特許第6782764号(P6782764)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6782764
(24)【登録日】2020年10月22日
(45)【発行日】2020年11月11日
(54)【発明の名称】電磁作動遮断バルブ
(51)【国際特許分類】
   F16K 31/06 20060101AFI20201102BHJP
   F16K 3/02 20060101ALI20201102BHJP
   H01F 7/16 20060101ALI20201102BHJP
   H01F 7/18 20060101ALI20201102BHJP
【FI】
   F16K31/06 305L
   F16K31/06 305D
   F16K3/02 A
   H01F7/16 E
   H01F7/16 R
   H01F7/18 B
【請求項の数】19
【全頁数】16
(21)【出願番号】特願2018-505699(P2018-505699)
(86)(22)【出願日】2016年8月4日
(65)【公表番号】特表2018-530712(P2018-530712A)
(43)【公表日】2018年10月18日
(86)【国際出願番号】US2016045565
(87)【国際公開番号】WO2017024139
(87)【国際公開日】20170209
【審査請求日】2019年7月16日
(31)【優先権主張番号】14/818,851
(32)【優先日】2015年8月5日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】512309299
【氏名又は名称】デイコ アイピー ホールディングス,エルエルシー
【氏名又は名称原語表記】DAYCO IP HOLDINGS,LLC
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【弁理士】
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【弁理士】
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100133400
【弁理士】
【氏名又は名称】阿部 達彦
(72)【発明者】
【氏名】デイヴィッド・イー・フレッチャー
(72)【発明者】
【氏名】ブライアン・エム・グレイチェン
(72)【発明者】
【氏名】ジェームズ・エイチ・ミラー
(72)【発明者】
【氏名】キース・ハンプトン
【審査官】 冨永 達朗
(56)【参考文献】
【文献】 実開昭57−121472(JP,U)
【文献】 特開2009−144775(JP,A)
【文献】 国際公開第2015/089136(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F16K 31/06
F16K 3/02
H01F 7/16
H01F 7/18
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ラッチ式ソレノイドゲートバルブであって、該ラッチ式ソレノイドゲートバルブは、
中に流路を有する導管と、前記導管を第1セクションおよび第2セクションに分離するキャビティとを画定するハウジングと、
前記ハウジングの前記キャビティ内に封入されたゲートアセンブリであって、
着磁性材料を備えるとともに、中を通る開口部を画定する第1ゲート部材であって、前記開口部が前記導管と整列する開位置および前記開口部が前記導管と整列しない閉位置の間で、前記キャビティ内で直線的に移動可能である前記第1ゲート部材を備える、ゲートアセンブリと、
前記キャビティ内に着座する第1ソレノイドアセンブリおよび第2ソレノイドアセンブリであって、前記ゲートアセンブリがこれらの間で直線的に並進可能である、第1ソレノイドアセンブリおよび第2ソレノイドアセンブリと、
を備え、
前記第1および第2ソレノイドアセンブリの一方が作動して前記第1ゲート部材を磁気吸着すると同時に、前記第1および第2ソレノイドアセンブリの他方が前記第1ゲート部材と磁気的に反発することによって、前記第1ゲート部材が、前記開位置または前記閉位置のいずれかから直線的に移動し、
各前記第1ソレノイドアセンブリおよび前記第2ソレノイドアセンブリが、回路基板と、前記回路基板に電気的に接続された巻線とを備え、
前記回路基板がマイクロコントローラを備え、該マイクロコントローラは、第1Hブリッジの負荷として前記第1ソレノイドアセンブリの前記巻線を有する、前記第1ソレノイドアセンブリのための第1Hブリッジに電気的に接続され、および前記マイクロコントローラは、第2Hブリッジの負荷として前記第2ソレノイドアセンブリの前記巻線を有する、前記第2ソレノイドアセンブリのための第2Hブリッジに電気的に接続され、前記第1および第2Hブリッジは、いずれかの方向の電流によって前記第1ソレノイドアセンブリおよび前記第2ソレノイドアセンブリの前記巻線をそれぞれ励磁するために、前記マイクロコントローラに電気的に接続されている、ラッチ式ソレノイドゲートバルブ。
【請求項2】
コアは、略E字形コアである、請求項1に記載のラッチ式ソレノイドゲートバルブ。
【請求項3】
前記第1Hブリッジは、第1直列回路に電気的に接続された第1抵抗および第1コンデンサを備え、前記第1直列回路の一端部が前記第1ソレノイドアセンブリの前記巻線の第1端部に接続されるとともに、前記第1直列回路の他端部が前記第1ソレノイドアセンブリの前記巻線の第2端部に接続され、および前記第1抵抗および前記第1コンデンサの間の第1接合部に電気的に接続された第1センス線は、前記マイクロコントローラに電気的に結合されている、請求項1に記載のラッチ式ソレノイドゲートバルブ。
【請求項4】
前記第2Hブリッジは、第2直列回路に電気的に接続された第2抵抗および第2コンデンサを備え、前記第2直列回路の一端部が前記第2ソレノイドアセンブリの前記巻線の第1端部に接続されるとともに、前記第2直列回路の他端部が前記第2ソレノイドアセンブリの前記巻線の第2端部に接続され、および前記第2抵抗および前記第2コンデンサの間の第2接合部に電気的に接続された第2センス線は、前記マイクロコントローラに電気的に結合されている、請求項3に記載のラッチ式ソレノイドゲートバルブ。
【請求項5】
前記ゲートアセンブリが第2ゲート部材と、前記第1ゲート部材および前記第2ゲート部材の間に挟まれたエンドレス弾性バンドをさらに備え、前記エンドレス弾性バンドによって画定される第2開口部は、前記第1ゲート部材の前記開口部に位置合わせされ、前記エンドレス弾性バンドは、前記第1および第2ゲート部材と共に前記キャビティ内で直線的に並進可能である、請求項1に記載のラッチ式ソレノイドゲートバルブ。
【請求項6】
前記ハウジングが前記キャビティ内に突出する複数のガイドを含み、前記ガイドの間に前記ゲートアセンブリが着座する、請求項3に記載のラッチ式ソレノイドゲートバルブ。
【請求項7】
前記ハウジングが該ハウジングから突出する電気コネクタをさらに備え、前記電気コネクタは、前記回路基板を外部コントローラに電気的に接続する、請求項1に記載のラッチ式ソレノイドゲートバルブ。
【請求項8】
前記ゲートアセンブリは、中を通る第2開口部を有する第2ゲート部材をさらに備え、前記第1ゲート部材および前記第2ゲート部材の両方は、前記キャビティ内で共に直線的に並進可能である、請求項1に記載のラッチ式ソレノイドゲートバルブ。
【請求項9】
前記第1ゲート部材および前記第2ゲート部材が着磁性材料で構成されている、請求項8に記載のラッチ式ソレノイドゲートバルブ。
【請求項10】
前記ゲートアセンブリが、前記ゲートアセンブリの上面に沿って配置された第1永久磁石と、前記ゲートアセンブリの下面に沿って配置された第2永久磁石とを含む、請求項8に記載のラッチ式ソレノイドゲートバルブ。
【請求項11】
ラッチ式ソレノイドゲートバルブ内でゲートアセンブリを直線的に並進させる方法であって、前記方法は、
請求項1に記載のラッチ式ソレノイドゲートバルブを設けるステップと、
前記ゲートアセンブリの位置を要求する信号を前記マイクロコントローラが受信するステップと、
第1ソレノイドアセンブリの第1巻線および第2ソレノイドアセンブリの第2巻線を励磁および非励磁するために各前記第1および第2Hブリッジの1つおきの脚部を通る流れを変えながら、前記第1および第2Hブリッジの両方を介して、前記第1ソレノイドアセンブリの前記第1巻線を通り、および前記第2ソレノイドアセンブリの前記第2巻線を通る、所定の期間にわたって時間変化する電圧を前記マイクロコントローラから送るステップと、
前記第1ソレノイドアセンブリの前記巻線および前記第2ソレノイドアセンブリの前記巻線のインダクタンスの振動の振幅を決定するために、前記マイクロコントローラに電気的に結合された第1センス線、および第2センス線それぞれを監視するステップと、
を備え、
振動の前記振幅は、各前記巻線からの前記第1ゲート部材の距離に相関し、かつ前記第1または前記第2センス線のいずれかの振動の最大振幅は、前記ゲートアセンブリの位置を示す、方法。
【請求項12】
振動の前記振幅に基づく前記ゲートアセンブリの位置を示す信号を前記マイクロコントローラから送るステップをさらに備える、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記マイクロコントローラに電気的に接続された外部コントローラを設けるステップと、
前記外部コントローラで前記マイクロコントローラからの信号を受信するステップと、
さらに備える、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
前記第1および第2Hブリッジ両方の適合する脚部を作動させて、前記第1および第2ソレノイドアセンブリの一方が前記第1ゲート部材を磁気吸着するとともに、前記第1および第2ソレノイドアセンブリの他方が前記第1ゲート部材を磁気的に反発し、それにより前記ゲートアセンブリを異なる位置に直線的に並進させるように、前記ゲートアセンブリの位置を示す前記信号に基づいて、前記外部コントローラから前記マイクロコントローラに信号を送るステップを備える、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
ラッチ式ソレノイドゲートバルブ内でゲートアセンブリを直線的に並進させる方法であって、前記方法は、
請求項1に記載のラッチ式ソレノイドゲートバルブを設けるステップと、
前記ゲートアセンブリの位置を要求する信号を前記マイクロコントローラが受信するステップと、
第1ソレノイドアセンブリの巻線および第2ソレノイドアセンブリの巻線を励磁および非励磁するために、各前記第1および第2Hブリッジの1つおきの脚部を通る流れを変えながら、前記第1および第2Hブリッジの両方を介して、前記第1ソレノイドアセンブリの前記巻線および前記第2ソレノイドアセンブリの前記巻線にわたる掃引周波数を前記マイクロコントローラから送るステップと、
前記巻線のピーク電圧振幅を決定するために、前記マイクロコントローラに電気的に結合された第1センス線、および第2センス線それぞれを監視するステップと、
を備え、
前記ピーク電圧振幅は、各前記巻線からの前記第1ゲート部材の距離に相関し、それによって前記ゲートアセンブリの位置を示している、方法。
【請求項16】
前記掃引周波数は、周波数の増加または減少範囲にわたり、前記第1センス線および前記第2センス線を監視するステップは、それぞれの前記ピーク電圧振幅を決定するためである、請求項15に記載の方法。
【請求項17】
最大のピーク振幅に基づく前記ゲートアセンブリの位置を示す信号を前記マイクロコントローラから送るステップをさらに備える、請求項16に記載の方法。
【請求項18】
前記マイクロコントローラに電気的に接続された外部コントローラを設けるステップと、
前記外部コントローラで前記マイクロコントローラからの信号を受信するステップと、
さらに備える、請求項17に記載の方法。
【請求項19】
前記第1および第2Hブリッジ両方の適合する脚部を作動させて、前記第1および第2ソレノイドアセンブリの一方が前記第1ゲート部材を磁気吸着するとともに、前記第1および第2ソレノイドアセンブリの他方が前記第1ゲート部材を磁気的に反発し、それにより前記ゲートアセンブリを異なる位置に直線的に並進させるように、前記ゲートアセンブリの位置を示す前記信号に基づいて、前記外部コントローラから前記マイクロコントローラに信号を送るステップを備える、請求項18に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、オンオフ位置を有する遮断バルブに関し、特に、内燃機関に使用される電磁作動ソレノイドバルブに関する。
【背景技術】
【0002】
現在のアクチュエータでは、空気圧装置におけるオン/オフ動作は、電気ソレノイドバルブによって達成される。ソレノイドが「ON」のときのみ、かつ真空の力がアクチュエータの全長を移動させるのに十分大きい場合に、真空の力がアクチュエータに加えられる。また、アクチュエータが真空にさらされることをソレノイドが制御することなく、すべての条件下で真空の力にさらされたアクチュエータがオン位置とオフ位置の間で「浮動」する。この浮動は望ましいものではなく、非効率的であり、アクチュエータに取り付けられたデバイスの制御が不十分となる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しばしば、ソレノイド作動バルブは、初期状態にバネで付勢されおり、バルブを活性位置に移動させるために電流をコイルに印加する必要がある。しかし、バルブがオン状態である限り、電力が消費されることは理解されるべきである。したがって、消費電力の量を低減しながら、電気ソレノイドのオン状態を制御するのに有効なエネルギー効率の高いアクチュエータが当該技術分野で必要とされている。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本明細書では、より少ない電力を消費するオンオフ機能を有するバルブの制御のためのアクチュエータが記載されている。本明細書に開示されたアクチュエータは、ソレノイドを通る電流の印加を利用してバルブを所望の位置に移動させ、これに一旦移動されると残留磁力がバルブを所望の位置に維持するため、アクチュエータは、電力の連続的な消費を必要とせずに開状態または閉状態のいずれかに保持される。さらに、バルブの状態(開位置または閉位置)は、ゲートの位置により作動コイル(ゲートアセンブリの一端の第1コイルおよび反対の端の第2コイル)のインダクタンスの変化に基づいて制御回路によって電気的に決定される。
【0005】
一態様では、ラッチ式ソレノイドゲートバルブが開示されており、中に流路を有する導管と、導管を第1セクションと第2セクションに分離するキャビティとを画定するハウジングを含む。ラッチ式ソレノイドアセンブリはまた、ハウジングのキャビティ内に封入されたゲートアセンブリと、キャビティ内に着座した第1ソレノイドアセンブリおよび第2ソレノイドアセンブリとを含み、ゲートアセンブリはそれらの間で直線的に並進可能である。ゲートアセンブリは、着磁性材料を含み、そこを通る開口部を画定する第1ゲート部材を含む。第1ゲート部材は、開口部が導管と整列する開位置と、開口部が導管と整列しない閉位置との間で、キャビティ内で直線的に移動可能である。第1ゲート部材は、第1および第2ソレノイドアセンブリの一方を作動させることによって、第1ゲート部材を磁気吸着すると同時に、第1および第2セレノイドアセンブリの他方を作動させて第1ゲート部材を磁気的に反発させて、開位置または閉位置のいずれかから直線的に移動する。
【0006】
別の態様では、ラッチ式ソレノイドゲートバルブ内でゲートアセンブリを直線的に並進させる方法が開示される。この方法は、中に流路を有する導管と、導管を第1セクションと第2セクションとに分離するキャビティとを画定するハウジングを含むラッチ式ソレノイドゲートバルブを設けるステップを含む。この方法はまた、着磁材料を含み、そこを通る開口部を画定する第1ゲート部材を含むゲートアセンブリを設けるステップを含む。第1ゲート部材は、開口部が導管と整列する開位置と、開口部が導管と整列しない閉位置との間で、キャビティ内で直線的に移動可能である。この方法はまた、キャビティ内に着座した第1ソレノイドアセンブリと第2ソレノイドアセンブリを設けるステップを含み、ゲートアセンブリはそれらの間で直線的に並進可能である。この方法はさらに、マイクロコントローラを設けるステップを含み、マイクロコントローラは、第1Hブリッジの負荷としての第1巻線を有する第1ソレノイドアセンブリのための第1Hブリッジに電気的に接続され、かつ第2Hブリッジの負荷としての第2巻線を有する第2ソレノイドアセンブリのための第2Hブリッジに電気的に接続されている。この方法はまた、マイクロコントローラにがゲートアセンブリの位置を要求する信号を受信するステップを含む。この方法はまた、第1および第2巻線の両方を励磁および非励磁するために第1および第2Hブリッジのそれぞれの1つおきの脚部を通る流れを変えながら、マイクロコントローラから、第1および第2Hブリッジの両方を介して、第1ソレノイドアセンブリの第1巻線を通り、第2ソレノイドアセンブリの第2巻線を通る所定の期間にわたって時間変化する電圧を送信するステップを含む。最後に、この方法は、それぞれの振動の振幅を決定するために、第1および第2のセンス線を監視するステップを含む。振動の振幅は、第1および第2巻線それぞれからの第1ゲート部材の距離に相関し、第1または第2センス線のいずれかの振動の最大振幅は、ゲートアセンブリの位置を示す。
【0007】
さらに別の実施形態では、ラッチ式ソレノイドゲートバルブ内でゲートアセンブリを直線的に並進させる方法が開示される。この方法は、中を通る流路を有する導管と、導管を第1セクションおよび第2セクションに分離するキャビティとを画定するハウジングを含むゲートアセンブリを含むラッチ式ソレノイドゲートバルブを設けるステップを含む。この方法はまた、着磁材料を含み、そこを通る開口部を画定する第1ゲート部材を設けるステップを含む。第1ゲート部材は、開口部が導管と整列する開位置と、開口部が導管と整列しない閉位置との間で、キャビティ内で直線的に移動可能である。この方法はまた、キャビティ内に着座した第1ソレノイドアセンブリと第2ソレノイドアセンブリとを設けるステップを含み、ゲートアセンブリは、それらの間で直線的に並進可能である。この方法はさらに、マイクロコントローラを設けるステップをふくみ、マイクロコントローラは、第1Hブリッジの負荷としての第1巻線を有する第1ソレノイドアセンブリのための第1Hブリッジに電気的に接続され、かつ第2Hブリッジの負荷としての第2巻線を有する第2ソレノイドアセンブリのための第2Hブリッジに電気的に接続されている。この方法はまた、マイクロコントローラがゲートアセンブリの位置を要求する信号を受信するステップを含む。この方法は、マイクロコントローラから、第1ソレノイドアセンブリの第1巻線および第2ソレノイドアセンブリの第2巻線の両方に、周波数範囲が増加するまたは減少する周波数を送信するステップをさらに含む。最後に、この方法は、それぞれのピーク電圧振幅を決定するために第1および第2センス線を監視するステップを含む。ピーク電圧振幅は、第1巻線および第2巻線それぞれからのゲートの距離に相関し、第1または第2センス線のいずれかの最大ピークは、ゲートアセンブリの位置を示す。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】ラッチ式ソレノイドゲートバルブの一実施形態の正面斜視図である。
図2図1のラッチ式ソレノイドゲートバルブの正面分解斜視図である。
図3】組み立てた状態の図2のラッチ式ソレノイドゲートバルブの縦断面図である。
図4図1図3のラッチ式ソレノイドゲートバルブのばねゲートの側面斜視図である。
図5図1図3のラッチ式ソレノイドゲートバルブのばねゲートの分解図である。
図6図1図3のばねゲートおよびラッチ式ソレノイドの分解図である。
図7】ラッチ式ソレノイドゲートバルブ用のばねゲートの第2実施形態の側面斜視図である。
図8図1のラッチ式ソレノイドゲートバルブの断面分解斜視図である。
図9】ソレノイドアセンブリを駆動し、図1のラッチ式ソレノイドゲートバルブのゲートアセンブリの位置を感知する回路の電気概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下の詳細な説明は、本発明の一般的な原理を説明するものであり、その例は添付の図面にさらに示されている。
図面において、同じ参照符号は、同一または機能的に類似の要素を示す。
【0010】
本明細書で使用される場合、「流体」は、任意の液体、懸濁液、コロイド、気体、プラズマ、またはそれらの組み合わせを意味する。
【0011】
また、図1図2は、一実施形態において、内燃機関で使用するためのラッチ式ソレノイドゲートバルブ100の実施形態を示す。ラッチ式ソレノイドゲートバルブ100は、ハウジング102と、中を通る流体の流れを輸送または許容するための導管104とを含む。ハウジング102は、中にキャビティ138(図2)を画定し、キャビティは、導管104を第1導管部分106および第2導管部分108に分離する。ハウジング102は、キャビティ138を画定するために共に嵌合可能な第1セクションAおよび第2セクションBを含むことができる。一実施形態では、ハウジング102の第1セクションAおよび第2セクションBは、プラスチック溶接プロセスを使用して主に固定的に嵌合されたプラスチック射出成形部品であってもよい。
【0012】
第1導管部分106は、ホースまたはチューブ(図示せず)と密封係合することができ、第1導管部分106の封止構造118とチューブとの間に略流体密封シールを形成することができる。第1および第2の導管部分106,108の一方または両方は、その外面に封止構造118,118’を含むことができる第1セクション110,110’を含むことができる。第1および第2導管部分106,108の一方または両方は、第1セクション110,110’とハウジング102の外面112,112’との間に第2セクション120,120’をそれぞれ含むことができる。一実施形態では、第1導管部分106の第1セクション110は、略円形の断面を含むことができ、第1の導管部分106の第2セクション120は、略矩形の断面を含むことができる。第2導管部分108は、同様の構成を含むことができる。円形の断面および矩形の断面が説明されたが、導管106,108は、図に示すような例示に限定されず、多くの他の断面形状が可能であることが理解されるだろう。
【0013】
図2および図3を参照すると、ハウジングAの開口部114は、第1導管部分106と流体連通している。ハウジングAの開口部114は、ハウジング102の第1セクションAの内面116に沿って配置されている。ハウジングBの開口部124は、第2導管部分108と流体連通し、ハウジング102の第2セクションBの内面126に沿って配置されている。ハウジングAの開口部114およびハウジングBの開口部124は、両方の開口部114,124が導管104によって画定される軸A−Aに沿って配置されるように、互いに整列されている。第1ソレノイドアセンブリ142aおよび第2ソレノイドアセンブリ142bは、ハウジング102の第1セクションAおよび第2セクションBによって画定されるキャビティ138内に着座している。ゲートアセンブリ146は、第1ソレノイドアセンブリ142aおよび第2ソレノイドアセンブリ142bの間で直線的に並進可能である。
【0014】
ゲートアセンブリ146は、開位置および閉位置の間で直線方向に並進することができる。図3に示す開位置では、ゲートアセンブリ146の流体流開口部191は、導管104と位置合わせされ、特に、ゲートアセンブリ146は、開口部114および124と位置合わせされる。したがって、開位置において、流体は、第1導管部分106からゲートアセンブリ146を通って第2導管部分108に流れることができる。閉位置の場合、流体流開口部191は、導管104と位置合わせされないため、ゲートアセンブリ146を通り第2導管部分108への流体の流れをブロックする。図3に示されるように、ゲートアセンブリ146は、開位置および閉位置の間の移動距離Lを直線方向に上下に並進することができる。移動距離Lは、ゲートアセンブリ146が第1位置にある(すなわち、ゲートアセンブリ146が開かれている)場合に、ゲートアセンブリ146の下面176および第2ソレノイドアセンブリ142bの間で測定することができる。あるいは、移動距離Lは、ゲートアセンブリ146が第2位置にある(すなわち、ゲートアセンブリ146が閉じている)場合に、ゲートアセンブリ146の上面174および第1ソレノイドアセンブリ142aの間で測定することができる。
【0015】
図4は、ゲートアセンブリ146の側面斜視図であり、図5は、ゲートアセンブリ146の分解図であり、図6は、ゲートアセンブリ146、並びにソレノイドアセンブリ142a、142bの両方の分解図であり、図7は、ゲートアセンブリ146ならびに2つの永久磁石202,204の斜視図である。図4図6を参照すると、ゲートアセンブリ146は、中を通る開口部194を画定する第1ゲート部材180と、第1ゲート部材180の開口部194と整列する少なくとも第1開口部195を画定する第2ゲート部材182とを含む。開口部194および195は協働して、流体流開口部191を画定する。ゲートアセンブリ146はまた、第1および第2ゲート部材180,182の間に挟まれた、または配置されたエンドレス弾性バンド184を含むことができる。
【0016】
第1および第2ゲート部材180,182はそれぞれ、例えば鋼鉄のような着磁性材料から構成されてもよく、磨耗および腐食を実質的に防止するために熱処理および被覆されたプレス加工部品であってもよい。一実施形態では、第1および第2ゲート部材180,182は、着磁性材料から構成され、製造中に永久に磁化される。別の実施形態では、第1および第2ゲート部材180,182は、第1および第2ゲート部材180,182に接続された着磁性材料を有する。例えば、図7に示すように、ゲートアセンブリ146は、ゲートアセンブリ146の上面174に沿って配置された第1永久磁石202と、ゲートアセンブリ146の下面176に沿って配置された第2永久磁石204とを含む。
【0017】
図2および図6に示すように、ゲートアセンブリ146は、第1ソレノイドアセンブリ142a(ページの向きに合わせた図面上では上にある)と第2ソレノイドアセンブリ142b(ページの向きに合わせた図面上では下にある)との間に配置される。ゲートアセンブリ146の上面174および下面176は、組み立てられた状態(図3に図示)にある場合に、第1ゲート部材180および第2ゲート部材182によって共に画定される。図4および図5に示すように、第1ゲート部材180および第2ゲート部材182は互いに連結されている。この例示的な実施形態では、第1ゲート部材180の側面190は、凹部192を画定することができる。第2ゲート部材182は、タブ196を画定する側面194を含む。第2ゲート部材182のタブ196は、第1ゲート部材180の凹部192によって受け入れられてもよい。当業者であれば、図4図5は、第1ゲート部材180および第2ゲート部材182の片側のみを示しているが、同様の構成をゲート部材180,182の対向する側面に含めてもよいことを理解するだろう。
【0018】
図4および図5に示すように、エンドレス弾性バンド184は、第1および第2ゲート部材180,182の間に配置される。エンドレス弾性バンド184は、第1ゲート部材180の開口部194および第2ゲート部材182の開口部195と位置合わせされた開口部186を画定する。エンドレス弾性バンド184が第1および第2ゲート部材180,182に挟まれた状態で、エンドレス弾性バンドは、直線的に並進可能であり、ゲート部材146と共に移動距離L(図3に示す)を移動する。エンドレス弾性バンド184は、例えばゴムのような適合性材料から構成することができる。エンドレス弾性バンド184は、第1ゲート部材180および第2ゲート部材182を互いに離すように付勢するために、付勢部材またはコンプライアントバネとして働くことができる。図4に示すように、ゲートアセンブリ146が共に組み立てられると、エンドレス弾性バンド184は、第1ゲート部材180および第2ゲート部材182の両方によって画定されたキャビティまたは凹部198によって収容され得る。
【0019】
図5に示すように、エンドレス弾性バンド184は、第1リップ210および第2リップ212を含む。第1リップ210は、第1ゲート部材180の内面214に対して密封することができ、第2リップ212は、第2ゲート部材182の内面216に対して密封することができる。エンドレス弾性バンド184と第1ゲート部材180および第2ゲート部材182との間に形成されたシールは、ハウジング102内への流体漏れを低減または防止し得ることが理解されるべきである(図1図2)。また、ゲートアセンブリ146の図が本質を限定するべきではないことを理解されたい。例えば、別のアプローチでは、その全体が参照により本明細書に組み入れられる、2014年12月10日に出願された、共同所有の米国特許出願第14/565,814号の図7に示すような構成を含むゲートアセンブリを使用することができる。
【0020】
図2および図4図5に示すように、第1ゲート部材180は、前ゲート面218を画定することができる。ゲートアセンブリ146が閉位置の場合、第1ゲート部材180の前ゲート面218は、ゲートアセンブリ146の流体流開口部191への流体の流れを阻止または遮断し得る。しかし、ゲートアセンブリ146が開位置の場合に、図3に示すように、流体は、ハウジングAの第1導管部分106から、ゲートアセンブリ146によって画定される流体流開口部191を通って、第2ハウジングBの第2導管部分108に流れることができる。
【0021】
図2および図6を参照すると、第1ソレノイドアセンブリ142aおよび第2ソレノイドアセンブリ142bの両方は、それぞれのコア230a、230bを含む。コア230a、230bは、着磁性材料で構成することができる。図4に示す実施例では、コア230a、230bは、両方とも略E字形のコアであってもよいが、本開示は、E字形のコアのみに限定されないことを理解されたい。図に示すコア230a、230bは、同じサイズの3本の脚部232を含むが、各コア230a、230bの脚部は、異なるサイズであってもよいことも理解されたい。
【0022】
図2および図6の両方を引き続き参照すると、ボビン236a、236bは、各コア230a、230bの中央脚部232を取り囲むことができる。一実施形態では、ボビン236a、236bは、プラスチックで構成することができ、プラスチック射出成形プロセスによって製造することができる。プラスチックの射出成形プロセスが記載されているが、ボビン236a、236bを製造するために他のアプローチおよび材料も同様に使用できることを理解されたい。ボビン236a、236bは、それぞれ本体238a、238bを含む。図2図6および図8を参照すると、ボビン236a、236bは、中央に位置する開口部240a、240bおよびそれぞれのチャネル242a、242b(図8に示す)を画定する略I字形の断面をそれぞれ含む。
【0023】
巻線234a、234bを形成するために、対応する線を各コア230a、230bのそれぞれのチャネル242a、242bの周りに巻くことができる。巻線234a、234bは、例えば銅線などの電流を流すための任意のタイプの線であってもよい。ボビン236a、236bのそれぞれの開口部240a、240bは、それぞれのコア230a、230bの中央脚部232を受け入れるような形状にすることができる。巻線234a、234bを適所に保持するために、ボビン236a、236bを使用することができることを理解されたい。巻線234a、234bは、端子(図示せず)に接続されてもよいことを理解されたい。端子は、ボビン236a、236bから外側に突出してもよく、そこで各端子は、対応する回路基板250a、250bに電気的に接続することができる。以下により詳細に説明するように、回路基板250a、250bは、ソレノイドアセンブリ142a、142bを作動させるための回路を含むことができる。
【0024】
図2に示すように、ハウジング102の第2セクションBは、第2セクションBの内壁254から外側に突出する1または複数のガイド252を含むことができる。ガイド252は、案内を提供し、ゲートアセンブリ146が移動距離L(図3に示す)を直線方向に並進することを保証するために使用することができる。ハウジング102の第2セクションBは、第2セクションBの内壁254から外側に突出するガイド256の第2セットをそれぞれ含むことができる。ガイド256は、回路基板250a、250bをハウジング102内の定位置に配置するために使用することができる。ソレノイドアセンブリ142a、142bを制御することに加えて、機械的支持および剛性を提供するために、回路基板250a、250bをハウジング102内に配置することもできる。第1ハウジングAも同様に内壁に沿って類似の構造を有するが、これらの構造は図2では見えないことを理解されたい。
【0025】
図1および図2を参照すると、ハウジング102は、回路基板250a、250bの対応する1つに電気的に接続された電気コネクタ(図示せず)を含むことができることを理解されたい。電気コネクタは、ハウジング(図示せず)によって画定された開口部から突出することができ、回路基板250a、250bを外部コントローラ(図示せず)に電気的に接続することができる。例えば、一実施形態では、外部コントローラは、エンジン制御モジュール(ECM)であってもよい。
【0026】
ゲートアセンブリ146は、通常、開始位置に着座することができる。開始位置は、閉位置でも開位置でもよい(図3参照)。ゲートアセンブリ146は、閾値力がゲートアセンブリ146に加えられるまで、開始位置に着座したままである。閾値力は、以下により詳細に説明され、コア230a、230b内に誘起される対向する磁場によって生成される。閾値力は、ゲートアセンブリ146を開始位置から離すのに十分な大きさであり、ゲートアセンブリ146を第2の位置に移動させる。第2の位置は、通常の着座位置の反対側である。例えば、通常の着座位置が開位置(図3に示す)である場合、第2の位置は、閉位置となる。反対の磁場が除去された後に、第1ゲート部材180および第2ゲート部材182内の残留磁気によって、ゲートアセンブリ146が開位置または閉位置のいずれかに付勢されることは理解されるべきである。
【0027】
図2図3を参照すると、電流が巻線234aに加えられると、第1磁場がソレノイド142aのコア230a内に誘起される。第1磁場は、巻線234aに供給される電流の量に基づく。具体的には、第1の量の電流が巻線234aに加えられ、それが第1磁場を形成する。第1磁場は、残留磁化された第1ゲート部材180および第2ゲート部材182を引き付けることができる。換言すれば、第1磁場は、ゲート部材180および第2ゲート部材182を、コア230aに向かう方向、および図3に示す開放位置に向かわせる。
【0028】
第1の量の電流が巻線234aに加えられると同時に、ソレノイド142bのコア230b内に第2磁場を誘起するために、反対の第2の量の電流が巻線234bに加えられる。反対の第2磁場は、残留磁化された第1ゲート部材180および第2ゲート部材182を反発させるために生成されることを理解されたい。換言すれば、第2磁場は、第1ゲート部材180および第2ゲート部材182をコア230bから離れる方向に、コア230aの方に向かわせる。コア230aによって誘起された第1磁場と、コア230bによって誘起された反対の第2磁場とが協働して、閾値力を生成する。閾値力は、ゲートアセンブリ146を、移動距離Lを通って第2の位置(すなわち、図3に示す開位置)に直線方向に並進させるように促すのに十分な大きさである。ゲートアセンブリ146を開位置に作動させることが記載されているが、巻線234a、234bに供給される電流は、第1磁場および第2磁場の方向を切り替え、ゲートアセンブリ146を閉位置に作動させるために、方向転換され得ることが理解されるべきである。
【0029】
図9は、巻線234a、234bに電流を供給するために使用される電気回路300の概略図である。以下に説明するように、電気回路300は、外部コントローラ(図示せず)と組み合わせて使用して、第1ゲート部材180および第2ゲート部材182の両方の位置を決定することもできる。電気回路300は、2つのHブリッジ302a、302bと、Hブリッジ302a、302bの両方と通信するマイクロコントローラ304とを含む。図2および図9を参照すると、一実施形態では、電気回路300は、回路基板250a、250bのうちの1つの上に完全に配置され、回路基板250a、250bの残りの1つは、ハウジング102の機械的支持のためだけに使用されることを理解されたい。別の実施形態では、電気回路300の一部を回路基板250a、250bの両方に配置することができ、コネクタ(図示せず)を使用して両回路基板250a、250bを電気的に接続することができる。
【0030】
図9を参照すると、各Hブリッジ302a、302bは、4つのスイッチを含むことができる。具体的には、Hブリッジ302aは、スイッチS1、S2、S3、S4を含み、Hブリッジ302bは、4つのスイッチS1’、S2’、S3’、S4’を含む。図9に示す実施形態では、スイッチは、それぞれ金属酸化物半導体電界効果トランジスタ(MOSFET)であるが、他のタイプのスイッチまたは機械的スイッチも同様に使用できることを理解されたい。各スイッチは、マイクロコントローラ304の出力またはピン310に電気的に接続することができる。各Hブリッジ302a、302bはまた、対応する直列回路312a、312bを形成するために、コンデンサC、Cに直列に電気的に接続された抵抗R、Rを含むことができる。図9に示すように、直列回路312a、312bの第1端320a、320bは、巻線234a、234bの第1端322a、322bに接続され、直列回路312a、312bの第2端324a、324bは、巻線234a、234bの第2端326a、326bに接続される。Hブリッジ302a、302bは、それぞれの負荷(すなわち、それぞれの巻線234a、234b)を通りいずれかの方向で電圧を印加することができることを理解されたい。センス線330a、330bは、抵抗R、RおよびコンデンサC、Cとの間に位置する接合部332a、332bを、マイクロコントローラ304の対応するセンスピン334a、334bに電気的に接続することができる
【0031】
マイクロコントローラ304は、電子回路、組合せ論理回路、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、コードを実行するプロセッサ(共有、専用、またはグループ)、説明された機能を提供する他の適切な構成要素、またはシステムオンチップのような上記の一部または全部の組み合わせを含むことができる。モジュールという用語は、プロセッサによって実行されるコードを格納するメモリ(共有、専用、またはグループ)を含むことができる。上記で使用されたコードという用語は、ソフトウェア、ファームウェア、マイクロコード、またはアセンブリコードを含むことができ、プログラム、ルーチン、ファンクション、クラス、またはオブジェクトを参照することができる。図9では、Hブリッジ302a、302bおよびマイクロコントローラ304を別々の構成要素として示しているが、別の実施形態では、Hブリッジ302a、302bおよびマイクロコントローラ304は、一体化された構成要素となり得ることを理解されたい。
【0032】
図2図3および図9を参照すると、マイクロコントローラ304は、ソレノイドアセンブリ142aの巻線234aに電流を誘起して、それによってソレノイド142aのコア230a内に第1磁場を誘起するために、スイッチS1およびS4(Hブリッジ302aの1つおきの脚部338aに位置する)を作動させて、それぞれのピン310を励磁する。第1磁場は、ゲートアセンブリ146のゲート部材180,182を磁気的に引き付ける。マイクロコントローラ304は、ソレノイドアセンブリ142aの巻線234aに電流を誘起して、ソレノイド142bのコア230b内に第2磁場を誘起するために、スイッチS2’およびS3’(Hブリッジ302bの1つおきの脚部338bに位置する)を作動させて、それぞれのピン310を同時に励磁する。第1磁場は、ゲートアセンブリ146のゲート部材180,182を磁気的に反発させる。このようにして、ゲートアセンブリ146は、開位置に作動される。
【0033】
スイッチS1、S4、S2’S3’が作動されているように記載されているが、マイクロコントローラ304はまた、スイッチS2、S3、S1’、S4’を作動して、ゲートアセンブリ146を閉位置に作動させるために、それぞれのピン310を励磁することができることを理解されたい。したがって、回路板250a、250bは、第1および第2のソレノイドアセンブリ142a、142bの一方を作動させてゲート部材180,182を磁気的に引き付けるのと同時に、他方のソレノイドアセンブリ142a、142bを作動させて、ゲート部材180,182を磁気的に反発させることによって、ソレノイドアセンブリ142a、142bを開位置または閉位置のいずれかから作動させるための回路を含むことができることを理解されたい。
【0034】
図9を参照すると、マイクロコントローラ304はまた、バッテリ電圧などの電力を受け取るための入力部340を含むことができる。マイクロコントローラ304はまた、ピン342を介してグランドに接続することができる。さらに、マイクロコントローラ304は、ピン344,346を介して外部コントローラ(図示せず)と情報を送受信することもできる。上記で説明したように、外部コントロールは、例えば、ECMであってもよい。
以下でより詳細に説明するように、外部コントローラは、コア230aに対するゲートアセンブリ146の現在位置を要求する信号をマイクロコントローラ304に送信することができる。図2図3および図9を参照すると、ゲートアセンブリ146の現在位置を要求する外部コントローラからの信号をピン344から受信することに応答して、マイクロコントローラ304は、Hブリッジ302a、302bの両方を介して巻線234a、234b両方を通る所定の期間にわたって時間変化する電圧を生成する。具体的には、マイクロコントローラ304は、Hブリッジ302a、302bの1つおきの脚部338a、338bへ時間変化する電圧を交互に変えて、巻線234a、234bの両方を励磁したり、非励磁したりすることができる。
【0035】
一実施形態では、時間変化する電圧は、固定周波数(例えば、20kHz)を有する方形波電圧であってもよい。具体的には、巻線234a、抵抗R、およびコンデンサC(又は巻線234b、抵抗R、およびコンデンサC)のインダクタンスは、協働して、方形波電圧によって生成される励起に応答して発振する回路を形成する。巻線234a、234bのインダクタンスの値は固定されておらず、ゲート部材180,182の位置に基づいて変化する。具体的には、巻線234a、234bのインダクタンスは、ゲート部材180,182が近い場合には増加し、ゲート部材180,182が遠い場合には減少する。時間変化する電圧は様々な値を含むことができるが、ピーク間の電圧は、少なくとも2ボルトが必要とされることが理解されるべきである。
【0036】
マイクロコントローラ304が、時間変化する電圧を生成する際に、マイクロコントローラ304はまた、センス線330a、330bを監視することができる。具体的には、マイクロコントローラ304は、センス線330a、330bを監視して、巻線234a、234bのインダクタンスの振動の振幅を決定することができる。上で説明したように、巻線234a、234bのインダクタンスは固定されておらず、ゲート部材180,182の位置に基づいて変化する。具体的には、振動の最大振幅は、巻線234a、234bに対するゲート部材180,182の位置を示す。
【0037】
時間変化する電圧の代わりに、別の実施形態では、掃引周波数を巻線234a、234bの両方に印加することができる。掃引周波数は、巻線234a、抵抗R、およびコンデンサC(または巻線234b、抵抗RおよびコンデンサC)のインダクタンスの共振周波数よりも低い値から、共振周波数よりも上の値までの範囲とすることができ、周波数の増加する範囲または周波数の減少する範囲とすることができる。マイクロコントローラ304が掃引周波数を生成する際に、マイクロコントローラ304はまた、センス線330a、330bを監視することができる。具体的には、マイクロコントローラ304は、センス線330a、330bを監視して、巻線234a、234bのピーク電圧振幅を決定することができる。ピーク電圧振幅は、巻線234a、234bに対するゲート180,182の距離に相関する。
【0038】
図2図3および図9を参照すると、マイクロコントローラ304は、ピン346を介して、巻線234a、234bに対するゲート180,182の距離を示す信号を外部コントローラに送ることができる。外部コントローラは、ゲート180,182の位置を示す信号を受信し、ゲート180,182の現在位置に基づいてゲートアセンブリ146の異なる位置を決定することができる。例えば、ゲートアセンブリ146が開位置にある場合、外部コントローラは、異なる位置が閉位置であると判断することができる。
【0039】
上述の図1図9に示す装置100は、自動車用途などの様々な用途に使用することができ、空気、冷却液、燃料または油などの流体の流れを制御することができるソレノイド作動制御バルブである。現在利用可能なバルブは、デフォルト位置にバネ付勢され、バルブを「オン」位置に動かすためにソレノイドコイルに電流を印加する必要があることを理解されたい。バルブがオンの間は、電力が消費されている。開示されたバルブアセンブリは、開示されたゲートアセンブリを開位置または閉位置のいずれかに保持するために、電力の連続的な印加を必要としない。さらに、開示された装置は、バルブの現在位置を電子的に決定する手法も提供するものである。
【0040】
本発明を詳細に、およびその好ましい実施形態を参照して説明してきたが、本発明の範囲から逸脱することなく変更および変形が可能であることは明らかであろう。
【符号の説明】
【0041】
100 ラッチ式ソレノイドゲートバルブ
102 ハウジング
104 導管
106 第1導管部分
108 第2導管部分
110 第1セクション
114 開口部
118 封止構造
120 第2セクション
124 開口部
138 キャビティ
142a 第1ソレノイドアセンブリ
142b 第2ソレノイドアセンブリ
146 ゲートアセンブリ
180 第1ゲート部材
182 第2ゲート部材
184 エンドレス弾性バンド
186 開口部
191 流体流開口部
194 開口部
195 開口部
202 第1永久磁石
204 第2永久磁石
230 コア
234 巻線
236 ボビン
240 開口部
242 チャネル
250 回路基板
300 電気回路
302 Hブリッジ
304 マイクロコントローラ
310 ピン
312 直列回路
330 センス線
332 接合部
334 センスピン
338 脚部
340 入力部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9