(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【背景技術】
【0002】
従来より、トラックの荷台を構成する荷台ボード(床板)としては、例えばアピトン材等の天然木質系板材が広く用いられている。しかしながら、天然木質系板材は、吸水性を有するが故に水に弱く、また、耐候性が乏しいために、使用期間が長くなるにつれてソリや変形等が生じ易いという問題を、内在している。更には、近年、資源の枯渇防止や地球環境の保全を図る観点より、アピトン材等の南洋材については、その伐採規制が強化されつつあり、入手することが困難になってきている状況である。
【0003】
かかる状況の下、特許文献1(特開2014−15135号公報)においては、トラック等の運搬用車両の荷台に用いるデッキ構造として、合成樹脂で形成されると共に幅方向に並べて配置される複数の板材と、それら板材の長手方向に沿って延設されると共に隣接配置される板材同士を接続する接続部材とを備えるものが、提案されている。同特許文献においては、そこに開示のデッキ構造は、板材が合成樹脂で形成されているところから、水、薬液、オイルなどの液体が板材に染み込むことが無く、また、天然木質系板材を用いた場合と比較して、デッキ構造の軽量化を図ることが可能であり、更には、隣接する板材同士を接続部材にて接続していることから、水等の液体が板材に染み込むことを抑制しつつ、大きな外力を受けても破損しにくいものである、と記載されている。
【0004】
しかしながら、特許文献1に開示の如き、複数の板材を用いてデッキ(荷台ボード)をを構成し、隣接する板材同士を所定の接続部材にて接続してなるデッキ構造にあっては、接続部材の使用による重量の増加を避けることはできない。車両重量の増加は燃費の悪化に直結するものであり、特に、標準積載量が4t未満である(分類によっては、最大積載量が3t以下である)小型トラックにおいては、燃費向上の観点より、車両重量の軽量化が強く求められているのである。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
また、特に小型トラックにおいては、大型トラックや中型トラックと比較して、荷台ボードの直下に配置される車両構成部品の部品点数が少なく、また、その大きさも比較的小さいものであるところから、例えば走行中にタイヤによって跳ね上がる泥水等の水分が荷台ボードの下面(荷物等が積載される側の面とは反対側の面)に付着することへの対応策を講じることが、要求される。かかる付着した水分は、荷台ボードが複数の板状部材にて構成されている場合、それら板状部材間の組合わせ部(接合部)を通じて荷台ボードの上面にまで達し、その結果、積載している荷物等を濡らしてしまう恐れがあるのである。
【0007】
ここにおいて、本発明は、かかる事情を背景にして為されたものであって、その解決すべき課題とするところは、簡易な構造でありながら、荷台ボード下面側からの水分の侵入を効果的に阻止することが可能なトラックにおける荷台ボードの支持構造を提供することにある。
【0008】
そして、本発明は、かかる課題を解決すべく、少なくとも、一対のサイドフレームと、かかる一対のサイドフレーム間に介在せしめられている一以上の横根太とによって、荷台ボードが支持されてなるトラックにおける荷台ボードの支持構造にして、1)前記荷台ボードは、平面矩形状を呈する合成樹脂製の板状部材の複数が、車両前後方向及び車幅方向に組み合わされて、構成されており、2)前記荷台ボードにおける車両前後方向に隣接する二つの板状部材間の組合せ部が、前記横根太上に配置されていることによって、該二つの板状部材が該横根太によって支持されており、3)前記荷台ボードにおける車幅方向に隣接する二つの板状部材は、それら二つの板状部材のうちの一の板状部材の端面に設けられた凹溝部に、他の一の板状部材の端面に設けられた凸条部が嵌合せしめられて、組み合わされている、ことを特徴とするトラックにおける荷台ボードの支持構造を、その要旨とするものである。
【0009】
なお、本発明に従う支持構造の好ましい第一の態様においては、前記凹溝部の侵入深さが、前記凸条部の突出高さより大きくされている。
【0010】
また、本発明の支持構造における好ましい第二の態様においては、前記板状部材における少なくとも前記横根太によって支持される部位が、非発泡の合成樹脂にて構成されている一方、その他の部位が発泡した合成樹脂にて構成されている。
【0011】
さらに、本発明に係る支持構造の好ましい第三の態様においては、前記板状部材における前記横根太には接しない側の面の周縁に、アプローチR部が形成されている。
【発明の効果】
【0012】
このように、本発明に従うトラックにおける荷台ボードの支持構造においては、荷台ボードが、平面矩形状を呈する板状部材の複数にて構成されていると共に、車両前後方向に隣接する二つの板状部材間に形成される組合せ部が横根太上に配置されている一方で、車幅方向に隣接する二つの板状部材は、所定の嵌合構造により組み合わされて、構成されるものである。このような構成を採用したことにより、本発明の支持構造においては、従来より簡易な構造でありながら、荷台ボード下面側からの水分の侵入を効果的に阻止することが可能ならしめられているのである。
【0013】
また、本発明の支持構造においては、合成樹脂製の板状部材同士を、接続部材等の他の部材を使用することなく組み合わせた荷台ボードを採用しているところから、荷台ボードの重量増加が効果的に抑制されており、合成樹脂製の板状部材の複数からなる荷台ボードを採用したことによる軽量化の恩恵を、何等、損なうことなく、有利に享受することが可能である。更に、天然木質系板材に代えて合成樹脂製の板状部材を用いたことによる各種の効果、具体的には、天然木質系板材では必要とされていた表面の塗装が不要であること、低吸水性であること、耐候性に優れており長期間の使用が可能であること、素材である合成樹脂の入手の容易性等をも、有利に享受することができる。加えて、本発明における荷台ボードは、複数の板状部材から構成されているところ、仮に、部分的な破損等が生じた場合にも、その破損部分に係る板状部材のみを交換すれば足りるのであり、従来の、天然木質系板材の一枚板にて構成される荷台ボードと比較して、利便性に優れ、使用コスト(ランニングコスト)を低く抑えることができるという恩恵をも、享受することができるのである。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【
図1】本発明の支持構造に従い、荷台ボードが支持されている状態を示す斜視説明図である。
【
図2】
図1に示される荷台ボードを構成する板状部材の平面図である。
【
図3】
図1に示される荷台ボードを構成する板状部材の底面図である。
【
図4】
図1に示される荷台ボードを構成する板状部材の正面図である。
【
図5】
図1に示される荷台ボードを構成する板状部材の背面図である。
【
図6】
図1に示される荷台ボードを構成する板状部材の左側面図である。
【
図7】
図1に示される荷台ボードを構成する板状部材の右側面図である。
【
図8】
図1に示される荷台ボードの支持状態についての平面図である。
【
図9】
図1に示される荷台ボードの支持状態についての底面図である。
【
図10】
図8におけるA−A断面を部分的に拡大した説明図である。
【
図11】
図8におけるB−B断面を部分的に拡大した説明図である。
【
図12】本発明において有利に用いられる板状部材の部分拡大断面図である。
【
図13】本発明において有利に用いられる板状部材の部分拡大断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、図面を適宜に用いて、本発明を詳細に説明する。なお、以下の説明において使用する図面は、何れも、本発明の理解を容易にするためのものであって、本発明に必須の乃至は関連する構成要素(部材)のみを描いた図や、本発明の技術的特徴部分のみを抽出した図であること、若しくは、本発明の技術的特徴部分を意図的に拡大して表現した図であることが、何れも理解されるべきである。
【0016】
図1は、本発明に係る支持構造に従い、小型トラックにおいて荷台ボードが支持されている状態を示す斜視説明図である。かかる
図1に示されているように、荷台ボード10は、12枚の板状部材12から構成されているのであり、より具体的には、車両前後方向には4枚の板状部材12が、また車幅方向には3枚の板状部材12が、各々、隣接する板状部材と組み合わされることによって、構成されているのである。
【0017】
また、そのような荷台ボード10は、一対のサイドフレーム14a、14bと、リアフレーム16と、図に現れない7本の横根太とによって、支持されている(
図9を参照)。
図1中、17は、荷台ボード10の車両前方側の端部を覆うカバー部材である。なお、サイドフレーム14aが、その一部に切り欠き部を有するのは、タイヤとの干渉を防止するためである。また、サイドフレーム14a、14b及びリアフレーム16における荷台ボード10の支持は、従来より公知の手法や部材等を用いて実施されているところから、詳細な説明については省略する。
【0018】
以下において、先ず、荷台ボード10を構成する板状部材12について、詳述する。板状部材12については、
図2に平面図が、
図3に底面図が、
図4に正面図が、
図5に背面図が、
図6に左側面図が、更には
図7に右側面図が、各々、示されている。それら
図2乃至
図7より明らかなように、板状部材12は、平面視において、全体として略矩形状を呈している。尚、以下の説明において、板状部材12の長手方向とは
図2乃至
図5における左右方向を、また、板状部材12の短手方向とは
図2、
図3、
図6及び
図7における上下方向を、更に板状部材12の上下方向とは
図4及び
図5における上下方向(
図6及び
図7における左右方向)を、各々、示すものである。
【0019】
板状部材12の長手方向における一方の端部(
図2において左側端部)には、かかる端部の下方に、板状部材12の下面からの高さが板状部材12の厚さ(
図4に示されるhであって、後述する肉厚部リブを含まない高さ。以下、同じ。)の半分とされた、外方に突出する係合部18が、設けられている。また、係合部18には、これより更に外方に(
図2において左側に)突出する二つの係合凸部20、20が形成されている(以上、特に
図2、
図4乃至
図6を参照)。これら二つの係合凸部20、20は、他の板状部材12と組み合わせた際に、後述する係合凹部24、24と係合せしめることにより、隣接する板状部材間の位置ずれの発生を有利に防止するためのものである。
【0020】
また、板状部材12の長手方向における他方の端部(
図2において右側端部)には、かかる端部の上方に、板状部材12の上面からの高さが板状部材12の厚さの半分とされた、外方に突出する係合部22が、設けられている。更に、かかる他方の端部における係合部22が設けられていない部位には、二つの係合凹部24、24が形成されている(以上、特に
図3及び
図7を参照)。これら二つの係合凹部24、24は、前述した係合部18における二つの係合凸部20、20に対応する大きさ及び形状において、形成されている。
【0021】
一方、板状部材12の短手方向における一方の端部(
図2において上側端部)においては、かかる端部における板状部材12の厚さ方向の中央部に、外方に突出する凸条部26が設けられている。この凸条部26にも、これより更に外方に突出する二つの係合凸部28、28が設けられている(以上、特に
図2、
図3及び
図5を参照)。これら二つの係合凸部28、28にあっても、他の板状部材12と組み合わせた際に、後述する係合凹部32、32と係合せしめることにより、隣接する板状部材間の位置ずれの発生を有利に防止するためのものである。
【0022】
また、板状部材12の短手方向における他方の端部(
図2において下側端部)には、かかる端部における板状部材12の厚さ方向の中央部に、凹溝部30が設けられている(
図4を参照)。更に、この凹溝部30内には、二つの係合凹部32、32が、他の板状部材12と組合わせた際に、上述した凸条部26における二つの係合凸部28と係合可能な大きさ及び形状において、形成されている。
【0023】
ここで、本実施形態に係る板状部材12においては、凹溝部30の侵入深さは、凸条部26の突出高さより大きく設定されている。このような構成に係る板状部材12同士を短手方向において組合わせると、
図11に示されるように、凹溝部30内に空所36が生ずることとなる。このような空所が存在していることにより、仮に、荷台ボード10の下面(
図11の下面)側より、隣接する板状部材12間の接触面を通じて毛細管現象により水分が侵入してきても、侵入してきた水分は空所36内に効果的に止められることとなるのであって、荷台ボード下面側からの水分の侵入をより効果的に阻止することが可能となっているのである。
【0024】
上述の如き構成に加えて、板状部材12には、
図3乃至
図7より明らかなように、八つのリブ34が、板状部材12を補強するため(板状部材12の力学的強度を向上させるため)に、板状部材12の下面に突出する肉厚部35上に立設せしめられている。
【0025】
さらにまた、
図2乃至
図7に示される板状部材12にあっては、肉厚部35が、かかる肉厚部35の下面に設けられた八つのリブ34をも含めて、発泡した合成樹脂にて形成されている一方、かかる部位を除いたその他の部位は、非発泡の合成樹脂にて形成されているのである。
図2において、一点鎖線で囲まれた部位が、肉厚部35である。後の説明において使用する
図9からも明らかなように、板状部材12における肉厚部35は、少なくとも、横根太によって支持されることはない部位である。小型トラックの荷台を構成する荷台ボードに対しては、大型トラックや中型トラック以上に軽量化が求められているところ、肉厚部35を発泡した合成樹脂にて構成することにより、板状部材12の強度を維持しつつ、板状部材12、ひいては荷台ボード10の更なる軽量化が、有利に図られているのである。
【0026】
なお、板状部材12を構成する合成樹脂としては、上記の如き構成を有する板状部材12を、従来より公知の各種成形法に従って成形することが可能なものであれば、如何なるものであっても使用することができる。例えば、コアバック射出発泡成形法に従い、上述した板状部材12の形状を与える金型であって、
図2における点線で囲まれた部位に対応する部分のキャビティ容積を変化させることが可能なものを準備し、そのような金型内に、ガラス繊維強化ポリプロピレンに発泡剤を配合してなるものを充填し、充填後、
図2における点線で囲まれた部位に対応する部分のキャビティ容積を変化させる(金型を引いて、キャビティ容積を増やす)ことにより、上述してきた板状部材12を有利に製造することができる。
【0027】
上述した構成を備える板状部材12を、
図1及び
図8に示されるように、長手方向において隣接する二つの板状部材12間において、一の板状部材12における係合部18と他の一の板状部材12における係合部22とを重ね合わせ(
図10を参照)、且つ、短手方向において隣接する二つの板状部材間において、一の板状部材12における凸条部26を、他の一の板状部材12における凹溝部30に嵌合し、組合わせる(
図11)ことによって、荷台ボード10は構成されているのである。
【0028】
本実施形態に係る、横根太による荷台ボード10の支持状態は、
図9より詳細に把握されるところである。かかる
図9より明らかなように、そこに開示の支持構造においては、サイドフレーム14a、14b並びにリアフレーム16と共に、サイドフレーム14a、14bの各々に組み付けられて固定配置されている六本の横根太38aと、一本の横根太38bとによって、荷台ボード10が支持されている。なお、六本の横根太38a及び一本の横根太38bは、何れも、図示しないシャシフレームに公知の手法に従って組み付けられている。また、横根太38bが、何れのサイドフレームにも組み付けられていないのは、タイヤとの干渉を避けるためである。
【0029】
そして、
図1、
図8並びに
図9に示される荷台ボード10にあっては、車両前後方向(板状部材12の長手方向)に隣接する二つの板状部材間の組合せ部が、横根太上に配置されているのであり、これにより、かかる二つの板状部材は横根太によって支持されているのである。より詳細には、
図8におけるA−A断面の部分拡大説明図たる
図10からも明らかなように、隣接する二つの板状部材間において、一の板状部材12の係合部18と他の一の板状部材12の係合部22との重ね合わせによって形成される組合せ部が、横根太38a上に配置され、かかる横根太38aによってそれら二つの板状部材12が支持されていることによって、荷台ボード10の下面(
図10下面)側からの水分の侵入が、横根太38aによって効果的に阻止されることとなるのである。
【0030】
また、車幅方向(板状部材12の短手方向)に隣接する二つの板状部材間の組合せ部にあっても、先に
図11を提示して説明したように、特徴的な構造とされているところから、荷台ボード下面側からの水分の侵入は効果的に阻止されるのである。
【0031】
以上、詳述したように、本発明に従うトラックにおける荷台ボードの支持構造においては、簡易な構造でありながらも、荷台ボード下面側からの水分の侵入は効果的に阻止されることとなるのである。
【0032】
さらにまた、上述した実施形態における、荷台ボード10を構成する板状部材12にあっては、コアバック射出発泡成形法等の射出成形法に従って有利に製造され得るものである。板状部材12を射出成形法に従って製造する際には、凹溝部30及び係合凹部32に対応する金型のみをスライド構造とすれば良く、金型に要するコストを低く抑えることが可能である。
【0033】
以上、本発明の代表的な実施形態について、詳細に説明してきたが、本発明が、上記した実施形態に限定されるものでないことは、言うまでもないところである。
【0034】
例えば、上記した実施形態においては、車両前後方向に隣接する二つの板状部材は、それら二つのうちの一の板状部材に設けられた係合部(18)と、他の一の板状部材に設けられた係合部(22)とを重ね合わせることにより、組み合わされている。しかしながら、本発明に従う支持構造においては、車両前後方向に隣接する二つの板状部材を、車幅方向に隣接する二つの板状部材と同様に、一の板状部材の端面に設けられた凹溝部に、他の一の板状部材の端面に設けられた凸条部を嵌合せしめることによって、組合わせることも可能である
【0035】
また、本発明においては、板状部材における横根太には接しない側の面の周縁に、アプローチR部を形成することも可能である。ここで、アプローチRとは、直線と円弧との間に採用される、曲率半径が比較的に大きな円弧を意味するものである。
【0036】
アプローチR部を有する板状部材について、
図12及び
図13を用いて説明するに、それらの図に示されている板状部材12’は、アプローチR部40を有する以外は先述した実施形態における板状部材12と同様の構造を有するものである。そのような板状部材12’を用いて荷台ボード10’を構成し、この荷台ボード10’を、
図8に示されるように一対のサイドフレーム、リアフレーム及び横根太によって支持してなる支持構造において、
図8におけるA−A面に相当する面にて切断した部分拡大断面説明図が
図12であり、
図13は、
図8におけるB−B面に相当する面にて切断した部分拡大断面説明図である。上述したアプローチRを有するアプローチR部40が、横根太には接しない側の面の周縁に設けられた板状部材12’にあっては、荷台ボード10’の表面の印象を、なだらかなものとすることが可能である。また、仮に、荷台ボード10’が、隣接する板状部材12’間に僅かな段差を有するものであっても、板状部材12’が、上述の如きアプローチR部40を有しているところから、荷台ボード10’上の荷物を、隣接する板状部材12’間に存在する段差に拘わらず、なめらかに滑らせることによって移動させることが可能である。
【0037】
さらに、本発明において採用される荷台ボードは、上述した実施形態に係る荷台ボード10のように、車両前後方向に4枚の板状部材が組み付けられ、また車幅方向に3枚の板状部材が組み付けられて構成されるものに限定されるものでないことは、言うまでもないところである。例えば、車両前後方向に6枚の板状部材が組み付けられ、また車幅方向に3枚の板状部材が組み付けられてなる、車両前後方向に長い荷台ボードにあっても、本発明において採用することが可能である。要するに、車両前後方向に隣接する二つの板状部材の組合せ部が、サイドフレーム間に介在する横根太上に配置されるように構成する限りにおいて、荷台ボードを構成する板状部材の車両前後方向及び車幅方向における各組付け数は、適宜に設定することが可能である。
【0038】
その他、一々は列挙しないが、本発明には、上記した具体的記述以外にも、本発明の趣旨を逸脱しない限りにおいて、当業者の知識に基づいて種々なる変更、修正、改良等を加え得るものであることが、理解されるべきである。
【0039】
上述したように、本発明に従うトラックにおける荷台ボードの支持構造にあっては、簡易な構造でありながら、荷台ボード下面側からの水分の侵入を効果的に阻止することが可能であり、また、合成樹脂製の板状部材を採用したことによる軽量化の恩恵も、損なうことなく享受することができる。以上より、本発明の支持構造は、特に小型トラックにおいて好適に採用され得るものと、なっているのである。