bから露出し、可動片4と電気的に接続される。
【0026】
可動片4は、板状の金属材料をプレス加工することにより、長手方向の中心線に対して対称なアーム状に形成されている。可動片4の材料としては、第1端子片2と同等の銅等を主成分とするものが好ましい。この他、銅−チタン合金、洋白、黄銅などの導電性弾性材料を用いてもよい。
【0027】
可動片4は、弾性変形する弾性部43と、固定接点21と接続される可動接点41と、第2端子片3の接続部33と電気的に接続される接続部42とを有する。可動接点41は、弾性部43の先端部に形成されている。可動接点41は、固定接点21と同等の材料によって形成され、溶接の他、クラッド、かしめ(crimping)等の手法によって弾性部43の裏面(すなわち、第2方向側の面)の先端部に接合されている。
【0028】
接続部42は、可動片4の基端部に形成されている。第2端子片3の接続部33と可動片4の接続部42とは、例えば、溶接によって固着されている。
【0029】
弾性部43は、接続部42から可動接点41の側、すなわち可動片4の長手方向に延出されている。接続部42において第2端子片3の接続部33と固着されることにより可動片4が固定され、弾性部43が弾性変形することにより、その先端に形成されている可動接点41が固定接点21の側に押圧されて接触し、第1端子片2と可動片4とが通電可能となる。可動片4と第2端子片3とは、電気的に接続されているので、第1端子片2と第2端子片3とが通電可能となる。
【0030】
可動片4は、弾性部43において、プレス加工により湾曲又は屈曲されている。湾曲又は屈曲の度合いは、熱応動素子5を収納できる限り特に限定はなく、動作温度及び復帰温度における弾性力、接点の押圧力などを考慮して適宜設定すればよい。可動片4が湾曲又は屈曲されることより、弾性部43に可動片4の厚さ方向で熱応動素子5から離れる方向に突出する突出部43aが形成される。また、弾性部43の裏面には、熱応動素子5に対向して熱応動素子5の側に突出する一対の突起(接触部)44a,44bが形成されている。熱応動素子5が変形すると、突起44a,44bと熱応動素子5とが接触して、突起44a,44bを介して熱応動素子5の変形が弾性部43に伝達される(図1図4及び図5参照)。
【0031】
熱応動素子5は円弧状に湾曲した初期形状をなし、熱膨張率の異なる薄板材を積層することにより形成される。過熱により動作温度に達すると、熱応動素子5の湾曲形状は、スナップモーションを伴って逆反り変形し、冷却により復帰温度を下回ると復元する。熱応動素子5の初期形状は、プレス加工により形成することができる。所期の温度で熱応動素子5の逆反り動作により可動片4の弾性部43が押し上げられ、かつ弾性部43の弾性力により元に戻る限り、熱応動素子5の材質及び形状は特に限定されるものでないが、生産性及び逆反り動作の効率性の観点から矩形が望ましく、小型でありながら弾性部43を効率的に押し上げるために正方形に近い長方形であるのが望ましい。なお、熱応動素子5の材料としては、例えば、高膨脹側に銅−ニッケル−マンガン合金又はニッケル−クロム−鉄合金、低膨脹側に鉄−ニッケル合金をはじめとする、洋白、黄銅、ステンレス鋼など各種の合金からなる熱膨張率の異なる2種類の材料を積層したものが、所要条件に応じて組み合わせて使用される。
【0032】
PTCサーミスター6は、温度上昇と共に抵抗値が増大して電流を制限する正特性サーミスターである。PTCサーミスター6は、動作電流、動作電圧、動作温度、復帰温度などの必要に応じて種類を選択でき、その材料及び形状はこれらの諸特性を損なわない限り特に限定されるものではない。本実施形態では、チタン酸バリウム、チタン酸ストロンチウム又はチタン酸カルシウムを含むセラミック焼結体が用いられる。セラミック焼結体の他、ポリマーにカーボン等の導電性粒子を含有させたいわゆるポリマーPTCを用いてもよい。
【0033】
ケース7を構成するケース本体71及び蓋部材81は、絶縁性を有する樹脂により成形されている。本実施形態のケース本体71及び蓋部材81は、難燃性のポリアミド、耐熱性に優れたポリフェニレンサルファイド(PPS)、液晶ポリマー(LCP)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)などの熱可塑性樹脂により成形されている。上述した樹脂と同等以上の特性が得られるのであれば、熱硬化性樹脂又は樹脂以外の材料を適用してもよい。
【0034】
ケース本体71には、可動片4、熱応動素子5及びPTCサーミスター6などを収容するための収容凹部73が形成されている。収容凹部73は、可動片4を収容するための開口73a,73b、可動片4及び熱応動素子5を収容するための開口73c、並びに、PTCサーミスター6を収容するための開口73d等を有している。なお、ケース本体71に組み込まれた可動片4、熱応動素子5の端縁は、収容凹部73の内部に形成されている枠によってそれぞれ当接され、熱応動素子5の逆反り時に案内される。
【0035】
蓋部材81には、カバー片82がインサート成形によって埋め込まれている。カバー片82は、例えば、ステンレス鋼等の金属板をプレス加工することにより形成される。カバー片82は、後述する図4及び図5が示すように、可動片4の表面と適宜当接し、可動片4の動きを規制すると共に、蓋部材81のひいては筐体としてのケース7の剛性・強度を高めつつブレーカー1の小型化に貢献する。カバー片82の外面側には、樹脂が配されている。
【0036】
図1に示すように、第1端子片2、可動片4、熱応動素子5及びPTCサーミスター6等を収容したケース本体71の開口73a、73b、73c等を塞ぐように、蓋部材81が、ケース本体71に装着される。ケース本体71と蓋部材81とは、例えば超音波溶着によって接合される。ケース本体71と蓋部材81とは、収容凹部73の外側で全周に亘って接合されているので、収容凹部73の内部空間は、密閉されてブレーカー1の外部から隔離される。これにより、ケース7の気密性が高められる。
【0037】
ケース本体71と蓋部材81との接合手法は、超音波溶着に限られることなく、両者が強固に接合され十分な気密性が得られる手法であれば、適宜適用することができる。例えば、液状又はゲル状の接着剤を塗布・充填し、硬化させることにより、両者が接着されてもよい。
【0038】
ブレーカー1は、第3端子片9をさらに備える。第3端子片9は、第1端子片2と同様に、銅等を主成分とする金属板をプレス加工することにより形成され、ケース7にインサート成形により埋め込まれている。
【0039】
図2は、ケース本体71に埋設された第1端子片2及び第3端子片9を示している。同図では、ケース本体71は、二点鎖線によって透視されている。
【0040】
また、図3は、第1端子片2、第2端子片3及び第3端子片9が埋設されたケース本体71を示している。第3端子片9は、ケース本体71にインサート成形されている。第3端子片9は、ケース本体71の中央部から可動片4の長手方向に沿って、第1端子片2の側にのびて形成されている。第3端子片9は、ケース本体71の内部で、第1端子片2及び第2端子片3と絶縁されている。
【0041】
第3端子片9は、ケース本体71に埋設された埋設部91と、ケース本体71の外側に突出する端子92と、PTCサーミスター6を支持する支持部93とを有している。
【0042】
埋設部91は、端子92と支持部93との間で、固定接点21に隣接して設けられている。埋設部91は、階段状に湾曲又は屈曲された段曲げ部を含む。段曲げ部は、支持部93と固定接点21に隣接する埋設部91とを高さ違いに配置する。これにより、支持部93と熱応動素子5(又は可動片4)との間に、PTCサーミスター6を収容する空間すなわち収容凹部73が形成される。そして、支持部93の周辺にケース本体71を構成する樹脂を配し、収容凹部73の枠(内壁)によってPTCサーミスター6及び熱変形時の熱応動素子5が案内され、位置決めされかつ支持されうる。
【0043】
端子92は、第3端子片9の一端に形成され、外部回路と電気的に接続される。本実施形態では、端子92は、第1端子片2の端子22と並設されている。支持部93は、第3端子片9の他端に形成され、開口73dから収容凹部73すなわちケース7の内部空間に露出されている。
【0044】
図1に示されるように、PTCサーミスター6は、第3端子片9の支持部93と熱応動素子5との間に配設されている。PTCサーミスター6は、第3端子片9の支持部93に3箇所形成された凸状の突起(ダボ)94の上に載置されて、突起94に支持される。これにより、PTCサーミスター6と第3端子片9とが電気的に接続される。
【0045】
PTCサーミスター6及び第3端子片9が、弾性部43の裏面側であって、かつ、第1端子片2と第2端子片3との間の平面視で弾性部43と重複する位置に配置されているので、可動片4、熱応動素子5及びPTCサーミスター6をコンパクトに集約することが可能となり、ブレーカー1の小型化を図ることが可能となる。
【0046】
可動片4の弾性部43には、固定接点21と可動接点41とが接触しているとき、可動片4の厚さ方向で熱応動素子5から離れる方向に突出する突出部43aが形成されている。PTCサーミスター6及び第3端子片9の支持部93は、平面視で突出部43aと重複する位置に配置されている。可動片4、熱応動素子5及びPTCサーミスター6をコンパクトに集約することが可能となり、ブレーカー1の小型化を図ることが可能となる。
【0047】
図4は、通常の充電又は放電時などの通常状態におけるブレーカー1の動作を示している。図5は、過充電時又は異常時などの電流遮断状態におけるブレーカー1の動作を示している。さらに、図6は、ブレーカー1を備えた安全回路の回路図である。同図では、図5に示される電流遮断状態での安全回路110が示されている。
【0048】
図6に示されるように、第1端子片2の端子22は、外部回路の負荷103と接続され、第2端子片3の端子32は、外部回路の2次電池101等の直流電源と接続される。これにより、2次電池101と負荷103との間の直流回路の一部が構成される。第3端子片9の端子92は、外部回路の2次電池101と接続される。端子22又は端子92のうち、一方は2次電池101の正極と接続され、他方は2次電池101の負極と接続される。
【0049】
図4に示されるように、通常の充電又は放電状態においては、熱応動素子5は初期形状を維持し(逆反り前であり)、固定接点21と可動接点41は接触し、可動片4の弾性部43などを通じてブレーカー1の両端子22、32間は導通している。
【0050】
一方、可動片4の弾性部43と熱応動素子5とは離隔しており、第2端子片3、可動片4、熱応動素子5、PTCサーミスター6及び第3端子片9は、回路として導通していない。従って、ブレーカー1の内部で、第2端子片3と第3端子片9とは電気的に接続されておらず、両者の間に漏れ電流は流れない。また、固定接点21と可動接点41との接触圧力の低下を抑制し、接触抵抗の低下を抑制できる。
【0051】
図5に示されるように、過充電又は異常により高温状態となると、動作温度に達した熱応動素子5は逆反りし、可動片4の弾性部43が押し上げられて固定接点21と可動接点41とが離隔する。このとき、固定接点21と可動接点41の間を流れていた電流は遮断される。一方、熱応動素子5を介して可動片4とPTCサーミスター6とが導通され、僅かな微小電流が、可動片4、熱応動素子5及びPTCサーミスター6を介して、第2端子片3と第3端子片9間を流れることとなる。PTCサーミスター6は、このような微小電流の流れる限り発熱を続け、熱応動素子5を逆反り状態に維持させつつ抵抗値を激増させるので、可動接点41は、固定接点21から離隔され続け、ブレーカー1の自己保持機能が実現される。
【0052】
このとき、本ブレーカー1では、図2及び3に示されるように、第3端子片9が第1端子片2から絶縁されているので、2次電池101から負荷103への電力の供給は完全に断たれ、ブレーカー1の自己保持機能を維持するための上記微小電流が負荷に流れることがない。従って、可動接点41が固定接点21から離隔する電流遮断状態にあるときの可動接点41の状態、すなわち熱応動素子5の変形状態を維持するための微小電流が負荷103に流れ込むことが回避されうる。なお、図6に示されるように、第3端子片9の端子92が2次電池101と接続されているので、PTCサーミスター6を流れる微小電流は、端子92を介して直流電源、すなわち、2次電池101に環流される。
【0053】
図4に示されるように、初期形状の熱応動素子5は、可動片4の弾性部43から離隔しているため、可動片4による拘束を受けない。従って、熱応動素子5が熱変形に至る動作温度が安定し、ブレーカー1の温度特性が向上する。
【0054】
本発明では、熱応動素子5及びPTCサーミスター6が可動片4の裏面側、すなわち、可動接点41が設けられている面側(可動片4の弾性部43に対して第2方向の側)に配されている。これにより、可動接点41及び固定接点21の対と熱応動素子5及びPTCサーミスター6の対とを、可動片4の弾性部43がのびる方向にずらして配置しつつ、可動接点41、固定接点21、熱応動素子5及びPTCサーミスター6を可動片4の裏面側に集約することが可能となる。従って、ブレーカー1の小型化を容易に図ることが可能となる。
【0055】
図1及び図4に示されるように、熱応動素子5は、可動片4の側(すなわち、第1方向の側)を凸に湾曲し、PTCサーミスター6は、熱応動素子5の曲率中心の側(すなわち、第2方向の側)に配されているので、熱応動素子5及びPTCサーミスター6の対をコンパクトに集約することが可能となり、ブレーカーの小型化を図ることが可能となる。
【0056】
図1、3及び4に示されるように、PTCサーミスター6は、固定接点21と第2端子片3の接続部33との間に配されている。これにより、可動片4の弾性部43、熱応動素子5及びPTCサーミスター6を集約して配置することが可能となる。従って、ブレーカー1の小型化を容易に図ることが可能となる。
【0057】
本実施形態では、第3端子片9は、支持部93から可動片4の長手方向すなわち弾性部43がのびる方向に沿って第1端子片2の側にのびている。これにより、ブレーカー1の幅(可動片4の短手方向の長さ)を抑制し、さらなる小型化を図ることが可能となる。また、第3端子片9の端子92がケース本体71から可動片4の短手方向に突出しないので、ブレーカー1が実装されるプリント回路基板の配線パターンの自由度が高められる。特に、後述するブレーカー1をコネクタの内蔵する形態にあっては、コネクタを容易に小型化することが可能となる。
【0058】
第3端子片9の埋設部91及び端子92は、可動片4の短手方向からの側面視で第1端子片2と重複する。すなわち、第1端子片2の固定接点21が設けられている領域23と埋設部91とが可動片4の短手方向からの側面視で重複することにより、ケース本体71を成形する際に樹脂材料の流れが良好となる。また、ブレーカー1の高さを抑制し、小型化を図ることができる。さらに、端子22と端子92とが可動片4の短手方向からの側面視で重複することにより、端子22と端子92とが同一平面上に配され、端子22及び端子92と外部回路を構成するプリント回路基板等との接続が容易となる。
【0059】
第3端子片9は、可動片4の長手方向に垂直な断面積が小さい狭小部95を有している。狭小部95は、埋設部91に設けられ、固定接点21が設けられる領域23の側面23aに対向して設けられている。これにより、ブレーカー1の幅を抑制し、さらなる小型化を容易に図ることが可能となる。本実施形態では、狭小部95は、側面23aに隣接して配されている。狭小部95と側面23aとの間には、ケース本体71を構成する樹脂が充填されているため、両者が短絡するおそれはない。なお、狭小部95を有する第3端子片9を流れる電流は、図5に示される電流遮断状態にあるブレーカー1におけるPTCサーミスター6を流れる微小電流である。従って、第3端子片9に狭小部95を設けることによる弊害はない。
【0060】
図7乃至図9は、上記ブレーカー1を製造するための工程を、時系列で示している。ブレーカー1は、第1工程乃至第3工程を含む製造方法によって製造される。
【0061】
図7に示される第1工程では、第1端子片2、第2端子片3及び第3端子片9が形成される。第1端子片2、第2端子片3及び第3端子片9は、母材(原反)となる金属板をプレス加工することにより、所望の形状に形成される。
【0062】
第1工程において、第1端子片2と第3端子片9とは、一体に成形されている。第1端子片2の領域23と第3端子片9の埋設部91及び支持部93とは、溝98によって分離されている。第1端子片2の端子22と第3端子片9の端子92とは、接続部99を介してつながっており、これにより、第1端子片2と第3端子片9とが、一体化されている。固定接点21は、上記プレス加工の前に上記金属板の表面に形成されていることが望ましく、この場合、埋設部91に固定接点21と同等の金属が形成されていてもよい。
【0063】
図8に示される第2工程では、第1端子片2、第2端子片3及び第3端子片9が、ケース本体71を成形するための金型(図示せず)のキャビティ空間にインサートされ、ケース本体71を構成する樹脂材料がキャビティ空間に充填される。このとき、キャビティ空間内の溝98にも樹脂材料が充填され、第1端子片2、第2端子片3及び第3端子片9を絶縁状態で支持するケース本体71が形成される。
【0064】
図9に示される第3工程では、第1端子片2と第3端子片9とをつないでいる接続部99が、第1端子片2及び第3端子片9から切断される。これにより、第1端子片2と第3端子片9とが完全に絶縁される。第3工程すなわち接続部99の切断は、ケース本体71に蓋部材81が接合された後、実行されてもよい。
【0065】
本実施形態では、上記インサート成形の際、第1端子片2と第3端子片9とが接続部99を介してつながっているので、第1端子片2及び第3端子片9をキャビティ空間に精度よく配置することが可能となる。さらに、樹脂材料の充填時に、樹脂材料から受ける圧力によって、第1端子片2と第3端子片9とが相対的に位置ずれすることが抑制される。第1端子片2及び第3端子片9の精度がより一層高められる。
【0066】
図10は、ブレーカー1を備えたコネクタの構成を示している。コネクタ10は、電気エネルギーを動力源とする各種の機器、装置(以下、電気機器100と記す)に接続可能である。
【0067】
コネクタ10は、ケーブル50の先端部に設けられている。コネクタ10は、電気機器100に設けられているレセプタクルコネクタ60と接続されるプラグコネクタである。コネクタ10は、回路基板12に給電端子11Aと、給電ライン11とを備えている。給電端子11Aは、コネクタ10の接続先の電気機器100に直流電力を供給する。給電端子11Aは、給電ライン11の先端部に設けられている。コネクタ10の接続先である電気機器には、給電端子11A及び給電ライン11を介して直流電力が供給される。給電端子11A及び給電ライン11は、入出力電圧毎に複数経路に分けて設けられていてもよい。
【0068】
給電ライン11には、ブレーカー1が設けられている。ブレーカー1は、温度変化に応じて給電ライン11を流れる電流を遮断する。例えば、何らかの事情により、コネクタ10が過熱した場合、ブレーカー1が動作して、給電ライン11を流れる電流が遮断される。また、コネクタ10の給電ラインに短絡が生じた場合等、給電ライン11に過電流が流れた場合にあっても、ブレーカー1が動作して、給電ライン11を流れる電流が遮断される。これにより、コネクタ10の発熱が停止し、コネクタ10及びその接続先が保護される。
【0069】
コネクタ10では、ブレーカー1の端子32、92が電気機器100又はケーブル50の一方と接続され、端子22が他方と接続される。コネクタ10の給電ライン11にブレーカー1が設けられることにより、電気機器100からケーブル50に又はケーブル50から電気機器100に、可動接点41の状態を維持するための微小電流が流れ込むことが回避されうる。コネクタ10の発熱により熱応動素子5が変形し、固定接点21から可動接点41が離れたとき、ブレーカー1は、電気機器100又はケーブル50のうち、負荷103が設けられている側の回路を遮断する。例えば、電気機器100の側に直流電源が設けられている場合、ブレーカー1は、ケーブル50の側の回路を遮断する。この場合、PTCサーミスター6を流れる微小電流は、レセプタクルコネクタ60を介して電気機器100の直流電源に環流される。一方、ケーブル50の先端側に直流電源が設けられている場合、ブレーカー1は、電気機器100の側の回路を遮断する。この場合、PTCサーミスター6を流れる微小電流は、ケーブル50を介して直流電源に環流される。
【0070】
本発明は上記実施形態の構成に限られることなく、種々の態様に変更して実施される。すなわち、少なくとも、固定接点21を有する第1端子片2と、可動接点41を有し、この可動接点41を固定接点21に押圧して接触させる可動片4と、可動片4に電気的に接続されている第2端子片3と、温度変化に伴って変形することにより可動接点41が固定接点21から離隔するように可動片4を作動させる熱応動素子5とを備えたブレーカー1において、第1端子片2から絶縁された第3端子片9と、熱応動素子5を介して第3端子片9と可動片4とを導通させるPTCサーミスター6とをさらに備え、PTCサーミスター6は、可動片4の可動接点41が設けられている裏面側に配されていればよい。
【0071】
例えば、可動片4が第2端子片3と一体的に形成されていてもよい。これにより、可動片4と第2端子片3とを溶接等によって接合する工程が省略され、ブレーカー1の製造コストの削減を図ることが可能となる。また、可動片4がバイメタル又はトリメタル等の積層金属によって形成されることにより、可動片4と熱応動素子5とが一体的に形成される構成であってもよい。これらの場合、ブレーカーの構成が簡素化されて、小型化を図ることができる。
【0072】
また、第1端子片2、第2端子片3、可動片4、熱応動素子5、PTCサーミスター6、ケース7及び第3端子片9等の形状も、図1等に示したものに限られず、適宜変更可能である。
【0073】
例えば、第3端子片9の埋設部91及び端子92は、可動片4の長手方向から垂直に延出されていてもよい。また、支持部93がケース本体71の底面から露出されることにより、支持部93の裏面が端子92として機能するように構成されていてもよい。このような構成により、ブレーカー1を外部回路に実装する際の自由度が高められる。また、後者の場合、ケース本体71の小型化を図ることが可能である。
【0074】
また、第3端子片9の埋設部91及び端子92は、第2端子片3の側に延出されていてもよい。このような構成により、2次電池101の両端に接続される端子32と端子92とを隣接させて配置することが可能となり、ブレーカー1が接続される外部回路の構成を簡素化することが可能となる。また、第3端子片9の端子92がケース本体71から可動片4の短手方向に突出しないので、ブレーカー1が実装されるプリント回路基板の配線パターンの自由度が高められる。
【0075】
この場合、第3端子片9の埋設部91及び端子92は、可動片4の短手方向からの側面視で第2端子片3と重複する位置に配置されているのが望ましい。すなわち、第2端子片3の接続部42と第3端子片9の埋設部91とが可動片4の短手方向からの側面視で重複することにより、ケース本体71を成形する際に樹脂材料の流れが良好となる。また、ブレーカー1の高さを抑制し、小型化を図ることができる。さらに、第2端子片3の端子32と第3端子片9の端子92とが可動片4の短手方向からの側面視で重複することにより、端子32と端子92とが同一平面上に配され、端子32及び端子92と外部回路を構成するプリント回路基板等との接続が容易となる。
【0076】
さらにまた、上述した可動片4が第2端子片3と一体的に形成されている構成において、第3端子片9の埋設部91及び端子92が、第2端子片3の側(すなわち、第1端子片2とは反対の側)に延出されていてもよい。
【符号の説明】
【0077】
1 ブレーカー
2 第1端子片
3 第2端子片
4 可動片
5 熱応動素子
7 ケース
9 第3端子片
10 コネクタ
21 固定接点
41 可動接点
43a 突出部
110 安全回路
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10