(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記導光板の前記反対面には、前記入光面に入射された光であって前記入光面から前記終端面に向かう光、及び、前記反射部材により反射されて前記終端面から前記入光面に向かう光を、前記第1の光として前記出射面から前記第1の方向に出射させる複数の第2のプリズムが、前記入光面から前記終端面にかけて、前記出射面から段階的に離れるように形成されている、
請求項1〜5のいずれか1つに記載の面状照明装置。
前記入光面から前記終端面に向かう第3の方向と交差する第4の方向に前記第1のプリズム及び前記第2のプリズムが並んだプリズム列が、前記第3の方向に複数形成されている、
請求項6に記載の面状照明装置。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、実施形態に係る面状照明装置について図面を参照して説明する。なお、以下に説明する実施形態により面状照明装置の用途が限定されるものではない。また、図面は模式的なものであり、各要素の寸法の関係、各要素の比率などは、現実と異なる場合があることに留意する必要がある。図面の相互間においても、互いの寸法の関係や比率が異なる部分が含まれている場合がある。
【0010】
(第1の実施形態)
まず、
図1を用いて、面状照明装置1の構成の概要を説明する。
図1は、第1の実施形態に係る面状照明装置1の正面図である。
【0011】
図1に示すように、面状照明装置1は、ハウジングフレーム11と、FPC(Flexible Printed Circuits)12a,12bと、導光板13と、反射フィルム14と、線状光源15とを備える。線状光源15は、LED(Light Emitting Diode)15a,15bと、ライトバー15cと、プリズムシート15dと、拡散シート15eとを備える。面状照明装置1は、例えば、自動車のハイマウントストップランプやループランプ等に用いられる。
【0012】
ハウジングフレーム11は、FPC12a,12b、導光板13、反射フィルム14、線状光源15を保持し、収納する。ハウジングフレーム11は、例えば、合成樹脂や金属で形成されている。なお、
図1において、説明の便宜上、ハウジングフレーム11のZ軸のプラス方向側の部分の図示が省略されている。ハウジングフレーム11には、開口部11aが形成されている。開口部11aから光が出射される。
【0013】
FPC12aは、LED15aが実装される基板である。FPC12aは、LED15aが載置される面である実装面を有する。FPC12bは、LED15bが実装される基板である。FPC12bは、LED15bが載置される面である実装面を有する。
【0014】
FPC12a,12bには、図示しない駆動回路が接続されている。かかる駆動回路により、FPC12a,12bを介して、LED15a,15bが駆動されて光を発する(LED15a,15bが点灯する)。
【0015】
導光板13は、透明材料(例えば、ポリカーボネート樹脂)を用いて上面視で矩形状に形成されている。導光板13は、拡散シート15eが配置される側の側面である入光面13aと、反射フィルム14が配置される側の側面であり、入光面13aとは反対側の面である終端面13bと、主面13cとを有する。
【0016】
導光板13の入光面13a及び導光板13の終端面13bは、X軸方向に延伸する短冊状の面である。入光面13aには、拡散シート15eによって拡散された光が入射される。終端面13bからは、入光面13aに入射され、導光板13内を進んだ光の一部が漏れる。また、終端面13bには、反射フィルム14により反射された光が入射される。
【0017】
導光板13の主面13cは、XY平面に沿って広がる矩形状の平面である。主面13cは、入光面13aに入射された光が出射される出射面である。そのため、以下の説明では、「主面13c」を「出射面13c」と表記する場合がある。なお、出射面13cから出射される光には、反射フィルム14により反射された光、及び、反射フィルム14により反射されていない光が含まれる。
【0018】
導光板13は、所望の透光性を有する。例えば、導光板13は、全体が透けて、出射面13cとは反対側の後述する主面13d(
図9及び
図10参照)側に存在する物体が出射面13c側から視認できるような透光性を有する。
【0019】
反射フィルム14は、導光板13の終端面13b側に配置され、終端面13bから漏れる光を反射する。反射フィルム14により反射された光は、終端面13bから入射される。すなわち、反射フィルム14は、導光板13の入光面13aとは反対側の終端面13bに対向し、終端面13bから漏れる光を反射する。反射フィルム14は、反射部材の一例である。
【0020】
線状光源15は、光を出射する。線状光源15は、光源の一例である。
【0021】
線状光源15のLED15a,15bは、点状の光源である。LED15aは、光を発する発光面15a_1を有し、LED15bは、光を発する発光面15b_1を有する。LED15aは、発光面15a_1がライトバー15cの入光面15c_1に対向した状態で、入光面15c_1側に配置される。また、LED15bは、発光面15b_1がライトバー15cの入光面15c_2に対向した状態で、入光面15c_2側に配置される。したがって、LED15aは、入光面15c_1に入射される光を発し、LED15bは、入光面15c_2に入射される光を発する。
【0022】
また、LED15aの発光面15a_1とは反対側の面がFPC12aの実装面に載置され、LED15bの発光面15b_1とは反対側の面がFPC12bの実装面に載置される。すなわち、LED15a,15bは、トップビュー型のLEDである。なお、LED15a,15bは、サイドビュー型のLEDであってもよい。
【0023】
ライトバー15cは、点状の光源であるLED15a,15bにより入射された光を線状の光に変換して導光板13に向けて出射する。ライトバー15cは、棒状に形成され、入光面15c_1,15c_2、出射面15c_3、及び、出射面15c_3とは反対側の面15c_4を有する。ライトバー15cの入光面15c_1は、ライトバー15cの長手方向(X軸方向)における一端側の端面である。入光面15c_1には、LED15aが発した光が入射される。ライトバー15cの入光面15c_2は、ライトバー15cの長手方向における他端側の端面である。入光面15c_2には、LED15bが発した光が入射される。ライトバー15cの出射面15c_3は、入射された光を出射する。
【0024】
プリズムシート15dは、光の配光を制御する。プリズムシート15dは、ライトバー15cの出射面15c_3と拡散シート15eとの間に配置される。プリズムシート15dは、ライトバー15cの出射面15c_3と対向する一面15d_1と、一面15d_1とは反対側の面15d_2とを有する。プリズムシート15dは、ライトバー15cから出射された光の配光を制御して出射する。
【0025】
拡散シート15eは、光を拡散する。拡散シート15eは、プリズムシート15dの面15d_2と導光板13の入光面13aとの間に配置される。拡散シート15eは、プリズムシート15dから出射された光を拡散し、拡散された光を導光板13の入光面13aに向けて出射する。
【0026】
ここで、線状光源15(より具体的には、拡散シート15e)の輝度が均一な領域(厚み方向(Y軸方向)に平均化し、幅方向(Z軸方向)を1mm以下、好ましくは0.5mm以下の分解能で得られた輝度の最大値と最小値との比(最小値/最大値)が60パーセント以上、好ましくは、80パーセント以上となる領域)の長さ(X軸方向における寸法)が、導光板13の入光面13aの長さ(X軸方向における寸法)以上であることが好ましい。
【0027】
次に、
図2〜
図6を用いて、第1の実施形態に係るライトバー15cについて説明する。
図2は、第1の実施形態に係るライトバー15cを説明するための図である。
図2に示すように、ライトバー15cは、ライトバー15cの長手方向(X軸方向)において、入光面15c_1から中心15c_5(ライトバー15cの長手方向における中心)に向かうにつれて、厚み(Y軸方向における寸法)が小さくなる楔形状の第1部分15c_6及び第2部分15c_7を有する。また、ライトバー15cは、ライトバー15cの長手方向において、入光面15c_2から中心15c_5に向かうにつれて、厚みが小さくなる楔形状の第3部分15c_8及び第4部分15c_9を有する。
図2に示すように、XY平面の断面視において、ライトバー15cの形状は、中心15c_5を通る線分であってY軸に平行な線分に対して線対称となる。
【0028】
図2に示すように、第1部分15c_6は、出射面15c_3の一部、及び、出射面15c_3の一部とは反対側の面15c_10を有する。第2部分15c_7は、出射面15c_3の一部、及び、出射面15c_3の一部とは反対側の面15c_11を有する。第3部分15c_8は、出射面15c_3の一部、及び、出射面15c_3の一部とは反対側の面15c_12を有する。第4部分15c_9は、出射面15c_3の一部、及び、出射面15c_3の一部とは反対側の面15c_13を有する。
【0029】
図3は、第1部分15c_6及び第2部分15c_7の一部の拡大図である。
図3に示すように、XY平面の断面視において、プリズムシート15dの面15d_2(
図1参照)に平行な仮想的な面(XZ平面に平行な面)15c_14と面15c_10との成す角の角度φ1は、面15d_2に平行な仮想的な面(XZ平面に平行な面)15c_15と面15c_11との成す角の角度φ2よりも大きい。同様に、XY平面の断面視において、面15d_2に平行な仮想的な面と面15c_12(
図2参照)との成す角の角度は、面15d_2に平行な仮想的な面と面15c_13(
図2参照)との成す角の角度よりも大きい。
【0030】
次に、
図4及び
図5を参照して、第1の実施形態に係るライトバー15cの出射面15c_3とは反対側の面15c_4に形成されるプリズム15c_16を説明する。
図4及び
図5は、第1の実施形態に係るライトバー15cの出射面15c_3とは反対側の面15c_4に形成されるプリズム15c_16を説明するための図である。ライトバー15cの出射面15c_3とは反対側の面15c_4には、複数のプリズム15c_16がライトバー15cの長手方向(X軸方向)に形成される。
【0031】
図4は、
図2に示すライトバー15cの面15c_4の長手方向(X軸方向)における中央付近の部分21であって、中心15c_5よりも入光面15c_1側の部分21に形成されるプリズム15c_16を説明するための図である。
図5は、
図2に示すライトバー15cの面15c_4の長手方向における入光面15c_1側の部分22に形成されるプリズム15c_16を説明するための図である。
【0032】
図4に示すように、ライトバー15cの中央付近の部分21における面15c_4には、複数のプリズム15c_16が、ライトバー15cの長手方向(X軸方向)に並んで形成されている。プリズム15c_16は、第4領域15c_17と第5領域15c_18とを有する。第4領域15c_17は、入光面15c_1(
図2参照)から中心15c_5(
図2参照)に向かう方向において、徐々に、出射面15c_3から離れる領域である。第5領域15c_18は、入光面15c_1(
図2参照)から中心15c_5(
図2参照)に向かう方向において、徐々に、出射面15c_3に近づく領域である。一のプリズム15c_16の第5領域15c_18は、一のプリズム15c_16の第4領域15c_17に連続する。
【0033】
図5に示すように、ライトバー15cの入光面15c_1側の部分22における面15c_4においても、同様に、複数のプリズム15c_16が、ライトバー15cの長手方向(X軸方向)に並んで形成されている。
【0034】
なお、XY平面の断面視における複数のプリズム15c_16の形状は、中心15c_5を通る線分であって、Y軸方向と平行な線分に対して、線対称となる。
【0035】
ここで、XY平面の断面視におけるライトバー15cの中心15c_5におけるプリズム15c_16の第5領域15c_18と、プリズムシート15dの面15d_2に平行な仮想的な面15c_19との成す角の角度φ3(
図4参照)は、ライトバー15cの端(ライトバー15cの長手方向における両端)におけるプリズム15c_16の第5領域15c_18と面15c_19との成す角の角度φ4(
図5参照)よりも大きい。プリズム15c_16の第5領域15c_18と面15c_19との成す角の角度は、ライトバー15cの中心15c_5から端に向かうにつれて徐々に小さくなるように連続的に変化する。
【0036】
また、XY平面の断面視における第4領域15c_17と第5領域15c_18との成す角の角度は、ライトバー15cの中心15c_5におけるプリズム15c_16及びライトバー15cの端におけるプリズム15c_16で共通の角度φ5である。
【0037】
ライトバー15cの面15c_4に形成されたプリズム15c_16により、ライトバー15cの出射面15c_3におけるX軸方向の配光(配光分布)及び輝度分布を容易に制御することができる。この結果、導光板13の出射面13cにおけるX軸方向の配光分布及び輝度分布を精度良く制御することができる。
【0038】
次に、
図6を参照して、第1の実施形態に係るライトバー15cの出射面15c_3に形成されるプリズム15c_20を説明する。
図6は、第1の実施形態に係るライトバー15cの出射面15c_3に形成されるプリズム15c_20を説明するための図である。
図6には、ライトバー15cの側面が示されている。
【0039】
図6に示すように、ライトバー15cの出射面15c_3に、複数のプリズム15c_20が、ライトバー15cの幅方向(Z軸方向)に並んで形成されている。プリズム15c_20は、第6領域15c_21と第7領域15c_22とを有する。第6領域15c_21は、ライトバー15cの短手方向における一端15c_23(Z軸のマイナス方向側の端)から他端15c_24(Z軸のプラス方向側の端)に向かう方向において、徐々に、プリズムシート15dの面15d_2(
図1参照)に近づく領域である。第7領域15c_22は、ライトバー15cの短手方向における一端15c_23から他端15c_24に向かう方向において、徐々に、プリズムシート15dの面15d_2から離れる領域である。
【0040】
また、YZ平面の断面視において、第6領域15c_21と第7領域15c_22との成す角(プリズム15c_20の頂角)の角度φ6は、例えば、90度である。また、第6領域15c_21とプリズムシート15dの面15d_2に平行な仮想的な面15c_25との成す角の角度φ7及び第7領域15c_22と面15c_25との成す角の角度φ8は、例えば、45度である。
【0041】
ここで、例えば、
図6に示すように、ライトバー15cに入射された光80の進路が、プリズム15c_20によりY軸方向と平行な方向に変更されて、進路が変更された光80がプリズムシート15dの一面15d_1(
図1参照)に入射する。このように、プリズム15c_20により、Z軸方向の配光が制御される。また、ライトバー15cの出射面15c_3とは反対側の面15c_4に上述したプリズム15c_16が形成されているため、出射面15c_3に形成されたプリズム15c_20の頂角の変更等により、ライトバー15cの出射面15c_3におけるZ軸方向の配光(配光分布)及び輝度分布を容易に制御することができる。この結果、導光板13の出射面13cにおけるY軸方向の配光(配光分布)及び輝度分布を容易に制御することができる。
【0042】
なお、プリズム15c_20の頂角の角度φ6を90度にした場合に、導光板13の出射面13cにおけるZ軸方向の配光が最も狭くなる。角度φ6を90度よりも大きくすることで、導光板13の出射面13cにおけるZ軸方向の配光が広くなる。
【0043】
次に、
図7A、
図7B及び
図8を用いて、第1の実施形態に係るプリズムシート15dについて説明する。
図7A、
図7B及び
図8は、第1の実施形態に係るプリズムシート15dについて説明するための図である。
【0044】
図7A及び
図7Bは、
図1に示すプリズムシート15dの長手方向(X軸方向)における中央付近に形成されるプリズム15d_3について説明するための図である。
図8は、
図1に示すプリズムシート15dの長手方向における一端側(X軸のマイナス方向側)に形成されるプリズム15d_3について説明するための図である。プリズムシート15dの一面15d_1には、複数のプリズム15d_3が、プリズムシート15dの長手方向(X軸方向)に並んで形成されている。
【0045】
図7Aに示すように、プリズムシート15dの長手方向における中央付近の一面15d_1には、複数のプリズム15d_3が、プリズムシート15dの長手方向(X軸方向)に並んで形成されている。プリズム15d_3は、第8領域15d_4と第9領域15d_5とを有する。第8領域15d_4は、プリズムシート15dの長手方向における一端(X軸のマイナス方向側の端)から中心に向かう方向において、徐々に、面15d_2から離れる領域である。第9領域15d_5は、プリズムシート15dの長手方向における一端(X軸のマイナス方向側の端)から中心に向かう方向において、徐々に、面15d_2に近づく領域である。一のプリズム15d_3の第9領域15d_5の一端は、一のプリズム15d_3の第8領域15d_4の一端に連続する。一のプリズム15d_3の第9領域15d_5の他端は、一のプリズム15d_3に隣接する他のプリズム15d_3の第8領域15d_4に連続する。一のプリズム15d_3の第8領域15d_4の他端は、一のプリズム15d_3に隣接する他のプリズム15d_3の第9領域15d_5に連続する。
【0046】
図7Aに示すように、プリズムシート15dの一面15d_1に入射された光81の進路が、プリズム15d_3によりY軸方向と平行な方向に変更されて、進路が変更された光81が拡散シート15eに入射する。より具体的には、例えば、プリズム15d_3の第8領域15d_4に入射された光81が、第9領域15d_5により面15d_2に向けて反射される。このように、プリズム15d_3により、X軸方向の配光が制御される。
【0047】
図8に示すように、プリズムシート15dの一面15d_1の長手方向における一端側(X軸のマイナス方向側)においても、同様に、複数のプリズム15d_3が、プリズムシート15dの長手方向(X軸方向)に並んで形成されている。
【0048】
なお、XY平面の断面視における複数のプリズム15d_3の形状は、プリズムシート15dの長手方向における中心を通る線分であって、Y軸方向と平行な線分に対して、線対称となる。
【0049】
ここで、XY平面の断面視において、プリズムシート15dの長手方向における中心を含む中央部におけるプリズム15d_3の第8領域15d_4と、面15d_2に平行な仮想的な面15d_6との成す角の角度φ10(
図7A参照)は、プリズムシート15dの長手方向における端側のプリズム15d_3の第8領域15d_4と面15d_6との成す角の角度φ12(
図8参照)よりも小さい。すなわち、X軸方向における一面15d_1の中央部に形成されたプリズム15d_3の第8領域15d_4の面15d_2に対する角度(傾斜角度)φ10は、X軸方向における一面15d_1の端部に形成された第8領域15d_4の面15d_2に対する角度(傾斜角度)φ12よりも小さい。
【0050】
また、XY平面の断面視において、プリズムシート15dの長手方向における中心を含む中央部におけるプリズム15d_3の第9領域15d_5と、面15d_6との成す角の角度φ11(
図7A参照)は、プリズムシート15dの長手方向における端側のプリズム15d_3の第9領域15d_5と面15d_6との成す角の角度φ13(
図8参照)よりも大きい。すなわち、X軸方向における一面15d_1の中央部に形成されたプリズム15d_3の第9領域15d_5の面15d_2に対する角度(傾斜角度)φ11は、X軸方向における一面15d_1の端部に形成された第9領域15d_5の面15d_2に対する角度(傾斜角度)φ13よりも大きい。
【0051】
また、XY平面の断面視における第8領域15d_4と第9領域15d_5との成す角の角度は、プリズムシート15dの長手方向における中心を含む中央部におけるプリズム15d_3及びプリズムシート15dの長手方向における端側のプリズム15d_3で共通の角度φ9である。
【0052】
なお、
図7Aに示すように、XY平面の断面視において、プリズムシート15dの長手方向における中心を通る線分であってY軸方向と平行な線分である線分83が、一のプリズム15d_3の第8領域15d_4と一のプリズム15d_3の第9領域15d_5との成す角を通る場合には、プリズムシート15dの長手方向における中心を含む中央部におけるプリズム15d_3の第8領域15d_4と、面15d_6との成す角の角度φ10は、第9領域15d_5と面15d_6との成す角の角度φ11と等しい。すなわち、XY平面の断面視において、中央部におけるプリズム15d_3の形状は、二等辺三角形となる。
【0053】
また、
図7Bに示すように、XY平面の断面視において、プリズムシート15dの長手方向における中心を通る線分であってY軸方向と平行な線分である線分72が、一のプリズム15d_3の第9領域15d_5と、一のプリズム15d_3に隣接する他のプリズム15d_3の第8領域15d_4との境界を通る場合には、プリズムシート15dの長手方向における中心を含む中央部における一のプリズム15d_3の第8領域15d_4と面15d_6との成す角の角度φ10と、一のプリズム15d_3の第9領域15d_5と面15d_6との成す角の角度φ11と、他のプリズム15d_3の第8領域15d_4と面15d_6との成す角の角度φ10と、他のプリズム15d_3の第9領域15d_5と面15d_6との成す角の角度φ11とは等しい。すなわち、XY平面の断面視において、プリズムシート15dの長手方向における中心を含む中央部における一のプリズム15d_3及び他のプリズム15d_3の形状は、二等辺三角形となる。
【0054】
上述したように、XY平面の断面視における複数のプリズム15d_3の形状は、プリズムシート15dの長手方向における中心を通る線分であって、Y軸方向と平行な線分に対して、線対称となる。このため、
図8に示すように、X軸方向において、プリズムシート15dの長手方向における中心よりもLED15a側に形成されたプリズム15d_3により、LED15bが発した光82であって、一面15d_1に入射された光82の進路がY軸方向と平行な方向に変更されて、進路が変更された光82が拡散シート15e(
図1参照)に入射する。このように、プリズムシート15dの長手方向における中心よりもLED15a側に形成されたプリズム15d_3により、LED15bが発した光の配光制御を行うことができる。同様に、X軸方向において、プリズムシート15dの長手方向における中心よりもLED15b側に形成されたプリズム15d_3により、LED15aが発した光の配光制御を行うことができる。この結果、ライトバー15cの両側に配置されたLED15a,15bのうち、一方のLEDが断線(消灯)して、他方のLEDのみが点灯する場合であっても、LED15a及びLED15bの両方のLEDが点灯する場合の配光分布と略同等の配光分布を維持することができる。
【0055】
なお、プリズムシート15dの面15d_2は、平面であるが、この面15d_2に、
図7A、
図7B及び
図8に示すように、X軸方向に複数の凸レンズ30が並んだレンチキュラレンズが設けられてもよい。凸レンズ30と面15d_2との接触角を大きくすることで、X軸方向の配光を大きくすることができる。このように、凸レンズ30と面15d_2との接触角を設定することで、X軸方向の配光(配光分布)を容易に制御することができる。この結果、導光板13の出射面13cにおけるX軸方向の配光(配光分布)を容易に制御することができる。
【0056】
また、隣接する凸レンズ30間のピッチ間隔を、隣接するプリズム15d_3間のピッチ間隔よりも狭くすることで、X軸方向の輝度の均一性を容易に向上させることができる。この結果、導光板13の出射面13cにおけるX軸方向の輝度分布を容易に制御することができる。
【0057】
次に、
図9及び
図10を用いて、第1の実施形態に係る導光板13について説明する。
図9及び
図10は、第1の実施形態に係る導光板13について説明するための図である。
【0058】
図9に示すように、線状光源15から出射されて導光板13の入光面13aに入射された光は、照明用の光として出射面13cから第1の方向70に出射されたり、デザイン用の光として出射面13cから第2の方向71に出射されたりする。なお、第1の方向70は、単一の方向ではなく、一定の範囲70a内の方向である。同様に、第2の方向71は、単一の方向ではなく、一定の範囲71a内の方向である。また、照明用の光は、第1の光の一例であり、デザイン用の光は、第2の光の一例である。
【0059】
図10に示すように、導光板13は、導光板13の出射面13cとは反対側の主面13d(反対面)を有する。導光板13の主面13dに、複数のプリズム13eが、導光板13の短手方向(Y軸方向)に並んで形成されている。本実施形態では、複数のプリズム13eは、入光面13a(
図1参照)から終端面13b(
図1参照)にかけて(Y軸のマイナス方向側からY軸のプラス方向側にかけて)、出射面13cから段階的に離れるように形成されている。
【0060】
プリズム13eは、第1の領域13g及び第2の領域13hを有する凸部13fと、第3の領域13iとを有する。凸部13fは、出射面13cとは反対側に突出する。プリズム13eは、第1のプリズムの一例であり、凸部13fは、第1の凸部の一例である。
【0061】
第1の領域13gは、反射フィルム14(
図1参照)により反射されて、終端面13bから入光面13aに向かう光を、照明用の光として、出射面13cから第1の方向70(
図9参照)に出射させる領域である。
【0062】
例えば、第1の領域13gは、導光板13の入光面13aから終端面13bに向かう方向(Y軸のプラス方向)において、徐々に、出射面13cから離れる領域である。
【0063】
第1の領域13gは、領域13g_1及び領域13g_2(複数の領域)を含む。領域13g_1及び領域13g_2は、平面である。出射面13cに対する領域13g_2の傾斜角度は、出射面13cに対する領域13g_1の傾斜角度よりも大きい。一のプリズム13eの領域13g_1の一端は、一のプリズム13eの第3の領域13iの一端に接続されている。また、一のプリズム13eの領域13g_1の他端は、一のプリズム13eの領域13g_2の一端に接続されている。一のプリズム13eの領域13g_2の他端は、一のプリズム13eの後述する領域13h_2に接続されている。
【0064】
例えば、領域13g_1は、反射フィルム14により反射されて、終端面13bから入光面13aに向かう光73を反射して、照明用の光として、出射面13cから第1の方向70に出射させる。また、領域13g_2は、反射フィルム14により反射されて、終端面13bから入光面13aに向かう光74を反射して、照明用の光として、出射面13cから第1の方向70に出射させる。したがって、面状照明装置1は、出射面13cに対する領域13g_1,13g_2の傾斜角度が調整されること等により、照明用の光の配光を制御することができる。なお、
図9を参照して説明したように第1の方向70は単一の方向ではなく一定の範囲70a内の方向を指すが、領域13g_1により出射面13cから第1の方向70に出射される光と、領域13g_2により出射面13cから第1の方向70に出射される光とは、一定の範囲70a内で、同一の方向に進む光であってもよいし、異なる方向に進む光であってもよい。
【0065】
ここで、本実施形態では、第1の領域13gにより、多くの光が反射されて配光制御されるように、複数のプリズム13eが、入光面13a(
図1参照)から終端面13b(
図1参照)にかけて出射面13cから段階的に離れるように形成されている。したがって、面状照明装置1は、効率的に、照明用の光の配光を制御することができる。
【0066】
第2の領域13hは、入光面13aに入射された光であって、入光面13aから終端面13bに向かう光の少なくとも一部を、デザイン用の光として、出射面13cから第2の方向71(
図9参照)に出射させる領域である。
【0067】
例えば、第2の領域13hは、導光板13の入光面13aから終端面13bに向かう方向(Y軸のプラス方向)において、徐々に、出射面13cに近づく領域である。第2の領域13hは、入光面13aに入射された光であって、入光面13aから終端面13bに向かう光を反射して、出射面13cから第2の方向71に出射させる。
【0068】
第2の領域13hは、領域13h_1及び領域13h_2(複数の領域)を含む。領域13h_1及び領域13h_2は、平面である。出射面13cに対する領域13h_2の傾斜角度は、出射面13cに対する領域13h_1の傾斜角度よりも大きい。一のプリズム13eの領域13h_1の一端は、一のプリズム13eに隣接する他のプリズム13eの第3の領域13iに接続されている。また、一のプリズム13eの領域13h_1の他端は、一のプリズム13eの領域13h_2の一端に接続されている。一のプリズム13eの領域13h_2の他端は、一のプリズム13eの領域13g_2に接続されている。
【0069】
例えば、領域13h_1は、入光面13aから終端面13bに向かう光75を反射して、デザイン用の光として、出射面13cから第2の方向71に出射させる。したがって、面状照明装置1は、出射面13cに対する領域13h_1の傾斜角度が調整されること等により、デザイン用の光の配光を制御することができる。ここで、領域13h_2は、入光面13aから終端面13bに向かう光76を反射して、デザイン用の光ではなく、照明用の光として、出射面13cから第1の方向70に出射させる。
【0070】
第3の領域13iは、出射面13cと平行又は略平行な領域である。
図11は、実施形態に係る出射面13cに対する第3の領域13iの傾斜角度の一例を説明するための図である。
図11の例に示すように、例えば、第3の領域13iは、出射面13cと平行な仮想的な領域13jとの成す角の角度φ14が、0度以上4度以下となる領域である。好ましくは、角度φ14が、0度以上1度以下である。更に好ましくは、角度φ14が、0度以上0.5度以下である。
【0071】
上述したように、第3の領域13iが、出射面13cと平行又は略平行な領域であるため、導光板13の出射面13cとは反対側の主面13d側に存在する物体を出射面13c側から視認した場合に、視認される物体の物理的な連続性が高い。すなわち、視認される物体の歪みが抑制される。よって、導光板13は、上述した所望の透光性を有する。
【0072】
ここで、プリズム13eのY軸方向における長さ(プリズム13eのY軸方向における寸法)L4に対する第3の領域13iのY軸方向における長さ(第3の領域13iのY軸方向における寸法)L3の割合P1は、0.6(60%)以上1.0(100%)未満である。なお、割合P1は、下記の式(1)で表される。
P1=L3/L4 式(1)
【0073】
なお、長さL4は、第1の領域13gのY軸方向における長さ(第1の領域13gのY軸方向における寸法)L1と、第2の領域13hのY軸方向における長さ(第2の領域13hのY軸方向における寸法)L2と、長さL3との和であり、下記の式(2)で表される。
L4=L1+L2+L3 式(2)
【0074】
次に、
図12を参照して、第1の実施形態に係るプリズム13eが形成される導光板13を製造する際に用いる金型77の製造方法の一例について説明する。
図12は、第1の実施形態に係るプリズム13eが形成される導光板13を製造する際に用いる金型77の製造方法の一例について説明するための図である。
【0075】
図12に示すように、まず、工程1では、金型77を階段状になるように切削加工する。このとき、金型77の段差が、
図10に示す隣接する2つのプリズム13eの2つの第3の領域13iの間のZ軸方向における距離と略同一となるように、金型77を切削加工する。
【0076】
そして、工程2では、プリズム13eの凸部13f(
図10参照)の形状と同一の形状を有するバイト78を用いて、金型77の段差の部分を次々と切削加工する。このようにして製造された金型77を用いれば、プリズム13eが形成される導光板13を製造(例えば、射出成形)することができる。
【0077】
以上、第1の実施形態に係る面状照明装置1について説明した。面状照明装置1は、導光板13と、反射フィルム14とを備える。導光板13は、線状光源15から出射された光が入射される入光面13a、及び、入光面13aに入射された光を出射する出射面13cを有する。反射フィルム14は、導光板13の入光面13aとは反対側の終端面13bに対向し、終端面13bから漏れる光を反射する。導光板13の出射面13cとは反対側の主面13dには、反射フィルム14により反射されて終端面13bから入光面13aに向かう光を、照明用の光として出射面13cから第1の方向70に出射させるとともに、入光面13aに入射された光であって入光面13aから終端面13bに向かう光を、デザイン用の光として出射面13cから第1の方向70と異なる第2の方向71に出射させる複数のプリズム13eが、入光面13aから終端面13bにかけて、出射面13cから段階的に離れるように形成されている。
【0078】
また、面状照明装置1では、プリズム13eは、導光板13の出射面13cとは反対側に突出する凸部13fを有する。凸部13fは、入光面13aから終端面13bに向かう方向において、徐々に、出射面13cから離れる領域であって、終端面13bから入光面13aに向かう光を照明用の光として出射面13cから第1の方向70に出射させる領域である第1の領域13gを有する。第1の領域13gは、複数の領域(複数の平面)13g_1,13g_2を含む。なお、第1の領域13gは、1つの平面の領域又は1つの曲面の領域を含んでもよいし、3つ以上の複数の平面の領域を含んでもよいし、3つ以上の複数の曲面の領域を含んでもよい。また、第1の領域13gは、1つ以上の平面の領域、及び、1つ以上の曲面の領域を含んでもよい。
【0079】
また、面状照明装置1では、凸部13fは、入光面13aから終端面13bに向かう方向において、徐々に、出射面13cに近づく領域であって、少なくとも、入光面13aから終端面13bに向かう光を、デザイン用の光として出射面13cから第2の方向71に出射させる領域である第2の領域13hを有する。第2の領域13hは、複数の領域(複数の平面)13h_1,13h_2を含む。なお、第2の領域13hは、1つの平面の領域又は1つの曲面の領域を含んでもよいし、3つ以上の複数の平面の領域を含んでもよいし、3つ以上の複数の曲面の領域を含んでもよい。また、第2の領域13hは、1つ以上の平面の領域、及び、1つ以上の曲面の領域を含んでもよい。
【0080】
また、面状照明装置1では、第2の領域13hに含まれる複数の領域13h_1,13h_2のうち、1つ(領域13h_2)は、入光面13aから終端面13bに向かう光を、照明用の光として出射面13cから第1の方向70に出射させる。なお、面状照明装置1において、第2の領域13hに2つ以上の複数の領域(複数の平面又は複数の曲面)が含まれる場合には、第2の領域13hに含まれる複数の領域のうち、少なくとも1つが、入光面13aから終端面13bに向かう光を、照明用の光として出射面13cから第1の方向70に出射させてもよい。
【0081】
上述した構成を有する面状照明装置1によれば、上述したように、照明用の光の配光、及び、デザイン用の光の配光の2種類の光の配光を制御することができる。
【0082】
ここで、
図13を参照して、第1の参考例の面状照明装置500について説明する。
図13は、第1の参考例の面状照明装置500の側面図である。
図13に示すように、第1の参考例に係る面状照明装置500は、導光板501と、光源502a,502bとを備える。光源502a,502bは、光を出射するLEDである。
【0083】
導光板501は、入光面501a,501bと、出射面501cと、出射面501cとは反対側の主面501dとを有する。
【0084】
入光面501aには、光源502aが出射した光503が入射される。入光面501bには、光源502bが出射した光504が入射される。
【0085】
第1の参考例において、導光板501の出射面501cとは反対側の主面501dには、複数のプリズムが形成されている。例えば、第1の参考例に係るプリズムは、入光面501bから入光面501aに向かう光504を、照明用の光として出射面501cから第3の方向505に出射させるとともに、入光面501aから入光面501bに向かう光503を、デザイン用の光として出射面501cから第3の方向505と異なる第4の方向506に出射させる。なお、第3の方向505は、単一の方向ではなく、一定の範囲505a内の方向である。同様に、第4の方向506は、単一の方向ではなく、一定の範囲506a内の方向である。ここで、第1の参考例において、複数のプリズムのそれぞれと、出射面501cとの距離は、全て同一である。
【0086】
第1の参考例に係る面状照明装置500では、導光板501の両端に光源502a,502bを配置しているため、導光板501の導光長が比較的短い。また、複数のプリズムのそれぞれと、出射面501cとの距離が同一であるため、入光面501bから入光面501aに向かう光504が、プリズムにより反射されにくくなる。したがって、第1の参考例に係る面状照明装置500では、効率的に、照明用の光の配光を制御することが困難である。
【0087】
一方、上述した第1の実施形態に係る面状照明装置1では、導光板13の一端側に線状光源15が配置され、他端側に厚さが比較的薄い反射フィルム14が配置される。このため、導光板13の導光長は、第1の参考例に係る導光板501の導光長よりも長い。また、第1の実施形態では、第1の領域13gにより、多くの光が反射されて配光制御されるように、複数のプリズム13eが、入光面13aから終端面13bにかけて出射面13cから段階的に離れるように形成されている。したがって、面状照明装置1は、第1の参考例に係る面状照明装置500と比較して、効率的に、照明用の光の配光を制御することができる。
【0088】
(第2の実施形態)
次に、
図14を参照して、第2の実施形態に係る面状照明装置100について説明する。第2の実施形態の説明において、第1の実施形態に係る面状照明装置1と同様の構成については、同一の符号を付して説明を省略する。
図14は、第2の実施形態に係る導光板13について説明するための図である。
【0089】
図14に示すように、導光板13の主面13dに、複数のプリズム13e,13mが、導光板13の短手方向(Y軸方向)に、後述する発光パターン79の明部79a(
図15参照)及び暗部79b(
図15参照)に応じて形成されている。第2の実施形態では、複数のプリズム13e,13mは、入光面13a(
図1参照)から終端面13b(
図1参照)にかけて、出射面13cから段階的に離れるように形成されている。
【0090】
第2の実施形態に係るプリズム13mは、入光面13aに入射された光であって入光面13aから終端面13bに向かう光、及び、反射フィルム14により反射されて終端面13bから入光面13aに向かう光を、照明用の光として出射面13cから第1の方向70(
図9参照)に出射させる。プリズム13mは、出射面13cとは反対側に突出する凸部13nと、第3の領域13iとを有する。凸部13nは、第4の領域13kと、領域(第5の領域)13h_2とを有する。プリズム13mは、第2のプリズムの一例であり、凸部13nは、第2の凸部の一例である。
【0091】
第4の領域13kは、反射フィルム14(
図1参照)により反射されて、終端面13bから入光面13aに向かう光を、照明用の光として、出射面13cから第1の方向70(
図9参照)に出射させる領域である。
【0092】
例えば、第4の領域13kは、導光板13の入光面13aから終端面13bに向かう方向(Y軸のプラス方向)において、徐々に、出射面13cから離れる領域である。
【0093】
第4の領域13kは、領域13k_1及び領域13g_2(複数の領域)を含む。領域13k_1は、平面である。出射面13cに対する領域13k_1の傾斜角度は、出射面13cに対する領域13g_1(
図10参照)の傾斜角度と同一である。ただし、領域13k_1のY軸方向における長さは、領域13g_1のY軸方向における長さよりも短い。また、領域13k_1のX軸方向における長さも、領域13g_1のX軸方向における長さよりも短い。
【0094】
なお、第4の領域13kは、1つの平面の領域又は1つの曲面の領域を含んでもよいし、3つ以上の複数の平面の領域を含んでもよいし、3つ以上の複数の曲面の領域を含んでもよい。また、第4の領域13kは、1つ以上の平面の領域、及び、1つ以上の曲面の領域を含んでもよい。
【0095】
同様に、プリズム13mが、第5の領域13h_2として、1つの平面の領域を含む場合について例示したが、第5の領域13h_2は、1つの曲面の領域を含んでもよいし、3つ以上の複数の平面の領域を含んでもよいし、3つ以上の複数の曲面の領域を含んでもよい。また、第5の領域13h_2は、1つ以上の平面の領域、及び、1つ以上の曲面の領域を含んでもよい。
【0096】
一のプリズム13mの領域13k_1の一端は、一のプリズム13mの第3の領域13iの一端に接続されている。一のプリズム13mの第3の領域13iの他端は、一のプリズム13mに隣接する他のプリズム13mの領域13h_2、又は、一のプリズム13mに隣接するプリズム13eの領域13h_1(
図10参照)に接続されている。また、一のプリズム13mの領域13k_1の他端は、一のプリズム13mの領域13g_2の一端に接続されている。一のプリズム13mの領域13g_2の他端は、一のプリズム13mの領域13h_2の一端に接続されている。一のプリズム13mの領域13h_2の他端は、一のプリズム13mに隣接するプリズム(プリズム13m又は13e)の第3の領域13iに接続されている。
【0097】
例えば、領域13k_1は、反射フィルム14により反射されて、終端面13bから入光面13aに向かう光を反射して、照明用の光として、出射面13cから第1の方向70に出射させる。
【0098】
プリズム13eは、第1の実施形態において
図9を参照して説明したように、デザイン用の光を出射面13cから第2の方向71(
図9参照)に出射させる領域13h_1を有するため、第2の方向71から利用者が見た場合に、相対的に明るく感じる部分である。また、プリズム13mは、デザイン用の光を出射面13cから第2の方向71に出射させる領域を有さないため、第2の方向71から利用者が見た場合に、相対的に暗く感じる部分である。すなわち、プリズム13mは、後述する暗部79b(
図15参照)に対応し、プリズム13eは、後述する明部79a(
図15参照)に対応する。
【0099】
次に、
図15を参照して、第2の実施形態において、第2の方向71(
図9参照)から利用者が面状照明装置100を観察した場合に利用者により観察される発光状態(発光パターン)の一例について説明する。
図15は、第2の実施形態において、第2の方向71から利用者が面状照明装置100を観察した場合の発光パターン79の一例について説明するための図である。
【0100】
図15に示すように、利用者により観察される発光パターン79は、輝度が相対的に高い明部79aと、輝度が相対的に低い暗部79bとを有する。ここで、利用者は、利用者に向けて比較的光が出射されているプリズム13eを観察することで明部79aを認識し、利用者に向けて比較的光が出射されていない上述したプリズム13mを観察することで暗部79bを認識する。すなわち、
図15において、明部79aの位置にはプリズム13eが形成されており、暗部79bの位置にはプリズム13mが形成されている。より具体的には、
図15に示すように、例えば、明部79aに対応するプリズム13e及び暗部79bに対応するプリズム13mが交互にX軸方向に一列に並んだプリズム列が、Y軸方向に、複数形成されている。また、
図15の例では、プリズム13e又はプリズム13mが形成されるX軸方向の位置は、発光パターン79の明部79a又は暗部79bの位置に対応するように、プリズム列ごとにずれている。ここで、X軸方向は、入光面13aから終端面13bに向かう方向であり、第3の方向の一例である。また、Y軸方向は、X軸方向に交差する方向であり、第4の方向の一例である。なお、
図15には、全てのプリズム13e,13mが図示されているのではなく、一部のプリズム13e,13mが図示されている。
【0101】
プリズム13e及びプリズム13mの長さや数、配置位置等を調整することで、発光パターン79の明部79a及び暗部79bの輝度を調整したり、発光パターンを変更したりすることができる。また、プリズム13eにおける領域13h_1の長さ(Y軸方向における寸法)を調整することで、明部79aの明るさの階調を制御することができるため、デザインの表現性を向上することができる。
【0102】
なお、
図14の例では、第5の領域として、領域13h_2が、入光面13aから終端面13bに向かう光を照明用の光として出射面13cから第1の方向70に出射させる場合について説明した。しかしながら、第5の領域として、入光面13aから終端面13bに向かう方向において徐々に出射面13cに近づく領域であって、入光面13aから終端面13bに向かう光を、デザイン用の光として出射面13cから第2の方向71に出射させ、かつ、
図10を参照して説明した第1の実施形態の第2の領域13hのうち出射面13cから第2の方向71(
図9参照)にデザイン用の光を出射させる領域13h_1よりも小さい領域を採用してもよい。このような第5の領域を第2の方向71から観察した場合に、第5の領域に対応する出射面13cの部分の輝度は、第1の実施形態の第2の領域13hに対応する出射面13cの部分の輝度よりも小さくなる。そのため、このような第5の領域は、暗部79bに対応する領域となる。
【0103】
次に、
図16を参照して、第2の実施形態に係るプリズム13e,13mが形成される導光板13を製造する際に用いる金型84の製造方法の一例について説明する。
図16は、第2の実施形態に係るプリズム13e,13mが形成される導光板13を製造する際に用いる金型84の製造方法の一例について説明するための図である。
【0104】
まず、
図12を参照して説明した第1の実施形態に係る金型77の製造方法における工程1と同様に、金型84を階段状になるように切削加工する。このとき、金型84の段差が、
図14に示す隣接する2つのプリズムの2つの第3の領域13iの間のZ軸方向における距離と略同一となるように、金型84を切削加工する。なお、この場合の隣接する2つのプリズムとしては、プリズム13eとプリズム13e、プリズム13eとプリズム13m、及び、プリズム13mとプリズム13mの3種類が挙げられる。
【0105】
そして、
図16に示すように、工程2では、凸部13f(
図10参照)の形状と同一の形状を有するバイト78を用いて、金型84の段差の部分を切削加工する。ただし、
図16に示すように、凸部13n(
図14参照)に対応する部分(
図16における右側の部分)では、バイト78による切削の深さを浅くして、金型84に、凸部13nに対応する形状が形成されるようにする。このように、1本のバイト78を使用して製造された金型84を用いて、プリズム13e,13mが形成される導光板13を製造することができる。
【0106】
以上、第2の実施形態に係る面状照明装置100について説明した。第2の実施形態に係る面状照明装置100によれば、第1の実施形態と同様に、照明用の光の配光、及び、デザイン用の光の配光の2種類の光の配光を制御することができる。
【0107】
(第3の実施形態)
次に、
図17を参照して、第3の実施形態に係る面状照明装置101について説明する。第3の実施形態の説明において、第1の実施形態に係る面状照明装置1及び第2の実施形態に係る面状照明装置100と同様の構成については、同一の符号を付して説明を省略する。
図17は、第3の実施形態に係る面状照明装置101が備える導光板13について説明するための図である。
【0108】
図17に示すように、第3の実施形態に係る導光板13の主面13dに、複数のプリズム13pが、導光板13の短手方向(Y軸方向)に並んで形成されている。本実施形態では、複数のプリズム13pは、入光面13a(
図1参照)から終端面13b(
図1参照)にかけて(Y軸のマイナス方向側からY軸のプラス方向側にかけて)、出射面13cから段階的に離れるように形成されている。
【0109】
プリズム13pは、第1の領域13r及び第2の領域13sを有する凹部13qと、第3の領域13tとを有する。凹部13qは、出射面13c側に凹んでいる。プリズム13pは、第1のプリズムの一例であり、凹部13qは、第1の凹部の一例である。
【0110】
第1の領域13rは、反射フィルム14(
図1参照)により反射されて、終端面13bから入光面13aに向かう光を、照明用の光として、出射面13cから第1の方向70(
図9参照)に出射させる領域である。
【0111】
例えば、第1の領域13rは、導光板13の入光面13aから終端面13bに向かう方向(Y軸のプラス方向)において、徐々に、出射面13cから離れる領域である。
【0112】
第1の領域13rは、領域13r_1及び領域13r_2(複数の領域)を含む。領域13r_1及び領域13r_2は、平面である。出射面13cに対する領域13r_2の傾斜角度は、出射面13cに対する領域13r_1の傾斜角度よりも大きい。一のプリズム13pの領域13r_1の一端は、一のプリズム13pの第2の領域13sの後述する領域13s_1に接続されている。また、一のプリズム13pの領域13r_1の他端は、一のプリズム13pの領域13r_2の一端に接続されている。一のプリズム13pの領域13r_2の他端は、一のプリズム13pに隣接する他のプリズム13pの第3の領域13tに接続されている。
【0113】
例えば、領域13r_1は、反射フィルム14により反射されて、終端面13bから入光面13aに向かう光85を反射して、照明用の光として、出射面13cから第1の方向70に出射させる。また、領域13r_2は、反射フィルム14により反射されて、終端面13bから入光面13aに向かう光86を反射して、照明用の光として、出射面13cから第1の方向70に出射させる。したがって、面状照明装置101は、出射面13cに対する領域13r_1,13r_2の傾斜角度が調整されること等により、照明用の光の配光を制御することができる。
【0114】
ここで、本実施形態では、第1の領域13rにより、多くの光が反射されて配光制御されるように、複数のプリズム13pが、入光面13aから終端面13bにかけて出射面13cから段階的に離れるように形成されている。したがって、面状照明装置101は、効率的に、照明用の光の配光を制御することができる。
【0115】
第2の領域13sは、入光面13aに入射された光であって、入光面13aから終端面13bに向かう光の少なくとも一部を、デザイン用の光として、出射面13cから第2の方向71(
図9参照)に出射させる領域である。
【0116】
例えば、第2の領域13sは、導光板13の入光面13aから終端面13bに向かう方向(Y軸のプラス方向)において、徐々に、出射面13cに近づく領域である。
【0117】
第2の領域13sは、領域13s_1及び領域13s_2(複数の領域)を含む。領域13s_1及び領域13s_2は、平面である。出射面13cに対する領域13s_2の傾斜角度は、出射面13cに対する領域13s_1の傾斜角度よりも大きい。一のプリズム13pの領域13s_1の一端は、一のプリズム13pの領域13s_2の一端に接続されている。また、一のプリズム13pの領域13s_1の他端は、一のプリズム13pの領域13r_1の一端に接続されている。一のプリズム13pの領域13s_2の他端は、一のプリズム13pの第3の領域13tの一端に接続されている。一のプリズム13pの第3の領域13tの他端は、一のプリズム13pに隣接する他のプリズム13pの領域13r_2に接続されている。
【0118】
例えば、領域13s_1は、入光面13aから終端面13bに向かう光87を反射して、デザイン用の光として、出射面13cから第2の方向71に出射させる。したがって、面状照明装置101は、出射面13cに対する領域13s_1の傾斜角度が調整されること等により、デザイン用の光の配光を制御することができる。ここで、領域13s_2は、入光面13aから終端面13bに向かう光88を反射して、デザイン用の光ではなく、照明用の光として、出射面13cから第1の方向70に出射させる。
【0119】
第3の領域13tは、第1の実施形態に係る第3の領域13iと同様に、出射面13cと平行又は略平行な領域である。第3の領域13tが、出射面13cと平行又は略平行な領域であるため、導光板13の出射面13cとは反対側の主面13d側に存在する物体を出射面13c側から視認した場合に、視認される物体の物理的な連続性が高い。すなわち、視認される物体の歪みが抑制される。よって、第3の実施形態に係る導光板13は、上述した所望の透光性を有する。
【0120】
次に、
図18を参照して、第3の実施形態に係るプリズム13pが形成される導光板13を製造する際に用いる金型89の製造方法の一例について説明する。
図18は、第3の実施形態に係るプリズム13pが形成される導光板13を製造する際に用いる金型89の製造方法の一例について説明するための図である。
【0121】
まず、
図12を参照して説明した第1の実施形態に係る金型77の製造方法における工程1と同様に、金型89を階段状になるように切削加工する。このとき、金型89の段差が、
図17に示す隣接する2つのプリズム13pの2つの第3の領域13tの間のZ軸方向における距離と略同一となるように、金型89を切削加工する。
【0122】
そして、
図18に示すように、工程2では、プリズム13p(
図17参照)の形状と同一の形状を有するバイト90を用いて、金型89の段差と段差との間の部分を次々と切削加工する。このようにして製造された金型89を用いれば、プリズム13pが形成される導光板13を製造することができる。
【0123】
以上、第3の実施形態に係る面状照明装置101について説明した。面状照明装置101では、導光板13の出射面13cとは反対側の主面13dには、反射フィルム14により反射されて終端面13bから入光面13aに向かう光を、照明用の光として出射面13cから第1の方向70に出射させるとともに、入光面13aに入射された光であって入光面13aから終端面13bに向かう光を、デザイン用の光として出射面13cから第2の方向71に出射させる複数のプリズム13pが、入光面13aから終端面13bにかけて、出射面13cから段階的に離れるように形成されている。
【0124】
また、面状照明装置101では、プリズム13pは、導光板13の出射面13c側に凹む凹部13qを有する。凹部13qは、入光面13aから終端面13bに向かう方向において、徐々に、出射面13cから離れる領域であって、終端面13bから入光面13aに向かう光を照明用の光として出射面13cから第1の方向70に出射させる領域である第1の領域13rを有する。第1の領域13rは、複数の領域(複数の平面)13r_1,13r_2を含む。
【0125】
また、面状照明装置101では、凹部13qは、入光面13aから終端面13bに向かう方向において、徐々に、出射面13cに近づく領域であって、少なくとも、終端面13bから入光面13aに向かう光を、デザイン用の光として出射面13cから第2の方向71に出射させる領域である第2の領域13sを有する。第2の領域13sは、複数の領域(複数の平面)13s_1,13s_2を含む。
【0126】
また、面状照明装置101では、第2の領域13sに含まれる複数の領域13s_1,13s_2のうち、1つ(領域13s_2)は、入光面13aから終端面13bに向かう光を、照明用の光として出射面13cから第1の方向70に出射させる。
【0127】
上述した構成を有する面状照明装置101によれば、上述したように、照明用の光の配光、及び、デザイン用の光の配光の2種類の光の配光を制御することができる。
【0128】
(第4の実施形態)
次に、
図19を参照して、第4の実施形態に係る面状照明装置102について説明する。第4の実施形態の説明において、第1の実施形態に係る面状照明装置1、第2の実施形態に係る面状照明装置100及び第3の実施形態に係る面状照明装置101と同様の構成については、同一の符号を付して説明を省略する。
図19は、第4の実施形態に係る面状照明装置102が備える導光板13について説明するための図である。
【0129】
図19に示すように、導光板13の主面13dに、複数のプリズム13p,13uが、導光板13の短手方向(Y軸方向)に、第2の実施形態において
図15を参照して説明したように、発光パターン79の明部79a(
図15参照)及び暗部79b(
図15参照)に応じて形成されている。第4の実施形態では、複数のプリズム13p,13uは、入光面13a(
図1参照)から終端面13b(
図1参照)にかけて、出射面13cから段階的に離れるように形成されている。
【0130】
第4の実施形態に係るプリズム13uは、入光面13aに入射された光であって入光面13aから終端面13bに向かう光、及び、反射フィルム14により反射されて終端面13bから入光面13aに向かう光を、照明用の光として出射面13cから第1の方向70(
図9参照)に出射させる。プリズム13uは、出射面13c側に凹む凹部13xと、第3の領域13tとを有する。凹部13xは、第4の領域13v及び第5の領域13wを有する。プリズム13uは、第2のプリズムの一例であり、凹部13xは、第2の凹部の一例である。
【0131】
第4の領域13vは、反射フィルム14(
図1参照)により反射されて、終端面13bから入光面13aに向かう光を、照明用の光として、出射面13cから第1の方向70(
図9参照)に出射させる領域である。
【0132】
例えば、第4の領域13vは、導光板13の入光面13aから終端面13bに向かう方向(Y軸のプラス方向)において、徐々に、出射面13cから離れる領域である。
【0133】
第4の領域13vは、領域13v_1及び領域13r_2(複数の領域)を含む。領域13v_1は、平面である。出射面13cに対する領域13v_1の傾斜角度は、出射面13cに対する領域13r_1(
図17参照)の傾斜角度と同一である。ただし、領域13v_1のY軸方向における長さは、領域13r_1のY軸方向における長さよりも短い。一のプリズム13uの領域13v_1の一端は、一のプリズム13uの後述する領域13w_1の一端に接続されている。また、一のプリズム13uの領域13v_1の他端は、一のプリズム13uの領域13r_2の一端に接続されている。一のプリズム13uの領域13r_2の他端は、一のプリズム13uに隣接する他のプリズム(プリズム13u又はプリズム13p)の第3の領域13tに接続されている。
【0134】
なお、第4の領域13vは、1つの平面の領域又は1つの曲面の領域を含んでもよいし、3つ以上の複数の平面の領域を含んでもよいし、3つ以上の複数の曲面の領域を含んでもよい。また、第4の領域13vは、1つ以上の平面の領域、及び、1つ以上の曲面の領域を含んでもよい。
【0135】
例えば、領域13v_1及び領域13r_2は、反射フィルム14により反射されて、終端面13bから入光面13aに向かう光を反射して、照明用の光として、出射面13cから第1の方向70に出射させる。したがって、面状照明装置102は、出射面13cに対する領域13v_1,13r_2の傾斜角度が調整されること等により、照明用の光の配光を制御することができる。
【0136】
ここで、本実施形態では、第1の領域13r(
図17参照)及び第4の領域13vにより、多くの光が反射されて配光制御されるように、複数のプリズム13p,13uが、入光面13aから終端面13bにかけて出射面13cから段階的に離れるように形成されている。したがって、面状照明装置102は、効率的に、照明用の光の配光を制御することができる。
【0137】
第5の領域13wは、入光面13aから終端面13bに向かう光を、デザイン用の光として、出射面13cから第2の方向71(
図9参照)にほとんど出射させない。
【0138】
例えば、第5の領域13wは、導光板13の入光面13aから終端面13bに向かう方向(Y軸のプラス方向)において、徐々に、一定距離、出射面13cに近づいた後に、出射面13cに沿う方向に延びる領域である。
【0139】
第5の領域13wは、領域13w_1及び領域13s_2(複数の領域)を含む。領域13w_1は、出射面13cに平行又は略平行な平面である。一のプリズム13uの領域13w_1の一端は、一のプリズム13uの領域13v_1の一端に接続されている。一のプリズム13uの領域13w_1の他端は、一のプリズム13uの領域13s_2の一端に接続されている。また、一のプリズム13uの領域13s_2の他端は、一のプリズム13uの第3の領域13tの一端に接続されている。一のプリズム13uの第3の領域13tの他端は、一のプリズム13uに隣接する他のプリズム13uの領域13r_2、又は、一のプリズム13uに隣接するプリズム13pの領域13r_2に接続されている。
【0140】
なお、第5の領域13wは、1つの平面の領域又は1つの曲面の領域を含んでもよいし、3つ以上の複数の平面の領域を含んでもよいし、3つ以上の複数の曲面の領域を含んでもよい。また、第5の領域13wは、1つ以上の平面の領域、及び、1つ以上の曲面の領域を含んでもよい。
【0141】
例えば、領域13w_1は、出射面13cに平行又は略平行な平面であるため、導光板13内を進む光を、照明用の光として、出射面13cから第1の方向70にほとんど出射させない。また、領域13w_1は、導光板13内を進む光を、デザイン用の光として、出射面13cから第2の方向71にほとんど出射させない。
【0142】
なお、第5の領域13wに代えて、第5の領域として、入光面13aから終端面13bに向かう方向において徐々に出射面13cに近づく領域であって、入光面13aから終端面13bに向かう光をデザイン用の光として出射面13cから第2の方向71に出射させ、かつ、
図17を参照して説明した第3の実施形態の第2の領域13sのうち出射面13cから第2の方向71(
図9参照)にデザイン用の光を出射させる領域13s_1よりも小さい領域を採用してもよい。このような第5の領域を第2の方向71から観察した場合に、第5の領域に対応する出射面13cの部分の輝度は、第3の実施形態の第2の領域13sに対応する出射面13cの部分の輝度よりも小さくなる。そのため、このような第5の領域は、暗部79b(
図15参照)に対応する領域となる。
【0143】
プリズム13pは、第3の実施形態において
図17を参照して説明したように、デザイン用の光を出射面13cから第2の方向71(
図9参照)に出射させる領域13s_1を有するため、第2の方向71から利用者が見た場合に、相対的に明るく感じる部分である。また、プリズム13uは、デザイン用の光を出射面13cから第2の方向71に出射させる領域を有さないため、第2の方向71から利用者が見た場合に、相対的に暗く感じる部分である。すなわち、プリズム13pは、上述した明部79a(
図15参照)に対応し、プリズム13uは、上述した暗部79b(
図15参照)に対応する。
【0144】
プリズム13p及びプリズム13uの長さや数、配置位置等を調整したりすることで、面状照明装置102が表示する発光パターンの明部及び暗部の輝度を調整したり、発光パターンを変更したりすることができる。
【0145】
次に、
図20を参照して、第4の実施形態に係るプリズム13p,13uが形成される導光板13を製造する際に用いる金型91の製造方法の一例について説明する。
図20は、第4の実施形態に係るプリズム13p,13uが形成される導光板13を製造する際に用いる金型91の製造方法の一例について説明するための図である。
【0146】
まず、
図12を参照して説明した第1の実施形態に係る金型77の製造方法における工程1と同様に、金型91を階段状になるように切削加工する。このとき、金型91の段差が、
図19に示す隣接する2つのプリズムの2つの第3の領域13tの間のZ軸方向における距離と略同一となるように、金型91を切削加工する。なお、この場合の隣接する2つのプリズムとしては、プリズム13pとプリズム13p、プリズム13pとプリズム13u、及び、プリズム13uとプリズム13uの3種類が挙げられる。
【0147】
そして、
図20に示すように、工程2では、凹部13q(
図17参照)の形状と同一の形状を有するバイト90を用いて、金型91の段差と段差との間の部分を切削加工する。ただし、
図20に示すように、領域13w_1(
図19参照)に対応する部分(
図20における右側の部分)については、バイト90の平面部により平らに加工して、金型91に、凹部13x(
図19参照)に対応する形状が形成されるようにする。このようにして製造された金型91を用いれば、プリズム13p,13uが形成される導光板13を製造することができる。
【0148】
以上、第4の実施形態に係る面状照明装置102について説明した。第4の実施形態に係る面状照明装置102によれば、第1の実施形態と同様に、照明用の光の配光、及び、デザイン用の光の配光の2種類の光の配光を制御することができる。
【0149】
次に、
図21〜
図31を参照して、上述した第1の実施形態〜第4の実施形態に係る導光板13に形成されたプリズム13e,13m,13p,13u以外のプリズムの例について説明する。
図21〜
図31は、他のプリズムの一例を説明するための図である。なお、
図21〜
図31を参照して他のプリズムの一例として説明するプリズム202〜209は、第1のプリズムの一例である。
【0150】
図21には、導光板13に形成されたプリズム202が示されている。導光板13の主面13dに、複数のプリズム202が、導光板13の短手方向(Y軸方向)に並んで形成されている。複数のプリズム202は、入光面13a(
図1参照)から終端面13b(
図1参照)にかけて(Y軸のマイナス方向側からY軸のプラス方向側にかけて)、出射面13cから段階的に離れるように形成されている。
【0151】
プリズム202は、第1の領域202a及び第2の領域202bを有する凸部202fと、第3の領域202cとを有する。凸部202fは、出射面13cとは反対側に突出する。凸部202fは、第1の凸部の一例である。
【0152】
一のプリズム202の第1の領域202aの一端は、一のプリズム202の第3の領域202cの一端に接続されている。また、一のプリズム202の第1の領域202aの他端は、一のプリズム202の第2の領域202bの一端に接続されている。一のプリズム202の第2の領域202bの他端は、一のプリズム202に隣接する他のプリズム202の第3の領域202cに接続されている。一のプリズム202の第3の領域202cの他端は、一のプリズム202に隣接する他のプリズム202の第2の領域202bに接続されている。
【0153】
第1の領域202aは、反射フィルム14(
図1参照)により反射されて、終端面13bから入光面13aに向かう光を、照明用の光として、出射面13cから第1の方向70(
図9参照)に出射させる領域である。第1の領域202aは、平面である。すなわち、第1の領域202aは、平面を含む。
【0154】
例えば、第1の領域202aは、導光板13の入光面13aから終端面13bに向かう方向(Y軸のプラス方向)において、徐々に、出射面13cから離れる領域である。第1の領域202aは、反射フィルム14により反射されて、終端面13bから入光面13aに向かう光を、出射面13cから第1の方向70に出射させる。
【0155】
例えば、第1の領域202aは、反射フィルム14により反射されて、終端面13bから入光面13aに向かう光202dを反射して、照明用の光として、出射面13cから第1の方向70に出射させる。したがって、プリズム202が形成された導光板13を備える面状照明装置は、出射面13cに対する第1の領域202aの傾斜角度が調整されること等により、照明用の光の配光を制御することができる。
【0156】
ここで、第1の領域202aにより、多くの光が反射されて配光制御されるように、複数のプリズム202が、入光面13aから終端面13bにかけて出射面13cから段階的に離れるように形成されている。したがって、プリズム202が形成された導光板13を備える面状照明装置は、効率的に、照明用の光の配光を制御することができる。
【0157】
第2の領域202bは、入光面13aに入射された光であって、入光面13aから終端面13bに向かう光を、デザイン用の光として、出射面13cから第2の方向71(
図9参照)に出射させる領域である。第2の領域202bは、平面である。すなわち、第2の領域202bは、平面を含む。
【0158】
例えば、第2の領域202bは、導光板13の入光面13aから終端面13bに向かう方向(Y軸のプラス方向)において、徐々に、出射面13cに近づく領域である。第2の領域202bは、入光面13aに入射された光であって、入光面13aから終端面13bに向かう光を反射して、出射面13cから第2の方向71に出射させる。
【0159】
例えば、第2の領域202bは、入光面13aから終端面13bに向かう光202eを反射して、デザイン用の光として、出射面13cから第2の方向71に出射させる。したがって、プリズム202が形成された導光板13を備える面状照明装置は、出射面13cに対する第2の領域202bの傾斜角度が調整されること等により、デザイン用の光の配光を制御することができる。
【0160】
第3の領域202cは、第1の実施形態に係る第3の領域13iと同様に、出射面13cと平行又は略平行な領域である。したがって、導光板13の出射面13cとは反対側の主面13d側に存在する物体を出射面13c側から視認した場合に、視認される物体の物理的な連続性が高い。すなわち、視認される物体の歪みが抑制される。よって、導光板13は、上述した所望の透光性を有する。
【0161】
図22には、導光板13に形成されたプリズム203が示されている。複数のプリズム203は、
図21を参照して説明した複数のプリズム202と同様に、導光板13に形成されている。
【0162】
プリズム203は、第1の領域203a及び第2の領域203bを有する凹部203hと、第3の領域203cとを有する。凹部203hは、出射面13c側に凹んでいる。凹部203hは、第1の凹部の一例である。
【0163】
一のプリズム203の第1の領域203aの一端は、一のプリズム203の第2の領域203bの一端に接続されている。また、一のプリズム203の第1の領域203aの他端は、一のプリズム203に隣接する他のプリズム203の第3の領域203cに接続されている。一のプリズム203の第2の領域203bの他端は、一のプリズム203の第3の領域203cの一端に接続されている。一のプリズム203の第3の領域203cの他端は、一のプリズム203に隣接する他のプリズム203の第1の領域203aに接続されている。
【0164】
第1の領域203aは、反射フィルム14(
図1参照)により反射されて、終端面13bから入光面13aに向かう光を、照明用の光として、出射面13cから第1の方向70(
図9参照)に出射させる領域である。第1の領域203aは、外側に突出する曲面である。第1の領域203aの形状は、半径が「R1」で、中心角が「φ300」の円弧が示す形状である。
【0165】
例えば、第1の領域203aは、導光板13の入光面13aから終端面13bに向かう方向(Y軸のプラス方向)において、徐々に、出射面13cから離れる領域である。
【0166】
例えば、第1の領域203aは、反射フィルム14により反射されて、終端面13bから入光面13aに向かう光203dを反射して、照明用の光として、出射面13cから第1の方向70に出射させる。したがって、プリズム203が形成された導光板13を備える面状照明装置は、出射面13cに対する第1の領域203aの傾斜角度が調整されること等により、照明用の光の配光を制御することができる。
【0167】
また、第1の領域203aは、曲面であるため、照明用の光として、出射面13cから第1の方向70に出射させる光の配光を広くすることができる。例えば、
図22の例では、第1の領域203aは、光203dの進行方向を所定の角度の範囲203f内で出射面13cに向けて変更することができる。したがって、プリズム203が形成された導光板13を備える面状照明装置は、照明用の光の配光を細やかに制御することができる。
【0168】
ここで、第1の領域203aにより、多くの光が反射されて配光制御されるように、複数のプリズム203が、入光面13aから終端面13bにかけて出射面13cから段階的に離れるように形成されている。したがって、プリズム203が形成された導光板13を備える面状照明装置は、効率的に、照明用の光の配光を制御することができる。
【0169】
第2の領域203bは、入光面13aに入射された光であって、入光面13aから終端面13bに向かう光を、デザイン用の光として、出射面13cから第2の方向71(
図9参照)に出射させる領域である。第2の領域203bは、外側に突出する曲面である。第2の領域203bの形状は、半径が「R2」で、中心角が「φ301」の円弧が示す形状である。
【0170】
例えば、第2の領域203bは、導光板13の入光面13aから終端面13bに向かう方向(Y軸のプラス方向)において、徐々に、出射面13cに近づく領域である。
【0171】
例えば、第2の領域203bは、入光面13aから終端面13bに向かう光203eを反射して、デザイン用の光として、出射面13cから第2の方向71に出射させる。したがって、プリズム203が形成された導光板13を備える面状照明装置は、出射面13cに対する第2の領域203bの傾斜角度が調整されること等により、デザイン用の光の配光を制御することができる。
【0172】
また、第2の領域203bは、曲面であるため、デザイン用の光として、出射面13cから第2の方向71に出射させる光の配光を広くすることができる。例えば、
図22の例では、第2の領域203bは、光203eの進行方向を所定の角度の範囲203g内で出射面13cに向けて変更することができる。したがって、プリズム203が形成された導光板13を備える面状照明装置は、デザイン用の光の配光を細やかに制御することができる。
【0173】
第3の領域203cは、第1の実施形態に係る第3の領域13iと同様に、出射面13cと平行又は略平行な領域である。したがって、導光板13の出射面13cとは反対側の主面13d側に存在する物体を出射面13c側から視認した場合に、視認される物体の物理的な連続性が高い。すなわち、視認される物体の歪みが抑制される。よって、導光板13は、上述した所望の透光性を有する。
【0174】
なお、
図22を参照して、YZ平面の断面視において、第3の領域203cの形状が示す線分が、第1の領域203aの形状が示す円弧に接する接線ではなく、第2の領域203bの形状が示す円弧に接する接線ではない場合について説明した。しかしながら、
図23の例に示すように、YZ平面の断面視において、第3の領域203cの形状が示す線分が、第1の領域203aの形状が示す円弧に接する接線であり、第2の領域203bの形状が示す円弧に接する接線であってもよい。なお、
図23の例では、第1の領域203aの形状は、半径が「R3」で、中心角が「φ302」の円弧が示す形状である。また、第2の領域203bの形状は、半径が「R4」で、中心角が「φ303」の円弧が示す形状である。また、第3の領域203cの形状が示す線分が、第1の領域203aの形状が示す円弧、及び、第2の領域203bの形状が示す円弧の少なくとも一方に接する接線であってもよい。
【0175】
図24には、導光板13に形成されたプリズム204が示されている。複数のプリズム204は、
図21を参照して説明した複数のプリズム202と同様に、導光板13に形成されている。
【0176】
プリズム204は、第1の領域204a及び第2の領域204bを有する凸部204dと、第3の領域204cとを有する。凸部204dは、出射面13cとは反対側に突出する。凸部204dは、第1の凸部の一例である。
【0177】
一のプリズム204の第1の領域204aの一端は、一のプリズム204の第3の領域204cの一端に接続されている。また、一のプリズム204の第1の領域204aの他端は、一のプリズム204の第2の領域204bの一端に接続されている。一のプリズム204の第2の領域204bの他端は、一のプリズム204に隣接する他のプリズム204の第3の領域204cに接続されている。一のプリズム204の第3の領域204cの他端は、一のプリズム204に隣接する他のプリズム204の第2の領域204bに接続されている。
【0178】
第1の領域204aは、反射フィルム14(
図1参照)により反射されて、終端面13bから入光面13aに向かう光を、照明用の光として、出射面13cから第1の方向70(
図9参照)に出射させる領域である。第1の領域204aは、外側に突出する曲面である。第1の領域204aの形状は、半径が「R5」で、中心角が「φ304a」の円弧が示す形状である。
【0179】
例えば、第1の領域204aは、導光板13の入光面13aから終端面13bに向かう方向(Y軸のプラス方向)において、徐々に、出射面13cから離れる領域である。
【0180】
例えば、第1の領域204aは、反射フィルム14により反射されて、終端面13bから入光面13aに向かう光を反射して、照明用の光として、出射面13cから第1の方向70に出射させる。したがって、プリズム204が形成された導光板13を備える面状照明装置は、出射面13cに対する第1の領域204aの傾斜角度が調整されること等により、照明用の光の配光を制御することができる。
【0181】
また、第1の領域204aは、曲面であるため、照明用の光として、出射面13cから第1の方向70に出射させる光の配光を広くすることができる。したがって、プリズム204が形成された導光板13を備える面状照明装置は、照明用の光の配光を細やかに制御することができる。
【0182】
ここで、第1の領域204aにより、多くの光が反射されて配光制御されるように、複数のプリズム204が、入光面13aから終端面13bにかけて出射面13cから段階的に離れるように形成されている。したがって、プリズム204が形成された導光板13を備える面状照明装置は、効率的に、照明用の光の配光を制御することができる。
【0183】
第2の領域204bは、入光面13aに入射された光であって、入光面13aから終端面13bに向かう光を、デザイン用の光として、出射面13cから第2の方向71(
図9参照)に出射させる領域である。第2の領域204bは、外側に突出する曲面である。第2の領域204bの形状は、半径が「R5」で、中心角が「φ304b」の円弧が示す形状である。
【0184】
例えば、第2の領域204bは、導光板13の入光面13aから終端面13bに向かう方向(Y軸のプラス方向)において、徐々に、出射面13cに近づく領域である。第2の領域204bは、入光面13aに入射された光であって、入光面13aから終端面13bに向かう光を反射して、出射面13cから第2の方向71に出射させる。したがって、プリズム204が形成された導光板13を備える面状照明装置は、出射面13cに対する第2の領域204bの傾斜角度が調整されること等により、デザイン用の光の配光を制御することができる。
【0185】
また、第2の領域204bは、曲面であるため、デザイン用の光として、出射面13cから第2の方向71に出射させる光の配光を広くすることができる。したがって、プリズム204が形成された導光板13を備える面状照明装置は、デザイン用の光の配光を細やかに制御することができる。
【0186】
第3の領域204cは、第1の実施形態に係る第3の領域13iと同様に、出射面13cと平行又は略平行な領域である。したがって、導光板13の出射面13cとは反対側の主面13d側に存在する物体を出射面13c側から視認した場合に、視認される物体の物理的な連続性が高い。すなわち、視認される物体の歪みが抑制される。よって、導光板13は、上述した所望の透光性を有する。
【0187】
なお、
図24を参照して、YZ平面の断面視において、一の凸部204dの第1の領域204aの形状が示す円弧の半径「R5」及び中心の位置と、一の凸部204dの第2の領域204bの形状が示す円弧の半径「R5」及び中心の位置とが同一である場合について説明した。しかしながら、
図25の例に示すように、YZ平面の断面視において、一の凸部204dの第1の領域204aの形状が示す円弧の半径「R6」及び中心の位置と、一の凸部204dの第2の領域204bの形状が示す円弧の半径「R7」及び中心の位置とが異なっていてもよい。なお、
図25の例において、第1の領域204aの形状が示す円弧の中心角は、「φ305」であり、第2の領域204bの形状が示す円弧の中心角は、「φ306」である。
【0188】
図26には、導光板13に形成されたプリズム205が示されている。複数のプリズム205は、
図21を参照して説明した複数のプリズム202と同様に、導光板13に形成されている。
【0189】
プリズム205は、第1の領域205a及び第2の領域205bを有する凹部205dと、第3の領域205cとを有する。凹部205dは、出射面13c側に凹んでいる。凹部205dは、第1の凹部の一例である。
【0190】
一のプリズム205の第1の領域205aの一端は、一のプリズム205の第2の領域205bの一端に接続されている。また、一のプリズム205の第1の領域205aの他端は、一のプリズム205に隣接する他のプリズム205の第3の領域205cに接続されている。一のプリズム205の第2の領域205bの他端は、一のプリズム205の第3の領域205cの一端に接続されている。一のプリズム205の第3の領域205cの他端は、一のプリズム205に隣接する他のプリズム205の第1の領域205aに接続されている。
【0191】
第1の領域205aは、反射フィルム14(
図1参照)により反射されて、終端面13bから入光面13aに向かう光を、照明用の光として、出射面13cから第1の方向70(
図9参照)に出射させる領域である。第1の領域205aは、平面である。すなわち、第1の領域205aは、平面を含む。
【0192】
例えば、第1の領域205aは、導光板13の入光面13aから終端面13bに向かう方向(Y軸のプラス方向)において、徐々に、出射面13cから離れる領域である。
【0193】
例えば、第1の領域205aは、反射フィルム14により反射されて、終端面13bから入光面13aに向かう光を反射して、照明用の光として、出射面13cから第1の方向70に出射させる。したがって、プリズム205が形成された導光板13を備える面状照明装置は、出射面13cに対する第1の領域205aの傾斜角度が調整されること等により、照明用の光の配光を制御することができる。
【0194】
ここで、第1の領域205aにより、多くの光が反射されて配光制御されるように、複数のプリズム205が、入光面13aから終端面13bにかけて出射面13cから段階的に離れるように形成されている。したがって、プリズム205が形成された導光板13を備える面状照明装置は、効率的に、照明用の光の配光を制御することができる。
【0195】
第2の領域205bは、入光面13aに入射された光であって、入光面13aから終端面13bに向かう光を、デザイン用の光として、出射面13cから第2の方向71(
図9参照)に出射させる領域である。第2の領域205bは、平面である。すなわち、第2の領域205bは、平面を含む。
【0196】
例えば、第2の領域205bは、導光板13の入光面13aから終端面13bに向かう方向(Y軸のプラス方向)において、徐々に、出射面13cに近づく領域である。第2の領域205bは、入光面13aに入射された光であって、入光面13aから終端面13bに向かう光を反射して、出射面13cから第2の方向71に出射させる。したがって、プリズム205が形成された導光板13を備える面状照明装置は、出射面13cに対する第2の領域205bの傾斜角度が調整されること等により、デザイン用の光の配光を制御することができる。
【0197】
第3の領域205cは、第1の実施形態に係る第3の領域13iと同様に、出射面13cと平行又は略平行な領域である。したがって、導光板13の出射面13cとは反対側の主面13d側に存在する物体を出射面13c側から視認した場合に、視認される物体の物理的な連続性が高い。すなわち、視認される物体の歪みが抑制される。よって、導光板13は、上述した所望の透光性を有する。
【0198】
図27には、導光板13に形成されたプリズム206が示されている。複数のプリズム206は、
図21を参照して説明した複数のプリズム202と同様に、導光板13に形成されている。
【0199】
プリズム206は、第1の領域206a及び第2の領域206bを有する凹部206dと、第3の領域206cとを有する。凹部206dは、出射面13c側に凹んでいる。凹部206dは、第1の凹部の一例である。
【0200】
一のプリズム206の第1の領域206aの一端は、一のプリズム206の第2の領域206bの一端に接続されている。また、一のプリズム206の第1の領域206aの他端は、一のプリズム206に隣接する他のプリズム206の第3の領域206cに接続されている。一のプリズム206の第2の領域206bの他端は、一のプリズム206の第3の領域206cの一端に接続されている。一のプリズム206の第3の領域206cの他端は、一のプリズム206に隣接する他のプリズム206の第1の領域206aに接続されている。
【0201】
第1の領域206aは、反射フィルム14(
図1参照)により反射されて、終端面13bから入光面13aに向かう光を、照明用の光として、出射面13cから第1の方向70(
図9参照)に出射させる領域である。第1の領域206aは、内側に凹む曲面である。すなわち、第1の領域206aは、曲面を含む。第1の領域206aの形状は、半径が「R8」で、中心角が「φ307a」の円弧が示す形状である。
【0202】
例えば、第1の領域206aは、導光板13の入光面13aから終端面13bに向かう方向(Y軸のプラス方向)において、徐々に、出射面13cから離れる領域である。
【0203】
例えば、第1の領域206aは、反射フィルム14により反射されて、終端面13bから入光面13aに向かう光を反射して、照明用の光として、出射面13cから第1の方向70に出射させる。したがって、プリズム206が形成された導光板13を備える面状照明装置は、出射面13cに対する第1の領域206aの傾斜角度が調整されること等により、照明用の光の配光を制御することができる。
【0204】
また、第1の領域206aは、曲面であるため、照明用の光として、出射面13cから第1の方向70に出射させる光の配光を広くすることができる。したがって、プリズム206が形成された導光板13を備える面状照明装置は、照明用の光の配光を細やかに制御することができる。
【0205】
ここで、第1の領域206aにより、多くの光が反射されて配光制御されるように、複数のプリズム206が、入光面13aから終端面13bにかけて出射面13cから段階的に離れるように形成されている。したがって、プリズム206が形成された導光板13を備える面状照明装置は、効率的に、照明用の光の配光を制御することができる。
【0206】
第2の領域206bは、入光面13aに入射された光であって、入光面13aから終端面13bに向かう光を、デザイン用の光として、出射面13cから第2の方向71(
図9参照)に出射させる領域である。第2の領域206bは、内側に凹む曲面である。すなわち、第2の領域206bは、曲面を含む。第2の領域206bの形状は、半径が「R8」で、中心角が「φ307b」の円弧が示す形状である。
【0207】
例えば、第2の領域206bは、導光板13の入光面13aから終端面13bに向かう方向(Y軸のプラス方向)において、徐々に、出射面13cに近づく領域である。第2の領域206bは、入光面13aに入射された光であって、入光面13aから終端面13bに向かう光を反射して、出射面13cから第2の方向71に出射させる。したがって、プリズム206が形成された導光板13を備える面状照明装置は、出射面13cに対する第2の領域206bの傾斜角度が調整されること等により、デザイン用の光の配光を制御することができる。
【0208】
また、第2の領域206bは、曲面であるため、デザイン用の光として、出射面13cから第2の方向71に出射させる光の配光を広くすることができる。したがって、プリズム206が形成された導光板13を備える面状照明装置は、デザイン用の光の配光を細やかに制御することができる。
【0209】
第3の領域206cは、第1の実施形態に係る第3の領域13iと同様に、出射面13cと平行又は略平行な領域である。したがって、導光板13の出射面13cとは反対側の主面13d側に存在する物体を出射面13c側から視認した場合に、視認される物体の物理的な連続性が高い。すなわち、視認される物体の歪みが抑制される。よって、導光板13は、上述した所望の透光性を有する。
【0210】
なお、
図27を参照して、YZ平面の断面視において、一の凹部206dの第1の領域206aの形状が示す円弧の半径「R8」及び中心の位置と、一の凹部206dの第2の領域206bの形状が示す円弧の半径「R8」及び中心の位置とが同一である場合について説明した。しかしながら、
図28の例に示すように、YZ平面の断面視において、一の凹部206dの第1の領域206aの形状が示す円弧の半径「R9」及び中心の位置と、一の凹部206dの第2の領域206bの形状が示す円弧の半径「R10」及び中心の位置とが異なっていてもよい。なお、
図28の例において、第1の領域206aの形状が示す円弧の中心角は、「φ308」であり、第2の領域206bの形状が示す円弧の中心角は、「φ309」である。
【0211】
図29には、導光板13に形成されたプリズム207が示されている。複数のプリズム207は、
図21を参照して説明した複数のプリズム202と同様に、導光板13に形成されている。
【0212】
プリズム207は、第1の領域207a及び第2の領域207bを有する凸部207dと、第3の領域207cとを有する。凸部207dは、出射面13cとは反対側に突出する。凸部207dは、第1の凸部の一例である。
【0213】
一のプリズム207の第1の領域207aの一端は、一のプリズム207の第3の領域207cの一端に接続されている。また、一のプリズム207の第1の領域207aの他端は、一のプリズム207の第2の領域207bの一端に接続されている。一のプリズム207の第3の領域207cの他端は、一のプリズム207に隣接する他のプリズム207の第2の領域207bに接続されている。一のプリズム207の第2の領域207bの他端は、一のプリズム207に隣接する他のプリズム207の第3の領域207cに接続されている。
【0214】
第1の領域207aは、反射フィルム14(
図1参照)により反射されて、終端面13bから入光面13aに向かう光を、照明用の光として、出射面13cから第1の方向70(
図9参照)に出射させる領域である。第1の領域207aは、内側に凹む曲面である。すなわち、第1の領域207aは、曲面を含む。第1の領域207aの形状は、半径が「R11」で、中心角が「φ310」の円弧が示す形状である。
【0215】
例えば、第1の領域207aは、導光板13の入光面13aから終端面13bに向かう方向(Y軸のプラス方向)において、徐々に、出射面13cから離れる領域である。
【0216】
例えば、第1の領域207aは、反射フィルム14により反射されて、終端面13bから入光面13aに向かう光を反射して、照明用の光として、出射面13cから第1の方向70に出射させる。したがって、プリズム207が形成された導光板13を備える面状照明装置は、出射面13cに対する第1の領域207aの傾斜角度が調整されること等により、照明用の光の配光を制御することができる。
【0217】
また、第1の領域207aは、曲面であるため、照明用の光として、出射面13cから第1の方向70に出射させる光の配光を広くすることができる。したがって、プリズム207が形成された導光板13を備える面状照明装置は、照明用の光の配光を細やかに制御することができる。
【0218】
ここで、第1の領域207aにより、多くの光が反射されて配光制御されるように、複数のプリズム207が、入光面13aから終端面13bにかけて出射面13cから段階的に離れるように形成されている。したがって、プリズム207が形成された導光板13を備える面状照明装置は、効率的に、照明用の光の配光を制御することができる。
【0219】
第2の領域207bは、入光面13aに入射された光であって、入光面13aから終端面13bに向かう光を、デザイン用の光として、出射面13cから第2の方向71(
図9参照)に出射させる領域である。第2の領域207bは、内側に凹む曲面である。すなわち、第2の領域207bは、曲面を含む。第2の領域207bの形状は、半径が「R12」で、中心角が「φ311」の円弧が示す形状である。
【0220】
例えば、第2の領域207bは、導光板13の入光面13aから終端面13bに向かう方向(Y軸のプラス方向)において、徐々に、出射面13cに近づく領域である。第2の領域207bは、入光面13aに入射された光であって、入光面13aから終端面13bに向かう光を反射して、出射面13cから第2の方向71に出射させる。したがって、プリズム207が形成された導光板13を備える面状照明装置は、出射面13cに対する第2の領域207bの傾斜角度が調整されること等により、デザイン用の光の配光を制御することができる。
【0221】
また、第2の領域207bは、曲面であるため、デザイン用の光として、出射面13cから第2の方向71に出射させる光の配光を広くすることができる。したがって、プリズム207が形成された導光板13を備える面状照明装置は、デザイン用の光の配光を細やかに制御することができる。
【0222】
第3の領域207cは、第1の実施形態に係る第3の領域13iと同様に、出射面13cと平行又は略平行な領域である。したがって、導光板13の出射面13cとは反対側の主面13d側に存在する物体を出射面13c側から視認した場合に、視認される物体の物理的な連続性が高い。すなわち、視認される物体の歪みが抑制される。よって、導光板13は、上述した所望の透光性を有する。
【0223】
なお、
図29を参照して、YZ平面の断面視において、第3の領域207cの形状が示す線分が、第1の領域207aの形状が示す円弧に接する接線に接する接線であり、第2の領域207bの形状が示す円弧に接する接線である場合について説明した。しかしながら、第3の領域207cの形状が示す線分が、第1の領域207aの形状が示す円弧に接する接線に接する接線ではなく、第2の領域207bの形状が示す円弧に接する接線ではなくてもよい。また、第3の領域207cの形状が示す線分が、第1の領域207aの形状が示す円弧、及び、第2の領域207bの形状が示す円弧の少なくとも一方に接する接線であってもよい。
【0224】
図30には、導光板13に形成されたプリズム208が示されている。複数のプリズム208は、
図21を参照して説明した複数のプリズム202と同様に、導光板13に形成されている。
【0225】
プリズム208は、第1の領域208a及び第2の領域208bを有する凸部208dと、第3の領域208cとを有する。凸部208dは、出射面13cとは反対側に突出する。凸部208dは、第1の凸部の一例である。
【0226】
第1の領域208aは、反射フィルム14(
図1参照)により反射されて、終端面13bから入光面13aに向かう光を、照明用の光として、出射面13cから第1の方向70(
図9参照)に出射させる領域である。
【0227】
例えば、第1の領域208aは、導光板13の入光面13aから終端面13bに向かう方向(Y軸のプラス方向)において、徐々に、出射面13cから離れる領域である。
【0228】
第1の領域208aは、領域208a_1及び領域208a_2(複数の領域)を含む。領域208a_1及び領域208a_2は、平面である。出射面13cに対する領域208a_1の傾斜角度は、出射面13cに対する領域208a_2の傾斜角度よりも大きい。一のプリズム208の領域208a_1の一端は、一のプリズム208の領域208a_2の一端に接続されている。一のプリズム208の領域208a_2の他端は、一のプリズム208の後述する領域208b_2の一端に接続されている。また、一のプリズム208の領域208a_1の他端は、一のプリズム208の第3の領域208cの一端に接続されている。一のプリズム208の第3の領域208cの他端は、一のプリズム208に隣接する他のプリズム208の後述する領域208b_1に接続されている。
【0229】
例えば、領域208a_1及び領域208a_2は、反射フィルム14により反射されて、終端面13bから入光面13aに向かう光を反射して、照明用の光として、出射面13cから第1の方向70に出射させる。したがって、プリズム208が形成された導光板13を備える面状照明装置は、出射面13cに対する領域208a_1,208a_2の傾斜角度が調整されること等により、照明用の光の配光を制御することができる。
【0230】
ここで、本実施形態では、第1の領域208aにより、多くの光が反射されて配光制御されるように、複数のプリズム208が、入光面13a(
図1参照)から終端面13b(
図1参照)にかけて出射面13cから段階的に離れるように形成されている。したがって、プリズム208が形成された導光板13を備える面状照明装置は、効率的に、照明用の光の配光を制御することができる。
【0231】
第2の領域208bは、入光面13aに入射された光であって、入光面13aから終端面13bに向かう光を、デザイン用の光として、出射面13cから第2の方向71(
図9参照)に出射させる領域である。
【0232】
例えば、第2の領域208bは、導光板13の入光面13aから終端面13bに向かう方向(Y軸のプラス方向)において、徐々に、出射面13cに近づく領域である。
【0233】
第2の領域208bは、領域208b_1及び領域208b_2(複数の領域)を含む。領域208b_1及び領域208b_2は、平面である。出射面13cに対する領域208b_1の傾斜角度は、出射面13cに対する領域208b_2の傾斜角度よりも大きい。一のプリズム208の領域208b_1の一端は、一のプリズム208の領域208b_2の他端に接続されている。また、一のプリズム208の領域208b_1の他端は、一のプリズム208に隣接する他のプリズム208の第3の領域208cに接続されている。
【0234】
例えば、領域208b_2は、入光面13aから終端面13bに向かう光を反射して、デザイン用の光として、出射面13cから第2の方向71に出射させる。したがって、プリズム208が形成された導光板13を備える面状照明装置は、出射面13cに対する領域208b_2の傾斜角度が調整されること等により、デザイン用の光の配光を制御することができる。ここで、領域208b_1は、入光面13aから終端面13bに向かう光を反射して、デザイン用の光ではなく、照明用の光として、出射面13cから第1の方向70に出射させる。
【0235】
第3の領域208cは、第1の実施形態に係る第3の領域13iと同様に、出射面13cと平行又は略平行な領域である。このため、導光板13の出射面13cとは反対側の主面13d側に存在する物体を出射面13c側から視認した場合に、視認される物体の物理的な連続性が高い。すなわち、視認される物体の歪みが抑制される。よって、導光板13は、上述した所望の透光性を有する。
【0236】
図31には、導光板13に形成されたプリズム209が示されている。複数のプリズム209は、
図21を参照して説明した複数のプリズム202と同様に、導光板13に形成されている。
【0237】
プリズム209は、第1の領域209a及び第2の領域209bを有する凹部209dと、第3の領域209cとを有する。凹部209dは、出射面13c側に凹んでいる。凹部209dは、第1の凹部の一例である。
【0238】
第1の領域209aは、反射フィルム14(
図1参照)により反射されて、終端面13bから入光面13aに向かう光を、照明用の光として、出射面13cから第1の方向70(
図9参照)に出射させる領域である。
【0239】
例えば、第1の領域209aは、導光板13の入光面13aから終端面13bに向かう方向(Y軸のプラス方向)において、徐々に、出射面13cから離れる領域である。
【0240】
第1の領域209aは、領域209a_1及び領域209a_2(複数の領域)を含む。領域209a_1及び領域209a_2は、平面である。出射面13cに対する領域209a_1の傾斜角度は、出射面13cに対する領域209a_2の傾斜角度よりも大きい。一のプリズム209の領域209a_1の一端は、一のプリズム209の領域209a_2の一端に接続されている。また、一のプリズム209の領域209a_1の他端は、一のプリズム209の後述する領域209b_1の一端に接続されている。一のプリズム209の領域209a_2の他端は、一のプリズム209に隣接する他のプリズム209の第3の領域209cに接続されている。
【0241】
例えば、領域209a_1及び領域209a_2は、反射フィルム14により反射されて、終端面13bから入光面13aに向かう光を反射して、照明用の光として、出射面13cから第1の方向70に出射させる。したがって、プリズム209が形成された導光板13を備える面状照明装置は、出射面13cに対する領域209a_1,209a_2の傾斜角度が調整されること等により、照明用の光の配光を制御することができる。
【0242】
ここで、本実施形態では、第1の領域209aにより、多くの光が反射されて配光制御されるように、複数のプリズム209が、入光面13a(
図1参照)から終端面13b(
図1参照)にかけて出射面13cから段階的に離れるように形成されている。したがって、プリズム209が形成された導光板13を備える面状照明装置は、効率的に、照明用の光の配光を制御することができる。
【0243】
第2の領域209bは、入光面13aに入射された光であって、入光面13aから終端面13bに向かう光を、デザイン用の光として、出射面13cから第2の方向71(
図9参照)に出射させる領域である。
【0244】
例えば、第2の領域209bは、導光板13の入光面13aから終端面13bに向かう方向(Y軸のプラス方向)において、徐々に、出射面13cに近づく領域である。
【0245】
第2の領域209bは、領域209b_1及び領域209b_2(複数の領域)を含む。領域209b_1及び領域209b_2は、平面である。出射面13cに対する領域209b_1の傾斜角度は、出射面13cに対する領域209b_2の傾斜角度よりも大きい。一のプリズム209の領域209b_1の他端は、一のプリズム209の領域209b_2の一端に接続されている。一のプリズム209の領域209b_2の他端は、一のプリズム209の第3の領域209cの一端に接続されている。一のプリズム209の第3の領域209cの他端は、一のプリズム209に隣接する他のプリズム209の領域209a_2に接続されている。
【0246】
例えば、領域209b_2は、入光面13aから終端面13bに向かう光を反射して、デザイン用の光として、出射面13cから第2の方向71に出射させる。したがって、プリズム209が形成された導光板13を備える面状照明装置は、出射面13cに対する領域209b_2の傾斜角度が調整されること等により、デザイン用の光の配光を制御することができる。ここで、領域209b_1は、入光面13aから終端面13bに向かう光を反射して、デザイン用の光ではなく、照明用の光として、出射面13cから第1の方向70に出射させる。
【0247】
第3の領域209cは、第1の実施形態に係る第3の領域13iと同様に、出射面13cと平行又は略平行な領域である。このため、導光板13の出射面13cとは反対側の主面13d側に存在する物体を出射面13c側から視認した場合に、視認される物体の物理的な連続性が高い。すなわち、視認される物体の歪みが抑制される。よって、導光板13は、上述した所望の透光性を有する。
【0248】
次に、
図32を参照して、第2の参考例に係る導光板510について説明する。
図32は、第2の参考例に係る導光板510の側面図である。
図32に示すように、第2の参考例に係る導光板510は、入射された光が出射される出射面510aと、出射面510aとは反対側の主面510bとを有する。また、導光板510は、Y軸のマイナス方向側の端面である入光面(図示せず)と、入光面と反対側の端面である終端面(図示せず)とを有する。
【0249】
導光板510の入光面には、線状光源からの光が入射される。導光板510の終端面側には反射フィルム(図示せず)が配置されている。反射フィルムは、終端面から漏れた光を反射する。終端面には、反射フィルムにより反射された光が入射される。
【0250】
導光板510の主面510bに、複数のプリズム511が、導光板510の短手方向(Y軸方向)に並んで形成されている。複数のプリズム511は、入光面から終端面にかけて(Y軸のマイナス方向側からY軸のプラス方向側にかけて)、出射面510aから段階的に離れるように形成されている。
【0251】
プリズム511は、領域511aと、領域511bとを有する。領域511aは、出射面510aと平行又は略平行である。
【0252】
一のプリズム511の領域511aの一端は、一のプリズム511の領域511bの一端に接続されている。また、一のプリズム511の領域511aの他端は、一のプリズム511に隣接する他のプリズム511の領域511bに接続されている。一のプリズム511の領域511bの他端は、一のプリズム511に隣接する他のプリズム511の領域511aに接続されている。
【0253】
領域511bは、反射フィルムにより反射されて、終端面から入光面に向かう光511cを、照明用の光として、出射面510aから照明用の所定の方向に出射させる。しかしながら、第2の参考例に係る導光板510には、入光面から終端面に向かう光を、デザイン用の光として、出射面510aからデザイン用の所定の方向に出射させるプリズムが形成されてない。このため、第2の参考例に係る導光板510を備える面状照明装置では、デザイン用の光の配光を制御することが困難である。
【0254】
一方、上述した複数のプリズム13e,13m,13p,13u,202〜209のうち、いずれかのプリズムが形成された導光板13を備える面状照明装置によれば、照明用の光の配光及びデザイン用の光の配光を制御するプリズムが導光板13に形成されているため、照明用の光の配光及びデザイン用の光の配光を制御することができる。
【0255】
なお、
図21〜31を参照して説明した導光板13において、プリズム202〜209は第2の実施形態において
図15を参照して説明した明部79aに相当するが、更に、暗部79bに相当するプリズムを形成することもできる。このようなプリズムの形成方法の一例について説明する。例えば、暗部79bに相当するプリズムが凸部を有するプリズムである場合には、
図16を参照して説明した工程2の方法と同様の方法によって製造された金型を用いて、暗部79bに相当するプリズムを形成することができる。例えば、凸部202fの形状と同一の形状を有するバイトによる金型の段差の部分の切削の深さを調整することで、明部79aに対応するプリズム202、及び、暗部79bに対応するプリズムを形成するための金型を製造することができる。他の凸部204d,207d,208dを有するプリズム204,207,208についても同様である。
【0256】
また、暗部79bに相当するプリズムが凹部を有するプリズムである場合には、
図20を参照して説明した工程2の方法と同様の方法によって製造された金型を用いて、暗部79bに相当するプリズムを形成することができる。例えば、凹部203hの形状と同一の形状を有するバイトにより、凹部203hの形状に対応する部分を有するように金型を加工する。そして、かかるバイトの平面部により、凹部203hに対応する部分の少なくとも一部を平らに加工して、金型に、暗部79bに相当するプリズムの形状が形成されるようにする。このようにして、明部79aに対応するプリズム203、及び、暗部79bに対応するプリズムを形成するための金型を製造することができる。他の凹部205d,206d,209dを有するプリズム205,206,209についても同様である。
【0257】
そして、明部79aに対応するプリズム202〜209及び暗部79bに対応するプリズムの長さや数、配置位置などを調整することにより、任意の発光パターンを形成することができる。
【0258】
次に、
図12及び
図18等を参照して説明したバイト78,90以外の他のバイトの例について説明する。
図33〜
図38は、他のバイトの一例を示す図である。
【0259】
図33には、他のバイトの一例として、バイト215が示されている。バイト215は、多角形であり、例えば、バイト215の先端部分の形状と同一の形状の凸部がプリズム間に形成される導光板の製造に用いられる金型を製造する際に用いられる。
【0260】
図34には、他のバイトの一例として、バイト216が示されている。バイト216の先端部分は、外側に突出する曲面216a及び外側に突出する曲面216bを有する。曲面216aは、曲面216bに接続されている。曲面216aの形状は、半径が「R13」で、中心角が「φ312」の円弧が示す形状である。曲面216bの形状は、半径が「R14」で、中心角が「φ313」の円弧が示す形状である。バイト216は、例えば、バイト216の先端部分の形状と同一の形状を有する凸部がプリズム間に形成される導光板の製造に用いられる金型を製造する際に用いられる。
【0261】
図35には、他のバイトの一例として、バイト217が示されている。バイト217の先端部分は、内側に凹む曲面217a及び内側に凹む曲面217bを有する。曲面217aは、曲面217bに接続されている。曲面217aの形状は、半径が「R15」で、中心角が「φ314」の円弧が示す形状である。曲面217bの形状は、半径が「R16」で、中心角が「φ315」の円弧が示す形状である。バイト217は、例えば、バイト217の先端部分の形状と同一の形状を有する凸部がプリズム間に形成される導光板の製造に用いられる金型を製造する際に用いられる。
【0262】
図36には、他のバイトの一例として、バイト218が示されている。バイト218は、多角形であり、平面218aを有する。バイト218は、例えば、バイト218の先端部分の一部の形状と同一の形状を有するプリズムが形成される導光板の製造に用いられる金型を製造する際に用いられる。
【0263】
図37には、他のバイトの一例として、バイト219が示されている。バイト219の先端部分は、外側に突出する曲面219a、外側に突出する曲面219b、及び、平面219cを有する。曲面219aは、平面219cの一端に接続されている。平面219cの他端は、曲面219bに接続されている。曲面219aの形状は、半径が「R17」で、中心角が「φ316」の円弧が示す形状である。曲面219bの形状は、半径が「R18」で、中心角が「φ317」の円弧が示す形状である。バイト219は、例えば、バイト219の先端部分の一部の形状と同一の形状を有するプリズムが形成される導光板の製造に用いられる金型を製造する際に用いられる。
【0264】
図38には、他のバイトの一例として、バイト220が示されている。バイト220の先端部分は、内側に凹む曲面220a、内側に凹む曲面220b、及び、平面220cを有する。曲面220aは、平面220cの一端に接続されている。平面220cの他端は、曲面220bに接続されている。曲面220aの形状は、半径が「R19」で、中心角が「φ318」の円弧が示す形状である。曲面220bの形状は、半径が「R20」で、中心角が「φ319」の円弧が示す形状である。バイト220は、例えば、バイト220の先端部分の一部の形状と同一の形状を有するプリズムが形成される導光板の製造に用いられる金型を製造する際に用いられる。
【0265】
次に、
図39〜
図42を参照して、上述した面状照明装置のモデルに対して行われたシミュレーションの結果について説明する。このシミュレーションは、面状照明装置のモデルの開口部11aの中心から、鉛直方向において800mm下に設置された評価面(横1000mm、縦1000mm)に、面状照明装置のモデルにより照射された照明用の光の照度分布を得るシミュレーションである。なお、このシミュレーションにおいて、一定の範囲を有する第1の方向(
図9参照)のうちいずれかの方向が、評価面の中心(0,0)を通るように面状照明装置のモデルの姿勢が設定される。
【0266】
図39は、
図32を参照して説明した第2の参考例に係るプリズム511が形成された導光板510を備える面状照明装置のモデルにより、評価面に照射された照明用の光の照度分布の一例、及び、評価面の縦方向の位置(縦方向の中心の位置「0」を基準とした位置)と、縦方向の各位置における横方向の中心の位置「0」の照度との関係を示すグラフの一例を示す図である。
図39の左側には、かかる照度分布の一例が示されており、右側には、かかるグラフの一例が示されている。なお、面状照明装置のモデルにおける線状光源(図示せず)が
図39において上側に位置し、反射フィルム(図示せず)が
図39において下側に位置するように、面状照明装置のモデルの姿勢が設定されている。
図40〜43の例においても、面状照明装置のモデルの姿勢は、同様に設定されている。また、
図39の例のグラフにおいて、横軸は照度を示し、縦軸は、評価面の縦方向の位置を示す。
図40〜43の例のグラフにおいても、同様である。
【0267】
図39の例の照度分布及びグラフに示すように、面状照明装置のモデルの線状光源側(導光板510(
図32参照)の入光面(図示せず)側)には、光が出射されているものの、反射フィルム側(導光板510の終端面(図示せず)側)には、ほとんど光が出射されていない。これは、
図32に示すように、第2の参考例に係る導光板510には、入光面から終端面に向かう光を、出射面510aから、照明用の光の出射範囲として必要な所定の出射範囲のうち終端面側の所定の範囲内に出射させるプリズムが形成されてないからである。したがって、第2の参考例に係るプリズム511が形成された導光板510を備える面状照明装置では、照度むらの発生を抑制することが困難である。
【0268】
図40は、
図21を参照して説明したプリズム202が形成された導光板13を備える面状照明装置のモデルにより、評価面に照射された照明用の光の照度分布の一例、及び、評価面の縦方向の位置と、縦方向の各位置における横方向の中心の位置「0」の照度との関係を示すグラフの一例を示す図である。
図40の左側には、かかる照度分布の一例が示されており、右側には、かかるグラフの一例が示されている。
【0269】
図40の例の照度分布及びグラフに示すように、面状照明装置のモデルの線状光源15(
図1参照)側には、光が出射されている。また、
図40の例の照度分布及びグラフに示すように、
図39の例の照度分布及びグラフと比較すると、反射フィルム14(
図1参照)側(導光板13の終端面13b(
図1参照)側)には、光が出射されていることが分かる。これは、
図21に示すように、プリズム202の第2の領域202bよって、導光板13の入光面13a(
図1参照)から終端面13bに向かう光が反射されて、第2の方向71(
図9参照)に向かう光として出射面13cから出射された光のうち、一部の光が、第1の方向70(
図9参照)に向かっていると考えられるからである。したがって、プリズム202が形成された導光板13を備える面状照明装置では、プリズム511が形成された導光板510を備える面状照明装置と比較すると、照度むらの発生を抑制することができる。
【0270】
ただし、
図40の例の照度分布及びグラフに示すように、評価面の縦方向の位置が0mmから概ね−170mmまでにかけて、照度が低い部分がある。これは、
図21の例に示す導光板13には、入光面13aから終端面13bに向かう光を、出射面13cから、照明用の光の出射範囲として必要な所定の出射範囲のうち終端面13b側の所定範囲内に出射させるプリズムが形成されてないからである。
【0271】
図41は、
図10を参照して説明したプリズム13eが形成された導光板13を備える面状照明装置1のモデルにより、評価面に照射された照明用の光の照度分布の一例、及び、評価面の縦方向の位置と、縦方向の各位置における横方向の中心の位置「0」の照度との関係を示すグラフの一例を示す図である。
図41の左側には、かかる照度分布の一例が示されており、右側には、かかるグラフの一例が示されている。
【0272】
図41の例の照度分布及びグラフに示すように、面状照明装置1のモデルの線状光源15(
図1参照)側には、光が出射されている。また、
図41の例の照度分布及びグラフに示すように、
図40の例の照度分布及びグラフと比較すると、反射フィルム14(
図1参照)側(導光板13の終端面13b(
図1参照)側)に光が出射されていることが分かる。また、
図41の例の照度分布及びグラフに示すように、
図40の例の照度分布及びグラフが示す上述の照度が低い部分に対応する部分の照度が高くなっている。これは、
図10の例に示す導光板13には、入光面13aから終端面13bに向かう光を、出射面13cから、照明用の光の出射範囲として必要な所定の出射範囲のうち終端面13b側の所定範囲内に出射させる領域13h_2を有するプリズム13eが形成されているからである。したがって、プリズム13eが形成された導光板13を備える面状照明装置1では、プリズム202が形成された導光板13を備える面状照明装置と比較すると、照度むらの発生を抑制することができる。
【0273】
ただし、
図41の例の照度分布は、同一の照度の位置を結ぶ線分が、評価面の位置(0,0)を中心とする同心円状となっておらず、いびつな形状となっている。これは、
図10の例に示すプリズム13eが、平面である領域13g_1,13g_2,13h_2を有するからである。具体的には、平面である領域13g_1,13g_2,13h_2により、離散的に光が反射されるからである。
【0274】
図42は、
図29を参照して説明したプリズム207が形成された導光板13を備える面状照明装置のモデルにより、評価面に照射された照明用の光の照度分布の一例、及び、評価面の縦方向の位置と、縦方向の各位置における横方向の中心の位置「0」の照度との関係を示すグラフの一例を示す図である。
図42の左側には、かかる照度分布の一例が示されており、右側には、かかるグラフの一例が示されている。
【0275】
図42の例のグラフに示すように、縦方向の中心の位置「0」が最大の照度となっており、縦方向の中心の位置「0」から離れるにつれて徐々に照度が小さくなっている。また、
図42の例の照度分布に示すように、同一の照度の位置を結ぶ線分が、概ね、評価面の位置(0,0)を中心とする同心円状となっている。これは、
図29の例に示す導光板13に形成されたプリズム207が、曲面である第1の領域207aを有するからである。具体的には、曲面である第1の領域207aにより、終端面13b(
図1参照)から入光面13a(
図1参照)に向かう光が複数の方向に一様に拡散されるからである。この結果、プリズム207が形成された導光板13を備える面状照明装置では、プリズム13eが形成された導光板13を備える面状照明装置1と比較すると、照度むらの発生を抑制することができる。
【0276】
以上、各実施形態および各変形例に係る面状照明装置について説明した。各実施形態および各変形例に係る面状照明装置によれば、2種類の光の配光を制御することができる。
【0277】
なお、上記各実施形態および各変形例により本発明が限定されるものではない。上述した各構成要素を適宜組み合わせて構成したものも本発明に含まれる。また、さらなる効果や変形例は、当業者によって容易に導き出すことができる。よって、本発明のより広範な態様は、上記の各実施形態および各変形例に限定されるものではなく、様々な変更が可能である。