(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
上記状況に鑑み、本開示は、
移動運搬装置の運動経路を短縮し、エネルギー消費を低減することができる物品仕分け方法、仕分け領域のレイアウト、仕分けシステムおよび経路最適化方法を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本開示は、2017年9月30日に中国専利局に出願された出願番号が201710938136.0で、発明名称が「物品仕分け方法、仕分け領域のレイアウト、仕分けシステムおよび経路最適化方法」である発明、および2017年9月30日に中国専利局に出願された出願番号が201710928843.1で、発明名称が「物品搬送システムおよび方法」である発明の中国特許出願に対して、優先権の利益を主張するものであり、その全ての内容を引用により本開示に援用する。
【0005】
本開示の一態様は、仕分け領域を、少なくとも、第1のドロップエリアを含み、第1の取込エリアに近い第1の論理区画と、第2のドロップエリアを含み、第2の取込エリアに近い第2の論理区画とに分けることと、前記第1の論理区画に位置する
移動運搬装置は、前記第1の取込エリアから物品を取得すると、前記第1の論理区画において前記第1のドロップエリアまで移動し、前記第1のドロップエリアに物品を投入することと、前記第2の論理区画に位置する
移動運搬装置は、前記第2の取込エリアから物品を取得すると、前記第2の論理区画において前記第2のドロップエリアまで移動し、前記第2のドロップエリアに物品を投入することと、を含む物品仕分け方法を提供する。
【0006】
一実施例において、前記第1のドロップエリアおよび/または前記第2のドロップエリアは、全てのルートに関わる複数の物品仮置き装置を備える。
【0007】
一実施例において、該方法は、取込エリアを前記仕分け領域の中央に設け、ドロップエリアを前記仕分け領域の周辺に設けることを更に含み、ここで、前記取込エリアは無端搬送ベルトである。
【0008】
一実施例において、前記第1の論理区画は、前記第1の取込エリアと同じ側に位置する領域であり、且つ、前記第2の論理区画は、前記第2の取込エリアと同じ側に位置する領域である。
【0009】
一実施例において、前記第1のドロップエリアおよび/または前記第2のドロップエリアは、一部のルートに関わる複数の物品仮置き装置のみを備える。
【0010】
一実施例において、仕分け領域を、少なくとも、第1の取込エリアに近い第1の論理区画と、第2の取込エリアに近い第2の論理区画とに分けることは、前記第1の論理区画および第2の論理区画に加え、共通エリアを設け、前記共通エリアに、残りのルートに関わる複数の物品仮置き装置を設けることを更に含む。
【0011】
本開示の別の態様は、中央に位置し、第1の取込エリアおよび第2の取込エリアを含む取込エリアと、周辺に位置するドロップエリアとを含み、仕分け領域は、前記第1の取込エリアに近い箇所に第1の論理区画を含み、前記第2の取込エリアに近い箇所に第2の論理区画を含み、前記ドロップエリアは、前記第1の論理区画内に位置し、複数のルートの物品を受け入れるために用いられる第1のドロップエリアと、前記第2の論理区画内に位置し、複数のルートの物品を受け入れるために用いられる第2のドロップエリアとを含む、仕分け領域のレイアウトを提供する。
【0012】
一実施例において、前記第1のドロップエリアおよび前記第2のドロップエリアは、それぞれ全てのルートに関わる物品を受け入れるために用いられる。
【0013】
一実施例において、該仕分け領域は、前記第1の論理区画および前記第2の論理区画に加え、共通エリアを更に含み、前記共通エリアは、第3のドロップエリアを含む。ここで、前記第1のドロップエリアおよび前記第2のドロップエリアは、一部のルートに関わる物品を受け入れるためにのみ用いられ、前記第3のドロップエリアは、残りのルートの物品を受け入れるために用いられる。
【0014】
一実施例において、前記ドロップエリアの縁部は、仕分け領域の中央側に向かって凹む構造を備える。
【0015】
一実施例において、前記ドロップエリアの縁部は、鋸歯状構造である。
【0016】
本開示の更なる態様は、仕分け領域において物品を仕分けするための物品仕分けシステムであって、複数の
移動運搬装置を備え、前記仕分け領域は、少なくとも第1の取込エリアおよび第2の取込エリアを含む取込エリアと、ドロップエリアとを含み、前記仕分け領域は、前記第1の取込エリアに近い箇所に第1の論理区画を含み、前記第2の取込エリアに近い箇所に第2の論理区画を含み、前記ドロップエリアは、前記第1の論理区画に位置する第1のドロップエリアと、前記第2の論理区画に位置する第2のドロップエリアとを含み、前記第1の論理区画に位置する
移動運搬装置は、前記第1の取込エリアから物品を取得すると、前記第1の論理区画に沿って前記第1のドロップエリアまで移動し、前記第1のドロップエリアへの物品投入を行い、前記第2の論理区画に位置する
移動運搬装置は、前記第2の取込エリアから物品を取得すると、前記第2の論理区画に沿って前記第2のドロップエリアまで移動し、前記第2のドロップエリアへの物品投入を行うことを特徴とする物品仕分けシステムを提供する。
【0017】
一実施例において、前記第1のドロップエリアおよび/または前記第2のドロップエリアは、それぞれ全てのルートに関わる複数の物品仮置き装置を備える。
【0018】
一実施例において、前記第1のドロップエリアおよび/または前記第2のドロップエリアは、それぞれ一部のルートに関わる複数の物品仮置き装置を備える。
【0019】
一実施例において、前記仕分け領域は、前記第1の論理区画および前記第2の論理区画に加え、共通エリアを更に含み、前記共通エリアは、残りのルートに関わる複数の物品仮置き装置を備える。
【0020】
一実施例において、前記取込エリアは、前記仕分け領域に位置する無端搬送ベルトであり、前記ドロップエリアは、前記仕分け領域の周辺に位置する。
【0021】
一実施例において、前記第1の論理区画は、前記第1の取込エリアと同じ側に位置し、前記第2の論理区画は、前記第2の取込エリアと同じ側に位置する。
【0022】
一実施例において、前記ドロップエリアの縁部は、仕分け領域の中央に向かって凹んで配列される構造である。
【0023】
一実施例において、前記ドロップエリアの縁部は、鋸歯状構造の配列である。
【0024】
本開示の更なる態様は、投入距離の短い容器を投入確率の大きいルートにマッピングすることにより、
移動運搬装置の総投入距離を最小にすることを含む、物品仕分けシステムの経路最適化方法を提供する。
【0025】
一実施例において、投入距離の短い容器を投入確率の大きいルートにマッピングすることにより、
移動運搬装置の総投入距離を最小にすることは、以下のように計算される。
仕分け領域において、N個のルートおよびN個の物品仮置き容器が存在し、且つ、i個目の物品仮置き容器に対応する一回の往復投入経路の距離がS
iであり、j個目のルートの毎回の投入での選択確率がP
jであり、且つ、
であると仮定し、各確率が式1の関係を満たす場合、ルートjと容器iとのマッピング
において、式2のように最適化して解くべきである。
【数1】
…(式1)
【数2】
…(式2)
【0026】
更なる態様において、本開示の実施例は、
1つまたは複数の
仕分け待ちの物品を受け取り可能な受取装置が設けられる移動運搬装置と、
前記移動運搬装置に通信接続され、
仕分け待ちの物品を受け入れる受入端を有し、前記受入端によって現在のタスクに対応する移動運搬装置で搬送されてきた
仕分け待ちの物品を自動的に受け入れ、受け入れられた前記
仕分け待ちの物品を目的地まで輸送する移送装置と、
を備える物品搬送システムを提供する。
【0027】
本開示の実施例の1つの具体的な実現形態によれば、前記
仕分け待ちの物品がルート情報を有し、前記移動運搬装置は、
仕分け待ちの物品のルート情報を取得することができる。
【0028】
本開示の実施例の1つの具体的な実現形態によれば、前記移送装置は、前記
仕分け待ちの物品のルート情報にマッチングするIDタグを有する。
【0029】
本開示の実施例の1つの具体的な実現形態によれば、前記移動運搬装置は、現在のタスクにおいて運搬される物品のルート情報を取得し、現在のタスクにおいて運搬される物品のルート情報に基づいて現在のタスクに対応する移送装置を確定する。
【0030】
本開示の実施例の1つの具体的な実現形態によれば、前記移動運搬装置に、前記受取装置の高さを調節可能な第1の高さ調節装置が設けられる。
【0031】
本開示の実施例の1つの具体的な実現形態によれば、前記移動運搬装置は、現在のタスクに対応する移送装置の受入端の高さを取得し、前記受取装置を第1の所定高さに上昇させるように前記第1の高さ調節装置を制御し、前記第1の所定高さは、現在のタスクに対応する移送装置の受入端の高さに合致する。
【0032】
本開示の実施例の1つの具体的な実現形態によれば、前記移送装置は、前記受入端の高さを調節可能な第2の高さ調節装置を有する。
【0033】
本開示の実施例の1つの具体的な実現形態によれば、前記移送装置は、現在のタスクに対応する移動運搬装置の受取装置の高さを取得し、前記受入端を第2の所定高さに調整するように前記第2の高さ調節装置を制御し、前記第2の所定高さは、現在のタスクに対応する移動運搬装置の受取装置の高さに合致する。
【0034】
本開示の実施例の1つの具体的な実現形態によれば、前記システムは、
前記移動運搬装置および前記移送装置のうちの少なくとも1つに通信接続されるスケジューリングサーバを更に備えることを特徴とする。
【0035】
本開示の実施例の1つの具体的な実現形態によれば、前記スケジューリングサーバは、前記移動運搬装置の電力量情報を取得することができ、
前記移動運搬装置の電力残量が所定の条件を満たす場合、前記スケジューリングサーバは、所定の領域に移動して充電するように前記移動運搬装置を制御する。
【0036】
本開示の実施例の1つの具体的な実現形態によれば、前記移動運搬装置は、組合せパターンを識別することによりナビゲーションを行う。
【0037】
更なる態様において、本開示の実施例は、
移動運搬装置における受取装置を利用して1つまたは複数の
仕分け待ちの物品を受け取ることと、
前記移動運搬装置に通信接続される移送装置の受入端を利用して現在のタスクに対応する移動運搬装置で搬送されてきた
仕分け待ちの物品を自動的に受け入れ、受け入れられた前記
仕分け待ちの物品を目的地まで輸送することと、を含む、
物品搬送方法を提供する。
【0038】
本開示の実施例の1つの具体的な実現形態によれば、前記
仕分け待ちの物品がルート情報を有し、前記移動運搬装置は、
仕分け待ちの物品のルート情報を取得することができる。
【0039】
本開示の実施例の1つの具体的な実現形態によれば、前記移送装置は、前記
仕分け待ちの物品のルート情報にマッチングするIDタグを有する。
【0040】
本開示の実施例の1つの具体的な実現形態によれば、前記移動運搬装置は、現在のタスクにおいて運搬される物品のルート情報を取得し、現在のタスクにおいて運搬される物品のルート情報に基づいて現在のタスクに対応する移送装置を確定する。
【0041】
本開示の実施例の1つの具体的な実現形態によれば、前記移動運搬装置に、前記受取装置の高さを調節可能な第1の高さ調節装置を設ける。
【0042】
本開示の実施例の1つの具体的な実現形態によれば、現在のタスクに対応する移送装置の受入端の高さを取得し、前記受取装置を第1の所定高さに上昇させるように前記第1の高さ調節装置を制御し、前記第1の所定高さは、現在のタスクに対応する移送装置の受入端の高さに合致する。
【0043】
本開示の実施例の1つの具体的な実現形態によれば、移送装置に、前記受入端の高さを調節可能な第2の高さ調節装置を設ける。
【0044】
本開示の実施例の1つの具体的な実現形態によれば、現在のタスクに対応する移動運搬装置の受取装置の高さを取得し、前記受入端を第2の所定高さに調整するように前記第2の高さ調節装置を制御し、前記第2の所定高さは、現在のタスクに対応する移動運搬装置の受取装置の高さに合致する。
【0045】
本開示の実施例の1つの具体的な実現形態によれば、前記方法は、
スケジューリングサーバを設け、前記スケジューリングサーバを前記移動運搬装置および前記移送装置―のうちの少なくとも1つに通信接続することを更に含むことを特徴とする。
【0046】
本開示の実施例の1つの具体的な実現形態によれば、前記スケジューリングサーバは、前記移動運搬装置の電力量情報を取得することができ、
前記移動運搬装置の電力残量が所定の条件を満たす場合、前記スケジューリングサーバは、所定の領域に移動して充電するように前記移動運搬装置を制御する。
【0047】
本開示の実施例の1つの具体的な実現形態によれば、前記移動運搬装置は、組合せパターンを識別することによりナビゲーションを行う。
【発明の効果】
【0048】
本開示の物品仕分け方法は、仕分け領域を論理区画に分けることにより、
移動運搬装置の運動距離を短縮し、エネルギー消費を低減することができる。移動運搬装置と移送装置とを通信接続することで、前記移送装置が前記受入端によって現在のタスクに対応する移動運搬装置で搬送されてきた
仕分け待ちの物品を自動的に受け入れることを確保し、荷物を受入端へ搬送するときに、高さを自動的に調整することができ、物品搬送の自動化程度を確保し、物品運搬の効率を向上させる。
【発明を実施するための形態】
【0050】
当業者が本開示をより良く理解できるように、以下、図面および具体的な実施形態を参照しながら、本開示を更に詳細に説明する。
【0051】
床置き式(非鋼製プラットフォーム構造)の小包仕分けロボットシステムは、小包仕分けロボットシステムにおける特殊の形式であり、その特徴は、積み上げエリアが矩形敷地の中央に位置し、1本の小包搬送ベルトで小包を積み上げエリアを囲むループまで次々と輸送し、各ルートにマッピングする小包仮置き容器が順次矩形敷地の周囲に並んでいることである。ロボットは、中央の積み上げエリアで手動の方式によって無端搬送ベルトから小包を取得してから、小包を敷地の縁部の小包仮置き容器に投入する。
【0052】
なお、明確に説明するために、明細書の以下の部分では、物品の代わりに小包で本開示を説明するが、本開示の内容は様々な物品を仕分けするために使用でき、小包に限定されないことを理解すべきである。同様に、以下では、小包仮置き容器でドロップエリアを説明するが、仕切り口構造の鋼製プラットフォームにとって、ドロップエリアに設けられたのは仕切り口であってもよく、または、ドロップエリアは、仕分け敷地で描かれたマーク位置のみであってもよい。それと同時に、本開示は鋼製プラットフォーム構造にも使用できる。
【0053】
床置き式の小包仕分けロボットシステムの敷地をレイアウトすることにより、
移動運搬装置の運動距離を短縮し、システム効率を最適化することができる。
【0054】
図1は、仕分け敷地の模式図である。
図1の(a)および
図1の(b)に示すように、仕分け領域10の中央に無端搬送ベルトを備える取込エリア30が設けられ、操作員が搬送ベルト上の小包を取り出し、
移動運搬装置(図示せず)に置いて運搬することを容易にするように、小包が無端搬送ベルトに置かれて搬送ベルトとともに回動する。小包仮置き容器は、敷地を囲む位置30に置かれ、
移動運搬装置は、図における40に示す領域において移動する。これにより分かるように、各供給端から各小包仮置き容器までの距離は異なり、例えば、仕分けロボットの供給端から出発して小包仮置き容器に到達する経路を投入経路として定義することができる。例えば、仕分けロボットが模式図の左側の供給端において小包を受け入れ、模式図の左側の小包仮置き容器に小包を投入しようとする場合、投入距離が最も短い。逆に、仕分けロボットが模式図の左側の供給端から小包を受け入れるが、模式図の右側の小包仮置き容器に小包を投入しようとする場合、敷地を半周まわりして投入する必要があり、この場合、投入距離が最も長い。
【0055】
本開示の一態様は、小包仕分け方法を提供する。
図2に示すように、該方法は、仕分け領域10を、少なくとも、第1のドロップエリアを含み、第1の取込エリア21に近い第1の論理区画Aと、第2のドロップエリアを含み、第2の取込エリア22に近い第2の論理区画Bとに分けることと、前記第1の論理区画Aに位置する
移動運搬装置は、前記第1の取込エリア21から小包を取得すると、前記第1の論理区画Aにおいて前記第1のドロップエリアまで移動(図における左側の黒色の矢印に示す方向に従う)し、前記第1のドロップエリアに小包を投入することと、前記第2の論理区画Bに位置する
移動運搬装置は、前記第2の取込エリア22から小包を取得すると、前記第2の論理区画Bにおいて前記第2のドロップエリアまで移動(図における右側の矢印に示す方向に従う)し、前記第2のドロップエリアに小包を投入することとを含む。本開示の方法により、取込エリアに位置する小包を距離の近いドロップエリアに投入することができ、
移動運搬装置の運動距離を短縮し、仕分け効率を向上させる。
【0056】
なお、論理区画の数は、必要に応じて分けることができ、2つまたは複数に分けられてもよい。例えば、各論理区画は、一部が重なってもよい。好ましくは、各論理区画は全く重なるではない。上記各論理区画は、特定の取込エリアに対応してもよく、例えば、ある論理区画の小包仮置き容器は、指定された複数の供給端の小包のみを受け入れるようにしてもよい。例えば、1つの供給端は、複数の論理区画に対応してもよい。
移動運搬装置の移動経路を1つの論理区画内に制限することにより、
移動運搬装置が移動中に複数の論理区画を跨ることを回避することができる。
【0057】
また、仕分け敷地が複数の論理区画に分けられると、各論理区画は、いずれも対応する小包仮置き容器を有する。例えば、
図2に示すように、2つの論理区画に分けられ、Aエリアは、番号A1〜A20の小包仮置き容器を備え、Bエリアは、番号B1〜B20の小包仮置き容器を備える。容器に対応する経路は、地図において鏡像配列となり、複数の論理区画において多重化され、すなわち、それぞれの論理区画は、いずれも全てのルートを含む。すなわち、A1〜A20およびB1〜B20は、いずれも全てのルートを有する小包である。それぞれの論理区画に全てのルートを有する小包仮置き装置を設ける際に、いずれかの論理区画において全ての経路への投入を行うことができる。実際の操作において、各論理区画内のいずれにも全てのルートの小包仮置き容器が含まれるため、操作員は、例えば、小包搬送ベルトが小包を運んで回転している時に、コンベヤベルト上の小包を自由にピックアップし、小包を特定のルートを有する仕分けロボットに置くことができ、特定の小包をピックアップする際に他の位置に移動する必要がなく、操作員が操作しやすくなる。
【0058】
具体的には、一実施例において、該方法は、取込エリア20を前記仕分け領域10の中央に設け、ドロップエリア30を前記仕分け領域10の周辺に設けることを更に含む。ここで、前記取込エリア20は無端搬送ベルトである。
【0059】
一実施例において、前記第1の論理区画Aは、前記第1の取込エリア21と同じ側に位置する領域であり、且つ、前記第2の論理区画Bは、前記第2の取込エリア22と同じ側に位置する領域である。論理区画をある取込エリア位置と同じ側(例えば、第1の論理区画はいずれもコンベヤベルトの左側に位置する)に位置させることにより、
移動運搬装置の運動経路を最も短くさせ、仕分け効率を向上させることができる。
【0060】
論理区画がルートを多重化する場合、配設する必要のある容器数は倍増する。そのため、仕分け敷地の周長が全ての多重化された容器を収容するのに不十分でない場合、
図3に示すように、論理区画を縮小することができ、全てのルートを収容する必要がない。具体的には、一実施例において、第1のドロップエリア21は、一部のルート(A1〜A12)に関わる複数の小包仮置き装置のみを備え、および/または、第2のドロップエリアは、一部のルート(B1〜B2)に関わる複数の小包仮置き装置のみを備える。論理区画に加え、共通エリアCを更に含んでもよく、残りのルートに関わる小包仮置き容器が共通エリアCに設けられてもよい。それにより、仕分け敷地が不足する場合、仕分け敷地を論理区画および共通エリアに分けることにより、
移動運搬装置の運搬経路を短縮し、仕分け効率を向上させることができる。
【0061】
具体的には、仕分け領域10を、少なくとも、第1の取込エリア21に近い第1の論理区画Aと、第2の取込エリア22に近い第2の論理区画Bとに分けるステップは、前記第1の論理区画Aおよび第2の論理区画Bに加え、共通エリアを設け、前記共通エリアCに、残りのルートに関わる複数の小包仮置き装置を設けることを更に含んでもよい。上述したように、該方法は、仕分け敷地が不足する場合、仕分け敷地を論理区画および共通エリアに分けることにより、
移動運搬装置の運搬経路を短縮し、仕分け効率を向上させることができる。
【0062】
本開示の別の態様は、仕分け領域のレイアウトを提供する。
図4に示すように、該仕分け領域10のレイアウトは、中央に位置し、第1の取込エリア21および第2の取込エリア22を含む取込エリア20および周辺に位置するドロップエリア30を含む。前記仕分け領域10は、前記第1の取込エリア21に近い箇所に第1の論理区画Aを含み、前記第2の取込エリア22に近い箇所に第2の論理区画Bを含む。前記ドロップエリア30は、前記第1の論理区画A内に位置し、複数のルートの小包を受け入れるために用いられる第1のドロップエリアと、前記第2の論理区画B内に位置し、複数のルートの小包を受け入れるために用いられる第2のドロップエリアとを含む。本開示の仕分け領域のレイアウトは、仕分け領域を少なくとも2つの論理区画に分けることにより、仕分けロボットは、取込エリアで小包を受け入れた後に、取込エリアに対応する論理区画のみにおいて移動し、小包を該論理区画内のドロップエリアに投入することができ、小包の運搬経路を短縮し、仕分け効率を向上させる。
【0063】
一実施例において、前記第1のドロップエリアおよび前記第2のドロップエリアは、それぞれ全てのルート(すなわち、A1〜A20およびB1〜B20はいずれも全てのルートに関わる小包である)に関わる小包を受け入れるために用いられる。すなわち、それぞれの論理区画において、いずれも取込エリアからの全ての小包を受け入れることができ、
移動運搬装置は、小包を受け入れた後に、小包を対応するルートに関わる小包仮置き容器に投入することができる。例えば、取込エリアが仕分け領域の中央に位置し、回転搬送ベルトである場合、取込エリアの操作員は、他の位置に移動しなくても、全ての小包を
移動運搬装置に置くことができる。
【0064】
以上に示すように、一実施例において、該仕分け領域は、前記第1の論理区画Aおよび前記第2の論理区画Bに加え、共通エリアCを更に含み、前記共通エリアは、第3のドロップエリアを含む。ここで、前記第1のドロップエリアおよび前記第2のドロップエリアは、一部のルートに関わる小包を受け入れるためにのみ用いられ、前記第3のドロップエリアは、残りのルートの小包を受け入れるために用いられる。小包のルートが非常に多い場合、論理区画ごとに全てのルートの小包仮置き装置を置くと、小包仮置き容器の需要量が大幅に増加し、限られた仕分け敷地においてこれらの小包仮置き容器を収容できなくなることが多い。このような場合、論理区画内にいくつかのルートに関わる小包仮置き容器を設け、論理区画内にない他のルートの小包仮置き装置を共通エリアに設けることができ、操作員は、これらの論理区画にないルートの小包を共通エリアに設けられた小包仮置き容器に置くことができる。
【0065】
該実施例において、小包の量の大きいルートを論理区画に設けることができ、これにより、
移動運搬装置は、論理区画において小包の投入を行うことができ、小包仮置き容器は、仕分け領域の多すぎるスペースを多く占有しない状況で、
移動運搬装置が同じ数の小包を運搬する場合に走行する総経路を著しく短縮することができる。
【0066】
図5に示すように、一実施例において、前記ドロップエリア30の縁部は、仕分け領域10の中央側に向かって凹む構造を備える。例えば、仕分け領域10の面積が限られている場合、ドロップエリア30の縁部を内側に凹む配列にすることにより、小包仮置き容器の数を多くすることができる。例えば、具体的には、前記ドロップエリアの縁部は
図5に示す鋸歯状構造であってもよく、すなわち、例えば、小包仮置き容器は、内側に凹む鋸歯状配列に構成される。
【0067】
本開示の更なる態様は、仕分け領域において小包を仕分けするための小包仕分けシステムを提供する。該仕分けシステムは、複数の
移動運搬装置40を備え、前記仕分け領域10は、少なくとも第1の取込エリア21および第2の取込エリア22を含む取込エリア20と、ドロップエリア30とを含み、前記仕分け領域10は、前記第1の取込エリア21に近い箇所に第1の論理区画Aを含み、前記第2の取込エリア22に近い箇所に第2の論理区画Bを含み、前記ドロップエリア30は、前記第1の論理区画Aに位置する第1のドロップエリアと、前記第2の論理区画Aに位置する第2のドロップエリアとを含み、前記第1の論理区画Aに位置する
移動運搬装置40は、前記第1の取込エリア21から小包を取得すると、前記第1の論理区画Aに沿って前記第1のドロップエリアまで移動し、前記第1のドロップエリアへの小包投入を行い、前記第2の論理区画Bに位置する
移動運搬装置40は、前記第2の取込エリア22から小包を取得すると、前記第2の論理区画Bに沿って前記第2のドロップエリアまで移動し、前記第2のドロップエリアへの小包投入を行う。本開示の小包仕分けシステムは、
移動運搬装置40が取込エリアにおいて小包を取得すると、該取込エリアに近い論理区画へ小包を投入することにより、
移動運搬装置が小包を該論理区画外の対応する小包仮置き容器に投入することを回避し、
移動運搬装置の運搬経路を短縮し、
移動運搬装置のエネルギー消費を低減する。
【0068】
一実施例において、前記第1のドロップエリアおよび/または前記第2のドロップエリアは、それぞれ全てのルートに関わる複数の小包仮置き装置を備える。各ドロップエリアに、全てのルートに関わる小包仮置き容器が設けられたため、ある論理区画内の
移動運搬装置40が取込エリアから小包を受け入れた後に、該論理区画のみで全てのルートの小包投入を行うことができ、投入経路を効果的に短縮する。
【0069】
仕分け領域の収容量が限られ、且つ小包のルートが多い場合、各論理区画に全てのルートに関わる小包仮置き容器が設けられると、仕分け敷地内の小包の総個数が大幅に多くなる。このような場合、各論理区画内に複数のルートに関わる小包仮置き容器のみを設けてもよい。例えば、該仕分け領域は、論理区画に加え、共通エリアを含んでもよく、該共通エリアは、残りのルートに関わる複数の小包仮置き装置を備えてもよい。更に、論理区画内のルートは小包量が大きいルートであってもよく、
移動運搬装置がこのような小包を運搬する際に、論理区画内のみにおいて行うことができ、小包投入の総経路を短縮する。
【0070】
上述したように、一実施例において、前記取込エリア20は、前記仕分け領域に位置する無端搬送ベルトであり、前記ドロップエリア30は、前記仕分け領域10の周辺に位置する。例えば、前記第1の論理区画Aは、前記第1の取込エリア21と同じ側に位置し、前記第2の論理区画Bは、前記第2の取込エリア22と同じ側に位置する。
【0071】
上述したように、仕分け敷地内小包の配置数を増加するために、一実施例において、例えば、前記ドロップエリア30の縁部は、仕分け領域10の中央に凹んで配列された構造である。例えば、小包仮置き容器はドロップエリア30の縁部に設けられ、且つ小包仮置き容器は仕分け敷地の中心方向へ凹むレイアウトである。更に、小包仮置き装置は鋸歯状レイアウトに構成されてもよい。
【0072】
本開示の更なる態様は、小包仕分けシステムの経路最適化方法を提供する。該方法は、投入経路の短い容器を投入確率の大きいルートにマッピングすることにより、
移動運搬装置の総経路損失を最小にする。つまり、
移動運搬装置ができるだけ投入経路の短い経路を選択して小包を投入するようにし、小包投入の総経路を短縮する。
【0073】
一実施例において、前記使投入距離の短い容器を投入確率の大きいルートにマッピングすることにより、
移動運搬装置の総投入経路を最小にすることは、以下のように計算される。
敷地において、N個のルートおよびN個の小包仮置き容器が存在し、且つ、i個目の小包仮置き容器に対応する一回の往復投入経路の距離がS
iであり、j個目のルートの毎回の投入での選択確率がP
jであり、且つ、
であると仮定し、各確率が式1の関係を満たす場合、ルートjと容器iとのマッピング
において、式2のように最適化して解くべきである。
【数3】
…(式1)
【数4】
…(式2)
【0074】
すなわち、ルートと容器との最適なマッピングは、全ての経路の投入確率に対応する容器の投入距離を乗じた積の期待の和が最も小さくなることを満たすべきである。つまり、投入距離の短い容器が投入確率のより大きいルートにマッピングされるべきである。
【0075】
このように容器とルートとをマッピングすることで、同じ個数の小包を投入する際にロボットが行走する必要のある経路を大幅に短縮し、更に、システム全体の仕分け効率を向上させることができる。
【0076】
本開示の実施例は、床置き式の小包仕分けロボットシステムに基づき、システムの小包仮置き容器のレイアウトおよび投入ルートとのマッピング関係を建設的に最適化することにより、小包仕分けロボットシステムの仕分け効率を向上させ、同等の効率要求でのシステムコストを低減することができる。
【0077】
図7は、本開示の実施例に係る物品搬送システムであり、該物品搬送装置は、移動運搬装置A1および移送装置A2を含む。
【0078】
移動運搬装置A1については、前記移動運搬装置A1に、1つまたは複数の
仕分け待ちの物品を受け取り可能な受取装置が設けられる。
【0079】
受取装置が1つまたは複数の
仕分け待ちの物品を受け取ることができ、該
仕分け待ちの物品は、小包物品であってもよく、他の運搬待ちの物品であってもよい。受取装置は、一般的な収容構造を有する装置であり、
移動運搬装置が物品の送り出し端(例えば物品を送り出す供給端)に到達した後に、手動の方式で物品を受取装置に置いてもよく、供給端の自動積載装置(例えば、ロボットハンド)によって仕分け待ちの物品を自動的に置いてもよい。
【0080】
運搬タスクによって、受取装置に1つまたは複数の
仕分け待ちの物品を受け入れ可能であり、該1つまたは複数の
仕分け待ちの物品の目的地は同じであってもよく、異なってもよい。運搬の目的地が同じである場合、載置装置は、物品を一括または分割して物品の受入端(例えば、物品コンベヤベルト、ローラーコンベヤ等)に輸送することができる。運搬の目的地が異なる場合、載置装置は、異なる目的地を代表する物品の受入端に、対応する物品を解放することができる。このように、受取装置のスペースを十分に利用し、移動運搬装置A1の効率を向上させることができる。具体的には、該高さに自動的に適応する移動運搬装置A1は、小包運搬ロボットであってもよく、同じまたは類似する機能を実行する他の装置であってもよい。
【0081】
好ましくは、載置装置が物品を受け入れると、移動運搬装置A1は、
仕分け待ちの物品の運搬目的地(例えば、北京市海淀区)と、運搬物品のタイプ(例えば、図書類または壊れやすいもの等)とを含む
仕分け待ちの物品の物品情報を知ることができる。物品情報を知ると、移動運搬装置A1は、サーバに照会することで該運搬される物品に対応する移送装置(例えば、コンベヤベルト、搬送用エレベータ、ローラーコンベヤ等)の情報を取得することができ、該移送装置の情報を照会することにより、移動運搬装置A1に対応する移送装置の受入端A21の高さを知ることができる。一方、移動運搬装置A1に対応する移送装置の受入端A21の高さは、サーバにより配信されてもよく、他方、移動運搬装置A1の内部に高さデータベースが存在し、移動運搬装置A1は、該高さデータベースを照会することで高さ情報を知ってもよい。
【0082】
前記移動運搬装置A1が前記移送装置に接近すると、移動運搬装置A1における高さ調節装置は、前記載置装置の高さを前記受入端A21に対応する高さに調節する。高さ調節装置は、一般的な油圧上昇装置であってもよく、一般的なスタッド上昇装置であってもよく、他の一般的な升高装置であってもよく、ここでは、高さ調節装置の構造を限定しない。移送装置A2が前記移動運搬装置A1に通信接続され、移送装置A2と移動運搬装置A1との間は、直接に本分野の一般的な有線または無線(WIFI、ブルートゥース(登録商標)、赤外線、無線周波数等)の方式で接続されてもよく、
図7におけるサーバA3に接続することで間接的な通信接続関係を確立してもよい。
【0083】
移送装置A2は、移動運搬装置A1によって運搬される物品A4を受け入れ可能な受入端A21を有し、移送装置における搬送装置(例えば、コンベヤベルト)により、物品A4を対応する受入容器A5(例えば、ローラーコンベヤ、袋等)に運搬する。移送装置A2は、
仕分け待ちの物品を受け入れる受入端A21を有し、前記移送装置A2は、前記受入端A21により、現在のタスクに対応する移動運搬装置A1によって搬送される
仕分け待ちの物品を自動的に受け入れ、受け入れられた前記
仕分け待ちの物品を目的地まで輸送する。
【0084】
仕分け待ちの物品の具体的な運搬目的地を確定できるように、仕分け待ちの物品に、一般的に、
ルート情報を記憶するための運搬タグが設けられ、該運搬タグは、二次元コード、RFIDタグ等であってもよい。仕分け待ちの物品の
ルート情報に、少なくとも該物品の運搬目的地の情報(例えば、広州、上海、瀋陽等)が含まれ、もちろん、他の情報が含まれてもよい。本開示の実施例の1つの具体的な実現形態によれば、前記
仕分け待ちの物品はルート情報を有し、前記移動運搬装置A1は
仕分け待ちの物品のルート情報を取得することができる。
【0085】
仕分け待ちの荷物の
ルート情報を迅速に識別できるように、具体的には、供給端は、仕分け待ちの物品における運搬タグを識別するための
ルート情報取得装置を備えてもよい。該
ルート情報取得装置は、仕分け待ちの荷物における二次元コード等のタグ情報を取得し、更に、仕分け待ちの物品の
ルート情報を取得する1つのカメラであってもよい。これに加え、該
ルート情報取得装置は、仕分け待ちの荷物におけるRFIDタグ情報を読み取り、更に、仕分け待ちの物品の
ルート情報を取得する1つのRFIDカードリーダであってもよい。移動運搬装置A1は、サーバに照会することにより、
ルート情報取得装置によって取得された
仕分け待ちの物品のルート情報を取得してもよく、または、
ルート情報取得装置を移動運搬装置A1に集積して更に該関連情報を取得してもよい。
【0086】
本開示の実施例の1つの具体的な実現形態によれば、前記移送装置A2は、前記
仕分け待ちの物品のルート情報にマッチングするIDタグを有する。
図8に示すように、移送装置は、複数のコンベヤベルトであり、各コンベヤベルトは、荷物を一定の高さまで上昇した後に、異なるルートの受入容器に搬送する。もちろん、
図8における上昇コンベヤベルトに加え、コンベヤベルトは、平面コンベヤベルトであってもよく、低いところに荷物を搬送するコンベヤベルトであってもよい。各コンベヤベルトの底部に、いずれも1つの受入端があり、該受入端の高さは同じであってもよく、異なってもよい。異なる番号のコンベヤベルトの受入端の高さの値は、いずれもサーバに記憶される。
図8に示す場合に加え、移送装置は、一定の高さを有する物品受入装置(例えば、ローラーコンベヤ)であってもよく、この場合、物品受入装置の縁部はその受入端を構成する。
【0087】
一般的には、サーバは、タスクの形式で移動運搬装置A1を呼び出し、本開示の実施例の1つの具体的な実現形態によれば、前記移動運搬装置A1は、現在のタスクにおいて運搬される物品のルート情報を取得し、現在のタスクにおいて運搬される物品のルート情報に基づいて現在のタスクに対応する移送装置A2を確定する。
【0088】
上記実施形態に記載のサーバは、スケジューリングサーバであってもよく、他のタイプのサーバであってもよい。本開示の実施例の1つの具体的な実現形態によれば、前記通信装置3は、更に、スケジューリングサーバに通信接続され、前記通信装置3は、前記スケジューリングサーバにより前記移送装置の情報を取得する。
【0089】
図9は、本開示の実施例に係る移動運搬装置の構造模式図であり、該
移動運搬装置は、受取装置A11、第1の高さ調節装置A14および通信装置A13を備えてもよい。受取装置A11は、1つまたは複数の
仕分け待ちの物品を受け入れることができ、通信装置A13は、サーバまたは移送装置A2に通信接続できる。本開示の実施例の1つの具体的な実現形態によれば、前記移動運搬装置A1に、前記受取装置の高さを調節可能な第1の高さ調節装置A14が設けられる。
【0090】
本開示の実施例の1つの具体的な実現形態によれば、前記移動運搬装置A1は、現在のタスクに対応する移送装置A2の受入端A21の高さを取得し、前記受取装置を第1の所定高さに上昇させるように前記第1の高さ調節装置を制御し、前記第1の所定高さは、現在のタスクに対応する移送装置A2の受入端A21の高さに合致する。
【0091】
本開示の実施例の1つの具体的な実現形態によれば、前記移送装置A2は、前記受入端A21の高さを調節可能な第2の高さ調節装置を有する。移動運搬装置A1および移送装置A2の自体の高さをそれぞれ調節することにより、物品を運搬しているときに、高さに合致する範囲はより広くなる。
【0092】
本開示の実施例の1つの具体的な実現形態によれば、前記移送装置A2は、現在のタスクに対応する移動運搬装置A1の受取装置の高さを取得し、前記受入端A21を第2の所定高さに調整するように前記第2の高さ調節装置を制御し、前記第2の所定高さは、現在のタスクに対応する移動運搬装置A1の受取装置の高さに合致する。
【0093】
本開示の実施例の1つの具体的な実現形態によれば、前記システムは更にスケジューリングサーバを備える。
【0094】
スケジューリングサーバは、前記移動運搬装置A1および前記移送装置A2のうちの少なくとも1つに通信接続され、該スケジューリングサーバは、
図7に示すサーバの具体的な適用方式であってもよい。
【0095】
移動運搬装置A1の運転を容易にするために、好ましくは、移動運搬装置A1の内部に電池が装着され、このように、移動運搬装置A1は、自体のエネルギーによりタスクの運搬を行う。移動運搬装置A1は、電池の電力残量をリアルタイムに監視し、移動運搬装置A1の電力残量が一定の閾値に達すると、所定の領域に移動して自己充電するように移動運搬装置A1を制御する。また、前記移動運搬装置A1は、前記移動運搬装置A1の電力量情報を取得することができ、前記移動運搬装置A1の電力残量が所定の条件を満たすと、前記移動運搬装置A1は、電力残量の情報をスケジューリングサーバに報告し、スケジューリングサーバは、現在の電力量およびスケジューリングタスク等の複数の要因に基づき、所定の場所に移動して充電するように移動運搬装置A1を制御するか否かを総合的に考慮する。
【0096】
前記移動運搬装置A1の電力残量が所定の条件を満たすと、前記スケジューリングサーバは、所定の領域に移動して充電するように前記移動運搬装置A1を制御する。
【0097】
本開示の実施例の1つの具体的な実現形態によれば、前記移動運搬装置A1は、組合せパターンを識別することによりナビゲーションを行い、該組合せパターンは、二次元コードであってもよく、他の組合せパターンからなる任意の組合せパターンであってもよい。物品運搬装置は、組合せパターンを識別することにより、現在の地理位置情報を判断する。
【0098】
本開示の実施例の1つの具体的な実現形態によれば、前記受取装置A1に物品搬送装置が設けられ、前記物品搬送装置は、前記受取装置A1における物品を指定された目的地に搬送するために用いられる。前記物品搬送装置は、搬送ベルト、ドラム、クロスベルト、スラット板、または物品を移動可能な他の装置であってもよい。
【0099】
上記装置の実施例に対応し、
図10に示すように、本開示の実施例は、更に以下のステップを含む物品搬送方法を提供する。
【0100】
S401において、移動運搬装置における受取装置を利用して1つまたは複数の
仕分け待ちの物品を受け取る。
【0101】
受取装置は、1つまたは複数の
仕分け待ちの物品を受け取ることができ、該
仕分け待ちの物品は、小包物品であってもよく、他の運搬待ちの物品であってもよい。受取装置は、一般的な収容構造を有する装置であり、
移動運搬装置が物品の送り出し端(例えば、物品を送り出す供給端)に到達した後、手動の方式で物品を受取装置に置いてもよく、供給端の自動積載装置(例えば、ロボットハンド)によって仕分け待ちの物品を自動的に置いてもよい。
【0102】
運搬タスクによって、受取装置に1つまたは複数の
仕分け待ちの物品が受け入れられ、該1つまたは複数の
仕分け待ちの物品の目的地は同じであってもよく、異なってもよい。運搬の目的地が同じである場合、載置装置は、物品を一括または分割して物品の受入端(例えば、物品コンベヤベルト、ローラーコンベヤ等)に輸送することができる。運搬の目的地が異なる場合、載置装置は、異なる目的地を代表する物品の受入端に、対応する物品を解放することができる。このように、受取装置のスペースを十分に利用し、移動運搬装置A1の効率を向上させることができる。具体的には、該高さに自動的に適応する移動運搬装置A1は、小包運搬ロボットであってもよく、同じまたは類似する機能を実行する他の装置であってもよい。
【0103】
好ましくは、載置装置が物品を受け入れると、移動運搬装置A1は、
仕分け待ちの物品の運搬目的地(例えば、北京市海淀区)と、運搬物品のタイプ(例えば、図書類または壊れやすいもの等)とを含む
仕分け待ちの物品の物品情報を知ることができる。物品情報を知ると、移動運搬装置A1は、サーバに照会する方式で該運搬する物品に対応する移送装置(例えば、コンベヤベルト、搬送用エレベータ、ローラーコンベヤ等)の情報を取得することができ、該移送装置の情報を照会することにより、移動運搬装置A1に対応する移送装置の受入端A21の高さを自然に照会することができる。一方、移動運搬装置A1に対応する移送装置の受入端A21の高さは、サーバにより配信されてもよく、他方、移動運搬装置A1の内部に高さデータベースが存在し、移動運搬装置A1は、該高さデータベースを照会することで高さ情報を知ってもよい。
【0104】
前記移動運搬装置A1が前記移送装置に接近すると、移動運搬装置A1における高さ調節装置は、前記載置装置の高さを前記受入端A21に対応する高さに調節する。高さ調節装置は、一般的な油圧上昇装置であってもよく、一般的なスタッド上昇装置であってもよく、他の一般的な升高装置であってもよく、ここでは、高さ調節装置の構造を限定しない。
【0105】
S402において、前記移動運搬装置に通信接続される移送装置の受入端を利用して現在のタスクに対応する移動運搬装置で搬送されてきた
仕分け待ちの物品を自動的に受け入れ、受け入れられた前記
仕分け待ちの物品を目的地まで輸送する。
【0106】
移送装置A2は、移動運搬装置1によって運搬される物品A4を受け入れ可能な受入端A21を有し、移送装置における搬送装置(例えば、コンベヤベルト)により、物品A4を対応する受入容器A5(例えば、ローラーコンベヤ、袋等)に運搬する。移送装置A2は、
仕分け待ちの物品を受け入れる受入端A21を有し、前記移送装置A2は、前記受入端A21により、現在のタスクに対応する移動運搬装置A1によって搬送される
仕分け待ちの物品を自動的に受け入れ、受け入れられた前記
仕分け待ちの物品を目的地まで輸送する。
【0107】
本開示の実施例の1つの具体的な実現形態によれば、前記
仕分け待ちの物品はルート情報を有し、前記移動運搬装置A1は、
仕分け待ちの物品のルート情報を取得することができる。
【0108】
本開示の実施例の1つの具体的な実現形態によれば、前記移送装置A2は、前記
仕分け待ちの物品のルート情報にマッチングするIDタグを有する。
【0109】
本開示の実施例の1つの具体的な実現形態によれば、前記移動運搬装置A1は、現在のタスクにおいて運搬される物品のルート情報を取得し、現在のタスクにおいて運搬される物品のルート情報に基づいて現在のタスクに対応する移送装置A2を確定する。
【0110】
本開示の実施例の1つの具体的な実現形態によれば、前記移動運搬装置A1に、前記受取装置の高さを調節可能な第1の高さ調節装置を設ける。
【0111】
本開示の実施例の1つの具体的な実現形態によれば、現在のタスクに対応する移送装置A2の受入端A21の高さを取得し、前記受取装置を第1の所定高さに上昇させるように前記第1の高さ調節装置を制御し、前記第1の所定高さは、現在のタスクに対応する移送装置A2の受入端A21の高さに合致する。
【0112】
本開示の実施例の1つの具体的な実現形態によれば、移送装置A2に、前記受入端A21の高さを調節可能な第2の高さ調節装置を設ける。
【0113】
本開示の実施例の1つの具体的な実現形態によれば、現在のタスクに対応する移動運搬装置A1の受取装置の高さを取得し、前記受入端A21を第2の所定高さに調整するように前記第2の高さ調節装置を制御し、前記第2の所定高さは、現在のタスクに対応する移動運搬装置A1の受取装置の高さに合致する。
【0114】
本開示の実施例の1つの具体的な実現形態によれば、前記方法は、
前記移動運搬装置A1および前記移送装置A2のうちの少なくとも1つに通信接続するようにスケジューリングサーバを設けることを更に含むことを特徴とする。
【0115】
本開示の実施例の1つの具体的な実現形態によれば、前記スケジューリングサーバは前記移動運搬装置A1の電力量情報を取得することができ、
前記移動運搬装置A1の電力残量が所定の条件を満たすと、前記スケジューリングサーバは、所定の領域に移動して充電するように前記移動運搬装置A1を制御する。
【0116】
本開示の実施例の1つの具体的な実現形態によれば、前記移動運搬装置A1は、組合せパターンを識別することによりナビゲーションを行う。
【0117】
本開示の実施例の1つの具体的な実現形態によれば、サーバが仕分け待ちの物品のルート情報を取得し、前記仕分け待ちの物品のルート情報に基づいて前記仕分け待ちの物品に対応する移送装置A2を決定し、タスクの形式で移動運搬装置A1を呼び出し、前記移動運搬装置A1および前記移送装置A2の位置に基づいて前記移動運搬装置A1の走行すべき径路を計画し、前記移動運搬装置A1が前記走行すべき径路を取得し、前記走行すべき径路にしたがって前記移送装置A2まで走行する。
【0118】
本開示の実施例の1つの具体的な実現形態によれば、サーバがタスクの形式で移動運搬装置A1を呼び出し、前記移動運搬装置A1が仕分け待ちの物品のルート情報を取得し、前記仕分け待ちの物品のルート情報に基づいて前記仕分け待ちの物品に対応する移送装置A2を決定し、前記移動運搬装置A1および前記移送装置A2の位置に基づいて前記移動運搬装置A1の走行すべき径路を計画し、前記走行すべき径路にしたがって前記移送装置A2まで走行する。
【0119】
ここで、明確にすると、本開示において、仕分け待ちの物品のルート情報を取得すること、前記仕分け待ちの物品に対応する移送装置A2を決定すること、および走行すべき径路を計画することの実施態様は、サーバおよび移動運搬装置の実際の計算能力や、サーバと移動運搬装置との通信効率および操作便利性などによって決定することができる。
【0120】
上記方法の実施例における具体的な実施形態は、システムの実施例における内容に対応し、ここでは説明を省略する。
【0121】
以上、本開示の各実施例について既に説明したが、上記説明は例示的なものであり、網羅的なものではなく、開示された各実施例に限定されるものではない。説明した各実施例の範囲および精神から逸脱しない場合、当業者にとって、多くの修正や変更は明らかである。そのため、本開示の保護範囲は特許請求の範囲を基準とすべきである。