(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記表示制御部は、前記指定操作を受け付けた場合に、当該指定操作により指定された前記項目について予め複数設定された前記設定値を表示する前記表示領域を表示させる、請求項1に記載の医用画像診断装置。
前記表示制御部は、前記指定操作により指定された前記項目の条件値に応じた配置で前記設定値を表示させる、請求項1乃至4のいずれか一項に記載の医用画像診断装置。
【発明を実施するための形態】
【0007】
以下、図面を参照して、実施形態に係る医用画像診断装置を説明する。なお、以下では、実施形態に係る医用画像診断装置がX線診断装置である場合を一例として説明する。また、以下では、医用画像データの収集条件(特に、管電流や管電圧、X線照射時間等の撮影条件)を設定する場合を一例として説明する。
【0008】
(第1の実施形態)
まず、
図1を用いて第1の実施形態に係るX線診断装置の一例を説明する。
図1は、第1の実施形態に係るX線診断装置の一例を示す図である。
図1に示すように、第1の実施形態に係るX線診断装置は、X線管、X線可動絞り、X線管保持装置、X線検出器、立位撮影台、臥位撮影台、コンソールなどを備える。また、第1の実施形態に係るX線診断装置が備えるX線管、X線可動絞り、X線管保持装置、X線検出器、立位撮影台、臥位撮影台は検査室に配置され、コンソールは操作室に配置される。なお、以下では、検査室に配置されるX線管、X線可動絞り、X線管保持装置、X線検出器、立位撮影台、臥位撮影台等を撮影系とも記載する。
図1に示すように、検査室に配置される撮影系と、操作室に配置されるコンソールとは相互に接続される。
【0009】
図1に示すX線管は、図示しない高電圧発生器から供給された高電圧を用いてX線を曝射する。また、X線可動絞りは、被検体に対する被曝線量の低減や画像データの画質向上を目的として、X線の照射野を制御する。X線管保持装置は、X線管及びX線可動絞りをアームにより保持し、アームを駆動させることで、X線管及びX線可動絞りの位置を撮影位置や退避位置等に移動させる。ここで、X線管保持装置は天井走行式であり、天井面に敷設されたレール上を走行することで、X線管及びX線可動絞りの位置を移動させることもできる。
【0010】
また、X線検出器は、被検体を透過したX線情報を画像データに変換し、操作室のコンソールに送信する。ここで、X線検出器は、
図1に示すように、立位撮影台や臥位撮影台に設置される。立位撮影台は、一端がレールと連結されたアームによりX線検出器を保持し、アームをレール上で移動することにより、X線検出器を上下にスライドすることができる。また、臥位撮影台は被検体を載置する天板を備え、天板の下部にX線検出器が載置される。
【0011】
ここで、
図1に示すコンソールは、撮影条件の設定や管理、画像データの収集を行うシステムと、画像処理や表示、管理を行うシステムとを統合した1台のコンソールである。例えば、撮影条件の設定や管理、画像データの収集を行うコンソールと、画像処理や表示、管理を行うワークステーションとの2台を設置する場合、その分のスペースが求められる。第1の実施形態では、1台のコンソールにシステムを統合することで、スペースを削減することができる。なお、これは一例であり、撮影条件の設定や管理、画像データの収集を行うコンソールと、画像処理や表示、管理を行うワークステーションとの2台を設置する場合でもよい。
【0012】
例えば、コンソールは、検査室の各装置について設定されている撮影条件を取得し、取得した撮影条件をディスプレイに表示して、操作者に提示する。また、コンソールは、撮影条件を参照した操作者から、撮影条件の設定を受け付ける。また、コンソールは、操作者により設定された撮影条件を検査室の各装置に通知する。なお、この点については後に詳述する。
【0013】
また、コンソールは、検査室の各装置を制御することで撮影を実行し、画像データを収集する。例えば、
図1に示すX線診断装置は、立位撮影台の前に立った状態の被検体に対してX線管からX線を曝射し、被検体を透過したX線を、立位撮影台に設置されたX線検出器により検出することで、立位での撮影を実行する。また、例えば、
図1に示すX線診断装置は、臥位撮影台が備える天板上に載置された状態の被検体に対してX線管からX線を曝射し、被検体を透過したX線を、臥位撮影台に設置されたX線検出器により検出することで、臥位での撮影を実行する。また、コンソールは、収集した画像データに対して、プリセットされた画像処理を実行する。また、コンソールは、マウスやキーボード等からの操作により、画像処理の変更、ワークフローの操作を行う。また、コンソールは、画像をディスプレイに表示したり、画像の一時保管、転送を行ったりする。
【0014】
次に、
図2を用いて、第1の実施形態に係るX線診断装置1の構成の一例を説明する。
図2は、第1の実施形態に係るX線診断装置1の構成の一例を示すブロック図である。
図2に示すように、第1の実施形態に係るX線診断装置1は、高電圧発生器101と、X線管102と、X線可動絞り103と、X線検出器104と、X線制御回路105と、絞り制御回路106と、ディスプレイ107と、入力回路108と、記憶回路109と、処理回路110とを備える。なお、ディスプレイ107と、入力回路108と、記憶回路109と、処理回路110は、例えば、
図1に示すコンソールに含まれる。
【0015】
高電圧発生器101はX線管102に高電圧を供給し、X線管102は供給された高電圧を用いてX線を曝射する。X線可動絞り103は、X線管102から曝射されるX線の照射領域を制御する。ここで、X線管102及びX線可動絞り103は、例えば、
図1に示すX線管保持装置により支持され、X線管保持装置は、処理回路110による制御のもと、X線管102及びX線可動絞り103の位置を移動させる。
【0016】
X線検出器104は、被検体Pを透過したX線を検出する。例えば、X線検出器104は、マトリックス状に配列された検出素子を有する。各検出素子は、被検体Pを透過したX線を電気信号に変換して蓄積し、蓄積した電気信号を処理回路110に送信する。ここで、X線検出器104は、撮影における被検体Pの体位に応じて立位撮影台及び臥位撮影台のいずれかに設置される場合であってもよく、立位撮影台及び臥位撮影台の双方にそれぞれ設置される場合であってもよい。
【0017】
X線制御回路105は、高電圧発生器101に高電圧を発生させ、発生させた高電圧をX線管102に供給させることで、被検体Pに対するX線の曝射を制御する。ここで、X線制御回路105は、処理回路110から通知された撮影条件に従って、高電圧発生器101の印加電圧、印加時間、印加タイミングなどを制御し、X線管102の管電流、管電圧、X線照射時間などの撮影条件を制御する。絞り制御回路106は、X線可動絞り103が有する絞り羽根の開度を調整し、X線管102から照射されるX線の照射範囲を制御する。
【0018】
ディスプレイ107は、撮影条件を表示する。例えば、ディスプレイ107は、処理回路110による制御の下、項目ごとに設定されている撮影条件を表示する。なお、以下では、項目ごとに設定されている撮影条件のうち、管電流や管電圧、X線照射時間など、数値で表現される項目について設定されている撮影条件を、条件値とも記載する。また、ディスプレイ107が表示する撮影条件については後に詳述する。
【0019】
また、ディスプレイ107は、操作者の指示を受け付けるためのGUI(Graphical User Interface)を表示する。例えば、ディスプレイ107は、管電流や管電圧、X線照射時間などの項目ごとに予め複数設定された設定値(以下、プリセット値とも記載する)を表示する表示領域を表示する。なお、表示領域及びプリセット値については後に詳述する。また、ディスプレイ107は、X線診断装置1によって生成された画像を表示する。
【0020】
入力回路108は、X線診断装置1を操作する操作者から各種指示を受け付ける。例えば、入力回路108は、マウス、キーボード、ボタン、トラックボール、ジョイスティック、タッチパネルなどを有し、操作者から受け付けた入力操作を電気信号に変換して処理回路110に出力する。例えば、入力回路108は、ディスプレイ107が表示する撮影条件を参照した操作者から、撮影条件を設定するための入力操作を受け付ける。
【0021】
なお、以下では、ディスプレイ107がタッチパネルであり、入力回路108がディスプレイ107を有する場合を一例として説明する。かかる場合、入力回路108は、ディスプレイ107に対して行われたタップ操作、長押し操作、ピンチ操作、スワイプ操作、フリック操作等を検出することにより、操作者からの各種指示を受け付ける。以下では、入力回路108に対する入力操作を行うため、操作者が指でディスプレイ107の画面に触れる場合を一例として説明する。
【0022】
記憶回路109は、処理回路110がX線診断装置1による処理の全体を制御する際に用いるデータを記憶する。例えば、記憶回路109は、
図2に示す各回路によって実行されるプログラムを記憶する。また、記憶回路109は、項目ごとに複数設定されたプリセット値を記憶する。なお、プリセット値については後に詳述する。
【0023】
処理回路110は、制御機能110a、表示制御機能110b、受付機能110c及び決定機能110dを実行することで、X線診断装置1全体の動作を制御する。例えば、処理回路110は、制御機能110a、表示制御機能110b、受付機能110c及び決定機能110dに対応するプログラムを記憶回路109から読み出して実行することにより、撮影条件を設定する。また、例えば、処理回路110は、制御機能110aに対応するプログラムを記憶回路109から読み出して実行することにより、被検体Pに対する撮影を制御する。なお、処理回路110による撮影条件の設定については後に詳述する。
【0024】
ここで、
図2に示すX線診断装置1においては、各処理機能がコンピュータによって実行可能なプログラムの形態で記憶回路109へ記憶されている。X線制御回路105、絞り制御回路106及び処理回路110は、記憶回路109からプログラムを読み出して実行することで各プログラムに対応する機能を実現するプロセッサである。換言すると、各プログラムを読み出した状態の各回路は、読み出したプログラムに対応する機能を有することとなる。なお、
図2においては単一の処理回路110にて、制御機能110a、表示制御機能110b、受付機能110c及び決定機能110dが実現するものとして説明したが、複数の独立したプロセッサを組み合わせて処理回路110を構成し、各プロセッサがプログラムを実行することにより機能を実現するものとしても構わない。
【0025】
上記説明において用いた「プロセッサ」という文言は、例えば、CPU(Central Processing Unit)、GPU(Graphics Processing Unit)、あるいは、特定用途向け集積回路(Application Specific Integrated Circuit; ASIC)、プログラマブル論理デバイス(例えば、単純プログラマブル論理デバイス(Simple Programmable Logic Device; SPLD)、複合プログラマブル論理デバイス(Complex Programmable Logic Device; CPLD)、及びフィールドプログラマブルゲートアレイ(Field Programmable Gate Array; FPGA))などの回路を意味する。プロセッサは記憶回路109に記憶されたプログラムを読み出し実行することで機能を実現する。なお、記憶回路109にプログラムを記憶させる代わりに、プロセッサの回路内にプログラムを直接組み込むように構成しても構わない。この場合、プロセッサは回路内に組み込まれたプログラムを読み出し実行することで機能を実現する。なお、本実施形態の各プロセッサは、プロセッサごとに単一の回路として構成される場合に限らず、複数の独立した回路を組み合わせて1つのプロセッサとして構成し、その機能を実現するようにしてもよい。さらに、
図2における複数の構成要素を1つのプロセッサへ統合してその機能を実現するようにしてもよい。
【0026】
以上、X線診断装置1の構成について説明した。かかる構成の下、本願に係るX線診断装置1は、撮影条件の設定における操作性を向上させる。具体的には、X線診断装置1は、以下詳細に説明する処理回路110による処理によって、撮影条件をワンアクションで設定することを可能とし、撮影条件の設定における操作性を向上させる。以下、第1の実施形態に係るX線診断装置1が行う処理について、詳細に説明する。
【0027】
まず、表示制御機能110bは、撮影条件の項目ごとの条件値をディスプレイ107に表示させる。ここで、撮影条件の項目ごとの条件値は、現に設定されている撮影条件であり、例えば、X線制御回路105が有する記憶回路において管理される。表示制御機能110bは、例えば、X線制御回路105からの通知を受けることによって項目ごとの条件値を取得し、取得した条件値をディスプレイ107に表示させる。
【0028】
ここで、表示制御機能110bが項目ごとに表示させる条件値について、
図3を用いて説明する。
図3は、第1の実施形態に係る条件値の表示について説明するための図である。例えば、表示制御機能110bは、
図3に示すように、管電圧を示す項目I1の条件値「120kV」、管電流を示す項目I2の条件値「250mA」、及び、X線照射時間を示す項目I3の条件値「32msec」を、それぞれ、ディスプレイ107に表示させる。なお、以下では、「kV」や「mA」、「msec」等の単位は省略して説明する。
【0029】
なお、
図3においては、管電圧を示す項目I1、管電流を示す項目I2及びX線照射時間を示す項目I3の条件値のみを示しているが、表示制御機能110bは、更に、X線照射タイミングやパルス幅など、撮影条件の種々の項目についての条件値を表示させることもできる。また、撮影条件の種々の項目のうち、表示制御機能110bが条件値を表示させる項目は任意である。即ち、表示制御機能110bは、撮影条件の種々の項目のうち少なくとも一つの項目についての条件値をディスプレイ107に表示させる。
【0030】
ここで、操作者は、ディスプレイ107に表示された項目ごとの条件値を参照し、患者情報に対して、表示された条件値が適当であるか否かを判断する。表示された条件値が適当であると判断された場合、X線診断装置1は、表示された条件値において撮影を実行する。一方で、表示された条件値のうち少なくとも一つが適当でないと判断された場合、X線診断装置1は、条件値の設定を受け付ける。
【0032】
まず、受付機能110cは、条件値の設定を行う項目を指定する指定操作を受け付ける。例えば、
図3に示す各項目の条件値のうち、項目I3の条件値「32」が適当でないと操作者により判断された場合、受付機能110cは、条件値の設定を行う項目として項目I3を指定する指定操作を受け付ける。ここで、受付機能110cが受け付ける指定操作は、例えば、
図4Aに示すように、タッチパネルであるディスプレイ107に表示された項目I3の位置に操作者が触れる操作である。
【0033】
一例を挙げると、受付機能110cは、ディスプレイ107に触れていない操作者が項目I3の位置に触れる操作を、項目I3を指定する指定操作として受け付ける。また、一例を挙げると、受付機能110cは、ディスプレイ107のうち項目I3の位置でない位置に触れた操作者が、指をディスプレイ107に触れた状態で滑らせ、項目I3の位置まで移動させる操作を、項目I3を指定する指定操作として受け付ける。なお、以下では、ディスプレイ107に触れた状態で指を滑らせる操作を、スライド操作とも記載する。
【0034】
項目I3を指定する指定操作を受付機能110cが受け付けた場合、表示制御機能110bは、
図4Bに示すように、表示領域R1をディスプレイ107に表示させる。ここで、
図4Bに示す表示領域R1は、撮影条件の設定に用いられるGUIである。また、
図4Bに示す表示領域R1は、項目I3の位置を中心とする円環の形状の領域である。また、
図4Bに示すように、表示領域R1に囲まれた領域には項目I3の条件値「32」が表示され、操作者は、表示領域R1の表示後においても、項目I3の条件値を視認することができる。
【0035】
また、表示領域R1には、複数のプリセット値が表示される。例えば、
図4Bに示すように、表示領域R1には、「11」、「12」、「23」、「32」、「37」、「43」、「54」、「63」、「72」及び「80」の10個のプリセット値が表示される。ここで、表示領域R1のプリセット値は、X線照射時間を示す項目I3について予め複数設定された設定値である。項目I3についてのプリセット値は、例えば、過去の検査において設定されていたX線照射時間の条件値などに基づいて、検査対象部位や検査内容ごとに予め設定され、記憶回路109に格納される。表示制御機能110bは、例えば、記憶回路109から項目I3について設定されたプリセット値を取得し、取得したプリセット値を表示する表示領域R1をディスプレイ107に表示させる。
【0036】
ここで、プリセット値は、項目ごとに設定されている撮影条件の内容に基づいて設定される。例えば、X線照射時間を示す項目I3についてのプリセット値は、撮影対象部位や造影剤の有無、管電圧、管電流などの種々の撮影条件の内容に基づいて設定される。一例を挙げると、撮影対象部位が「下肢」である場合に「11」〜「80」の範囲でプリセット値が設定されるのに対し、撮影対象部位が「胸部」である場合には、X線が透過する部位がより厚くなり、照射するX線量を増加させる必要が生じるため、「50」〜「100」の範囲でプリセット値が設定される。なお、撮影条件の内容によらず、項目ごとに一定のプリセット値が設定される場合であってもよい。
【0037】
また、表示制御機能110bは、操作者による視認性に応じた配置でプリセット値を表示させる場合であってもよい。例えば、
図4Bに示すように、操作者の手によって表示領域R1の一部が隠れてしまうため、表示制御機能110bは、表示領域R1のうち、操作者の手と重なる位置を除く位置にプリセット値を表示させる。また、例えば、表示制御機能110bは、操作者が右手で操作を行うか左手で操作を行うかに応じて、表示領域R1のうち操作者の手と重なる位置を推定し、推定した位置を除く位置にプリセット値を表示させる。一例を挙げると、表示制御機能110bは、指定操作を受け付ける前の任意の時点で、操作者から利き手の設定を受け付けるためのGUIを表示し、GUIを介して設定された操作者の利き手に応じて、表示領域R1のうち操作者の手と重なる位置を推定する。
【0038】
また、表示制御機能110bは、指定操作により指定された項目の条件値に応じた配置でプリセット値を表示させる場合であってもよい。例えば、
図4Bにおいて、指定された項目I3の条件値は「32」であり、項目I3について設定された10個のプリセット値は「11」〜「80」の範囲であり、いずれも2桁の数である。かかる場合、表示制御機能110bは、
図4Bに示すように、2桁の数である10個のプリセット値を表示領域R1に表示することができる。一方で、例えば、指定された項目の条件値が4桁の数である場合には、この項目について設定されるプリセット値も同様に4桁の数となる場合が多い。かかる場合に、4桁の数である10個のプリセット値を表示領域R1に表示すれば、各プリセット値が重なり、見た目が煩雑となって、操作者がプリセット値を認識しにくくなる。そこで、表示制御機能110bは、煩雑にならないようにプリセット値を表示するため、例えば、5個のプリセット値を表示領域R1に表示する。
【0039】
次に、操作者は、表示領域R1の複数のプリセット値のうち、項目I3の条件値として適当な値に近いプリセット値を判断する。例えば、項目I3の条件値として「52」が適当であると判断した場合、操作者は、
図4Bに示す複数のプリセット値のうち、「54」が最も近いプリセット値であると判断する。次に、操作者は、ディスプレイ107に触れた状態の指を
図4Bに示す位置から
図4Cに示す位置まで移動させるスライド操作を実行し、受付機能110cは、プリセット値「54」を選択する選択操作を受け付ける。そして、プリセット値「54」が選択されることにより、
図4Bの表示領域R1に囲まれた領域に示す条件値「32」は、
図4Cに示すように、「54」まで一気に変更される。なお、以下では、選択操作のため表示領域R1に表示されたプリセット値に対して行われるスライド操作を、第1のスライド操作とも記載する。ここで、第1のスライド操作は、指定操作のためディスプレイ107に触れた操作者の指により行われる。即ち、指定操作と選択操作とは連続して行われる。
【0040】
次に、受付機能110cは、選択操作によって選択されたプリセット値を調整する調整操作を受け付ける。例えば、項目I3の条件値として「52」が適当であると操作者が判断し、選択操作においてプリセット値「54」が選択されていた場合、受付機能110cは、選択されたプリセット値「54」を「2」減少させる調整操作を受け付ける。
【0041】
一例を挙げると、操作者は、まず、ディスプレイ107に触れた状態の指を、
図4Cに示す位置から
図4Dに示す位置まで、表示領域R1の円周に沿って移動させるスライド操作を実行する。かかるスライド操作により、受付機能110cは、
図4Dに示すように、プリセット値「54」を「1」減少させて「53」とする調整操作を受け付ける。また、操作者は、ディスプレイ107に触れた状態の指を、
図4Dに示す位置から
図4Eに示す位置まで、表示領域R1の円周に沿って移動させるスライド操作を実行し、受付機能110cは、
図4Eに示すように、プリセット値「53」を「1」減少させて「52」とする調整操作を受け付ける。
【0042】
即ち、
図4Dに示す位置及び
図4Eに示す位置に指を順に移動させるスライド操作により、受付機能110cは、選択されたプリセット値「54」を適当な条件値「52」に調整する調整操作を受け付ける。なお、以下では、選択操作によって選択されたプリセット値を調整するため、表示領域R1において行われるスライド操作を、第2のスライド操作とも記載する。ここで、第2のスライド操作は、第1のスライド操作を行ったことにより表示領域R1内に移動した操作者の指により行われる。即ち、選択操作と調整操作とは連続して行われる。
【0043】
また、
図4D及び
図4Eに示すように、受付機能110cは、円環の形状である表示領域R1の円周に沿って反時計回りに行われる第2のスライド操作によって、選択されたプリセット値を減少させる調整操作を受け付ける。また、受付機能110cは、円環の形状である表示領域R1の円周に沿って時計回りに行われる第2のスライド操作によって、選択された設定値を増加させる調整操作を受け付ける。なお、第2のスライド操作の方向と、設定値の増減との対応関係は任意である。
【0044】
また、
図4D及び
図4Eにおいては、表示領域R1の円周に沿った第2のスライド操作において、移動前後の操作者の指の位置と表示領域R1の中心とを結ぶ2本の線が作る角(中心角)が約「30°」変化した場合に、設定値が「1」増減される場合を示している。なお、中心角の変化量と設定値の変化量との対応関係は任意である。ここで、管電流やX線照射時間などの項目について設定できる値は、「1」刻みの値(連続値)ではなく、非連続な値(離散値)となる場合がある。かかる場合、受付機能110cは、例えば、表示領域R1の円周に沿って反時計回りに行われる第2のスライド操作により、選択された設定値をより小さい離散値へと順に変更する調整操作を受け付ける。また、受付機能110cは、例えば、表示領域R1の円周に沿って時計回りに行われる第2のスライド操作により、選択された設定値をより大きい離散値へと順に変更する調整操作を受け付ける。
【0045】
また、選択操作を受け付けた後、表示制御機能110bは、表示領域R1に表示していた複数のプリセット値を、選択されたプリセット値が調整された複数の値に切り替えて表示する場合であってもよい。例えば、表示制御機能110bは、選択操作を受け付ける前においては、「11」、「12」、「23」、「32」、「37」、「43」、「54」、「63」、「72」及び「80」の10個のプリセット値を表示領域R1に表示させる。次に、プリセット値「54」を選択する選択操作を受け付けた場合、表示制御機能110bは、「48」、「49」、「50」、「51」、「52」、「53」、「54」、「55」、「56」及び「57」の10個の値を、プリセット値「54」が調整された複数の値として、表示領域R1に表示させる。そして、操作者は、適当な条件値(例えば、「52」)が表示された位置まで指を移動する第2のスライド操作を実行し、受付機能110cは、選択されたプリセット値「54」を「52」に調整する調整操作を受け付ける。即ち、表示制御機能110bは、表示領域R1の複数のプリセット値を、選択されたプリセット値が調整された複数の値に切り替えて表示することにより、調整操作のため操作者が行う第2のスライド操作をサポートする場合であってもよい。
【0046】
次に、第2のスライド操作が終了し、決定機能110dは、指定操作により指定された項目の条件値を、調整操作による調整後のプリセット値に決定する。ここで、第2のスライド操作は、例えば、操作者がディスプレイ107から指を離すことにより終了する。例えば、
図4Eに示す状態で第2のスライド操作が終了した場合、決定機能110dは、
図4Fに示すように、指定された項目I3の条件値を、調整操作による調整後のプリセット値「52」に決定する。また、決定機能110dは、指定された項目I3の条件値が調整後のプリセット値「52」に決定したことをX線制御回路105に通知する。また、指定された項目I3の条件値が決定した場合、表示制御機能110bは、表示領域R1の表示を終了する。
【0047】
条件値の設定が終了した場合、制御機能110aは、高電圧発生器101、X線管102、X線可動絞り103、X線検出器104、X線制御回路105及び絞り制御回路106を含む撮影系を制御して、X線画像の撮影を実行する。具体的には、制御機能110aは、撮影の開始要求を受け付けると、X線制御回路105を制御することによって高電圧発生器101の動作を制御し、設定された条件値において、X線管102に高電圧を供給してX線を曝射する。また、制御機能110aは、絞り制御回路106を制御することによって、X線可動絞り103の動作を制御し、X線の照射領域を制御する。また、制御機能110aは、X線検出器104の動作を制御することによって被検体Pを透過したX線を検出し、画像データを収集する。また、制御機能110aは、図示しない画像処理回路を制御し、収集した画像データに対して種々の画像処理を実行して、表示用のX線画像を生成する。また、表示制御機能110bは、生成された表示用のX線画像をディスプレイ107に表示する。
【0048】
次に、X線診断装置1による処理の手順の一例を、
図5を用いて説明する。
図5は、第1の実施形態に係るX線診断装置1の処理の一連の流れを説明するためのフローチャートである。ステップS102は、制御機能110aに対応するステップである。ステップS101及びステップS104は、表示制御機能110bに対応するステップである。ステップS103、ステップS105及びステップS106は、受付機能110cに対応するステップである。ステップS107は、決定機能110dに対応するステップである。
【0049】
まず、処理回路110は、ディスプレイ107に撮影条件の項目ごとの条件値を表示させ(ステップS101)、条件値を参照した操作者からの入力操作を受け付けることにより、撮影条件の設定を行うか否かを判定する(ステップS102)。撮影条件の設定を行う場合(ステップS102肯定)、処理回路110は、ディスプレイ107に表示された撮影条件の項目のうち、設定を行う項目を指定する指定操作を操作者から受け付ける(ステップS103)。
【0050】
指定操作を受け付けた場合、処理回路110は、指定された項目についての複数のプリセット値を表示する表示領域R1を表示させ(ステップS104)、指定操作と連続した第1のスライド操作により複数のプリセット値のうちいずれかを選択する選択操作を受け付ける(ステップS105)。次に、処理回路110は、第1のスライド操作と連続した第2のスライド操作により、選択操作によって選択されたプリセット値を調整する調整操作を受け付ける(ステップS106)。そして、処理回路110は、第2のスライド操作の終了により、調整操作による調整後のプリセット値を条件値として決定し(ステップS107)、再度ステップS101に移行する。また、撮影条件の設定を行わない場合(ステップS102否定)、処理回路110は、処理を終了する。
【0051】
上述したように、第1の実施形態によれば、表示制御機能110bは、撮影条件の項目ごとの条件値と、項目ごとに予め複数設定されたプリセット値を表示する表示領域R1とをディスプレイ107に表示させる。受付機能110cは、項目を指定する指定操作と連続して、表示領域R1のプリセット値に対する第1のスライド操作により複数のプリセット値のうちいずれかを選択する選択操作を受け付け、第1のスライド操作と連続した第2のスライド操作により選択操作によって選択されたプリセット値を調整する調整操作を受け付ける。決定機能110dは、第2のスライド操作の終了により、指定操作により指定された項目の条件値を調整操作による調整後のプリセット値に決定する。従って、第1の実施形態に係るX線診断装置1は、操作者がディスプレイ107に指で触れてから離すまでの間に条件値を設定することを可能とし、撮影条件の設定における操作性を向上させることができる。即ち、X線診断装置1は、ワンアクションでの条件設定を可能とし、撮影条件の設定における操作性を向上させることができる。
【0052】
また、第1の実施形態によれば、受付機能110cは、複数のプリセット値のうちいずれかを選択する選択操作を受け付け、選択操作によって選択されたプリセット値を調整する調整操作を受け付ける。従って、第1の実施形態に係るX線診断装置1は、例えば、X線照射時間の条件値「32」を「52」まで増加させる場合において、20回のタップ操作等によることなく1アクションで設定を行うことを可能とし、撮影条件の設定を変更する際の操作性を向上させることができる。
【0053】
また、第1の実施形態に係るX線診断装置1は、撮影条件の設定や管理、画像データの収集や表示、管理といった種々の機能を統合したコンソールにおいて、撮影条件の設定をワンアクションで受け付ける。従って、第1の実施形態に係るX線診断装置1は、操作コンソールのハードウェアスイッチによらずとも、撮影条件の設定を容易にし、コンソールの設置場所を削減することができる。
【0054】
(第2の実施形態)
上述した第1の実施形態では、複数のプリセット値を表示する表示領域のみからなるGUIに対する操作に基づいて、撮影条件の設定が行われる場合について説明した。これに対して、第2の実施形態では、表示領域と、条件値の変更操作を受け付けるための変更領域とからなるGUIに対する操作に基づいて、撮影条件の設定が行われる場合について説明する。第2の実施形態に係るX線診断装置1は、
図2に示した第1の実施形態に係るX線診断装置1と同様の構成を有し、表示制御機能110b及び受付機能110cによる処理の一部が相違する。そこで、第1の実施形態において説明した構成と同様の構成を有する点については、
図2と同一の符号を付し、説明を省略する。
【0055】
まず、第2の実施形態に係る表示制御機能110bが表示させる表示領域及び変更領域
について、
図6A及び
図6Bを用いて説明する。
図6A及び
図6Bは、第2の実施形態に係る表示領域及び変更領域について説明するための図である。まず、表示制御機能110bは、撮影条件の項目ごとの条件値をディスプレイ107に表示させる。例えば、表示制御機能110bは、
図6Aに示すように、管電流を示す項目I4の条件値「250」、X線照射時間を示す項目I5の条件値「0.032」、被検体PとX線検出器104との距離(Patient−Imager Distance:PID)を示す項目I6の条件値「120」、被検体Pの厚さを示す項目I7の条件値「120」をそれぞれ表示させる。
【0056】
次に、受付機能110cは、各項目の条件値を参照した操作者から、設定を行う項目を指定する指定操作を受け付ける。例えば、受付機能110cは、
図6Aに示すように、タッチパネルであるディスプレイ107のうち項目I5の位置に触れる操作を受け付けることにより、撮影条件の設定を行う項目として、X線照射時間を示す項目I5を指定する指定操作を受け付ける。
【0057】
項目I5を指定する指定操作を受け付けた場合、表示制御機能110bは、
図6Bに示す表示領域R1及び変更領域R2をディスプレイ107に表示させる。ここで、
図6Bに示す表示領域R1及び変更領域R2は、撮影条件の設定に用いられるGUIである。また、
図6Bに示すように、表示領域R1及び変更領域R2は円環の形状の領域であり、表示領域R1は変更領域R2を囲むように配置される。即ち、第2の実施形態に係るGUIは、外側の輪である表示領域R1と、内側の輪である変更領域R2とからなる2輪の形状である。ここで、表示制御機能110bは、
図6Bに示すように、GUIの輪郭を除く部分を透明で表示することにより、操作者は、GUIの表示後においても各項目の条件値を視認することができる。
【0058】
また、表示制御機能110bは、
図6Bに示す表示領域R1に、項目I5について事前に設定された複数のプリセット値を表示する。ここで、「11」、「12」、「23」、「32」、「37」、「43」、「54」、「63」、「72」及び「80」の10個のプリセット値は、それぞれ、「0.011」、「0.012」、「0.023」、「0.032」、「0.037」、「0.043」、「0.054」、「0.063」、「0.072」及び「0.080」を意味している。即ち、表示領域R1には、各プリセット値の小数第二位の数及び小数第三位の数のみが表示されている。ここで、各プリセット値の一の位の数、小数点及び小数第一位の数は、操作者がプリセット値を選択する際の判断材料として必要性が小さく、これらを省略して表示することにより、表示制御機能110bは、表示領域R1へのプリセット値の表示が煩雑となることを回避することができる。
【0059】
ここで、第2の実施形態に係る受付機能110cは、操作者から、外側の輪である表示領域R1に対する操作、及び内側の輪である変更領域R2に対する操作のうち少なくとも一方を受け付ける。まず、受付機能110cが変更領域R2に対する操作を受け付ける場合について、
図7A、
図7B及び
図7Cを用いて説明する。
図7A、
図7B及び
図7Cは、第2の実施形態に係る変更領域について説明するための図である。
【0060】
例えば、受付機能110cは、変更領域R2におけるスライド操作により、指定操作によって指定された項目I5の条件値「0.032」を変更する変更操作を受け付ける。一例を挙げると、操作者は、項目I5の条件値として「0.034」が適当であると判断した場合、ディスプレイ107に触れた状態の指を、
図6Bに示す位置から
図7Aに示す位置まで、変更領域R2の円周に沿って移動させるスライド操作を実行する。かかるスライド操作により、受付機能110cは、
図7Aに示すように、条件値「0.032」を「0.001」増加させて「0.033」とする変更操作を受け付ける。また、操作者は、ディスプレイ107に触れた状態の指を、
図7Aに示す位置から
図7Bに示す位置まで、変更領域R2の円周に沿って移動させるスライド操作を実行する。かかるスライド操作により、受付機能110cは、
図7Bに示すように、条件値「0.033」を「0.001」増加させて「0.034」とする変更操作を受け付ける。即ち、
図7Aに示す位置及び
図7Bに示す位置に指を順に移動させるスライド操作により、受付機能110cは、指定された項目I5の条件値「0.032」を適当な条件値「0.034」に変更する変更操作を受け付ける。
【0061】
そして、決定機能110dは、例えば、
図7Cに示すように、操作者がディスプレイ107から指を離すことにより変更後の条件値を「0.034」に決定する。また、決定機能110dは、指定された項目I5の条件値が「0.034」に決定したことをX線制御回路105に通知する。また、指定された項目I5の条件値が決定した場合、表示制御機能110bは、表示領域R1及び変更領域R2の表示を終了する。
【0062】
なお、以下では、指定操作によって指定された項目の条件値を変更するため、変更領域R2において行われるスライド操作を、第3のスライド操作とも記載する。ここで、第3のスライド操作は、指定操作を行ったことによりディスプレイ107に触れた操作者の指により行われる。即ち、指定操作と変更操作とは連続して行われる。また、表示制御機能110bがGUIを透明で表示することにより、操作者は、GUIの表示後においても、各項目の条件値を視認することができる。従って、操作者は、
図7A及び
図7Bに示すように、変更操作により変更された項目I5の条件値(現在の条件値)を確認しつつ、変更領域R2において第3のスライド操作を行うことができる。
【0063】
また、受付機能110cは、
図7A及び
図7Bに示すように、円環の形状である変更領域R2の円周に沿って時計回りに行われる第3のスライド操作によって、条件値を増加させる変更操作を受け付ける。また、受付機能110cは、円環の形状である変更領域R2の円周に沿って反時計回りに行われる第3のスライド操作によって、条件値を減少させる変更操作を受け付ける。なお、第3のスライド操作の方向と、条件値の増減との対応関係は任意である。
【0064】
また、
図7A及び
図7Bにおいては、変更領域R2の円周に沿った第3のスライド操作において、移動前後の操作者の指の位置と変更領域R2の中心とを結ぶ2本の線が作る角(中心角)が約「30°」変化した場合に、設定値が「1」増減される場合を示している。なお、中心角の変化量と条件値の変化量との対応関係は任意である。ここで、指定された項目について設定できる条件値が離散値である場合、受付機能110cは、例えば、変更領域R2の円周に沿って時計回りに行われる第3のスライド操作により、選択された項目の条件値をより大きい離散値へと順に変更する変更操作を受け付ける。また、受付機能110cは、例えば、変更領域R2の円周に沿って反時計回りに行われる第3のスライド操作により、選択された項目の条件値をより小さい離散値へと順に変更する変更操作を受け付ける。
【0065】
次に、受付機能110cが表示領域R1に対する操作を受け付ける場合について、
図8A、
図8B及び
図8Cを用いて説明する。
図8A、
図8B及び
図8Cは、第2の実施形態に係る表示領域R1について説明するための図である。
【0066】
例えば、項目I5を指定する指定操作により
図6Bに示す表示領域R1及び変更領域R2が表示され、操作者は、表示領域R1の複数のプリセット値のうち、項目I5の条件値として適当な値に近いプリセット値を判断する。例えば、項目I5の条件値として「0.053」が適当である場合、
図8Aに示す複数のプリセット値のうち、「54」が最も近いプリセット値となる。かかる場合、操作者は、ディスプレイ107に触れた状態の指を
図6Bに示す位置から
図8Aに示す位置まで移動させる第1のスライド操作を実行し、受付機能110cは、プリセット値「54」を選択する選択操作を受け付ける。そして、
図6B及び
図8Aに示すように、項目I5の条件値「0.032」は、プリセット値「0.054」まで一気に変更される。
【0067】
ここで、受付機能110cは、例えば、
図8Aに示すように、内側の輪である変更領域R2の円周に沿った第3のスライド操作が行われることなく、外側の輪である表示領域R1のプリセット値に対する第1のスライド操作が行われた場合に、プリセット値を選択する選択操作を受け付ける。あるいは、受付機能110cは、内側の輪である変更領域R2の円周に沿った第3のスライド操作が行われたか否かに関わらず、外側の輪である表示領域R1のプリセット値に対する第1のスライド操作が行われた場合に、プリセット値を選択する選択操作を受け付ける。
【0068】
なお、変更領域R2における第3のスライド操作が行われ、条件値を変更する変更操作を受け付けた場合、表示制御機能110bは、変更後の条件値に応じたプリセット値を表示させる場合であってもよい。例えば、表示制御機能110bは、項目I5の条件値が「0.032」である場合に、
図6Bに示すように、「11」〜「80」の範囲で設定されたプリセット値を表示する。ここで、項目I5の条件値が変更され、項目I5の条件値が「0.075」となった場合、表示制御機能110bは、「50」〜「100」の範囲で設定されたプリセット値を表示する。即ち、表示領域R1のプリセット値は、指定された項目の現在の条件値に応じて動的に変更される場合であってもよい。
【0069】
次に、受付機能110cは、選択操作によって選択されたプリセット値「0.054」を調整する調整操作を受け付ける。例えば、操作者は、ディスプレイ107に触れた状態の指を、
図8Aに示す位置から
図8Bに示す位置まで移動させる第2のスライド操作を実行し、受付機能110cは、プリセット値「0.054」を「0.001」減少させる調整操作を受け付ける。
【0070】
そして、決定機能110dは、第2のスライド操作の終了により、指定操作により指定された項目の条件値を決定する。例えば、
図8Bに示す状態において操作者がディスプレイ107から指を離すことにより第2のスライド操作が終了し、決定機能110dは、
図8Cに示すように、項目I5の条件値を、調整操作による調整後のプリセット値「0.053」に決定する。また、決定機能110dは、指定された項目I5の条件値が「0.053」に決定したことをX線制御回路105に通知し、条件値「0.053」を設定する。また、指定された項目I5の条件値が決定した場合、表示制御機能110bは、表示領域R1及び変更領域R2の表示を終了する。
【0071】
次に、X線診断装置1による処理の手順の一例を、
図9を用いて説明する。
図9は、第2の実施形態に係るX線診断装置1の処理の一連の流れを説明するためのフローチャートである。ステップS202は、制御機能110aに対応するステップである。ステップS201及びステップS204は、表示制御機能110bに対応するステップである。ステップS203、ステップS205、ステップS206及びステップS207は、受付機能110cに対応するステップである。ステップS208は、決定機能110dに対応するステップである。
【0072】
まず、処理回路110は、ディスプレイ107に撮影条件の項目ごとの条件値を表示させ(ステップS201)、条件値を参照した操作者からの入力操作を受け付けることにより、撮影条件の設定を行うか否かを判定する(ステップS202)。撮影条件の設定を行う場合(ステップS202肯定)、処理回路110は、ディスプレイ107に表示された撮影条件のうち設定を行う項目を指定する指定操作を操作者から受け付ける(ステップS203)。
【0073】
指定操作を受け付けた場合、処理回路110は、指定された項目についての複数のプリセット値を表示する表示領域R1及び変更操作を受け付けるための変更領域R2を表示させる(ステップS204)。ここで、処理回路110は、指定操作と連続した第1のスライド操作により複数のプリセット値のうちいずれかを選択する選択操作を受け付けたか否かを判定する(ステップS205)。
【0074】
選択操作を受け付けなかった場合(ステップS205否定)、処理回路110は、変更領域R2において、指定操作と連続した第3のスライド操作により、指定操作により指定された項目の条件値を変更する変更操作を受け付け(ステップS206)、変更後の条件値を決定した後、再度ステップS201に移行する。一方で、選択操作を受け付けた場合(ステップS205肯定)、処理回路110は、第1のスライド操作と連続した第2のスライド操作により、選択操作によって選択されたプリセット値を調整する調整操作を受け付ける(ステップS207)。そして、処理回路110は、第2のスライド操作の終了により、調整操作による調整後のプリセット値を条件値として決定し(ステップS208)、再度ステップS201に移行する。また、撮影条件の設定を行わない場合(ステップS202否定)、処理回路110は、処理を終了する。
【0075】
上述したように、第2の実施形態によれば、表示制御機能110bは、項目ごとに予め複数設定されたプリセット値を表示する表示領域R1、及び、指定操作によって指定された項目の条件値を変更する変更操作を受け付けるための変更領域R2を表示させる。受付機能110cは、項目を指定する指定操作と連続して、表示領域R1のプリセット値に対する第1のスライド操作により複数のプリセット値のうちいずれかを選択する選択操作を受け付け、第1のスライド操作と連続した第2のスライド操作により選択操作によって選択されたプリセット値を調整する調整操作を受け付ける。また、受付機能110cは、指定操作と連続して、変更領域R2における第3のスライド操作により指定操作によって選択された項目の条件値を変更する変更操作を受け付ける。
【0076】
従って、第2の実施形態に係るX線診断装置1は、指定操作によって指定された項目の条件値の設定を、表示領域R1又は変更領域R2において受け付けることができる。例えば、X線診断装置1は、条件値を「0.032」から「0.053」に変更する場合等、条件値を大幅に変更する際には、表示領域R1における操作により、プリセット値を経由した迅速な条件値の設定を可能とする。また、例えば、X線診断装置1は、条件値を「0.032」から「0.034」に変更する場合等、条件値を小幅に変更する際には、変更領域R2における操作により、条件値を直接変更する簡便な設定を可能とする。このように、X線診断装置1は、表示領域R1と変更領域R2との2輪のGUIにおいて条件値の設定を受け付けることで、必要に応じた方法で条件値を設定することを可能とし、撮影条件の設定における操作性を向上させることができる。
【0077】
(第3の実施形態)
上述した実施形態では、表示領域R1からなるGUI、又は表示領域R1及び変更領域R2からなるGUIに対する操作に基づく条件値の設定について説明した。これに対して、第3の実施形態では、上述したGUIに対する操作に基づく条件値の設定に加え、項目ごとの条件値に対するフリック操作に基づいて、条件値の設定が行われる場合について説明する。第3の実施形態に係るX線診断装置1は、
図2に示した第1の実施形態に係るX線診断装置1と同様の構成を有し、受付機能110cによる処理の一部が相違する。そこで、第1の実施形態において説明した構成と同様の構成を有する点については、
図2と同一の符号を付し、説明を省略する。
【0078】
フリック操作による条件値の設定について、
図10A及び
図10Bを用いて説明する。
図10A及び
図10Bは、第3の実施形態に係るフリック操作について説明するための図である。まず、表示制御機能110bは、撮影条件の項目ごとの条件値をディスプレイ107に表示させる。例えば、表示制御機能110bは、
図10Aに示すように、管電流を示す項目I4の条件値「250」、X線照射時間を示す項目I5の条件値「0.032」、PIDを示す項目I6の条件値「120」、被検体Pの厚さを示す項目I7の条件値「120」をそれぞれ表示させる。
【0079】
次に、受付機能110cは、各項目の条件値を参照した操作者から、設定を行う項目に対するフリック操作を受け付ける。例えば、
図10Aに示す項目I5の条件値は「0.033」が適切であると判断した場合、操作者は、
図10Aに示すように、ディスプレイ107の項目I5の位置に指で触れる。次に、操作者は、
図10Bに示すように、ディスプレイ107に触れた指を、項目I5の位置から上方向へ素早く動かす。なお、以下では、
図10Bに示すように、ディスプレイ107に触れた指を素早く動かす操作、あるいはディスプレイ107上で指を弾く操作を、単に、フリック操作と記載する。
【0080】
そして、受付機能110cは、
図10Bに示すフリック操作により、フリック操作の対象となった項目I5の条件値を「0.001」増加させる変更操作を受け付ける。また、例えば、操作者が、ディスプレイ107の項目I5の位置に触れた指を、項目I5の位置から下方向へ素早く動かすフリック操作を行った場合、受付機能110cは、フリック操作の対象となった項目I5の条件値を「0.001」減少させる変更操作を受け付ける。
【0081】
上述したように、第3の実施形態によれば、受付機能110cは、項目ごとの条件値に対するフリック操作により、フリック操作の対象となった項目の条件値を変更する変更操作を受け付ける。従って、第3の実施形態に係るX線診断装置1は、例えば、X線診断装置1は、条件値を「0.032」から「0.033」に変更する場合等、条件値を小幅に変更する際には、フリック操作により、条件値を直接変更する簡便な設定を可能とすることができる。また、X線診断装置1は、例えば、表示領域R1における操作により条件値を設定した場合において、設定後の条件値を、フリック操作により簡便に調整することができる。
【0082】
(第4の実施形態)
上述した実施形態では、入力回路108がタッチパネルであるディスプレイ107を有し、ディスプレイ107に対する操作に基づいて、条件値の設定が行われる場合について説明した。これに対して、第4の実施形態では、入力回路108が有するマウスの操作に基づいて、条件値の設定が行われる場合について説明する。第4の実施形態に係るX線診断装置1は、
図2に示した第1の実施形態に係るX線診断装置1と同様の構成を有し、受付機能110cによる処理の一部が相違する。そこで、第1の実施形態において説明した構成と同様の構成を有する点については、
図2と同一の符号を付し、説明を省略する。
【0083】
まず、表示制御機能110bは、例えば、
図3に示すように、各項目の条件値をディスプレイ107に表示する。ここで、操作者は、条件値の設定を行う項目の位置にマウスカーソルを移動させてマウスのボタンを押し、受付機能110cは、項目を指定する指定操作を受け付ける。また、指定操作を受け付けた場合、表示制御機能110bは、複数のプリセット値を表示する表示領域R1をディスプレイ107に表示させる。
【0084】
次に、操作者は、複数のプリセット値のうち指定した項目の条件値として適当な値に近いプリセット値を判断し、判断したプリセット値の位置まで、マウスのボタンを押した状態のままマウスカーソルを移動させる。そして、受付機能110cは、表示領域R1の複数のプリセット値のうち、マウスカーソルが重ねられたプリセット値を選択する選択操作を受け付ける。更に、操作者は、表示領域R1において、マウスのボタンを押した状態のままマウスカーソルを移動させ、受付機能110cは、選択操作によって選択されたプリセット値を調整する調整操作を受け付ける。そして、操作者がマウスのボタンから指を離すことにより、決定機能110dは、指定操作により指定された項目の条件値を調整操作による調整後のプリセット値に決定する。
【0085】
上述したように、X線診断装置1は、マウスの操作によっても、タッチパネルの操作と同様に、条件値の設定が可能である。例えば、マウスのボタンを押す操作はタッチパネルに触れる操作に対応する。また、例えば、マウスのボタンを押した状態のままマウスカーソルを移動させる操作は、タッチパネルに触れた状態の指を移動させる操作に対応する。即ち、操作者がマウスのボタンを押した状態のままマウスカーソルを移動させることにより、受付機能110cは、上述した第1のスライド操作、第2のスライド操作及び第3のスライド操作を含む種々のスライド操作の入力を受け付けることができる。また、例えば、マウスのボタンから指を離す操作はタッチパネルから指を離す操作に対応する。
【0086】
即ち、ON操作(タッチパネルに触れる操作やマウスのボタンを押す操作など、画面上の位置を指定する操作)、スライド操作(タッチパネルに触れた状態の指を移動させる操作やマウスのボタンを押した状態のままマウスカーソルを移動させる操作など、入力手段を移動させる操作)、OFF操作(タッチパネルから指を離す操作やマウスのボタンから指を離す操作など、スライド操作を終了する操作)が可能である限り、入力回路108が備えるデバイスは任意である。そして、第4の実施形態に係るX線診断装置1は、任意のデバイスを介したワンアクションでの条件値の設定を可能とし、撮影条件の設定における操作性を向上させることができる。
【0087】
(第5の実施形態)
さて、これまで第1〜第4の実施形態について説明したが、上述した実施形態以外にも、種々の異なる形態にて実施されてよいものである。
【0088】
上述した実施形態では、表示制御機能110bが、受付機能110cが指定操作を受け付けた場合に、指定操作により指定された項目について設定された複数のプリセット値を表示する表示領域R1を表示させる場合について説明した。しかしながら、実施形態はこれに限定されるものではなく、例えば、表示制御機能110bは、受付機能110cが指定操作を受け付けたか否かに関わらず、予め表示領域R1を表示させる場合であってもよい。
【0089】
また、上述した実施形態では、表示領域R1が円環の形状である場合について説明した。しかしながら実施形態はこれに限定されるものではない。ここで、
図11を用いて、表示領域R1の形状の一例について説明する。
図11は、第5の実施形態に係る表示領域R1について説明するための図である。例えば、表示制御機能110bは、まず、
図3に示すように、各項目の条件値をディスプレイ107に表示させ、受付機能110cは、項目I3を指定する指定操作を受け付ける。ここで、表示制御機能110bは、
図11に示すように、円環の一部の形状である表示領域R1を表示させる。また、受付機能110cは、
図11に示す表示領域R1のプリセット値に対する第1のスライド操作により、プリセット値を選択する選択操作を受け付ける。また、受付機能110cは、
図11に示す表示領域R1における第2のスライド操作により、選択されたプリセット値を調整する調整操作を受け付ける。そして、決定機能110dは、項目I3の条件値を調整後のプリセット値に決定する。
【0090】
上述したように、X線診断装置1は、表示領域R1の形状が
図11に示す形状であっても、表示領域R1の形状が円環の形状である場合と同様に条件値の設定を行うことができる。即ち、表示領域R1の形状は、
図11に示す形状や円環の形状を含む種々の変形が可能であり、例えば、半円形や棒状であってもよい。また、変更領域R2についても同様の変形が可能である。
【0091】
また、上述した実施形態では、撮影条件の項目に対する指定操作があった場合、指定された項目の位置に表示領域R1が表示される場合について説明したが、実施形態はこれに限定されるものではない。例えば、表示制御機能110bは、各項目の条件値の表示と重ならない位置に表示領域R1を表示する場合であってもよい。また、マウス操作により指定操作が行われる場合、円環の形状である表示領域R1の内側にマウスカーソルの位置が移動される場合であってもよい。
【0092】
また、上述した実施形態では、表示領域R1のプリセット値を選択する選択操作の後、選択したプリセット値を調整する調整操作を受け付ける場合について説明したが、実施形態はこれに限定されるものではない。例えば、指定した項目の条件値として適当な値が、表示領域R1にプリセット値として表示されていた場合、X線診断装置1は、指定された項目の条件値を選択操作により選択されたプリセット値に決定し、調整操作を受け付けない場合であってもよい。一例を挙げると、まず、ディスプレイ107に指で触れた操作者が表示領域R1のプリセット値に対する第1のスライド操作を行い、X線診断装置1は、プリセット値を選択する選択操作を受け付ける。ここで、操作者が表示領域R1における第2のスライド操作を行うことなくディスプレイ107から指を離した場合、X線診断装置1は、指定された項目の条件値を、選択操作により選択されたプリセット値に決定する。
【0093】
また、上述した実施形態では、医用画像診断装置がX線診断装置であり、医用画像データの収集条件として撮影条件が設定される場合について説明したが、実施形態はこれに限定されるものではない。例えば、実施形態に係る医用画像診断装置は、超音波診断装置や、X線CT(Computed Tomography)装置、MRI(Magnetic Resonance Imaging)装置、SPECT(Single Photon Emission Computed Tomography)装置、PET(Positron Emission computed Tomography)装置、SPECT装置とX線CT装置とが一体化されたSPECT−CT装置、PET装置とX線CT装置とが一体化されたPET−CT装置等であってもよい。
【0094】
例えば、実施形態に係る医用画像診断装置が超音波診断装置である場合、医用画像データの収集条件として、フィルタの通過帯域や音速、速度レンジ、ゲイン、カラーゲイン、フレームレート、超音波の周波数、超音波の位相(0°〜360°)、音圧、視野深度、フォーカス深さ、画角、走査線密度(関心領域(ROI:Region Of Interest)内の走査線数、又は視野内の走査線数)、ダイナミックレンジ、ステアリング角度(走査線の角度)、操作面の回転角度(0°〜180°又は0°〜360°)などが設定される。
【0095】
ここで、フィルタの通過帯域は、例えば、ノイズの除去を目的とし、一定の周波数の範囲として設定される。また、音速は、撮影対象である被検体の体内組織の平均音速として設定された速度(音速値)である。また、速度レンジは、ドプラモードでどの範囲の速度を観察するかを決める値であり、例えば、最大速度及び最低速度が設定される。また、ゲイン及びカラーゲインは、画像全体の明るさや色を決める値である。そして、これら超音波画像データの収集条件の項目ごとの条件値は、上述した撮影条件の項目ごとの条件値と同様にして設定することができる。
【0096】
また、上述した実施形態では、医用画像データの収集条件(特に、管電流や管電圧、X線照射時間等の撮影条件)の設定について説明したが、実施形態はこれに限定されるものではない。例えば、実施形態に係る医用画像診断装置は、SID(Source Image receptor Distance)やPID、被写体厚(被検体Pの厚さ)等の画像データに付帯される条件、ウィンドウ幅、ウィンドウレベル等の処理条件の項目についても、上述した撮影条件の項目ごとの条件値と同様にして設定することができる。ここで、SIDやPID、被写体厚等の画像データに付帯される条件、ウィンドウ幅、ウィンドウレベル等の処理条件は、画像データの収集と直接的には関係しないものの、撮影後に画像を適切に表示するために用いるパラメータである。即ち、実施形態に係る医用画像診断装置は、上述したGUIにおいて、画像データの収集や管理、表示を含む種々の処理に係る条件を、ワンアクションで設定することを可能とする。
【0097】
また、上述した実施形態では、医用画像診断装置が医用画像データの収集条件を設定する場合を一例として説明したが、実施形態はこれに限定されるものではない。例えば、項目ごとの条件値と、項目ごとに予め複数設定されたプリセット値を表示する表示領域R1とをディスプレイ107に表示させる表示制御機能110bと、項目を指定する指定操作と連続して、表示領域R1のプリセット値に対する第1のスライド操作により複数のプリセット値のうちいずれかを選択する選択操作を受け付け、第1のスライド操作と連続した第2のスライド操作により選択操作によって選択されたプリセット値を調整する調整操作を受け付ける受付機能110cと、第2のスライド操作の終了により、指定操作により指定された項目の条件値を調整操作による調整後のプリセット値に決定する決定機能110dとを実行する処理回路110を表示装置が有する場合であってもよい。かかる場合、表示装置は、処理回路110を実行することにより、項目ごとの条件値をワンアクションで設定することを可能とする。また、かかる表示装置は、医用画像診断装置による処理に係る条件に限らず、種々の条件をワンアクションで設定することを可能とする。
【0098】
第1〜第5の実施形態に係る各装置の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。すなわち、各装置の分散・統合の具体的形態は図示のものに限られず、その全部又は一部を、各種の負荷や使用状況などに応じて、任意の単位で機能的又は物理的に分散・統合して構成することができる。更に、各装置にて行われる各処理機能は、その全部又は任意の一部が、CPU及び当該CPUにて解析実行されるプログラムにて実現され、あるいは、ワイヤードロジックによるハードウェアとして実現されうる。
【0099】
また、第1〜第5の実施形態で説明した制御方法は、予め用意された制御プログラムをパーソナルコンピュータやワークステーション等のコンピュータで実行することによって実現することができる。この制御プログラムは、インターネット等のネットワークを介して配布することができる。また、この制御プログラムは、ハードディスク、フレキシブルディスク(FD)、CD−ROM、MO、DVD等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録され、コンピュータによって記録媒体から読み出されることによって実行することもできる。
【0100】
以上説明した少なくとも一つの実施形態によれば、条件の設定における操作性を向上させることができる。
【0101】
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。