【実施例】
【0088】
L−オルニチンメチルエステル二塩酸塩:Fluorochem Ltdから購入、www.fluorochem.co.uk、カタログ番号429762、(S)−2,5−ジアミノペンタン酸メチル二塩酸塩、CAS 40216−82−8
4−クロロベンズアルデヒド:97%純度、Sigma Aldrich
リチウムビス(トリメチルシリル)アミド:THF中1M溶液、Sigma Aldrich
フルオロホルム:99.995%純度、Messer Group GmbH(Bad Soden, Germany)
2 メチルテトラヒドロフラン無水物:≧99%純度、阻害剤フリー、Acros Organics BVBA(Belgium)
テトラヒドロフラン無水物:≧99%、Acros Organics BVBA(Belgium)
濃HCl:水中35%、VWR International Ltd.(UK)
ジクロロメタン:>98%純度、VWR International Ltd.(UK)
クロロホルム:99.2%純度、VWR International Ltd.(UK)
トリメチルアミン:≧99%、Riedel de Haen(Honeywell Specialty Chemicals Seelze GmbH(Germany))
【0089】
一般
1Hおよび
13C NMRスペクトルは300MHz装置に記録した。化学シフト(デルタ)は内部標準としてのTMSからのppm低磁場で表す。文字s、d、t、q、およびmはそれぞれ一重項、二重項、三重項、四重項、および多重項を意味して使用される。トリフルオロトルエンは
19F NMRに対する内部標準として使用した。
【0090】
実施例1
(S)−2,5−ビス((ベンジリデン)アミノ)ペンタン酸メチル、式(1−H)の化合物
磁気撹拌棒を有する乾燥した20mLの容器に1.530g(7.00mmol、1.0eq)のL−オルニチンメチルエステル二塩酸塩を仕込み、密封し、アルゴンで三回フラッシした。7mLのCHCl
3を加えて1M溶液を得た後1.42mL(13.93mmol、1.99eq)のベンズアルデヒドを加えた。得られた撹拌された溶液を0℃に冷却した。2.13mL(15.4mmol、2.2eq)のトリエチルアミンを10分にわたって加えた後、混合物を徐々に室温まで温め、RTで24h撹拌した。反応混合物をNa
2SO
4に通してろ過し、得られた淡黄色のろ液を真空下で濃縮し、Et
2Oで処理してEt
3N・HClを沈殿させた。生成した無色の沈殿をろ取し、得られたろ液を真空中で濃縮して式(1)の化合物を得た。
収率:2.2136g(6.87mmol、98%)、黄色の粘稠な油。
1H-NMR (300 MHz, CDCl
3): δ = 7.68-7.56 (m, 4H), 7.47-7.29 (m, 12H), 7.20-7.08 (m, 4H), 4.10 (dd,
3J
HH = 8.0 Hz,
3J
HH = 5.2 Hz, 1H), 3.71 (s, 3H), 3.33 (t,
3J
HH= 6.8 Hz, 2H), 2.07-1.88 (m, 2H), 1.79-1.54 (m, 2H).
【0091】
実施例2
アルファジフルオロメチルオルニチン二塩酸塩(DFMO)、式(3−2HCl)の化合物
図1は、式(II)の化合物を連続的に製造するのに使用することができる代表的な反応器セットアップを示す。
【0092】
図1に示した反応器セットアップ全体を、ポンプP1および250マイクロリットル/分の流量FR1で、そしてポンプP2および250マイクロリットル/分の流量FR2で、それぞれの注入ループFL1(0.8mm内径、1.59mm外径、内容積2.0mL)およびFL2(0.8mm内径、1.59mm外径、内容積2.5mL)に通し、第1のY形コネクターYSC1を介して第1の滞留ループRL1(1/16インチ外径;0.8mm内径;2.0mL滞留容積)および前方へ、第2の滞留ループRL2(1/16インチ外径;0.8mm内径;6.1mL滞留容積)、第3の滞留ループRL3(1/8インチ外径;1.6mm内径;2.0mL滞留容積)および背圧調整のための装置BPRを通して、乾燥THFをポンプで供給することにより純粋な溶媒でフラッシし、さらにRL1とRL2との間で第2のY形コネクターYSC2を介して加圧瓶から8.3mL/分の流量FR3で、セットアップの内圧が12バールに達するまでCHF
3を流れの中に供給した。このプロセスには約10分かかった。
【0093】
実施例1に従って製造した式(1)の化合物(1.00mmol)を正味のTHFに溶かし、THFで2.00mL(0.5mol/L、1eq)に希釈し、ポンプP1を介して供給材料FEED1として使用した。
【0094】
THF中のLiHMDS溶液(1.0mol/L、2.5mL、2eq)を、ポンプP2を介して供給材料FEED2として使用した。
【0095】
FEED1のポンプによる供給はFEED2の1分前に開始した。両方の供給材料はそれぞれのFL1およびFL2に介して−30℃の温度の冷却槽内に配置されたYSC1を通してポンプで供給した。
【0096】
流量FR1および流量FR2は250マイクロリットル/分であった。
【0097】
合わせた混合物を次いで、−30℃の温度を有する冷却槽内に配置されたRL1に通した。得られた反応混合物の流れを、CHF
3であり、8.3mL/分(標準状態の気体流;3eqのCHF
3に対応する)のFR3で、−15℃の温度を有する冷却槽内に配置されたYSC2中に供給された第3の供給材料FEED3と接触させ、得られた反応混合物流を次いで、−15℃の温度を有する冷却槽内に配置されたRL2に通し、TR2を出て行く反応混合物の流れを次いで、25℃の温度を有する槽内に配置されたRL3に通すことによって温め、セットアップ内圧力を12バールに保っているBPRに通した後集めた。BPRを通った後にこの反応混合物中の
19F−NMRで決定された収率は>95%であった。
【0098】
TR1、TR2およびTR3の寸法ならびに流量FR1、FR2、FR3から、TR1内の滞留時間RES1は4分、TR2内の滞留時間RES2は12分、TR3内の滞留時間RES3は4分であった。
【0099】
式(2)の化合物を含む反応混合物を真空中で乾燥し、10mLのEt
2Oで希釈した。ろ過後ろ液を真空中で濃縮し、10mLの6N HClで処理した。反応混合物をマイクロ波反応器(Biotage Initiator+ 単一モードマイクロ波装置)で150℃に45分加熱し、Et
2Oで洗浄した(20mLで2回)。水性層を活性炭と混合し、活性炭はその後ろ過して除いた。粗生成物を真空中で濃縮した後MeOH/EtOHから再結晶した。
式(3−2HCl)の化合物の収率:194mg(0.76mmol、76%) 無色の粉末
mp 228℃
1H-NMR (300.36 MHz, D
2O): δ = 6.33 (t,
2J
HF= 53.2 Hz, 1H), 3.02 (t,
3J
HH = 7.6 Hz, 2H), 2.16-1.53 (m, 4H)
13C NMR (75 MHz, D
2O): δ = 168.8(d,
3J
CF= 5.9 Hz), 114.9 (dd,
1J
CF = 248.4 Hz,
1J
CF= 246.0 Hz), 65.1 (dd,
2J
CF = 21.3 Hz,
2J
CF= 16.6 Hz), 38.7, 27.7 (d,
3J
CF = 5.0 Hz), 20.9
19F NMR (282 MHz, D
2O): δ = 126.83 (dd,
2J
FF= 281.6 Hz,
2J
HF = 52.6 Hz), -132.39 (dd,
2J
FF= 281.6 Hz,
2J
HF = 53.8 Hz)
【0100】
実施例3〜8
表1に掲げる差をつけて実施例2を繰り返した。BPRを通過した後に集めた反応混合物の収率を
19F−NMRで決定した。
【0101】
【表1】
【0102】
実施例9
様々なビスイミンで保護オルニチンメチルエステル、式(I)の化合物
オルニチンメチルエステルのNH
2−残基に対する様々な保護基がいろいろなベンズアルデヒド類似体を用いて適用された。得られたビスイミンはクロマトグラフィーに対して安定ではなかったので、収率および純度はニトロメタンを内部標準として用いた
1H NMRによって決定した。
【0103】
一般的な実験手順:
磁気撹拌棒を備えた乾燥した10mLの丸底フラスコに(S)−2,5−ジアミノペンタン酸メチル二塩酸塩(0.50g、2.282mmol)および対応するベンズアルデヒド誘導体、式(IV)の化合物(2当量、4.564mmol)を仕込み、密封し、アルゴンで三回フラッシした。クロロホルム(5mL)を加え、撹拌し、無色の反応混合物を0℃に冷却した。10分にわたるトリエチルアミン(632マイクロリットル、4.564mmol、2当量)の添加後反応混合物を室温まで温め、18時間撹拌した。溶媒を減圧下で除去した。淡黄色の残留物をEt
2Oで処理してEt
3N・HClを沈殿させた。生成した無色の沈殿をろ過して除き、得られたろ液を真空中で濃縮した。残留物の収率および純度を
1H NMRで検査した。結果を表2に示す。
【0104】
【表2】
【0105】
実施例10
4−クロロベンズアルデヒド保護オルニチンメチルエステル、式(1−4−Cl)の化合物
磁気撹拌棒を備えた乾燥した2Lの丸底フラスコに(S)−2,5−ジアミノペンタン酸メチル二塩酸塩(25.0g、114mmol)および4−クロロベンズアルデヒド(24.2g、240mmol)を仕込み、密封し、アルゴンで三回フラッシした。無水のジクロロメタン(750mL)を加えた後、反応混合物を撹拌した。無色の反応混合物を0℃に冷却した。1時間にわたるトリエチルアミン(33.2mL、240mmol)の添加後、反応混合物を室温まで温め、18時間撹拌した。溶媒を減圧下で除去した。オフホワイトの残留物をEt
2Oで処理してEt
3N・HClを沈殿させた。生成した無色の沈殿をろ過して除き、得られたろ液を真空中で濃縮した。得られたオフホワイトの残留物を石油エーテル/EtOAcから再結晶して所望の式(1−4−Cl)の化合物を無色の結晶性固体(41.1g、105mmol、92%収率)として得た。
mp.89−92℃
1H NMR (500 MHz, CDCl
3) δ 8.26 (dd, J = 11.6, 5.6 Hz, 2H), 7.75-7.70 (m, 2H), 7.67-7.63 (m, 2H), 7.43-7.35 (m, 4H), 4.06 (dd, J = 8.4, 5.3 Hz, 1H), 3.76 (s, 3H), 3.65 (t, J = 6.7 Hz, 2H), 2.16 - 2.07 (m, 1H), 2.06 - 1.94 (m, 1H), 1.81 - 1.66 (m, 2H) ppm
13C NMR (75 MHz, CDCl
3) δ 172.4, 162.2, 159.9, 137.3, 136.6, 134.7, 134.2, 129.8, 129.3, 129.0, 128.9, 73.3, 61.2, 52.3, 31.3, 27.4 ppm
【0106】
式(1−4−Cl)の化合物の安定性を決定するために、8つのNMR管に100mgの式(1−4−Cl)の化合物および内部標準としての10mgのCH3NO2を仕込み、キャップで密封し、−30℃で保存した。次いでサンプルの純度を
1H NMRにより10日間にわたって決定した。式(1−4−Cl)の化合物の顕著な分解は検出されなかった。
【0107】
従って、式(1−4−Cl)の化合物はアルゴン下低温(−30℃)で分解することなく長時間保存することができ、室温で少なくとも2週間ベンチ安定であった。
【0108】
水含量をMetrohm Coulometerで「Aquaster Combi Coulomat fritless」を用いてKarl Fischer滴定により決定したところ、1475ppm H
2Oの濃度が見出された。
【0109】
実施例11
アルファジフルオロメチルオルニチン一塩酸塩一水和物(DFMO)、式(3−1HCl−1H2O)の化合物
図2は、式(3)の化合物を連続的に製造するのに使用することができる代表的な反応器セットアップを示す。
【0110】
図2の反応器セットアップは、2−MeTHF中の式(1−4−Cl)の化合物の溶液(FEED1)、LiHMDSの市販溶液(THF中1.0M、Sigma−Aldrich)(FEED2)および濃HCl(水中35wt%)(FEED4)を導入するために3つの連続的に作動する注射器ポンプ(2×Asia Syrris、即ちポンプP1およびポンプP2、1×HighTec Zang Syrdos、すなわちポンプP4)からなっていた。FEED1、FEED2およびFEED4は注射器ポンプを介して直接供給した。実験を開始するために、乾燥2−MeTHFをFEED1の流量=0.8mL/分およびFEED2=1.2mL/分でポンプにより供給することによって全部の反応器セットアップをフラッシした。HClはFEED4=1mL/分で導入した。フルオロホルムはBronkhorstの較正質量流制御器(MFC)を用いて9.23mL/分(1.05当量)の流量で反応器に導入した。反応器の内圧はおよそ10分後12バールの標的圧力に達した。
【0111】
式(1−4−Cl)の化合物(100mmol)を生の2−MeTHFに溶かし、2つの容量フラスコ中2−MeTHFで200mLに希釈した(FEED1、0.5M)。THF中LiHMDS溶液(1.0M、800mL)をFEED2として使用した。注射器ポンプを介して直接供給したFEED1およびFEED2を冷却槽(−30℃)内のY形コネクターYSC1(Y Assembly PEEK 1/4−28 0.040in)で合わせた。合わせた混合物を−30℃の第1の滞留ループRL1(外径1/8in、内径0.8mm;滞留容積V1=4.0mL)に通した後、混合物をSyrris Asiaガラス静的ミキサーM1(内容積1mL)内でフルオロホルムと合わせた。次いで混合物を25℃で第2の滞留ループRL2(外径1/8in;内径0.8mm;滞留容積V2=14mL)に通し、T−形コネクターTSC1(T Assembly PTFE 1/4−28 0.040in)内でFEED4と混合した。合わせた流れを次いで160℃の第3の滞留ループRL3(外径1/8in;内径0.8mm;滞留容積V3=40mL)に通し、流れ系を調節可能な背圧調整器BPR(Zaiput BPR−10)に通した。
【0112】
実験は24mmol/時のスループットで4時間行った。
【0113】
使用した背圧は12バールから15バールに上昇した。
【0114】
全反応器セットアップ内の滞留時間は23分であった。
【0115】
二相の反応混合物を3.5時間(84mmol)収集し、水性相をEt
2Oで洗浄し、減圧下で濃縮した。粗生成物を小量のH
2Oに溶かし、Et
3Nを用いてpHを4に調節した。得られたスラリーをろ過し、冷たい無水EtOHおよびCHCl
3で洗浄した。残留物をEtOH/H
2Oで再結晶してアルファジフルオロメチルオルニチン一塩酸塩一水和物を無色の粉末として得た(17.05g、72.3mmol、86%収率)。
Mp.228℃
1H NMR (300.36 MHz, D
2O): δ = 6.46 (t, 2JHF = 52.8 Hz, 1H), 3.05 (t,3JHH = 7.6 Hz, 2H), 2.25-1.97 (m, 2H), 1.96-1.79 (m, 1H), 1.76-1.59 (m, 1H) ppm
13C NMR (75 MHz, D2O): δ = 167.8 (d, 3JCF = 6.4 Hz), 114.0 (dd, 1JCF = 249.7 Hz, 1JCF = 247.0 Hz), 64.5 (dd, 2JCF = 20.4 Hz, 2JCF = 18.7 Hz), 38.8 (d, 3JCF = 7.3 Hz), 31.6 (d, 4JCF = 3.2 Hz), 20.8 ppm
19F NMR (282 MHz, D2O): δ = -126.28 (dd, 2JFF = 283.5 Hz, 2JHF = 52.4 Hz), -131.76 (dd, 2JFF = 283.5 Hz, 2JHF = 52.4 Hz) ppm
【0116】
式(2−4−Cl)の化合物からその完全に脱保護された類似体への変換率を、
1H NMRにより乾燥した残留物の式(2−4−Cl)の化合物およびその完全に脱保護された類似体のベースラインで分離されたCHF
2ピークの積分によって測定した。変換率>99%。