(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記許可手段は、当初設定されていた前記実行可能期間より短い期間を、実行を許可する前記過去イベントに対する新たな実行可能期間として設定する、請求項1に記載のゲームシステム。
【発明を実施するための形態】
【0013】
<実施形態>
以下、本発明の一実施形態に係るゲームシステムについて、図面を参照しつつ説明する。
【0014】
[システムの概要]
図1は、本実施形態に係るゲームシステム1の構成を示すブロック図である。
図1に示すように、ゲームシステム1は、サーバ装置2と、インターネットなどの通信ネットワーク4を介してサーバ装置2と通信する複数のゲーム装置3とを備える。
【0015】
各ゲーム装置3およびその各ユーザには、それぞれ異なるアカウント情報が付与されている。また、サーバ装置2には、ゲーム装置3のアカウントごとにゲームデータが管理されている。ゲーム装置3を使用するユーザが、ゲーム装置3においてゲームを開始する操作を行うことで、ゲーム装置3から自己のアカウントがサーバ装置2に送信される。そして、サーバ装置2が、受信したアカウントに対し所定の認証を行うことで、ユーザはゲームへログインする。その後、ログインしたユーザのゲーム装置3とサーバ装置2とが、ユーザの操作入力に応じて所定のタイミングで相互に通信し、相互に同期をとりながらゲームを進行させる。ユーザがゲーム装置3においてゲームを終了する操作を行うことで、ゲーム装置3とサーバ装置2との通信は切断され、ユーザはゲームからログアウトする。
【0016】
本実施形態で説明されるゲームでは、1日毎にログインした見返りとしてユーザに特典が付与される。この特典は、ログインボーナスと呼ばれる。特典は、例えば、ゲーム内で使用できるキャラクタ、武器、アイテム、ポイント、仮想通貨、あるいは、ゲームを有利に進めるための様々なゲーム要素などがある。
【0017】
また、本実施形態で説明されるゲームには、抽選イベントやクエストなどのゲームイベントが用意されている。ゲームイベントを実行したユーザには、ゲームイベントに応じた特典が付与される。このようなゲームイベントの中には、ある一定の期間にのみユーザの実行を可能にする期間限定のイベントが含まれる。以下、このような実行可能期間に限りのあるゲームイベントを、「期間限定イベント」と呼ぶ。
【0018】
期間限定イベントは、例えばサーバ装置2を管理するゲーム運営者により設定される。期間限定イベントでは、通常のイベント(例えば、実行可能期間に限りがなく、ユーザがいつでも実行可能なイベント)では付与されない特別な特典がユーザに付与されることがある。このような特別な特典は、希少であり、この特典を所有したユーザがゲームの進行を有利に進めることを可能にすることがある。
【0019】
[サーバ装置のハードウェア構成]
図1を参照して、サーバ装置2のハードウェア構成について説明する。
【0020】
サーバ装置2は、各ゲーム装置3(アカウント)のゲームデータを管理する。また、各ゲーム装置3と所定のタイミングで相互に通信し、各ゲーム装置3にてユーザがプレイするゲームを進行させる。
【0021】
サーバ装置2は、制御部20を備える。制御部20は、例えばCPU(Central Processing Unit)であり、サーバ装置2の動作を制御する。制御部20には、バス20aを介して記憶部21および通信I/F部22が、それぞれ接続されている。
【0022】
記憶部21は、例えば、大容量記録媒体であるHDD(Hard Disk Drive)、マスクROMまたはPROMなどの半導体メモリであるROM(Read Only Memory)、および、DRAMまたはSRAMなどから成るRAM(Random Access Memory)で構成される。記憶部21は、制御部20の制御に必要な各種プログラムおよびデータを記憶する。また、記憶部21は、ログイン情報21a、イベント情報21b、報酬情報21cおよび未付与情報21dを記憶する。ログイン情報21a、イベント情報21b、報酬情報21cおよび未付与情報21dについての詳細は、後述する。
【0023】
通信I/F部22は、インターネットまたはLANなどの通信ネットワーク4に対してサーバ装置2を接続するインタフェースである。サーバ装置2は、通信I/F部22を介して、ゲーム装置3との間で、データの送受信を行う。
【0024】
[ゲーム装置のハードウェア構成]
次に、ゲーム装置3のハードウェア構成について説明する。ゲーム装置3は、ユーザによる操作入力に応じてゲームを進行させるコンピュータである。ゲーム装置3は、例えば、多機能携帯電話(スマートフォン)などの携帯端末装置である。
【0025】
ゲーム装置3は、制御部30を備える。制御部30は、例えばCPUであり、ゲーム装置3の動作を制御する。制御部30には、バス30aを介して、タッチスクリーン31、記憶部32、音響出力部33、および通信I/F部34が、それぞれ接続されている。
【0026】
タッチスクリーン31は、ユーザによるゲームを行うための操作を受け付けるとともに、ゲーム画像を表示する。すなわち、タッチスクリーン31は、ユーザの操作に対応した操作情報を制御部30に入力する入力装置として機能するとともに、制御部30の制御に従ってゲームの画像などを表示する表示装置としても機能する。
【0027】
記憶部32は、例えば、大容量記録媒体であるHDD、マスクROMまたはPROMなどの半導体メモリであるROM、および、DRAMまたはSRAMなどから成るRAMで構成される。記憶部32には、通信ネットワーク4などを介して外部からダウンロードしたゲームプログラムおよびゲームデータが記憶されている。
【0028】
音響出力部33は、制御部30の制御に従って、ゲームの進行に応じたゲーム音声を出力する装置である。
【0029】
通信I/F部34は、インターネットまたはLANなどの通信ネットワーク4に対してゲーム装置3を接続するインタフェースである。ゲーム装置3は、通信I/F部34を介して、他のゲーム装置3との間で、およびサーバ装置2との間で、データの送受信を行う。
【0030】
[サーバ装置の機能的構成]
図1には、サーバ装置2の制御部20の機能的構成が示される。サーバ装置2の制御部20は、記憶部21に記憶された各種プログラムを実行することにより、ログイン記録手段41、イベント記録手段42、抽出手段43、許可手段44、イベント実行手段45、報酬記録手段46、および報酬付与手段47として機能する。
【0031】
ログイン記録手段41は、各ゲーム装置3と関連付けられたログイン情報21aを記憶部21に記録する。ログイン情報21aは、ユーザがゲームへログインした日時を示す情報およびユーザがゲームからログアウトした日時を示す情報を含む。すなわち、ログイン情報21aは、ユーザがゲームへログインしたログイン日とログインしなかった未ログイン日を特定することを可能にする情報である。また、ログイン情報21aは、ユーザが現時点より前にゲームへログインした最終の日である最終ログイン日を特定することも可能にする情報である。
【0032】
イベント記録手段42は、期間限定イベントに関するイベント情報21bを、記憶部21に記録する。イベント情報21bには、期間限定イベントの実行可能期間、期間限定イベントの実行が許可されるためにユーザに課せられる条件、および期間限定イベントにて付与される特典(報酬)などの情報が含まれる。期間限定イベントにて付与される特典の情報には、期間限定イベントの実行結果に応じた特典の情報も含まれる。イベント記録手段42は、例えば、サーバ装置2がゲーム運営者により直接操作される、あるいは別のコンピュータを用いてアクセスされることにより、イベント情報21bを記録する。
【0033】
また、記憶部21に記憶されたイベント情報21bには、期間限定イベントのうち、現時点で実行可能期間中にある期間限定イベントだけでなく、既に実行可能期間を過ぎた期間限定イベントの情報が含まれる。すなわち、イベント情報21bには、その情報に対応する期間限定イベントの実行可能期間が過ぎた後も、実行可能期間を過ぎた日から一定の期間(例えば3カ月)記憶部21に記憶されている。実行可能期間を過ぎた日から一定の期間が経過した期間限定イベントに対応するイベント情報21bは、例えばゲーム運営者により記憶部21から削除される。
【0034】
抽出手段43は、ユーザがゲームへログインしたときに、ログイン情報21aおよびイベント情報21bに基づき、最終ログイン日より後に開始され、かつ、実行可能期間を過ぎたイベント(以下、「過去イベント」と呼ぶ。)を抽出する。
【0035】
許可手段44は、ユーザに対し期間限定イベントの実行を許可する。
【0036】
具体的には、許可手段44は、実行可能期間中にあるイベント(以下、「現在イベント」と呼ぶ。)について、その実行可能期間中にログインし、かつ、第1許可条件を満たしたユーザに対して、実行を許可する。
【0037】
実行可能期間中の実行が許可されるためにユーザに課せられた第1許可条件は、ゲームイベントに応じて異なる。第1許可条件には、例えば、ユーザが所有する所定のアイテムを一定量消費すること、ユーザがゲームを進行させることで積み上げる値(レベル、ランク)が一定値以上であること、ユーザが操作するキャラクタ(プレイヤキャラクタ)が所定の装備を備えていること、プレイヤキャラクタに設定された所定の状態値を一定値消費することなどがある。
【0038】
また、許可手段44は、抽出手段43により過去イベントが抽出されたユーザである特定ユーザに対しては、当該特定ユーザが第2許可条件を満たした場合に過去イベントの実行を許可する。過去イベントの実行が許可されるために特定ユーザに課せられる第2許可条件も、第1許可条件と同様、ゲームイベントに応じて異なる。ただし、第2許可条件は、その過去イベントが実行可能期間を過ぎる前に課せられていた第1許可条件とは異なる条件となっている。
【0039】
本実施形態では、第2許可条件は、ユーザにとって第1許可条件と比べて厳しい制約となるよう設定されている。第2許可条件が第1許可条件と比べて厳しいとは、例えば、第1および第2許可条件の関係が、下記(i)〜(v)のような関係にあることが例示される。
(i) 第1許可条件は、ユーザが所有する所定のアイテムを10個消費することであり、第2許可条件は、ユーザが所有する所定のアイテムを20個消費することである。
(ii) 第1許可条件は、ユーザがゲームを進行させることで積み上げるレベルが10以上であることであり、第2許可条件は、ユーザがゲームを進行させることで積み上げるレベルが15以上であることである。
(iii) 第1許可条件は、プレイヤキャラクタが所定の装備を備えていることであり、第2許可条件は、プレイヤキャラクタが所定の装備に加えてさらに別の装備を備えていることである。
(iv) 第1許可条件は、プレイヤキャラクタに設定された所定の状態値を50消費することであり、第2許可条件は、プレイヤキャラクタに設定された所定の状態値を80消費することである。
(v) 第1許可条件は、ユーザが所有する第1アイテムを10個消費することであり、第2許可条件は、第1アイテムより希少価値の高い第2アイテムを10個消費することである。
【0040】
イベント実行手段45は、ゲーム装置3から受信したゲームイベントの実行要求に基づき、ゲームイベントを実行する。
【0041】
報酬記録手段46および報酬付与手段47は、上述したログインボーナスに関連する。報酬記録手段46は、日付と関連付けられた報酬情報21cを、記憶部21に記録する。報酬付与手段47は、第1報酬付与手段47aと第2報酬付与手段47bを含む。第1報酬付与手段47aは、ユーザがゲームにログインしたときに、報酬情報21cに基づき、ログインした日付に関連した報酬であるログインボーナスを1日につき1回ユーザに付与する。
【0042】
第2報酬付与手段47bは、所定の期間におけるログイン日の割合が所定値以上であるときに、ログイン情報21a、報酬情報21cおよび未付与情報21dに基づき、過去の未ログイン日に関連した報酬をユーザに付与する。本実施形態では、第2報酬付与手段47bは、ユーザがゲームに所定の期間において連続でログインしたときに、ログイン情報21a、報酬情報21cおよび未付与情報21dに基づき、過去の未ログイン日に関連した報酬をユーザに付与する。
【0043】
過去の未ログイン日に関連した報酬とは、その未ログイン日にユーザがゲームにログインしていた場合、第1報酬付与手段47aによりユーザに付与されることになっていたログインボーナスである。言い換えれば、過去の未ログイン日に関連した報酬とは、ユーザが過去に取りこぼしたログインボーナスである。すなわち、第2報酬付与手段47bは、ユーザがゲームに所定の期間連続でログインしたときに、過去にユーザが取りこぼしたログインボーナスをそのユーザに付与する。
【0044】
また、第2報酬付与手段47bは、過去の未ログイン日に関連した報酬をユーザに付与するときに、記憶部21に記憶された未付与情報21dを更新する。未付与情報21dは、過去の未ログイン日に関連した報酬のうち、第2報酬付与手段47bによりユーザに付与された未ログイン日の報酬と、第2報酬付与手段47bによりまだ付与されていない未ログイン日の報酬とを識別するための情報である。
【0045】
すなわち、第2報酬付与手段47bは、未付与情報21dに基づき、その第2報酬付与手段47bによりまだ付与されていない未ログイン日の報酬を特定し、その中から、ユーザがゲームに所定の期間連続でログインしたときに付与する未ログイン日の報酬を決定する。そして、第2報酬付与手段47bは、特定した過去の未ログイン日に関連した報酬をユーザに付与するときに、その未ログイン日に関連した報酬が、まだ付与されていない報酬から既に付与した報酬に変更するよう、未付与情報21dを更新する。
【0046】
[ゲーム装置の機能的構成]
また、
図1には、ゲーム装置3の制御部30の機能的構成が示される。ゲーム装置3の制御部30は、記憶部32に記憶されたゲームプログラムを実行することにより、ログイン要求手段51、表示制御手段52、およびイベント実行要求手段53として機能する。
【0047】
ログイン要求手段51は、ユーザによるタッチスクリーン31に対する操作に応じて、サーバ装置2へログイン要求を送信する。本実施形態では、所定のアプリケーションソフトウェアを起動すると、ゲーム装置3からサーバ装置2にログイン要求を送る。
【0048】
表示制御手段52は、タッチスクリーン31に表示されるゲーム画面を制御する。例えば、表示制御手段52は、ユーザによるタッチスクリーン31に対する操作やゲームの進行状況に応じて、タッチスクリーン31に表示されるゲーム画像を切り替えたり、ゲームへログインしたタイミングで、タッチスクリーン31に所定のゲーム画像を表示したりする。
【0049】
イベント実行要求手段53は、ユーザによるタッチスクリーン31に対する操作に応じて、サーバ装置2へイベント実行要求を送信する。
【0050】
[過去イベント実行許可処理]
次に、ユーザに対して過去イベントの実行を許可する処理(以下、「過去イベント実行許可処理」と呼ぶ。)について、
図2を参照して説明する。
【0051】
図2は、過去イベント実行許可処理の流れを示すフローチャートである。過去イベント実行許可処理は、ユーザによるゲームへのログインに関連するログイン処理を実行することにより開始される。具体的には、ユーザがゲーム装置3に対して、ゲームのアプリケーションソフトウェアを起動すると、ゲーム装置3のログイン要求手段51がサーバ装置2にログイン要求を送る。サーバ装置2の制御部30は、ログイン要求に基づきログイン処理を実行する(ステップS1)。
【0052】
ログイン処理では、サーバ装置2の制御部30が、受信したログイン要求に含まれるアカウント情報に基づき所定の認証を行う。また、ログイン記録手段41は、ログインした日時に関する情報をログイン情報21aとして記憶部21に記録する。
【0053】
ログイン処理を実行した後に、抽出手段43は、ログイン情報21aおよびイベント情報21bに基づき、過去イベント、すなわち、最終ログイン日より後に開始されかつ実行可能期間を過ぎたイベントを抽出する(ステップS2)。
【0054】
許可手段44は、過去イベントが抽出された特定のユーザに対し、過去イベントの実行を許可し(ステップS3)、過去イベント実行許可処理を終了する。
【0055】
許可手段44が過去イベントの実行を許可する態様は、実行許可対象である過去イベントごとに異なる。以下では、過去イベント実行許可処理の具体例について、
図3〜
図5を用いて説明する。
【0056】
(過去イベント実行許可処理の具体例)
図3は、あるユーザのゲームへのログイン状況およびゲームイベントのスケジュールの一例を示した模式図である。
図3には、このユーザは、3月18日から4月30日までの期間でゲームへログインしていなかったことが示されている。また、
図3には、ゲーム内の期間限定イベントとして、3月中を実行可能期間とする「3月抽選イベント」、4月中を実行可能期間とする「4月抽選イベント」、および5月中を実行可能期間とする「5月抽選イベント」が用意されていたことが示されている。
【0057】
「3月抽選イベント」、「4月抽選イベント」および「5月抽選イベント」は、各イベントに応じて設定された複数種類の特典の中から1つまたは複数の特典を抽選してユーザに付与するイベントである。「3月抽選イベント」、「4月抽選イベント」および「5月抽選イベント」には、それぞれ、実行可能期間中の実行が許可されるための第1許可条件として、各イベントを実行するためのアイテム(以下、「イベント用アイテム」と呼ぶ。)を1個消費することがユーザに課せられている。本具体例では、「3月抽選イベント」、「4月抽選イベント」および「5月抽選イベント」のイベント用アイテムは、それぞれ「3月メダル」、「4月メダル」および「5月メダル」であるものとして説明する。
【0058】
イベント用アイテムは、特定の期間限定イベントにのみ利用できるものであってもよいし、期間限定イベント以外の使い道があってもよい。この具体例では、イベント用アイテムが、各イベントの実行可能期間中に、ログインボーナスとしてユーザに付与される場合について説明する。
【0059】
図4は、ゲーム装置3のタッチスクリーン31に表示されるログインボーナス予定画面P1の一例である。
図4のログインボーナス予定画面P1には、第1報酬付与手段47aにより付与される4月のログインボーナス予定表の一例が示されている。
図4のログインボーナス予定画面P1には、4月の日付が表形式で示されており、各日付に対応する枠内に、その日にログインすることで第1報酬付与手段47aにより付与されるログインボーナスの内容を示すマークが示されている。4月のログインボーナスとしては、「4月抽選イベント」にのみ利用できるイベント用アイテム(ここでは、「4月メダル」)M1と、それ以外の汎用アイテム(ここでは、「汎用メダル」)M2とが設定されている。このような条件の下、3月18日から4月30日までの期間でゲームへログインしていなかったこのユーザが、5月1日にログインしたときの過去イベント実行許可処理を説明する。
【0060】
ユーザの操作入力に応じてゲーム装置3のログイン要求手段51が、サーバ装置2にログイン要求を送ると、サーバ装置2の制御部30が所定の認証を行い、ログイン記録手段41は、ログイン情報21aを記憶部21に記録する(
図2のステップS1参照)。抽出手段43は、過去に記憶されたログイン情報21aから、このユーザの最終ログイン日が3月17日であることを特定する。また、抽出手段43は、このユーザの最終ログイン日である3月17日より後に開始されかつ実行可能期間を過ぎたイベント(ここでは、「4月抽選イベント」)を特定し、過去イベントとして抽出する(
図2のステップS2参照)。
【0061】
次に、許可手段44は、このユーザに対し、過去イベントとして抽出された「4月抽選イベント」の実行を許可する(
図2のステップS3参照)。具体的には、許可手段44は、最終ログイン日から現時点までのログインしていなかった期間(3月18日から4月30日まで)にログインボーナスとして付与された「4月抽選イベント」を実行するためのイベント用アイテムM1をユーザに付与する。
図4の例を用いて説明すれば、許可手段44は、4月のログインボーナスとして設定された6個の「4月抽選イベント」用のイベント用アイテム(4月メダル)M1をユーザに付与する。
【0062】
さらに、許可手段44は、このユーザのゲーム装置3に、抽出された過去イベントの実行を可能にするための許可情報を送信する。ゲーム装置3の表示制御手段52は、サーバ装置2の許可手段44から送られた許可情報に基づき、抽出された過去イベントを実行するための選択を可能にするイベント選択画面をタッチスクリーン31に表示する。
【0063】
図5は、ゲーム装置3のタッチスクリーン31に表示されたイベント選択画面P2の一例を示す図である。イベント選択画面P2では、実行するイベントをユーザが選択するための画面である。イベント選択画面P2には、抽出された過去イベントの実行が許可されたことをユーザに提示する提示ウィンドウW1が表示される。また、イベント選択画面P2には、ユーザの操作入力に応じて選択可能な2つの選択ウィンドウW2,W3が表示される。選択ウィンドウW2は、抽出された過去イベントである「4月抽選イベント」を選択することを可能にする。選択ウィンドウW3は、現在イベントである「5月抽選イベント」を選択することを可能にする。ユーザによりタッチスクリーン31に対し操作入力されることにより、これら選択ウィンドウW2,W3のいずれかが選択され、そのイベントの実行が選択されると、イベント実行要求手段53は、選択されたイベントの実行を要求するイベント実行要求をサーバ装置2へ送信する。
【0064】
サーバ装置2では、イベント実行手段45が、要求されたゲームイベントを実行する。具体的には、イベント実行手段45は、要求された抽選イベントに応じて設定された複数種類の特典の中から1つの特典を抽選する抽選処理を実行する。イベント実行手段45は、抽選結果に基づき、そのイベントを要求したユーザのゲームデータを更新するとともに、抽選結果をゲーム装置3へ送信する。
【0065】
また、許可手段44は、このユーザのゲーム装置3に、抽出された過去イベントの実行を許可した最初の日から一定の期間を、抽出された過去イベントの新たな実行可能期間として設定する。許可手段44は、抽出された過去イベントに対し新たに設定される実行可能期間(図例では、5月1日から5月7日までの7日間)について、その過去イベントについて当初設定されていた実行可能期間(4月1日から4月30日までの30日)より短い期間に設定する。許可手段44がゲーム装置3へ送る許可情報には、過去イベントに対し新たに設定した実行可能期間に関する情報が含まれており、
図5に示すように、ゲーム装置3の表示制御手段52は、許可情報に基づき、抽出された過去イベントを実行できる期間をユーザに提示する。
【0066】
また、許可手段44は、過去イベントである「4月抽選イベント」については、過去イベントについて実行可能期間中の実行が許可されるためにユーザに課せられた第1許可条件と異なる第2許可条件を特定ユーザが満たした場合に実行を許可する。
図5に示した例では、許可手段44は、「4月抽選イベント」については、「イベント用アイテムを1個消費する」という第1許可条件と異なる「イベント用アイテムを2個消費する」という第2許可条件をこのユーザが満たした場合に実行を許可する。このように、許可手段44がゲーム装置3へ送る許可情報には、過去イベントに新たに設定される実行可能期間に関する情報とは別に、少なくとも第2許可条件が含まれる。
【0067】
[第2報酬付与処理]
次に、第2報酬付与手段47bによる第2報酬付与処理について、
図6を参照して説明する。
【0068】
図6は、第2報酬付与処理の流れを示すフローチャートである。第2報酬付与処理は、ユーザによるゲームへのログインに関連するログイン処理を実行することにより開始される。具体的には、ユーザがゲーム装置3に対して、ゲームのアプリケーションソフトウェアを起動すると、ゲーム装置3のログイン要求手段51がサーバ装置2にログイン要求を送る。サーバ装置2の制御部30は、ログイン要求に基づきログイン処理を実行する(ステップT1)。
【0069】
ログイン処理では、サーバ装置2の制御部30が、受信したログイン要求に含まれるアカウント情報に基づき所定の認証を行う。また、ログイン記録手段41は、ログインした日時に関する情報をログイン情報21aとして記憶部21に記録する。
【0070】
ログイン処理を実行した後に、第2報酬付与手段47bは、記憶部21に記憶されたログイン情報21aに基づき、ユーザがゲームに所定の期間連続でログインしたか否かを判定する(ステップT2)。
【0071】
第2報酬付与手段47bは、ユーザがゲームに所定の期間連続でログインしたと判定した場合には(ステップT2:YES)、記憶部21に記憶されたログイン情報21aおよび報酬情報21cに基づき、過去の未ログイン日に関連した報酬をユーザに付与する(ステップT3)。ステップT3のあと、またはステップT2でユーザがゲームに所定の期間連続でログインしていないと判定した場合(ステップT2:NO)、第2報酬付与処理を終了する。
【0072】
第2報酬付与処理におけるステップT2での判定方法やステップT3での報酬の付与方法は、ゲームに応じて異なる。以下では、第2報酬付与処理について、
図7〜
図9を用いて例を挙げながら説明する。
【0073】
(第2報酬付与処理の具体例1)
まず、第2報酬付与処理の具体例1について、
図7および
図8を用いて説明する。具体例1では、第2報酬付与手段47bは、ユーザがゲームに1月から12月までの暦の月のいずれかの月に連続でログインしたときに、ログイン情報21aおよび報酬情報21cに基づき、連続してログインした月の前の月における未ログイン日に関連した報酬をユーザに付与する。
【0074】
図7は、あるユーザのゲームへのログイン状況の一例を示した模式図である。
図7には、このユーザが9月9日、13日、22日にゲームへログインしていなかったことが示されている。
【0075】
図8は、
図7に示すログイン状況のユーザが、10月1日にログインしたときにタッチスクリーン31に表示される第2報酬告知画面P3の一例を示す図である。第2報酬告知画面P3は、9月にログインしなかったことにより取りこぼしたログインボーナスを、所定の条件を満たすことで回収することができることをユーザに告知する画面である。具体的に、第2報酬告知画面P3は、ユーザがゲームに10月に連続で(すなわち、10月1日から10月31日まで連続で)ログインしたときに、9月における未ログイン日に関連した報酬を一度にユーザに付与することを告知する。なお、第2報酬告知画面P3には、9月のログインボーナス取得状況が表示されている。
【0076】
このように、具体例1では、第2報酬付与処理により報酬が付与されることを、ユーザに予め告知する。具体的には、第2報酬付与手段47bが、ゲーム装置3へ告知情報を送信し、ゲーム装置3の表示制御手段52が、告知情報に基づき、タッチスクリーン31に第2報酬告知画面P3を表示する。
【0077】
第2報酬付与手段47bからゲーム装置3への告知情報の送信は、ユーザが第2報酬付与手段47bにより設定された期間の途中において連続ログインを行なっている間(つまり、ユーザが第2報酬付与手段47bにより報酬を付与される可能性がある間)は、ユーザがゲームへログインするたびに毎回行われる。そして、ユーザのゲームへの連続ログインが途切れ、第2報酬付与手段47bにより報酬が付与される可能性がなくなったあとは、第2報酬付与手段47bは、告知情報をゲーム装置3へ送信しない。すなわち、
図7および
図8の例を用いて説明すれば、10月に未ログイン日が発生した場合、それより後にユーザが10月中にゲームへログインしても、第2報酬付与手段47bは告知情報をゲーム装置3へ送信せず、表示制御手段52は、タッチスクリーン31に第2報酬告知画面P3を表示しない。
【0078】
ユーザが第2報酬告知画面P3を参照し、10月の全ての日にログインした場合、言い換えれば10月31日に10月の連続ログインを達成した場合、第2報酬付与手段47bは、記憶部21に記憶されたログイン情報21aに基づき、ユーザがゲームに10月に連続でログインしたと判定する。そして、第2報酬付与手段47bは、その報酬(
図8の例では、特別ボーナス)として、前の月である9月の未ログイン日(9月9日、13日、22日)に関連した報酬をユーザに付与する。
【0079】
(第2報酬付与処理の具体例2)
次に、具体例1とは異なる第2報酬付与処理の具体例2について、
図7および
図9を用いて説明する。具体例2では、第2報酬付与手段47bは、ユーザがゲームに予め設定された日数(設定日数)において連続でログインしたときに、ログイン情報21a、報酬情報21cおよび未付与情報21dに基づき、連続してログインした期間の開始日である連続ログイン開始日より前の期間における未ログイン日に関連した報酬をユーザに付与する。ここでは、設定日数は6日間であり、第2報酬付与手段47bが、ユーザがゲームに6日間連続でログインしたときに、連続ログイン開始日の前の月における未ログイン日に関連した報酬をユーザに付与する場合を説明する。
【0080】
図9(A)は、
図7に示すログイン状況のユーザが、10月1日にログインしたときにタッチスクリーン31に表示されるログインボーナス予定表の一例を示す図である。具体例2のログインボーナス予定表は、第1報酬付与手段47aがユーザにログインボーナスを付与するタイミングで、ゲーム装置3の表示制御手段52がタッチスクリーン31に表示する。ログインボーナス予定表には、日付とそれぞれ関連付けられた通常報酬枠C1〜C7および特別報酬枠D1,D2が含まれる。
【0081】
通常報酬枠C1〜C7内のマークは、関連する日付にログインすることにより第1報酬付与手段47aによって付与された、または付与される予定であるログインボーナスの内容を示す。
図9(A)に示す例では、ログインした日の通常報酬枠C1およびログインした日よりあとの所定の日数分(図例では、6日分)の報酬枠C2〜C7が示される。
【0082】
特別報酬枠D1,D2内のマークは、現時点から所定の日数だけ連続でログインすることにより第2報酬付与手段47bによって付与されるログインボーナスの内容を示す。
図9(A)に示す例では、10月6日までの残り5日間連続でログインした場合に、9月9日に取りこぼしたログインボーナスが第2報酬付与手段47bによりユーザに付与されることが示されている。また、
図9(A)に示す例では、さらに次の日の10月7日にユーザがゲームへログインすると、9月13日に取りこぼしたログインボーナスが付与されることが示されている。
【0083】
図9(B)は、ログインした10月1日の次の日の10月2日にユーザがログインしたときのログインボーナス予定表の一例を示す図である。残り4日間連続でログインすることにより、9月9日に取りこぼしたログインボーナスが第2報酬付与手段47bにより付与されることが示されている。
【0084】
図9(C)は、ログインしなかった10月4日の次の日の10月5日にユーザがログインしたときのログインボーナス予定表の一例を示す図である。10月4日にログインしなかったことでユーザの連続ログインが途切れると、9月9日の取りこぼし分のログインボーナスは、10月6日との関連付けが解除され、新たに10月10日に関連付けられる。すなわち、9月9日の取りこぼし分のログインボーナスが付与される条件はリセットされ、9月9日の取りこぼし分のログインボーナスは、10月5日から10月10日まで6日間連続でユーザがゲームへログインすることで、第2報酬付与手段47bによりユーザに付与される。
【0085】
このように、具体例2では、ユーザがゲームへログインしたときに、第2報酬付与処理により報酬が付与されることを、ユーザに予め告知する。このようなログインボーナス予定表は、第2報酬付与手段47bがゲーム装置3へ送る報酬情報21cおよび未付与情報21dに基づき、ゲーム装置3の表示制御手段52がタッチスクリーン31に表示する。
【0086】
以上をまとめると、本実施形態に係るゲームシステム1は、ユーザによる操作入力に応じてゲームを進行させるゲーム装置3(コンピュータ)と、記憶部21を有するサーバ装置2(サーバシステム)と、を備えるゲームシステム1であって、ユーザが現時点より前にゲームへログインした最終の日である最終ログイン日に関する情報を含むログイン情報21aを、記憶部21に記録するログイン記録手段41、実行可能期間に限りのあるゲームイベントであって、現時点で実行可能期間中にあるイベントおよび既に実行可能期間を過ぎたイベントを含むゲームイベントに関するイベント情報を、記憶部に記録するイベント記録手段、ユーザがゲームへログインしたときに、ログイン情報およびイベント情報に基づき、最終ログイン日より後に開始され、かつ、実行可能期間を過ぎたイベントである過去イベントを抽出する抽出手段、および、過去イベントが抽出されたユーザである特定ユーザに対し、過去イベントの実行を許可する許可手段、を備えるゲームシステムである。
【0087】
本実施形態のゲームシステム1によれば、許可手段44が、過去イベントについて実行可能期間中の実行が許可されるためにユーザに課せられた第1許可条件と異なる第2許可条件(例えば第1許可条件と比べて厳しい第2許可条件)を特定ユーザが満たした場合に実行を許可するため、過去イベントは現在イベントよりも実行を許可されにくくすることができる。これにより、実行可能期間中にログインしていたユーザと実行可能期間を過ぎてログインしたユーザとの間の平等性を調整することができる。
【0088】
また、本実施形態のゲームシステム1によれば、許可手段44は、過去イベントについては、実行可能期間を過ぎた後であっても、過去イベントのイベント用アイテムを特定ユーザに付与する。このため、このゲームシステム1では、イベント用アイテムが必要な過去イベントに対しても、その過去イベント中にログインしなかったユーザが実行することを可能にする。
【0089】
また、本実施形態に係るゲームシステム1は、ユーザによる操作入力に応じてゲームを進行させるコンピュータと、記憶部を有するサーバシステムと、を備えるゲームシステムであって、日付と関連付けられた報酬情報を、記憶部21に記録する報酬記録手段、ユーザがゲームにログインしたときに、報酬情報に基づき、ログインした日付に関連した報酬をユーザに付与する第1報酬付与手段、ユーザがログインしたログイン日とログインしなかった未ログイン日に関するログイン情報を、記憶部に記録するログイン記録手段、ユーザがゲームに所定の期間連続でログインしたときに、ログイン情報および報酬情報に基づき、過去の未ログイン日に関連した報酬をユーザに付与する第2報酬付与手段、を備える。
【0090】
本実施形態のゲームシステム1によれば、ユーザがゲームへログインできず、その日にもらうはずの報酬(すなわち、ログインボーナス)を取りこぼした場合でも、その後、所定期間連続でログインすることにより、取りこぼした報酬を取得することができる。このため、ログインボーナスの取りこぼしによって、ユーザがゲームを再プレイする意欲を失ってしまうのを抑えることができる。
【0091】
<その他の実施形態>
本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変形が可能である。
【0092】
例えば、上記実施形態で説明した制御手段および処理手順は一例であり、本発明の実施形態はこれらには限られない。処理手順等は、本発明の要旨を変更しない範囲で適宜設計変更が可能である。
【0093】
また、上記実施形態では、ゲーム装置3として携帯端末装置を用いた例が記載されているが、本発明はこれには限られない。例えば、ゲーム装置3として、ゲームセンターなどに提供されるアーケードゲーム筐体を用いて本発明を実現することもできる。また、ゲーム装置3として、家庭用のゲーム装置を用いて本発明を実現することもできる。
【0094】
また、ゲーム装置3はタッチスクリーン31を備えなくてもよい。例えば、ゲーム装置3におけるユーザの操作入力を受け付ける入力部は、ボタン等の操作子が設けられたコントローラなどであってもよいし、また、ゲーム装置3におけるゲーム画面が表示される表示装置は、単体の液晶ディスプレイであってもよい。
【0095】
また、本発明が適用されるゲームの種類は、特に制限されず、ユーザが実行可能なイベントが用意されたゲームであればよい。本発明は、アクションゲーム、シューティングゲーム、ロールプレイングゲーム、シミュレーションゲーム、ボードゲーム、およびパズルゲームなど、様々な種類のゲームに適用することができる。
【0096】
また、上記実施形態では、期間限定イベントの例として、設定された複数種類の特典の中から1つまたは複数の特典を抽選してユーザに付与する抽選イベントが説明されたが、期間限定イベントは抽選イベントに限定されない。例えば、期間限定イベントは、達成することで所定の報酬が付与されるクエストであってよいし、課金することでまたは所定の仮想通貨を用いて所定のアイテムを購入できる購入イベントであってもよい。
【0097】
また、サーバ装置2およびゲーム装置3の各制御部20,30の動作は、上記実施形態に記載された例に限られない。例えば、上記実施形態では、サーバ装置2の制御部20がイベント実行手段45として機能したが、ゲーム装置3の制御部30がイベント実行手段45として機能してもよい。実行されるゲームイベントの種類に応じて、サーバ装置2の制御部20がイベント実行手段45として機能するか、ゲーム装置3の制御部30がイベント実行手段45として機能するかが決定されてもよい。また、本発明におけるサーバシステムは、複数のサーバ装置により構成されてもよい。
【0098】
また、上記実施形態で説明された過去イベント実行許可処理の具体例では、期間限定イベントとして、イベント用アイテムを必要とするイベントが説明されたが、期間限定イベントはこれに限定されない。言い換えれば、第1許可条件および第2許可条件は、イベント用アイテムの消費に限られない。
【0099】
例えば、期間限定イベントは、イベント用アイテムではなく、他のゲームイベント(例えば購入イベント)などに使用できる汎用的なアイテム(例えば
図4に示された汎用メダルM2)の消費を必要とするイベントであってもよい。
【0100】
また、上記実施形態では、許可手段44が、抽出手段43により過去イベントが抽出された特定ユーザに対し、過去イベントのイベント用アイテム(4月メダル)M1をユーザに付与して、過去イベントの実行を許可した。しかし、抽出手段43により抽出された過去イベントが、汎用アイテムの消費を必要とするものである場合、許可手段44が汎用アイテムをユーザに付与することは必須ではない。ゲームイベントの実行可能期間中または実行可能期間より前にユーザに付与されるイベント用アイテムと異なり、汎用アイテムは、いつでもユーザが入手可能であるからである。
【0101】
また、第1許可条件および第2許可条件は、互いに種類の異なるものでもよい。例えば、第1許可条件が、所定のアイテムの消費であり、第2許可条件は、ユーザが操作するキャラクタなどに設定された所定の状態値やユーザが所有する仮想通貨の使用などであってもよい。
【0102】
また、第2許可条件は、ユーザがゲームに所定の期間連続でログインすることとしてもよいし、所定の期間におけるログイン日の割合が所定値以上となることとしてもよい。具体的には、ユーザがゲームへログインしたときに抽出手段43により過去イベントが抽出されたユーザである特定ユーザに対し、許可手段44は、そのログイン日から所定の期間連続でログインするまたはそのログイン日から所定の期間におけるログイン日の割合が所定値以上となるという第2許可条件を特定ユーザが満たした場合に、過去イベントの実行を許可してもよい。
【0103】
また、上記実施形態では、ユーザがゲームに所定の期間連続でログインしたときに、第2報酬付与手段47bが付与する過去の未ログイン日に関連した報酬は、過去の未ログイン日に第1報酬付与手段47aによりユーザに付与されることになっていたログインボーナスであったが、第2報酬付与手段47bが付与する過去の未ログイン日に関連した報酬は、これに限定されない。例えば、第2報酬付与手段47bは、ユーザがゲームに所定の期間連続でログインしたときに、過去の未ログイン日に関連した報酬として、過去の未ログイン日に行われた期間限定イベントを実行する許可をユーザに与えてもよい。
【0104】
また、上記実施形態で説明された第2報酬付与処理の具体例2では、第2報酬付与手段47bが、ユーザがゲームに6日間連続でログインしたときに、連続ログイン開始日の前の月における未ログイン日に関連した報酬をユーザに付与する場合を説明したが、ユーザがゲームに連続でログインする期間は、6日間でなくてもよい。また、第2報酬付与手段47bは、連続ログイン開始日の前の月における未ログイン日ではなく、連続ログイン開始日より予め設定した期間(例えば1ヶ月)だけ前の期間における未ログイン日に関連した報酬をユーザに付与してもよい。
【0105】
また、第2報酬付与処理の具体例2では、第2報酬付与手段47bは、条件を満たす未ログイン日(具体例2では、連続ログイン開始日の前の月における未ログイン日)のうち、日付の最も古い未ログイン日(具体例2では、9月9日)に関連した報酬から順次付与したが、第2報酬付与処理はこれに限定されない。例えば、第2報酬付与手段47bは、条件を満たす未ログイン日のうち、日付の最も新しい未ログイン日(具体例2では、9月22日)に関連した報酬から順次付与してもよい。あるいは、第2報酬付与手段47bは、条件を満たす未ログイン日の全ての日(
図9の例では、9月9日、13日、22日)に関連するログインボーナスを一度に付与してもよい。
【0106】
また、上記実施形態では、第2報酬付与手段47bは、ユーザがゲームに所定の期間において連続でログインしたとき、すなわち所定の期間におけるログイン日の割合が100%となったとき、過去の未ログイン日に関連した報酬をユーザに付与したが、本発明は、これに限定されない。例えば、第2報酬付与手段47bは、ユーザがゲームに所定の期間におけるログイン日の割合が100%未満の所定値(例えば90%)以上であるとき、過去の未ログイン日に関連した報酬をユーザに付与してもよい。
【0107】
例えば、上記の第2報酬付与処理の具体例1では、第2報酬付与手段47bは、ユーザがゲームに1月から12月までの暦の月のいずれかの月に連続でログインしたときに、ログイン情報21aおよび報酬情報21cに基づき、連続してログインした月の前の月における未ログイン日に関連した報酬をユーザに付与したが、第2報酬付与手段47bは、1月から12月までの暦の月のいずれかの月(例えば10月)におけるログイン日の割合が所定値(例えば90%)を超えたときに、ログイン情報21aおよび報酬情報21cに基づき、ログイン日の割合が所定値を超えた月の前の月における未ログイン日に関連した報酬をユーザに付与してもよい。この場合にも、上記実施形態と同様の効果が得られる。
【0108】
また、上記実施形態では、
図3や
図9のログインボーナスの予定表に示したように、ログインした日付に応じてユーザに付与されるログインボーナスが予め決まっていたが、第1報酬付与手段47aが付与するログインボーナスは、ログインした日付に応じて予め決まっていなくてもよい。
【0109】
第1報酬付与手段47aにより付与されるログインボーナスは、上記実施形態で示したものに特に限定されるものではなくてもよい。例えば、ログインボーナスは、イベント用アイテム、汎用アイテム以外のアイテムなどであってもよい。例えば、ログインボーナスは、課金することで得られるアイテムと同種類のアイテムでもよいし、クエストを実行するために消費するアイテム(例えばクエストチケット)などであってもよい。
【0110】
ログイン日を判定するためにゲーム内で設定される日付は、午前0時に切り替わらなくてもよく、例えば、午前6時や午後0時などに切り替わってもよい。
【0111】
また、上記実施形態では、一定期間プレイしなかったユーザに対して、期間限定イベントの実行を許可したが、期間限定イベントの実行許可の代わりにまたは加えて、一定期間プレイしなかったユーザに対してゲーム内で特別な権利を付与するようにしてもよい。例えば、課金することでまたは所定の仮想通貨を用いてゲーム内アイテムを購入できるゲームを実現するゲームシステムの場合、ゲームシステムは、久々にログインしたユーザに対して、通常よりも安くゲーム内アイテムを購入できる権利を付与してもよい。例えば上述のゲームシステム1を用いて説明すれば、ゲームシステム1は、ユーザがゲームへログインしたときに、上述のログイン情報21aに基づき、最終ログイン日より所定の日数以上間隔をあけてログインしたか否かを判定する判定手段と、最終ログイン日より所定の日数以上間隔をあけてログインしたと判定されたユーザに対して、最終ログイン日より所定の日数以上間隔をあけてログインしなかったと判定された場合に比べて安くゲーム内アイテムを購入できる権利を付与する権利付与手段とを備えてもよい。この場合、ゲームシステム1は、イベント記録手段42や抽出手段43などを備えなくてもよい。このシステムでも、ゲームを一定期間プレイしなかったユーザに対し、再びこのゲームをプレイする意欲が湧くように誘導することができる。
【0112】
また、上記実施形態は、しばらくの間ゲームをプレイしていなかったユーザに対し、再びこのゲームをプレイする意欲が湧くように誘導するものであったが、ゲームへ初めてログインした新規ユーザに対してもゲームをプレイする意欲が湧くように誘導できることが望ましい。新規ユーザのログイン情報21aには最終ログイン日が存在しないため、例えば抽出手段43は、ユーザがゲームへログインしたときに、ログイン情報21aに基づき、ユーザがゲームへ初めてログインした新規ユーザであるか否かを判定してもよい。抽出手段43は、ユーザが新規ユーザでないと判定した場合、ログイン情報21aおよびイベント情報21bに基づき、最終ログイン日より後に開始され、かつ、実行可能期間を過ぎた過去イベントを抽出してもよい。また、抽出手段43は、ユーザが新規ユーザであると判定した場合、イベント情報21bに基づき、所定の条件を満たす過去イベントを抽出してもよい。ここで、「所定の条件を満たす過去イベント」の「所定の条件」は、特に限定されず、抽出する過去イベントの数を制限できるものであればよい。例えば実行可能期間を過ぎたイベントの中で直近のイベントであるという条件であってもよいし、新規ユーザのログイン日より過去の所定の期間内に開始され、かつ実行可能期間を過ぎたイベントであるという条件であってもよい。このように、新規ユーザに対しても過去イベントの実行が許可されることで、新規ユーザに対して継続的にゲームをプレイする意欲が湧くように誘導することができる。
【0113】
これらの他の実施形態を採用した場合においても、本発明の作用効果は発揮される。また、上記の実施形態と他の実施形態、および他の実施形態同士を適宜組み合わせることも可能である。