【実施例】
【0102】
以下、本発明の一実施例を、
図2〜
図19を参照して説明する。なお、以下の説明及び図面においては、同一又は同等の要素については同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
【0103】
[構成]
図2には、一実施例に係る情報出力装置100の概略的な構成がブロック図にて示されている。情報出力装置100は、上述した一実施形態に係る情報出力装置700(
図1参照)の一態様となっている。
【0104】
情報出力装置100は、
図2に示されるように、処理制御ユニット110と、記憶ユニット120とを備えている。また、情報出力装置100は、音出力ユニット140と、入力ユニット150とを備えている。
【0105】
上記の処理制御ユニット110は、情報出力装置100の全体を統括制御するとともに、様々な処理を実行する。当該処理制御ユニット110は、演算手段としての中央処理装置(CPU)、DSP(Digital Signal Processor)及びその周辺回路を備えて構成されている。処理制御ユニット110が様々なプログラムを実行することにより、情報出力装置100としての各種機能が実現されるようになっている。こうした機能の中には、上述した実施形態における楽曲再生部720、楽曲情報取得部730、生成部750、音声再生部760及び制御部790の機能も含まれている。かかる処理制御ユニット110が実行する処理の詳細については、後述する。
【0106】
なお、処理制御ユニット110が実行するプログラムは、ハードディスク、CD−ROM、DVD等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録され、当該記録媒体からロードされて実行される。また、このプログラムは、CD−ROM、DVD等の可搬型記録媒体に記録された形態で取得されるようにしてもよいし、インターネットなどのネットワークを介した配信の形態で取得されるようにしてもよい。
【0107】
上記の記憶ユニット120は、ハードディスク装置等の不揮発性の記憶装置を備えて構成され、情報出力装置100において利用される様々な情報データが記憶される。こうした情報データには、楽曲コンテンツ情報MCD、定型文情報PRS等が含まれている。記憶ユニット120には、処理制御ユニット110がアクセスできるようになっている。すなわち、記憶ユニット120は、上述した記憶部710の機能を果たすようになっている。
【0108】
上記の楽曲コンテンツ情報MCDには、
図3に示されるように、楽曲コンテンツ情報#1,#2,…,#Pが含まれる。当該楽曲コンテンツ情報#p(p=1,2,…,P)には、楽曲コンテンツ識別子#p、楽曲音データ#p、楽曲の属性情報#p及び楽曲の特徴情報#pが含まれる。
【0109】
上記の楽曲の属性情報#pには、本実施例では、
図4に示されるように、楽曲コンテンツ識別子#pに対応する楽曲コンテンツの作製年情報#p、楽曲名情報#p、アーティスト名情報#p、ジャンル情報#p及び楽曲再生時間情報#pが含まれている。
【0110】
上記の楽曲の特徴情報#pには、本実施例では、
図5に示されるように、楽曲コンテンツ識別子#pに対応する楽曲の曲調情報#p、テンポ情報#p及び非ボーカル区間情報#pが含まれている。これらの楽曲の特徴情報は、事前に楽曲音データ#pを楽曲解析することにより、得られるようになっている。
【0111】
ここで、非ボーカル区間情報#pには、本実施例では、
図6に示されるように、非ボーカル区間#p,n(n=1,2,…,N)ごと(イントロ区間、間奏区間1、間奏区間2、…、アウトロ区間)の、当該非ボーカル区間の開始位置(時間)#(p,n)、時間長#(p,n)が含まれている。また、非ボーカル区間情報#pには、非ボーカル区間#(p,n)ごとの、当該非ボーカル区間における聴取確保に関する情報である特性情報#(p,n)等が含まれている。本実施例では、非ボーカル区間の聴取に関する特性情報#(p,n)には、非ボーカル区間における聴取確保の必要、不要の区別が登録されている。
【0112】
例えば、非ボーカル区間におけるギターのリフレインが特徴的で、当該非ボーカル区間に楽曲関連情報の音声出力を行うと、楽曲の雰囲気を損なう可能性があるときには、当該非ボーカル区間の特性情報には、聴取確保の必要が登録されている。一方、非ボーカル区間に楽曲関連情報の音声出力を行っても、楽曲の雰囲気を損なう可能性がないときには、当該非ボーカル区間の特性情報には、聴取確保の不要が登録されている。
【0113】
上記の定型文情報PRSには、楽曲関連情報を生成するために予め用意された複数の定型文、及び、付加情報を生成するために予め用意された複数の付加情報定型文が含まれる。本実施例では、定型文情報PRSには、
図7に示されるように、定型文1、定型文2、定型文3、…の複数の定型文、及び、付加定型文1、付加定型文2、…の複数の付加定型文が含まれている。
【0114】
ここで、定型文1から定型文3の「Y(作製年)」、「A(アーティスト名)」、「S(楽曲名)」には、それぞれ、属性情報#pの作製年情報#p、楽曲名情報#p、アーティスト名情報#pが埋め込まれるようになっている。なお、定型文3の「Y(作製年)」は、英語変換される。例えば、作製年情報#pの内容が「1982年」の場合には、「エイティートゥー」に変換される。これらの定型文は、本実施例では、処理制御ユニット110により、楽曲の属性情報及び楽曲の特徴情報から特定される楽曲の雰囲気に応じて選択されるようになっている。また、付加情報定型文は、楽曲の内容と関連しない付加情報の定型文となっている。
【0115】
図2に戻り、上記の音出力ユニット140は、スピーカを備えて構成される。この音出力ユニット140は、制御処理ユニット110から送られた出力音データを受ける。そして、音出力ユニット140は、制御処理ユニット110による制御のもとで、当該出力音データに対応する出力音を再生出力する。
【0116】
上記の入力ユニット150は、情報出力装置100の本体部に設けられたキー部、あるいはキー部を備えるリモート入力装置等により構成される。ここで、本体部に設けられたキー部としては、不図示の表示ユニットに設けられたタッチパネルを用いることができる。また、キー部を有する構成に代えて、音声入力する構成を採用することもできる。
【0117】
当該入力ユニット150を利用者が操作することにより、情報出力装置100の動作内容の設定や動作指令の入力が行われる。例えば、楽曲を指定した再生指定等の利用者による入力が、入力ユニット150を利用して行われる。入力ユニット150への入力内容は、入力データとして、制御処理ユニット110へ送られる。
【0118】
[動作]
以上のようにして構成された情報出力装置100の動作について、処理制御ユニット110による楽曲関連情報の出力処理に主に着目して説明する。
【0119】
<楽曲関連情報の音声再生計画の作成処理>
まず、処理制御ユニット110による楽曲関連情報の音声再生計画の作成処理について説明する。楽曲コンテンツ及び楽曲関連情報の音出力処理は、音声再生計画の作成後に、直ちに行われる。
【0120】
以下では、プレイリストには、2曲が列挙されているものとする。そして、情報出力装置100は、プレイリストにおける1番目の楽曲(先行楽曲)の再生を行った後、プレイリストにおける2番目の楽曲(後続楽曲)の再生を行うようになっている。
【0121】
楽曲関連情報の音声再生計画の作成処理に際しては、
図8に示されるように、まず、ステップS11において、処理制御ユニット110が、入力ユニット150にプレイリストに列挙された楽曲の再生開始指定が入力され、当該再生開始指定を内容とする入力データを受けたか否かを判定する。この判定の結果が否定的であった場合(ステップS11:N)には、ステップS11の処理が繰り返される。
【0122】
入力ユニット150に楽曲コンテンツの再生開始指定が入力され、ステップS11における判定の結果が肯定的になると(ステップS11:Y)、処理はステップS12へ進む。ステップS12では、処理制御ユニット110が、記憶ユニット120にアクセスして、プレイリストに列挙された先行楽曲及び後続楽曲のそれぞれについて、楽曲コンテンツ識別子に対応する楽曲の属性情報及び特徴情報を順次取得する。この後、処理はステップS14へ進む。
【0123】
ステップS14では、処理制御ユニット110が、「楽曲関連情報の生成処理」を行う。かかるステップS14の処理の詳細については、後述する。そして、ステップS14の処理が終了すると、処理はステップS15へ進む。
【0124】
ステップS15では、処理制御ユニット110が、「楽曲関連情報の出力タイミングの決定処理」を行う。かかるステップS15の処理の詳細については、後述する。そして、ステップS15の処理が終了すると、処理はステップS16へ進む。
【0125】
ステップS16では、処理制御ユニット110が、「楽曲関連情報の出力態様の決定処理」を行う。かかるステップS16の処理の詳細については、後述する。そして、ステップS16の処理が終了すると、処理はステップS17へ進む。
【0126】
ステップS17では、処理制御ユニット110が、決定された出力タイミング及び出力態様の内容を含んだ音声再生計画を作成する。こうして音声再生計画が作成されると、楽曲関連情報の音声再生計画の作成処理が終了する。
【0127】
《楽曲関連情報の生成処理》
上述したステップS14における「楽曲関連情報の生成処理」について、説明する。
【0128】
この「楽曲関連情報の生成処理」は、
図9に示されるように、まず、ステップS21において、処理制御ユニット110が、プレイリストに列挙された先行楽曲及び後続楽曲のそれぞれについて、楽曲の属性情報に含まれるジャンル情報から、楽曲の雰囲気を特定する。引き続き、ステップS22において、処理制御ユニット110が、先行楽曲の雰囲気と後続楽曲の雰囲気とが同じであるか否かを判定する。この判定の結果が肯定的であった場合(ステップS22:Y)には、処理はステップS23へ進む。ステップS23では、処理制御ユニット110が、第1態様の楽曲関連情報の生成処理を行う。この第1態様の楽曲関連情報の生成処理では、処理制御ユニット110が、先行楽曲及び後続楽曲それぞれについて、記憶ユニット120に予め記憶されている複数の定型文の中から、楽曲の雰囲気に適合した一の定型文を選択する。引き続き、処理制御ユニット110は、選択された定型文に、対応する楽曲の属性情報の内容を反映した楽曲関連情報を生成する。
【0129】
ステップS23の処理が終了すると、ステップS14の処理が終了する。そして、処理は上述した
図8のステップS15へ進む。
【0130】
一方、ステップS22における判定の結果が否定的であった場合(ステップS22:N)には、処理はステップS24へ進む。ステップS24では、処理制御ユニット110が、第2態様の楽曲関連情報の生成処理を行う。この第2態様の楽曲関連情報の生成処理では、処理制御ユニット110が、記憶ユニット120に予め記憶されている複数の定型文の中から、先行楽曲の定型文として先行楽曲の雰囲気に適合した一の定型文を選択し、後続楽曲の定型文として、後続楽曲の雰囲気に適合した一の定型文を選択するとともに、先行楽曲の雰囲気に適合した一の定型文も暫定的に選択する。引き続き、処理制御ユニット110は、選択された定型文に、対応する楽曲の属性情報の内容を反映した楽曲関連情報を生成する。
【0131】
ステップS24の処理が終了すると、ステップS14の処理が終了する。そして、処理は上述した
図8のステップS15へ進む。
【0132】
ここで、ステップS21,S23,S24の処理に際して、本実施例では、
図10に示されるように、楽曲のジャンルが、ボサノバ、又は、クラシック(以下、ボサノバ、クラシックを「ジャンル1」とも記す)のときには、処理制御ユニット110は、楽曲の雰囲気は「落ち着いた雰囲気」であると特定する。そして、特定された楽曲の雰囲気が「落ち着いた雰囲気」のときには、処理制御ユニット110は、音声にしたときに落ち着いた雰囲気となる文体の定型文を選択する。本実施例では、特定された楽曲の雰囲気が「落ち着いた雰囲気」のときには、定型文1を選択する。
【0133】
また、本実施例では、楽曲のジャンルがポップス(邦楽)(以下、ポップス(邦楽)を「ジャンル2」とも記す)のときには、処理制御ユニット110は、楽曲の雰囲気は「標準的な雰囲気」であると特定する。そして、特定された楽曲の雰囲気が「標準的な雰囲気」のときには、処理制御ユニット110は、音声にしたときに標準的な雰囲気となる文体の定型文を選択する。本実施例では、特定された楽曲の雰囲気が「標準的な雰囲気」のときには、定型文2を選択する。
【0134】
また、本実施例では、再生指定された楽曲のジャンルがポップス(洋楽)、ファンクミュージック、EDM(Electronic Dance Music)(以下、ポップス(洋楽)、ファンクミュージック、EDMを「ジャンル3」とも記す)のときには、処理制御ユニット110は、楽曲の雰囲気は「高揚感のある、いわゆるノリのよい雰囲気」であると特定する。そして、特定された楽曲の雰囲気が「ノリのよい雰囲気」のときには、処理制御ユニット110は、音声にしたときにノリのよい雰囲気となる文体の定型文を選択する。本実施例では、特定された楽曲の雰囲気が「ノリのよい雰囲気」のときには、定型文3を選択する。
【0135】
《出力タイミングの決定処理》
上述したステップS15における「楽曲関連情報の出力タイミングの決定処理」について、説明する。以下では、先行して再生される先行楽曲については、十分に長い間奏区間があり、当該間奏区間の時間長は、先行楽曲の楽曲関連情報の出力時間長よりも長くなっているものとする。また、当該間奏区間の特性情報には、聴取確保の不要が登録されているものとする。
【0136】
この「楽曲関連情報の出力タイミングの決定処理」は、
図11に示されるように、まず、ステップS31において、処理制御ユニット110が、「先行楽曲についての楽曲関連情報の出力区間の設定処理」を行う。かかるステップS31の処理の詳細については、後述する。そして、ステップS31の処理が終了すると、処理はステップS32へ進む。
【0137】
ステップS32では、処理制御ユニット110が、「後続楽曲についての楽曲関連情報の出力区間の設定処理」を行う。かかるステップS32の処理の詳細については、後述する。そして、ステップS32の処理が終了すると、ステップS15の処理が終了し、処理は上述した
図8のステップS16へ進む。
【0138】
なお、楽曲関連情報の出力区間の設定処理に用いる楽曲関連情報の時間長は、後述するステップS16における「出力態様の決定処理」により、楽曲関連情報の出力時間長が変更されたことを考慮し、楽曲関連情報の時間長が最大限に長くなったものを用いるようになっている。
【0139】
(先行楽曲についての楽曲関連情報の出力区間の設定処理)
上述したステップS31における「先行楽曲についての楽曲関連情報の出力区間の設定処理」について、説明する。
【0140】
この「先行楽曲についての楽曲関連情報の出力区間の設定処理」は、
図12に示されるように、まず、ステップS41において、処理制御ユニット110が、先行楽曲にボーカル区間があるか否かを判定する。この判定の結果が否定的であった場合(ステップS41:N)には、処理はステップS42へ進む。ステップS42では、処理制御ユニット110が、楽曲関連情報の出力タイミングを、先行楽曲のコンテンツの再生開始から第1所定時間後に設定する。ここで、第1所定時間は、例えば、3秒であり、利用者が再生されている楽曲についての関連情報を知りたいという要望に応える観点から、経験等に基づいて、予め定められる。
【0141】
ステップS42の処理が終了すると、ステップS31の処理が終了する。そして、処理は上述した
図11のステップS32へ進む。
【0142】
一方、ステップS41における判定の結果が肯定的であった場合(ステップS41:Y)には、処理はステップS43へ進む。ステップS43では、処理制御ユニット110が、「非ボーカル区間への設定処理」を行う。
【0143】
((非ボーカル区間への設定処理))
ステップS43における「非ボーカル区間への設定処理」について、説明する。
【0144】
この「非ボーカル区間への設定処理」は、
図13に示されるように、まず、ステップS51において、処理制御ユニット110が、先行楽曲の楽曲関連情報の出力時間長T
SP,Pと第2所定時間αとの合計時間が、先行楽曲の非ボーカル区間であるイントロ区間の時間長T
INTRO,Pより短いか否かを判定する。この判定の結果が肯定的であった場合(ステップS51:Y)には、処理はステップS52へ進む。
【0145】
ステップS52では、処理制御ユニット110が、先行楽曲のイントロ区間の特性情報に基づいて、先行楽曲のイントロ区間の聴取を確保する必要があるか否かを判定する。この判定の結果が否定的であった場合(ステップS52:N)には、処理はステップS53へ進む。ステップS53では、処理制御ユニット110が、先行楽曲のイントロ区間に先行楽曲の楽曲関連情報の出力区間を設定する。本実施例では、先行楽曲の楽曲関連情報の出力区間の終了の後、第2所定時間αの経過後に、先行楽曲のボーカル区間が開始されるように、先行楽曲の楽曲関連情報の出力区間を設定する。
【0146】
ここで、第2所定時間は、例えば、2秒であり、楽曲関連情報の音声出力が終了した後、ワンテンポをおいてからボーカル区間を開始させることで、再生される楽曲の演出効果を高めるとの観点から、経験等に基づいて、予め定められる。
【0147】
ステップS53の処理が終了すると、ステップS43の処理が終了する。こうしてステップS43の処理が終了すると、上述した
図12のステップS31が終了する。そして、処理は上述した
図11のステップS32へ進む。
【0148】
一方、ステップS51における判定の結果が否定的であった場合(ステップS51:N)、又は、ステップS52における判定の結果が肯定的であった場合(ステップS52:Y)には、処理はステップS54へ進む。ステップS54では、処理制御ユニット110が、楽曲関連情報の出力時間長T
SP,Pが楽曲の非ボーカル区間であるアウトロ区間の時間長T
OUTRO,Pより短いか否かを判定する。この判定の結果が肯定的であった場合(ステップS54:Y)には、処理はステップS55へ進む。
【0149】
ステップS55では、処理制御ユニット110が、先行楽曲のアウトロ区間の特性情報に基づいて、先行楽曲のアウトロ区間の聴取を確保する必要があるか否かを判定する。この判定の結果が否定的であった場合(ステップS55:N)には、処理はステップS56へ進む。ステップS56では、処理制御ユニット110が、先行楽曲のアウトロ区間に先行楽曲の楽曲関連情報の出力区間を設定する。そして、処理制御ユニット110が、上述したステップS14において選択した定型文が「定型文1」であった場合には、語尾を過去形に変更する。すなわち、処理制御ユニット110は、実際に採用する定型文を、『「Y(作製年)」年の作品で、「A(アーティスト名)」の「S(楽曲名)」でした。』とする。
【0150】
先行楽曲のアウトロ区間に先行楽曲の楽曲関連情報の出力区間を設定されると、ステップS56の処理が終了する。こうしてステップS56の処理が終了すると、ステップS43の処理が終了し、上述した
図12のステップS31の処理が終了する。そして、処理は上述した
図11のステップS32へ進む。
【0151】
ステップS54における判定の結果が否定的であった場合(ステップS54:N)、又は、ステップS55における判定の結果が肯定的であった場合(ステップS55:Y)には、処理はステップS57へ進む。ステップS57では、処理制御ユニット110が、先行楽曲の間奏区間に先行楽曲の楽曲関連情報の出力区間を設定する。
【0152】
先行楽曲の間奏区間に先行楽曲の楽曲関連情報の出力区間を設定されると、ステップS57の処理が終了する。こうしてステップS57の処理が終了すると、ステップS43の処理が終了し、上述した
図12のステップS31の処理が終了する。そして、処理は上述した
図11のステップS32へ進む。
【0153】
(後続楽曲についての楽曲関連情報の出力区間の設定処理)
上述したステップS32における「後続楽曲についての楽曲関連情報の出力区間の設定処理」について、説明する。以下では、後続して再生される後続楽曲については、ボーカル区間が存在するものとする。
【0154】
この「後続楽曲についての楽曲関連情報の出力区間の設定処理」は、
図14に示されるように、まず、ステップS61において、処理制御ユニット110が、後続楽曲の楽曲関連情報の出力時間長T
SP,Fと第2所定時間αとの合計時間が、後続楽曲のイントロ区間の時間長T
INTRO,Fより短いか否かを判定する。この判定の結果が肯定的であった場合(ステップS61:Y)には、処理はステップS62へ進む。
【0155】
ステップS62では、処理制御ユニット110が、後続楽曲のイントロ区間の特性情報に基づいて、後続楽曲のイントロ区間の聴取を確保する必要があるか否かを判定する。この判定の結果が否定的であった場合(ステップS62:N)には、処理はステップS63へ進む。ステップS63では、処理制御ユニット110が、後続楽曲のイントロ区間に後続楽曲の楽曲関連情報の出力区間を設定する。本実施例では、後続楽曲の楽曲関連情報の出力区間の終了の後、第2所定時間αの経過後に、後続楽曲のボーカル区間が開始されるように、後続楽曲の楽曲関連情報の出力区間を設定する。
【0156】
ステップS63の処理が終了すると、ステップS32の処理が終了する。こうしてステップS32の処理が終了すると、上述した
図11のステップS15の処理が終了し、処理は上述した
図8のステップS16へ進む。
【0157】
ステップS61における判定の結果が否定的であった場合(ステップS61:N)、又は、ステップS62における判定の結果が肯定的であった場合(ステップS62:Y)には、処理はステップS64へ進む。ステップS64では、処理制御ユニット110が、「先行楽曲の非ボーカル区間を考慮した設定処理」を行う。
【0158】
((先行楽曲の非ボーカル区間を考慮した設定処理))
ステップS64における「先行楽曲の非ボーカル区間を考慮した設定処理」について、説明する。
【0159】
この「先行楽曲の非ボーカル区間を考慮した設定処理」は、
図15に示されるように、まず、ステップS71において、処理制御ユニット110が、後続楽曲の楽曲関連情報の出力区間を、先行楽曲のアウトロ区間と後続楽曲のイントロ区間との連続区間内に設定できるか否かの第1判定を行う。
【0160】
かかる第1判定に際して、処理制御ユニット110は、まず、後続楽曲の楽曲関連情報の出力時間長と「次に、お届けするのは、」を内容とする付加情報の出力時間長との合計時間が、先行楽曲のアウトロ区間の時間長と後続楽曲のイントロ区間の時間長との合計時間より短いか否かを判定する第1時間判定を行う。
【0161】
当該第1時間判定の結果が肯定的であった場合には、先行楽曲のアウトロ区間の特性情報に基づいて、先行楽曲のアウトロ区間の聴取を確保する必要があるか否かを判定するとともに、先行楽曲のイントロ区間の特性情報に基づいて、先行楽曲のイントロ区間の聴取を確保する必要があるか否かを判定する特性判定を行う。
【0162】
当該特性判定の結果が否定的であった場合には、先行楽曲のアウトロ区間に先行楽曲の楽曲関連情報が設定されているか否かを判定する設定有無判定を行う。そして、当該設定有無判定の結果が否定的であった場合には、第1判定の結果は肯定的となる。
【0163】
一方、当該設定有無判定の結果が肯定的であった場合には、先行楽曲の楽曲関連情報の出力時間長と、後続楽曲の楽曲関連情報の出力時間長と、「次に、お届けするのは、」を内容とする付加情報の出力時間長との合計時間が、先行楽曲のアウトロ区間の時間長と後続楽曲のイントロ区間の時間長との合計時間より短いか否かを判定する第2時間判定を行う。そして、第2時間判定の結果が肯定的であった場合には、第1判定の結果は肯定的となる。
【0164】
上述した第1時間判定の結果が否定的であった場合には、第1判定の結果は否定的となる。また、特性判定の結果が肯定的であった場合には、第1判定の結果は否定的となる。さらに、第2時間判定の結果が否定的であった場合には、第1判定の結果は否定的となる。
【0165】
ステップS71における判定の結果が肯定的であった場合(ステップS71:Y)には、処理はステップS72へ進む。ステップS72では、処理制御ユニット110が、後続楽曲の楽曲関連情報の出力区間を、先行楽曲のアウトロ区間と後続楽曲のイントロ区間との連続区間内に設定する。
【0166】
ステップS72の処理が終了すると、ステップS64の処理が終了する。こうしてステップS64の処理が終了すると、上述した
図14のステップS32の処理が終了し、上述した
図11のステップS15の処理が終了する。そして、処理は上述した
図8のステップS16へ進む。
【0167】
上述したステップS71における判定の結果が否定的であった場合(ステップS71:N)には、処理はステップS73へ進む。ステップS73では、処理制御ユニット110が、後続楽曲の楽曲関連情報の出力区間を、後続楽曲のイントロ区間以外の非ボーカル区間に設定できるか否かの第2判定を行う。
【0168】
かかる第2判定に際して、処理制御ユニット110は、上述した
図13のステップS54〜S57と同様の処理を行い、後続楽曲の楽曲関連情報の出力区間を、後続楽曲のアウトロ区間に設定できるか否かを判定するアウトロ区間設定判定を行う。そして、当該アウトロ区間設定判定の結果が肯定的であった場合には、第2判定の結果は肯定的となる。
【0169】
当該アウトロ区間設定判定の結果が否定的であった場合には、処理制御ユニット110は、後続楽曲の楽曲関連情報の出力区間を、後続楽曲の間奏区間に設定できるか否かを判定する間奏区間設定判定を行う。そして、当該間奏区間設定判定の結果が肯定的であった場合には、第2判定の結果は肯定的となる。
【0170】
一方、間奏区間設定判定の結果が否定的であった場合には、第2判定の結果は否定的となる。
【0171】
ステップS73における判定の結果が肯定的であった場合(ステップS73:Y)には、処理はステップS74へ進む。ステップS74では、処理制御ユニット110が、後続楽曲の楽曲関連情報の出力区間を、後続楽曲のイントロ区間以外の非ボーカル区間内に設定する。すなわち、上述したアウトロ区間設定判定の結果が肯定的であった場合には、処理制御ユニット110は、後続楽曲の楽曲関連情報の出力区間を、後続楽曲のアウトロ区間内に設定する。また、上述した間奏区間設定判定の結果が肯定的であった場合には、処理制御ユニット110は、後続楽曲の楽曲関連情報の出力区間を、後続楽曲の間奏区間内に設定する。なお、後続楽曲の楽曲関連情報の出力区間を、後続楽曲のアウトロ区間内に設定する場合において、選択した定型文が「定型文1」であった場合には、語尾を過去形に変更する。すなわち、処理制御ユニット110は、実際に採用する定型文を、『「Y(作製年)」年の作品で、「A(アーティスト名)」の「S(楽曲名)」でした。』とする。
【0172】
ステップS74の処理が終了すると、ステップS64の処理が終了する。こうしてステップS64の処理が終了すると、上述した
図14のステップS32の処理が終了し、上述した
図11のステップS15の処理が終了する。そして、処理は上述した
図8のステップS16へ進む。
【0173】
上述したステップS73における判定の結果が否定的であった場合(ステップS73:N)には、処理はステップS75へ進む。ステップS75では、処理制御ユニット110が、後続楽曲の楽曲関連情報の出力区間を、先行楽曲のイントロ区間に設定できるか否かの第3判定を行う。
【0174】
かかる第3判定に際して、処理制御ユニット110は、まず、先行楽曲のイントロ区間に先行楽曲の楽曲関連情報が設定されているか否かを判定する設定有無判定を行う。そして、当該設定有無判定の結果が肯定的であった場合には、先行楽曲の楽曲関連情報の出力時間長と、後続楽曲の楽曲関連情報の出力時間長と、「次に、お届けするのは、」を内容とする付加情報の出力時間長との合計時間が、先行楽曲のイントロ区間の時間長より短いか否かを判定する時間判定を行う。そして、当該時間判定の結果が肯定的であった場合には、第3判定の結果は肯定的となる。
【0175】
上述した設定有無判定の結果が否定的であった場合には、第3判定の結果は否定的となる。ここで、先行楽曲のイントロ区間に先行楽曲の楽曲関連情報が設定されていない場合に、第3判定の結果を否定的にするのは、後続楽曲の楽曲関連情報の音声出力がされた後に、後続楽曲の楽曲関連情報の音声出力がされるのを防止するためである。また、時間判定の結果が否定的であった場合には、第3判定の結果は否定的となる。
【0176】
ステップS75における判定の結果が肯定的であった場合(ステップS75:Y)には、処理はステップS76へ進む。ステップS76では、処理制御ユニット110が、後続楽曲の楽曲関連情報の出力区間を、先行楽曲のイントロ区間内に設定する。
【0177】
ステップS76の処理が終了すると、ステップS64の処理が終了する。こうしてステップS64の処理が終了すると、上述した
図14のステップS32の処理が終了し、上述した
図11のステップS15の処理が終了する。そして、処理は上述した
図8のステップS16へ進む。
【0178】
上述したステップS75における判定の結果が否定的であった場合(ステップS75:N)には、処理はステップS77へ進む。ステップS77では、処理制御ユニット110が、後続楽曲の楽曲関連情報の出力区間を、後続楽曲のイントロ区間及び当該イントロ区間に続くボーカル区間に設定する。
【0179】
ステップS77の処理が終了すると、ステップS64の処理が終了する。こうしてステップS64の処理が終了すると、上述した
図14のステップS32の処理が終了し、上述した
図11のステップS15の処理が終了する。そして、処理は上述した
図8のステップS16へ進む。
【0180】
《出力態様の決定処理》
上述したステップS16における「楽曲関連情報の出力態様の決定処理」について、説明する。
【0181】
この「楽曲関連情報の出力態様の決定処理」は、
図16に示されるように、まず、ステップS81において、処理制御ユニット110が、「先行楽曲における楽曲関連情報の速度態様の設定処理」を行う。かかるステップS81の処理の詳細については、後述する。そして、ステップS81の処理が終了すると、処理はステップS82へ進む。
【0182】
ステップS82では、処理制御ユニット110が、「後続楽曲における楽曲関連情報の速度態様の設定処理」を行う。かかるステップS82の処理の詳細については、後述する。そして、ステップS82の処理が終了すると、処理はステップS83へ進む。
【0183】
ステップS83では、処理制御ユニット110が、先行楽曲の雰囲気に基づいて、先行楽曲における楽曲関連情報の出力音声の高低音態様、イントネーション態様、及び、強弱態様を変化させる。引き続き、ステップS84において、処理制御ユニット110が、後続楽曲の雰囲気に基づいて、後続楽曲における楽曲関連情報の出力音声の高低音態様、イントネーション態様、及び、強弱態様を変化させる。ステップS83,84の処理の例については、後述する。
【0184】
ステップS84の処理が終了すると、ステップS16の処理が終了する。そして、処理は上述した
図8のステップS17へ進む。
【0185】
(先行楽曲における楽曲関連情報の速度態様の設定処理)
上述したステップS81における「先行楽曲における楽曲関連情報の出力態様の速度態様の設定処理」について、説明する。
【0186】
この「先行楽曲における楽曲関連情報の出力態様の速度態様の設定処理」は、
図17に示されるように、まず、ステップS91において、処理制御ユニット110が、先行楽曲のテンポ(単位:Beats Per Minute)が第1所定値以下であるか否かを判定する。この判定の結果が肯定的であった場合(ステップS91:Y)には、処理はステップS92へ進む。ステップS92では、処理制御ユニット110が、先行楽曲の楽曲関連情報の出力音声の速度を通常の話速より遅い第1速度に設定する。ステップS92の処理が終了すると、ステップS81の処理が終了する。そして、処理は上述した
図16のステップS82へ進む。
【0187】
ステップS91における判定の結果が否定的であった場合(ステップS91:N)には、処理はステップS93へ進む。ステップS93では、処理制御ユニット110が、再生指定された先行楽曲のテンポが第2所定値以下であるか否かを判定する。この判定の結果が肯定的であった場合(ステップS93:Y)には、処理はステップS94へ進む。ステップS94では、処理制御ユニット110が、先行楽曲の楽曲関連情報の出力音声の速度を通常の話速である第2速度に設定する。ステップS94の処理が終了すると、ステップS81の処理が終了する。そして、処理は上述した
図16のステップS82へ進む。
【0188】
一方、ステップS93における判定の結果が否定的であった場合(ステップS93:N)には、処理はステップS95へ進む。ステップS95では、処理制御ユニット110が、先行楽曲の楽曲関連情報の出力音声の速度を通常の話速よりも速い第3速度に設定する。ステップS95の処理が終了すると、ステップS81の処理が終了する。そして、処理は上述した
図16のステップS82へ進む。
【0189】
ここで、第1所定値及び第2所定値、並びに、第1速度、第2速度及び第3速度は、楽曲のテンポに応じた速度で楽曲関連情報の音声出力を行う観点から、実験、シミュレーション、経験等に基づいて、予め定められる。
【0190】
(後続楽曲における楽曲関連情報の速度態様の設定処理)
上述したステップS82における「後続楽曲における楽曲関連情報の出力態様の速度態様の設定処理」について、説明する。
【0191】
この「後続楽曲における楽曲関連情報の出力態様の速度態様の設定処理」は、後続楽曲の楽曲関連情報の速度態様の設定を、後続楽曲のテンポに基づいて行う点を除いて、上述した
図17のステップS81における「先行楽曲における楽曲関連情報の出力態様の速度態様の設定処理」と同様にして行われる。
【0192】
ここで、
図16のステップS83,S84の処理に際して、本実施例では、
図18に示されるように、先行楽曲及び後続楽曲のそれぞれについて、楽曲の雰囲気が「落ち着いた雰囲気」のときには、処理制御ユニット110は、楽曲関連情報の出力音声の周波数を低めに設定し、楽曲関連情報の出力音声のイントネーションを通常にし、楽曲関連情報の出力音声の最後をやや弱くするように設定する。なお、楽曲の雰囲気が「落ち着いた雰囲気」のときに設定する、これらの設定値は、楽曲関連情報の出力音声に当り、「落ち着いた雰囲気」を演出することができるように、実験、シミュレーション、経験等に基づいて、予め定められる。
【0193】
また、本実施例では、先行楽曲及び後続楽曲のそれぞれについて、楽曲の雰囲気が「標準的な雰囲気」のときには、処理制御ユニット110は、楽曲関連情報の出力音声の周波数を標準に設定し、楽曲関連情報の出力音声のイントネーションを通常にし、楽曲関連情報の出力音声の最後に強弱の変化をさせないようにするように設定する。ここで、楽曲の雰囲気が「標準的な雰囲気」のときに設定する、これらの設定値は、楽曲関連情報の出力音声に当り、「標準的な雰囲気」を演出することができるように、実験、シミュレーション、経験等に基づいて、予め定められる。
【0194】
また、本実施例では、先行楽曲及び後続楽曲のそれぞれについて、楽曲の雰囲気が「ノリのよい雰囲気」のときには、処理制御ユニット110は、楽曲関連情報の出力音声の周波数を高めに設定し、楽曲関連情報の出力音声のイントネーションを上がり調子にし、楽曲関連情報の出力音声の最後にやや強くするように設定する。ここで、楽曲の雰囲気が「ノリのよい雰囲気」のときに設定する、これらの設定値は、楽曲関連情報の出力音声に当り、「ノリのよい雰囲気」を演出することができるように、実験、シミュレーション、経験等に基づいて、予め定められる。
【0195】
なお、本実施例では、後続楽曲の楽曲関連情報の出力区間を先行楽曲のイントロ区間内に設定し、かつ、先行楽曲と後続楽曲とで楽曲の雰囲気とが異なっている場合には、処理制御ユニット110は、後続楽曲の楽曲関連情報の出力態様を、先行楽曲の楽曲関連情報の出力態様と同じに設定する。
【0196】
<楽曲関連情報の出力処理>
楽曲再生計画が作成されると、楽曲関連情報の出力処理が行われる。楽曲関連情報の出力処理に際しては、
図19に示されるように、まず、ステップS101において、プレイリストに従い、先行楽曲の楽曲音データに所定の音質調整処理等を施した楽曲再生処理を開始し、内部のタイマをスタートさせる。この後、処理はステップS102へ進む。
【0197】
ステップS102では、処理制御ユニット110が、音声再生計画に従って、楽曲関連情報の出力タイミングとなったか否かを判定する。この判定の結果が否定的であった場合(ステップS102:N)には、ステップS102の処理が繰り返される。
【0198】
楽曲関連情報の出力タイミングとなり、ステップS102における判定の結果が肯定的になると(ステップS102:Y)、処理はステップS103へ進む。ステップS103では、処理制御ユニット110が、音声再生計画に従った出力態様で、楽曲関連情報から音声再生データを生成する。そして、処理制御ユニット110は、楽曲再生データ及び音声再生データを音出力ユニット140へ送る。
【0199】
この結果、音出力ユニット140から、楽曲再生データに基づく楽曲音が再生出力されるとともに、音声再生計画に従った出力態様での楽曲関連情報の再生音声が重畳されて出力される。この後、処理はステップS104へ進む。
【0200】
ステップS104では、音声再生計画に従って、すべての出力情報を出力したか否かを判定する。この判定の結果が否定的であった場合(ステップS104:N)には、処理はステップS102へ戻る。すべての出力情報を出力して、ステップS104における判定の結果が肯定的になると(ステップS104:Y)、楽曲関連情報の出力処理が終了する。
【0201】
以上説明したように、本実施例では、処理制御ユニット110が、再生指定された先行楽曲及び後続楽曲のそれぞれについて、楽曲の属性情報に含まれるジャンル情報に基づいて、楽曲の雰囲気を特定し、記憶ユニット120に予め用意されている複数の定型文の中から、特定された楽曲の雰囲気に適合した一の定型文を選択する。そして、処理制御ユニット110は、楽曲ごとに、選択された一の定型文に、再生指定された楽曲の作製年、楽曲名、アーティスト名等の属性情報の内容を反映した楽曲関連情報を生成する。このため、先行楽曲及び後続楽曲のそれぞれの雰囲気に合った楽曲関連情報を生成することができる。
【0202】
また、本実施例では、処理制御ユニット110が、先行楽曲及び後続楽曲のそれぞれについて、楽曲関連情報の出力時間長及び楽曲の非ボーカル区間の時間長の関係に基づいて、楽曲関連情報の出力区間を非ボーカル区間に設定する。このため、楽曲関連情報の音声出力と楽曲におけるボーカルの音声出力とが重ならないようにして、楽曲関連情報の音声やボーカルの音声が聞き取れなくなることを防止しつつ、再生出力される楽曲の演出効果を高めることができる。
【0203】
また、本実施例では、処理制御ユニット110は、先行楽曲及び後続楽曲のそれぞれについて、聴取を確保する必要がある非ボーカル区間には、楽曲関連情報の出力区間を設定しない。このため、非ボーカル区間における再生部分が楽曲の雰囲気を演出している場合には、楽曲の雰囲気を損なわないようにすることができる。
【0204】
また、本実施例では、後続楽曲の楽曲関連情報の出力区間の設定にあたり、処理制御ユニット110は、まず、当該出力区間を後続楽曲のイントロ区間内に設定することができる場合には、後続楽曲の楽曲関連情報の出力区間を、後続楽曲のイントロ区間内に設定する。このため、後続楽曲の再生開始時に、後続楽曲の楽曲関連情報に対応する音声を出力することができる。
【0205】
また、本実施例では、後続楽曲の楽曲関連情報の出力区間を後続楽曲のイントロ区間内に設定することができない場合には、処理制御ユニット110は、後続楽曲の楽曲関連情報の出力区間を、先行楽曲のアウトロ区間と後続楽曲のイントロ区間との連続区間内に設定することができるか否かの第1判定を行う。そして、第1判定の結果が肯定的であった場合には、後続楽曲の楽曲関連情報の出力区間を、処理制御ユニット110は、先行楽曲のアウトロ区間と後続楽曲のイントロ区間との連続区間内に設定する。このため、後続楽曲の再生開始の直前に、後続楽曲の楽曲関連情報に対応する音声を出力することができる。
【0206】
また、本実施例では、第1判定の結果が否定的であった場合に、処理制御ユニット110は、後続楽曲の楽曲関連情報の出力区間を、後続楽曲のアウトロ区間及び間奏区間を含む非ボーカル区間内に設定できるか否かの第2判定を行う。そして、第2判定の結果が肯定的であった場合には、処理制御ユニット110は、後続楽曲の楽曲関連情報の出力区間を、後続楽曲のイントロ区間を除く非ボーカル区間に設定する。このため、後続楽曲の再生開始時又は開始直前に、後続楽曲の楽曲関連情報に対応する音声を出力できない場合であっても、後続楽曲の非ボーカル区間に、後続楽曲の楽曲関連情報に対応する音声を出力することができる。
【0207】
また、本実施例では、第2判定の結果が否定的であった場合に、処理制御ユニット110は、後続楽曲の楽曲関連情報の出力区間を、先行楽曲のイントロ区間に設定できるか否かの第3判定を行う。そして、第3判定の結果が肯定的であった場合には、処理制御ユニット110は、後続楽曲の楽曲関連情報の出力区間を、先行楽曲のイントロ区間に設定する。このため、後続楽曲の再生開始時又は開始直前に、後続楽曲の楽曲関連情報に対応する音声を出力できず、かつ、後続楽曲の非ボーカル区間に、後続楽曲の楽曲関連情報に対応する音声を出力できない場合であっても、先行楽曲のイントロ区間に、後続楽曲の楽曲関連情報に対応する音声を出力することができる。
【0208】
また、本実施例では、処理制御ユニット110が、再生指定された楽曲の属性情報及び特徴情報に基づいて、楽曲関連情報の出力音声の速度態様、高低音態様、イントネーション態様、及び、強弱態様を変化させる制御を行う。このため、再生指定された楽曲の雰囲気に合った出力態様で、楽曲関連情報の音声出力を行うことができる。
【0209】
また、本実施例では、後続楽曲の楽曲関連情報の出力区間を先行楽曲のイントロ区間内に設定し、かつ、先行楽曲と後続楽曲とで楽曲の雰囲気とが異なっている場合には、処理制御ユニット110は、後続楽曲についても、先行楽曲の雰囲気に合った出力態様で、後続楽曲の音声出力を行う。このため、先行楽曲の雰囲気を損なわずに、後続楽曲の楽曲関連情報の音声出力を行うことができる。
【0210】
したがって、本実施例によれば、再生される楽曲の演出効果を高めるための楽曲関連情報を出力することができる。
【0211】
[実施例の変形]
本発明は、上記の実施例に限定されるものではなく、様々な変形が可能である。
【0212】
例えば、上記の実施例では、楽曲の属性情報に含まれるジャンル情報に基づいて、楽曲の雰囲気を特定した。これに対し、楽曲の曲調情報に基づいて楽曲の雰囲気を特定するようにしてもよい。また、ジャンル情報及び曲調情報の双方に基づいて、楽曲の雰囲気を特定するようにしてもよい。
【0213】
また、上記の実施例では、楽曲関連情報の出力時間長が非ボーカル区間の時間長より短い場合であっても、当該非ボーカル区間の特性情報から、非ボーカル区間における聴取確保が必要な場合には、楽曲関連情報の出力区間を設定しないようにした。これに対し、非ボーカル区間における聴取確保の必要、不要に関係なく、楽曲関連情報の出力時間長が非ボーカル区間の時間長より短い場合には、楽曲関連情報の出力区間を設定するようにしてもよい。
【0214】
また、上記の実施例では、第1判定に際して、処理制御ユニットは、後続楽曲の楽曲関連情報の出力区間を、先行楽曲のアウトロ区間と後続楽曲のイントロ区間との連続区間内に設定することができるか否かを判定した。これに対して、実施形態の第1判定に代えて、後続楽曲の楽曲関連情報の出力区間を、先行楽曲のアウトロ区間内に設定することができるか否かを判定するようにしてもよい。
【0215】
また、上記の実施例では、後続楽曲の楽曲関連情報の出力区間を、先行楽曲のアウトロ区間と後続楽曲のイントロ区間との連続区間内に設定する場合に、後続楽曲の雰囲気に合った出力態様で、後続楽曲の音声出力を行うようにした。これに対し、後続楽曲の楽曲関連情報の出力区間を、先行楽曲のアウトロ区間と後続楽曲のイントロ区間との連続区間内に設定する場合に、先行楽曲の雰囲気に合った出力態様で、後続楽曲の音声出力を行うようにしてもよい。
【0216】
また、上記の実施例では、プレイリストに2曲の楽曲が列挙され、当該2曲の楽曲それぞれについての楽曲関連情報の出力区間を設定した。これに対し、プレイリストに3曲以上の楽曲が列挙されている場合に、3曲以上の楽曲それぞれの楽曲関連情報の出力区間を設定するようにしてもよい。
【0217】
例えば、プレイリストに3曲の楽曲が列挙されているときには、実施例と同様に、1番目及び2番目に再生される楽曲の楽曲関連情報の出力区間を設定した後、1番目及び2番目に再生される楽曲の楽曲関連情報の出力区間の設定位置を考慮し、上述した実施例と同様の手法により、3番目に再生される楽曲の楽曲関連情報の出力区間を設定するようにしてもよい。また、プレイリストに4曲の楽曲が列挙されているときには、2曲ごとに、上述した実施例と同様の手法により、順次再生される楽曲の楽曲関連情報の出力区間を設定するようにしてもよい。
【0218】
また、上記の実施例では、非ボーカル区間における聴取確保に関する情報である特性情報は、当該非ボーカル区間全体の情報とした。これに対し、特性情報を詳細化し、1つの非ボーカル区間内において、聴取確保が必要な部分と、聴取確保が不要の部分とを含めるようにしてもよい。例えば、イントロ区間の前半部分では聴取確保の必要があり、イントロ区間の後半部分では聴取確保が不要であるケースでは、イントロ区間の後半部分に、楽曲関連情報の出力区間を設定することができる。
【0219】
また、上記の実施例では、楽曲関連情報の出力区間の設定処理に用いる楽曲関連情報の時間長は、出力態様の決定処理により、楽曲関連情報の出力時間長が変更されることを考慮したものとした。これに対し、このような楽曲関連情報の出力時間長が変更されることを考慮せずに、変更された楽曲関連情報の出力時間長に基づいて、再度、楽曲関連情報の出力区間の設定処理を行うようにしてもよい。
【0220】
また、上記の実施例では、楽曲のジャンル情報に基づいて、楽曲関連情報の出力態様を制御するようにした。これに対し、楽曲の曲調情報に基づいて楽曲関連情報の出力態様を制御するようにしてもよい。また、ジャンル情報及び曲調情報の双方に基づいて、楽曲関連情報の出力態様を制御するようにしてもよい。
【0221】
また、上記の実施例では、楽曲関連情報の出力態様として、楽曲関連情報の出力音声の速度態様、高低音態様、イントネーション態様、及び、強弱態様を変化させる制御を行うことにした。これに対し、これらの態様のうちから任意に選択された一又は複数の態様について、楽曲関連情報の出力制御を行うようにしてもよい。
【0222】
また、上記の実施例では、非ボーカル区間情報を、楽曲の特徴情報に含めることにした。これに対し、楽曲の属性情報に、非ボーカル区間情報を含めてもよいし、又、楽曲の特徴情報及び楽曲の属性情報の双方に、非ボーカル区間情報を含めるようにしてもよい。
【0223】
また、上記の実施例については、上述した実施形態に対する変形と同様の変形を適宜施すことができる。