特許第6779779号(P6779779)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6779779
(24)【登録日】2020年10月16日
(45)【発行日】2020年11月4日
(54)【発明の名称】ごみ焼却設備
(51)【国際特許分類】
   F23G 5/50 20060101AFI20201026BHJP
   F23G 5/44 20060101ALI20201026BHJP
   G01G 17/00 20060101ALI20201026BHJP
【FI】
   F23G5/50 GZAB
   F23G5/50 Q
   F23G5/44 B
   G01G17/00 Z
【請求項の数】7
【全頁数】13
(21)【出願番号】特願2016-255299(P2016-255299)
(22)【出願日】2016年12月28日
(65)【公開番号】特開2018-105590(P2018-105590A)
(43)【公開日】2018年7月5日
【審査請求日】2019年11月28日
(73)【特許権者】
【識別番号】000000974
【氏名又は名称】川崎重工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000556
【氏名又は名称】特許業務法人 有古特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】奥田 博史
(72)【発明者】
【氏名】岩崎 陽介
(72)【発明者】
【氏名】向井 健
(72)【発明者】
【氏名】田中 宏史
(72)【発明者】
【氏名】三島 惇
【審査官】 堀川 泰宏
(56)【参考文献】
【文献】 特開2003−254526(JP,A)
【文献】 特開昭63−021412(JP,A)
【文献】 特開2001−355819(JP,A)
【文献】 特開平04−055611(JP,A)
【文献】 特開平2−140502(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F23G 5/50
F23G 5/44
G01G 17/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ごみを焼却する焼却炉と、
上方からごみを投入され、ごみを一時的に貯留するホッパと、
ピット内のごみを掴むバケットを有し、前記バケットに掴まれたごみを前記ホッパの上方に搬送して前記ホッパに投入するとともに、投入するごみの投入重量を検出するクレーンと、
前記ホッパに投入されるごみの投入容積を検出する容積検出装置と、
往復駆動されるプッシャを有し、前記ホッパに投入されたごみを前記焼却炉の入口に向かって前記プッシャで順次押し出すことによって前記焼却炉内にごみを供給する給じん装置と、
前記クレーンにより検出された投入重量及び前記容積検出装置により検出された投入容積に基づいて算出された前記焼却炉内に供給される直前のごみの比重が高いほど、前記プッシャの前記焼却炉側のストローク端が前記焼却炉に近づくように前記給じん装置を制御する制御装置と、を備える、ごみ焼却設備。
【請求項2】
前記制御装置が、前記クレーンにより検出された投入重量及び前記容積検出装置により検出された投入容積に基づいて、前記焼却炉内に供給される直前のごみの比重を算出する、請求項1に記載のごみ焼却設備。
【請求項3】
前記焼却炉内に供給される直前のごみの比重が算出されるタイミングは、前記プッシャが前記焼却炉側のストローク端に到達したタイミングである、請求項1又は2に記載のごみ焼却設備。
【請求項4】
前記制御装置は、前記焼却炉内に供給される単位時間当たりのごみの入熱量又はごみの供給重量が一定となるように、前記プッシャの一回の往復動作による前記焼却炉内に供給されたごみの供給重量に基づいて、前記プッシャのストローク、移動速度、及び単位時間あたりの移動回数のうちの少なくとも1つを調整する、請求項1〜3のいずれか1項に記載のごみ焼却設備。
【請求項5】
前記ホッパに貯留されたごみの表面高さを検出する高さ検出装置を備え、
前記制御装置は、
前記高さ検出装置により検出された前記表面高さに基づいて、前記プッシャの一回の往復動作による前記焼却炉内に供給されたごみの供給容積を算出し、
過去の所定時間内に検出された前記投入重量及び前記投入容積に基づいて算出された前記焼却炉内に供給される直前のごみの比重に、前記供給容積を乗じることにより、前記焼却炉内に供給されたごみの供給重量を算出する、請求項4に記載のごみ焼却設備。
【請求項6】
前記容積検出装置は、前記バケットに掴まれたごみを撮像する撮像装置と、前記撮像装置により撮像された画像から前記バケットに掴まれたごみの容積を算出する画像処理装置を有する、請求項1〜5のいずれか1項に記載のごみ焼却設備。
【請求項7】
前記容積検出装置は、前記高さ検出装置を含み、前記高さ検出装置により検出された前記クレーンによりごみが投入される前後における前記ホッパのごみの表面高さに基づいて、前記ホッパに投入されるごみの投入容積を検出する、請求項5に記載のごみ焼却設備。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ごみを焼却処理するごみ焼却設備に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、焼却炉を備えたごみ焼却設備として、焼却炉内にごみを供給するために焼却炉の入口に向かってごみを押し出すプッシャを有する給じん装置を備えたものが知られている。このようなごみ焼却設備では、焼却炉でのごみの燃焼状態を安定させるために、焼却炉内へのごみの供給量を調整するよう給じん装置が制御されている。例えば、特許文献1に開示されたごみ焼却設備では、給じん装置を制御して、焼却炉内に供給されるごみの供給熱量が一定となるようにプッシャの動作速度又はプッシャのストローク(移動量)を調整している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2003−254526号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に開示されたごみ焼却設備は、プッシャの動作速度又はプッシャのストロークの調整によって、所望の量のごみが焼却炉内に供給されることを前提としている。ところが、プッシャ式の給じん装置では、プッシャの移動速度やプッシャのストロークを調整するだけでは、焼却炉内に供給されるごみ量を精度良く調整できないことがあった。
【0005】
そこで、本発明は、焼却炉内へのごみの供給量をより精度良く調整することができるごみ焼却設備を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために、本発明者等は、給じん装置のプッシャを同じ移動速度又はストロークで動作させたとしても、プッシャに押されるごみの比重によって、焼却炉内へのごみの入りやすさが異なることを見出した。さらに、本発明者等は、ごみの比重に応じてプッシャの焼却炉側のストローク端を調整してやることにより、焼却炉内へのごみの入りやすさが安定することを見出した。本発明は、このような観点からなされたものである。
【0007】
すなわち、本発明に係るごみ焼却設備は、ごみを焼却する焼却炉と、上方からごみを投入され、ごみを一時的に貯留するホッパと、ピット内のごみを掴むバケットを有し、前記バケットに掴まれたごみを前記ホッパの上方に搬送して前記ホッパに投入するとともに、投入するごみの投入重量を検出するクレーンと、前記ホッパに投入されるごみの投入容積を検出する容積検出装置と、往復駆動されるプッシャを有し、前記ホッパに投入されたごみを前記焼却炉の入口に向かって前記プッシャで順次押し出すことによって前記焼却炉内にごみを供給する給じん装置と、前記クレーンにより検出された投入重量及び前記容積検出装置により検出された投入容積に基づいて算出された前記焼却炉内に供給される直前のごみの比重が高いほど前記プッシャの前記焼却炉側のストローク端が前記焼却炉に近づくように前記給じん装置を制御する制御装置と、を備える。
【0008】
本発明者等は、プッシャに押されるごみの比重が高いほど、焼却炉内へごみが入りやすくなるという知見を得た。この知見に基づき、上記の構成では、算出される焼却炉内に供給される直前のごみの比重が高いほど、プッシャの焼却炉側のストローク端を、焼却炉内にごみが入りにくくなる方向、即ち焼却炉の入口に近づける方向に調整している。これにより、プッシャに押されるごみの比重によらず、プッシャの押出しによる焼却炉内へのごみの入りやすさが安定し、その結果、焼却炉内へのごみの供給量をより精度良く調整することができる。
【0009】
上記のごみ焼却設備において、前記制御装置が、前記クレーンにより検出された投入重量及び前記容積検出装置により検出された投入容積に基づいて、前記焼却炉内に供給される直前のごみの比重を算出してもよい。
【0010】
上記のごみ焼却設備において、例えば、前記焼却炉内に供給される直前のごみの比重が算出されるタイミングは、前記プッシャが前記焼却炉側のストローク端に到達したタイミングである。
【0011】
上記のごみ焼却設備において、前記制御装置は、前記焼却炉内に供給される単位時間当たりのごみの入熱量又はごみの供給重量が一定となるように、前記プッシャの一回の往復動作による前記焼却炉内に供給されたごみの供給重量に基づいて、前記プッシャのストローク、移動速度、及び単位時間あたりの移動回数のうちの少なくとも1つを調整してもよい。この構成によれば、焼却炉内に供給される単位時間当たりのごみの入熱量又はごみの供給重量が一定となるように調整できるため、焼却炉でのごみの燃焼状態をより安定させることができる。
【0012】
上記のごみ焼却設備において、前記ホッパに貯留されたごみの表面高さを検出する高さ検出装置を備え、前記制御装置は、前記高さ検出装置により検出された前記表面高さに基づいて、前記プッシャの一回の往復動作による前記焼却炉内に供給されたごみの供給容積を算出し、過去の所定時間内に検出された前記投入重量及び前記投入容積に基づいて算出された前記焼却炉内に供給される直前のごみの比重に、前記供給容積を乗じることにより、前記焼却炉内に供給されたごみの供給重量を算出してもよい。この構成によれば、焼却炉内に供給されたごみの供給重量を算出するために、ホッパ内でのごみの滞留時間、すなわちホッパにごみが投入されてから焼却炉に供給されるまでの時間差を考慮して、過去の所定時間内に検出された投入重量及び投入容積を用いている。このため、焼却炉内に供給されたごみの重量を精度良く算出できる。
【0013】
上記のごみ焼却設備において、前記容積検出装置は、前記バケットに掴まれたごみを撮像する撮像装置と、前記撮像装置により撮像された画像から前記バケットに掴まれたごみの容積を算出する画像処理装置を有してもよい。この構成によれば、ホッパ内でのごみの不規則な動きを考慮する必要がなく、より正確にホッパに投入されるごみの投入容積を算出できる。
【0014】
上記の高さ検出装置を備えるごみ焼却設備において、前記容積検出装置は、前記高さ検出装置を含み、前記高さ検出装置により検出された前記クレーンによりごみが投入される前後における前記ホッパのごみの表面高さに基づいて、前記ホッパに投入されるごみの投入容積を検出してもよい。この構成によれば、ごみの供給容積を算出するための装置を用いて、ホッパに投入されるごみの投入容積を算出できる。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、焼却炉内へのごみの供給量をより精度良く調整することができるごみ焼却設備を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1】実施形態に係るごみ焼却設備の概略構成図である。
図2図1に示すごみ焼却設備の制御系のブロック図である。
図3】焼却炉内に供給される直前のごみの比重とプッシャの焼却炉側のストローク端の位置の関係の一例を示すグラフである。
図4】(a)及び(b)は、図1に示すごみ焼却設備の給じん装置の動作を説明するための概略側面断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
はじめに、実施形態に係るごみ焼却設備100の全体構造について説明する。図1は、ごみ焼却設備100の概略構成図である。図1に示すように、ごみ焼却設備100は、ピット10と、ホッパ20と、給じん装置30と、焼却炉40と、ボイラ50と、制御装置60とを備えている。
【0018】
ピット10では、ごみ焼却設備100に運搬されてきたごみが投入され、貯留される。ピット10は、ごみが貯留される貯留空間11と、その上側で貯留空間11と連続する、貯留空間11に貯留されたごみがホッパ20に搬送される搬送空間12とを有している。ピット10の搬送空間12には、クレーン13が設けられている。クレーン13は、ピット10内のごみを掴むバケット14を有しており、バケット14に掴まれたごみをホッパ20の上方に搬送してホッパ20に投入する。また、クレーン13は、バケット14に掴まれ、搬送されるごみの重量を検出する。また、ピット10の搬送空間12には、後述する撮像装置16及び高さ検出装置18が設けられている。
【0019】
ホッパ20は、クレーン13により上方から投入されたごみを一時的に貯留するとともに、その底部分に設けられた給じん装置30に順次ごみを供給する。ホッパ20は、投入されたごみを一時的に貯留するとともに、下方へと順次供給するホッパ通路21を形成している。ホッパ通路21は、下方にいくにつれて断面積が小さくなる第1通路部22と、その下側で第1通路部22と連続する、断面積が一定の第2通路部23を含む。本実施形態では、第2通路部23が鉛直方向に延びている。但し、第2通路部23は、第1通路部22の下側端部から焼却炉40の入口40aに向かって斜め方向に延びてもよい。
【0020】
給じん装置30は、ホッパ20に投入されたごみを焼却炉40内に供給する。給じん装置30は、水平方向に往復するプッシャ31と、プッシャ31を往復駆動する駆動装置32とを有している。駆動装置32は、例えば油圧シリンダであり、ホッパ20に対して焼却炉40とは反対側に配置されている。但し、駆動装置32は、ホッパ20に対して焼却炉40とは反対側に配置されていなくてもよい。例えば、駆動装置32は、焼却炉40側から見てプッシャ31と横並びに配置されていてもよい。プッシャ31は、略直方体状であって、ホッパ20の底部分で(本実施形態では、ホッパ20の底部分における駆動装置32と焼却炉40の入口40aとの間で)往復駆動する。そして、プッシャ31は、ホッパ20に投入されたごみを焼却炉40の入口40aに向かって順次押し出することによって焼却炉40内にごみを供給する。このプッシャ31の移動速度、単位時間あたりの移動回数、ストローク(移動量)、及びストローク端の位置が後述する制御装置60に制御されることにより、焼却炉40内に供給するごみの供給量や焼却炉40へのごみの入りやすさが調整される。
【0021】
焼却炉40では、ごみを搬送しながら焼却を行う。焼却炉40は、上流側から順に、主燃焼室41と、主燃焼室41と連続する再燃焼室42とを有している。また、焼却炉40は、ストーカ式焼却炉であり、焼却炉40における主燃焼室41及び再燃焼室42の下方には、上流側から順に、ごみの搬送手段としての、乾燥ストーカ43、燃焼ストーカ44及び後燃焼ストーカ45が設けられている。主燃焼室41には、ストーカ43〜45越しに一次空気が供給されるとともに、ストーカ43〜45の上方で二次空気が供給される。また、主燃焼室41には、焼却炉40から排出された排ガスが供給される。排ガスは、酸素濃度が空気より低いので、燃焼温度の局所的な過上昇を抑えるために主燃焼室41に供給される。本実施形態では、ボイラ50を通過した排ガスの一部が、主燃焼室41に戻される。
【0022】
給じん装置30により焼却炉40内に供給されたごみは、まず乾燥ストーカ43に送られ、一次空気及び主燃焼室41の輻射熱により乾燥される。乾燥ストーカ43において乾燥されたごみは、乾燥ストーカ43により燃焼ストーカ44に送られ燃焼され、火炎が発生する。燃焼ストーカ44におけるごみ及び燃焼により発生した灰は、燃焼ストーカ44により後燃焼ストーカ45に送られる。後燃焼ストーカ45では、燃焼ストーカ44にて燃焼しきれなかった未燃焼分のごみが燃焼され、ごみの燃焼後の灰は、後燃焼ストーカ45に隣接して設けられたシュート46から排出される。
【0023】
また、主燃焼室41では、ごみの熱分解及び部分酸化反応により燃焼ガスが生成され、この燃焼ガスがごみと共に燃焼される。再燃焼室42では、主燃焼室41から流入した燃焼ガスが完全燃焼される。本実施形態の焼却炉40は、燃焼ガスとごみが並行して流れる並行流焼却炉である。但し、焼却炉40は、燃焼ガスとごみが異なる方向に流れる方式の焼却炉(例えば、中間流焼却炉)であってもよい。また、焼却炉40は、ストーカ式でなくてもよく、例えばキルン式であってもよい。
【0024】
ボイラ50は、ごみの燃焼によって発生した熱を利用して蒸気を生成する部分である。ボイラ50は、流路壁に設けられた多数の水管51及び過熱器管52で熱交換を行うことにより蒸気(過熱蒸気)を生成し、生成した蒸気は図外の蒸気タービン発電機に供給されて発電が行われる。ボイラ50を通過した排ガスの大部分は、排ガス処理設備(図示せず)を経由し、煙突(図示せず)から大気中へ放出され、ボイラ50を通過した排ガスの一部が、上述したように主燃焼室41に戻される。
【0025】
また、ごみ焼却設備100は、ホッパ20に投入されるごみの容積を検出する容積検出装置15を備えている。本実施形態では、容積検出装置15は、撮像装置16と画像処理装置17とを有している。撮像装置16は、ピット10の搬送空間12に配置されており、バケット14に掴まれたごみを撮像する。撮像装置16により撮像された画像は、画像処理装置17に送られる。画像処理装置17は、撮像装置16から送られてきた画像に基づき、バケット14に掴まれたごみの容積を算出する。すなわち、容積検出装置15は、バケット14に掴まれたごみの容積を算出することにより、該バケット14から放下してホッパ20に投入されるごみの容積を検出する。容積検出装置15は、複数の撮像装置16を有していてもよく、画像処理装置17は、複数の撮像装置16から送られた複数の画像に基づき、ごみの容積を算出してもよい。
【0026】
さらに、ごみ焼却設備100は、ホッパ20に貯留されたごみの表面高さを検出する高さ検出装置18を備えている。高さ検出装置18は、ピット10の搬送空間12に配置されている。高さ検出装置18は、例えば超音波式のレベル計である。
【0027】
制御装置60は、ごみ焼却設備100における給じん装置30を制御する。図2は、ごみ焼却設備100の制御系のブロック図である。制御装置60は、クレーン13、容積検出装置15及び高さ検出装置18と電気的に接続されている。また、制御装置60は、給じん装置30と電気的に接続されている。制御装置60は、クレーン13、容積検出装置15及び高さ検出装置18から測定信号を受信し、給じん装置30に制御信号を送信する。
【0028】
制御装置60は、図2に示すように、機能的ブロックとして、比重算出部61と、ストローク端制御部62と、供給重量算出部63と、入熱量算出部64と、供給量制御部65とを有している。制御装置60は、例えばコンピュータであって、CPU等の演算処理部、ROM、RAM等の記憶部を有している(いずれも図示せず)。制御装置60が備える各機能ブロックは、制御装置60の演算処理部が記憶部に格納されているプログラムを読み出し実行することにより実現できる。なお、制御装置60は単一のコンピュータによる集中制御により各処理を実行してもよいし、複数のコンピュータの協働による分散制御により各処理を実行してもよい。
【0029】
比重算出部61は、ホッパ20に投入されたごみの重量(以下、「投入重量」という。)W1及び容積(以下、「投入容積」という。)V1に基づいて、焼却炉40内に供給される直前のごみの比重ρ2を算出する。
【0030】
具体的には、クレーン13により検出されたごみの重量が、投入重量W1としてクレーン13から制御装置60に送られる。また、容積検出装置15により検出されたごみの容積が、投入容積V1として容積検出装置15から制御装置60に送られる。まず、比重算出部61は、送られてきた投入重量W1及び投入容積V1から、クレーン13によりホッパ20に投入されたごみの比重ρ1を算出する。算出されたごみの比重ρ1は、制御装置60の記憶部あるいは制御装置60の外部に設けられた記憶装置(図示略)に記憶される。ごみの比重ρ1は、いつホッパ20に投入したごみの比重であるかが識別できるように、例えばホッパ20に投入した時間や投入した順番等と関連付けて記憶される。こうして、比重算出部61は、ホッパ20に投入されたごみの比重ρ1をクレーン13によるごみの投入ごとに算出及び記憶していく。但し、投入重量W1及び投入容積V1から算出されたごみの比重ρ1の代わりに、例えば投入重量W1及び投入容積V1等、ごみの比重ρ1を導き出せるデータが記憶されてもよい。
【0031】
本実施形態では、比重算出部61は、過去の所定時間内にホッパ20に投入されたごみの投入重量W1及び投入容積V1(過去の所定時間内に検出された投入重量W1及び投入容積V1から算出されたごみ比重ρ1を含む。)に基づいて、焼却炉40内に供給される直前のごみの比重ρ2を算出している。例えば、比重算出部61は、過去の所定時間内にホッパ20に投入されたごみの比重ρ1の平均値ρAVEを、焼却炉40内に供給される直前のごみの比重ρ2として算出してもよい。
【0032】
より詳しく説明すれば、本実施形態では、焼却炉40内に供給される直前のごみの比重ρ2の算出には、ホッパ20内でのごみの滞留時間、すなわちホッパ20にごみが投入されてから焼却炉40に供給されるまでの時間差が考慮されている。また、ホッパ20内でのごみ滞留時間は、ホッパ20に貯留されたごみの表面形状やホッパ20内のごみの性状等によりばらつきがあり、本実施形態では、ごみの比重ρ2の算出に、このばらつきも考慮されている。すなわち、比重算出部61には、ホッパ20内でのごみの滞留時間としての時間範囲(例えば1〜2時間)が予め設定されており、比重算出部61は、上記記憶されたごみ比重ρ1の中から、設定された時間範囲内のごみ比重(例えば現時点から1時間前と2時間前の間に投入されたごみの比重)を抽出して、抽出された比重から算出された値(例えばそれらの平均値ρAVE)を、焼却炉40内に供給される直前のごみの比重ρ2として設定する。
【0033】
ストローク端制御部62は、焼却炉40内へのごみの入りやすさを安定させるために、プッシャ31の焼却炉40側のストローク端(以下、「第1ストローク端」という。)の位置を制御する。具体的には、ストローク端制御部62は、比重算出部61により算出されたごみの比重ρ2が高いほどプッシャ31の第1ストローク端が焼却炉40に近づくように給じん装置30を制御する。
【0034】
例えばストローク端制御部62は、図3に示すごみの比重ρ2と第1ストローク端の位置Xの関係を用いて、給じん装置30を制御する。ごみの比重ρ2と第1ストローク端の位置Xの関係は、例えば制御装置60の記憶部あるいは制御装置60の外部に設けられた記憶装置(図示略)に予め記憶されている。
【0035】
図3は、焼却炉40内に供給される直前のごみの比重ρ2と第1ストローク端の位置Xの関係の一例を示すグラフである。ここで、図3に示す第1ストローク端の位置Xは、駆動装置32の焼却炉40側の端部33から第1ストローク端にあるプッシャ31の焼却炉40側の端部34までの間隔で示した指標値であり(図4参照)、指標値Xが大きくなることは、第1ストローク端が焼却炉40に近づくことを意味する。ストローク端制御部62は、図3に示すごみの比重ρ2と第1ストローク端の位置Xの関係を用いて、比重算出部61により算出されたごみの比重ρ2に基づき第1ストローク端の位置Xを導き出す。図3には、比重ρ2に対して第1ストローク端の位置Xを線形的に変化させる例を示したが、これに限られず、例えば比重ρ2に対して第1ストローク端の位置Xを非線形的に変化させてもよい。
【0036】
なお、第1ストローク端の位置を示すための指標値Xは、駆動装置32の焼却炉40側端部33からのプッシャ31までの間隔でなくてもよく、焼却炉40の入口40aに対するプッシャ31の位置を示す指標値であればいずれの態様であってもよい。例えば、指標値Xは、プッシャ31の駆動方向におけるホッパ20の駆動装置32側壁面から第1ストローク端にあるプッシャ31の端部34までの間隔で示してもよい。あるいは、指標値Xは、焼却炉40の入口40aから第1ストローク端にあるプッシャ31の端部34までの間隔で示してもよく、この場合、指標値Xが小さくなることが、第1ストローク端が焼却炉40に近づくことを意味する。
【0037】
供給重量算出部63は、焼却炉40内に供給されたごみの供給重量W2を算出する。具体的には、供給重量算出部63は、まず高さ検出装置18により検出された表面高さに基づいて、プッシャ31の一回の往復動作による焼却炉40内に供給されたごみの供給容積V2を算出する。本実施形態では、ごみの供給容積V2と高さ検出装置18により検出された表面高さとの関係が、制御装置60の記憶部あるいは制御装置60の外部に設けられた記憶装置(図示略)に予め記憶されている。供給重量算出部63は、この供給容積V2とごみの表面高さの関係を用いて、高さ検出装置18により検出された表面高さから、ごみの供給容積V2を算出する。但し、供給重量算出部63は、供給容積V2とごみの表面高さの関係を用いずに、焼却炉40内にごみを供給する前後のホッパ20内のごみの表面高さ変化量と、ホッパ通路21の断面積とを用いて、ごみの供給容積V2を算出してもよい。
【0038】
そして、供給重量算出部63は、算出した供給容積V2に、焼却炉40にごみを供給する直前に比重算出部61により算出したごみの比重ρ2を乗じることにより、焼却炉40内に供給されたごみの供給重量W2を算出する。
【0039】
入熱量算出部64は、供給重量算出部63により算出されたごみの供給重量W2に基づいて、焼却炉40内に供給されたごみの入熱量を算出する。具体的には、ごみの比重とごみの発熱量(単位重量あたりのごみが完全燃焼したときに発生する熱量)に相関があるため、入熱量算出部64は、比重算出部61により算出されたごみの比重ρ2に基づいて、ごみの発熱量を導き出す。そして、入熱量算出部64は、導き出したごみの発熱量に、供給重量算出部63により算出されたごみの供給重量W2を乗じることにより、ごみの入熱量を算出する。
【0040】
供給量制御部65は、焼却炉40内に供給される単位時間当たりのごみの入熱量が一定となるように、焼却炉40内に供給されるごみの供給量が調整されるよう給じん装置30を制御する。具体的には、制御装置60には、焼却炉40への単位時間当たりの目標入熱量が設定されている。供給量制御部65は、この目標入熱量と入熱量算出部64により算出された入熱量(その累積値を含む)とに基づいて、プッシャ31の次回の往復動作によって焼却炉40内に供給されるべきごみの入熱量を算出し、その値に基づいて、プッシャ31のストローク、移動速度、及び単位時間あたりの移動回数のうちの少なくとも1つを調整する。
【0041】
このように、制御装置60では、焼却炉40内に供給される単位時間当たりのごみの入熱量を一定にするために、供給重量算出部63が、焼却炉40内に供給されたごみの供給重量W2を算出し、入熱量算出部64が、算出されたごみの供給重量W2を用いて焼却炉40内に供給されたごみの入熱量を算出し、供給量制御部65が、算出されたごみの入熱量を用いて、プッシャ31のストローク、移動速度、及び単位時間あたりの移動回数のうちの少なくとも1つを調整する。
【0042】
次に、図3及び図4を参照して、給じん装置30の動作の一例を説明する。図4(a)及び(b)は、給じん装置30の動作を説明するための概略側面断面図である。図4(a)及び(b)では、プッシャ31が第1ストローク端にあるときのプッシャ31の状態を実線で示し、プッシャ31が焼却炉40とは反対側のストローク端(以下、「第2ストローク端」という。)にあるときのプッシャ31の状態を破線で示している。図4(a)及び(b)には、第1ストローク端の位置を示す指標値Xとして、駆動装置32の焼却炉40側の端部33から第1ストローク端にあるプッシャ31の焼却炉40側の端部34までの間隔Xa,Xbがそれぞれ示されている。また、図4(a)及び(b)には、第2ストローク端の位置を示す指標値Yとして、駆動装置32の焼却炉40側の端部33から第2ストローク端にあるプッシャ31の焼却炉40側の端部34までの間隔Ya,Ybがそれぞれ示されている。プッシャ31の第1ストローク端の位置と第2ストローク端の位置の間の間隔La(=Xa−Ya),Lb(=Xb−Yb)は、それぞれプッシャ31のストロークである。なお、図4(a)及び(b)では、簡略化のため、ごみを省略している。
【0043】
図4(a)は、比重算出部61により算出したごみの比重ρ2が、ある値ρa(図3参照)であったときの給じん装置30の動作を示している。図4(b)は、比重算出部61により算出したごみの比重ρ2が、値ρaより高い値ρb(図3参照)であったときの給じん装置30の動作を示している。図4(b)における焼却炉40内に供給される直前のごみの比重ρbが、図4(a)における比重ρaより高いため、ストローク端制御部62によって、図4(b)における第1ストローク端が、図4(a)における第1ストローク端より焼却炉40に近づくように(すなわち、Xb>Xaとなるように)プッシャ31が制御されている。これにより、焼却炉40内へのごみの入りやすさが安定する。
【0044】
そして、焼却炉40内に供給される単位時間当たりのごみの入熱量が一定となるように、供給量制御部65により例えばプッシャ31のストローク等が調整される。供給量制御部65がプッシャ31のストロークを調整する場合、ストローク端制御部62により第1ストローク端の位置Xa,Xbが優先的に決定されているため、供給量制御部65は、第2ストローク端の位置Ya,Ybを変更することにより、プッシャ31のストロークLa,Lbを調整する。
【0045】
本実施形態では、ストローク端制御部62は、比重算出部61が焼却炉40内に供給される直前のごみの比重ρ2を算出した時点で、給じん装置30の動作を、算出された最新のごみの比重ρ2に対応したものに切り替えている。なお、本実施形態では、比重算出部61が焼却炉40内に供給される直前のごみの比重ρ2を算出するタイミングは、プッシャ31が第1ストローク端の位置に到達したタイミングであるが、それ以外のタイミングであってもよい。
【0046】
例えば、図3及び図4に示した例を用いて説明すれば、算出された最新のごみの比重ρbが、前回算出されたごみの比重ρaよりも高かった場合、プッシャ31が焼却炉40から離れる方向に移動する途中であっても、ごみの比重ρbが算出された時点で、ストローク端制御部62は、プッシャ31をその位置で停止させる。そして、次のタイミングでプッシャ31を動かす時に、最新のごみの比重ρbに対応する位置Xbまでプッシャ31は移動し、炉内へごみを供給する。その際、供給量制御部65は、ストローク等を調整する。
【0047】
また、例えば、算出された最新のごみの比重ρaが、前回算出されたごみの比重ρbよりも低かった場合、プッシャ31が焼却炉40から離れる方向に移動する途中であっても、ごみの比重ρaが算出された時点で、ストローク端制御部62は、第2ストローク端を、前回のストローク動作における第2ストローク端の位置Ybよりも所定の距離だけ焼却炉40から離れた位置に移動させる。そして、次のタイミングでプッシャ31を動かす時に、最新のごみの比重ρaに対応する位置Xaまでプッシャ31は移動し、炉内へごみを供給する。その際、供給量制御部65は、ストローク等を調整する。
【0048】
但し、ストローク端制御部62は、比重算出部61がごみの比重ρ2を算出した時点で、給じん装置30の動作を最新のごみの比重ρ2に対応したものに切り替えなくてもよい。例えば、ストローク端制御部62は、最新のごみの比重ρ2が算出された後に、プッシャ31が所定の位置に到達したときに(例えば、比重算出部61がごみの比重ρ2を算出するタイミングが、プッシャ31が第1ストローク端の位置に到達するタイミングと異なる場合には、プッシャ31が前回算出されたごみの比重ρ2に対応する第1ストローク端の位置に到達したときに)、給じん装置30の動作を最新のごみの比重ρ2に対応したものに切り替えてもよい。この場合、ストローク端制御部62は、最新のごみの比重ρ2が算出されてからプッシャ31が第1ストローク端の位置に到達するまでは、前回算出された比重を、焼却炉40内に供給される直前のごみの比重ρ2として利用する。そして、プッシャ31が第1ストローク端の位置に到達した後は、最新に算出された比重を、焼却炉40内に供給される直前のごみの比重ρ2として利用する。
【0049】
また、ストローク端制御部62は、所定の条件が満たされた場合にのみ、給じん装置30の動作を最新のごみの比重ρ2に対応したものに切り替えるようにしてもよい。例えば、算出された最新のごみの比重ρ2と前回算出されたごみの比重ρ2との差が、所定の閾値を上回った場合にのみ、ストローク端制御部62は、給じん装置30の動作を最新のごみの比重ρ2に対応したものに切り替えてもよい。
【0050】
以上のとおり、本実施形態では、制御装置60により算出される焼却炉40内に供給される直前のごみの比重ρ2が高いほど、第1ストローク端を焼却炉40の入口40aに近づけている。本発明者等は、焼却炉40内に供給される直前のごみの比重ρ2が高いほど、焼却炉40内にごみが入りやすくなることを見出しているが、ごみの比重ρ2が高いほど、プッシャ31の焼却炉40側の第1ストローク端を、焼却炉40内にごみが入りにくくなる方向に調整している。これにより、プッシャ31に押されるごみの比重ρ2によらず、プッシャ31の押出しによる焼却炉40内へのごみの入りやすさが安定し、その結果、焼却炉40内へのごみの供給量をより精度良く調整することができる。
【0051】
また、本実施形態では、制御装置60が、焼却炉40内に供給される単位時間当たりのごみの入熱量が一定となるように、プッシャ31の一回の往復動作による焼却炉40内に供給されたごみの供給重量W2に基づいて、プッシャ31のストローク、移動速度、及び単位時間あたりの移動回数のうちの少なくとも1つを調整する。このため、焼却炉40でのごみの燃焼状態をより安定させることができる。
【0052】
また、本実施形態では、焼却炉40内に供給されたごみの供給重量を算出するために、ホッパ20内でのごみの滞留時間、すなわちホッパ20にごみが投入されてから焼却炉40に供給されるまでの時間差を考慮して、過去の所定時間内に検出された投入重量W1及び投入容積V1を用いている。このため、焼却炉40内に供給されたごみの重量を精度良く算出できる。
【0053】
また、本実施形態では、ホッパ通路21における断面積が一定の第2通路部23が、鉛直方向に延びているため、高さ検出装置18が、ホッパ20に貯留されたごみの表面高さを精度良く検出することができる。
【0054】
また、本実施形態では、画像処理装置17が、撮像装置16により撮像された画像からバケット14に掴まれたごみの容積を算出しているため、ホッパ20内でのごみの不規則な動きを考慮する必要がなく、より正確にホッパ20に投入されるごみの投入容積を算出できる。
【0055】
本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変形が可能である。
【0056】
例えば、上記実施形態では、制御装置60は、焼却炉40内に供給される単位時間当たりのごみの入熱量が一定となるように、給じん装置30を制御したが、例えば、制御装置60は、焼却炉40内に供給される単位時間当たりのごみの供給重量が一定となるように、給じん装置30を制御してもよい。
【0057】
また、上記実施形態では、制御装置60が、クレーン13により検出された投入重量W1及び容積検出装置15により検出された投入容積V1に基づいて、焼却炉40内に供給される直前のごみの比重ρ2を算出していたが、これに限られない。例えば、クレーン13により検出された投入重量W1が、容積検出装置15に送られてもよく、該容積検出装置15が、送られた投入重量W1と検出した投入容積V1に基づいて、焼却炉40内に供給される直前のごみの比重ρ2を算出してもよい。
【0058】
また、上記実施形態では、容積検出装置15の画像処理装置17が、撮像装置16から送られてきた画像に基づき、バケット14に掴まれたごみの容積を算出して、ホッパ20への投入容積V1を算出していたが、これに限られない。例えば、容積検出装置15は、高さ検出装置18を含んでもよく、投入容積V1が、高さ検出装置18により検出されたクレーン13によりごみが投入される前後におけるホッパ20のごみの表面高さの変化量と、ホッパ通路21の断面積とに基づいて算出されてもよい。これにより、撮像装置16や画像処理装置17がなくても、ごみの供給容積を算出するための装置を用いて、ホッパ20に投入されるごみの投入容積V1を算出できる。
【0059】
また、上記実施形態では、比重算出部61は、焼却炉40内に供給される直前のごみの比重ρ2として、過去の所定時間内にホッパ20に投入されたごみの比重ρ1の平均値ρAVEを用いたが、これに限られない。例えば、比重算出部61は、過去の所定時間内にホッパ20に投入されたごみの比重ρ1のうち、最高値と最低値を除いたものの平均値を、焼却炉40内に供給される直前のごみの比重ρ2として算出してもよい。また、例えば、比重算出部61は、ホッパ20へのごみ投入直後のホッパ20内のごみの総容積と、焼却炉40内に供給されたごみの供給容積V2の累積値から、焼却炉40内に供給される直前のごみが、いつホッパ20に投入されたものであるかを割り出してもよい。そして、その割り出された結果に基づき、記憶された複数のごみの比重ρ1の中から1つを選択して、焼却炉40内に供給される直前のごみの比重ρ2として用いてもよい。
【0060】
また、上記実施形態では、入熱量算出部64により焼却炉40内に供給されたごみの入熱量を算出していたが、ごみの入熱量は、ボイラ50での蒸気の生成量をもとに、ごみ焼却設備100が備える自動燃焼制御(ACC:automatic combustion control)システムにより演算されてもよい。また、入熱量算出部64により算出されたごみの入熱量は、自動燃焼制御システムにより演算されたごみの入熱量を補正するために用いられてもよい。
【符号の説明】
【0061】
10 ピット
13 クレーン
14 バケット
15 容積検出装置
16 撮像装置
17 画像処理装置
18 高さ検出装置
20 ホッパ
30 給じん装置
31 プッシャ
40 焼却炉
60 制御装置
100 ごみ焼却設備
図1
図2
図3
図4