特許第6777540号(P6777540)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6777540
(24)【登録日】2020年10月12日
(45)【発行日】2020年10月28日
(54)【発明の名称】多層反射型偏光子
(51)【国際特許分類】
   G02B 5/30 20060101AFI20201019BHJP
   G02B 5/26 20060101ALI20201019BHJP
   G02F 1/1335 20060101ALI20201019BHJP
【FI】
   G02B5/30
   G02B5/26
   G02F1/1335 510
【請求項の数】10
【全頁数】29
(21)【出願番号】特願2016-540380(P2016-540380)
(86)(22)【出願日】2014年9月4日
(65)【公表番号】特表2016-534407(P2016-534407A)
(43)【公表日】2016年11月4日
(86)【国際出願番号】US2014054068
(87)【国際公開番号】WO2015035030
(87)【国際公開日】20150312
【審査請求日】2017年9月4日
(31)【優先権主張番号】61/874,782
(32)【優先日】2013年9月6日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】505005049
【氏名又は名称】スリーエム イノベイティブ プロパティズ カンパニー
(74)【代理人】
【識別番号】100099759
【弁理士】
【氏名又は名称】青木 篤
(74)【代理人】
【識別番号】100077517
【弁理士】
【氏名又は名称】石田 敬
(74)【代理人】
【識別番号】100087413
【弁理士】
【氏名又は名称】古賀 哲次
(74)【代理人】
【識別番号】100146466
【弁理士】
【氏名又は名称】高橋 正俊
(74)【代理人】
【識別番号】100202418
【弁理士】
【氏名又は名称】河原 肇
(74)【代理人】
【識別番号】100173107
【弁理士】
【氏名又は名称】胡田 尚則
(74)【代理人】
【識別番号】100128495
【弁理士】
【氏名又は名称】出野 知
(72)【発明者】
【氏名】マシュー ビー.ジョンソン
(72)【発明者】
【氏名】アダム ディー.ハーグ
(72)【発明者】
【氏名】マーティン イー.デンカー
(72)【発明者】
【氏名】藤田 崇
【審査官】 池田 博一
(56)【参考文献】
【文献】 特表平11−508380(JP,A)
【文献】 特表平10−511322(JP,A)
【文献】 特開2012−103731(JP,A)
【文献】 特開2012−088692(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2014/0240829(US,A1)
【文献】 米国特許出願公開第2014/0254125(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G02B 5/30
G02B 5/26
G02F 1/1335
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
通過光を透過し、ブロック光を反射する反射型偏光子であって、
前記反射型偏光子は、屈折率の異なる交互に配置された光学層を含み、かつ、前記光学層の少なくとも一つは、複屈折性ポリマー層であり、
垂直入射する波長600nm〜750nmのブロック光の平均透過率が、垂直入射する波長420nm〜600nmのブロック光の平均透過率の1.5倍以上であり、かつ
波長が400nm〜680nmの全範囲にわたって、入射角60°で測定したp偏光通過光の透過率が90%以上である、反射型偏光子。
【請求項2】
通過光を透過し、ブロック光を反射する反射型偏光子であって、
前記反射型偏光子は、屈折率の異なる交互に配置された光学層を含み、かつ、前記光学層の少なくとも一つは、複屈折性ポリマー層であり、
垂直入射する波長600nm〜750nmのブロック光の平均透過率が、垂直入射する波長400nm〜600nmのブロック光の平均透過率の1.25倍以上であり、かつ
波長が400nm〜680nmの全範囲にわたって、入射角60°で測定したp偏光通過光の透過率が90%以上である、反射型偏光子。
【請求項3】
垂直入射する波長600nm〜750nmのブロック光の平均透過率が、垂直入射する波長400nm〜600nmのブロック光の平均透過率の1.5倍以上である、請求項2に記載の反射型偏光子。
【請求項4】
通過光を透過し、ブロック光を反射する反射型偏光子であって、
前記反射型偏光子は、屈折率の異なる交互に配置された光学層を含み、かつ、前記光学層の少なくとも一つは、複屈折性ポリマー層であり、
波長が600nm〜750nmの範囲の場合、垂直入射でのブロック光の平均透過率が5%以上であり、かつ
波長が400nm〜680nmの全範囲にわたって、入射角60°で測定したp偏光通過光の透過率が90%以上である、反射型偏光子。
【請求項5】
波長が400nm〜600nmの範囲の場合、垂直入射でのブロック光の平均透過率が5%以下である、請求項4に記載の反射型偏光子。
【請求項6】
通過光を透過し、ブロック光を反射する反射型偏光子であって、
前記反射型偏光子は、屈折率の異なる交互に配置された光学層を含み、かつ、前記光学層の少なくとも一つは、複屈折性ポリマー層であり、
波長が400nm〜600nmの範囲の場合、垂直入射でのブロック光の平均透過率が5%以下であり、
波長が600nm〜680nmの範囲の場合、垂直入射でのブロック光の平均透過率が4%以上であり、
波長が680nm〜730nmの範囲の場合、垂直入射でのブロック光の平均透過率が8%以上であり、
波長が730nm〜780nmの範囲の場合、垂直入射でのブロック光の平均透過率が10%以上であり、かつ
波長が400nm〜680nmの全範囲にわたって、入射角60°で測定したp偏光通過光の透過率が90%以上である、反射型偏光子。
【請求項7】
通過光を透過し、ブロック光を反射する反射型偏光子であって、
前記反射型偏光子は、屈折率の異なる交互に配置された光学層を含み、かつ、前記光学層の少なくとも一つは、複屈折性ポリマー層であり、
前記反射型偏光子が30μmよりも薄く、
波長420nm〜750nmの垂直入射でのブロック光の平均透過率が4.5%以上であるが、12%以下であり、かつ
波長が400nm〜680nmの全範囲にわたって、入射角60°で測定したp偏光通過光の透過率が90%以上である、反射型偏光子。
【請求項8】
通過光を透過し、ブロック光を反射する反射型偏光子であって、
前記反射型偏光子は、屈折率の異なる交互に配置された光学層を含み、かつ、前記光学層の少なくとも一つは、複屈折性ポリマー層であり、
波長が730nm〜780nmの範囲の場合、垂直入射でのブロック光の平均透過率が10%以上であるが、30%以下であり、かつ
波長が400nm〜680nmの全範囲にわたって、入射角60°で測定したp偏光通過光の透過率が90%以上である、反射型偏光子。
【請求項9】
通過光を透過し、ブロック光を反射する反射型偏光子であって、
前記反射型偏光子は、屈折率の異なる交互に配置された光学層を含み、かつ、前記光学層の少なくとも一つは、複屈折性ポリマー層であり、
波長600nm〜750nmの垂直入射でのブロック光の平均透過率が、波長420nm〜600nmの垂直入射でのブロック光の平均透過率の1.5倍以上であり、かつ
波長が400nm〜680nmの全範囲にわたって、入射角60°で測定したp偏光通過光の透過率が、垂直入射で測定した通過光の透過率以上である反射型偏光子。
【請求項10】
前記反射型偏光子が26μmよりも薄い、請求項1〜9のいずれか一項に記載の反射型偏光子。
【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
反射型偏光子は、1つの偏光の光を実質的に反射し、その一方で直交する偏光の光を実質的に透過する。多層光学フィルムは、数十〜数百層の溶融ポリマー層を共押出しし、その結果得られたフィルムを方向付けるか、又は引き伸ばすことによって形成される。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0002】
1つの態様においては、本開示は、通過光を実質的に透過し、ブロック光を実質的に反射する反射型偏光子に関する。特に、本開示は、波長600nm〜750nmの垂直入射でのブロック光の平均透過率が、波長420nm〜600nmの垂直入射でのブロック光の平均透過率の約1.5倍以上であり、波長が400nm〜680nmの範囲の場合、入射角60°で計測した通過光の透過率が、90%以上であるような反射型偏光子に関する。いくつかの実施形態においては、反射型偏光子が、波長420nm〜600nmの垂直入射でのブロック光の平均透過率の約1.8倍以上である、波長600nm〜750nmの垂直入射でのブロック光の平均透過率を有する。
【0003】
他の態様においては、本開示は、波長600nm〜750nmの垂直入射でのブロック光の平均透過率が、波長400nm〜600nmの垂直入射でのブロック光の平均透過率の約1.25倍以上である反射型偏光子に関する。波長が400nm〜680nmの範囲の場合、入射角60°で測定した通過光の透過率は、90%以上である。いくつかの実施形態においては、波長600nm〜750nmの垂直入射でのブロック光の平均透過率が、波長400nm〜600nmの垂直入射でのブロック光の平均透過率の約1.5倍以上である。いくつかの実施形態においては、波長が400nm〜600nmの範囲の場合、約5%以下の、垂直入射でのブロック光の平均透過率を、反射型偏光子が有する。いくつかの実施形態においては、波長が420nm〜600nmの範囲の場合、約5%以下の、垂直入射でのブロック光の平均透過率を、反射型偏光子が有する。
【0004】
更に他の態様においては、本開示は、波長が600nm〜750nmの範囲の場合、垂直入射でのブロック光の平均透過率が約5%以上であり、かつ波長が400nm〜680nmの範囲の場合、入射角60°で測定した通過光の透過率が90%以上の反射型偏光子に関する。いくつかの実施形態においては、波長が400nm〜600nmの範囲の場合、垂直入射でのブロック光の平均透過率が約5%以下である。いくつかの実施形態においては、波長が600nm〜680nmの範囲の場合、垂直入射での光の平均透過率が4%以上である。いくつかの実施形態においては、波長が680nm〜730nmの範囲の場合、垂直入射でのブロック光の平均透過率が約8%以上である。
【0005】
他の態様においては、本開示は、波長が400nm〜600nmの範囲の場合、垂直入射でのブロック光の平均透過率が約5%以下であり、波長が600nm〜680nmの範囲の場合、垂直入射でのブロック光の平均透過率が約4%以上であり、波長が680nm〜730nmの範囲の場合、垂直入射でのブロック光の平均透過率が約8%以上であり、波長が730nm〜780nmの範囲の場合、垂直入射でのブロック光の平均透過率が約10%以上である、反射型偏光子に関する。波長が400nm〜680nmの範囲の場合、入射角60°で測定した通過光の透過率は90%以上である。
【0006】
更に他の態様においては、本開示は、垂直入射で波長が420nm〜750nmの範囲の場合、ブロック光の平均透過率が約4.5%以上であるが12%以下である反射型偏光子に関する。波長が400nm〜680nmの範囲の場合、入射角60°で測定した通過光の透過率は90%以上である。
【0007】
他の態様においては、本開示は、波長が730nm〜780nmの範囲の場合、垂直入射でのブロック光の平均透過率が約10%以上であるが30%以下であり、かつ波長が〜680nmの範囲の場合、入射角60°で測定した通過光の透過率が90%以上である反射型偏光子に関する。いくつかの実施形態においては、波長が600nm〜680nmの範囲の場合、垂直入射でのブロック光の平均透過率が4%以上であるが15%以下である。いくつかの実施形態においては、波長が680nm〜730nmの範囲の場合、垂直入射でのブロック光の平均透過率が約8%以上であるが25%以下である。
【0008】
更に他の態様においては、本開示は、波長600nm〜750nmの垂直入射でのブロック光の平均透過率が、波長420nm〜600nmの垂直入射でのブロック光の平均透過率の約1.5倍以上であるが、かつ波長が400nm〜680nmの範囲の場合、入射角60°で計測した通過光の透過率が垂直入射で測定した通過光の透過率以上である反射型偏光子に関する。
【0009】
いくつかの実施形態においては、反射型偏光子は26μmより薄い。いくつかの実施形態においては、反射型偏光子は光学的積層体に含まれる。いくつかの実施形態においては、光学的積層体は、吸収性偏光子を更に含む。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】比較例C1の層プロファイルを描いたグラフである。
図2】比較例C1の通過及びブロック状態スペクトルを描いたグラフである。
図3】比較例C2の層プロファイルを描いたグラフである。
図4】比較例C2の通過及びブロック状態スペクトルを描いたグラフである。
図5】比較例C3の層プロファイルを描いたグラフである。
図6】比較例C3の通過及びブロック状態スペクトルを描いたグラフである。
図7】比較例C4の層プロファイルを描いたグラフである。
図8】比較例C4の通過及びブロック状態スペクトルを描いたグラフである。
図9】比較例C5の層プロファイルを描いたグラフである。
図10】比較例C5の通過及びブロック状態スペクトルを描いたグラフである。
図11】実施例1の層プロファイルを描いたグラフである。
図12】実施例1の通過及びブロック状態スペクトルを描いたグラフである。
図13】実施例2の通過及びブロック状態スペクトルを描いたグラフである。
図14】実施例3の層プロファイルを描いたグラフである。
図15】実施例3の通過及びブロック状態スペクトルを描いたグラフである。
図16】実施例4の層プロファイルを描いたグラフである。
図17】実施例4の通過及びブロック状態スペクトルを描いたグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0011】
多層光学フィルム、すなわち、屈折率の異なるミクロ層を配列したものによって望ましい透過特性及び/又は反射特性を少なくとも部分的にもたらすフィルムが知られている。真空槽内で基材上に、一連の無機材料を光学的に薄い層(「ミクロ層」)状に堆積させることによって、そのような多層光学フィルムを製作することが知られている。無機多層光学フィルムは、例えば、H.A.Macleodによる教科書、Thin−Film Optical Filters,2nd Ed.,Macmillan Publishing Co.(1986)、及びA.Thelanによる教科書、Design of Optical Interference Filters,McGraw−Hill,Inc.(1989)に記述されている。
【0012】
多層光学フィルムは、交互に配置したポリマー層を共押出しすることによっても実証された。例えば、米国特許第3,610,729号(Rogers)、同第4,446,305号(Rogersら)、同第4,540,623号(Imら)、同第5,448,404号(Schrenkら)、及び同第5,882,774号(Jonzaら)を参照のこと。これらのポリマー多層光学フィルムにおいては、個々の層を作製する際には、ポリマー材料が主として、又はポリマー材料のみが使用される。そのようなフィルムは、大量生産工程と適合しうるものであり、大判のシート及び巻回品の形で作製することができる。
【0013】
多層光学フィルムは、一部の光が隣接ミクロ層の間の境界面で反射するように異なる屈折率特性を有する、個別のミクロ層を含む。ミクロ層は、充分に薄く、複数の境界面で反射される光が強め合う又は弱め合う干渉を受けて、多層光学フィルムに所望の反射特性又は透過特性を与える。光を紫外線、可視又は近赤外線波長で反射するように設計された多層光学フィルムの場合、各ミクロ層は、一般に約1μm未満の光学的な厚さ(即ち、物理的厚さに屈折率を乗じたもの)を有する。しかしながら、多層光学フィルムの外側表面の表面薄層、又は多層光学フィルム内に配置され、ミクロ層のコヒレントな群(本明細書においては「パケット」と呼ぶ)同士を分離する保護境界層(PBL)などの、より厚い層を含めることもできる。
【0014】
偏光用途、例えば、反射型偏光子の場合には、光学層の少なくとも一部は、複屈折性ポリマーを用いて形成され、ポリマーの屈折率はポリマーの直交座標系の軸に沿って異なる値を有する。一般に、複屈折性ポリマーのミクロ層は、層面の法線(z軸)により規定され、x軸とy軸が層面内に存在する、直交座標系の軸を有する。複屈折性のポリマーは、非偏光用途においても使用することができる。
【0015】
ある場合には、ミクロ層は、1/4波長積層体に相当する厚さ及び屈折率値を有し、すなわち、それぞれが等しい光学的な厚さ(f比=50%)の2種の隣接ミクロ層を有する、光学繰り返し単位又は単位セルで配列され、このような光学繰り返し単位は、波長λが光学繰り返し単位の全光学的な厚さの2倍である、強め合い干渉光による反射に有効である。f比が50%とは異なる2種のミクロ層光学繰り返し単位を有する多層光学フィルム、又は光学繰り返し単位が2種以上のミクロ層を含むフィルムなどの、他の層構成も知られている。これらの光学的な繰り返し単位の設計物は、ある高次反射を減少又は増加させるように構成され得る。例えば、米国特許第5,360,659号(Arendsら)及び同第5,103,337号(Schrenkら)を参照されたい。フィルムの厚さ方向の軸(例えば、z軸)に沿った厚さ勾配を使用して、拡張された反射帯、例えば、ミクロ層積層体が人間の可視領域全体にわたりかつ近赤外光領域の中に拡張された反射帯を提供し、斜めの入射角で反射帯が短波長にシフトしても、可視スペクトル全体にわたって反射し続けるようにすることができる。帯域端、すなわち高反射と高透過の間の波長転移を鋭くするように調整された厚さ勾配が、米国特許第6,157,490号(Wheatleyら)に記述されている。
【0016】
多層光学フィルムと、関連する設計及び構造の更なる詳細が、米国特許第5,882,774号(Jonzaら)及び同第6,531,230号(Weberら)、PCT国際公開第95/17303号(Ouderkirkら)及び同第99/39224号(Ouderkirkら)、並びにWeberらによる「Giant Birefringent Optics in Multilayer Polymer Mirrors(Science、第287巻、2000年3月)」という刊行物に記述されている。多層光学フィルム及びそれと関連する物品は、光学的、機械的、及び/又は化学的特性により選択される追加の層及びコーティングを含むことがある。例えば、UV吸収層をこのフィルムの入射側に追加して、フィルムの構成要素を、UV光により引き起こされる劣化から保護する場合がある。多層光学フィルムを機械的強度を補うための層に、UV硬化型アクリレート接着剤又は他の好適な材料を用いて取り付けることもできる。このような補強層は、PET又はポリカーボネートなどのポリマーを含むことがあり、例えばビーズ又はプリズムを使用することにより光拡散又はコリメーションなどの光学的機能を提供する、構造化された表面も含むことがある。また、追加的な層及びコーティングには、耐擦傷性層、耐裂性層、及び硬化剤を挙げることができる。例えば、米国特許第6,368,699号(Gilbertら)を参照されたい。多層光学フィルムを製造するための方法及び装置は、米国特許第6,783,349号(Neavinら)に記述されている。
【0017】
多層光学フィルムの反射特性及び透過特性は、それぞれのミクロ層の屈折率と、ミクロ層の厚さ及び厚さ分布の関数である。各ミクロ層は、少なくともフィルムの局所的位置で、面内屈折率n、nと、フィルムの厚さ方向軸と関連付けられる屈折率nとによって特徴付けることができる。これらの屈折率は、互いに直交するx軸、y軸、及びz軸に沿って偏光した光に対する対象材料の屈折率を、それぞれ表す。本特許出願での説明を容易に行うため、特にことわらない限り、x軸、y軸、及びz軸は、多層光学フィルム上のいかなる対象点にも適用可能なローカルな直交座標系の軸であり、ミクロ層はx−y面に平行に延び、x軸は、Δnの大きさを最大とするようにフィルムの面内で配向されているものとする。したがって、Δnの大きさは、Δnの大きさに等しいか又はそれ未満(すなわち、Δnの大きさを超過しない)とすることができる。更に、差Δn、Δn、Δnを計算する際にどの材料層から始めるかの選択は、Δnが負でないことが必要であるということによって決定される。言い換えれば、1つの界面を形成する2層間の屈折率差は、Δn=n1j−n2jであり、式中、j=x、y、又はzであり、層の指定1、2は、n1x≧n2x、すなわち、Δn≧0となるように選択される。
【0018】
実際には、屈折率は、賢明な材料選択及び処理条件によって制御される。多層フィルムは、多数の、例えば数十又は数百層の2種の交互に配列したポリマーA、Bを共押出しし、通常続いて、多層押出し物を1つ以上のマルチプライヤダイに通し、次に押出し物を延伸するか、又は別法で配向させて、最終フィルムを形成することにより作製される。得られるフィルムは、通常、厚さと屈折率を調整して、可視又は近赤外中などのスペクトルの所望の領域において1つ又はそれより多くの反射帯を提供する、数百もの個別のミクロ層から構成される。妥当な層数により高反射率を得るためには、隣接ミクロ層は、通常、x軸に沿って偏光した光に対して少なくとも0.05の屈折率差(Δn)を呈する。いくつかの実施形態においては、x軸に沿って偏向した光に対する屈折率差が、配向後に可能な限り高くなるように材料を選択する。2つの直交する偏光に対して高反射率が所望される場合には、隣接ミクロ層を、y軸に沿って偏光した光に対して少なくとも0.05の屈折率差(Δn)を呈するようにすることもできる。
【0019】
上記に参照した‘774号(Jonzaら)特許は、なかんずく、z軸に沿って偏光した光に対する隣接ミクロ層間の屈折率差(Δn)を調整して、斜めに入射する光のp偏光成分に対して所望の反射率特性を得る方法を述べている。斜め入射角におけるp偏光の高い反射率を維持するために、ミクロ層間のz屈折率の不一致Δnは、最も大きい面内屈折率の差Δnより実質的に小さく制御して、Δn≦0.5×Δn又はΔn≦0.25×Δnのようにすることができる。ゼロ又はほぼゼロの大きさのz屈折率の不一致によって、p偏光に対する反射率が入射角の関数として一定又はほぼ一定である界面がミクロ層の間に生じる。更に、z屈折率の不一致Δnは、面内屈折率の差Δnと比較して反対の極性を有するように、すなわち、Δn<0であるように、制御することができる。この条件は、s偏光の場合と同様に、p偏光に対する反射率が、入射角の増加と共に増加する境界面をもたらす。
【0020】
‘774号(Jonzaら)特許は、多層反射型偏光子(multilayer reflecting polarizers/multilayer reflective polarizers)と呼ばれる偏光子として構成される多層光学フィルムに関する、設計上のある種の考慮事項についても述べている。多数の出願書においては、理想的な反射型偏光子は、一方の軸(「消光」又は「ブロック」軸)に沿った高反射率と、他方の軸(「透過」又は「通過」軸)に沿ったゼロ反射率とを有する。本出願のためには、その偏光状態が通過軸又は透過軸に実質的に整列している光は通過光と呼び、その偏光状態がブロック軸又は消光軸に実質的に整列している光はブロック光と呼ぶ。特にことわらない限り、入射角60°の通過光とは、p偏光通過光で測定したものである。なにがしかの反射率が透過軸に沿って起こる場合には、オフノーマル角度での偏光子の効率は低下し、いろいろな波長に対する反射率が異なる場合には、透過光の中に色が導入されることがあり得る。更には、ある多層系においては2つのy屈折率及び2つのz屈折率の厳密な一致は可能でなく、z軸屈折率が不一致である場合には、面内屈折率n1y及びn2yに対して若干の不一致の導入が望まれることがある。特に、y屈折率の不一致がz屈折率の不一致と同一の符号を有するように配置することによって、ミクロ層の境界面でブリュースター効果が生じて、多層反射型偏光子の透過軸に沿った軸外れの反射率、それゆえ軸外れの色が最小となる。
【0021】
‘774号(Jonzaら)特許で述べられている別の設計上の考慮事項は、多層反射型偏光子の空気境界面での表面反射に関する。偏光子を既存のガラス部品又は別の既存のフィルムに、透明な光学接着剤により両面積層しない限り、このような表面反射は、光学システム中の所望の偏光の透過を低下させる。このように、ある場合には反射型偏光子に反射防止(AR)コーティングを追加することが有用であることもある。
【0022】
反射型偏光子は、液晶ディスプレイなどの視覚ディスプレイシステムにおいてしばしば使用される。これらのシステムは、今日、携帯電話、コンピューター(タブレット型、ノート型、サブノート型を含むコンピューター)、及び一部のフラットパネルTVなどの広範な種類の電子機器において見られるものであるが、こうしたシステムは、広い面積のバックライトにより後方から照明される液晶(LC)パネルを使用している。反射型偏光子は、バックライトの上に載置されるか、又はバックライトの中に組み込まれて、LCパネルにより使用可能な偏光状態の光をバックライトからLCパネルへと透過する。直交偏光状態の光はLCパネルが使用できないものであるが、そのような光は反射されてバックライトの中に戻され、そこでその光は反射されて最終的にLCパネルに向かって戻され、使用可能な偏光状態に少なくとも部分的に変換されて、通常ならば失われる光を「再循環」し、ディスプレイの得られる輝度及び全体の効率を増加させる。
【0023】
ディスプレイシステムの文脈での反射型偏光子の性能の一つの尺度は、「利得」と呼ばれる。反射型偏光子又は他の光学フィルムの利得は、光学フィルム付きのディスプレイが光学フィルム無しのディスプレイと比較して視認者にどの位明るく見えるかの尺度である。特に、光学フィルムの利得は、光学フィルム無しのディスプレイシステムの明るさに対する光学フィルム付きのディスプレイシステム(又はバックライトなどのその一部)の明るさの比である。明るさは、一般に、視認方位の関数であるので、利得は視認方位の関数でもある。方位をいっさい表示せずに、利得を参照する場合には、通常、軸上の性能が仮定される。高利得は、法線及び斜め方向の両方から入射する光に対してブロック軸に対して極めて高い反射率と、通過軸に対する極めて高い透過率(極めて低い反射率)を有する、反射型偏光子と通常関連する。これは、極めて高いブロック軸反射率によって、使用可能でない偏光の光線を反射してバックライトの中に戻して、使用可能な偏光に転換することができる機会が最大となるため、及び極めて低い通過軸反射率によって、使用可能な偏光の光線がバックライトからLCパネルに向かって最小損失で通る機会が最大となるためである。
【0024】
完全RGBカラーディスプレイシステムの文脈における反射型偏光子の別の性能尺度は、反射又は透過におけるスペクトル不均一性の結果として、部品が軸上及び軸外れの両方のシステムの中に導入する色の量である。
【0025】
コントラスト比、すなわち、その偏光軸が反射型偏光子の通過軸と整列している光の透過率の、その偏光軸が反射型偏光子のブロック軸と整列している光の透過率に対する比率は、反射型偏光子の性能を定量化するための他の重要な尺度である。コントラスト比は、反射型偏光子単独で測定してもよく、又は例えば液晶ディスプレイパネル及び吸収性偏光子と組み合わせ、バックライトに組み込まれた反射型偏光子に対して測定してもよい。それゆえコントラスト比は、全体的な通過光の透過率をより高くすること、又は全体的なブロック光の透過率をより低くすることにより、一般に改善され得る。
【0026】
一部の用途においては、より薄い反射型偏光子を作製することが望ましい。なお、ここで用いる「より薄い」とはまた、追加的な、光学的に活性層(例えば、光学的性能を改善するため)又は不活性層(例えば、物理的特性を改善するため)を追加するが、同じまたは同等の厚みを維持する能力をも指し得る。反射型偏光子内のミクロ層の光学的機能は、各ミクロ層の具体的な光学的厚さとリンクしており、各ミクロ層を薄くすることのみにより、同じ光学的性質を実現することは不可能である場合も多い。厚さを減らすための他の選択肢は、賢明な層プロファイル制御を通じて行うものであり、それはすなわち、ある場合においては、特定のミクロ層を選択的に省略し、結果として反射型偏光子全体を薄くすることである。かつては、この手法は、偏光子の全体的な厚さと、光学的性能とのトレードオフになると考えられており、例えば、反射型偏光子の厚さを減らすと、減らす前と同じくらい効果的に、問題の波長範囲の全帯域にわたり光を反射することができないので、コントラスト比が悪化するというものである。換言すると、最も厚い光学層(最も長い反射波長に対応する光学層)のいくつかが取り除かれると、ブロック光(その偏光軸が反射型偏光子のブロック軸と整列している光)の透過率が増加し、例えば吸収性偏光子と組み合わせた場合透過するブロック光のこのような増加は、コントラスト比の減少と対応するようである。しかしながら驚くべきことに、多層反射型偏光子のある種の層プロファイルの場合、一部の波長に対するブロック状態透過率の増加にも関わらず、吸収性偏光子と組み合わせた場合の全体的なコントラスト比は、それらの同じ波長に対するブロック状態透過率が低いより厚い多層反射型偏光子と比べて同等であるか又はより良くなっていた。本明細書に記載の反射型偏光子は、50μmより薄くてもよく、30μmより薄くてもよく、20μmより薄くてもよく、又は17μmより薄くてもよい。
【0027】
通過光及びブロック光の透過率スペクトルは、本開示の反射型偏光子を特徴付ける有用な方法であり得る。いくつかの実施形態においては、例えば、波長が400nm〜600nmの範囲か又は420nm〜600nmの範囲の場合、通過光の透過率が、90%以上であり得る。通過光の透過率は、入射角60°で測定してもよい。いくつかの実施形態においては、波長が400nm〜680nmの範囲の場合、入射角60°での通過光の透過率は、垂直入射での通過光の透過率以上となり得る。ブロック光スペクトルは、「傾斜した」タイプのスペクトルを有し得るが、垂直入射で測定したブロック光の平均透過率を、異なる波長範囲内で比較することにより特徴付けられ得る。例えば、波長600nm〜750nmの垂直入射でのブロック光の平均透過率は、波長420nm〜600nmの垂直入射でのブロック光の平均透過率よりも、約1.5倍大きいか、又は1.8倍大きい場合がある。いくつかの実施形態においては、波長600nm〜750nmの垂直入射でのブロック光の平均透過率は、波長400nm〜600nmの垂直入射でのブロック光の平均透過率よりも、約1.25倍大きいか、又は1.5倍大きい場合がある。いくつかの実施形態においては、ある波長範囲に対する、垂直入射でのブロック光の平均透過率に1つ又はそれより多くの限界を設けることが有益であり得るが、例えば、波長420nm〜750nmに対して、約4.5%以上であるが、12%以下であるようにするとよい。他の実施形態においては、波長730nm〜780nmに対して垂直入射でのブロック光の平均透過率は、約10%以上であるが、30%以下であり得る。
【0028】
本開示の反射型偏光子は、ある場合には、1つ又はそれより多くの吸収性偏光子、反射体、転向フィルム、プリズムフィルム、基体、光ガイド、液晶ディスプレイ、又は拡散体と組み合わせて、さまざまなディスプレイ装置に含めるのに好適であり得る。本開示はまた、本明細書で説明される反射型偏光子を含む光学的積層体及びバックライトも意図する。
【実施例】
【0029】
比較例C1
複屈折率反射型偏光子を、以下のようにして準備した。米国特許第6,088,159号(Weberら)の実施例において記載されているように、3つの多層光学フィルムパケットが共押出しされた。米国特許第6,352,761号(Hebrinkら)に一般的に記載のポリマーを、光学層用に用いた。第1のポリマー(第1の光学層)は、121℃〜123℃のTgを有する、ポリエチレンナフタレート(PEN)ホモポリマー(100モル%のナフタレンジカルボキシレートと100モル%のエチレングリコール)であった。第2のポリマー(第2の光学層)は、カルボキシレートとしての、55モル%のナフタレート及び45モル%のテレフタレート、並びにグリコールとしての、95.8モル%のエチレングリコール、4モル%のヘキサンジオール、及び0.2モル%のトリメチロールプロパンを有する、第1のポリエチレンナフタレートコポリマー(coPEN)であった。第2のポリマーは、94℃のTgを有していた。表面薄層に用いるポリマーは、カルボキシレートとしての、75モル%のナフタレート及び25モル%のテレフタレート、並びにグリコールとしての、95.8モル%のエチレングリコール、4モル%のヘキサンジオール、及び0.2モル%のトリメチロールプロパンを有する、第2のcoPENであった。第2のポリマーは、101℃のTgを有していた。
【0030】
反射型偏光子は、「多層ポリマーフィルムを製造するためのフィードブロック」と題された、米国特許出願公開第2011/0272849に記載のフィードブロック法を用いて製造された。PEN及び第1のcoPENポリマーが別々の押出し機から多層共押出しフィードブロックに送られ、そこでPEN及び第1のcoPENポリマーが、275層の交互に配置された光学層と、その両側により厚いcoPEN材料の保護境界層とを有する合計277層のパケットに作り上げられた。フィードブロックから、多層溶融物が1つの三つ折り増層装置を介して運搬され、829層を有する構造体を得た。第2のcoPENの表面薄層がその構造体に追加され、831層を有する最終構造体を得た。次にこの多層溶融物を、ポリエステルフィルムを製造するための従来の方法で、フィルム用ダイを介して冷却ロール上に鋳込んで、その上で鋳込んだ溶融物を冷却した。次にこの鋳込まれたウェブを、商業規模のリニア幅出し機内で、米国特許出願公開第2007/0047080号(Stoverら)の実施例2Aに記載されているのと同様の温度及び引張りプロファイルで引き伸ばした。多層フィルムの製造中、各パケットの層プロファイルをターゲットとして、光学的性能と製造効率とを最適にバランスさせた。この層プロファイルは図1に示されており、第1のパケット110、第2のパケット120、第3のパケット130が含まれている。その結果として得られる通過及びブロック状態透過スペクトルが図2に示されており、垂直入射でのブロック光が曲線210として、入射角60°での通過光が曲線220として、垂直入射での通過光が曲線230として含まれている。フィルムは、静電容量式測定器によって測定すると、約92μmの厚さを有していた。
【0031】
比較例C2
複屈折率反射型偏光子を、以下のようにして準備した。1つの多層光学パケットを、「Low Layer Count Reflective Polarizer with Optimized Gain(ゲインを最適化した少ない層数の反射型偏光子)」と題された、米国特許出願公開第2011/0102891号に記載のようにして、共押出しした。米国特許第6,352,761号(Hebrinkら)に一般的に記載のポリマーを、光学層用に用いた。第1のポリマー(第1の光学層)は、121℃〜123℃のTgを有する、ポリエチレンナフタレート(PEN)ホモポリマー(100モル%のナフタレンジカルボキシレートと100モル%のエチレングリコール)であった。第2のポリマー(第2の光学層)は、90モル%のナフタレートと、約45モル% 90/10 PEN対55モル% PETGの比率でポリエチレンテレフタレートグリコール(PETG)を含む10モル%のコポリエステルとを有する、第1のポリエチレンナフタレートコポリマー(coPEN)のブレンド物であった。第2のポリマーは、約97℃〜100℃のTgを有していた。表面薄層用に用いたポリマーは、第2のポリマー層用に用いたのと同じものであった。
【0032】
反射型偏光子は、「多層ポリマーフィルムを製造するためのフィードブロック」と題された、米国特許出願公開第2011/0272849に記載のフィードブロック法を用いて製造された。材料が別々の押出し機から多層共押出しフィードブロックに送られ、そこで材料が、305層の交互に配置された光学層と、その両側により厚い、第2の光学層材料から形成される保護境界層とを有する合計307層のパケットに作り上げられた。第2の光学層材料から形成される表面薄層が上記の構造体に追加され、307層を有する最終構造体を得た。次にこの多層溶融物を、ポリエステルフィルムを製造するための従来の方法で、フィルム用ダイを介して冷却ロール上に鋳込んで、その上で鋳込んだ溶融物を冷却した。次にこの鋳込まれたウェブを、商業規模のリニア幅出し機内で、米国特許出願公開第2007/0047080号(Stoverら)の実施例2Aに記載されているのと同様の温度及び引張りプロファイルで引き伸ばした。多層フィルムの製造中、各パケットの層プロファイルをターゲットとして、光学的性能と製造効率とを最適にバランスさせた。この層プロファイルが、図3に示されている。その結果として得られる通過及びブロック状態透過スペクトルが図4に示されており、垂直入射でのブロック光が曲線410として、入射角60°での通過光が曲線420として含まれている。こうして得られたフィルムは、静電容量式測定器によって測定すると、約35μmの厚さを有していた。
【0033】
比較例C3
複屈折率反射型偏光子を、比較例2と類似の方法により以下のように準備した。1つの多層光学パケットを共押出しした。パケットは、275層の交互に配置された、90/10 coPEN、すなわち90%のポリエチレンナフタレート(PEN)及び10%のポリエチレンテレフタレート(PET)からなるポリマーの層と、ポリカーボネート及びコポリエステルのブレンド物(PC:coPET)により作製された低屈折率等方性層と、を含んでいた。低屈折率層は、約1.57の屈折率を有し、かつ一軸配向に、実質的に等方性であった。PC:coPETモル比は、約42.5モル%のポリカーボネートに対し57.5モル%のcoPETであり、この材料は、105℃のTgを有していた。この等方性材料は、引き伸ばした後、その2つの非伸長方向の屈折率が、複屈折率材料の非伸長方向の屈折率に実質的に一致するように、他方伸長方向においては、複屈折率層と非複屈折率層との間に、実質的な不一致が存在するように選択された。
【0034】
90/10 PENポリマー及びPC:coPETポリマーが別々の押出し機から多層共押出しフィードブロックに送られ、そこで、これらのポリマーが、275層の交互に配置された光学層と、その両側により厚いPC:coPETポリマーの保護境界層とを有する合計277層のパケットに作り上げられた。フィードブロックの後、表面薄層が追加されたが、その表面薄層用に用いたポリマーは、50モル%のPCと50モル%のcoPETというモル比を有し、110℃のTgを有する第2のPC:coPETであった。次にこの多層溶融物を、ポリエステルフィルムを製造するための従来の方法で、フィルム用ダイを介して冷却ロール上に鋳込んで、その上で鋳込んだ溶融物を冷却した。次にこの鋳込まれたウェブを、米国特許公開第7,104,776号(Merrillら)に記載されているようなパラボラ幅出し機内で、米国特許出願公開第2007/0047080号(Stoverら)の実施例2Aに記載されているのと同様の温度及び引張り度(約6.0)で引き伸ばした。
【0035】
多層フィルムの製造中、唯一のパケットのリニア層プロファイルをターゲットとして、光学的性能と製造効率とを最適にバランスさせた。この層プロファイルが、図5に示されている。ターゲットとした傾きは、約0.24nm/層であった。その結果として得られる通過及びブロック状態透過スペクトルが図6に示されており、垂直入射でのブロック光が曲線610として、入射角60°での通過光が曲線620として、垂直入射での通過光が曲線630として含まれている。こうして得られたフィルムは、静電容量式測定器によって測定すると、約26.5μmの厚さを有していた。
【0036】
比較例C4
複屈折率反射型偏光子を、比較例C3と類似の方法により以下のように準備した。1つの多層光学パケットを共押出しした。パケットは、183層の交互に配置された、90/10 coPEN、すなわち90%のポリエチレンナフタレート(PEN)及び10%のポリエチレンテレフタレート(PET)からなるポリマーの層と、低屈折率等方性層と、を含んでいた。低屈折率層は、ポリカーボネートとコポリエステルとのブレンド物(PC:coPET)により、屈折率が約1.57となり、得られる材料が一軸配向に実質的に等方性であるように作製された。PC:coPETは、約42.5モル%のポリカーボネートに対し57.5モル%のモル比のcoPETであり、105℃のTgを有していた。この等方性材料は、引き伸ばした後、その2つの非伸長方向の屈折率が、複屈折率材料の非伸長方向の屈折率に実質的に一致するように、他方伸長方向においては、複屈折率層と非複屈折率層との間に、実質的な不一致が存在するように選択された。パラボラ式幅出し機において用いた引張り比は、約6.5であった。
【0037】
90/10 PENポリマー及びPC:coPETポリマーが別々の押出し機から多層共押出しフィードブロックに送られ、そこで、これらのポリマーが、183層の交互に配置された光学層と、その両側により厚いPC:coPET材料の保護境界層とを有する合計185層のパケットに作り上げられた。多層フィルムの製造中、唯一のパケットのリニア層プロファイルをターゲットとして、光学的性能と製造効率とを最適にバランスさせた。この層プロファイルが、図7に示されている。ターゲットとした傾きは、約0.34nm/層であった。その結果として得られる通過及びブロック状態透過スペクトルが下記図8に示されており、垂直入射でのブロック光が曲線810として、入射角60°での通過光が曲線820として、垂直入射での通過光が曲線830として含まれている。こうして得られたフィルムは、静電容量式測定器によって測定すると、約16.5μmの厚さを有していた。
【0038】
比較例C5
複屈折率反射型偏光子を、層厚プロファイルを図9に示されているように選択した点以外は比較例C4と同様にして用意した。プロファイルはほぼ直線的であり、ターゲットとなる傾きは、約0.40nm/層であった。その結果として得られる通過及びブロック状態透過スペクトルが図10に示されており、垂直入射でのブロック光が曲線1010として、入射角60°での通過光が曲線1020として、垂直入射での通過光が曲線1030として含まれている。こうして得られたフィルムは、静電容量式測定器によって測定すると、約16.3μmの厚さを有していた。このように厚さを減らせたことは、ブロック状態スペクトルが拡がり、その結果、より低い波長に、平均してより多くの層を配置できたことによるものであった。
【0039】
(実施例1)
183層の交互に配置された光学層を含む反射型偏光子を、層プロファイルを図11に示されているように修正した点以外は比較例C4に説明したのと同様の方法で作製した。図12は垂直入射でのブロック光を曲線1210として、入射角60°での通過光を曲線1220として、垂直入射での通過光を曲線1230として含むが、その図12に示すように、上記のようにして作製した結果、傾きのあるブロック状態スペクトルと、入射角0°と60°の両方で実質的に平坦な通過状態スペクトルが得られた。層1〜層150に対するターゲットとなる傾きは約0.33nm/層であり、層151〜層183に対しては、ターゲットとなる傾きは約0.80nm/層であった。なお、層1〜層150に対してターゲットとした傾きは、比較例C4に対するものとほぼ同様であり、層151〜層183の傾きは、この量の2倍よりも大きかったという点に留意されたい。こうして得られたフィルムは、静電容量式測定器によって測定すると、約16.3μmの厚さを有していた。
【0040】
(実施例2)
183層の光学層を有する反射型偏光子が、ブロック状態の透過率を低くし、その一方で同様の傾斜したブロック状態スペクトルを維持するために、引張り比を約6.5から約6.0〜6.2に引き下げた点以外は、実施例1に説明したのと同様の方法で作製された。その通過及びブロック状態スペクトルが図13に示されており、垂直入射でのブロック光が曲線1310として、入射角60°での通過光が曲線1320として、垂直入射での通過光が曲線1330として含まれている。こうして得られたフィルムは、静電容量式測定器によって測定すると、約16.3μmの厚さを有していた。
【0041】
(実施例3)
183層の光学層を含む反射型偏光子を、層プロファイルを図14に示されているように修正した点以外は実施例1に説明したのと同様の方法で作製した。スペクトルは図15に示されているが、同図には垂直入射でのブロック光が曲線1510として、入射角60°での通過光が曲線1520として含まれ、通過状態スペクトラムは、入射角60°のスペクトラムで実質的に平坦である一方で、垂直入射でのブロック状態スペクトルは傾斜していたということがわかる。層1〜層150に対するターゲットとなる傾きは約0.33nm/層であり、層151〜層183に対しては、ターゲットとなる傾きは約0.90nm/層であった。こうして得られたフィルムは、静電容量式測定器によって測定すると、約16.3μmの厚さを有していた。
【0042】
(実施例4)
183層の光学層を含む反射型偏光子を、層プロファイルを図16に示されているように修正した点以外は実施例1に説明したのと同様の方法で作製した。スペクトルは図17に示されているが、同図には、垂直入射でのブロック光が曲線1710として、入射角60°での通過光が曲線1720として、垂直入射での通過光が曲線1730として含まれ、入射角0°及び60°の両方に対して通過状態スペクトルは実質的に平坦である一方で、ブロック状態スペクトルは傾斜していたということがわかる。層1〜層150に対するターゲットとなる傾きは約0.30nm/層であり、層151〜層183に対するターゲットとなる傾きは約0.90nm/層であった。こうして得られたフィルムは、静電容量式測定器によって測定すると、約16.3μmの厚さを有していた。
【0043】
表1は、ウェブ横断平均パーセント透過率の値を、さまざまな実施例について、入射角0°でのブロック状態に対して示す。表2は、入射角0°での通過状態の平均透過率の値と、選択された2つの波長領域間での透過率の値との差を示す。表3は、入射角60°での通過状態の平均透過率の値と、選択された2つの波長領域間での透過率の値との差を示す。比較例C1及びC2は、「傾斜」タイプのスペクトラムを有するが、比較例C3〜C5及び実施例1〜4と比べて、角度の関数としての通過状態の透過率の変化が、より劇的となっている。
【0044】
このデータは、層プロファイルを傾斜したスペクトルをターゲットにして調節することにより、通過状態の透過率を高く「平坦」に維持しつつ、ブロック状態透過率の改善が実現可能であるということを示している。吸収性偏光子と組み合わせた場合、上記のことにより、吸収性偏光子がコントラスト比を減らしつつなお、明るさを改善することが可能になる。あるいは、表2及び表3のデータが示唆するように、ディスプレイ装置内のシステムの明るさを維持しながら、コントラスト比を改善することができる。
【0045】
【表1】
【0046】
【表2】
【0047】
【表3】
【0048】
LCDパネルを有する、市販のタブレット型コンピューターを入手した。タブレットのLCDパネルの背後にあるフィルムは、反射型偏光子が接着剤で取り付けられた吸収性偏光子を含んでいた。タブレット内の反射型偏光子は、比較例3の反射型偏光子と非常に類似したものであった。吸収性偏光子に取り付けられていた反射型偏光子を取り外し、さまざまな比較例及び実施例のフィルムを、光学的に透明な接着剤で取り付けた。次に、デバイスをともに入手したまさに同じバックライトアセンブリを用いて、ディスプレイを組み立て直した。ディスプレイの輝度を、Eldim−Optics社(フランス、Herouville Saint−Clair)より入手可能な、EZ Contrast XL 88W Conoscope(モデルXL88W−R−111124)を使用して極角の関数として測定した。輝度のデータが表4に示され、ディスプレイ内コントラストのデータが表5に示されている。両方の表及び対応するデータに対して、「入手した時点の」ディスプレイ(比較例3に相当するものである)に対するパーセント差異が計算された。
【0049】
【表4】
【0050】
【表5】
【0051】
以下は、本開示による例示的な実施形態である。
項目1通過光を実質的に透過し、ブロック光を実質的に反射する反射型偏光子であって、
垂直入射する波長600nm〜750nmのブロック光の平均透過率が、垂直入射する波長420nm〜600nmのブロック光の平均透過率の約1.5倍以上であり、かつ
波長が400nm〜680nmの範囲の場合、入射角60°で測定した通過光の透過率が90%以上である、反射型偏光子。
【0052】
項目2垂直入射する波長600nm〜750nmのブロック光の平均透過率が、垂直入射する波長420nm〜600nmのブロック光の平均透過率の約1.8倍以上である、項目1に記載の反射型偏光子。
【0053】
項目3通過光を実質的に透過し、ブロック光を実質的に反射する反射型偏光子であって、
垂直入射する波長600nm〜750nmのブロック光の平均透過率が、垂直入射する波長400nm〜600nmのブロック光の平均透過率の約1.25倍以上であり、かつ
波長が400nm〜680nmの範囲の場合、入射角60°で測定した通過光の透過率が90%以上である、反射型偏光子。
【0054】
項目4垂直入射する波長600nm〜750nmのブロック光の平均透過率が、垂直入射する波長400nm〜600nmのブロック光の平均透過率の約1.5倍以上である、項目3に記載の反射型偏光子。
【0055】
項目5波長が400nm〜600nmの範囲の場合、垂直入射でのブロック光の平均透過率が約5%以下である、項目1〜4のいずれか一項目に記載の反射型偏光子。
【0056】
項目6波長が420nm〜600nmの範囲の場合、垂直入射でのブロック光の平均透過率が約5%以下である、項目1〜4のいずれか一項目に記載の反射型偏光子。
【0057】
項目7通過光を実質的に透過し、ブロック光を実質的に反射する反射型偏光子であって、
波長が600nm〜750nmの範囲の場合、垂直入射でのブロック光の平均透過率が約5%以上であり、かつ
波長が400nm〜680nmの範囲の場合、入射角60°で測定した通過光の透過率が90%以上である、反射型偏光子。
【0058】
項目8波長が400nm〜600nmの範囲の場合、垂直入射でのブロック光の平均透過率が約5%以下である、項目7に記載の反射型偏光子。
【0059】
項目9波長が600nm〜680nmの範囲の場合、垂直入射でのブロック光の平均透過率が4%以上である、項目7又は8に記載の反射型偏光子。
【0060】
項目10波長が680nm〜730nmの範囲の場合、垂直入射でのブロック光の平均透過率が約8%以上である、項目7〜9のいずれか一項目に記載の反射型偏光子。
【0061】
項目11通過光を実質的に透過し、ブロック光を実質的に反射する反射型偏光子であって、
波長が400nm〜600nmの範囲の場合、垂直入射でのブロック光の平均透過率が約5%以下であり、
波長が600nm〜680nmの範囲の場合、垂直入射でのブロック光の平均透過率が4%以上であり、
波長が680nm〜730nmの範囲の場合、垂直入射でのブロック光の平均透過率が約8%以上であり、
波長が730nm〜780nmの範囲の場合、垂直入射でのブロック光の平均透過率が約10%以上であり、かつ
波長が400nm〜680nmの範囲の場合、入射角60°で測定した通過光の透過率が90%以上である、反射型偏光子。
【0062】
項目12通過光を実質的に透過し、ブロック光を実質的に反射する反射型偏光子であって、
波長420nm〜750nmの垂直入射でのブロック光の平均透過率が約4.5%以上であるが、12%以下であり、かつ
波長が400nm〜680nmの範囲の場合、入射角60°で測定した通過光の透過率が90%以上である、反射型偏光子。
【0063】
項目13通過光を実質的に透過し、ブロック光を実質的に反射する反射型偏光子であって、
波長が730nm〜780nmの範囲の場合、垂直入射でのブロック光の平均透過率が約10%以上であるが、30%以下であり、かつ
波長が400nm〜680nmの範囲の場合、入射角60°で測定した通過光の透過率が90%以上である、反射型偏光子。
【0064】
項目14波長が600nm〜680nmの範囲の場合、垂直入射でのブロック光の平均透過率が4%以上であるが、15%以下である、項目13に記載の反射型偏光子。
【0065】
項目15波長が680nm〜730nmの範囲の場合、垂直入射でのブロック光の平均透過率が約8%以上であるが、25%以下である、項目13又は14に記載の反射型偏光子。
【0066】
項目16通過光を実質的に透過し、ブロック光を実質的に反射する反射型偏光子であって、
波長600nm〜750nmの垂直入射でのブロック光の平均透過率が、波長420nm〜600nmの垂直入射でのブロック光の平均透過率の約1.5倍以上であり、かつ
波長が400nm〜680nmの範囲の場合、入射角60°で測定した通過光の透過率が、垂直入射で測定した通過光の透過率以上である反射型偏光子。
【0067】
項目17前記反射型偏光子が26μmよりも薄い、項目1〜16のいずれか一項目に記載の反射型偏光子。
【0068】
項目18項目1〜17のいずれか一項目に記載の反射型偏光子を含む、光学的積層体。
【0069】
項目19吸収性偏光子を更に含む、項目18に記載の光学的積層体。
【0070】
項目20 LCDパネルを更に含む、項目18又は19に記載の光学的積層体。
【0071】
項目21項目18〜20のいずれか一項目に記載の光学的積層体を含む、バックライト。
【0072】
本出願で引用されたすべての米国特許及び米国特許出願は、完全に記載されたものとして、参照により本明細書に組み込まれる。本発明は、先に記載された特定の実施例及び実施形態に限定されると考慮すべきではなく、このような実施形態は、本発明の様々な態様の説明を容易にするために詳細に記載される。むしろ、本発明は、添付の特許請求の範囲及びその等価物によって定義されるような本発明の範囲内に包含される様々な修正、等価プロセス、及び代替的装置を含む、本発明のすべての態様を網羅するものと理解すべきである。本発明の実施態様の一部を以下の態様[1]−[21]に記載する。
[態様1]
通過光を実質的に透過し、ブロック光を実質的に反射する反射型偏光子であって、
垂直入射する波長600nm〜750nmのブロック光の平均透過率が、垂直入射する波長420nm〜600nmのブロック光の平均透過率の約1.5倍以上であり、かつ
波長が400nm〜680nmの範囲の場合、入射角60°で測定した通過光の透過率が90%以上である、反射型偏光子。
[態様2]
垂直入射する波長600nm〜750nmのブロック光の平均透過率が、垂直入射する波長420nm〜600nmのブロック光の平均透過率の約1.8倍以上である、態様1に記載の反射型偏光子。
[態様3]
通過光を実質的に透過し、ブロック光を実質的に反射する反射型偏光子であって、
垂直入射する波長600nm〜750nmのブロック光の平均透過率が、垂直入射する波長400nm〜600nmのブロック光の平均透過率の約1.25倍以上であり、かつ
波長が400nm〜680nmの範囲の場合、入射角60°で測定した通過光の透過率が90%以上である、反射型偏光子。
[態様4]
垂直入射する波長600nm〜750nmのブロック光の平均透過率が、垂直入射する波長400nm〜600nmのブロック光の平均透過率の約1.5倍以上である、態様3に記載の反射型偏光子。
[態様5]
波長が400nm〜600nmの範囲の場合、垂直入射でのブロック光の平均透過率が約5%以下である、態様1〜4のいずれか一項に記載の反射型偏光子。
[態様6]
波長が420nm〜600nmの範囲の場合、垂直入射でのブロック光の平均透過率が約5%以下である、態様1〜4のいずれか一項に記載の反射型偏光子。
[態様7]
通過光を実質的に透過し、ブロック光を実質的に反射する反射型偏光子であって、
波長が600nm〜750nmの範囲の場合、垂直入射でのブロック光の平均透過率が約5%以上であり、かつ
波長が400nm〜680nmの範囲の場合、入射角60°で測定した通過光の透過率が90%以上である、反射型偏光子。
[態様8]
波長が400nm〜600nmの範囲の場合、垂直入射でのブロック光の平均透過率が約5%以下である、態様7に記載の反射型偏光子。
[態様9]
波長が600nm〜680nmの範囲の場合、垂直入射でのブロック光の平均透過率が4%以上である、態様7又は8に記載の反射型偏光子。
[態様10]
波長が680nm〜730nmの範囲の場合、垂直入射でのブロック光の平均透過率が約8%以上である、態様7〜9のいずれか一項に記載の反射型偏光子。
[態様11]
通過光を実質的に透過し、ブロック光を実質的に反射する反射型偏光子であって、
波長が400nm〜600nmの範囲の場合、垂直入射でのブロック光の平均透過率が約5%以下であり、
波長が600nm〜680nmの範囲の場合、垂直入射でのブロック光の平均透過率が4%以上であり、
波長が680nm〜730nmの範囲の場合、垂直入射でのブロック光の平均透過率が約8%以上であり、
波長が730nm〜780nmの範囲の場合、垂直入射でのブロック光の平均透過率が約10%以上であり、かつ
波長が400nm〜680nmの範囲の場合、入射角60°で測定した通過光の透過率が90%以上である、反射型偏光子。
[態様12]
通過光を実質的に透過し、ブロック光を実質的に反射する反射型偏光子であって、
波長420nm〜750nmの垂直入射でのブロック光の平均透過率が約4.5%以上であるが、12%以下であり、かつ
波長が400nm〜680nmの範囲の場合、入射角60°で測定した通過光の透過率が90%以上である、反射型偏光子。
[態様13]
通過光を実質的に透過し、ブロック光を実質的に反射する反射型偏光子であって、
波長が730nm〜780nmの範囲の場合、垂直入射でのブロック光の平均透過率が約10%以上であるが、30%以下であり、かつ
波長が400nm〜680nmの範囲の場合、入射角60°で測定した通過光の透過率が90%以上である、反射型偏光子。
[態様14]
波長が600nm〜680nmの範囲の場合、垂直入射でのブロック光の平均透過率が4%以上であるが、15%以下である、態様13に記載の反射型偏光子。
[態様15]
波長が680nm〜730nmの範囲の場合、垂直入射でのブロック光の平均透過率が約8%以上であるが、25%以下である、態様13又は14に記載の反射型偏光子。
[態様16]
通過光を実質的に透過し、ブロック光を実質的に反射する反射型偏光子であって、
波長600nm〜750nmの垂直入射でのブロック光の平均透過率が、波長420nm〜600nmの垂直入射でのブロック光の平均透過率の約1.5倍以上であり、かつ
波長が400nm〜680nmの範囲の場合、入射角60°で測定した通過光の透過率が、垂直入射で測定した通過光の透過率以上である反射型偏光子。
[態様17]
前記反射型偏光子が26μmよりも薄い、態様1〜16のいずれか一項に記載の反射型偏光子。
[態様18]
態様1〜17のいずれか一項に記載の反射型偏光子を含む、光学的積層体。
[態様19]
吸収性偏光子を更に含む、態様18に記載の光学的積層体。
[態様20]
LCDパネルを更に含む、態様18又は19に記載の光学的積層体。
[態様21]
態様18〜20のいずれか一項に記載の光学的積層体を含む、バックライト。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
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図10
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図17