(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記製剤はさらに、グルコース、フルクトース、マンノース、スクロース、イソマルツロース、ケストース、ニストース、フラクトフラノシルニストース、マルトース、イソマルトース、イソマルトトリオース、イソマルトテトラオース、イソマルトペンタオース、トレハロース、セロビオース、メリビオース、ゲンチオビオース、ゲンチオオリゴ糖、ラフィノース、パノース、マルトオリゴ糖、オリゴマーイソマルツロース、フラクトオリゴ糖、グルコマンナン、デキストリン、デンプン及びグリコーゲンという糖類から選択された一種又は複数種類を1.0〜9.0%(w/v)選用して前記製剤に用いることを特徴とする請求項1に記載の製剤。
前記製剤はさらに、グルタミン酸、グルタミン、アスパラギン酸、アスパラギン、イソロイシン、フェニルアラニン、バリン、ロイシン、プロリン及びスレオニンというアミノ酸から選択された一種又は複数種類を0.1〜10.0%(w/v)選用して前記製剤に用いることを特徴とする請求項1に記載の製剤。
前記製剤はさらに、ジエチルスチルベストロール、エストラジオール、エストリオール、ダイジン、ダイゼイン、ゲニスチン、ゲニステイン、グリシテイン、ダイズフラビン、ビオカニン、クメストロール及びホルモノネチンという物質から選択された一種又は複数種類を0.001〜1.0%(w/v)選用して前記製剤に用いることを特徴とする請求項1に記載の製剤。
前記製剤はさらに、0.01〜5.0%(w/v)のアロエエキス、0.01〜5.0%(w/v)のラベンダーエキス、0.001〜1.0%(w/v)のビタミンE、0.001〜1.0%(w/v)のビタミンA、0.001〜1.0%(w/v)のビタミンD、0.001〜1.0%(w/v)のビタミンCという物質から選択された一種又は複数種類を選用して前記製剤に用いることを特徴とする請求項1に記載の製剤。
ジエチルスチルベストロール、エストラジオール、エストリオール、ダイジン、ダイゼイン、ゲニスチン、ゲニステイン、グリシテイン、ダイズフラビン、ビオカニン、クメストロール及びホルモノネチンという物質から選択された総量が0.001〜1.0%(w/v)の一種又は複数種類をさらに含むことを特徴とする請求項9から13のいずれか一項に記載の組成物。
グルコース、フルクトース、マンノース、スクロース、イソマルツロース、ケストース、ニストース、フラクトフラノシルニストース、マルトース、イソマルトース、イソマルトトリオース、イソマルトテトラオース、イソマルトペンタオース、トレハロース、セロビオース、メリビオース、ゲンチオビオース、ゲンチオオリゴ糖、ラフィノース、パノース、マルトオリゴ糖、オリゴマーイソマルツロース、フラクトオリゴ糖、グルコマンナン、デキストリン、デンプン及びグリコーゲンという糖類から選択された総量が1.0〜9.0%(w/v)の一種又は複数種類をさらに含むことを特徴とする請求項9から13のいずれか一項に記載の組成物。
ここで前記糖類は、グルコース、フルクトース、マンノース、スクロース、マルトース、イソマルツロース、イソマルトース、トレハロース、マルトオリゴ糖という糖類から選択された総含有量が2.0〜6.5%(w/v)の一種又は複数種類であることを特徴とする請求項15に記載の組成物。
0.01〜5.0%(w/v)のアロエエキス、0.01〜5.0%(w/v)のラベンダーエキス、0.001〜1.0%(w/v)のビタミンE、0.001〜1.0%(w/v)のビタミンA、0.001〜1.0%(w/v)のビタミンD及び0.001〜1.0%(w/v)のビタミンCという物質から選択された一種又は複数種類をさらに含むことを特徴とする請求項9から13のいずれか一項に記載の組成物。
グルタミン酸、グルタミン、アスパラギン酸、アスパラギン、イソロイシン、フェニルアラニン、バリン、ロイシン、プロリン及びスレオニンというアミノ酸及び/又はその塩から選択された一種又は複数種類をさらに0.1〜10%(w/v)含むことを特徴とする請求項9から13のいずれか一項に記載の組成物。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の目的は静菌剤組成物を提供することであり、該組成物は大腸菌、及び/又は黄色ブドウ球菌、及び/又はカンジダ菌に対して強い阻害作用を有し、膣内に用いれば有益な乳酸菌の回復を促進し膣内の酸性を向上させることができる。
【0006】
どのように有害な細菌、真菌を選択的に阻害し、有益な乳酸菌を促進するか、これは婦人科感染分野の注目する最先端課題である。本発明者の研究によると、フェネチルアルコール、安息香酸及び/又はそのナトリウム塩、プロピオン酸及び/又はそのナトリウム塩はそれぞれ単独で作用し、いずれもフェカリス菌の成長を選択的に阻害することができ、乳酸菌の成長に対して顕著な阻害作用がないことを発見する!他の一部の静菌物質、例えば酢酸、デヒドロ酢酸、カプリル酸などは、フェカリス菌と乳酸菌に対して阻害作用は顕著な選択性がない。
【0007】
フェネチルアルコール及び/又はフェノキシエタノール、及び安息香酸及び/又そのナトリウム塩及び/又はp−アニス酸及び/又はそのナトリウム塩及び/又は安息香酸エステル系物質と配合する;又はフェネチルアルコール及び/又はフェノキシエタノール、プロピオン酸及び/又はそのナトリウム塩及び/又はレブリン酸及び/又はそのナトリウム塩及び/又は酢酸及び/又はそのナトリウム塩と配合すれば、大腸菌、及び/又は黄色ブドウ球菌に対して静菌相乗作用を有するという研究を発見する。特に以下の三種類の物質と配合すれば、それは大腸菌、及び/又は黄色ブドウ球菌、及び/又はカンジダ菌に対して阻害作用がより強い:(1)フェネチルアルコール及び/又はフェノキシエタノール;(2)安息香酸及び/又そのナトリウム塩及び/又はp−アニス酸及び/又はそのナトリウム塩及び/又は安息香酸エステル系物質;(3)プロピオン酸及び/又はそのナトリウム塩及び/又はレブリン酸及び/又はそのナトリウム塩及び/又は酢酸及び/又はそのナトリウム塩。
【0008】
但しフェネチルアルコール、及び/又はフェノキシエタノールは他の静菌物質と配合し、例えばデヒドロ酢酸及び/又はそのナトリウム塩と配合し、又はソルビン酸及び/又はカリウム塩と配合すれば、その静菌作用は前述した配合に及ばない。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は静菌剤配合の膣用組成物の調製への用途を提供し、ここで、前記組成物は、(1)総含有量がフェネチルアルコールで計算すれば0.05〜0.60%(w/v)のフェネチルアルコール及び/又はフェノキシエタノール;(2)総含有量がプロピオン酸ナトリウムで計算すれば0.25〜0.70%(w/v)のプロピオン酸及び/又はプロピオン酸ナトリウム及び/又はプロピオン酸カルシウム及び/又はレブリン酸及び/又はレブリン酸ナトリウム及び/又は酢酸及び/又は酢酸ナトリウム、及び/又は総量が安息香酸ナトリウムで計算すれば0.05〜0.15%(w/v)の安息香酸及び/又は安息香酸ナトリウム及び/又はp−アニス酸及び/又は4−メトキシ安息香酸ナトリウム及び/又は安息香酸エステル系物質という静菌剤を含む。
【0010】
本発明のプロピオン酸系物質及び酢酸系物質は同じく一般的な短鎖脂肪酸静菌防腐剤に属し、プロピオン酸及び/又はそのナトリウム塩を優先的に選択する。安息香酸エステル系物質は安息香酸メチル、安息香酸エチル、安息香酸プロピル、安息香酸ブチルなどを含み、安息香酸エチルを優先的に選択する。
【0011】
本発明の前記フェネチルアルコールで計算すればフェノキシエタノールの含有量はフェノキシエタノールの含有量をフェネチルアルコールの含有量に換算するということであり、換算方法は以下のとおりである:フェネチルアルコールの分子量はフェノキシエタノールの分子量を割り、またフェノキシエタノールの含有量を足せば、得られた結果は即ちフェノキシエタノールをフェネチルアルコールに換算する含有量である。例えば、フェネチルアルコールの分子量は122であり、フェノキシエタノールの分子量は138であり、0.034%(w/v)のフェノキシエタノールの含有量であれば、フェネチルアルコールに換算する含有量は0.030%(w/v)である。逆に、0.030%(w/v)のフェネチルアルコール含有量であれば、フェノキシエタノールに換算する含有量は0.034%(w/v)である。その他はこのように類推し、逆にしても同様である。
【0012】
本発明の前記安息香酸ナトリウムで計算すれば安息香酸、p−アニス酸及び/又はそのナトリウム塩、安息香酸エステル系物質などの物質の含有量は、安息香酸などの物質の含有量を、安息香酸ナトリウムに換算する含有量である。換算方法は以下のとおりである:安息香酸ナトリウムの分子量は安息香酸などの物質の分子量を割り、また安息香酸などの含有量を足せば、得られた結果は即ち安息香酸などの物質の含有量を安息香酸ナトリウムに換算する含有量である。例えば、安息香酸ナトリウムの分子量は144であり、安息香酸の分子量は122であり、p−アニス酸の分子量は152であり、4−メトキシ安息香酸ナトリウムの分子量は174であり、安息香酸エステルの分子量は150である。それぞれ0.1%(w/v)の安息香酸、又は0.127%(w/v)のp−アニス酸、又は0.145%(w/v)の4−メトキシ安息香酸ナトリウム、又0.125%(w/v)の安息香酸エステルを、安息香酸ナトリウムの含有量に換算すれば、その結果はいずれも0.12%(w/v)となる。その他はこのように類推し、逆にしても同様である。
【0013】
本発明の前記プロピオン酸ナトリウムで計算すればプロピオン酸及び/又はそのカルシウム塩、レブリン酸及び/又はそのナトリウム塩、酢酸及び/又はそのナトリウム塩などの物質の含有量は、プロピオン酸などの物質の含有量を、プロピオン酸ナトリウムに換算する含有量である。換算方法は以下のとおりである:プロピオン酸ナトリウムの分子量はプロピオン酸などの物質の分子量を割り、またプロピオン酸などの含有量を足せば、得られた結果は即ちプロピオン酸などの物質の含有量をプロピオン酸ナトリウムに換算する含有量である。例えば、プロピオン酸ナトリウムの分子量は96であり、プロピオン酸の分子量は74であり、レブリン酸の分子量は116であり、レブリン酸ナトリウムの分子量は138であり、酢酸の分子量は60であり、酢酸ナトリウムの分子量は82である。それぞれ0.31%(w/v)のプロピオン酸、又は0.48%(w/v)のレブリン酸、又は0.575%(w/v)のレブリン酸ナトリウム、又は0.25%の酢酸(w/v)、又は0.341%の酢酸ナトリウム(w/v)を、プロピオン酸ナトリウムの含有量に換算すれば結果はいずれも0.4%(w/v)となる。その他はこのように類推し、逆にしても同様である。
【0014】
好ましい総量がフェネチルアルコールで計算すればフェネチルアルコール及び/又はフェノキシエタノールの総含有量は0.10〜0.40%(w/v)であり、総量がプロピオン酸ナトリウムで計算すればプロピオン酸及び/又はプロピオン酸ナトリウム及び/又はプロピオン酸カルシウム及び/又はレブリン酸及び/又はレブリン酸ナトリウム及び/又は酢酸及び/又は酢酸ナトリウムの総含有量は0.525〜0.575%(w/v)であり、総量が安息香酸ナトリウムで計算すれば安息香酸及び/又は安息香酸ナトリウム及び/又はp−アニス酸及び/又は4−メトキシ安息香酸ナトリウム及び/又は安息香酸エステル系物質の総含有量は0.065〜0.090%(w/v)である。
【0015】
好ましい組成物は、(1)フェネチルアルコール及び/又はフェノキシエタノール、(2)プロピオン酸及び/又はプロピオン酸ナトリウム及び/又はプロピオン酸カルシウム及び/又はレブリン酸及び/又はレブリン酸ナトリウム及び/又は酢酸及び/又は酢酸ナトリウム、(3)安息香酸及び/又は安息香酸ナトリウム及び/又はp−アニス酸及び/又は4−メトキシ安息香酸ナトリウム及び/又は安息香酸エステル系物質を含む。
【0016】
好ましい前記静菌剤はフェネチルアルコール、プロピオン酸及び/又はプロピオン酸ナトリウム、安息香酸及び/又は安息香酸ナトリウムである。
【0017】
好ましい前記組成物はさらに、デヒドロ酢酸、デヒドロ酢酸ナトリウム、ソルビン酸、ソルビン酸カリウム、ソルビン酸ナトリウム、二酢酸、二酢酸ナトリウム、カプリル酸、カプリル酸ナトリウム、カプリン酸、デカン酸ナトリウム、ウンデシレン酸、ウンデシレン酸ナトリウム、ラウリン酸、ラウリン酸ナトリウム、ナタマイシン、ラクトフェリン、ラクトフェリンペプチド、リゾチーム、抗菌タンパク質、抗菌ペプチド、ウスニン酸、ベルゲニン、トロポロン、クロロゲン酸、パルマチン、ベンジルアルコール、プロピレンフェノキシエタノール、1,2−ペンタンジオール、1,2−ヘキサンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,2−オクタンジオール、1,2−デカンジオール、メチルプロパンジオール、エチルヘキシルグリセリン、過酸化ベンゾイルという静菌又は抗菌系物質から選択された一種又は複数種類を選用する。前記静菌剤又は抗菌剤はさらに、本発明の調製する膣に用いられる組成物が黄色ブドウ球菌、大腸菌、及びカンジダ菌、及び他の有害な微生物例えばHIV、HPVなどのウイルスへの静菌又は抗菌作用を増強するために用いられる。
【0018】
好ましい前記組成物はさらに、グルコース、フルクトース、マンノース、スクロース、イソマルツロース、ケストース、ニストース、フラクトフラノシルニストース、マルトース、イソマルトース、イソマルトトリオース、イソマルトテトラオース、イソマルトペンタオース、トレハロース、セロビオース、メリビオース、ゲンチオビオース、ゲンチオオリゴ糖、ラフィノース、パノース、マルトオリゴ糖、オリゴマーイソマルツロース、フラクトオリゴ糖、グルコマンナン、デキストリン、デンプン及びグリコーゲンという糖類から選択された一種又は複数種類を1.0〜9.0%(w/v)選用して本発明の用途に用いる。本発明の調製する糖類を含む膣用組成物は二相から膣内の菌群を調整するという作用を有し、大腸菌、及び/又は黄色ブドウ球菌、及び/又はカンジダ菌などを選択的に阻害してもよく、また膣内の有益な乳酸菌を選択的に促進してもよい。従来技術に比べて、膣内の菌群を調整し、膣の酸性度を増強し、膣内の有益な乳酸菌を維持するという作用はより良好であり、膣の抗感染力を増強することができ、膣内の乳酸菌減少、又は膣内のバランスの崩れ、細菌性膣疾病への予防及び/又は治療に適し、抗菌治療による生殖管の感染後に膣内の正常な菌群の回復に用いられ、又は生殖管感染の補助治療に用いられる。本発明者はさらに、糖類の総濃度が1%(w/v)より低ければ、その乳酸菌の成長を促進し酸を生成するという作用が弱く、糖類の濃度が9%(w/v)より高ければ、膣粘膜に刺激性を生成する可能性があることを発見する。
【0019】
好ましい前記組成物はさらに、グルタミン酸、グルタミン、アスパラギン酸、アスパラギン、イソロイシン、フェニルアラニン、バリン、ロイシン、プロリン及びスレオニンというアミノ酸から選択された一種又は複数種類を0.1〜10.0%(w/v)選用して本発明の用途に用いる。本発明の調製するアミノ酸を含む膣用組成物は膣内の菌群の酸生成を低減することができ、細胞溶解性膣疾病、乳酸菌性膣疾病、及び真菌性膣疾病の治療又は補助治療に用いられる。本発明者はさらに、アミノ酸の総濃度が0.1%(w/v)より低ければ、その膣内の菌群の酸生成を調整するという作用が弱く、総濃度が10%(w/v)より高ければ、膣内の菌群の異変を引き起こす可能性があることを発見する。
【0020】
好ましい前記組成物はさらに、ジエチルスチルベストロール、エストラジオール、エストリオール、ダイジン、ダイゼイン、ゲニスチン、ゲニステイン、グリシテイン、ダイズフラビン、ビオカニン、クメストロール及びホルモノネチンというエストロゲン系及び/又はイソフラボン系の物質から選択された一種又は複数種類を0.001〜1.0%(w/v)選用して本発明の用途に用いる。ジエチルスチルベストロール、エストラジオール、エストリオールはエストロゲン系物質であり、ダイジン、ダイゼイン、ゲニスチン、ゲニステイン、グリシテイン、ダイズフラビン、ビオカニン、クメストロール及びホルモノネチンはイソフラボン系物質である。本発明の調製するエストロゲン系及び/又はイソフラボン系の物質を含む膣用組成物は、膣粘膜上皮細胞のグリコーゲン合成を促進し、膣内の正常な微小環境を維持又は回復し、及び有益な乳酸菌の成長を促進し、マイクロ生態系のバランスを回復することができる。
【0021】
好ましい前記組成物はさらに、0.01〜5.0%(w/v)のアロエエキス、0.01〜5.0%(w/v)のラベンダーエキス、0.001〜1.0%(w/v)のビタミンE、0.001〜1.0%(w/v)のビタミンA、0.001〜1.0%(w/v)のビタミンD及び0.001〜1.0%(w/v)のビタミンCという物質から選択された一種又は複数種類を選用して本発明の用途に用いる。本発明の調製する上記物質を含む膣用組成物は膣の粘膜を保護し、損傷した膣内の粘膜修復を促進するために用いられる。
【0022】
好ましい前記膣用組成物の剤型を溶剤、又は水溶性ゲル剤、又は乳剤性軟膏剤として、ここで前記組成物のpH値は3.0〜4.3である。
【0023】
本発明の用途によって、ここで前記膣用組成物は非治療的な膣用健康製品であり、又は膣用日常品であり、又は膣健康用品であり、又は膣介護用品であり、又は膣用化粧品であり、又は膣用衛生用品であり、又は膣用洗浄用品である;又は治療的な膣用健康製品であり、又は膣用医療器械であり、又は膣用消毒機械であり、又は膣用薬物機械であり、又は膣用薬品である;又は膣に用いられる洗剤であり、又は洗浄剤であり、又は維持剤であり、又は消臭剤であり、又はかゆみ止め剤であり、又は噴霧剤であり、又は湿潤剤であり、又は潤滑剤であり、又は消毒剤であり、又は抗菌剤であり、又は静菌剤であり、又は粘膜表面微生物除去剤であり、又はマイクロエコロジー調整剤であり、又は微生物調整剤である。
【0024】
本発明はさらに膣に用いられる組成物を提供し、前記組成物は、(1)総量がフェネチルアルコールで計算すれば0.05〜0.6%(w/v)のフェネチルアルコール及び/又はフェノキシエタノール、(2)総量がプロピオン酸ナトリウムで計算すれば0.25〜0.7%(w/v)のプロピオン酸及び/又はプロピオン酸ナトリウム及び/又はプロピオン酸カルシウム及び/又はレブリン酸及び/又はレブリン酸ナトリウム及び/又は酢酸及び/又は酢酸ナトリウム、及び/又は総量が安息香酸ナトリウムで計算すれば0.05〜0.15%(w/v)の安息香酸及び/又は安息香酸ナトリウム及び/又はp−アニス酸及び/又は4−メトキシ安息香酸ナトリウム及び/又は安息香酸エステル系物質を含み、
【0025】
ここで、前記組成物の剤型を溶剤、又は水溶性ゲル剤、又は乳剤性軟膏剤として、好ましい組成物のpH値が3.0〜4.3である。
【0026】
好ましい総量がフェネチルアルコールで計算すればフェネチルアルコール及び/又はフェノキシエタノールの総含有量は0.10〜0.40%(w/v)であり、総量がプロピオン酸ナトリウムで計算すればプロピオン酸及び/又はプロピオン酸ナトリウム及び/又はプロピオン酸カルシウム及び/又はレブリン酸及び/又はレブリン酸ナトリウム及び/又は酢酸及び/又は酢酸ナトリウムの総含有量は0.525〜0.575%(w/v)であり、総量が安息香酸ナトリウムで計算すれば安息香酸及び/又は安息香酸ナトリウム及び/又はp−アニス酸及び/又は4−メトキシ安息香酸ナトリウム及び/又は安息香酸エステル系物質の総含有量は0.065〜0.090%(w/v)である。
【0027】
好ましい組成物は、(1)フェネチルアルコール及び/又はフェノキシエタノール、(2)プロピオン酸及び/又はプロピオン酸ナトリウム及び/又はプロピオン酸カルシウム及び/又はレブリン酸及び/又はレブリン酸ナトリウム及び/又は酢酸及び/又は酢酸ナトリウム、(3)安息香酸及び/又は安息香酸ナトリウム及び/又はp−アニス酸及び/又は4−メトキシ安息香酸ナトリウム及び/又は安息香酸エステル系物質を含む。
【0028】
好ましい前記静菌剤はフェネチルアルコール、プロピオン酸及び/又はプロピオン酸ナトリウム、安息香酸及び/又は安息香酸ナトリウムである。
【0029】
好ましい前記組成物はさらに、デヒドロ酢酸、デヒドロ酢酸ナトリウム、ソルビン酸、ソルビン酸カリウム、ソルビン酸ナトリウム、二酢酸、二酢酸ナトリウム、カプリル酸、カプリル酸ナトリウム、カプリン酸、デカン酸ナトリウム、ウンデシレン酸、ウンデシレン酸ナトリウム、ラウリン酸、ラウリン酸ナトリウム、ナタマイシン、ラクトフェリン、ラクトフェリンペプチド、リゾチーム、抗菌タンパク質、抗菌ペプチド、ウスニン酸、ベルゲニン、トロポロン、クロロゲン酸、パルマチン、ベンジルアルコール、プロピレンフェノキシエタノール、1,2−ペンタンジオール、1,2−ヘキサンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,2−オクタンジオール、1,2−デカンジオール、メチルプロパンジオール、エチルヘキシルグリセリン、過酸化ベンゾイルという静菌剤又は抗菌剤から選択された一種又は複数種類を含む。
【0030】
好ましい前記組成物はさらに、ジエチルスチルベストロール、エストラジオール、エストリオール、ダイジン、ダイゼイン、ゲニスチン、ゲニステイン、グリシテイン、ダイズフラビン、ビオカニン、クメストロール及びホルモノネチンという物質から選択された総量が0.001〜1.0%(w/v)の一種又は複数種類を含む。
【0031】
好ましい前記組成物はさらに、グルコース、フルクトース、マンノース、スクロース、イソマルツロース、ケストース、ニストース、フラクトフラノシルニストース、マルトース、イソマルトース、イソマルトトリオース、イソマルトテトラオース、イソマルトペンタオース、トレハロース、セロビオース、メリビオース、ゲンチオビオース、ゲンチオオリゴ糖、ラフィノース、パノース、マルトオリゴ糖、オリゴマーイソマルツロース、フラクトオリゴ糖、グルコマンナン、デキストリン、デンプン及びグリコーゲンという糖類から選択された総量が1.0〜9.0%(w/v)の一種又は複数種類を含んで本発明の用途に用いる。
【0032】
好ましい前記糖類は、グルコース、フルクトース、マンノース、スクロース、マルトース、イソマルツロース、イソマルトース、トレハロース、マルトオリゴ糖という糖類から選択された総含有量が2.0〜6.5%(w/v)の一種又は複数種類である。
【0033】
好ましい前記組成物はさらに、0.01〜5.0%(w/v)のアロエエキス、0.01〜5.0%(w/v)のラベンダーエキス、0.001〜1.0%(w/v)のビタミンE、0.001〜1.0%(w/v)のビタミンA、0.001〜1.0%(w/v)のビタミンD及び0.001〜1.0%(w/v)のビタミンCという物質から選択された一種又は複数種類を含む。
【0034】
好ましい前記組成物はさらに、グルタミン酸、グルタミン、アスパラギン酸、アスパラギン、イソロイシン、フェニルアラニン、バリン、ロイシン、プロリン及びスレオニンというアミノ酸及び/又はその塩から選択された一種又は複数種類を0.1〜10.0%(w/v)含む。
【0035】
好ましい前記アミノ酸の含有量は1.0〜5.0%(w/v)であり、ここで前記アミノ酸はグルタミン酸及び/又はアスパラギン酸である。
【0036】
本発明の組成物は様々な方式で包装してもよく、一回の投薬量、無菌、密封包装、又は膣用機械内に包装すること、又は使い捨ての膣投薬器内に包装することを含むがそれらに限らない;一回の投薬量、無菌、密封包装を優先的に選択する。その調製プロセス、方法及び補助材料の選択は、いずれも当業者が本発明の開示内容に基づいてその背景知識を踏まえて予想できることである。
【0037】
本発明の組成物に基づき、低投薬量の抗菌物質メトロニダゾール又はチニダゾールを選択的に含有してもよく、ここで前記メトロニダゾール又はチニダゾールの含有量は組成物の単位ごとの施用投薬量又は一回ごとの投薬量包装(単位剤型)例えば一粒錠剤、一粒座薬、又は一瓶の一回投薬量で包装する軟膏などのメトロニダゾール及び/又はチニダゾールの総含有量を0.001〜0.5ミリグラムとし,0.01〜0.25ミリグラムを優先的に選択する。低投薬量のメトロニダゾール又はチニダゾールを含有する本発明の組成物は膣のマイクロエコロジーをケア及び/又は調整し、嫌気性細菌を抵抗し、膣のマイクロエコロジーバランスを維持するという作用を有する。
【0038】
本発明はさらに膣に用いられる組成物の調製方法を提供し、該方法は、水及び/又は水溶性コロイドマトリックス及び/又は乳剤型軟膏マトリックスに、(1)総含有量がフェネチルアルコールで計算すれば0.05〜0.60%(w/v)のフェネチルアルコール及び/又はフェノキシエタノール、(2)総含有量がプロピオン酸ナトリウムで計算すれば0.25〜0.70%(w/v)のプロピオン酸及び/又はプロピオン酸ナトリウム及び/又はプロピオン酸カルシウム及び/又はレブリン酸及び/又はレブリン酸ナトリウム及び/又は酢酸及び/又は酢酸ナトリウム、及び/又は総量が安息香酸ナトリウムで計算すれば0.05〜0.15%(w/v)の安息香酸及び/又は安息香酸ナトリウム及び/又はp−アニス酸及び/又は4−メトキシ安息香酸ナトリウム及び/又は安息香酸エステル系物質を添加するというステップを含む。
【0039】
例えば、コロイド組成物を調製する時、粘性、非流動性、水溶性ゼリー状マトリックスを用い、例えば、カルボマー(Caromer)、及び/又はメチルセルロース(MC)、及び/又はグルコマンナン、及び/又はトラガカントガム、及び/又はトラガカント、及び/又はキサンタンガムなどであり、キサンタンガムを優先的に選択し、当業者は、比率に基づいて、(1)フェネチルアルコール及び/又はフェノキシエタノール、(2)プロピオン酸及び/又はプロピオン酸ナトリウム及び/又はプロピオン酸カルシウム及び/又はレブリン酸及び/又はレブリン酸ナトリウム及び/又は酢酸及び/又は酢酸ナトリウム、安息香酸及び/又は安息香酸ナトリウム及び/又はp−アニス酸及び/又は4−メトキシ安息香酸ナトリウム及び/又は安息香酸エステル系物質、(3)他の成分、及び(4)キサンタンガムを秤量し、以上の各成分を均等に混合し、定量の蒸留水を加え、撹拌し、各成分を溶解させ、キサンタンガムを膨潤させて均等なマトリックスを呈する;酸及び/又はアルカリを用いて組成物のpH値を3.0〜4.3の範囲に調整するという知った方法例えばプロセスに基づいて調製することができる。さらに滅菌処理を行い、滅菌は、放射滅菌、間欠滅菌(例えばまず60℃で、15分間処理し、続いて36℃で、6〜12時間そのままにし、また60℃で、15分間処理し、また36℃で、6〜12時間そのままにし、最後に60℃で、15分間処理する)、又はフェネチルアルコール、プロピオン酸ナトリウム又は安息香酸ナトリウムなどの成分を溶液に単独で配合した後に濾過して除菌し、続いて滅菌を経た水溶性ゼリー状マトリックスに添加するというプロセスを選択することができる。
【0040】
例えば、乳剤性軟膏剤を調製する時、グリセリンステアリン酸エステル、及び/又はパラフィン、及び/又はビーズワックス、及び/又はアルボレン、及び/又はドデシル硫酸ナトリウム、及び/又はポリソルベート、などの当業者の知った物質を選用することができる。
【0041】
例えば、溶剤を調製する時、水溶性ゼリー状マトリックス以外の上記成分を均等に混合し、水を加え、各成分を溶解させ、滅菌させ、使用に備えることができる;綿球又はタンポンを浸して膣の使用に用いられ、又は膣洗剤に調製することができる。
【発明の効果】
【0042】
本発明の技術的解決手段に基づけば、本発明の組成物は膣の外陰部掻痒、痛み、及び/又は性交による痛みなどの不快症状の清除又は軽減、及び/又はこしけの改善、及び/又はこしけの臭さの清除、及び/又は膣のクリーンとケアに用いられる。
【0043】
従って、本発明はさらに膣の感染性疾病を予防/又は治療する方法に関し、ここで前記方法はこんな求めがある女性の膣内に有効量の本発明の組成物を投与することを含む。ここで前記膣感染性疾病は真菌性膣炎、細胞溶解性膣炎、乳酸菌性膣炎、膣菌群バランスの崩れ、老年性膣炎、好気性膣炎、細菌性膣炎を含むがそれらに限らない。本発明の技術的解決手段に基づけば、前記組成物をこんな求めがある女性の膣内に用いられ、例えば投薬器を用いて本発明の水溶性ゲル剤型の組成物を膣内に用いられ、又はタンポン又は綿球又は膣栓を用いて溶液剤型となる本発明の組成物を浸すると膣内に置く。
【発明を実施するための形態】
【0044】
[組成物実施例]
(実施例1)
0.05グラムの安息香酸ナトリウム、0.25グラムのプロピオン酸ナトリウム、1.0グラムのキサンタンガムを均等に混合し、100ミリリットルの蒸留水を加え、撹拌し、安息香酸ナトリウム及びプロピオン酸ナトリウムを溶解させ、キサンタンガムを均等な粘性ガム状に呈させ、0.05グラムのフェネチルアルコールを加え、溶液のpHを3.0に調整し、また60℃で、15分加熱すれば、本発明の水溶性コロイド組成物を得る。
【0045】
(実施例2)
下記配合比に基づいて原料を秤量し、基本的に実施例1の方法に基づいて100ミリリットルの組成物を調製する。
フェネチルアルコール 0.60%(w/v)
プロピオン酸ナトリウム 0.70%(w/v)
グルコース 1.00%(w/v)
キサンタンガム 2.15%(w/v)
蒸留水 100ミリリットル
pH 4.0
【0046】
(実施例3)
下記配合比に基づいて原料を秤量し、基本的に実施例1の方法に基づいて100ミリリットルの組成物を調製する。
フェネチルアルコール 0.06%(w/v)
プロピオン酸ナトリウム 0.55%(w/v)
安息香酸ナトリウム 0.12%(w/v)
マルトース 6.50%(w/v)
キサンタンガム 2.0%(w/v)
蒸留水 100ミリリットル
pH 3.2
【0047】
(実施例4)
下記配合比に基づいて原料を秤量し、基本的に実施例1の方法に基づいて100ミリリットルの組成物を調製する。
フェネチルアルコール 0.50%(w/v)
安息香酸ナトリウム 0.075%(w/v)
蒸留水 100ミリリットル
pH 3.5
【0048】
(実施例5)
下記配合比に基づいて原料を秤量し、基本的に実施例1の方法に基づいて100ミリリットルの組成物を調製する。
フェネチルアルコール 0.45%(w/v)
プロピオン酸ナトリウム 0.60%(w/v)
蒸留水 100ミリリットル
pH 4.0
【0049】
(実施例6)
下記配合比に基づいて原料を秤量し、基本的に実施例1の方法に基づいて100ミリリットルの組成物を調製する。
フェネチルアルコール 0.35%(w/v)
プロピオン酸ナトリウム 0.55%(w/v)
グルタミン酸 3.0%
アスパラギン酸 3.0%
キサンタンガム 1.5%(w/v)
蒸留水 100ミリリットル
pH 4.0
【0050】
(実施例7)
下記配合比に基づいて原料を秤量し、基本的に実施例1の方法に基づいて100ミリリットルの組成物を調製する。
フェネチルアルコール 0.20%(w/v)
プロピオン酸ナトリウム 0.575%(w/v)
安息香酸ナトリウム 0.075%(w/v)
マルトース 5.00%(w/v)
キサンタンガム 1.00%(w/v)
蒸留水 100ミリリットル
pH 3.5
【0051】
(実施例8)
下記配合比に基づいて原料を秤量し、基本的に実施例1の方法に基づいて100ミリリットルの組成物を調製する。
フェネチルアルコール0.3グラム、 プロピオン酸ナトリウム0.5グラム、安息香酸ナトリウム0.06グラム、ラクトフェリン0.5グラム;
グルタミン酸0.5グラム、グルタミン0.25グラム、アスパラギン酸0.5グラム、アスパラギン0.25グラム、イソロイシン0.25グラム、メチオニン0.25グラム、フェニルアラニン0.25グラム、バリン0.25グラム、ロイシン0.25グラム、プロリン0.25グラム
キサンタンガム1.5グラム、蒸留水100ミリリットル、pHを3.5に調整する。
【0052】
(実施例9)
下記配合比に基づいて原料を秤量し、基本的に実施例1の方法に基づいて100ミリリットルの組成物を調製する。
フェノキシエタノール 0.05%(w/v)
プロピオン酸ナトリウム 0.50%(w/v)
安息香酸ナトリウム 0.15%(w/v)
キサンタンガム 1.2%(w/v)
蒸留水 100ミリリットル
pH 4.3
【0053】
(実施例10)
本分野の一般方法に基づき、以下の溶剤を調製する:
フェネチルアルコール 0.60%(w/v)
安息香酸ナトリウム 0.15%(w/v)
プロピオン酸ナトリウム 0.70%(w/v)
蒸留水 100ミリリットル
pH 4.0
【0054】
[実験実施例]
(実験実施例1)
1、目的:特定の濃度範囲のフェネチルアルコール、プロピオン酸及び/又はそのナトリウム塩、酢酸及び/又はその塩、デヒドロ酢酸及び/又はその塩、カプリル酸及び/又はその塩のフェカリス菌、乳酸菌への阻害作用を観察する。
【0055】
2、実験方法
2.1 試験菌株:フェカリス菌、ジェンセニー乳酸菌をそれぞれ1株にし、いずれも臨床分離株となる。
【0056】
2.2 基礎ゲル:MRS培養液を基にし、1.0%のキサンタンガム、1.5%のイソマルツロース、10%の子牛血清を添加し、pH値を5.0に調整する。
【0057】
2.3 基礎ゲルを基質とし、表1〜6に示された様々な濃度の静菌剤を含有するゲル試験管を配合し、また10%の子牛血清を添加し、一試験管ごとに5ミリリットル分注し、使用に備える。
【0058】
2.4 実験方法:表1〜6に示された様々な濃度の静菌剤を含有するゲル試験管に、濁度が0.5マクファーランドとするフェカリス菌、ジェンセニー乳酸菌の細菌懸濁液をそれぞれ100ミリリットル接種し、37℃、5%CO
2で、32時間培養し、ゲルのpH値の変化を観察し、標本の塗抹、グラム染色を行い、細菌の種類及び数量を観察する。
【0059】
3、実験結果
3.1 表1に示すように、0.35〜0.45%フェネチルアルコールのフェカリス菌成長への阻害作用が強く、乳酸菌成長への阻害作用が弱い;但しpH値は4.1〜4.6であり、3.8まで低下せず、酸の生成が阻害されていることを示す。
【0061】
3.2 表2に示すように、0.4〜0.6%プロピオン酸ナトリウムのフェカリス菌成長への阻害作用が強く、乳酸菌成長への阻害作用が弱く、選択的な静菌作用を有する;但しpH値は4.4〜4.6であり、3.8まで低下せず、酸の生成が阻害されていることを示す。
【0063】
3.3 表3に示すように、0.065〜0.1%安息香酸ナトリウムのフェカリス菌成長への阻害作用が強く、乳酸菌成長への阻害作用が弱く、選択的な静菌作用を有する;但しpH値は4.1〜4.6であり、3.8まで低下せず、酸の生成が阻害されていることを示す。
【0065】
3.4 表4に示すように、0.1〜0.8%酢酸ナトリウムのフェカリス菌成長への阻害作用を観察できず、成長したフェカリス菌が多く、成長した乳酸菌が少ない。
【0067】
3.5 表5に示すように、0.005〜0.035%デヒドロ酢酸ナトリウムのフェカリス菌成長への阻害作用を観察できず、成長したフェカリス菌が多く、成長した乳酸菌が少ない。
【0069】
3.6 表6に示すように、0.010〜0.020%カプリル酸ナトリウムのフェカリス菌成長への阻害作用を観察できず、成長したフェカリス菌が多く、成長した乳酸菌が少ない。0.05%カプリル酸ナトリウムはフェカリス菌、ジェンセニー乳酸菌に対して阻害作用が強い。
【0071】
4、結論:特定の濃度範囲のフェネチルアルコール、プロピオン酸及び/又はそのナトリウム塩はフェカリス菌に対して阻害作用が強く、ジェンセニー乳酸菌に対して阻害作用が弱く、阻害作用は一定の選択性を有する;酢酸及び/又はその塩、デヒドロ酢酸及び/又はその塩、カプリル酸及び/又はその塩のフェカリス菌、乳酸菌に対して阻害作用が類似した選択性を有する。
【0072】
(実験実施例2)
1、目的:フェネチルアルコール、安息香酸ナトリウム、プロピオン酸ナトリウム、デヒドロ酢酸ナトリウムを二つずつ配合した溶液組成物への静菌作用を観察する。
【0073】
2、実験方法:
2.1 実験菌株:大腸菌(ATCC25922)、黄色ブドウ球菌(ATCC6538)。
【0074】
2.2 実験グループ:静菌液をa、bの二つのグループに分ける。
静菌液a:いずれも水と静菌剤を含み、各静菌剤の配合は具体的に表7Aに示すように、pH値は4.3である。
静菌液b:いずれも水、静菌剤、及び6.5%(w/v)マルトースを含み、各静菌剤配合はグループaと同様であり、具体的に表7Bに示すように、pH値は4.3である。
【0075】
2.3 実験方法:GB15979−2002附属書Cの方法を基本的に参考し、実験を完了する。
【0076】
3、実験結果:表7A、7Bに示すように、pH値は4.3の各静菌液の静菌率である。
【0079】
4、結論
4.1 静菌剤の配合は同様であり、pH値はいずれも4.3であり、6.5%(w/v)マルトースを含む各静菌液及び与マルトースを含まない各静菌液を二つずつ比較し、その静菌率は顕著な差異がない。
【0080】
4.2 溶液のpH値が4.3であれば、0.35%(w/v)フェネチルアルコール及び0.06%(w/v)安息香酸ナトリウムで配合した溶液は、大腸菌、黄色ブドウ球菌に対して静菌相乗作用を有し、静菌率は50%を超える;0.35%(w/v)フェネチルアルコール及び0.5%(w/v)プロピオン酸ナトリウムを配合すれば、大腸菌、黄色ブドウ球菌に対して静菌相乗作用を有し、静菌率は50%を超える。
【0081】
4.3 溶液のpH値が4.3であれば、0.35%(w/v)フェネチルアルコールと0.02%(w/v)デヒドロ酢酸ナトリウムとの配合、又は0.06%(w/v)安息香酸ナトリウムと0.02%(w/v)デヒドロ酢酸ナトリウムとの配合、又は0.5%(w/v)プロピオン酸ナトリウムと0.02%(w/v)デヒドロ酢酸ナトリウムとの配合、又は0.06%(w/v)安息香酸ナトリウムと0.5%(w/v)プロピオン酸ナトリウムとの配合は、その静菌作用が弱い。
【0082】
4.4 要約すると、pH値が4.3であれば、特定濃度範囲のフェネチルアルコール及び安息香酸ナトリウムの配合は、大腸菌(ATCC 25922)、黄色ブドウ球菌(ATCC 6538)に対して静菌作用が存在する。特定濃度範囲のフェネチルアルコール及びプロピオン酸ナトリウムの配合は、大腸菌(ATCC 25922)、黄色ブドウ球菌(ATCC 6538)に対して静菌作用が存在する。
【0083】
但しフェネチルアルコール及びデヒドロ酢酸ナトリウムの配合、プロピオン酸ナトリウム及びデヒドロ酢酸ナトリウムの配合、プロピオン酸ナトリウム及び安息香酸ナトリウムの配合、デヒドロ酢酸ナトリウム及び安息香酸ナトリウムの配合であれば、その大腸菌、黄色ブドウ球菌への静菌作用は、いずれもフェネチルアルコール及び安息香酸ナトリウム又はプロピオン酸ナトリウムとの配合に及ばない。
【0084】
(実験実施例3)
1、目的:pH値の二つずつ配合した静菌剤の静菌作用への影響を観察する。
【0085】
2、実験方法:
2.1 実験菌株:大腸菌(ATCC25922)、黄色ブドウ球菌(ATCC 6538)
2.2 実験グループ:各静菌液グループはいずれも水と静菌剤を含み、具体的に表8、表9に示すとおりである。
2.3 実験方法:GB15979−2002附属書Cの方法を基本的に参考し、実験を完了する。
【0086】
3、実験結果:表8、9に示すように、pH値が4.1と4.5の各静菌溶液の静菌率である。
【0089】
4、結論
本実験実施例は前述した実施例2と比較すれば、各静菌剤の濃度が変わないが、pH値をそれぞれ4.1及び4.5に調整し、pH値の静菌作用への影響を観察する。
【0090】
溶液のpH値が4.1であれば、0.35%(w/v)フェネチルアルコールがそれぞれ0.5%(w/v)プロピオン酸ナトリウム、0.06%(w/v)安息香酸ナトリウムと配合した溶液は、大腸菌(ATCC 25922)、黄色ブドウ球菌(ATCC 6538)に対して強い静菌作用が存在し、静菌率はpH値が4.3の対応する溶液より高い。但し溶液のpH値が4.5であれば、0.35%(w/v)フェネチルアルコールが0.5%(w/v)プロピオン酸ナトリウムと配合し、又は0.06%(w/v)安息香酸ナトリウムと配合した溶液は大腸菌、黄色ブドウ球菌に対して静菌作用が弱い。
【0091】
但し溶液のpH値が4.1であっても、フェネチルアルコールとデヒドロ酢酸ナトリウムとの配合、又は安息香酸ナトリウムとデヒドロ酢酸ナトリウムとの配合、又はプロピオン酸ナトリウムとデヒドロ酢酸ナトリウムとの配合、又は安息香酸ナトリウムとプロピオン酸ナトリウムとの配合は、その静菌作用がまだ弱く、その静菌率がいずれも50%より低い。
【0092】
以上述べたところを総合して実施例を踏まえれば、本実施例の実施例は特定濃度のフェネチルアルコールと安息香酸ナトリウムとの配合、フェネチルアルコールとプロピオン酸ナトリウムとの配合が、大腸菌、黄色ブドウ球菌に対して静菌相乗作用を有し、pH値はフェネチルアルコールが安息香酸ナトリウムと配合した溶液への静菌作用、及びフェネチルアルコールがプロピオン酸ナトリウムと配合した溶液への静菌作用に対していずれも顕著な影響を有し、4.1〜4.5の範囲内に、溶液のpH値が低ければ、静菌相乗作用が強くなり、溶液のpHが高ければ、静菌相乗作用が弱くなることを再び検証する。
【0093】
(実験実施例4)
1、目的:二つずつ配合した静菌剤ゲルの静菌作用への影響を観察する。
【0094】
2、実験方法:
2.1 実験菌株:大腸菌(ATCC25922)、黄色ブドウ球菌(ATCC 6538)
2.2 実験グループ:各静菌ゲルグループはいずれも水、静菌剤及びキサンタンガムを含み、具体的に表10に示すとおりである。
2.3 実験方法:GB15979−2002附属書Cの方法を基本的に参考し、実験を完了する。
【0095】
3、実験結果:表10に示すように、様々な配合のpH値が4.3の各静菌ゲルの静菌率である。
【0097】
4、結論
4.1 静菌ゲルのpH値が4.3であれば、0.375%(w/v)フェネチルアルコール及び0.06%(w/v)安息香酸ナトリウムで配合した溶液は、大腸菌、黄色ブドウ球菌に対して静菌相乗作用を有し、ここで黄色ブドウ球菌への静菌率は50%を超える;0.375%(w/v)フェネチルアルコール及び0.55%(w/v)プロピオン酸ナトリウムを配合すれば、大腸菌、黄色ブドウ球菌に対していずれも静菌相乗作用を有し、且つ静菌率は50%を超える。
【0098】
4.2 静菌ゲルのpH値が4.3であれば、0.375%(w/v)フェネチルアルコールと0.02%(w/v)デヒドロ酢酸ナトリウムとの配合、又は0.06%(w/v)安息香酸ナトリウムと0.02%(w/v)デヒドロ酢酸ナトリウムとの配合、又は0.55%(w/v)プロピオン酸ナトリウムと0.02%(w/v)デヒドロ酢酸ナトリウムとの配合、又は0.06%(w/v)安息香酸ナトリウムと0.55%(w/v)プロピオン酸ナトリウムとの配合は、その静菌作用がいずれも前述したフェネチルアルコールと安息香酸ナトリウム又はプロピオン酸ナトリウムとの配合に及ばない。
【0099】
要すると、本実施例は静菌剤ゲルの静菌作用を観察すれば、さらにフェネチルアルコールとプロピオン酸ナトリウムとの配合、フェネチルアルコールと安息香酸ナトリウムとの配合は、大腸菌、及び/又は黄色ブドウ球菌に対して強い静菌相乗作用を有することを検証する。
【0100】
(実験実施例5)
1、目的:フェネチルアルコールはそれぞれ酢酸ナトリウム、ソルビン酸カリウム、安息香酸エチル、4−メトキシ安息香酸ナトリウムと配合すれば、大腸菌、黄色ブドウ球菌への静菌作用を観察する。
【0101】
2、実験方法:
2.1 実験菌株:大腸菌(ATCC25922)、黄色ブドウ球菌(ATCC 6538)
2.2 実験グループ:各静菌液グループはいずれも水、静菌剤を含み、具体的に表11に示すとおりである;
2.3 実験方法:GB15979−2002附属書Cの方法を基本的に参考し、実験を完了する。
【0102】
3、実験結果:フェネチルアルコールと酢酸ナトリウムで配合した溶液の静菌作用は表11に示すとおりであり、フェネチルアルコールとソルビン酸カリウムで配合した溶液の静菌作用は表12に示すとおりであり、フェネチルアルコールと安息香酸エチルで配合した溶液の静菌作用は表13に示すとおりであり、フェネチルアルコールと4−メトキシ安息香酸ナトリウムで配合した溶液の静菌作用は表14に示すとおりである。
【0107】
4、結論
低いpH値の条件下で(pH値が3.5である)、0.35〜0.4%(w/v)のフェネチルアルコール及び0.6〜0.8%(w/v)の酢酸ナトリウムで配合した溶液は、大腸菌に対して静菌相乗作用を有することを観察できるが、黄色ブドウ球菌に対して静菌相乗作用を有することを観察できない。
【0108】
低いpH値(3.5)の条件下で、0.35〜0.4%(w/v)フェネチルアルコール及び0.09%(w/v)ソルビン酸カリウムで配合した溶液は、大腸菌、黄色ブドウ球菌に対していずれも静菌相乗作用を有するが、それは黄色ブドウ球菌への静菌率が0.35%(w/v)フェネチルアルコール及び0.05%(w/v)安息香酸ナトリウムで配合し、pH値が4.1の溶液が黄色ブドウ球菌への静菌率より明らかに低い(>99%)低いpH値(3.5)の条件下で、0.3%(w/v)フェネチルアルコール及び0.025%(w/v)安息香酸エチルで配合した溶液は、大腸菌及び黄色ブドウ球菌に対していずれも静菌相乗作用を有する;0.2〜0.3%(w/v)フェネチルアルコール及び0.050%(w/v)安息香酸エチルを配合すれば、大腸菌及び黄色ブドウ球菌に対していずれも静菌相乗作用を有する。但し黄色ブドウ球菌への静菌率は、0.35%(w/v)フェネチルアルコール及び0.05%(w/v)安息香酸ナトリウムで配合し、pH値が4.1の溶液が黄色ブドウ球菌への静菌率(>99%)より低い。
【0109】
低いpH値(3.5)の条件下で、0.35〜0.4%(w/v)フェネチルアルコール及び0.08〜0.1%(w/v)4−メトキシ安息香酸ナトリウムで配合した溶液は、大腸菌に対して静菌相乗作用を有するが、黄色ブドウ球菌への静菌相乗作用を観察できない。
【0110】
(実験実施例6)
1、目的:三種類の静菌剤で配合した溶液の静菌作用を観察する。
【0111】
2、実験方法:
2.1 実験菌株:大腸菌(ATCC25922)、黄色ブドウ球菌(ATCC6538)
2.2 実験グループ:各静菌液グループはいずれも水と静菌剤を含み、具体的に表15に示すとおりである;
2.3 実験方法:GB15979−2002附属書Cの方法を基本的に参考し、実験を完了する。
【0112】
3、実験結果:表15に示すように、pH値が4.3の各静菌溶液の殺菌効果である。
【0114】
4、結論
本実施例のpH値が4.3の三種類の静菌剤で配合した溶液において、“0.35%(w/v)フェネチルアルコール+0.5%(w/v)プロピオン酸ナトリウム+0.05%(w/v)安息香酸ナトリウム”で配合した溶液の静菌作用は最も強く、大腸菌、黄色ブドウ球菌に対して100%に達し、同様のpH値条件下(pH値4.3)で、同様の静菌剤濃度の“0.35%(w/v)フェネチルアルコール+0.5%(w/v)プロピオン酸ナトリウム”、“0.35%(w/v)フェネチルアルコール+0.05%(w/v)安息香酸ナトリウ”の二種類の静菌剤で配合した溶液の静菌作用は、“0.35%(w/v)フェネチルアルコール+0.5%(w/v)プロピオン酸ナトリウム+0.05%(w/v)安息香酸ナトリウ+0.02%デヒドロ酢酸ナトリウム”の四種類の静菌剤で配合した溶液の静菌率と一致する。
【0115】
(実験実施例7)
1、目的:低いpH値になれば、フェネチルアルコール、プロピオン酸ナトリウム、安息香酸ナトリウムの三者で配合した溶液への静菌作用を観察する。
【0116】
2、実験方法:
2.1 実験菌株:大腸菌(ATCC25922)、黄色ブドウ球菌(ATCC6538)
2.2 実験グループ:各静菌液グループはいずれも水と静菌剤を含み、具体的に表16に示すとおりである;
2.3 実験方法:GB15979−2002附属書Cの方法を基本的に参考し、実験を完了する。
【0117】
3、実験結果:表16に示すように、様々な配合のpH値が4.1の各静菌溶液の殺菌効果である。
【0119】
4、結論
pH値が4.1の三種類の静菌剤で配合した溶液の黄色ブドウ球菌への静菌作用はpH値が4.3の同様の静菌剤で配合した溶液より強く、ここで“0.35%(w/v)フェネチルアルコール+0.5%(w/v)プロピオン酸ナトリウム+0.05%(w/v)安息香酸ナトリウム”で配合shた静菌作用は最も強く、大腸菌、黄色ブドウ球菌への静菌率は100%に達する;同様のpH値で、同様の静菌剤濃度の “0.35%(w/v)フェネチルアルコール+0.5%(w/v)プロピオン酸ナトリウム”及び“0.35%フェネチルアルコール+0.05%安息香酸ナトリウム”の二種類の静菌剤で配合した溶液よりも強い;“0.35%(w/v)フェネチルアルコール+0.5%(w/v)プロピオン酸ナトリウム+0.05%(w/v)安息香酸ナトリウム+0.02%(w/v)デヒドロ酢酸ナトリウム”の四種類の静菌剤で配合した溶液の静菌率と一致する。
【0120】
フェネチルアルコールを含まない“0.5%(w/v)プロピオン酸ナトリウム+0.05%(w/v)安息香酸ナトリウム+0.02%(w/v)デヒドロ酢酸ナトリウム”で配合した溶液の静菌作用は最も弱い。それは大腸菌に対して静菌作用がなく、黄色ブドウ球菌への静菌率は59.62%である。
【0121】
(実験実施例8)
1、目的:三種類の静菌剤で配合したゲルの静菌作用を観察する。
【0122】
2、実験方法:
2.1 実験菌株:大腸菌(ATCC25922)、黄色ブドウ球菌(ATCC 6538)
2.2 実験グループ:各静菌ゲルグループはいずれも水、静菌剤及びキサンタンガムを含み、具体的に表17に示すとおりである;
2.3 実験方法:GB15979−2002附属書Cの方法を基本的に参考し、実験を完了する。
【0123】
3、実験結果:表17に示すように、様々な配合のpH値が4.1の各静菌ゲルの殺菌効果である。
【0125】
4、結論
本実施例のpH値が4.1の三種類の静菌剤で配合した各グループのゲルにおいて、“0.4%(w/v)フェネチルアルコール+0.55%(w/v)プロピオン酸ナトリウム+0.07%(w/v)安息香酸ナトリウム”で配合したゲルはその静菌作用が最も強く、大腸菌、黄色ブドウ球菌の静菌率は99.66%及び91.30%である;フェネチルアルコールを含まないプロピオン酸ナトリウム、安息香酸ナトリウム、デヒドロ酢酸ナトリウム三者で配合したゲルはその静菌作用が最も弱く、大腸菌及び黄色ブドウ球菌への静菌率はいずれも50%より低い。
【0126】
(実験実施例9)
1、目的:フェノキシエタノールが安息香酸ナトリウム、プロピオン酸ナトリウム、酢酸ナトリウム、デヒドロ酢酸ナトリウムと配合した溶液組成物への静菌作用を観察する。
【0127】
2、方法:
2.1 実験菌株:大腸菌(ATCC25922)、黄色ブドウ球菌(ATCC 6538)
2.2 実験グループ:各静菌液グループはいずれも水と静菌剤を含み、具体的に表18、表19、表20、表21に示すとおりである;
2.3 実験方法:GB15979−2002附属書Cの方法を基本的に参考し、実験を完了する。
【0128】
3、結果:フェノキシエタノールと安息香酸ナトリウムで配合した溶液の静菌作用は表18に示すとおりであり、フェノキシエタノールとプロピオン酸酸カリウムで配合した溶液の静菌作用は表19に示すとおりであり、フェノキシエタノールと酢酸ナトリウムで配合した溶液の静菌作用は表20に示すとおりであり、フェノキシエタノールとデヒドロ酢酸ナトリウムで配合した溶液の静菌作用は表21に示すとおりである。
【0133】
4、結論
0.3〜0.4%(w/v)フェネチルアルコール及び0.06〜0.10%(w/v)安息香酸ナトリウムを配合すれば、大腸菌、黄色ブドウ球菌に対して静菌相乗作用を有する。
0.4%(w/v)フェネチルアルコール及び0.4〜0.55%(w/v)安息香酸ナトリウムで配合した溶液は、大腸菌及び黄色ブドウ球菌への静菌率が約40〜60%であり、一定の静菌相乗作用を有するが、その静菌作用が前述したフェノキシエタノール及び安息香酸ナトリウムで配合した溶液より弱い。
【0134】
0.4%(w/v)フェネチルアルコール及び0.4〜0.55%(w/v)酢酸ナトリウムを配合すれば、大腸菌、黄色ブドウ球菌に対して静菌相乗作用を有する。
【0135】
0.4%(w/v)フェネチルアルコール及び0.015〜0.025%(w/v)デヒドロ酢酸ナトリウムで配合した溶液は、大腸菌及び黄色ブドウ球菌への静菌率が約40〜65%であり、一定の静菌相乗作用を有するが、その静菌作用が前述したフェノキシエタノール及び安息香酸ナトリウムで配合した溶液より弱い。
【0136】
(実験実施例10)
1実験目的:本発明の静菌剤で配合した溶液の大腸菌と黄色ブドウ球菌への成長阻害作用を観察する。
【0137】
2、実験方法:
(1)試験材料
a.黄色ブドウ球菌試験菌株:大腸菌3株、黄色ブドウ球菌3株は、いずれも膣炎患者からの膣分泌物分離株である。
【0138】
b.増菌液:1%酵母エキス粉末、9%スクロース、0.025%硫酸マンガン(MnSO
4 4H
2O)、0.058%硫酸マグネシウム(MgSO
4 7H
2O)、0.9%乳酸、pH値を4.8に調整し、滅菌して使用に備える;
【0139】
(2)試験グループ:厳格に無菌技術要求に従い、無菌試験管を配合する:
a.安息香酸ナトリウムグループ:5ミリリットルの増菌液試験管3本、0.05%(w/v)安息香酸ナトリウムを添加する;
【0140】
b.フェネチルアルコールグループ:5ミリリットルの増菌液試験管3本、0.05%(w/v)フェネチルアルコールを添加する;
【0141】
c.プロピオン酸ナトリウムグループ:5ミリリットルの増菌液試験管3本、0.25%(w/v)プロピオン酸ナトリウムを添加する;
【0142】
d.“安息香酸ナトリウム+プロピオン酸ナトリウムグループ”:5ミリリットルの増菌液試験管3本、0.05%(w/v)安息香酸ナトリウム黄色ブドウ球菌、0.25%(w/v)プロピオン酸ナトリウムを添加する;
【0143】
e.“安息香酸ナトリウム+フェネチルアルコールグループ”:5ミリリットルの増菌液試験管3本、0.05%(w/v)安息香酸ナトリウム黄色ブドウ球菌、0.05%(w/v)フェネチルアルコールを添加する;
【0144】
f.“プロピオン酸ナトリウム+フェネチルアルコール”グループ:5ミリリットルの増菌液試験管3本、0.25%(w/v)プロピオン酸ナトリウム黄色ブドウ球菌、0.05%(w/v)フェネチルアルコールを添加する;
【0145】
g.“安息香酸ナトリウム+プロピオン酸ナトリウム+フェネチルアルコール”グループ:5ミリリットルの増菌液試験管3本、.05%(w/v)安息香酸ナトリウム黄色ブドウ球菌、0.25%(w/v)プロピオン酸ナトリウム黄色ブドウ球菌、0.05%(w/v)フェネチルアルコールを添加する;
【0146】
h.陽性対照:大腸菌又は黄色ブドウ球菌を含むが、フェネチルアルコール、黄色ブドウ球菌、安息香酸ナトリウム、黄色ブドウ球菌、プロピオン酸ナトリウムを含まない増菌液試験管。
【0147】
i.陰性対照:大腸菌又は黄色ブドウ球菌黄色ブドウ球菌、フェネチルアルコール、黄色ブドウ球菌、安息香酸ナトリウム、黄色ブドウ球菌、プロピオン酸ナトリウムを含まない増菌液試験管;
【0148】
(3)試験方法:
厳格に無菌操作技術に従って菌液を調製し、大腸菌及び黄色ブドウ球菌コロニーに対してそれぞれ生理塩水で希釈し、濁度計で濁度を0.5M(約10
8CFU/ml)に調整し、続いて1ml 0.5Mの菌液をそれぞれ吸い上げて9mlの増菌液に加えて、十倍希釈し、菌液に菌を10
7CFU/ml含ませる。
【0149】
厳格に無菌操作技術に従って配合できた上記菌液を100μl吸い上げ、それぞれ前述した試験管a〜h及び陽性対照管、陰性対照管iに加えて菌液を加えない。
【0150】
上記各試験管を37℃の生化学インキュベータに置いて培養し、24時間になれば黄色ブドウ球菌を観察して各試験管溶液の濁度変化を記録する。
【0151】
3、実験結果:
表22Aに示すとおりである。
【0152】
【表22A】
備考:“+”:成長細菌あり;“−”:成長細菌なし。
【0153】
4、結論
(1)本実施例において、各静菌剤は単独で作用し、0.05%(w/v)安息香酸ナトリウム、0.05%(w/v)フェネチルアルコール、 0.25%( w/v)プロピオン酸ナトリウムは、いずれも大腸菌及び黄色ブドウ球菌の成長を阻害することができない。
【0154】
(2)本実施例において、“0.05%(w/v)安息香酸ナトリウム+0.25%(w/v)プロピオン酸ナトリウム”の配合は大腸菌、黄色ブドウ球菌の成長に対して阻害作用を有することを観察できない。
【0155】
(3)本実施例において、“0.05%(w/v)安息香酸ナトリウム+0.05%(w/v)フェネチルアルコール”の配合は、1/3の大腸菌菌株の成長に対して阻害作用を有し、黄色ブドウ球菌菌株の成長に対して阻害作用を有しない。“0.25%(w/v)プロピオン酸ナトリウム+0.05%(w/v)フェネチルアルコール”の配合は、1/3黄色ブドウ球菌株の成長に対して阻害作用を有し、1/3大腸菌菌株の成長に対して阻害作用を有しない。“0.25%(w/v)プロピオン酸ナトリウム+0.05%(w/v)フェネチルアルコール”の配合は、1/3黄色ブドウ球菌株の成長に対して阻害作用を有し、1/3大腸菌菌株の成長に対して阻害作用を有しない。
【0156】
(4)本実施例において、“0.05%(w/v)フェネチルアルコール+0.05%(w/v)安息香酸ナトリウム+0.25%(w/v)プロピオン酸ナトリウム”の配合は、2/3の大腸菌菌株及び2/3黄色ブドウ球菌株の成長に対して阻害作用を有する。三種類の静菌剤配合が大腸菌と黄色ブドウ球菌に対して静菌作用を有することを示す。
【0157】
(実験実施例11)
1実験目的:本発明の静菌剤で配合した溶液のカンジダ・アルビカンスへの成長阻害作用を観察する。
【0158】
2、実験方法:
(1)試験材料:
a.試験菌株:カンジダ・アルビカンス9株、それは真菌性膣炎患者の膣分泌物から分離された臨床菌株であり、且ついずれも0.025%(w/v)安息香酸ナトリウムを含む増菌液に成長することができる。
【0159】
b.増菌液:1%酵母エキス粉末、9%スクロース、0.025%硫酸マンガン(MnSO
4 4H
2O)、0.058%硫酸マグネシウム(MgSO
4 7H
2O)、0.9%乳酸、pH値を4.5に調整し、滅菌して使用に備える;
【0160】
(2)試験グループ:厳格に無菌技術要求に従い、無菌試験管を配合する:
a.安息香酸ナトリウムグループ:5ミリリットルの増菌液試験管1本、0.025%(w/v)安息香酸ナトリウムを添加する;
【0161】
b.フェネチルアルコールグループ:5ミリリットルの増菌液試験管1本、0.050%(w/v)フェネチルアルコールを添加する;
【0162】
c.プロピオン酸ナトリウムグループ:5ミリリットルの増菌液試験管1本、0.125%(w/v)プロピオン酸ナトリウムを添加する;
【0163】
d.“安息香酸ナトリウム+プロピオン酸ナトリウムグループ”:5ミリリットルの増菌液試験管1本、0.025%(w/v)安息香酸ナトリウム黄色ブドウ球菌、0.125%(w/v)プロピオン酸ナトリウムを添加する;
【0164】
e.“安息香酸ナトリウム+フェネチルアルコールグループ”:5ミリリットルの増菌液試験管1本、0.025%(w/v)安息香酸ナトリウム黄色ブドウ球菌、0.050%(w/v)フェネチルアルコールを添加する;
【0165】
f.“プロピオン酸ナトリウム+フェネチルアルコール”グループ:5ミリリットルの増菌液試験管1本、0.125%(w/v)プロピオン酸ナトリウム黄色ブドウ球菌、0.050%(w/v)フェネチルアルコールを添加する;
【0166】
g.“安息香酸ナトリウム+プロピオン酸ナトリウム+フェネチルアルコール”グループ:5ミリリットルの増菌液試験管1本、0.025%(w/v)安息香酸ナトリウム、0.125%(w/v)プロピオン酸ナトリウム、0.050%(w/v)フェネチルアルコールを添加する;
【0167】
h.陽性対照:カンジダ・アルビカンスを含むが、フェネチルアルコール、黄色ブドウ球菌、安息香酸ナトリウム、黄色ブドウ球菌、プロピオン酸ナトリウムを含まない増菌液試験管。
【0168】
i.陰性対照:カンジダ・アルビカンス、フェネチルアルコール、黄色ブドウ球菌、安息香酸ナトリウム、黄色ブドウ球菌、プロピオン酸ナトリウムを含まない増菌液試験管;
【0169】
(3)試験方法:
厳格に無菌操作技術に従って菌液を調製し、各株のカンジダ・アルビカンスコロニーに対してそれぞれ生理塩水で希釈し、濁度計で濁度を0.5M(約10
8CFU/ml)に調整し、続いて1ml 0.5Mの菌液をそれぞれ吸い上げて9mlの増菌液に加えて、十倍希釈し、菌液に菌を10
7CFU/ml含ませる。
【0170】
厳格に無菌操作技術に従って配合できた上記菌液を100μl吸い上げ、それぞれ前述した試験管a〜i及び陽性対照管、陰性対照管fに加えて菌液を加えない。
【0171】
上記各試験管を37℃の生化学インキュベータに置いて培養し、24時間になれば黄色ブドウ球菌を観察して各試験管カンジダ菌の成長状況を記録する。
【0172】
3、実験結果:
表22Bに示すとおりである。
【0173】
【表22B】
備考:“+”:成長細菌あり;“−”:成長細菌なし。
【0174】
4、結論
(1)0.025%(w/v)安息香酸ナトリウムは単独で作用すれば、9株のカンジダ・アルビカンスはいずれも成長する;0.050%(w/v)フェネチルアルコールは単独で作用すれば、9株のカンジダ・アルビカンスのうちの7株は成長する;0.125%( w/v)プロピオン酸ナトリウムは単独で作用すれば、9株のカンジダ・アルビカンスのうちの6株は成長する。各濃度の静菌剤は単独で作用すれば、全ての9株のカンジダ・アルビカンスの成長を阻害することができないことを示す。
【0175】
(2)“0.025%(w/v)安息香酸ナトリウム+0.125%(w/v)プロピオン酸ナトリウム”を配合すれば、9株のカンジダ菌のうちの3株は成長する;“0.025%(w/v)安息香酸ナトリウム+0.050%(w/v)フェネチルアルコール”を配合すれば、9株のカンジダ菌のうちの4株は成長する;“0.125%(w/v)プロピオン酸ナトリウム+0.050%(w/v)フェネチルアルコール”を配合すれば、9株のうちの4株は成長する。三種類の静菌剤を二つずつ配合すれば、カンジダ菌に対して一定の静菌相乗作用を有することを示す。
【0176】
(3)静菌剤配合グループ:0.050%(w/v)フェネチルアルコール+0.025%(w/v)安息香酸ナトリウム+0.125%(w/v)プロピオン酸ナトリウムを配合した後、9株の菌はいずれも成長しない。三種類の静菌剤を配合すればカンジダ・アルビカンスに対して強い静菌相乗作用を有することを示す。
【0177】
(実験実施例12)
1、目的:“9.0%(w/v)マルトース+0.05%(w/v)フェネチルアルコール+0.075%(w/v)安息香酸ナトリウム”で配合したゲルのインドサルの膣菌群への調整作用を観察する。
【0178】
2、実験方法:
2.1 実験製剤:本発明の方法に基づき、9.0%(w/v)マルトース、0.05%(w/v)フェネチルアルコール、0.075%(w/v)安息香酸ナトリウム、2.2%(w/v)キサンタンガムを含むゲルを調製し、ゲルのpH値は3.0である。
【0179】
2.2 実験動物:1匹。成年の雌インドサルにし、膣の分泌物のpH値>5.4にし、膣綿棒の塗抹標本染色はグラム陰性菌(G
−b)を主とし、及びグラム陰性球菌(G
−c)、グラム陽性球菌(G
+c)が多く、粗大なグラム陽性桿菌(G
+b)が極めて少ない。
【0180】
2.3 動物処理:膣の局所にAの0.5ミリリットルのゲルを投与し、毎日1回にし、5日間持続し、6日目に膣綿棒を取り、膣の分泌物のpH値を測定し、塗抹標本を染色し、顕微鏡で膣細菌の種類及び数を観察し、且つ投薬前と比較する。
【0181】
3、実験結果
表23Aに示すとおりである。
【0183】
4.結論
本発明の“9.0%(w/v)マルトース+0.05%(w/v)フェネチルアルコール+0.075%(w/v)安息香酸ナトリウム”を含むゲルはインドサルの膣菌群を調整し、膣菌群を正常に回復させ、且つ膣分泌物のpH値を低下させることができる。
【0184】
(実験実施例13)
1、目的:“5.5%(w/v)マルトース+1.0%(w/v)イソマルツロース+0.05%(w/v)フェネチルアルコール+0.15%(w/v)安息香酸ナトリウム”で配合したゲルのインドサルの膣BV系菌群への調整作用を観察する。
【0185】
2、実験方法:
2.1 実験製剤:本発明の方法に基づき、5.5%(w/v)マルトース、1.0%(w/v)イソマルツロース、0.05%(w/v)フェネチルアルコール、0.15%(w/v)安息香酸ナトリウム、2.15%(w/v)キサンタンガムを含むゲルを調製し、ゲルのpH値は3.3である。
【0186】
2.2 実験動物:2匹。成年の雌インドサルにし、膣の分泌物のpH値を5.4にし、膣綿棒の塗抹標本染色はグラム陰性菌を主とし、粗大なグラム陽性桿菌が極めて少ない。
【0187】
2.3 動物処理:膣の局所にAの0.5ミリリットルのゲルを投与し、毎日1回にし、5日間持続し、6日目に膣綿棒を取り、膣の分泌物のpH値を測定し、塗抹標本を染色し、顕微鏡で膣細菌の種類及び数を観察し、且つ投薬前と比較する。
【0188】
3、実験結果
表23Bに示すとおりである。
【0190】
4.結論
本発明の“5.5%(w/v)マルトース+1.0%(w/v)イソマルツロース+0.05%(w/v)フェネチルアルコール+0.15%(w/v)安息香酸ナトリウム”を含むゲルは、膣菌群に対して一定の調整作用を有し、1/2インドサルの膣菌群を正常に回復させ、及び1/2インドサルの膣分泌物のpH値を低下させることができる。
【0191】
(実験実施例14)
1、目的:“6.5%(w/v)スクロース+0.10%(w/v)フェネチルアルコール+0.05%(w/v)安息香酸ナトリウム”で配合したゲルのインドサルの膣菌群への調整作用を観察する。
【0192】
2、実験方法:
2.1 実験製剤:本発明の方法に基づき、6.5%(w/v)スクロース、0.10%(w/v)フェネチルアルコール、0.05%(w/v)安息香酸ナトリウム、2.15%(w/v)キサンタンガムを含むゲルを調製し、ゲルのpH値は3.8である。
【0193】
2.2 実験動物:2匹。成年の雌インドサルにし、膣の分泌物のpH値を5.4にし、膣綿棒の塗抹標本染色はグラム陰性菌を主とし、粗大なグラム陽性桿菌が極めて少ない。
【0194】
2.3 動物処理:膣の局所にAの0.5ミリリットルのゲルを投与し、毎日1回にし、5日間持続し、6日目に膣綿棒を取り、膣の分泌物のpH値を測定し、塗抹標本を染色し、顕微鏡で膣細菌の種類及び数を観察し、且つ投薬前と比較する。
【0195】
3、実験結果
表24に示すとおりである。
【0197】
4.結論
本発明の“6.5%(w/v)スクロース+0.10%(w/v)フェネチルアルコール+0.05%(w/v)安息香酸ナトリウム”を含むゲルはインドサルの膣菌群を調整し、膣菌群を正常に回復させ、且つ膣分泌物のpH値を低下させることができる。
【0198】
(実験実施例15)
1、目的:“1.0%(w/v)グルコース+0.30%(w/v)フェネチルアルコール+0.085%(w/v)安息香酸ナトリウム”で配合したゲルのインドサルの膣菌群への調整作用を観察する。
【0199】
2、実験方法:
2.1 実験製剤:本発明の方法に基づき、1.0%(w/v)グルコース、0.30%(w/v)フェネチルアルコール、0.085%(w/v)安息香酸ナトリウム、2.15%(w/v)キサンタンガムを含むゲルを調製し、ゲルのpH値は3.8である。
【0200】
2.2 実験動物:1匹。成年の雌インドサルにし、膣の分泌物のpH値を5.4にし、膣綿棒の塗抹標本染色はグラム陰性菌を主とし、粗大なグラム陽性桿菌が極めて少ない。
【0201】
2.3 動物処理:膣の局所にAの0.5ミリリットルのゲルを投与し、毎日1回にし、5日間持続し、6日目に膣綿棒を取り、膣の分泌物のpH値を測定し、塗抹標本を染色し、顕微鏡で膣細菌の種類及び数を観察し、且つ投薬前と比較する。
【0202】
3、実験結果
表25に示すとおりである。
【0204】
4.結論
本発明の“1.0%(w/v)グルコース+0.30%(w/v)フェネチルアルコール+0.085%(w/v)安息香酸ナトリウム”を含むゲルはインドサルの膣菌群を効果的に調整し、膣菌群を正常に回復させ、且つインドサルの膣分泌物のpH値を低下させることができる。
【0205】
(実験実施例16)
1、目的:“5.0%(w/v)フルクトース+0.40%(w/v)フェネチルアルコール+0.09%(w/v)安息香酸ナトリウム”で配合したゲルのインドサルの膣菌群への調整作用を観察する。
【0206】
2、実験方法:
2.1 実験製剤:本発明の方法に基づき、5.0%(w/v)フルクトース、0.4%(w/v)フェネチルアルコール、0.09%(w/v)安息香酸ナトリウム、2.15%(w/v)キサンタンガムを含むゲルを調製し、ゲルのpH値は4.1である。
【0207】
2.2 実験動物:2匹。成年の雌インドサルにし、膣の分泌物のpH値を5.4にし、膣綿棒の塗抹標本染色はグラム陰性菌を主とし、粗大なグラム陽性桿菌が極めて少ない。
【0208】
2.3 動物処理:膣の局所にAの0.5ミリリットルのゲルを投与し、毎日1回にし、5日間持続し、6日目に膣綿棒を取り、膣の分泌物のpH値を測定し、塗抹標本を染色し、顕微鏡で膣細菌の種類及び数を観察し、且つ投薬前と比較する。
【0209】
3、実験結果
表26に示すとおりである。
【0211】
4.結論
本発明の“5.0%(w/v)フルクトース+0.4%(w/v)フェネチルアルコール+0.09%(w/v)安息香酸ナトリウム”を含むゲルはインドサルの膣菌群に対して一定の調整作用を有し、膣菌群を正常に回復させ、且つ膣分泌物のpH値を低下させることができる。
【0212】
(実験実施例17)
1、目的:“4.0%(w/v)マンノース+0.10%(w/v)フェネチルアルコール+0.35%(w/v)プロピオン酸ナトリウム”で配合したゲルのインドサルの膣菌群への調整作用を観察する。
【0213】
2、実験方法:
2.1 実験製剤:本発明の方法に基づき、4.0%(w/v)マンノース、0.10%(w/v)フェネチルアルコール、0.35%(w/v)プロピオン酸ナトリウム、2.15%(w/v)キサンタンガムを含むゲルを調製し、ゲルのpH値は3.5である。
【0214】
2.2 実験動物:1匹。成年の雌インドサルにし、膣の分泌物のpH値を5.4にし、膣綿棒の塗抹標本染色はグラム陰性菌を主とし、粗大なグラム陽性桿菌が極めて少ない。
【0215】
2.3 動物処理:膣の局所にAの0.5ミリリットルのゲルを投与し、毎日1回にし、5日間持続し、6日目に膣綿棒を取り、膣の分泌物のpH値を測定し、塗抹標本を染色し、顕微鏡で膣細菌の種類及び数を観察し、且つ投薬前と比較する。
【0216】
3、実験結果
表27に示すとおりである。
【0218】
4.結論
本発明の“4.0%(w/v)マンノース+0.10%(w/v)フェネチルアルコール+0.35%(w/v)プロピオン酸ナトリウム”を含むゲルは膣菌群に対して一定の調整作用を有し、インドサルの一部の膣菌群を正常に回復させ、且つ膣分泌物のpH値を低下させることができるが、4.1以下まで低下しない。
【0219】
(実験実施例18)
1、目的:“6.5%(w/v)イソマルトースオリゴ糖+0.10%(w/v)フェネチルアルコール+0.475%(w/v)プロピオン酸ナトリウム”で配合したゲルのインドサルの膣菌群への調整作用を観察する。
【0220】
2、実験方法:
2.1 実験製剤:本発明の方法に基づき、6.5%(w/v)イソマルトースオリゴ糖、0.10%(w/v)フェネチルアルコール、0.475%(w/v)プロピオン酸ナトリウム、2.15%(w/v)キサンタンガムを含むゲルを調製し、ゲルのpH値は3.3である。
【0221】
2.2 実験動物:2匹。成年の雌インドサルにし、膣の分泌物のpH値を5.4にし、膣綿棒の塗抹標本染色はグラム陰性菌を主とし、粗大なグラム陽性桿菌が極めて少ない。
【0222】
2.3 動物処理:膣の局所にAの0.5ミリリットルのゲルを投与し、毎日1回にし、5日間持続し、6日目に膣綿棒を取り、膣の分泌物のpH値を測定し、塗抹標本を染色し、顕微鏡で膣細菌の種類及び数を観察し、且つ投薬前と比較する。
【0223】
3、実験結果
表28に示すとおりである。
【0225】
4.結論
本発明の“6.5%(w/v)イソマルトースオリゴ糖+0.10%(w/v)フェネチルアルコール+0.475%(w/v)プロピオン酸ナトリウム”を含むゲルはインドサルの膣菌群を調整し、膣菌群を正常に回復させ、且つインドサルの膣分泌物のpH値を低下させることができる。
【0226】
(実験実施例19)
1、目的:“2.0%(w/v)マルトース+3.5%(w/v)フルクトース+0.10%(w/v)フェネチルアルコール+0.575%(w/v)プロピオン酸ナトリウム”で配合したゲルのインドサルの膣菌群への調整作用を観察する。
【0227】
2、実験方法:
2.1 実験製剤:本発明の方法に基づき、2.0%(w/v)マルトース、3.5%(w/v)フルクトース、0.10%(w/v)フェネチルアルコール、0.575%(w/v)プロピオン酸ナトリウム、2.15%(w/v)キサンタンガムを含むゲルを調製し、ゲルのpH値は3.3である。
【0228】
2.2 実験動物:1匹。成年の雌インドサルにし、膣の分泌物のpH値を5.4にし、膣綿棒の塗抹標本染色はグラム陰性菌を主とし、粗大なグラム陽性桿菌が極めて少ない。
【0229】
2.3 動物処理:膣の局所にAの0.5ミリリットルのゲルを投与し、毎日1回にし、5日間持続し、6日目に膣綿棒を取り、膣の分泌物のpH値を測定し、塗抹標本を染色し、顕微鏡で膣細菌の種類及び数を観察し、且つ投薬前と比較する。
【0230】
3、実験結果
表29に示すとおりである。
【0232】
4.結論
本発明の“2.0%(w/v)マルトース+3.5%(w/v)フルクトース+0.10%(w/v)フェネチルアルコール+0.575%(w/v)プロピオン酸ナトリウム”を含むゲルはインドサルの膣菌群を調整し、膣菌群を正常に回復させ、且つ膣分泌物のpH値を低下させることができる。
【0233】
(実験実施例20)
1、目的:“4.0%(w/v)マルトース+1.0%イソマルツロース+0.10%(w/v)フェノキシエタノール+0.35%(w/v)酢酸ナトリウム”で配合したゲルのインドサルの膣菌群への調整作用を観察する。
【0234】
2、実験方法:
2.1 実験製剤:本発明の方法に基づき、4.0%(w/v)マルトース+1.0%イソマルツロース、+0.10%(w/v)フェノキシエタノール+0.35%(w/v)酢酸ナトリウム、2.15%(w/v)キサンタンガムを含むゲルを調製し、ゲルのpH値は3.3である。
【0235】
2.2 実験動物:1匹。成年の雌インドサルにし、膣の分泌物のpH値を5.4にし、膣綿棒の塗抹標本染色はグラム陰性菌を主とし、粗大なグラム陽性桿菌が極めて少ない。
【0236】
2.3 動物処理:膣の局所にAの0.5ミリリットルのゲルを投与し、毎日1回にし、5日間持続し、6日目に膣綿棒を取り、膣の分泌物のpH値を測定し、塗抹標本を染色し、顕微鏡で膣細菌の種類及び数を観察し、且つ投薬前と比較する。
【0237】
3、実験結果
表30に示すとおりである。
【0239】
4.結論
本発明の“4.0%(w/v)マルトース+1.0%イソマルツロース+0.10%(w/v)フェノキシエタノール+0.35%(w/v)酢酸ナトリウム”を含むゲルはインドサルの膣菌群に対して一定の調整作用を有し、一部の膣菌群を正常に回復させ、且つインドサルの膣分泌物のpH値を低下させることができるが、4.1以下まで低下しない。
【0240】
(実験実施例21)
1、目的:“3.5%(w/v)スクロース+1.0%(w/v)マルトース+0.06%(w/v)フェネチルアルコール+0.525%(w/v)プロピオン酸ナトリウム+0.15%(w/v)安息香酸ナトリウム”で配合したゲルのインドサルの膣菌群への調整作用を観察する。
【0241】
2、実験方法:
2.1 実験製剤:本発明の方法に基づき、3.5%(w/v)スクロース、1.0%(w/v)マルトース、0.06%(w/v)フェネチルアルコール、0.525%(w/v)プロピオン酸ナトリウム、0.15%(w/v)安息香酸ナトリウム、2.15%(w/v)キサンタンガムを含むゲルを調製し、ゲルのpH値は3.3である。
【0242】
2.2 実験動物:2匹。成年の雌インドサルにし、膣の分泌物のpH値を5.4にし、膣綿棒の塗抹標本染色はグラム陰性菌を主とし、粗大なグラム陽性桿菌が極めて少ない。
【0243】
2.3 動物処理:膣の局所にAの0.5ミリリットルのゲルを投与し、毎日1回にし、5日間持続し、6日目に膣綿棒を取り、膣の分泌物のpH値を測定し、塗抹標本を染色し、顕微鏡で膣細菌の種類及び数を観察し、且つ投薬前と比較する。
【0244】
3、実験結果
表31に示すとおりである。
【0246】
4.結論
本発明の“3.5%(w/v)スクロース+1.0%(w/v)マルトース+0.06%(w/v)フェネチルアルコール+0.525%(w/v)プロピオン酸ナトリウム+0.15%(w/v)安息香酸ナトリウム”を含むゲルは2例のインドサルに作用すれば、このうちの1例のインドサルの膣分泌物のpH値は5.4から4.1まで低下し、G
−bは顕著に減少し、G
+bは顕著に増加し、菌群は基本的に正常に回復する;別の1例のpH値は変化しないが、膣菌群内のG
−b菌の数は少なくなる。本組成物はインドサルの膣菌群に対して一定の調整作用を有し、一部の膣菌群を正常に回復させ、膣分泌物の一部のpH値を正常に回復させることができることを示す。
【0247】
(実験実施例22)
1、目的:“3.0%(w/v)マルトース+1.0%(w/v)フルクトース+0.065%(w/v)フェネチルアルコール+0.55%(w/v)プロピオン酸ナトリウム+0.12%(w/v)安息香酸ナトリウム”で配合したゲルのインドサルの膣菌群への調整作用を観察する。
【0248】
2、実験方法:
2.1 実験製剤:本発明の方法に基づき、3.0%(w/v)マルトース、1.0%(w/v)フルクトース、0.065%(w/v)フェネチルアルコール、0.55%(w/v)プロピオン酸ナトリウム、0.12%(w/v)安息香酸ナトリウム、2.15%(w/v)キサンタンガムを含むゲルを調製し、ゲルのpH値は3.3である。
【0249】
2.2 実験動物:8匹。成年の雌インドサルにし、膣の分泌物のpH値を5.4にし、膣綿棒の塗抹標本染色はグラム陰性菌を主とし、粗大なグラム陽性桿菌が極めて少ない。
【0250】
2.3 動物処理:膣の局所にAの0.5ミリリットルのゲルを投与し、毎日1回にし、5日間持続し、6日目に膣綿棒を取り、膣の分泌物のpH値を測定し、塗抹標本を染色し、顕微鏡で膣細菌の種類及び数を観察し、且つ投薬前と比較する。
【0251】
3、実験結果
表32に示すとおりである。
【表32】
【0252】
4.結論
本発明の“0.60%(w/v)フェネチルアルコール+0.70%(w/v)プロピオン酸ナトリウム”を含むゲルは2例のインドサルに作用し、膣分泌物の塗抹標本を染色して顕微鏡で検出し、且つゲルを投与する前と比較すれば、2例の膣細菌の数はいずれも顕著に減少し、このうちの1例はたまに粗大なグラム陽性桿菌(G
+b)が見えるが、2例のインドサルの膣分泌物のpH値はいずれも低下しない。本発明の“0.60%(w/v)フェネチルアルコール+0.70%(w/v)プロピオン酸ナトリウム”を含むゲルはインド膣内の細菌、特にグラム陰性桿菌(G
−b)を阻害することができ、このうちの1例のインドサルにたまに粗大なグラム陽性桿菌が見えるが、菌群は正常にならず、膣分泌物のpH値も4.1又はそれ以下まで低下しないことを示す。本発明の“3.0%(w/v)マルトース+1.0%(w/v)イソマルツロース+0.065%(w/v)フェネチルアルコール+0.12%(w/v)安息香酸ナトリウム”を含むゲルは、膣菌群に対して一定の調整作用を有し、1/2インドサルの膣菌群を正常に回復させ、及び1/2インドサルの膣分泌物のpH値を低下させることができる。
【0253】
(実験実施例23)
1、目的:“0.10%(w/v)フェネチルアルコール+0.575%(w/v)プロピオン酸ナトリウム+0.09%(w/v)安息香酸ナトリウム”で配合したゲルのインドサルの膣菌群への調整作用を観察する。
【0254】
2、実験方法:
2.1 実験製剤:本発明の方法に基づき、0.10%(w/v)フェネチルアルコール、0.575%(w/v)プロピオン酸ナトリウム、0.09%(w/v)安息香酸ナトリウム、2.15%(w/v)キサンタンガムを含むゲルを調製し、ゲルのpH値は3.3である。
【0255】
2.2 実験動物:4匹。成年の雌インドサルにし、膣の分泌物のpH値を5.4にし、膣綿棒の塗抹標本染色はグラム陰性菌を主とし、粗大なグラム陽性桿菌が極めて少ない。
【0256】
2.3 動物処理:膣の局所にAの0.5ミリリットルのゲルを投与し、毎日1回にし、5日間持続し、6日目に膣綿棒を取り、膣の分泌物のpH値を測定し、塗抹標本を染色し、顕微鏡で膣細菌の種類及び数を観察し、且つ投薬前と比較する。
【0257】
3、実験結果
表33に示すとおりでる。
【0259】
4.結論
本発明の“0.10%(w/v)フェネチルアルコール+0.575%(w/v)プロピオン酸ナトリウム+0.09%(w/v)安息香酸ナトリウム”を含むゲルは4例のインドサルに用いられ、ここで1例のインドサルの膣分泌物のpH値は5.4から4.1まで低下し、細菌は粗大なグラム陽性桿菌を主とする。残りの3例のインドサルの膣分泌物のpH値は低下しない。“0.10%(w/v)フェネチルアルコール+0.575%(w/v)プロピオン酸ナトリウム+0.09%(w/v)安息香酸ナトリウム”を含むゲルはインドサルの膣菌群を調整することができるが、膣菌群の回復、膣のpH値の低下作用は本発明の糖類を含む製剤に及ばないことを示す。
【0260】
(実験実施例24)
1、目的:“0.60%(w/v)フェネチルアルコール+0.70%(w/v)プロピオン酸ナトリウム”で配合したゲルのインドサルの膣菌群への影響を観察する。
【0261】
2、実験方法:
2.1 実験製剤:本発明の方法に基づき、0.60%(w/v)フェネチルアルコール、0.70%(w/v)プロピオン酸ナトリウム、2.15%(w/v)キサンタンガムを含むゲルを調製し、ゲルのpH値は4.1である。
【0262】
2.2 実験動物:2匹。成年の雌インドサルにし、膣の分泌物のpH値を5.4にし、膣綿棒の塗抹標本染色はグラム陰性菌を主とし、粗大なグラム陽性桿菌が極めて少ない。
【0263】
2.3 動物処理:膣の局所にAの0.5ミリリットルのゲルを投与し、毎日1回にし、5日間持続し、6日目に膣綿棒を取り、膣の分泌物のpH値を測定し、塗抹標本を染色し、顕微鏡で膣細菌の種類及び数を観察し、且つ投薬前と比較する。
【0264】
3、実験結果
表34に示すとおりある。
【0266】
4.結論
本発明の“0.60%(w/v)フェネチルアルコール+0.70%(w/v)プロピオン酸ナトリウム”を含むゲルは2例のインドサルに作用し、膣分泌物の塗抹標本を染色して顕微鏡で検出し、且つゲルを投与する前と比較すれば、2例の膣細菌の数はいずれも顕著に減少し、このうちの1例はたまに粗大なグラム陽性桿菌(G
+b)が見えるが、2例のインドサルの膣分泌物のpH値はいずれも低下しない。本発明の“0.60%(w/v)フェネチルアルコール+0.70%(w/v)プロピオン酸ナトリウム”を含むゲルはインド膣内の細菌、特にグラム陰性桿菌(G
−b)を阻害することができ、このうちの1例のインドサルにたまに粗大なグラム陽性桿菌が見えるが、菌群は正常にならず、膣分泌物のpH値も4.1又はそれ以下まで低下しないことを示す。
【0267】
(実験実施例25)
1、目的:“2.0%(w/v)フルクトース+4.0%(w/v)イソマルトース+0.06%(w/v)フェネチルアルコール+0.575%(w/v)プロピオン酸ナトリウム+0.12%(w/v)安息香酸ナトリウム”で配合したゲルのインドサルの膣菌群への調整作用を観察する。
【0268】
2、実験方法:
2.1 実験製剤:本発明の方法に基づき、2.0%(w/v)フルクトース、4.0%(w/v)イソマルトース、0.06%(w/v)フェネチルアルコール、0.575%(w/v)プロピオン酸ナトリウム、0.12%(w/v)安息香酸ナトリウム、2.15%(w/v)キサンタンガムを含むゲルを調製し、ゲルのpH値は3.3である。
【0269】
2.2 実験動物:3匹。成年の雌インドサルにし、膣の分泌物のpH値を5.4にし、膣綿棒の塗抹標本染色はグラム陰性菌を主とし、粗大なグラム陽性桿菌が極めて少ない。
【0270】
2.3 動物処理:膣の局所にAの0.5ミリリットルのゲルを投与し、毎日1回にし、5日間持続し、6日目に膣綿棒を取り、膣の分泌物のpH値を測定し、塗抹標本を染色し、顕微鏡で膣細菌の種類及び数を観察し、且つ投薬前と比較する。
【0271】
3、実験結果
表35に示すとおりである。
【0273】
4.結論
本発明の“2.0%(w/v)フルクトース+4.0%(w/v)イソマルトース+0.06%(w/v)フェネチルアルコール+0.575%(w/v)プロピオン酸ナトリウム+0.12%(w/v)安息香酸ナトリウム”を含むゲルはインドサルの膣菌群を調整し、膣菌群を正常に回復させ、膣のpH値を低下させることができる。
【0274】
(実験実施例26)
1、目的:“5.5%(w/v)マルトース+1.0%イソマルツロース+0.10%(w/v)フェネチルアルコール+0.575%(w/v)プロピオン酸ナトリウム+0.065%(w/v)安息香酸ナトリウム”で配合したゲルのインドサルの膣菌群への調整作用を観察する。
【0275】
2、実験方法:
2.1 実験製剤:5.5%(w/v)マルトース、1.0%イソマルツロース、0.10%(w/v)フェネチルアルコール、0.575%(w/v)プロピオン酸ナトリウム、0.065%(w/v)安息香酸ナトリウム、2.15%(w/v)キサンタンガムを含むゲルを調製し、ゲルのpH値は4.3である。
【0276】
2.2 実験動物:2匹。成年の雌インドサルにし、膣の分泌物のpH値を5.4にし、膣綿棒の塗抹標本染色はグラム陰性菌を主とし、粗大なグラム陽性桿菌が極めて少ない。
【0277】
2.3 動物処理:膣の局所にAの0.5ミリリットルのゲルを投与し、毎日1回にし、5日間持続し、6日目に膣綿棒を取り、膣の分泌物のpH値を測定し、塗抹標本を染色し、顕微鏡で膣細菌の種類及び数を観察し、且つ投薬前と比較する。
【0278】
3、実験結果
表36に示すとおりである。
【0280】
4.結論
本発明の“5.5%(w/v)マルトース+1.0%イソマルツロース+0.10%(w/v)フェネチルアルコール+0.575%(w/v)プロピオン酸ナトリウム+0.065%(w/v)安息香酸ナトリウム”を含むゲルはインドサルの膣菌群を調整し、膣菌群を正常に回復させ、且つインドサルの膣分泌物のpH値を低下させることができる。
【0281】
(実験実施例27)
1、目的:“2.0%(w/v)マルトース+0.20%フェネチルアルコール+0.575%(w/v)プロピオン酸ナトリウム+0.065%(w/v)安息香酸ナトリウム”で配合したゲルのインドサルの膣菌群への調整作用を観察する。
【0282】
2、実験方法:
2.1 実験製剤:本発明の方法に基づき、2.0%(w/v)マルトース、0.20%(w/v)フェネチルアルコール、0.575%(w/v)プロピオン酸ナトリウム、0.065%(w/v)安息香酸ナトリウム、2.15%(w/v)キサンタンガムを含むゲルを調製し、ゲルのpH値は3.3である。
【0283】
2.2 実験動物:5匹。成年の雌インドサルにし、膣の分泌物のpH値を5.4にし、膣綿棒の塗抹標本染色はグラム陰性菌を主とし、粗大なグラム陽性桿菌が極めて少ない。
【0284】
2.3 動物処理:膣の局所にAの0.5ミリリットルのゲルを投与し、毎日1回にし、5日間持続し、6日目に膣綿棒を取り、膣の分泌物のpH値を測定し、塗抹標本を染色し、顕微鏡で膣細菌の種類及び数を観察し、且つ投薬前と比較する。
【0285】
3、実験結果
表37に示すとおりである。
【0287】
4.結論
本発明の“2.0%(w/v)マルトース+0.10%(w/v)フェネチルアルコール+0.575%(w/v)プロピオン酸ナトリウム+0.065%(w/v)安息香酸ナトリウム”を含むゲルはインドサルの膣菌群を調整し、膣菌群を正常に回復させ、且つインドサルの膣分泌物のpH値を低下させることができる。