【実施例】
【0029】
比較例C1
複屈折率反射型偏光子を、以下のようにして準備した。米国特許第6,088,159号(Weberら)の実施例において記載されているように、3つの多層光学フィルムパケットが共押出しされた。米国特許第6,352,761号(Hebrinkら)に一般的に記載のポリマーを、光学層用に用いた。第1のポリマー(第1の光学層)は、121℃〜123℃のTgを有する、ポリエチレンナフタレート(PEN)ホモポリマー(100モル%のナフタレンジカルボキシレートと100モル%のエチレングリコール)であった。第2のポリマー(第2の光学層)は、カルボキシレートとしての、55モル%のナフタレート及び45モル%のテレフタレート、並びにグリコールとしての、95.8モル%のエチレングリコール、4モル%のヘキサンジオール、及び0.2モル%のトリメチロールプロパンを有する、第1のポリエチレンナフタレートコポリマー(coPEN)であった。第2のポリマーは、94℃のTgを有していた。表面薄層に用いるポリマーは、カルボキシレートとしての、75モル%のナフタレート及び25モル%のテレフタレート、並びにグリコールとしての、95.8モル%のエチレングリコール、4モル%のヘキサンジオール、及び0.2モル%のトリメチロールプロパンを有する、第2のcoPENであった。第2のポリマーは、101℃のTgを有していた。
【0030】
反射型偏光子は、「多層ポリマーフィルムを製造するためのフィードブロック」と題された、米国特許出願公開第2011/0272849に記載のフィードブロック法を用いて製造された。PEN及び第1のcoPENポリマーが別々の押出し機から多層共押出しフィードブロックに送られ、そこでPEN及び第1のcoPENポリマーが、275層の交互に配置された光学層と、その両側により厚いcoPEN材料の保護境界層とを有する合計277層のパケットに作り上げられた。フィードブロックから、多層溶融物が1つの三つ折り増層装置を介して運搬され、829層を有する構造体を得た。第2のcoPENの表面薄層がその構造体に追加され、831層を有する最終構造体を得た。次にこの多層溶融物を、ポリエステルフィルムを製造するための従来の方法で、フィルム用ダイを介して冷却ロール上に鋳込んで、その上で鋳込んだ溶融物を冷却した。次にこの鋳込まれたウェブを、商業規模のリニア幅出し機内で、米国特許出願公開第2007/0047080号(Stoverら)の実施例2Aに記載されているのと同様の温度及び引張りプロファイルで引き伸ばした。多層フィルムの製造中、各パケットの層プロファイルをターゲットとして、光学的性能と製造効率とを最適にバランスさせた。この層プロファイルは
図1に示されており、第1のパケット110、第2のパケット120、第3のパケット130が含まれている。その結果として得られる通過及びブロック状態透過スペクトルが
図2に示されており、垂直入射でのブロック光が曲線210として、入射角60°での通過光が曲線220として、垂直入射での通過光が曲線230として含まれている。フィルムは、静電容量式測定器によって測定すると、約92μmの厚さを有していた。
【0031】
比較例C2
複屈折率反射型偏光子を、以下のようにして準備した。1つの多層光学パケットを、「Low Layer Count Reflective Polarizer with Optimized Gain(ゲインを最適化した少ない層数の反射型偏光子)」と題された、米国特許出願公開第2011/0102891号に記載のようにして、共押出しした。米国特許第6,352,761号(Hebrinkら)に一般的に記載のポリマーを、光学層用に用いた。第1のポリマー(第1の光学層)は、121℃〜123℃のTgを有する、ポリエチレンナフタレート(PEN)ホモポリマー(100モル%のナフタレンジカルボキシレートと100モル%のエチレングリコール)であった。第2のポリマー(第2の光学層)は、90モル%のナフタレートと、約45モル% 90/10 PEN対55モル% PETGの比率でポリエチレンテレフタレートグリコール(PETG)を含む10モル%のコポリエステルとを有する、第1のポリエチレンナフタレートコポリマー(coPEN)のブレンド物であった。第2のポリマーは、約97℃〜100℃のTgを有していた。表面薄層用に用いたポリマーは、第2のポリマー層用に用いたのと同じものであった。
【0032】
反射型偏光子は、「多層ポリマーフィルムを製造するためのフィードブロック」と題された、米国特許出願公開第2011/0272849に記載のフィードブロック法を用いて製造された。材料が別々の押出し機から多層共押出しフィードブロックに送られ、そこで材料が、305層の交互に配置された光学層と、その両側により厚い、第2の光学層材料から形成される保護境界層とを有する合計307層のパケットに作り上げられた。第2の光学層材料から形成される表面薄層が上記の構造体に追加され、307層を有する最終構造体を得た。次にこの多層溶融物を、ポリエステルフィルムを製造するための従来の方法で、フィルム用ダイを介して冷却ロール上に鋳込んで、その上で鋳込んだ溶融物を冷却した。次にこの鋳込まれたウェブを、商業規模のリニア幅出し機内で、米国特許出願公開第2007/0047080号(Stoverら)の実施例2Aに記載されているのと同様の温度及び引張りプロファイルで引き伸ばした。多層フィルムの製造中、各パケットの層プロファイルをターゲットとして、光学的性能と製造効率とを最適にバランスさせた。この層プロファイルが、
図3に示されている。その結果として得られる通過及びブロック状態透過スペクトルが
図4に示されており、垂直入射でのブロック光が曲線410として、入射角60°での通過光が曲線420として含まれている。こうして得られたフィルムは、静電容量式測定器によって測定すると、約35μmの厚さを有していた。
【0033】
比較例C3
複屈折率反射型偏光子を、比較例2と類似の方法により以下のように準備した。1つの多層光学パケットを共押出しした。パケットは、275層の交互に配置された、90/10 coPEN、すなわち90%のポリエチレンナフタレート(PEN)及び10%のポリエチレンテレフタレート(PET)からなるポリマーの層と、ポリカーボネート及びコポリエステルのブレンド物(PC:coPET)により作製された低屈折率等方性層と、を含んでいた。低屈折率層は、約1.57の屈折率を有し、かつ一軸配向に、実質的に等方性であった。PC:coPETモル比は、約42.5モル%のポリカーボネートに対し57.5モル%のcoPETであり、この材料は、105℃のTgを有していた。この等方性材料は、引き伸ばした後、その2つの非伸長方向の屈折率が、複屈折率材料の非伸長方向の屈折率に実質的に一致するように、他方伸長方向においては、複屈折率層と非複屈折率層との間に、実質的な不一致が存在するように選択された。
【0034】
90/10 PENポリマー及びPC:coPETポリマーが別々の押出し機から多層共押出しフィードブロックに送られ、そこで、これらのポリマーが、275層の交互に配置された光学層と、その両側により厚いPC:coPETポリマーの保護境界層とを有する合計277層のパケットに作り上げられた。フィードブロックの後、表面薄層が追加されたが、その表面薄層用に用いたポリマーは、50モル%のPCと50モル%のcoPETというモル比を有し、110℃のTgを有する第2のPC:coPETであった。次にこの多層溶融物を、ポリエステルフィルムを製造するための従来の方法で、フィルム用ダイを介して冷却ロール上に鋳込んで、その上で鋳込んだ溶融物を冷却した。次にこの鋳込まれたウェブを、米国特許公開第7,104,776号(Merrillら)に記載されているようなパラボラ幅出し機内で、米国特許出願公開第2007/0047080号(Stoverら)の実施例2Aに記載されているのと同様の温度及び引張り度(約6.0)で引き伸ばした。
【0035】
多層フィルムの製造中、唯一のパケットのリニア層プロファイルをターゲットとして、光学的性能と製造効率とを最適にバランスさせた。この層プロファイルが、
図5に示されている。ターゲットとした傾きは、約0.24nm/層であった。その結果として得られる通過及びブロック状態透過スペクトルが
図6に示されており、垂直入射でのブロック光が曲線610として、入射角60°での通過光が曲線620として、垂直入射での通過光が曲線630として含まれている。こうして得られたフィルムは、静電容量式測定器によって測定すると、約26.5μmの厚さを有していた。
【0036】
比較例C4
複屈折率反射型偏光子を、比較例C3と類似の方法により以下のように準備した。1つの多層光学パケットを共押出しした。パケットは、183層の交互に配置された、90/10 coPEN、すなわち90%のポリエチレンナフタレート(PEN)及び10%のポリエチレンテレフタレート(PET)からなるポリマーの層と、低屈折率等方性層と、を含んでいた。低屈折率層は、ポリカーボネートとコポリエステルとのブレンド物(PC:coPET)により、屈折率が約1.57となり、得られる材料が一軸配向に実質的に等方性であるように作製された。PC:coPETは、約42.5モル%のポリカーボネートに対し57.5モル%のモル比のcoPETであり、105℃のTgを有していた。この等方性材料は、引き伸ばした後、その2つの非伸長方向の屈折率が、複屈折率材料の非伸長方向の屈折率に実質的に一致するように、他方伸長方向においては、複屈折率層と非複屈折率層との間に、実質的な不一致が存在するように選択された。パラボラ式幅出し機において用いた引張り比は、約6.5であった。
【0037】
90/10 PENポリマー及びPC:coPETポリマーが別々の押出し機から多層共押出しフィードブロックに送られ、そこで、これらのポリマーが、183層の交互に配置された光学層と、その両側により厚いPC:coPET材料の保護境界層とを有する合計185層のパケットに作り上げられた。多層フィルムの製造中、唯一のパケットのリニア層プロファイルをターゲットとして、光学的性能と製造効率とを最適にバランスさせた。この層プロファイルが、
図7に示されている。ターゲットとした傾きは、約0.34nm/層であった。その結果として得られる通過及びブロック状態透過スペクトルが下記
図8に示されており、垂直入射でのブロック光が曲線810として、入射角60°での通過光が曲線820として、垂直入射での通過光が曲線830として含まれている。こうして得られたフィルムは、静電容量式測定器によって測定すると、約16.5μmの厚さを有していた。
【0038】
比較例C5
複屈折率反射型偏光子を、層厚プロファイルを
図9に示されているように選択した点以外は比較例C4と同様にして用意した。プロファイルはほぼ直線的であり、ターゲットとなる傾きは、約0.40nm/層であった。その結果として得られる通過及びブロック状態透過スペクトルが
図10に示されており、垂直入射でのブロック光が曲線1010として、入射角60°での通過光が曲線1020として、垂直入射での通過光が曲線1030として含まれている。こうして得られたフィルムは、静電容量式測定器によって測定すると、約16.3μmの厚さを有していた。このように厚さを減らせたことは、ブロック状態スペクトルが拡がり、その結果、より低い波長に、平均してより多くの層を配置できたことによるものであった。
【0039】
(実施例1)
183層の交互に配置された光学層を含む反射型偏光子を、層プロファイルを
図11に示されているように修正した点以外は比較例C4に説明したのと同様の方法で作製した。
図12は垂直入射でのブロック光を曲線1210として、入射角60°での通過光を曲線1220として、垂直入射での通過光を曲線1230として含むが、その
図12に示すように、上記のようにして作製した結果、傾きのあるブロック状態スペクトルと、入射角0°と60°の両方で実質的に平坦な通過状態スペクトルが得られた。層1〜層150に対するターゲットとなる傾きは約0.33nm/層であり、層151〜層183に対しては、ターゲットとなる傾きは約0.80nm/層であった。なお、層1〜層150に対してターゲットとした傾きは、比較例C4に対するものとほぼ同様であり、層151〜層183の傾きは、この量の2倍よりも大きかったという点に留意されたい。こうして得られたフィルムは、静電容量式測定器によって測定すると、約16.3μmの厚さを有していた。
【0040】
(実施例2)
183層の光学層を有する反射型偏光子が、ブロック状態の透過率を低くし、その一方で同様の傾斜したブロック状態スペクトルを維持するために、引張り比を約6.5から約6.0〜6.2に引き下げた点以外は、実施例1に説明したのと同様の方法で作製された。その通過及びブロック状態スペクトルが
図13に示されており、垂直入射でのブロック光が曲線1310として、入射角60°での通過光が曲線1320として、垂直入射での通過光が曲線1330として含まれている。こうして得られたフィルムは、静電容量式測定器によって測定すると、約16.3μmの厚さを有していた。
【0041】
(実施例3)
183層の光学層を含む反射型偏光子を、層プロファイルを
図14に示されているように修正した点以外は実施例1に説明したのと同様の方法で作製した。スペクトルは
図15に示されているが、同図には垂直入射でのブロック光が曲線1510として、入射角60°での通過光が曲線1520として含まれ、通過状態スペクトラムは、入射角60°のスペクトラムで実質的に平坦である一方で、垂直入射でのブロック状態スペクトルは傾斜していたということがわかる。層1〜層150に対するターゲットとなる傾きは約0.33nm/層であり、層151〜層183に対しては、ターゲットとなる傾きは約0.90nm/層であった。こうして得られたフィルムは、静電容量式測定器によって測定すると、約16.3μmの厚さを有していた。
【0042】
(実施例4)
183層の光学層を含む反射型偏光子を、層プロファイルを
図16に示されているように修正した点以外は実施例1に説明したのと同様の方法で作製した。スペクトルは
図17に示されているが、同図には、垂直入射でのブロック光が曲線1710として、入射角60°での通過光が曲線1720として、垂直入射での通過光が曲線1730として含まれ、入射角0°及び60°の両方に対して通過状態スペクトルは実質的に平坦である一方で、ブロック状態スペクトルは傾斜していたということがわかる。層1〜層150に対するターゲットとなる傾きは約0.30nm/層であり、層151〜層183に対するターゲットとなる傾きは約0.90nm/層であった。こうして得られたフィルムは、静電容量式測定器によって測定すると、約16.3μmの厚さを有していた。
【0043】
表1は、ウェブ横断平均パーセント透過率の値を、さまざまな実施例について、入射角0°でのブロック状態に対して示す。表2は、入射角0°での通過状態の平均透過率の値と、選択された2つの波長領域間での透過率の値との差を示す。表3は、入射角60°での通過状態の平均透過率の値と、選択された2つの波長領域間での透過率の値との差を示す。比較例C1及びC2は、「傾斜」タイプのスペクトラムを有するが、比較例C3〜C5及び実施例1〜4と比べて、角度の関数としての通過状態の透過率の変化が、より劇的となっている。
【0044】
このデータは、層プロファイルを傾斜したスペクトルをターゲットにして調節することにより、通過状態の透過率を高く「平坦」に維持しつつ、ブロック状態透過率の改善が実現可能であるということを示している。吸収性偏光子と組み合わせた場合、上記のことにより、吸収性偏光子がコントラスト比を減らしつつなお、明るさを改善することが可能になる。あるいは、表2及び表3のデータが示唆するように、ディスプレイ装置内のシステムの明るさを維持しながら、コントラスト比を改善することができる。
【0045】
【表1】
【0046】
【表2】
【0047】
【表3】
【0048】
LCDパネルを有する、市販のタブレット型コンピューターを入手した。タブレットのLCDパネルの背後にあるフィルムは、反射型偏光子が接着剤で取り付けられた吸収性偏光子を含んでいた。タブレット内の反射型偏光子は、比較例3の反射型偏光子と非常に類似したものであった。吸収性偏光子に取り付けられていた反射型偏光子を取り外し、さまざまな比較例及び実施例のフィルムを、光学的に透明な接着剤で取り付けた。次に、デバイスをともに入手したまさに同じバックライトアセンブリを用いて、ディスプレイを組み立て直した。ディスプレイの輝度を、Eldim−Optics社(フランス、Herouville Saint−Clair)より入手可能な、EZ Contrast XL 88W Conoscope(モデルXL88W−R−111124)を使用して極角の関数として測定した。輝度のデータが表4に示され、ディスプレイ内コントラストのデータが表5に示されている。両方の表及び対応するデータに対して、「入手した時点の」ディスプレイ(比較例3に相当するものである)に対するパーセント差異が計算された。
【0049】
【表4】
【0050】
【表5】
【0051】
以下は、本開示による例示的な実施形態である。
項目1通過光を実質的に透過し、ブロック光を実質的に反射する反射型偏光子であって、
垂直入射する波長600nm〜750nmのブロック光の平均透過率が、垂直入射する波長420nm〜600nmのブロック光の平均透過率の約1.5倍以上であり、かつ
波長が400nm〜680nmの範囲の場合、入射角60°で測定した通過光の透過率が90%以上である、反射型偏光子。
【0052】
項目2垂直入射する波長600nm〜750nmのブロック光の平均透過率が、垂直入射する波長420nm〜600nmのブロック光の平均透過率の約1.8倍以上である、項目1に記載の反射型偏光子。
【0053】
項目3通過光を実質的に透過し、ブロック光を実質的に反射する反射型偏光子であって、
垂直入射する波長600nm〜750nmのブロック光の平均透過率が、垂直入射する波長400nm〜600nmのブロック光の平均透過率の約1.25倍以上であり、かつ
波長が400nm〜680nmの範囲の場合、入射角60°で測定した通過光の透過率が90%以上である、反射型偏光子。
【0054】
項目4垂直入射する波長600nm〜750nmのブロック光の平均透過率が、垂直入射する波長400nm〜600nmのブロック光の平均透過率の約1.5倍以上である、項目3に記載の反射型偏光子。
【0055】
項目5波長が400nm〜600nmの範囲の場合、垂直入射でのブロック光の平均透過率が約5%以下である、項目1〜4のいずれか一項目に記載の反射型偏光子。
【0056】
項目6波長が420nm〜600nmの範囲の場合、垂直入射でのブロック光の平均透過率が約5%以下である、項目1〜4のいずれか一項目に記載の反射型偏光子。
【0057】
項目7通過光を実質的に透過し、ブロック光を実質的に反射する反射型偏光子であって、
波長が600nm〜750nmの範囲の場合、垂直入射でのブロック光の平均透過率が約5%以上であり、かつ
波長が400nm〜680nmの範囲の場合、入射角60°で測定した通過光の透過率が90%以上である、反射型偏光子。
【0058】
項目8波長が400nm〜600nmの範囲の場合、垂直入射でのブロック光の平均透過率が約5%以下である、項目7に記載の反射型偏光子。
【0059】
項目9波長が600nm〜680nmの範囲の場合、垂直入射でのブロック光の平均透過率が4%以上である、項目7又は8に記載の反射型偏光子。
【0060】
項目10波長が680nm〜730nmの範囲の場合、垂直入射でのブロック光の平均透過率が約8%以上である、項目7〜9のいずれか一項目に記載の反射型偏光子。
【0061】
項目11通過光を実質的に透過し、ブロック光を実質的に反射する反射型偏光子であって、
波長が400nm〜600nmの範囲の場合、垂直入射でのブロック光の平均透過率が約5%以下であり、
波長が600nm〜680nmの範囲の場合、垂直入射でのブロック光の平均透過率が4%以上であり、
波長が680nm〜730nmの範囲の場合、垂直入射でのブロック光の平均透過率が約8%以上であり、
波長が730nm〜780nmの範囲の場合、垂直入射でのブロック光の平均透過率が約10%以上であり、かつ
波長が400nm〜680nmの範囲の場合、入射角60°で測定した通過光の透過率が90%以上である、反射型偏光子。
【0062】
項目12通過光を実質的に透過し、ブロック光を実質的に反射する反射型偏光子であって、
波長420nm〜750nmの垂直入射でのブロック光の平均透過率が約4.5%以上であるが、12%以下であり、かつ
波長が400nm〜680nmの範囲の場合、入射角60°で測定した通過光の透過率が90%以上である、反射型偏光子。
【0063】
項目13通過光を実質的に透過し、ブロック光を実質的に反射する反射型偏光子であって、
波長が730nm〜780nmの範囲の場合、垂直入射でのブロック光の平均透過率が約10%以上であるが、30%以下であり、かつ
波長が400nm〜680nmの範囲の場合、入射角60°で測定した通過光の透過率が90%以上である、反射型偏光子。
【0064】
項目14波長が600nm〜680nmの範囲の場合、垂直入射でのブロック光の平均透過率が4%以上であるが、15%以下である、項目13に記載の反射型偏光子。
【0065】
項目15波長が680nm〜730nmの範囲の場合、垂直入射でのブロック光の平均透過率が約8%以上であるが、25%以下である、項目13又は14に記載の反射型偏光子。
【0066】
項目16通過光を実質的に透過し、ブロック光を実質的に反射する反射型偏光子であって、
波長600nm〜750nmの垂直入射でのブロック光の平均透過率が、波長420nm〜600nmの垂直入射でのブロック光の平均透過率の約1.5倍以上であり、かつ
波長が400nm〜680nmの範囲の場合、入射角60°で測定した通過光の透過率が、垂直入射で測定した通過光の透過率以上である反射型偏光子。
【0067】
項目17前記反射型偏光子が26μmよりも薄い、項目1〜16のいずれか一項目に記載の反射型偏光子。
【0068】
項目18項目1〜17のいずれか一項目に記載の反射型偏光子を含む、光学的積層体。
【0069】
項目19吸収性偏光子を更に含む、項目18に記載の光学的積層体。
【0070】
項目20 LCDパネルを更に含む、項目18又は19に記載の光学的積層体。
【0071】
項目21項目18〜20のいずれか一項目に記載の光学的積層体を含む、バックライト。
【0072】
本出願で引用されたすべての米国特許及び米国特許出願は、完全に記載されたものとして、参照により本明細書に組み込まれる。本発明は、先に記載された特定の実施例及び実施形態に限定されると考慮すべきではなく、このような実施形態は、本発明の様々な態様の説明を容易にするために詳細に記載される。むしろ、本発明は、添付の特許請求の範囲及びその等価物によって定義されるような本発明の範囲内に包含される様々な修正、等価プロセス、及び代替的装置を含む、本発明のすべての態様を網羅するものと理解すべきである。
本発明の実施態様の一部を以下の態様[1]−[21]に記載する。
[態様1]
通過光を実質的に透過し、ブロック光を実質的に反射する反射型偏光子であって、
垂直入射する波長600nm〜750nmのブロック光の平均透過率が、垂直入射する波長420nm〜600nmのブロック光の平均透過率の約1.5倍以上であり、かつ
波長が400nm〜680nmの範囲の場合、入射角60°で測定した通過光の透過率が90%以上である、反射型偏光子。
[態様2]
垂直入射する波長600nm〜750nmのブロック光の平均透過率が、垂直入射する波長420nm〜600nmのブロック光の平均透過率の約1.8倍以上である、態様1に記載の反射型偏光子。
[態様3]
通過光を実質的に透過し、ブロック光を実質的に反射する反射型偏光子であって、
垂直入射する波長600nm〜750nmのブロック光の平均透過率が、垂直入射する波長400nm〜600nmのブロック光の平均透過率の約1.25倍以上であり、かつ
波長が400nm〜680nmの範囲の場合、入射角60°で測定した通過光の透過率が90%以上である、反射型偏光子。
[態様4]
垂直入射する波長600nm〜750nmのブロック光の平均透過率が、垂直入射する波長400nm〜600nmのブロック光の平均透過率の約1.5倍以上である、態様3に記載の反射型偏光子。
[態様5]
波長が400nm〜600nmの範囲の場合、垂直入射でのブロック光の平均透過率が約5%以下である、態様1〜4のいずれか一項に記載の反射型偏光子。
[態様6]
波長が420nm〜600nmの範囲の場合、垂直入射でのブロック光の平均透過率が約5%以下である、態様1〜4のいずれか一項に記載の反射型偏光子。
[態様7]
通過光を実質的に透過し、ブロック光を実質的に反射する反射型偏光子であって、
波長が600nm〜750nmの範囲の場合、垂直入射でのブロック光の平均透過率が約5%以上であり、かつ
波長が400nm〜680nmの範囲の場合、入射角60°で測定した通過光の透過率が90%以上である、反射型偏光子。
[態様8]
波長が400nm〜600nmの範囲の場合、垂直入射でのブロック光の平均透過率が約5%以下である、態様7に記載の反射型偏光子。
[態様9]
波長が600nm〜680nmの範囲の場合、垂直入射でのブロック光の平均透過率が4%以上である、態様7又は8に記載の反射型偏光子。
[態様10]
波長が680nm〜730nmの範囲の場合、垂直入射でのブロック光の平均透過率が約8%以上である、態様7〜9のいずれか一項に記載の反射型偏光子。
[態様11]
通過光を実質的に透過し、ブロック光を実質的に反射する反射型偏光子であって、
波長が400nm〜600nmの範囲の場合、垂直入射でのブロック光の平均透過率が約5%以下であり、
波長が600nm〜680nmの範囲の場合、垂直入射でのブロック光の平均透過率が4%以上であり、
波長が680nm〜730nmの範囲の場合、垂直入射でのブロック光の平均透過率が約8%以上であり、
波長が730nm〜780nmの範囲の場合、垂直入射でのブロック光の平均透過率が約10%以上であり、かつ
波長が400nm〜680nmの範囲の場合、入射角60°で測定した通過光の透過率が90%以上である、反射型偏光子。
[態様12]
通過光を実質的に透過し、ブロック光を実質的に反射する反射型偏光子であって、
波長420nm〜750nmの垂直入射でのブロック光の平均透過率が約4.5%以上であるが、12%以下であり、かつ
波長が400nm〜680nmの範囲の場合、入射角60°で測定した通過光の透過率が90%以上である、反射型偏光子。
[態様13]
通過光を実質的に透過し、ブロック光を実質的に反射する反射型偏光子であって、
波長が730nm〜780nmの範囲の場合、垂直入射でのブロック光の平均透過率が約10%以上であるが、30%以下であり、かつ
波長が400nm〜680nmの範囲の場合、入射角60°で測定した通過光の透過率が90%以上である、反射型偏光子。
[態様14]
波長が600nm〜680nmの範囲の場合、垂直入射でのブロック光の平均透過率が4%以上であるが、15%以下である、態様13に記載の反射型偏光子。
[態様15]
波長が680nm〜730nmの範囲の場合、垂直入射でのブロック光の平均透過率が約8%以上であるが、25%以下である、態様13又は14に記載の反射型偏光子。
[態様16]
通過光を実質的に透過し、ブロック光を実質的に反射する反射型偏光子であって、
波長600nm〜750nmの垂直入射でのブロック光の平均透過率が、波長420nm〜600nmの垂直入射でのブロック光の平均透過率の約1.5倍以上であり、かつ
波長が400nm〜680nmの範囲の場合、入射角60°で測定した通過光の透過率が、垂直入射で測定した通過光の透過率以上である反射型偏光子。
[態様17]
前記反射型偏光子が26μmよりも薄い、態様1〜16のいずれか一項に記載の反射型偏光子。
[態様18]
態様1〜17のいずれか一項に記載の反射型偏光子を含む、光学的積層体。
[態様19]
吸収性偏光子を更に含む、態様18に記載の光学的積層体。
[態様20]
LCDパネルを更に含む、態様18又は19に記載の光学的積層体。
[態様21]
態様18〜20のいずれか一項に記載の光学的積層体を含む、バックライト。