(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記処理システムは、前記サブセットに関連しないそれらの利得増幅器への全電力を周期的に回復することと、前記決定と前記低減とを繰り返すこととを行うようにさらに構成される、
請求項5に記載の装置。
前記処理システムは、前記通信セッションのための受信された信号を少なくとも1つのしきい値と比較することに基づいて前記サブセットを選択することによって、前記サブセットを決定することを行うようにさらに構成される、
請求項5に記載の装置。
前記処理システムは、前記通信セッションのための受信された信号の統計的分析に基づいて前記サブセットを選択することによって、前記サブセットを決定するようにさらに構成される、
請求項5に記載の装置。
前記サブセットを前記決定することは、前記通信セッションのための受信された信号を少なくとも1つのしきい値と比較することに基づいて前記サブセットを選択することを備える、
請求項9に記載の方法。
【発明を実施するための形態】
【0013】
[0025]添付の図面を参照しながら本開示の様々な態様が以下でより十分に説明される。ただし、本開示は、多くの異なる形態で実施され得、本開示全体にわたって提示される任意の特定の構造または機能に限定されるものと解釈されるべきではない。むしろ、これらの態様は、本開示が周到で完全になり、本開示の範囲を当業者に十分に伝えるように与えられる。本明細書の教示に基づいて、本開示の範囲は、本開示の他の態様とは無関係に実装されるにせよ、本開示の他の態様と組み合わせられるにせよ、本明細書で開示される本開示のいかなる態様をもカバーするものであることを、当業者は諒解されたい。たとえば、本明細書に記載の態様をいくつ使用しても、装置は実装され得、または方法は実施され得る。さらに、本開示の範囲は、本明細書に記載の本開示の様々な態様に加えてまたはそれらの態様以外に、他の構造、機能、または構造および機能を使用して実施されるそのような装置または方法をカバーするものとする。本明細書で開示される本開示のいずれの態様も、請求項の1つまたは複数の要素によって実施され得ることを理解されたい。
【0014】
[0026]本開示は、以下で示されているように、アクセスポイント(AP)デバイスおよび他の同様のデバイスのためのアンテナアレイ設計に関係する。便宜上、この改善されたパッチアンテナ設計は、このアンテナ設計のAPデバイス実装形態のコンテキストにおいて説明されることになる。しかしながら、本明細書で説明される技法は、さらに以下で説明されるように、他の適用例を有し得ることを理解されたい。
【0015】
[0027]本明細書では特定の態様が説明されるが、これらの態様の多くの変形および置換は本開示の範囲内に入る。好適な態様のいくつかの利益および利点が説明されるが、本開示の範囲は特定の利益、使用、または目的に限定されるものではない。むしろ、本開示の態様は、様々なワイヤレス技術、システム構成、ネットワーク、および伝送プロトコルに広く適用可能であるものとし、それらのうちのいくつかが例として、図および好適な態様についての以下の説明において示される。発明を実施するための形態および図面は、本開示を限定するものではなく説明するものにすぎず、本開示の範囲は添付の特許請求の範囲およびそれの均等物によって定義されている。
【0016】
[0028]本明細書の教示は、様々なワイヤードまたはワイヤレス装置(たとえば、ノード)に組み込まれ得る(たとえば、その装置内に実装されるか、またはその装置によって実行され得る)。いくつかの態様では、本明細書の教示に従って実装されるワイヤレスノードはアクセスポイントまたはアクセス端末を備え得る。ワイヤレスノードは、たとえば、ワイヤードまたはワイヤレス通信リンクを介した、ネットワーク(たとえば、インターネットまたはセルラーネットワークなど、ワイドエリアネットワーク)のための、またはネットワークへの接続性を与え得る。
【0017】
[0029]アクセスポイント(「AP」)は、ノードB、無線ネットワークコントローラ(「RNC」)、発展型ノードB(eNB)、基地局コントローラ(「BSC」)、基地トランシーバ局(「BTS」)、基地局(「BS」)、トランシーバ機能(「TF」)、無線ルータ、無線トランシーバ、基本サービスセット(「BSS」)、拡張サービスセット(「ESS」)、無線基地局(「RBS」)、または何らかの他の用語を備えるか、それらのいずれかとして実装されるか、あるいはそれらのいずれかとして知られていることがある。
【0018】
[0030]アクセス端末(「AT」)は、加入者局、加入者ユニット、移動局(MS)、リモート局、リモート端末、ユーザ端末(UT)、ユーザエージェント、ユーザデバイス、ユーザ機器(UE)、ユーザ局、または何らかの他の用語を備えるか、それらのいずれかとして実装されるか、あるいはそれらのいずれかとして知られていることがある。いくつかの実装形態では、アクセス端末は、セルラー電話、コードレス電話、セッション開始プロトコル(「SIP」)電話、ワイヤレスローカルループ(「WLL」)局、携帯情報端末(「PDA」)、ワイヤレス接続機能を有するハンドヘルドデバイス、局(「STA」)、またはワイヤレスモデムに接続された何らかの他の好適な処理デバイスを備え得る。したがって、本明細書で教示される1つまたは複数の態様は、電話(たとえば、セルラーフォンまたはスマートフォン)、コンピュータ(たとえば、ラップトップ)、タブレット、ポータブル通信デバイス、ポータブルコンピューティングデバイス(たとえば、個人情報端末)、エンターテインメントデバイス(たとえば、音楽もしくはビデオデバイス、または衛星ラジオ)、全地球測位システム(GPS)デバイス、あるいはワイヤレスまたはワイヤード媒体を介して通信するように構成される他の好適なデバイスに組み込まれ得る。
例示的なワイヤレス通信システム
[0031]本明細書で説明される技法は、直交多重化方式に基づく通信システムを含む様々なブロードバンドワイヤレス通信システムのために使用され得る。そのような通信システムの例としては、空間分割多元接続(SDMA)システム、時分割多元接続(TDMA)システム、直交周波数分割多元接続(OFDMA)システムおよびシングルキャリア周波数分割多元接続(SC−FDMA)システムがある。SDMAシステムは、複数のユーザ端末に属するデータを同時に送信するために十分に異なる方向を利用し得る。TDMAシステムは、送信信号を異なるタイムスロットに分割することによって、複数のユーザ端末が同じ周波数チャネルを共有することを可能にし得、各タイムスロットは異なるユーザ端末に割り当てられる。OFDMAシステムは、全システム帯域幅を複数の直交サブキャリアに区分する変調技法である、直交周波数分割多重(OFDM)を利用する。これらのサブキャリアは、トーン、ビンなどと呼ばれることもある。OFDMでは、各サブキャリアは独立してデータで変調され得る。SC−FDMAシステムは、システム帯域幅にわたって分散されたサブキャリア上で送信するためのインターリーブFDMA(IFDMA)、隣接するサブキャリアのブロック上で送信するための局所FDMA(LFDMA)、または隣接するサブキャリアの複数のブロック上で送信するための拡張FDMA(EFDMA)を利用し得る。概して、変調シンボルは、OFDMでは周波数領域で、SC−FDMでは時間領域で送られる。
【0019】
[0032]本明細書の教示は、様々なワイヤードまたはワイヤレス装置(たとえば、ノード)に組み込まれ得る(たとえば、その装置内に実装されるか、またはその装置によって実行され得る)。いくつかの態様では、本明細書の教示に従って実装されるワイヤレスノードはアクセスポイントまたはアクセス端末を備え得る。ワイヤレスノードは、たとえば、ワイヤードまたはワイヤレス通信リンクを介した、ネットワーク(たとえば、インターネットまたはセルラーネットワークなど、ワイドエリアネットワーク)のための、またはネットワークへの接続性を与え得る。
【0020】
[0033]アクセスポイント(「AP」)は、ノードB、無線ネットワークコントローラ(「RNC」)、発展型ノードB(eNB)、基地局コントローラ(「BSC」)、基地トランシーバ局(「BTS」)、基地局(「BS」)、トランシーバ機能(「TF」)、無線ルータ、無線トランシーバ、基本サービスセット(「BSS」)、拡張サービスセット(「ESS」)、無線基地局(「RBS」)、または何らかの他の用語を備えるか、それらのいずれかとして実装されるか、あるいはそれらのいずれかとして知られていることがある。
【0021】
[0034]アクセス端末(「AT」)は、加入者局、加入者ユニット、移動局(MS)、リモート局、リモート端末、ユーザ端末(UT)、ユーザエージェント、ユーザデバイス、ユーザ機器(UE)、ユーザ局、または何らかの他の用語を備えるか、それらのいずれかとして実装されるか、あるいはそれらのいずれかとして知られていることがある。いくつかの実装形態では、アクセス端末は、セルラー電話、コードレス電話、セッション開始プロトコル(「SIP」)電話、ワイヤレスローカルループ(「WLL」)局、携帯情報端末(「PDA」)、ワイヤレス接続機能を有するハンドヘルドデバイス、局(「STA」)、またはワイヤレスモデムに接続された何らかの他の好適な処理デバイスを備え得る。したがって、本明細書で教示される1つまたは複数の態様は、電話(たとえば、セルラーフォンまたはスマートフォン)、コンピュータ(たとえば、ラップトップ)、タブレット、ポータブル通信デバイス、ポータブルコンピューティングデバイス(たとえば、個人情報端末)、エンターテインメントデバイス(たとえば、音楽もしくはビデオデバイス、または衛星ラジオ)、全地球測位システム(GPS)デバイス、あるいはワイヤレスまたはワイヤード媒体を介して通信するように構成される他の好適なデバイスに組み込まれ得る。
【0022】
[0035]
図1は、本開示の態様が実施され得る例示的なワイヤレス通信システムを示す。たとえば、AP110は、ネットワーク中で通信するための最小帯域幅と最大帯域幅の両方を示す1つまたは複数のビットを有するフレームを生成し、送信するように構成され得る。UT120は、フレームを取得(たとえば、受信)し、フレーム中の1つまたは複数のビットに基づいて、ネットワーク中で通信するための最小帯域幅と最大帯域幅の両方を決定するように構成され得る。
【0023】
[0036]
図1は、アクセスポイントとユーザ端末とをもつ多元接続多入力多出力(MIMO)システム100を示している。簡単のために、
図1にはただ1つのアクセスポイント110が示されている。アクセスポイントは、概して、ユーザ端末と通信する固定局であり、基地局または何らかの他の用語で呼ばれることもある。ユーザ端末は、固定また移動であり得、移動局、ワイヤレスデバイス、ユーザ機器、または何らかの他の用語で呼ばれることもある。アクセスポイント110は、ダウンリンクおよびアップリンク上で所与の瞬間において1つまたは複数のユーザ端末120と通信し得る。ダウンリンク(すなわち、順方向リンク)はアクセスポイントからユーザ端末への通信リンクであり、アップリンク(すなわち、逆方向リンク)はユーザ端末からアクセスポイントへの通信リンクである。ユーザ端末はまた、別のユーザ端末とピアツーピアで通信し得る。
【0024】
[0037]システムコントローラ130は、これらのAPおよび/または他のシステムのために協調および制御を行い得る。APは、たとえば、無線周波数電力、チャネル、認証、およびセキュリティに対する調整を扱い得るシステムコントローラ130によって管理され得る。システムコントローラ130は、バックホールを介してAPと通信し得る。APはまた、たとえば、ワイヤレスバックホールまたはワイヤラインバックホールを介して直接または間接的に互いに通信し得る。
【0025】
[0038]以下の開示の部分は、空間分割多元接続(SDMA)によって通信することが可能なユーザ端末120について説明するが、いくつかの態様では、ユーザ端末120は、SDMAをサポートしないいくつかのユーザ端末をも含み得る。したがって、そのような態様では、AP110は、SDMAユーザ端末と非SDMAユーザ端末の両方と通信するように構成され得る。この手法は、好都合なことに、より新しいSDMAユーザ端末が適切と見なされるときに導入されることを可能にしながら、より古いバージョンのユーザ端末(「レガシー」局)が企業において展開されたままであることを可能にし、それらの有効寿命を延長し得る。
【0026】
[0039]システム100は、ダウンリンクおよびアップリンク上でのデータ送信のために複数の送信アンテナと複数の受信アンテナとを採用する。アクセスポイント110は、N
ap個のアンテナを装備し、ダウンリンク送信では多入力(MI)を表し、アップリンク送信では多出力(MO)を表す。K個の選択されたユーザ端末120のセットは、ダウンリンク送信では多出力をまとめて表し、アップリンク送信では多入力をまとめて表す。純粋なSDMAの場合、K個のユーザ端末のためのデータシンボルストリームが、何らかの手段によって、コード、周波数または時間において多重化されない場合、N
ap≧K≧1が成り立つことが望まれる。TDMA技法、CDMAを用いた異なるコードチャネル、OFDMを用いたサブバンドの独立セットなどを使用してデータシンボルストリームが多重化され得る場合、KはN
apよりも大きくなり得る。各選択されたユーザ端末は、アクセスポイントにユーザ固有データを送信し、および/またはアクセスポイントからユーザ固有データを受信する。概して、各選択されたユーザ端末は、1つまたは複数のアンテナを装備し得る(すなわち、N
ut≧1)。K個の選択されたユーザ端末は同じまたは異なる数のアンテナを有することができる。
【0027】
[0040]SDMAシステムは時分割複信(TDD)システムまたは周波数分割複信(FDD)システムであり得る。TDDシステムの場合、ダウンリンクとアップリンクは同じ周波数帯域を共有する。FDDシステムの場合、ダウンリンクとアップリンクは異なる周波数帯域を使用する。MIMOシステム100はまた、送信のために単一のキャリアまたは複数のキャリアを利用し得る。各ユーザ端末は、(たとえば、コストを抑えるために)単一のアンテナを装備するか、または(たとえば、追加コストがサポートされ得る場合)複数のアンテナを装備し得る。システム100はまた、送信/受信を異なるタイムスロットに分割することによって、ユーザ端末120が同じ周波数チャネルを共有する場合、TDMAシステムであり得、各タイムスロットは異なるユーザ端末120に割り当てられる。
【0028】
[0041]
図2は、本開示の態様を実装するために使用され得る、
図1に示されているAP110とUT120との例示的な構成要素を示す。AP110とUT120との1つまたは複数の構成要素は、本開示の態様を実施するために使用され得る。たとえば、アンテナ224、Tx/Rx222、プロセッサ210、220、240、242、および/またはコントローラ230は、本明細書で説明される動作を実行するために使用され得る。同様に、アンテナ252、Tx/Rx254、プロセッサ260、270、288、および290、ならびに/またはコントローラ280は、本明細書で説明される動作を実行するために使用され得る。
【0029】
[0042]
図2は、MIMOシステム100におけるアクセスポイント110と2つのユーザ端末120mおよび120xとのブロック図を示す。アクセスポイント110はN
t個のアンテナ224a〜224apを装備する。ユーザ端末120mはN
ut,m個のアンテナ252ma〜252muを装備し、ユーザ端末120xはN
ut,x個のアンテナ252xa〜252xuを装備する。アクセスポイント110は、ダウンリンクでは送信エンティティであり、アップリンクでは受信エンティティである。各ユーザ端末120は、アップリンクでは送信エンティティであり、ダウンリンクでは受信エンティティである。本明細書で使用される「送信エンティティ」は、ワイヤレスチャネルを介してデータを送信することが可能な独立動作型の装置またはデバイスであり、「受信エンティティ」は、ワイヤレスチャネルを介してデータを受信することが可能な独立動作型の装置またはデバイスである。以下の説明では、下付き文字「dn」はダウンリンクを示し、下付き文字「up」はアップリンクを示し、N
up個のユーザ端末がアップリンク上での同時送信のために選択され、N
dn個のユーザ端末がダウンリンク上での同時送信のために選択され、N
upはN
dnに等しいことも等しくないこともあり、N
upおよびN
dnは、静的値であり得るか、またはスケジューリング間隔ごとに変化することがある。ビームステアリングまたは何らかの他の空間処理技法がアクセスポイントおよびユーザ端末において使用され得る。
【0030】
[0043]アップリンク上で、アップリンク送信のために選択された各ユーザ端末120において、送信(TX)データプロセッサ288は、データソース286からトラフィックデータを受信し、コントローラ280から制御データを受信する。コントローラ280はメモリ282と結合され得る。TXデータプロセッサ288は、ユーザ端末のために選択されたレートに関連するコーディングおよび変調方式に基づいてユーザ端末のためのトラフィックデータを処理(たとえば、符号化、インターリーブ、および変調)し、データシンボルストリームを与える。TX空間プロセッサ290は、データシンボルストリームに対して空間処理を実行し、N
ut,m個の送信シンボルストリームをN
ut,m個のアンテナに与える。各送信機ユニット(TMTR)254は、アップリンク信号を生成するために、それぞれの送信シンボルストリームを受信し、処理(たとえば、アナログ変換、増幅、フィルタ処理、および周波数アップコンバート)する。N
ut,m個の送信機ユニット254は、N
ut,m個のアンテナ252からアクセスポイントへの送信のためのN
ut,m個のアップリンク信号を与える。
【0031】
[0044]N
up個のユーザ端末が、アップリンク上での同時送信のためにスケジュールされ得る。これらのユーザ端末の各々は、それのデータシンボルストリームに対して空間処理を実行し、アップリンク上で送信シンボルストリームのそれのセットをアクセスポイントに送信する。
【0032】
[0045]アクセスポイント110において、N
ap個のアンテナ224a〜224apは、アップリンク上で送信するすべてのN
up個のユーザ端末からアップリンク信号を受信する。各アンテナ224は、受信信号をそれぞれの受信機ユニット(RCVR)222に与える。各受信機ユニット222は、送信機ユニット254によって実行される処理を補足する処理を実行し、受信シンボルストリームを与える。RX空間プロセッサ240は、N
ap個の受信機ユニット222からのN
ap個の受信シンボルストリームに対して受信機空間処理を実行し、N
up個の復元アップリンクデータシンボルストリームを与える。受信機空間処理は、チャネル相関行列反転(CCMI:channel correlation matrix inversion)、最小平均2乗誤差(MMSE:minimum mean square error)、ソフト干渉消去(SIC:soft interference cancellation)、または何らかの他の技法に従って実行される。各復元アップリンクデータシンボルストリームは、それぞれのユーザ端末によって送信されたデータシンボルストリームの推定値である。RXデータプロセッサ242は、復号データを取得するために、各復元アップリンクデータシンボルストリームのために使用されたレートに応じてそのストリームを処理(たとえば、復調、デインターリーブ、および復号)する。各ユーザ端末のための復号データは、記憶のためにデータシンク244に与えられ、および/またはさらなる処理のためにコントローラ230に与えられ得る。コントローラ230はメモリ232と結合され得る。
【0033】
[0046]ダウンリンク上では、アクセスポイント110において、TXデータプロセッサ210は、ダウンリンク送信のためにスケジュールされたN
dn個のユーザ端末のためのデータソース208からトラフィックデータを受信し、コントローラ230から制御データを受信し、場合によってはスケジューラ234から他のデータを受信する。様々なタイプのデータが異なるトランスポートチャネル上で送られ得る。TXデータプロセッサ210は、各ユーザ端末のために選択されたレートに基づいてそのユーザ端末のためのトラフィックデータを処理(たとえば、符号化、インターリーブ、および変調)する。TXデータプロセッサ210はN
dn個のダウンリンクデータシンボルストリームをN
dn個のユーザ端末に与える。TX空間プロセッサ220は、N
dn個のダウンリンクデータシンボルストリームに対して(本開示で説明されるプリコーディングまたはビームフォーミングなどの)空間処理を実行し、N
ap個の送信シンボルストリームをN
ap個のアンテナに与える。各送信機ユニット222は、ダウンリンク信号を生成するために、それぞれの送信シンボルストリームを受信し、処理する。N
ap個のアンテナ224からユーザ端末への送信のためのN
ap個のダウンリンク信号を与えるN
ap個の送信機ユニット222。
【0034】
[0047]各ユーザ端末120において、N
ut,m個のアンテナ252はアクセスポイント110からN
ap個のダウンリンク信号を受信する。各受信機ユニット254は、関連するアンテナ252からの受信信号を処理し、受信シンボルストリームを与える。RX空間プロセッサ260は、N
ut,m個の受信機ユニット254からのN
ut,m個の受信シンボルストリームに対して受信機空間処理を実行し、復元ダウンリンクデータシンボルストリームをユーザ端末に与える。受信機空間処理は、CCMI、MMSE、または何らかの他の技法に従って実行される。RXデータプロセッサ270は、ユーザ端末のための復号データを取得するために、復元ダウンリンクデータシンボルストリームを処理(たとえば、復調、デインターリーブおよび復号)する。各ユーザ端末のための復号データは、記憶のためにデータシンク272に与えられ、および/またはさらなる処理のためにコントローラ280に与えられ得る。
【0035】
[0048]各ユーザ端末120において、チャネル推定器278は、ダウンリンクチャネル応答を推定し、チャネル利得推定値、SNR推定値、雑音分散などを含み得る、ダウンリンクチャネル推定値を与える。同様に、アクセスポイント110において、チャネル推定器228は、アップリンクチャネル応答を推定し、アップリンクチャネル推定値を与える。各ユーザ端末のためのコントローラ280は、一般に、そのユーザ端末のためのダウンリンクチャネル応答行列H
dn,mに基づいてユーザ端末のための空間フィルタ行列を導出する。コントローラ230は、有効アップリンクチャネル応答行列H
up,effに基づいてアクセスポイントのための空間フィルタ行列を導出する。各ユーザ端末のためのコントローラ280は、フィードバック情報(たとえば、ダウンリンクおよび/またはアップリンク固有ベクトル、固有値、SNR推定値など)をアクセスポイントに送り得る。コントローラ230およびコントローラ280はまた、それぞれ、アクセスポイント110およびユーザ端末120における様々な処理ユニットの動作を制御する。
【0036】
[0049]
図3は、本開示の態様を実装するためにAP110および/またはUT120中で利用され得る例示的な構成要素を示す。たとえば、送信機310、(1つまたは複数の)アンテナ316、プロセッサ304および/またはDSP320は、APによって実装される本開示の態様を実施するために使用され得る。さらに、受信機312、(1つまたは複数の)アンテナ316、プロセッサ304および/またはDSP320は、UTによって実装される本開示の態様を実施するために使用され得る。
【0037】
[0050]
図3は、MIMOシステム100内で採用され得るワイヤレスデバイス302において利用され得る様々な構成要素を示す。ワイヤレスデバイス302は、本明細書で説明される様々な方法を実装するように構成され得るデバイスの一例である。ワイヤレスデバイス302はアクセスポイント110またはユーザ端末120であり得る。
【0038】
[0051]ワイヤレスデバイス302は、ワイヤレスデバイス302の動作を制御するプロセッサ304を含み得る。プロセッサ304は中央処理ユニット(CPU)と呼ばれることもある。読取り専用メモリ(ROM)とランダムアクセスメモリ(RAM)の両方を含み得るメモリ306は、命令とデータとをプロセッサ304に与える。メモリ306の一部分は不揮発性ランダムアクセスメモリ(NVRAM)をも含み得る。プロセッサ304は、一般に、メモリ306内に記憶されたプログラム命令に基づいて論理演算および算術演算を実行する。メモリ306中の命令は、本明細書で説明される方法を実装するために実行可能であり得る。
【0039】
[0052]ワイヤレスデバイス302はまた、ワイヤレスデバイス302とリモートノードとの間のデータの送信および受信を可能にするために送信機310と受信機312とを含み得るハウジング308を含み得る。送信機310と受信機312とは組み合わせられてトランシーバ314になり得る。単一または複数の送信アンテナ316が、ハウジング308に取り付けられ、トランシーバ314に電気的に結合され得る。ワイヤレスデバイス302はまた、複数の送信機、複数の受信機、複数のトランシーバを含み得る(図示せず)。
【0040】
[0053]ワイヤレスデバイス302はまた、トランシーバ314によって受信された信号のレベルを検出し、定量化するために使用され得る信号検出器318を含み得る。信号検出器318は、そのような信号を、総エネルギー、シンボルごとのサブキャリア当たりのエネルギー、電力スペクトル密度および他の信号として検出し得る。ワイヤレスデバイス302は、信号を処理する際に使用するためのデジタル信号プロセッサ(DSP)320をも含み得る。
【0041】
[0054]ワイヤレスデバイス302の様々な構成要素は、データバスに加えて、電力バスと、制御信号バスと、ステータス信号バスとを含み得る、バスシステム322によって互いに結合され得る。
アンテナアレイ設計
【0042】
[0055]本開示の様々な態様を理解するためのより良い基礎を与えるために、最初に、本開示の一態様による、アンテナアレイ設計の一実装形態を示す
図4Aおよび
図4Bへの参照が行われる。
【0043】
[0056]
図4Aおよび
図4Bは、それぞれ、本開示の一態様による、無線モジュールまたは他のワイヤレス通信デバイスなど、ワイヤレス通信のための装置400の部分断面側面図および底面図を示す。
図4Aおよび
図4Bに示されているように、ワイヤレス通信のための装置400は、基板402と、以下でより詳細に説明されるように、前向きである第1のアレイを画定する第1のアンテナ404と、以下でさらに詳細に説明されるように、横向き(side facing)である第2のアレイを画定する第2のアンテナ406とを含む。第1のアンテナ404と第2のアンテナ406とを使用する通信をサポートするための(図示しないが、以下でさらに詳細に説明される)他の構成要素は、ワイヤレス通信のための装置400に、またはワイヤレス通信のための装置400に接続された別のモジュールに組み込まれ得る。いくつかの態様では、プリント回路板(PCB:printed circuit board)技法を使用して要素402、404、および406が形成され、すなわち、プリントされ得る。したがって、これらの構成要素は、PCB技法に従って、ビア、ライン、トレースなどを形成することによってプリントされ得る。非PCB技術の場合など、他の態様では、そのような特徴は、そのような非PCB技術に適した技法を使用して形成され得る。
【0044】
[0057]
図4Aに示されているように、基板402は、実質的に平面構造であるものとして示されている。別段に明記されていない限り、本明細書で使用される「実質的に平面の基板」という用語は、基板のための横平面に対して基板にわたって20%以下だけ高さが変動する横面または主面をもつ基板を意味する。したがって、基板402は、横表面または主面が、基板のための横平面に対して5%、10%、15、さらには20%だけ高さが変動する場合でも「実質的に平面」になる。しかしながら、他の態様では、基板402は、実質的に平面である必要はない。したがって、基板402は、単に平たい形になるように構成され得る。すなわち、横平面に平行である空間において主に横または水平方向において延在する構造。したがって、いくつかの態様では、基板402は、完全にまたは部分的に湾曲していることがあるか、あるいは基板402から突出するかまたは張り出す特徴を含み得る。しかしながら、いくつかの態様では、基板402のための実質的に平面の構成は、構成要素のための限られた空間をもつデバイス中に含めるために有利であり得る。
【0045】
[0058]上述のように、ワイヤレス通信のための装置は少なくとも2つのアンテナアレイを含む。第1のアンテナ404は、前向きである第1のアンテナアレイを画定する。すなわち、これらのアンテナは、基板402に実質的に垂直である方向410においてピーク利得をもつ放射パターン408を有するように構成される。本明細書で使用される「実質的に垂直な方向」という用語は、識別された垂直方向の約20%内にあることを意味する。したがって、方向410は、基板402の表面または基板402に関連する横平面に完全に垂直である必要があるとは限らない。そうではなく、方向は、たとえば、垂直方向に対して5度、10度、15度、さらには20度だけオフセットされるか、またはその角度であり、依然として、実質的に垂直と見なされ得る。本開示はまた、アンテナ404のうちの異なるアンテナが、異なる量オフセットを有し得ることを企図する。
【0046】
[0059]いくつかの態様では、第1のアンテナ404のための放射パターン408は第1のアンテナ404の配置および/または設計によって選択され得る。たとえば、いくつかの態様では、第1のアンテナ404の各々は、パッチアンテナであり得、基板に形成され、パッチおよび接地平面が基板402に平行に配向され得る。そのようなパッチアンテナは、パッチに実質的に垂直な、したがって、基板に実質的に垂直な方向においてピーク利得をもつ放射パターンを与えることになる。しかしながら、本開示は、他のタイプのアンテナも第1のアンテナ404のために使用され得ることを企図することに留意されたい。たとえば、いくつかの例を挙げれば、所望の放射パターンをもつダイポールアンテナ、折り畳みモノポールアンテナ、スロットアンテナ、ホーンアンテナ、または反転Fアンテナが使用され得る。さらに、本開示は、第1のアンテナが同等である必要がないことを企図する。むしろ、好適なアンテナの任意の組合せが使用され得る。
【0047】
[0060]さらに、第2のアンテナ406は、横向きである第2のアンテナアレイを画定する。すなわち、これらのアンテナは、方向408から実質的にそれるかまたはオフセットされた方向414においてピーク利得をもつ放射パターン412を有するように構成される。すなわち、方向414は基板402に実質的に垂直でない。したがって、これは、垂直方向に対して45度さらには90度のオフセットまたは角度を含む、垂直方向に対して20度よりも大きい角度だけオフセットされるか、またはその角度にある方向を含むことになる。代替的に述べると、方向414は、基板402の横平面に実質的に平行であり、すなわち、横平面に対して0度〜20度を有するだけオフセットされるか、またはその角度であることがあるか、あるいは、たとえば、25度、45度、65度、さらには75度など、さらに大きい角度だけ横平面からオフセットされ得る。本開示はまた、アンテナ404のうちの異なるアンテナが、異なる量オフセットを有し得ることを企図する。
【0048】
[0061]さらなる方向414は基板402のエッジのほうを指す。いくつかの態様では、方向414は基板に実質的に平行であり得る。第1のアンテナ404の場合と同様に、第2のアンテナ406のための放射パターン412は第2のアンテナ406の配置および/または設計によって選択され得る。たとえば、いくつかの態様では、第2のアンテナ406の各々は、基板に形成された半波長パッチアンテナであり、パッチおよび接地平面が基板402に平行に配向され得る。そのようなパッチアンテナは、パッチに垂直な方向のみでなく、基板に平行な方向においてもピーク利得をもつ放射パターンを与えることになる。別の態様では、ダイポールアンテナが使用され得る。しかしながら、本開示は、他のタイプのアンテナも第2のアンテナ406のために使用され得ることを企図することに留意されたい。たとえば、いくつかの例を挙げれば、所望の放射パターンをもつダイポールアンテナ、折り畳みモノポールアンテナ、スロットアンテナ、ホーンアンテナ、または反転Fアンテナが使用され得る。さらに、本開示は、第2のアンテナ406が同等である必要がないことを企図する。むしろ、好適なアンテナの任意の組合せが使用され得る。
【0049】
[0062]この構成の最終結果は、前向き放射パターン408を与えることに加えて、ワイヤレス通信のための装置400が横向き放射パターン412をも与えるということである。したがって、ワイヤレス通信のための装置400が、前向き放射パターンのみを使用してエリアを照射することにもはや限定されないので、より広いエリアの照射が可能である。
【0050】
[0063]
図4Aおよび
図4Bでは、第2のアンテナ406のための方向414は、基板402が延びる横方向に対してオフセットの実質的に同じ量を有するものとして示されている。しかしながら、他の態様では、第2のアンテナのうちの異なるアンテナは、そのようなオフセットの異なる量を有し得る。そのような構成は、アンテナに関連する方向の数を増加させることによってエリアの照射を改善し得る。同様の様式で、横向きアンテナの追加のアレイが、同様の結果を達成するために異なる方向を備え得る。
【0051】
[0064]
図4Aに示されているように、第1のアンテナ404および第2のアンテナ406は、基板402内の異なるレベルにあるものとして示されている。しかしながら、他の態様では、これらのアンテナは、作製を可能にし、共通接地平面などの共通の要素を利用するために基板の同じレベル内にあり得る。
【0052】
[0065]さらに、
図4Bに示されているように、ワイヤレス通信のための装置400は、いくつかの態様では、第1のアンテナ404が、第2のアンテナ406によって囲まれた基板402の一部分中にあるように構成され得る。そのような構成は、全体的利得を改善するために、干渉なしに、第1のアンテナ404の放射パターン408と第2のアンテナ406の放射パターン412との間の重複を与えるために与えられ得る。しかしながら、本開示は、第1のアンテナ404と第2のアンテナ406との他の配置が、互いに対して与えられ得ることを企図する。
【0053】
[0066]次に
図5、
図6、
図7、および
図8を参照すると、いくつかの態様による、ワイヤレス通信のための装置のためのいくつかの例示的な配置が与えられる。
図5、
図6、
図7、および
図8は、特定の実装形態詳細を用いて説明されるが、これらの例示的な配置は、本開示の様々な態様を示すためにのみ与えられる。すなわち、本開示は、示されているものよりも多くの構成要素、示されているものよりも少ない構成要素、または示されているものと異なる構成要素を含む、他の配置を企図する。
【0054】
[0067]
図5は、本開示の一態様による、ワイヤレス通信のための装置500のための第1の例示的な配置を示す。
図5に示されているように、ワイヤレス通信のための装置500は、アンテナの他のグループ504、506、508および510によって囲まれたアンテナのグループ502からなる。これらのアンテナは、実質的に平面の基板512上に形成される。
図4Aおよび
図4B中の構成と同様に、アンテナの囲まれたグループ502は、アンテナの前向きグループとして構成される。特に、
図5に示されているように、アンテナのグループ502からの各アンテナはパッチアンテナである。さらに、アンテナのグループ502は、基板512上にアンテナの4×4パターンで配置される。アンテナの他のグループ504、506、508、および510の各々は、それらのそれぞれの放射パターンが、アンテナのグループ502から離れた方向において、たとえば、基板512に実質的に平行な方向においてピーク利得を有するように、横向きアンテナとして構成される。特に、
図5に示されているように、グループ504、506、508、および510からの各アンテナは半波長パッチアンテナである。
図5に示されているように、グループ504、506、508、および510の各々は、アンテナのグループ502に隣接するアンテナの単一の列として配置される。
【0055】
[0068]
図4Aおよび
図4Bに関して上述したように、横向きアンテナのすべてが同等であることが必要であるとは限らない。これは、本開示の一態様による、ワイヤレス通信のための装置600の第2の例示的な配置を示す
図6に示されている。ワイヤレス通信のための装置600は、ワイヤレス通信のための装置500と実質的に同じに構成され、したがって、
図5に関する上記の構成要素502、504、506、508、510、および512の説明は、後述されるものを除いて、
図6中の構成要素602、604、606、608、610、および612について説明するのに十分である。
図5とは対照的に、
図6の横向きアンテナは同等でない。特に、アンテナのグループ604および606は、ショート1/2パッチ(shorted half patch)としても知られる、1/4波長パッチとして構成されるが、アンテナのグループ608および610はダイポールアンテナとして構成される。そのような構成は、アンテナのすべてが、最大利得のためのコヒーレント組合せを可能にするように遠距離場において共偏波される(co-polarized)ことになるように与えられる。
【0056】
[0069]また、
図4Aおよび
図4Bに関して上述したように、前向きアンテナの配置は変動し得る。これは、本開示の一態様による、ワイヤレス通信のための装置700の第2の例示的な配置を示す
図7に示されている。ワイヤレス通信のための装置700は、ワイヤレス通信のための装置600と実質的に同じに構成され、したがって、
図6中の構成要素602、604、606、608、610、および612の説明は、後述されるものを除いて、
図7中の構成要素702、704、706、708、710、および712について説明するのに十分である。
図6とは対照的に、
図7の前向きアンテナはN×Mパターンで配置されない。特に、アンテナのグループ702は、2倍幅クロスパターンで配置される。すなわち、クロスパターンの各ラインまたはリム(limb)は、2つのアンテナの幅である。そのような構成は、低減された数の前向きアンテナが、当該のエリアを照射するのに十分であるか、および/または電力のより低い使用が選好される、ワイヤレス通信のための装置において使用され得る。
【0057】
[0070]いくつかの態様では、アンテナの数は、
図8に示されているように、さらに低減され得る。
図8は、本開示の一態様による、ワイヤレス通信のための装置800の第4の例示的な配置を示す。ワイヤレス通信のための装置800は、ワイヤレス通信のための装置700と実質的に同じに構成され、したがって、
図7中の構成要素702、704、706、708、710、および712の説明は、後述されるものを除いて、
図8中の構成要素802、804、806、808、810、および812について説明するのに十分である。
図7とは対照的に、
図8の前向きアンテナの数は、さらに低減される。特に、アンテナのグループ802は、単一幅クロスパターンで配置される。すなわち、クロスパターンの各ラインまたはリムは、1つのアンテナの幅である。そのような構成は、低減された数の前向きアンテナが、当該のエリアを照射するのに十分であるか、および/または電力のより低い使用が選好される、ワイヤレス通信のための装置において使用され得る。
【0058】
[0071]
図4Aおよび
図4Bに関して上述したように、それらにおいて説明されるアンテナは、サポート構成要素に関連し得る。アンテナアレイおよびサポート構成要素の例示的な構成が
図9に示されている。
図9は、本開示の一態様による、それのサポート構成要素を含む、アンテナアレイ900の例示的な構成の概略図である。
図9および
図1〜
図3は実質的に重複するが、
図9は、説明しやすいように提示される。したがって、
図1、
図2、
図3、および
図9は、同じまたは異なるワイヤレス通信デバイスの様々な特徴を提示するものとして解釈されるべきである。一態様では、アンテナアレイは、
図4A〜
図8に関して上記で説明されたように、前向きアレイまたは(1つまたは複数の)横向きアレイのいずれかであり得る。別の態様では、アンテナアレイは、
図4A〜
図8に関して上記で説明されたように、前向きアレイと(1つまたは複数の)横向きアレイの両方を含んでいることがある。
【0059】
[0072]アンテナアレイ900は、それらの各々が信号を受信および送信するように設計されたN個のアンテナまたは放射要素910−1〜910−Nを含む。たとえば、mm波は90GHz周波数帯域上でシグナリングする。
図1A〜
図5に関して上述したように、放射要素910−1〜910−Nは、異なるタイプのアンテナ要素を使用して構築され得る。たとえば、放射要素の第1のセットはダイポールであり得るが、放射要素の第2のセットはパッチアンテナであり得る。
【0060】
[0073]受信方向において、放射要素910−1〜910−Nは、それぞれ、低雑音増幅器(LNA)920−1〜920−N(単に簡単のためにおよび開示される態様に対する制限なしに、以下、総称してLNA920と呼ばれるか、または個々にLNA920と呼ばれる)と、位相シフタ925−1〜925−N(単に簡単のためにおよび開示される態様に対する制限なしに、以下、総称して位相シフタ925と呼ばれるか、または個々に位相シフタ925と呼ばれる)とに接続され、受信信号を加算し、処理のためにそれらをRF回路980にフォワーディングする加算器構成要素950にさらに接続される。
【0061】
[0074]送信方向において、放射要素910−1〜910−Nは、それぞれ、電力増幅器(PA)940−1〜940N(単に簡単のためにおよび開示される態様に対する制限なしに、以下、総称して電力増幅器940と呼ばれるか、または個々に電力増幅器940と呼ばれる)と、位相シフタ945−1〜945−N(以下、総称して位相シフタ945と呼ばれるか、または個々に位相シフタ945と呼ばれる)とに接続され、着信RF信号をRF回路980から放射要素に分配する分配器960にさらに接続される。
【0062】
[0075]開示される態様によれば、各位相シフタ925または945の位相θ
iは、信号の受信または送信中に個々にまたは独立して制御される。さらに、LNA920またはPA940の各々の利得A
iは信号の受信または送信中に独立して制御される。したがって、開示される態様によれば、要素への信号フィードの利得および位相(A
i;θ
i、i=1、...、N)は個別制御される。
【0063】
[0076]一態様では、制御可能な構成要素、すなわち、増幅器920および940ならびに位相シフタ925および945は、処理システム970によって制御される。処理システム970は、要素910から受信され、それに送信される信号のフィード利得およびフィード位相を調整することによってアンテナ900を動作させるように構成され得る。
【0064】
[0077]処理システム970は、1つまたは複数のプロセッサとともに実装されたより大きい処理システムを備えるか、またはそれの構成要素であり得る。1つまたは複数のプロセッサは、汎用マイクロプロセッサ、マイクロコントローラ、デジタル信号プロセッサ(DSP)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、プログラマブル論理デバイス(PLD)、コントローラ、状態機械、ゲート論理、個別ハードウェア構成要素、専用ハードウェア有限状態機械、あるいは情報の計算または他の操作を実行し得る任意の他の好適なエンティティの任意の組合せを用いて実装され得る。
【0065】
[0078]処理システム970は、ソフトウェアを記憶するためのコンピュータ可読または機械可読媒体をも含み得る。ソフトウェアは、ソフトウェア、ファームウェア、ミドルウェア、マイクロコード、ハードウェア記述言語などの名称にかかわらず、任意のタイプの命令を意味すると広く解釈されたい。命令は、(たとえば、ソースコード形式、バイナリコード形式、実行可能コード形式、または任意の他の好適なコード形式の)コードを含み得る。命令は、1つまたは複数のプロセッサによって実行されたとき、本明細書で説明される様々な機能を処理システムに実行させる。
【0066】
[0079]一態様では、処理システム970はRF回路980に組み込まれ得る。別の態様では、処理システム970はAPデバイスまたは同様のデバイスのベースバンドモジュールの一部であり得る(図示せず)。同様に、加算器950および/または分配器960も、RF回路980、ベースバンドモジュール(図示せず)、他の構成要素に組み込まれ得る。
【0067】
[0080]本開示の1つまたは複数の態様に従って構成された、APデバイスまたは他の同様のデバイスに関する1つの潜在的問題は、利用される電力量である。すなわち、
図4A〜
図8に示されているように、多数のアンテナがAP中に与えられた場合、通信セッションに実際に関わるアンテナの数が、これらのアンテナの小さいサブセットのみであり得るにもかかわらず、著しい電力量が利用され得る。したがって、本開示はまた、いくつかの態様では、アンテナによって利用される電力が電力要件全体を低減するように選択的に調整され得ることを企図する。特に、本開示は、いくつかの態様では、通信セッションに著しく寄与するアンテナが識別され得、他のアンテナのための電力、すなわち、利得が低減されるかさらには削減され得ることを企図する。これは、
図10に関してさらに詳細に以下で説明される。
【0068】
[0081]
図10は、本開示の一態様による、第1の例示的な方法1000におけるステップのフローチャートである。方法1000はステップ1002において開始し、ステップ1004に進む。ステップ1004において、前向きアンテナまたは横向きアンテナを使用して通信セッションを確立する。本開示は、2つまたはそれ以上のアンテナが通信セッションに関わり得ることを企図することに留意されたい。その後、ステップ1006において、通信セッションに著しく寄与する、前向きアンテナと横向きアンテナとのサブセットを決定する。一態様では、ステップ1004および1006は、アンテナ910を介して受信されており、特定の通信セッションに関連する信号の相対強度を表す信号を処理システム970に通信するように加算器950を構成することを伴い得る。その後、処理システム970は、アンテナ910の各々が通信セッションに著しく寄与しているのか、わずかに寄与しているのかを決定し得る。たとえば、基準(たとえば、信号強度、信号対雑音比、エラーレートなど)に基づいてアンテナの寄与をカテゴリー分類するために、1つまたは複数のしきい値が指定され得る。別の例では、基準に基づいて通信セッションに著しくまたはわずかに寄与するアンテナを識別するために、クラスタまたは他の統計的分析が実行され得る。さらに別の例では、処理システム970は、通信セッションに著しくまたはわずかに寄与するアンテナを識別するために、電力増幅器940またはLNA920の動作を監視することができる。たとえば、高い量の利得を必要とするアンテナは、極めて弱い信号に関連するアンテナを示し得、したがって、通信セッションにわずかに寄与するアンテナを示し得る。したがって、通信セッションに著しくまたはわずかに寄与するアンテナは、利得のためのしきい値基準に基づいて識別され得る。ただし、本開示は、他の態様では、ステップ1006における決定を実行するための様々な他の方法が使用され得ることを企図する。
【0069】
[0082]ステップ1006においてアンテナの寄与が決定されると、本方法はステップ1008に進み得る。ステップ1008において、次いで、通信セッションに著しく寄与していないアンテナのための利得を低減する。たとえば、電力増幅器940またはLNA920のための利得が、ステップ1006において識別されたアンテナのために低減され得る。その後、本方法はステップ1012に進み、方法1000を繰り返すことを含む前の処理を再開し得る。
【0070】
[0083]いくつかの態様では、方法1000を繰り返すことより前に、様々なアンテナのための利得を回復することは、有用であり得る。たとえば、APデバイスの場合、新しいデバイスは、APデバイスとの通信セッションを確立することを試みていることがある。しかしながら、アンテナのうちの1つまたは複数のための利得が低減された場合、通信リンクを確立することは困難であり得る。APデバイスを伴う別の例では、通信セッションに現在関与するデバイスは、APデバイスに対するそれの位置を変更し得る。したがって、前の利得構成は、APデバイスと他のデバイスとの間の信頼できる接続を維持するには不十分であり得る。したがって、いくつかの態様では、ステップ1008において利得が選択的に低減された後、本方法はステップ1010に進み得る。ステップ1010において、ステップ1008において低減された利得を、ある時間期間の後に、すなわち、周期的に回復する。方法1000は、次いで、ステップ1004に戻り、利得が通信セッションの現在のニーズに正しく合っていることを保証するために方法1000を繰り返し得る。
【0071】
[0084]
図11を参照すると、APデバイスまたは他の好適なエンティティなどのワイヤレスエンティティとして、あるいはワイヤレスエンティティなどの内部での使用のためのプロセッサ、構成要素または同様のデバイスとして構成され得る、例示的な装置1100が与えられている。装置1100は、
図10に記載された機能など、プロセッサ、ソフトウェア、またはそれらの組合せ(たとえば、ファームウェア)によって実装される機能を表し得る機能ブロックを含み得る。
【0072】
[0085]図示のように、一実施形態では、装置1100は、前向きアンテナまたは横向きアンテナのいずれかを使用して通信セッションを確立するための電気的構成要素またはモジュール1102を含み得る。装置1100は、通信セッションに著しく寄与しない、前向きアンテナと横向きアンテナとのサブセットを決定するための電気的構成要素またはモジュール1104をも含み得る。装置1100は、通信セッションにわずかに寄与する、前向きアンテナと横向きアンテナとのサブセットのための利得を低減するための電気的構成要素またはモジュール1106を含み得る。装置1100は、ある時間期間の後に、通信にわずかに寄与する、前向きアンテナと横向きアンテナとのサブセットのための利得を回復するための電気的構成要素またはモジュール1108をも含み得る。
【0073】
[0086]関係する態様では、ネットワークエンティティとして構成される装置1100の場合、装置1100は、少なくとも1つのプロセッサを有するプロセッサ構成要素1110を随意に含み得る。そのような場合、プロセッサ1110は、バス1112または同様の通信結合を介して構成要素1102〜1106または同様の構成要素との動作可能な通信であり得る。プロセッサ1110は、電気的構成要素またはモジュール1102〜1106によって実行されるプロセスまたは機能の起動とスケジューリングとを実施し得る。
【0074】
[0087]さらなる関係する態様では、装置1100は、他のネットワークエンティティと通信するためのネットワークインターフェース構成要素1114を含み得る。装置1100は、たとえば、メモリデバイス/構成要素1116など、情報を記憶するための構成要素を随意に含み得る。コンピュータ可読媒体またはメモリ構成要素1116は、バス1112などを介して装置1100の他の構成要素に動作可能に結合され得る。メモリ構成要素1116は、構成要素1102〜1106、およびそれらの副構成要素、またはプロセッサ1110のアクティビティを実行するための、コンピュータ可読命令とデータとを記憶するように適応され得る。メモリ構成要素1116は、構成要素1102〜1106に関連する機能を実行するための命令を保持し得る。メモリ1116の外部にあるものとして示されているが、構成要素1102〜1106はメモリ1116の内部に存在し得ることを理解されたい。
【0075】
[0088]次に
図12および
図13を参照すると、従来の前向きアレイを利用することの結果と、本開示の一態様によるアンテナアレイとを利用することの結果とが比較される。
図12は、前向きアンテナのみを実装する装置のための放射パターンを示す。
図13は、本開示の一態様に従って実装される装置のための放射パターンを示す。
【0076】
[0089]特に、
図12は、様々な角度(θ=0°〜180°、Φ=−180°〜180°)についての角度(θ、Φ)の関数としての強度の走査マップを示す。
図12からわかるように、角度のいくつかの組合せにおいて、強度は、0dBiまで即時に低下する(たとえば、
図12のエリア1202)。その結果、適切な照射は、そのような角度において与えられ得ない。対照的に、同じく、角度の関数としての強度の走査マップを示す、
図13に示されているように、本開示の一態様に従って実装された装置を利用するとき、そのような「デッドゾーン」は存在しない。すなわち、
図12中のエリア1202に対応する角度について、少なくとも、約6dBiにおける値が
図13中で観測される。したがって、本開示による構成は、実質的にすべての角度における照射を可能にする。
【0077】
[0090]上記で説明された方法の様々な動作は、対応する機能を実行することが可能な任意の好適な手段によって実行され得る。それらの手段は、限定はしないが、回路、特定用途向け集積回路(ASIC)、またはプロセッサを含む、様々な(1つまたは複数の)ハードウェアおよび/またはソフトウェア構成要素および/またはモジュールを含み得る。概して、図に示されている動作がある場合、それらの動作は、同様の番号をもつ対応するカウンターパートのミーンズプラスファンクション構成要素を有し得る。たとえば、
図10に示されている動作は、
図11に示されている手段に対応する。
【0078】
[0091]生成するための手段は、
図2に示されているアクセスポイント110のプロセッサ210、242、および/またはコントローラ230、あるいは
図3に描かれているプロセッサ304および/またはDSP320など、1つまたは複数のプロセッサを含み得る、処理システムを含み得る。出力(たとえば、送信)するための手段は、
図2に示されているアクセスポイント110の送信機(たとえば、送信機ユニット222)および/または(1つまたは複数の)アンテナ224、あるいは
図3に示されている送信機310および/または(1つまたは複数の)アンテナ316を備え得る。
【0079】
[0092]取得(たとえば、受信)するための手段は、
図2に示されているUT120の受信機(たとえば、受信機ユニット254)および/または(1つまたは複数の)アンテナ252、あるいは
図3に示されている受信機312および/または(1つまたは複数の)アンテナ316を備え得る。決定するための手段は、UT120のプロセッサ260、270、288、および290、ならびに/またはコントローラ280、あるいは
図3に描かれているプロセッサ304および/またはDSP320など、1つまたは複数のプロセッサを含み得る、処理システムを含み得る。
【0080】
[0093]電磁信号を放射および受信するための手段は、
図4Aおよび
図4Bに示されているアンテナ404または406、あるいは
図1〜
図3に関して説明されたアンテナのいずれかなど、ワイヤレス通信のための装置400のためのいずれかのアンテナを備え得る。特に、そのようなアンテナは、いくつかの例を挙げれば、パッチアンテナ(完全または1/2)、ダイポールアンテナ、折り畳みモノポールアンテナ、スロットアンテナ、ホーンアンテナ、または反転Fアンテナであり得る。増幅手段は、アンテナに関連する、LNAまたは電力増幅器など、利得増幅器回路またはデバイスを備え得る。たとえば、
図9に関して説明されたようにLNA920またはPA940。任意の決定するための手段、低減するための手段、または電力を回復するための手段は、
図2に示されているアクセスポイント110のプロセッサ210、242、および/またはコントローラ230、あるいは
図3中に描かれたプロセッサ304および/またはDSP320など、1つまたは複数のプロセッサを含み得る処理システムを備え得る。
【0081】
[0094]いくつかの態様によれば、そのような手段は、(たとえば、ハードウェアでまたはソフトウェア命令を実行することによって)上記で説明された様々なアルゴリズムを実装することによって、対応する機能を実行するように構成される処理システムによって実装され得る。
【0082】
[0095]本明細書で使用される「決定すること」という用語は、多種多様なアクションを包含する。たとえば、「決定すること」は、計算すること、算出すること、処理すること、導出すること、調査すること、ルックアップすること(たとえば、テーブル、データベースまたは別のデータ構造においてルックアップすること)、確認することなどを含み得る。また、「決定すること」は、受信すること(たとえば、情報を受信すること)、アクセスすること(たとえば、メモリ中のデータにアクセスすること)などを含み得る。さらに、「決定すること」は、解決すること、選択すること、選定すること、確立することなどを含み得る。
【0083】
[0096]本明細書で使用される「出力すること」という用語は、送信のためにあるエンティティ(たとえば、処理システム)から別のエンティティ(たとえば、RFフロントエンドまたはモデム)への構造の実際の送信または出力を伴い得る。本明細書で使用される「取得すること」という用語は、オーバージエアで送信された構造の実際の受信、またはあるエンティティ(たとえば、処理システム)によって別のエンティティ(たとえば、RFフロントエンドまたはモデム)から構造を取得することを伴い得る。
【0084】
[0097]本明細書で使用される、項目のリスト「のうちの少なくとも1つ」を指す句は、単一のメンバーを含む、それらの項目の任意の組合せを指す。一例として、「a、b、またはcのうちの少なくとも1つ」は、a、b、c、a−b、a−c、b−c、およびa−b−c、ならびに複数の同じ要素をもつ任意の組合せ(たとえば、a−a、a−a−a、a−a−b、a−a−c、a−b−b、a−c−c、b−b、b−b−b、b−b−c、c−c、およびc−c−c、またはa、b、およびcの任意の他の順序)を包含するものとする。
【0085】
[0098]本開示に関連して説明された様々な例示的な論理ブロック、モジュールおよび回路は、汎用プロセッサ、デジタル信号プロセッサ(DSP)、特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)または他のプログラマブル論理デバイス(PLD)、個別ゲートまたはトランジスタ論理、個別ハードウェア構成要素、あるいは本明細書で説明された機能を実行するように設計されたそれらの任意の組合せを用いて実装または実行され得る。汎用プロセッサはマイクロプロセッサであり得るが、代替として、プロセッサは、任意の市販のプロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ、または状態機械であり得る。プロセッサはまた、コンピューティングデバイスの組合せ、たとえば、DSPとマイクロプロセッサとの組合せ、複数のマイクロプロセッサ、DSPコアと連携する1つまたは複数のマイクロプロセッサ、または任意の他のそのような構成として実装され得る。
【0086】
[0099]本開示に関連して説明された方法またはアルゴリズムのステップは、ハードウェアで直接実施されるか、プロセッサによって実行されるソフトウェアモジュールで実施されるか、またはその2つの組合せで実施され得る。ソフトウェアモジュールは、当技術分野で知られている任意の形態の記憶媒体中に常駐し得る。使用され得る記憶媒体のいくつかの例としては、ランダムアクセスメモリ(RAM)、読取り専用メモリ(ROM)、フラッシュメモリ、EPROMメモリ、EEPROM(登録商標)メモリ、レジスタ、ハードディスク、リムーバブルディスク、CD−ROMなどがある。ソフトウェアモジュールは、単一の命令、または多数の命令を備え得、いくつかの異なるコードセグメント上で、異なるプログラム間で、および複数の記憶媒体にわたって分散され得る。記憶媒体は、プロセッサがその記憶媒体から情報を読み取ることができ、その記憶媒体に情報を書き込むことができるように、プロセッサに結合され得る。代替として、記憶媒体はプロセッサに一体化され得る。
【0087】
[00100]本明細書で開示される方法は、説明された方法を達成するための1つまたは複数のステップまたはアクションを備える。方法のステップおよび/またはアクションは、特許請求の範囲から逸脱することなく、互いに交換され得る。言い換えれば、ステップまたはアクションの特定の順序が指定されていない限り、特定のステップおよび/またはアクションの順序および/または使用は、特許請求の範囲から逸脱することなく変更され得る。
【0088】
[00101]説明された機能は、ハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア、またはそれらの任意の組合せで実装され得る。ハードウェアで実装される場合、例示的なハードウェア構成はワイヤレスノード中に処理システムを備え得る。処理システムは、バスアーキテクチャを用いて実装され得る。バスは、処理システムの特定の適用例および全体的な設計制約に応じて、任意の数の相互接続バスおよびブリッジを含み得る。バスは、プロセッサと、機械可読媒体と、バスインターフェースとを含む様々な回路を互いにリンクし得る。バスインターフェースは、ネットワークアダプタを、特に、バスを介して処理システムに接続するために使用され得る。ネットワークアダプタは、物理(PHY)レイヤの信号処理機能を実装するために使用され得る。ユーザ端末120(
図1参照)の場合、ユーザインターフェース(たとえば、キーパッド、ディスプレイ、マウス、ジョイスティックなど)もバスに接続され得る。バスはまた、タイミングソース、周辺機器、電圧調整器、電力管理回路などの様々な他の回路をリンクし得るが、それらは当技術分野でよく知られており、したがってこれ以上説明しない。
【0089】
[00102]プロセッサは、機械可読媒体に記憶されたソフトウェアの実行を含む、バスおよび一般的な処理を管理することを担当し得る。プロセッサは、1つまたは複数の汎用および/または専用プロセッサを用いて実装され得る。例としては、マイクロプロセッサ、マイクロコントローラ、DSPプロセッサ、およびソフトウェアを実行することができる他の回路がある。ソフトウェアは、ソフトウェア、ファームウェア、ミドルウェア、マイクロコード、ハードウェア記述言語などの名称にかかわらず、命令、データ、またはそれらの任意の組合せを意味すると広く解釈されたい。機械可読媒体は、例として、RAM(ランダムアクセスメモリ)、フラッシュメモリ、ROM(読取り専用メモリ)、PROM(プログラマブル読取り専用メモリ)、EPROM(消去可能プログラマブル読取り専用メモリ)、EEPROM(電気消去可能プログラマブル読取り専用メモリ)、レジスタ、磁気ディスク、光ディスク、ハードドライブ、または他の好適な記憶媒体、あるいはそれらの任意の組合せを含み得る。機械可読媒体は、本明細書で説明された動作を実行するために1つまたは複数のプロセッサによって実行可能である命令をその上に記憶した(および/または符号化した)コンピュータ可読媒体を備え、コンピュータプログラム製品中に組み込まれ得る。コンピュータプログラム製品は、消費者による購入のためにその中でコンピュータ可読媒体を広告するためのパッケージング材料を備え得る。
【0090】
[00103]ハードウェア実装形態では、機械可読媒体は、プロセッサとは別個の処理システムの一部であり得る。しかしながら、当業者なら容易に諒解するように、機械可読媒体またはその任意の部分は処理システムの外部にあり得る。例として、機械可読媒体は、すべてがバスインターフェースを介してプロセッサによってアクセスされ得る、伝送線路、データによって変調された搬送波、および/またはワイヤレスノードとは別個のその上に記憶された命令をもつコンピュータ可読記憶媒体を含み得る。代替的に、または追加として、機械可読媒体またはその任意の部分は、キャッシュおよび/または汎用レジスタファイルがそうであり得るように、プロセッサに統合され得る。
【0091】
[00104]処理システムは、すべて外部バスアーキテクチャを介して他のサポート回路と互いにリンクされる、プロセッサ機能を提供する1つまたは複数のマイクロプロセッサと、機械可読媒体の少なくとも一部分を提供する外部メモリとをもつ汎用処理システムとして構成され得る。代替的に、処理システムは、プロセッサをもつASIC(特定用途向け集積回路)と、バスインターフェースと、アクセス端末)の場合はユーザインターフェースと、サポート回路と、単一のチップに統合された機械可読媒体の少なくとも一部分とを用いて、あるいは1つまたは複数のFPGA(フィールドプログラマブルゲートアレイ)、PLD(プログラマブル論理デバイス)、コントローラ、状態機械、ゲート論理、個別ハードウェア構成要素、もしくは他の好適な回路、または本開示全体にわたって説明された様々な機能を実行することができる回路の任意の組合せを用いて、実装され得る。当業者は、特定の適用例と、全体的なシステムに課される全体的な設計制約とに応じて、どのようにしたら処理システムについて説明された機能を最も良く実装し得るかを理解されよう。
【0092】
[00105]機械可読媒体はいくつかのソフトウェアモジュールを備え得る。ソフトウェアモジュールは、プロセッサなどの装置によって実行されたときに、処理システムに様々な機能を実行させる命令を含む。ソフトウェアモジュールは、送信モジュールと受信モジュールとを含み得る。各ソフトウェアモジュールは、単一の記憶デバイス中に常駐するか、または複数の記憶デバイスにわたって分散され得る。例として、トリガイベントが発生したとき、ソフトウェアモジュールがハードドライブからRAMにロードされ得る。ソフトウェアモジュールの実行中に、プロセッサは、アクセス速度を高めるために、命令のうちのいくつかをキャッシュにロードし得る。次いで、1つまたは複数のキャッシュラインが、プロセッサによる実行のために汎用レジスタファイルにロードされ得る。以下でソフトウェアモジュールの機能に言及する場合、そのような機能は、そのソフトウェアモジュールからの命令を実行したときにプロセッサによって実装されることが理解されよう。
【0093】
[00106]ソフトウェアで実装される場合、機能は、1つまたは複数の命令またはコードとしてコンピュータ可読媒体上に記憶されるか、あるいはコンピュータ可読媒体を介して送信され得る。コンピュータ可読媒体は、ある場所から別の場所へのコンピュータプログラムの転送を可能にする任意の媒体を含む、コンピュータ記憶媒体とコンピュータ通信媒体の両方を含む。記憶媒体は、コンピュータによってアクセスされ得る任意の利用可能な媒体であり得る。限定ではなく例として、そのようなコンピュータ可読媒体は、RAM、ROM、EEPROM、CD−ROMまたは他の光ディスクストレージ、磁気ディスクストレージまたは他の磁気ストレージデバイス、あるいは命令またはデータ構造の形態の所望のプログラムコードを搬送または記憶するために使用され得、コンピュータによってアクセスされ得る、任意の他の媒体を備えることができる。また、いかなる接続もコンピュータ可読媒体と適切に呼ばれる。たとえば、ソフトウェアが、同軸ケーブル、光ファイバーケーブル、ツイストペア、デジタル加入者回線(DSL)、または赤外線(IR)、無線、およびマイクロ波などのワイヤレス技術を使用して、ウェブサイト、サーバ、または他のリモートソースから送信される場合、同軸ケーブル、光ファイバーケーブル、ツイストペア、DSL、または赤外線、無線、およびマイクロ波などのワイヤレス技術は、媒体の定義に含まれる。本明細書で使用されるディスク(disk)およびディスク(disc)は、コンパクトディスク(disc)(CD)、レーザーディスク(登録商標)(disc)、光ディスク(disc)、デジタル多用途ディスク(disc)(DVD)、フロッピー(登録商標)ディスク(disk)、およびBlu−ray(登録商標)ディスク(disc)を含み、ディスク(disk)は、通常、データを磁気的に再生し、ディスク(disc)は、データをレーザーで光学的に再生する。したがって、いくつかの態様では、コンピュータ可読媒体は非一時的コンピュータ可読媒体(たとえば、有形媒体)を備え得る。さらに、他の態様では、コンピュータ可読媒体は一時的コンピュータ可読媒体(たとえば、信号)を備え得る。上記の組合せもコンピュータ可読媒体の範囲に含まれるべきである。
【0094】
[00107]さらに、本明細書で説明された方法および技法を実施するためのモジュールおよび/または他の適切な手段は、適用可能な場合にユーザ端末および/または基地局によってダウンロードされ、および/または他の方法で取得され得ることを諒解されたい。たとえば、そのようなデバイスは、本明細書で説明された方法を実行するための手段の転送を可能にするためにサーバに結合され得る。代替的に、本明細書で説明された様々な方法は、ユーザ端末および/または基地局が記憶手段(たとえば、RAM、ROM、コンパクトディスク(CD)またはフロッピーディスクなどの物理記憶媒体など)をデバイスに結合するかまたは与えると様々な方法を得ることができるように、記憶手段によって提供され得る。その上、本明細書で説明された方法および技法をデバイスに与えるための任意の他の好適な技法が利用され得る。
【0095】
[00108]特許請求の範囲は、上記で示された厳密な構成および構成要素に限定されないことを理解されたい。上記で説明された方法および装置の配置、動作および詳細において、特許請求の範囲から逸脱することなく、様々な改変、変更および変形が行われ得る。
以下に、本願出願の当初の特許請求の範囲に記載された発明を付記する。
[C1]
ワイヤレス通信のための装置であって、
基板と、
前記基板に配設された複数の第1のアンテナと、
前記基板に配設された複数の第2のアンテナと
を備え、
前記複数の第1のアンテナの各々は、前記基板に実質的に垂直な1つまたは複数の第1の方向においてピーク利得を有するように構成され、前記複数の第2のアンテナの各々は、前記第1の方向から実質的にそれた1つまたは複数の第2の方向においてピーク利得を有するように構成される、
装置。
[C2]
前記第2の方向のうちの1つと前記基板の横平面との間の角度は、0度から45度の間にある、
[C1]に記載の装置。
[C3]
前記複数の第2のアンテナは、前記複数の第1のアンテナを囲む、
[C1]に記載の装置。
[C4]
前記複数の第1のアンテナのうちの少なくとも1つは、パッチアンテナを備える、
[C1]に記載の装置。
[C5]
前記複数の第2のアンテナのうちの少なくとも1つは、半波長パッチアンテナまたはダイポールアンテナのうちの1つを備える、
[C1]に記載の装置。
[C6]
前記複数の第1のアンテナと前記複数の第2のアンテナとに関連する複数の利得増幅器と、
通信セッションに寄与する、前記複数の第1のアンテナと前記複数の第2のアンテナとのサブセットを決定することと、前記サブセットに関連しないそれらの利得増幅器の電力を低減することとを行うように構成される処理システムと
をさらに備える、[C1]に記載の装置。
[C7]
前記処理システムは、前記サブセットに関連しないそれらの利得増幅器への全電力を周期的に回復することと、前記決定と前記低減とを繰り返すこととを行うようにさらに構成される、
[C6]に記載の装置。
[C8]
前記処理システムは、前記通信セッションのための受信された信号を少なくとも1つのしきい値と比較することに基づいて前記サブセットを選択することによって、前記サブセットを決定することを行うようにさらに構成される、
[C6]に記載の装置。
[C9]
前記処理システムは、前記通信セッションのための受信された信号の統計的分析に基づいて前記サブセットを選択することによって、前記サブセットを決定するようにさらに構成される、
[C6]に記載の装置。
[C10]
ワイヤレス通信のための方法であって、
基板を設けることと、
前記基板に複数の第1のアンテナを配設することと、
前記基板に複数の第2のアンテナを配設することと、
前記基板に実質的に垂直な1つまたは複数の第1の方向においてピーク利得を有するように前記複数の第1のアンテナの各々を構成することと、
前記第1の方向から実質的にそれた1つまたは複数の第2の方向においてピーク利得を有するように前記複数の第2のアンテナの各々を構成することと
を備える、方法。
[C11]
前記複数の第1のアンテナと前記複数の第2のアンテナとに関連する複数の利得増幅器を設けることと、
前記通信セッションに寄与する、前記複数の第1のアンテナと前記複数の第2のアンテナとのサブセットを決定することと、
前記サブセットに関連しないそれらの利得増幅器のための電力を低減することと
をさらに備える、[C10]に記載の方法。
[C12]
前記サブセットに関連しないそれらの利得増幅器への全電力を周期的に回復することと、前記決定することおよび前記低減することを繰り返すこととをさらに備える、
[C11]に記載の方法。
[C13]
前記サブセットを前記決定することは、前記通信セッションのための受信された信号を少なくとも1つのしきい値と比較することに基づいて前記サブセットを選択することを備える、
[C11]に記載の方法。
[C14]
前記サブセットを前記決定することは、前記通信セッションのための受信された信号の統計的分析に基づいて前記サブセットを選択することを備える、
[C11]に記載の方法。
[C15]
前記第2の方向と前記基板の横平面との間の角度を0度から45度の間にあるように選択することをさらに備える、
[C10]に記載の方法。
[C16]
前記第1のアンテナを囲むように前記基板に配置されるように前記第2のアンテナを選択することをさらに備える、
[C10]に記載の方法。
[C17]
前記第1の複数のアンテナのうちの少なくとも1つをパッチアンテナとして選択することをさらに備える、
[C10]に記載の方法。
[C18]
前記第2の複数のアンテナのうちの少なくとも1つを半波長パッチアンテナまたはダイポールアンテナのうちの1つとして選択することをさらに備える、
[C10]に記載の方法。
[C19]
ワイヤレス通信のための装置であって、
基板と、
電磁信号を放射および受信するための複数の第1の手段、前記複数の第1の手段の各々は、前記基板に配設され、前記基板に実質的に垂直な1つまたは複数の第1の方向においてにおいてピーク利得を与えるように構成される、と、
電磁信号を放射および受信するための複数の第2の手段、前記複数の第2の手段の各々は、前記基板に配設され、前記第1の方向から実質的にそれた1つまたは複数の第2の方向においてピーク利得を与えるように構成される、と
を備える、装置。
[C20]
前記第2の方向と前記基板の横平面との間の角度は、0度から45度の間にある、
[C19]に記載の装置。
[C21]
前記複数の第2の手段は、前記複数の第1の手段を囲むように前記基板に配置される、
[C19]に記載の装置。
[C22]
前記複数の第1の手段と前記複数の前記第2の手段とに関連する複数の増幅手段と、
通信セッションに寄与する、前記複数の第1の手段と前記複数の第2の手段とのサブセットを決定するための手段と、
前記サブセットに関連しないそれらの増幅手段のための電力を低減するための手段と
をさらに備える、[C19]に記載の装置。
[C23]
前記サブセットに関連しないそれらの利得増幅器への全電力を周期的に回復するための手段をさらに備える、
[C22]に記載の装置。
[C24]
前記サブセットを前記決定するための手段は、前記通信セッションのための受信された信号を少なくとも1つのしきい値と比較することに基づいて前記サブセットを選択するためにさらに構成される、
[C22]に記載の装置。
[C25]
前記サブセットを前記決定するための手段は、前記通信セッションのための受信された信号の統計的分析に基づいて前記サブセットを選択するためにさらに構成される、
[C22]に記載の装置。
[C26]
基板と、
前記基板に配設された複数の第1のアンテナと、
前記基板に配設された複数の第2のアンテナと、
データを生成するように構成される処理システムと、
前記第1のアンテナおよび前記第2のアンテナのうちの少なくとも1つを介して、前記データを送信するように構成される送信機と
を備え、
前記第1のアンテナの各々は、前記基板に実質的に垂直な1つまたは複数の第1の方向においてピーク利得を有するように構成され、前記第2のアンテナの各々は、前記第1の方向から実質的にそれた1つまたは複数の第2の方向においてピーク利得を有するように構成される、
ワイヤレスノード。