(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6779269
(24)【登録日】2020年10月15日
(45)【発行日】2020年11月4日
(54)【発明の名称】レーザ採血機
(51)【国際特許分類】
A61B 5/151 20060101AFI20201026BHJP
A61B 18/20 20060101ALI20201026BHJP
【FI】
A61B5/151 300
A61B18/20
【請求項の数】10
【全頁数】11
(21)【出願番号】特願2018-207219(P2018-207219)
(22)【出願日】2018年11月2日
(65)【公開番号】特開2019-155067(P2019-155067A)
(43)【公開日】2019年9月19日
【審査請求日】2018年11月2日
(31)【優先権主張番号】10-2018-0028241
(32)【優先日】2018年3月9日
(33)【優先権主張国】KR
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】516294920
【氏名又は名称】ラメディテック カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110001210
【氏名又は名称】特許業務法人YKI国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】チェ ゾンソク
【審査官】
佐藤 高之
(56)【参考文献】
【文献】
米国特許出願公開第2017/0172659(US,A1)
【文献】
米国特許第05947957(US,A)
【文献】
特開昭60−063068(JP,A)
【文献】
特表2008−522705(JP,A)
【文献】
国際公開第2009/031313(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61B 5/151
A61B 18/20
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
レーザ採血機において、
本体と、
前記本体の内部に位置し、レーザを発生させて前方へ出力するレーザ共振機と、
前記レーザ共振機の前方に配置され、内部に少なくとも1つ以上のレンズ部が固定されたビーム鏡筒と、
前記ビーム鏡筒の前方に配置され、前記本体に結合されるウィンドウ鏡筒と、
前記ウィンドウ鏡筒の前方に結合され、被照射部に接触されるキャップ部と、
前記キャップ部と連通し、空気の流れを誘導するファンユニットと、
前記ウィンドウ鏡筒の前方に位置する接触感知センサと、
一端が前記ファンユニットに連結され、他端が前記キャップ部に連結されるように前記ウィンドウ鏡筒の前方に位置する連通管と、を含み、
前記キャップ部は、
開口部及び開口部周辺に沿って接触地点に対して支持される支持面を含むキャップ本体と、
前記キャップ本体の開口部の後面から延びるように形成され、前記ウィンドウ鏡筒に挿入され、内部に所定の空間を備えた貫通孔と、
前記連通管及び前記貫通孔の内部と連通されるように前記キャップ本体の後面に形成される第1の連通孔と、
前記貫通孔の内部と外部が互いに連通するように前記キャップ本体の後面に形成された第2の連通孔と、を含み、
前記キャップ本体には、前記第1の連通孔及び前記第2の連通孔と離隔される位置で前記接触感知センサが貫通するセンサ孔が形成される、
レーザ採血機。
【請求項2】
前記ファンユニットは、
前記連通管を介して前記キャップ部で生じる煙り又は異物を吸入する、請求項1に記載のレーザ採血機。
【請求項3】
前記ファンユニットは、
前記キャップ部に前記連通管を介して冷却媒質を供給する、請求項1に記載のレーザ採血機。
【請求項4】
前記キャップ部は、
前記キャップ本体に結合され、前記ウィンドウ鏡筒に前記キャップ本体を結合する締結部をさらに含む、請求項1に記載のレーザ採血機。
【請求項5】
前記キャップ部は、
前記キャップ本体の支持面から延びるように形成された取っ手部をさらに含む、請求項1に記載のレーザ採血機。
【請求項6】
前記本体は、
外部の空気が前記ファンユニットに供給される空気流入口と、
前記空気流入口に流入された空気が外部に排出される空気排出口と、を含む、請求項1に記載のレーザ採血機。
【請求項7】
前記ウィンドウ鏡筒は、
前記レーザが通過する経路を遮断又は開放するインターロック部を含み、
前記インターロック部は、
前記キャップ部が前記ウィンドウ鏡筒に挿入されることによって前記レーザの経路が開放される、請求項1に記載のレーザ採血機。
【請求項8】
前記インターロック部は、
一端が上記ウィンドウ鏡筒の前端に結合され、前記ウィンドウ鏡筒の中心方向に所定の角度を成して延びるように形成された第1のプレート及び前記第1のプレートの他端が前記レーザの経路に向けて折り曲げられて形成された第1の折曲部を含む第1の遮断部と、
一端が前記ウィンドウ鏡筒の前端に結合され、前記ウィンドウ鏡筒の中心方向に所定の角度を成して延びるように形成された第2のプレート及び前記第2のプレートの他端が前記第1の折曲部の位置する方向に折り曲げられて形成された第2の折曲部を含む第2の遮断部と、を含み、
前記第1の遮断部及び第2の遮断部は、
前記キャップ部が前記ウィンドウ鏡筒に挿入されることによって、前記第1の遮断部と第2の遮断部の間で前記レーザの照射される経路が開放されるよう、互いに離隔して移動される、請求項7に記載のレーザ採血機。
【請求項9】
前記本体の前方部に位置し、被照射部に光を照射して血管の位置を可視化する静脈ファインダをさらに含む、請求項1に記載のレーザ採血機。
【請求項10】
前記ビーム鏡筒を前後方向に移動させる前後進手段をさらに含む、請求項1に記載のレーザ採血機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、レーザ採血機に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、各種先端技術の発達に伴う各種医療機器の発達に従い、医療分野においても、従前とは異なり、先端のレーザ機器が各種疾病の治療に活用されている傾向がある。
【0003】
医療用として使用されるレーザの用途の一つが、皮膚にレーザを照射することで皮膚を穿孔することであり、皮膚を穿孔することで穿孔された皮膚から採血をしたり、穿孔された小さな孔に薬剤を投与したり、皮膚のほくろやそばかすなどを除去することに使用されている。
【0004】
一方、これと関連して特許文献1(発明の名称:二重安全装置を備えた携帯型レーザ採血機及びそれに使用される使い捨てキャップ)においては、レーザモジュールを介して外部に露出するレーザモジュールの照射方向を塞ぐ照射口カバーと、照射口カバーの開放及び閉塞による上下移動でオンオフする第1のスイッチ部と、レーザモジュールと皮膚密着接続部との間に弾性部材を備え、皮膚密着接続部のプッシュ(Push)及びプル(Pull)でオンオフする第2のスイッチ部と、第1のスイッチ部及び第2のスイッチ部がオン(ON)の状態でレーザを照射するようにするボタンスイッチと、を含む構成を開示している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】大韓民国登録特許第10−1251890号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本願は、上述した従来技術の問題点を解決するためのものであり、ファンユニットを介して採血時に生じる煙り及び異物を吸入したり、痛症と熱感を低減することのできるレーザ採血機を提供することを目的とする。
【0007】
但し、本実施例が達成しようとする技術的課題は、上記したような技術的課題に限定されるものではなく、他の技術的課題が存在し得る。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上述した技術的課題を解決するための技術的手段として、本願の一実施例に係るレーザ採血機は、本体と、本体の内部に位置し、レーザを発生させて前方へ出力するレーザ共振機と、レーザ共振機の前方に配置され、内部に少なくとも1つ以上のレンズ部が固定されたビーム鏡筒と、ビーム鏡筒の前方に配置され、前記本体に結合されるウィンドウ鏡筒と、ウィンドウ鏡筒の前方に結合され、被照射部に接触されるキャップ部と、前記キャップ部と連通し、空気の流れを誘導するファンユニットと、一端が前記ファンユニットに連結され、他端が前記キャップ部に連結された連通管と、を含む。
【発明の効果】
【0009】
上述した本発明の課題を解決するための手段によれば、ファンユニットを用いて、患者の手術部位から生じる煙り及び異物を吸入することができ、患者の手術部位における熱損傷を抑制して患者の痛症を低減することができ、レーザ共振機を冷却することで長期間の連続使用にも問題ないという効果がある。
【0010】
また、キャップ部がウィンドウ鏡筒に挿入された場合のみにレーザが外部へ照射されるようにするインターロック部を含むことによって、事故を未然に防止できる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図1】本発明の一実施例に係るレーザ採血機の斜視図である。
【
図2】本発明の一実施例に係るレーザ採血機の概略図である。
【
図4】レーザ採血機のファンユニットを説明するための図である。
【
図5】本発明の一実施例に係るレーザ採血機のインターロック部を説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下では、添付した図面を参照しながら、本願の属する技術分野において通常の知識を有する者が容易に実施できるように本願の実施例を詳しく説明する。ところが、本願は様々な異なる形態に具現されることができ、ここで説明する実施例に限定されるものではない。そして、図面において、本願を明確に説明するために、説明とは関係ない部分は省略しており、明細書全体に亘って類似した部分に対しては類似した図面符号を付けている。
【0013】
本願の明細書全体において、ある部分が他の部分と「連結」されているという場合、これは「直接的に連結」されている場合だけでなく、その中間に他の素子を挟んで「電気的に連結」されている場合も含む。
【0014】
本願の明細書全体において、ある部材が他の部材の「上に」位置しているという場合、これは、ある部材が他の部材に接している場合だけでなく、両部材の間にまた他の部材が存在する場合も含む。
【0015】
本願の明細書全体において、ある部分がある構成要素を「含む」という場合、これは、特に反対の記載がない限り、他の構成要素を除くのではなく、他の構成要素をさらに含み得ることを意味する。本願の明細書全体において使用される程度の用語「約」、「実質的に」などは、言及された意味に固有の製造及び物質許容誤差が提示される場合、その数値で、又はその数値に近接した意味として使用され、本願の理解を助けるために、適確であるか絶対的な数値が言及された開示内容を非良心的な侵害者が不当に用いることを防止するために使用される。本願の明細書全体において使用される程度の用語「〜(する)ステップ」又は「〜のステップ」は、「〜のためのステップ」を意味していない。
【0016】
本願は、レーザ採血機10に関するものであり、レーザを用いて皮膚を穿孔し、採血することのできる装置である。
【0017】
図1は、本発明の一実施例に係るレーザ採血機10の斜視図であり、
図2は、本発明の一実施例に係るレーザ採血機10の概略図であり、
図3は、
図1におけるAの拡大図であり、
図4は、本発明の一実施例に係るレーザ採血機10のファンユニット600を説明するための図であり、
図5は、本発明の一実施例に係るレーザ採血機10のインターロック部420を説明するための図である。
【0018】
先ず、
図1乃至
図3を参照しながら、本願の一実施例に係るレーザ採血機10について説明する。
【0019】
レーザ採血機10は、本体100と、レーザ共振機200と、ビーム鏡筒300と、ウィンドウ鏡筒400と、キャップ部500と、ファンユニット600と、を含み得る。
【0020】
本体100は、被照射部にレーザを照射するための構成がその内部に位置し、ユーザが把持できるように形成され得る。
【0021】
レーザ共振機200は、本体100の内部に位置し、光エネルギーを発生させて前方へ出力する。例えば、レーザ共振機200は、電気エネルギーを供給してもらい、光を増幅させて、気体レーザ、液体レーザ、固体レーザ、及び半導体レーザの中から選択される1つのレーザのような光エネルギーを発生させて外部へ放出する。
【0022】
ビーム鏡筒300は、レーザ共振機200の前方に配置され、内部に少なくとも1つ以上のレンズ部310が固定され得る。例えば、レンズ部310はフォーカシングレンズであるが、これに限定されるものではない。
【0023】
ウィンドウ鏡筒400は、ビーム鏡筒300の前方に配置され、本体100に結合される。例えば、ウィンドウ鏡筒400は、
図5の(a)に示されたように、ビーム鏡筒300の前方に位置し、前後方向に孔が穿孔され、内周縁の後方にねじ山が形成されて本体100にねじ結合される。また、ウィンドウ鏡筒400は、内部にウィンドウ部410が位置し、本体100の内部にほこりのような異物が侵透することを防止することができる。このとき、ウィンドウ部410は、ビーム鏡筒300を通過したレーザがウィンドウ鏡筒400の前方に照射されることができるよう、透明な材質であることが好ましい。
【0024】
また、
図5の(a)を参照すると、ウィンドウ鏡筒400には、後述するキャップ部500に供給される冷却媒質が通過したり、キャップ部500で生じる煙り又は異物が吸入される連通管440が形成され得る。言い換えれば、連通管440は、一端がファンユニット600と連結され、他端がキャップ部500の第1の連通孔530に連結されて、ファンユニット600の冷却媒質がキャップ部500に供給されたり、キャップ部500で生じる煙り又は異物が第1の連通孔530を介して吸入され得る。これに関する詳細な説明は後述する。
【0025】
キャップ部500は、ウィンドウ鏡筒400の前方に結合され、被照射部に接触され得る。
【0026】
例えば、キャップ部500は、ウィンドウ鏡筒400の前方に交替可能に結合される。また、キャップ部500は、被照射部に接触され、被照射部を穿孔する過程で生じる匂い、煙り又は騷音を最小化することができる。例えば、上述した被照射部は患者の皮膚である。さらに、ユーザ毎にキャップ部500を交替して使用することによって、レーザ採血機10を共に使用する患者間の感染を予防することができる。
【0027】
ファンユニット600は、レーザ共振機200及びキャップ部500に冷却媒質を供給する。このとき、冷却媒質は、外部の空気を用いることができる。また、レーザ採血機10は、一端がファンユニット600に連結され、他端がキャップ部500に連結された連通管440を含み得る。
【0028】
例えば、ファンユニット600は、冷却媒質として外部の空気を用いる場合、冷却ファンを含み、冷却ファンを駆動することによって外部の空気をレーザ共振機200に直接的に供給し、連通管440を介してキャップ部500に供給する。
【0029】
詳しくは、
図1を参照すると、本体100は、外部の空気がファンユニット600に供給される空気流入口110と、空気流入口110に流入された空気が外部に排出される空気排出口120と、を含み得る。また、ファンユニット600は、空気流入口110に供給された空気をレーザ共振機200に供給し、レーザ共振機200を冷却した空気は空気排出口120を介して外部に排出され得る。また、空気流入口110に供給された空気は連通管440を介してキャップ部500に供給され得る。また、キャップ部500に供給された空気はユーザの皮膚を冷却し得る。これに関する詳細な説明は後述する。
【0030】
レーザ採血機10は、本体100の前方部に位置し、皮膚に光を照射して血管の位置を可視化する静脈ファインダ800をさらに含み得る。静脈ファインダ800は、患者の皮膚に近赤外線を照射し、明確に患者の血管を可視化する装置である。言い換えれば、レーザ採血機10は、静脈ファインダ800を用いてユーザが患者の血管を容易に見つけることができるので、正確な位置にレーザを照射することができる。
【0031】
レーザ採血機10は、ビーム鏡筒300を前後方向に移動させる前後進手段(未図示)をさらに含み得る。言い換えれば、前後進手段は、ビーム鏡筒300を前後進させることで患者の皮膚とフォーカシングレンズとの距離を調整し、患者の皮膚に照射されるレーザスポットの大きさを調整することができる。例えば、ビーム鏡筒300は、ユーザがコントロール部210を介してレーザスポットの大きさを調整することにより、モータが駆動されて位置が調整されることができるが、これに限定されるものではなく、手動でビーム鏡筒300の位置を前後方向に移動させることもできる。
【0032】
図3及び
図4を参照しながら、本発明の一実施例に係るキャップ部500について詳しく説明する。
【0033】
キャップ部500は、キャップ本体510と、貫通孔520と、第1の連通孔530と、第2の連通孔540と、を含み得る。
【0034】
キャップ本体510は、開口部511と、開口部511周辺に沿って接触地点に対して支持される支持面512と、を含む。例えば、キャップ本体510は、
図3に示されたように、円板状に形成され、中央部に開口部511が形成される。また、キャップ本体510は、キャップ本体510の支持面512から延びるように形成された少なくとも1つ以上の取っ手部550をさらに含み得る。ユーザは、取っ手部550を介してキャップ部500をレーザ採血機10に容易に着脱することができる。しかし、これに限定されるものではなく、レーザ採血機10は、別途のエジェクタを備え、キャップ部500を着脱することもできる。
【0035】
開口部511の面積は設計者の選択によって決定するが、レーザ採血機10から出力されるレーザがキャップ部500の貫通孔520に干渉されないよう、レーザの進行経路を確保できる水準で適正な面積を確保することが好ましい。また、キャップ部500が主に接触する指先の平均面積よりは小さくなるように設計することで、接触部位に適切な圧力が与えられるようにすることが好ましい。同様に、支持面512は、キャップ部500が接触される地点に対してキャップ部500が密着するよう、適正な面積を確保するようにする。
【0036】
また、キャップ部500は、キャップ本体510に結合され、レーザ採血機10のウィンドウ鏡筒400にキャップ本体510を結合する締結部560を含み得る。例えば、締結部560は、キャップ本体510の後面の周部に位置し、後方へ突出形成され、内面に形成された突起部561を含む。また、突起部561は、ウィンドウ鏡筒400の周部に形成された締結溝430に係合され、キャップ部500が非意図的に分離されることを防止することができる。
【0037】
貫通孔520は、キャップ本体510の開口部511の後面から延びるように形成され、内部に所定の空間を備えている。
【0038】
図3及び
図4を参照すると、第1の連通孔530は、連通管440と貫通孔520の内部が連通するように形成され、第2の連通孔540は、貫通孔520の内部と外部が連通するように形成され得る。
【0039】
詳しくは、
図4の(a)を参照すると、ファンユニット600を介して被照射部を冷却する場合、連通管440を介して供給された冷却媒質は、キャップ部500の第1の連通孔530を介して貫通孔520の内部に供給され得る。また、貫通孔520の内部に供給された冷却媒質は、キャップ本体510の開口部511に位置する被照射部を冷却した後、第2の連通孔540を介して外部に排出され得る。さらに、冷却媒質として外部の空気を用いる場合、構成が簡単で、且つ、冷却媒質の流出により機器が破損することを防止できる効果がある。
【0040】
また、
図4の(b)を参照すると、ファンユニット600を介して採血時に生じる煙り及び異物を吸入する場合、ファンユニット600は、吸入力を形成し、ファンユニット600と連通した連通管440及び第1の連通孔530を介して煙り及び異物を除去することができる。例えば、第2の連通孔540を介して流入された外部の空気が被照射部を経て被照射部に位置した煙り及び異物と共に第1の連通孔530を介して連通管440に流入され、第2の連通孔540を介して流入された空気により被照射部が冷却される。
【0041】
図3を参照すると、レーザ採血機10は、ウィンドウ鏡筒400の前方に位置する接触感知センサ700をさらに含み、キャップ本体510には、接触感知センサ700が貫通するセンサ孔513が形成され得る。また、レーザ採血機10は、接触感知センサ700が被照射部に接触したことが感知される場合にレーザが照射されるようにして、事故を未然に防止することができる。例えば、接触感知センサ700は、人体に流れる微細な電流を感知する電流センサ、接触された被照射部の温度を感知する温度センサのうち何れかのセンサである。
【0042】
図5を参照しながら、本発明の一実施例に係るインターロック部420について詳しく説明する。
【0043】
ウィンドウ鏡筒400は、レーザが通過する経路を遮断又は開放するインターロック部420を含み得る。また、インターロック部420は、キャップ部500がウィンドウ鏡筒400に挿入されることによってレーザ経路が開放され得る。
【0044】
詳しくは、インターロック部420は、一端がウィンドウ鏡筒400の前端に結合され、ウィンドウ鏡筒400の中心方向に所定の角度を成して延びるように形成された第1のプレート421a及び第1のプレート421aの他端がレーザ経路方向に折り曲げられて形成された第1の折曲部421bを含む第1の遮断部421と、一端がウィンドウ鏡筒400の前端に結合され、ウィンドウ鏡筒400の中心方向に所定の角度を成して延びるように形成された第2のプレート422a及び第2のプレート422aの他端が第1の折曲部421bの位置する方向に折り曲げられて形成された第2の折曲部422bを含む第2の遮断部422と、を含み得る。例えば、第1のプレート421a及び第2のプレート422aは、貫通孔520の外周面と同じ曲率で曲がるように形成される。
【0045】
言い換えれば、
図5の(a)を参照すると、インターロック部420は、ウィンドウ鏡筒400の内部に位置し、レーザが通過するレーザ経路上に第1の折曲部421bと第2の折曲部422bが位置して、使用しない際にレーザが外部へ照射されることを防止することができる。
【0046】
また、インターロック部420は、キャップ部500がウィンドウ鏡筒400に挿入されることによってレーザ経路が開放され得る。詳しくは、キャップ部500の貫通孔520がウィンドウ鏡筒400に挿入されることによって、キャップ部500の貫通孔520の端部が第1のプレート421a及び第2のプレート422aに接触し、第1のプレート421a及び第2のプレート422aがウィンドウ鏡筒400の外側方向に移動され得る。このとき、第1の折曲部421bと第2の折曲部422bはウィンドウ鏡筒400の外側方向に移動されて第1の折曲部421bと第2の折曲部422bが互いに離隔し、これにより、第1の折曲部421bと第2の折曲部422bの間にレーザが照射される経路が開放され得る。従って、レーザ採血機10は、キャップ部500を使用しない際にレーザが外部へ照射されることを防止し、事故を未然に防止することができる。
【0047】
上述した本願の説明は例示のためのものであり、本願の属する技術分野において通常の知識を有する者であれば、本願の技術的思想や必須の特徴を変更せずに他の具体的な形態で容易に変形可能であるということを理解できるはずである。それゆえ、上記した実施例は全ての面において例示的なものであり、限定的なものではないと理解すべきである。例えば、単一型で説明されている各構成要素は分散して実施されることもでき、同様に、分散したものと説明されている構成要素も結合された形態で実施されることができる。
【0048】
本願の範囲は、上記詳細な説明よりは後述する特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲の意味及び範囲、並びにその均等概念から導出される全ての変更又は変形された形態が本願の範囲に含まれることと解釈されなければならない。
【符号の説明】
【0049】
10 レーザ採血機、100 本体、110 空気流入口、120 空気排出口、200 レーザ共振機、210 コントロール部、300 ビーム鏡筒、310 レンズ部、400 ウィンドウ鏡筒、410 ウィンドウ部、420 インターロック部、421 第1の遮断部、421a 第1のプレート、421b 第1の折曲部、422 第2の遮断部、422a 第2のプレート、422b 第2の折曲部、430 締結溝、440 連通管、500 キャップ部、510 キャップ本体、511 開口部、512 支持面、513 センサ孔、520 貫通孔、530 第1の連通孔、540 第2の連通孔、550 取っ手部、560 締結部、561 突起部、600 ファンユニット、700 接触感知センサ、800 静脈ファインダ。