(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6782799
(24)【登録日】2020年10月22日
(45)【発行日】2020年11月11日
(54)【発明の名称】顧客サービス引き継ぎ方法、非一時的記録媒体、及びサービスロボット
(51)【国際特許分類】
G06Q 50/10 20120101AFI20201102BHJP
B25J 13/00 20060101ALI20201102BHJP
【FI】
G06Q50/10
B25J13/00 Z
【請求項の数】15
【全頁数】16
(21)【出願番号】特願2019-24838(P2019-24838)
(22)【出願日】2019年2月14日
(65)【公開番号】特開2019-185746(P2019-185746A)
(43)【公開日】2019年10月24日
【審査請求日】2019年2月14日
(31)【優先権主張番号】15/945,551
(32)【優先日】2018年4月4日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】000005108
【氏名又は名称】株式会社日立製作所
(74)【代理人】
【識別番号】110001678
【氏名又は名称】特許業務法人藤央特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】吉田 美智子
【審査官】
衣川 裕史
(56)【参考文献】
【文献】
特開2006−198730(JP,A)
【文献】
特開2005−103722(JP,A)
【文献】
特開2003−291083(JP,A)
【文献】
特開2010−120129(JP,A)
【文献】
国際公開第2017/163973(WO,A1)
【文献】
米国特許出願公開第2005/0113974(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00−99/00
B25J 13/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
顧客サービス引き継ぎ方法であって、
1種類以上のサービスに関するデータを、複数のサービスロボットに含まれる第1サービスロボットが人間との対話に応答して取得し、
前記複数のサービスロボットそれぞれの能力を示す能力情報を参照して、前記第1サービスロボットが前記1種類以上のサービスを実行する能力を有していなければ、前記1種類以上のサービスを実行するための1以上の第2サービスロボットを前記複数のサービスロボットから選択し、
前記選択した1以上の第2サービスロボットに対して前記1種類以上のサービスを実行するよう命令をする、ことを含み、
前記1種類以上のサービスは、前記人間を案内することを含み、
前記命令は、前記人間を第1位置から第2位置へと送り届けるための、前記1以上の第2サービスロボットに対する案内命令、を含み、
前記データは、前記第1位置と、前記第2位置と、前記人間が前記第1位置に到着する到着時刻と、を示し、
前記顧客サービス引き継ぎ方法は、前記1以上の第2サービスロボットのうち、前記到着時刻及び前記第1位置において利用可能なサービスロボットに対して前記案内命令をすることを含む顧客サービス引き継ぎ方法。
【請求項2】
請求項1に記載の顧客サービス引き継ぎ方法であって、
前記命令に応答して、
前記第1サービスロボットと対話している前記人間と、前記1以上の第2サービスロボットと、の間で連絡をとらせ、
前記1以上の第2サービスロボットを用いて、前記第1サービスロボットから受信した認証情報に基づいて、前記人間の認証を実行し、
前記認証が成功したことに応じて、前記1種類以上のサービスを実行すること、を含む顧客サービス引き継ぎ方法。
【請求項3】
請求項2に記載の顧客サービス引き継ぎ方法であって、
前記認証は、顔認識を実行することを含む、顧客サービス引き継ぎ方法。
【請求項4】
請求項1に記載の顧客サービス引き継ぎ方法であって、
前記データの取得において、
前記データから得られる顧客情報に基づいて、前記人間の識別と、前記人間が必要とする前記1種類以上のサービスの識別と、を、前記第1サービスロボットを用いて実行し、
前記顧客情報に基づいて、前記1種類以上のサービスを選択する、顧客サービス引き継ぎ方法。
【請求項5】
請求項1に記載の顧客サービス引き継ぎ方法であって、
前記1以上の第2サービスロボットの選択において、
前記複数のサービスロボットから、前記サービスを実行するよう構成された前記1以上の第2サービスロボットを識別し、
前記識別した前記1以上の第2サービスロボットを選択する、顧客サービス引き継ぎ方法。
【請求項6】
顧客サービス引き継ぎ処理を実行するための第1命令を格納する、コンピュータ読み取り可能な非一時的記録媒体であって、
前記第1命令は、
1種類以上のサービスに関するデータを、複数のサービスロボットに含まれる第1サービスロボットに人間との対話に応答して取得させ、
前記複数のサービスロボットそれぞれの能力を示す能力情報を参照させて、前記第1サービスロボットが前記1種類以上のサービスを実行する能力を有していなければ、前記1種類以上のサービスを実行するための1以上の第2サービスロボットを前記複数のサービスロボットから選択させ、
前記選択した1以上の第2サービスロボットに対して前記1種類以上のサービスを実行するよう第2命令をさせる、ことを含み、
前記1種類以上のサービスは、前記人間を案内することを含み、
前記第2命令は、前記人間を第1位置から第2位置へと送り届けるための、前記1以上の第2サービスロボットに対する案内命令、を含み、
前記データは、前記第1位置と、前記第2位置と、前記人間が前記第1位置に到着する到着時刻と、を示し、
前記第1命令は、前記1以上の第2サービスロボットのうち、前記到着時刻及び前記第1位置において利用可能なサービスロボットに対して前記案内命令をすることを含む、非一時的記録媒体。
【請求項7】
請求項6に記載の非一時的記録媒体であって、
前記第1命令は、
前記第2命令に応答して、
前記第1サービスロボットと対話している前記人間と、前記1以上の第2サービスロボットと、の間で連絡をとらせ、
前記1以上の第2サービスロボットに、前記第1サービスロボットから受信した認証情報に基づいて、前記人間の認証を実行させ、
前記認証が成功したことに応じて、前記1種類以上のサービスを実行させること、を含む、非一時的記録媒体。
【請求項8】
請求項7に記載の非一時的記録媒体であって、
前記認証は、顔認識を実行することを含む、非一時的記録媒体。
【請求項9】
請求項6に記載の非一時的記録媒体であって、
前記データの取得において、
前記データから得られる顧客情報に基づいて、前記人間の識別と、前記人間が必要とする前記1種類以上のサービスの識別と、を、前記第1サービスロボットを用いて実行させ、
前記顧客情報に基づいて、前記1種類以上のサービスを選択させる、非一時的記録媒体。
【請求項10】
請求項6に記載の非一時的記録媒体であって、
前記1以上の第2サービスロボットの選択において、
前記複数のサービスロボットから、前記サービスを実行するよう構成された前記1以上の第2サービスロボットを識別させ、
前記識別した前記1以上の第2サービスロボットを選択させる、非一時的記録媒体。
【請求項11】
サービスロボットであって、
プロセッサとメモリとを備え、
前記メモリは、前記サービスロボットを含む複数のサービスロボットそれぞれの能力を示す能力情報を保持し、
前記プロセッサは、
人間との対話に応答して、1種類以上のサービスに関するデータを取得し、
前記能力情報を参照して、前記サービスロボットが前記1種類以上のサービスを実行する能力を有していなければ、前記1種類以上のサービスを実行するための1以上の他のサービスロボットを前記複数のサービスロボットから選択し、
前記選択した1以上の他のサービスロボットに対して前記1種類以上のサービスを実行するよう命令をし、
前記1種類以上のサービスは、前記人間を案内することを含み、
前記命令は、前記人間を第1位置から第2位置へと送り届けるための、前記1以上の第2サービスロボットに対する案内命令、を含み、
前記データは、前記第1位置と、前記第2位置と、前記人間が前記第1位置に到着する到着時刻と、を示し、
前記プロセッサは、前記1以上の第2サービスロボットのうち、前記到着時刻及び前記第1位置において利用可能なサービスロボットに対して前記案内命令をする、サービスロボット。
【請求項12】
請求項11に記載のサービスロボットであって、
前記プロセッサは、
他の1種類以上のサービスを実行する命令を他の第1サービスロボットから受信したことに応答して、
前記人間と、前記他の第1サービスロボットと、の間で連絡をとらせ、
前記他の第1サービスロボットから受信した認証情報に基づいて、前記人間の認証を実行し、
前記認証が成功したことに応じて、前記他の1種類以上のサービスを実行すること、を含むサービスロボット。
【請求項13】
請求項12に記載のサービスロボットであって、
カメラを備え、
前記プロセッサは、前記カメラを用いた顔認識の実行を通して、認証を実行する、サービスロボット。
【請求項14】
請求項11に記載のサービスロボットであって、
前記プロセッサは、前記データの取得において、
前記データから得られる顧客情報に基づいて、前記人間の識別と、前記人間が必要とする前記1種類以上のサービスの識別と、を、前記他の第1サービスロボットを用いて実行し、
前記顧客情報に基づいて、前記1種類以上のサービスを選択する、サービスロボット。
【請求項15】
請求項11に記載のサービスロボットであって、
前記プロセッサは、
前記1以上の他のサービスロボットの選択において、
前記複数のサービスロボットから、前記サービスを実行するよう構成された前記1以上の他のサービスロボットを識別し、
前記識別した前記1以上の他のサービスロボットを選択する、サービスロボット。
【発明の詳細な説明】
【0001】
本出願は、2018年4月4日に出願された米国特許出願第15/945551号の優先権を主張し、その内容を参照することにより、本出願に取り込む。
【技術分野】
【0002】
本発明は、顧客サービス引き継ぎ方法、非一時的記録媒体、及びサービスロボットに関する。
【背景技術】
【0003】
人工知能(AI)関連技術の進歩によって、多くのオンライン顧客サービスシステムは、顧客サービスを実行するためにロボットを採用している。一般に、このような顧客サービスシステムは、サービスロボットと、人間によるサービスの終端と、から構成される。ある関連技術の実現において、ロボットを含む顧客サービスシステムが存在し、当該ロボットは、顧客からリクエストを受信し、当該リクエストを処理可能であるか判定し、人間の顧客サービスを実行するために当該リクエストを引き継ぐか、当該顧客サービスシステムが当該リクエストを実行することができない場合には接続を終了する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2018−147359号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
この関連技術において、サービスロボットの採用が増加している。このようなロボットの主要な目的は、製品情報を顧客に提供すること、又は質疑応答を実行することを含む。やがて、このようなサービスロボットは、ホテルでの擬人化されたコンシェルジュサービス等のより洗練されたサービスを提供することが期待されるようになる。このようなケースにおいて、多機能ロボットを配置するコストのため、複数のロボットが互いに協力する必要がある。その代わり、複数の単機能ロボットが典型的に採用される。
【0006】
あるロボットが顧客サービスを実行することができない場合、当該ロボットは顧客サービス責任を他のロボットに引き継ぐ必要がある。このような状況において、当該ロボットは、当該他のロボットが通常は顧客から取り込むことができない情報を取り込み、このような情報を当該他のロボットに送信する必要がある。本発明の一態様は、ロボット間でサービスの引き継ぎを実行することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
例えば、当該他のロボットは顧客サービスを提供する際に当該顧客を正確に識別するために、当該顧客に関する情報と、識別証明書と、を要求することができる。本明細書に記載の実装例は、第1ロボットから第2ロボットへの顧客サービスの引き継ぎ/引き渡しを含み、当該引き継ぎは、第1ロボットによって利用可能又は受信可能であるが必ずしも第2ロボットにとって利用可能ではないサービス情報の取り込みを含む。このような情報は、第1ロボットが顧客から取得するための機器又は手段を有する顧客識別情報と、及び第2ロボットが顧客識別情報から識別を実行するための機器又は手段を有する情報と、を含むことができる。
【0008】
本開示の側面は、複数のサービスロボットに含まれる1以上の第2サービスロボットによって実行予定の1種類以上のサービスに関するデータを、複数のサービスロボットに含まれる第1サービスロボットが人間との対話に応答して取得し、前記1種類以上のサービスを実行するための前記1以上の第2サービスロボットを前記複数のサービスロボットから選択し、前記選択した1以上の第2サービスロボットに対して前記1種類以上のサービスを実行するよう命令する、ことを含む方法を含んでもよい。
【0009】
本開示の側面は、顧客サービス引き継ぎ処理を実行するための第1命令を格納する、コンピュータ読み取り可能な非一時的記録媒体であって、前記第1命令は、複数のサービスロボットに含まれる1以上の第2サービスロボットによって実行予定の1種類以上のサービスに関するデータを、前記複数のサービスロボットに含まれる第1サービスロボットに人間との対話に応答して取得させ、前記1種類以上のサービスを実行するための前記1以上の第2サービスロボットを前記複数のサービスロボットから選択させ、前記選択した1以上の第2サービスロボットに対して前記1種類以上のサービスを実行させる第2命令をさせる、ことを含む非一時的記録媒体、を含んでもよい。
【0010】
本開示の側面は、サービスロボットであって、プロセッサを備え、前記プロセッサは、人間との対話に応答して、複数のサービスロボットに含まれる1以上の他のサービスロボットによって実行予定の1種類以上のサービスに関するデータを取得し、前記1種類以上のサービスを実行するための前記1以上の他のサービスロボットを前記複数のサービスロボットから選択し、前記選択した1以上の他のサービスロボットに対して前記1種類以上のサービスを実行するよう命令をする、ことを含むサービスロボット、を含んでもよい。
【0011】
本開示の側面は、複数のサービスロボットに含まれる1以上の第2サービスロボットによって実行予定の1種類以上のサービスに関するデータを、複数のサービスロボットに含まれる第1サービスロボットが人間との対話に応答して取得する手段と、前記1種類以上のサービスを実行するための前記1以上の第2サービスロボットを前記複数のサービスロボットから選択する手段と、前記選択した1以上の第2サービスロボットに対して前記1種類以上のサービスを実行するよう命令する手段と、を含むシステムを含んでもよい。
【0012】
本開示の側面は、プロセッサを含むシステムであって、前記プロセッサが、複数のサービスロボットに含まれる1以上の第2サービスロボットによって実行予定の1種類以上のサービスに関するデータを、複数のサービスロボットに含まれる第1サービスロボットが人間との対話に応答して取得し、前記1種類以上のサービスを実行するための前記1以上の第2サービスロボットを前記複数のサービスロボットから選択し、前記選択した1以上の第2サービスロボットに対して前記1種類以上のサービスを実行するよう命令するシステム、を含んでもよい。
【発明の効果】
【0013】
本発明の一態様は、ロボット間でサービスの引き継ぎを実行することを目的とする。上記した以外の課題、構成及び効果は、以下の実施形態の説明により明らかにされる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【
図1】本実施形態における実装例を実装するためのシステムの一例を示す説明図である。
【
図2】実装例におけるロボット能力管理部の一例である。
【
図3】実装例における、顧客サービス責任を引き継がせるために第1ロボットに第2ロボットを選択させる処理の一例を示すフローチャートである。
【
図4】他の実装例におけるロボット能力管理部の一例である。
【
図5】他の実装例における顧客サービス責任を引き継がせるための処理の一例を示すフローチャートである。
【
図6】他の実装例における顧客サービス責任を引き継がせるための処理の一例を示すフローチャートである。
【
図7】実装例おける、サービスロボットのためのハードウェア構成の一例を示すブロック図である。
【
図8】実装例の使用に適した計算機の例の計算環境例を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、図面の詳細、及び本出願における実装例について詳細に説明する。明確性のため、図面間の参照符号及び冗長な要素の記載を省略することがある。明細書を通じて使用される用語は一例であり、これに限定されるものではない。例えば、「自動的」という用語の使用は、本出願における実装を実施する当業者の所望の実装に応じて、ユーザ又は管理者による特定の実装の態様に対する制御を含む全自動的又は半自動の実装を含み得る。ユーザインターフェース又は他の入力手段を介して、即ち所望のアルゴリズムを介して、ユーザによる選択が実行可能である。本明細書に記載された実装例は、単独で又は組み合わせとして利用することができ、実装例の機能は、所望の実装形態に応じた任意の手段を通じて実装される。
【0016】
図1は、本実施形態における実装例を実装するためのシステムの一例を示す。ロボット能力管理部104は、ロボットの能力及びロボットの機能を管理するよう構成される。
図1の例において、ロボットA101とロボットB102は、顧客サービス責任をロボットA101からロボットB102に引き継がせることにより、顧客103にサービスを提供する。
【0017】
図2は、実装例に従うロボット能力管理部104の一例を示す。ロボット能力管理部104は、ロボット能力テーブル201を含む。ロボット能力テーブル201は、識別子(ID)と管理下にある各ロボットの能力を含む。本例におけるロボット能力テーブル201は6つの能力(対話サービス、案内サービス、RFIDの感知識別、画像の感知識別、IDによる一致識別、及び顔による一致識別)の情報を含むが、これらの6つの能力に限定されず、所望の実装及び所望の提供サービスに従って、任意の他の能力がロボット能力テーブル201に含まれ得る。さらに、ロボット能力テーブル201はテーブル形式で示されているが、テーブル形式に限らず、XML(Extensible Markup Language)形式、JSON(JavaScript(登録商標、以下同) Object Notation)形式、又は他の任意の形式であってもよく、ファイル、データベース、又は所望の実装に従う他のストレージ方式に保存され得る。要求テーブル202は、各能力を実行するための要求を示すエントリーを含む。本例の要求テーブル202はテーブル形式で示されているが、テーブル形式に限らず、XML形式、JSON形式、又は他の任意の形式であってもよく、ファイル、データベース、又は所望の実装に従う他のストレージ方式に保存され得る。各ロボットが本システムに登録されるとき、当該ロボットの能力がロボット能力テーブル201に登録される。新しい能力が本システムに登録されたとき、当該能力を実行するための要求が要求テーブル202に登録される。
【0018】
図3は、顧客サービス責任を引き継がせるために第1ロボットに第2ロボットを選択させる、実装例に従うフローの一例を示す。
図1の実装例において、ロボットA101のようなロボットが顧客103をホテルの当該顧客103の部屋へ案内することを要求された場合、ロボットA101が顧客103に対する案内サービスを実行する能力を有していなければ、ロボットA101は顧客サービス責任を他のロボットに引き継ぐ必要がある。このケースにおいて、顧客103を正確にホテルの部屋に案内するための「案内サービス」の能力、及び顧客103を識別するための「一致識別」の能力を有する他のロボットに、当該顧客サービスは引き継がれる。顧客サービスは、顧客属性によって又は所望の実装によって決まる任意のインデックスによって決定された、実行予定のサービスレベルを含み得る。まず、ロボットA101は、要求された顧客サービスを実行する能力を有する候補ロボットを選択する(S301)。このケースにおいて、ロボットA101は、ロボット能力テーブル201を参照し、ロボットB102を、「案内サービス」及び「一致識別」を実行する能力を有する候補ロボットとして選択する。そして、ロボットA101は、ロボットBが顧客サービスを引き継ぐためにロボットBが必要とする要求(例えば要求データ)を確認し、ステップS302において、ロボットBのためのこれらの要求が満たされているかについても確認する。要求が満たされない場合(S302:No)、引き継ぎのための異なるロボットを選択するためにステップS301に遷移する。要求が満たされる場合(S302:Yes)、ステップS303に遷移する。
【0019】
このケースにおいて、ロボットA101は、要求テーブル202を参照し、(例えば、正確なホテルの部屋を決定するための)「目標位置」、及び(例えば、顧客を識別するための)「事前に登録された顔画像」を含む、ロボットB102が必要とする要求を決定する。ロボットBは、これらのデータを顧客から取得するよう構成されていないため、ロボットA101は、これらのデータをロボットB102の代わりに取得可能かを確認する。取得可能である場合(S303:Yes)、ステップS304に遷移し、取得可能でない場合(ステップS301)、異なるロボットを選択するためにステップS301に遷移する。
【0020】
本例において、ロボットA101は、ロボットB102の代わりにこれらのデータを取得可能であるため、ロボットA101は、顧客識別のための顔画像を取得し、さらに目的地であるホテルの部屋の位置情報を取得する。そして、ロボットA101は、ロボットBが利用可能か(例えば空いているか)を、ステップS303において確認する。ロボットB102が利用可能である場合、ステップS304において、ロボットA101は顧客103と対話することによって、情報を取得して要求を満たす。本例においては、ロボットA101は、既に顧客のホテルの部屋を知っており、それゆえ目標位置を知っているが、ロボットA101は顔認識用の顧客の顔画像を有していない。従って、ロボットA101は、顧客と対話し、任意の所望の実装(例えば、カメラによる写真撮影、データベースからの顔画像取得等)を介して、顔認識用の顧客103の顔画像を取得する。続いて、ステップS305において、ロボットA101は、目標位置と、顧客103の顔画像と、をロボットB102に送信する。
【0021】
そして、ロボットB102は、顧客サービス責任(このケースにおいては顧客103の一致識別を実行すること及び顧客103をホテルの部屋に案内すること)の引き継ぎを実行する。
【0022】
他の実装例において、ロボット能力管理部104は、顧客責任のための要求を管理する必要はない。その代わり、候補ロボットは、顧客サービス責任を引き継ぐために必要な要求情報を示すことができる。
図4は、このような実装例に従うロボット能力管理部104の一例を示す。ロボット能力管理部104は、ロボット能力テーブル201を有し、要求テーブル202については省略されている。
図5は、本実装例に従うフロー例を示す。本例におけるフローは、ステップS501という異なるステップを有する点を除いて、
図3と同様である。ステップS501において、ロボットA101は、ロボットB102に対して、顧客サービス責任を引き継ぐためにロボットBにとって必要な要求を送信するかを問い合わせる。
【0023】
他の実装例において、ロボットは、異なる時間又は異なる場所において今後実行される顧客サービスを引き継ぐことができる。
図6は、本実装例におけるフロー例を示す。
図6のフローは、ステップS601、ステップS602、及びステップS603を有する点を除いて、
図3と同様である。本実装例において、ロボットA101は、開始時間及び/又はサービス位置を決定する(S601)。例えば、ロボットA101が駅Aに位置し、かつ顧客が駅Bに到着した後に当該顧客を駅Bからホテルへと案内するリクエストをロボットAが当該顧客から受信した場合、ロボットA101は、当該リクエストを他のロボットに引き継ぐ必要がある。本例において、ロボットA101は、任意の所望の実装(例えば、顧客からの入力によって、又は駅間の距離に基づいて等)に従って、顧客の到着時刻を推定する。そして、ロボットA101は、推定したサービス開始時間と、サービス開始位置としての駅と、に基づいて、顧客サービス責任を引き継ぐためにロボットB101の利用可能性を確認する(S602)。ロボットB102が利用可能である場合(S602:Yes)、ステップS603において、ロボットA101は、要求、開始時間、及び/又はサービス開始位置を、顧客サービスリクエストとともにロボットB102に送信する。ロボットB102が利用可能でない場合(S602:No)、他の候補ロボットを選択するためにステップS301に遷移する。
【0024】
図7は、実装例に従う、サービスロボットのハードウェア図の一例を示す。サービスロボット700は、プロセッサ701、メモリ702、ベースバンドプロセッサと通信するための通信インターフェース703、1以上のセンサ704、及び1以上のアクチュエータを含んでもよい。メモリ702は、例えば
図3、
図5、及び
図6に示されたフローを実行するための、及び
図2及び
図4に示されたロボット能力管理部104を管理するよう構成されるための、ロードされ得る命令、を格納することができる。通信インターフェース703は、
図8の装置又は他のサービスロボット700から命令を受信するよう構成することができる。また、通信インターフェース703は、これらの命令をプロセッサ701が実行するために、これらの命令をメモリ702に格納するよう構成することができる。1以上のセンサ704は、360度カメラ又は広角カメラのような、顔認識に適切なカメラ画像を取得するためのカメラを含むことができる。顔認識はプロセッサ701によってローカルに実行することもできるし、通信インターフェース703を介して認証のために
図8の装置に送信してもよい。アクチュエータ705は、所望の任意の実装(例えば、ホイールベースのアクチュエータ、トレッドベースのアクチュエータ等)に従ってサービスロボット700をナビゲート及び動かすよう構成することができる。本実装例において、サービスロボット700は移動可能なロボットとすることができるが、他の実装例も所望の実装次第で実行可能であり、
図8のシステムは、サービス内容及び意図する人間の顧客との対話次第で、異なるハードウェア構成を有する複数のサービスロボットを管理することができる。例えば、サービスロボット700は、売店(kiosk)形式、荷物運搬用のホイールプラットフォーム形式、又は人間の顧客を別の場所に送り届ける(又は別の場所まで当該顧客に付き添う)カート形式とすることができるし、若しくは所望の実装に従う他の任意のハードウェア構成を利用して実現することもできる。
【0025】
プロセッサ701は、サービスロボット700と通信して、かつサービスロボット700と対話する人間の顧客に応答して、複数のロボットに含まれる1以上の他のサービスロボット、によって実行されることとなる1種類以上のサービスに関するデータを取得するよう構成することができる。この対話は、タッチインターフェース及び音声起動インターフェース等の所望の実装に従う入力インターフェースを介して実行することができる。このデータは、ログイン、顔認識データ、及びアカウントカードから読み込まれたデータ等の所望の実装に従う、人間の顧客を認証するための顧客認証データを含む。さらに、プロセッサ701は、1種類以上のサービスを実行するために、1以上の他のサービスロボットを複数のサービスロボットから選択するよう、構成することができる。この種のサービスは、人間の顧客をある目標位置から他の目標位置まで送り届ける(又は当該顧客に付き添う)こと、予約を入れること、ホテルの部屋の手続きをすること、及び荷物を運搬すること等、所望の実装に応じたサービスを含むことができる。プロセッサ701は、選択した1以上の他のサービスロボットに対して、1種類以上のサービスを実行することを、通信インターフェース703を介して命令することができる。
【0026】
プロセッサ701は、他の1種類以上のサービスを実行する命令を他のサービスロボットから受信したことに応答して、当該他のサービスロボットと対話している人間に連絡するよう構成することができる。このような連絡は、ベースバンドプロセッサと通信するための通信インターフェース703、場内アナウンス設備、当該人間と対話するサービスロボット、又は所望の実装に従う他の方式を介して、無線接続を介したメッセージ(例えば、テキスト、音声メッセージ、及びeメール等)を案内することを含むことができる。プロセッサ701は、当該他のサービスロボットから受信した認証情報に基づいて人間を認証することができ、当該認証情報は、音声認証情報、顔認証情報、生体認証情報、RFID(Radio Frequency Identification)、ログイン情報、カードリーダ情報、及び所望の実装に従う任意の種類の認証方式を実行するために必要な他の任意の情報を含むことができる。プロセッサ701は、認証が成功したこと(例えば、所望の認証方式を実行して当該人間が本人であることを検証したこと)に応答して、当該1種類以上のサービスを実行するよう構成することができる。
【0027】
プロセッサ701及び通信インターフェース703によるベースバンド処理を介してサービスロボット700から他のサービスロボットに送信される命令の例は、人間のための案内、及び人間を第1位置から第2位置まで送り届ける(又は当該人間に付き添う)ための1以上の他のロボットへの命令を含むことができる。このような実装は、人間に接近して当該人間に対してついてくるよう指示して当該人間がいる位置から目標位置まで移動して、当該人間を物理的に案内することを含む。
【0028】
プロセッサ701は、実行予定の1種類以上のサービスに関するデータを取得するよう構成することができる。当該1種類以上のサービスは、当該データから得られる顧客情報に基づいて人間の識別と、当該人間が必要とする1種類以上のサービスの識別と、を実行することによって、そして受信した顧客情報に基づいて当該1種類以上のサービスを選択することによって、実行される。このような顧客情報は、サービスレベル(例えば、会員ポイントに基づいて顧客に提供されるサービスの階層レベル(tier level)、又はロイヤルティポイント(loyalty point)等)、ホテル登録情報、食事又は旅行の予約等の所望の実装に従う情報を含むことができる。
【0029】
プロセッサ701は、当該1種類以上のサービスを実行するために、当該1以上の他のサービスロボットを複数のサービスロボットから選択するよう構成することができる。当該1種類以上のサービスは、ロボット当該複数のサービスロボットから、上述の選択されたサービスを実行するよう構成された1種類以上のサービスロボットを特定することによって、及び
図2〜6について上述した利用可能性に基づいて選択されたサービスを実行するよう構成された1以上のサービスロボットを選択することによって実行される。
【0030】
さらに、
図7に示される任意の機能は、単一又は任意の組み合わせであっても、
図8に記載された、サービスロボットを管理する計算機によっても実現することができる。
【0031】
図8は、実装例、例えばロボット能力管理部104のような管理機能を実行する装置、の使用に適した計算機の計算環境例を示す。計算環境800内の計算機805は、1以上の処理ユニット、コア、若しくはプロセッサ810、メモリ815(例えば、RAM、及び/又はROM等)、内部ストレージ820(例えば、磁気ストレージ、光学ストレージ、ソリッドステートストレージ、及び/又はオーガニックストレージ)、及び/又はI/Oインターフェース825を含むことができ、これらの任意の部品が、情報を通信するための通信機構又はバス830を介して接続されてもよいし、計算機805に埋め込まれていてもよい。
【0032】
計算機805は、入力/ユーザインターフェース835及び出力デバイス/ユーザインターフェース840と通信するよう接続することができる。入力/ユーザインターフェース835及び出力デバイス/ユーザインターフェース840の少なくとも一方が、有線インターフェースであってもよいし、無線インターフェースであってもよいし、取り外し可能であってもよい。入力/ユーザインターフェース835は、入力を提供するために使用可能な任意の物理的又は仮想的な、装置、部品、センサ、又はインターフェース(例えば、ボタン、タッチスクリーンインターフェース、キーボード、ポインティング/カーソル操作、マイクロフォン、カメラ、点字、モーションセンサー、及び/又は光学式リーダ等)を含むことができる。出力デバイス/ユーザインターフェース840は、ディスプレイ、テレビ、モニタ、プリンタ、スピーカ、及び/又は点字等を含むことができる。実装例において、入力/ユーザインターフェース835及び出力デバイス/ユーザインターフェース840は、計算機805に埋め込まれてもよいし、物理的に接続されてもよい。他の実装例において、他の計算機は、計算機805用の入力/ユーザインターフェース835及び出力デバイス/ユーザインターフェース840として機能してもよいし、当該機能を計算機805に提供してもよい。
【0033】
計算機805の例は、運搬性の高い携帯端末(例えば、スマートフォン、車両又は他の機器に搭載された装置、及び人間や動物によって運搬される装置等)、携帯装置(例えば、タブレット、ノートブック、ラップトップ、パーソナルコンピュータ、携帯テレビ、及びラジオ等)、及び携帯用に設計されていない装置(例えば、デスクトップコンピュータ、他のコンピュータ、インフォメーションキオスク、1以上のプロセッサが埋め込まれた及び/又は接続されたテレビ、及びラジオ等)を含むことができるが、これらに限定されない。
【0034】
計算機805は、(例えば、I/Oインターフェース825を介して)外部ストレージ845と、同一又は異なる構成を有する1以上の計算機を含む、任意の個数のネットワーク化されたコンポーネント、装置、及びシステムと通信するためのネットワーク850と、通信するよう接続することができる。計算機805は又はこれに接続された任意の計算機は、サーバ、クライアント、シン(Thin)サーバ、汎用マシン、特殊用途マシン、又は他のラベルとして機能し、サービスを提供し、又はこれらとして称される。
【0035】
I/Oインターフェース825は、計算環境800内の少なくとも全ての接続された部品、装置、及びネットワークとの間で情報を送受信するための、任意の通信、I/Oプロトコル、又は標準(例えば、Ethernet(登録商標、以下同)、802.11x、USB(Universal Seriai Bus)、Wimax(登録商標、以下同)、モデム、及び/又はセルラーネットワークプロトコル等)を用いた有線及び/又は無線インターフェース又は含むことができるが、これらに限定されない。ネットワーク850は、任意のネットワーク(例えば、インターネット、LAN(Local Area Network)、WAN(Wide Area Network)、テレフォンネットワーク、セルラーネットワーク、及び衛星ネットワーク等)又はこれらのネットワークの組み合わせとすることができる。
【0036】
計算機805は、一時的な媒体及び非一時的な媒体を含むコンピュータ利用可能な媒体又はコンピュータ読み取り可能な媒体を用いることができる、かつ/又はこれらの媒体と通信することができる。一時的な媒体は、伝送媒体(例えば、メタルケーブル及び光ファイバー)、信号、及び搬送波等を含む。非一時的な媒体は、磁気媒体(例えば、ディスク及びテープ)、光学媒体(例えば、CD−ROM、DVD(Digital Versatile Disc)、及びBlu−ray(登録商標、以下同)ディスク)、ソリッドステートメディア(例えば、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)、フラッシュメモリ、及びソリッドステートストレージ)、及び他の不揮発性ストレージ、不揮発性メモリを含むことができる。
【0037】
計算機805は、ある計算環境例において、技術、方法、アプリケーション、処理、又はコンピュータが実行可能な処理を実行するために利用することができる。コンピュータが実行可能な命令は、非一時的媒体に格納されており、非一時的媒体から読み出されて一時的に媒体に格納され、その一時的媒体から読み出すことができる。実行可能な命令は、1以上の任意のプログラム、スクリプト、及び機械言語(例えば、C、C++、C#、Java(登録商標、以下同)、Visual Basic(登録商標、以下同)、Python、Perl、及びJavaScript(登録商標、以下同)等)から生成される。
【0038】
プロセッサ810は、ネイティブ又は仮想環境において、任意のOS(Operating System)(不図示)下で、処理を実行することができる。論理ユニット860、API(Application Programming Interface)ユニット865、入力ユニット870、出力ユニット875、並びに異なるユニットが互いに、OSと、及び他のアプリケーション(不図示)と、通信するためのユニット間通信機構895を含む、1以上のアプリケーションを展開することができる。前述したユニットおよび要素は、設計、機能、構成、又は実装によって変化してもよく、本明細書に記載したものに限られない。
【0039】
いくつかの実装例において、APIユニット865から情報又は命令を受信した場合、当該情報又は命令は1以上の他のユニット(例えば、論理ユニット860、入力ユニット870、出力ユニット875)に伝送され得る。場合によっては、前述のいくつかの実装例で示したように、論理ユニット860は、ユニット間の情報の流れを制御し、APIユニット865、入力ユニット870、及び出力ユニット875によって提供されるサービスを命令するよう構成されてもよい。例えば、1以上のプロセスのフロー又は実装のフローは、論理ユニット860単独で、又はAPIユニット865と協同して、制御されてもよい。入力ユニット870は、実装例において述べた計算のための入力を取得するよう構成されてもよい。また、出力ユニット875は、実装例において述べた計算に基づく出力を提供するよう構成されてもよい。
【0040】
詳細な説明のいくつかの部分は、計算機内の動作のアルゴリズム及び記号表現に関して詳述されている。これらのアルゴリズム的な記載及び記号表現は、他の当業者に対してこの技術革新の本質を伝えるために、データ処理技術の当業者によって使用される手段である。アルゴリズムは、所望の最終状態又は所望の結果に至るための一連の定義されたステップである。実装例において実行されるステップは、具体的な結果を得るための具体的な量の物理的操作を必要とする。
【0041】
明記されていない限り、説明から明らかなように、「処理」、「演算」、「計算」、「判定」、又は「表示」等のような用語を利用する説明は、計算機システム又は他の情報処理装置の動作及びプロセスを含むことができる。なお、当該計算機システム当該他の情報処理装置は、計算機システム内のレジスタ及びメモリ内の物理量(又は電子量)として表されるデータを操作し、また、このように表されるデータを計算機システムのレジスタ若しくはメモリ、他の情報ストレージ、伝送装置、又は表示装置の中の、同様に物理量(又は電子量)として表される他のデータへと変換する。
【0042】
実装例は、本明細書の動作を実行するための装置にも関連し得る。当該装置は、要求された目的のために特別に構成されてもよいし、1以上のコンピュータプログラムによって選択的に起動又は再構成された1以上の汎用計算機を含んでもよい。このようなコンピュータプログラムは、例えばコンピュータ読み取り可能なストレージ媒体、コンピュータ読み取り可能な信号媒体のような、コンピュータ読み取り可能な媒体に格納されていてもよい。コンピュータ読み取り可能なストレージ媒体は、光学ディスク、磁気ディスク、ROM、RAM、ソリッドステートデバイス、及びソリッドステートストレージ等(但しこれらに限られない)、又は電子情報を格納するのに適した他の任意の種類の有形又は非一時的な媒体等の、有形の媒体を含んでもよい。コンピュータ読み取り可能な信号媒体は、搬送波のような媒体を含んでもよい。本明細書におけるアルゴリズム及び表示は、いかなる特定の計算機又は特定の装置に依存せずに実現することができる。コンピュータプログラムは、所望の実装の動作を実行する命令を含む純粋なソフトウェア実装を含むことができる。
【0043】
本明細書の記載の例に従う種々の汎用システムは、プログラム及びモジュールを用いて使用されることができ、又は所望の方法のステップを実行するためにより特化した装置を構築することが便利である場合もあるだろう。さらに、本実装例は、いかなる特定のプログラム言語を参照して説明されているわけではない。当然のことながら、本明細書の記載の実装例の教示を実装するために、種々のプログラミング言語を利用することができる。プログラミング言語の命令は、例えば、CPU(Central Processing Unit)又はコントローラのような1以上の処理装置によって実行することができる。
【0044】
本技術分野において知られているように、前述の動作は、ハードウェア、ソフトウェア、又はソフトウェアとハードウェアの組み合わせによって実行可能である。本実装例の種々の側面は回路及び論理装置(ハードウェア)を用いて実行可能である。一方、他の側面は、プロセッサによって実行されると当該プロセッサに本願の実装を実行するための方法を実行させる命令であって、機械読み取り可能な媒体(ソフトウェア)に格納された命令、を用いて実行可能である。さらに、本願のいくつかの実装例は、ハードウェア単独で実行されてもよく、一方、他のいくつかの実装例はソフトウェア単独で実行されてもよい。付け加えて、前述した種々の機能は、単一のユニット内で実行されることができるし、任意の数の手法で複数の構成要素にわたって拡張することもできる。ソフトウェアによって手法が実行された場合、例えば、コンピュータ読み取り可能な媒体に格納された命令に基づいて、汎用計算機のようなプロセッサが当該手法を実行することができる。必要に応じて、これらの命令は、圧縮された、かつ/又は暗号化された形式で媒体に格納されていてもよい。
【0045】
付け加えて、本願の他の実装例は、当業者が本明細書を考察し、本願の教示を実践することによって、明らかとなる。前述の実装例の種々の側面及び/又は構成要素は、単一又は任意の組み合わせで使用することができる。明細書及び実装例は、単なる例としてのみ考察されることを意図しており、本願の実際の権利範囲及び理念は、特許請求の範囲によって示される。
【0046】
なお、本発明は上記した実施例に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。例えば、上記した実施例は本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。また、ある実施例の構成の一部を他の実施例の構成に置き換えることも可能であり、また、ある実施例の構成に他の実施例の構成を加えることも可能である。また、各実施例の構成の一部について、他の構成の追加・削除・置換をすることが可能である。
【0047】
また、上記の各構成、機能、処理部、処理手段等は、それらの一部又は全部を、例えば集積回路で設計する等によりハードウェアで実現してもよい。また、上記の各構成、機能等は、プロセッサがそれぞれの機能を実現するプログラムを解釈し、実行することによりソフトウェアで実現してもよい。各機能を実現するプログラム、テーブル、ファイル等の情報は、メモリや、ハードディスク、SSD(Solid State Drive)等の記録装置、または、ICカード、SDカード、DVD等の記録媒体に置くことができる。
【0048】
また、制御線や情報線は説明上必要と考えられるものを示しており、製品上必ずしも全ての制御線や情報線を示しているとは限らない。実際には殆ど全ての構成が相互に接続されていると考えてもよい。
【符号の説明】
【0049】
101 ロボットA、102 ロボットB、103 顧客、104 ロボット能力管理部、201 ロボット能力テーブル、202 要求テーブル、700 ロボット、701 プロセッサ、702 メモリ、703 インターフェース、704 カメラ、705 アクチュエータ、805 計算機、810 プロセッサ、815 メモリ、820 内部ストレージ、825 I/Oインターフェース、835 入力デバイス/インターフェース、840 出力デバイス/インターフェース、845 外部ストレージ、850 ネットワーク