(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
少なくとも2つのピーク波長を有する第1光を出力する第1光源及び前記2つのピーク波長と異なるピーク波長を含む第2光を出力する第2光源を含むバックライトユニットと、
前記第1光及び前記第2光を受けて入力映像データに対応する映像を表示する表示パネルと、
前記入力映像データに基づいて既設定されたディミング領域のカラー情報を分析し、前記カラー情報にしたがって前記既設定されたディミング領域の各々の目標輝度に対する前記第1光源及び前記第2光源の寄与度を調節する光源駆動部と、を含み、
前記第2光の有色光に対応するカラーディミング領域が存在しない場合、前記光源駆動部により、画面全体の輝度ディミングが実施され、
前記第2光の有色光に対応するカラーディミング領域が存在する場合、前記光源駆動部により、前記第2光の有色光に対応するカラーディミング領域に対しては、カラーディミングと輝度ディミングとが実施され、このカラーディミング領域に対応しない領域に対しては、輝度ディミングのみが実施されることを特徴とする表示装置。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、添付した図面を参照して本発明の望ましい実施形態をより詳細に説明する。
【0013】
上述した本発明が解決しようとする課題、課題解決手段、及び効果は、添付された図面と関連された実施形態を通じて容易に理解できる。各図面は明確な説明のために一部が簡略されるか、或いは誇張に表現されている。各図面の構成要素に参照番号を付加することにおいて、同一の構成要素に対してはたとえ他の図面上に表示されても可能である同一の符号を有するように示されていることを有意しなければならない。また、本発明を説明することにおいて、関連された公知の構成又は機能に対する具体的な説明が本発明の要旨を曇り得ることと判断される場合にはその詳細な説明は省略する。
【0014】
図1は、本発明の一実施形態による表示装置のブロック図である。
【0015】
図1を参照すれば、本発明の一実施形態による表示装置600は、映像を表示する表示パネル400、表示パネル400を駆動するパネル駆動部、表示パネル400に光を供給するバックライトユニット500、及びバックライトユニット500を駆動させる光源駆動部550を含む。パネル駆動部は、ゲート駆動部200及びデータ駆動部300、ゲート駆動部200とデータ駆動部300の駆動を制御するタイミングコントローラ100を含む。
【0016】
表示パネル400は、多数のゲートラインGL1〜GLn、多数のデータラインDL1〜DLm及び多数の画素PXを含む。多数のゲートラインGL1〜GLnは、行方向に延長され、互いに概ね並行に列方向に配列される。多数のデータラインDL1〜DLmは、列方向に延長され、互いに概ね並行に行方向に配列される。
【0017】
多数の画素PXの各々は、第1乃至第3サブ画素PX1、PX2、PX3を含み、第1乃至第3サブ画素PX1、PX2、PX3の各々は、薄膜トランジスタ(図示せず)及び液晶キャパシター(図示せず)を含む。第1乃至第3サブ画素PX1、PX2、PX3の各々は、レッド、グリーン、及びブルーカラーを表現する。
図1では、各画素PXが3つのサブ画素で構成された構造を図示したが、各画素PXは、2つ、4つ又は、それ以上のサブ画素で構成されてもよい。また、第1乃至第3サブ画素PX1、PX2、PX3が表現するカラーは、レッド、グリーン、及びブルーカラーに限定されず、第1乃至第3サブ画素PX1、PX2、PX3は、レッド、グリーン、及びブルーカラー以外の他のカラーを表現してもよい。即ち、第1、第2、及び第3サブ画素PX1、PX2、PX3は、多様な他のカラーを表現してもよい。
【0018】
タイミングコントローラ100は、表示装置600の外部からRGB映像信号RGB及び多数の制御信号CSを受信する。タイミングコントローラ100は、データ駆動部300とのインターフェイス仕様に合うようにRGB映像信号RGBを変換し、変換されたRGB映像信号RGB’をデータ駆動部300に提供する。また、タイミングコントローラ100は、多数の制御信号CSに基づいてデータ制御信号D−CS(例えば、出力開始信号、水平開始信号等)及びゲート制御信号G−CS(例えば、垂直開始信号、垂直クロック信号、及び垂直クロックバー信号)を生成する。データ制御信号D−CSは、データ駆動部300に提供され、ゲート制御信号G−CSは、ゲート駆動部200に提供される。
【0019】
ゲート駆動部200は、タイミングコントローラ100から提供されるゲート制御信号G−CSに応答してゲート信号を順次的に出力する。したがって、多数の画素PXは、ゲート信号によって行単位で順次的にスキャニングされる。
【0020】
データ駆動部300は、タイミングコントローラ100から提供されるデータ制御信号D−CSに応答してRGB映像信号RGB’をデータ電圧に変換して出力する。出力されたデータ電圧は、表示パネル400に印加される。
【0021】
したがって、各画素PXは、ゲート信号によってターンオンされ、ターンオンされた画素PXは、データ駆動部300から該当データ電圧を受信して所望の階調の映像を表示する。
【0022】
図1に図示されたように、バックライトユニット500は、表示パネル400の背面に位置して、表示パネル400の後方で光を供給する。本発明の一例として、バックライトユニット500は、少なくとも2つのピーク波長を有する第1光を出力する第1光源及び前述の2つのピーク波長と異なるピーク波長を有する第2光を出力する第2光源を含む。
【0023】
バックライトユニット500の構成に対しては、以後
図3及び
図5を参照して具体的に説明する。
【0024】
図2を参照すれば、表示パネル400は、複数のディミング領域D1_1〜Dn_4に区分される。表示パネル400は、ディミング領域D1_1〜Dn_4が互に異なる2つの方向を基準に分割された2次元のディミング構造を有する。本発明の一例として、ディミング領域D1_1〜Dn_4は、表示パネル400に4×nの行列構造に形成される。説明の便宜のために、
図2では、ディミング領域D1_1〜Dn_4が4行の構造に配置された構造を図示したが、これに限定されない。即ち、ディミング領域は、他の個数の行の構造に配置され得る。
【0025】
バックライトユニット500は、ディミング領域D1_1〜Dn_4に一対一で対応して配置される多数の光源ブロックB1_1〜Bn_4を含む。光源ブロックB1_1〜Bn_4の各々は、対応するディミング領域に第1及び第2光を供給する。具体的には、
図2に示すように、第1光源ブロックB1_1〜B1_4は、それぞれディミング領域D1_1〜Dn_4に対応している。同様に、第2光源ブロックB2_1〜B2_4は、それぞれディミング領域D2_1〜D2_4に対応している。同様に、第n光源ブロックBn_1〜Bn_4は、それぞれディミング領域Dn_1〜Dn_4に対応している。
【0026】
図3は、
図1に図示されたバックライトユニットの一例を示した平面図であり、
図4は、
図3に図示された第1駆動ブロックの拡大平面図であり、
図5は、
図4を切断線I−I’及びII−II’に沿って切断した断面図である。
【0027】
図3及び
図4を参照すれば、バックライトユニット500は、ベース基板510、ベース基板510上に一方向に配列された第1乃至第n回路バーCB1〜CBn、及び第1乃至第n回路バーCB1〜CBnの各々に実装される複数の第1光源W1〜W2nと複数の第2光源C1〜C2nを含む。第1光源W1〜W2n及び第2光源C1〜C2nは、第1及び第n光源ブロックB1_1〜Bn_4に分離されて配置される。
【0028】
具体的に、本発明の一例として第1及び第n光源ブロックB1_1〜Bn_4の各々には、2つの光源グループが配置され、各光源グループには、1つの第1光源及び1つの第2光源が配置される。各光源ブロックに配置される光源グループの個数は、2つに限定されないが、各光源グループには、少なくとも1つの第1光源と少なくとも1つの第2光源とが配置される。
【0029】
図3では、第1光源W1、W2、第2光源C1、C2の一部について、符号番号を付している。具体的には、例えば
図3、
図4によると、第1光源ブロックB1_1には、第1光源W1(より詳細にはW11_1)及びW2(より詳細にはW21_1)が配置され、第2光源C1(より詳細にはC11_1)及びC2(より詳細にはC21_1)が配置される。同様に、第1光源ブロックB1_2には、第1光源W1(より詳細にはW11_2)及びW2(より詳細にはW21_2)が配置され、第2光源C1(より詳細にはC11_2)及びC2(より詳細にはC21_2)が配置される。
【0030】
また、第1光源ブロックB1_1〜B1_4の次の列の第2光源ブロックB2_1には、第1光源W1(より詳細にはW12_1)及びW2(より詳細にはW22_1)が配置され、第2光源C1(より詳細にはC12_1)及びC2(より詳細にはC22_1)が配置される。同様に、第2光源ブロックB2_2には、第1光源W1(より詳細にはW12_2)及びW2(より詳細にはW22_2)が配置され、第2光源C1(より詳細にはC12_2)及びC2(より詳細にはC22_2)が配置される。
【0031】
また、第n光源ブロックBn_1には、第1光源W1(より詳細にはW1n_1)及びW2(より詳細にはW2n_1)が配置され、第2光源C1(より詳細にはC1n_1)及びC2(より詳細にはC2n_1)が配置される。同様に、第n光源ブロックBn_2には、第1光源W1(より詳細にはW1n_2)及びW2(より詳細にはW2n_2)が配置され、第2光源C1(より詳細にはC1n_2)及びC2(より詳細にはC2n_2)が配置される。
【0032】
その他の光源の第1光源W1、W2、第2光源C1、C2の配置は、同様であるので説明を省略する。
【0033】
以下、
図4及び
図5では、第1光源W1〜W2nが白色光を第1光として出力するホワイト光源であり、第2光源C1〜C2nがシアン光を第2光として出力するシアン光源である場合を一例として説明する。
【0034】
図4に図示されたように、第1光源ブロックB1_1は、第1及び第2光源グループG1、G2を含み、第1光源グループG1は、第1ホワイト光源W1及び第1シアン光源C1で構成される。第2光源グループG2は、第2ホワイト光源W2及び第2シアン光源Cnで構成される。第1光源グループG1と第2光源グループG2は、互いに同一の構造を有するので、以下では、第1光源グループG1の構造に対して具体的に説明し、第2光源グループG2に対する説明は、省略する。
【0035】
図5を参照すれば、第1光源グループG1で、第1ホワイト光源W1は、第1発光ダイオード(以下、LED)チップB_LED1、第1カバー部CP1、第1及び第2蛍光体FR、FGを含む。
【0036】
第1LEDチップB_LED1は、第1回路バーCB1上に実装され、青色光を出力するブルーLEDチップである。以下、第1LEDチップB_LED1を第1ブルーLEDチップと称する。第1カバー部CP1は、広い指向角を確保できるように半球形のレンズ形状に形成され、第1ブルーLEDチップB_LED1をカバーする。第1カバー部CP1は、シリコン樹脂又はエポキシ樹脂等から形成され得る。第1及び第2蛍光体FR、FGは、第1カバー部CP1内に混合されて具備され得る。第1蛍光体FRは、青色光によって励起されて赤色光を発光する赤色蛍光体であり、第2蛍光体FGは、青色光によって励起されて緑色を発光する緑色蛍光体である。
【0037】
本発明の一例として、青色光は、430nm乃至460nmの波長帯域でピーク波長を有する。青色光によって励起された緑色光は、520nm乃至550nmの波長帯域でピーク波長を有し、青色光によって励起された赤色光は、630nm乃至660nmの波長帯域でピーク波長を有する。したがって、青色光と共に励起された赤色光及び緑色光の混合から得られた白色光である第1光は、3つのピーク波長を有する。
【0038】
第1シアン光源C1は、第2LEDチップB_LED2、第2カバー部CP2、及び第3蛍光体FCを含む。第2LEDチップB_LED2は、第1回路バーCB1上に実装され、青色光を出力するブルーLEDチップである。以下、第2LEDチップB_LED2を第2ブルーLEDチップと称する。第2カバー部CP2もやはり、半球形のレンズ形状に形成され、第2ブルーLEDチップB_LED2をカバーする。第3蛍光体FCは、第2カバー部CP2内の空間に形成される。第3蛍光体FCは、青色光によって励起されてシアン色光を発光するシアン蛍光体である。
【0039】
本発明の一例として、青色光は、430nm乃至460nmの波長帯域でピーク波長を有する。青色光によって励起されたシアン色光は、大略490nm乃至510nmの波長帯域でピーク波長を有する。したがって、青色光と共に励起されたシアン色光の混合から得られた第2光は、2つのピーク波長を有する。
【0040】
図6Aは、第1ホワイト光源から出力される第1光のスペクトルを示した波形図であり、
図6Bは、第1シアン光源から出力される第2光のスペクトルを示した波形図である。
【0041】
図6Aを参照すれば、第1ホワイト光源W1が第1ブルーLEDチップB_LED1と赤色及び緑色蛍光体FR、FGとを含む場合、第1光は、赤色、緑色、青色の波長領域に各々位置する3つのピーク波長を有する。
【0042】
以下、青色の波長領域に位置する発光ピーク波長を第1ピーク波長P
B、緑色の波長領域に位置する発光ピーク波長を第2ピーク波長P
G及び赤色の波長領域に位置する発光ピーク波長を第3ピーク波長P
Rとして定義する。第1ホワイト光源W1から出力された第1光は、すべての波長領域で均一な発光強度を有しない。特に、第1ピーク波長P
Bと第2ピーク波長P
Gとの間、及び第2ピーク波長P
Gと第3ピーク波長P
Rとの間では、第1光の発光強度が特に低い波長領域が存在する。
【0043】
第2光は、第1光の発光強度が低い波長領域、例えばシアン波長領域でピーク波長を有する。第1シアン光源C1が第2ブルーLEDチップB_LED2を含む場合、第2光は、シアン波長領域に位置する第4ピーク波長P
Cだけでなく、青色の波長領域に位置する第1ピーク波長P
Bをさらに含む。第4ピーク波長P
Cは、例えば490nm乃至510nmの波長帯域に位置する。
【0044】
図7は、
図1に図示された光源駆動部の内部ブロック図である。
【0045】
図7を参照すれば、光源駆動部550は、各光源ブロックB1_1〜Bn_4が対応するディミング領域に第1及び第2光を供給する場合において、第1及び第2光源のオン/オフを制御する。光源駆動部550は、第1及び第2光源のターンオンの時、輝度を調節して、対応するディミング領域に供給される第1及び第2光の輝度及び寄与度を制御する。
【0046】
光源駆動部550は、カラー情報分析部551、カラーディミング領域設定部553、全体輝度ディミング制御部555、寄与度調節部557、及び部分輝度ディミング制御部559を含む。
【0047】
カラー情報分析部551は、タイミングコントローラ100から入力映像データRGBを受信し、入力映像データRGBに基づいて既設定されたディミング領域D1_1〜Dn_4の各々のカラー情報を分析する。カラー情報分析部551は、例えば各ディミング領域D1_1〜Dn_4の波長の強度を分析し、強度に応じて各ディミング領域の色を特定する。
【0048】
カラーディミング領域設定部553は、カラー情報分析部551から分析結果を受信し、分析結果にしたがって多数のディミング領域D1_1〜Dn_4の内、カラーディミングを実施するカラーディミング領域を設定する。
【0049】
本発明の一実施形態によれば、表示装置600は、シアンカラーだけに対してカラーディミングを実施する。したがって、分析結果に基づいて、シアンカラーが表示される領域を検出した後、検出された領域に対応するディミング領域をカラーディミング領域に設定する。
【0050】
即ち、カラーディミング領域設定部553は、映像にシアンカラー領域が存在するか否かを判別し、シアンカラー領域が存在すれば(Yesの場合)、カラーディミングと輝度ディミングを共に実施できるようにバックライトユニット500を制御する。仮に、判別の結果、シアンカラー領域が存在しなければ(Noの場合)、カラーディミングは実施しないで単なる輝度ディミングだけを実施するようにバックライトユニット500を制御する。
【0051】
全体輝度ディミング制御部555は、シアンカラー領域が存在しない場合に動作して、全体の輝度ディミングL_Dim_totを出力して、全体の輝度ディミングを実施する。全体の輝度ディミングL_Dim_totによって、バックライトユニット500の第1光源を利用してディミング領域D1_1〜Dn_4の各々に対応する光源ブロックの輝度が調節される。この場合、ディミング領域D1_1〜Dn_4の全体に対して輝度ディミングが実施される。
【0052】
一方、映像にシアンカラー領域が存在する場合、シアンカラー領域が対応するディミング領域に対しては、カラーディミングと輝度ディミングを同時に実施し、シアンカラー領域に対応しないディミング領域に対しては、部分輝度ディミングL_Dim_PAを出力して、部分輝度ディミングを実施する。
【0053】
部分輝度ディミング制御部559は、部分輝度ディミングL_Dim_PAに基づいて、シアンカラー領域ではないディミング領域の各々に対応する光源ブロックの輝度を調節する。
【0054】
寄与度調節部557は、シアンカラー領域が位置するディミング領域に対応する光源ブロックの第2光源(即ちシアン光源)を利用してカラーディミングC_Dimを実施する。カラーディミングC_Dimは、シアンディミングである。カラーディミングC_Dimを出力してカラーディミングを実施する場合、カラーディミング領域に対応して第2光源をターンオンさせてシアン光の寄与度を増加させる。この場合、カラーディミング領域で第1光源の輝度を調節して白色光の寄与度を減少させる。カラーディミング領域の目標輝度に対する第1及び第2光源の寄与度を調節してカラーディミングC_Dimに基づいたカラーディミングを実施する。したがって、カラーディミング領域と輝度ディミング領域との間に輝度差が肉眼で視認されないようにする。
【0055】
図8は、本発明にしたがう色再現の範囲を示した図面である。
図8で第1グラフA1は、デジタルシネマ色DICの標準にしたがう色再現の範囲を示し、第2グラフA2は、UHD色標準にしたがう色再現の範囲を示し、第3グラフA3は、本発明にしたがう色再現の範囲を示す。
図8に図示されたドットは、物体色の範囲を示し、物体色は、反射又は透過に対してその物体が有するスペクトルの特性によって決定される。
【0056】
図8に図示されたように、UHD色標準は、DIC標準より拡張された色再現の範囲を有し、特にマゼンタ、イエローよりシアン波長領域がDIC標準より大きく拡張されて現れた。
【0057】
本発明によって、バックライトユニット500にシアン光源を採用してシアンカラーディミングを実施すれば、DIC標準に比べてシアン波長領域の色域が拡張される。
【0058】
図3乃至
図8では、シアン波長領域の色再現の範囲を拡張させることを一例として図示したが、これと類似の方式で、マゼンタ波長領域及びイエロー波長領域の色再現の範囲を拡張させることができる。
【0059】
また、
図5に図示されたように、第1ホワイト光源W1及び第1シアン光源C1の各々は、互いに同様にブルーLEDチップを使用してもよい。ブルーLEDチップは、レッド及びグリーンLEDチップに比べて時間経過に伴う色特性の変化が相対的に少なく現れて、製造原価が低い。また、第1ホワイト光源W1と第1シアン光源C1とで同一のブルーLEDチップを使用すると、二つの光源の間に時間によって色特性の偏差が増加することを防止することができる。結果的に、本実施形態によれば、色再現の範囲を拡張するだけではなく、製造原価を増加させなく、時間経過に伴う色特性の偏差を防止しながら、カラーディミングを実施することができる。
【0060】
図9は、本発明の他の実施形態によるホワイト光源及びシアン光源を示した断面図である。
図9に図示されたホワイト光源は、
図5に図示された第1ホワイト光源W1と同一の構成を有するので、ホワイト光源W1’に対する具体的な説明は、省略する。また、
図9に図示された構成要素を説明する場合において、
図5に図示された構成要素と同一の構成要素に対しては、同一の参照符号を併記し、それに対する具体的な説明は、省略する。
【0061】
図9を参照すれば、シアン光源C1’は、シアンLEDチップC_LED及びシアンLEDチップC_LEDをカバーする第2カバー部CP2を含む。シアンLEDチップC_LEDは、シアン光を出力し、シアン光は、490nm乃至510nmの波長帯域でピーク波長を有する。第2カバー部CP2は、シアンLEDチップC_LEDをカバーしてシアン光の指向角を拡張させる。第2カバー部CP2によって定義される内部空間には、蛍光体が具備されない。したがって、シアンLEDチップC_LEDから出力されたシアン光が第2光として使用される。この場合、第2光は、1つのピーク波長を有する。
【0062】
図10Aは、
図9に図示されたホワイト光源から出力される第1光のスペクトルを示した波形図であり、
図10Bは、
図9に図示されたシアン光源から出力される第2光のスペクトルを示した波形図である。
【0063】
図10Aを参照すれば、ホワイト光源W1’が第1ブルーLEDチップB_LED1と赤色及び緑色蛍光体FR、FGを含む場合、第1光は、赤色、緑色、青色の波長領域に各々位置する3つのピーク波長を有する。
【0064】
以下、青色の波長領域に位置する発光ピーク波長を第1ピーク波長P
B、緑色の波長領域に位置する発光ピーク波長を第2ピーク波長P
G及び赤色の波長領域に位置する発光ピーク波長を第3ピーク波長P
Rとして定義する。ホワイト光源W1’から出力された第1光は、すべての波長領域で均一な発光強度を有しない。特に、第1ピーク波長P
Bと第2ピーク波長P
Gとの間、及び第2ピーク波長P
Gと第3ピーク波長P
Rとの間では、第1光の発光強度が特に低い波長領域が存在する。
【0065】
第2光は、第1光の発光強度が低い波長領域、例えばシアン波長領域でピーク波長を有する。シアン光源C1’がシアンLEDチップC_LEDを含む場合、第2光は、シアン波長領域に位置する第4ピーク波長P
Cのみを含む。第4ピーク波長P
Cは、例えば490nm乃至510nmの波長帯域に位置する。
【0066】
図11は、本発明の他の実施形態によるホワイト光源及びシアン光源を示した断面図である。
図11に図示されたシアン光源C1”は、
図5に図示された第1シアン光源C1と同一の構成を有するので、シアン光源C1”に対する具体的な説明は、省略する。また、
図11に図示された構成要素を説明する場合において、
図5に図示された構成要素と同一の構成要素対しては、同一の参照符号を併記し、それに対する具体的な説明は、省略する。
【0067】
図11を参照すれば、ホワイト光源W1”は、第1ブルーLEDチップB_LED1、第1ブルーLEDチップB_LED1をカバーする第1カバー部CP1及び第4蛍光体FYを含む。第1ブルーLEDチップB_LED1は、青色光を出力する。第1カバー部CP1は、第1ブルーLEDチップB_LED1をカバーする。第1カバー部CP1によって定義される内部空間には、第4蛍光体FYが具備される。第4蛍光体FYは、イエロー蛍光体で形成される。したがって、青色光は、第4蛍光体FYによって励起されてイエロー光を出力し、青色光とイエロー光の混合によってホワイト光源W1”は、白色光を出力する。
【0068】
この場合、ホワイト光源W1”から出力された第1光は、2つのピーク波長を有し、例えば、2つのピーク波長の中で第1ピーク波長は、青色の波長領域に位置し、第2ピーク波長は、イエローの波長領域に位置する。
【0069】
図12は、本発明の他の実施形態によるホワイト光源及びシアン光源を示した断面図である。
図12に図示されたシアン光源C1’’’は、
図9に図示されたシアン光源C1’と同一の構成を有するので、シアン光源C1’’’に対する具体的な説明は、省略する。また、
図12に図示された構成要素を説明する場合において、
図5に図示された構成要素と同一の構成要素対しては、同一の参照符号を併記し、それに対する具体的な説明は、省略する。
【0070】
図12を参照すれば、本発明の他の実施形態によるホワイト光源W1’’’は、シアンLEDチップC_LED2、シアンLEDチップC_LED2をカバーする第1カバー部CP1及び第5及び第6蛍光体FM、FYを含む。シアンLEDチップC_LED2は、シアン色光を出力する。第1カバー部CP1は、シアンLEDチップC_LED2をカバーする。第1カバー部CP1によって定義される内部空間には、第5及び第6蛍光体FM、FYが混合されて具備される。第5蛍光体FMは、青色光によって励起されてマゼンタ色光を発光するマゼンタ色蛍光体であり、第6蛍光体FYは、青色光によって励起されてイエロー色光を発光するイエロー色光の蛍光体である。
【0071】
したがって、シアン色光と共に励起されたマゼンタ色光及びイエロー色光の混合によってホワイト光源W1’’’は、白色光を出力する。
【0072】
この場合、ホワイト光源W1’’’から出力された第1光は、3つのピーク波長を有し、例えば、3つのピーク波長の中で第1ピーク波長は、シアン波長領域に位置し、第2ピーク波長は、マゼンタ波長領域に位置し、第3ピーク波長は、イエローの波長領域に位置する。
【0073】
図13は、本発明の実施形態による液晶表示装置の分解斜視図である。
【0074】
図13を参照すれば、本発明の一実施形態による液晶表示装置1000は、平面光を発生させるバックライトユニット500及び平面光を受信して映像を表示する表示パネル400を含む。
【0075】
表示パネル400は、アレイ基板411、アレイ基板411と対向して結合する対向基板413、及びアレイ基板411と対向基板413との間に介在された液晶層(図示せず)でなされる。
【0076】
アレイ基板411は、スイッチング素子である薄膜トランジスタ(Thin Film Transistor:以下、TFTと称する)が形成された基板である。TFTのソース端子及びゲート端子には、各々多数のデータラインDL1〜DLm(
図1に図示される)及び多数のゲートラインGL1〜GLn(
図1に図示される)が連結され、ドレーン端子には、透明な導電性材質から形成された画素電極が連結される。
【0077】
対向基板413には、色を具現するためのカラーフィルタ層、ブラックマトリックス(black matrix)、及び透明な導電性材質から形成された共通電極等が具備される。カラーフィルタ層、ブラックマトリックス、及び共通電極の中で少なくとも1つは、アレイ基板411側に形成され得る。また、カラーフィルタ層は、レッド、グリーン、及びブルーの色画素を含み、レッド、グリーン、及びブルーカラー以外のカラーを有する色画素をさらに含む。
【0078】
液晶表示装置1000は、表示パネル400にデータ制御信号D−CS(
図1に図示)及びゲート制御信号G−CS(
図1に図示)等を供給するタイミングコントローラ100(
図1に図示)を含む印刷回路基板415及び印刷回路基板415を表示パネル400に連結する駆動回路フィルム417を含む。
【0079】
駆動回路フィルム417は、駆動チップ419が実装されたテープキャリアパッケージ(Tape Carrier Package:TCP)又はチップオンフィルム(Chip On Film:COF)で形成される。
【0080】
駆動チップ419は、データ制御信号D−CSに応答して表示パネル400の多数のデータラインDL1〜DLmにデータ信号を提供するデータ駆動部300(
図1に図示)を含む。また、ゲート制御信号G−CSに応答して表示パネル400の多数のゲートラインGL1〜GLnにゲート信号を提供するゲート駆動部200(
図1に図示)は、表示パネル400に薄膜工程を通じて内装される。
【0081】
バックライトユニット500は、光を発生する光源部510、収納部材520、光学部材530、及びフレーム部材540を含む。
【0082】
収納部材520は、光源部510を収納する収納部521及び光学部材530を支持する支持部522で形成される。収納部521は、底面521b及び底面521bから延長された側壁521aで形成され、底面521bは、長方形または正方形の形状を有する。側壁521aは、底面521bのエッジから延長されて光源部510を収納するための収納空間を形成する。収納部材520は、一例として、光源部510で発生される熱を効率的に外部へ放出でき、強度が優れて変形が少ないアルミニウム系の金属で形成される。
【0083】
光学部材530は、光源部510から光を受信して平面光に変換させ、拡散板531、光学シート532、533、534を含む。拡散板531は、板状に形成され、したがって、拡散板531は、光源部510の上部に配置され、光源部510から出射された光を拡散させて輝度の均一性を向上させる。また、拡散板531は、薄い厚さの光学シート532、533、534が下部に垂れ下がらないように支持する役割をする。
【0084】
光学シート532、533、534は、拡散板531上に配置され、拡散板531から出射される光の輝度特性を向上させるために少なくとも一枚以上のシートで形成される。一例として、光学シート532、533、534は、光を拡散するための一枚の拡散シート532及び光を集光するための二枚の集光シート533、534を含む。
【0085】
拡散シート532は、拡散板531上に配置されて拡散板531から出射された光を拡散させる。拡散シート532は、透明な物質、例えばポリエチレンテレフタレート(Polyethylene Terephthalate:PET)材質で形成される。
【0086】
集光シート533、534は、拡散シート532の上部に配置され、拡散シート532を通じて拡散された光を集光して正面輝度を向上させる。集光シート533、534の各々は、プリズム形状を有する微細なプリズムパターン(図示せず)を具備する。特に、集光シート533、534の中の1つには、第1方向に延長されたプリズムパターンが形成され、残る1つには、第1方向と直交する第2方向に延長されたプリズムパターンが形成される。
【0087】
バックライトユニット500は、光学部材530と表示パネル400との間に配置されたフレーム部材540を含む。フレーム部材540は、収納部材520と結合して光学部材530を収納部材520に固定し、拡散板531の遊動を防止する。
【0088】
また、フレーム部材540は、表示パネル400を支持する。具体的に、フレーム部材540には、表示パネル400が据え付けられ、据え付けられた表示パネル400をガイドするパネルガイド部543をさらに含む。
【0089】
一方、液晶表示装置1000は、フレーム部材540と対向して結合し、表示パネル400をフレーム部材540に固定させるトップシャーシー430をさらに含む。トップシャーシー430は、表示パネル400のエッジを包み込んで、表示パネル400をフレーム部材540のパネルガイド部に固定させる。したがって、トップシャーシー430は、外部の衝撃による表示パネル400の破損を防止し、表示パネル400がフレーム部材540のパネルガイド部543から離脱されることを防止する。
【0090】
光源部510は、上記実施形態の第1乃至第n回路バーCB1〜CBnと同様の構成である第1乃至第13回路バーCB1〜CB13、及び第1乃至第13回路バーCB1〜CB13の各々に実装された第1及び第2光源511、512を含む。第1乃至第13回路バーCB1〜CB13は、一方向に延長され、一方向と直交する方向に配列される。第1及び第2光源511、512が1つの光源グループで形成され第1乃至第13回路バーCB1〜CB13の各々に配列される。本発明の一例として、第1光源511は、白色光を出力するホワイト光源であり、第2光源512は、シアン色光を出力するシアン光源である。第1乃至第13回路バーCB1〜CB13は、収納部材520の収納部521に収納されて光学部材530と対向する。
【0091】
本発明によれば、カラーディミングを実施する場合において、所望のカラーのみに対してカラーディミングを実施する。これにより、製造原価を節減しながら、色再現の範囲を拡張させることができる。
【0092】
また、二つの光源を採用する場合、二つの光源が同一の発光ダイオードチップを使用する場合、二つの光源の間に時間によって色特性の偏差が発生することを防止することができる。
【0093】
以上、実施形態を参照して説明したが、該当技術分野の熟練された当業者は下記の特許請求の範囲に記載された本発明の思想及び領域から逸脱しない範囲内で本発明を多様に修正及び変更させ得ることを理解できる。また、本発明に開示された実施形態は本発明の技術思想を限定するためものでなく、下記の特許請求の範囲及びそれと同等な範囲内にある全て技術思想は本発明の権利範囲に含まれることと解析されなければならない。