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特許6779940仮想接地検知回路及び関連するデバイス、システム、及び、方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6779940
(24)【登録日】2020年10月16日
(45)【発行日】2020年11月4日
(54)【発明の名称】仮想接地検知回路及び関連するデバイス、システム、及び、方法
(51)【国際特許分類】
   G11C 11/22 20060101AFI20201026BHJP
   G11C 11/56 20060101ALI20201026BHJP
【FI】
   G11C11/22 230
   G11C11/56 300
【請求項の数】18
【全頁数】34
(21)【出願番号】特願2018-89043(P2018-89043)
(22)【出願日】2018年5月7日
(62)【分割の表示】特願2017-555408(P2017-555408)の分割
【原出願日】2016年5月10日
(65)【公開番号】特開2018-142395(P2018-142395A)
(43)【公開日】2018年9月13日
【審査請求日】2018年5月9日
(31)【優先権主張番号】14/717,471
(32)【優先日】2015年5月20日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】595168543
【氏名又は名称】マイクロン テクノロジー,インク.
(74)【代理人】
【識別番号】100121083
【弁理士】
【氏名又は名称】青木 宏義
(74)【代理人】
【識別番号】100138391
【弁理士】
【氏名又は名称】天田 昌行
(74)【代理人】
【識別番号】100074099
【弁理士】
【氏名又は名称】大菅 義之
(74)【代理人】
【識別番号】100106851
【弁理士】
【氏名又は名称】野村 泰久
(72)【発明者】
【氏名】マロッタ,ジュリオ ジュゼッペ
(72)【発明者】
【氏名】ティブルジ,マルコ ドメニコ
【審査官】 堀田 和義
(56)【参考文献】
【文献】 特開2008−305469(JP,A)
【文献】 特開2004−253108(JP,A)
【文献】 特開2007−157255(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G11C 11/22
G11C 11/56
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
電子システムを作動する方法であって、
バイアス回路によって、選択された強誘電性メモリセルに動作可能に結合された導電線のペアを介して、強誘電性メモリセルのアレイの前記選択された強誘電性メモリセルへ、臨界ボルテージポテンシャルを印加することであって、前記臨界ボルテージポテンシャルは、前記選択された強誘電性メモリセルに、第1の分極状態から第2の分極状態へ切り替わらせるように選択される、印加することと、
導電線の前記ペアの一方に動作可能に結合された仮想接地検知回路によって、前記選択された強誘電性メモリセルが、前記第1の分極状態から前記第2の分極状態に切り替る場合、前記選択された強誘電性メモリセルに吸収される、及び、これから放出されるうちの少なくとも1つである電荷を、検知ノードに放電することであって、前記検知ノードは、導電線の前記ペアの前記一方のキャパシタンスより小さい検知ノードキャパシタンスを通じて電力ボルテージポテンシャルに容量的に結合されている、放電することと、
を含む方法。
【請求項2】
前記検知ノードに放電される前記電荷を検出することに応答して、前記選択された強誘電性メモリセルが前記第1の分極状態にあった、ことを判定することを更に含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記検知ノードにある電荷に変化がないことを検出することに応答して、前記選択された強誘電性メモリセルが、前記第2の分極状態にあったことを判定すること、を更に含む、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記検知ノードに放電される異なる電荷を検出することに応答して、前記選択された強誘電性メモリセルが、前記第1の分極状態と前記第2の分極状態とは異なる第3の分極状態にあったことを判定すること、を更に含む、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
強誘電性メモリセルのアレイと、
強誘電性メモリセルの前記アレイの前記強誘電性メモリセルに選択的に、動作可能に結合し、
選択された強誘電性メモリセルに動作可能に結合された導電線に仮想接地を提供し、
前記選択された強誘電性メモリセルが第1の分極状態から第2の分極状態に切り替るのに応答して、前記導電線のキャパシタンスよりも小さい検知ノードキャパシタンスを介して電力ボルテージポテンシャルに容量的に結合されている、検知回路の検知ノードに、前記導電線を、選択的に、動作可能に結合する
ように構成された仮想接地検知回路を含む、制御回路と、
を含むメモリデバイスと、
前記メモリデバイスと動作可能に結合し、前記メモリデバイスの前記アレイに格納されたコンピュータ読み取り可能な命令を実行するように構成された処理回路と、
を備えるコンピューティングデバイス。
【請求項6】
前記処理回路に動作可能に結合され、前記コンピューティングデバイスのユーザが、前記コンピューティングデバイスと相互作用可能とするように構成された、少なくとも1つの入力デバイスと少なくとも1つの出力デバイスとを更に備える、請求項5に記載のコンピューティングデバイス。
【請求項7】
前記強誘電性メモリセルの分極状態を、前記検知ノードでの電圧変化に応答して検出すること、を更に含む、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記導電線の前記ペアの一方での電圧変化に対する前記検知ノードでの電圧変化の比は、前記導電線の前記ペアの前記一方の前記キャパシタンスに対する前記検知ノードキャパシタンスの比と逆比例する、請求項7に記載の方法。
【請求項9】
前記仮想接地検知回路は、前記検知ノードを低ボルテージポテンシャル電源に容量的に結合するように更に構成されている、請求項5に記載のコンピューティングデバイス。
【請求項10】
前記強誘電性メモリセルが第1の分極状態から第2の分極状態へ切り替るのに応答して、前記導電線の電圧変化に対する前記検知ノードの電圧変化の比が、前記導電線の前記キャパシタンスに対する前記検知ノードキャパシタンスの比と逆比例する、請求項5に記載のコンピューティングデバイス。
【請求項11】
前記検知ノードの電圧変化が前記導電線の電圧変化よりも大きくなるように、前記検知ノードキャパシタンスと前記導電線の前記キャパシタンスとが選択される、請求項10に記載のコンピューティングデバイス。
【請求項12】
前記検知ノードキャパシタンスと前記導電線の前記キャパシタンスとのうちの1つ以上が寄生キャパシタンスである、請求項5に記載のコンピューティングデバイス。
【請求項13】
前記検知ノードキャパシタンスと前記導電線の前記キャパシタンスとのうちの1つ以上がキャパシタである、請求項5に記載のコンピューティングデバイス。
【請求項14】
仮想接地を導電線に提供し、
前記導電線のキャパシタンスよりも小さい検知ノードキャパシタンスを介して電力ボルテージポテンシャルに容量的に結合されている、検知回路の検知ノードへ、前記導電線を、選択的に、動作可能に結合し、
検知ノード電圧を基準電圧と比較し、
前記導電線での電圧の変化に対する前記検知ノードの電圧の変化の比によって規定される前記検知ノードの電圧の変化であって、前記導電線での電圧の変化に対する前記検知ノードの電圧の変化の前記比が、前記導電線の前記キャパシタンスに対する前記検知ノードキャパシタンスの比と逆比例する、前記検知ノードの電圧の変化を検知する、
ように構成された仮想接地検知回路
を備える制御回路。
【請求項15】
前記検知ノードキャパシタンスは、約1ピコファラッド以下である、請求項14に記載の制御回路。
【請求項16】
前記検知ノードと容量的に結合される電源を更に備える、請求項14に記載の制御回路。
【請求項17】
前記導電線での電圧の前記変化は、200マイクロボルト(μV)と50マイクロボルト(μV)との間である、請求項14に記載の制御回路。
【請求項18】
前記検知ノードキャパシタンスと前記導電線の前記キャパシタンスとのうちの少なくとも一方はキャパシタによって規定される、請求項14に記載の制御回路。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
<優先権主張>
この出願は、“VIRTUAL GROUND SENSING CIRCUITRY AND RELATED DEVICES, SYSTEMS, A
ND METHODS.”に対する、2015年5月20日出願の米国特許出願第14/717,4
71号の出願日の利益を主張する。
【0002】
<技術分野>
本開示は、一般的に、メモリセルに蓄積された電荷を検出することに関する。より具体
的には、本開示は、強誘電性メモリセルに蓄積された電荷を検出すること、及び、関連す
る回路、デバイス、システム、及び方法に関する。
【背景技術】
【0003】
データストレージデバイスの製造者は、上昇された速度(例えば、より早い読み出し/
書き込み動作)、より低い電力消費、かつより高いメモリ容量のデータストレージデバイ
スの提供を継続的に追求している。現在までに、多くの異なる種類のデータストレージデ
バイスが考案されてきたが、異なるデジタルビット状態に対応する異なる電荷レベルを蓄
積する浮動ゲートトランジスタのアレイを典型的に含む、NANDフラッシュメモリは、
傑出したままである。
【0004】
より良好な速度、及び、より低い電力消費を提供する他の形態のデータストレージ(例
えば、強誘電性メモリ)にもかかわらず、NANDフラッシュメモリは傑出したままであ
る。この継続的なNANDフラッシュの傑出性は、部分的には、他の形態のデータストレ
ージに比べ、製造コストが比較的低く、比較的高いストレージ密度(つまり、比較的小さ
なメモリセル)によるだろう。
【図面の簡単な説明】
【0005】
図1】本開示の実施形態による、強誘電性メモリセルのアレイの一部の簡単化した図である。
図2A図1のアレイの強誘電性メモリセルに印加される異なるボルテージポテンシャル間の関係と、強誘電性メモリセル106の対応する分極状態を図示する。仮説的可変電源に動作可能に結合する図1のアレイの強誘電性メモリセルを図示する。
図2B図1のアレイの強誘電性メモリセルに印加される異なるボルテージポテンシャル間の関係と、強誘電性メモリセル106の対応する分極状態を図示する。強誘電性メモリセルの異なる分極状態に対する、強誘電性メモリセルへ印加される異なる電圧の関係を示す簡単化されたプロットである。
図3】本開示の実施形態による、図1のアレイの一部の簡単化された模式的図である。
図4図1のアレイの強誘電性メモリセルの一つに動作可能に結合する制御回路の簡単化されたブロック図である。
図5A図4の制御回路の仮想接地検知回路の模式図である。
図5B】単一レベル分極スキームにおける選択された強誘電性メモリセルの検知動作の間の、図5Aの仮想接地検知回路からのボルテージポテンシャルのプロットを図示する。
図5C】単一レベル分極スキームに於ける選択された強誘電性メモリセルの検出動作の間の、図5Aの仮想接地検知回路からのボルテージポテンシャルの他のプロットを図示する。
図6A】検知回路と、本開示の実施形態による、関連するボルテージポテンシャルのプロットとを図示する。複数レベル分極スキームにおける、検知回路の模式図である。
図6B】検知回路と、本開示の実施形態による、関連するボルテージポテンシャルのプロットとを図示する。図6Aの検知回路のボルテージポテンシャルのプロットを図示する。
図7A】他の検知回路と、本開示の実施形態による、関連するボルテージポテンシャルのプロットとを図示する。複数レベル分極スキームにおける検知回路の模式図である。
図7B】他の検知回路と、本開示の実施形態による、関連するボルテージポテンシャルのプロットとを図示する。図7Aの検知回路のボルテージポテンシャルのプロットを図示する。
図8】選択された強誘電性メモリセルの検知動作を実行する方法を図示する簡単化されたフローチャートである。
図9図4の制御回路を含むメモリデバイスを含むコンピューティングデバイスの簡単化されたブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0006】
以下の詳細な記述においては、本明細書の一部を形成し、例示の方法で、本開示が実施
されることができる特定の実施形態を示す、添付の図面を参照する。これらの実施形態は
、当業者が本開示を実施することができるように、十分詳細に記述される。しかし、詳細
な記述及び特定の例は、本開示の実施形態の例を示しているが、例示の方法によってのみ
であって、限定の方法でなく、与えられることは、理解されるべきである。この開示から
、本開示の範囲内の、様々な代替、改変、更なる再配置、又は、それらの組み合わせがな
され得、当業者には、明確になるだろう。
【0007】
一般的な実務に従って、図面に図示された様々な特徴は、同一スケールでは描かれてな
い場合がある。本明細書で提示する図示は、任意の特定の装置(例えば、デバイス、シス
テムなど)又は方法の実際の図であることは意味せず、本開示の様々な実施形態を記述す
るために用いられる理想的な表現であるに過ぎない。したがって、様々な特徴の寸法は、
明確にするために、任意に拡張されたり、縮小されたりすることができる。更に、図面の
幾つかは、明確にするために簡単化されることができる。したがって、図面は、与えられ
た装置のコンポーネントの全て、又は、特定の方法の全ての動作を図示するとは限らない
【0008】
本明細書で記述される情報及び信号は、任意の様々な異なる技術及びテクニックを用い
て表現されることができる。例えば、本記述に渡って参照されるだろうデータ、命令、コ
マンド、情報、信号、ビット、符号、及びチップは、電圧、電流、電磁波、磁場又は粒子
、光学場又は粒子、又は、それらの任意の組み合わせによって表現されることができる。
幾つかの図面は、提示と記述の明確化のために、単一の信号として複数の信号を図示する
ことがある。信号は、信号のバスを表し、バスは、様々なビット幅を有し、本開示は、単
一のデータ信号を含む、任意の数のデータ信号上に実装されることができることは当業者
によって理解されるべきである。
【0009】
本明細書で開示される実施形態に関連して記述される、様々な例示的論理ブロック、モ
ジュール、回路、及びアルゴリズム動作は、電子ハードウェア、コンピュータソフトウェ
ア、又は両者の組み合わせとして実装されることができる。ハードウェアとソフトウェア
のこの相互交換性を明確に図示するために、様々な例示的コンポーネント、ブロック、モ
ジュール、回路、及び動作は、一般に、それらの機能の観点で記述される。そのような機
能が、ハードウェアとして実装されるか、又は、ソフトウェアと実装されるかは、特定の
用途及び、全システムに課される設計拘束条件に依存する。当業者は、各特定の用途につ
いて、様々な方法で、記述された機能を実装することができるが、そのような実装におけ
る決定は、本明細書で記述される開示の実施形態の範囲からの乖離を引き起こすとしては
解釈されるべきではない。
【0010】
更に、実施形態は、フローチャート、フロー図、構造図、又はブロック図として図示さ
れるプロセスの観点で記述されることができることは注意を要する。フローチャートは、
シーケンシャルプロセスとして動作の動きが記述されることができるが、これらの動きの
多くは、他のシーケンス内で、並列して又は実質的に同時に実行されることができる。更
に、動きの順番は再配列されることができる。プロセスは、方法、機能、プロシージャ、
サブルーチン、サブプログラムなどに対応することができる。更に、本明細書で開示され
る方法は、ハードウェア、ソフトウェア、又は両者にて実装されることができる。ソフト
ウェアで実装された場合には、機能は、コンピュータ読み取り可能な媒体上の1以上のコ
ンピュータ読み取り可能な命令(例えば、ソフトウェアコード)として格納され、又は、
送信されることができる。コンピュータ読み取り可能な媒体は、ある場所から他の場所へ
のコンピュータプログラムの移動を促進する任意の媒体を含む、コンピュータストレージ
媒体及び通信媒体の両者を含むことができる。コンピュータ読み取り可能な媒体は、例え
ば、ハードドライブ、ディスクドライブ、磁気テープ、CD(コンパクトディスク)、D
VD(digital versatile discs or digital video discs)、固体ストレージデバイス(固
体ドライブ)、及び他の同様なストレージデバイスなどの、例えば、磁気ストレージデバ
イス及び光ストレージデバイスなどの、揮発性及び不揮発性メモリを含むことができる。
【0011】
「第1の」、「第2の」などの指示を用いた本明細書での要素に対するあらゆる参照は
、明示的に述べられない限り、それらの要素の量又は順番を限定するものではないことは
理解されるべきである。むしろ、これらの指示は、本明細書では、2以上の要素又は要素
のインスタンス間を区別する便利な方法として用いられることができる。したがって、第
1及び第2の要素への参照は、そこで、2つのみの要素が用いられることができる、又は
、ある意味で、第1の要素が第2の要素に先んじなくてはならない、ということは意味し
ない。また、別様に述べられない限り、要素の集合は、1以上の要素からなることができ
る。
【0012】
本明細書で記述される要素は、同一要素の複数のインスタンスを含むことができる。こ
れらの要素は、数字的指示(たとえば、106)によって一般的に指示され、及び、「ハ
イフン」が前に付く数字的指示が後に続く数字的指示(たとえば、106−11)によっ
て特定して指示される、ことができる。以下の記述を容易にするために、殆どの部分で、
要素の数字的指示は、その要素が導入される、又は、最も十全に議論される図面の番号で
開始する。したがって、例えば、図1の要素指示子は、殆どの場合、数字的形式1xxで
あり、図3の要素は、殆どの場合、数字的形式3xxであろう。
【0013】
本明細書で開示される仮想接地検知回路は、選択されたメモリセルに動作可能に結合す
る導電線を、導電線の容量より小さな検知ノード容量を有する検知ノードに放電すること
により、検知動作を実行するように構成されることができる。本開示は、強誘電性メモリ
を参照して、主に議論されるが、本開示のシステム及び方法は、比較的小さい電荷及びボ
ルテージポテンシャルを検知することが有用であり、又は、望ましいことがありうる任意
の環境において実装されることができる。
【0014】
本明細書で用いられる場合、語句「強誘電性材料」は、材料に渡って印加されている異
なるボルテージポテンシャルに応答して、2以上の分極レベルで非線形な分極を示す材料
をさす。非限定的例によると、強誘電性材料は、ジルコン酸チタン酸鉛(PZT)、スト
ロンチウムビスマスタンタル酸塩(SBT)(strontium bismuth tantalite )、ビスマ
スランタンチタネート(BLT)(bismuth lanthanum titanate )、チタン酸鉛(II
)(lead titanate )、チタン酸バリウム(barium titanate )、及び、二酸化ハフニウ
ム(HfO2)を含むことができる。本明細書で用いられる場合、語句「分極レベル」は、例
えば、それぞれ、印加される前方及び逆方向ボルテージポテンシャルに応答した、前方及
び逆方向の分極などの、分極の異なる大きさ及び配向(例えば、方向)をさす。幾つかの
実施形態においては、異なる分極レベルは、また、分極の同じ配向内で、異なるエネルギ
ーレベルの分極(つまり、マルチレベル電荷注入)にさらに分割されることができる(同
一の強誘電性メモリセルに複数のビットが格納されることを可能とする)。強誘電性材料
のマルチレベル電荷注入は、複数ビット強誘電性メモリセルを製造するために用いられる
ことができる。例えば、マルチビット強誘電性メモリセルは、Rodriguezらへの
米国特許第6,856,534号に開示されており、この全開示は、ここに、この参照に
よって組み込まれる。
【0015】
本明細書で用いられる場合、語句「強誘電性メモリセル」は、強誘電性材料を含むメモ
リセルをさす。誘電性材料の異なる分極レベルは、異なるデータビットに対応することが
できる(例えば、正の分極は、論理「1」に対応し、負の分極は、論理「0」に対応する
ことができ、又は、逆も可能である)。強誘電性材料の分極は、本明細書でより詳細に議
論するように、強誘電性材料に渡って特定のボルテージポテンシャルを印加することによ
り、制御され及び読み出しをすることができる。強誘電性電界効果型トランジスタ(FE
FET)を含む強誘電性メモリセルは、当該技術分野で既知であるが、本明細書で用いら
れる場合、語句「強誘電性メモリセル」は、特に、強誘電性キャパシタ(つまり、2つの
導電性電極の間の強誘電性材料)を含む強誘電性メモリセルをさす。
【0016】
本明細書で用いられる場合、語句「仮想接地」は、基準ボルテージポテンシャルに保持
されるが、その基準ボルテージポテンシャルに直接動作可能に結合されてはいない電子回
路のノードをさす。従って、仮想接地のボルテージポテンシャルは、一時的に揺らぐこと
があるが(つまり、一時的なものが仮想接地に印加されると)、しかし、定常においては
、基準ボルテージポテンシャルに戻ることができる。
【0017】
本明細書で用いられる場合、語句「電荷」は、一般に、クーロン(C)で測定される、
電気電荷の測度をさす。語句「電荷」は、本明細書では、電荷キャリア(例えば、電子、
正孔)を特にはささない。従って、本明細書で用いられる場合、フレーズ「電荷を放出す
る」及び「電荷を吸収する」に関連した語句は、クーロンで測定された時の正の電荷の変
化を参照して用いられ、特定の電荷キャリアの放出又は吸収を特には参照していない。
【0018】
図1は、本開示の実施形態による、強誘電性メモリセル106のアレイ100の一部を
簡単化した図である。図1に図示された例においては、アレイ100は、第1の数の導電
線104−1、104−2、・・・、104−M(例えば、本明細書ではワード線104
とも参照されることができる、アクセス線)と、第2の数の導電線102−1、102−
2、・・・、102−N(例えば、本明細書ではビット線102とも参照されることがで
きる、データセンス線)の交差点に配置される強誘電性メモリセル106を有する交点ア
レイである。各強誘電性メモリセル106は、2つの導電性電極(例えば、ワード線10
4とビット線102)の間に結合される強誘電性材料を含む強誘電性キャパシタを含むこ
とができる。図1に図示されるように、ワード線104は、相互に実質的に平行であるこ
とができ、また実質的に相互に平行であることができるビット線102に実質的に直交す
ることができる;しかし、実施形態は、そのようには限定されない。図1に図示される実
施形態においては、強誘電性メモリセル106(例えば、106−11、106−21、
106−N1、及び106−NM)は、それぞれ、強誘電性メモリセル106に対し、上
部電極と下部電極として働く、特定のワード線104と特定のビット線102を有する2
端子アーキテクチャで機能することができる。図1においては、アレイが、ビット線10
2が最も下で、強誘電性メモリセル106が中間で、ワード線104が最上部である配向
において図示されているが、他の配向も考えられる。例えば、ワード線104が最も下で
、強誘電性メモリセル106が中間で、ビット線102が最上部であるような配向も考え
られる。また、サイドウェイ配向も考えられる。更に、様々な配向の強誘電性メモリセル
106の3次元アレイも考えられる(例えば、3次元NANDメモリなどで用いられるよ
うなピラー構造を用いた、図1のアレイ100と同様なアレイの複数のティア)。ビット
線102とワード線104の間の強誘電性メモリセル106を有する任意の配向が、本開
示の範囲内で考えられる。
【0019】
アレイ100の構造は、比較的単純で、アレイ100のスケーリングは、リソグラフィ
の限界に本質的に依存しうることに注意する。従って、比較的小さい強誘電性メモリセル
106を有するアレイ100を製造することが可能となり得る。
【0020】
また、本開示の範囲内で、スイッチング素子(不図示)(例えば、追加の導電線によっ
てアクチベートされるアクセストランジスタ、強誘電性メモリセル106に直列な非オー
ミックデバイス(NOD)など)は、強誘電性メモリセル106と、ビット線102とワ
ード線104の少なくとも一つとの間に配置されることができる、ことは、本開示の範囲
内でも考えられる。幾つかの実施形態においては、図3を参照して、アレイ100の一部
300の例についてより詳細に議論するように、これらのスイッチング素子は、含まれな
い。
【0021】
動作中、アレイ100の強誘電性メモリセル106は、選択されたワード線104、ビ
ット線102、強誘電性メモリセル106に結合された他の適切な信号、及びそれらの組
み合わせを介して、強誘電性メモリセル106(例えば、セルの強誘電性材料)に印加さ
れるプログラミング信号(例えば、書き込みボルテージポテンシャル)を介してプログラ
ムされることができる。例えば、強誘電性メモリセル106に印加される、プログラミン
グパルスの振幅、形状、継続時間、及び/あるいは数は、強誘電性メモリセル106の強
誘電性材料を、特定のデータ状態に対応する幾つかの異なる分極レベルの一つにプログラ
ムするために、調整(例えば変更)されることができる。
【0022】
幾つかの実施形態においては、電子システムは、メモリセルのアレイを含み、メモリセ
ルのアレイの各メモリセルは、第1の電極と第2の電極を含む。メモリセルのアレイの各
メモリセルは、第1の電極と第2の電極に渡って臨界ボルテージポテンシャルが印加され
たとき、第1のデータ状態から第2のデータ状態へと遷移するよう構成されることができ
る。電子システムは、また、メモリセルのアレイに動作可能に結合される制御回路を含む
。制御回路は、第1のバイアスボルテージポテンシャルを、選択されたメモリセルの第1
の電極に、第2のバイアスボルテージポテンシャルを、選択されたメモリセルの第2の電
極に提供することによって、メモリセルのアレイの選択されたメモリセルに、臨界ボルテ
ージポテンシャルを印加するように構成されたバイアス回路を含む。制御回路は、また、
バイアス回路と第2の電極との間に動作可能に結合された仮想接地検知回路を含む。仮想
接地検知回路は、バイアス回路からの第2のバイアスボルテージポテンシャルを、第2の
電極にリレーし、第2の電極に動作可能に結合した仮想接地として働くように構成される
。仮想接地検知回路は、また、メモリセルが、第1のデータ状態から第2のデータ状態に
遷移する場合、第2の電極を検知ノードに放電するように構成される。仮想接地検知回路
は、更に、選択されたメモリセルがあったデータ状態を判定するために、検知ノードの検
知ノードボルテージポテンシャルを基準ボルテージポテンシャルと比較するように構成さ
れる。幾つかの実施形態においては、メモリセルのアレイのメモリセルの少なくとも一部
は、第1の電極と第2の電極の間の強誘電性材料を含む。幾つかの実施形態においては、
強誘電性材料は、ジルコン酸チタン酸鉛(PZT)、ストロンチウムビスマスタンタル酸
塩(SBT)(strontium bismuth tantalite )、ビスマスランタンチタネート(BLT
)(bismuth lanthanum titanate )、チタン酸鉛(II)(lead titanate )、チタン
酸バリウム(barium titanate )、及び、二酸化ハフニウム(HfO2)からなるグループか
ら選択された少なくとも1つの材料を含む。
【0023】
図2A及び2Bは、図1のアレイ100の強誘電性メモリセル106に印加される異な
るボルテージポテンシャルと、強誘電性メモリセル106の対応する分極状態P1、P2
、P3、P4などとの間の関係を図示する。図2Aは、仮説的可変電源210に動作可能
に結合される図1のアレイ100の強誘電性メモリセル106を図示する。図2Bは、強
誘電性メモリセル106に印加される異なる電圧の、強誘電性メモリセル106の異なる
分極状態P1、P2、P3、P4などに対する関係を示す簡単化されたプロット230で
ある。本明細書で用いられる場合、語句「分極状態」及び「複数の分極状態」は、対応す
る分極レベルの強度(例えば、PR1、PR2)及び配向(例えば、+、−)を明示することな
く、異なる分極レベルを同定する(例えば、様々な分極レベルへの参照を簡単化するため
に)。本明細書で明示される非限定的例については、分極状態P1、P2、P3、及びP
4は、それぞれ、分極レベルPR1、-PR1、PR2、-PR2に対応する。
【0024】
図2A及び2Bを一緒に参照すると、強誘電性メモリセル106は、第1の側面222
と第1の側面222と対向する第2の側面224を有する強誘電性材料220を含むこと
ができる。強誘電性材料220は、第1及び第2の側面222、224に実質的に平行に
取られる領域Aを有することができる。
【0025】
強誘電性材料220は、いくつかの異なる分極状態P1、P2、P3、P4などに構成
可能とすることができる。異なる分極状態P1、P2、P3、P4などに対応する分極レ
ベルは、配向(正+及び負−と表現されることもある)及び強度(μC/cm2で表現される
こともある)の少なくとも一方によって相互に区別されることができる。非限定的例によ
ると、強誘電性材料220の分極状態P1は、第1の側面222から第2の側面224へ
向く配向(以下では、「正配向」又は「正分極」と呼ぶ)と、比較的小さい強度(例えば
、+PR1、第1の電荷注入レベルに従った残留分極)を有する分極レベルに対応することが
できる。分極状態P2は、第2の電極204から第1の電極202ヘ向かう配向(以下で
は、「負配向」又は「負分極」と呼ぶ)及び、比較的小さな強度(例えば、-PR1)を有す
る分極レベルに対応することができる。分極状態P3は、正分極と、比較的大きな強度(
例えば、+PR2、第2の電荷注入レベルに従った残留分極)を有する分極レベルに対応する
ことができる。分極P4は、負分極、及び比較的大きな強度(例えば、-PR2)を有する分
極レベルに対応することができる。幾つかの実施形態においては、より多くの分極状態が
ありうる。非限定的例によれば、正及び負配向と、分極レベルPR2 よりさらに大きな強度
を有する分極レベルが考えられる。
【0026】
強誘電性メモリセル106は、また、強誘電性材料220の第1の側面222に動作可
能に結合した第1の電極202と、強誘電性材料220の第2の側面224に動作可能に
結合した第2の電極204を含むことができる。第1及び第2の電極202、204は、
導電材料を含むことができる。幾つかの実施形態においては、アレイ100(図1)のビ
ット線102とワード線104は、それぞれ、第1及び第2の電極202、204を含む
ことができる。そのような実施形態においては、強誘電性メモリセル106は、ビット線
102とワード線104の間に強誘電性材料220を含むことができる。幾つかの実施形
態においては、第1の電極202と第2の電極204は、ビット線102及びワード線1
04に加え、それぞれ、ビット線102及びワード線104に強誘電性材料220を動作
可能に結合するように構成されている導電性構造を含むことができる。
【0027】
図2Aに図示されるように、バイアス電圧は、第1及び第2の電極202、204に印
加されることができる。非限定的例によれば、仮説的可変電源210は、強誘電性メモリ
セル106の第1及び第2の電極202、204に動作可能に結合されることができる。
図2Bのプロット230は、電荷注入の第1のレベルに従って、それぞれ、仮説的可変電
圧源210の電圧Vが、低から高へ、高から低へスイープされる時の、強誘電性材料22
0の分極Pの上昇曲線234及び下降曲線232を図示する(つまり、電圧Vは、臨界電
圧-VCR2 より大きい、臨界電圧-VCR1 以下の低電圧から、臨界電圧VCR1 以上、臨界電圧V
CR2より小さい高電圧までスイープされる)。プロット230は、また、仮説的可変電圧
源210の電圧Vが、電荷注入の第2のレベルに従って、それぞれ、低から高へ、高から
低へスイープされる時の、強誘電性材料220の分極Pの上昇曲線238及び下降曲線2
36を図示する(つまり、電圧Vは、臨界電圧-VCR2 以下の低電圧からVCR2以上の高電圧
までスイープされる)。
【0028】
臨界電圧VCR1 は、強誘電性材料220を、分極状態P2及びP4から、分極状態P1
に切り替えるために必要とされるボルテージポテンシャルとすることができる。臨界電圧
-VCR1 は、強誘電性材料220を、分極状態P1及びP3から分極状態P2に切り替える
ために必要とされるボルテージポテンシャルとすることができる。臨界電圧VCR2 は、強
誘電性材料220を、分極状態P1、P2及びP4から分極状態P3に切り替えるために
必要とされるボルテージポテンシャルとすることができる。同様に、臨界電圧-VCR2 は、
強誘電性材料220を、分極状態P1、P2、及びP3から分極状態P4に切り替えるた
めに必要とされるボルテージポテンシャルとすることができる。一般に、本明細書で用い
られる場合、語句「臨界電圧」は、強誘電性メモリセル106に印加されたとき、強誘電
性メモリセル106の強誘電性材料220を、ある分極状態から他の分極状態へ変化させ
るボルテージポテンシャルをさす。
【0029】
プロット230から明らかなように、強誘電性材料220に印加される以前のバイアス
ボルテージポテンシャルに依存して、強誘電性材料220からバイアス電圧を解放すると
き(つまり、強誘電性材料220にゼロボルトが印加される)、幾つかの異なる分極状態
P1、P2、P3、及びP4(例えば、分極レベル+PR1、-PR1、+PR2、及び -PR2に対応
する)のいずれにも、強誘電性材料220を分極することが可能である。例えば、臨界電
圧VCR2 の、強誘電性材料220への印加に続いて、臨界電圧VCR2が除去され、強誘電性
材料220にわたるボルテージポテンシャルがゼロに戻るとき、強誘電性材料220の分
極状態は、P3(分極レベル+PR2に対応)とすることができる。この、強誘電性材料22
0の過去のバイアスに対するこの従属性は、「ヒステリシス」として知られる。
【0030】
プロット230から明らかなように、強誘電性材料220は、それに印加されたボルテ
ージポテンシャルが除去される(つまり、ゼロに切り替えられる)後に残る、残留分極、
又は、非ゼロ分極レベルを示す。分極状態P1、P2、P3、及びP4は、強誘電性材料
220の残留分極+PR1、-PR1、+PR2、及び -PR2 に対応することができる。一般に、強誘
電性材料は、しばしば、関連した「残留分極」PR として知られる定数を有する。強誘電
性材料220の残留分極PRは、幾つかの場合、P1(つまり、+PR1)の強度とすることが
できる。残留分極PR (及び、異なる分極状態P1、P2、P3、及びP4)は、異なる
強誘電性材料について異なることができる。非限定的な例によれば、PZT、SBT、及びBLT
の残留分極PRは、それぞれ、25、10、及び15(μC/cm2)とすることができる。
【0031】
幾つかの実施形態においては、単一レベル強誘電性メモリセル106は、それぞれ、論
理1及び論理0に対応して2つの分極状態P1、P2(例えば、+PR1、-PR1)の一つにプ
ログラムされる(、又は、その逆にプログラムする)ことができる。非限定的な例による
と、強誘電性メモリセル106は、臨界電圧VCR1 が除去される時、分極状態P1(及び
、対応するデータ状態)に、強誘電性メモリセル106を据える(place)だろう臨界電
圧VCR1でプログラムされることができ、又は、強誘電性メモリセル106は、臨界電圧-V
CR1 が除去される時、分極状態P2(及び、対応するデータ状態)に強誘電性メモリセル
106を据えるだろう臨界電圧-VCR1でプログラムされることができる。
【0032】
幾つかの実施形態において、マルチレベル強誘電性メモリセル106は、4つ以上のデ
ータ状態(例えば、デジタルデータ状態00、01、10、11、など)に対応する、4
つ以上の分極状態P1、P2、P3、P4などの一つにプログラムされることができる。
強誘電性メモリセル106は、対応する臨界電圧VCR1、-VCR1、VCR2、-VCR2、などが除去
される時、分極状態P1、P2、P3、P4など(及び、対応するデータ状態)の対応す
る一つに強誘電性メモリセル106を据えるだろう、幾つかの異なる臨界電圧VCR1、-VCR
1、VCR2、-VCR2、などのいずれにもプログラムされることができる。P3分極状態の強誘
電性メモリセル106に、臨界電圧VCR1 を印加することは、強誘電性メモリセル106
をP1状態に切り替えない場合があり、P4分極状態の強誘電性メモリセル106に臨界
電圧-VCR1 を印加することは、強誘電性メモリセル106をP2状態に切り替えない場合
があることは、注意されるべきである。
【0033】
異なる量の電荷は、強誘電性メモリセル106の分極状態P1、P2、P3、P4など
に少なくとも部分的に依存して、強誘電性メモリセル106によって保持されることがで
きる。従って、電荷は、強誘電性メモリセル106が、異なる分極状態P1、P2、P3
、P4、などに切り替わる時、第1及び第2の電極202、204の少なくとも一つを介
して、強誘電性メモリセル106から放出される、又は、これに吸収される。分極状態P
1及びP2が、それぞれ、+PR1及び -PR1に一致するように選択される場合、分極状態P
1と分極状態P2の強誘電性メモリセル106によって保持される電荷の差は:
ΔQ = 2(A)(PR1).
である。
【0034】
従って、強誘電性メモリセル106が、分極状態P2から分極状態P1に切り替わる時
、強誘電性メモリセル106は、強度2(A)(PR1)の正の電荷を吸収するということになる
。また、強誘電性メモリセル106が、分極状態P1から分極状態P2へ切り替わる時、
強誘電性メモリセル106は、強度2(A)(PR1)の正の電荷を放出する。同様に、分極状態
P1、P2、P3、P4などの間の差に比例した電荷は、分極状態P1、P2、P3、P
4、などの間で切り替えるとき、放出され、又は、吸収されることができる(例えば、電
荷は、P1からP3、P4からP1、P4からP3、及びP2からP3に切り替わる時吸
収され、電荷は、P2からP4、P3からP2、P3からP4、及びP1からP3に切り
替わるとき、放出される)。従って、既知の臨界電圧VCR1、-VCR1、VCR2、-VCR2、などが
強誘電性メモリセル106に印加され、強誘電性メモリセル106から放出される、又は
、これに吸収される電荷(又は、強誘電性メモリセル106から放出される、又は、これ
に吸収される電荷の欠損)が測定される場合、強誘電性メモリセル106の分極状態Pを
判定することが可能である。P4からP2、及びP3からP1に切り替えることは、夫々
の臨界電圧VCR2 及び VCR1を印加することによっては、容易に実行することができないの
で、マルチレベルスキームが用いられる場合、強誘電性メモリセル106がどの分極状態
P1、P2、P3、P4にあるかを判定するために、強誘電性メモリセル106に、VCR2
又は -VCR2 のいずれかを印加することは有用なことであろう、ことは注意されるべきで
ある。
【0035】
検出動作(例えば、読み取り動作)は、したがって、強誘電性メモリセル106の分極
状態P(及び、拡張として、対応するデータ状態)を判定するために用いられることがで
きる。検出動作は、強誘電性メモリセル106へ、臨界電圧VCR1、-VCR1、VCR2、-VCR2
などを印加することを含むことができる(強誘電性メモリセル106に蓄積されたデータ
を破壊する)。検出動作は、また、強誘電性メモリセル106に、臨界電圧VCR1、-VCR1
、VCR2、-VCR2を印加する間、強誘電性メモリセル106へ検知電荷を放出し/これから
(例えば、ビット線102及びワード線104の一方へと)検知電荷を吸収することを含
むことができる。強誘電性メモリセル106に格納された情報が、検知動作を超えて維持
されることが望ましい場合、検知された分極状態に対応する臨界電圧は、検知された強誘
電性メモリセル106に再度印加されることができる(検知動作を実行するために用いら
れる臨界電圧が、検知分極状態に対応しない限り。この場合、検知された強誘電性メモリ
セル106は、既に、適切な分極状態に在るだろう)。
【0036】
強誘電性メモリセル106が、ある分極状態から他の分極状態に切り替わる時の、強誘
電性メモリセル106から放出される、又は、これに吸収される電荷量は、強誘電性メモ
リセル106の面積Aに比例する。絶えることなくより高くなる密度のメモリセルアレイ
(及びそれに対応してより小さくなるメモリセル面積)への市場の需要は、他のすべてが
同じならば、強誘電性メモリセル106の面積Aは、好ましくは、できるだけ小さく在る
べきことを示唆している。強誘電性メモリセル106から放出される、又は、これへと吸
収される電荷量は、面積Aに比例し、好ましくは、比較的小さく選択されるので、放出又
は吸収される電荷量は、同様に、比較的小さくある事ができる。
【0037】
分極切り替えに応答した、ビット線102及びワード線104の一方における電圧の変
化は、強誘電性メモリセル106から放出される、又は、これへと吸収される電荷に比例
する(つまり、ΔV を電圧変化、ΔQ を電荷変化、Cを、電荷を受信/提供する導電線(
例えば、ビット線102又はワード線104)のキャパシタンスとしたとき、ΔV = ΔQ/
C)。導電線102、104のキャパシタンス(C)は、約ピコファラッド(pF)であ
り、残留分極PR は、約25μC/cm2であり、強誘電性メモリセル106の面積Aは、約1
00nm2であると仮定すると、分極状態P1及びP2の間の切り替えは、導電線102、
104上で、たった、約50マイクロボルト(μV)の電圧変化ΔV となるだろう。比較的
小さな電圧変化を検出することができるだろう仮想接地検知回路500が、図4〜7Bを
参照して、以下に議論されるだろう。
【0038】
図3は、本開示の幾つかの実施形態による、図1のアレイ100の一部300の簡単化
された模式図である。これらの実施形態においては、単一レベル分極スキームが用いられ
ると仮定する(例えば、各メモリセル106は、分極状態P1(つまり、+PR1)に割り当
てられる論理レベル1及び、分極状態P2(つまり、-PR1)に割り当てられる論理レベル
0、又は、その逆を有する単一ビットを格納する)。アクセススイッチ(例えば、アクセ
ストランジスタ)は、マルチレベル分極スキームにおいて必要とされる場合がある。アレ
イ100の一部300は、ビット線102−1、102−2(個々に「ビット線」102
及び、まとめて「複数のビット線」102と一般的に参照されることもある)及びワード
線104−1、104−2(個々に「ワード線」104及びまとめて「複数のワード線」
104と一般的に参照されることもある)間に動作可能に結合される、強誘電性メモリセ
ル106−11、106−21、106−12、106−22(個々に「強誘電性メモリ
セル」106及び、まとめて「複数の強誘電性メモリセル」106と一般に参照されるこ
ともある)を含むことができる。バイアス電圧(例えば、臨界電圧)は、複数の強誘電性
メモリセル106にアクセスする(例えば、検知、設定、リセットする)ために、複数の
ビット線102及び複数のワード線104へ印加されることができる。1以上の強誘電性
メモリセル106の1以上は、同時にアクセスするために選択されることができる。
【0039】
非限定的例によると、強誘電性メモリセル106−21が選択され分極状態P2にリセ
ットされることができる(図2A及び2B)。仮想接地ボルテージポテンシャル(VG)
引く臨界電圧-VCR1 の半分に等しい第1のバイアスボルテージポテンシャル(VG + VCR1/2
)(図2A及び2B)は、ビット線102−1に印加されることができる。仮想接地ボル
テージポテンシャル(VG)足す臨界電圧-VCR1 の半分に等しい第2のバイアスボルテー
ジポテンシャル(VG - VCR1/2)は、ワード線104−2に印加されることができる。結果
として、-VCR1(臨界電圧-VCR1 )の全部が、強誘電性メモリセル106−21に渡って
印加されることができる。仮想接地電圧VGは、ビット線102−2及びワード線104
−1に印加されることができる。したがって、臨界電圧-VCR1 の半分に等しい大きさを有
するボルテージポテンシャルが、選択されていないメモリセル106−11及び106−
22に印加されるが、臨界電圧-VCR1 の半分は、選択されていないメモリセル106−1
1及び106−22の分極状態を変化させるのには十分ではない。選択されていないメモ
リセル106−12に渡って印加される電圧は、約ゼロボルトであり、これはまた、P1
又はP2分極状態のいずれかから外れさせるようにメモリセル106−12を切り替える
には不十分でもある。したがって、アクセストランジスタは、この実施形態においては不
要でありうる。
【0040】
また、非限定的例によると、強誘電性メモリセル106−21が選択され書き込み動作
又は検知動作において分極状態P1(図2A及び2B)に設定されることができる。この
実施形態における検知動作は、メモリセル106−21を分極状態P1にするので、検知
動作後、メモリセル106−21は、メモリセル106−21に蓄積されるデータを保持
するために、メモリセル106−21が、分極状態P2にあったと検出される場合、分極
状態P2にリセットされる必要がありうる、ことは注意されるべきである。仮想接地電位
VG引く臨界電圧-VCR1 の半分に等しい第1のバイアスボルテージポテンシャル(VG - VC
R1/2)(図2A及び2B)は、ビット線102−1に印加されることができる。仮想接地
電位(VG)足す臨界電圧 VCR1の半分に等しい第2のバイアスボルテージポテンシャル(
VG + VCR1/2)は、ワード線104−2に印加されることができる。結果として、 VCR1
臨界電圧VCR1)の全部は、強誘電性メモリセル106−21に渡って印加されることがで
きる。仮想接地電圧VGは、ビット線102−2及びワード線104−1に印加されるこ
とができる。したがって、臨界電圧VCR1の半分に等しい大きさを有するボルテージポテン
シャルが、選択されていないメモリセル106−11及び106−22に印加されるが、
臨界電圧VCR1の半分は、選択されていないメモリセル106−11及び106−22の分
極状態を変化させるには十分ではない。また、選択されていないメモリセル106−12
に渡って印加される電圧は、約ゼロボルトである場合があり、これは、また、P1又はP
2分極状態のいずれかから外れるように、メモリセル106−12を切り替えるには十分
でもない。
【0041】
図3を参照して上記した例は、強誘電性メモリセル106−21を選択し、これにアク
セスすることを参照したが、他の強誘電性メモリセル106−11、106−12、10
6−22が、同様に、選択され、アクセスされても良い。また、全ての強誘電性メモリセ
ル106は、同時に選択され、アクセスされても良い(例えば、全ての強誘電性メモリセ
ル106のリセット動作中)。例えば、仮想接地電圧VG引く臨界電圧VCR1、 -VCR1
一方の半分に等しい第1のバイアス電圧(VG - VCR/2)が、両ビット線102−1、102
−2に印加されることができ、仮想接地電圧VG足す臨界電圧VCR1、-VCR1 の一方の半分
に等しい第2のバイアス電圧(VG + VCR/2)が、両ワード線104−1、104−2に印加
されることができる。結果として、臨界電圧VCR1、-VCR1 の一方が、強誘電性メモリセル
106のそれぞれに印加されることができる。同様な技術を用いて、個々の強誘電性メモ
リセル106、強誘電性メモリセル106のサブグループ、及び、全アレイ100の全強
誘電性メモリセルを、どのように、同様にして、選択し、アクセスするかは、当業者には
明らかであろう。
【0042】
図4は、図1のアレイ100の複数の強誘電性メモリセル106の一つに動作可能に結
合される制御回路400の簡単化されたブロック図である。制御回路400は、強誘電性
メモリセル106にアクセスするように構成されることができる。制御回路400は、バ
イアス回路410、仮想接地検知回路500、及びビット線デコーダ430を含むことが
できる。幾つかの実施形態においては、制御回路400は、ビット線デコーダ430の代
わり、又は、これに追加して、ワード線デコーダ(不図示)を含むことができる。
【0043】
バイアス回路410は、アレイ100(図1)のビット線102及びワード線104に
バイアスを加えるために、バイアスボルテージポテンシャルを提供するように構成される
ことができる。例えば、バイアス回路410は、ワード線バイアスボルテージポテンシャ
ルW/L BIASとビット線バイアスボルテージポテンシャルB/L BIASを提供
するように構成されることができる。W/L BIASとB/L BIASは、制御回路
500が、強誘電性メモリセル106にアクセスことを可能とする(例えば、前述したよ
うに、検知、設定、及びリセット動作を実行する)ように選択されることができる。非限
定的な例によると、W/L BIAS及びB/L BIASは、強誘電性メモリセル10
6に様々な臨界電圧VCR1、-VCR1、VCR2、-VCR2を印加するように選択されることができる
【0044】
バイアス回路410は、また、仮想接地検知回路500に、基準ボルテージポテンシャ
ルVREFを提供するように構成されることができる。仮想接地検知回路500は、強誘電性
メモリセル106に吸収される、又は、これから放出される電荷を検出するために、検知
動作において、基準ボルテージポテンシャルVREFを用いることができる。非限定的例によ
ると、仮想接地検知回路500は、検知動作中、基準ボルテージポテンシャルVREFを、強
誘電性メモリセル106が電荷を吸収する及び/あるいは放出する時に発生するボルテー
ジポテンシャルの変化と比較することができる。仮想接地検知回路500は、強誘電性メ
モリセル106の検知された分極状態に対応するデータ状態を示すデータ信号DATAを
出力することができる。
【0045】
仮想接地検知回路500は、また、ビット線バイアスボルテージポテンシャルB/L
BIASに等しいボルテージポテンシャルB/L BIAS’に於ける仮想接地をビット
線102に(例えば、ビット線デコーダ430を介して)提供するように構成されること
ができる。換言すると、仮想接地検知回路500は、ビット線バイアスボルテージポテン
シャルB/L BIASをビット線102にリレーするように構成されることができる。
仮想接地検知回路500は、電荷が強誘電性メモリセル106に吸収される/これから放
出されるとき、ビット線102を検知ノードに放電するように構成されることができる。
検知ノードは、ビット線102のキャパシタンスより小さい検知ノードキャパシタンスを
有することができる。図4は、ビット線デコーダ430を介して、ビット線102に動作
可能に結合する仮想接地検知回路500を図示するが、幾つかの実施形態においては、仮
想接地検知回路500は、ビット線102の代わりに、又は、これに加えて、ワード線デ
コーダを介して、ワード線104に動作可能に結合されることができる(検知動作中、ワ
ード線104を介して、強誘電性メモリセル106から放出される、及び、これへ吸収さ
れる電荷を検知するために)。
【0046】
幾つかの実施形態においては、仮想接地検知回路は、基準ボルテージポテンシャルを、
検知回路の検知ノードの検知ノードボルテージポテンシャルと比較するように構成された
少なくとも1つの検知回路を含む。検知ノードは、検知ノードキャパシタンスを有する。
仮想接地検知回路は、また、少なくとも1つの検知回路に動作可能に結合される仮想接地
回路を含む。仮想接地回路は、第1のバイアス電位の仮想接地を、選択された強誘電性メ
モリセルに動作可能に結合された導電線に提供するように構成される。仮想接地回路は、
また、選択された強誘電性メモリセルが、第1の分極状態から第2の分極状態へと変わる
ことに応答して、検知回路の検知ノードへ、導電線を放電するように構成される。幾つか
の実施形態においては、少なくとも1つの検知回路は、検知ノードを電力ボルテージポテ
ンシャルに選択的に、動作可能に、結合するように構成されたトランジスタを含む。幾つ
かの実施形態においては、トランジスタは、選択された強誘電性メモリセルの検知動作中
、電力ボルテージポテンシャルから検知ノードを隔離するように構成される。幾つかの実
施形態においては、少なくとも1つの検知回路は、選択された強誘電性メモリセルが、第
1の分極状態から第2の分極状態へ変わるとき、選択された強誘電性メモリセルによって
放出される電荷を検出するように構成される。幾つかの実施形態においては、少なくとも
1つの検知回路は、選択された強誘電性メモリセルが、第1の分極状態から第2の分極状
態へ変わる場合、選択された強誘電性メモリセルへ吸収される電荷を検出するように構成
される。幾つかの実施形態においては、検知ノードキャパシタンスは、導電線のキャパシ
タンスより小さい。幾つかの実施形態においては、検知ノードキャパシタンスは、寄生キ
ャパシタンスを含む。
【0047】
幾つかの実施形態においては、第1の分極状態と第2の分極状態は、1ビット単一レベ
ル分極スキームに於けるデータ状態に対応する。幾つかの実施形態においては、第1の分
極状態は、デジタル論理「1」及びデジタル論理「0」の一方に対応し、第2の分極状態
は、デジタル論理「1」及びデジタル論理「0」の他方に対応する。幾つかの実施形態に
おいては、第1の分極状態と第2の分極状態は、マルチビットマルチレベル分極スキーム
におけるデータ状態に対応する。幾つかの実施形態においては、第1の分極状態と第2の
分極状態は、2ビットマルチレベル分極スキームに於けるデータ状態に対応する。
【0048】
ビット線デコーダ430は、仮想接地検知回路500を、幾つかの異なるビット線10
2の1以上に選択的に結合するように構成されることができる(図1及び3)。したがっ
て、ビット線デコーダ430は、制御回路400が、個別に、一緒に、サブグループで、
などで、多くの異なる強誘電性メモリセル106にアクセスするのを可能にすることがで
きる。
【0049】
図5Aは、仮想接地検知回路500の模式的図である。仮想接地検知回路500は、バ
イアス回路410(図4)からビット線バイアスボルテージポテンシャルB/L BIA
Sを受信し、ビット線バイアスボルテージポテンシャルB/L BIASに等しいボルテ
ージポテンシャルB/L BIAS’に保持される仮想接地を、(例えば、図4のビット
線デコーダ430を介して)ビット線102に提供するように構成された仮想接地回路5
30を含むことができる。仮想接地検知回路500は、また、仮想接地回路530に動作
可能に結合された1以上の検知回路540、550(本明細書で、「検知回路」540、
550と呼ばれることもある)を含むことができる。検知回路540、550は、バイア
ス回路410から、それぞれ、基準電圧VREF2、VREF1を受信するように構成されることが
できる(図4)。検知回路540、550は、ビット線102に動作可能に結合された強
誘電性メモリセル106(図1、2A、3、4)へそれぞれ吸収される電荷、及び、これ
から放出される電荷を検出するための基準として、それぞれ、基準電圧VREF2、VREF1を用
いるように構成されることができる。
【0050】
ビット線102は、関連したビット線キャパシタンスCBL (ビット線キャパシタンスCB
L は、ビット線102に動作可能に結合された実際のキャパシタではなく、ビット線10
2自身のキャパシタンスに過ぎないことを示すために、点線で図5Aに図示されている)
を有することができる。ビット線キャパシタンスCBL は、ビット線102に動作可能に結
合された強誘電性メモリセル106の少なくとも数とサイズの関数であることができる。
高メモリ容量を有するメモリデバイスを提供するために、多くの強誘電性メモリセル10
6に動作可能に動作可能に結合された比較的長いビット線102が望ましいだろう。した
がって、ビット線キャパシタンスCBL は、ある場合には、比較的大きい(例えば、pFの
オーダ)ことがありうる。
【0051】
仮想接地回路530は、フォロワ回路534に動作可能に結合されたオペアンプ532
を含むことができる。幾つかの実施形態においては、オペアンプ532は、オペレーショ
ナルトランスコンダクタンス増幅器(OTA)を含むことができる。オペアンプ532の
正転入力は、ビット線バイアスボルテージポテンシャルB/L BIASを受信するため
に、バイアス回路410に動作可能に結合されることができる。オペアンプ532の出力
は、フォロワ回路534の入力に動作可能に結合されることができ、フォロワ回路534
の出力は、オペアンプ532の反転入力にフィードバックされることができる。
【0052】
フォロワ回路534は、ソースフォロワ構成におけるトランジスタQ1、Q2のペアを
含むことができる。トランジスタQ1は、n型金属酸化物半導体電界効果型トランジスタ
(n−MOSトランジスタ)を含むことができ、トランジスタQ2は、p型MOSFET
トランジスタ(p−MOSトランジスタ)を含むことができる。フォロワ回路534の入
力は、相互に動作可能に結合されるトランジスタQ1及びQ2のゲートを含むことができ
る。フォロワ回路534の出力は、相互に動作可能に結合されるトランジスタQ1及びQ
2のソースを含むことができる。フォロワ回路534の出力は、(例えば、図4のビット
線デコーダ430を介して)ビット線102に動作可能に結合されることができる。ビッ
ト線102に結合され、オペアンプ532の正転入力にフィードバックされるフォロワ回
路534の出力については、ビット線102は、ビット線バイアスボルテージポテンシャ
ルB/L BIASに等しいボルテージポテンシャルB/L BIAS’にある仮想接地
として働くことができる。したがって、電荷が、ビット線102に動作可能に結合された
強誘電性メモリセル106に吸収され、又は、これから放出される場合、吸収又は放出さ
れた電荷は、ビット線102にから引き抜かれ、又は、これに放電されることができる。
ビット線102は、関連したビット線キャパシタンスCBL を有することができる。
【0053】
検知回路550は、ビット線102に動作可能に結合された強誘電性メモリセル106
から放出された電荷を検知するように構成されることができる。電荷は、強誘電性メモリ
セル106が、高分極状態から低分極状態へ切り替わる場合(例えば、P1 (+PR1) から P
2 (-PR1)へ、P2 (-PR1)から P4 (-PR2)へ、P3 (+PR2) から P2 (-PR1)へ、P3 (+PR2) か
ら P4 (-PR2)へ、P1 (+PR1) から P4 (-PR2)へ、などと切り替わる)、強誘電性メモリセ
ル106から放出されることができる。検知回路550は、データ信号DATA1を出力
するように構成された比較器552を含むことができる。比較器552の反転入力は、バ
イアス回路410に動作可能に結合され(図4)、基準電圧VREF1を受信するように構成
されることができる。比較器552の正転入力は、検知ノードSN1に動作可能に結合さ
れることができ、次に、これは、フォロワ回路534のトランジスタQ2のドレインに動
作可能に結合されることができる。検知ノードSN1は、関連する検知ノードキャパシタ
ンスCSN1 を有することができる。幾つかの実施形態においては、検知ノードキャパシタ
ンスは、寄生キャパシタンスとすることができる(寄生キャパシタンスCSN1 は、これが
、検知回路550に付け加えられた個別のキャパシタではなく、単なる寄生キャパシタン
スでありうることを示すために、点線で示されている)。幾つかの実施形態においては、
寄生キャパシタンスCSN1 は、検知ノードSN1に動作可能に結合された実際のキャパシ
タを含むことができる。検知ノードキャパシタンスCSN1 は、ビット線キャパシタンスCBL
に比較して相対的に小さくある事ができる。
【0054】
検知回路550は、また、検知ノードSN1を、低ボルテージポテンシャル電源VSS
選択的に、動作可能に結合するように構成されたn−MOSトランジスタQ3を含むこと
ができる。トランジスタQ3のゲートは、メモリコントローラ(不図示)に動作可能に結
合され、制御信号CTRL1を受信するように構成されることができる。制御信号CTR
L1は、強誘電性メモリセル106から放出される電荷を検出する検知動作の間を除いて
、検知ノードSN1をVSSに動作可能に結合するために、論理レベル1に保持されること
ができる。
【0055】
幾つかの実施形態においては、仮想接地検知回路は、正転入力、反転入力、及びアンプ
出力を含むオペアンプを含む。仮想接地検知回路は、また、n−MOSトランジスタ及び
p−MOSトランジスタを含む、フォロワ回路を含む。フォロワ回路の入力は、p−MO
Sトランジスタのゲートに動作可能に結合されたn−MOSトランジスタのゲートを含む
。フォロワ回路の出力は、p−MOSトランジスタのソースに動作可能に結合されたn−
MOSトランジスタのソースを含む。フォロワ回路の出力は、オペアンプの反転入力に動
作可能に結合される。仮想接地検知回路は、更に、n−MOSトランジスタ及びp−MO
Sトランジスタの一つのドレインにおける検知ノード電圧を、基準ボルテージポテンシャ
ルと比較するように構成された比較器を含む。幾つかの実施形態においては、仮想接地検
知回路は、n−MOSトランジスタとp−MOSトランジスタの他方のドレインにおける
他の検知ノード電圧を他の基準ボルテージポテンシャルと比較するように構成された他の
比較器を含む。幾つかの実施形態においては、n−MOSトランジスタとp−MOSトラ
ンジスタの他方のドレインは、電源ボルテージポテンシャルに動作可能に結合される。幾
つかの実施形態においては、n−MOSトランジスタとp−MOSトランジスタの一方の
ドレインは、検知動作中、n−MOSトランジスタとp−MOSトランジスタの一方のド
レインを、電源ボルテージポテンシャルから隔離するように構成されたトランジスタを介
して、電源ボルテージポテンシャルに動作可能に結合される。幾つかの実施形態において
は、フォロワ回路の出力は、フォロワ回路の出力を、メモリセルアレイの複数の導電線の
一つに選択的に、動作可能に結合するように構成された導電線デコーダに動作可能に結合
される。幾つかの実施形態においては、比較器は、p−MOSトランジスタのドレインボ
ルテージポテンシャルを、基準ボルテージポテンシャルと比較するように構成される。幾
つかの実施形態においては、仮想接地検知回路は、比較器に、基準ボルテージポテンシャ
ルを提供するように構成されたデジタル−アナログ変換器(DAC)を含む。低デジタル
値から高デジタル値へとスイープされるマルチビットデジタル信号は、検知動作中、DA
Cの入力に印加される。幾つかの実施形態においては、仮想接地検知回路は、導電線に動
作可能に結合される選択された強誘電性メモリセルのデータ状態に対応するマルチビット
デジタル信号のデジタル値を格納するように構成されたラッチネットワークを含む。幾つ
かの実施形態においては、ラッチネットワークは、比較器の出力によって、クロック供給
されるように構成される。
【0056】
幾つかの実施形態においては、仮想接地検知回路は、第2のバイアス信号を受信するよ
うに構成された正転入力を有するオペアンプと、n−MOSトランジスタとp−MOSト
ランジスタを含むフォロワ回路とを含む。n−MOSトランジスタのソースは、p−MO
Sトランジスタのソース、オペアンプの反転入力、及びメモリセルの第2の電極のそれぞ
れに動作可能に結合される。n−MOSトランジスタのドレインは、高ボルテージポテン
シャル電源に動作可能に結合される。p−MOSトランジスタのドレインは、低ボルテー
ジポテンシャル電源に、容量的に結合される。n−MOSトランジスタのゲートとp−M
OSトランジスタのゲートは、両者とも、オペアンプの出力に動作可能に結合される。仮
想接地検知回路は、更に、p−MOSトランジスタのドレインのドレインボルテージポテ
ンシャルを基準ボルテージポテンシャルと比較するように構成された比較器を含む。幾つ
かの実施形態においては、p−MOSトランジスタのドレインは、寄生キャパシタンスを
介して、低ボルテージポテンシャル電源に容量的に結合される。幾つかの実施形態におい
て、制御回路は、また、n−MOSトランジスタのソースを、メモリセルの第2の電極に
選択的に、動作可能に結合するように構成されたビット線デコーダを含む。
【0057】
図5Bは、単一レベル分極スキーム(つまり、分極レベルP1 (+PR1) 及び P2 (-PR1)の
みが用いられる)において、検知回路550を含む選択された強誘電性メモリセル106
の検知動作の間、時間tに対してプロットされた、それぞれ、仮想接地検知回路500か
らの、異なるボルテージポテンシャルVBL、CTRL1、VWL、VSN1、及び DATA1のプロット5
60、562、564、566(566−1及び566−2)、及び568(568−1
及び568−2)を図示する。図5A及び5Bを共に参照すると、t=0の時点において
、バイアス回路410(図4)は、オペアンプ532の正転入力を、バイアスボルテージ
ポテンシャルB/L BIASに駆動することができる。結果として、仮想接地回路50
0は、図5Bのプロット560に示されるように、選択された強誘電性メモリセルに動作
可能に結合されたビット線102のノードBLをB/L BIASに等しいB/L BI
AS’に駆動することができる。また、ノードBLは、ボルテージポテンシャルB/L
BIAS’において仮想接地として働くことができる。
【0058】
時点t1において、仮想接地検知回路500に動作可能に結合されたメモリコントロー
ラ(不図示)は、図5Bのプロット562に示されるように、トランジスタQ3のゲート
における制御信号CTRL1を、論理レベル1から論理レベル0に切り替えることができ
る。したがって、検知ノードSN1は、検知ノードSN1が、検知ノードキャパシタンス
CSN1を介して、低ボルテージポテンシャル電源VSSに容量的に結合することができる以外
、低ボルテージポテンシャル電源VSS から隔離されることができる。
【0059】
時点t2において、バイアス回路410(図4)は、図5Bのプロット564に示され
るように、選択された強誘電性メモリセル106に動作可能に結合するワード線104を
、バイアスボルテージポテンシャルW/L BIASに駆動することができる。バイアス
ボルテージポテンシャルW/L BIAS及びB/L BIASは、選択された強誘電性
メモリセル106に渡って、臨界電圧-VCR1 を印加するように選択されることができる。
バイアスボルテージポテンシャルW/L BIASは、定常B/L BIASに散逸する
、ビット線102の遷移を可能とするための、B/L BIASのアサーション(assert
ion)に続いて、十分な時点t2において印加されることができる。
【0060】
選択された強誘電性メモリセル106が、分極状態P1 (+PR1)にある場合、選択された
強誘電性メモリセル106は、分極状態P1 (+PR1)から分極状態P2 (-PR1)に切り替わり、
選択された強誘電性メモリセル106からビット線106に、電荷ΔQ を放出することが
できる。放出された電荷ΔQ は、ノードBLのボルテージポテンシャルVBL をわずかに上
昇する場合があり(つまり、ΔVBL= ΔQ/CBLに従って)、オペアンプ532は、フォロワ
回路534の入力を低に駆動し、ビット線ノードBLを検出ノードSN1に動作可能に結
合することができる。選択された強誘電性メモリセル106からの電荷ΔQは、検知ノー
ドSN1へ放電され得、検知ノードSN1のボルテージポテンシャルVSN1を、プロット5
66−1に示されるように、上昇することができる(つまり、ΔVSN1 = ΔQ/CSN1に従っ
て)。
【0061】
前述したように、比較器552は、基準電圧VREF1 を検知ノードSN1の電圧VSN1
比較するように構成されることができる。選択された強誘電性メモリセル106が、ビッ
ト線102に、電荷ΔQ を放出する場合、基準電圧VREF1 は、低ボルテージポテンシャル
電源VSS と、検知ノードSN1に現れるだろうボルテージポテンシャルとの間となるよう
に選択されることができる(つまり、 VSS < VREF1< (VSS + ΔQ/CSN1))。従って、時点t
3において、検知ノードVSN1 のボルテージポテンシャルが、図5Bのプロット566−
1に示されるように、基準電圧VREF1を超えるとき、比較器552は、図5Bのプロット
568−1に示されるように、時点t3において、論理レベル0を出力することから論理
レベル1を出力するように切り替わることができる。
【0062】
しかし、選択された強誘電性メモリセル106が、既に、分極状態P2 (-PR1)である場
合には、選択された強誘電性メモリセル106は、分極状態を切り替えない可能性がある
。従って、選択された強誘電性メモリセル106は、電荷ΔQ を放出しない可能性がある
。従って、電荷ΔQ は、トランジスタQ2を通って検知ノードSN1には導電しない可能
性があり、検知ノードSN1のボルテージポテンシャルVSN1 は、図5Bのプロット56
6−2に示されるように、時点t2とt3において変化しないままとなりうる。また、検
知ノードSN1のボルテージポテンシャルVSN1 は、基準電圧VREF1を超えない可能性があ
る。従って、比較器552は、図5Bのプロット568−2に示されるように、時点t3
において、論理レベル0を出力することから、論理レベル1へは切り替わらない可能性が
ある。
【0063】
従って、臨界電圧-VCR1 を選択された強誘電性メモリセル106に印加し、比較器55
2の出力DATA1をモニタすることにより、選択された強誘電性メモリセルが、分極状
態P1 (+PR1)にあったか、又は、分極状態P2 (-PR1)にあったかを判定することができる。
DATA1が時点t3において、論理1に切り替わる場合、選択された強誘電性メモリセ
ル106は、分極状態P1にあった。強誘電性メモリセル106は、検知動作の後、分極
状態P1を維持することが望ましい場合、強誘電性メモリセル106は、そして、強誘電
性メモリセル106の分極を、分極状態P1に切り戻すために、臨界電圧VCR1 にバイア
スされることができる(なぜなら、強誘電性メモリセル106が、分極を状態P2に切り
替えたことを検出するからである)。しかし、DATA1が論理0に残る場合、選択され
た強誘電性メモリセル106は、分極状態P2にあった。それから、強誘電性メモリセル
106は、望ましいなら、分極状態P2に残されることができる。
【0064】
選択された強誘電性メモリセル106の分極状態は、検知回路540ではなく、検知回
路550のみを用いて、判定されることができる(又は、図5Cを参照して議論されるよ
うに、検知回路550ではなく、検知回路540のみを用いることによって、)。従って
、幾つかの実施形態においては、仮想接地検知回路500は、仮想接地回路530と検知
回路550のみを含むことができる。そのような実施形態においては、フォロワ回路53
4のトランジスタQ1のドレインは、高ボルテージポテンシャル電源VDD に動作可能に結
合されることができる(点線で示されている)。幾つかの実施形態においては、仮想接地
検知回路500は、検知回路540と検知回路550の両方を含むことができる。
【0065】
前述したように、ビット線キャパシタンスCBL は、比較的大きくある事ができる。検知
ノードキャパシタンスCSN1 は、比較して、相対的に小さくある事ができる。従って、検
知ノードSN1の電圧変化ΔVSN1 は、電荷ΔQ が、選択された強誘電性メモリセル10
6によって放出される場合、ビット線の電圧変化ΔVBL (つまり、 ΔQ/CBL)に比較して、
相対的に大きい(つまり、 ΔQ/CSN1)ことができる。結果として、仮想接地検知回路50
0は、典型的には、ビット線電圧VBL を基準電圧と比較する従来の検知増幅器よりずっと
小さい放出電荷ΔQを検出することができるだろう。
【0066】
検知ノードSN1の電圧変化ΔVSN1 は、検知ノードキャパシタンスCSN1に逆比例する
ので、仮想接地検知回路500の感度は、検知ノードキャパシタンスCSN1が減少するに従
い、増加しうる。従って、検知ノードに、ビット線キャパシタンスCBLより実質的に小さ
いキャパシタンスCSN1 を与えることは有利なことであろう。前述したように、幾つかの
実施形態においては、検知ノードキャパシタンスは、できるだけ小さい検知ノードキャパ
シタンスCSN1を与え、従って、ΔVSN1を増加するために、ノードSN1の寄生キャパシタ
ンスを含むことができる。
【0067】
また、図2A及び2Bを参照して前述したように、選択された強誘電性メモリセル10
6から放出される電荷ΔQ は、選択された強誘電性メモリセル106の面積Aに比例する
だろう(つまり、 ΔQ = 2(A)(PR1))。従って、仮想接地検知回路500は、ビット線(又
は、ワード線)電圧をモニタする従来の検知増幅器よりもはるかに小さい面積Aを有する
強誘電性メモリセル106を検知する事ができるだろう。具体的には、ΔVSN1 の ΔVBL
に対する比は、CBL/CSN1となるだろう。したがって、仮想接地検知回路500は、約CBL/
CSN1.のファクタだけ、従来の検知増幅器により検知された強誘電性メモリセルの面積よ
り小さい面積Aを有する強誘電性メモリセル106を検知することができるだろうという
ことになる。小さな寄生キャパシタンスCSN1 が達成された場合、既知のNANDフラッ
シュメモリセルの面積と同等、又は、これよりも小さくもある面積Aを有する強誘電性メ
モリセル106を検知することが可能でありうる。
【0068】
フォロワ回路534は、フォロワ回路の入力が、トランジスタQ1又はトランジスタQ
2の何れかにトリガをかけない「デッドゾーン」を有することができる(つまり、フォロ
ワ回路の入力が、トランジスタQ1の閾値電圧VTN より小さく、トランジスタの閾値電圧
VTPより大きい)ことは、注意されるべきである。従って、フォロワ回路534が、選択
された強誘電性メモリセル106から放出された/これへ吸収された電荷を検知ノードS
N1に放電するために、オペアンプ532のオープンループゲインAOLは、AOL≧(VTP+VTN
)/VBLに従って、選択されるべきである。非限定的な例によると、VTP+VTN=2ボルト(V)
及びオープンループゲインAOL が10,000であると仮定すると、仮想接地検知回路5
00は、200μVのビット線電圧ΔVBL の変化を検出することができるべきである。ま
た、ビット線電圧ΔVBL におけるより小さな変化は、オープンループゲインAOLが10,
000より大きく選択される場合、検出されることができる。ビット線キャパシタンスCB
L及びビット線抵抗は、これらの設計方程式の計算に入れられないことが見られるだろう
。ビット線抵抗は、しかし、選択された強誘電性メモリセル106のアクセス時間の要因
として含められるが、強誘電性メモリセルのアクセス時間は、ミリ秒のオーダであること
ができ、これは、既知のNANDフラッシュメモリセルの現在のアクセス時間の約十分の
一である。
【0069】
図5Cは、単一レベル分極スキーム(つまり、分極レベルP1 (+PR1) 及び P2 (-PR1)の
みが用いられる)における、検知回路540を含む、選択された強誘電性メモリセル10
6の検知動作の間、時間tに対してプロットされた、それぞれ、仮想接地検知回路500
からの異なるボルテージポテンシャルVBL、CTRL2、VWL、VSN2、及び DATA2のプロット5
70、572、574、576(576−1及び576−2)、及び578(578−1
及び578−2)を図示する。図5A及び5Cを一緒に参照すると、検知回路540は、
ビット線102に動作可能に結合された強誘電性メモリセル106へ吸収される電荷を検
知するように構成されることができる。電荷は、強誘電性メモリセル106が、低分極状
態から高分極状態へ切り替わる場合(例えば、P2 (-PR1) から P1(+PR1)へ切り替わる)
、強誘電性メモリセル106へ吸収されることができる。検知回路540は、データ信号
DATA2を出力するように構成された比較器542を含むことができる。比較器542
の正転入力は、バイアス回路410(図4)に動作可能に結合され、基準電圧VREF2を受
信するように構成されることができる。比較器542の反転入力は、検知ノードSN2に
動作可能に結合されることができ、これは、次に、フォロワ回路534のトランジスタQ
1のドレインに動作可能に結合されることができる。検知ノードSN2は、関連した検知
ノードキャパシタンスCSN2 を有することができる。幾つかの実施形態においては、検知
ノードキャパシタンスは、寄生キャパシタンスであることができる(寄生キャパシタンス
CSN2 は、検知回路550に追加された個別のキャパシタではなく、寄生キャパシタンス
に過ぎないことを示すために点線で示されている)。検知ノードキャパシタンスCSN2
、ビット線キャパシタンスCBLに比較して相対的に小さくあることができる。
【0070】
検知回路540は、また、検知ノードSN2を、高ボルテージポテンシャル電源VDD
選択的に、動作可能に、結合するように構成されるp−MOSトランジスタQ4を含むこ
とができる。トランジスタQ3のゲートは、メモリコントローラ(不図示)に動作可能に
結合され、制御信号CTRL2を受信するように構成されることができる。制御信号CT
RL2は、強誘電性メモリセル106へ吸収される電荷を検出するための検知動作の間を
除いて、検知ノードSN2をVDDへ動作可能に結合するために、論理レベル0に保持され
ることができる。
【0071】
時点t=0において、検知回路540を含む検知動作中、バイアス回路410(図4
は、オペアンプ532の正転入力をバイアスボルテージポテンシャルB/L BIASに
駆動することができる。結果として、仮想接地回路500は、選択された強誘電性メモリ
セル106に動作可能に結合されたビット線102におけるノードBLを、図5Cのプロ
ット570に示されるように、B/L BIASに等しいB/L BIAS’に駆動する
ことができる。また、ノードBLは、ボルテージポテンシャルB/L BIAS’に於け
る仮想接地として働くことができる。
【0072】
時点t1において、仮想接地検知回路500に動作可能に結合されるメモリコントロー
ラは、図5Cのプロット572に示されるように、トランジスタQ4のゲートに於ける制
御信号CTRL2を、論理レベル0から論理レベル1に切り替えることができる。従って
、検知ノードSN2は、検知ノードSN2が、検知ノードキャパシタンスCSN2を介して、
高ボルテージポテンシャル電源VDDに容量的に結合されることができることを除いて、高
ボルテージポテンシャル電源VDD から隔離されることができる。
【0073】
時点t2において、バイアス回路410(図4)は、図5Cのプロット574に示され
るように、選択された強誘電性メモリセル106に動作可能に結合されたワード線104
を、バイアスボルテージポテンシャルW/L BIASに駆動することができる。バイア
スボルテージポテンシャルW/L BIAS及びB/L BIASは、選択された強誘電
性メモリセル106に渡って臨界電圧VCR1 を印加するように選択されることができる。
バイアスボルテージポテンシャルW/L BIASは、定常状態へ散逸するためのあらゆ
る遷移を可能とするために、ビット線が、B/L BIASにバイアスされる後、時点t
2において、強誘電性メモリセル106に印加されることができる。
【0074】
選択された強誘電性メモリセル106が、分極状態P2 (-PR1)にある場合、選択された
強誘電性メモリセル106は、分極状態P2 (-PR1)から分極状態P1 (+PR1)に切り替わるこ
とができ、電荷ΔQが、ビット線102から、選択された強誘電性メモリセル106に吸
収される。吸収された電荷ΔQ は、わずかに、ノードBLのボルテージポテンシャルVBL
を減少させることができ(つまり、ΔVBL = ΔQ/CBLに従って)、オペアンプ532は、
フォロワ回路534の入力を高に駆動し、ビット線ノードBLを、検知ノードSN2に動
作可能に結合することができる。選択された強誘電性メモリセル106に吸収された電荷
ΔQは、検知ノードSN2から引き出されることができ、検知ノードSN2のボルテージ
ポテンシャルVSN2 は、プロット576−1に示されるように、減少することができる(
つまり、ΔVSN2 = ΔQ/CSN2に従って)。
【0075】
前述したように、比較器542は、基準電圧VREF2 を検知ノードSN2の電圧VSN2
比較するように構成されることができる。基準電圧VREF2は、選択された強誘電性メモリ
セル106が、ビット線102から電荷ΔQ を吸収する場合、高ボルテージポテンシャル
電源VDD と、検知ノードSN2上に現れるだろうボルテージポテンシャルとの間となるよ
うに、選択されることができる(つまり、 (VDD - ΔQ/CSN2) < VREF2 < VDD)。従って、
時点t3において、検知ノードVSN2 のボルテージポテンシャルが、図5Cのプロット5
76−1に示されるように、基準電圧VREF2未満に減少するとき、比較器542は、図5
Cのプロット578−1に示されるように、時点t3において、論理レベル0を出力する
ことから論理レベル1に切り替わることができる。
【0076】
しかし、選択された強誘電性メモリセル106が既に、分極状態P1 (+PR1)にあるなら
ば、選択された強誘電性メモリセル106は、分極状態を切り替えない可能性がある。従
って、選択された強誘電性メモリセル106は、電荷ΔQ を吸収しないだろう。従って、
電荷ΔQ は、検知ノードSN2から、トランジスタQ1を通って導電されない可能性があ
り、検知ノードSN2のボルテージポテンシャルVSN2 は、図5Cのプロット576−2
に示されるように、時点t2及びt3において、変化しないままとなりうる。次に、比較
器542は、図5Cのプロット578−2に示されるように、時点t3において、論理レ
ベル0を出力することから論理レベル1に切り替わらない可能性がある。
【0077】
従って、選択された強誘電性メモリセル106に臨界電圧VCR1 を印加し、比較器54
2の出力DATA2をモニタすることにより、選択された強誘電性メモリセルが、分極状
態P1 (+PR1)にあったか、又は、分極状態P2 (-PR1)にあったかを判定することができる。
DATA2が、時点t3において、論理1に切り替わる場合、選択された強誘電性メモリ
セル106は、分極状態P2 (-PR1)にあった。検知動作の後、強誘電性メモリセル106
が、検知動作の後、分極状態P2 (-PR1)を維持することが望ましい場合、強誘電性メモリ
セル106は、そして、強誘電性メモリセル106の分極を、分極状態P2に切り戻すた
めに、臨界電圧VCR2 へとバイアスされることができる(なぜなら、強誘電性メモリセル
106が、分極を状態P1に切り替えたことを検知するから)。しかし、DATA2が論
理0に残る場合、選択された強誘電性メモリセル106は、分極状態P1にあった。強誘
電性メモリセル106は、そして、望ましいならば、分極状態P1 (+PR1)に残されること
ができる。
【0078】
図5A及び5Bを参照して上記した検知回路550と同様に、選択された強誘電性メモ
リセル106の分極状態は、検知回路540のみを用いて(検知回路550なしで)判定
されることができる。従って、幾つかの実施形態においては、仮想接地検知回路500は
、仮想接地回路530と検知回路540のみを含むことができる。そのような実施形態に
おいては、フォロワ回路534のトランジスタQ2のドレインは、低ボルテージポテンシ
ャル電源VSS (点線で示されている)に動作可能に結合されることができる。前述したよ
うに、仮想接地検知回路500は、検知回路540と検知回路550の両者を含むことが
できる。
【0079】
図6A及び6Bは、本開示の実施形態による、検知回路550’と関連するボルテージ
ポテンシャルのプロットを図示する。図6Aは、図5Aの仮想接地検知回路500の検知
回路550を置き換えることができる検知回路550’の模式図である。図6Bは、図6
Aの検知回路550’の、それぞれ、ボルテージポテンシャルVSN1、DATA 1のプロット6
30、640を図示する。
【0080】
図5A及び6Aを一緒に参照すると、検知回路550’は、検知回路550’が、マル
チレベル分極スキーム(例えば、分極状態P1、P2、P3、P4などが用いられること
ができる)における分極変化から帰結する放出電荷ΔQ を検出するように構成されること
ができるほかは、検知回路550と同様とすることができる。本議論は、分極レベルP1
、P2、P3、P4(それぞれ、分極レベル+PR1、-PR1、+PR2、及び -PR2、に対応する
)を用いる2ビット検知スキームをさすが、本開示は、そのようには限定されない。例え
ば、分極レベルP1、P2、P3、P4、P5、及びP6を含む、3ビットスキームが用
いられることができ、4ビットスキームまでなどが、強誘電性メモリセル106が、印加
される異なる臨界電圧により、マルチレベル強誘電性状態を示す限り、用いられるがこと
ができる。
【0081】
検知回路550’は、比較器552’、デジタル−アナログ変換器(DAC)610、
及びラッチネットワーク620を含むことができる。比較器552’の正転入力は、図5
の検知回路550の比較器552と同様に、検知回路SN1に動作可能に結合されること
ができる。従って、比較器552’の正転入力は、図5Aのフォロワ回路534のトラン
ジスタQ2のドレインに動作可能に結合されることができる。
【0082】
DAC610の入力は、デジタル信号BITS1(例えば、図4のバイアス回路410
から、メモリコントローラから、など)を受信するように構成されることができる。DA
C610の出力は、比較器552’反転入力に動作可能に結合されることができる。
【0083】
ラッチネットワーク620は、ラッチを含み得、ラッチのそれぞれは、デジタルビット
を格納するように構成される。デジタル信号BITS1が、2ビットを含む場合、ラッチ
ネットワーク620は、少なくとも2つのラッチを含むことができる。デジタル信号BI
TS2が3ビットを含む場合、ラッチネットワーク620は、少なくとも3ビットなど、
含むことができる。ラッチネットワーク620の入力は、デジタル信号BITS1を受信
するように構成されることができる。従って、ラッチネットワーク620の入力は、DA
C610の入力に動作可能に結合されることができる。ラッチネットワーク620は、ま
た、クロック入力
を含むことができる。
【0084】
クロック入力
は、比較器552’の出力に動作可能に結合されることができる。
従って、ラッチネットワーク620は、比較器552の出力が、高から低にトグル切り替
えする場合、ラッチネットワーク620の入力へ、BITS1によって印加されたデジタ
ルビットを格納するように構成されることができる。
【0085】
デジタル信号BITS1は、デジタルビット信号のバスを含むことができる(例えば、
2ビット信号、3ビット信号、4ビット信号など)。検知動作中、デジタル信号BITS
1は、低から高デジタル値にスイープされることができる。従って、DAC610の出力
は、低ボルテージポテンシャルレベルから高ボルテージポテンシャルレベルにステップア
ップするボルテージ信号VREF1′ を提供することができる。
【0086】
図5A、5B、6A、及び6Bを一緒に参照すると、検知回路550’を含む仮想接地
検知回路500は、検知動作を実行することができる。VBL、CTRL1、及び VWL に対応す
図5Bのプロット560、562、及び564は、マルチレベル分極スキームと同様で
ある。しかし、B/L BIAS及びW/L BIASは、最も大きい強度及び負の配向
(例えば、-VCR2)を有する分極レベルに対応する臨界ボルテージポテンシャルを、選択
された強誘電性メモリセル106に印加するように選択されることができる。非限定的な
例によると、2ビット分極スキームにおいては、P4 (-PR2)分極レベルは、最も大きい強
度及び負の分極(P1 (+PR1)、P2 -PR1)、P3 (+PR2)、及び P4 (-PR2)を外れた)を有する
。従って、B/L BIAS及びW/L BIASは、選択された強誘電性メモリセル1
06に、臨界ボルテージポテンシャル-VCR2 を印加するように選択されることができる。
【0087】
臨界ボルテージポテンシャル-VCR2 が、選択された強誘電性メモリセル106に印加さ
れる時、選択される強誘電性メモリセル106は、選択された強誘電性メモリセル106
が、既に分極状態P4にあったのでないならば、分極状態P4 (-PR2)に切り替わることが
できる。従って、電荷ΔQ は、分極状態に変化がある場合、臨界ボルテージポテンシャル
-VCR2 が、選択された強誘電性メモリセル106に印加される時、選択された強誘電性メ
モリセル106から放出されることができる。選択された強誘電性メモリセル106から
放出される電荷ΔQの大きさは、強誘電性メモリセル106が、分極状態P1からP4 (ΔQ
P1)へ、分極状態P2からP4 (ΔQP2)へ、又は、分極状態P3からP4 (ΔQP3)へ、切り替
わるか否かに依存して、異なることができる。
【0088】
図5Bを参照して前述したように、検知回路550’の検知ノードSN1における電圧
変化ΔVSN1は、選択された強誘電性メモリセル106によって放出された任意の電荷ΔQ
の結果としてのビット線102の電圧変化ΔVBL よりも、CBL/CSN1のファクタだけ大きい
事ができる。検知ノードSN1の電圧変化ΔVSN1 は、分極状態P1 (+PR1)からP4 (-PR2)
への切り替えについて、ΔQP1/CSN1 、分極状態P2 (-PR1)から P4 (-PR2)への切り替えに
ついて、ΔQP2/CSN1、分極状態P3 (+PR2) から P4 (-PR2)への切り替えについて、ΔQP3/
CSN1、及び、分極状態がP4 (-PR2)に留まる場合には、変化なし、であることができる。
図6Bのプロット630は、臨界電圧-VCR2 が印加されたとき、選択されたメモリセル1
06があった可能性のある異なる分極状態P1、P2、P3、P4の夫々について、時点
t2において(臨界ボルテージポテンシャル-VCR2 が選択された強誘電性メモリセル10
6に印加されるとき)発生するVSN1 の変化を図示する。プロット630に図示されるよ
うに、分極状態P3からP4への切り替えは、VSN1 における最も大きな変化となる。P
1からP4への切り替えは、VSN1 の、より少ない変化となる。P2からP4への切り替
えは、VSN1の、更に少ない変化となる。もちろん、P4に留まることは、VSN1 に変化を
生じない。
【0089】
臨界電圧-VCR2 が選択された強誘電性メモリセル106に印加された後、デジタル信号
BITS1は、低から高にスイープされることができる。結果として、VREF1′ は、プロ
ット630に示されるように、ステップパターンを示すことができる。VREF1′ のステッ
プパターンの各ステップは、DAC610を駆動するBITS1の異なるデジタル値に関
連することができる。非限定的例によると、デジタル00は、第1のステップに関連する
ことができ、デジタル01は、第2のステップに関連することができ、デジタル10は、
第3のステップに関連することができ、デジタル11は、第4のステップに関連すること
ができる。VREF1′ のステップサイズが、VSN1 の異なる可能な電圧レベル間の距離(選
択された強誘電性メモリセル106の分極状態の変化に応答して、異なる電荷が放出され
るときの、VSN1 の異なる電圧差から帰結する)に略等しい限り、BITS1の異なるデ
ジタル信号(例えば、00、01、10、11)は、また、異なる分極状態P1、P2、
P3、P4に関連することができる(例えば、P4は、00に関連することができ、P2
は、01に関連することができ、P1は、10に関連することができ、及びP3は、11
に関連することができる)。
【0090】
プロット630に図示されるように、VREF1′ は、選択された強誘電性メモリセル10
6が、分極状態P4にあった場合、時点tP4において、VSN1 に交差することができる。ま
た、VREF1′ は、選択された強誘電性メモリセル106が、分極状態P2にあった場合、
時点tP2 において、VSN1 に交差することができる。更に、VREF1′ は、選択された強誘
電性メモリセル106が、分極状態P1にあった場合、時点tP1 において、VSN1 と交差
することができる。更に、VREF1′ は、選択された強誘電性メモリセル106が、分極状
態P3にあった場合、時点tP3 において、VSN1 に交差することができる。結果として、V
REF1′を VSN1と比較するように構成される、比較器552’の出力DATA1が、プロ
ット640に図示されるように、選択された強誘電性メモリセル106の分極状態に依存
して、異なる時点で、論理1から論理0にトグル切り替えする。
【0091】
比較器552’の出力DATA1が、論理0へトグル切り替えするとき、ラッチネット
ワーク620は、DAC610を駆動するデジタル信号BITS1(及び、拡張により、
VREF1′)と同一である、ラッチネットワーク620の入力においてアサートされるデジ
タル信号BITS1を格納することができる。従って、図6Bの例においては、選択され
た強誘電性メモリセル106の分極状態がP4であった場合、ラッチネットワーク620
は、00を格納するだろう。また、分極状態がP2の場合、ラッチネットワーク620は
、01を格納するだろう。分極状態がP1であった場合には、ラッチネットワーク620
は、10を格納するだろう。分極状態がP3であった場合には、ラッチネットワーク62
0は、11を格納するだろう。従って、臨界電圧-VCR2を印加し、デジタル信号BITS
1をスイープし、ラッチネットワーク620によって格納されているデータを読み込むこ
とにより、どのデータ状態に、選択された強誘電性メモリセル106があったかが判定さ
れることができる。
【0092】
もちろん、この検知動作は、選択された強誘電性メモリセル106が以前にあった分極
状態に関わらず、選択された強誘電性メモリセル106を分極状態P4に切り替える。従
って、選択された強誘電性メモリセル106に格納されていたデータを保持することが望
ましい場合、デジタル信号00、01、10、11に関連した分極状態は、対応する臨界
電圧VCR1、-VCR1、VCR2、-VCR2を印加することにより、選択された強誘電性メモリセル1
06に再印加されることができる。
【0093】
幾つかの実施形態においては、デジタル信号BITS1を低から高にスイープするので
はなく、デジタル信号BITS1は、むしろ、高から低にスイープされることができる。
【0094】
幾つかの実施形態においては、選択された強誘電性メモリセル106の異なる分極状態
に依存して、VSN1の差に略等しい基準電圧VREF1 のステップを用いるのではなく、ステッ
プは、VSN1の差よりも小さくあることができる。そのような実施形態においては、デジタ
ル信号BITS1は、強誘電性メモリセル106に格納されるよりも多くのビットを含む
ことができ、BITS1のビットの可能な組み合わせの幾つかのみが、強誘電性メモリセ
ル106の異なる分極状態に対応することができる。
【0095】
幾つかの実施形態においては、比較器552’は、むしろ、低から高又は高から低と線
形にスイープするアナログ基準電圧を、VSN1と比較することができ、アナログ基準電圧は
、アナログ−デジタル変換器に印加され、それから、アナログ電圧に対応するデジタル信
号をラッチネットワーク620に提供することができる。比較器552’の出力は、比較
器をトグル切り替えしたアナログ電圧の値に対応するデジタル値を格納するために、ラッ
チネットワーク620にクロックを与えることができる。この構成においては、デジタル
値は、図6A及び6Bについて議論した例と同様に、異なる分極状態に割り当てられるこ
とができる。
【0096】
幾つかの実施形態においては、VSN1 を検知するために、「平行」検知スキームが用い
られることができる。例えば、複数の比較器は、それぞれ、VSN1 を複数の異なる基準電
圧の異なる一つと比較するように構成されることができ、それぞれは、異なるデータ状態
00、01、10、11に対応するように選択されることができる。比較器の出力を解析
する(例えば、どの比較器がトグル切り替えするか観察する)ことにより、分極状態(及
び、従って、対応するデータ状態)が判定されることができる。他の検知回路構成は、ま
た、本開示の範囲内で考えられる。
【0097】
図7A及び7Bは、本開示の実施形態による、検知回路540’の実施形態を図示する
図7Aは、図5Aの仮想接地検知回路500の検知回路540を置き換えることができ
る検知回路540’の模式図である。図7Bは、図7Aの検知回路540’のボルテージ
ポテンシャルのプロット770、780を図示する。
【0098】
図5A及び7Aを一緒に参照すると、検知回路540’は、図6Aを参照して上記した
検知回路550’と相補的であることができる(つまり、検知回路550’の場合のよう
に、選択された強誘電性メモリセル106から放出された電荷ではなく、選択された強誘
電性メモリセルに吸収される電荷を検出するように構成されることができる)。検知回路
540’は、検知回路540’が、マルチレベル分極スキーム(例えば、分極状態P1、
P2、P3、P4、などが用いられることができる)において、分極変化から帰結する吸
収された電荷ΔQ を検出するように構成されることができること以外は、検知回路540
と同様とすることができる。本議論は、分極状態P1、P2、P3、及びP4を用いた(
それぞれ、分極レベル+PR1、-PR1、+PR2、及び -PR2、に対応する)2ビット検知スキー
ムをさすが、本開示は、そのようには限定されない。例えば、分極レベルP1、P2、P
3、P4、P5、及びP6を含む3ビットスキームが用いられることができ、強誘電性メ
モリセル106は、4ビットスキームまでなどが、強誘電性メモリセル106が、印加さ
れる異なる臨界電圧により、マルチレベル強誘電性状態を示す限り、用いられるがことが
できる。
【0099】
検知回路540’は、比較器542’、デジタル−アナログ変換器(DAC)750、
及びラッチネットワーク760を含むことができる。比較器542’の反転入力は、図5
Aの検知回路540の比較器542と同様に、検知ノードSN2に動作可能に結合される
ことができる。従って、比較器542’の反転入力は、図5Aのフォロワ回路534のト
ランジスタQ1のドレインに動作可能に結合されることができる。
【0100】
DAC750の入力は、デジタル信号BITS2(例えば、図4のバイアス回路410
から、メモリコントローラから、など)を受信するように構成されることができる。DA
C750の出力は、比較器542’の反転入力に動作可能に結合されることができる。
【0101】
ラッチネットワーク760は、複数のラッチを含むことができ、ラッチのそれぞれは、
デジタルビットを格納するように構成される。デジタル信号BITS2が、2ビットを含
む場合、ラッチネットワーク760は、少なくとも2つのラッチを含むことができる。デ
ジタル信号BITS2が、3ビットを含む場合、ラッチネットワーク760は、少なくと
も3ビットを含むことができる、などである。ラッチネットワーク760の入力は、デジ
タル信号BITS2を受信するように構成されることができる。従って、ラッチネットワ
ーク620の入力は、DAC750の入力に動作可能に結合されることができる。ラッチ
ネットワーク760は、また、クロック入力
を含むことができる。
【0102】
クロック入力
は、比較器542’の出力に動作可能に結合されることができる。
【0103】
従って、ラッチネットワーク760は、比較器542’の出力が高から低にトグル切り
替えされる場合、ラッチネットワーク760の入力に、BITS2によって印加されるデ
ジタルビットを格納するように構成されることができる。
【0104】
デジタル信号BITS2は、デジタルビット信号のバスを含むことができる(例えば、
2ビット信号、3ビット信号、4ビット信号など)。検知動作中、デジタル信号BITS
2は、高から低デジタル値へスイープされることができる。従って、DAC750の出力
は、高ボルテージポテンシャルレベルから低ボルテージポテンシャルレベルへステップダ
ウンする電圧信号VREF2′ を提供することができる。
【0105】
図5A、5C、7A、及び7Cを一緒に参照すると、検知回路540’を含む仮想接地
検知回路500は、検知動作を実行することができる。VBL、CTRL2、及び VWL に対応す
図5Cのプロット570、572、及び574は、マルチレベル分極スキームについて
同様である。しかし、B/L BIAS及びW/L BIASは、最も大きい強度と正の
配向(例えば、VCR2)を有する分極レベルに対応する臨界ボルテージポテンシャルを、選
択された強誘電性メモリセル106に印加するように選択されることができる。非限定的
な例によると、2ビット分極スキームにおいては、P3 (+PR2)分極レベルは、最も大きい
強度及び正の分極(P1(+PR1), P2 -PR1), P3 (+PR2), 及び P4 (-PR2)から外れて)を有
する。従って、B/L BIAS及びW/L Biasは、臨界ボルテージポテンシャル
VCR2図2A及び2B)を、選択された強誘電性メモリセル106に印加するように選
択されることができる。
【0106】
臨界ボルテージポテンシャルVCR2 が選択された強誘電性メモリセル106に印加され
るとき、選択された強誘電性メモリセル106が既に、分極状態P3にあったのではないな
らば、選択された強誘電性メモリセル106は、分極状態P3 (+PR2)に切り替わることが
できる。従って、分極状態に変化が在る場合には、臨界ボルテージポテンシャルVCR2
選択された強誘電性メモリセル106に印加されるとき、電荷ΔQ は、選択された強誘電
性メモリセル106に吸収されることができる。選択された強誘電性メモリセル106に
吸収される電荷ΔQの大きさは、強誘電性メモリセル106が、分極状態P1 から P3 (ΔQ
P1)へ切り替わるか、分極状態P2 から P3 (ΔQP2)へ切り替わるか、又は、分極状態P4 か
ら P3 (ΔQP4)へ切り替わるかに依存して、異なることができる。
【0107】
図5Cを参照して前述したように、検知回路540’の検知ノードSN2における電圧
変化ΔVSN2は、選択された強誘電性メモリセル106に吸収される任意の電荷ΔQ となる
、ビット線102の電圧変化ΔVBL と比較して、CBL/CSN2のファクタだけ変化することが
できる。検知ノードSN2における電圧の変化ΔVSN2 は、分極状態P1 (+PR1) から P3 (
+PR2)への切り替えについて、ΔQP1/CSN2 、分極状態P2 (-PR1) から P3 (+PR2)への切り
替えについて、ΔQP2/CSN2 、分極状態P4 (-PR2) から P3 (+PR2)への切り替えについて
、ΔQP4/CSN2とすることができ、分極状態がP3 (+PR2)に留まるならば、変化なしとする
ことができる。図7Bのプロット770は、臨界電圧VCR2 が印加されたときに、選択さ
れたメモリセル106があった異なる分極状態P1、P2、P3、P4のそれぞれについ
て、時点t2において発生する(臨界ボルテージポテンシャルVCR2 が、選択された強誘
電性メモリセル106に印加されるとき)、VSN2 の変化を図示する。プロット770に
図示されるように、分極状態P4 (-PR2) からP3(+PR2)への切り替えは、VSN2の最も大きい
変化となる。P2 (-PR1) から P3 (+PR2)への切り替えは、VSN2のより小さな変化となる。
P1(+PR1) から P3 (+PR2)への切り替えは、VSN2.の更に小さな変化となる。もちろん、P3
(+PR2)に留まることは、VSN2に変化をもたらさない。
【0108】
臨界電圧VCR2 が、選択された強誘電性メモリセル106に印加された後、デジタル信
号BITS2は、高から低にスイープされることができる。結果として、VREF2′ は、プ
ロット770に示されるように、ステップパターンを示すことができる。VREF2′ のステ
ップパターンにおける各ステップは、DAC610を駆動するBITS2の異なるデジタ
ル値に関連付けられることができる。非限定的例によれば、デジタル11は、第1のステ
ップに関連付けられることができ、デジタル10は、第2のステップに関連付けられるこ
とができ、デジタル01は、第3のステップに関連付けられることができ、デジタル00
は、第4のステップに関連付けられることができる。VREF2′ のステップサイズが、VSN2
の異なる可能な電圧レベル(選択された強誘電性メモリセル106の分極状態の変化に応
答して、異なる電荷が吸収される時、VSN2 の異なる電圧変化から帰結する)の間の距離
に略等しい限り、BITS2の異なるデジタル信号(例えば、00、01、10、11)
は、また、異なる分極状態P1、P2、P3、P4に関連付けられることができる(例え
ば、P3は、11に関連付けられることができ、P1は、10に関連付けられることがで
き、P2は、01に関連付けられることができ、及びP3は、00に関連付けられること
ができる)。
【0109】
プロット770に図示されるように、VREF2′ は、選択された強誘電性メモリセル10
6が、分極状態P3 (+PR2)にあった場合、時点tP3 においてVSN2 と交差することができる
。また、VREF2′は、選択された強誘電性メモリセル106が、分極状態P1 (+PR1)にあっ
た場合、時点tP1 においてVSN2 に交差することができる。更に、VREF2′ は、選択され
た強誘電性メモリセル106が、分極状態P2 (-PR1)にあった場合、時点tP2 においてVSN
2 と交差することができる。更に、VREF2′は、選択された強誘電性メモリセル106が
、分極状態P4 (+PR1)にあった場合、時点tP4 においてVSN2 と交差することができる。結
果として、VREF2′ を VSN2と比較するように構成される、比較器542’の出力DAT
A2は、プロット780に図示されるように、選択された強誘電性メモリセル106の分
極状態に依存して、異なる時点で、論理1から論理0にトグル切り替えする。
【0110】
比較器542’の出力DATA2が、論理0にトグル切り替えするとき、ラッチネット
ワーク760は、ラッチネットワーク760の入力にアサートされるデジタル信号BIT
S2を格納することができ、これは、DAC750(及び、拡張により、VREF2′)を駆
動するデジタル信号BITS2と同様である。従って、図7Bの例においては、選択され
た強誘電性メモリセル106の分極状態が、P3 (+PR2)であった場合、ラッチネットワー
ク760は、デジタル11を格納するだろう。また、分極状態が、P1 (+PR1)の場合、ラ
ッチネットワーク760は、デジタル10を格納するだろう。分極状態が、P2 (-PR1)で
あった場合、ラッチネットワーク760は、デジタル01を格納するだろう。分極状態が
、P4 (-PR2)であった場合、ラッチネットワーク760は、デジタル00を格納するだろ
う。従って、臨界電圧VCR2を印加し、デジタル信号BITS2をスイープし、及び、ラッ
チネットワーク760によって格納されたデータを読み込むことにより、選択された強誘
電性メモリセル106があった分極状態P1、P2、P3、P4が何であったかを判定す
ることができる。
【0111】
もちろん、この検知動作は、選択された強誘電性メモリセル106が以前にあった分極
状態に関わらず、選択された強誘電性メモリセル106を分極状態P3 (+PR2)に切り替え
る。従って、選択された強誘電性メモリセル106に格納されていたデータを維持するこ
とが望ましい場合、デジタル信号00、01、10、11に関連する検知された分極状態
は、対応する臨界電圧VCR1、-VCR1、VCR2、-VCR2を印加することにより、選択された強誘
電性メモリセル106に再印加されることができる。
【0112】
図8は、選択された強誘電性メモリセル106の検知動作を実行する方法の簡単化され
たフローチャート800である。図4、5A、6A、7A、及び8を一緒に参照すると、
動作810において、この方法は、分極状態において(例えば、分極レベル+PR1、-PR1
+PR2、-PR2、などにそれぞれ対応するP1、P2、P3、P4、などの一つ)、選択され
た強誘電性メモリセル106に動作可能に結合された導電線(例えば、ビット線102、
ワード線104)へ、第1のバイアスボルテージポテンシャル(例えば、B/L BIA
S’)にある仮想接地を提供することを含むことができる。
【0113】
動作820において、この方法は、選択された強誘電性メモリセル106に動作可能に
結合された他の導電線(例えば、ビット線102及びワード線104の他方)に、第2の
バイアスボルテージポテンシャル(たとえば、W/L BIAS)を印加することを含む
ことができる。第1のバイアスボルテージポテンシャルと第2のバイアスボルテージポテ
ンシャルは、選択された強誘電性メモリセル106に、臨界ボルテージポテンシャルVCR1
、-VCR1、VCR2、-VCR2、などを印加するように選択されることができる。
【0114】
動作830において、この方法は、選択された強誘電性メモリセル106が、他の分極
状態P1、P2、P3、P4(それぞれ、分極レベル+PR1、-PR1、+PR2、-PR2に対応する
)へ切り替わる場合、検知ノードキャパシタンスCSN1、CSN2を有する検知回路540、5
40’、550、550’の検知ノードSN1、SN2に導電線(例えば、102、10
4)を動作可能に結合することを含むことができる。
【0115】
動作840において、この方法は、選択された強誘電性メモリセル106の分極状態を
判定するために、検知ノードSN1、SN2におけるボルテージポテンシャルVSN1、VSN2
を基準ボルテージポテンシャルVREF1、VREF1′、VREF2、VREF2′ と比較することを含む
ことができる。
【0116】
動作850において、この方法は、選択された強誘電性メモリセル106が、他の分極
状態に切り替わる場合、選択された強誘電性メモリセル106を分極状態へと再プログラ
ミングすることを含むことができる。
【0117】
幾つかの実施形態においては、方法は、第1の分極状態における選択された強誘電性メ
モリセルに動作可能に結合される導電線に、第1のバイアスボルテージポテンシャルにお
ける仮想接地を提供することを含む。この方法は、また、選択された強誘電性メモリセル
に動作可能に結合された、他の導電線へ、バイアスボルテージポテンシャルを印加するこ
とを含む。第1のバイアスボルテージポテンシャルと第2のバイアスボルテージポテンシ
ャルは、選択された強誘電性メモリセルに、臨界電圧を印加することを選択される。この
方法は、また、強誘電性メモリセルが、第2の分極状態に切り替る場合、検知ノードキャ
パシタンスを有する検知回路の検知ノードに、導電線を動作可能に結合することを含む。
この方法は、更に、第1の分極状態を判定するために、基準ボルテージポテンシャルと、
検知ノードの検知ノードボルテージポテンシャルを比較することを含む。幾つかの実施形
態においては、この方法は、ラッチの判定された第1の分極状態に対応するデータを格納
し、検知動作が実行された後、第1の分極状態に選択された強誘電性メモリセルをリセッ
トすることを含む。幾つかの実施形態においては、この方法は、検知動作中、低ボルテー
ジポテンシャルから高ボルテージポテンシャルに、基準ボルテージポテンシャルをスイー
プすることを含む。幾つかの実施形態においては、基準ボルテージポテンシャルを、低ボ
ルテージポテンシャルから高ボルテージポテンシャルへとスイープすることは、低ボルテ
ージポテンシャルから高ボルテージポテンシャルへ、ステップパターンで、基準ボルテー
ジポテンシャルをスイープすることを含む。幾つかの実施形態においては、基準ボルテー
ジポテンシャルを、低ボルテージポテンシャルから高ボルテージポテンシャルへスイープ
することは、基準ボルテージポテンシャルを、低ボルテージポテンシャルから高ボルテー
ジポテンシャルへ線形的にスイープすることを含む。
【0118】
幾つかの実施形態においては、電子システムを動作する方法は、バイアス回路で、選択
された強誘電性メモリセルに動作可能に結合された導電線のペアを介して、強誘電性メモ
リセルのアレイの選択された強誘電性メモリセルに臨界ボルテージポテンシャルを、印加
することを含む。臨界ボルテージポテンシャルは、選択された強誘電性メモリセルに、第
1の分極状態から第2の分極状態へ切り替させることを選択される。この方法は、また、
選択された強誘電性メモリセルが、第1の分極状態から第2の分極状態へ切り替る場合、
導電線のペアの一つに動作可能に結合された仮想接地検知回路によって、選択された強誘
電性メモリセルに吸収される、及び、これから放出されるうちの少なくとも一方である電
荷を、検知ノードに放電することを含む。検知ノードは、導電線のペアの一つのキャパシ
タンスより小さい検知ノードキャパシタンスを有する。幾つかの実施形態においては、こ
の方法は、更に、検知ノードに放電される電荷を検出することに応答して、選択された強
誘電性メモリセルが、第1の分極状態にあったことを判定することを含むことができる。
幾つかの実施形態においては、この方法は、更に、検知ノードに於ける電荷が変化しない
ことを検出することに応答して、選択された強誘電性メモリセルが、第2の分極状態にあ
ったことを判定することを含むことができる。幾つかの実施形態においては、この方法は
、更に、検知ノードから放電される異なる電荷を検出することに応答して、選択された強
誘電性メモリセルが、第1の分極状態及び第2の分極状態とは異なる第3の分極状態にあ
ったことを判定することを含むことができる。
【0119】
図9は、図4の制御回路400を含むメモリデバイス910を含むコンピューティング
デバイス900の簡単化されたブロック図である。コンピューティングデバイス900は
、メモリデバイス910に動作可能に結合された処理回路920、1以上の入力デバイス
940及び1以上の出力デバイス950を含むことができる。メモリデバイス910は、
制御回路400に動作可能に結合されたメモリセル(例えば、図1の強誘電性メモリセル
106)のアレイ100を含むことができる。制御回路400は、本明細書で前述したよ
うに、仮想接地検知回路(VGSC)500を含むことができる。処理回路920は、ア
レイ100に格納されるコンピュータ読み取り可能な命令を実行するように構成されるこ
とができる。
【0120】
入力デバイス940は、キーボード、マウス、トラックパッド、マイク、タッチスクリ
ーン、他の入力デバイス、及び、それらの組み合わせを含むことができる。出力デバイス
950は、電子ディスプレイ(例えば、タッチスクリーン)、音響トランスデューサ、発
光ダイオード、他の出力デバイス、及びそれらの組み合わせを含むことができる。入力デ
バイス940と出力デバイスは、コンピューティングデバイス900のユーザが、コンピ
ューティングデバイスと相互作用できるように構成されることができる。
【0121】
幾つかの実施形態においては、コンピューティングデバイスは、メモリデバイスを含む
。メモリデバイスは、強誘電性メモリセルのアレイと、仮想接地検知回路を含む制御回路
とを含む。仮想接地検知回路は、強誘電性メモリセルのアレイの強誘電性メモリセルに動
作可能に結合するように構成される。仮想接地検知回路は、選択された強誘電性メモリセ
ルに動作可能に結合された導電線に、仮想接地を提供し、選択された強誘電性メモリセル
が、第1の分極状態から第2の分極状態へ切り替ることに応答して、検知回路の検知ノー
ドに導電線を選択的に放電するように構成される。検知ノードは、導電線のキャパシタン
スより小さい検知ノードキャパシタンスを有する。コンピューティングデバイスは、また
、メモリデバイスと動作可能に結合される処理回路を含む。処理回路は、メモリデバイス
のアレイに格納されるコンピュータ読み取り可能な命令を実行するように構成される。幾
つかの実施形態においては、コンピューティングデバイスは、処理回路と動作可能に結合
される少なくとも1つの入力デバイスと少なくとも1つの出力デバイスを含む。少なくと
も1つの入力デバイスと少なくとも1つの出力デバイスは、コンピューティングデバイス
のユーザが、コンピューティングデバイスと相互作用可能とするように構成される。
【0122】
ある例示的実施形態が、図面と関係して記述されたが、当業者は、本開示によって包含
される実施形態は、明示的に示され、本明細書で記述されたそれらの実施形態に限定され
ないことを認識し、理解するだろう。むしろ、本明細書で記述された実施形態への多くの
追加、削除、及び改変が、法的均等物を含む、以下に請求されるもののような、本開示に
よって包含される実施形態の範囲から離れることなく、なされ得る。更に、ある開示され
た実施形態からの特徴は、開示された他の実施形態の特徴と組み合わされることができ、
これは、依然、本開示に包含される。





図1
図2A
図2B
図3
図4
図5A
図5B
図5C
図6A
図6B
図7A
図7B
図8
図9