(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記第一固定部材は、板状に形成され、ボルト挿通穴を有する第一プレート部と、前記第一プレート部の板面上に延在する第一ホロー部と、前記第一ホロー部を間に挟んで前記第一プレート部とは反対側に配置されると共に、筒状に形成され、前記第一ホロー部の延在方向と平行な方向に延在する第一ボルト挿通部とを有し、
前記第一ホロー部は、前記第一プレート部側から前記第一ボルト挿通部側に向かって幅が狭くなる断面台形の筒状に形成されている
ことを特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載の太陽光パネル用架台。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明の実施形態を図面と共に詳述する。なお、図面において、矢印Wは太陽光パネル用架台の幅方向(横方向)を示し、矢印Dは太陽光パネル用架台の奥行き方向(縦方向)を示し、矢印Hは太陽光パネル用架台の高さ方向を示す。
【0011】
図1から
図3に示すように、本発明の実施形態に係る太陽光パネル用架台は、上部構造体1と、上部構造体1を支持する下部構造体2と、を備える。
【0012】
上部構造体1は、太陽光パネル3を支持するフレーム構造体4を有する。このフレーム構造体4は、太陽光パネル3を支持する第一フレーム部材(垂木)5と、第一フレーム部材5を支持し、かつ、第一フレーム部材5と交差する方向に延在する第二フレーム部材(垂木受け)6と、から主に構成される。本実施形態では、第一フレーム部材5と第二フレーム部材6とは、直交して配置されている。また、第一フレーム部材5は、太陽光パネル用架台の奥行き方向Dの一方側(前面側)と他方側(後面側)とで高さが異なるように設定されている。具体的には、第一フレーム部材5は、太陽光パネル用架台の前面側が後面側よりも高くなるように設置されている(
図3参照)。
【0013】
第一フレーム部材5は、アルミニウム合金製の押出形材からなる(
図6参照)。また、第一フレーム部材5は、断面略台形の筒状の中空材から構成されており、上面、下面および両側面を有する。
【0014】
図6に示すように、第一フレーム部材5の両側面の下端には、幅方向外側へ延出する係止プレート片7がそれぞれ第一フレーム部材5の長手方向に沿って形成されている。各係止プレート片7は、第一フレーム部材5の側面の下端に全長に亘って形成されている。そして、係止プレート片7の先端部に、上方に突出する凸部(立上部)8が第一フレーム部材5の長手方向に沿って形成されている。この凸部8は、係止プレート片7の先端部に第一フレーム部材5の全長に亘って形成されている。
【0015】
第二フレーム部材6は、アルミニウム合金製の押出形材からなる(
図7参照)。また、第二フレーム部材6は、断面略矩形の筒状の中空材から構成されており、上面、下面および両側面を有する。
【0016】
図7に示すように、第二フレーム部材6の両側面の上端部に、ブラケット部材9との係合のための係止片10がそれぞれ形成されている。この係止片10は、第二フレーム部材6の両側面の上端部に全長に亘って形成されている。また、第二フレーム部材6の両側面の上部には、第二フレーム部材6にブラケット部材9(
図4参照)を固定するためにビス(図示せず)が螺合される厚肉部11が形成されている。この厚肉部11は、第二フレーム部材6の両側面の上部に全長に亘って形成されている。一方、第二フレーム部材6の下面には、第二フレーム部材6と第一固定部材12とを締結するために用いられるボルト52,58の頭部を収容する収容溝13が第二フレーム部材6の長手方向に沿って形成されている。この収容溝13は、複数(図示例では、二つ)併設されていると共に、第二フレーム部材6の下面に全長に亘って形成されている。ボルト52,58は六角ボルトであり、収容溝13の幅は、ボルト52,58の二面幅よりも広く、ボルト52,58の対角距離よりも狭くなっている。このように構成することにより、収容溝13は、ボルト52,58の回転を規制する回転止めとして機能する。さらに、収容溝13の開口端には、収容溝13の両側部から互いに対向するようにそれぞれ突出する突出部14が一対に形成されている。これらの一対の突出部14,14同士の間隔は、ボルト52,58の軸部の外径よりも広く、ボルト52,58の頭部の外径よりも狭くなっている。このように構成することにより、一対の突出部14,14は、収容溝13からのボルト52,58の脱落を防止する脱落止めとして機能する。
【0017】
さらに、第二フレーム部材6の上面および両側面の内側には、第二フレーム部材6の変形抑制のためのリブ部15が第二フレーム部材6の長手方向に沿ってそれぞれ形成されている。このリブ部15は、T字状の断面形状に形成されていると共に、第二フレーム部材6の上面および両側面の内側に全長に亘って形成されている。
【0018】
本実施形態に係る太陽光パネル用架台は、第二フレーム部材6の上部に固定されるブラケット部材9と、ブラケット部材9の上方に配置される挟持部材16と、をさらに備える(
図4参照)。これらのブラケット部材9及び挟持部材16などを介して、第一フレーム部材5と第二フレーム部材6との固定が行われるようになっている。
【0019】
一方、下部構造体2は、
図1から
図3に示すように、複数の支柱17と、隣接する支柱17の間を連結して横方向に延在する第一支持部材18と、支柱17から斜め上方に延在する第二支持部材19と、から主に構成される。本実施形態では、第一支持部材18は、水平方向に延在するように配置される。また、第一支持部材18は、太陽光パネル用架台の奥行き方向Dの一方側(前面側)の支柱17と他方側(後面側)の支柱17との間を架け渡して連結している。
【0020】
図5に示すように、上部構造体1(フレーム構造体4)の第二フレーム部材6と下部構造体2の支柱17とは、第一固定部材12を介して第一締結部材20により固定されている。また、第二支持部材19の基部(下端部)は、第一固定部材12を介して第二締結部材21により支柱17と固定されている。そして、第二支持部材19の先端部(上端部)が、第一固定部材12を介して第三締結部材22により第二フレーム部材6と固定されている。このように、第二フレーム部材6、支柱17および第一支持部材18を、第一固定部材12を用いて相互に固定することにより、側面視で三角形のトラス構造が形成される(
図1、
図2参照)。
【0021】
また、支柱17と第一支持部材18とは、第一固定部材12を介して第四締結部材23により固定されている。また、第二支持部材19の基部(下端部)は、第一固定部材12を介して第二締結部材21により支柱17と固定されている。そして、第二支持部材19の先端部(上端部)が、第一固定部材12を介して第五締結部材24により第一支持部材18と固定されている。このように、支柱17、第一支持部材18および第二支持部材19を、第一固定部材12を用いて相互に固定することにより、側面視で三角形のトラス構造が形成される(
図1、
図3参照)。
【0022】
さらに、下部構造体2の支柱17が、第六締結部材25を介して地面26(または基礎)に固定されるようになっている。
【0023】
支柱17は、アルミニウム合金製の押出形材からなる(
図8参照)。また、支柱17は、断面矩形状の筒状の中空材から構成されており、内部の支柱側ホロー部27、四辺の側面を有する。
【0024】
図8に示すように、支柱17の基部(下端部)には、支柱17の高さ方向に間隔を隔てて複数(図示例では、三つ)のボルト挿通穴28が形成されている。このボルト挿通穴28には、支柱17と第二固定部材29とを締結するためのボルト70の軸部が挿通される。
【0025】
また、支柱17の先端部(上端部)には、別のボルト挿通穴30が形成されている。このボルト挿通穴30には、支柱17と第一固定部材12とを締結するためのボルト53の軸部が挿通される。
【0026】
また、支柱17の基部(下端部)と先端部(上端部)との間の一般部には、別のボルト挿通穴31が形成される。本実施形態では、複数(図示例では、四つ)で一組のボルト挿通穴31を構成しており、これらのボルト挿通穴31には、支柱17と第一固定部材12とを締結するためのネジ(ボルト)55,62の軸部がそれぞれ挿通される。
【0027】
さらに、支柱17の四辺の側面の内、ボルト挿通穴31が形成される側面の内側には、支柱17と第一固定部材12とを締結するために用いられるタッププレート32(
図5参照)を収容する収容スロット33が支柱17の長手方向に沿って形成されている。この収容スロット33は、複数(図示例では、二つ)併設されていると共に、支柱17の側面の内側に全長に亘って形成されている。また、各収容スロット33は、支柱17の側面に対して幅方向に間隔を隔てて配設された一対の突起片34,34から構成されている。この突起片34は、L字状の断面形状に形成されていると共に、支柱17の側面の内側に全長に亘って形成されている。
【0028】
第一支持部材18は、アルミニウム合金製の押出形材からなる(
図9参照)。また、第一支持部材18は、断面矩形状の筒状の中空材から構成されており、内部の第一支持部材側ホロー部35、上面、下面および両側面を有する。
【0029】
図9に示すように、第一支持部材18の長手方向の両端部において両側面には、ボルト挿通穴36がそれぞれ形成されている。このボルト挿通穴36には、第一支持部材18と第一固定部材12とを締結するためのボルト63の軸部が挿通される。一方、第一支持部材18の下面には、第一支持部材18と第一固定部材12とを締結するために用いられるボルト65の頭部を収容する収容溝37が第一支持部材18の長手方向に沿って形成されている。この収容溝37は、複数(図示例では、二つ)併設されていると共に、第一支持部材18の下面に全長に亘って形成されている。ボルト65は六角ボルトであり、収容溝37の幅は、ボルト65の二面幅よりも広く、ボルト65の対角距離よりも狭くなっている。このように構成することにより、収容溝37は、ボルト65の回転を規制する回転止めとして機能する。さらに、収容溝37の開口端には、収容溝37の両側部から互いに対向するようにそれぞれ突出する突出部38が一対に形成されている。これらの一対の突出部38,38同士の間隔は、ボルト65の軸部の外径よりも広く、ボルト65の頭部の外径よりも狭くなっている。このように構成することにより、一対の突出部38,38は、収容溝37からのボルト65の脱落を防止する脱落止めとして機能する。
【0030】
第二支持部材19は、アルミニウム合金製の押出形材からなる(
図10参照)。また、第二支持部材19は、断面矩形状の筒状の中空材から構成されており、内部の第二支持部材側ホロー部39、上面、下面および両側面を有する。
【0031】
図10に示すように、第二支持部材19の長手方向の両端部において両側面には、ボルト挿通穴40がそれぞれ形成されている。このボルト挿通穴40には、第二支持部材19と第一固定部材12とを締結するためのボルト56,59,66の軸部が挿通される。また、第二支持部材19の長手方向の両端面には、第二支持部材19の長手方向に対して斜めに延在するように斜面41が形成されている。第二支持部材19の基部(下端部)の斜面41は、支柱17に対する傾斜角度(図示例では、45度)に対応して斜めに形成されており、先端部(上端部)の斜面41は、第二フレーム部材6または第一支持部材18に対する傾斜角度(図示例では、45度)に対応して斜めに形成されている。
【0032】
第一固定部材12は、アルミニウム合金製の押出形材からなる(
図11参照)。
【0033】
図11に示すように、第一固定部材12は、板状に形成され、ボルト挿通穴46を有する第一プレート部43と、第一プレート部43の板面上に延在する第一ホロー部44とを有している。この第一固定部材12は、第一ホロー部44を間に挟んで第一プレート部43とは反対側に配置されると共に、筒状に形成され、第一ホロー部44の延在方向と平行な方向に延在する第一ボルト挿通部45をさらに有する。第一プレート部43には、ボルト挿通穴46が複数(本実施形態では、全部で四つ)形成されている。また、第一ホロー部44は、断面略台形の筒状に形成され、第一ボルト挿通部45は、断面円形状の筒状に形成されている。
【0034】
図5に示すように、タッププレート32は、全体として板状に形成されていると共に、複数(図示例では、四つ)のネジ穴(ボルト穴)47を有する。このようなタッププレート32は、ナットの集合体としての機能を有する。タッププレート32は、例えば、SUS(ステンレス鋼)製の板状材からなる。
【0035】
第二固定部材29は、アルミニウム合金製の押出形材からなる(
図12参照)。
【0036】
図12に示すように、第二固定部材29は、板状に形成され、地面26または基礎に固定される第二プレート部48と、第二プレート部48の板面上に延在する第二ホロー部49とを有している。この第二固定部材29は、第二ホロー部49を間に挟んで第二プレート部48とは反対側に配置されると共に、筒状に形成され、第二ホロー部49の延在方向と平行な方向に延在する第二ボルト挿通部50をさらに有する。第二プレート部48には、ボルト挿通穴51が複数(図示例では、全部で二つ)形成されている。また、第二ホロー部49は、断面略台形の筒状に形成され、第二ボルト挿通部50は、断面円形状の筒状に形成されている。さらに、第二ボルト挿通部50は、第二固定部材29の高さ方向に複数(図示例では、三つ)配設(連設)されている。
【0037】
図5に示すように、上部構造体1(フレーム構造体4)の第二フレーム部材6と支柱17との固定は、第一固定部材12を介してボルト52,53およびナット54など(第一締結部材20)により行う。第一固定部材12は、全体が支柱17の支柱側ホロー部27に収容され、ボルト52は、頭部が第二フレーム部材6の収容溝13に収容される。そして、第二フレーム部材6の下面と支柱17の上端とを当接させた状態で第二フレーム部材6と支柱17とを固定することにより、第二フレーム部材6と支柱17との部材同士の間に継ぎ目や隙間がなくなると共に、第一固定部材12の全体が外部に露出しない。
【0038】
第二支持部材19の基部(下端部)と支柱17との固定は、第一固定部材12を介してボルト55,56、タッププレート32およびナット57(第二締結部材21)により行う。第一固定部材12は、全体が第二支持部材19の第二支持部材側ホロー部39に収容され、タッププレート32は、全体が支柱17の収容スロット33に収容される。そして、第二支持部材19の基部(下端部)と支柱17の側面とを当接させた状態で第二支持部材19と支柱17とを固定することにより、第二支持部材19と支柱17との部材同士の間に継ぎ目や隙間がなくなると共に、第一固定部材12の全体が外部に露出しない。
【0039】
第二支持部材19の先端部(上端部)と上部構造体1(フレーム構造体4)の第二フレーム部材6との固定は、第一固定部材12を介してボルト58,59およびナット60,61(第三締結部材22)により行う。第一固定部材12は、全体が第二支持部材19の第二支持部材側ホロー部39に収容され、ボルト58は、頭部が第二フレーム部材6の収容溝13に収容される。そして、第二支持部材19の先端部(上端部)と第二フレーム部材6の下面とを当接させた状態で第二支持部材19と第二フレーム部材6とを固定することにより、第二支持部材19と第二フレーム部材6との部材同士の間に継ぎ目や隙間がなくなると共に、第一固定部材12の全体が外部に露出しない。
【0040】
第一支持部材18と支柱17との固定は、第一固定部材12を介してボルト62,63、タッププレート32およびナット64(第四締結部材23)により行う。第一固定部材12は、全体が第一支持部材18の第一支持部材側ホロー部35に収容され、タッププレート32は、全体が支柱17の収容スロット33に収容される。そして、第一支持部材18の端部と支柱17の側面とを当接させた状態で第一支持部材18と支柱17とを固定することにより、第一支持部材18と支柱17との部材同士の間に継ぎ目や隙間がなくなると共に、第一固定部材12の全体が外部に露出しない。
【0041】
第二支持部材19の先端部(上端部)と第一支持部材18とは、第一固定部材12を介してボルト65,66およびナット67,68(第五締結部材24)により行う。第一固定部材12は、全体が第二支持部材19の第二支持部材側ホロー部39に収容され、ボルト65は、頭部が第一支持部材18の収容溝37に収容される。そして、第二支持部材19の先端部(上端部)と第一支持部材18の下面とを当接させた状態で第二支持部材19と第一支持部材18とを固定することにより、第二支持部材19と第一支持部材18との部材同士の間に継ぎ目や隙間がなくなると共に、第一固定部材12の全体が外部に露出しない。
【0042】
さらに、下部構造体2の支柱17と地面26(または基礎)とは、第二固定部材29を介してボルト69,70およびナット71など(第六締結部材25)により固定されるようになっている。この際には、第二固定部材29は、第二ボルト挿通部50が支柱17の支柱側ホロー部27に収容されるようになっている。
【0043】
以下に、本実施形態による作用効果を説明する。
【0044】
(1)本実施形態に係る太陽光パネル用架台は、上部構造体1と、上部構造体1を支持する下部構造体2と、複数の第一固定部材12と、を備える。上部構造体1は、太陽光パネル3を支持するフレーム構造体4を有し、下部構造体2は、複数の支柱17と、隣接する支柱17の間を連結して横方向に延在する第一支持部材18とを有する。支柱17は、第一固定部材12を収容する支柱側ホロー部27を有しており、フレーム構造体4と支柱17とは、支柱側ホロー部27に全体が収容された第一固定部材12を介して固定されている。第一支持部材18は、第一固定部材12を収容する第一支持部材側ホロー部35を有しており、支柱17と第一支持部材18とは、第一支持部材側ホロー部35に全体が収容された第一固定部材12を介して固定されている。
【0045】
第一支持部材18は、隣接する支柱17の間を連結して、下部構造体2の固定強度を増加させる機能を有する。
【0046】
第一固定部材12の全体が支柱17の支柱側ホロー部27や第一支持部材18の第一支持部材側ホロー部35に収容される。これにより、特に、フレーム構造体4と支柱17とを突き付け状態で接合が可能になり、さらに、支柱17と第一支持部材18も同様の接合が可能になり、部材同士の継ぎ目に隙間が生じないようにすることが可能となる。すなわち、フレーム構造体4と支柱17とを隙間なく連結することが可能となると共に、支柱17と第一支持部材18とを隙間なく連結することが可能となる。このため、太陽光パネル用架台の外観および意匠性を良好なものとすることができる。
【0047】
以上要するに、本実施形態によれば、不特定の人が出入り可能な土地(敷地)への設置に適した外観を呈する太陽光パネル用架台を提供することが可能となる。
【0048】
(2)下部構造体2は、支柱17からフレーム構造体4の底面に向かって斜め上方に延在する第二支持部材19を有する。第二支持部材19は、第一固定部材12を収容する第二支持部材側ホロー部39を有しており、フレーム構造体4と第二支持部材19とは、第二支持部材側ホロー部39に全体が収容された第一固定部材12を介して固定されている。支柱17と第二支持部材19とは、第二支持部材側ホロー部39に全体が収容された第一固定部材12を介して固定されている。
【0049】
本実施形態に係る太陽光パネル用架台においては、フレーム構造体4と支柱17と第二支持部材19とにより、側面視で三角形のトラス構造が形成されるので、強度に優れた太陽光パネル用架台を提供することが可能になる。
【0050】
第一固定部材12の全体が第二支持部材19の第二支持部材側ホロー部39に収容される。これにより、特に、フレーム構造体4と第二支持部材19とを突き付け状態で接合が可能になり、さらに、支柱17と第二支持部材19も同様の接合が可能になり、部材同士の継ぎ目に隙間が生じないようにすることが可能となる。すなわち、フレーム構造体4と第二支持部材19とを隙間なく連結することが可能となると共に、支柱17と第二支持部材19とを隙間なく連結することが可能となる。このため、太陽光パネル用架台の外観および意匠性を良好なものとすることができる。
【0051】
(3)下部構造体2は、支柱17から第一支持部材18の底面に向かって斜め上方に延在する第二支持部材19を有する。第二支持部材19は、第一固定部材12を収容する第二支持部材側ホロー部39を有しており、支柱17と第二支持部材19とは、第二支持部材側ホロー部39に全体が収容された第一固定部材12を介して固定されている。第一支持部材18と第二支持部材19とは、第二支持部材側ホロー部39に全体が収容された第一固定部材12を介して固定されている。
【0052】
本実施形態に係る太陽光パネル用架台においては、支柱17と第一支持部材18と第二支持部材19とにより、側面視で三角形のトラス構造が形成されるので、強度に優れた太陽光パネル用架台を提供することが可能になる。
【0053】
第一固定部材12の全体が第二支持部材19の第二支持部材側ホロー部39に収容される。これにより、特に、支柱17と第二支持部材19とを突き付け状態で接合が可能になり、さらに、第一支持部材18と第二支持部材19も同様の接合が可能になり、部材同士の継ぎ目に隙間が生じないようにすることが可能となる。すなわち、支柱17と第二支持部材19とを隙間なく連結することが可能となると共に、第一支持部材18と第二支持部材19とを隙間なく連結することが可能となる。このため、太陽光パネル用架台の外観および意匠性を良好なものとすることができる。
【0054】
(4)第一固定部材12は、板状に形成され、ボルト挿通穴46を有する第一プレート部43と、第一プレート部43の板面上に延在する第一ホロー部44と、第一ホロー部44を間に挟んで第一プレート部43とは反対側に配置されると共に、筒状に形成され、第一ホロー部44の延在方向と平行な方向に延在する第一ボルト挿通部45とを有する。
【0055】
第一固定部材12が第一プレート部43を有することにより、第一固定部材12を各部材に締結する際に、第一プレート部43を各部材に接触させることで、面圧を増加させて固定強度を高めることが可能となる。また、第一プレート部43がボルト挿通穴46を有することにより、第一固定部材12を各部材にボルトを用いて締結することが可能となる。
【0056】
第一固定部材12が第一ボルト挿通部45を有することにより、各部材の外部からの通しボルトにより第一ボルト挿通部45に貫通させることで、第一固定部材12を各部材に締結することが可能となる。
【0057】
(5)太陽光パネル用架台は、複数のネジ穴47を有するタッププレート32を複数備える。支柱17は、タッププレート32を収容する収容スロット33を有しており、支柱17は、収容スロット33に全体が収容されたタッププレート32と、タッププレート32のネジ穴47に螺合されるネジ55,62とを介して第一固定部材12と締結される。
【0058】
タッププレート32の全体が支柱17の収容スロット33に収容されることにより、タッププレート32を収容スロット33に挿入した際に、タッププレート32は支柱17の外部に露出せずに支柱17の外部から隠されることとなる。このため、太陽光パネル用架台の外観および意匠性を良好なものとすることができる。
【0059】
タッププレート32がネジ穴47を有することにより、ナットなどを用いる必要がなく、支柱17の外部からのネジ(ボルト)のみで第一固定部材12を支柱17と締結することが可能となる。このため、太陽光パネル用架台の施工作業性を向上させることができる。
【0060】
(6)太陽光パネル用架台は、複数の第二固定部材29を備える。支柱17は、第二固定部材29を収容する支柱側ホロー部27を有しており、支柱17は、支柱側ホロー部27に少なくとも一部が収容された第二固定部材29を介して地面26または基礎に固定される。
【0061】
太陽光パネル用架台が第二固定部材29を備えることにより、支柱17の固定が比較的容易となり、必ずしも基礎を必要としない太陽光パネル用架台を構成することが可能となる。
【0062】
(7)第二固定部材29は、板状に形成され、地面26または基礎に固定される第二プレート部48と、第二プレート部48の板面上に延在する第二ホロー部49と、第二ホロー部49を間に挟んで第二プレート部48とは反対側に配置されると共に、筒状に形成され、第二ホロー部49の延在方向と平行な方向に延在する第二ボルト挿通部50とを有する。
【0063】
第二固定部材29が第二プレート部48を有することにより、第二固定部材29を地面26または基礎に締結する際に、第二プレート部48を地面26または基礎に接触させることで、面圧を増加させて固定強度を高めることが可能となる。
【0064】
第二固定部材29が第二ホロー部49を有することにより、第二ボルト挿通部50を第二ホロー部49の高さの分だけ高い位置に形成することができ、支柱17と第二固定部材29との取り合いの範囲を広くとることが可能となる。
【0065】
第二固定部材29が第二ボルト挿通部50を有することにより、支柱17の外部からの通しボルトにより第二ボルト挿通部50に貫通させることで、第二固定部材29を支柱17に締結することが可能となる。
【0066】
(8)第二ボルト挿通部50は、第二固定部材29の高さ方向に複数配設されている。
【0067】
第二ボルト挿通部50が第二固定部材29の高さ方向に複数配設されることにより、支柱17と第二固定部材29との取り合いにおいて、細かいレベル調整(高さ位置調整)を行うことが可能となる。このため、地面の微小な起伏などに対応して太陽光パネル用架台を設置することができる。
【0068】
(9)フレーム構造体4は、太陽光パネル3を支持する第一フレーム部材5と、第一フレーム部材5を支持し、かつ直交方向に延在する第二フレーム部材6と、を有する。支柱17は、支柱側ホロー部27に全体が収容された第一固定部材12を介してフレーム構造体4の第二フレーム部材6に固定される。
【0069】
第一固定部材12の全体が支柱17の支柱側ホロー部27に収容されることにより、特に、第二フレーム部材6と支柱17との間の部材同士の継ぎ目に隙間が生じないようにすることが可能となる。すなわち、第二フレーム部材6と支柱17とを隙間なく連結することが可能となる。このため、太陽光パネル用架台の外観および意匠性を良好なものとすることができる。
【0070】
(10)第一固定部材12、第一支持部材18、支柱17、第二支持部材19、第二固定部材29、第一フレーム部材5および第二フレーム部材6はそれぞれ、アルミニウム合金製の押出形材からなる。
【0071】
これにより、これらの各部材を鋼材からなるものとした場合と比較すると、太陽光パネル用架台全体を軽量化することが可能になる。また、これらの各部材の寸法精度を高めることができ、太陽光パネル用架台の設置を容易かつ正確に行うことができると共に、優れた耐食性および外観を得ることができる。さらに、長尺の部材を比較的低コストで製造することができるため、製造コストを低減することができると共に、アルミニウム合金はリサイクル性に比較的優れているため、太陽光パネル用架台の撤去後に材料を再利用することができる。
【0072】
ところで、本発明の太陽光パネル用架台は前述の実施形態に例をとって説明したが、この実施形態に限ることなく本発明の要旨を逸脱しない範囲で他の実施形態を各種採用することができる。