特許第6779193号(P6779193)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2015.5.11 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6779193
(24)【登録日】2020年10月15日
(45)【発行日】2020年11月4日
(54)【発明の名称】電動駆動装置
(51)【国際特許分類】
   H02M 7/48 20070101AFI20201026BHJP
【FI】
   H02M7/48 Z
   H02M7/48 M
【請求項の数】3
【全頁数】17
(21)【出願番号】特願2017-214609(P2017-214609)
(22)【出願日】2017年11月7日
(65)【公開番号】特開2019-88101(P2019-88101A)
(43)【公開日】2019年6月6日
【審査請求日】2019年11月25日
(73)【特許権者】
【識別番号】509186579
【氏名又は名称】日立オートモティブシステムズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000350
【氏名又は名称】ポレール特許業務法人
(72)【発明者】
【氏名】佐々木 哲哉
【審査官】 東 昌秋
(56)【参考文献】
【文献】 特開2016−171664(JP,A)
【文献】 特開2017−189034(JP,A)
【文献】 特開2009−188271(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H02M 7/42− 7/98
H02M 3/00− 3/44
H02K 11/00−11/40
B62D 5/00− 5/32
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
機械系制御要素を駆動する電動モータが収納されたモータハウジングと、前記電動モータの回転軸の出力部とは反対側の前記モータハウジングに配置された、前記電動モータを駆動するための電子制御部とからなる電動駆動装置であって、
前記電動モータは2重系を構成する2つの電磁コイルを備え、前記電子制御部は夫々の前記電磁コイルに電力を供給する二重系を構成する2つの電子制御部を備えていると共に、
二重系の前記電子制御部は、回路基板の一方の面に実装された電気/電子部品からなる電子制御部Aと、前記回路基板の他方の面に実装された前記電気/電子部品からなる電子制御部Bとからなり、
前記回路基板に形成され、前記電子制御部Aと電子制御部Bの間に位置する絶縁層を境にして、
前記一方の面には、前記電子制御部Aと前記電子制御部Bの夫々の電源側端子から前記電子制御部Aと前記電子制御部Bの夫々の前記電気/電子部品と接続され、互いに逆方向に電流が流れる二重系の配線を配置し、
前記他方の面には、前記電子制御部Aと前記電子制御部Bの夫々の前記電気/電子部品から前記電子制御部Aと前記電子制御部Bの夫々の接地側端子に向けて、互いに逆方向に電流が流れる二重系の前記配線を配置し、
前記一方の面に配置された前記配線と、前記他方の面に配置された前記配線とが、前記回路基板の投影上で重ならない位置にそれぞれ配置されている
ことを特徴とする電動駆動装置。
【請求項2】
請求項1に記載の電動駆動装置において、
夫々の前記電源側端子と夫々の前記配線を介して接続された前記電子制御部Aと前記電子制御部Bの夫々の前記電気/電子部品は、同一機能を備える回路構成部品であり、
夫々の前記接地側端子と夫々の前記配線を介して接続された前記電子制御部Aと前記電子制御部Bの夫々の前記電気/電子部品は、同一機能を備える回路構成電子部品である
ことを特徴とする電動駆動装置。
【請求項3】
請求項2記載の電動駆動装置において、
前記一方の面に配置されたそれぞれの前記配線と、前記他方の面に配置されたそれぞれの前記配線は、前記絶縁層に隣接して設けられた樹脂層に配置され、前記一方の面に配置されたそれぞれの前記配線の間には前記樹脂層の樹脂が介在し、前記他方の面に配置されたそれぞれの前記配線の間には前記樹脂層の樹脂が介在している
ことを特徴とする電動駆動装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は電子制御部を備えた電動駆動装置に係り、特に二重系に構成された電子制御部を備えた電動駆動装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
一般的な産業機械分野においては、電動モータによって機械系制御要素を駆動することが行われているが、最近では電動モータの回転速度や回転トルクを制御する半導体素子等からなる電子制御部を電動モータに一体的に組み込む、いわゆる機電一体型の電動駆動装置が採用され始めている。
【0003】
機電一体型の電動駆動装置の例として、例えば自動車の電動パワーステアリング装置においては、運転者がステアリングホィールを操作することにより回動するステアリングシャフトの回動方向と回動トルクとを検出し、この検出値に基づいてステアリングシャフトの回動方向と同じ方向へ回動するように電動モータを駆動し、操舵アシストトルクを発生させるように構成されている。この電動モータを制御するため、電子制御部がパワーステアリング装置に設けられている。
【0004】
従来の電動パワーステアリング装置としては、例えば、特開2013−138610号公報(特許文献1)に記載のものが知られている。特許文献1には、電動モータ部と電子制御部とにより構成された電動パワーステアリング装置が記載されている。そして、電動モータ部の電動モータは、アルミ合金等から作られた筒部を有するモータハウジングに収納され、電子制御部の電子部品が実装された基板は、モータハウジングの軸方向の出力軸とは反対側に配置されたモータハウジングの閉塞蓋として機能するヒートシンク部材に取り付けられている。
【0005】
ヒートシンク部材に取り付けられる基板には、電源回路部、電動モータを駆動制御するMOSFET、或いはIGBT等のようなパワースイッチング素子を有する電力変換回路部(パワーモジュール)、及びパワースイッチング素子を制御する制御回路部が載置され、パワースイッチング素子の出力端子と電動モータの入力端子とはバスバーを介して電気的に接続されている。
【0006】
そして、この種の電子制御部においては、配線に変動する電流が流れることによって電磁ノイズが発生することが知られている。この電磁ノイズは他の配線に悪影響を与えるので、電磁ノイズが放射される、或いは侵入するのを抑制する電磁シールド機構を設ける必要がある。しかしながら、電磁シールド機構を設けると回路基板が複雑になる、余分な部品が必要となるという理由から、電磁シールド機構を設けることは得策ではない。
【0007】
このため、例えば、特開2008−43023号公報(特許文献2)にあるように、1つの配線に流れる電流の方向に対して、異なる配線を同方向に配置して反対方向に電流を流すことによって、それぞれの配線に生じる磁界を打ち消して、電磁ノイズの発生を抑制する技術が知られている。
【0008】
尚、この他に電子制御部を一体化した電動駆動装置としては、電動ブレーキや各種油圧制御用の電動油圧制御器等が知られているが、以下の説明では代表して電動パワーステアリング装置について説明する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】特開2016−36246号公報
【特許文献2】特開2008−43023号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
ところで、この種の電動パワーステアリング装置においては、異常対策として、電子制御部、及び電動モータが冗長性を持つことが要請されている。このため、電動モータの電磁コイルを二重系に構成し、それぞれの電磁コイルを同一構成の電子制御部で個別に駆動、制御する構成としている。したがって、電磁ノイズの発生源としては、従来の一重系に比べて2倍の電磁ノイズの発生源が形成されることになる。
【0011】
そして、電磁ノイズの発生を抑制するため、特許文献2のような技術を採用すると図10に示すような構成となる。図10においては、二重系の一方の系の回路基板の断面を示している。回路基板60は絶縁層61を境にして、一方の面には樹脂層A62、実装層A63が形成され、他方の面には樹脂層B64、実装層B65が形成されている。実装層A63、実装層B65は、各種の電気/電子部品がハンダ等によって実装される面である。
【0012】
樹脂層A62には、電源側端子から電気/電子部品に向けて流れる電流の配線A66が設けられ、樹脂層B64には、電気/電子部品から接地側端子に向けて流れる電流の配線B67が設けられ、それぞれの配線は同じ方向に向けて配置され、絶縁層61を介して互いに向き合うような形状で配置されている。もちろん、他方の系の回路基板も同様の構成となるものである。
【0013】
そして、配線A66に電流を流すと共に、配線B67に配線A66を流れる電流の方向と逆方向に電流を流すことで、電磁ノイズを抑制することができる。しかしながら、このような構成の回路基板を用いると、配線A66と配線B67の間に電位差があることから、絶縁層61の絶縁機能に不具合が生じると、この部分で層間ショートが発生して、電子制御部が機能不全を生じたりする恐れがある。したがって、このような課題に対応することが強く要請されている。
【0014】
本発明の目的は、二重系を備えた電子制御部の電磁ノイズの発生を抑制でき、しかも層間ショートなどの不具合の発生を抑制できる新規な電動駆動装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0015】
本発明の特徴は、回路基板に形成され、電子制御部Aと電子制御部Bの間に位置する絶縁層を境にして、一方の面には、電子制御部Aと電子制御部Bの夫々の電源側端子から電子制御部Aと電子制御部Bの夫々の電気/電子部品と接続され、互いに逆方向に電流が流れる二重系の配線を配置し、他方の面には、電子制御部Aと電子制御部Bの夫々の電気/電子部品から電子制御部Aと電子制御部Bの夫々の接地側端子に向けて、互いに逆方向に電流が流れる二重系の配線を配置し、一方の面に配置された配線と、他方の面に配置された配線とが、回路基板の投影上で重ならない位置にそれぞれ配置されている、ところにある。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、一方の面と他方の面に配置されたそれぞれの配線に逆方向に電流を流すことで、二重系の配線に電磁ノイズが発生するのを抑制することができ、また、それぞれの面に配置された配線の間で電位差が生じにくくなって層間ショートの発生を抑制することできる。更に、一方の面の配線と、他方の面の配線とが回路基板の投影上で重ならないので、電位差があっても層間ショートの発生を抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図1】本発明が適用される一例としての操舵装置の全体斜視図である。
図2】本発明の実施形態になる電動パワーステアリング装置の全体斜視図である。
図3図2に示す電動パワーステアリング装置の分解斜視図である。
図4】電動パワーステアリング装置に使用される二重系に構成された電動モータの電子制御部の制御ブロック図である。
図5】本発明の代表的な実施形態になる電子制御部の回路基板の断面図である。
図6A図5に示す回路基板の一面側に配置される電気/電子部品の実装状態を示す説明図である。
図6B図6Aに示す電源側端子から電源回路に向かう電流の流れを示す説明図である。
図6C図6Aに示す制御回路から接地側端子に向かう電流の流れを示す説明図である。
図7A図5に示す回路基板の他面側に配置される電気/電子部品の実装状態を示す説明図である。
図7B図7Aに示す電源側端子から電源回路に向かう電流の流れを示す説明図である。
図7C図7Aに示す制御回路から接地側端子に向かう電流の流れを示す説明図である。
図8A図5に示す回路基板の一面側に配置される他の電気/電子部品の実装状態を示す説明図である。
図8B図8Aに示す電源側端子からインバータ端子に向かう電流の流れを示す説明図である。
図8C図8Aに示す接地側端子からインバータ端子に向かう電流の流れを示す説明図である。
図9A図5に示す回路基板の回路基板の他面側に配置される他の電気/電子部品の実装状態を示す説明図である。
図9B図9Aに示す電源側端子からインバータ端子に向かう電流の流れを示す説明図である。
図9C図9Aに示す接地側端子からインバータ端子に向かう電流の流れを示す説明図である。
図10】従来の電子制御部の回路基板の断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、本発明の実施形態について図面を用いて詳細に説明するが、本発明は以下の実施形態に限定されることなく、本発明の技術的な概念の中で種々の変形例や応用例をもその範囲に含むものである。
【0019】
本発明の実施形態を説明する前に本発明が適用される一例としての操舵装置の構成について図1を用いて簡単に説明する。
【0020】
まず、自動車の前輪を操舵するための操舵装置について説明する。操舵装置1は図1に示すように構成されている。図示しないステアリングホイールに連結されたステアリングシャフト2の下端には図示しないピニオンが設けられ、このピニオンは車体左右方向へ長い図示しないラックと噛み合っている。このラックの両端には前輪を左右方向へ操舵するためのタイロッド3が連結されており、ラックはラックハウジング4に覆われている。そして、ラックハウジング4とタイロッド3との間にはゴムブーツ5が設けられている。
【0021】
ステアリングホイールを回動操作する際のトルクを補助するため、電動パワーステアリング装置6が設けられている。即ち、ステアリングシャフト2の回動方向と回動トルクとを検出するトルクセンサ7が設けられ、トルクセンサ7の検出値に基づいてラックにギヤ10を介して操舵補助力を付与する電動モータ部8と、電動モータ部8に配置された電動モータを制御する電子制御装置(ECU)部9とが設けられている。電動パワーステアリング装置6の電動モータ部8は、出力軸側の外周部の3箇所が図示しないボルトを介してギヤ10に接続され、電動モータ8部の出力軸とは反対側に電子制御部9が設けられている。
【0022】
電動パワーステアリング装置6においては、ステアリングホイールが操作されることによりステアリングシャフト2がいずれかの方向へ回動操作されると、このステアリングシャフト2の回動方向と回動トルクとをトルクセンサ7が検出し、この検出値に基づいて制御回路部が電動モータの駆動操作量を演算する。この演算された駆動操作量に基づいて電力変換回路部のパワースイッチング素子により電動モータが駆動され、電動モータの出力軸はステアリングシャフト1を操作方向と同じ方向へ駆動するように回動される。出力軸の回動は、図示しないピニオンからギヤ10を介して図示しないラックへ伝達され、自動車が操舵されるものである。これらの構成、作用は既によく知られているので、これ以上の説明は省略する。
【0023】
図2に示すように、電動パワーステアリング装置を構成する電動モータ部8は、アルミ合金等から作られた筒部を有するモータハウジング11及びこれに収納された図示しない電動モータとから構成され、電子制御部9は、モータハウジング11の軸方向の出力軸とは反対側に配置された、アルミ合金等で作られた金属カバー12及びこれに収納された図示しない電子制御部から構成されている。
【0024】
モータハウジング11と金属カバー12はその対向端面で、接着剤、或いは溶着、或いは固定ボルトによって一体的に固定されている。金属カバー12の内部の収納空間に収納された電子制御部は、必要な電源を生成する電源回路部や、電動モータ部8の電動モータを駆動制御するMOSFET或いはIGBT等からなるパワースイッチング素子を有する電力変換回路や、このパワースイッチング素子を制御する制御回路部からなり、パワースイッチング素子の出力端子と電動モータのコイル入力端子とはバスバーを介して電気的に接続されている。
【0025】
金属カバー12の端面にはコネクタ端子組立体13が固定ボルトによって固定されている。コネクタ端子組立体13には電力供給用のコネクタ端子形成部13A、検出センサ用のコネクタ端子形成部13B、制御状態を外部機器に送出する制御状態送出用のコネクタ端子形成部13Cを備えている。そして、金属カバー12に収納された電子制御部は、合成樹脂から作られた電力供給用のコネクタ端子形成部13Aを介して電源から電力が供給され、また検出センサ類から運転状態等の検出信号が検出センサ用のコネクタ形成端子部13Bを介して供給され、現在の電動パワーステアリング装置の制御状態信号が制御状態送出用のコネクタ端子形成部13Cを介して送出されている。
【0026】
図3に電動パワーステアリング装置6の分解斜視図を示している。モータハウジング11には内部に円環状の鉄製のサイドヨーク(図示せず)が嵌合されており、このサイドヨーク内に電動モータ(図示せず)が収納されているものである。電動モータの出力部14はギヤを介してラックに操舵補助力を付与している。
【0027】
モータハウジング11はアルミ合金から作られており、電動モータで発生した熱や、後述する電源回路部や電力変換回路部で発生した熱を、ヒートシンク自体の熱容量により蓄熱し、その後に外部大気に放出するヒートシンク部材として機能している。電動モータとモータハウジング11で電動モータ部を構成している。
【0028】
電動モータ部の出力部14の反対側のモータハウジング11の側端壁15には電子制御部ECが取り付けられている。電子制御部ECは、電力変換回路部16、電源回路部17、制御回路部18から構成されている。モータハウジング11の側端壁15は、モータハウジング11と一体的に形成されているが、この他に側端壁15だけを別体に形成し、ボルトや溶接によってモータハウジング11と一体化しても良いものである。
【0029】
ここで、電力変換回路部16、電力変換回路部17、制御回路部18は冗長系を構成するものであり、電子制御部Aと電子制御部Bの二重系を構成している。そして、通常は電子制御部A、及び電子制御部Bによって電動モータが制御、駆動されているが、一方の電子制御部に異常や故障が生じると、他方の電子制御部によって電動モータが制御、駆動されるようになるものである。つまり、電子制御部Aと電子制御部Bを合せて正規の電子制御部として機能させ、一方の電子制御部に異常、故障が生じると、他方の電子制御部で半分の能力によって電動モータを制御、駆動するものである。この場合、電動モータの能力は半分となるが、パワーステアリング機能は確保されるようになっている。
【0030】
二重系の電子制御部ECは、制御回路部18、電源回路部17、電力変換回路部16、コネクタ端子組立体13から構成されており、側端壁15側から離れる方向に向かって、電力変換回路部16、電源回路部17、制御回路部18、コネクタ端子組立体13の順序で配置されている。
【0031】
制御回路部18は電力変換回路部16のパワースイッチング素子を駆動する制御信号を生成するもので、マイクロコンピュータ、周辺回路等から構成されている。電源回路部17は、制御回路部18を駆動する電源及び電力変換回路部16の電源を生成するもので、コンデンサ、コイル、スイッチング素子等から構成されている。電力変換回路部16は、電動モータの三相のコイルに流れる電力を調整するもので、三相の上下アームを構成するパワースイッチング素子等から構成されている。
【0032】
制御回路部18と金属カバー12の間には、合成樹脂からなるコネクタ端子組立体13が設けられており、車両電源(バッテリ)や電動パワーステアリング装置の現在の制御状態を外部の図示しない他の制御装置と接続されている。もちろん、このコネクタ端子組立体13は、電力変換回路部16、電源回路部17、制御回路部18と接続されていることはいうまでもない。
【0033】
金属カバー12は、電力変換回路部16、電源回路部17、制御回路部18を収納してこれらを水密的に封止する機能を備えているものであり、本実施形態では溶着によってモータハウジング11に固定されている。この金属カバー12は金属で作られているので、電力変換回路部16、電源回路部17等によって発生した熱を外部に放熱する機能も併せ備えている。
【0034】
ここで、図3においては、電源回路部17と制御回路部18とは別々に構成されているが、一体的に構成することもできる。本実施形態では、電源回路部17と制御回路部18とが同一の回路基板に実装された実施形態について説明する。
【0035】
図4は、電動パワーステアリング装置に使用される電動モータの電子制御部の制御ブロックを示している。電子制御部は電子制御部A19と電子制御部B20とから構成され、それぞれの電子制御部19、20は、電動モータ21の2分割された夫々の電磁コイルA22、電磁コイルB23を個別に駆動、制御するものである。
【0036】
電子制御部A19は、電源側端子A24と接地側端子A25に接続されており、電源側端子A24に接続された電源回路A26を介して制御回路A27に電力を供給している。制御回路A27は、インバータ回路A28のスイッチング素子に制御信号を供給し、この制御信号によってインバータ回路A28は、電磁コイルA22の各相への電力供給を制御している。また、インバータ回路A28には、フィルタ/フェールセーフ回路A29が接続されており、異常や故障が生じると電磁コイルA22の中性点を遮断して電子制御部A19の動作を停止する。
【0037】
一方、電子制御部B20も同じ構成とされており、電子制御部B20は、電源側端子B30と接地側端子B31に接続されており、電源側端子B30に接続された電源回路B32を介して制御回路B33に電力を供給している。制御回路B33は、インバータ回路B34のスイッチング素子に制御信号を供給し、この制御信号によってインバータ回路B34は、電磁コイルB23の各相への電力供給を制御している。また、インバータ回路B34には、フィルタ/フェールセーフ回路B35が接続されており、異常や故障が生じると電磁コイルB23の中性点を遮断して電子制御部B20の動作を停止する。
【0038】
尚、電源側端子A24と電源側端子B30は共通の電源を使用しており、供給電圧は同一である。また、接地側端子A25と接地側端子B31も共通に接地されている。更に、電源回路、制御回路、フィルタ/フェールセーフリレー回路等の回路構成部品は、電気/電子部品に該当するものであり、これらの電気/電子部品は配線によって電気的に接続されている。
【0039】
正常な状態での電子制御部の動作は、電子制御部A19と電子制御部B20の両方が動作しており、電動モータ21の電磁コイルA22と電磁コイルB23に送る電力の分担率はそれぞれ50%である。そして、一方の電子制御部19、20に異常や故障が生じると、異常や故障が生じた電子制御部19、20はその動作を停止され、残りの電子制御部19、20によって電動モータ21が駆動、制御されるものである。これによって、能力は半分に低下するが、パワーステアリング機能は確保されるものとなる。
【0040】
このような二重系を備えた電子制御装部においては、電磁ノイズの発生を抑制するため図10にある通り、回路基板の一方の面に電源側端子から電気/電子部品に向けて流れる電流の配線A66を設け、他方の面に電気/電子部品から接地に向けて流れる電流の配線B67を設け、それぞれの配線66、67を同じ方向に向けて、絶縁層51を介して互いに向き合うような形状で配置している。しかしながら、このような構成の回路基板を用いると、配線A66と配線B67の間に電位差があることから、絶縁層61の絶縁機能に不具合が生じると、この部分で層間ショートが発生して電子制御部が機能不全を生じるという恐れがある。
【0041】
本発明はこのような課題に対応すべく、回路基板に形成され、電子制御部Aと電子制御部Bの間に位置する絶縁層を境にして、一方の面には、電子制御部Aと電子制御部Bの夫々の電源側端子から電子制御部Aと電子制御部Bの夫々の電気/電子部品と接続され、互いに逆方向に電流が流れる二重系の配線を配置し、他方の面には、電子制御部Aと電子制御部Bの夫々の電気/電子部品から電子制御部Aと電子制御部Bの夫々の接地側端子に向けて、互いに逆方向に電流が流れる二重系の配線を配置し、一方の面に配置された配線と、他方の面に配置された配線とが、回路基板の投影上で重ならない位置にそれぞれ配置されている構成としたものである。
【0042】
これによれば、一方の面と他方の面に配置されたそれぞれの配線に逆方向に電流を流すことで、二重系の配線に電磁ノイズが発生するのを抑制することができ、また、それぞれの面に配置された配線の間で電位差が生じにくくなって層間ショートの発生を抑制することできる。更に、一方の面の配線と、他方の面の配線とが回路基板の投影上で重ならないので、電位差があっても層間ショートの発生を抑制することができる。
【0043】
以下、本発明の実施形態を図面に基づき詳細に説明する。図5は本発明の基本的な考え方を説明するための回路基板の断面を示しており、回路基板36は、一方の面に電子制御部A19を構成する電気/電子部品が実装され、他方の面に電子制御部B20を構成する電気/電子部品が実装されており、電子制御部A19と電子制御部B20は同じ構成とされている。
【0044】
回路基板36は絶縁層37を境にして、一方の面SAには樹脂層A38、実装層A39が形成され、他方の面SBには樹脂層B40、実装層B41が形成されている。実装層A39には、電子制御部A19を構成する各種の電子/電気部品がハンダ等によって実装され、実装層B41には、電子制御部B20を構成する各種の電子/電気部品がハンダ等によって実装されている。各種の電気/電子部品は、後述する配線によって電気的に接続されている。
【0045】
一方の面SAに形成された樹脂層A38には、電子制御部A19(図4参照)の電源側端子A24(図4参照)から電子制御部A19の電気/電子部品に向けて流れる電流の配線A42が設けられ、更にこれに上下の位置関係で隣接して電子制御部B20(図4参照)の電源側端子B30(図4参照)から電子制御部B20の電気/電子部品に向けて流れる電流の配線B43が設けられている。
【0046】
配線A42と配線B43は、図面上で上下に所定の距離を介して互いに向き合うように配置され、その間には樹脂層A38が介在している。更に、配線A42と配線B43は、上下の投影上で重ね合わさる状態で配置されている。つまり、配線A42と配線B43は同一の形状で、同一方向に延びているものである。
【0047】
そして、配線A42に流れる、電子制御部A19の電源側端子A24から電子制御部A19の電気/電子部品に向けての電流の向きは、図面上で右から左の方向に向かって流れている。一方、配線B43に流れる、電子制御部B20の電源側端子B30から電子制御部B20の電気/電子部品に向けての電流の向きは、図面上で左から右の方向に向かって流れている。
【0048】
ここで、電子制御部A19の電気/電子部品と電子制御部B20の電気/電子部品は、同一機能を備える回路構成部品であり、正常な状態では、配線A42と配線B43には、電流の流れる方向は反対であるが、同じ性質の電流が流れることになる
一方、他方の面SBに形成された樹脂層B40には、電子制御部A19(図4参照)の電気/電子部品から電子制御部A19の接地側端子A25(図4参照)に向けて流れる電流の配線A44が設けられ、更にこれに上下の位置関係で隣接して、電子制御部B20(図4参照)の電気/電子部品から電子制御部B20の接地側端子B31(図4参照)に向けて流れる電流の配線B45が設けられている。
【0049】
配線A44と配線B45も、上下に所定の距離を介して互いに向き合うように配置され、その間には樹脂層B40が介在している。更に、配線A44と配線B45は、上下の投影上で重ね合わさる状態で配置されている。つまり、配線A44と配線B45は同一の形状で、同一方向に延びているものである。
【0050】
そして、配線A44に流れる、電子制御部A19の電気/電子部品から電子制御部A19の接地側端子A25に向けての電流の向きは、図面上で右から左の方向に向かって流れている。一方、配線B45に流れる、電子制御部B20の電気/電子部品から電子制御部B20の接地側端子B31に向けての電流の向きは、図面上で左から右の方向に向かって流れている。ここでも、電子制御部A19の電気/電子部品と電子制御部B20の電気/電子部品は、同じ回路構成の電気/電子部品であり、正常な状態では、配線A44と配線B45には、電流の流れる方向は反対であるが、同じ性質の電流が流れることになる。
【0051】
更に、樹脂層A38に配置した配線A42、配線B43と、樹脂層B40に配置した配線A44、配線B45は、回路基板36の平面上に投影した状態で所定の距離Lだけ離間して、重なり合わない位置に配置されている。これによって、樹脂層A38に配置した配線A42、配線B43と、樹脂層B40に配置した配線A44、配線B45との絶縁距離を長くしている。
【0052】
また、樹脂層A38に配置した配線A42と配線B43の間には樹脂層A38を形成する樹脂が介在し、同様に樹脂層B40に配置した配線A44と配線B45の間には樹脂層A38を形成する樹脂が介在している。
【0053】
このように、樹脂層A38には、電子制御部A19の電源側端子A24から電子制御部A19の電気/電子部品に向けて流れる電流の配線A42が設けられ、更にこれに上下の位置関係で隣接して電子制御部B20の電源側端子B30から電子制御部Bの電気/電子部品に向けて流れる電流の配線B43が設けられ、正常な状態では、配線A42と配線B43には、電流の流れる方向は反対であるが、同じ性質の電流が流れることになる。
【0054】
このため、配線A42に生じる磁界と配線B43に生じる磁界は、互いに打ち消しあって、電磁ノイズの発生を抑制することが可能となるものである。また、配線A42と配線B43に流れる電流は同じ性質であるため、電位差が生じなくショートの発生を抑制することが可能となるものである。
【0055】
同様に、樹脂層B40には、電子制御部A19の電気/電子部品から電子制御部A19の接地側端子A25に向けて流れる電流の配線A44が設けられ、更にこれに上下の位置関係で隣接して、電子制御部B20の電気/電子部品から電子制御部B20の接地側端子B31に向けて流れる電流の配線B45が設けられ、正常な状態では、配線A44と配線B45には、電流の流れる方向は反対であるが、同じ性質の電流が流れることになる。
【0056】
このため、配線A44に生じる磁界と配線B45に生じる磁界は、互いに打ち消しあって、電磁ノイズの発生を抑制することが可能となるものである。また、配線A44と配線B45に流れる電流は同じ性質であるため、電位差が生じなくショートの発生を抑制することが可能となるものである。
【0057】
更に、樹脂層A38に配置した配線A42、配線B43と、樹脂層B40に配置した配線A44、配線B45は、回路基板36の平面上に投影した状態で所定の距離Lだけ離間して、重なり合わない位置に配置されているので、配線A42、配線B43と、配線A44、配線B45との絶縁距離を長くでき、層間ショートが発生するのを抑制することができる。
【0058】
更に、配線A42と配線B43、及び配線A44と配線B45には、それぞれ同じ性質の電流が流れているので、層間ショートの発生を抑制するような絶縁機能を求める必要はなく、樹脂層A38、40を形成する樹脂で充分である。このため、回路基板36の構成を簡略化することができるという効果を奏する。
【0059】
次に、具体的な電気/電子部品を例にした本願発明の実施形態を説明する。図6A図6Cは、一方の面SAに実装した電子制御部A19の電源回路A26と制御回路A27に関する電流の流れを示し、図7A図7Cは、他方の面SBに実装された電子制御部B20の電源回路B32と制御回路B33に関する電流の流れを示している。
【0060】
電源回路A26及び電源回路B32と、制御回路A27及び制御回路B33とは同じ回路であり、その動作も同じである。電源回路A26、電源回路B32、制御回路A27及び制御回路B33は、電気/電子部品として取り扱われる。
【0061】
図6Aにおいて、実装層A39には電源回路A26と制御回路A27が実装されており、電源側端子A24と接地側端子A25との間で配線A42、44によって接続されている。電源側端子A24からの電流Iaは、電源回路A26、制御回路A27を経由して接地側端子A25に流れるものである。
【0062】
図7Aにおいて、実装層B41には電源回路B32と制御回路B33が実装されており、電源側端子B30と接地側端子B31との間で配線B43、45によって接続されている。電源側端子B30からの電流Ibは、電源回路B32、制御回路B33を経由して接地側端子B31に流れるものである。
【0063】
図6Bは、樹脂層A38に埋設された配線A42を流れる電流の向きを示しており、電源側端子A24からの電流は、電源回路A26、制御回路A27に向かって、右から左の方向に流れている。一方、図7Bは、樹脂層A38に埋設された配線B43を流れる電流の向きを示しており、電源側端子B30からの電流は、電源回路B32、制御回路B33に向かって、左から右の方向に流れている。尚、配線A42、配線B43は模式的に表している。
【0064】
したがって、配線A42と配線B43には、同じ性質の電流が逆方向に流れることになるので、配線A42に生じる磁界と配線B43に生じる磁界は、互いに打ち消しあって、電磁ノイズの発生を抑制することが可能となるものである。また、配線A42と配線B43に流れる電流は同じ性質であるため、電位差が生じなくショートの発生を抑制することが可能となるものである。
【0065】
図6Cは、樹脂層B40に埋設された配線A44を流れる電流の向きを示しており、制御回路Aを流れる電流は、接地側端子A25に向かって、上から下及び左から右の方向に流れている。一方、図7Cは、樹脂層B40に埋設された配線B45を流れる電流の向きを示しており、制御回路B33からの電流は接地側端子B31に向かって、右から左及び下から上の方向に流れている。尚、配線A44、配線B45も模式的に表している。
【0066】
したがって、配線A44と配線B45には、同じ性質の電流が逆方向に流れることになるので、配線A44に生じる磁界と配線B45に生じる磁界は、互いに打ち消しあって、電磁ノイズの発生を抑制することが可能となるものである。また、配線A44と配線B45に流れる電流は同じ性質であるため、電位差が生じなくショートの発生を抑制することが可能となるものである。
【0067】
更に、図5にある通り、樹脂層A38に配置した配線A42、配線B43と、樹脂層B40に配置した配線A44、配線B45は、回路基板36の平面上に投影した状態で所定の距離Lだけ離間して、重なり合わない位置に配置されているので、配線A42、配線B43と、配線A44、配線B45との絶縁距離を長くでき、層間ショートが発生するのを抑制することができる。
【0068】
次に、具体的な電気/電子部品を例にした本願発明の他の実施形態を説明する。図8A図8Cは、一方の面SAに実装した電子制御部A19のフィルタ/フェールセーフリレー回路A29に関する電流の流れを示し、図9A図9Cは、他方の面SBに実装された電子制御部B20のフィルタ/フェールセーフリレー回路A29に関する電流の流れを示している。尚、フィルタ/フェールセーフリレー回路A29と、フィルタ/フェールセーフリレー回路B35とは同じ回路であり、その動作も同じである。フィルタ/フェールセーフリレー回路A29、フィルタ/フェールセーフリレー回路B35は、電気/電子部品として取り扱われる。
【0069】
図8Aにおいて、実装層A39にはフィルタ/フェールセーフリレー回路A29が実装されており、電源側端子A24とインバータ回路A28のインバータ側正端子A47+との間で配線A42によって接続されている。また、接地側端子A25とインバータ回路A28のインバータ側負端子A47−との間で配線A44によって接続されている。電源側端子A24及び接地側端子A25からの電流Iaは、フィルタ/フェールセーフリレー回路A29を経由してインバータ側正端子A47+、インバータ側負端子A47−に流れるものである。
【0070】
図9Aにおいて、実装層B41にはフィルタ/フェールセーフリレー回路B35が実装されており、電源側端子B30とインバータ回路B34のインバータ側正端子B48+との間で配線B43によって接続されている。また、接地側端子B31とインバータ回路B34のインバータ側負端子B48−との間で配線A45によって接続されている。電源側端子B30及び接地側端子B31からの電流Ibは、フィルタ/フェールセーフリレー回路B34を経由してインバータ側正端子B48+、インバータ側負端子B48−に流れるものである。
【0071】
図8Bは、樹脂層A38に埋設された配線A42を流れる電流の向きを示しており、電源側端子A24からの電流は、フィルタ/フェールセーフリレー回路A29を経由してインバータ側正端子A47+に向かって、左から右の方向に流れている。一方、図9Bは、樹脂層A38に埋設された配線B43を流れる電流の向きを示しており、電源側端子B30からの電流は、フィルタ/フェールセーフリレー回路B35を経由してインバータ側正端子B48+に向かって、右から左の方向に流れている。尚、配線A42、配線B43は模式的に表している。
【0072】
したがって、配線A42と配線B43には、同じ性質の電流が逆方向に流れることになるので、配線A42に生じる磁界と配線B43に生じる磁界は、互いに打ち消しあって、電磁ノイズの発生を抑制することが可能となるものである。また、配線A42と配線B43に流れる電流は同じ性質であるため、電位差が生じなくショートの発生を抑制することが可能となるものである。
【0073】
図8Cは、樹脂層B40に埋設された配線A44を流れる電流の向きを示しており、接地側端子A25からの電流は、フィルタ/フェールセーフリレー回路A29を経由してインバータ側負端子A47−に向かって、左から右の方向に流れている。一方、図9Cは、樹脂層A40に埋設された配線B45を流れる電流の向きを示しており、接地側端子B31からの電流は、フィルタ/フェールセーフリレー回路B35を経由してインバータ側負端子A48−に向かって、右から左の方向に流れている。尚、配線A44、配線B45は模式的に表している。
【0074】
したがって、配線A44と配線B45には、同じ性質の電流が逆方向に流れることになるので、配線A44に生じる磁界と配線B45に生じる磁界は、互いに打ち消しあって、電磁ノイズの発生を抑制することが可能となるものである。また、配線A44と配線B45に流れる電流は同じ性質であるため、電位差が生じなくショートの発生を抑制することが可能となるものである。
【0075】
更に、図5にある通り、樹脂層A38に配置した配線A42、配線B43と、樹脂層B40に配置した配線A44、配線B45は、回路基板36の平面上に投影した状態で所定の距離Lだけ離間して、重なり合わない位置に配置されているので、配線A42、配線B43と、配線A44、配線B45との絶縁距離を長くでき、層間ショートが発生するのを抑制することができる。
【0076】
以上述べた通り本発明は、回路基板に形成され、電子制御部Aと電子制御部Bの間に位置する絶縁層を境にして、一方の面には、電子制御部Aと電子制御部Bの夫々の電源側端子から電子制御部Aと電子制御部Bの夫々の電気/電子部品と接続され、互いに逆方向に電流が流れる二重系の配線を配置し、他方の面には、電子制御部Aと電子制御部Bの夫々の電気/電子部品から電子制御部Aと電子制御部Bの夫々の接地側端子に向けて、互いに逆方向に電流が流れる二重系の配線を配置し、一方の面に配置された配線と、他方の面に配置された配線とが、回路基板の投影上で重ならない位置にそれぞれ配置されている構成
を提案するものである。
【0077】
これによれば、一方の面と他方の面に配置されたそれぞれの配線に逆方向に電流を流すことで、二重系の配線に電磁ノイズが発生するのを抑制することができ、また、それぞれの面に配置された配線の間で電位差が生じにくくなって層間ショートの発生を抑制することできる。更に、一方の面の配線と、他方の面の配線とが回路基板の投影上で重ならないので、電位差があっても層間ショートの発生を抑制することができる。
【0078】
尚、本発明は上記した実施例に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。例えば、上記した実施例は本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。また、ある実施例の構成の一部を他の実施例の構成に置き換えることが可能であり、また、ある実施例の構成に他の実施例の構成を加えることも可能である。また、各実施例の構成の一部について、他の構成の追加・削除・置換をすることが可能である。
【符号の説明】
【0079】
6…電動パワーステアリング装置、8…電動モータ部、9…電子制御部、11…モータハウジング、12…金属カバー、13…コネクタ端子組立体、14…出力部、15…側端壁、16…電力変換回路部、17…電源回路部、18…制御回路部、19…電子制御部A、20…電子制御部B、21…電動モータ、22…電磁コイルA、23…電磁コイルB、24…電源側端子A、25…接地側端子A、26…電源回路A、27…制御回路A、28…インバータ回路A、29…フィルタ/フェールセーフリレー回路A、30…電源側端子B、31…接地側端子B、32…電源回路B、33…制御回路B、34…インバータ回路B、35…フィルタ/フェールセーフリレー回路B、36…回路基板、37…絶縁層、38…樹脂層A、39…実装層A、40…樹脂層B、41…実装層B、42…配線A、43…配線B、44…配線A、45…配線B。
図1
図2
図3
図4
図5
図6A
図6B
図6C
図7A
図7B
図7C
図8A
図8B
図8C
図9A
図9B
図9C
図10