(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】本発明に基づく実施の形態1における回路モジュールの平面図である。
【
図2】本発明に基づく実施の形態1における回路モジュールの側面図である。
【
図3】本発明に基づく実施の形態1における回路モジュールの透視平面図である。
【
図4】
図3におけるIV−IV線に関する矢視断面図である。
【
図5】本発明に基づく実施の形態1における回路モジュールの製造方法の第1の説明図である。
【
図6】本発明に基づく実施の形態1における回路モジュールの製造方法の第2の説明図である。
【
図7】本発明に基づく実施の形態1における回路モジュールの製造方法の第3の説明図である。
【
図8】本発明に基づく実施の形態1における回路モジュールの製造方法の第4の説明図である。
【
図9】本発明に基づく実施の形態1における回路モジュールの製造方法の第5の説明図である。
【
図10】本発明に基づく実施の形態1における回路モジュールの製造方法の第6の説明図である。
【
図11】本発明に基づく実施の形態2における回路モジュールの平面図である。
【
図12】本発明に基づく実施の形態2における回路モジュールの側面図である。
【
図13】本発明に基づく実施の形態2における回路モジュールの透視平面図である。
【
図14】
図13におけるXIV−XIV線に関する矢視断面図である。
【
図15】本発明に基づく実施の形態2における回路モジュールの製造方法の第1の説明図である。
【
図16】本発明に基づく実施の形態2における回路モジュールの製造方法の第2の説明図である。
【
図17】本発明に基づく実施の形態2における回路モジュールの製造方法の第3の説明図である。
【
図18】本発明に基づく実施の形態2における回路モジュールの製造方法の第4の説明図である。
【
図19】本発明に基づく実施の形態2における回路モジュールの製造方法の第5の説明図である。
【
図20】本発明に基づく実施の形態2における回路モジュールの製造方法の第6の説明図である。
【
図21】本発明に基づく実施の形態3における回路モジュールの平面図である。
【
図22】本発明に基づく実施の形態3における回路モジュールの側面図である。
【
図23】本発明に基づく実施の形態3における回路モジュールの透視平面図である。
【
図24】
図23におけるXXIV−XXIV線に関する矢視断面図である。
【
図25】本発明に基づく実施の形態3における回路モジュールの製造方法の第1の説明図である。
【
図26】本発明に基づく実施の形態3における回路モジュールの製造方法の第2の説明図である。
【
図27】本発明に基づく実施の形態3における回路モジュールの製造方法の第3の説明図である。
【
図28】本発明に基づく実施の形態3における回路モジュールの製造方法の第4の説明図である。
【
図29】本発明に基づく実施の形態3における回路モジュールの製造方法の第5の説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
図面において示す寸法比は、必ずしも忠実に現実のとおりを表しているとは限らず、説明の便宜のために寸法比を誇張して示している場合がある。以下の説明において、上または下の概念に言及する際には、絶対的な上または下を意味するとは限らず、図示された姿勢の中での相対的な上または下を意味する場合がある。
【0011】
(実施の形態1)
図1〜
図4を参照して、本発明に基づく実施の形態1における回路モジュールについて説明する。本実施の形態における回路モジュール101の平面図を
図1に示す。回路モジュール101の側面図を
図2に示す。回路モジュール101は、基板1と封止樹脂部3と導体膜7とを有する。導体膜7は、たとえばシールドとして形成された膜である。導体膜7は、たとえば金属膜である。
【0012】
回路モジュール101の透視平面図を
図3に示す。回路モジュール101に内蔵される部品などは、封止樹脂部3によって覆われているが、
図3では説明の便宜のために封止樹脂部3を透視して内部の構造を示している。
図3におけるIV−IV線に関する矢視断面図を
図4に示す。
図3および
図4に示すように、基板1の主表面1aには、部品4,5の他に第1部品6が配置されている。部品5はたとえばトランシーバICであってよい。部品4はたとえばフィルタ、水晶振動子、LCR素子などのいずれかであってよい。第1部品6は、中空パッケージ構造を備える部品である。第1部品6は、たとえば弾性表面波フィルタ(SAW)、バルク弾性波フィルタ(BAW)、水晶振動子、MEMSスイッチなどのいずれかであってよい。本実施の形態では、第1部品6は、部品本体6aと、接続部6bと、第1樹脂部6dと、インターポーザ6fとを備える。ここで示した例では、接続部6bは部品本体6aの下側に配置されている。インターポーザ6fは主表面1aに重なるように配置されている。接続部6bは、部品本体6aとインターポーザ6fとを電気的に接続している。ここで示した例では、第1樹脂部6dは部品本体6aの上側に配置されている。
【0013】
本実施の形態における回路モジュール101は、主表面1aを有する基板1と、主表面1aに実装された第1部品6と、主表面1aを覆いつつ第1部品6の少なくとも側面を覆う封止樹脂部3とを備える。第1部品6は中空部6cを有している。第1部品6は、中空部6cに露出する接続部6bを備える。封止樹脂部3は第1部品6の上面のうち中空部6cに対応する領域の少なくとも一部を避けて配置されている。本実施の形態では、
図4に示すように、第1部品6の上面は封止樹脂部3に覆われていない。導体膜7は、第1部品6の上面と封止樹脂部3の上面とを一括して覆うように形成されている。
【0014】
本実施の形態では、第1樹脂部6dは、部品本体6aの上面および側面を一括して覆っているものとしているが、第1樹脂部6dはこのような構造に限らない。たとえば部品本体6aを何らかのラミネート樹脂によって覆う構造においてラミネート樹脂をさらにエポキシ樹脂で覆った構造であってもよい。この場合、ラミネート樹脂の上を覆うエポキシ樹脂部が第1樹脂部6dに相当する。
【0015】
第1部品6の第1樹脂部6dとしては、硬化時に接続部6bへの引張応力をなるべく生じないように、収縮率の小さい材料を用いることが好ましい。たとえばエポキシ樹脂で第1樹脂部6dを形成する場合、硬化時に接続部6bに対して引張応力をなるべく生じさせないように、エポキシ樹脂の条件は、収縮率が小さくなるように選択されるべきである。エポキシ樹脂において収縮率が小さくなるように調整しようとした場合、このエポキシ樹脂は、シリカ(SiO
2)などのフィラー充填量が多く粘度が高いものとなりがちである。このような材料は封止樹脂部3を形成するための樹脂としては使いにくい。したがって、同じくエポキシ樹脂であっても、第1樹脂部6dに用いるものと封止樹脂部3に用いるものとで条件を違えておくことが好ましい。
【0016】
たとえば、第1部品6の第1樹脂部6dの材料としては、フィラー充填率約91%のものを用い、封止樹脂部3の材料としては、フィラー充填率約87%のものを用いる。
【0017】
本実施の形態では、封止樹脂部3は第1部品6の上面のうち中空部6cに対応する領域の少なくとも一部を避けて配置されているので、封止樹脂部3の収縮などによって第1部品6に上向きの力が作用する度合を軽減することができる。したがって、封止樹脂部3の収縮などに起因する引張応力によって中空部6cに露出する電子部品の接続部6bにクラックなどの不具合が生じることを防止することができる。
【0018】
本実施の形態では、「封止樹脂部3は第1部品6の上面のうち中空部6cに対応する領域の少なくとも一部を避ける」と述べたが、当然、「封止樹脂部3は第1部品6の上面のうち中空部6cに対応する領域の全てを避ける」構成であってもよい。このように、第1部品6の上面のうち中空部6cに対応する領域の全てを避けていれば、封止樹脂部3の収縮などに起因する引張応力によるクラックなどの不具合を、より確実に防止することができる。
【0019】
ここでは接続部6bは基板1の主表面1aにインターポーザ6fを介して接しているものとしたが、これはあくまで一例であってこの通りとは限らない。たとえばインターポーザ6fがない構成であってもよい。接続部6bは、基板1の主表面1aと直接接していてもよい。
【0020】
本実施の形態では、第1部品6はインターポーザ6fを含んでいるので、中空部6cはインターポーザ6fと第1樹脂部6dと、部品本体6aとに囲まれて完全に閉じた空間となっている。したがって、第1部品6を単独で取り出した時にも中空部6cは閉じた空間として規定されている。しかし、中空部6cは、第1部品6を単独で取り出したときにも完全に閉じた空間として確保される空間とは限らない。中空部6cは、第1部品6を単独で取り出したときには単なる凹部であってもよく、第1部品6が主表面1aなどに実装されることによって初めて閉じた空間として規定されるものであってもよい。
【0021】
本実施の形態において、第1部品6は、中空部6cより上側に樹脂からなる第1樹脂部6dを含み、第1樹脂部6dの上面と封止樹脂部3の上面とは、同一平面内にあることが好ましい。この構成を採用することにより、回路モジュールの上面を平坦にすることができる。
【0022】
なお、第1樹脂部6dの上面が封止樹脂部3の上面よりも高い位置にあっても、本実施の形態で説明した効果は得られる。第1樹脂部6dの上端が封止樹脂部3の上面から突出していても許されるような状況下では、このような構成であってもよい。
【0023】
本実施の形態で示したように、少なくとも第1部品6の上面と封止樹脂部3の上面との間の境界を覆うように導体膜7が配置されていることが好ましい。この構成を採用することにより、第1部品6と封止樹脂部3との境界からの水などの侵入を防止することができる。
【0024】
図5〜
図10を参照して、本発明に基づく実施の形態1における回路モジュールの製造方法について説明する。
【0025】
まず、
図5に示すように、主表面1aを有する基板1を用意する。基板1は配線基板であってよい。基板1は内部に導体パターン2を含んでいてよい。
図6に示すように、部品4,5および第1部品6を主表面1aに実装する。本実施の形態では、予め背が高い第1部品6を用いることが好ましい。第1部品6は、部品本体6aよりも上側の第1樹脂部6dの厚みを大きくすることによって第1部品6全体の高さを調整することができる。通常は、第1部品6の第1樹脂部6dとしてのエポキシ樹脂層の厚みは約0.1mmであって、第1部品6全体の高さは約0.4mmであるとすると、本実施の形態では、第1樹脂部6dとしてのエポキシ樹脂層の厚みを0.4mmとして、第1部品6全体の高さは0.7mmとすることが考えられる。ただし、これはあくまで一例である。
【0026】
図7に示すように、封止樹脂部3を形成する。封止樹脂部3は、部品4,5および第1部品6を覆うように形成される。この時点では、第1部品6の上面も封止樹脂部3によって覆われていてもよい。封止樹脂部3は、第1部品6以外の部品のうち主表面1aからの高さが最大であるものを封止樹脂部3が覆うように形成される。
【0027】
図8に示すように、封止樹脂部3の上面を研削加工し、第1部品6の上面を露出させる。第1部品6の上面を露出させる際には、第1部品6の上端の一部が削り取られてもよい。結果的に、
図8に示すように、封止樹脂部3の上面と第1部品6の上面とが同一平面内に位置するようになってよい。本実施の形態では、第1部品6以外に主表面1aに実装された部品のうち主表面1aからの高さが最大である部品の高さが0.5mmであるとすると、この高さ0.5mmの部品の上側には封止樹脂部3が厚み0.1mmだけ残って覆うように研削加工を行なった。この研削加工時には第1部品6の第1樹脂部6dとしてのエポキシ樹脂層も研削加工されることとなり、第1部品6の高さは0.6mmとなる。封止樹脂部3と第1部品6とを同時に研削加工しているので、回路モジュールの上面は平坦となる。
【0028】
図9に示すように、いわゆるハーフカットを行なう。ハーフカットとは、基板などを完全には切断せずに厚み方向の途中まで切り込むことである。
図9に示した例では、封止樹脂部3が完全に切り分けられ、基板1の途中まで切り込んでいる。これにより、溝11が形成される。
【0029】
図10に示すように、導体膜7を形成する。導体膜7は公知技術によって形成することができる。導体膜7は、塗布によって形成してもよい。たとえば銀ペーストを塗布してから硬化させることによって導体膜7を形成することができる。導体膜7は、第1部品6の上面と封止樹脂部3の上面とを一括して覆うように形成される。導体膜7は溝11の内面も覆う。本実施の形態では、ハーフカットした状態で導体膜7の形成を行なっているので、硬化前の銀ペーストが回路モジュールの下面に滲出してくることを防ぐことができる。
【0030】
図10に示した状態から、個別の回路モジュール101のサイズに分断する。ここでは、既に形成されている溝11に沿って基板1を分断すればよい。こうして、
図4に示すような回路モジュール101を得ることができる。
【0031】
(実施の形態2)
図11〜
図14を参照して、本発明に基づく実施の形態2における回路モジュールについて説明する。本実施の形態における回路モジュール102の平面図を
図11に示す。回路モジュール102の側面図を
図12に示す。回路モジュール102の透視平面図を
図13に示す。
図13におけるXIV−XIV線に関する矢視断面図を
図14に示す。回路モジュール102の基本的な構成は、実施の形態1で説明した回路モジュール101と同様である。回路モジュール102は、実施の形態1で説明した回路モジュール101に比べて、主に以下の点で異なる。
【0032】
回路モジュール102においては、第1部品6の上面は、封止樹脂部3の上面より低い位置にあり、第1部品6の上側に、封止樹脂部3の材料よりヤング率が低い樹脂からなる第2樹脂部8が配置されている。ここで示す例では、第2樹脂部8は第1部品6の上面に載っている。第2樹脂部8の上面と封止樹脂部3の上面とは、同一平面内にある。
【0033】
回路モジュール102においては、第1部品6は、部品本体6aの上面および側面を覆う樹脂部6eを備える。樹脂部6eはたとえば厚み0.1mmのエポキシ樹脂であってよい。第2樹脂部8はたとえばシリコーン樹脂で形成されていてよい。
【0034】
本実施の形態では、実施の形態1で説明した効果を得ることができる。さらに、第1部品6の上側に、封止樹脂部3の材料よりヤング率が低い樹脂からなる第2樹脂部8が配置されているので、封止樹脂部3の樹脂の収縮に伴う応力が第2樹脂部8によって吸収されやすく、第1部品6の上面にほぼ作用しないようにすることができる。したがって、第1部品6の接続部6bには過大な力が作用しなくなる。こうして、接続部6bにクラックなどの不具合が生じることを防止することができる。特に、本実施の形態では、第1部品6の上面に第2樹脂部8を載せた構造を採用しており、第2樹脂部8によって高さを調整することができるので、第1部品6自体としては、従来どおりの高さのものを使用することができる。
【0035】
本実施の形態で示したように、少なくとも第2樹脂部8の上面と封止樹脂部3の上面との間の境界を覆うように導体膜7が配置されていることが好ましい。この構成を採用することにより、第2樹脂部8と封止樹脂部3との境界からの水などの侵入を防止することができる。
【0036】
図5、
図15〜
図20、
図14を参照して、本発明に基づく実施の形態2における回路モジュールの製造方法について説明する。
【0037】
まず、
図5に示すように、主表面1aを有する基板1を用意する。ここまでは、実施の形態1で説明した工程と同じである。
【0038】
図15に示すように、部品4,5および第1部品6を主表面1aに実装する。本実施の形態では、第1部品6は背が高いものとする必要はない。第1部品6は、樹脂部6eとして厚み0.1mmのエポキシ樹脂を備えるものであってよい。
【0039】
図16に示すように、第1部品6の上にシリコーン樹脂をポッティングする。このシリコーン樹脂としては、常温から100℃程度で硬化し、かつ、回路モジュールを搭載する機器基板のはんだ付け温度である300℃程度では劣化しないものを選択することが好ましい。第1部品6の上にポッティングによって塗布されたシリコーン樹脂の部分がのちに第2樹脂部8となる。
図16などでは第2樹脂部8を長方形で示しているが、実際には、第2樹脂部8は、ポッティングによって塗布されているので、このような長方形とは限らず、上に凸な形状となる。第2樹脂部8は、たとえばドーム形状であってよい。
【0040】
図17に示すように、封止樹脂部3を形成する。封止樹脂部3は、少なくとも部品4,5および第1部品6を覆うように形成される。この時点では、第2樹脂部8の上面も封止樹脂部3によって覆われていてもよい。
【0041】
図18に示すように、封止樹脂部3の上面を研削加工し、第2樹脂部8の上面を露出させる。第2樹脂部8の上面を露出させる際には、第2樹脂部8の上端の一部が削り取られてもよい。結果的に、
図18に示すように、封止樹脂部3の上面と第2樹脂部8の上面とが同一平面内に位置するようになってよい。
【0042】
図19に示すように、いわゆるハーフカットを行なう。これにより、溝11が形成される。
【0043】
図20に示すように、導体膜7を形成する。導体膜7は、第2樹脂部8の上面と封止樹脂部3の上面とを一括して覆うように形成される。
図20に示した状態から、個別の回路モジュール102のサイズに分断する。ここでは、既に形成されている溝11に沿って基板1を分断すればよい。こうして、
図14に示すような回路モジュール102を得ることができる。
【0044】
(実施の形態3)
図21〜
図24を参照して、本発明に基づく実施の形態3における回路モジュールについて説明する。本実施の形態における回路モジュール103の平面図を
図21に示す。回路モジュール103の側面図を
図22に示す。回路モジュール103の透視平面図を
図23に示す。
図23におけるXXIV−XXIV線に関する矢視断面図を
図24に示す。回路モジュール103の基本的な構成は、実施の形態2で説明した回路モジュール102と同様である。回路モジュール103は、実施の形態2で説明した回路モジュール102に比べて、主に以下の点で異なる。
【0045】
回路モジュール103では、第1部品6の上側に第2樹脂部8はない。回路モジュール103は、上面に凹部12を有する。凹部12は、第1部品6の上面に対応する領域に設けられている。第1部品6の上面は、封止樹脂部3の上面より低くなっている。第1部品6の上面をなす樹脂部6eを導体膜7が直接覆っている。
【0046】
本実施の形態においても、実施の形態1で説明したような効果を得ることができる。
図5、
図15、
図25〜
図29、
図24を参照して、本発明に基づく実施の形態3における回路モジュールの製造方法について説明する。
【0047】
まず、
図5に示すように、主表面1aを有する基板1を用意する。
図15に示すように、部品4,5および第1部品6を主表面1aに実装する。ここまでは、実施の形態2で説明した工程と同じである。
【0048】
図25に示すように、第1部品6の上に樹脂をポッティングする。こうして、第1部品6の上に樹脂部9を形成する。樹脂部9の材料としては、封止樹脂部3の材料である樹脂の硬化温度である約150℃では劣化せず、かつ、アルコールなどの液体エッチャーによって除去することができる樹脂が選択される。具体的にはたとえばブチラール樹脂が採用可能である。
図25では樹脂部9を長方形で示しているが、実際には、樹脂部9は、ポッティングによって塗布されているので、このような長方形とは限らず、上に凸な形状となる。樹脂部9は、たとえばドーム形状であってよい。
【0049】
たとえば第1部品6の高さが0.4mmであり、最も高い部品の高さが0.5mmであり、最も高い部品の上における封止樹脂部3の厚みが0.1mmであるものとすると、樹脂部9は0.2mmより厚く形成する。たとえば樹脂部9は厚み0.3mmとなるように形成する。
【0050】
図26に示すように、封止樹脂部3を形成する。封止樹脂部3は、少なくとも部品4,5および第1部品6を覆うように形成される。この時点では、樹脂部9の上面も封止樹脂部3によって覆われていてもよい。
【0051】
封止樹脂部3の上面を研削加工し、樹脂部9を露出させ、さらに樹脂部9をエッチングなどの公知技術によって除去する。たとえばアルコールなどのエッチャーを用いて樹脂部9を除去する。その結果、
図27に示すように、第1部品6に対応する領域に凹部12が存在する構成を得ることができる。凹部12は、図においては単純化して表示しているが、実際には、上から下まで同じ径とは限らずテーパ状となっていてもよい。凹部12は、たとえば下方にいくにつれて幅が狭くなっていてもよい。
【0052】
図28に示すように、いわゆるハーフカットを行なう。これにより、溝11が形成される。
【0053】
図29に示すように、導体膜7を形成する。導体膜7は、凹部12の内面と封止樹脂部3の上面とを一括して覆うように形成される。
図29に示した状態から、個別の回路モジュール103のサイズに分断する。ここでは、既に形成されている溝11に沿って基板1を分断すればよい。こうして、
図24に示すような回路モジュール103を得ることができる。
【0054】
なお、上記実施の形態のうち複数を適宜組み合わせて採用してもよい。
なお、今回開示した上記実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではない。本発明の範囲は請求の範囲によって示され、請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更を含むものである。