【文献】
          Robert Stacey,IEEE P802.11 Wireless LANs Specification Framework for TGax,  IEEE 802.11-15/0132r8,IEEE,  インターネット<URL:https://mentor.ieee.org/802.11/dcn/15/11-15-0132-08-00ax-spec-framework.docx>,2015年  9月18日,P. 1-22
        
        【文献】
          Kaushik Josiam et al.,HE-SIG-B Contents,  IEEE 802.11-15/1066r0,IEEE,  インターネット<URL:https://mentor.ieee.org/802.11/dcn/15/11-15-1066-00-00ax-he-sig-b-contents.pptx>,2015年  9月13日,P. 1-25
        
        【文献】
          Joonsuk Kim et al.,HE SIG-B Structure,  IEEE 802.11-15/0821r2,IEEE,  インターネット<URL:https://mentor.ieee.org/802.11/dcn/15/11-15-0821-02-00ax-he-sig-b-structure.pptx>,2015年  7月15日,P. 1-19
        
      
    (58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0011】
  本開示の様々な実施形態を、ここで添付の図面を参照して詳細に説明する。以下の説明において、既知の機能および構成の詳細な説明は、明瞭かつ簡潔にするために省略されている。
 
【0012】
  <本開示の基礎となる前提知識>
  
図1は、IEEE  802.11ax仕様フレームワーク文書に準拠する高効率(HE:High  Efficiency)パケット100のフォーマットを示す。HEパケット100は、レガシーショートトレーニングフィールド(L−STF)102、レガシーロングトレーニングフィールド(L−LTF)104およびレガシー信号フィールド(L−SIG)106を含むレガシープリアンブルと、繰り返しL−SIGフィールド(RL−SIG)108、第1のHE信号フィールド(HE−SIG−A)110、第2のHE信号フィールド(HE−SIG−B)112、HEショートトレーニングフィールド(HE−STF)114、およびHEロングトレーニングフィールド(HE−LTF)116を含むHEプリアンブルと、HEデータフィールド120とを含む。
 
【0013】
  レガシープリアンブル(102,104,106)は、従来の802.11a/g/  n/ac規格との下位互換性を促進するために使用される。L−STF  102およびL−LTF  104は、主に、パケット検出、自動利得制御(AGC)設定、周波数オフセット推定、時間同期およびチャネル推定に使用される。HEプリアンブル内のRL−SIG  108と共に、L−SIG  106は、HEパケット100をレガシー802.11a/g/n/acパケットから区別するのを助けるために使用される。
 
【0014】
  HEプリアンブル内のHE−SIG−A  110は、HEパケット100の残りのフィールド、例えばCBW(チャネル帯域幅(Channel  Bandwidth))、HE−SIG−Bシンボルの数およびHE−SIG−B  112に用いられるMCS(変調符号化方式(Modulation  and  Coding  Scheme))を解釈するために必要とされる共通制御情報を搬送する。
 
【0015】
  HEプリアンブル内のHE−SIG−B  112は、特に、下りリンク(DL:downlink)マルチユーザ(MU:multiuser)送信のために、指定された受信STAに対するリソース割り当て情報およびユーザ別割当情報を含む。HE−SIG−B  112は、単一ユーザ(SU:single  user)送信または上りリンク(UL:uplink)MU送信に使用されることを意図する場合には、HEパケット100には存在しない。UL  MU送信については、指定された送信STAのためのリソース割り当て情報およびユーザ別割当情報がAPにおいて予め設定され、指定された送信STAにAPによってトリガフレーム内で送信される。
 
【0016】
  HEプリアンブル内のHE−STF  114は、AGCをリセットするために使用され、ADC(アナログ  −  デジタル変換器)に対するダイナミックレンジ要件を低減する。HEプリアンブル内のHE−LTF  116は、HEデータフィールド120を受信して等化するためのMIMO(多入力多出力(Multiple  Input  Multiple  Output))チャネル推定のために提供される。
 
【0017】
  HEデータフィールド120は、1つまたは複数のSTAに対するペイロードを搬送する。SU送信に関する特定のSTAまたはMU−MIMO送信に関するSTAの特定のグループに関して、ペイロードは、複数のOFDMシンボルにわたるRUの単位で、指定されたリソース上で搬送される。RUは、RU当たりの構成サブキャリアの数に応じて異なるタイプを有することができる。HEデータフィールド120内のOFDMシンボルは、12.8μsのDFT(離散フーリエ変換(Discrete  Fourier  Transform))期間および78.125kHzのサブキャリア間隔を使用すべきである。OFDMシンボル当たりのサブキャリアの数は、CBWの値に依存する。例えば、CBW=40MHzの場合、OFDMシンボルあたりのサブキャリア数は512である。したがって、特定のタイプのRUについて、OFDMシンボルあたりのRUの最大数はCBWのサイズにも依存する。
 
【0018】
  図2は、CBW=40MHzの場合のHEパケット100のHEデータフィールド120のOFDMA構造の一例を示す。タイプI  RUは、26の連続するトーンを含み、約2MHzの帯域幅を有する。タイプII  RUは、52の連続するトーンを含み、約4.1MHzの帯域幅を有する。タイプIII  RUは、106の連続するトーンを含み、約8.3MHzの帯域幅を有する。タイプIV  RUは、242の連続トーンを含み、約18.9MHzの帯域幅を有する。タイプV  RUは、484の連続トーンを含み、約37.8MHzの帯域幅を有する。40MHzのOFDMAがサポートすることができるタイプI  RU、タイプII  RU、タイプIII  RU、タイプIV  RUおよびタイプV  RUの最大数は、それぞれ18,8,4,2、および1である。異なるタイプのRUの混合も、40MHz  OFDMAに収容することができる。
 
【0019】
  L−STF  102、L−LTF  104、L−SIG  106、RL−SIG  108、HE−SIG−A  110、HE−SIG−B  112、HE−STF  114、HE−LTF  116、およびHEデータフィールド120の送信処理の詳細は、IEEE  802.11ax仕様フレームワーク文書に見出すことができる。
 
【0020】
  特に、HE−SIG−B  112は、20MHzサブバンド毎に符号化される。CBW=40MHz、80MHz、160MHzまたは80  +  80MHzの場合、異なる内容を搬送する20MHzサブバンドの数は2である。HE−SIG−Bシンボルは、3.2μsのDFT期間および312.5kHzのサブキャリア間隔を使用すべきである。HE−SIG−Bシンボル当たりのデータサブキャリアの数は52である。
 
【0021】
  図3は、CBW=40MHzの場合のHEパケット100のHE−SIG−B  112の構造の一例を示す。HE−SIG−B  112は、異なる周波数サブバンドチャネルを使用する2つのチャネルフィールド、すなわち、HE−SIG−B1  302およびHE−SIG−B2  304を含む。HE−SIG−B1  302は第1の20MHzサブバンドチャネル322を介して送信され、一方で、HE−SIG−B2  304は第2の20MHzサブバンドチャネル324を介して送信される。
 
【0022】
  20MHzのサブバンドチャネル内に完全に位置する1つの割り当てに関するリソース割り当て情報およびユーザ別割当情報は、2つのHE−SIG−Bチャネルフィールドのうちの1つにおいて搬送され、同じ20MHzのサブバンドチャネルを介して送信される。より詳細には、HE−SIG−B1  302は、第1の20MHzサブバンドチャネル322内に完全に配置された配分(例えば、312)のためのリソース割り当て情報およびユーザ別割当情報を搬送し、一方で、HE−SIG−B2  304は、第2の20MHzサブバンドチャネル324内に完全に配置された配分(例えば、314)のためのリソース割り当て情報およびユーザ別割当情報を搬送する。このようにして、たとえ20MHzのサブバンドチャネル(例えば322)における制御シグナリングが干渉に起因して損なわれたとしても、もう一方の20MHzサブバンドチャネル(例えば、324)における制御シグナリングは適切に復号することができる。
 
【0023】
  図4は、CBW=40MHzの場合のHEパケット100のHE−SIG−B  112のフォーマットの一例を示す。2つのHE−SIG−Bチャネルフィールドの各々は、共通フィールド410とユーザ固有フィールド450とを含む。各共通フィールド410は、各々が所定の長さを有するリソース配分サブフィールド412、CRC(周期的冗長検査(Cyclic  Redundancy  Check))サブフィールドおよびテールビットサブフィールドを含む。
 
【0024】
  HE−SIG−B1  302において、リソース配分サブフィールド412は、第1の20MHzサブバンドチャネル322についての周波数領域(MU−MIMO関連情報を含む)における特定のRU配置パターンを示すRU配置パターンインデックスを含む。RU配置パターンインデックスと対応するRU配置パターンとのマッピングは予め定められている。RU配置パターンインデックスと対応するRU配置パターンとのマッピングの一例が表1に示されている。RUは、20MHzのサブバンドチャネル内で周波数領域においてより低い周波数から高い周波数へと配置され、タイプI  RUおよびタイプII  RUは、SU−MIMO送信にのみ使用することができることに留意されたい。
【表1】
 
【0025】
  表1を参照すると、例えば、HE−SIG−B1  302に含まれるリソース配分サブフィールド412−1は、第1の20MHzサブバンドチャネルの特定のRU配置パターンを示すために25のRU配置パターンインデックスを含むことができ、ここで、周波数領域において5つのタイプI  RUに1つのタイプIII  RUが後続し、5つのタイプI  RUの各々はSU−MIMO送信に使用され、一方で、タイプIII  RUは、2人のユーザが多重化されているMU−MIMO送信に使用される。同様に、HE−SIG−B2  304において、リソース配分サブフィールド412−2は、第2の20MHzサブバンドチャネル324についての周波数領域における特定のRU配置パターンを示す別のRU配置パターンインデックスおよびMU−MIMO関連情報を含むことができる。
 
【0026】
  各ユーザ固有フィールド450は、複数のBCC(2値畳み込み符号化(Binary  Convolutional  Coding))ブロックを含む。最後のBCCブロックを除く各BCCブロックは、各々が所定の長さを有する第1のユーザ固有サブフィールドと、第2のユーザ固有サブフィールドと、CRCサブフィールドと、テールビットサブフィールドとを含む。最後のBCCブロックは、単一のユーザ固有サブフィールドを含むことができる。ユーザ固有フィールド450内のユーザ固有サブフィールドの各々は、ユーザ別割当情報(例えば、アドレス指定のためのSTA識別子、および空間ストリームの数およびMCSのようなユーザ固有の送信パラメータなど)を搬送する。SU−MIMO送信のために割り当てられた各RUについて、対応するユーザ固有サブフィールドは1つしかない。K人のユーザが多重化されたMU−MIMO送信に割り当てられた各RUに対して、K個の対応するユーザ固有サブフィールドが存在する。1つのHE−SIG−Bチャネルフィールドのユーザ固有フィールド450におけるユーザ固有サブフィールドの順序は、同じHE−SIG−Bチャネルのリソース配分サブフィールド412によってシグナリングされるRU配置パターンに準拠する。1つのHE−SIG−Bチャネルのユーザ固有フィールド450におけるユーザ固有サブフィールドの数は、同じHE−SIG−Bチャネルのリソース配分サブフィールド412から導き出すことができる。
 
【0027】
  HE−SIG−B1  302および/またはHE−SIG−B2  304の最後には、HE−SIG−B1  302とHE−SIG−B2  304との間で最後のシンボルを位置合わせし、同じ継続時間を維持するために、パディングビットを付加することができることに留意されたい。
 
【0028】
  しかしながら、2つのHE−SIG−Bチャネルフィールド302と304との間に重大な負荷不均衡が存在する場合がある(すなわち、パディングビットを付加する前の長さにおいて、1つのHE−SIG−Bチャネルフィールドが、他方のHE−SIG−Bチャネルフィールドよりもはるかに長くなる場合がある)。
図5の例では、それぞれ6人のユーザが多重化されたMU−MIMO送信、SU−MIMO送信および7人のユーザが多重化されたMU−MIMO送信に使用される、第1の20MHzサブバンドチャネル322にわたる3つの配分がある。ここで、各BCCブロックは、2つのユーザ固有サブフィールドを含む。したがって、HE−SIG−B1  302のユーザ固有サブフィールド数N
uss,1およびBCCブロック数N
blk,1は、それぞれ14および7である。他方、第2の20MHzサブバンドチャネル324にわたっては6つの配分があり、それらの各々がSU−MIMO送信に使用される。したがって、HE−SIG−B2  304のユーザ固有サブフィールド数N
uss,2およびBCCブロック数N
blk,2は、それぞれ6および3である。各共通フィールド510は、L
cf=22ビットの長さを有し、各ユーザ固有サブフィールドは、L
uss=22ビットの長さを有し、2つのユーザ固有サブフィールドを含む各BCCブロックは、L
blk=54ビットの長さを有し、かつ、HE−SIG−B  112に使用されるMCSは、HE−SIG−Bシンボル当たりデータビット数N
DBPSが52であるVHT−MCS1(IEEE  802.11ac規格参照)である、と仮定する。
 
【0029】
  したがって、この例のHE−SIG−Bシンボルの数N
symは8であり、これは以下の式(1)によって計算することができる。
【数1】
 
【0030】
  式中、
【数2】
  はx以上の最小の整数を表し、以下が成り立つ。
【数3】
 
【0031】
  この例では、HE−SIG−B1  302とHE−SIG−B2  304との間で同じ継続時間を維持するために、HE−SIG−B2  304の最後にいくつかのパディングシンボルを付加する必要がある。一方のHE−SIG−Bチャネルフィールドが他方のHE−SIG−Bチャネルフィールドよりもはるかに長い場合には、他方のHE−SIG−Bチャネルフィールドにかなりの数のパディングシンボルが必要であり、結果として制御シグナリングを通知するための相当のオーバーヘッドをもたらし、チャネル効率を損なうと結論づけることができる。
 
【0032】
  次に、HE−SIG−B  112のフォーマットの様々な実施形態をさらに詳細に説明する。これは、制御シグナリングを通知するためのオーバーヘッドを低減し、チャネル効率を大幅に改善することができる。
 
【0033】
  本開示の第1の態様によれば、HE−SIG−Bシンボルの数が最小になるように、パディングビットが付加される前に他方のHE−SIG−Bチャネルフィールドよりも長い一方のHE−SIG−Bチャネルフィールドのユーザ固有フィールドの一部が、他方のHE−SIG−Bチャネルフィールドに移転される。したがって、制御シグナリングを通知するためのオーバーヘッドが低減され、チャネル効率が改善される。ユーザ固有フィールドの移転部分は、他方のHE−SIG−Bチャネルフィールドの所定の位置に配置される。ユーザ固有フィールドの移転部分は、ユーザ固有フィールドの他の部分を送信するために使用されるものよりもロバストな送信方式を使用して送信することができる。その結果、STAは、他方のHE−SIG−Bチャネルフィールドが干渉に起因してチャネル品質が悪い場合でも、適切にユーザ固有フィールドの移転部分を復号することができる。
 
【0034】
  <第1の実施形態>
  本開示の第1の態様によれば、パディングビットを付加する前に他方のHE−SIG−Bチャネルフィールドよりも長い一方のHE−SIG−Bチャネルフィールドのユーザ固有フィールドの1つまたは複数の最後のBCCブロックが、他方のHE−SIG−Bチャネルに移転される。この移転によって、HE−SIG−Bシンボルの数が最小限に抑えられる。したがって、制御シグナリングを通知するためのオーバーヘッドが低減され、チャネル効率が改善される。
 
【0035】
  他方のHE−SIG−Bチャネルフィールドが干渉に起因して劣悪なチャネル品質を有する場合、対応するBCCブロックが他方のHE−SIG−Bチャネルに移転されるSTAは、他方のHE−SIG−Bチャネルフィールドにおけるリソース配分シグナリングを適切に復号することができない場合があり、したがって、他方のHE−SIG−Bチャネルフィールドの元のBCCブロックの数を決定することはできない。この場合、移転BCCブロックが、他方のHE−SIG−Bチャネルフィールドの元のBCCブロックの直後に位置する場合、STAは、移転BCCブロックの開始を判断して適切に復号することができない。
 
【0036】
  本開示の第1の実施形態によれば、移転BCCブロックは、他方のHE−SIG−Bチャネルフィールドの所定の位置(例えば、他方のHE−SIG−Bチャネルフィールドの終端部)に配置される。移転BCCブロックは、他方のHE−SIG−Bチャネルフィールドで1回以上複製されてもよい。その結果、他方のHE−SIG−Bチャネルフィールドが干渉に起因してチャネル品質が悪い場合でも、STAは依然として、移転BCCブロックを適切に復号することができる。
 
【0037】
  本開示の第1の実施形態によれば、移転BCCブロックの数N
rblkは、以下の式(3)によって計算することができる。
【数4】
 
【0038】
  ここでRは繰り返し係数であり、
【数5】
  は、x以下の最大の整数を表す。
 
【0039】
  図6は、本開示の第1の実施形態に係るCBW=40MHzの場合のHEパケット100のHE−SIG−B  112のフォーマットの一例を示す。2つのHE−SIG−Bチャネルフィールドの各々は、共通フィールド610とユーザ固有フィールド650とを含む。各共通フィールド610は、リソース配分サブフィールド、移転BCCブロック数サブフィールド614、繰り返しサブフィールド616、CRCサブフィールドおよびテールビットサブフィールドを含む。一方のHE−SIG−Bチャネルフィールドの移転BCCブロック数サブフィールド614は、所定の長さを有し、そのHE−SIG−Bチャネルフィールドから他方のHE−SIG−Bチャネルフィールドへと移転されているBCCブロックの数を示す。一方のHE−SIG−Bチャネルの繰り返しサブフィールド616は、所定の長さを有し、他方のHE−SIG−Bチャネルフィールドにおいて移転BCCブロックが何回複製されたかを示す(すなわち、繰り返し係数Rの値を示す)。一方のHE−SIG−Bチャネルフィールドの移転BCCブロック数サブフィールド614と繰り返しサブフィールド616の両方に基づいて、STAは、他方のHE−SIG−Bチャネルフィールドにおける移転BCCブロックの開始を決定し、繰り返し係数Rが1より大きい場合、移転BCCブロック上でMRC(最大比合成(Maximum  Ratio  Combining))を行い、それらを適切に復号することができる。
 
【0040】
  図6が
図5と同じリソース割り当てに基づいているとすると、HE−SIG−B1  302のユーザ固有サブフィールド数N
uss,1およびBCCブロックの数N
blk,1は、それぞれ14および7である。HE−SIG−B2  304のユーザ固有サブフィールドの数N
uss,2およびBCCブロックの数N
blk,2は、それぞれ6および3である。下記であるものとする。
・各共通フィールド610は、L
cf=22ビットの長さを有する;
・各ユーザ固有サブフィールドは、L
uss=22ビットの長さを有する;
・2つのユーザ固有サブフィールドを含む各BCCブロックは、L
blk=54ビットの長さを有する;
・HE−SIG−B  112に使用されるMCSは、N
DBPS=52であるVHT−MCS1である;かつ、
・繰り返し係数R=2である。
 
【0041】
  式(3)からN
rblk=1を導出することは容易である。したがって、HE−SIG−Bシンボルの数N
symは7になり、これは以下の式(4)によって計算することができる。
【数6】
 
【0043】
  言い換えれば、同じリソース配分に基づいて、第1の実施形態は、必要とするHE−SIG−Bシンボルを従来技術よりも少なくすることができる。
 
【0044】
  図6の例では、HE−SIG−B1  302内の移転BCCブロック数サブフィールド614−1は、単一の移転BCCブロックを示すべきであり、HE−SIG−B1  302内の繰り返しサブフィールド616−1は、移転BCCブロックが一度複製される(すなわち、繰り返し係数R=2)ことを示すべきであり、一方で、HE−SIG−B2  304内の移転BCCブロック数サブフィールド614−2は、移転BCCブロックが存在しないことを示すべきであることに留意されたい。
 
【0045】
  本開示の第1の実施形態によれば、それぞれの共通フィールド610においてHE−SIG−B1  302およびHE−SIG−B2  304の移転BCCブロックの数および繰り返し係数Rの値をシグナリングする代わりに、HE−SIG−A  110において、HE−SIG−B1  302およびHE−SIG−B2  304の移転BCCブロックの数および繰り返し係数Rがシグナリングされてもよい。
 
【0046】
  <第2の実施形態>
  本開示の第2の実施形態によれば、HE−SIG−Bシンボルの数が最小化されるように、パディングビットを付加する前に他方のHE−SIG−Bチャネルフィールドよりも長い一方のHE−SIG−Bチャネルフィールドのユーザ固有フィールドの1つまたは複数の最後のBCCブロックが、他方のHE−SIG−Bチャネルに移転される。したがって、制御シグナリングを通知するためのオーバーヘッドが低減され、チャネル効率が改善される。
 
【0047】
  本開示の第2の実施形態によれば、移転BCCブロックは、他方のHE−SIG−Bチャネルフィールドの所定の位置(例えば、他方のHE−SIG−Bチャネルフィールドの終端部)に配置される。移転BCCブロックは、他方のBCCブロックに使用されるMCSよりもロバストなMCSによって送信することができる。その結果、他方のHE−SIG−Bチャネルフィールドが干渉に起因してチャネル品質が悪い場合でも、STAは依然として、移転BCCブロックを適切に復号することができる。
 
【0048】
  本開示の第2の実施形態によれば、移転BCCブロックの数N
rblk  は、以下の式(6)によって計算することができる。
【数8】
 
【0049】
  式中、N
DBPS,rblkは、移転BCCブロックのシンボルあたりのデータビット数であり、N
DBPS,oblkは、その他のBCCブロックのシンボルあたりのデータビット数である。
 
【0050】
  図7は、本開示の第2の実施形態に係るCBW=40MHzの場合のHEパケット100のHE−SIG−B  112のフォーマットの一例を示す。2つのHE−SIG−Bチャネルフィールドの各々は、共通フィールド710とユーザ固有フィールド750とを含む。各共通フィールド710は、リソース配分サブフィールド、移転BCCブロック数サブフィールド714、移転BCCブロックMCSサブフィールド716、CRCサブフィールドおよびテールビットサブフィールドを含む。一方のHE−SIG−Bチャネルフィールドの移転BCCブロック数サブフィールド714は、所定の長さを有し、そのHE−SIG−Bチャネルフィールドから他方のHE−SIG−Bチャネルフィールドへと移転されているBCCブロックの数を示す。一方のHE−SIG−Bチャネルフィールドの移転BCCブロックMCSサブフィールド716は、所定の長さを有し、他方のHE−SIG−Bチャネル内の移転BCCブロックに使用されるMCSを示す。移転BCCブロック以外のHE−SIG−B  112内のBCCブロックに使用されるMCSは、HE−SIG−A  110内で示すことができることに留意されたい。一方のHE−SIG−Bチャネルフィールドの移転BCCブロック数サブフィールド714と移転BCCブロックMCSサブフィールド716の両方に基づいて、STAは、他方のHE−SIG−Bチャネルフィールドにおける移転BCCブロックの開始を決定し、それらを適切に復号することができる。
 
【0051】
  図7が
図5および
図6と同じリソース配分に基づいているとすると、HE−SIG−B1  302のユーザ固有サブフィールドの数N
uss,1およびBCCブロックの数N
blk,1は、それぞれ14および7であり、一方で、HE−SIG−B2  304のユーザ固有サブフィールドの数N
uss,2およびBCCブロックの数N
blk,2は、それぞれ6および3である。下記であるものとする。
・各共通フィールド710は、L
cf=22ビットの長さを有する;
・各ユーザ固有サブフィールドは、L
uss=22ビットの長さを有し、2つのユーザ固有サブフィールドを含む各BCCブロックは、L
blk=54ビットの長さを有する;
・移転BCCブロックに使用されるMCSは、N
DBPS,  rblk=26であるVHT−MCS0である;かつ、
・その他のBCCブロックに使用されるMCSは、N
DBPS,oblk=52であるVHT−MCS1である。
 
【0052】
  式(6)からN
rblk=1を導出することは容易である。したがって、HE−SIG−Bシンボルの数N
sym  は7になり、これは以下の式(7)によって計算することができる。
【数9】
 
【0054】
  言い換えれば、同じリソース配分に基づいて、第2の実施形態は、必要とするHE−SIG−Bシンボルを従来技術よりも少なくすることができる。
 
【0055】
  図7の例では、HE−SIG−B1  302内の移転BCCブロック数サブフィールド714−1は、単一の移転BCCブロックを示すべきであり、HE−SIG−B1  302内の移転BCCブロックMCSサブフィールド716−1は、VHT−MCS0を示すべきであり、一方で、HE−SIG−B2  304内の移転BCCブロック数サブフィールド714−2は、移転BCCブロックが存在しないことを示すべきであることに留意されたい。
 
【0056】
  本開示の第2の実施形態によれば、それぞれの共通フィールド710においてHE−SIG−B1  302およびHE−SIG−B2  304の移転BCCブロックの数および移転BCCブロックのMCSをシグナリングする代わりに、HE−SIG−A  110において、HE−SIG−B1  302およびHE−SIG−B2  304の移転BCCブロックの数および移転BCCブロックのMCSがシグナリングされてもよい。
 
【0057】
  <第3の実施形態>
  本開示の第3の実施形態によれば、HE−SIG−Bシンボルの数が最小化されるように、パディングビットを付加する前に他方のHE−SIG−Bチャネルフィールドよりも長い一方のHE−SIG−Bチャネルフィールドのユーザ固有フィールドの1つまたは複数の最後のBCCブロックが、他方のHE−SIG−Bチャネルに移転される。したがって、制御シグナリングを通知するためのオーバーヘッドが低減され、チャネル効率が改善される。
 
【0058】
  本開示の第3の実施形態によれば、移転BCCブロックは、他方のHE−SIG−Bチャネルフィールドの所定の位置(例えば、他方のHE−SIG−Bチャネルフィールドの終端部)に配置される。移転BCCブロックは、他のBCCブロックよりも高い電力で送信することができる。その結果、他方のHE−SIG−Bチャネルフィールドが干渉に起因してチャネル品質が悪い場合でも、STAは依然として、移転BCCブロックを適切に復号することができる。しかし、移転BCCブロックの電力ブーストは、より高いPAPR(ピーク対平均電力比(Peak−to−Average  Power  Ratio))をもたらす可能性がある。
 
【0059】
  本開示の第3の実施形態によれば、移転BCCブロックの数N
rblk  は、以下の式(9)によって計算することができる。
【数11】
 
【0060】
  図8は、本開示の第3の実施形態に係るCBW=40MHzの場合のHEパケット100のHE−SIG−B  112のフォーマットの一例を示す。2つのHE−SIG−Bチャネルの各々は、共通フィールド810とユーザ固有フィールド850とを含む。各共通フィールド810は、リソース配分サブフィールド、移転BCCブロック数サブフィールド814、CRCサブフィールドおよびテールビットサブフィールドを含む。一方のHE−SIG−Bチャネルフィールドの移転BCCブロック数サブフィールド814は、所定の長さを有し、そのHE−SIG−Bチャネルフィールドから他方のHE−SIG−Bチャネルフィールドへと移転されているBCCブロックの数を示す。一方のHE−SIG−Bチャネルフィールドの移転BCCブロック数サブフィールド814に基づいて、STAは、他方のHE−SIG−Bチャネルフィールドにおける移転BCCブロックの開始を決定し、それらを適切に復号することができる。
 
【0061】
  図8が
図5〜
図7と同じリソース配分に基づいているとすると、HE−SIG−B1  302のユーザ固有サブフィールド数N
uss,1およびBCCブロックの数N
blk,1は、それぞれ14および7である。HE−SIG−B2  304のユーザ固有サブフィールドの数N
uss,2およびBCCブロックの数N
blk,2は、それぞれ6および3である。下記であるものとする。
・各共通フィールド810は、L
cf  =22ビットの長さを有する;
・各ユーザ固有サブフィールドは、L
uss=22ビットの長さを有し、2つのユーザ固有サブフィールドを含む各BCCブロックは、L
blk=54ビットの長さを有する;かつ、
・HE−SIG−B  112に使用されるMCSは、N
DBPS=52であるVHT−MCS1である。
 
【0062】
  式(9)からN
rblk=2を導出することは容易である。したがって、HE−SIG−Bシンボルの数N
symは6になり、これは以下の式(10)によって計算することができる。
【数12】
 
【0064】
  言い換えれば、同じリソース配分に基づいて、第3の実施形態は、必要とするHE−SIG−Bシンボルを従来技術,第1の実施形態または第2の実施形態よりも少なくすることができる。
 
【0065】
  図8の例では、HE−SIG−B1  302内の移転BCCブロック数サブフィールド814−1は、単一の移転BCCブロックを示すべきであり、一方で、HE−SIG−B2  304内の移転BCCブロック数サブフィールド814−2は、移転BCCブロックが存在しないことを示すべきであることに留意されたい。
 
【0066】
  本開示の第3の実施形態によれば、それぞれの共通フィールド810においてHE−SIG−B1  302およびHE−SIG−B2  304の移転BCCブロックの数をシグナリングする代わりに、HE−SIG−A  110において、HE−SIG−B1  302およびHE−SIG−B2  304の移転BCCブロックの数がシグナリングされてもよい。
 
【0067】
  本開示の最初の3つの実施形態によれば、2つのHE−SIG−Bチャネルフィールド(第2の実施形態における移転BCCブロックを除く)は、HE−SIG−A  110においてシグナリングされる同じMCSを利用する。2つのHE−SIG−Bチャネルフィールドのこの共通のMCSは、第1の20MHzサブバンドチャネル322と第2の20MHzサブバンドチャネル324の両方でスケジューリングされるすべてのSTAが、許容可能な確率(例えば、90%)でHE−SIG−B  112の復号に成功するように決定されるべきである。
 
【0068】
  本開示の第2の態様によれば、一方のHE−SIG−BチャネルフィールドのMCSは、他方のHE−SIG−Bチャネルフィールドのために使用されるMCSとは異なる場合がある。さらに、HE−SIG−Bシンボルの数が最小化されるように、他方のHE−SIG−Bチャネルフィールドより長い一方のHE−SIG−Bチャネルフィールドに使用されるMCSは、他方のHE−SIG−Bチャネルフィールドに使用されるMCSよりもロバスト性を低くすることができる。したがって、制御シグナリングを通知するためのオーバーヘッドが低減され、チャネル効率が改善される。
 
【0069】
  <第4の実施形態>
  本開示の第4の実施形態によれば、第1のMCSおよび第2のMCSが、それぞれHE−SIG−B1  302およびHE−SIG−B2  304に使用される。HE−SIG−B1  302の第1のMCSは、第1の20MHzサブバンドチャネル322内でスケジュールされるSTAがHE−SIG−B1  302の復号に成功する確率が許容可能である(例えば、90%)ように決定されるべきである。同様に、HE−SIG−B2  304の第2のMCSは、第2の20MHzサブバンドチャネル324内でスケジュールされるSTAがHE−SIG−B2  304の復号に成功する確率が許容可能である(例えば、90%)ように決定されるべきである。HE−SIG−B1  302に使用される第1のMCSまたはHE−SIG−B2  304に使用される第2のMCSは、第1の20MHzサブバンドチャネル322と第2の20MHzサブバンドチャネル324の両方においてスケジューリングされるSTAの一部分のみを考慮に入れるため、HE−SIG−B1  302に使用される第1のMCSおよびHE−SIG−B2  304に使用される第2のMCSのうちの1つは、最初の3つの実施形態で使用される共通のMCSよりもロバスト性を低くすることができる。最初の3つの実施形態と異なり、本開示の第4の実施形態によれば、HE−SIG−B1  302またはHE−SIG−B2  304のいずれのBCCブロックも移転する必要がないことに留意されたい。
 
【0070】
  本開示の第4の実施形態によれば、HE−SIG−Bシンボルの数を示すシグナリングに加えて、HE−SIG−A  110には、HE−SIG−B1  302に使用される第1のMCSおよびHE−SIG−B2  304に使用される第2のMCSを示すシグナリングが必要である。このようなシグナリングに基づいて、STAは2つのHE−SIG−Bチャネルフィールドを適切に復号することができる。
 
【0071】
  本開示の第4の実施形態によれば、パディングビットを付加する前に、HE−SIG−B1  302がHE−SIG−B2  304よりもはるかに長い(すなわち、HE−SIG−B1  302が、HE−SIG−B2  304よりもはるかに多いユーザ固有サブフィールドを含む)場合、HE−SIG−B1  302に使用される第1のMCSは、HE−SIG−B2  304に使用される第2のMCSよりロバスト性を低く設定することができ、これにより、HE−SIG−Bシンボルの数が最小化される。したがって、制御シグナリングを通知するためのオーバーヘッドが低減され、チャネル効率が改善される。パディングビットを付加する前にHE−SIG−B2  304がHE−SIG−B1  302よりもはるかに長い場合、HE−SIG−B2  304に使用される第2のMCSは、HE−SIG−B1  302に使用される第1のMCSよりもロバスト性を低く設定することができ、これにより、HE−SIG−Bシンボルの数が最小になり、チャネル効率が改善される。HE−SIG−B2  304の長さがHE−SIG−B1  302と同程度である場合、HE−SIG−B1  302に使用される第1のMCSは、HE−SIG−B2  304に使用される第2のMCSと同じであるように設定することができる。
 
【0072】
  図9は、本開示の第4の実施形態に係るCBW=40MHzの場合のHE−SIG−B  112のフォーマットの一例を示す。2つのHE−SIG−Bチャネルの各々は、共通フィールド910とユーザ固有フィールド950とを含む。
 
【0073】
  図9が
図5〜
図8と同じリソース配分に基づいているとすると、HE−SIG−B1  302のユーザ固有サブフィールド数N
uss,1およびBCCブロックの数N
blk,1  は、それぞれ14および7である。HE−SIG−B2  304のユーザ固有サブフィールドの数N
uss,2およびBCCブロックの数N
blk,2は、それぞれ6および3である。この例においてはパディングビットを付加する前にHE−SIG−B1  302がHE−SIG−B2  304よりもはるかに長いため、HE−SIG−B1  302に使用される第1のMCSは、HE−SIG−B2  304に使用される第2のMCSよりもロバスト性が低く設定され、これにより、HE−SIG−Bシンボルの数が最小になる。例えば、HE−SIG−B1  302に使用される第1のMCSは、VHT−MCS2に設定され、ここで、N
DBPS,1=78であり、HE−SIG−B2  304に使用される第2のMCSは、VHT−MCS1に設定され、ここで、N
DBPS,2=52である。各共通フィールド910は、L
cf=22ビットの長さを有する、各ユーザ固有サブフィールドは、L
uss=22ビットの長さを有し、かつ、2つのユーザ固有サブフィールドを含む各BCCブロックは、L
blk=54ビットの長さを有する、と仮定する。
 
【0074】
  したがって、HE−SIG−Bシンボルの数N
symは6になり、これは以下の式(12)によって計算することができる。
【数14】
 
【0076】
  言い換えれば、同じリソース配分に基づいて、第4の実施形態は、必要とするHE−SIG−Bシンボルを従来技術,第1の実施形態または第2の実施形態よりも少なくすることができる。
 
【0077】
  本開示の第3の態様によれば、いくつかの特定のリソース配分については、2つのHE−SIG−Bチャネルフィールドの各々の共通フィールド(リソース配分シグナリングを含む)を無視することができ、これにより、HE−SIG−Bシンボルの数が最小化される。したがって、制御シグナリングを通知するためのオーバーヘッドが低減され、チャネル効率が改善される。
 
【0078】
  <第5の実施形態>
  本開示の第5の実施形態によれば、特定のタイプの単一のRU(例えばタイプIV  RU)が第1の20MHzサブバンドチャネル322および第2の20MHzサブバンドチャネル324の各々にわたって配分され、同じ数のユーザが第1の20MHzサブバンドチャネル322および第2の20MHzサブバンドチャネル324の各々においてスケジューリングされる場合、2つのHE−SIG−Bチャネルフィールドの各々はユーザ固有フィールドのみを含むことができ、これにより、HE−SIG−Bシンボルの数が最小になる。したがって、制御シグナリングを通知するためのオーバーヘッドが低減され、チャネル効率が改善される。
 
【0079】
  図10は、本開示の第5の実施形態に係るCBW=40MHzの場合のHEパケット100のHE−SIG−B  112のフォーマットの一例を示す。この例では、6人のユーザが多重化されたMU−MIMO送信に使用される単一のタイプIV  RUが、第1の20MHzサブバンドチャネル322および第2の20MHzサブバンドチャネル324の各々にわたって配分される。したがって、HE−SIG−B1  302およびHE−SIG−B2  304の各々は、ユーザ固有フィールド1050のみを含む。ユーザ固有サブフィールドの数N
ussおよびHE−SIG−BチャネルフィールドあたりのBCCブロックの数N
blkは、それぞれ6および3である。下記であるものとする。
・各ユーザ固有サブフィールドは、L
uss=22ビットの長さを有し、2つのユーザ固有サブフィールドを含む各BCCブロックは、L
blk=54ビットの長さを有する;かつ、
・HE−SIG−B  112に使用されるMCSは、N
DBPS=52であるVHT−MCS1である。
 
【0080】
  したがって、HE−SIG−Bシンボルの数N
sym  は4であり、これは以下の式(14)によって計算することができる。
【数16】
 
【0082】
  本開示の第5の実施形態によれば、HE−SIG−Bシンボルの数およびHE−SIG−B  112に使用されるMCSを示すシグナリングに加えて、特定のタイプの単一のRUが第1の20MHzサブバンドチャネル322および第2の20MHzサブバンドチャネル324の各々にわたって配分され、同じ数のユーザが第1の20MHzサブバンドチャネル322および第2の20MHzサブバンドチャネル324の各々においてスケジューリングされる特定のリソース配分の存在を示すシグナリングが、HE−SIG−A  110内に必要とされる。このようなシグナリングに基づいて、STAはHE−SIG−B  112を適切に復号することができる。
 
【0083】
  本開示の第5の実施形態によれば、2つのHE−SIG−Bチャネル内にリソース配分シグナリングがないため、STAは、HE−SIG−BチャネルフィールドN
uss当たりのユーザ固有サブフィールドの数を決定することができない場合がある。HE−SIG−Bシンボルの数N
sym、HE−SIG−B  112に使用されるMCSおよびαの値が与えられると、HE−SIG−Bチャネルフィールド当たりのユーザ固有サブフィールドの数は、以下の式(16)によって決定することができる。
【数18】
 
【0085】
  言い換えれば、STAがHE−SIG−Bチャネルフィールド当たりのユーザ固有サブフィールドの数N
ussを決定するのを支援する目的で、HE−SIG−A  110において、α
iの値を示すために(すなわち、HE−SIG−Bチャネルフィールド毎に偶数個のユーザ固有サブフィールドが存在するか否か、または等価的に、第1の20MHzサブバンドチャネル322および第2の20MHzサブバンドチャネル324の各々において偶数人のユーザがスケジューリングされているか否かを示すために)シグナリングが必要とされ得る。
 
【0086】
  <第6の実施形態>
  本開示の第6の実施形態によれば、第1の20MHzサブバンドチャネル322および第2の20MHzサブバンドチャネル324をカバーする40MHz帯域幅全体がMU−MIMO送信に配分される場合、2つのHE−SIG−Bチャネルフィールドの各々は、ユーザ固有フィールドのみを含むことができる。さらに、ユーザ固有サブフィールドは、効率的な負荷平衡のために2つのHE−SIG−Bチャネルフィールド間で均等に分割される。より詳細には、K人のユーザが多重化されたMU−MIMO送信の場合、
  最初の
【数20】
  個のユーザ固有サブフィールドがHE−SIG−B1  302内に存在し、残りの
【数21】
  個のユーザ固有サブフィールドがHE−SIG−B2  304内に存在する。その結果、HE−SIG−Bシンボルの数が最小限に抑えられ、したがって、制御シグナリングを通知するためのオーバーヘッドが低減され、チャネル効率が改善される。
 
【0087】
  図11は、本開示の第6の実施形態に係るCBW=40MHzの場合のHEパケット100のHE−SIG−B  112のフォーマットの一例を示す。この例では、第1の20MHzサブバンドチャネル322と第2の20MHzサブバンドチャネル324の両方をカバーする40MHz帯域幅全体が、7人のユーザが多重化されたMU−MIMO送信に配分される。したがって、HE−SIG−B1  302およびHE−SIG−B2  304の各々は、ユーザ固有フィールド1150のみを含む。HE−SIG−B1  302のユーザ固有サブフィールド数N
uss,1およびBCCブロック数N
blk,1は、それぞれ4および2である。HE−SIG−B2  304のユーザ固有サブフィールド数N
uss,2およびBCCブロック数N
blk,2は、それぞれ3および2である。下記であるものとする。
・各ユーザ固有サブフィールドは、L
uss=22ビットの長さを有し、2つのユーザ固有サブフィールドを含む各BCCブロックは、L
blk=54ビットの長さを有する;かつ、
・HE−SIG−B  112に使用されるMCSは、N
DBPS=52であるVHT−MCS1である。
 
【0088】
  したがって、HE−SIG−Bシンボルの数N
sym  は3であり、これは以下の式(18)によって計算することができる。
【数22】
 
【0090】
  本開示の第6の実施形態によれば、HE−SIG−Bシンボルの数およびHE−SIG−B  112に使用されるMCSを示すシグナリングに加えて、MU−MIMO送信のためにチャネル帯域幅全体が配分される特定のリソース配分の存在を示すシグナリングが、HE−SIG−A  110において必要とされる。このようなシグナリングに基づいて、STAはHE−SIG−B  112を適切に復号することができる。
 
【0091】
  本開示の第6の実施形態によれば、2つのHE−SIG−Bチャネル内にリソース配分シグナリングが存在しないため、STAは、HE−SIG−B1  302におけるユーザ固有サブフィールド数N
uss,1およびHE−SIG−B2  304内のユーザ固有サブフィールド数N
uss,2の数を決定できない場合がある。HE−SIG−BシンボルN
symの数、HE−SIG−B  112に使用されるMCS、およびαの値が与えられると、HE−SIG−B1  302内のユーザ固有サブフィールドN
uss,1の数は、以下の式(20)によって決定することができる。
【数24】
 
【0093】
  HE−SIG−B2  304内のユーザ固有サブフィールドの数N
uss,2は、以下の式(22)によって決定することができる。
【数26】
 
【0095】
  言い換えれば、STAがHE−SIG−B1  302内のユーザ固有サブフィールドの数N
uss,1およびHE−SIG−B2  304内のユーザ固有サブフィールドの数N
uss,2を決定するのを支援する目的で、HE−SIG−A  110において、αの値を示すために(すなわち、HE−SIG−B1  302内に偶数個のユーザ固有サブフィールドが存在するか否かを示すために)、および、βの値を示すために(すなわち、HE−SIG−B1  302とHE−SIG−B2  304の両方の中に等しい数のユーザ固有サブフィールドが存在する否かを示すために)シグナリングが必要とされ得る。代替的に、HE−SIG−A  110において、MU−MIMO送信内で多重化されているユーザの数を4で除算した余りを示すために、シグナリングが必要とされ得る。0に等しい余りは、α=0かつβ=0を意味する。1に等しい余りは、α=0かつβ=1を意味する。2に等しい余りは、α=1かつβ=0を意味する。3に等しい余りは、α=0かつβ=1を意味する。
 
【0096】
  <アクセスポイントの構成>
  
図12は、本開示に係るAPの構成例を示すブロック図である。APは、コントローラ1202と、スケジューラ1204と、メッセージ生成部1208と、メッセージプロセッサ1206と、PHYプロセッサ1210と、アンテナ1212とを備える。アンテナ1212は、1つのアンテナポートまたは複数のアンテナポートの組み合わせで構成することができる。コントローラ1202は、MACプロトコルコントローラであり、一般的なMACプロトコル動作を制御する。DL送信の場合、スケジューラ1204は、STAからのチャネル品質指標(CQI:channel  quality  indicator)に基づいてコントローラ1202の制御下で周波数スケジューリングを実行し、STAのデータをRUに割り当てる。また、スケジューラ1204は、リソース割り当て結果をメッセージ生成部1208に出力する。メッセージ生成部1208は、対応する制御シグナリング(すなわち、共通制御情報、リソース割り当て情報、およびユーザ別割当情報)およびスケジュールされているSTAのデータを生成し、これらは、PHYプロセッサ1210によってHEパケットに形成され、アンテナ1212を介して送信される。制御シグナリングは、上述の実施形態に従って構成することができる。他方、メッセージプロセッサ1206は、アンテナ1212を通じてSTAから受信したCQIを、コントローラ1202の制御の下で分析し、スケジューラ1204およびコントローラ1202に提供する。これらのCQIは、STAから通知されている受信品質情報である。CQIは、「CSI」(チャネル状態情報(Channel  State  Information))と呼ばれることもある。
 
【0097】
  <STAの構成>
  
図13は、本開示に係るSTAの構成例を示すブロック図である。STAは、コントローラ1302と、メッセージ生成部1304と、メッセージプロセッサ1306と、PHYプロセッサ1308と、アンテナ1310とを備える。コントローラ1302は、MACプロトコルコントローラであり、一般的なMACプロトコル動作を制御する。アンテナ1310は、1つのアンテナポートまたは複数のアンテナポートの組み合わせで構成することができる。DL送信の場合、アンテナ1310は、HEパケットを含む下りリンク信号を受信し、メッセージプロセッサ1306は、受信したHEパケットに含まれる制御シグナリングから、その指定されたRUおよびその特定の割当情報を特定し、その特定の割当情報に従ってその指定されたRUにおいて受信HEパケットからその特定のデータを復号する。HEパケットに含まれる制御シグナリングは、上述の実施形態に従って構成することができる。メッセージプロセッサ1306は、アンテナ1310を通じて受信したHEパケットからチャネル品質を推定し、コントローラ1302に提供する。メッセージ生成部1304はCQIメッセージを生成し、CQIメッセージは、PHYプロセッサ1308によって形成され、アンテナ1310を介して送信される。
 
【0098】
  上記実施形態では、本発明を例としてハードウェアで構成したが、本発明はまた、ハードウェアと協働するソフトウェアによって提供されてもよい。
 
【0099】
  加えて、本実施形態の説明に用いた機能ブロックは、一般的には、集積回路であるLSIデバイスとして実現される。機能ブロックは、個々のチップとして形成されてもよいし、または、機能ブロックの一部もしくは全部が単一チップに集積されてもよい。ここでは「LSI」という用語を用いているが、集積度に応じて、「IC」、「システムLSI」、「スーパーLSI」または「ウルトラLSI」という用語も使用されてもよい。
 
【0100】
  加えて、回路集積はLSIに限定されず、LSI以外の専用回路または汎用プロセッサで実現してもよい。LSIの製造後、プログラム可能であるフィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA:field  programmable  gate  array)、または、LSI内の回路セルの接続および設定の再構成を可能にするリコンフィギュラブルプロセッサを用いてもよい。
 
【0101】
  LSIに置き換わる集積回路技術が、半導体技術またはその技術に由来する他の技術の進歩の結果として現れた場合、そのような技術を用いて機能ブロックが統合されてもよい。別の可能性は、バイオテクノロジーなどの応用である。