特許第6782693号(P6782693)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許67826933Dタイム・オブ・フライト型のカメラに基づく動的な追跡システム、自動誘導方法、追跡システムの使用方法、及び自動車両
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6782693
(24)【登録日】2020年10月22日
(45)【発行日】2020年11月11日
(54)【発明の名称】3Dタイム・オブ・フライト型のカメラに基づく動的な追跡システム、自動誘導方法、追跡システムの使用方法、及び自動車両
(51)【国際特許分類】
   G05D 1/12 20060101AFI20201102BHJP
   G08G 1/16 20060101ALI20201102BHJP
   G01S 3/782 20060101ALI20201102BHJP
   G01S 17/74 20060101ALI20201102BHJP
   B60W 30/08 20120101ALI20201102BHJP
   B60W 50/14 20200101ALI20201102BHJP
   B60W 30/09 20120101ALI20201102BHJP
   B60W 30/16 20200101ALI20201102BHJP
【FI】
   G05D1/12 D
   G08G1/16 C
   G01S3/782 A
   G01S17/74
   B60W30/08
   B60W50/14
   B60W30/09
   B60W30/16
【請求項の数】27
【全頁数】18
(21)【出願番号】特願2017-517416(P2017-517416)
(86)(22)【出願日】2015年6月12日
(65)【公表番号】特表2017-526087(P2017-526087A)
(43)【公表日】2017年9月7日
(86)【国際出願番号】EP2015063238
(87)【国際公開番号】WO2015189418
(87)【国際公開日】20151217
【審査請求日】2018年5月25日
(31)【優先権主張番号】14/01338
(32)【優先日】2014年6月12日
(33)【優先権主張国】FR
(73)【特許権者】
【識別番号】516373683
【氏名又は名称】テラビー エス ア エス
【氏名又は名称原語表記】TERABEE S.A.S
(74)【代理人】
【識別番号】100126826
【弁理士】
【氏名又は名称】二宮 克之
(72)【発明者】
【氏名】コベルマン ジャン
(72)【発明者】
【氏名】ルッフォ マッシミリアーノ
【審査官】 影山 直洋
(56)【参考文献】
【文献】 特開2010−002225(JP,A)
【文献】 特開2006−101013(JP,A)
【文献】 特開2007−011432(JP,A)
【文献】 国際公開第2011/155002(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G05D 1/12
B60W 30/08
B60W 30/09
B60W 30/16
B60W 50/14
G01S 3/782
G01S 17/74
G08G 1/16
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
動的な追跡システム[図1、(3)]であって、
−タイム・オブ・フライト型の技術に基づく三次元カメラ[図1、(2)]であって、前記三次元カメラは、
特定の波長の範囲内に含まれる発光に感応する受光体と;
光信号[図1、(2c)]の第1の発光体と;
前記受光体[図1(2b)]から来た三次元情報を仲介し演算すると共に、前記第1の発光体[図1、(2c)]を制御するマイクロコンピュータ[図1、2a]と;
データ分析、データベース・サービス、媒体に対する制御及び外部仲介、およびローカル又はグローバルなデータ通信サービスを組み入れた内部又は外部の第2のコンピュータ[図1(2d)]とを有する三次元カメラと、
−前記三次元カメラ[図1、(2)]の前記第1の発光体[図1(2c)]から発せられた光信号に感応するビーコン[図1、(1)]であって、このビーコン[図1、(1)]自体が、三次元カメラ[図1、(2)]の感度に対応する波長の光信号[図2、(1b)]の第2の発光体を備えているビーコンとを有し、
前記ビーコン[図1、(1)]は、前記光信号[図1、(2c)]の前記第1の発光体から発せられている光信号[図2、(1c,c´,d)]を変調するための手段を含み、
前記三次元カメラは、前記ビーコンによって再出射された信号の戻り時間を所定のフレームレートで測定するよう構成されており、
前記変調は、前記三次元カメラおよび少なくとも2つの測定されたフレームによって、前記三次元カメラの視野[図1、(2)]によってカバーされた三次元容積内の前記ビーコン[図1、(1)]の特有の識別と同時の位置決定を可能とするようになっており、
前記ビーコン[図1、(1)]の特有の識別は、前記三次元カメラ[図1、(2)]の連続フレームにおける前記ビーコンの見かけの距離の分析によって、前記マイクロコンピュータにおいて達成される動的な追跡システム。
【請求項2】
前記光信号が近赤外域において発せられる請求項1に記載の追跡システム。
【請求項3】
前記第1の発光体からの光信号が特性パルス化されたシーケンス[図1、(2)]である請求項1又は2に記載の追跡システム[図1、(3)]。
【請求項4】
前記ビーコン[図1、(1)]が、前記第1の発光体[図1、(2)]から発される信号を受信し分析するように構成された受信手段と前記第1の発光体から発せられる信号の特徴の蓄積を行えるようにしているデータベース[図2、(1e)]とを更に含む請求項1〜3のいずれかに記載の追跡システム[図1、(3)]。
【請求項5】
前記ビーコン[図1、(1)]から再出射された信号の変調が、前記三次元カメラ[図1、(2)]に向かう光信号の再出射の前に、決定された遅延を含む請求項1〜4のいずれかに記載の追跡システム[図1、(3)]。
【請求項6】
前記ビーコン[図1、(1)]から再出射された信号の変調が、前記三次元カメラ[図1、(2)]のフレーム獲得の新たな開始毎に変化する、いくつかの連続した遅延の予定されたシーケンスを含む請求項1〜5のいずれかに記載の追跡システム[図1、(3)]。
【請求項7】
前記ビーコン[図1、(1)]から再出射された信号の変調が、波長の変更を含む請求項1〜6のいずれかに記載の追跡システム[図1、(3)]。
【請求項8】
前記三次元カメラ[図1、(2)]が、認識されるべき前記ビーコン[図1、(1)]によって再出射される信号の変調ができるよう、データベース[図1、(2a)]に接続しているように構成されている請求項1〜7のいずれかに記載の追跡システム[図1、(3)
]。
【請求項9】
前記三次元カメラ[図1、(2)]が、加えて、一つ以上のビーコン[図2図3]に一つ以上の指示を伝えることができる通信手段を含む請求項1〜8のいずれかに記載の追跡システム[図1、(3)]。
【請求項10】
動く装置[図1、(4)]の自動の誘導方法であって、
a)タイム・オブ・フライト型の技術に基づいてなり、誘導および追跡システムに含まれる三次元カメラ[図1、(2)]によるビーコン[図1、(1)]に向けての信号の出射のステップと、
b)前記ビーコン[図1、(1)]による前記信号の受け取り、及び非変調信号[図2、(1c’)]の再出射、又は前記三次元カメラ[図1、(2)]に向けた変調信号の再出射のステップと、
c)前記ビーコン[図1、(1)]によって再出射された前記信号の、前記三次元カメラ[図1、(2)]による受け取り及び分析のステップとを有することを特徴とする誘導方法。
【請求項11】
前記ビーコン[図1、(1)]に向けて発される前記信号が、パルス光のシーケンスである請求項10に記載の誘導方法。
【請求項12】
前記信号[図2、(1c,c´,d)]の変調が、一つ以上の予め定められた遅延のアプリケーションを含む請求項10又は11に記載の誘導方法。
【請求項13】
前記変調[図2、(1c,c´,d)]が前記ビーコン[図1、(1)]の特徴を含む請求項10〜12のいずれかに記載の誘導方法。
【請求項14】
前記変調[図2、(1c,c´,d)]が、動く装置[図1、(4)]の機能を起動させるかまたは停止させることを目的とする情報を含む請求項10〜13のいずれかに記載の誘導方法。
【請求項15】
加えて、前記ビーコン[図1、(1)]を目的として、前記追跡システム図1、(3)]による指示の発令を含んでいる請求項10〜14のいずれかに記載の誘導方法。
【請求項16】
請求項1〜9のいずれかに記載の追跡システム[図1、(3)]の使用方法であって、ドローンまたはロボットの案内のためにする使用方法。
【請求項17】
請求項16に記載の使用方法であって、前記ドローンまたはロボットの案内が、前記ドローンのある命令の活性化又は不活性化を含む使用方法。
【請求項18】
請求項1〜9のいずれかに記載の追跡システム[図1、(3)]の使用方法であって、衝突防止警戒のためにする使用方法。
【請求項19】
請求項18に記載の使用方法であって、前記ビーコン[図1、(1)]が、固定されているか或いは動く他の媒体に組み込まれている使用方法。
【請求項20】
請求項18又は19に記載の使用方法であって、前記衝突防止警戒が更に、警告の発現化および/または媒体の停止を含む使用方法。
【請求項21】
請求項1〜9のいずれかに記載の追跡システム図1、(3)]の使用方法であって、前記
ビーコン[図1、(1)]が妨害またはカモフラージュのために機能する使用方法。
【請求項22】
請求項21に記載の使用方法であって、前記ビーコン[図1、(1)]によって再出射された信号が、前記追跡システム図1、(3)]によって認識されないように、前記妨害がランダムな変調を含む使用方法。
【請求項23】
請求項1〜9のいずれかに記載の追跡システム[図1、(3)]を備えているか、または請求項10〜13のいずれかに記載の誘導方法によって誘導される自動車両。
【請求項24】
請求項23に記載の自動車両であって、前記ビーコンが前記車両のリアに設置され、第2の車両のフロントに設置された請求項1〜9のいずれかに記載の追跡システムと通信するように構成されており、それにより前記第2の車両が、前記追跡システムにより提供される距離と方位とを用いることにより、前記車両の後に続き且つ距離を一定に保つようになっている自動車両。
【請求項25】
公共の利益になり得る目的物にタグ付けするシステムであって、前記目的物に関心を持つ人又は機械が、コンピューティング手段[図1、(2d)]に接続している三次元カメラ[図1、(2)]を備えており、前記システムが、関心がある環境下において特有なコードでそれ自体識別するために配置されるビーコン[図1、(1)]を更に備え、前記コードは前記三次元カメラから受信した光信号を前記ビーコンが変調することによって作成され、それにより、前記目的物に対する関心を有する人又は機械が、前記目的物を識別して、前記目的物に関するメタ情報を受け取ることを可能にするシステム。
【請求項26】
請求項25に記載のシステムにおいて、更に前記三次元カメラを携帯用デバイスに含むシステム。
【請求項27】
請求項1〜9のいずれかに記載の追跡システムにおける前記ビーコンとしての前記三次元カメラの使用方法であって、前記追跡システムが2台以上の前記三次元カメラを含み、前記三次元カメラのうち少なくとも1つが誘導装置として動作し、前記三次元カメラのうち少なくとも1つがビーコンとして動作する使用方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ドローンのように空中を移動する、或いは車両のように地上を移動する、或いはボートのように水上を移動する自律的な媒体(ビークル)の動的な追跡装置および自動誘導方法に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、ルーチンの監視作業の間、通過ルートに配置される基準点を用いてそれら自身を適切な方法にて導くことができる自律的な装置を含むことは役に立つ。ドローン、ロボットまたは車両のような装置は、自動追跡装置を都合よく備えていることができる。これらの装置は、重量および全体の寸法に関してしばしば制約に縛られる。オンボードの装置は、従ってこれらの要件を満たさなければならず、体積及び重量が受け入れられる範囲内になければならない。さらにまた、動く装置は、障害物またはそれらの進行のために必要な基準点を追跡し、迅速に確認できなければならない。実際、分析リソースに関して過度に要求が多い装置は、その応答時間が余りに長いので、これらの装置の速度に適していない。
【発明の概要】
【0003】
本発明の1つの目的は、タイム・オブ・フライト(Time−Of−Flight)カメラによって特有に識別されるビーコン装置を提供することである。
【0004】
本発明の他の目的は、軽く、迅速で、自律的で、空中、地上、水上のいずれであるにせよ動く任意の装置に対して適合可能である追跡および誘導システムまたは装置を提供することである。例えばシステムは、タブレット、スマートフォン、GPSなどのような測位システムを含む携帯電話又は他の移動通信装置と関連されるか、組み合わされるか統合されることができる。
【0005】
本発明によれば、この目的は、能動的な追跡および誘導システム又は装置[図1、(1)および(3)]によって達成され、これは動く物体[図1、(4)]が空間に位置することを許可し、制御された自動の手法でそのコースが指向されるよう許可する。
【0006】
具体的には、本発明はその目的として、タイム・オブ・フライト型の技術に基づいた三次元カメラから成る動的な追跡装置を備えている。そして、それは特定の波長範囲における発光に感応する受光体と、光信号の第1の発光体と、前記受光体から来る三次元情報を仲介し演算し、発光を制御するマイクロコンピュータと、データ分析、データベース・サービス、車両(ビークル)に対する制御及び外部仲介、ローカル又はグローバルなデータ通信サービスを組み込んでいる内部又は外部の第2のコンピュータとを有する。このシステムは、三次元カメラの第1の発光体から生じている光信号に感応するビーコンを更に有する。このビーコンは、それ自身が三次元カメラの感度に対応する波長の光信号の第2の発光体を備えている。ビーコンは、光信号の第1の発光体から生じている光信号を変調するための手段を有している。三次元カメラは、ビーコンによって再度放出される信号の戻り時間を測定するために構成される。変調は、三次元カメラおよび少なくとも2つの測定されたフレームによって、三次元カメラの視野によりカバーされる三次元容積におけるビーコンの特有の識別および同時の位置決定を許容するように構成されている。ビーコンの特有の識別は、マイクロコンピュータにおいて、三次元カメラの連続フレームにおけるビーコンの見かけの距離の分析によって達成される。
【0007】
より詳しくは、システムは、互いと通信する2つ以上の実体を含む。第1の実体は光信号[図1、(2c)]の発光体を含んでいる三次元カメラ[図1、(2)]である、そして、第2の実体は、ビーコン[図1、(1)]の態様で、固定または可動的で、三次元カメラ[図1、(2)]によって出射される光信号を認識することができて、三次元カメラ[図1、(2)]に向かって能動的にこの光信号を再送信することができる。そうすると、三次元カメラ[図1、(2)]はビーコンから離れた距離を測定し、ビーコンを正確に視野内に配置することができる。ビーコン[図1、(1)]から三次元カメラ[図1、(2)]に向かう光信号の能動的な受光、変調および再発光は、三次元カメラ[図1、(2)]が視野内で全ての他の測定点からビーコン[図1、(1)]を識別することを許可する。従って、ビーコン[図1、(1)]が三次元カメラ[図1、(2)]によって出射される信号の単純な、受動的な光反射より高強度である光信号を戻すことは不可欠である。三次元カメラ[図1、(2)]は、自動誘導の対象を形成する動く装置[図1、(4)]に好ましくは取り付けられるか、または、そこに組み込まれる。ビーコン[図1、(1)]はカメラと連係し、動く装置の経路にわたって配置された単一もしくは一組のいくつかのビーコン[図3、(1)]であり得る。ビーコン[図3、(1)]は、固定することができて、予定された経路の上に前もって配置されることができる。それらはランダムな態様で分散することもでき、または、動く装置が意図された特定のアプリケーションに従って、それらは動いていてもよい。
【0008】
本発明によれば、ビーコン[図1、(1)]は伝送前に三次元カメラ[図1、(2)]によって出射される信号を変調することができる。そして、三次元カメラ[図1、(2)]が正確にビーコン[図1、(1)]の本質を識別することができる。いくつかのビーコン[図3、(1)]が装置の視野内にある場合、ビーコン[図3、(1)]の各々は、特有で特徴ある態様で光信号を変調する。そして三次元カメラ[図3、(2)]は、その視野内の各ビーコン[図3、(1)]を三次元空間において識別し、正確に位置を決めることができる。
【0009】
好ましい実施形態において、光信号は近赤外内で出射される。
【0010】
更なる好ましい実施形態において、第1の発光体からの光信号は、特徴的なパルス化されたシーケンスである。
【0011】
別の好ましい実施形態では、ビーコンは、第1の発光体から出射される信号の分析システムと、第1の発光体から出射された信号の特性の蓄積を許容するデータベースを更に含む。
【0012】
更なる好ましい実施形態において、ビーコンによって再出射された信号の変調は、三次元カメラに向かう光信号の再発光の前に、決定された遅延を含む。
【0013】
更なる好ましい実施形態において、ビーコンによって再出射された信号の変調は、いくつかの連続した遅延の予定された連続を含む。これは、三次元カメラのフレーム獲得の各新規なスタートで変化する。
【0014】
別の好ましい実施形態では、ビーコンによって再出射された信号の変調は、波長の変更を含む。
【0015】
更なる好ましい実施形態において、更なる三次元カメラはデータベースに接続しているよう構成され、ビーコンによって再出射された信号の変調を認識できるようにする。
【0016】
別の好ましい実施形態では、三次元カメラは、加えて、一つ以上のビーコンに一つ以上の指示を伝えることができる通信手段を含む。
【0017】
この誘導装置[図1、(3)]の使用は、本発明の主題でもある。使用例は、特有でルーチン警戒を必要としているゾーンの監視でありえる。監視は、例えば1または複数のドローンの使用により、オーバーヘッドで行われうる。監視はまた、地球上でもありえる。例えば鉄道線、道路網または市街化区域のようなゾーンは、本発明の誘導装置を備えているドローンのような自律的な装置によって都合よくモニタされることができる。例えば病院、工場または生産域のような閉空間は、動く機械を含み、本発明の主題である装置を備えていることもできる。後者の適用において、ビーコン[図1、(1)]を備えている機械の移動は、三次元カメラ[図1、(2)]によって検出されて分析される。他の適用は、要素の各々に対して特有でありえる情報を含むビーコン[図3、(1)]が装備された要素が追跡されるべき場合、そして、誘導および追跡システム[図3、(3)]によって、それらの移動、位置、蓄積の継続、商品の貯蔵の管理に必要なその他の続く情報を追跡することを許容する場合、商品の貯蔵の追跡になる。本発明の主題である装置が、例えば建物の間の距離、インフラの必要な大きさ及び占有空間の測定のような都市測定値、または建物の経時による構造的無変化性の監視のために用いられることもできる。これは構造の沈下、移動、傾斜、変形の測定値を含む。使用の他の実施態様は、所与の車両周辺で動く車両の偵察および位置決めでありえる。従って環境の永続的な警戒によって、偶発的な衝突が回避されることができる。
【0018】
変形例において、本発明の主題である装置は、2台以上の車両[図4、(5a,b)]が順に続くような自動案内に適用されることもできる。この場合、1台の車両[図4、(5b)]のリアに搭載されたかまたは統合されたビーコン[図4、(1)]は、他の車両[図4、(5a)]のフロントに搭載されたか統合された追跡および誘導装置[図.4、(3)]と通信することが可能であり、よって本発明により提供される距離および方位情報[図4、(6)]を用いることにより、第2の車両が第1の車両に続き、又続くための距離を保つことが可能になる。本発明は、人間によって運転される車両に、自動地図製作または参照する目的のために設けることもできる。本発明の装置の使用の他の実施形態は、人[図5]の動きの自動検出である。動く人の体の異なる場所に適切な態様で、1またはいくつかのビーコン[図5、(1)]を配置し、また動く人の外部のサポートに位置させて、三次元カメラ[図5、(2)]に向かって再出射されたこれらのビーコン[図5、(1)]の信号を測定することは可能である。この方法が、アニメーションの作成のため、スポーツ運動の科学的分析法のため、修正または運動再教育(motor re−education)のため、または、運動の検出および/または区別された分析を必要としている他のいかなる活動のためにも都合よく用いられることができる。
【0019】
更なる態様において、本発明はシステムを関心対象でありえる目標にタグ付けするために提供する。それによって、目標に対する関心を有する人または機械は、コンピューティングの手段に接続している三次元カメラを備えている。そして、システムが、関心対象がある環境において特有なコードでそれ自体を識別するように配置されるビーコンから更に成る。それによって、目標に対する関心を有する人または機械が目標に確認して、目標に関するメタ情報を受信することを可能にする。
【0020】
実際、本発明の追跡および誘導システム[図1、(3)]は、三次元カメラ[図1、(2)]のための追跡手段または方法[図1、(2)]を含む。
【0021】
しかしながら、これらのアプリケーションは非限定的な例だけであり、本発明のシステムに基づくいかなるアプリケーションも本発明の主題である。
【0022】
他の態様によれば、本発明はまた、次の工程を含む動く装置の自動誘導方法を提供する:
a) タイム・オブ・フライト型の技術に基づく三次元カメラによるビーコンに向かう信号の出射であって、この三次元カメラは誘導および追跡装置に含まれている;
b) ビーコンによる信号の受け取り、および非変調信号の再出射または三次元カメラに向かう変調信号の再出射、そして、
c) ビーコンによって再出射された信号の三次元カメラによる受け取りおよび分析。
【0023】
更なる好ましい実施形態において、ビーコンに向かって出射される信号はパルス化された光シーケンスである。
【0024】
別の好ましい実施形態では、信号の変調は、一つ以上の予め定められた遅延のアプリケーションを含む。
【0025】
別の好ましい実施形態では、変調はビーコンの特徴を含む。
【0026】
別の好ましい実施形態では、変調は、動く装置の機能を起動させるかまたは停止させるよう意図された情報を含む。
【0027】
別の好ましい実施形態では、加えて、方法はビーコンのために意図されて、誘導および追跡装置による指示の発令を更に含む。
【図面の簡単な説明】
【0028】
本発明の他の特徴および効果を、概略的に図示された添付の図面を参照して与えられる以下の記載により、詳細に説明する。
図1】即座もしくは遅延してそれぞれ変調された信号を再出射するビーコン[図1、(1)]と通信し、フレームシーケンス分析のための、そしてデータベースを提供するか、データベースへの接続を提供するためのマイクロコンピュータ[図1、(2d)]と連係して、三次元カメラ[図1、(2)]を備えた動く装置[図1、(4)]の例である。
図2】ビーコン[図1、(1)]のブロックダイヤグラムを図示する。そして、これは、三次元カメラ[図1、(2)]の光出射に適し、この光信号を電子信号に変換する受光体[図2(1a)]と、三次元カメラ[図1、(2)]の感応する波長範囲に好ましくは適し、電子信号を対応する光信号に変換する発光体[図2(1b)]と、受光体[図2、(1a)]から発光体[図2、(1b)]に、変調あり[図2、(1c)]もしくは変調なし[図2、(1c’)]で電子信号を送る手段と、加えて前記の変調ユニットを制御することができ、受光体[図2、(1a)]によって受信される信号を分析することができるコンピュータ[図2、(1d)]とを有する。ビーコン[図2、(1a,b,c,d)]は、内部又は外部のデータベース[図2、(1e)]と、1または複数の内部又は外部のセンサまたは反応体[図2、(1f)]を含むことができる。このデータベースは、ビーコン[図2、(1a,b,c,d)]の同一性に関する情報、または送るべき関心がある他のいかなる静的か動的な情報、または三次元カメラ[図1、(2)]から受け取られる情報と比較されるべき情報を格納している。センサの測定または反応体の動作は、追跡および誘導装置[図1、(3)]へ移されるために関心があること、又は追跡および誘導装置[図1、(3)]によって受けた命令に反応することができる。
図3】追跡および誘導装置[図3、(3)および(1)]は、フレームシーケンス分析およびデータベース・アクセスのためのコンピュータ[図3、(2d)]に接続された三次元カメラ[図3、(2)]と、複数のビーコン[図3、(1)]と、三次元カメラ[図3、(2)]の視野内で受動的に反射している背景または環境とを有する。
図4】追跡および誘導装置[図4、(3)および(1)]は、車両[図4、(5a)]において搭載されたもしくは組み込まれた、フレームシーケンス分析とデータベース・アクセスのためのコンピュータ[図4、(2d)]に接続している三次元カメラ[図4、(2a,b,c)、および一つ以上車両[図4、(5b)]に搭載されもしくはリアに組み込まれた少なくとも一つのビーコン[図4、(1)]とを有する。追跡および誘導装置[図4、(3)]は、三次元カメラ[図4、(2)]の視野の車両の距離および方位データ[図4、(6)]を提供し、ドライバ・サポートか、車両が続くような自動ロード・トレインを使用可能にする。
図5】本発明の追跡および誘導装置[図5、(3)]において、動く関心対象の部分にビーコン[図5、(1)]を取り付けることにより、人間の動きを追跡し、各ビーコン[図5、(1)]の方位および距離を測定するように追跡および誘導装置[図5、(3)]を用いる。
図6】ビーコン[図6、(1)]とのコミュニケーションの手段を有する追跡および誘導装置[図6、(3)]は、ビーコン[図6、(1)]に向けて、変調に符号化される情報を送信することを可能とすべく、三次元カメラ[図6、(2)]の連続的なフレーム測定間の時間の変調を有する。他の実施形態では、ビーコン[図6、(1)]に向けての追跡および誘導装置[図6、(3)]からの情報伝送は、追跡および誘導装置コンピュータ[図6、(2d)]に接続している送信機またはトランシーバ(受信機)[図6、(2e)]の手段で行われる。但し、それは無線周波数スペクトルまたは光スペクトル、または適切なデータ伝送技術の他のいかなる手段も用いて行うことができる。ビーコン[図6、(1g)]上の受信機またはトランシーバは、追跡および誘導装置の送信機またはトランシーバ[図6(2e)]の出射に適合していて、追跡および誘導装置[図6、(3)]から一方向性情報を受け取ることができるか、または双方向的に情報をやりとりできる。
【発明を実施するための形態】
【0029】
本発明の追跡および誘導システム[図1、(3)]は三次元カメラ[図1、(2)]に基づいており、これは光信号[図1、(2c)]の発光体と、三次元カメラ[図1、(2)]の光信号を識別でき、また同じ光信号(s)または異なる信号を三次元カメラ[図1、(2)]に向かって出射できる少なくとも一つのビーコン[図1、(1)]を備えている。
【0030】
三次元カメラ[図1、(2)]に向けてビーコン[図1、(1)]から再出射された光信号(s)は、検出され、分析され、認識されることができるように三次元カメラ[図1、(2)]の特性に適合している。三次元カメラ[図1、(2)]の光源は、人間の目で見えるか,又は見えない光を発することができる。この場合、780nmより長い波長は、人間の目で見えなくて、環境の光源によって汚染されない有利さを具現化し、加えて人間または可視波長範囲で作動する他のいかなる画像処理システムも妨げない。実際、三次元カメラ[図1、(2)]の発光体[図1、(2c)]によって発される光は、赤外レンジであると都合が良い。しかし、任意の熱放出に対してそれ自体の境界を定めるために、発光体[図1、(2c)]は好ましくは近赤外域内で発する。光は、従って、好ましくは750nmおよび1000nmとの間でのスペクトルにおいて発せられ、そして、800および900nm間でのスペクトルにおいて発せられるとより都合が良い。しかしながら、三次元カメラ[図1、(2)]は、波長のより広い範囲にわたってその機能を維持し、例えば2000nm以上まで拡張できる。三次元カメラ[図1、(2)]は、コード又は識別キーとして作用する、ある特性でおそらく反復性シーケンスに従ってパルス光を発するというような方法で、その主機能を失わずに改良されることができる。ビーコン[図1、(1)]は、それ故、そのように改良された三次元カメラ[図1、(2)]から発せられた識別キーまたは発されるコードを含んでいるデータベース[図2、(1e)]を有している。かくして三次元カメラ[図1、(2)]を識別することができる。
【0031】
光信号の発光体[図1、(2c)]および受信機(受光体)[図1、(2b)]は、制御及び処理コンピュータ[図1、(2a)]と共に、タイム・オブ・フライト型の原理に基づく三次元カメラの肝要な部分であり、商品で利用可能である。
【0032】
ビーコン[図1、(1)]は、応返時に三次元カメラ[図1、(2)]によって検出可能な光を発する。ビーコン[図1、(1)]は、好ましくは、三次元カメラ[図1、(2)]によって発した光と同じスペクトルで発する。ビーコン[図1、(1)]は、理想的には、三次元カメラ[図1、(2)]と同じ波長(s)の光を発する。ビーコン[図1、(1)]によって受け取られる光のパルス化されたシーケンスは、三次元カメラ[図1、(2)]に向けて、その応援時に一般に保持される。再出射された光のシーケンスは、修正、すなわち変調される。出射される光および受け取られる光[図1、(2a)]との間の遅延時間の算出のための手段を備えている三次元カメラ[図1、(2)]は、自身がビーコン[図1、(1)]から離れた距離を測定することができる。概して大気環境で、1ナノ秒のオーダーの遅れは、ほぼ30センチメートルのコースに対応する。この場合、ビーコン[図1、(1)]から離れた三次元カメラ[図1、(2)]の距離は、ほぼ15センチメートル、すなわち、その出射から三次元カメラ[図1、(2)]による受光までのトータル光路の半分として測定される。距離の算出のためのさまざまな手段を用いることが出来る。距離算出のための特定のモードにおいて、三次元カメラ[図1、(2)]はパルス光を送って、それがその視野の受動的に反射している目的物によって再出射される信号を受けた後の遅延を測定する。その受光は、1または複数のビーコン[図1、(1)および図3、(1)]の能動的に反射された信号を含む。上記の通り、遅延は、視野内で目的物、したがってビーコン[図1、(1)]からも離れた三次元カメラ[図1、(2)]の距離に直接相関している。他の作動モードにおいて、三次元カメラ[図1、(2)]は、振幅または位相変調を有する連続信号を発して、視野内の目的物、したがってビーコン[図1、(1)]から応返して受ける信号の変調の位相差を測定する。他の距離測定モードは、三次元カメラ[図1、(2)]によって特定の数学的タイプまたはコードの一連の信号の出射にあり、そして、視野内の目的物、したがってビーコン[図1、(1)]により再出射された対応する一連の信号を持つ、時間シフト自己相関である。受け取り時における一連の信号の自己相関前に適用される時間シフトそれぞれの遅延は、三次元カメラ[図1、(2)]から離れたビーコン[図1、(1)]の距離に直接正比例する。
【0033】
一般に、三次元カメラ[図1、(2)]において、距離は非活性な目的物[図3、(7)]、すなわち能動的に光信号を再出射しているビーコン[図3、(1)]と異なるものに関しても決定される。これは、ある反射面で三次元カメラ[図1、(2)]の信号を受動的に反射しているケースである。上記の距離を決定する方法を用いることができる。
【0034】
三次元カメラ[図1、(2)]のピクセルは、ビーコン[図1、(1)]を識別するのに充分である。そして、それは極めて少ない算出資源を必要とするだけであり、信号の処理時間及び資源の消費を制限することによって、非常に良好な反応性を維持する効果を発揮する。三次元カメラ[図1、(2)]の視野及び範囲内のビーコン[図1、(1)]及び三次元カメラ[図1、(2)]で連続的な測定フレームの測定において、ビーコン[図1、(1)]を表している少なくとも一つのピクセルは、三次元カメラ[図1、(2)]によってとられる各新規なフレームと異なる距離であるように見える。距離を変えるシーケンスは、コード化、ビーコン[図1、(1)]の特有の識別、またはビーコン[図1、(1)]によって供される他のデータを含めることができて、追跡および誘導装置[図1、(3)]のコンピュータ[図1、(2d)]によって抽出され、分析される。
【0035】
変形例において、三次元カメラ[図1、(2)]は、スクリーンを備えていることができる。いくつかのビーコン[図3、(1)]は、同時に配置することができる。この場合、それらは、各々三次元カメラ[図1、(2)]によってとられる連続的な測定フレームの異なるピクセルを起動させて、追跡および誘導装置[図1、(3)]のコンピュータ[図1、(2d)]によって、抽出および分析の後、一組の点という形をとる。
【0036】
特定の実施態様によれば、三次元カメラ[図1、(2c)]及びビーコン[図2、(1b)]の出射手段は、上述した特定の波長を持つ近赤外光を出射する発光ダイオードまたはLEDである。あるいは、LASERまたはVCSELタイプのダイオードを用いることもできる。特定のニーズに応じて、三次元カメラ[図1、(2)]の出射手段が、近赤外線や、例えば750から2000nmのような近赤外範囲を越えた波長の範囲内で出射することができる。特定のニーズに応じて、三次元カメラ[図1、(2)]の手段が、近赤外線を含むかまたは含まない、その他の波長範囲内で出射する。特に、出射は可視範囲においてありえ、狭帯域出射に限られず、可視スペクトルの一部又は全体,及びそれを超えてさえカバーすることもでき、例えば変調され、三次元カメラ[図1、(2)]用の照明としてその主な目的に加えて作用する車両ヘッドライトを上回りさえする。そして、三次元カメラ[図1、(2)]のための別々の光源を必要とせずに、照らされた領域の追跡および誘導装置[図1、(3)]によって供される三次元表現を与える。
【0037】
ビーコン[図1、(1)]によって再出射された信号の受け取り手段は、三次元カメラ[図1、(2)]に配置されて、理想的にCMOSまたはCCDタイプのフォトニック・センサ、またはいかなる種類の光ダイオードまたはフォトトランジスタである。いくつかのセンサの組合せは可能である。使用する波長範囲内で動作する他のセンサを、同様に用いることができる。ビーコン[図2、(1a)]に配置される受光体は、好ましくは光ダイオード、光電子増倍管またはアバランシェダイオード・タイプである。しかしながら、光信号を電子信号に変換することができるいかなる受光体も、本発明の主題である装置において、同様の方法で用いられることができる。いくつかの受光体は、ビーコン[図2]で統合されることもできる。そして、システムのアプリケーションの働きとして、同時又は交互に機能させることが可能である。このケースで使用される受光体[図2、(1a)]は、波長の所与の範囲、または特定の波長で選択的でありえる。
【0038】
特定の実施例では、ビーコン[図2]は、三次元カメラ[図1、(2)]によって受け取られる、遅延または変調のない光信号[図1、変調なし]を再出射するか、又は変調後の光信号[図1、変調を有り]を再出射する。変調された信号と非変調の信号は、ビーコン[図2]のハウジングの表面からの自然の反射より大きい強度をもって再出射される。変調された信号の再出射は、非変調の信号と同時に行われるか、連続していてよい。変調された信号と非変調の信号は、所与のシーケンスの主題を形成することもできて、一回、または数回繰り返しされうる。シーケンスの反復は、三次元カメラ[図1、(2)]の測定フレームレートと、この場合互換性を持つ。これは、三次元カメラ[図1、(2)]が1秒につきしばしばデータ・ポイントの完全な新規な一組を提供する方法である。
【0039】
好適な作動モードにおいて、三次元カメラ[図1、(2)]の測定時間は、測定された移動より著しく早い。そうすると、一連の2つ以上の連続的な測定またはフレームのシーケンスを、三次元カメラ[図1、(2)]の視野内での目的物の測定された距離が著しく変化する前に行うことができる。
【0040】
このように、ビーコン[図1、(1)]は、再出射前に信号[図2、(1c,d)]を変調するための手段を備えている。そのため、ビーコン[図1、(1)]は、三次元カメラ[図1、(2)]からの出射の波長及び時間−構造に適合し、受けた信号を電子信号に変換する受光体[図2、(1a)]を備えている。この電子信号は、それから埋め込み型コンピュータ[図2、(1d)]によって制御される電子変調器[図2、(1c)]によって変調される。この埋め込み型コンピュータ[図2、(1d)]が、三次元カメラ[図1、(2)]によって発されたシーケンスに適切に反応することが可能なように、電子信号を分析するために用いられることもできる。これは、ビーコン[図2]についての情報を格納しているデータベース[図2、(1e)]、またはビーコン[図2、(1e)]に取り付けられた外部検出装置に対してアクセスすることができる。変調後、電子信号は再変換され、光学的発光体[図2、(1b)]によって、受ける三次元カメラ[図1、(2)]の波長範囲内で出射される。この出射は、三次元カメラ[図1、(2)]によって期待される感応波長および光の時間−構造に応ずることができるが、それに限定されない。
【0041】
信号の変調は、例えば信号の再出射前に、ビーコンの内部又は接続しているデータベース[図2、(1e)]に格納された数ナノ秒のオーダーの一連の所定の遅延のアプリケーションからなることができる。再出射遅延は、三次元カメラ[図1、(2)]に接続された追跡および誘導装置[図1、(3)]のコンピュータ[図1、(2d)]によって、データベース[図1、(1e)]内に格納された値と比較されることができる。これは、追跡および誘導装置[図1、(3)]と統合されているか接続されている。このようにして、追跡および誘導装置[図1、(3)]は、ビーコン[図1、(1)]を識別することができる。好適な作動モードにおいて、三次元カメラ[図1、(2)]は、ビーコン[図1、(1)]によって再出射された少なくとも信号の2つの連続した測定を実施する。遅延のない再出射および遅延を有する再出射の組合せによって、追跡および誘導装置[図1、(3)]のコンピュータ[図1(2d)]を使用してビーコン[図1、(1)]を確認する間、三次元カメラ[図1、(2)]が、ビーコン[図1、(1)]から離れた見かけの距離の変化を測定することができる。追跡および誘導装置[図1、(3)]が接続されるデータベースは、例えば、電子チップの形で接続できるが、装置の使用法に応じて、オンライン又はオフラインのデータ収納部のための他の手段が用いられることができる。データベースは、追跡および誘導装置[図1、(3)]のコンピュータ[図1、(2d)]に取り入れられることもできる。
【0042】
特定の実施例では、ビーコン[図1、(1)]は、光信号の再出射の前に可変遅延を適用することが可能である。遅延のバリエーションはランダムでありえるか、または埋め込み型コンピュータ[図2、(1d)]によって制御されて、内部又は外部のデータベース[図2、(1e)]に格納された予定されたスキームに従うことができる。遅延の予定された変形例の場合、ビーコン[図1、(1)]は、例えば、以下のシーケンスに従って信号を再出射することができる:
信号1の受け取り→遅延なく再出射→遅延1を持つ再出射→遅延2を持つ再出射→遅延3を持つ再出射...
【0043】
以上のシーケンスは、一回または複数回、実施されることができる。それは、予め定められた数の時間内のループで繰り返されることもできる。それは予定されたオーダーに従って配列された、多くの可変遅延、好ましくは2〜50の異なる遅延を含むことができる。シーケンスは、一度または複数回、繰り返される一つ以上の遅延を含むこともできる。
【0044】
シーケンス「遅延1→遅延2→遅延3→遅延n(nが使用する遅延の数である)..」は、追跡および誘導装置[図1、(3)]のコンピュータ[図1、(2d)]によって認識できるコードを表す。これは、そのデータベースのため三次元カメラ[図1、(2)]に接続している。この予定されたコードによって、ビーコン[図1、(1)]が追跡および誘導装置[図1、(3)]に特定の情報を送ることができる。遅延のシーケンスによって送信される情報は、単に追跡および誘導装置[図1、(3)]と通信するビーコン[図1、(1)]の特徴でありえる。この場合、再出射された信号は、ビーコン[図1、(1)]の署名または指紋として作用し、ビーコン[図1、(1)]によって適用された遅延についての知識のため見かけの位置を実際の位置に修正し、追跡および誘導装置[図1、(3)]の一部であるデータベースに格納される。加えて、例えば命令、指示、危険メッセージまたは装置の使用に適している他のいかなる情報のような異なる本質のメッセージを含むことができる。ビーコン[図1、(1)]によって発される補助情報アイテムは、ビーコン[図1、(1)]によって実行され、またはビーコン[図2、(1f)]に接続しているセンサによって取り上げられた独立の計測から生じることがありえる。それらは適切な通信手段[図6、(2e)そして(1g)]によって、前もってビーコン[図6、(1)]に発信されることもできる。これは、情報伝送のwi−fiシステム、無線通信、赤外線通信または他のいかなる手段も含む。
【0045】
タイム・オブ・フライト型の原理に基づく,例えば市販された三次元カメラ[図1、(2)]を用いることができる。本発明において使用する三次元カメラ[図1、(2)]は、例え概念が特定のアプリケーションでのより遅いフレームレートを適用する場合であっても、1秒につき少なくとも数十フレームレートが理想的に可能である。
【0046】
特定の実施例では、動く装置[図1、(4)]においてオンボードの追跡および誘導装置[図1、(3)]は、その装置[図1、(4)]の命令を伝える手段を備えている。それは、このように、ビーコン[図1、1]によって再出射される情報の機能として、装置[図1、(4)]の軌跡に作用することができる。予定された経路の上のゾーン監視の場合、ビーコン[図1、(1)]によって送信される情報は、例えば、次のビーコン[図1、(1)]の方へ、あるいは、経路の他のビーコン[図1、(1)または図3、(1)]の方へ装置を向けることができる。衝突防止システムの場合、ビーコン[図1、(1)]によって送信される情報は、例えば、識別されたビーコン[図1、(1)]を持つ距離が特定の制限に達するときに、装置[図1、(4)]を止めることができる。装置[図1、(4)]の軌跡を修正することを意図しているいかなる命令も、光信号の変調に対して変化して送信されることができることは明らかである。装置[図1、(4)]の特定の機能を起動させるかまたは停止させることを意図している命令もまた、可能である。例えば、特定のビーコン[図1、(1)]に接近中に、監視カメラを作動させるかまたは停止させることは可能である。装置[図1、(4)]の他のいかなる機能も、このように装置[図1、(4)]の特定のアプリケーションに従って管理されることができる。非徹底的に、それは、カメラによる監視、栽培地域の調整、地図作成又はトポロジーシステムの付勢、音記録システムの付勢及び/又は停止、環境における大気や他の組成や物質の分析のためのシステムであり得る。自律的な装置[図1、(4)]の機能は、例えば監視または諌止のようなセキュリティ作業に専念されうる。しかし、懸念が特定のおよび/またはルーチンの測定、調査または探査作業、音、サーマルまたはハイパー・スペクトル地図製作作業、活動中の人間を追跡し撮影するドローンの仕事を遂行することであるとき、科学的な作業にも捧げられることができる。これは自撮りを含み、ドローンが人間のビーコンから一定距離で留まり、シーン中の被写体をその都度撮影するトリガーであり得るという事実が、有利な特性である。装置は、音、映像または無線警告システム、または他のいかなる警告システムも有して良く、上記のモードに従ってビーコン[図1、(1)および図3、(1)]によって命令される。
【0047】
本発明による追跡および誘導装置[図1、(3)]を備えている自律的な装置[図1、(4)]は、屋外で用いられることができ、または格納庫、展示ホール、トンネルのような閉環境、またはより別の区切られた環境で用いられることができる。
【0048】
他の具体例において、ビーコン[図1、(1)]によって適用される遅延のシーケンスはランダムであって、送信された情報は三次元カメラ[図1、(2)]によって理解可能でない。ビーコン[図1、(1)]は、妨害またはカモフラージュシステムとして用いられ、好ましくは三次元カメラ[図1、(2)]の視野内で受動的に反射している目的物によって発される出力レベルに勝るレベルで、三次元カメラ[図1、(2b)]の受光体に向けて出射しているビーコン[図1、(1)]の発光体を有する。
【0049】
上記したように、ビーコン[図1、(1)]による光信号の変調は、単独または一連の遅延のアプリケーションでありえる。あるいは、変調は、受けた信号に関して再出射された信号の波長の変更にあってよい。遅延と同様に、三次元カメラ[図1、(2)]によって受け取られる波長は、データベースと比較されることができて、追跡および誘導装置[図1、(3)]によって理解可能である情報の通信ができるものである。波長における変化は、シングルでありえるか連続的でありえる。波長におけるいくつかの変化は、好ましくは予定されたスキーム通りに、単一の方法で、または連続的な方法で適用されることもできる。波長の変化(s)は、単独または一連の遅延のアプリケーションで結合され,又は結合されないことができる。いくつかのビーコン[図3、(1)]が付勢されているときに、各々のビーコン[図3、(1)]は他のビーコン[図3、(1)]から独立している変調モードを適用することができる。追跡および誘導装置[図1、(3)]が、1つのビーコン[図3、(1)]によって実施される波長の変調、及び他のビーコン[図3、(1)]によって実施される特定の遅延のアプリケーションによる変調を認識することは、従って可能である。
【0050】
好適な作動モードによれば、三次元カメラ[図1、(2)]は、それが発する信号に無感応なままで、視野内に位置しているビーコン[図3、(1)]又は[図1、(1)]によって再出射される信号のみを検出する。しかし、波長の変化のない受動的な方法だけで反射している視野のその環境の詳細はない。ビーコン[図1、(1)]は、従って、三次元カメラ[図1、(2)]が感応する波長範囲で出射することを必要とする。それ故、ビーコン[図3、(1)]の検出、識別、位置決めが容易とされ、更に、ビーコン[図3、(1)]によって再出射された付加的情報の受け取りも容易である。
【0051】
他の具体例において、本発明の主題である追跡および誘導システム[図1、(3)]によって、三次元カメラ[図1、(2)]が特定のビーコン[図3、(1)]に情報を送ることができる。追跡および誘導システム[図6、(3)]は通信手段[図6、(2e)]に接続している。これは、上述したものと同じか異なる発光手段であり、追跡および誘導装置[図6、(3)]がビーコン[図6、(1)]に特定の指示を送ることができる。特に、三次元カメラ[図1、(2)]は、近赤外線と異なる波長内で出射する発光源[図1、(2c)]を備えていることができる。あるいは、無線周波数の出射手段[図6、(2e)]、例えば、wi−fiタイプ又はビーコン[図6、(1)]に指示を送ることができる他のいかなる通信手段を接続することもできる。特定の作動モードにおいて、追跡および誘導装置コンピュータ[図6、(2d)]は、特定の方法で三次元カメラ[図6、(2)]の2つの測定の間における遅延を変化させることができる。このようにして、光信号の出射時の追跡および誘導装置[図6、(3)]により用いられる特性遅延または時間構造は、ビーコン[図6、(1)]によって認識されるコードを含み、または具現化する。追跡および誘導装置[図6、(3)]により用いられる特定の遅延または時間構造と相関しているコードは、ビーコン[図6、(1)]に伝達される指示に対応する。この特定のモードにおいて、指示は、追跡および誘導装置[図6、(3)]によって、その同一性に付随してビーコン[図6、(1)]に発信されることができる。ビーコン[図6、(1)]は、光電池又は感光性センサ[図6、(1a)]、無線受信装置[図6、(1a)]またはwi−fiレシーバ、又は追跡および誘導装置[図6、(3)]によって発される信号を受けるかまたは分析することができる他のいかなるレシーバまたは探知器、いずれかの適切な受信手段を備えている。これは、追跡および誘導装置[図6、(3)]が、三次元カメラ[図6、(2)]の視野内でビーコン[図1、(1)]に付随して位置決めを行い、指示またはデータを送信することを可能にする。追跡および誘導装置[図6、(3)]によってビーコン[図6、(1)]に返される指示の実施例は、ビーコン[図6、(1)]の開始か停止の指示でありえる。指示は、用途に応じて、ビーコン[図6、(1)]によって信号の変調を修正することでもありえる。ビーコン[図6、(1)]によって発される信号は、従って、追跡および誘導装置[図6、(3)]との通信後に異なる。ビーコン[図6、(1)]は、実際に署名を変えることができるか、または追跡および誘導装置[図6、(3)]のために意図された指示を変更できるか、でなければ、経路追跡中に、もしくは署名変更及び同時の指示の間、追跡および誘導システム[図6、(3)]の為に意図された指示を変更することができる。
【0052】
本発明は、実際、追跡および誘導装置[図1、(3)]によるビーコン[図1、(1)]の追跡のシステムまたは手段または装置または方法である。そして、これは三次元カメラ[図1、(2)]と、三次元カメラ[図1、(2)]のデータのストリームから、ビーコン[図1、(1)]のコード化されたメッセージを抽出する連続的なフレーム分析のコンピュータ[図1、(2d)]から成る。それはまた、動く自立的な装置[図1、(4)]の案内のシステム、または手段または装置または方法でもある。より詳しくは、本発明はまた、次の工程を含む追跡および/または誘導方法に関する:
a)タイム・オブ・フライト型の技術に基づく、誘導および追跡装置に含まれた三次元カメラ[図1、(2)]によるビーコン[図1、(1)]のに向けた信号の放射;
b)ビーコン[図1、(1)]による信号の受け取りおよび非変調信号[図1、(1c’)]の再出射、または三次元カメラ[図1、(2)]に向けた変調信号の再出射、そして、
c)ビーコン[図1、(1)]によって再出射された信号の三次元カメラ[図1、(2)]による受け取りおよび分析、
d)少なくとも一回、ステップa)からステップc)の繰り返し、
e)追跡および誘導装置[図1、(3)]のコンピュータ[図1、(3)]を使用しているデータベースとの突き合わせによる再出射された信号の分析、
f)任意の指示の実行。
ビーコン[図1、(1)]が信号の変調において異なる遅延を適用する場合には、ステップd)は必要である。
【0053】
本発明は、2つ以上の地理的に離れた存在物の間の通信システムまたは手段または装置でもある。好ましい実施形態において、存在物のうちの少なくとも1つは、動いている。この通信システムまたは手段または装置において、存在物に伝達され又はそれとの間で交換される情報は、直接または間接的に、動く存在物の自動案内を目的とする。より詳しくは、通信プロトコルは、次の段階を含む:
a)ビーコン[図1、(1)]に向けた三次元カメラ[図1、(2)]からの信号の放射、
b)ビーコン[図1、(1)]による信号の受け取りおよび三次元カメラ[図1、(2)]に向けた非変調信号または変調信号の再出射、
c)ビーコン[図1、(1)]によって再出射された信号の三次元カメラ[図1、(2)]による受け取り、
d)少なくとも一回、ステップa)からステップc)の繰り返し、
e)追跡および誘導装置[図1、(3)]のコンピュータ[図1、(3)]を使用しているデータベースとの突き合わせによる再出射された信号の分析、
f)任意の指示の実行。
ビーコン[図1、(1)]が信号の変調において異なる遅延を適用する場合には、ステップd)は必要である。
【0054】
上記の通り、本発明の主題である通信手段は、追跡および誘導装置[図1、(3)]と、そして、一つ以上のビーコン[図1、(1)または図3、(1)]とによって構成される。通信プロトコルにおける補助ステップは、ビーコン[図1、(1)]に向けた追跡および誘導装置[図1、(3)]からの指示の伝送でありえる。ビーコン[図1、(1)]に向けた追跡および誘導装置[図1、(3)]からの指示の伝送は、ビーコン[図1、(1)]の識別の前に、または、その後に実行できる。指示は、追跡および誘導装置[図1、(3)]によってビーコン[図1、(1)]の識別に付随して発せられることもできる。
【0055】
本発明の別の目的は誘導方法の実施である。ここで、ビーコン[図1、(1)]に向けて三次元カメラ[図1、(2)]によって発される信号は、パルス化された赤外線のシーケンスであり、理想的には、例えば赤外線ダイオード(LED、VCSELまたはLASERタイプ)のような装置によって実現できる。本発明の誘導方法において、信号は上記の態様に従って、ビーコン[図1、(1)]によって再出射される。この場合、誘導方法の好適な実施は信号の即時の再出射を含む。そして、三次元カメラ[図1、(2)]で次の測定フレームの予め定められた遅れの後、再出射と結合される。信号の再出射は、いくつかの異なる遅延を含み、ビーコン[図1、(1)]の署名または指紋として機能し、加えて、オンボードの追跡および誘導装置[図1、(3)]の為に予定されている情報を含むことが可能な特性シーケンスに従って、都合よく実施される。ここで記載されているように、上述の様式によれば、方法は、代わりにビーコン[図1、(1)]を目的とする指示の可能な通信ができるようにする。
【0056】
本発明は、上記のシステムを備えているか、またはここで記載されている方法に応じて導かれる装置[図1、(4)]から構成されている。この装置[図1、(4)]は、ドローンのように空中を移動する、或いは車両のように地上を移動する、或いはボートのように水上を移動する自律的な媒体であり得る。本発明はまた、ここで記載されている検出および誘導装置[図1、(3)]を備えている生産機械を含む。本発明はまた、本発明の主題である装置による行動の分析の対象となる人[図5]または動物の装着のための手段を有している。自律的又は自動的な装置は、それが人間のドライバによって占有されず、その誘導手段が自動であることを意味する。加えて、支援または安全目的[図4]のために、ここで記載されているシステムが、人間の操縦を補うものとして用いられることができる。例えば、このシステムが、占有された車両上の衝突防止システムとして用いられるとき、これがケースとなる。アプリケーションによれば、この種の装置は、ドローン、ロボット、機械、または他のいかなる移動を目的とする機械式装置でもありえる。本発明は、公共の利益(パブリック・インタレスト)、例えばアートワークであり、静止しているか移動している目的物にマーク付けするかタグ付けするために用いることができ、或いは目的物の識別が、倉庫内で例えば目的物のタグ付けのようなある作業又はワークフローを最適化することに関心がある環境下で使用できる。それらの目的物に対する関心を有する人または機械は、類似のコンピューティング手段[図1、(2d)]に接続している三次元カメラ[図1、(2)]を備えていることを必要とする。その手段とは、例えばスマートフォン又は他の種類の携帯用デバイスに含められ、または機械かロボット自身に含められることができる。ビーコン[図1、(1)]は、それ自体を、関心がある環境又は全世界的にユニークであるコードで識別する。これは、目的物に対する関心を有する人または機械が、この目的物を識別して、目的物に関するメタ情報を受信することを可能にする。そうするために、三次元カメラ[図1、(2)]は、メタ情報にリンクし含んでいるデータベースに接続していることができるが、必ずしも接続している必要はない。データベースに接続していない場合、目的物に関する情報は完全に保存されることができて、ビーコン[図1、(1)]によって送信されることができる。この情報は、例えばビーコン[図2、(1f)]に接続しているセンサのセンサ読み出しを用いて、リアルタイムで更新されることができる。
【符号の説明】
【0057】
1 ビーコン
2 三次元カメラ
3 誘導装置
4 動く装置又は物体
図1
図2
図3
図4
図5
図6