特許第6780406号(P6780406)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6780406
(24)【登録日】2020年10月19日
(45)【発行日】2020年11月4日
(54)【発明の名称】人材情報処理装置及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 10/10 20120101AFI20201026BHJP
【FI】
   G06Q10/10 320
【請求項の数】3
【全頁数】14
(21)【出願番号】特願2016-184457(P2016-184457)
(22)【出願日】2016年9月21日
(65)【公開番号】特開2018-49462(P2018-49462A)
(43)【公開日】2018年3月29日
【審査請求日】2019年8月29日
(73)【特許権者】
【識別番号】000001443
【氏名又は名称】カシオ計算機株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001254
【氏名又は名称】特許業務法人光陽国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】丸山 貴
【審査官】 田中 秀樹
(56)【参考文献】
【文献】 特開2005−275814(JP,A)
【文献】 特開2005−276168(JP,A)
【文献】 特開2011−34523(JP,A)
【文献】 特開2015−92375(JP,A)
【文献】 特開2014−119854(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00−99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
人材毎に、人材を評価するための所定数の評価項目と、前記評価項目ごとの評価値と、を含む評価情報が登録されている評価情報記憶手段と、
評価項目の数が前記所定数よりも少なくなるように且つ評価項目の組み合わせが互いに異なるように複数の第1人材タイプの各々に評価項目が対応付けられた第1テーブルと、複数の第2人材タイプの各々にグラフ形式が対応付けられた第2テーブルと、が登録されている人材タイプ記憶手段と、
分析対象人材に前記第1人材タイプと前記第2人材タイプとを設定する人材タイプ設定手段と、
前記第1テーブル及び前記人材タイプ設定手段により設定された第1人材タイプに基づいて、前記分析対象人材に対する評価値をグラフ形式で表示する際の評価項目の絞り込みを実行するとともに、前記第2テーブル及び前記人材タイプ設定手段により設定された第2人材タイプに基づいて、前記グラフ形式を選択して表示させる表示制御手段と、
を備え、
前記人材タイプ設定手段は、前記第1人材タイプ毎に当該第1人材タイプに対応付けられている評価項目に絞って前記分析対象人材に対する評価値の合計値を導出し、当該導出した合計値が最も大きくなる第1人材タイプを、前記分析対象人材の第1人材タイプに設定する、
ことを特徴とする人材情報処理装置。
【請求項2】
前記評価情報記憶手段は、人材毎に、人材の所属及び役職に関する属性情報が登録されており、
前記人材タイプ設定手段は、前記分析対象人材の前記属性情報に基づいて前記分析対象人材に前記第2人材タイプを設定する、
ことを特徴とする請求項1に記載の人材情報処理装置。
【請求項3】
人材毎に、人材を評価するための所定数の評価項目と、前記評価項目ごとの評価値と、を含む評価情報が登録されている評価情報記憶手段と、
評価項目の数が前記所定数よりも少なくなるように且つ評価項目の組み合わせが互いに異なるように複数の第1人材タイプの各々に評価項目が対応付けられた第1テーブルと、複数の第2人材タイプの各々にグラフ形式が対応付けられた第2テーブルと、が登録されている人材タイプ記憶手段と、
を備えている人材情報処理装置のコンピュータを、
分析対象人材に前記第1人材タイプと前記第2人材タイプとを設定する人材タイプ設定手段、
前記第1テーブル及び前記人材タイプ設定手段により設定された第1人材タイプに基づいて、前記分析対象人材に対する評価値をグラフ形式で表示する際の評価項目の絞り込みを実行するとともに、前記第2テーブル及び前記人材タイプ設定手段により設定された第2人材タイプに基づいて、前記グラフ形式を選択して表示させる表示制御手段、
として機能させ、
前記人材タイプ設定手段は、前記第1人材タイプ毎に当該第1人材タイプに対応付けられている評価項目に絞って前記分析対象人材に対する評価値の合計値を導出し、当該導出した合計値が最も大きくなる第1人材タイプを、前記分析対象人材の第1人材タイプに設定する、
ことを特徴とするプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、人材情報処理装置及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、会社組織等の団体に所属する人員(人材)に関し、氏名、年齢、役職、評価等の各種情報をコンピュータに記憶させて管理する技術が知られている(例えば、特許文献1参照)。
また、団体内で人材の適材適所への配置を実現するべく、こうした情報を用いて個々の人材を分析することが行われている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2011−34523号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、従来の人材分析システムは、人材分析の対象者の条件(例えば、部署、役職、マネジメントスタイル等)が異なる場合にも、同一の切り口で分析が行われるのが一般的であった。このため、異なる切り口で分析を行いたい場合、人材分析業務を行うユーザが手動で切り口の設定を切換えるなどの操作を行うが必要があり、人材分析業務が煩雑になっていた。
【0005】
本発明の課題は、人材分析業務の効率化を図ることである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために、本発明に係る人材情報処理装置は、人材毎に、人材を評価するための所定数の評価項目と、前記評価項目ごとの評価値と、を含む評価情報が登録されている評価情報記憶手段と、評価項目の数が前記所定数よりも少なくなるように且つ評価項目の組み合わせが互いに異なるように複数の第1人材タイプの各々に評価項目が対応付けられた第1テーブルと、複数の第2人材タイプの各々にグラフ形式が対応付けられた第2テーブルと、が登録されている人材タイプ記憶手段と、分析対象人材に前記第1人材タイプと前記第2人材タイプとを設定する人材タイプ設定手段と、前記第1テーブル及び前記人材タイプ設定手段により設定された第1人材タイプに基づいて、前記分析対象人材に対する評価値をグラフ形式で表示する際の評価項目の絞り込みを実行するとともに、前記第2テーブル及び前記人材タイプ設定手段により設定された第2人材タイプに基づいて、前記グラフ形式を選択して表示させる表示制御手段と、を備え、前記人材タイプ設定手段は、前記第1人材タイプ毎に当該第1人材タイプに対応付けられている評価項目に絞って前記分析対象人材に対する評価値の合計値を導出し、当該導出した合計値が最も大きくなる第1人材タイプを、前記分析対象人材の第1人材タイプに設定する、ことを特徴とする。
また、本発明に係るプログラムは、人材毎に、人材を評価するための所定数の評価項目と、前記評価項目ごとの評価値と、を含む評価情報が登録されている評価情報記憶手段と、評価項目の数が前記所定数よりも少なくなるように且つ評価項目の組み合わせが互いに異なるように複数の第1人材タイプの各々に評価項目が対応付けられた第1テーブルと、複数の第2人材タイプの各々にグラフ形式が対応付けられた第2テーブルと、が登録されている人材タイプ記憶手段と、を備えている人材情報処理装置のコンピュータを、分析対象人材に前記第1人材タイプと前記第2人材タイプとを設定する人材タイプ設定手段、前記第1テーブル及び前記人材タイプ設定手段により設定された第1人材タイプに基づいて、前記分析対象人材に対する評価値をグラフ形式で表示する際の評価項目の絞り込みを実行するとともに、前記第2テーブル及び前記人材タイプ設定手段により設定された第2人材タイプに基づいて、前記グラフ形式を選択して表示させる表示制御手段、として機能させ、前記人材タイプ設定手段は、前記第1人材タイプ毎に当該第1人材タイプに対応付けられている評価項目に絞って前記分析対象人材に対する評価値の合計値を導出し、当該導出した合計値が最も大きくなる第1人材タイプを、前記分析対象人材の第1人材タイプに設定する、ことを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、人材分析業務の効率化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】本発明の実施の形態に係る人材情報処理装置の機能構成を示すブロック図である。
図2】ログイン情報テーブルのデータ格納例を示す図である。
図3】マネジメントスタイル設定テーブルのデータ格納例を示す図である。
図4】調整テーブルのデータ格納例を示す図である。
図5】人材情報テーブルのデータ格納例を示す図である。
図6】人材情報処理装置において実行される人材分析処理を示すフローチャートである。
図7】ログイン画面の一例を示す図である。
図8】人材一覧画面の一例を示す図である。
図9】人材情報照会画面の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。ただし、発明の範囲は、図示例に限定されない。
【0010】
先ず、図1を参照して本実施の形態の装置構成を説明する。図1は、本発明の実施の形態に係る人材情報処理装置1の機能構成を示すブロック図である。
【0011】
図1に示すように、人材情報処理装置1は、機器の全体的な制御を行うCPU(Central Processing Unit)11と、複数の操作キーを有する入力部12と、CPU11に作業用のメモリ空間を提供するRAM(Random Access Memory)13と、表示部14と、CPU21が実行する制御プログラムや制御データを格納した記憶部15と、通信部16とを備える。CPU11、入力部12、RAM13、表示部14、記憶部15、通信部16は、バス17を介して接続されている。
【0012】
CPU11は、記憶部15に記憶されているシステムプログラムを読み出し、RAM13のワークエリアに展開し、該システムプログラムに従って各部を制御する。また、CPU11は、記憶部15に記憶されている処理プログラム151を読み出してワークエリアに展開し、後述する人材分析処理を実行する。CPU11は、人材タイプ設定手段、評価値取得手段、評価データ作成手段として機能している。
【0013】
入力部12は、カーソルキー、文字、数字入力キー及び各種機能キーなどを備えたキーボードを含む構成とし、操作者による各キーの押下入力を受け付けてその操作情報をCPU11に出力する。また、入力部12は、マウス等のポインティングデバイスを含み、位置入力を受け付けて操作情報としてCPU11に出力する。
【0014】
RAM13は、揮発性のメモリである。また、RAM13は、実行される各種プログラムやこれら各種プログラムに係るデータ等を格納するワークエリアを有する。
【0015】
表示部14は、LCD(Liquid Crystal Display)等で構成され、CPU11から入力される表示情報に応じて各種表示を行う。
【0016】
記憶部15は、磁気記録媒体を有するHDD(Hard Disk Drive)、不揮発性の半導体メモリ等により構成される。記憶部15には、図1に示すように、プログラム記憶部15A、情報データベース15Bが設けられている。
【0017】
プログラム記憶部15Aには、CPU11で実行されるシステムプログラムや処理プログラム151、これらのプログラムの実行に必要なデータ等が記憶されている。処理プログラム151には、後述する人材分析処理を始めとする各種処理を実行するためのプログラムが含まれる。
これらのプログラムは、コンピュータ読み取り可能なプログラムコードの形態でプログラム記憶部15Aに格納されている。CPU11は、当該プログラムコードに従った動作を逐次実行する。
【0018】
情報データベース15Bには、ログイン情報テーブル20、マネジメントスタイル設定テーブル30、調整テーブル40、人材情報テーブル50等が記憶されている。
【0019】
ログイン情報テーブル20は、社員のアクセス権限を管理するためのテーブルである。
図2に、ログイン情報テーブル20のデータ格納例を示す。
図2に示すように、ログイン情報テーブル20には、「社員番号」21、「氏名」22、「所属」23、「役職」24、「ユーザ名」25、「パスワード」26の項目が設けられている。
「社員番号」21、「氏名」22、「所属」23、「役職」24、「ユーザ名」25、「パスワード」26は、それぞれ、その社員の固有ID、氏名、所属、役職、ログイン時に用いるユーザ名、ログイン時に用いるパスワードである。
【0020】
マネジメントスタイル設定テーブル30は、人材情報テーブル50の「マネジメントスタイル1」57(図5参照)の設定に用いられるテーブルである。
ここで、マネジメントスタイル(人材タイプ)とは、その人材の性格、能力、管理手法などの特性を示す分類である。マネジメントスタイル設定テーブル30は、複数の種類のマネジメントスタイルと、複数のマネジメントスタイルの各々に対して設定された複数の評価項目と、を記憶し、人材タイプ記憶手段として機能している、
【0021】
図3に、マネジメントスタイル設定テーブル30の一例を示す。
図3に示すように、マネジメントスタイル設定テーブル30には、「no」31、「評価項目」32、「マネジメントスタイル種別」33の項目が設けられている。
【0022】
「no」31は、各行の識別番号である。
【0023】
「評価項目」32は、評価項目を列挙した列であり、「創造力」、「構築力」、「自主性」、「柔軟性」、「計画性」、「決断力」、「分析力」、「革新性」、「統率力」、「ストレス耐性」の項目を有する。なお、ここで挙げた評価項目は一例であって、その内容はこれに限定されない。
【0024】
「マネジメントスタイル種別」33は、「標準型」33a、「革新型」33b、「保守型」33c、「バランス型」33dの4つのタイプを有し、それぞれのタイプごとに、「評価項目」32の評価項目に対して、1〜10の順番を示す値が設定されている。なお、ここで挙げたタイプは一例であって、その内容はこれに限定されない。また、各タイプで設定された評価項目の順番もこれに限定されない。
【0025】
調整テーブル40は、マネジメントスタイル設定テーブル30で設定された値(順番)を調整するのに用いられるテーブルである。
【0026】
図4に、調整テーブル40の一例を示す。
図4に示すように、調整テーブル40には、「所属」41、「評価項目欄」42が設けられている。
【0027】
「所属」41は、所属を列挙した列であり、「総務部」、「企画部」、「研究部」、「開発部」、「戦略部」の項目を有する。なお、ここで設定された所属は一例であって、これに限定されない。
【0028】
「評価項目欄」42は、「評価項目」32と同様の評価項目、ここでは、「創造力」、「構築力」、「自主性」、「柔軟性」、「計画性」、「決断力」、「分析力」、「革新性」、「統率力」、「ストレス耐性」の評価項目を有しており、各所属に対応して、所定の項目に、マネジメントスタイル設定テーブル30で設定された値(順番)を調整するための値が設定されている。なお、調整の手法に関しては後述する。また、ここで設定された値は一例であって、その数値はこれに限定されない。
【0029】
人材情報テーブル50は、社員(人材)ごとの人材情報を管理するためのテーブルである。
【0030】
図5に、人材情報テーブル50のデータ格納例を示す。
図5に示すように、人材情報テーブル50には、「社員番号」51、「氏名」52、「所属」53、「役職」54、「性別」55、「年齢」56、「マネジメントスタイル1」57、「マネジメントスタイル2」58、「評価項目欄」59、「取得年」50Aの項目が設けられており、これらの項目からなる人材情報が、社員毎に1レコードとして格納されている。
即ち、人材情報テーブル50には、人材の所属に関する所属情報(「所属」53)、及び人材の特性や能力を評価する評価情報(「評価項目欄」59)が記憶されている。
人材情報テーブル50は、評価情報記憶手段として機能している。
【0031】
「社員番号」51、「氏名」52、「所属」53、「役職」54、「性別」55、「年齢」56は、それぞれ、その社員の固有ID、氏名、所属、役職、性別、年齢である。
【0032】
「マネジメントスタイル1」57は、「評価項目欄」59の評価項目の評価値に基づいて設定される、第1のマネジメントスタイルを示す。
この「マネジメントスタイル1」57としては、「標準型」、「保守型」、「革新型」、「バランス型」の4つのタイプがある。
【0033】
具体的には、先ず、その社員の「所属」53に応じて、調整テーブル40(図4参照)に設定された値で、マネジメントスタイル設定テーブル30(図3参照)に設定された値が補正される。例えば、人材情報テーブル50の「所属」53が「研究部」の場合、マネジメントスタイル設定テーブル30の各タイプで、「革新性」の値が、「−3」引かれた値となる。
次いで、マネジメントスタイル設定テーブル30において、各タイプで、値の小さい順に6個の評価項目が選択される。なお、値が同一の場合は、「no」31の小さいほうが選択される。
次いで、人材情報テーブル50の「評価項目欄」99に格納された評価値を用いて、マネジメントスタイル設定テーブル30のそれぞれのタイプごとに、選択された6個の評価項目の合計値が算出される。
そして、合計値の最も大きいタイプが、その社員の第1のマネジメントスタイルとして設定される。
【0034】
なお、「マネジメントスタイル1」の設定には、上記の演算以外の演算が行われても良い。例えば、マネジメントスタイル設定テーブル30で設定された順番に従い、その評価項目の評価値に重み付けを行う演算等であっても良い。
【0035】
「マネジメントスタイル2」58は、「所属」53及び「役職」54に応じて設定される、第2のマネジメントスタイルを示す。
この「マネジメントスタイル2」58としては、「実力重視型」、「バランス型」、「プロセス重視型」の3つのタイプがあり、「所属」53及び「役職」54に応じて何れかが選択される。
具体的には、「所属」53が「総務部」で、「役職」54が「管理職」の場合、「実力重視型」となり、「所属」53が「総務部」で、「役職」54が「一般社員」の場合、「バランス型」となる。
また、「所属」53が「企画部」又は「研究部」の場合、「プロセス重視型」となる。
また、「所属」53が「開発部」又は「戦略部」の場合、「実力重視型」となる。
なお、ここで挙げたタイプは一例であって、その内容はこれに限定されない。
【0036】
また、「評価項目欄」59には、「創造力」、「構築力」、「自主性」、「柔軟性」、「計画性」、「決断力」、「分析力」、「革新性」、「統率力」、「ストレス耐性」の項目が設けられており、それぞれ0〜100の評点の評価値が格納されている。
【0037】
「取得年」90Aは、そのレコードのデータの取得年を示す。
【0038】
このような人材情報テーブル50に格納された人材情報は、所定のタイミング(図5では、年度ごと(事業年度の初日など))で見直される。そのため、人材情報テーブル50には、同一社員の、取得タイミング(図5では、取得年)の異なる人材情報が格納されている。なお、同一の社員の取得タイミングの異なるデータを、時系列データと称する。
【0039】
図1に戻り、通信部16は、モデム、ルータ、ネットワークカード等により構成され、通信ネットワークNに接続されて、通信ネットワークN上の外部機器との通信を行う。通信ネットワークNは、専用線や既存の一般公衆回線を利用して構築された通信ネットワークNであり、LAN(Local Area Network)やWAN(Wide Area Network)等の様々な回線形態を適用することが可能である。また、通信ネットワークNには、例えば、電話回線網、ISDN回線網、専用線、移動体通信、通信衛星回線、CATV回線網等の各種通信ネットワーク網と、IPネットワーク、VoIP(Voice over Internet Protocol)ゲートウェイ、インターネットサービスプロバイダ等が含まれる。
【0040】
次に、本実施の形態の動作について説明する。
図6に、人材情報処理装置1において実行される人材分析処理のフローチャートを示す。人材分析処理は、入力部12から処理開始の指示が入力された際にCPU11と記憶部15に記憶されている処理プログラム151との協働により実行される。
【0041】
まず、CPU11は、ログイン画面G1を表示部14に表示させる(ステップS1)。
【0042】
図7に、ログイン画面G1の一例を示す。
図7に示すように、ログイン画面G1は、ユーザ名を入力するユーザ名入力部G11と、パスワードを入力するパスワード入力部G12と、ログイン操作を実行するためのログインボタンG13と、を備えて構成されている。
ユーザは、ログイン画面G1において、ユーザ名入力部G11及びパスワード入力部G12に自身のユーザ名及びパスワードをそれぞれ入力した後、ログインボタンG13を押下することで、ログイン操作を実行する。
【0043】
図6に戻って、次に、CPU11は、ログイン画面G1による上記ログイン操作を受け付けると(ステップS2)、人材情報テーブル50から、予め設定された抽出条件に基づき人材を抽出して、人材一覧画面G2を表示部14に表示させる(ステップS3)。
「予め設定された抽出条件」とは、例えば、ログイン操作を実行したユーザ名の人材と同一の所属の人材、ログイン操作を実行したユーザ名の人材と同一の役職の人材、又は、ログイン操作を実行したユーザ名の人材とマネジメントスタイル1が同一の人材、などが挙げられる。
【0044】
図8に、人材一覧画面G2の一例を示す。
人材一覧画面G2は、人材一覧表G21と、終了ボタンG22と、を備えて構成されている。
人材一覧表G21は、抽出された人材の人材情報から構成される。図8は、図7のログイン画面G1にてログインしたユーザ名の人材と、同一の所属の人材が抽出された例である。
かかる人材一覧表G21においては、「氏名」欄が人材選択操作部G211として機能してユーザにより選択操作可能に構成され、ユーザは、人材選択操作部G211により氏名を選択することで、分析する対象者の選択操作を実行する。
また、終了ボタンG22は、人材一覧表G21の表示を終了するための操作ボタンである。
【0045】
図6に戻って、次に、CPU11は、人材一覧画面G2による上記選択操作を受け付けると(ステップS4)、人材情報照会画面G3を表示部14に表示させる(ステップS5)。
【0046】
図9に、人材情報照会画面G3の一例を示す。
人材情報照会画面G3は、人材情報表示部G31と、評価データ表示部G32と、比較データ表示部G33と、終了ボタンG34と、を備えて構成されている。
【0047】
人材情報表示部G31には、人材一覧表G21において選択された人材の情報が表示される。図9は、図8の人材一覧画面G2において「田中五郎」が選択された例である。なお、例えば、「社員番号」及び「氏名」だけが表示される等の構成であっても良い。
【0048】
評価データ表示部G32には、人材一覧表G21において選択された人材に関する評価データが表示される。
このとき、人材情報テーブル50の「マネジメントスタイル1」57にて設定されたタイプに対応する評価項目の評価値が取得され、これに基づき評価データ(グラフデータ)が作成される。
また、人材情報テーブル50の「マネジメントスタイル2」58にて設定されたタイプに応じて、グラフ形式が選択される。例えば、「実力重視型」、「バランス型」の場合、レーダーチャートによる、現在の評価値に基づいたグラフが作成される。また、「プロセス重視型」の場合、時系列データに基づき、折れ線グラフによる、成長の過程(時系列変化)を示すグラフが作成される。
図9は、「保守型」に対応する評価項目の評価値が取得され、「実力重視型」に応じたレーダーチャートの形式でグラフが作成された例である。
【0049】
比較データ表示部G33は、人材一覧表G21において選択された人材に関し、マネジメントスタイル1を「標準型」とした場合の評価データであり、評価データ表示部G32の評価データとの比較に用いられるものである。
なお、比較データ表示部G33は、表示されない構成であっても良い。
【0050】
図6に戻って、次に、CPU11は、ユーザにより終了ボタンG34が操作されることによる終了操作を受け付けると(ステップS6)、本処理を終了する。
【0051】
以上のように、本実施の形態に係る人材情報処理装置1によれば、人材毎に、人材を評価する複数の評価項目と、前記複数の評価項目ごとの評価値と、を含む評価情報を記憶する人材情報テーブル50と、複数のマネジメントスタイルと、複数のマネジメントスタイルの各々に対して設定された複数の評価項目と、を記憶するマネジメントスタイル設定テーブル30と、を備え、CPU11は、人材分析に用いるマネジメントスタイルを設定し、マネジメントスタイル設定テーブル30から、設定したマネジメントスタイルに対応した複数の評価項目を特定し、人材情報テーブル50から、特定した複数の評価項目の評価値を取得し、取得した評価値に基づいて評価データを作成する。
このため、人材分析に用いるマネジメントスタイルが複数のタイプから選択され、その選択されたタイプに対応した評価項目の評価値に基づいて評価データが作成されるので、人材分析業務を行うユーザが、手動で分析の切り口の設定を切換えるなどの操作を行う必要がなく、人材分析業務の効率化を図ることができる。
【0052】
また、本実施の形態に係る人材情報処理装置1によれば、CPU11は、評価情報に基づいて、人材分析に用いるマネジメントスタイルを設定する。
このため、人材分析の対象者の評価情報に基づいて設定された、当該対象者に合致したマネジメントスタイルの評価データを作成することができる。よって、人材分析の対象者の個々の特性をみた人材配置が行いやすくなる。
【0053】
また、本実施の形態に係る人材情報処理装置1によれば、人材情報テーブル50は、人材の所属に関する所属情報を記憶し、CPU11は、評価情報及び所属情報に基づいて、人材分析に用いるマネジメントスタイルを設定する。
このため、人材分析の対象者の評価情報及び所属情報に基づいて設定された、当該対象者に合致したマネジメントスタイルの評価データを作成することができる。よって、人材分析の対象者の個々の特性をみた人材配置が行いやすくなる。
【0054】
また、本実施の形態に係る人材情報処理装置1によれば、CPU11は、評価データとして、グラフデータを作成する。
このため、評価データを、視覚的にわかりやすいグラフデータで作成することができる。
【0055】
また、本実施の形態に係る人材情報処理装置1によれば、CPU11は、人材分析に用いるマネジメントスタイルに応じて、グラフ形式を選択する。
このため、作成する評価データを、マネジメントスタイルに応じたわかりやすい形式とすることができる。
【0056】
なお、上記実施の形態においては、評価データとしてグラフデータを作成し、評価データ表示部G32に表示しているが、評価データはグラフデータでなくとも良い。例えば、取得した評価値を表データで作成し、評価データ表示部G32に表示する等の構成であっても良い。
【0057】
また、上記実施の形態においては、人材情報テーブル50に、「所属」53及び「役職」54に応じてタイプが設定される「マネジメントスタイル2」58の項目が設けられた構成を例示して説明したが、「マネジメントスタイル2」58を有さない構成であっても良い。
【0058】
また、上記実施の形態においては、人材情報テーブル50の「マネジメントスタイル1」57を、評価情報に基づいて設定しているが、これ以外の条件(例えば、部署、役職、性別、年齢等)で設定されても良い。
【0059】
その他、人材情報処理装置1を構成する各部の細部構成及び細部動作に関しても、発明の趣旨を逸脱することのない範囲で適宜変更可能である。
【0060】
本発明の実施の形態を説明したが、本発明の範囲は上述の実施の形態に限定するものではなく、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。以下に、本願出願の当初の特許請求の範囲に記載された発明を付記する。
[付記]
<請求項1>
人材毎に、人材を評価する複数の評価項目と、前記複数の評価項目ごとの評価値と、を含む評価情報を記憶する評価情報記憶手段と、
複数の人材タイプと、前記複数の人材タイプの各々に対して設定された複数の評価項目と、を記憶する人材タイプ記憶手段と、
人材分析に用いる人材タイプを設定する人材タイプ設定手段と、
前記人材タイプ記憶手段から、前記人材タイプ設定手段により設定された人材タイプに対応した複数の評価項目を特定し、前記評価情報記憶手段から、特定した複数の評価項目の評価値を取得する評価値取得手段と、
前記評価値取得手段により取得した評価値に基づいて評価データを作成する評価データ作成手段と、
を備える人材情報処理装置。
<請求項2>
前記人材タイプ設定手段は、前記評価情報に基づいて、人材分析に用いる人材タイプを設定する請求項1に記載の人材情報処理装置。
<請求項3>
前記評価情報記憶手段は、人材の所属に関する所属情報を記憶し、
前記人材タイプ設定手段は、前記評価情報及び前記所属情報に基づいて、人材分析に用いる人材タイプを設定する請求項2に記載の人材情報処理装置。
<請求項4>
前記評価データ作成手段は、前記評価データとして、グラフデータを作成する請求項1〜3の何れか一項に記載の人材情報処理装置。
<請求項5>
前記評価データ作成手段は、人材分析に用いる人材タイプに応じて、グラフ形式を選択する請求項4に記載の人材情報処理装置。
<請求項6>
コンピュータを、
人材毎に、人材を評価する複数の評価項目と、前記複数の評価項目ごとの評価値と、を含む評価情報を記憶する評価情報記憶手段、
複数の人材タイプと、前記複数の人材タイプの各々に対して設定された複数の評価項目と、を記憶する人材タイプ記憶手段、
人材分析に用いる人材タイプを設定する人材タイプ設定手段、
前記人材タイプ記憶手段から、前記人材タイプ設定手段により設定された人材タイプに対応した複数の評価項目を特定し、前記評価情報記憶手段から、特定した複数の評価項目の評価値を取得する評価値取得手段、
前記評価値取得手段により取得した評価値に基づいて評価データを作成する評価データ作成手段、
として機能させるためのプログラム。
【符号の説明】
【0061】
1 人材情報処理装置
11 CPU(人材タイプ設定手段、評価値取得手段、評価データ作成手段)
12 入力部
13 RAM
14 表示部
G1 ログイン画面
G11 ユーザ名入力部
G12 パスワード入力部
G13 ログインボタン
G2 人材一覧画面
G21 人材一覧表
G211 人材選択操作部
G22 終了ボタン
G3 人材情報照会画面
G31 人材情報表示部
G32 評価データ表示部
G33 比較データ表示部
G34 終了ボタン
15 記憶部
15A プログラム記憶部
151 処理プログラム
15B 情報データベース
20 ログイン情報テーブル
30 マネジメントスタイル設定テーブル(人材タイプ記憶手段)
40 調整テーブル
50 人材情報テーブル(評価情報記憶手段)
16 通信部
17 バス
N 通信ネットワーク
図1
図2
図3
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図9