(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【背景技術】
【0002】
従来、プリント回路基板等の基板上には、抵抗等の各種の素子を含むチップ状の電子部品が実装されている(例えば、特許文献1参照。)。
【0003】
図10は従来の電子部品を示す図である。なお、図において、(a)は電子部品の斜視図、(b)は導電板の斜視図である。
【0004】
図において、801は、電子部品の一種であるジャンパーチップであり、図示されない基板の表面に実装される。前記ジャンパーチップ801は、複数本の導電板851と、該導電板851の中央近傍部分を包み込んで封止するハウジング811とを備える。
【0005】
前記導電板851は、銅系合金等の導電性金属から成る細長い板部材であり、図に示されるように、両端には、L字状の取付端部852を備える。そして、複数本(図に示される例においては、4本)の導電板851は、互いに平行となるように並んで配列されている。また、前記ハウジング811は、絶縁性の樹脂材料から成り、並んで配列された導電板851を保持して固定する。
【0006】
そして、前記ジャンパーチップ801は、各取付端部852がはんだ付等の手段によって、図示されない基板の表面に形成された導電線に固定されることにより、前記基板の表面に実装される。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、前記従来の電子部品においては、導電板851がハウジング811によって保持されているが、該ハウジング811は樹脂を固化して所定の形状としただけのものなので、隣接する導電板851同士の間隔を厳密に所定の寸法に保持することは、困難であるし、シールド板を導電板851と所定の間隔を保持するように取付けることも困難である。近年では、各種の電気機器及び電子機器の小型化が進行し、それに伴って、前記電気機器及び電子機器に装着される基板に実装される電子部品も小型化が進行しているが、前記ジャンパーチップ801のような単純な構造の電子部品であっても、小型化された場合には、樹脂を固化して形成されるハウジング811の厳密な寸法管理が困難となるので、前記導電板851同士の間隔、及び、シールド板と導電板851との間隔を厳密に所定の微小寸法に保持することはさらに困難となる。
【0009】
ここでは、前記従来の問題点を解決して、小型化されても、各導電部材同士の間隔を所定の寸法に確実に保持することができ、所望の性能を確実に発揮することができ、信頼性が高く、製造コストが低く、耐久性の高い電子部品を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
そのために、電子部品においては、ハウジングと、該ハウジングに装填される導電端子と、前記ハウジングに装填される外側導電部材とを備え、該外側導電部材と導電端子との間の間隙は、前記ハウジング又は外側導電部材に形成された凸部によって画定され
、前記ハウジングは、前記導電端子の表面とほぼ面一の表面を備える平板部と、該平板部の周囲を画定する枠部であって、平板部よりも厚い枠部とを含み、前記ハウジングに装填された外側導電部材の外面は前記枠部の表面とほぼ面一である。
【0011】
他の電子部品においては、さらに、前記ハウジングは、前記導電端子と一体的に形成された平板状の部材であり、前記外側導電部材は、平板状のハウジングの両面に装填される。
【0012】
更に他の電子部品においては、さらに、前記外側導電部材における導電端子と対向する面には、薄膜状の絶縁体が付与されている。
【0013】
更に他の電子部品においては、さらに、前記絶縁体と導電端子との間には、前記間隙より小さな第2間隙が存在する。
【0014】
更に他の電子部品においては、さらに、前記ハウジングは、前記導電端子の表面とほぼ面一の表面を備える平板部と、該平板部の両端に形成され、該平板部の表面から突出する凸部とを含み、前記外側導電部材は、両端に位置する平坦面部を含み、該平坦面部が前記凸部の表面に当接し、これにより、前記間隙が画定される。
【0015】
更に他の電子部品においては、さらに、前記ハウジングは、前記導電端子の表面とほぼ面一の表面を備える平板部であって、両端も他の部分と面一な平板部を含み、前記外側導電部材は、両端に形成された凸部を含み、該凸部が前記平板部の両端に当接し、これにより、前記間隙が画定される。
【0016】
更に他の電子部品においては、さらに、前記導電端子は複数であり、前記外側導電部材は、少なくとも1つの導電端子の表面に当接して導通する凸部を含み、これにより、前記間隙が画定される。
【発明の効果】
【0018】
本開示によれば、電子部品が小型化されても、各導電部材同士の間隔を所定の寸法に確実に保持することができ、所望の性能を確実に発揮することができ、信頼性が高く、製造コストが低減され、耐久性が向上する。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【
図1】第1の実施の形態における電子部品を示す斜視図である。
【
図2】第1の実施の形態における電子部品の分解図である。
【
図3】第1の実施の形態におけるハウジングを示す斜視図である。
【
図4】第1の実施の形態における導電部材を示す斜視図である。
【
図5】第1の実施の形態における電子部品の断面図であって、(a)は
図1におけるA−A矢視断面図、(b)は(a)におけるB部拡大図である。
【
図6】第2の実施の形態における電子部品を示す斜視図である。
【
図7】第2の実施の形態における電子部品の分解図である。
【
図8】第2の実施の形態におけるハウジングを示す斜視図である。
【
図9】第2の実施の形態における電子部品の断面図であって、(a)は
図6におけるC−C矢視断面図、(b)は(a)におけるD部拡大図である。
【
図10】従来の電子部品を示す図であって、(a)は電子部品の斜視図、(b)は導電板の斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、実施の形態について図面を参照しながら詳細に説明する。
【0021】
図1は第1の実施の形態における電子部品を示す斜視図、
図2は第1の実施の形態における電子部品の分解図、
図3は第1の実施の形態におけるハウジングを示す斜視図、
図4は第1の実施の形態における導電部材を示す斜視図、
図5は第1の実施の形態における電子部品の断面図である。なお、
図5において、(a)は
図1におけるA−A矢視断面図、(b)は(a)におけるB部拡大図である。
【0022】
図において、1は本実施の形態における電子部品であり、例えば、複数本のジャンパー線を備えるジャンパーチップであるが、抵抗を含むチップ型抵抗ネットワークであってもよいし、いかなる種類のものであってもよいが、ここでは、ハウジング11と、該ハウジング11に装填される複数本の導電端子51とを備えるチップ型電子部品であるものとして説明する。また、前記電子部品1は、産業用電気及び電子機器、家庭用電気及び電子器具、コンピュータ、通信機器等いかなる種類の機器、装置等において使用されるものであってもよいが、ここでは、説明の都合上、例えば、電子機器等に使用されるプリント回路基板、フレキシブルフラットケーブル(FFC)、フレキシブル回路基板(FPC)等の基板の表面に実装されるものであるとする。
【0023】
なお、本実施の形態において、電子部品1に含まれる各部の構成及び動作を説明するために使用される上、下、左、右、前、後等の方向を示す表現は、絶対的なものでなく相対的なものであり、電子部品1に含まれる各部が図に示される姿勢である場合に適切であるが、電子部品1に含まれる各部の姿勢が変化した場合には姿勢の変化に応じて変更して解釈されるべきものである。
【0024】
図に示されるように、本実施の形態における電子部品1は、概略長方形の平板状のハウジング11と、該ハウジング11に装填される複数本(図示される例においては、3本)の細長い導電端子51と、平板状の前記ハウジング11の両面に装填される一対の平板状の外側導電部材としての導電板61とを備える。例えば、中央の導電端子51は、その両端が図示されない基板のグランド線に接続され、両側の導電端子51は、その両端が前記基板の一対の差動信号線のそれぞれに接続され、これにより、前記電子部品1は、前記基板における差動信号回路の一部として機能し、導電板61は差動信号回路の一部を電磁的に効果的にシールドするEMIシールド部材として機能する。また、例えば、両側の導電端子51は、電気抵抗の高い抵抗素子や、インダクタンスの高いインダクタのような受動素子を含むものであってもよく、この場合、前記電子部品1は前記基板に接続された受動部品として機能する。
【0025】
図4に示されるように、各導電端子51は、導電性の金属板に打抜き、折曲げ等の加工を施して一体成形された細長い帯状の部材であって、直線的に延在する本体部53と、該本体部53の長手方向両端に、概略クランク状の断面形状を備える曲げ部55を介して接続されたテール部52とを含んでいる。該テール部52は、ハウジング11の幅方向外面から外方に離間した位置にある。また、前記テール部52の下面は、図示されない基板の導電線に連結された接続パッドにはんだ付等によって接続される。前記曲げ部55が介在することによって、本体部53と両端のテール部52とは、互いにほぼ平行でありながら、高さが相違するので、テール部52の下面が前記基板の表面の接続パッドに固定されても、本体部53は基板の表面から大きく離間した状態になる。なお、前記曲げ部55は、不要であれば、省略することもできる。そして、前記本体部53の長手方向中心寄りの部分は、導電板61と対向して容量部材(キャパシタ)として機能する容量部54となっている。なお、中央の導電端子51における前記容量部54に対応する部分は、幅方向に拡大され、前記導電板61の接続凸部63が接続されて導通される導電板接続部56となっている。該導電板接続部56は、導電板61と導通するので容量部材として機能しない。
【0026】
前記ハウジング11は、合成樹脂等の絶縁性材料によって一体的に形成された部材であり、
図3に示されるように、概略長方形の枠部12と、該枠部12によって周囲を画定された概略長方形の平板部13とを含んでいる。なお、前記枠部12は、互いに対向する一対の長枠部12aと、該長枠部12aの両端を結ぶ一対の短枠部12bとを含んでいる。また、
図5(a)に示されるように、平板部13の上下方向の寸法、すなわち、厚さは、枠部12の厚さより薄くなっているので、平板部13の上下両面と枠部12の上下両面との間には、段差が存在する。なお、上下の段差の大きさは、ほぼ同一である。
【0027】
そして、平板部13の上下両面における各短枠部12bとの接続部分には、短枠部12bに沿って延在する凸部としての中間段部15がそれぞれ形成されている。該中間段部15の上下両面は、導電板61の長手方向両端を支持する導電板支持面として機能する。そして、中間段部15の上下両面と枠部12の上下両面との間の段差の大きさは導電板61の厚さとほぼ同一であり、中間段部15の上下両面と平板部13の上下両面との間の段差の大きさは、導電板61と平板部13との間に形成される間隙18の大きさ(厚さ)とほぼ同一である。
【0028】
前記導電端子51は、オーバーモールド乃至インサート成形と称される成形方法によってハウジング11と一体化される。すなわち、ハウジング11は、導電端子51をあらかじめ内部にセットした金型のキャビティ内に絶縁性材料を充填することによって成形される。これにより、導電端子51は、
図2に示されるように、少なくとも一部がハウジング11内に埋設されて該ハウジング11と一体化した状態となっている。したがって、ハウジング11は、実際には、
図3に示されるような形状に単体で成形されることはなく、
図2に示されるような導電端子51と一体化されて成形される。そして、ハウジング11の平板部13の両側の平面と、前記導電端子51における平板部13に埋設された部分、すなわち、容量部54及び導電板接続部56の両側の平面とは、ほぼ面一である。
【0029】
なお、
図3に示される例において、平板部13には、導電端子51の容量部54及び導電板接続部56が収容される容量収容部14及び接続部収容部16が形成され、長枠部12aには、各導電端子51の平板部13の一部が通過して収容される端子通過孔17が形成されている。しかし、前述のように、ハウジング11は、
図3に示されるような形状に単体で成形されることがない。したがって、前記容量収容部14、接続部収容部16及び端子通過孔17は、説明の便宜上、図示されたものである。
【0030】
各導電板61は、導電性の金属板から成る概略長方形の平板状の部材であり、その外形寸法が枠部12の内側の寸法よりわずかに小さく設定されているので、
図1に示されるように、ハウジング11の枠部12の内側に収容される。なお、各導電板61におけるハウジング11の平板部13と対向する面、すなわち、内面62には、その中央に前記平板部13の方向に向けて突出する接続凸部63が形成されている。該接続凸部63は、中央の導電端子51の導電板接続部56に当接して該導電板接続部56と導通する凸部なので、その凸端部(先端部)は平面であることが望ましい。また、図に示される例において、導電板61における内面62と反対側の面、すなわち、外面には、接続凸部63に対応する部位に凹部63aが形成されているが、該凹部63aは、前記接続凸部63をプレス成形によって成形した結果として発生するものなので、前記接続凸部63の成形方法が異なる場合には、存在しないこともあり得る。
【0031】
さらに、各導電板61の内面62における両側の導電端子51の容量部54に対向する位置には、導電板61の幅方向の全範囲に亘って内面62を覆う帯状の薄膜となるように、絶縁体21が付与されている。また、各導電板61の内面62における長手方向両端部分であって、絶縁体21よりも長手方向外側の平坦面部は、絶縁体21が存在せず、中間段部15によって支持される被支持面64として機能する。前記絶縁体21は、合成樹脂等の絶縁性材料から成る部材であるが、誘電率は、空気よりは大きいものの、できる限り小さいものであることが望ましい。また、前記絶縁体21は、例えば、絶縁性材料から成る薄膜状の板材又はフィルムを接着剤等によって前記内面62に接着したものであってもよいが、ここでは、ペースト状の絶縁性材料を内面62に薄く均一に塗布することによって得られたコーティングであるものとして説明する。
【0032】
そして、前記導電板61は、
図1に示されるように、枠部12の内側に収容されて、ハウジング11の両面に取付けられる。これにより、
図5に示されるように、導電板61の長手方向両端に位置する被支持面64は、ハウジング11の中間段部15の表面に当接し、導電板61の長手方向中央に位置する接続凸部63の凸端部は、中央の導電端子51の導電板接続部56の表面に当接し、これにより、導電板61は、前記ハウジング11及び該ハウジング11と一体的に形成された導電端子51によって支持される。なお、導電板61をハウジング11及び導電端子51に対して確実に固定するために、例えば、被支持面64と中間段部15の表面との間に接着剤を介在させ、接続凸部63の凸端部と導電板接続部56の表面との間にはんだ又は導電性接着剤を介在させることもできる。
【0033】
前記導電板61のハウジング11の両面への取付けが完了すると、
図5に示されるように、両側の導電端子51の容量部54及び該容量部54に隣接する平板部13の表面と導電板61の内面62との間には、間隙18が形成される。すなわち、容量部54及び該容量部54に隣接する平板部13の表面と導電板61の内面62とは、接触しておらず、離間している。また、容量部54及び該容量部54に隣接する平板部13の表面と、導電板61の内面62に付与された絶縁体21の表面との間には、前記間隙18より上下方向の寸法が小さな(厚さが薄い)第2間隙18aが形成される。すなわち、容量部54及び該容量部54に隣接する平板部13の表面と絶縁体21の表面とは、接触しておらず、離間している。なお、前述のように、中間段部15の上下両面と枠部12の上下両面との間の段差の大きさが導電板61の厚さとほぼ同一であるから、枠部12の表面と導電板61の外面とは、ほぼ面一となっている。
【0034】
このように、導電板61は、接続凸部63が中央の導電端子51の導電板接続部56に当接して導通し、内面62が両側の導電端子51の容量部54から離間しているので、中央の導電端子51が基板のグランド線に接続されている場合、両側の導電端子51のシールドとして効果的に機能する。
【0035】
また、導電板61と両側の導電端子51の容量部54との間に形成される間隙18の大きさ、すなわち、導電板61と容量部54との距離は、ハウジング11の中間段部15によって画定されているので、たとえ微小であっても、所定の値が安定的に保持される。したがって、導電板61と容量部54との間に寄生容量(浮遊容量)が生じても、該寄生容量の大きさが一定となるので、対処が容易である。
【0036】
さらに、予期せぬ外力が付与されて導電板61が容量部54に向けて変位させられても、導電板61の内面62における容量部54に対向する位置に絶縁体21が存在するので、導電板61が容量部54と接触して導通してしまうことがない。したがって、中央の導電端子51と両側の導電端子51との短絡が確実に防止される。
【0037】
なお、ここでは、導電端子51が3本である例についてのみ説明したが、導電端子51の数は、これに限定されるものでなく、単数であっても複数であってもよく、いくつであってもよい。
【0038】
このように、本実施の形態における電子部品1は、ハウジング11と、ハウジング11に装填される導電端子51と、ハウジング11に装填される導電板61とを備え、導電板61と導電端子51との間の間隙18は、ハウジング11に形成された中間段部15又は導電板61に形成された接続凸部63によって画定される。
【0039】
これにより、電子部品1が小型化されても、導電板61と導電端子51との間の間隔としての間隙18を所定の寸法に確実に保持することができ、導電板61と導電端子51との間の容量が一定になるので、所望の性能を確実に発揮することができる。したがって、信頼性が高く、製造コストが低く、耐久性の高い電子部品1を得ることができる。
【0040】
また、ハウジング11は、導電端子51と一体的に形成された平板状の部材であり、導電板61は、平板状のハウジング11の両面に装填される。したがって、電子部品1が小型化されても、ハウジング11と導電端子51との位置関係、導電端子51同士の位置関係及び導電端子51と導電板61との位置関係が安定的に保持される。
【0041】
さらに、導電板61における導電端子51と対向する内面62には、薄膜状の絶縁体21が付与されている。したがって、予期せぬ外力が付与されて導電板61が導電端子51に向けて変位させられても、導電板61が導電端子51と接触して導通してしまうことがない。
【0042】
さらに、絶縁体21と導電端子51との間には、間隙18より小さな第2間隙18aが存在する。このように、絶縁体21と導電端子51との間に絶縁体21よりも誘電率の小さい空気が介在するので、間隙18のすべてが絶縁体21で充填された場合より、導電板61と導電端子51との間の容量を低く抑えることができる。
【0043】
さらに、ハウジング11は、導電端子51の表面とほぼ面一の表面を備える平板部13と、平板部13の両端に形成され、平板部13の表面から突出する中間段部15とを含み、導電板61は、両端に位置する被支持面64を含み、被支持面64が中間段部15の表面に当接し、これにより、間隙18が画定される。したがって、電子部品1が小型化されても、間隙18を所定の寸法に確実に保持することができる。
【0044】
さらに、導電端子51は複数である場合、導電板61は、少なくとも1つの導電端子51の表面に当接して導通する接続凸部63を含み、これにより、間隙18が画定される。したがって、間隙18をより確実に所定の寸法に保持することができる。
【0045】
さらに、ハウジング11は、導電端子51の表面とほぼ面一の表面を備える平板部13と、平板部13の周囲を画定する枠部12であって、平板部13よりも厚い枠部12とを含み、ハウジング11に装填された導電板61の外面は枠部12の表面とほぼ面一である。したがって、電子部品1の表面が凹凸の少ないスムーズな面となり、真空吸着ノズルによる吸着等の操作が容易になる。
【0046】
次に、第2の実施の形態について説明する。なお、第1の実施の形態と同じ構造を有するものについては、同じ符号を付与することによってその説明を省略する。また、前記第1の実施の形態と同じ動作及び同じ効果についても、その説明を省略する。
【0047】
図6は第2の実施の形態における電子部品を示す斜視図、
図7は第2の実施の形態における電子部品の分解図、
図8は第2の実施の形態におけるハウジングを示す斜視図、
図9は第2の実施の形態における電子部品の断面図である。なお、
図9において、(a)は
図6におけるC−C矢視断面図、(b)は(a)におけるD部拡大図である。
【0048】
前記第1の実施の形態においては、ハウジング11の平板部13には、上下両面における各短枠部12bとの接続部分に、該短枠部12bに沿って延在する中間段部15が形成されている。これに対し、本実施の形態においては、ハウジング11の平板部13には中間段部15が形成されておらず、前記平板部13の上下両面における各短枠部12bとの接続部分は平坦であって他の部分と面一になっている。
【0049】
また、前記第1の実施の形態において、導電板61の内面62における絶縁体21よりも長手方向外側の部分は、中間段部15によって支持される被支持面64として機能するように平坦である。これに対し、本実施の形態においては、導電板61の長手方向両端は、内面62の方向に向って屈曲され、内面62よりも突出する端縁凸条部65となっている。該端縁凸条部65は、導電板61の幅方向の全範囲に亘って延在する凸部であって、絶縁体21よりも長手方向外側に位置し、その先端面は、平板部13の上下両面における各短枠部12bとの平坦な接続部分に当接する。また、導電板61の外面から端縁凸条部65の先端までの距離は、平板部13の上下両面と枠部12の上下両面との間の距離と、ほぼ同一である。
【0050】
そして、
図6に示されるように、前記導電板61が枠部12の内側に収容されて、ハウジング11の両面に取付けられると、
図9に示されるように、導電板61の長手方向両端に形成された端縁凸条部65は、その先端がハウジング11の平板部13の上下両面における各短枠部12bの平坦な接続部分に当接する。これにより、導電板61の長手方向両端は、前記ハウジング11の平板部13によって支持される。なお、導電板61をハウジング11に対して確実に固定するために、例えば、端縁凸条部65の先端と平板部13の上下両面との間に接着剤を介在させることもできる。
【0051】
なお、その他の点の構成については、前記第1の実施の形態と同様であるので、その説明を省略する。
【0052】
このように、本実施の形態における電子部品1は、ハウジング11は、導電端子51の表面とほぼ面一の表面を備える平板部13であって、両端も他の部分と面一な平板部13を含み、導電板61は、両端に形成された端縁凸条部65を含み、端縁凸条部65が平板部13の両端に当接し、これにより、間隙18が画定される。したがって、電子部品1が小型化されても、間隙18を所定の寸法に確実に保持することができる。
【0053】
なお、本明細書の開示は、好適で例示的な実施の形態に関する特徴を述べたものである。ここに添付された特許請求の範囲内及びその趣旨内における種々の他の実施の形態、修正及び変形は、当業者であれば、本明細書の開示を総覧することにより、当然に考え付くことである。