(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
  前記添加液貯留ケースの前記少なくとも2つの開口が形成される外面に対向する対向面を有し、前記外面との間に前記流路を形成する対向部材をさらに備える、請求項1に記載の添加液供給機構。
  前記添加液貯留ケースの前記外面と前記対向部材の前記対向面が向かい合う方向における前記第1の部分と前記第2の部分のそれぞれの位置が異なることで、前記第1の部分と前記外面との距離を前記第2の部分と前記外面との距離と異ならせた、請求項3に記載の添加液供給機構。
  前記液体の流路は、浴槽の壁面に設けられた吸込口から前記浴槽内の液体を吸い込むとともに吸い込んだ液体を前記壁面に設けられた吐出口から吐出するように前記吸込口から前記吐出口まで延びる循環流路である、請求項1から5のいずれか1つに記載の添加液供給機構。
【発明を実施するための形態】
【0011】
  以下に、本発明にかかる実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
 
【0012】
(実施形態1)
  
図1、
図2は、実施形態にかかる微細気泡発生装置2の概略構成を示す図である。
 
【0013】
  微細気泡発生装置2は、空気が溶解した液体を減圧して微細気泡化する装置であり、例えば浴槽4(
図1)に設けられて使用される。
図1又は
図2に示すように、微細気泡発生装置2は、添加液供給機構6(
図2)と、継手部8と、第1のノズル10と、空気供給パイプ12と、循環ポンプ14と、空気溶解タンク16と、第2のノズル18と、を備える。
 
【0014】
  添加液供給機構6は、浴槽4から吸い込んだ液体に添加液(例えばオイル)を添加する装置であり、本実施形態では、浴槽4の壁面46に取り付けられるとともに浴槽4の吸込口と吐出口を兼ねている。すなわち、吸込口と吐出口は浴槽4の壁面46に設けられる。添加液供給機構6の吸込口から浴槽4の液体が吸い込まれ、液体の流れ方向上流側から順に、継手部8、第1のノズル10、循環ポンプ14、空気溶解タンク16、第2のノズル18、継手部8、添加液供給機構6(吐出口)を流れるように構成される。このような添加液供給機構6を備える微細気泡発生装置2は、浴槽4の吸込口から浴槽4内の液体を吸い込むとともに、吸い込んだ液体を吐出口から吐出させるように吸込口から吐水口まで延びる循環流路を形成する。
 
【0015】
  以下、微細気泡発生装置2の各構成について順に説明する。
 
【0016】
  継手部8は、複数のノズルを接続するための継手部であり、本実施形態では、第1のノズル10および第2のノズル18が接続されている。継手部8において、添加液供給機構6の吸込口から吸い込んだ液体は継手36bを介して第1のノズル10に供給され、第2のノズル18から流れてきた液体は継手36aを介して添加液供給機構6の吐出口へ供給される。添加液供給機構6および継手部8の詳細な構成については後述する。
 
【0017】
  第1のノズル10は、継手部8と循環ポンプ14の間に接続されたノズルであり、継手部8からの液体を循環ポンプ14に向けて流す。第1のノズル10の途中には、空気供給パイプ12が接続されている。空気供給パイプ12は、第1のノズル10中の液体に空気を供給するパイプである。空気供給パイプ12を設けることにより、第1のノズル10中の液体に空気が混合される。下流側の循環ポンプ14には、液体と空気が混合された状態で供給される。
 
【0018】
  循環ポンプ14は、第1のノズル10と空気溶解タンク16の間に接続されたポンプであり、液体を循環させる圧力を発生させる。循環ポンプ14を設けることにより、前述した微細気泡発生装置2全体における液体の流れが生じるとともに、第1のノズル10から吸い込んだ液体および空気が空気溶解タンク16に供給される。
 
【0019】
  空気溶解タンク16は、液体に空気を溶解させるためのタンクである。空気溶解タンク16は、空気と混合された状態の液体に圧力をかけることで液体に空気(酸素)を溶解させる。
 
【0020】
  第2のノズル18は、空気溶解タンク16と継手部8の間に接続されたノズルである。第2のノズル18は、空気溶解タンク16で空気を溶解させた液体を大気圧に開放することで減圧し、微細気泡を発生させる。このように、第2のノズル18は微細化部として機能する。後述するように、第2のノズル18の下流側における継手部8も、液体に溶解した空気を微細気泡化する微細化部として機能する。
 
【0021】
  上述した構成により、微細気泡発生装置2は、第2のノズル18および継手部8によって微細気泡化された空気を含む液体を浴槽4に向けて吐出するように構成される。
 
【0022】
  次に、添加液供給機構6および継手部8の構成について、
図3−
図15を用いて説明する。
 
【0023】
  図3は、添加液供給機構6、カバーホルダー32および継手8が互いに取り付けられる順に並べられた斜視図である。
図4Aは、添加液供給機構6およびカバーホルダー32の表面側からの分解斜視図であり、
図4Bは、
図4Aの反対側からの分解斜視図である。
図3に示すように、添加液供給機構6は、カバーホルダー32を介して継手部8に取り付けられる。
 
【0024】
  添加液供給機構6は、
図4A、4Bに示すように、カバー20と、添加液貯留ケース22とを備える。カバー20は、浴槽4に露出されるカバーである。カバー20には、
図4Aに示すように、吸込口48と吐出口50が形成されている。添加液貯留ケース22は、カバー20の吸込口48から吸い込んだ液体に添加するための添加液を貯留する添加液貯留部である。添加液貯留ケース22は、カバー20の裏側に取り付けて使用される。
 
【0025】
  カバー20は、表側のアウターカバー24と、裏側のインナーカバー26とを備える。アウターカバー24は、その中央部に吐出口50を形成し、側面に吸込口48を形成するカバーである。アウターカバー24は、吐出口50から吐出される液体の吐出方向A沿いに見たときに、添加液供給機構6における他の構成部材と同様に略円形状の外形を有する。インナーカバー26は、アウターカバー24に嵌合する裏側のカバーである。インナーカバー26の中央部には開口26aが形成され、側面には開口26kが形成される。アウターカバー24の吐出口50とインナーカバー26の開口26aとが対向し、吸込口48と開口26kとが対向するように嵌合される。
 
【0026】
  アウターカバー24とインナーカバー26の取付関係について、
図5A−5Cを用いて説明する。
図5Aは、アウターカバー24の裏面側の斜視図であり、
図5Bは、インナーカバー26の表面側の斜視図であり、
図5Cは、アウターカバー24とインナーカバー26の取付状態を示す部分断面図である。
図5A、5Bに示すように、アウターカバー24とインナーカバー26の外形はともに、中央に開口が形成された円形状の面と、当該面の外周部から直交する方向に延びる側面とによって構成されている。
 
【0027】
  図5Aに示すように、アウターカバー24の側面24bの先端部(下端部)には、径方向内側に突出する突出部24cが形成される。
図5Bに示すように、インナーカバー26の側面26bには、径方向外側に突出する複数の突起26cが設けられている(本実施形態では周方向に間隔を空けて4箇所)。このような構成において、アウターカバー24の側面24bを径方向外側に押し広げながら、インナーカバー26の突起26cをアウターカバー24の突出部24cの内側に挿入する。
図5Cに示すように、インナーカバー26の突起26cがアウターカバー24の突出部24cに引っかかり固定される。このとき、インナーカバー26の突起26cはアウターカバー24の側面24bの径方向内側に突出した部分に引っ掛けられ、周方向に回転しない位置に固定される。この固定状態において、吐出口50と開口26aが連通し、吸込口48と開口26kが連通する。
 
【0028】
  図4A、4Bに戻ると、添加液貯留ケース22は、外側ケース28と、オイルパッキン29と、内側ケース30とを備える。外側ケース28と内側ケース30の間にオイルパッキン29が配置される。外側ケース28と内側ケース30は互いに取り付けられることで、添加液を貯留するための貯留空間を内側に形成したケースとなる。外側ケース28および内側ケース30はともに径方向中央部が貫通した環状の部材であり、その環状部分に添加液を貯留するための貯留空間を形成する。貯留空間は、オイルパッキン29によって囲まれた空間に形成される。オイルパッキン29は、貯留空間を形成するとともに、添加液供給機構6の持ち運び・設置時に貯留空間内の添加液が漏れないように止水(封止)する機能を有する。
 
【0029】
  外側ケース28と内側ケース30の取付関係について、
図6A−6Cを用いて説明する。
図6Aは、外側ケース28の裏面28p(内側ケース30に向いている側)を表す背面図であり、
図6Bは、内側ケース30の表面30h(外側ケース28に向いている側)を表す正面図である。
図6Cは、外側ケース28と内側ケース30の取付状態を示す部分断面図である。
 
【0030】
  図6Aに示すように、外側ケース28の裏面28pにはオイルパッキン29を配置するための溝部28aが設けられている。溝部28aの外形は、オイルパッキン29の外形と略同じに設定されており、溝部28aの中にオイルパッキン29を配置して固定することができる。裏面28pにおける溝部28aを除く箇所は、溝部28aよりも内側ケース30に向けて突出しており、内側ケース30の表面30aに接触するように構成される。
 
【0031】
  外側ケース28の裏面28pには、裏面側に延びてから径方向外側に延びるように突出するフランジ28cが設けられている(
図6A、
図6C)。フランジ28cの入口部分には、
図6Aに示すように複数の切欠き28bが形成されている(本実施形態では周方向に間隔を空けて5カ所)。
図6Bに示すように、内側ケース30の表面30h側において、側面30aの先端部(上端部)には、径方向内側に突出する複数の突起30bが設けられている(本実施形態では5カ所)。複数の突起30bは、前述した外側ケース28の切欠き28bに対応する位置に設けられている。このような構成において、内側ケース30の突起30bを外側ケース28の切欠き28bに挿入し、周方向に回転させる。これにより、
図6Cに示すように、突起30bが外側ケース28のフランジ28cに引っかかり高さ方向に固定される。フランジ28cは周方向に延びており、外側ケース28と内側ケース30は周方向に相対的に回転可能な状態にある。
 
【0032】
  図6Cに示す添加液貯留ケース22は、内側ケース28と外側ケース30の相互に回転可能な状態を維持しながら前述したカバー20に取り付けられる。具体的には、内側ケース30をカバー20のインナーカバー26に固定し、かつ、外側ケース28はカバー20に固定せずに回転可能な状態に維持して、添加液貯留ケース22をカバー20に取り付ける。
 
【0033】
  内側ケース30とインナーカバー26の取付関係について、
図7A−7Dを用いて説明する。
図7Aは、インナーカバー26の裏面側の斜視図であり、
図7Bは、内側ケース30の表面側の斜視図であり、
図7C、7Dは、内側ケース30とインナーカバー26の取付状態を示す部分断面図である。
 
【0034】
  図7Aに示すように、インナーカバー26の裏面(内側ケース30に向かう面)26gには、裏側に突出する内縁突出部26d(
図4B)が設けられている。内縁突出部26dの先端部(下端部)には、
図7Aに示すように、径方向外側に突出するフランジ26eが設けられている。
図7Bに示すように、内側ケース30の表面(インナーカバー26に向かう面)30hには、表側に突出する内縁突出部30cが設けられている。内縁突出部30cの先端部(上端部)には、径方向内側に突出する突出部30dが設けられている。このような構成において、インナーカバー26のフランジ26eに対して内側ケース30の突出部30dが引っ掛かるように、インナーカバー26の内縁突出部26dと内側ケース30の内縁突出部30cを嵌合させる。これにより、
図7Cに示すように、インナーカバー26のフランジ26eと内側ケース30の突出部30dが互いに噛み合うことで、内側ケース30とインナーカバー26が互いに固定される。このとき、内側ケース30の内縁突出部30cは、前述した外側ケース28の中央部の開口28k(
図4A、6A)を通過して、インナーカバー26の内縁突出部26dに嵌合する。
 
【0035】
  図7Aに示すように、インナーカバー26の側面26bには、径方向内側に突出する爪部26fが設けられている(本実施形態では1カ所)。
図7Bに示すように、内側ケース30の側面30aには、切欠き30gが設けられている(本実施形態では1カ所)。切欠き30gはインナーカバー26の爪部26fに対応する位置に設けられている。このような構成において、切欠き30gに対して爪部26fの先端部を挿入することにより、
図7Dに示すように、内側ケース30とインナーカバー26の相対的な周方向の回転が規制される。
 
【0036】
  内側ケース30はカバー20のインナーカバー26に固定されるが、外側ケース28はインナーカバー26の側面26bおよび裏面26gに対して間隔を空けて配置される(図示省略)。外側ケース28は、内側ケース30に対して周方向に回転可能な状態にある。
 
【0037】
  図8Aは、外側ケース28の表面28dを示し、
図8Bは、インナーカバー26の表面26gを示し、
図8Cは、アウターカバー24の表面24dを示す。
図8Aに示すように、外側ケース28の表面28dには摘み部28eが設けられている。摘み部28eは、ユーザが外側ケース28を内側ケース30に対して周方向に回転させるために掴む突起部である。
図8Bに示すように、インナーカバー26の表面26gには開口26hが設けられている。
図8Cに示すように、アウターカバー24の表面24dには開口24eが設けられている。インナーカバー26とアウターカバー24が相互に固定されると、開口26hと開口24eは互いに対向する位置に配置される。外側ケース28の摘み部28eは、インナーカバー26の開口26hとアウターカバー24の開口24eを通過し、アウターカバー24の表面24d側に露出する。
 
【0038】
  本実施形態では、外側ケース28の摘み部28eを周方向に回転させることで、ケース22の貯留空間に貯留されている添加液の流出状態と保持状態(貯留状態)とを切り替えるように構成される。
図9A、
図9Bに示すように、外側ケース28の摘み部28eが外側に露出した状態において、添加液を外部に流出させる流出状態(
図9A)と、添加液を外部に流出させずに貯留する貯留状態(
図9B)とが切り替えられる。
 
【0039】
  図7Bに示したように、内側ケース30の裏面30eには、添加液貯留ケース22内の貯留空間に連通する複数の開口30f(52)、54、56が設けられている。これらの開口30f、54、56は、オイルパッキン29によって封止される状態(貯留状態)と、封止されずにオイルパッキン29内の貯留空間に連通する状態(流出状態)とが切り替えられる。
 
【0040】
  図10Aは、外側ケース28の裏面28pを示す背面図であり、
図10Bは、内側ケース30の裏面30eを示す背面図であり、
図10Cは、オイルパッキン29の裏面29aを示す背面図である。
図10D、10Eは、外側ケース28と内側ケース30の取付状態を示す背面図である。
 
【0041】
  図10Aに示すように、外側ケース28の裏面28pには突起部28gが設けられている。
図10Bに示すように、内側ケース30の裏面30eには開口30f(52)が設けられている。
図10D、
図10Eに示すように、外側ケース28と内側ケース30が互いに取り付けられた状態において、外側ケース28の突起部28gは内側ケース30の開口30fを通過して、内側ケース30の裏面30e側に露出する。突出部28fは外側ケース28の表面28dに設けられた摘み部28eと一体的に移動するため、ユーザは添加液の流出状態と貯留状態を裏側からも確認可能である。
 
【0042】
  図10Dに添加液の貯留状態を示し、
図10Eに添加液の流出状態を示す。
図10Dに示す貯留状態においては、外側ケース28の突起部28gは内側ケース30の開口30fにおける最も右側に配置されている。このとき、内側ケース30の開口30fにはオイルパッキン29が露出せず、外側ケース28の裏面28fが露出する。開口30fは裏面28fによって封止され、オイルパッキン29内の貯留空間に連通しない。さらに、第2の開口54および第3の開口56は、
図10Aに示した外側ケース28が内側に窪んだ窪み28hに対向する位置に配置される。よって、第2の開口54および第3の開口56はオイルパッキン29内の貯留空間に連通せず、外側ケース28の裏面28fによって封止される。このようにして、第1の開口52、第2の開口54および第3の開口56のいずれからも添加液が流出せずに貯留空間に貯留された状態となる。
 
【0043】
  一方で、
図10Eに示す流出状態において、外側ケース28の突起部28gは図中左側に移動されている。このとき、内側ケース30の開口30fの右端には、外側ケース28の溝部28aに配置されているオイルパッキン29の開口29bが露出する。開口29b(
図10B)はオイルパッキン29内の貯留空間に連通しており、第1の開口52となる。第2の開口54および第3の開口56は、オイルパッキン29の別の開口29c、29d(
図10B)にそれぞれ対向するように配置される。開口29c、29dはオイルパッキン29内の貯留空間に連通しているため、これらの開口29c、29dを介して、第2の開口54および第3の開口56は貯留空間に連通する。このようにして、第1の開口52、第2の開口54および第3の開口56のいずれからも、オイルパッキン29内の貯留空間における添加液が流入・流出可能な状態となる。
 
【0044】
  上述した取付関係にあるカバー20および添加液貯留ケース22を備える添加液供給機構6を
図3に示したようにカバーホルダー32に取り付ける際には、インナーカバー26をカバーホルダー32に取り付ける。
 
【0045】
  インナーカバー26とカバーホルダー32の取付関係について、
図11A−11Cを用いて説明する。
図11Aは、インナーカバー26の裏面26gを示す背面図であり、
図11Bは、カバーホルダー32の表面32aを示す正面図であり、
図11Cは、インナーカバー26とカバーホルダー32の取付状態を示す部分断面図である。
 
【0046】
  図11Aに示すように、インナーカバー26の裏面26g側において、側面26bの先端部(下端部)には、径方向内側に突出する複数の突起26iが設けられている(本実施形態では周方向に間隔を空けて4カ所)。
図11Bに示すように、カバーホルダー32の表面32aには、表面側に突出してから径方向外側に突出した複数のフランジ32cが設けられている。複数のフランジ32cの入口部分には、複数の切欠き32bが設けられている(本実施形態では周方向に間隔を空けて4カ所)。複数の切欠き32bは、インナーカバー26の複数の突起26iに対応する位置に設けられている。このような構成において、インナーカバー26の突起26iをカバーホルダー32の切欠き32bに挿入して周方向に回転させる。これにより、
図11Cに示すように、突起26iがフランジ32cに引っかかって固定される。
 
【0047】
  添加液供給装置6をカバーホルダー32に取り付けた状態の断面を
図12に示す。
図12の左側に示すように、内側ケース30はカバーホルダー32に対して開けて配置されており、その間に液体の流路が形成される。この流路は吸込口48から吸い込まれる液体を通す吸込流路であり、当該吸込流路に面している内側ケース30の開口52、54、56を介して、貯留空間S内の添加液が供給可能に構成される。
 
【0048】
  次に、継手部8の構成、並びに、継手部8と添加液供給機構6の取付関係について
図13−15を用いて説明する。
図13は継手部8の分解斜視図を示し、
図14Aは継手部8の斜視図を示し、
図14Bは継手部8の正面図を示す。
図14A、
図14Bでは、カバーホルダー32の図示を省略している。
図15は、継手部8にカバーホルダー32を介して添加液供給機構6が取り付けられた状態の断面図を示す。
 
【0049】
  図13に示すように、継手部8は、継手本体34と、複数の継手36a、36b、36c(
図14A、
図14B)と、メッシュホルダ38と、微細化ノズル39と、吸込流路形成部材40と、Uパッキン44と、Oリング60とを備える。
 
【0050】
  継手本体34は、複数の継手36a―36cなどを支持する本体部である。継手本体34内に液体の流路である吸込流路と吐出流路がともに形成される。
 
【0051】
  継手36a―36cは、継手本体34に接続された複数の継手である。
図1に示すように、継手36aは第2のノズル18に接続され、継手36bは第1のノズル10に接続され、継手36cは使用されていない。第2のノズル18に接続される継手36aは、
図13、15に示すように筒状に構成される筒状部34aに連通する。筒状部34aは、メッシュホルダ38および微細化ノズル39とともに吐出流路を構成する。一方で、第1のノズル10に接続される継手36b(および継手36c)は、吸込流路形成部材40によって仕切られる内部空間(メッシュホルダ38および微細化ノズル39の外側の空間)に接続され、吸込流路を構成する。
 
【0052】
  メッシュホルダ38と微細化ノズル39はともに、筒状部34aおよび継手36aを介して第2のノズル18から供給されてくる液体を浴槽4に吐出するための吐出流路を内側に形成した筒状の部材である(第1の筒状部材)。メッシュホルダ38と微細化ノズル39は軸方向(吐出方向A)に互いに嵌合して固定されており、メッシュホルダ38が下流側に、微細化ノズル39が上流側に配置される。
 
【0053】
  メッシュホルダ38は、カバーホルダー32の中央部の開口を通過し、
図15に示すように添加液供給機構6の内側ケース30の裏面に接触するように配置される。メッシュホルダ38の内部空間は、添加液供給機構6のアウターカバー24によって形成される吐出口50に連通し、吐出流路を構成する。
 
【0054】
  微細化ノズル39には、メッシュホルダ38の径よりも小さな径の流路が複数形成される。微細化ノズル39を設けることで、第2のノズル18から流れてくる微細化された気泡がさらに微細化される。すなわち、微細化ノズル39を備える継手部8は、第2のノズル18とともに微細化部として機能する。
 
【0055】
  微細化ノズル39の上流端部の外周面にはOリング60が取り付けられる。微細化ノズル39は、Oリング60を介して筒状部34a(第2の筒状部材)に接触する。筒状部34aの下流端部がOリング60を外側から囲むように接触することで、筒状部34aと微細化ノズル39の接続箇所に止水面(封止面)が形成される。
 
【0056】
  吸込流路形成部材40は、吸込口48から吸い込まれてきた液体を通す吸込流路を形成する部材である。吸込流路形成部材40は、メッシュホルダ38および微細化ノズル39よりも大きな径の筒状部材であり、メッシュホルダ38および微細化ノズル39の径方向外側に設けられている。吸込流路形成部材40の内壁と、メッシュホルダ38および微細化ノズル39の外壁との間に吸込流路が形成されている。
 
【0057】
  吸込流路形成部材40は、メッシュホルダ38に向かって径方向内側に突出する突出部40aを有する。突出部40aはメッシュホルダ38に接触することで、メッシュホルダ38の軸方向の移動をガイドするガイド部材として機能する。突出部40aには、吸込流路に面する位置に複数の開口が形成されており、吸込流路を流れる液体が分散される。
 
【0058】
  吸込流路形成部材40の径方向外側には、Uパッキン44が配置される。Uパッキン44は、浴槽4の壁面46と吸込流路形成部材40との間に挟まれることで、浴槽4内の液体が壁面46の外部に流出しないように封止する部材である。
図13、
図14A、
図15に示すように、Uパッキン44の裏面側の外周部は継手本体34の外周部に接触する。また、吸込流路形成部材40における突出部40aが形成される側とは逆側の端部は継手本体34に接触し(
図15)、後述するようにねじ嵌合により固定される。
 
【0059】
  このような構成において、
図15に示すように、添加液供給機構6に形成された吸込口48は、吸込流路形成部材40の内部空間である吸込流路に連通している。吸込口48から吸込流路形成部材40の内部空間に至る途中において、添加液貯留ケース22の内側ケース30による開口(第1の開口52、第2の開口54、第3の開口56)が露出しており、貯留空間S内の添加液を吸込流路に供給可能である。
 
【0060】
  上述した構成を有する微細気泡発生装置2によって気泡を微細化させる動作について、
図16を用いて説明する。
図16は、微細気泡発生装置2の運転状態における液体の流れを示す。
 
【0061】
  微細気泡発生装置2の使用前に、ユーザは、添加液貯留ケース22内の貯留空間Sに添加液(例えばオイル)を注入する。具体的には、内側ケース30の開口30f(第1の開口52)から添加液貯留ケース22内の貯留空間Sに添加液を注入する。添加液を注入した後、外側ケース28の摘み部28eを回転させて添加液の貯留位置に移動させることで、添加液が流出しないようにする。この状態で、添加液貯留ケース22の内側ケース30をインナーカバー26に取り付けて固定することで(
図7A−7D)、カバー20と添加液貯留ケース22を互いに固定する。
 
【0062】
  さらに、
図14A、14Bに示すような継手8を準備するとともに、浴槽4の壁面46にUパッキン44を挟み込み、吸込流路形成部材40と、カバーホルダー32および継手本体34とをねじ嵌合で締め付けることでUパッキン44がつぶれ、浴槽4の壁面46に固定される。
 
【0063】
  その後、カバーホルダー32に対して添加液供給機構6を取り付ける。具体的には、カバーホルダー32のフランジ32cにインナーカバー26の突起26iを嵌合させることで(
図11A−11C)、添加液供給機構6をカバーホルダー32に取り付ける(
図12)。
 
【0064】
  これにより、
図15、16に示すような接続状態が完成する。その後、外側ケース28の摘み部28eを回転させて添加液の貯留位置から流出位置へ移動させることで、添加液貯留ケース22内の添加液を供給可能な状態とする。この状態で微細気泡発生装置2を動作させる。
 
【0065】
  微細気泡発生装置2を動作させると、
図1、
図2に示した循環ポンプ14が動作する。循環ポンプ14の動作により、微細気泡発生装置2において液体が循環する流れが作られる。具体的には、添加液供給機構6のアウターカバー24に形成された吸込口48から浴槽4の液体が吸い込まれる。
 
【0066】
  吸込口48から吸い込まれた液体は、
図16に示すように、吸込流路形成部材40の内部空間に向かって吸込流路を流れる。このとき、吸込流路の途中において内側ケース30の開口(第1の開口52、第2の開口54、第3の開口56)が露出しており、これらの開口を介して貯留空間S内の添加液が流出する。
 
【0067】
  添加液の流出形態について
図17、18A、18Bを用いて詳細に説明する。
図17は、添加液供給機構6の背面図であり、
図18A、18Bは、添加液供給機構6における内側ケース30とカバーホルダー32の距離を表す部分断面図である。
 
【0068】
  図17に示すように、本実施形態では、貯留空間Sに連通する開口として3つの開口52、54、56が内側ケース30の裏面30eに設けられている。本実施形態における内側ケース30の裏面30eは、添加液供給機構6の取付状態において鉛直方向に配置される。さらに、3つの開口52、54、56は、内側ケース30の裏面30eにおいて一直線上に設けられていない。言い換えれば、第1の開口52と第2の開口54を結ぶ直線X1と、第2の開口54と第3の開口56を結ぶ直線X2と、第3の開口56と第1の開口52を結ぶ直線X3とが、いずれも重なっておらず、交差する方向に延びている。
 
【0069】
  このような構成によれば、
図17に示すように、2つの開口(
図17の例では第2の開口54および第3の開口56)における水面Wからの距離h2が同じであったとしても、もう一方の開口(
図17の例では第1の開口52)における水面Wからの距離h1は必ず異なる距離となる。
図17に示す例では、第1の開口52に関する距離h1が第2の開口54および第3の開口56に関する距離h2よりも長い場合を示す。この場合、第1の開口52に接する位置での液体の水頭圧は、第2の開口54、第3の開口56に接する位置での液体の水頭圧よりも高くなる。このため、水頭圧の高い第1の開口52から内側ケース30内の貯留空間Sに液体が入り、水頭圧の低い第2の開口54、第3の開口56から液体が流出する液体の流れが生じることとなる。このようにして、開口52、54、56における水頭圧の差のみで添加液を流出させることができるため、添加液の供給に関してユーザの利便性を向上させることができる。
 
【0070】
  なお、内側ケース30の裏面30eを水平方向から傾斜した方向に延びるように配置することで(本実施形態では特に鉛直方向)、水頭圧の差を大きくすることができ、添加液をより確実に流出させることができる。
 
【0071】
  図17では、第2の開口54と第3の開口56が同じ高さ位置に配置される例を示したが、本実施形態の微細気泡発生装置2の構成では、浴槽4に対する内側ケース30の回転位置は任意であり、開口52、54、56の高さ位置も任意となる。このように開口52、54、56の高さ位置が任意に設定される場合でも、開口52、54、56を内側ケース30の裏面30eにおいて一直線上に配置しないことで、水面Wからの高さ位置が異なる開口を少なくとも2つ確保することができる。これにより、水頭圧の差のみにより添加液を流出させる形態を常時確保することができる。
 
【0072】
  本実施形態の微細気泡発生装置2では、上述した3つの開口52、54、56の配置に加えて、添加液を確実に流出させるためのさらなる工夫を行っている。具体的には、3つの開口52、54、56に接して流れる吸込流路中の液体に速度差が生じように構成している。より具体的には、
図18A、
図18Bに示すように、開口52、54、56を形成する内側ケース30の裏面30eと、裏面30eに対向するカバーホルダー32の対向面32aとの距離を開口によって異ならせることで、速度差が生じるように構成している。
 
【0073】
  図18Aに示すように、対向面32aにおける第1の開口52に対向する第1の部分32bと、内側ケース30の裏面30eとの距離を距離d1とする。
図18Bに示すように、対向面32aにおける第2の開口54(および第3の開口56)に対向する第2の部分32cと、内側ケース30の裏面30eとの距離を距離d2とする。
 
【0074】
  本実施形態では、第1の開口52に対応する距離d1を第2の開口54および第3の開口56に対応する距離d2よりも長く設定している。このため、第1の開口52に接する位置での吸込流路の断面積は、第2の開口54および第3の開口56に接する位置での吸込み流路の断面積よりも大きくなる。よって、それぞれの開口52、54、56に接して流れる液体の流量が略同じであると仮定した場合、第1の開口52に接して流れる流体の速度は、第2の開口54および第3の開口56に接して流れる流体の速度よりも遅くなる。このような速度差によれば、流体の速度の速い第2の開口54および第3の開口56では、貯留空間Sに対する負圧が高くなり、貯留空間S内の添加液が吸込流路に流出されやすくなる。一方で、流体の速度が遅い第1の開口52では、貯留空間Sに対する負圧が低くなり、貯留空間S内の添加液が吸込流路に流出されにくくなる。
 
【0075】
  このようにして、第1の開口52から貯留空間Sへ液体が流入し、第2の開口54および第3の開口56から液体が流出するという流れを形成することができる。これにより、3つの開口52、54、56に接して流れる吸込流路中の液体に速度差を生じさせる構成だけで、貯留空間Sから添加液を流出させる形態を常時確保することができるため、添加液の供給に関してユーザの利便性を向上させることができる。
 
【0076】
  なお、本実施形態では、内側ケース30の裏面30eを平坦としながら、カバーホルダー32の対向面32aに段差を設けて、第1の部分32bおよび第2の部分32cから内側ケース30の裏面30eまでの距離をそれぞれ異ならせている。言い換えれば、内側ケース30の裏面30eとカバーホルダー32の対向面32aとが向かい合う方向における第1の部分32bと第2の部分32cのそれぞれの位置を異ならせている。
 
【0077】
  第2の開口54および第3の開口56から流出した添加液は、吸込流路の液体に混合される。このとき、添加液が例えばオイルであり疎水性であれば、液体とは分離した状態で混合される。その後、
図16に示すように吸込流路形成部材40の内部空間を通って継手36b、36cに向かう。さらにその後、液体と添加液は、
図1、2に示した第1のノズル10に流れ、空気供給パイプ12から空気が注入されるとともに、循環ポンプ14を通過して空気溶解タンク16に到達する。空気溶解タンク16では、圧力が付与されることで空気(酸素)が液体に溶解される。空気が溶解された液体は添加液とともに第2のノズル18に流れる。
 
【0078】
  第2のノズル18においては、液体と添加液が大気圧下に開放されて減圧発泡されるため、溶解された空気が微細気泡化される。気泡の微細化に伴い、添加液であるオイルも分散するので、オイルが細かく均等に分散した液体を発生することができる。添加液としてオイルを用いた場合、ユーザが入浴したときにオイルが水分の蓋の役割を成すため、水分が肌から逃れないようにすることができる。
 
【0079】
  微細気泡を含む液体は、継手部8の継手36aに到達する。
図16に示すように、微細気泡を含む液体および添加液が、継手36aから筒状部34aを介して微細化ノズル42を通過する。このとき、微細化ノズル42による径の小さな複数の孔を通過することで、微細気泡がさらに成長する。その後、微細気泡を含む液体および添加液はメッシュホルダ38内の吐出流路を通過し、吐出口50から浴槽4に吐出される。
 
【0080】
  上述のように、本実施形態の添加液供給機構6は、液体が流れる流路に添加液を供給する添加液供給機構であり、添加液貯留ケース22を備える。添加液貯留ケース22は、添加液を貯留するための貯留空間Sを形成するケースであって、貯留空間Sと流路を連通する少なくとも2つの開口52、54、56を形成する。このような構成において、流路において2つの開口(第1の開口52と、第2の開口54又は第3の開口56)に接して流れる流体の速度が異なるように構成される。
 
【0081】
  このような構成によれば、開口に接する液体に速度差が生まれることにより、速度が遅く負圧の低い方の開口(第1の開口52)から添加液貯留ケース22内に水が入り、速度が速く負圧の高い方の開口(第2の開口54又は第3の開口56)から水が流出する。これにより、添加液貯留ケース22に貯留されている添加液を容易に外部に流出させて液体の流路に供給することができる。このようにして、添加液供給機構6を用いて液体の流路に添加液を供給する際に、ユーザの利便性を向上させることができる。
 
【0082】
  また本実施液体の添加液供給機構6では、カバーホルダー32をさらに備える。カバーホルダー32は、内側ケース30の裏面30eに対向する対向面32aを有し、内側ケース30の裏面30eとの間に液体の流路を形成する対向部材である。このような対向部材を備えることで、対向部材の種類に応じて様々な形態の流路を形成することができる。さらに、対向部材として例えば、添加液貯留ケース22を浴槽4に取り付けるための取付部材であるカバーホルダー32を用いることで、効率的な構成を実現することができる。
 
【0083】
  また本実施形態の添加液供給機構6では、カバーホルダー32の対向面32aは、第1の部分32bと、第2の部分32cとを備える。第1の部分32bは、添加液貯留ケース22の一方の開口(第1の開口52)に対向する。第2の部分32cは、添加液貯留ケース22のもう一方の開口(第2の開口54又は第3の開口56)に対向する。さらに、第1の部分32bと内側ケース30の裏面30eとの距離d1を、第2の部分32cと内側ケース30の裏面30eとの距離d2と異ならせることで、2つの開口に接して流れる液体の速度が異なるように構成している。このような構成によれば、内側ケース30の裏面30e又はカバーホルダー32の対向面32aのいずれかの形状を変更すれば流体の速度差を生じさせることができる。このため、簡易な構成によって、添加液を容易に流出可能な添加液供給機構6を実現することができる。
 
【0084】
  また本実施形態の添加液供給機構6では、内側ケース30の裏面30eとカバーホルダー32の対向面32aが向かい合う方向における第1の部分32bと第2の部分32cのそれぞれの位置が異なることで、前述した距離を異ならせている。このように、カバーホルダー32における第1の部分32bと第2の部分32cの位置を異ならせて内側ケース30の裏面30eとの距離を変えることにより、内側ケース30の裏面30eに段差や凹凸を設けることなく流体の速度差を生じさせることができる。このため、簡易な構成によって、添加液を容易に流出可能な添加液供給機構を実現することができる。
 
【0085】
  また本実施形態の添加液供給機構6では、液体の流路は、浴槽4の壁面46に設けられた吸込口48から浴槽4内の液体を吸い込むとともに、吸い込んだ液体を吐出口50から吐出するように吸込口48から吐出口50まで延びる循環流路である。このように、液体の流路を、浴槽4に液体を供給して液体を循環させる循環流路として構成することで、添加液を混合した液体を浴槽4に供給するように構成することができる。このため、浴槽4内において添加液の種類に応じて添加液の所望の機能を発揮させることができる。
 
【0086】
  また本実施形態の添加液供給機構6では、添加液貯留ケース22は、浴槽4の吸込口48に固定される。このように、添加液貯留ケース22を吸込口48に固定することで、循環流路の最も上流側に添加液を添加することとなり、添加液を循環流路において液体とより混合させることができる。これにより、添加液がより混合された液体を浴槽4内に供給することができ、浴槽4内において添加液の種類に応じて添加液の所望の効果を発揮させることができる。
 
【0087】
  また本実施形態の添加液供給機構6では、添加液はオイルである。これにより、オイルによる各種作用を持つ液体を発生させることができる。
 
【0088】
  また本実施形態は、上述した添加液供給機構6を備える微細気泡発生装置2を提供する。微細気泡発生装置2は、添加液供給機構6と、空気溶解タンク16(混合部)と、第2のノズル18および継手8(微細化部)とを備える。空気溶解タンク16は、液体の流路に設けられ、吸込口48から吸い込んだ液体に空気を混合し液体に空気を溶解させる。第2のノズル18および継手8は、液体の流路に設けられ、空気溶解タンク16で液体に溶解させた空気を微細気泡化する。このような構成において、添加液供給機構6の添加液貯留ケース22は、液体の流路における第2のノズル18よりも上流側(吸込口48)に添加液を供給するように固定される。このような構成によれば、微細化部である第2のノズル18の上流側に添加液を供給することで、第2のノズル18および継手8における空気の微細化に伴って添加液を液体中に分散させることができる。これにより、添加液をより分散させた液体を下流側に供給することができ、添加液の種類に応じて添加液の所望の効果を発揮させることができる。
 
【0089】
  以上、上述の実施形態を挙げて本発明を説明したが、本発明は上述の実施形態に限定されない。例えば、添加液供給機構6を浴槽4に取り付けて、吸込口48から吐出口50に至る循環流路に添加液を供給する場合について説明したが、このような場合に限らない。液体が流れる流路に添加液を供給する形態であれば、シャワー装置の内部機構等、任意の液体の流路に添加液供給機構6を取り付けてもよい。
 
【0090】
  また実施形態では、内側ケース30に対向する対向部材としてカバーホルダー32を設ける場合について説明したが、このような場合に限らない。内側ケース30に対向する対向部材を設けずに、浴槽4の壁面46が内側ケース30に直接対向するように内側ケース30を浴槽4の壁面46に取り付けてもよい。このような場合であっても、内側ケース30と浴槽4の壁面46との間に液体の流路を構成することができる。
 
【0091】
  また本実施形態では、内側ケース30の裏面30eの形状を略平坦とし、カバーホルダー32の表面の形状に段差を付ける場合について説明したが、このような場合に限らない。内側ケース30の裏面30eの形状を変更することで、開口52、54、56に接して流れる流体の速度差を生じるように構成してもよい。
 
【0092】
  また実施形態では、内側ケース30の裏面30eとカバーホルダー32の対向面32aとの距離を異ならせることで、開口52、54、56に接して流れる流体の速度差を生じるように構成したが、このような場合に限らない。開口52、54、56に接する位置での流路断面積を異ならせる、あるいは、流路断面積を変えずに流路抵抗となる部材を流路内に設ける等、吸込流路内の液体に速度差を生じさせるようにすればよい。
 
【0093】
  また実施形態では、添加液貯留ケース22を吸込口48に配置し、吸込口48から添加液を供給する場合について説明したが、このような場合に限らず、循環流路における他の場所に添加液を供給するように配置してもよい。
 
【0094】
  また実施形態では、吐出口50の周囲に吸込口48を一体的に形成する場合について説明したが、このような場合に限らない。吐出口50および吸込口48は浴槽4の任意の位置に分離して設けもよい。
 
【0095】
  また実施形態では、添加液がオイルである場合について説明したが、例えば疎水性の他の液体や親水性のアルコールなど、任意の液体であってもよい。
 
【0096】
  また実施形態では、添加液貯留ケース22内の添加液を排出するための開口を内側ケース30に3つ設ける場合について説明したが、このような場合に限らず、添加液を排出できれば任意の構成を採用してもよい。例えば、内側ケース30に2つあるいは4つ以上の開口を設けてもよい。
 
【0097】
  また実施形態では、3つの開口52、54、56がいずれも内側ケース30の裏面30eに形成される場合について説明したが、このような場合に限らず、それぞれが異なる面に形成されてもよい。
 
【0098】
  また実施形態では、内側ケース30の裏面30eが鉛直に配置される場合について説明したが、このような場合に限らない。内側ケース30の裏面30eを鉛直方向から傾斜させて配置してもよい。
 
【0099】
  なお、前記様々な実施形態のうちの任意の実施形態を適宜組み合わせることにより、それぞれの有する効果を奏するようにすることができる。