特許第6779977号(P6779977)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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  • 特許6779977-より高い摩擦係数を有する湿式摩擦材 図000002
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6779977
(24)【登録日】2020年10月16日
(45)【発行日】2020年11月4日
(54)【発明の名称】より高い摩擦係数を有する湿式摩擦材
(51)【国際特許分類】
   C09K 3/14 20060101AFI20201026BHJP
   F16D 69/02 20060101ALI20201026BHJP
   F16D 13/62 20060101ALI20201026BHJP
【FI】
   C09K3/14 520M
   C09K3/14 520C
   F16D69/02 B
   F16D13/62 A
【請求項の数】7
【全頁数】8
(21)【出願番号】特願2018-506875(P2018-506875)
(86)(22)【出願日】2015年8月13日
(65)【公表番号】特表2018-529000(P2018-529000A)
(43)【公表日】2018年10月4日
(86)【国際出願番号】US2015045062
(87)【国際公開番号】WO2017027039
(87)【国際公開日】20170216
【審査請求日】2018年8月10日
(73)【特許権者】
【識別番号】515009952
【氏名又は名称】シェフラー テクノロジーズ アー・ゲー ウント コー. カー・ゲー
【氏名又は名称原語表記】Schaeffler Technologies AG & Co. KG
(74)【代理人】
【識別番号】100114890
【弁理士】
【氏名又は名称】アインゼル・フェリックス=ラインハルト
(74)【代理人】
【識別番号】100098501
【弁理士】
【氏名又は名称】森田 拓
(74)【代理人】
【識別番号】100116403
【弁理士】
【氏名又は名称】前川 純一
(74)【代理人】
【識別番号】100135633
【弁理士】
【氏名又は名称】二宮 浩康
(74)【代理人】
【識別番号】100162880
【弁理士】
【氏名又は名称】上島 類
(72)【発明者】
【氏名】ラシッド ファラハティ
【審査官】 菅野 芳男
(56)【参考文献】
【文献】 特開昭50−018539(JP,A)
【文献】 特開平04−173892(JP,A)
【文献】 特開昭49−085439(JP,A)
【文献】 特開昭52−086436(JP,A)
【文献】 特開平05−032956(JP,A)
【文献】 特開平04−325530(JP,A)
【文献】 国際公開第2012/020660(WO,A1)
【文献】 特開2013−227586(JP,A)
【文献】 特表2013−521133(JP,A)
【文献】 特表2014−525978(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C09K 3/14
F16D 13/62
F16D 69/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
繊維材と、
焼成カオリンクレーを含む充填材と
を含むクラッチパッド用摩擦材であって、
前記繊維材は、セルロース繊維であり、
前記焼成カオリンクレーは、複数のフレークの形態で存在し、前記複数のフレークにおける各フレークは、平面状であり、境界が不規則であり、
前記複数のフレークにおける前記フレークの大部分は、少なくとも3マイクロメートルでかつ8マイクロメートル以下の各最大幅を有
前記摩擦材の20重量%〜50重量%は、焼成カオリンクレーである、前記クラッチパッド用摩擦材。
【請求項2】
前記充填材は、焼成カオリンクレー以外にシリカ含有材料を含む、請求項1記載の摩擦材。
【請求項3】
前記焼成カオリンクレーは、1重量%未満または1体積%未満の含水量を有する、請求項1または2記載の摩擦材。
【請求項4】
少なくとも0.13の静止摩擦係数を有する、請求項1からまでのいずれか1項記載の摩擦材。
【請求項5】
繊維材と、
焼成カオリンクレーを含む充填材と
を含む、クラッチ用摩擦材であって、
前記繊維材は、セルロース繊維であり、
前記焼成カオリンクレーは、複数のフレークの形態で存在し、前記複数のフレークにおける各フレークは、平面状であり、境界が不規則であり、
前記複数のフレークにおける前記フレークの大部分は、少なくとも3マイクロメートルでかつ8マイクロメートル以下の各最大幅を有
前記摩擦材の20重量%〜50重量%は、焼成カオリンクレーである、前記摩擦材。
【請求項6】
少なくとも0.13の静止摩擦係数を有する、請求項記載の摩擦材。
【請求項7】
前記充填材は、焼成カオリンクレー以外にシリカ含有材料を含む、請求項5または6記載の摩擦材。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は全体として、クラッチパッド用湿式摩擦材に関し、特により高い摩擦係数を有する湿式摩擦材に関する。
【0002】
公知のクラッチ用摩擦材は、繊維材および充填材から構成される。繊維材によって摩擦材の構造が形成され、充填材によって摩擦力が生じる。公知の摩擦材では、充填材として珪藻土が用いられる。典型的には、珪藻土はその80〜90%がシリカから構成される。摩擦材の静止摩擦係数と動摩擦係数の双方を増加させることが望ましい。動摩擦係数を増加させることは、特に望ましいが困難である。
【0003】
概要
本開示は概して、クラッチパッド用摩擦材を含み、該摩擦材は、
繊維材と、
アルミニウムケイ酸塩を含む充填材と
を含む。
【0004】
本開示は概して、クラッチパッド用摩擦材を含み、該摩擦材は、
繊維材と、
焼成クレーを含む充填材と
を含む。
【0005】
本開示は概して、クラッチパッド用摩擦材を含み、該摩擦材は、
繊維材と、
アルミニウムケイ酸塩を含む充填材と
を含む。アルミニウムケイ酸塩の少なくとも一部は、複数のフレークの形態で存在する。これら複数のフレークにおける各フレークは、平面状であり、境界が不規則である。
【0006】
本開示内容の以下の詳細な説明において付属の図面を参照することによって、本開示内容の本質および実施形態がより十分に説明されよう。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1図1は、アルミニウムケイ酸塩を含む摩擦材の概略断面図である。
図2図2は、充填材のフレークの概略図である。
図3図3は、図1に示す摩擦材を含む例示的なトルクコンバータの部分断面図である。
図4図4は、公知の摩擦材と、アルミニウムケイ酸塩を含む摩擦材とについて、それぞれの摩擦係数を速度に対してプロットしたグラフである。
【0008】
詳細な説明
初めに、異なる図面において図面中の番号が同一である場合には、こうした番号は本開示の同一または機能的に類似した構造要素を指すものと理解されたい。特許請求の範囲に記載の開示内容は、開示された態様に限定されるわけではないものと理解されたい。
【0009】
さらに本開示は、記載された特定の方法論、材料および修正形態に限定されるわけではなく、したがってこれらは当然のことながら変化しうるものと理解されたい。また、本明細書で使用される用語は、単に特定の態様を説明するためのものにすぎず、本開示の範囲の限定を意図するものではないことも理解されたい。
【0010】
別段の定めがない限り、本明細書で使用される技術用語および科学用語はすべて、本開示内容が属する当技術分野の当業者が通常理解しているのと同一の意味を有する。本開示の実施または試験においては、本明細書に記載されたものと類似または同等のいずれの方法、デバイスまたは材料をも使用してよいものと理解されたい。
【0011】
別段の定めがない限り、本明細書で使用される技術用語および科学用語はすべて、本開示内容が属する当技術分野の当業者が通常理解しているのと同一の意味を有する。「実質的に(substantially)」という用語は、例えば「〜に近い(nearly)」、「極めて〜に近い(very nearly)」、「約(about)」、「およそ(approximately)」、「おおよそ(around)」、「〜に近似した(bordering on)」、「〜に近接した(close to)」、「本質的に(essentially)」、「〜の近傍の(in the neighborhood of)」、「〜の付近に(in the vicinity of)」などの用語と同義であり、そうした用語が本明細書および特許請求の範囲に出現した場合には、これらは互換的に用いられうるものと理解されたい。「接近した(proximate)」という用語は、例えば「近くの(nearby)」、「近接した(close)」、「隣接した(adjacent)」、「近傍の(neighboring)」、「すぐそばにある(immediate)」、「接している(adjoining)」などの用語と同義であり、そうした用語が本明細書および特許請求の範囲に出現した場合には、これらは互換的に用いられうるものと理解されたい。
【0012】
図1は、アルミニウムケイ酸塩を含む摩擦材100の概略断面図である。摩擦材100は、当技術分野において知られているいずれのクラッチプレート106上でも使用可能である。例示的な一実施形態では、摩擦材は、プレート106にしっかりと固定されている。摩擦材100は、繊維材102と、アルミニウムケイ酸塩を含む充填材104とを含む。摩擦材100は、フェノール樹脂やラテックスのような結合剤(図示せず)をさらに含む。繊維材102は、当技術分野で知られているいずれの有機繊維や無機繊維であってもよく、こうした繊維としては、これらに限定されるものではないが、例えばセルロース繊維や炭素繊維が挙げられる。
【0013】
例示的な一実施形態では、充填材104は、アルミニウムケイ酸塩以外にシリカ含有材料を含む。当技術分野で知られているいずれのシリカ含有材料を使用してもよい。例示的な一実施形態では、シリカ含有材料としては、これらに限定されるものではないが、例えばCelite(登録商標)、Celatom(登録商標)、珪藻土または二酸化ケイ素が挙げられる。
【0014】
例示的な一実施形態では、摩擦材100は、その少なくとも3重量%でかつ60重量%以下がアルミニウムケイ酸塩である。例示的な一実施形態では、摩擦材100は、その少なくとも20重量%でかつ50重量%以下がアルミニウムケイ酸塩である。例示的な一実施形態では、アルミニウムケイ酸塩は、1重量%未満または1体積%未満の含水量を有する。
【0015】
例示的な一実施形態では、アルミニウムケイ酸塩は、焼成クレーを含む。例示的な一実施形態では、アルミニウムケイ酸塩は、焼成カオリンクレーを含む。例示的な一実施形態では、アルミニウムケイ酸塩は、完全に焼成されたクレーまたは完全に焼成されたカオリンクレーである。アルミニウムケイ酸塩は、当技術分野では互換的にアルミノケイ酸塩としても知られる。焼成カオリンクレーは、MAl・NSiOの化学式を有し、ここで、MおよびNは整数である。MおよびNの正確な値は、例えばカオリンクレーの原料の供給元など、多くの因子に依存する。例示的な一実施形態では、焼成カオリンクレーの化学組成を、少なくとも35重量%でかつ最高55重量%のアルミナ含有量と、少なくとも45重量%でかつ最高65重量%のシリカ含有量とを有する、というように表すことができる。アルミニウムケイ酸塩の化学組成は、例えば微量のアルカリ土類金属酸化物をさらに含むことができる。例示的な一実施形態では、アルミニウムケイ酸塩の化学組成は、最高3.5重量%のアルカリ土類金属酸化物を含む。例示的な一実施形態では、アルミニウムケイ酸塩の化学組成は、最高1.0重量%のアルカリ土類金属酸化物を含む。例示的な一実施形態では、焼成カオリンクレーは、1重量%未満または1体積%未満の含水量を有する。
【0016】
以下に、焼成カオリンクレーに関する情報を提示する。当業者には自明である通り、カオリンのようなクレーは、天然には含水形態で存在する。カオリナイト鉱物は、含水形態では結晶構造を形成しており、この結晶構造は、ヒドロキシル含有部分によって連結されて一体となっている。例えば980℃以上の熱処理によって、含水カオリンを焼成カオリンへと転化させることができ、この焼成カオリンは、結晶質ムライトおよびシリカを含む。
【0017】
焼成カオリンクレーは、粗製カオリン、粗粒状含水カオリンまたは微粉状含水カオリンから生成可能である。当業者には自明である通り、カオリンは、北アメリカ、ヨーロッパおよびアジアを含む様々な地理的位置から採掘することができる。輸送、保管および取扱いを容易にするために、カオリンを前処理および/または選鉱に供することができる。例えば、粗製カオリンを、熱処理の前後に以下の1つ以上の操作に供することができる:破砕、粉砕、層間剥離(ウェットミリング、スラリーミリング、ウェットグラインディングなど)、ろ過、分画、粉末化、浮選、選択的凝集、磁気分離、フロック/ろ過、漂白など。
【0018】
焼成は、約500℃〜約1300℃またはそれを上回る範囲の温度で含水カオリンを熱処理することにより行われる。1つまたは複数の実施形態において、焼成カオリンを、少なくとも1000℃でかつ最高1300℃の焼成温度で約1秒間〜約10時間、または少なくとも1050℃でかつ最高1250℃の焼成温度で約1分間〜約5時間、または少なくとも1100℃でかつ最高1200℃の焼成温度で約10分間〜約4時間、熱により調製する。1つまたは複数の実施形態において、カオリンを、約1分間〜約2時間かけて約1175〜1200℃の温度に加熱する。本明細書で使用される「焼成された」または「焼成」には、いかなる程度の焼成も包含されうるものとし、例えば部分(メタ)焼成、完全焼成、フラッシュ焼成またはそれらの組合せが包含されうる。
【0019】
焼成または熱処理を、適切ないずれの方法で行ってもよい。加熱処理としては典型的には、浸漬焼成、フラッシュ焼成および/またはフラッシュ焼成/浸漬焼成の組合せが挙げられる。浸漬焼成では、カオリンを脱水処理して主要量のムライトを形成させるのに十分な時間(例えば少なくとも1分間〜約5時間またはそれを上回る時間)にわたって所望の温度で含水カオリンを熱処理する。例示的な一実施形態では、ムライト形成に加えて、焼成カオリンクレーは、シリカ結晶多形、非晶質シリカまたはそれらの組合せを含む。フラッシュ焼成では、最高10秒間、典型的には約1秒間未満で含水カオリンを急速に加熱する。フラッシュ/浸漬焼成操作ではメタカオリンがフラッシュ焼成時に瞬間的に生成され、これをその後、浸漬焼成を用いて、最終製品に要求される品質へと処理する。浸漬焼成を行うのに適した公知の装置としては、例えば高温炉や、ロータリーキルンやバーティカルキルンが挙げられる。フラッシュ焼成を行うための公知の装置としては、トロイダル状流体流加熱装置が挙げられる。
【0020】
例示的な一実施形態では、摩擦材100は、総重量の少なくとも3%でかつ60%以下の焼成クレーを含む。例示的な一実施形態では、材料100は、総重量の少なくとも20%でかつ50%以下の焼成クレーと、総重量の約0〜30%の珪藻土と、総重量の約50%のセルロース繊維とを含む。
【0021】
例1:材料100は、総重量の50%の焼成クレーと、総重量の50%のセルロース繊維と、ラテックス結合剤とを含む。
【0022】
例2:材料100は、総重量の25%の焼成クレーと、総重量の25%の珪藻土と、総重量の50%のセルロース繊維と、ラテックス結合剤とを含む。
【0023】
図2は、充填材104のフレーク108の概略図である。例示的な一実施形態では、充填材104の少なくとも一部は、フレーク108の形態で存在する。例えば、充填材104は、アルミニウムケイ酸塩または焼成カオリンクレーをフレーク108の形態で含む。例示的な一実施形態では、充填材104中のアルミニウムケイ酸塩または焼成カオリンクレーの大部分は、フレーク108の形態で存在する。例示的な一実施形態では、充填材104中のアルミニウムケイ酸塩または焼成カオリンクレーはすべて、フレーク108の形態で存在する。
【0024】
各フレーク108は、実質的に平面状であり、不規則な境界110を有する。フレークは総じて、不規則な、つまり「コーンフレーク」状の形状であってもよいし、よりレンズに近い形状や「銀貨」型の形状であって、滑らかな輪郭と楕円形や丸い規則的な形状を有するものであってもよい。例えば、境界110は円形ではなく、また滑らかな円弧の形態でもない。例示的な一実施形態では、フレーク108の少なくとも一部は、3〜8マイクロメートルの各最大幅112を有する。例示的な一実施形態では、フレーク108の大部分は、3〜8マイクロメートルの各最大幅112を有する。最大幅112は、境界110内の2つの点、例えば点P1と点P2を結ぶ最長の直線によって形成される。
【0025】
図3は、図1に示す摩擦材100を含む例示的なトルクコンバータ200の部分断面図である。トルクコンバータ200は、カバー202と、このカバーに接続されたインペラ204と、このインペラと流体連通するタービン206と、ステータ208と、トランスミッションの入力軸(図示せず)に回転不能に接続されるように配置された出力ハブ210と、トルクコンバータクラッチ212と、振動ダンパ214とを含む。クラッチ212は、摩擦材100およびピストン216を含む。当技術分野で知られているように、ピストン216は、摩擦材100が該ピストン216およびカバー202に係合することにより、該摩擦材100および該ピストン216を通じて該カバー202から出力ハブ210にトルクを伝達できるように変位可能である。流体218は、クラッチ212を作動させるために使用される。
【0026】
トルクコンバータ200の特定の一構成例を図3に示すが、トルクコンバータにおける摩擦材100の使用は、図3で構成されているようなトルクコンバータに限定されるわけではないものと理解されたい。すなわち、材料100は、当技術分野で知られている任意のトルクコンバータ構成の、摩擦材を用いた任意のクラッチ装置に使用可能である。
【0027】
図4は、公知の摩擦材と、上記の例1で配合した摩擦材100とについて、それぞれの摩擦係数を速度に対してプロットしたグラフである。このグラフのx方向の速度は、摩擦材と接するプレートに対する摩擦材の速度である。例えば、この速度は、摩擦材とプレートとの間のすべり速度である。プロット302は、上記の例1で配合した摩擦材100についてのプロットである。プロット304は、繊維と珪藻土充填材とを含む公知の摩擦材についてのプロットである。プロット302およびプロット304は、公知の摩擦材および摩擦材100の実際の試験に基づくプロットである。上述したように、クラッチ用摩擦材の静止摩擦力と動摩擦力の双方を最大限高めることが望ましい。
【0028】
有利にも、材料100によって、公知のクラッチ用摩擦材と比較して静止摩擦係数が増加する。例えば、材料100については静止係数306は少なくとも0.130であるが、公知の材料については静止係数308はこれよりも低く、およそ0.114である。
【0029】
動摩擦係数については有利にも、プロット302の摩擦係数は、点306から点310へとおよそ1.70m/sで増加し続ける。これとは対照的に、プロット304の摩擦係数は、点312と点314との間ではフラットであるかまたは減少しており、点312では0.50m/sで減少し、点314ではおよそ1.70m/sで減少している。
【0030】
上記で開示された様々な特徴や機能およびそれ以外の様々な特徴や機能、あるいはそれらの代替形態を望ましく組み合せることで、これ以外の多くの様々なシステムや適用を生じさせうることが理解されよう。当業者であれば、本開示内容においては目下予見不可能または予期しない様々な代替形態、修正形態、変形形態または改良形態を本開示内容に続いて生じさせることができるが、こうした形態も以下の特許請求の範囲に包含されることが意図される。
図1
図2
図3
図4