特許第6781843号(P6781843)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6781843電源供給回路、電源供給機器及び制御方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6781843
(24)【登録日】2020年10月20日
(45)【発行日】2020年11月4日
(54)【発明の名称】電源供給回路、電源供給機器及び制御方法
(51)【国際特許分類】
   H02M 7/12 20060101AFI20201026BHJP
   H02J 7/10 20060101ALI20201026BHJP
   H02M 3/28 20060101ALI20201026BHJP
【FI】
   H02M7/12 R
   H02J7/10 A
   H02M3/28 H
【請求項の数】15
【全頁数】26
(21)【出願番号】特願2019-536307(P2019-536307)
(86)(22)【出願日】2017年9月22日
(65)【公表番号】特表2020-504590(P2020-504590A)
(43)【公表日】2020年2月6日
(86)【国際出願番号】CN2017102932
(87)【国際公開番号】WO2019056303
(87)【国際公開日】20190328
【審査請求日】2019年7月4日
(73)【特許権者】
【識別番号】516227559
【氏名又は名称】オッポ広東移動通信有限公司
【氏名又は名称原語表記】GUANGDONG OPPO MOBILE TELECOMMUNICATIONS CORP., LTD.
(74)【代理人】
【識別番号】100091982
【弁理士】
【氏名又は名称】永井 浩之
(74)【代理人】
【識別番号】100091487
【弁理士】
【氏名又は名称】中村 行孝
(74)【代理人】
【識別番号】100105153
【弁理士】
【氏名又は名称】朝倉 悟
(74)【代理人】
【識別番号】100107582
【弁理士】
【氏名又は名称】関根 毅
(74)【代理人】
【識別番号】100096921
【弁理士】
【氏名又は名称】吉元 弘
(72)【発明者】
【氏名】ティエン、チェン
(72)【発明者】
【氏名】チャン、ジアリャン
【審査官】 柳下 勝幸
(56)【参考文献】
【文献】 国際公開第2017/133409(WO,A1)
【文献】 国際公開第2017/133194(WO,A1)
【文献】 国際公開第2017/133386(WO,A2)
【文献】 特開平07−031070(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H02M 1/00 − 11/00
H02J 7/10
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
電源供給回路であって、
入力された交流電流を整流して、電圧値が周期的に変化する第1の電圧を出力するための1次整流ユニットと、
前記第1の電圧を変調して第2の電圧を生成するための変調ユニットと、
前記第2の電圧に基づいて第3の電圧を生成するための変圧器と、
前記第3の電圧を整流及びフィルタリングして第4の電圧と前記第4の電圧に対応する第1の電流を生成するための2次整流フィルタリングユニットと、
前記第1の電流を調整して前記電源供給回路の出力電流を生成するための制御ユニットと、を含み、
前記出力電流は、電流値が周期的に変化する第2の波形を有し、前記第2の波形の各周期は、電流値が0である期間を含む、
ことを特徴とする電源供給回路。
【請求項2】
前記第1の電流は、電流値が周期的に変化する第1の波形を有し、
前記電源供給回路は、前記電源供給回路の充電ラインのオン・オフを制御するための第1のスイッチングユニットをさらに含み、
前記制御ユニットは、前記第1の波形の各周期における一部の期間で前記第1のスイッチングユニットをオープン状態にあるように制御する、
ことを特徴とする請求項1に記載の電源供給回路。
【請求項3】
前記第1の電流は、電流値が周期的に変化する第1の波形を有し、
前記電源供給回路は、前記電源供給回路の充電回路の間に並列接続される負荷回路と、前記負荷回路のオン・オフを制御するための第2のスイッチングユニットと、をさらに含み、
前記制御ユニットは、前記第1の波形の各周期における一部の期間で前記第2のスイッチングユニットをクローズ状態にあるように制御し、
前記負荷回路は、前記第2のスイッチングユニットがクローズ状態にある場合、前記充電回路で伝送される電気エネルギーを消費する、
ことを特徴とする請求項1に記載の電源供給回路。
【請求項4】
前記一部の期間は、前記第1の波形の谷が位置する期間である、
ことを特徴とする請求項2または3に記載の電源供給回路。
【請求項5】
前記2次整流フィルタリングユニットは、前記2次整流フィルタリングユニットにおけるフィルタリング回路のオン・オフを制御するための第3のスイッチングユニットを含み、
前記制御ユニットは、前記第1の波形の各周期における目標期間で前記第3のスイッチングユニットをオープン状態にあるように制御し、
前記目標期間は、前記第1の波形の谷が位置する期間である、
ことを特徴とする請求項2〜4のいずれかに記載の電源供給回路。
【請求項6】
前記フィルタリング回路は、フィルタリングコンデンサを含み、
第3のスイッチングユニットは、MOS(金属酸化物半導体)トランジスタを含み、
前記フィルタリングコンデンサは、正極が前記電源供給回路の充電ラインに接続され、負極が前記MOSトランジスタのソースに接続され、
前記MOSトランジスタは、ドレインが接地され、ゲートが前記制御ユニットに接続される、
ことを特徴とする請求項5に記載の電源供給回路。
【請求項7】
前記制御ユニットは、さらに、充電対象機器と通信して、前記電源供給回路の出力電力を調整して、前記電源供給回路の出力電圧及び/又は出力電流を前記充電対象機器におけるバッテリが現在位置する充電段階にマッチングさせる、
ことを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の電源供給回路。
【請求項8】
前記電源供給回路が前記バッテリを充電する段階は、トリクル充電段階と、定電圧充電段階と、定電流充電段階とのうちの少なくとも1つを含む、
ことを特徴とする請求項7に記載の電源供給回路。
【請求項9】
前記制御ユニットは、
前記バッテリの定電圧充電段階において、前記充電対象機器と通信して、前記電源供給回路の出力電力を調整して、前記電源供給回路の出力電圧を前記定電圧充電段階に対応する充電電圧にマッチングさせるように構成される、
ことを特徴とする請求項8に記載の電源供給回路。
【請求項10】
前記制御ユニットは、
前記バッテリの定電流充電段階において、前記充電対象機器と通信して、前記電源供給回路の出力電力を調整して、前記電源供給回路の出力電流を前記定電流充電段階に対応する充電電流にマッチングさせるように構成される、
ことを特徴とする請求項8または9に記載の電源供給回路。
【請求項11】
請求項1〜10のいずれかに記載の電源供給回路を含む、
ことを特徴とする電源供給機器。
【請求項12】
前記電源供給機器は、アダプタである、
ことを特徴とする請求項11に記載の電源供給機器。
【請求項13】
電源供給回路の制御方法であって、
入力された交流電流を整流して、電圧値が周期的に変化する第1の電圧を出力するステップと、
前記第1の電圧を変調して第2の電圧を生成するステップと、
前記第2の電圧に基づいて第3の電圧を生成するステップと、
前記第3の電圧を整流及びフィルタリングして第1の電流を生成するステップと、
前記電源供給回路における制御ユニットが前記第1の電流を調整して前記電源供給回路の出力電流を生成するステップと、を含み、
前記出力電流は、電流値が周期的に変化する第2の波形を有し、前記第2の波形の各周期は、電流値が0である期間を含む、
ことを特徴とする電源供給回路の制御方法。
【請求項14】
前記制御方法は、
充電対象機器と通信して、前記電源供給回路の出力電力を調整して、前記電源供給回路の出力電圧及び/又は出力電流を前記充電対象機器におけるバッテリが現在位置する充電段階にマッチングさせるステップをさらに含む、
ことを特徴とする請求項13に記載の電源供給回路の制御方法。
【請求項15】
前記電源供給回路が前記バッテリを充電する段階は、トリクル充電段階と、定電圧充電段階と、定電流充電段階とのうちの少なくとも1つを含む、
ことを特徴とする請求項14に記載の電源供給回路の制御方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、充電の分野に関し、特に、電源供給回路、電源供給機器及び制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
電源供給回路は、通常、1次変換ユニットと2次変換ユニットとを含む。1次変換ユニットは、一般に、1次整流ユニットと1次フィルタリングユニットとを含む。1次フィルタリングユニットは、通常、1つまたは複数の大容量液体電解キャパシタ(例えば、液体アルミニウム製電解キャパシタ)を使用して、1次整流された電圧を1次フィルタリングする必要がある。
【0003】
液体電解キャパシタは、寿命が短く破裂しやすいなどの欠陥を有するため、従来の電源供給回路は、寿命が短く安全でない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、電源供給回路の使用寿命及び安全性を向上させることができる電源供給回路、電源供給機器及び制御方法を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
第1の態様は、電源供給回路を提供し、前記電源供給回路は、入力された交流電流を整流して、電圧値が周期的に変化する第1の電圧を出力するための1次整流ユニットと、前記第1の電圧を変調して第2の電圧を生成するための変調ユニットと、前記第2の電圧に基づいて第3の電圧を生成するための変圧器と、前記第3の電圧を整流及びフィルタリングして第1の電流を生成するための2次整流フィルタリングユニットと、前記第1の電流を調整して前記電源供給回路の出力電流を生成するための制御ユニットと、を含み、前記出力電流は、電流値が周期的に変化する第2の波形を有し、前記第2の波形の各周期は、電流値が0である期間を含む。
【0006】
第2の態様は、第1の態様に記載の電源供給回路を含む電源供給機器を提供する。
【0007】
第3の態様は、電源供給回路の制御方法を提供し、前記電源供給回路は、入力された交流電流を整流して、電圧値が周期的に変化する第1の電圧を出力するための1次整流ユニットと、前記第1の電圧を変調して第2の電圧を生成するための変調ユニットと、前記第2の電圧に基づいて第3の電圧を生成するための変圧器と、前記第3の電圧を整流及びフィルタリングして第1の電流を生成するための2次整流フィルタリングユニットと、を含み、前記制御方法は、前記電源供給回路内の制御ユニットが前記第1の電流を調整して前記電源供給回路の出力電流を生成するステップを含み、前記出力電流は、電流値が周期的に変化する第2の波形を有し、前記第2の波形の各周期は、電流値が0である期間を含む。
【発明の効果】
【0008】
本発明によって提供される電源供給回路は、1次側の液体電解キャパシタを除去しており、電源供給回路の体積を小さくし、電源供給回路の使用寿命及び安全性を向上させる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】本発明の一実施例により提供される電源供給回路の概略構成図である。
図2】本発明の実施例により提供される変調待機の第1の電圧の波形の一例を示す図である。
図3】従来の電源供給回路の変調前後の電圧波形の比較図である。
図4】本発明の実施例により提供される第1の電圧を変調して取得した第2の電圧の波形の一例を示す図である。
図5】本発明の実施例により提供される2次整流フィルタリングされた第1の波形の一例を示す図である。
図6】本発明の他の実施例により提供される電源供給回路の概略構成図である。
図7】本発明の実施例により提供される出力電流の波形及び当該波形を生成するための制御信号の波形の一例を示す図である。
図8】本発明のさらに他の実施例により提供される電源供給回路の概略構成図である。
図9】本発明のさらに他の実施例により提供される電源供給回路の概略構成図である。
図10】本発明の実施例により提供される急速充電プロセスの概略フローチャートである。
図11】本発明の実施例により提供される電源供給機器の概略構成図である。
図12】本発明の実施例により提供される制御方法の概略フローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0010】
従来技術において、電源回路の1次側には、1次整流ユニットが設けられているほか、1次フィルタリングユニットも設けられている。1次フィルタリングユニットは、一般的に1つまたは複数の液体電解キャパシタを含む。液体電解キャパシタは、静電容量が大きく、フィルタリング能力が強いという特徴を有する。当該液体電解キャパシタの存在によって、電源供給回路の出力を定直流電力にすることができる。しかしながら、液体電解キャパシタは、寿命が短く、破裂しやすいなどの特性を有するため、電源供給回路の使用寿命が短く、安全でない。また、定直流電力で充電対象機器内のバッテリを充電することは、バッテリの分極及びリチウム析出現象を引き起こし、当該バッテリの寿命を短縮する可能性がある。
【0011】
電源供給回路の使用寿命及び安全性を向上させ、充電中のバッテリの分極及びリチウム析出現象を低減するために、本発明の実施例は、1次側の液体電解キャパシタを除去した電源供給回路を提供する。当該電源供給回路は、充電対象機器内のバッテリの充電に使用することができる。本発明に係る充電対象機器は、「通信端末」(または「端末」と略する)のような携帯端末であってもよく、有線回路(例えば、公衆交換電話網(public switched telephone network、 PSTN)、デジタル加入者線(digitalsubscriber line、 DSL)、デジタルケーブル、直接ケーブル接続、及び/又は他のデータ接続/ネットワークを介し)を介して接続するか、及び/又は(例えば、セルラーネットワーク、無線ローカルエリアネットワーク(wireless local area network、 WLAN)、ハンドヘルドデジタルビデオ放送(digital video broadcasting handheld、DVB−H)ネットワークのデジタルTVネットワーク、衛星ネットワーク、振幅変調−周波数変調(amplitude modulation−frequency modulation、AM−FM)ブロードキャストトランスミッタ、及び/又は他の通信端末の)無線インターフェースを介して通信信号を受信/送信するように構成される装置を含むが、これらに限定されない。無線インターフェースを介して通信するように構成される通信端末は、「無線通信端末」、「無線端末」及び/又は「移動端末」と呼ばれてもよい。例として、移動端末は、衛星またはセルラー電話と、セルラー無線電話及びデータ処理、ファックス及びデータ通信能力を組み合わせ得るパーソナルコミュニケーションシステム(personal communication system、PCS)端末と、無線電話、ポケットベル、インターネット/イントラネットアクセス、Webブラウザ、メモ、カレンダー及び/又は全地球測位システム(global positioning system、GPS) レシーバーを含むパーソナルデジタルアシスタント (Personal Digital Assistant、PDA)と、通常のラップトップレシーバー及び/又はハンドヘルドレシーバまたは無線電話レシーバを含む他の電子装置を含むが、これらに限定されない。
【0012】
図1に示すように、本発明の一実施例により提供される電源供給回路10は、1次整流ユニット11と、変調ユニット12と、変圧器13と、2次整流フィルタリングユニット14とを含むことができる。電源供給回路10の各構成要素について、以下にそれぞれ詳しく説明する。
【0013】
1次整流ユニット11は、入力された交流電流を整流して、電流値が周期的に変化する第1の電圧を出力する。一部の場合、入力された交流電流(AC)は、商用電源と呼ばれてもよい。入力された交流電流は、例えば、220Vの交流電流であってもよく、110Vの交流電流であってもよく、本発明の実施例は、これについて具体的に限定しない。
【0014】
第1の電圧の電圧波形は、周期的に変化する波形である。図2に示すように、当該第1の電圧的波形は、脈動波形であってもよく、または、饅頭形波と呼ばれてもよい。
【0015】
本発明の実施例は、1次整流ユニット11の形態について具体的に限定しない。1次整流ユニット11は、4つのダイオードによって構成されるフルブリッジ整流回路を採用してもよく、ハーフブリッジ整流回路のような他の形態の整流回路を採用してもよい。
【0016】
変調ユニット12は、第1の電圧を変調して第2の電圧を生成することができる。ある場合、変調ユニット12は、チョッパーユニットまたはチョッパーと呼ばれてもよい。または、いくつかの場合、変調ユニット12は、クリッパーユニットまたはクリッパーと呼ばれてもよい。本発明の実施例は、変調ユニット12の作動方式について具体的に限定しない。一例として、変調ユニット12は、パルス振幅変調(pulse width modulation、PWM)の方式で第1の電圧を変調してもよく、周波数変調の方式で第1の電圧を変調してもよい。
【0017】
なお、従来技術において、1次整流ユニット11によって出力された電圧(本発明の実施例の第1の電圧に対応)は、まず1次フィルタリングユニット(1つまたは複数の液体電解キャパシタを含む)によってフィルタリングされて定直流電力を形成する必要がある。当該定直流電力の電圧波形は、通常直線であり、即ち、図3に示すような変調前の電圧波形である。次に、変調ユニットは、当該定電圧を変調(チョッパー)して、図3に示すような変調された電圧を形成し、図3から分かるように、変調ユニットの処理を経て、一定の電圧信号は、振幅値が等しい多数の小方波パルス信号に変調される。
【0018】
これに対し、本発明の実施例により提供される電源供給回路は、1次フィルタリングに使用される液体電解キャパシタを除去しており、1次整流された、電圧値が周期的に変化する第1の電圧を変調する。第1の電圧的波形が図2に示すような波形であることを例とし、変調によって取得された第2の電圧の波形は、図4を参照することができる。図4から分かるように、第2の電圧は、同様に多数の小パルス信号を含むが、これらのパルス信号の振幅値が等しくなく、周期的に変化する。図4中の破線は、第2の電圧を構成するパルス信号の包絡線である。図2を比較して分かるように、第2の電圧を構成するパルス信号の包絡線は、第1の電圧の波形とほぼ同じである。
【0019】
変圧器13は、第2の電圧に基づいて第3の電圧を生成することができる。言い換えると、変圧器13は、第2の電圧を変圧器の1次巻線から2次巻線にカップリングして第3の電圧を取得することができる。例えば、変圧器13は、第2の電圧に対して変圧に関する操作して第3の電圧を取得することができる。変圧器13は、通常の変圧器であってもよく、作動周波数が50KHz〜2MHzである高周波数変圧器であってもよい。変圧器13は、1次巻線と2次巻線とを含む。変圧器13内の1次巻線及び2次巻線の形態、1次巻線及び2次巻線と電源供給回路10における他のユニットとの接続方式は、電源供給回路10に採用されるスイッチング電源のタイプに関係する。例えば、電源供給回路10は、フライバック式スイッチング電源に基づく電源供給回路であってもよく、フォワード式スイッチング電源に基づく電源供給回路であってもよく、プッシュプル式スイッチング電源に基づく電源供給回路であってもよい。電源供給回路の基づくスイッチング電源のタイプが異なると、変圧器13の1次巻線、2次巻線の具体的な形態や接続方式も異なり、本発明の実施例は、これについて具体的に限定しない。図1に示すのは、変圧器13の可能な一接続方式に過ぎない。
【0020】
2次整流フィルタリングユニット14は、2次整流ユニットと2次フィルタリングユニットとを含むことができる。本発明の実施例は、2次整流ユニットの整流方式について具体的に限定しない。一例として、2次整流ユニットは、同期整流器(synchronous rectifier、SR)チップを使用して、変圧器の2次巻線によって誘起された電圧(または電流)を同期整流することができる。他の一例として、2次整流ユニットは、ダイオードを使用して2次整流する。2次フィルタリングユニットは、2次整流された電圧を2次フィルタリングすることができる。2次フィルタリングユニットは、1つまたは複数の固体キャパシタを含むことができ、または固体キャパシタと通常のキャパシタ(例えば、セラミックスキャパシタ)との組み合わせを含むことができる。
【0021】
2次整流フィルタリングユニット14の処理によって第1の電流を取得することができ、以下に第1の電流の波形を第1の波形という。図5中の実線は、第1の波形の一例である。図5から分かるように、第1の波形は、電流値が一定の波形ではなく、電流値が周期的に変化する波形であり、原因は、以下に説明する。
【0022】
電源供給回路10の1次側は、液体電解キャパシタが除去されているため、変圧器13に入力された第2の電圧は、振幅値が周期的に変化する多数の小パルス信号からなる。同様に、変圧器13から2次側に伝送された第3の電圧も振幅値が周期的に変化する多数の小パルス信号からなる。2次整流フィルタリングユニット14に2次フィルタリングコンデンサが設けられているが、液体電解キャパシタと比較して、2次フィルタリングコンデンサとして通常に容量値が比較的低い固体キャパシタを選択する。固体キャパシタは、一般に容量値が低く、フィルタリング能力が相対的に弱い。従って、2次フィルタリングコンデンサの主な機能は、2次整流後に出力された多数の小パルス信号を、周期的に変化する連続的な信号にフィルタリングすることであり、当該連続的な信号の波形は、一般に、これらの小パルス信号の包絡線に類似する波形である。
【0023】
さらに、図5から分かるように、第1の波形は、完全な脈動波形ではなく、第1の波形の山及び谷は、脈動波形(図5中の破線)の山及び谷に達していない。第1の波形の山が脈動波形の山に達していない主な原因は、電源供給回路10が一般に自身の出力電圧及び/又は出力電流をモニタリングし、出力電圧の制限及び/又は出力電流の制限操作を行うことにある。当該電圧制限及び/又は電流制限操作は、脈動波形の山を所定の振幅値以下に制限し、これにより、図5に示すようなピークカット処理された第1の波形が形成される。
【0024】
第1の波形の谷が脈動波形の谷に達していない主な原因は、2次整流フィルタリングユニット14における2次フィルタリングコンデンサが2次側の充電ラインの電圧をクランプする作用を発揮することで、2次側の充電ラインの電圧及び電流は、いずれも零点に達することができないことにある。具体的には、2次側の充電ラインの電圧が2次フィルタリングコンデンサの電圧値と等しくなるまで低下すると、2次フィルタリングコンデンサは、放電状態になり、充電ラインの電圧は、続いて低下することなく、第1の波形の谷は、0より大きいある数値に「クランプ」され、当該数値の具体的な大きさは、2次フィルタリングコンデンサの容量値に関係し、本発明の実施例は、これについて具体的に限定しない。
【0025】
上記の記載から分かるように、本発明の実施例により提供される電源供給回路10は、1次側の液体電解キャパシタが除去されており、これにより、電源供給回路の体積が小さくなり、電源供給回路の使用寿命及び安全性が向上する。
【0026】
電源供給回路10は、充電対象機器内のバッテリを充電するためのものである。充電中に周期的に充放電をするようにバッテリを制御することができるなら、バッテリの分極及びリチウム析出現象を大幅に低減することができ、バッテリの使用寿命及び安全性が向上する。しかしながら、前述した2次フィルタリングに関する説明から分かるように、2次整流フィルタリングユニット14における2次フィルタリングコンデンサが電源供給回路10の充電ラインの電圧をクランプする作用を発揮することで、2次フィルタリングによって取得された第1の電流の波形(即ち、第1の波形)の谷が零点に達することができない。第1の電流をそのまま電源供給回路10の出力電流とするなら、第1の電流が零点に達することができず、充電対象機器内のバッテリが常に充電状態にある可能性があり、当該バッテリが周期的に放電することを確保することができない。
【0027】
さらに、バッテリが周期的に充放電できることを確保するために、一部の実施例において、電源供給回路10は、制御ユニット15をさらに含むことができる。制御ユニット15は、第1の電流を調整して電源供給回路10の出力電流を生成することができる。電源供給回路10の出力電流は、電流値が周期的に変化する第2の波形を有することができ、第2の波形の各周期は、電流値が0である期間を含む。
【0028】
第2の波形の各周期は、電流値が0である期間と、電流値が0でない期間と、を含む。ここで、電流値が0である期間を第1の期間といい、電流値が0でない期間を第2の期間という。第2の波形は、出力電流の波形であり、第1の期間における出力電流の電流値が0であることは、第1の期間における電源供給回路10の出力がないことを示す。この場合、充電対象機器内のバッテリが一般に充電対象機器内のシステムに持続的に電力供給する必要があるため、当該バッテリは、放電状態にある。第2の期間における出力電流の電流値が0でないことは、第2の期間における電源供給回路10の出力が回復したことを示す。この場合、充電対象機器内のバッテリは、充電状態にある。これにより分かるように、第2の波形の各周期は、電流値が0である第1の期間と、電流値が0でない第2の期間と、を有するため、充電対象機器内のバッテリは、周期的な充放電状態に入ることができ、バッテリの分極及びリチウム析出現象が大幅に少なくなり、バッテリの使用寿命及び安全性が向上する。
【0029】
制御ユニット15は、例えば、マイクロコントロールユニット(micro-control unit、MCU)であってもよい。当該制御ユニット15は、電源供給回路10における他のユニットに制御信号を送信する方式で電源供給回路10における他のユニットを制御することができる。制御ユニット15が第1の電流を調整する方式は、複数であってもよく、対応的に、制御ユニット15と電源供給回路10における他のユニットとの接続方式は、複数であってもよく、本発明の実施例は、これについて具体的に限定しない。以下に図6図9を参照して例を挙げて説明する。
【0030】
図6は、制御ユニット15が第1の電流を調整して零点を通過する出力電流を形成する一実施例である。図6に示すように、電源供給回路10は、電源供給回路10の充電ライン61のオン・オフを制御するための第1のスイッチングユニット62をさらに含むことができる。充電ライン61は、電気エネルギーを伝送することができる。言い換えると、当該充電ライン61は、充電対象機器に充電電圧及び/又は充電電流を転送することができる。電源供給回路10がユニバーサルシリアルバス(universal serial bus、USB)を介して充電対象機器を充電することを例とし、当該充電ライン61は、例えば、USB内のVBUSであってもよい。
【0031】
第1のスイッチングユニット62は、回路のオン・オフを制御する機能を有する任意の装置であってもよい。図6に示すように、第1のスイッチングユニット62は、金属酸化物半導体(metal oxide semiconductor、MOS)トランジスタであってもよく、当該MOSトランジスタのゲートは、制御ユニット15に接続されて、制御ユニット15からの制御信号を受信することができる。当該MOSトランジスタのソース及びドレインは、充電ライン61の中に直列接続することができ、制御信号の制御で充電ライン61の導通または切断を制御することができる。
【0032】
さらに、制御ユニット15は、第1の波形の各周期における一部の期間でオープン状態にあるように第1のスイッチングユニット62を制御して、電源供給回路10の出力をオフにすることができる。
【0033】
本発明の実施例は、上記の一部の期間の選定方式について具体的に限定せず、第1の波形の各周期のいずれか1つまたは複数の期間であってもよい。
【0034】
選択可能に、一例として、当該一部の期間は、第1の波形の谷が位置する期間であってもよい。言い換えると、制御ユニット15は、第1の波形の谷が位置する一部または全部の期間でオープン状態にあるように第1のスイッチングユニット62を制御して、電源供給回路10の出力をオフにすることができる。第1の波形の各周期における谷が位置する期間以外の期間でオープン状態にあるように第1のスイッチングユニット62を制御する方式と比較して、第1の波形の各周期における谷が位置する期間でオープン状態にあるように第1のスイッチングユニット62を制御する方式は、バッテリが周期的に充放電状態にあることを満たす前提でバッテリの充電效率を最大限確保する効果を奏することができる。
【0035】
制御ユニット15は、第1の波形の谷が位置する一部または全部の期間で第1のスイッチングユニット62をオープン状態にあるように制御すると仮定すると、制御ユニット15は、第1の波形の谷が位置する期間を決定する方式は、複数を有することができる。一例として、制御ユニット15は、第1の電流をサンプリングし、第1の電流のサンプリング値に基づいて第1の波形の谷が位置する期間を判断する。他の一例とし、第1の電流の周期は、1次整流ユニットによって出力された電圧信号または電流信号と、2次整流ユニットによって出力された電圧信号または電流信号となどの電源供給回路10における多数の他の信号の周期とは、同期の関係を有し、以下にこれらの信号を第1の電流の同期信号という。制御ユニット15は、同期信号の波形、及び同期信号の波形と第1の波形との同期関係に基づいて第1の波形の谷が位置する期間を判断することができる。
【0036】
第1の波形が図5中の実線に示すような波形であることを例とし、制御ユニット15は、第1のスイッチングユニット62に図7に示すような制御信号を送信し、第1の波形の谷が位置する期間で出力を停止するように電源供給回路10を制御することができ、図7に示すような電流値が0である期間を含む第2の波形を形成することができる。
【0037】
図8は、制御ユニット15が第1の電流を調整して、零点を通過する出力電流を形成する他の実施例である。図8に示すように、電源供給回路10は、電源供給回路10の充電回路の間に並列接続される負荷回路81と、負荷回路81のオン・オフを制御するための第2のスイッチングユニット82と、をさらに含むことができる。
【0038】
当該充電回路は、充電ラインとアース線とによって形成された回路であってもよい。電源供給回路10がUSBを介して充電対象機器を充電することを例とし、当該充電回路は、VBUSとGNDとからなる回路であってもよい。
【0039】
電源供給回路10の出力電流が0に達することができる目的を果たすために、本発明の実施例は、電源供給回路10の内部に負荷回路81を導入する。負荷回路81における負荷の配置により、第2のスイッチングユニット82がクローズ状態にある場合、充電回路で伝送された電機エネルギーの全ては、負荷回路81における負荷によって消費することができる。
【0040】
本発明の実施例は、負荷回路81における負荷の形態について具体的に限定しない。当該負荷は、例えば抵抗器であってもよく、電気エネルギーを消費することができる他の装置であってもよい。また、第2のスイッチングユニット82がクローズされる場合、充電回路の電気エネルギーの全てが負荷回路81によって消費することができることを確保することができれば、負荷の大きさは、実際の状況に応じて決定してもよい。
【0041】
制御ユニット15は、第1の波形の各周期における一部の期間でクローズ状態にあるように第2のスイッチングユニット82を制御することができる。第2のスイッチングユニット82がクローズ状態にある場合、負荷回路81は、作動状態にあり、充電回路の電気エネルギーは、負荷回路81によって消費することができ、電源供給回路10の外部に出力することはない。従って、負荷回路81が作動状態にある場合、電源供給回路10の出力電流が0となる。
【0042】
本発明の実施例に記載の一部の期間(即ち、負荷回路81が作動状態にある期間)の選定方式は、図6の実施例と類似しており、前述した図6実施例の関連説明を参照することができ、重複しないようにここでは詳しく説明しない。
【0043】
図9は、制御ユニット15が第1の電流を調整して零点を通過する出力電流を生成するさらに他の実施例である。図9に示すように、2次整流フィルタリングユニット14は、フィルタリング回路141(なお、2次整流フィルタリングユニットは、2次整流に関連する装置をさらに含んでもよく、簡潔のため、図9は、2次整流フィルタリングユニット14における本実施例に係る装置のみを含むことができる。フィルタリング回路141は、並列接続される1つまたは複数のキャパシタ143(例えば、固体キャパシタ)によって構成されてもよい。フィルタリング回路141は、フィルタリング回路141のオン・オフを制御するための第3のスイッチングユニット142をさらに含むことができる。第3のスイッチングユニット142が導通状態にある場合、フィルタリング回路141は、作動状態にあり、電源供給回路10の充電ラインの電圧をクランプする作用を発揮するため、電源供給回路10の出力電流は、0に達することができない。電源供給回路の出力電流を零点に達させるために、本発明の実施例における制御ユニット15は、第1の波形の各周期における目標期間でオープン状態にあるように第3のスイッチングユニット142を制御し、ここで、目標期間は、第1の波形の谷が位置する期間である。目標期間が第1の波形の谷が位置する期間であるため、フィルタリング回路141におけるキャパシタは、本来ならば当該目標期間で放電状態にあるはずだが、制御ユニット15は、目標期間で第3のスイッチングユニット142により、作動しないようにフィルタリング回路141を制御するため、フィルタリング回路141におけるキャパシタは、外部に放電することができず、電源供給回路10は出力しない。このようにすることで、目標期間で電源供給回路10の出力電流は0となる。
【0044】
さらに、図9に対応する実施例において、第3のスイッチングユニット142は、MOSトランジスタを含むことができる。フィルタリングコンデンサ143の正極は、電源供給回路10の充電ライン(例えば、VBUS)に接続されてもよく、フィルタリングコンデンサ143の負極は、MOSトランジスタのソースに接続されてもよく、MOSトランジスタは、ドレインが接地(例えば、GND)され、ゲートが制御ユニット15に接続されてもよい。MOSトランジスタのソースは、フィルタリングコンデンサ143の負極に接続することにより、MOSトランジスタの内部のボディダイオードの陰極は接地され、これにより、MOSトランジスタがオンになるとき、フィルタリングコンデンサ143が当該ボディダイオードに放電することはない。
【0045】
従来技術において、充電対象機器を充電するための電源供給回路が記載されている。当該電源供給回路は、定電圧モードで作動する。定電圧モードで、当該電源供給回路の出力電圧は、ほぼ一定に維持され、例えば、5V、9V、12Vまたは20Vなどに維持される。
【0046】
当該電源供給回路の出力電圧は、バッテリの両端に直接印加するのに適さず、まず充電対象機器における変換回路によって変換されて充電対象機器内のバッテリの予期充電電圧及び/又は充電電流を得る必要がある。
【0047】
変換回路は、電源供給回路の出力電圧を変換して、バッテリの予期充電電圧及び/又は充電電流の需要を満たすことができる。
【0048】
一例とし、当該変換回路は、充電管理モジュール、例えば、充電集積回路(integrated circuit、IC)を指してもよく、バッテリの充電中にバッテリの充電電圧及び/又は充電電流を管理するためのものである。当該変換回路は、バッテリの充電電圧及び/又は充電電流の管理を実現するために、電圧フィードバックモジュールの機能を有し、及び/又は、電流フィードバックモジュールの機能を有することができる。
【0049】
例を挙げると、バッテリの充電プロセスは、トリクル充電段階と、定電流充電段階と、定電圧充電段階とのうちの1つまたは複数を含むことができる。トリクル充電段階において、変換回路は電流フィードバックループを利用することにより、トリクル充電段階でバッテリに流れ込む電流がバッテリの予期充電電流の大きさ(例えば、第1の充電電流)を満すようにすることができる。定電流充電段階において、変換回路は電流フィードバックループを利用することにより、定電流充電段階でバッテリに流れ込む電流がバッテリの予期充電電流の大きさ(例えば、第1の充電電流より大きくてもよい第2の充電電流)を満たすようにすることができる。定電圧充電段階において、変換回路は、圧フィードバックループを利用することにより、定電圧充電段階でバッテリの両端に印加される電圧の大きさがバッテリの予期充電電圧の大きさを満たすようにすることができる。
一例として、電源供給回路の出力電圧がバッテリの予期充電電圧より大きい場合、変換回路は、電源供給回路の出力電圧を降圧処理して、降圧変換された充電電圧がバッテリの予期充電電圧の需要を満たすようにすることができる。他の例として、電源供給回路の出力電圧がバッテリの予期充電電圧より小さい場合、変換回路は、電源供給回路の出力電圧を昇圧処理して、昇圧変換された充電電圧をバッテリの予期充電電圧の需要を満たすようにすることができる。
【0050】
他の例として、例えば、電源供給回路は5Vの定電圧を出力する。バッテリが1つのバッテリセル(リチウムバッテリのバッテリセルを例とし、1つのバッテリセルの充電終止電圧が4.2Vである)を含む場合、変換回路(例えば、Buck降圧回路)は、電源供給回路の出力電圧を降圧処理して、降圧された充電電圧がバッテリの予期充電電圧の需要を満たすようにすることができる。
【0051】
他の例として、例えば、電源供給回路が5Vの定電圧を出力する。電源供給回路が2つ以上のシングルバッテリセルを直列接続したバッテリ(リチウムバッテリのバッテリセルを例とし、1つのバッテリセルの充電終止電圧が4.2Vである)を充電する場合、変換回路(例えば、Boost昇圧回路)は、電源供給回路の出力電圧を昇圧処理して、昇圧された充電電圧がバッテリの予期充電電圧の需要を満たすようにすることができる。
【0052】
変換回路が回路の変換効率の低下に制限されることによって、変換されていない部分の電気エネルギーが熱の形で放散される。この部分の熱は充電対象機器の内部に集まる。充電対象機器の設定スペース及び放熱スペースが小さいことから(例えば、ユーザが使用する移動端末の物理的なサイズがますます薄くなるとともに、移動端末の性能を向上させるために、移動端末内に数多くの電子素子が密に配置されている)、変換回路の設計難度を上げるだけでなく、充電対象機器内に集まっている熱を速やかに除去しにくく、充電対象機器の異常を引き起こす。
【0053】
例えば、変換回路に集まっている熱は、変換回路の付近の電子素子に対して熱干渉を引き起こし、電子素子の作動異常の誘因となるおそれがある。また、例えば、変換回路に集まっている熱は、変換回路及び付近の電子素子の使用寿命を短縮するおそれがある。また、例えば、変換回路に集まっている熱は、バッテリに対して熱干渉を引き起こし、バッテリの充放電異常の誘因となるおそれがある。また、例えば、変換回路に集まっている熱は、充電対象機器の温度上昇を引き起こすおそれがあり、ユーザの充電時の使用体験に影響を及ぼす。また、例えば、変換回路に集まっている熱は、変換回路自身の短絡を引き起こすおそれがあり、電源供給回路の出力電圧をバッテリの両端に直接印加することにより、充電異常を引き起こし、バッテリが長時間に過電圧充電状態であると、バッテリの爆発まで引き起こし、ユーザの安全に危害を与えることになる。
【0054】
本発明の実施例は、電源供給回路10をさらに提供する。当該電源供給回路10における制御ユニット15は、充電対象機器と通信して、電源供給回路10の出力電力を調整して電源供給回路10の出力電圧及び/又は出力電流を充電対象機器内のバッテリが現在位置する充電段階にマッチングさせることもできる。
【0055】
なお、バッテリが現在位置する充電段階は、トリクル充電段階と、定電圧充電段階と、定電流充電段階とのうちの少なくとも1つを含むことができる。
【0056】
バッテリが現在位置する充電段階が定電圧充電段階であることを例とし、前述した充電対象機器と通信して、電源供給回路の出力電力を調整して電源供給回路の出力電圧及び/又は出力電流を充電対象機器内のバッテリが現在位置する充電段階にマッチングさせることは、バッテリの定電圧充電段階では、充電対象機器と通信して、電源供給回路の出力電力を調整して電源供給回路の出力電圧を定電圧充電段階に対応する充電電圧にマッチングさせることを含むことができる。
【0057】
バッテリが現在位置する充電段階が定電流充電段階であることを例とし、前述した充電対象機器と通信して、電源供給回路の出力電力を調整して電源供給回路の出力電圧及び/又は出力電流を充電対象機器内のバッテリが現在位置する充電段階にマッチングさせることは、バッテリの定電流充電段階では、充電対象機器と通信して、電源供給回路の出力電力を調整して電源供給回路の出力電流を定電流充電段階に対応する充電電流にマッチングさせることを含むことができる。
【0058】
以下に、本発明の実施例により提供される通信機能を有する電源供給回路10を例を挙げてさらに詳しく説明する。
【0059】
当該電源供給回路10は、バッテリの状態情報を取得することができる。バッテリの状態情報は、バッテリの現在残量情報及び/又は電圧情報を含むことができる。当該電源供給回路10は、取得されたバッテリの状態情報に基づい電源供給回路10自身の出力電圧を調整してバッテリの予期充電電圧及び/又は充電電流の需要を満たすことができ、電源供給回路10が調整して出力した電圧は、バッテリの両端に直接印加してバッテリを充電(以下「直接充電」という)することができる。さらに、バッテリ充電プロセスの定電流充電段階では、電源供給回路10が調整して出力した電圧は、バッテリの両端に直接印加してバッテリを充電することができる。
【0060】
当該電源供給回路10は、バッテリの充電電圧及び/又は充電電流の管理を実現するために、電圧フィードバックモジュールの機能及び電流フィードバックモジュールの機能を有することができる。
【0061】
当該電源供給回路10は、取得されたバッテリの状態情報に基づい電源供給回路10自身の出力電圧を調整することは、当該電源供給回路10は、バッテリの状態情報をリアルタイムで取得することができ、毎回取得されたバッテリのリアルタイム状態情報に基づいて電源供給回路10自身の出力電圧を調整してバッテリの予期充電電圧及び/又は充電電流を満たすことを指してもよい。
【0062】
当該電源供給回路10は、取得されたバッテリの状態情報に基づい電源供給回路10自身の出力電圧を調整することは、充電中にバッテリ電圧が絶えずに上昇するにつれて、電源供給回路10は、充電中に各時刻のバッテリの現在状態情報を取得することができ、バッテリの現在状態情報に基づいて電源供給回路10自身の出力電圧をリアルタイムで調整してバッテリの予期充電電圧及び/又は充電電流の需要を満たすことを指してもよい。
【0063】
例を挙げると、バッテリの充電プロセスは、トリクル充電段階と、定電流充電段階と、定電圧充電段階とのうちの少なくとも1つを含むことができる。トリクル充電段階では、電源供給回路10は、トリクル充電段階で第1の充電電流を出力してバッテリを充電してバッテリの予期充電電流の需要を満たすことができる(第1の充電電流は定直流電流であってもよい)。定電流充電段階では、電源供給回路10は、電流フィードバックループループを利用することにより、定電流充電段階で電源供給回路10によって出力され且つバッテリに流れ込む電流がバッテリの予期充電電流の需要を満たすようにすることができる(例えば、第2の充電電流が脈動波形の電流であってもよく、当該第2の充電電流が第1の充電電流より大きくてもよく、定電流充電段階における脈動波形の電流ピーク値がトリクル充電段階おける定直流電流の大きさより大きくてもよく、定電流充電段階の定電流は、脈動波形の電流ピーク値または平均値がほぼ変化しないままであることを指してもよい)。定電圧充電段階では、電源供給回路10は、電圧フィードバックループを利用することにより、定電圧充電段階で電源供給回路10から充電対象機器に出力された電圧(即ち、定直流電圧)を一定に保持することができる。
【0064】
例えば、本発明の実施例に係る電源供給回路10は、充電対象機器内のバッテリの定電流充電段階を制御することができる。他の実施例において、充電対象機器内のバッテリのトリクル充電段階及び定電圧充電段階の制御機能は、本発明の実施例に記載の電源供給回路10と充電対象機器内の別途の充電チープとが協力して完成することができる。定電流充電段階と比較して、バッテリがトリクル充電段階及び定電圧充電段階で受け取る充電電力は小さく、充電対象機器内部の充電チップの効率変換損失及び熱蓄積は、許容できる。
【0065】
なお、本発明の実施例中に記載の定電流充電段階または定電流段階は、電源供給回路10の出力電流が完全に変化しないことを要求することではなく、電源供給回路10の出力電流を制御する充電モードを意味することができる。例えば、電源供給回路10によって出力された脈動波形の電流ピーク値または平均値が、ほぼ変化しないことと、または、あり期間にわたってほぼ変化しないこととを広く意味することができる。例えば、実際に、電源供給回路10は、定電流充電段階で通常多段階定電流の方式で充電する。
【0066】
多段階定電流充電(MuLti-stage constant current charging)は、N個の定電流段階(Nが2以上の整数である)を有することができる。多段階定電流充電は、所定の充電電流で第1段階の充電を始める。前記多段階定電流充電のN個の定電流段階は、第1の段階から第Nの段階まで順次に実行される。定電流段階のうちの現在の定電流段階から次の定電流段階に入った後、脈動波形の電流ピーク値または平均値が小さくなることができる。バッテリ電圧が充電終止電圧閾値に達した場合、定電流段階のうちの前の充電段階から次の充電段階に入ることになる。2つの隣接する定電流段階間の電流変換プロセスは、漸進的に変化してよく、または階段式ジャンプ的に変化してもよい。
【0067】
さらに、電源供給回路10の出力電流が、電流値が周期的に変化する電流(例えば、脈動直流電流)である場合、定電流モードは、周期的に変化する電流のピーク値または平均値を制御する充電モードを指してもよく、即ち、定電流モードに対応する電流を超えないように電源供給回路10の出力電流のピーク値を制御する。また、電源供給回路10の出力電流が交流電流である場合、定電流モードは、交流電流的ピーク値を制限する充電モードを指してもよい。
【0068】
選択可能に、一部の実施例において、電源供給回路10は、第1の充電モード及び第2の充電モードを適用することができ、電源供給回路10が第2の充電モードでバッテリを充電する速度は、電源供給回路10が第1の充電モードでバッテリを充電する速度より速い。言い換えると、第1の充電モードで作動する電源供給回路と比較して、第2の充電モードで作動する電源供給回路が同一容量のバッテリを満充電するのに必要な時間はより短く。さらに、一部の実施例において、第1の充電モードでは、電源供給回路10は、第2の充電通路を介してバッテリを充電し、第2の充電モードでは、電源供給回路10は、第1の充電通路を介してバッテリを充電する。
【0069】
第1の充電モードは、通常充電モードであってよく、第2の充電モードは、急速充電モードであってもよい。当該通常充電モードは、電源供給回路が相対的に小さい電流値(通常2.5Aより小さい)を出力することと、または相対的に小さい電力で(通常15Wより小さい)充電対象機器内のバッテリを充電することとを意味し、通常充電モードで1つの比較的大容量バッテリ(例えば、3000mAh容量のバッテリ)を完全に満充電するのに通常数時間がかかる必要があるが、急速充電モードでは、電源供給回路は、相対的に比較的大きな電流(通常2.5Aより大きく、例えば、4.5A、5A又はさらに高く)を出力することができ、または相対的に比較的大きな電力で(通常15W以上)充電対象機器内のバッテリを充電することができる。通常充電モードと比較して、電源供給回路が急速充電モードで同一容量のバッテリを完全に満充電するのに必要な充電時間を明らかに短縮することができ、充電速度がより速い。
【0070】
上記の説明に指摘されたように、電源供給回路10の出力電流は、電流値が周期的に変化する第2の波形を有することができる。当該第2の波形は、電源供給回路10が第2の充電モードで作動する出力電流の電流波形を指してもよい。第1の充電モードでは、電源供給回路10の出力電圧の電圧値は、定電圧値であってもよく、出力電流の電流波形は、負荷の変化に伴って変化することができる。
【0071】
さらに、充電対象機器は、電源供給回路10(または電源供給回路10における制御ユニット15)と二方向通信して、第2の充電モードでの電源供給回路10の出力(即ち、第2の充電モードで電源供給回路10によって提供される充電電圧及び/又は充電電流を制御)を制御することができる。充電対象機器は、充電インターフェースを含んでもよく、充電対象機器は、充電インターフェースにおけるデータラインを介して電源供給回路10と通信することができる。充電インターフェースがUSBインターフェースであることを例とし、データラインは、USBインターフェース内のD+ライン及び/又はD-ラインであってもよい。または、充電対象機器は、電源供給回路10と無線通信することもできる。
【0072】
本発明の実施例は、電源供給回路10と充電対象機器との通信内容、及び充電対象機器が第2の充電モードでの電源供給回路10の出力を制御する方式について具体的に限定しない。例えば、充電対象機器は、電源供給回路10と通信して、充電対象機器内のバッテリの現在総電圧及び/又は現在総残量をインタラクションし、バッテリの現在総電圧及び/又は現在総残量に基づいて電源供給回路10の出力電圧または出力電流を調整することができる。以下に具体的な実施例に組み合わせて充電対象機器と電源供給回路10との通信内容、及び充電対象機器が第2の充電モードでの電源供給回路10の出力を制御する方式について詳しく説明する。
【0073】
本発明の実施例の上記説明は、電源供給回路10と充電対象機器とのマスタースレーブを限定しない。言い換えると、電源供給回路10と充電対象機器とのうちのいずれか一方は、マスター機器側として二方向通信会話を開始することができ、相応的に、他方はスレーブ機器側として、マスター機器側が開始した通信に対して第1の応答或第1の返信を行う。実行可能な一実施形態として、通信プロセスにおいて、電源供給回路10側と充電対象機器側とのアースに対するレベルの大きさを比較することにより、マスター機器及びスレーブ機器の身分を確認することができる。
【0074】
本発明の実施例は、電源供給回路10と充電対象機器との二方向通信の具体的な実現方式を限定しておらず、すなわち、電源供給回路10と充電対象機器とのうちのいずれか一方は、マスター機器側として通信会話を開始し、相応的に他方はスレーブ機器側として、マスター機器側が開始した通信会話に対して第1の応答或第1の返信を行い、同時にマスター機器側は、前記スレーブ機器側の第1の応答或第1の返信に対して第2の応答を行うことができれば、マスター及びスレーブ機器の間に1回の充電モードに関するネゴシエーションプロセスが完成されたと判定してもよい。実行可能な一実施形態として、マスター及びスレーブ機器の間に複数回の充電モードのネゴシエーションが完成された後、マスター及びスレーブ機器の間の充電操作を実行することにより、ネゴシエーション後の充電プロセスが安全的に信頼的に実行されることを確保することができる。
【0075】
マスター機器側が前記スレーブ機器側の通信会話に対する第1の応答または第1の返信に応じて第2の応答を行うことができる一方式として、マスター機器側が前記スレーブ機器側の通信会話に対する第1の応答または第1の返信を受信し、受信した前記スレーブ機器の第1の応答または第1の返信に応じて対応的な第2の応答を行うことができる。例として、マスター機器側が所定の時間内で前記スレーブ機器側の通信会話に対する第1の応答または第1の返信を受信すると、マスター機器側が前記スレーブ機器の第1の応答または第1の返信に応じて対応的な第2の応答を行うことは、具体的に、マスター機器側とスレーブ機器側とが1回の充電モードに関するネゴシエーションを完成し、マスター機器側とスレーブ機器側との間でネゴシエーションの結果に基づいて第1の充電モードまたは第2の充電モードで充電操作を実行する。即ち、電源供給回路10は、ネゴシエーション結果に基づいて第1の充電モードまたは第2の充電モードで作動して充電対象機器を充電する。
【0076】
マスター機器側が前記スレーブ機器側の通信会話に対する第1の応答または第1の返信に応じて第2の応答を行うことができる一方式として、さらに、マスター機器側が所定の時間内で前記スレーブ機器側の通信会話に対する第1の応答または第1の返信を受信していなくても、マスター機器側も前記スレーブ機器の第1の応答または第1の返信に対して、対応的な第2の応答を行うことであってもよい。例として、マスター機器側が所定の時間内で前記スレーブ機器側の通信会話に対する第1の応答または第1の返信を受信していなくても、マスター機器側も前記スレーブ機器側の第1の応答または第1の返信に対して、対応的な第2の応答を行うことは、具体的に、マスター機器側とスレーブ機器側とが1回の充電モードに関するネゴシエーションを完成し、マスター機器側とスレーブ機器側との間で第1の充電モードで充電操作を実行し、即ち、電源供給回路10は、第1の充電モードで作動して充電対象機器を充電することであってもよい。
【0077】
選択可能に、一部の実施例において、充電対象機器は、マスター機器として通信会話を開始し、電源供給回路10はスレーブ機器として、マスター機器が開始した通信会話に対して、第1の応答または第1の返信を行った後に、充電対象機器が電源供給回路10の第1の応答または第1の返信に対して、対応的な第2の応答を行う必要がなく、電源供給回路10と充電対象機器との間に充電モードに関するネゴシエーションのプロセスが1回完成されたと判定してもよく、電源供給回路10は、ネゴシエーションの結果に基づいて第1の充電モードまたは第2の充電モードで充電対象機器を充電することができる。
【0078】
選択可能に、一部の実施例において、充電対象機器が電源供給回路10と二方向通信して、第2の充電モードでの電源供給回路10の出力を制御するプロセスは、充電対象機器が電源供給回路10と二方向通信して、電源供給回路10と充電対象機器との間の充電モードをネゴシエーションすることを含む。
【0079】
選択可能に、一部の実施例において、充電対象機器が電源供給回路10と二方向通信して、電源供給回路10と充電対象機器との間の充電モードをネゴシエーションすることは、充電対象機器が、電源供給回路10から送信された、充電対象機器が第2の充電モードをオンにするか否かについて問い合わせための第1の指令を受信することと、充電対象機器が、充電対象機器が第2の充電モードをオンにすることに同意するか否かを指示するための第1の指令の返信指令を電源供給回路10に送信することと、充電対象機器が第2の充電モードをオンにすることに同意した場合、充電対象機器が第1の充電通路を介してバッテリを充電するように電源供給回路10を制御することと、を含む。
【0080】
選択可能に、一部の実施例において、充電対象機器が電源供給回路10と二方向通信して、第2の充電モードでの電源供給回路10の出力を制御するプロセスは、充電対象機器が電源供給回路10と二方向通信して、第2の充電モードでの電源供給回路10から出力された充電対象機器を充電するための充電電圧を決定することを含む。
【0081】
選択可能に、一部の実施例において、充電対象機器が電源供給回路10と二方向通信して、第2の充電モードでの電源供給回路10から出力された充電対象機器を充電するための充電電圧を決定することは、充電対象機器が、電源供給回路10から送信された、電源供給回路10の出力電圧と充電対象機器のバッテリの現在総電圧とがマッチングしているか否かについて問い合わせための第2の指令を受信することと、充電対象機器が、電源供給回路10の出力電圧とバッテリの現在総電圧とがマッチングしている、高めであるまたは低めであることを指示するための第2の指令の返信指令を電源供給回路10に送信することと、を含む。これに代えて、第2の指令が、電源供給回路10の現在出力電圧を第2の充電モードでの電源供給回路10から出力された充電対象機器を充電するための充電電圧とするのが適切であるか否かについて問い合わせることができ、第2の指令の返信指令が、現在電源供給回路10の出力電圧がマッチングしている、高めであるまたは低めであることを指示することができる。
【0082】
電源供給回路10の現在出力電圧とバッテリの現在総電圧とがマッチングしている、または電源供給回路10の現在出力電圧が第2の充電モードでの電源供給回路10から出力された充電対象機器を充電するための充電電圧として適切であることとは、電源供給回路10の現在出力電圧とバッテリの現在総電圧との差の値が所定の範囲内にある(通常数百mvのレベルである)ことを指してもよい。現在出力電圧は、バッテリの現在総電圧より高めであることは、電源供給回路10の出力電圧とバッテリの現在総電圧との差の値が所定の範囲より高いことを含む。現在出力電圧がバッテリ現在総電圧より低めであることは、電源供給回路10の出力電圧とバッテリの現在総電圧との差の値が所定の範囲より低いことを含む。
【0083】
選択可能に、一部の実施例において、充電対象機器が電源供給回路10と二方向通信して、第2の充電モードでの電源供給回路10の出力を制御するプロセスは、充電対象機器が電源供給回路10と二方向通信して、第2の充電モードでの電源供給回路10から出力された充電対象機器を充電するための充電電流を決定することを含むことができる。
【0084】
選択可能に、一部の実施例において、充電対象機器が電源供給回路10と二方向通信して、第2の充電モードでの電源供給回路10から出力された、充電対象機器を充電するための充電電流を決定することは、充電対象機器が、前記電源供給回路10から送信された、充電対象機器の現在サポートする最大充電電流を問い合わせための第3の指令を受信することと、充電対象機器が、充電対象機器の現在サポートする最大充電電流を指示するための第3の指令の返信指令を電源供給回路10に送信して、電源供給回路10が充電対象機器の現在サポートする最大充電電流に基づいて、第2の充電モードでの電源供給回路10から出力された充電対象機器を充電するための充電電流を決定するようにすることと、を含むことができる。
【0085】
充電対象機器の現在サポートする最大充電電流は、充電対象機器のバッテリの容量、バッテリセル体系などに基づいて取得されてもよく、または所定値であってもよい。
【0086】
なお、充電対象機器が充電対象機器の現在サポートする最大充電電流に基づいて、第2の充電モードでの電源供給回路10から出力された充電対象機器を充電するための充電電流を決定する方式は複数ある。例えば、電源供給回路10は、充電対象機器の現在サポートする最大充電電流を第2の充電モードでの電源供給回路10から出力された充電対象機器を充電するための充電電流として決定することができ、充電対象機器の現在サポートする最大充電電流及び自身の電流出力能力等の要因を総合的に考慮した上で、第2の充電モードでの電源供給回路10から出力された充電対象機器を充電するための充電電流を決定することもできる。
【0087】
選択可能に、一部の実施例において、充電対象機器が電源供給回路10と二方向通信して、第2の充電モードでの電源供給回路10の出力を制御するプロセスは、第2の充電モードで充電するプロセスにおいて、充電対象機器が電源供給回路10と二方向通信して、電源供給回路10の出力電流を調整することを含むことができる。
【0088】
具体的には、充電対象機器が電源供給回路10と二方向通信して、電源供給回路10の出力電流を調整することは、充電対象機器が、電源供給回路10から送信された、バッテリの現在総電圧を問い合わせための第4の指令を受信することと、充電対象機器が、バッテリの現在総電圧を指示するための第4の指令の返信指令を電源供給回路10に送信して、電源供給回路10がバッテリの現在総電圧に基づいて電源供給回路10の出力電流を調整するようにすることと、を含むことができる。
【0089】
選択可能に、一部の実施例において、充電対象機器が電源供給回路10と二方向通信して、第2の充電モードで電源供給回路10の出力を制御するプロセスは、充電対象機器が電源供給回路10と二方向通信して、充電インターフェースが接触不良であるか否かを決定する。
【0090】
一実施例において、充電対象機器が電源供給回路10と二方向通信して、充電インターフェースが接触不良であるか否かを決定することは、充電対象機器が、電源供給回路10から送信された、充電対象機器のバッテリの現在総電圧を問い合わせための第4の指令を受信することと、充電対象機器が、充電対象機器のバッテリの現在電圧を指示するための第4の指令の返信指令を電源供給回路10に送信して、電源供給回路10が電源供給回路10の出力電圧と充電対象機器のバッテリの現在電圧とに基づいて、充電インターフェースが接触不良であるか否かを決定することと、を含むことができる。例えば、電源供給回路10は、電源供給回路10の出力電圧と充電対象機器の現在電圧との電圧差が所定の電圧閾値より大きいと決定することは、このとき電圧差で電源供給回路10によって出力された現在電流値を割ることで取得された抵抗が所定の抵抗閾値より大きいことを示し、即ち、充電インターフェースが接触不良であると決定することができる。
【0091】
選択可能に、一部の実施例において、充電インターフェース接触不良は、充電対象機器によって決定することもできる。例えば、充電対象機器が、電源供給回路10の出力電圧を問い合わせための第6の指令を電源供給回路10に送信し、充電対象機器が、電源供給回路10によって送信された、電源供給回路10の出力電圧を指示するための第6の指令の返信指令を受信し、充電対象機器がバッテリの現在電圧と電源供給回路10の出力電圧とに基づいて、充電インターフェースが接触不良であるか否かを決定する。充電対象機器が、充電インターフェースが接触不良であると決定した後、充電対象機器は、充電インターフェースが接触不良であることを指示するための第5の指令を電源供給回路10に送信する。電源供給回路10は、第5の指令を受信した後、第2の充電モードを終了することができる。
【0092】
電源供給回路10と充電対象機器の間との通信プロセスについて、以下に図10を参照してさらに詳しく説明する。なお、図10の例は、当業者が本発明の実施例を理解することに役立つものに過ぎず、本発明の実施例を例示された具体的数値または具体的な場面に限定するものではない。明らかに、当業者は、示された図10の例に基づいて各種の等価の修正または変更を行うことができ、これらの修正または変更も本発明の実施例の範囲内に入る。
【0093】
図10に示すように、電源供給回路10と充電対象機器との間の通信プロセス(または急速充電通信プロセスという)は、以下の5つの段階を含むことができる。
【0094】
段階1
充電対象機器が電源提供装置に接続された後に、充電対象機器がデータケーブルD+、D-を介して電源供給回路10のタイプを検出することができる。電源供給回路10がアダプタなどの充電のみに使用される電源供給回路10であると検出された場合、充電対象機器が受け入れる電流は、所定の電流閾値I2(例えば、1Aであってもよい)より大きくてもよい。電源供給回路10が所定の持続時間(例えば、連続的なT1時間であってもよい)内での電源供給回路10の出力電流がI2より以上であることを検出した場合、電源供給回路10は、充電対象機器が電源供給機器のタイプを認識することを既に完成したと判定してもよい。次に、電源供給回路10が充電対象機器とのネゴシエーションのプロセスを開始し、充電対象機器に指令1(上記第1の指令に対応する)を送信して、電源供給回路10が第2の充電モードで充電対象機器を充電することに同意するか否かについて充電対象機器に問い合わせる。
【0095】
電源供給回路10が充電対象機器によって送信された指令1の返信指令を受信し、指令1の返信指令が、充電対象機器により電源供給回路10が第2の充電モードで充電対象機器を充電することに同意しないことを指示する場合、電源供給回路10は、電源供給回路10の出力電流を再度検出する。電源供給回路10の出力電流が所定の持続時間内(例えば、連続的なT1時間であってもよい)で依然としてI2以上である場合、電源供給回路10は、充電対象機器に指令1を再度送信して、電源供給回路10が第2の充電モードで充電対象機器を充電することに同意するか否かについて充電対象機器に問い合わせる。充電対象機器により電源供給回路10が第2の充電モードで充電対象機器を充電することに同意するまで、または電源供給回路10の出力電流がI2以上である条件を満たさなくなるまで、電源供給回路10は、段階1の上記ステップを繰り返す。
【0096】
充電対象機器により電源供給回路10が第2の充電モードで充電対象機器を充電することに同意した後、通信プロセスは段階2に入る。
【0097】
段階2
電源供給回路10の出力電圧は、複数のグレードを含むことができる。電源供給回路10は、充電対象機器に指令2(上記第2の指令に対応する)を送信して、電源供給回路10の出力電圧(現在出力電圧)と充電対象機器内のバッテリの現在電圧とがマッチングしているか否かについて問い合わせる。
【0098】
充電対象機器は、電源供給回路10に指令2の返信指令を送信して、電源供給回路10の出力電圧と充電対象機器のバッテリの現在電圧とがマッチングしていること、高めであるまたは低めであることを指示する。指令2の返信指令が、電源供給回路10の出力電圧が高めであるまたは低めであることを指示する場合、電源供給回路10は、電源供給回路10の出力電圧を低くまたは高く調整することができ、充電対象機器に指令2を再度送信して、電源供給回路10の出力電圧とバッテリの現在電圧とがマッチングしているか否かについて再度問い合わせる。電源供給回路10の出力電圧と充電対象機器のバッテリの現在電圧とがマッチングしていることを充電対象機器により決定するまで、段階2の上記ステップを繰り返し、そして段階3に入る。電源供給回路10の出力電圧を調整する方式が複数あってもよい。例えば、電源供給回路10の出力電圧に低くから高くまで複数の電圧グレードを設定することができ、電圧グレードが高いほど、電源供給回路10の出力電圧が大きいことを示す。指令2の返信指令が、電源供給回路10の出力電圧が高めであることを指示する場合、電源供給回路10の出力電圧の電圧グレードを現在電圧グレードから1グレード低く調整することができ、指令2の返信指令が、電源供給回路10の出力電圧が低くめであることを指示する場合、電源供給回路10の出力電圧の電圧グレードを現在電圧グレードから1グレード高く調整することができる。
【0099】
段階3
電源供給回路10は、充電対象機器に指令3(上記第3の指令に対応する)を送信して、充電対象機器の現在サポートする最大充電電流を問い合わせる。充電対象機器は、電源供給回路10に指令3の返信指令を送信して、充電対象機器の現在サポートする最大充電電流を指示し、そして段階4に入る。
【0100】
段階4
電源供給回路10は、充電対象機器の現在サポートする最大充電電流に基づいて、第2の充電モードでの電源供給回路10によって出力された充電対象機器を充電するための充電電流を決定する。その後、定電流充電段階である段階5に入る。
【0101】
段階5
定電流充電段階に入った後、電源供給回路10は一定の時間ごとに充電対象機器に指令4(上記第4の指令に対応する)を送信して、充電対象機器のバッテリの現在電圧を問い合わせることができる。充電対象機器は電源供給回路10に指令4の返信指令を送信して、バッテリの現在電圧をフィードバックすることができる。電源供給回路10は、バッテリの現在電圧に基づいて、充電インターフェースの接触が良好であるか否か、及び電源供給回路10の出力電流を低減する必要があるか否かを判断することができる。電源供給回路10が、充電インターフェースの接触が不良であると判断した場合、充電対象機器に指令5(上記第5の指令に対応する)を送信し、電源供給回路10は、第2の充電モードを終了し、リセットして再度に段階1に入ることができる。
【0102】
選択可能に、一部の実施例において、段階2において、充電対象機器により電源供給回路10が第2の充電モードで充電対象機器を充電することに同意した時点から、電源供給回路10が電源供給回路10の出力電圧を適切な充電電圧に調整した時点までかかる時間を一定の範囲に制御することができる。当該時間が所定の範囲を超えた場合、電源供給回路10または充電対象機器は、通信プロセスが異常であると判定し、リセットして再度に段階1に入ることができる。
【0103】
選択可能に、一部の実施例において、段階2において、電源供給回路10の出力電圧が充電対象機器バッテリの現在電圧よりΔV(ΔVを200〜500mVとしてもよい)高い場合、充電対象機器は電源供給回路10に指令2の返信指令を送信して、電源供給回路10の出力電圧と充電対象機器のバッテリの電圧とがマッチングしていることを指示することができる。
【0104】
選択可能に、一部の実施例において、段階4において、電源供給回路10の出力電流の調整速度が一定の範囲に制御することができる。このようにすることで、調整速度が速すぎることによる充電プロセスの異常の発生を避けることができる。
【0105】
選択可能に、一部の実施例において、段階5において、電源供給回路10の出力電流の変動幅は、5%以内に制御することができる。
【0106】
選択可能に、一部の実施例において、段階5において、電源供給回路10は充電回路の抵抗をリアルタイムでモニターリングすることができる。具体的には、電源供給回路10は、電源供給回路10の出力電圧と出力電流と、充電対象機器によってフィードバックされたバッテリの現在電圧とに基づいて、充電通路の抵抗をモニターリングすることができる。「充電通路の抵抗」>「充電対象機器の通路抵抗+充電ケーブルの抵抗」の場合、充電インターフェースが接触不良であると判定することができ、電源供給回路10は第2の充電モードで充電対象機器を充電することを停止する。
【0107】
選択可能に、一部の実施例において、電源供給回路10が、第2の充電モードで充電対象機器を充電することを開始した後、電源供給回路10と充電対象機器との通信時間間隔は、一定の範囲に制御することができるため、通信間隔が短すぎることによる通信プロセスの異常の発生を避けることができる。
【0108】
選択可能に、一部の実施例において、充電プロセスの停止(または電源供給回路10の第2の充電モードで充電対象機器を充電するプロセスの停止)は、回復可能な停止と回復不可能な停止とに分けることができる。
【0109】
例えば、充電対象機器のバッテリが満充電されたことまたは充電インターフェースが接触不良であることが検出された場合、充電プロセスが停止され、充電通信プロセスがリセットされ、充電プロセスが再度に段階1に入る。その後、充電対象機器により電源供給回路10が第2の充電モードで充電対象機器を充電することに同意しない場合、通信プロセスが段階2に入らない。この場合の充電プロセスの停止は、回復不可能な停止と見なされてもよい。
【0110】
また、例えば、電源供給回路10と充電対象機器との間に通信異常が現れた場合、充電プロセスが停止され、充電通信プロセスがリセットされ、充電プロセスが再度に段階1に入る。段階1の要求が満たされた後、充電プロセスを回復させるために、充電対象機器は、電源供給回路10が第2の充電モードで充電対象機器を充電することに同意する。この場合の充電プロセスの停止は、回復可能な停止と見なされてもよい。
【0111】
また、例えば、充電対象機器が、バッテリに異常が現れたことを検出した場合、充電プロセスが停止され、リセットされて再度に段階1を入る。その後、充電対象機器により電源供給回路10が第2の充電モードで充電対象機器を充電することに同意しない。バッテリが正常に回復し、且つ段階1の要求を満たした後、充電対象機器は、電源供給回路10が第2の充電モードで充電対象機器を充電することに同意する。この場合の急速充電プロセスの停止は、回復可能な停止と見なされてもよい。
【0112】
上記の図10に示す通信ステップまたは操作は、例示するものに過ぎない。例えば、段階1において、充電対象機器が電源供給回路10に接続された後、充電対象機器と電源供給回路10とのハンドシェーク通信は、充電対象機器によって開始されてもよい。即ち、充電対象機器は指令1を送信して、第2の充電モードをオンにするか否かについて電源供給回路10に問い合わせる。充電対象機器が、電源供給回路10の返信指令を受信した場合、電源供給回路10は、第2の充電モードで充電対象機器のバッテリを充電することを開始し、ここで、前記電源供給回路10の返信指令が、電源供給回路10が、電源供給回路10が第2の充電モードで充電対象機器を充電することに同意することを指示するためのものである。
【0113】
また、例えば、段階5の後に、定電圧充電段階をさらに含むことができる。具体的には、段階5において、充電対象機器は、電源供給回路10にバッテリの現在電圧をフィードバックすることができる。バッテリの現在電圧が定電圧充電の電圧閾値に達した場合、充電段階は定電流充電段階から定電圧充電段階に入る。定電圧充電段階において、充電電流が次第に減少していく。電流がある閾値まで低下した場合、充電対象機器のバッテリが既に満充電されたことを示し、充電プロセスの全体が停止する。
【0114】
本発明の実施例は、電源供給機器をさらに提供し、図11に示すように、当該電源供給機器1100は、上記のいずれかの実施例により提供される電源供給回路10を含むことができる。当該電源供給機器10は、例えばアダプタまたは移動電源(power bank)など充電のみに使用される機器であってもよく、電源及びデータサービスを提供できるパソコンなどの他の機器であってもよい。
【0115】
以上に、図1図11を参照して本発明の実施例により提供される電源供給回路及び電源供給機器を詳しく説明している。本発明の実施例により提供される電源供給回路の制御方法について、以下に図12を参照して詳しく説明する。当該電源供給回路は、上記のいずれかの実施例に記載の電源供給回路10であってもよく、電源供給回路に関連する説明は、上記の記載を参照することができ、ここでは重複する説明を適当に省略する。
【0116】
当該電源供給回路は、1次整流ユニットと、変調ユニットと、変圧器と、2次整流フィルタリングユニットと、制御ユニットと、を含むことができる。
【0117】
1次整流ユニットは、入力された交流電流を整流して、電圧値が周期的に変化する第1の電圧を出力することができる。
【0118】
変調ユニットは、第1の電圧を変調して第2の電圧を生成することができる。
【0119】
変圧器は、第2の電圧に基づいて第3の電圧を生成することができる。
【0120】
2次整流フィルタリングユニットは、第3の電圧を整流及びフィルタリングして第1の電流を生成することができる。図12の方法は、ステップ1210を含むことができる。ステップ1210において、制御ユニットは、第1の電流を調整して電源供給回路の出力電流を生成することができる。出力電流は、電流値が周期的に変化する第2の波形を有し、第2の波形の各周期は、電流値が0である期間を含む。
【0121】
選択可能に、一部の実施例において、第1の電流は、電流値が周期的に変化する第1の波形を有し、電源供給回路は、電源供給回路の充電ラインのオン・オフを制御するための第1のスイッチングユニットをさらに含むことができる。
【0122】
ステップ1210は、第1の波形の各周期における一部の期間で第1のスイッチングユニットをオープン状態にあるように制御するステップを含む。
【0123】
選択可能に、一部の実施例において、第1の電流は、電流値が周期的に変化する第1の波形を有し、電源供給回路は、電源供給回路の充電回路の間に並列接続される負荷回路と、負荷回路の導通切断を制御するための第2のスイッチングユニットと、を含むことができる。
【0124】
ステップ1210は、第1の波形の各周期における一部の期間で第2のスイッチングユニットをクローズ状態にあるように制御するステップを含んでもよく、ここで、第2のスイッチングユニットがクローズ状態にある場合、負荷回路は充電回路で伝送される電気エネルギーを消費することができる。
【0125】
選択可能に、一部の実施例において、上記一部の期間が第1の波形の谷が位置する期間であってもよい。
【0126】
選択可能に、一部の実施例において、上記2次整流フィルタリングユニットは、2次整流フィルタリングユニットにおけるフィルタリング回路のオン・オフを制御するための第3のスイッチングユニットを含むことができる。
【0127】
ステップ1210は、第1の波形の各周期における目標期間で第3のスイッチングユニットをオープン状態にあるように制御するステップを含んでもよく、ここで、目標期間が第1の波形の谷が位置する期間である。
【0128】
選択可能に、一部の実施例において、上記フィルタリング回路は、フィルタリングコンデンサを含むことができる。第3のスイッチングユニットは、MOSトランジスタを含むことができる。フィルタリングコンデンサは、正極が電源供給回路の充電回路に接続され、負極がMOSトランジスタのソースに接続されてもよい。MOSトランジスタは、ドレインが接地され、ゲートが制御ユニットに接続されてもよい。
【0129】
選択可能に、一部の実施例において、図12の方法は、ステップ1220をさらに含むことができる。ステップ1220において、制御ユニットは、充電対象機器と通信して、電源供給回路の出力電力を調整して、電源供給回路の出力電圧及び/又は出力電流を充電対象機器内のバッテリが現在位置する充電段階にマッチングさせる。
【0130】
選択可能に、一部の実施例において、電源供給回路がバッテリを充電する段階は、トリクル充電段階と、定電圧充電段階と、定電流充電段階とのうちの少なくとも1つを含む。
【0131】
選択可能に、一部の実施例において、ステップ1220は、バッテリの定電圧充電段階では、充電対象機器と通信して、電源供給回路の出力電力を調整して、電源供給回路の出力電圧を定電圧充電段階に対応する充電電圧にマッチングさせるステップを含むことができる。
【0132】
選択可能に、一部の実施例において、ステップ1220は、バッテリの定電流充電段階では、充電対象機器と通信して、電源供給回路の出力電力を調整して、電源供給回路の出力電流を定電流充電段階に対応する充電電流にマッチングさせるステップを含むことができる。
【0133】
上記の実施例において、全体的にまたは部分的にソフトウェア、ハードウェア、ファームウェアまたは他の任意の組み合わせによって実現されてもよい。ソフトウェアで実現されるとき、全体的にまたは部分的に、1つまたは複数のコンピュータ命令を含むコンピュータプログラム製品の形で実施されてもよい。前記コンピュータプログラム命令がコンピュータにロードされ実行されると、本発明の実施例に記載のプロセスまたは機能は、全体的にまたは部分的に生成される。前記コンピュータは、汎用コンピュータ、専用コンピュータ、コンピュータネットワーク、または他のプログラマブル可能な装置であってもよい。前記コンピュータ命令は、コンピュータ読み取り可能な記憶媒体に格納することができ、または1つのコンピュータ読み取り可能な記憶媒体から他のコンピュータ読み取り可能な記憶媒体に転送することもできる。例えば、前記コンピュータ命令は、1つのウェブサイト、コンピュータ、サーバ、またはデータセンタから有線(例えば、同軸ケーブル、光ファイバ、デジタル加入者線(digitaL subscriber Line、DSL))または無線(例えば、赤外線、無線、マイクロ波など)を介して他のウェブサイト、コンピュータ、サーバ、またはデータセンタに転送することができる。前記コンピュータ読み取り可能な記憶媒体は、コンピュータによってアクセスすることができる任意の利用可能な媒体、または1つまたは複数の利用可能な媒体を含むサーバ、データセンタなどのデータ記憶装置であってもよい。前記利用可能な媒体は、磁気媒体(例えば、フロッピーディスク、ハードディスク、磁気テープ)、光学媒体(デジタルビデオディスク(digital video disc、DVD))、または半導体媒体(例えば、ソリッドステートディスク(solid state disk、SSD))などであってもよい。
【0134】
当業者は、以下のことを意識することができる。本発明に開示されている実施例に組み合わせて説明された各例のユニット及アルゴリズムステップは、電子ハードウェア、またはコンピュータソフトウェアと電子ハードウェアとの結合によって実現することができる。これらの機能が一体ハードウェア、それともソフトウェアの形態によって実行されるのかは、技術案の特定応用及び設計拘束条件によるものである。当業者は、各特定の応用に対して、説明された機能を異なる方法で実現することができ、このような実現は、本発明の範囲を超えたと考えるべきでない。
【0135】
本発明によって提供されるいくつかの実施例において、開示されているシステムと、装置と、方法とは、他の方式によって実現することができる。例えば、上記装置の実施例は、概略的なものに過ぎない。例えば、前記ユニットの区分は、ロジック機能の区分に過ぎない。実際に実現する時に、他の区分方式を有することができる。例えば、複数のユニットまたはコンポーネントは、結合することができる、または他のシステムに集積することができ、または一部の特徴を無視することができ、または実行しないことができる。一方、示されたまたは論議された相互間の結合または直接結合または通信接続は、一部のインターフェースを介して、装置またはユニットの間接結合または通信接続であっても良く、電気的、機械的または他の形式であってもよい。
【0136】
分離部品として説明された前記ユニットは、物理的に分離していてもよく、物理的に分離していなくてもよい。ユニットとして示された部品は、物理的なユニットであってもよく、物理的なユニットでなくてもよい。即ち、一つの場所にあってもよく、または複数のネットワークユニットに分布されてもよい。必要に応じて、そのうちの一部または全部のユニットを選択して本実施例の技術案の目的を実現することができる。
【0137】
また、本発明の各実施例における各機能ユニットは、一つの処理ユニットに集められてもよいが、各ユニットが独立した物理的存在であっても良く、二つ以上のユニットが一つのユニットに集められてもよい。
【0138】
以上の記載は、本発明の実施形態に過ぎず、本発明の保護範囲はこれに限定されない。当分野に詳しい全ての当業者が本発明に開示された技術的範囲内で容易に想到する変化または取り替えは、本発明の保護範囲に含まれるべきである。従って、本発明の保護範囲はその特許請求の範囲に準ずるべきである。
図1
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