(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6781846
(24)【登録日】2020年10月20日
(45)【発行日】2020年11月4日
(54)【発明の名称】摺動式知育玩具
(51)【国際特許分類】
A63H 33/00 20060101AFI20201026BHJP
A63F 9/08 20060101ALI20201026BHJP
【FI】
A63H33/00 303A
A63F9/08
A63H33/00 302D
【請求項の数】20
【全頁数】16
(21)【出願番号】特願2019-541767(P2019-541767)
(86)(22)【出願日】2019年4月8日
(65)【公表番号】特表2020-516328(P2020-516328A)
(43)【公表日】2020年6月11日
(86)【国際出願番号】IB2019052858
(87)【国際公開番号】WO2019197960
(87)【国際公開日】20191017
【審査請求日】2019年7月29日
(31)【優先権主張番号】18104843.1
(32)【優先日】2018年4月13日
(33)【優先権主張国】HK
(73)【特許権者】
【識別番号】519274987
【氏名又は名称】チャン, ホク イン
(74)【代理人】
【識別番号】100096758
【弁理士】
【氏名又は名称】高橋 剛
(74)【代理人】
【識別番号】100114845
【弁理士】
【氏名又は名称】高橋 雅和
(74)【代理人】
【識別番号】100148781
【弁理士】
【氏名又は名称】高橋 友和
(72)【発明者】
【氏名】チャン, ホク イン
【審査官】
目黒 大地
(56)【参考文献】
【文献】
特開2006−102444(JP,A)
【文献】
実開昭57−182488(JP,U)
【文献】
実開平06−050693(JP,U)
【文献】
特開2011−130781(JP,A)
【文献】
中国特許出願公開第102814043(CN,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63H1/00−37/00
A63F9/00−11/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ハウジングを備える摺動式知育玩具であって、前記ハウジングの2つの内側端において1つずつ固定される2つの固定パッド、前記2つの固定パッド間に位置付けられる可動パッド、前記2つの固定パッド及び前記可動パッドを通る接続シャフト構造、第1のブロック構造及び第2のブロック構造を更に備え;前記接続シャフト構造の一端は、前記ハウジングの一端から突き出し、前記ハウジングの軸方向に沿って移動でき、外力の作用下で前記ハウジングの径方向に沿って回転し、前記可動パッドは、前記接続シャフト構造の回転に伴って回転でき;プッシュパッドが、前記各固定パッドの側面に鉛直に配置され、前記接続シャフト構造にスリーブ接続されており、前記接続シャフト構造の移動に伴って対応する前記固定パッド上で移動でき;前記第1のブロック構造は、前記2つの固定パッド及び前記可動パッドの一方の側面に順に摺動可能に配置される少なくとも3つの密に隣接する第1のブロックを含み、前記少なくとも3つの第1のブロックは、前記2つの固定パッドの前記プッシュパッド間に挟まれ、2つの端にある前記第1のブロックは、対応する固定パッドの側面にそれぞれ位置付けられ、残りの前記第1のブロックは、前記可動パッドの側面に位置付けられ;前記第2のブロック構造は、前記可動パッドの底部に摺動可能に配置される少なくとも1つの第2のブロックを含み;第1の印が前記各少なくとも3つの第1のブロックに配置され、第2の印が前記少なくとも1つの第2のブロックに配置され;最大で2つのブロックを前記各固定パッドに配置できる、摺動式知育玩具。
【請求項2】
前記各固定パッド及び前記各可動パッドの側面には、前記ハウジングの前記軸方向に沿ってそれぞれ延在する第1の案内面及び第2の案内面があり、前記第1の案内面は前記第2の案内面に対応し、前記可動パッドの前記底部には、前記ハウジングの前記軸方向に沿って延在する第3の案内面があり;前記プッシュパッドは、前記接続シャフト構造の移動に伴って対応する前記固定パッド上で前記第1の案内面に沿って移動でき;前記少なくとも3つの第1のブロックは、前記2つの固定パッドの前記第1の案内面内及び前記可動パッドの前記第2の案内面内に摺動可能に配置され、2つの端にある前記第1のブロックは、対応する前記固定パッドの前記第1の案内面内にそれぞれ位置付けられ、残りの前記第1のブロックは、前記可動パッドの前記第2の案内面内に位置付けられ、前記少なくとも1つの第2のブロックは、前記第3の案内面内に摺動可能に配置され;最大でも2つのブロックを、前記各固定パッドの前記第1の案内面内に摺動可能に配置できる、請求項1に記載の摺動式知育玩具。
【請求項3】
前記ハウジング上には、前記第1のブロック構造に対応する視認窓がある、請求項1に記載の摺動式知育玩具。
【請求項4】
前記ハウジングは、一端が開口しているハウジング本体、前記ハウジング本体の開口端に接続されている端部カバー、及び、前記端部カバーにスリーブ接続されている端部カバーキャップを備え、前記ハウジング本体には、前記ハウジングの前記軸方向に沿って延在する切り欠き部があり、前記端部カバーキャップの一端は、前記切り欠き部に嵌め込まれて前記視認窓を形成する突出部分を有する、請求項3に記載の摺動式知育玩具。
【請求項5】
前記2つの固定パッドは、前記ハウジング本体の2つの内側端に1つずつそれぞれ固定され、前記ハウジング本体の前記開口端内に位置付けられる前記固定パッドは前記端部カバーに当接し;ガスケットが前記ハウジング本体の内側底部に配置され、前記ハウジング本体の前記内側底部に位置付けられる前記固定パッドは前記ガスケットに当接する、請求項4に記載の摺動式知育玩具。
【請求項6】
前記接続シャフト構造は、接続シャフト、及び、前記接続シャフトの一端に固定されるハンドルを備え、前記ハンドルの一端は前記ハウジングの一端から突き出し;留め位置が、前記接続シャフトの2つの端に設けられ、前記2つのプッシュパッドは、対応する前記留め位置にそれぞれスリーブ接続されている、請求項1に記載の摺動式知育玩具。
【請求項7】
前記接続シャフトの断面は三角形であり、前記可動パッドは、前記接続シャフトと協働する軸方向の三角形の貫通孔を有し、前記接続シャフトは、前記可動パッドが前記接続シャフト構造の回転に伴って回転できるように、前記三角形の貫通孔と協働する、請求項6に記載の摺動式知育玩具。
【請求項8】
前記接続シャフト構造を駆動して初期位置に自動的に戻す磁気的な自己位置合わせデバイスを更に備え;前記磁気的な自己位置合わせデバイスは第1の磁気ブロック及び第2の磁気ブロックを含み、前記第1の磁気ブロックは前記ハウジングの端部カバー内に取り付けられ、前記第2の磁気ブロックは、前記接続シャフト構造のハンドル内に取り付けられ、前記接続シャフト構造の前記接続シャフトに隣接する、請求項1に記載の摺動式知育玩具。
【請求項9】
前記第1の磁気ブロックは磁気ポールであり、前記第2の磁気ブロックは磁気ボールである、請求項8に記載の摺動式知育玩具。
【請求項10】
前記各固定パッドは軸方向の貫通孔を有し、前記接続シャフト構造は前記貫通孔内にスリーブ接続されている、請求項2に記載の摺動式知育玩具。
【請求項11】
前記各プッシュパッドは、接続部分、及び、前記接続部分の外周に形成される当接部分を含み、前記接続部分は前記接続シャフト構造にスリーブ接続されており、前記当接部分は、前記接続部分の外周に形成される第1の部分、及び、前記第1の部分の端に接続されている弧状の第2の部分を含み、前記固定パッドの上部は、前記貫通孔と連通する開口を有し、前記第1の部分は、前記開口から突き出し、前記第2の部分は、前記固定パッドの、前記第1の案内面に隣接する側の周りにある、請求項10に記載の摺動式知育玩具。
【請求項12】
内方に突出する第1の突起が、前記第1の案内面の2つの側壁にそれぞれ配置され、第2の突起が前記第2の部分の内側に配置され、前記第1の案内面の2つの側壁の前記第1の突起間で留められ;2つの端に位置付けられる前記少なくとも3つの第1のブロックのうちの2つが、対応する前記プッシュパッドの前記第2の突起に当接する、請求項11に記載の摺動式知育玩具。
【請求項13】
前記ハウジング内に固定され、前記可動パッドの外周を囲み、前記第1のブロック構造に対応する凹部を有するパッドカバーを更に備え;前記パッドカバーの内周は、前記可動パッドの回転角を制限することを意図する制限部分を有する、請求項1に記載の摺動式知育玩具。
【請求項14】
前記第1のブロック構造は3つの第1のブロックを含み、前記第2のブロック構造は第2のブロックを含む、請求項1に記載の摺動式知育玩具。
【請求項15】
前記第1のブロックに配置される前記第1の印は数字であり、3つの前記第1のブロック上の数字は連続的であり;前記第2のブロックに配置される前記第2の印は英字である、請求項14に記載の摺動式知育玩具。
【請求項16】
前記第1のブロック構造は5つの前記第1のブロックを含み、前記第2のブロック構造は、順に配置される3つの密に隣接する前記第2のブロックを含む、請求項1に記載の摺動式知育玩具。
【請求項17】
前記第1のブロックに配置される前記第1の印は数字であり、5つの前記第1のブロック上の前記数字は連続的であり;前記第2のブロックに配置される前記第2の印は英字であり、3つの前記第2のブロック上の前記英字は連続的である、請求項16に記載の摺動式知育玩具。
【請求項18】
前記接続シャフト構造は、接続シャフト、及び、前記接続シャフトの一端に固定されるハンドルを備え、前記ハンドルの一端は前記ハウジングの一端から突き出し;留め位置が、前記接続シャフトの2つの端に設けられ、前記2つのプッシュパッドは、対応する前記留め位置にそれぞれスリーブ接続され、
前記接続シャフトの断面は三角形であり、前記可動パッドは、前記接続シャフトと協働する軸方向の三角形の貫通孔を有し、前記接続シャフトは、前記可動パッドが前記接続シャフト構造の回転に伴って回転できるように、前記三角形の貫通孔と協働し、
前記可動パッドの前記第2の案内面と前記可動パッドの前記第3の案内面との間に夾角が形成され、前記夾角の対称な中心線が前記三角形の貫通孔の角度のうちの1つの対称な中心線に一致する、請求項2に記載の摺動式知育玩具。
【請求項19】
入れ替えのステップを自動的に完了することを意図し、第3の磁気ブロック及び第4の磁気ブロックを含む磁気的な回転補正システムを更に備える、請求項13に記載の摺動式知育玩具。
【請求項20】
前記第3の磁気ブロックは前記パッドカバーの中央に取り付けられ、前記第4の磁気ブロックは前記可動パッドの後面の2つの端に取り付けられる、請求項19に記載の摺動式知育玩具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、玩具の技術分野に関し、特に摺動式知育玩具に関する。
【背景技術】
【0002】
概して、摺動式知育玩具は、数字又は色のブロックの順序を乱し、次に、それらを最初の位置に整理し直すことによって遊ぶものである。基本的な操作方法は、ブロックを水平若しくは鉛直に移動させるか、又は、ブロックを入れ替えてブロックの位置を変えることである。既存の摺動式知育玩具のほとんどは、操作が複雑で自由度が低い、難易度が明確には規定されていない、及び、ゲーム原則が複雑であるといった不都合点を有し、ゲームプレー要件を満たすことができない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明の目的は、先行技術の欠点を克服し、単純なゲーム原理を有し、明確な難易度が設定され、容易に操作できる摺動式知育玩具を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明は、ハウジング、ハウジングの2つの内側端において固定される2つの固定パッド、2つの固定パッド間に位置付けられる可動パッド、2つの固定パッド及び可動パッドを通る接続シャフト構造、第1のブロック構造及び第2のブロック構造を備える、摺動式知育玩具を提供し;接続シャフト構造の一端は、ハウジングの一端から突き出し、ハウジングの軸方向に沿って移動でき、外力の作用下でハウジングの径方向に沿って回転し、可動パッドは、接続シャフト構造の回転に伴って回転でき;プッシュパッドが、固定パッドのそれぞれの側面に鉛直に配置され、接続シャフト構造にスリーブ接続されており、接続シャフト構造の移動に伴って対応する固定パッド上で移動でき;第1のブロック構造は、2つの固定パッド及び可動パッドの一方の側面に順に摺動可能に配置される少なくとも3つの密に隣接する第1のブロックを含み、少なくとも3つの第1のブロックは、2つの固定パッドのプッシュパッド間に挟まれ、2つの端にある2つの第1のブロックは、対応する固定パッドの側面にそれぞれ位置付けられ、残りの第1のブロックは、可動パッドの側面に位置付けられ;第2のブロック構造は、可動パッドの底部に摺動可能に配置される少なくとも1つの第2のブロックを含み;第1の印が少なくとも3つの第1のブロックにそれぞれ配置され、第2の印が少なくとも1つの第2のブロックに配置され;最大で2つのブロックを固定パッドのそれぞれに配置できる。
【0005】
さらに、固定パッド及び可動パッドのそれぞれの側面には、ハウジングの軸方向に沿ってそれぞれ延在する第1の案内面及び第2の案内面があり、第1の案内面は第2の案内面に対応し、可動パッドの底部には、ハウジングの軸方向に沿って延在する第3の案内面があり;プッシュパッドは、接続シャフト構造の移動に伴って対応する固定パッド上で第1の案内面に沿って移動でき;少なくとも3つの第1のブロックは、2つの固定パッドの第1の案内面内及び可動パッドの第2の案内面内に摺動可能に配置され、2つの端にある2つの第1のブロックは、対応する固定パッドの第1の案内面内にそれぞれ位置付けられ、残りの第1のブロックは、可動パッドの第2の案内面内に位置付けられ、少なくとも1つの第2のブロックは、第3の案内面内に摺動可能に配置され;最大でも2つのブロックを、固定パッドのそれぞれの第1の案内面内に摺動可能に配置できる。
【0006】
さらに、ハウジング上には、第1のブロック構造に対応する視認窓がある。
【0007】
さらに、ハウジングは、一端が開口しているハウジング本体、ハウジング本体の開口端に接続されている端部カバー、及び、端部カバーにスリーブ接続されている端部カバーキャップを備え、ハウジング本体には、ハウジングの軸方向に沿って延在する切り欠き部があり、端部カバーキャップの一端は、切り欠き部に嵌め込まれて視認窓を形成する突出部分を有する。
【0008】
さらに、2つの固定パッドは、ハウジング本体の2つの内側端にそれぞれ固定され、ハウジング本体の開口端内に位置付けられる固定パッドは端部カバーに当接し;ガスケットがハウジング本体の内側底部に配置され、ハウジング本体の内側底部に位置付けられる固定パッドはガスケットに当接する。
【0009】
さらに、接続シャフト構造は、接続シャフト、及び、接続シャフトの一端に固定されるハンドルを備え、ハンドルの一端はハウジングの一端から突き出し;留め位置が、接続シャフトの2つの端に設けられ、2つのプッシュパッドは、対応する留め位置にそれぞれスリーブ接続されている。
【0010】
さらに、接続シャフトの断面は三角形であり、可動パッドは、接続シャフトと協働する軸方向の三角形の貫通孔を有し、接続シャフトは、可動パッドが接続シャフト構造の回転に伴って回転できるように、三角形の貫通孔と協働する。
【0011】
さらに、摺動式知育玩具は、接続シャフト構造を駆動して初期位置に自動的に戻す磁気的な自己位置合わせデバイスを更に備え;磁気的な自己位置合わせデバイスは第1の磁気ブロック及び第2の磁気ブロックを含み、第1の磁気ブロックはハウジングの端部カバー内に取り付けられ、第2の磁気ブロックは、接続シャフト構造のハンドル内に取り付けられ、接続シャフト構造の接続シャフトに隣接する。
【0012】
さらに、第1の磁気ブロックは磁気ポールであり、第2の磁気ブロックは磁気ボールである。
【0013】
さらに、固定パッドのそれぞれは軸方向の貫通孔を有し、接続シャフト構造は貫通孔内にスリーブ接続されている。
【0014】
さらに、プッシュパッドのそれぞれは、接続部分、及び、接続部分の外周に形成される当接部分を含み、接続部分は接続シャフト構造にスリーブ接続されており、当接部分は、接続部分の外周に形成される第1の部分、及び、第1の部分の端に接続されている第2の部分を含み、固定パッドの上部は、貫通孔と連通する開口を有し、第1の部分は、開口から突き出し、第2の部分は、固定パッドの、第1の案内面に隣接する側の周りにある。
【0015】
さらに、内方に突出する第1の突起が、第1の案内面の2つの側壁にそれぞれ配置され、第2の突起が第2の部分の内側に配置され、第1の案内面の2つの側壁の第1の突起間で留められ;2つの端に位置付けられる少なくとも3つの第1のブロックのうちの2つが、対応するプッシュパッドの第2の突起に当接する。
【0016】
さらに、摺動式知育玩具は、ハウジング内に固定され、可動パッドの外周を囲み、第1のブロック構造に対応する凹部を有するパッドカバーを更に備え;パッドカバーの内周は、可動パッドの回転角を制限することを意図する制限部分を有する。
【0017】
さらに、第1のブロック構造は3つの第1のブロックを含み、第2のブロック構造は第2のブロックを含む。
【0018】
さらに、第1のブロックに配置される第1の印は数字であり、3つの第1のブロック上の数字は連続的であり;第2のブロックに配置される第2の印は英字である。
【0019】
さらに、第1のブロック構造は5つの第1のブロックを含み、第2のブロック構造は、順に配置される3つの密に隣接する第2のブロックを含む。
【0020】
さらに、第1のブロックに配置される第1の印は数字であり、5つの第1のブロック上の数字は連続的であり;第2のブロックに配置される第2の印は英字であり、3つの第2のブロック上の英字は連続的である。
【0021】
さらに、可動パッドの第2の案内面と可動パッドの第3の案内面との間に夾角が形成され、夾角の対称な中心線が三角形の貫通孔の角度のうちの1つの対称な中心線に一致する。
【0022】
さらに、摺動式知育玩具は、入れ替えのステップを自動的に完了することを意図し、第3の磁気ブロック及び第4の磁気ブロックを含む磁気的な回転補正システムを更に備える。
【0023】
さらに、第3の磁気ブロックはパッドカバーの中央に取り付けられ、第4の磁気ブロックは可動パッドの後面の2つの端に取り付けられる。
【0024】
本発明によって提供される知育玩具は、斬新な見た目、単純なゲーム原理及び簡明なゲームインタフェースを有し、簡単かつ柔軟に操作でき、明確な難易度を設定して、やりがいのあるものとなる。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【
図1】本発明の第1の実施形態によって提供される摺動式知育玩具の構造概略図である。
【
図2】
図1に示されている摺動式知育玩具の分解概略図である。
【
図3】ハウジング本体、端部カバーキャップ及びパッドカバーを取り外した後の、
図1に示されている摺動式知育玩具の構造概略図である。
【
図4】第2のブロック構造が表示されている状態の、
図3に示されている摺動式知育玩具の構造概略図である。
【
図5】
図1に示されている摺動式知育玩具の固定パッドの構造概略図である。
【
図6】
図1に示されている摺動式知育玩具のプッシュパッドの構造概略図である。
【
図7】
図1に示されている摺動式知育玩具の可動パッドの構造概略図である。
【
図8】
図1に示されている摺動式知育玩具のパッドカバー及び可動パッドの構造概略図である。
【
図9】本発明の第2の実施形態によって提供される摺動式知育玩具の第1のブロック構造の構造概略図である。
【
図10】本発明の別の実施形態における摺動式知育玩具の分解概略図である。
【
図11】
図10に示されている摺動式知育玩具のパッドカバーの後面の構造概略図である。
【
図12】
図10に示されている摺動式知育玩具のパッドカバーの後面の構造概略図である。
【
図13】
図10に示されている摺動式知育玩具の可動カバーの後面の構造概略図である。
【
図14】
図10に示されている摺動式知育玩具の可動カバーの後面の構造概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0026】
以下、添付の図面及び実施形態を参照して本発明を更に記載する。
【0027】
実施形態1
図1〜
図8を参照すると、本発明は、新規のタイプの摺動式知育玩具であり、棒付きアイスキャンディーの形状、必要性に従って設定可能な色、及び、斬新な見た目を有する、摺動式知育玩具を提供する。摺動式知育玩具は、円筒形のハウジング10、ハウジング10の2つの内側端において固定される2つの固定パッド20、2つの固定パッド20間に位置付けられる可動パッド40、パッドカバー50、磁気的な自己位置合わせデバイス70、2つの固定パッド20及び可動パッド40を通る接続シャフト構造60、第1のブロック構造80並びに第2のブロック構造90を備える。接続シャフト構造60の一端は、ハウジング10の一端から突き出し、ハウジング10の軸方向に沿って移動し、外力の作用下でハウジング10の径方向に沿って回転でき、可動パッド40は、接続シャフト構造60の回転に伴って回転できる。ハウジング10上には、第1のブロック構造80に対応する視認窓14があり、これは、第1のブロック構造80又は第2のブロック構造90のブロックの位置を観察するために操作者にとって便利である。
【0028】
ハウジング10は、一端が開口しているハウジング本体11、ハウジング本体11の開口端に接続されている端部カバー12、及び、端部カバー12にスリーブ接続されている端部カバーキャップ13を備える。ハウジング本体11上には、ハウジング10の軸方向に沿って延在する切り欠き部111があり、端部カバーキャップ13の一端は突出部分131を有し、これは、切り欠き部111内に嵌め込まれ、前述した視認窓14を形成する。好ましくは、端部カバーキャップ13の外周面は、ハウジング本体11の外周面と面一である。
【0029】
端部カバー12は、主に以下の構造によってハウジング本体11に接続される:多くのほぞ穴部分112が、ハウジング本体11の開口端の周方向に沿って均等に配置され、端部カバー12の外周に留められ、ほぞ穴位置121が、端部カバー12の外周面上で2つの隣接するほぞ穴部分112間に配置され、各ほぞ穴位置121、及び、ほぞ穴位置121に近い2つの隣接するほぞ穴部分112は、ほぞ穴片15によってロックされ、それによって、端部カバー12をハウジング本体11に接続する。端部カバーキャップ13が端部カバー12にスリーブ接続されると、ほぞ穴片15を、端部カバーキャップ13内にクランプでき、コンパクトな構造を達成する。この実施形態では、6つのほぞ穴部分及び3つのほぞ穴位置があるため、3つのほぞ穴片もある。
【0030】
2つの固定パッド20は、ハウジング本体11の2つの内側端にそれぞれ固定される。ハウジング本体11の開口端内に位置付けられる固定パッド20は、端部カバー12に当接する。ガスケット16がハウジング本体の内側底部に配置され、ハウジング本体11の内側底部に位置付けられる固定パッドがガスケット16に当接する。
【0031】
接続シャフト構造60は、接続シャフト61及び円筒形のハンドル62を備える。接続シャフト61の一端には取り付け部分611が設けられ、ハンドル62が、取り付け部分611に固定してスリーブ接続される。ハンドル62の一端は、ハウジング10の端部カバー12の一端から突き出す。ハンドル62が手でハウジング本体11の内側底部に向かって押されると、接続シャフト61は、2つの固定パッド20内で移動し、可動パッド40をハウジング本体11の内側底部に向かって移動させることができる。ハンドル62が手でハウジング本体11の内側底部から離れる方向に引かれると、接続シャフト61は、2つの固定パッド20内で移動し、可動パッド40をハウジング本体11の内側底部から離れる方向に移動させることができる。ハンドル62が手で回転されると、接続シャフト61は、2つの固定パッド20内で回転できる。上記の移動及び回転操作は簡単であり、2本の指で完了できる。好ましくは、接続シャフト61の断面は三角形である。留め位置612が、接続シャフト61の2つの端に設けられる。
【0032】
固定パッド20のそれぞれは、
図5に示されているように軸方向の貫通孔21を有する。接続シャフト61は貫通孔21にスリーブ接続される。固定パッドのそれぞれの側面には、ハウジング10の軸方向に沿って延在する第1の案内面23があり、プッシュパッド30が、第1の案内面23に隣接する側に鉛直に配置される。プッシュパッド30は、接続シャフト61の対応する留め位置612にスリーブ接続され、接続シャフト61の移動に伴って、対応する固定パッド20上で第1の案内面23に沿って移動できる。より具体的には、
図6に示されているように、プッシュパッド30は、接続部分31、及び、接続部分31の外周に形成される当接部分32を含む。接続部分31は、接続シャフト61の対応する留め位置612にスリーブ接続される、U字形のバヨネット311を有する。当接部分32は、接続部分31の外周に形成される第1の部分321、及び、第1の部分321の端に接続される弧状の第2の部分322を含み、固定パッド20の上部は、貫通孔21と連通する開口22を有し(
図5を参照のこと)、第1の部分321は開口22から突き出し、第2の部分322は、固定パッド20の、第1の案内面23に隣接する側面の周りにある。
【0033】
内方に突出する第1の突起231が、第1の案内面23の2つの側壁にそれぞれ配置され、第2の突起323が、第2の部分322の内面に配置され、第1の案内面23の2つの側壁上で第1の突起231間に留められるため、プッシュパッド30は、接続シャフト61の移動に伴って第1の案内面23に沿って移動できる。第1の摺動留め位置232が、第1の案内面23の2つの側壁上の第1の突起231と、第1の案内面23の底部との間にそれぞれ形成される。2つのプッシュパッド30の第2の突起323が対応する固定パッド20の第1の案内面23上で移動するとき、2つのプッシュパッド30の第2の突起323は、ガスケット16及び端部カバー12によってそれぞれ制限され、それによって、プッシュパッド30が第1の案内面23から離脱することを防止する。
【0034】
可動パッド40は、
図7に示されているように、接続シャフト61と協働する軸方向の三角形の貫通孔41を有するため、可動パッド40は、接続シャフト61の回転に伴って回転できる。三角形の貫通孔41は好ましくは等辺三角形の貫通孔である。可動パッド40の1つの側面には、ハウジング10の軸方向に沿って延在する第2の案内面42があり、第1の案内面23は第2の案内面42に対応する。内方に突出する第3の突起421が、第2の案内面42の2つの側壁にそれぞれ配置され、第2の摺動留め位置422が、第3の突起421と第2の案内面42の底部との間に形成される。可動パッド40の底部には、ハウジング10の軸方向に沿って延在する第3の案内面43があり、第3の案内面43と第2の案内面42との間に鋭角が形成される。夾角の対象な中心線が、可動パッド40の三角形の貫通孔41の角度のうちの1つの対象な中心線に一致する。内方に突出する第4の突起431が、第3の案内面43の2つの側壁にそれぞれ配置され、第3の摺動留め位置432が、第4の突起431と第3の案内面43の底部との間に形成される。
【0035】
第1のブロック構造80は、第1の案内面23及び第2の案内面42内に順に摺動可能に配置される、少なくとも3つの密に隣接する第1のブロック81を含む。第1の印82が、少なくとも3つの第1のブロック81に配置され、2つの端にある2つの第1のブロック81は、対応する固定パッド20の第1の案内面23内にそれぞれ位置付けられ、対応するプッシュパッド30の第2の突起323に当接し、残りの第1のブロック81は、可動パッド40の第2の案内面42内に位置付けられる。最大で2つのブロックを、各固定パッド20の第1の案内面23内に摺動可能に配置できる。好ましくは、第1のブロック81は、矩形の台812、及び、台812上の正方形の本体811を含む。台812の2つの側部が、本体811の2つの側部から突出する。第1のブロック構造80の2つの端にある第1のブロック81の台812の2つの側面は、対応する固定パッド20の第1の摺動留め位置232にそれぞれ留められる。残りの第1のブロック81の台812の2つの側面は、対応する可動パッド40の第2の摺動留め位置422にそれぞれ留められる。
【0036】
この実施形態の第1のブロック構造80は、5つの第1のブロック81を含む。5つの第1のブロック81は、第1の案内面42及び第2の案内面43内に、整然と密に隣接して摺動可能に配置される。第1の印82は、5つの第1のブロック81にそれぞれ配置される。好ましくは、第1の印82は数字であり、5つの第1のブロック81上の数字は連続的であり、例えば、ハウジング本体11の底部から端部カバー12の方向に順に1、2、3、4及び5である。第1の印82は、大文字の英字、小文字の英字、色等であってもよく、例えば大文字の英字はA、B、C、D及びEであり、小文字の英字はa、b、c、d及びeであり、色は赤、黄、青、緑及び紫であることを理解されよう。第1の印82は、パターン及び記号等の他のものであってもよい。
【0037】
5つの第1のブロック81の中でも、2つの端にある2つの第1のブロック81、すなわち、1及び5と印字される第1のブロック81は、対応する固定パッド20の第1の案内面23内にそれぞれ位置付けられ、対応するプッシュパッド30の第2の突起323に当接し、残りの3つの第1のブロック81、すなわち、2、3及び4と印字される第1のブロック81は、第2の案内面42内に位置付けられる。固定パッド20のそれぞれの第1の案内面23は、2つのブロックを収容できる。ハンドル62が手でハウジング本体11の内側底部に向かって押されると、ハウジング本体11の開口端に隣接するプッシュパッド30は、接続シャフト61の駆動下で、第1のブロック構造10を押し、ハウジング本体11の内側底部に向かって移動させる。ハウジング本体11の内側底部に隣接するプッシュパッド30がガスケット16に当接すると、2つの第1のブロック81、すなわち、1及び2と印字される第1のブロック81が、ハウジング本体11の内側底部に位置付けられる固定パッド20の第1の案内面23に受け入れられる。同様に、ハンドル62がハウジング本体11の内側底部から離れる方向に手で引かれると、ハウジング本体11の内側底部に隣接するプッシュパッド30が、接続シャフト61の駆動下で、第1のブロック構造10を押し、ハウジング本体11の内側底部から離すように移動させる(すなわち、端部カバー12に向かって移動させる)。ハウジング本体11の開口端に隣接するプッシュパッド30が端部カバー12に当接すると、2つの第1のブロック81、すなわち、4及び5と印字される第1のブロック81が、ハウジング本体11の開口端に位置付けられる固定パッド20の第1の案内面23内に受け入れられる。
【0038】
第2のブロック構造90は、第3の案内面43内に摺動可能に配置される少なくとも1つの第2のブロック91を含む。第2の印92が少なくとも1つの第2のブロック91に配置される。第2のブロック91の数が1つよりも多い場合、第2のブロック91は互いに順に密に隣接する。第2のブロック91は、第1のブロック81と構造的に同じであり、矩形の台、及び、台に配置される正方形の本体を含む。台の2つの側部は、本体の2つの側部からそれぞれ突出する。第2のブロック構造90の第2のブロック91の台の2つの側面は、可動パッド40の第3の摺動留め位置432に留められる。
【0039】
この実施形態の第2のブロック構造90は、3つの第2のブロック91を含む。3つの第2のブロック91は、第3の案内面43内に整然と密に隣接して摺動可能に配置される。第2の印92が、3つの第2のブロック91に配置される。好ましくは、第2の印92は、大文字の英字であり、例えば、ハウジング本体11の底部から端部カバー12の方向に順にA、B及びCである。第2の印92は、数字、小文字の英字、色等であってもよく、例えば、数字は1、2及び3、小文字の英字はa、b及びc、色は赤、黄及び紫であることを理解されよう。第2の印92は、第1の印82及び第2の印92が異なることが確実にされる限り、パターン及び記号等の他のものであってもよい。初期状態では、第1のブロック構造80は視認窓14に表示され、一方で第2のブロック構造90は表示されない。第2のブロック構造90が視認窓14に表示される場合、すなわち、第1のブロック構造80及び第2のブロック構造90の位置が入れ替えられる場合、ハンドル62を回転させる必要がある。可動パッド40は接続シャフト61の駆動下で回転する。第2のブロック構造90が視認窓14内に位置付けられると、可動パッド40は回転を停止する。ここで、第2のブロック構造90を視認窓14に表示でき、第2のブロック構造90の2つの端にある第2のブロック91、すなわち、A及びCと印字される第2のブロック91が、1及び5と印字される第1のブロック構造90の第1のブロック91にそれぞれ隣接する。第2のブロック構造90が視認窓14に表示されると、第2のブロック構造90の第2のブロック91を、第1のブロック構造80を移動させる方法で移動させることができ、第2のブロック構造90の第2のブロック91と第1のブロック構造80の第1のブロック81との入れ替えを達成する。
【0040】
パッドカバー50はハウジング本体11内に固定される。パッドカバー50は、2つの固定パッド20間に位置付けられ、可動パッド40の外周の周りにあり、第1のブロック構造80に対応する凹部51を有し、それによって、第1のブロック構造80を表示するとともに第2のブロック構造90を隠す。パッドカバー50の内周は、可動パッド40の回転角を制限することが意図される制限部分52を有する。より具体的には、
図8に示されているように、第3の案内面43の、夾角から離れた端、及び、第2の案内面42の、夾角から離れた端は、固定ブロック44を形成する。2つの固定ブロック44間に空きが形成され、制限部分52は、第3の案内面43に隣接する固定ブロック44に留められる。第2のブロック構造90が視認窓14に表示されることになった場合、可動パッド40を反時計回りに回転させる必要があり、言い換えると、ハンドル62が反時計回りに回転される。このとき、制限部分52は、第2の案内面42に隣接する固定ブロック44に留められる。
【0041】
磁気的な自己位置合わせデバイス70は、外力が消失すると、接続シャフト構造60を初期位置に自動的に戻すことが意図される。より具体的には、磁気的な自己位置合わせデバイス70は、第1の磁気ブロック71及び第2の磁気ブロック72を含む。第1の磁気ブロック71は、ハウジング10の端部カバー12内の取り付け位置122に取り付けられる。取り付け位置122は、端部カバー12の内側底部の側面に位置付けられ、第2の磁気ブロック72は、接続シャフト構造60のハンドル62内に、接続シャフト61に隣接して取り付けられる。ハンドル62を押すか、引くか又は回転させる過程で、手を離した後で、第1の磁気ブロック71及び第2の磁気ブロック72の磁力の作用下で、接続シャフト構造60は初期位置に戻り、すなわち、全ての構造が初期位置に戻る。これは使いやすく、時間及びエネルギーを節減する。好ましくは、第1の磁気ブロック71は磁気ポールであり、第2の磁気ブロック72は磁気ボールである。第1の磁気ブロック71及び第2の磁気ブロック72が他の形状であってもよいことを理解されよう。
【0042】
既存の摺動式知育玩具に対して、本発明のゲームプレー方法は、3つの明確に規定される難易度、すなわち:簡単、難しい及び極めて難しいという難易度を有し、それぞれ以下のように規定される。レベル1:英字を順に配置する;レベル2:数字を順に配置する;レベル3:英字及び数字を順に配置する。以下、レベル1を、本発明のプレー方法を説明するために例示する。簡単な説明のために、ハウジング本体11の内側底部に位置付けられる固定パッド20を左側の固定パッドとして規定し、ハウジング本体11の開口端内に位置付けられる固定パッド20を右側の固定パッドとして規定する。
【0043】
Aと印字される第2のブロック91が、1と印字される第1のブロック81の位置にあるものとする。ここで、プレーヤは、第2のブロック構造90の3つの第2のブロック91を順に配置する必要があり、すなわち、ハウジング本体11の底部から端部カバー12への方向への第2のブロック91の印は、順にA、B及びCである。
【0044】
ステップ1:ハンドル62を、ハウジング本体11の内側底部から離れる方向に手で引く。4及び5と印字される第1のブロック81が双方とも右側の固定パッドの第1の案内面23内に位置付けられ、Aと印字される第2のブロック91並びに2及び3と印字される第1のブロック81が可動パッド40の第2の案内面42内に位置付けられているときに、ハンドル62を、第3の案内面43内に位置付けられているブロックが視認窓14に表示されるように回転させる。第3の案内面43内のブロックは、順に、1と印字される第1のブロック81、Bと印字される第2のブロック91、及び、Cと印字される第2のブロック91である。
【0045】
ステップ2:ハンドル62を、ハウジング本体11の内側底部に向かって押す。1と印字される第1のブロック81が左側の固定パッドの第1の案内面23内に位置付けられ、Bと印字される第2のブロック91、Cと印字される第2のブロック91及び4と印字される第1のブロック81が第3の案内面43内に位置付けられているときに、ハンドル62を、第2の案内面42内に位置付けられているブロックが視認窓14に表示されるように回転させる。第2の案内面42内のブロックは、順に、Aと印字される第2のブロック91、2と印字される第1のブロック81、及び、3と印字される第1のブロック81である。
【0046】
ステップ3:ハンドル62を、1と印字される第1のブロック81及びAと印字される第2のブロック91が左側の固定パッドの第1の案内面23内に位置付けられるように、ハウジング本体11の内側底部に向かって更に押す。次に、第3の案内面43内のブロックが視認窓14に表示されるように、ハンドル62を回転させる。第3の案内面43内のブロックは、順に、Bと印字される第2のブロック91、Cと印字される第2のブロック91及び4と印字される第1のブロック81である。
【0047】
ステップ4:ハンドル62を、ハウジング本体11の内側底部から引き離す。Aと印字される第2のブロック91が第3の案内面43内に位置付けられているとき、第2の案内面42内のブロックが視認窓14に表示されるように、ハンドル62を回転させる。第3の案内面43内のブロックは、順に、A、B及びCと印字される第2のブロック91である。手を離した後で、ブロックは、磁気的な自己位置合わせデバイス70の作用下で初期位置に戻り、言い換えると、英字を順に配置するレベル1のゲームが完了する。レベル2及びレベル3のプレー方法は同様であり、ともに、ハンドル62を押すこと、引くこと、回転させること及び離すことの操作によってブロックを反対の位置に入れ替えることであり、それによって、それぞれのレベルで要求されるゴールを達成する。
【0048】
実施形態2
図9を参照すると、この実施形態は、実施形態1との以下のような違いを有する:第1のブロック構造80は3つの第1のブロック81を含む。3つの第1のブロック81の第1の印82は、ハウジング本体11の底部から端部カバー12への方向に順に1、2及び3である。第2のブロック構造90(この図には示されていない)は第2のブロック91を含む。この第2のブロック91の第2の印92はAである。この構造はより少ないブロックを有し、プレー方法は、実施形態1に比して単純である。
【0049】
1つのブロックが本発明の第1のブロック構造80及び第2のブロック構造90にそれぞれ追加されるときはいつでも、ゲームの難しさはおよそ2倍になる。言い換えると、ブロックが多いほど難しくなる。さらに、本発明の元の構造を変えることなく、ゲームの難しさを、ブロックを増やすか又は減らすことによって変えることができる。操作は自由度が高い。初期状態又はゲーム過程又は復元状態において、操作者は、視認窓14内のブロックのみを見ている。ゲームインタフェースが簡略化される。
【0050】
別の実施形態では、入れ替えるステップの実施の効率及び精度を上げるために、磁気的な回転補正システムを加えてもよい。
図10〜
図14に示されているように、磁気的な回転補正システムは、第3の磁気ブロック101及び第4の磁気ブロック103を備える。第3の磁気ブロック101は、パッドカバー50の取り付け位置105に取り付けられ、第4の磁気ブロック103は、可動パッド40の取り付け位置107に取り付けられる。取り付け位置105は、パッドカバー50の中央に位置付けられ、取り付け位置107は、可動パッド40の後面の2つの端に位置付けられる。第3の磁気ブロック101及び第4の磁気ブロック103は、寸法及び形状が取り付け位置105及び取り付け位置107に一致し、これらの間で安定して固着させることができる。ブロックが左側位置に押されるか又は右側位置に引かれる状態で、ハンドル62が特定の範囲まで、例えば全回転範囲の半分を超えて手で回転されると、補正システムが停止動作を実施する。手を離した後で、第3の磁気ブロック101及び第4の磁気ブロック103の磁力の作用下で、可動パッド40は、入れ替えるステップが完了するまで自動的に回転する。磁気的な回転補正システムは、手による迅速な操作中に起こりうる、回転の範囲が不完全である及び角度が不正確である問題を回避する。この設計に基づいて、入れ替えるステップは、単にハンドル62を押すか、引くか又は離すことによって完了する。プレーヤは、玩具を簡単かつ効率的に操作でき、2つの手の位置及び姿勢を絶えず変える必要がない。2本の指のみを使用することによって、プレーヤは、位置合わせ及び入れ替えの2つのステップを同時に完了できる。好ましくは、第3の磁気ブロック101は磁気ポールであり、第4の磁気ブロック103は磁気ブロックであり、量は2つである。第3の磁気ブロック101及び第4の磁気ブロック103が他の形状又は量であってもよいことを理解されよう。
【0051】
さらに、端部カバー12の構造を、
図10に示されているように簡略化でき、端部カバー12は、第1の磁気ブロック71を配置するための取り付け位置122を含み、端部カバーキャップ13の突出部分131がハウジング本体11の切り欠き部111を通って切り欠き部111に嵌め込まれることを可能にするための切り欠き部150を更に含む。端部カバー12は1つのみのほぞ穴位置121を有する。ほぞ穴位置121、及び、ほぞ穴位置121に隣接する2つのほぞ穴部分112は、ほぞ穴片15によってロックされ、それによって、端部カバー12をハウジング本体11に接続する。
【0052】
上述した実施形態は、本発明の好ましい実施形態を表すに過ぎない。それらの説明は、具体的で詳細であるが、それゆえに本発明の特許の範囲に対する限定として理解されるべきではない。当業者には、本発明の主旨から逸脱することなく、実施形態の異なる特徴の組み合わせ等、実施形態に種々の変更及び修正を加えることができることを留意されたい。これらは全て本発明の保護範囲内に入る。