【課題を解決するための手段】
【0006】
(1)例えば、現在プレー中のホールに複数のグリーンがあるとき、当該装置における基準方向に対する当該ホールの各々のグリーンの所定位置の方向を、1つの画面内に同時に表示する機能を備えるゴルフ支援装置とするとよい。
【0007】
このようにすれば、ユーザは、今回のプレーで使用するグリーンへの切り替え操作等をすることなく、プレー中に単に画面を視るだけで、現在のプレーに使用するグリーンの所定位置についての装置の基準方向に対する方向を、ひと目で把握することができる。このようにプレーの妨げになるなどの煩わしさを減らすことができる。また複数のグリーンがあるゴルフコースで使い勝手が良くできる。また従来よりも使い勝手のよいゴルフ支援装置を実現できる。特に例えば現在プレー中の複数のグリーンのあるホールで過去にプレーしたことがある場合、そのときのグリーンが現在プレー中のグリーンとは異なるグリーンであったとき、(1)のようにすれば、現在プレー中のグリーンについてのグリーンの所定位置の方向と、そのときのグリーンについてのグリーンの所定位置の方向とを同時にひと目で知ることができるので、例えば「あのときのグリーンだとしたらあちら方向に打てばいいんだな」、あるいは、「あのときのグリーンと今回のグリーンの方向は、あっちのほうに、これだけずれているのだな」といった具合に、現在プレーに使用するグリーンの方向と、過去にプレーしたことのあるグリーンの方向とを、画面をひと目みて、比較しながらプレーすることができる。また例えば将来またこのコースでプレーする可能性がある場合、そのときのグリーンが現在プレーしているグリーンと異なるグリーンであることを想定して「もしあちらのグリーンならあっち方向なんだな」という具合に現在のグリーンの所定位置の方向と現在のプレーには使用しないが将来使用する可能性のがあるグリーンの所定位置の方向とをひと目で比較しながらプレーを楽しむことができる。このように特にそのゴルフコースのリピーターであるユーザにとって特に新たな価値をもたらすことができる。
【0008】
例えば、(1)の構成ではなく、(A)各々のグリーンの所定位置と現在位置とを線で結んで画面内に同時表示する構成としてもよいが、このようにすると単に現在位置と各々のグリーンの所定位置とを結んだ線が表示されるだけで、ユーザが向いている方向と各々のグリーンの所定位置との関係がわからない。例えばユーザが現在位置を変えずその場で回転しても表示に変化はない。例えばユーザがグリーンと反対側を向いていても表示は単に現在位置と各々のグリーンの所定位置とを結んだ線が表示されるだけである。そのため、ユーザは現在自分が向いている方向と各々のグリーンとの位置関係を把握することは困難である。
【0009】
一方、(1)のように、当該装置における基準方向に対する当該各々のグリーンの所定位置の方向を当該1つの画面内に同時に表示する構成によれば、例えばユーザが向く方向が変わって、当該装置の基準方向の向く方向が変われば、画面に同時に表示される当該装置における基準方向に対する当該各々のグリーンの所定位置の方向を示す画面表示も変わることになる。したがって、ユーザは基準方向に対する当該各々のグリーンの所定位置の方向を、画面表示を見て容易に把握することができる。例えば当該装置における基準方向を画面の上方向とし、ユーザが画面の上方向をユーザの前方に向けて当該装置を持つ構成とすれば、ユーザは、自己の前方に対する当該各々のグリーンの所定位置の方向を、画面を見るだけで、ひと目で把握することができる。
【0010】
また、例えば、(1)の構成ではなく、(B)当該ホールの画像を表示し、当該画像内に、複数のグリーンの形状を表示し、その画像に重ねて、現在、当該装置の基準方向が向いている方向へ伸ばした線を表示する構成として、例えば、その線の方向に、本日使用するグリーンが合うように、向きを調整することで、狙うべき方向を特定可能な構成としてもよいが、このような構成では、基準方向は線の方向として容易に把握できるものの、基準方向に対する当該各々のグリーンの所定位置の方向はひと目で把握しにくい。一方、(1)のように、当該装置における基準方向に対する当該各々のグリーンの所定位置の方向を当該1つの画面内に同時に表示する構成によれば、基準方向に対する当該各々のグリーンの所定位置の方向はひと目で把握できる。
【0011】
なお、(1)の構成と、(A)または(B)の少なくともいずれか一方の構成とを備える構成とするとよい。特に(1)と(A)または(B)の少なくともいずれか一方の構成は、それぞれの構成の画面を設けて切り替えて表示する構成としてもよいし、1つの画面に同時に表示する構成とするとしてもよい。前者は、特に、比較的安価な、表示画面がリッチな表示ができない画面で構成したときに、後者は、特に、比較的高価な、表示画面がリッチな表示ができる画面としたときに、優れた効果を発揮する。前者は、例えば、画面がモノクロ画面、後者は例えば画面がカラー画面とするとよい。特に後者はホールの全体形状とグリーン形状とがユーザが視認可能な程度の解像度を有する画面、前者はこのような画面でない画面としたときに優れた効果を発揮する。
【0012】
現在プレー中のホールは、例えば記憶手段に記憶された情報に基づいて求めるとよい。現在プレー中のホールは、例えば、ユーザからの指定によって求めてもよいが、特にユーザからの指定によらず自動的に求める機能を備えるとよい。例えば、記憶手段に、ゴルフ場の名称と、当該ゴルフ場の範囲を示す位置情報であるゴルフ場位置情報と、当該ゴルフ場のホールの番号と、当該ゴルフ場のホールの番号毎にホールの領域を示す位置情報であるホール位置情報とを、各ゴルフ場の各ホールについてそれぞれ対応づけて記憶しておき、現在位置がゴルフ場位置情報の示す範囲に含まれるゴルフ場を、現在プレー中のゴルフ場であると求め、現在位置がホール位置情報に含まれるホールを現在プレー中のホールであると求めるとよい。
【0013】
現在位置は、例えばユーザからの入力に基づいて求めてもよいが、特に電波を受信してその電波に基づいて求めるとよく、例えば無線LANの電波に基づいて求めてもよいが、特にGPS電波を受信して求めるとよい。現在位置は、例えば厳密な「現在」よりも前の時点の位置としても構わないが、できるだけ厳密に「現在」の位置とするとよい。例えば徒歩で移動するユーザが現在の位置であるとみなせる程度前の時点の位置としてもよい。例えば所定の時間間隔で現在位置は取得するとよい。特に時間間隔は1秒以内とするとよい。また例えばユーザからの指示があったときに現在位置を取得するとよい。
【0014】
「現在プレー中のホールに複数のグリーンがあるとき」は、例えば、現在プレー中のホールに複数のグリーンがあるか否かを判定し、あると判定した場合を、「現在プレー中のホールに複数のグリーンがあるとき」とするとよい。例えば、予め、ホール毎に、当該ホールの情報に対応付けて当該ホールに複数のグリーンがあるか否かの情報を記憶しておき、現在プレー中のホールについて記憶された当該ホールに複数のグリーンがあるか否かの情報が「複数のグリーンがある」の情報である場合に、「現在プレー中のホールに複数のグリーンがあるとき」とし、「複数のグリーンがある」の情報でない場合に、「現在プレー中のホールに複数のグリーンがあるとき」としないようにするとよい。複数のグリーンがあるか否かの情報は、例えば複数のグリーンがあるか否かを示すフラグ情報としてもよいが、例えば、グリーンの数を示す情報とするとよい。また、複数のグリーンとしては、2つのグリーンとするとよい。概ね国内のグリーンは1ホールに1つのグリーンか、2つのグリーンを持つ。
【0015】
当該装置における基準方向は、装置に対して例えば設定等により可変の方向としてもよいが、特に装置に対して固定された方向とするとよい。装置に対して固定された方向としては、特に、画面の上方向、画面の左方向、あるいは、右方向のいずれかとするとよい。また、可変の方向とする構成としては、例えば任意の方向を設定する機能を設けてもよく、特に任意の方向をプレー前に予め設定しておくことが可能な機能を備えるとよいが、特に、画面の上方向、左方向、右方向からいずれか1つの方向を選択して設定する機能を備えるとよい。特に画面の上方向、左方向、右方向からいずれか1つの方向は、プレー中に変更するための構成を備えると良い。例えば基準方向の変更ボタンなど基準方向の変更操作手段を設けるとよい。例えば、ユーザは基準方向を画面の上方向に設定して画面の上方向が自己の前方になるように装置を持ち、その前方が本日使用するグリーンのほうのグリーンについての表示が所定位置を示す方向になるように自己の向きを合わせ、グリーンの所定位置の方向の風景を覚える。この状態でユーザはスタンスするためユーザは画面の上方向が自己の前方になるように装置を持ったまま、その合わせた向きから90度体を回転させた位置に立つとともに、基準方向の変更操作手段を操作して、基準方向を画面の左方向に設定する。すると、きちんと90度体を回転させた位置に立てていれば、本日使用するグリーンのほうの所定位置を示す方向は真左の方向が表示されているはずである。しかしながら、人は、正確に90度回転させることが難しいことから、ずれが生じることがあるが、表示される向きが真左になるよう体の向きを微調整する。そしてスイングする。このようにすることで従来に比べ、目標とする本日使用するグリーンのほうの所定位置へ向けてボールを打ち出すことができる可能性を高めることができる。
【0016】
グリーンの所定位置は、グリーンとグリーン外の境界上の位置、または、グリーン内の位置とするとよい。例えば、グリーンエッジの位置としてもよいが、例えばグリーン中央の位置とするとよりよく、特にピンの位置とするとよい。ピンの位置は特にユーザが設定できる機能を備えるとよい。グリーンの所定位置は、当該ホール内の各々のグリーン毎に異なる基準で設定した位置としてもよいが、当該ホール内の各々のグリーン間で共通の基準で設定した位置とするとよい。グリーンの所定位置は、ホール毎に異なる基準で設定した位置としてもよいが、各ホール間で共通の基準で設定した位置とするとよい。共通の基準としては、例えばグリーン中央の位置とするとよい。
【0017】
画面は、セグメントディスプレイとしてもよいが、特にドットマトリクスディスプレイとするとよい。画面は、カラー画面としてもよいが、特にモノクロ画面とするとよい。
1つの画面は、同時に視認できればよく物理的に複数の画面として1つの画面を構成してもよいが、特に物理的に1つの画面とするとよい。
【0018】
「当該装置における基準方向に対する当該ホールの各々のグリーンの所定位置の方向」は、どのような手段で求めるようにしてもよいが、特に、センサで検出した当該装置の向きに基づいて求めるとするとよい。例えば、装置に撮像手段を備え、撮像手段で撮像した映像をあらかじめ記憶しておいた映像とマッチングをとって方向を決定してもよい。特に絶対方向を特定するとよく、例えば撮像手段に映り込んだ物体とその物体の影の方向と日時とに基づいて方向を特定してもよい。しかしながら、特に地磁気センサによって得られた磁北方向に基づいて決定すると比較的低コストで精度がよい。例えば、3軸の地磁気センサによって得られる磁北方向の画面の面内に投影した方向を求め、その投影された磁北方向と偏角に基づき画面の面内での真北方向を求めて、画面の上方向とこの真北方向となす角(第一の角度という)を求める。例えば画面の上方向を基準として右側になす角をプラスの角度、左側になす角をマイナスの角度で表現する。一方、記憶手段には、予めグリーンの所定位置の緯度経度情報を記憶しておき、例えば基準方向を画面の上方向として、GPS等により求めた現在位置の緯度経度の点から予め記憶されたグリーンの所定位置の緯度経度の点への方向が真北方向となす角度(第二の角度という)を求める。例えば真北方向を基準として右側になす角をプラスの角度、左側になす角をマイナスの角度で表現する。そして第二の角度から第一の角度を引いて求めた角度(算出角度という)を「当該装置における基準方向に対する当該ホールの各々のグリーンの所定位置の方向」として画面の上方向に対する角度として表示する。
【0019】
当該ホールの各々のグリーンの所定位置の方向の表示は、例えば「30度右」のように角度を示す文字と基準方向に対するその角度のなす方向を表示するようにしてもよいし、「やや右」のように感覚的な表現の文字列で表示するようにしてもよいが、特に図で表示するとよく、特に方向を示すポインタを、その方向に向ける表示を行うとよい。
【0020】
(2)前記現在プレー中のホールに複数のグリーンがあるとき、当該装置における基準方向に対する当該各々のグリーンの所定位置の方向を1つの画面内に同時に表示するとともに、現在位置から各々のグリーンの所定位置までの距離も当該1つの画面内に同時に表示する機能を備えるとよい。
【0021】
このようにすれば、ユーザは、1つの画面を見るだけで、当該装置における基準方向に対する当該各々のグリーンの所定位置の方向を同時に知ることができるとともに、現在位置から各々のグリーンの所定位置までの距離も同時に知ることができる。
【0022】
なお、「当該装置における基準方向に対する当該ホールの各々のグリーンの所定位置の方向」における「所定位置」と、「現在位置から各々のグリーンの所定位置までの距離」における「所定位置」は異なる位置としてもよいが、特に同じ位置とするとよい。
【0023】
(3)前記基準方向に対する当該各々のグリーンの所定位置の方向を当該1つの画面内に同時に表示する機能は、前記基準方向に対する当該各々のグリーンの所定位置の方向の表示を当該1つの画面内でユーザの動きに追従して更新して表示するとよい。
【0024】
このようにすれば、本装置を携帯したユーザは、自己の向きが変わっても、それに追従した当該装置の基準方向に対する当該各々のグリーンの所定位置の方向を、当該1つの画面内を見て確認することができる。
【0025】
更新の間隔は例えば2秒以下の時間の間隔とするとよく、特に1秒以下とするとよい。例えば10msのような更新間隔としてもよいが、特に200ms以上とするとよく、特に1秒とするとよい。
(4) 前記画面に文字を表示する機能を備え、前記基準方向は前記文字の上下方向における上方向とするとよい。
【0026】
このようにすれば、ユーザは文字の読める方向に装置を向けるだけで、文字の上側の方向に対する当該ホールの各々のグリーンの所定位置の方向を、1つの画面内で同時に視認することができる。
(5)前記基準方向に対する当該各々のグリーンの所定位置の方向は、前記基準方向に対する角度に関する情報を表示するとよい。
このようにすれば、ユーザは、当該装置の基準方向に対して、当該各々のグリーンの所定位置の方向がどの方向にあるかを、角度で知ることができる。
角度に関する情報は、例えば角度そのものを数値で表示するようにしてもよいが、特に(6)のようにするとよい。
【0027】
(6) 前記基準方向に対する角度に関する情報は、前記画面内で、円周上を移動するオブジェクトを、前記基準方向に対応する円周上の基準位置から、前記基準方向に対する角度分、前記円周上を移動させて表示させるとよい。
【0028】
このようにすれば、ユーザは、画面に表示されたオブジェクトの基準位置からの移動角度を見るだけで、基準方向に対する当該各々のグリーンの所定位置の方向のなす角度を容易に知ることができる。
(7)前記基準方向に対する各々のグリーンの所定位置の方向の表示に関連付けて各々のグリーンを区別するための情報を表示させるとよい。
【0029】
このようにすれば、ユーザは、1つの画面に同時に表示された基準方向に対する各々のグリーンの所定位置の方向の表示のうち、いずれの表示が、今回のプレーで狙うべきグリーンについての表示であるかを、このグリーンを区別するための情報に基づいて、容易に理解することができる。
【0030】
グリーンを区別するための情報は、例えばティーグランドからなど所定の基準位置から各々のグリーンのある方向など例えば当該コースに2つのグリーンがある場合、「右」「左」という情報としたり、あるいは、「メイン」「サブ」としたり、「A」「B」としたり、「第一」「第二」としたりするとよい。
(8)前記基準方向に対する各々のグリーンの所定位置の方向の表示に関連付けて各々のグリーンの状態を示す情報を表示するとよい。
【0031】
このようにすれば、ユーザは各々のグリーンがどのような状態のグリーンかを予め知ることができ、どの位置を狙うべきかの判断のための参考にすることができる。
【0032】
グリーンの状態を示す情報は、例えば、「ベント」「高麗」など、芝の種類を示す情報としたり、グリーンの刈高としたり、例えばスティンプメーターなどで測定などしたグリーンの速さとしたり、あるいは、これらのうち少なくともいずれか2つするとよい。
【0033】
(9)前記画面内の所定の表示領域を当該ホールのグリーンの個数に対応する各グリーン用の領域に分割し、当該分割された各グリーン用の領域内に、当該グリーンについての情報と当該グリーンについての前記方向とをともに表示させるとよい。
【0034】
このようにすれば、ユーザは、1つのグリーン用の領域を見るだけで、そのグリーンについての当該装置における基準方向に対する当該グリーンの所定位置の方向と、そのグリーンについての情報を得ることができる。
【0035】
画面内の所定の表示領域は、例えば、ステータスバーの表示領域を除く表示領域のように画面の表示可能領域の一部としてもよいが、画面の表示可能領域全体とするとよい。
【0036】
(10)前記複数のグリーンは、2つのグリーンであり、前記画面の所定の表示領域を左右2つの領域に分割して、基準位置から見て右側のグリーンについて右側の分割領域に、基準位置から見て左側のグリーンについて左側の分割領域に、各々の前記距離及び前記方向を表示させるとよい。
このようにすれば、ユーザは、今回のプレーで使用するグリーンの方向を左右のグリーンの表示の切り替え操作等を行うこと無く、容易に確認できる。
【0037】
基準位置は、例えば、現在位置としてもよいが、ティーの位置とするとよい。このようにすれば、現在位置の移動にともなって表示位置の左右を入れ替える処理を行う必要がなく、そのホールのプレーの開始箇所であるティーにおいて今回のプレーで使用するグリーンの方向を左右のグリーンの表示の切り替え操作等を行うこと無く、容易に確認できる。
【0038】
特に、左右のそれぞれの領域の上部側に、当該装置における基準方向に対する当該ホールの各々のグリーンの所定位置の方向の表示を行い、下部側に当該ホールの各々のグリーンの所定位置までの現在位置からの距離を表示するとよい。
【0039】
(11)前記現在位置からみた前記各々のグリーンの位置関係によって、前記基準方向に対する当該各々のグリーンの所定位置の方向の表示を行う画面上の領域を変更しない構成とするとよい。
【0040】
このようにすれば、ユーザは、その日にプレーする際に見るべき領域を変えることなく、ある固定された領域だけをその日のうちは見ていればよいことになる。したがって、プレー中にどの領域に表示された当該方向の表示を見るべきなのか、混乱することを防止できる。
ゴルフ支援装置は、表示画面を切り替える機能を備えるとよい。(12)のようにするとよい。
【0041】
(12)当該ホールに複数のグリーンがあるとき当該装置における基準方向に対する当該各々のグリーンの所定位置の方向を当該1つの画面内に同時に表示する第一の表示画面と、当該ホールに複数のグリーンがあるとき現在位置から各々のグリーンの所定位置までの距離と当該ホールにおけるグリーンに関する情報以外の情報を1つの画面内に同時に表示するが、当該装置における基準方向に対する当該各々のグリーンの所定位置の方向を表示しない第二の表示画面と、前記第一の表示画面と前記第二の表示画面とをユーザによる操作に基づいて切り替える切り替え機能とを備え
前記第一の表示画面には当該ホールにおけるグリーンに関する情報以外の情報は表示しないとよい。
【0042】
このようにすれば、ユーザは画面表示を切り替えることで、グリーンの所定位置の方向を第一の表示画面で確認でき、それ以外の情報を第二の画面で確認できる。このように表示画面内に表示する情報を第一の画面と第二の画面で役割分担することにより、プレー中の場面に応じて必要十分な情報を容易に得ることができる。よって使い勝手のよいシステムを実現できる。
【0043】
なお、第一の表示画面には現在位置から各々のグリーンの所定位置までの距離を同時に表示するとよい。また、第二の表示画面にはハザードまでの距離を表示するとよい。
【0044】
(13)センサによって検出した状態に基づいて前記基準方向に対する当該各々のグリーンの所定位置の方向を求める機能と、前記センサのキャリブレーションのための画面表示を行う機能を備え、前記第一の表示画面の表示中に、前記センサのキャリブレーションが必要な状態である場合に、当該キャリブレーションのための画面表示を行う一方、第二の表示画面の表示中には前記キャリブレーションのための画面表示は行わないようにするとよい。
【0045】
このようにすれば、センサによって前記基準方向に対する当該各々のグリーンの所定位置の方向を表示する第一の表示画面の表示中にセンサのキャリブレーションが必要な場合には自動的にキャリブレーションのための画面表示が行われる一方、ユーザがグリーンに関する情報以外の情報を確認している第二の画面の表示時には、キャリブレーションのための画面表示に切り替わってしまうことがない。したがって、使い勝手がよい。
【0046】
(14)前記ユーザによる操作に基づいて前記第二の表示画面から第一の前記表示画面に切り替えた後、所定の時間が経過したら、前記第一の表示画面から第二の表示画面に切り替えるとよい。
【0047】
このようにすれば、ユーザはグリーンの所定位置の方向を確認した後、切り替え操作をしなくても所定時間経過したら、第二の表示画面に自動的に切り替わる。第二の表示画面では、各々のグリーンの所定位置までの距離と当該ホールにおけるグリーンに関する情報以外の情報を1つの画面内で確認できる。
【0048】
所定時間は、例えばボールを打ってから通常次にボールを打つまでに要する時間の平均的な時間とするとよい。所定時間は、例えば60秒程度とするとよい。このようにすればボールを打つ前にグリーンを確認するため第二の画面から第一の画面に切り替えた場合、次にボールを打つ地点では第二の表示画面に自動的に切り替わる。したがって、ユーザは切り替え操作をせずにスムーズにプレーができる。よって使い勝手がよい。
【0049】
(15)当該ホールに複数のグリーンがなく1つのグリーンのみであるとき当該装置における基準方向に対するその1つのグリーンの所定位置の方向を1つの画面内に表示する機能を備え、当該ホールに複数のグリーンがなく1つのグリーンのみであるとき当該装置における基準方向に対するその1つのグリーンの所定位置の方向を1つの画面内に表示する表示領域の大きさは、現在プレー中のホールに複数のグリーンがあるとき、当該装置における基準方向に対する当該各々のグリーンの所定位置の方向を、1つの画面内に同時に表示する際の当該各々のグリーンの所定位置の方向を示す表示領域のうち最も大きな1のグリーンの所定方向を示す表示の表示領域よりも、大きな表示領域とするとよい。
【0050】
このようにすれば、グリーンが1つしなかいホールにおいて、当該装置における基準方向に対するその1つのグリーンの所定位置の方向をより容易に確認することができる。よって使い勝手がよい。
【0051】
(16)当該ホールに複数のグリーンがなく1つのグリーンのみであるとき当該装置における基準方向に対するその1つのグリーンの所定位置の方向を1つの画面内に表示するとともに、現在位置から当該グリーンの所定位置までの距離も当該1つの画面内に同時に表示し、当該距離は数値で表示し、当該距離は前記画面の隅部に表示するとよい。
【0052】
このようにすれば、ユーザは、隅部を見てグリーンの所定位置までの距離を把握することができるとともに、当該装置における基準方向に対するその1つのグリーンの所定位置の方向を1つの画面内で確認できる。特に距離は3桁の表示で行い、その3桁の先頭の桁の数字の右上に隣接する位置を直径として前記円周を設け当該円周上または円周内を前記オブジェクトを移動させる構成とするとよい。このようにすれば、表示画面内に大きく移動する円周上または円周内のオブジェクトの位置を見てユーザは当該装置における基準方向に対するその1つのグリーンの所定位置の方向を容易に把握することができる。したがって使い勝手がよい。
【0053】
(1)から(16)のいずれかの構成は任意に組み合わせて構成するとよい。また(1)から(16)の構成に記載の構成要素を任意に組み合わせて構成してもよい。
(17)例えば上記(1)から(16)のいずれかに記載の機能をコンピュータに実現させるためのプログラムとして構成するとよい。