(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
テレフタル酸を含むジカルボン酸成分の残基と、イソソルビド(isosorbide、1,4:3,6−dianhydroglucitol)5乃至60モル%、シクロヘキサンジメタノール5乃至80モル%、残量のその他のジオール化合物を含むジオール成分の残基と、を含むポリエステル樹脂20乃至40重量%と
ポリカーボネート50乃至70重量%と、
不飽和ニトリル−芳香族ビニル−アルキルアクリレートグラフト共重合体10乃至30重量%と、
を含み、
前記ポリエステル樹脂、ポリカーボネート、及び不飽和ニトリル−芳香族ビニル−アルキルアクリレートグラフト共重合体の合計100重量部に対して、0.1乃至10重量部の耐候性添加剤を更に含むことを特徴とするオーバーヘッドコンソール用耐薬品性高分子樹脂組成物。
ASTM D4587−05に基づいて、促進耐候性試験機を用いて測定したΔE値が1.0以下であることを特徴とする請求項1に記載のオーバーヘッドコンソール用耐薬品性高分子樹脂組成物。
前記ポリエステル樹脂は、重量平均分子量が10,000乃至100,000であり、ガラス転移温度が0乃至200℃であることを特徴とする請求項1に記載のオーバーヘッドコンソール用耐薬品性高分子樹脂組成物。
前記ポリエステル樹脂において、ジカルボン酸成分は、炭素数8乃至20の芳香族ジカルボン酸、及び炭素数4乃至20の脂肪族ジカルボン酸からなる群より選択される1種以上を更に含むことを特徴とする請求項1に記載のオーバーヘッドコンソール用耐薬品性高分子樹脂組成物。
前記不飽和ニトリル−芳香族ビニル−アルキルアクリレートグラフト共重合体は、平均粒子径が0.01乃至5μmのコア−シェルゴム(Core−Shell Rubber)形態であり、グラフト率が5乃至90%であり、コア(Core)のガラス転移温度は−20℃以下であり、シェル(Shell)のガラス転移温度は20℃以上であることを特徴とする請求項1に記載のオーバーヘッドコンソール用耐薬品性高分子樹脂組成物。
前記不飽和ニトリル−芳香族ビニル−アルキルアクリレートグラフト共重合体の製造に用いる不飽和ニトリルは、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、エタクリロニトリル、フェニルアクリロニトリル、α−クロロアクリロニトリル、及びクロロアクリロニトリルからなる群より選択されることを特徴とする請求項1に記載のオーバーヘッドコンソール用耐薬品性高分子樹脂組成物。
前記不飽和ニトリル−芳香族ビニル−アルキルアクリレートグラフト共重合体の製造に用いる芳香族ビニルは、スチレン、α−メチルスチレンビニルトルエン、t−ブチルスチレン、ハロゲン置換スチレン、2,4−ジメチルスチレン、及びエチルスチレンからなる群より選択されることを特徴とする請求項1に記載のオーバーヘッドコンソール用耐薬品性高分子樹脂組成物。
前記不飽和ニトリル−芳香族ビニル−アルキルアクリレートグラフト共重合体の製造に用いるアルキルアクリレートは、メチルアクリレート、エチルアクリレート、プロピルアクリレート、及びブチルアクリレートからなる群より選択されることを特徴とする請求項1に記載のオーバーヘッドコンソール用耐薬品性高分子樹脂組成物。
前記不飽和ニトリル−芳香族ビニル−アルキルアクリレートグラフト共重合体は、アクリロニトリル−スチレン−ブチルアクリレート共重合体を含むことを特徴とする請求項1に記載のオーバーヘッドコンソール用耐薬品性高分子樹脂組成物。
前記耐候性添加剤は、Benzotriazol系化合物、Benzophenone系化合物、Bezoxazine系化合物、Malonate系化合物、Triazine系化合物、及びHALS系化合物からなる群より選択される1種以上を含むことを特徴とする請求項1に記載のオーバーヘッドコンソール用耐薬品性高分子樹脂組成物。
不飽和ニトリル−芳香族ビニル−グリシジルメタクリレート系相溶化剤、不飽和ニトリル−芳香族ビニル−無水マレイン酸系相溶化剤、飽和エチレン−アルキルアクリレート−グリシジルメタクリレート系相溶化剤、及びカルボジイミド系耐加水分解剤からなる群より選択される1種以上の添加剤を更に含むことを特徴とする請求項1に記載のオーバーヘッドコンソール用耐薬品性高分子樹脂組成物。
染料、顔料、衝撃補強剤、充填剤、安定剤、滑剤、酸化防止剤、抗菌剤、離型剤、及びこれらの混合物からなる群より選択された1種以上の添加剤を更に含むことを特徴とする請求項1に記載のオーバーヘッドコンソール用耐薬品性高分子樹脂組成物。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、発明の具体的な実施形態によるオーバーヘッドコンソール用耐薬品性高分子樹脂組成物に関してより詳細に説明する。
発明の一実施形態によれば、テレフタル酸を含むジカルボン酸成分の残基と、イソソルビド5〜60モル%、シクロヘキサンジメタノール5〜80モル%、及び残量のその他のジオール化合物を含むジオール成分の残基と、を含むポリエステル樹脂と、
ポリカーボネートと、
不飽和ニトリル−芳香族ビニル−アルキルアクリレートグラフト共重合体と、
を含み、
ポリエステル樹脂共重合体の合計100重量部に対して、0.1〜10重量部の耐候性添加剤を更に含むオーバーヘッドコンソール用耐薬品性高分子樹脂組成物が提供される。
【0013】
従来、ポリエステル樹脂の物性を補完又は向上させるために、特定の高分子樹脂を混合する方法が提示されたが、このような成分の混合による向上効果、又は相互補完的な相乗効果は一定の限界があり、十分な機械的物性及び耐候性を確保するのが容易でなかった。
【0014】
そこで、本発明者らは、優れた機械的物性、耐候性及び耐薬品性を示し、車両用芳香剤などと接触の際にも化学的亀裂が発生しない高分子樹脂組成物に関する研究を遂行し、特定組成を有するポリエステル樹脂に、ポリカーボネートと不飽和ニトリル−芳香族ビニル−アルキルアクリレートグラフト共重合体とを混合すると、優れた耐衝撃性及び耐熱性などの物性と共に、優れた耐薬品性を示す高分子樹脂組成物が得られる点を、実験を通して確認して、本発明を完成した。
【0015】
特に、高分子樹脂組成物は、特定組成のポリエステル樹脂を含むことにより、耐薬品性及び耐衝撃性に優れた特徴及び効果を示すことができ、不安定な二重結合を含まず、UV又は熱に露出しても安定した不飽和ニトリル−芳香族ビニル−アルキルアクリレートグラフト共重合体を含むことによって、より優れた機械的物性及び耐候性を示すことができる。
【0016】
高分子樹脂組成物は、高分子樹脂のブレンド又は混合物を製造するのに利用される通常の方法及び装置を格別な制限なく使用して製造することができる。例えば、ポリエステル樹脂、ポリカーボネート、不飽和ニトリル−芳香族ビニル−アルキルアクリレートグラフト共重合体、及び耐候性添加剤を、通常の混合器、ミキサ、又はタンブラなどに入れて、二軸混練押出機を通して混合することにより、高分子樹脂組成物が提供される。高分子樹脂組成物を製造する過程で、樹脂それぞれは、十分に乾燥した状態で使用されることが好ましい。
【0017】
一方、前記一実施形態の高分子樹脂組成物において、ポリエステル樹脂は、テレフタル酸を含むジカルボン酸成分の残基と、イソソルビド5〜60モル%、シクロヘキサンジメタノール5〜80モル%、及び残量のその他のジオール化合物を含むジオール成分の残基とを含むことができる。
【0018】
本明細書において、「オーバーヘッドコンソール」は、自動車の前方天井に位置し、サングラスや眼鏡などの収納空間と照明装置が設けられる部分を全て含む意味である。
また、「残基」は、特定の化合物が化学反応に参加した時、その化学反応の生成物に含まれ、特定の化合物由来の一定の部分又は単位を意味する。例えば、ジカルボン酸成分の「残基」又はジオール成分の「残基」それぞれは、エステル化反応又は縮重合反応で形成されるポリエステルにおいてジカルボン酸成分由来の部分又はジオール成分由来の部分を意味する。
【0019】
「ジカルボン酸成分」は、テレフタル酸などのジカルボン酸、そのアルキルエステル(モノメチル、モノエチル、ジメチル、ジエチル、又はジブチルエステルなど、炭素数1〜4の低級アルキルエステル)、及び/又はこれらの酸無水物(acid anhydride)を含む意味で使われ、ジオール成分と反応して、テレフタロイル部分(terephthaloyl moiety)などのジカルボン酸部分(dicarboxylic acid moiety)を形成することができる。
【0020】
ポリエステルの合成に使用されるジカルボン酸成分がテレフタル酸を含むことにより、製造されるポリエステル樹脂の耐熱性、耐薬品性、耐候性(例えば、UVによる分子量減少現象又は黄変現象の防止)などの物性が向上する。
また、ポリエステル樹脂において、ジカルボン酸成分は、テレフタル酸のほか、炭素数8〜20の芳香族ジカルボン酸、及び炭素数4〜20の脂肪族ジカルボン酸からなる群より選択される1種以上を更に含んでもよい。
【0021】
芳香族ジカルボン酸成分は、炭素数8〜20、好ましくは、炭素数8〜14の芳香族ジカルボン酸、又はこれらの混合物などであってもよい。芳香族ジカルボン酸の例として、イソフタル酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸などのナフタレンジカルボン酸、ジフェニルジカルボン酸、4,4’−スチルベンジカルボン酸、2,5−フランジカルボン酸、2,5−チオフェンジカルボン酸などがあるが、芳香族ジカルボン酸の具体例がこれらに限定されるものではない。
【0022】
脂肪族ジカルボン酸成分は、炭素数4〜20、好ましくは、炭素数4〜12の脂肪族ジカルボン酸成分、又はこれらの混合物などであってもよい。脂肪族ジカルボン酸の例として、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸、1,3−シクロヘキサンジカルボン酸などのシクロヘキサンジカルボン酸、フタル酸、セバシン酸、コハク酸、イソデシルコハク酸、マレイン酸、フマル酸、アジピン酸、グルタル酸、アゼライン酸などの直鎖状、分枝状又は環状脂肪族ジカルボン酸成分などがあるが、脂肪族ジカルボン酸の具体例がこれらに限定されるものではない。
【0023】
一方、ジカルボン酸成分は、テレフタル酸50〜100モル%、好ましくは70〜100モル%、及び芳香族ジカルボン酸及び脂肪族ジカルボン酸からなる群より選択された1種以上のジカルボン酸0〜50モル%(但し0は除く、以下同じ)、好ましくは0〜30モル%を含んでもよい。ジカルボン酸成分中のテレフタル酸の含有量が小さすぎたり、大きすぎると、ポリエステル樹脂の耐熱性、耐薬品性又は耐候性などの物性が低下することがある。
【0024】
一方、ポリエステルの合成に使用されるジオール成分(diol component)は、イソソルビド5〜60モル%、シクロヘキサンジメタノール5〜80モル%、及び残量のその他のジオール化合物を含んでもよい。
【0025】
ジオール成分がイソソルビド(isosorbide、1,4:3,6−dianhydroglucitol)を含むことにより、製造されるポリエステル樹脂の耐熱性が向上するだけでなく、耐化学性、耐薬品性などの物性が向上する。そして、ジオール成分(diol component)において、シクロヘキサンジメタノール(例えば、1,2−シクロヘキサンジメタノール、1,3−シクロヘキサンジメタノール、又は1,4−シクロヘキサンジメタノール)の含有量が増加するほど、製造されるポリエステル樹脂の耐衝撃強度が大きく増加する。
【0026】
特に、ポリエステル樹脂のジオール成分は、5〜60モル%のイソソルビドを含んでもよいが、ジオール成分中のイソソルビドの含有量が5モル%未満であれば、製造されるポリエステル樹脂の耐熱性又は耐薬品性が不十分であり、上述したポリエステル樹脂の溶融粘度特性が現れないことがある。また、イソソルビドの含有量が60モル%を超えると、ポリエステル樹脂又は製品の外観特性が低下したり、黄変(yellowing)現象が発生することがある。
【0027】
一方、ジオール成分は、イソソルビド及びシクロヘキサンジメタノールのほか、その他のジオール成分を更に含んでもよい。「その他のジオール成分」は、イソソルビド及びシクロヘキサンジメタノールを除いたジオール成分を意味し、例えば、脂肪族ジオール、芳香族ジオール、又はこれらの混合物であってもよい。
【0028】
また、ポリエステル樹脂において、ジオール成分は、下記[化学式1]、[化学式2]及び[化学式3]で表される化合物からなる群より選択される1種以上を更に含んでもよい。
【化1】
[化学式1]において、R
1、R
2、R
3及びR
4はそれぞれ独立して、水素、又は炭素数1〜5の置換もしくは非置換のアルキル基であり、n
1及びn
2はそれぞれ独立して、0〜3の整数である。
【0029】
【化2】
[化学式2]において、R
1、R
2、R
3及びR
4はそれぞれ独立して、水素、又は炭素数1〜5の置換もしくは非置換のアルキル基である。
【0030】
【化3】
[化学式3]において、nは1〜7の整数である。
【0031】
そして、ポリエステル樹脂は、重量平均分子量が10,000〜100,000であり、ガラス転移温度が0〜200℃であってもよい。
一方、ポリエステル樹脂は、イソソルビド5〜60モル%、シクロヘキサンジメタノール5〜80モル%、及び残量のその他のジオール化合物を含むジオール成分と、テレフタル酸を含むジカルボン酸成分と、をエステル化反応させる段階と、
エステル化反応が80%以上進んだ時点でリン系安定剤を添加する段階と、
エステル化反応生成物を重縮合反応させる段階と、
を含むポリエステル樹脂の製造方法により提供される。
【0032】
このようなポリエステル樹脂の製造方法により、亜鉛系化合物を含むエステル化反応触媒を使用し、エステル化反応の後期に、例えば、反応が80%以上進んだ時点で、反応液にリン系安定剤を添加し、エステル化反応の生成物を重縮合させると、高い耐熱性、難燃特性及び耐衝撃性などの物性を示し、優れた外観特性、高透明度、及び優れた成形特性を有するポリエステル樹脂が提供可能になる。
【0033】
テレフタル酸を含むジカルボン酸成分、シクロヘキサンジメタノール、イソソルビド、及びその他のジオール化合物に関する具体的な内容は上述した通りである。
亜鉛系触媒の具体例としては、亜鉛アセテート、亜鉛アセテートジハイドレート、又はこれらの混合物が挙げられ、リン系安定剤の具体例としては、リン酸、トリメチルホスフェート、トリエチルホスフェート、トリフェニルホスフェート、トリエチルホスホノアセテート、又はこれらの2以上の混合物が挙げられる。
【0034】
エステル化反応段階は、ジカルボン酸成分及びジオール成分を、0〜10.0kg/cm
2の圧力及び150〜300℃の温度で反応させることによって行われてもよい。エステル化反応条件は、製造されるポリエステルの具体的な特性、ジカルボン酸成分とグリコールのモル比、又は工程条件などに応じて適切に調節可能である。具体的には、エステル化反応条件の好ましい例として、0〜5.0kg/cm
2(但し0は除く)、より好ましくは0.1〜3.0kg/cm
2の圧力;200〜270℃、より好ましくは240〜260℃の温度が挙げられる。
【0035】
そして、エステル化反応は、バッチ(batch)式又は連続式で行われ、それぞれの原料は別途に投入されてもよいが、ジオール成分にジカルボン酸成分を混合したスラリー形態で投入することが好ましい。そして、常温で固形分のジオール成分は水又はエチレングリコールに溶解させた後、テレフタル酸などのジカルボン酸成分に混合してスラリーにしてもよい。あるいは、60℃以上でイソソルビドが溶融した後、テレフタル酸などのジカルボン酸成分とその他のジオール成分とを混合してスラリーにしてもよい。また、ジカルボン酸成分、イソソルビド、及びエチレングリコールなどの共重合ジオール成分が混合されたスラリーに水を追加的に投入することで、スラリーの流動性の増大にも寄与することができる。
【0036】
エステル化反応に参加するジカルボン酸成分とジオール成分のモル比は1:1.05〜1:3.0であってもよい。ジカルボン酸成分:ジオール成分のモル比が1.05未満である場合は、重合反応時に未反応ジカルボン酸成分が残留して樹脂の透明性が低下し、前記モル比が3.0を超える場合は、重合反応速度が低くなったり樹脂の生産性が低下することがある。
【0037】
エステル化反応生成物を重縮合(poly−condensation)反応させる段階は、ジカルボン酸成分及びジオール成分のエステル化反応生成物を、150〜300℃の温度及び600〜0.01mmHgの減圧条件で1〜24時間反応させる段階を含んでもよい。
【0038】
このような重縮合反応は、150〜300℃、好ましくは200〜290℃、より好ましくは260〜280℃の反応温度、及び600〜0.01mmHg、好ましくは200〜0.05mmHg、より好ましくは100〜0.1mmHgの減圧条件で行われてもよい。重縮合反応の減圧条件を適用することにより、重縮合反応の副産物であるグリコールを系外に除去することができる。重縮合反応が400〜0.01mmHgの減圧条件範囲を外れる場合は、副産物の除去が不十分となる。
【0039】
また、重縮合反応が150〜300℃の温度範囲外で起こる場合は、例えば重縮合反応が150℃未満で行われると、重縮合反応の副産物であるグリコールを効果的に系外に除去することができず、最終反応生成物の固有粘度が低くて、製造されるポリエステル樹脂の物性が低下し、また300℃を超える温度で反応が行われた場合は、製造されたポリエステル樹脂の外観が黄変(yellow)する可能性が高まる。そして、重縮合反応は、最終反応生成物の固有粘度が適切な水準に達するまでに必要な時間、例えば、平均滞留時間1〜24時間行われてもよい。
【0040】
一方、ポリエステル樹脂組成物の製造方法は、重縮合触媒を追加的に添加する段階を更に含んでもよい。このような重縮合触媒は、重縮合反応の開始前にエステル化反応又はエステル交換反応の生成物に添加してもよく、エステル化反応前にジオール成分及びジカルボン酸成分を含む混合スラリーに添加してもよいし、エステル化反応段階の途中に添加してもよい。
【0041】
重縮合触媒としては、チタン系化合物、ゲルマニウム系化合物、アンチモン系化合物、アルミニウム系化合物、スズ系化合物、又はこれらの混合物が用いられる。
チタン系化合物の例としては、テトラエチルチタネート、アセチルトリプロピルチタネート、テトラプロピルチタネート、テトラブチルチタネート、ポリブチルチタネート、2−エチルヘキシルチタネート、オクチレングリコールチタネート、ラクテートチタネート、トリエタノールアミンチタネート、アセチルアセトネートチタネート、エチルアセト酢酸エステルチタネート、イソステアリルチタネート、チタニウムジオキサイド、チタニウムジオキサイド/シリコンジオキサイド共重合体、及びチタニウムジオキサイド/ジルコニウムジオキサイド共重合体などを例示できる。
【0042】
そして、ゲルマニウム系化合物の例としては、ゲルマニウムジオキサイド(germanium dioxide、GeO
2)、ゲルマニウムテトラクロライド(germanium tetrachloride、GeCl
4)、ゲルマニウムエチレングリコキシド(germanium ethyleneglycoxide)、ゲルマニウムアセテート(germanium acetate)、これらを用いた共重合体、これらの混合物などが挙げられる。好ましくは、ゲルマニウムジオキサイドが用いられ、このようなゲルマニウムジオキサイドとしては、結晶性又は非結晶性が全て用いられ、グリコール可溶性も用いられる。
【0043】
また、前記一実施形態のオーバーヘッドコンソール用耐薬品性高分子樹脂組成物は、特定組成を有するポリエステル樹脂及び後述するポリカーボネートのほか、不飽和ニトリル−芳香族ビニル−アルキルアクリレートグラフト共重合体のほか、ポリカーボネート樹脂を含むことができるが、オーバーヘッドコンソール用耐薬品性高分子樹脂組成物は、機械的物性に優れたポリカーボネートを特定含有量含むことにより、衝撃強度、引張強度、伸び率のような機械的物性が向上し、優れた耐熱性を示すことができる。
【0044】
このようなポリカーボネート系高分子としては、ビスフェノール−Aを基本構成物質として製造されたポリカーボネート系高分子を多様に使用することができる。具体的には、製造される樹脂成形品の特性などを考慮して多様な分子量及び物性を有するポリカーボネートを格別な制限なく使用することができ、例えば、10,000〜100,000の重量平均分子量を有するポリカーボネートを使用することが好ましい。
【0045】
そして、一実施形態のオーバーヘッドコンソール用耐薬品性高分子樹脂組成物は、上述した特定組成を有するポリエステル樹脂及びポリカーボネートのほか、不飽和ニトリル−芳香族ビニル−アルキルアクリレートグラフト共重合体を含むことができる。不飽和ニトリル−芳香族ビニル−アルキルアクリレートグラフト共重合体は、ABS樹脂とは異なり、二重結合を有するブタジエン系ゴムを含まず、空気中の酸素やオゾン、紫外線などによって変色や物性の低下が生じないので、耐候性、耐光性、耐薬品性、耐熱性などに優れているため、屋外用電気/電子製品、自動車用外装部品、建築用材料など、日光に露出されることの多い屋外用外装材料への使用に適する。
【0046】
不飽和ニトリル−芳香族ビニル−アルキルアクリレートグラフト共重合体は、コア−シェルゴム(Core−Shell Rubber)形態で、コアは、衝撃向上のために主にアルキルアクリレートを用い、シェルは、マトリックス樹脂との着色性及び分散性を向上させるために不飽和ニトリルと芳香族ビニルなどを用いることが好ましい。特に、コア−シェルゴム形態は、平均粒子径が0.01〜0.5μmであり、グラフト率が5〜90%であり、コア(Core)のガラス転移温度が−20℃以下であり、シェル(Shell)のガラス転移温度が20℃以上であってもよい。
【0047】
不飽和ニトリル−芳香族ビニル−アルキルアクリレートグラフト共重合体において、不飽和ニトリルは、耐薬品性と光沢特性とを付与する役割を果たすことができ、このような不飽和ニトリルとして、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、エタクリロニトリル、フェニルアクリロニトリル、α−クロロアクリロニトリル、及びクロロアクリロニトリルからなる群より選択される1種以上であってもよい。
特に、不飽和ニトリル中でアクリロニトリルを使用すると、より優れた耐薬品性、高光沢性、高剛性を示しうるので好ましい。
【0048】
そして、不飽和ニトリル−芳香族ビニル−アルキルアクリレートグラフト共重合体は、芳香族ビニルを含むことによって、より優れた加工性、成形性を示すことができる。芳香族ビニルとして、好ましくは、スチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン、t−ブチルスチレン、ハロゲン置換スチレン、1,3−ジメチルスチレン、2,4−ジメチルスチレン、及びエチルスチレンからなる群より選択される1種以上であってもよい。
【0049】
また、不飽和ニトリル−芳香族ビニル−アルキルアクリレートグラフト共重合体は、アルキルアクリレートを含むが、アクリレート主鎖中の水素の解離エネルギーが約90kcal/molであって、300nm以下の波長の高エネルギーの光によってのみ解離する特性がある。このような高エネルギーの光は太陽光線中に存在しない光で、不飽和ニトリル−芳香族ビニル−アルキルアクリレートグラフト共重合体は、一般的な太陽光、UV下で解離しないので、既存のABS樹脂の最大の欠点とされていた耐候性を画期的に改善し、長時間にわたる屋外使用にも、樹脂の機械的物性が低下したり、外観が変化することを最少化することができる。
【0050】
このようなアルキルアクリレートとしては、メチルアクリレート、エチルアクリレート、プロピルアクリレート、及びブチルアクリレートからなる群より選択される1種以上が挙げられ、特に、ブチルアクリレートを用いた場合、一実施形態において示すように高分子樹脂組成物がブチル基の柔軟性に起因するより低いガラス転移温度を有して、耐衝撃性により優れた効果を示すことができる。
【0051】
一方、前記一実施形態の高分子樹脂組成物において、不飽和ニトリル−芳香族ビニル−アルキルアクリレートグラフト共重合体は、アクリロニトリル−スチレン−ブチルアクリレート(ASA)であってもよい。アクリロニトリル−スチレン−ブチルアクリレートは、特に上述したように、主鎖に二重結合を有するブタジエンゴムを含まず、ABS樹脂と同等水準以上の成形加工性、耐薬品性、耐衝撃性などの特性を有しながらも、空気中の酸素やオゾン、紫外線などによって変色や物性の低下が生じることなく、屋外でもより優れた機械的物性及び耐候性を示すことができる。
【0052】
一方、前記一実施形態の高分子樹脂組成物において、ポリエステル樹脂、ポリカーボネート、及び不飽和ニトリル−芳香族ビニル−アルキルアクリレートグラフト共重合体の含有量はそれぞれ、約20〜40重量%、50〜70重量%、及び10〜30重量%であってもよい。高分子樹脂組成物において、ポリエステル樹脂の含有量が多すぎる場合は、製造コストが上昇し、流動性が低くなって加工性が低下し、不飽和ニトリル−芳香族ビニル−アルキルアクリレートグラフト共重合体の含有量が多すぎる場合は、加工性が低下しうる。より優れた機械的物性及び耐候性を確保するためには、ポリエステル樹脂及び不飽和ニトリル−芳香族ビニル−アルキルアクリレートグラフト共重合体を上述した重量%で含むことが好ましい。
【0053】
このような前記一実施形態の高分子樹脂組成物は、ASTM D4587−05に基づいて、促進耐候性試験機を用いて測定したΔEが1.0以下であり、好ましくは0.5以下であってよい。前記ΔE値は耐候性評価指数であって、高分子樹脂組成物は、ΔEが1.0以下の低い値を有する場合は、長時間の屋外露出の際にも外観的に変色現象が少なく、機械的物性も大きな変化がなく初期の物性を維持する特徴を示し、より優れた耐候性を示すと評価することができるが、ΔEが高い値を有する場合は、長時間の屋外露出の際に外観の変色現象が発生して外観の問題を生じ、機械的物性も低下して製品の信頼性に問題をもたらしかねず、屋外に長時間露出する用途に使用するのは好ましくないことがある。
【0054】
そして、前記一実施形態のオーバーヘッドコンソール用耐薬品性高分子樹脂組成物は、ポリエステル樹脂、ポリカーボネート、及び不飽和ニトリル−芳香族ビニル−アルキルアクリレートグラフト共重合体の合計100重量部に対して、0.1〜10重量部の耐候性添加剤を更に含むことができる。耐候性添加剤は、UVA、UVB、及びUVC領域でUVを吸収する特徴を有する化合物で、これを含む高分子樹脂組成物に耐候性の特性を付与することができる。
【0055】
具体的には、前記耐候性添加剤は、Benzophenone系化合物、Benzotriazole系化合物、Bezoxazine系化合物、Malonate系化合物、Triazine系化合物、及びHALS系化合物からなる群より選択される1種以上が挙げられ、例えば、Benzophenone、2−(2H−benzotriazol−2−yl)−p−cresol、2,2’−Methylene−bis(6−(2H−benzotriazol−2−yl)−4−(1,1,3,3−tetramethylbutyl))phenol、2,2’−(1,4−Phenylene)−bis−(4H−3,1−benzoxazin−4−one)、Tetra−ethyl−2,2’−(1,4−phenylenedimethylidene)−bismalonate、2−(H−Benzotriazol−2−yl)−4,6−bis(1−methyl−1−phenylethyl)phenol、2−Hydroxyphenyl−s−triazine derivative、2−(4,6−Diphenyl−1,3,5−triazin−2−yl)−5−hexyloxyphenol、Alkoxyamine hindered amine stabilizerなどの化合物が用いられる。
【0056】
そして、オーバーヘッドコンソール用耐薬品性高分子樹脂組成物は、不飽和ニトリル−芳香族ビニル−グリシジルメタクリレート系相溶化剤、不飽和ニトリル−芳香族ビニル−無水マレイン酸系相溶化剤、飽和エチレン−アルキルアクリレート−グリシジルメタクリレート系相溶化剤、及びカルボジイミド系耐加水分解剤からなる群より選択される1種以上を更に含んでもよい。
【0057】
ここで、不飽和ニトリル−芳香族ビニル−グリシジルメタクリレート系相溶化剤は、ポリエステル樹脂、ポリカーボネート、及び不飽和ニトリル−芳香族ビニル−アルキルアクリレートグラフト共重合体の合計100重量部に対して、15重量部以下、不飽和ニトリル−芳香族ビニル−無水マレイン酸系相溶化剤は15重量部以下、飽和エチレン−アルキルアクリレート−グリシジルメタクリレート系相溶化剤は15重量部以下、及びカルボジイミド系耐加水分解剤は10重量部以下で含まれてもよい。
【0058】
アルキルアクリレートは、メチルアクリレート、エチルアクリレート、プロピルアクリレート、イソプロピルアクリレート、ブチルアクリレート、ヘキシルアクリレート、オクチルアクリレート、及び2−エチルヘキシルアクリレートからなる群より選択される1種以上であってもよい。
【0059】
また、不飽和ニトリル−芳香族ビニル−グリシジルメタクリレート系相溶化剤は、ガラス転移温度が20〜200℃であり、重量平均分子量が200〜300,000であり、選択的に、芳香族ビニル−グリシジルメタクリレートで代替してもよい。
ここで、不飽和ニトリル−芳香族ビニル−無水マレイン酸系相溶化剤は、ガラス転移温度が20〜200℃であり、重量平均分子量は200〜300,000であってもよく、飽和エチレン−アルキルアクリレート−グリシジルメタクリレート系相溶化剤は、ガラス転移温度が−150〜200℃であり、重量平均分子量が200〜300,000であってもよい。
【0060】
また、カルボジイミド系耐加水分解剤は、重量平均分子量が50〜300,000であり、下記化学式4又は化学式5で表されてもよい。
【化4】
[化学式4]において、R
1及びR
2はそれぞれ独立して、水素原子、炭素数1〜20のアルキル基、又は炭素数6〜36のアリール基である。
【0061】
【化5】
[化学式5]において、Rは炭素数1〜20のアルキル基、又は炭素数6〜36のアリール基であり、nは2〜30,000の整数であって平均重合度を表す。
【0062】
また、前記一実施形態のオーバーヘッドコンソール用耐薬品性高分子樹脂組成物は、染料、顔料、衝撃補強剤、充填剤、安定剤、滑剤、酸化防止剤、抗菌剤、離型剤、及びこれらの混合物からなる群より選択された添加剤を更に含んでもよい。
【0063】
そして、酸化防止剤としては、例えば、フェノール系一次酸化防止剤、ホスファイト系二次酸化防止剤、チオエステル系酸化防止剤などが用いられる。この時、フェノール系一次酸化防止剤は、重量平均分子量が50〜300,000であってもよく、ホスファイト系酸化防止剤は、例えば、下記化学式6〜8からなる群より選択されてもよいし、チオエステル系酸化防止剤は、下記化学式9又は化学式10で表される化合物であってもよい。
【0064】
【化6】
[化学式6]において、R
1及びR
2はそれぞれ独立して、炭素数1〜40の置換もしくは非置換のアルキル基、又は炭素数6〜40の置換もしくは非置換のアリール基である。
【0065】
【化7】
[化学式7]において、R
1及びR
2はそれぞれ独立して、炭素数1〜40の置換もしくは非置換のアルキル基、又は炭素数6〜40の置換もしくは非置換のアリール基であり、nは1以上の整数であって置換された繰り返し単位を表す。
【0066】
【化8】
[化学式8]において、R
1、R
2、R
3及びR
4はそれぞれ独立して、炭素数1〜40の置換もしくは非置換のアルキル基、又は炭素数6〜40の置換もしくは非置換のアリール基である。
【0067】
【化9】
【化10】
[化学式9]及び[化学式10]において、R
3及びR
4はそれぞれ独立して、炭素数1〜40の置換もしくは非置換のアルキル基、又は炭素数6〜40の置換もしくは非置換のアリール基である。
【0068】
また、滑剤は、金属ステアレート系滑剤、アミド系滑剤、パラフィン系滑剤、及びエステル系滑剤からなる群より選択された1種以上であってもよい。
【0069】
発明を下記実施例でより詳細に説明する。但し、下記実施例は本発明を例示するものに過ぎず、本発明の内容が下記実施例によって限定されるものではない。
【0070】
<実施例及び比較例>高分子樹脂組成物の製造
〔実施例1〕
二軸混練押出機(内径40mm、L/D=44)を用いて、テレフタル酸−イソソルビド−1,4−シクロヘキサンジ
メタノール−エチレングリコール共重合体ポリエステル(Tg:110℃、重量平均分子量:5万)40重量%と、ポリカーボネート50重量%と、アクリロニトリル−スチレン−ブチルアクリレートグラフト共重合体10重量%と、からなる樹脂100重量%に対して、
アクリロニトリル−スチレン−グリシジルメタクリレート3重量%と、Benzotriazol系耐候性添加剤1.0重量%と、フェノール系一次酸化安定剤とホスファイト系二次酸化安定剤と、のそれぞれ0.2重量%と、を添加し、均一に混練押出を進行させてペレットを製造した。
【0071】
ここで、テレフタル酸−イソソルビド−1,4−シクロヘキサンジ
メタノール−エチレングリコール共重合体ポリエステルは、韓国エスケーケミカル社の高衝撃の環境に優しい樹脂のエコゼン(ECOZEN)を使用し、ポリカーボネートは、韓国Samyang社の3025PJを使用し、アクリロニトリル−スチレン−ブチルアクリレートグラフト共重合体は、ドイツスチロルーション社のコア−シェルゴム(Core−Shell Rubber)形態のグラフトASA製品のVLEを使用し、アクリロニトリル−スチレン−グリシジルメタクリレートは、中国SUNNY FC社のSAG−005を使用し、Benzotriazol系耐候性添加剤は、ドイツBASF社のTinuvin234を使用し、フェノール系一次酸化安定剤は、日本ADEKA社のAO−60を使用し、ホスファイト系二次酸化安定剤は、米国DOVER社のS−9228製品を使用した。
【0072】
〔実施例2〕
二軸混練押出機(内径40mm、L/D=44)を用いて、テレフタル酸−イソソルビド−1,4−シクロヘキサンジ
メタノール−エチレングリコール共重合体ポリエステル(Tg:110℃、重量平均分子量:5万)30重量%と、ポリカーボネート60重量%と、アクリロニトリル−スチレン−ブチルアクリレートグラフト共重合体10重量%と、からなる樹脂100重量%に対して、
アクリロニトリル−スチレン−グリシジルメタクリレート3重量%と、Benzotriazol系耐候性添加剤1.0重量%と、フェノール系一次酸化安定剤、ホスファイト系二次酸化安定剤をそれぞれ0.2重量%と、を添加し、均一に混練押出を進行させてペレットを製造した。
【0073】
ここで、テレフタル酸−イソソルビド−1,4−シクロヘキサンジ
メタノール−エチレングリコール共重合体ポリエステルは、韓国エスケーケミカル社の高衝撃の環境に優しい樹脂のエコゼン(ECOZEN)を使用し、ポリカーボネートは、韓国Samyang社の3022PJを使用し、アクリロニトリル−スチレン−ブチルアクリレートグラフト共重合体は、ドイツスチロルーション社のコア−シェルゴム(Core−Shell Rubber)形態のグラフトASA製品のVLEを使用し、アクリロニトリル−スチレン−グリシジルメタクリレートは、中国SUNNY FC社のSAG−005を使用し、Benzotriazol系耐候性添加剤は、ドイツBASF社のTinuvin360を使用し、フェノール系一次酸化安定剤は、日本ADEKA社のAO−60を使用し、ホスファイト系二次酸化安定剤は、米国DOVER社のS−9228製品を使用した。
【0074】
〔実施例3〕
二軸混練押出機(内径40mm、L/D=44)を用いて、テレフタル酸−イソソルビド−1,4−シクロヘキサンジ
メタノール−エチレングリコール共重合体ポリエステル(Tg:110℃、重量平均分子量:5万)20重量%と、ポリカーボネート60重量%と、アクリロニトリル−スチレン−ブチルアクリレートグラフト共重合体20重量%と、からなる樹脂100重量%に対して、
アクリロニトリル−スチレン−グリシジルメタクリレート3重量%と、Triazine系耐候性添加剤1.0重量%と、フェノール系一次酸化安定剤、ホスファイト系二次酸化安定剤をそれぞれ0.2重量%と、添加し、均一に混練押出を進行させてペレットを製造した。
【0075】
ここで、テレフタル酸−イソソルビド−1,4−シクロヘキサンジ
メタノール−エチレングリコール共重合体ポリエステルは、韓国エスケーケミカル社の高衝撃の環境に優しい樹脂のエコゼン(ECOZEN)を使用し、ポリカーボネートは、韓国Samyang社の3025PJを使用し、アクリロニトリル−スチレン−ブチルアクリレートグラフト共重合体は、ドイツスチロルーション社のコア−シェルゴム(Core−Shell Rubber)形態のグラフトASA製品のVLEを使用し、アクリロニトリル−スチレン−グリシジルメタクリレートは、中国SUNNY FC社のSAG−005を使用し、Triazine系耐候性添加剤は、ドイツBASF社のTinuvin1577を使用し、フェノール系一次酸化安定剤は、日本ADEKA社のAO−60を使用し、ホスファイト系二次酸化安定剤は、スイスClariant社のIgarfos168製品を使用した。
【0076】
比較例1
アクリロニトリル−スチレン−ブチルアクリレートグラフト共重合体10重量%の代わりに、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン樹脂(韓国Kumho石油化学社HR−181)10重量%を使用した点を除いては、実施例1と同様の方法で高分子樹脂組成物を製造した。
【0077】
比較例2
テレフタル酸−イソソルビド−1,4−シクロヘキサンジオール−エチレングリコール共重合体ポリエステルを含まず、ポリカーボネート樹脂(韓国Samyang社3022PJ)50重量%、アクリロニトリル−スチレン−ブチルアクリレートグラフト共重合体(ドイツスチロルーションVLE)20重量%、アクリロニトリル−スチレン共重合体(韓国Kumho石油化学社SAN−326)30重量%を使用した点を除いては、実施例1と同様の方法で高分子樹脂組成物を製造した。
【0078】
比較例3
アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体(ABS;韓国Kumho石油化学社HR−181)及びアクリロニトリル−スチレン共重合体(韓国Kumho石油化学社SAN−326)100重量%に対して、Benzotriazole系化合物及びHALS系化合物の混合製品(Clariant PR−31)を0.6重量%添加し、均一に混練押出を進行させてペレットを製造した。
【0079】
<実験例:高分子樹脂組成物から製造された成形品の物性測定>
前記実施例1〜3、及び比較例1〜3により製造されたペレットを、射出機を用いて射出温度250℃で同一に射出した後、射出された試験片を、23±2℃、50±5%相対湿度の条件下で状態調節をし、下記のように機械的物性を測定した。測定結果を下記表1に示した。
【0080】
実験例1:衝撃強度の測定
ASTM D256に基づいて測定用試験片を作り、アイゾッド衝撃機(Impact Tester、Toyoseiki)を用いて、衝撃強度値を測定した。
【0081】
実験例2:引張特性の測定
ASTM D638に基づいて測定用試験片を作り、万能材料試験機(Universal Testing Machine、Zwick Roell Z010)を用いて、引張強度、伸び率を測定した。
【0082】
実験例3:屈曲特性の測定
ASTM D790に基づいて測定用試験片を作り、万能材料試験機(Universal TestingM achine、Zwick Roell Z010)を用いて、屈曲強度、屈曲弾性率を測定した。
【0083】
実験例4:耐熱性の測定
ASTM D648に基づいて測定用試験片を作り、耐熱度試験機(HDT Tester、Toyoseiki)を用いて、耐熱性を測定した。
【0084】
実験例5:耐候性の測定
ASTM D4587−05に基づいて測定用試験片を作り、促進耐候性試験機(Accelerated Weathering Tester、Q−LAB)を用いて、実験前の標準試験片対比のDelta Eを測定した。
【0085】
実験例6:耐薬品性の測定
前記実施例1〜3、及び比較例1〜3により製造されたペレットを、射出機を用いて射出温度250℃で同一に射出した後、射出された引張強度試験片を、23±2℃、50±5%相対湿度の条件下で24時間状態調節をし、下記のような方法に準じて評価を実施した。
(1)耐薬品性試験治具を臨界変形量1.5%に作製して、引張試験片を試験治具に固定させた。
(2)芳香剤製品を引張試験片に1分間塗布した後、23±2℃で72時間放置した。
(3)23±2℃で72時間経過後、引張試験片を試験治具から除去した後、23±2℃で約1〜2時間更に放置した。
(4)前記のように約1〜2時間放置した後、芳香剤が塗布されていたそれぞれの引張試験片の表面を、光学顕微鏡を用いて亀裂(Crack)の幅を測定して、クラック又は破断の有/無で耐薬品性を評価した。
【0087】
前記測定結果から明らかなように、実施例の高分子樹脂組成物は、比較例に比べて、耐熱性、耐衝撃性、引張特性などに優れていることを確認することができる。特に、このような高分子樹脂組成物は、優れた機械的物性を示しながらも、熱、UV、空気などの外部環境の変化に対する抵抗性が強く、各種洗浄剤、車両用芳香剤などの日常生活のケミカルによる耐薬品性に優れているので、自動車内装材、家電製品などに汎用で使用可能であり、特に、オーバーヘッドコンソール用材料への使用に適する。
【0088】
以上、本発明の内容の特定部分を詳細に記述したが、当業界における通常の知識を有する者にとって、このような具体的な記述は単に好ましい実施形態に過ぎず、これによって本発明の範囲が制限されるものではない点は自明であろう。従って、本発明の実質的な範囲は、添付した請求項とそれらの等価物によって定義される。