【実施例】
【0032】
1.非重合体カテキン類の分析
純水で溶解希釈した試料を、高速液体クロマトグラフ(型式SCL−10AVP、島津製作所製)を用い、オクタデシル基導入液体クロマトグラフ用パックドカラム(L−カラムODS、4.6mmφ×250mm 粒子径5μm:財団法人 化学物質評価研究機構製)を装着し、カラム温度35℃でグラジエント法により測定する。移動相A液は酢酸を0.1mol/L含有する蒸留水溶液、B液は酢酸を0.1mol/L含有するアセトニトリル溶液とし、流速は1mL/分、試料注入量は10μL、UV検出器波長は280nmの条件で行う。なお、グラジエント条件は以下の通りである。
【0033】
濃度勾配条件(体積%)
時間 A液濃度 B液濃度
0分 97% 3%
5分 97% 3%
37分 80% 20%
43分 80% 20%
43.5分 0% 100%
48.5分 0% 100%
49分 97% 3%
60分 97% 3%
【0034】
2.エタノールの分析
エタノールの分析は、次に示すガスクロマトグラフ法にしたがって行う。
分析機器は、GC-14B(島津製作所社製)を使用する。
分析機器の装置構成は次の通りである。
・検出器 :FID
・カラム :Gaskuropack55、80〜100mesh、φ3.2mm×3.1m
【0035】
分析条件は次の通りである。
・温度 :試料注入口及び検出機250℃、カラム130℃
・ガス圧力:ヘリウム(キャリアガス)140kPa、水素60kPa、空気50kPa
・注入量 :2μL
【0036】
以下の手順にて分析用試料を調製する。
検体5gを量りとり、これに水を加えて25mLに定容する。その溶液をディスクろ過し、試料溶液とする。調製した試料溶液をガスクロマトグラフ分析に供する。
【0037】
3.プロピレングリコール及びグリセリンの分析
プロピレングリコール及びグリセリンの分析は、次に示すガスクロマトグラフ法にしたがって行う。分析機器は、GCMS−QP2020(島津製作所社製)を使用する。分析機器の装置構成は次の通りである。
・検出器 :MS
・カラム :InertCap WAX一HT(30m(長さ)、0.25mm(内径)、0.25μm(膜厚))
【0038】
分析条件は次の通りである。
・カラム温度 :40℃(3min)→20℃/min→250℃(10min)
・カラム圧力 :定流量モード(49kPa)
・カラム流量 :1mL/min(He)
・注入口温度 :250℃
・注入方式 :スプリット(5:1)
・検出器 :MS
・イオン源温度:230℃
・イオン化方法:EI(70eV)
・スキャン範囲:m/z10〜800
・定量イオン :プロピレングリコール m/z76
グリセリン m/z61
【0039】
以下の手順にて分析用試料を調製する。
検体5gを量りとり、これにテトラヒドロフランを加えて25mLに定容する。その溶液を0.2μmメンブレンフィルターでろ過し、ろ液lμLをGC/MSに注入する。定量はプロピレングリコール、グリセリンをTHFで希釈して濃度既知の溶液を調製する。そして、その溶液標品のピーク面積と調製濃度から検量線を作成し、試料のプロピレングリコール及びグリセリン含有量を求める。なお、定量は測定される定量イオンのピーク面積を用いる。
【0040】
4.アストラガリンの分析
試料溶液をフィルター(0.45μm)で濾過し、高速液体クロマトグラフ(型式LC−20 Prominence,島津製作所製)を用い、カラム〔Cadenza CD−C18(粒子径 3μm,4.6mmφ×150mm,Imtakt)〕を装着し、カラム温度40℃にてグラジエント法により行った。移動相C液は酢酸を0.05質量%含有する緩衝溶液、D液はアセトニトリル溶液とし、流速は1mL/分、試料注入量は10μL、UV検出器波長は360nmの条件で行った。なお、グラジエントの条件は、以下のとおりである。
【0041】
濃度勾配条件(体積%)
時間(分) C液濃度 D液濃度
0 85% 15%
20 80% 20%
35 10% 90%
50 10% 90%
50.1 85% 15%
60 85% 15%
【0042】
また、アストラガリンの標準品を用いて濃度既知の溶液を調製し、高速液体クロマトグラフ分析に供することにより検量線を作成し、アストラガリンを指標として、前記試料溶液中のアストラガリンの定量を行った。
【0043】
5.pH測定
検体30mLを50mLのビーカーに量り取り、pHメータ(HORIBA コンパクトpHメータ、堀場製作所製)を用いて、20℃に温度調整をして測定した。
【0044】
6.ナトリウムイオンの測定
試料2gに10%塩酸5mLを加え、水浴上で蒸発乾固する。さらに10%塩酸5mLを加え、加温した後、全量をメスフラスコに濾過し、水で定容する。1%塩酸を用いて、検量線の範囲内に入るように、適当な濃度に希釈し、20000ppmのストロンチウム液2.5mLを加え、定容したものを試験溶液とする。原子吸光光度計を用いて、試験溶液の吸光度を測定し、あらかじめ作成した検量線からナトリウムの定量を行う。
【0045】
・原子吸光光度計:AA−7000(島津製作所製)
・フレーム:空気−アセチレン
・測定波長:589.0nm
【0046】
製造例1
茶抽出液Iの製造
煎茶葉(宮崎県産、鹿児島県産)30gを90℃の熱水2000gに投入し、3分間抽出を行い、茶殻を除去した後、液温20℃まで冷却し、茶抽出液Iを得た。得られた茶抽出液Iは、非重合体カテキン類の含有量が80mg/100mLであった。なお、アストラガリンは検出されなかった。
【0047】
参考例1
製造例1で得られた茶抽出液Iと、イオン交換水とを表2に示す割合で配合し、次いで重曹でpHが5.8となるように調整し、次いでイオン交換水にて全量を100質量%に調整して緑茶飲料を得た。次いで、得られた緑茶飲料を容量200mLのPETボトルに充填し加熱殺菌した(ポストミックス方式)。殺菌条件は、85℃、30分で行い、F0値は0.0074であった。そして、得られた容器詰緑茶飲料について分析を行った。その結果を表2に示す。
【0048】
比較例1、4
更に、茶抽出物II(Teavigo、太陽化学社製、エピガロカテキンガレート94質量%、ガレート体率100質量%、以下、同様である。)を表2に示す割合で配合したこと以外は、参考例1と同様の操作により容器詰緑茶飲料を調製した。そして、得られた容器詰緑茶飲料について分析を行った。その結果を表2に示す。
【0049】
比較例2
更に、茶抽出物IIと、エタノールを表2に示す割合で配合したこと以外は、参考例1と同様の操作により容器詰緑茶飲料を調製した。得られた容器詰緑茶飲料について参考例1と同様に分析を行った。その結果を表2に示す。
【0050】
比較例3
更に、茶抽出物IIと、アストラガリン試薬(シグマアルドリッチジャパン合同社製、Kaempferol 3-beta-D-glucopyranoside、アストラガリン97質量%、以下、同様である。)を表2に示す割合で配合したこと以外は、参考例1と同様の操作により容器詰緑茶飲料を調製した。得られた容器詰緑茶飲料について参考例1と同様に分析を行った。その結果を表2に示す。
【0051】
比較例5
更に、茶抽出物IIとエタノール、アストラガリン試薬を表2に示す割合で配合したこと以外は、参考例1と同様の操作により容器詰緑茶飲料を調製した。得られた容器詰緑茶飲料について参考例1と同様に分析を行った。その結果を表2に示す。
【0052】
実施例1〜6
更に、茶抽出物IIと、エタノールと、アストラガリン試薬を表2に示す割合で配合したこと以外は、参考例1と同様の操作により容器詰緑茶飲料を調製した。得られた容器詰緑茶飲料について参考例1と同様に分析を行った。その結果を表2に示す。
【0053】
官能評価1
実施例1〜6、比較例1〜5及び参考例1で得られた各容器詰緑茶飲料の「渋味」について専門パネル4名が官能試験を行った。官能試験は、次の手順で行った。先ず、参考例1の容器詰緑茶飲料に表1に示す量の茶抽出物IIを配合して「渋味」の強さを9段階に調整した「渋味標準容器詰緑茶飲料」を調製した。そして、専門パネル4名が各濃度の「渋味標準容器詰緑茶飲料」について、表1に示す評点とすることを合意した。次いで、各専門パネルが評点の数値が高い「渋味標準容器詰緑茶飲料」から順に摂取し、「渋味」の強さを記憶した。次いで、各専門パネルが各容器詰緑茶飲料を摂取し、「渋味」の程度を評価し、「渋味標準容器詰緑茶飲料」の中から「渋味」が最も近いものを決定した。そして、各専門パネルが決定した評点に基づいて、協議により「0.5」刻みで最終評点を決定した。その結果を表2に示す。なお、評点は、数値が小さいほど、「渋味」が強く感じられることを意味する。
【0054】
【表1】
【0055】
【表2】
【0056】
比較例5に示す通り、非重合体カテキン類濃度が低い場合にはエタノール、アストラガリンによる渋味改善効果は確認できなかった。これに対し、実施例1〜6に示す通り、非重合体カテキン類を強化した飲料組成物において、エタノール、アストラガリンによる渋味改善効果が特異的に奏されることがわかる。
【0057】
実施例7
茶抽出物IIを表3に示す割合で配合したこと以外は、実施例2と同様の操作により容器詰緑茶飲料を調製した。得られた容器詰緑茶飲料について実施例2と同様に分析を行い、官能評価1に基づいて官能試験を行った。その結果を、参考例1の結果とともに表3に示す。
【0058】
実施例8
茶抽出物IIを表3に示す割合で配合したこと以外は、実施例4と同様の操作により容器詰緑茶飲料を調製した。得られた容器詰緑茶飲料について実施例4と同様に分析を行い、官能評価1に基づいて官能試験を行った。その結果を、参考例1の結果とともに表3に示す。
【0059】
実施例9
茶抽出物IIを表3に示す割合で配合したこと以外は、実施例5と同様の操作により容器詰緑茶飲料を調製した。得られた容器詰緑茶飲料について実施例5と同様に分析を行い、官能評価1に基づいて官能試験を行った。その結果を、参考例1の結果とともに表3に示す。
【0060】
比較例6
茶抽出物IIを表3に示す割合で配合したこと以外は、比較例1と同様の操作により容器詰緑茶飲料を調製した。得られた容器詰緑茶飲料について比較例1と同様に分析を行い、官能評価1に基づいて官能試験を行った。その結果を、参考例1の結果とともに表3に示す。
【0061】
比較例7
茶抽出物IIを表3に示す割合で配合したこと以外は、比較例2と同様の操作により容器詰緑茶飲料を調製した。得られた容器詰緑茶飲料について比較例2と同様に分析を行い、官能評価1に基づいて官能試験を行った。その結果を、参考例1の結果とともに表3に示す。
【0062】
比較例8
茶抽出物IIを表3に示す割合で配合したこと以外は、比較例3と同様の操作により容器詰緑茶飲料を調製した。得られた容器詰緑茶飲料について比較例3と同様に分析を行い、官能評価1に基づいて官能試験を行った。その結果を、参考例1の結果とともに表3に示す。
【0063】
比較例9
茶抽出物IIを表3に示す割合で配合したこと以外は、実施例1と同様の操作により容器詰緑茶飲料を調製した。得られた容器詰緑茶飲料について実施例1と同様に分析を行い、官能評価1に基づいて官能試験を行った。その結果を、参考例1の結果とともに表3に示す。
【0064】
【表3】
【0065】
実施例10
茶抽出物IIを表4に示す割合で配合したこと以外は、実施例1と同様の操作により容器詰緑茶飲料を調製した。得られた容器詰緑茶飲料について実施例1と同様に分析を行い、官能評価1に基づいて官能試験を行った。その結果を、参考例1の結果とともに表4に示す。
【0066】
実施例11
茶抽出物IIを表4に示す割合で配合したこと以外は、実施例2と同様の操作により容器詰緑茶飲料を調製した。得られた容器詰緑茶飲料について実施例2と同様に分析を行い、官能評価1に基づいて官能試験を行った。その結果を、参考例1の結果とともに表4に示す。
【0067】
実施例12
茶抽出物IIを表4に示す割合で配合したこと以外は、実施例3と同様の操作により容器詰緑茶飲料を調製した。得られた容器詰緑茶飲料について実施例3と同様に分析を行い、官能評価1に基づいて官能試験を行った。その結果を、参考例1の結果とともに表4に示す。
【0068】
比較例10
茶抽出物IIを表4に示す割合で配合したこと以外は、比較例1と同様の操作により容器詰緑茶飲料を調製した。得られた容器詰緑茶飲料について比較例1と同様に分析を行い、官能評価1に基づいて官能試験を行った。その結果を、参考例1の結果とともに表4に示す。
【0069】
比較例11
茶抽出物IIを表4に示す割合で配合したこと以外は、比較例2と同様の操作により容器詰緑茶飲料を調製した。得られた容器詰緑茶飲料について比較例2と同様に分析を行い、官能評価1に基づいて官能試験を行った。その結果を、参考例1の結果とともに表4に示す。
【0070】
比較例12
茶抽出物IIを表4に示す割合で配合したこと以外は、比較例3と同様の操作により容器詰緑茶飲料を調製した。得られた容器詰緑茶飲料について比較例3と同様に分析を行い、官能評価1に基づいて官能試験を行った。その結果を、参考例1の結果とともに表4に示す。
【0071】
【表4】
【0072】
実施例13
茶抽出物IIを表5に示す割合で配合したこと以外は、実施例4と同様の操作により容器詰緑茶飲料を調製した。得られた容器詰緑茶飲料について実施例4と同様に分析を行い、官能評価1に基づいて官能試験を行った。その結果を、参考例1の結果とともに表5に示す。
【0073】
比較例13
茶抽出物IIを表5に示す割合で配合したこと以外は、比較例1と同様の操作により容器詰緑茶飲料を調製した。得られた容器詰緑茶飲料について比較例1と同様に分析を行い、官能評価1に基づいて官能試験を行った。その結果を、参考例1の結果とともに表5に示す。
【0074】
【表5】
【0075】
実施例14〜16
茶抽出物IIに加え、更に茶抽出物III(カテキン水和物、Cayman Chemical社製.、カテキン98質量%、ガレート体率0質量%、以下、同様である。)を配合して表6に示すガレート体率としたこと以外は、実施例8と同様の操作により、容器詰緑茶飲料を調製した。得られた各容器詰緑茶飲料について実施例8と同様に分析を行った。また、官能評価は、官能評価1に基づいて行った。分析及び官能評価の結果を、実施例8、比較例6、7及び参考例1の結果とともに表6に示す。
【0076】
比較例14、16、18
茶抽出物IIに加え、更に茶抽出物IIIを配合して表6に示すガレート体率としたこと以外は、比較例6と同様の操作により加熱殺菌済容器詰緑茶飲料を調製した。得られた各加熱殺菌済容器詰緑茶飲料について比較例6と同様に分析を行い、官能評価1に基づいて官能試験を行った。その結果を、実施例8、比較例6、7及び参考例1の結果とともに表6に示す。
【0077】
比較例15、17、19
茶抽出物IIに加え、更に茶抽出物IIIを配合して表7に示すガレート体率としたこと以外は、比較例7と同様の操作により加熱殺菌済容器詰緑茶飲料を調製した。得られた各加熱殺菌済容器詰緑茶飲料について比較例7と同様に分析を行い、官能評価1に基づいて官能試験を行った。その結果を、実施例8、比較例6、7及び参考例1の結果とともに表6に示す。
【0078】
【表6】
【0079】
実施例17〜19及び比較例20
エタノールを表7に示す割合で配合したこと以外は、実施例2と同様の操作により容器詰緑茶飲料を調製した。得られた容器詰緑茶飲料について実施例2と同様に分析を行い、官能評価1に基づいて官能試験を行った。その結果を、実施例2、比較例1〜3及び参考例1の結果とともに表7に示す。
【0080】
【表7】
【0081】
実施例20、21
エタノールを表8に示す割合で配合したこと以外は、実施例10と同様の操作により容器詰緑茶飲料を調製した。得られた容器詰緑茶飲料について実施例10と同様に分析を行い、官能評価1に基づいて官能試験を行った。その結果を、実施例10、比較例10〜12及び参考例1の結果とともに表8に示す。
【0082】
【表8】
【0083】
実施例22〜24
エタノールの代わりに、プロピレングリコールを表9に示す割合で配合したこと以外は、実施例2と同様の操作により容器詰緑茶飲料を調製した。得られた容器詰緑茶飲料について実施例2と同様に分析を行い、官能評価1に基づいて官能試験を行った。その結果を、実施例2、比較例1〜3及び参考例1の結果とともに表9に示す。
【0084】
実施例25
エタノールの代わりに、エタノール及びプロピレングリコールを表9に示す割合で配合したこと以外は、実施例2と同様の操作により容器詰緑茶飲料を調製した。得られた容器詰緑茶飲料について実施例2と同様に分析を行い、官能評価1に基づいて官能試験を行った。その結果を、実施例2、比較例1〜3及び参考例1の結果とともに表9に示す。
【0085】
比較例21
プロピレングリコールを表9に示す割合で配合したこと以外は、比較例1と同様の操作により容器詰緑茶飲料を調製した。得られた容器詰緑茶飲料について比較例1と同様に分析を行い、官能評価1に基づいて官能試験を行った。その結果を、実施例2、比較例1〜3及び参考例1の結果とともに表9に示す。
【0086】
【表9】
【0087】
実施例26〜28
エタノールの代わりに、グリセリンを表10に示す割合で配合したこと以外は、実施例2と同様の操作により容器詰緑茶飲料を調製した。得られた容器詰緑茶飲料について実施例2と同様に分析を行い、官能評価1に基づいて官能試験を行った。その結果を、実施例2、比較例1〜3及び参考例1の結果とともに表10に示す。
【0088】
実施例29
エタノールの代わりに、エタノール及びグリセリンを表10に示す割合で配合したこと以外は、実施例2と同様の操作により容器詰緑茶飲料を調製した。得られた容器詰緑茶飲料について実施例2と同様に分析を行い、官能評価1に基づいて官能試験を行った。その結果を、実施例2、比較例1〜3及び参考例1の結果とともに表10に示す。
【0089】
比較例22
グリセリンを表10に示す割合で配合したこと以外は、比較例1と同様の操作により容器詰緑茶飲料を調製した。得られた容器詰緑茶飲料について比較例1と同様に分析を行い、官能評価1に基づいて官能試験を行った。その結果を、実施例2、比較例1〜3及び参考例1の結果とともに表10に示す。
【0090】
【表10】
【0091】
参考例2
市販粉末飲料(ポカリスエット、1L用粉末、大塚製薬株式会社)をイオン交換水にて全量が1Lとなるように希釈して非炭酸酸性飲料を調製した。次いで、得られた非炭酸酸性飲料を容量200mLのPETボトルに充填し、加熱殺菌し(ポストミックス方式、)容器詰非炭酸酸性飲料を得た。殺菌条件は、85℃、30分で行い、F0値は0.0074であった。そして、得られた容器詰非炭酸酸性飲料について分析を行った。そして、得られた容器詰非炭酸酸性飲料について分析を行った。その結果を表12に示す。
【0092】
比較例23
更に、茶抽出物IIを表12に示す割合で配合したこと以外は、参考例2と同様の操作により容器詰非炭酸酸性飲料を調製した。そして、得られた容器詰非炭酸酸性飲料について参考例2と同様に分析を行った。その結果を表12に示す。
【0093】
比較例24
更に、茶抽出物IIと、エタノールを表12に示す割合で配合したこと以外は、参考例2と同様の操作により容器詰非炭酸酸性飲料を調製した。得られた容器詰非炭酸酸性飲料について参考例2と同様に分析を行った。その結果を表12に示す。
【0094】
比較例25
更に、茶抽出物IIと、プロピレングリコールを表12に示す割合で配合したこと以外は、参考例2と同様の操作により容器詰非炭酸酸性飲料を調製した。得られた容器詰非炭酸酸性飲料について参考例2と同様に分析を行った。その結果を表12に示す。
【0095】
比較例26
更に、茶抽出物IIと、グリセリンを表12に示す割合で配合したこと以外は、参考例2と同様の操作により容器詰非炭酸酸性飲料を調製した。得られた容器詰非炭酸酸性飲料について参考例2と同様に分析を行った。その結果を表12に示す。
【0096】
比較例27
更に、茶抽出物IIと、アストラガリン試薬を表12に示す割合で配合したこと以外は、参考例2と同様の操作により容器詰非炭酸酸性飲料を調製した。得られた容器詰非炭酸酸性飲料について参考例2と同様に分析を行った。その結果を表12に示す。
【0097】
実施例30
更に、茶抽出物IIと、エタノールと、アストラガリン試薬を表12に示す割合で配合したこと以外は、参考例2と同様の操作により容器詰非炭酸酸性飲料を調製した。得られた容器詰非炭酸酸性飲料について参考例2と同様に分析を行った。その結果を表12に示す。
【0098】
実施例31
更に、茶抽出物IIと、プロピレングリコールと、アストラガリン試薬を表12に示す割合で配合したこと以外は、参考例2と同様の操作により容器詰非炭酸酸性飲料を調製した。得られた容器詰非炭酸酸性飲料について参考例2と同様に分析を行った。その結果を表12に示す。
【0099】
実施例32
更に、茶抽出物IIと、グリセリンと、アストラガリン試薬を表12に示す割合で配合したこと以外は、参考例2と同様の操作により容器詰非炭酸酸性飲料を調製した。得られた容器詰非炭酸酸性飲料について参考例2と同様に分析を行った。その結果を表12に示す。
【0100】
官能評価2
実施例30〜32、比較例23〜27及び参考例2で得られた各容器詰非炭酸酸性飲料の「渋味」について専門パネル4名が官能試験を行った。官能試験は、次の手順で行った。先ず、参考例2の容器詰非炭酸酸性飲料に表11に示す量の茶抽出物IIを配合して「渋味」の強さを10段階に調整した「渋味標準容器詰非炭酸酸性飲料」を調製した。そして、専門パネル4名が各濃度の「渋味標準容器詰非炭酸酸性飲料」について、表11に示す評点とすることを合意した。次いで、各専門パネルが評点の数値が高い「渋味標準容器詰非炭酸酸性飲料」から順に摂取し、「渋味」の強さを記憶した。次いで、各専門パネルが各容器詰非炭酸酸性飲料を摂取し、「渋味」の程度を評価し、「渋味標準容器詰非炭酸酸性飲料」の中から「渋味」が最も近いものを決定した。そして、各専門パネルが決定した評点に基づいて、協議により「0.5」刻みで最終評点を決定した。その結果を表12に示す。なお、評点は、数値が小さいほど、「渋味」が強く感じられることを意味する。
【0101】
【表11】
【0102】
【表12】
【0103】
参考例3、4
酸味料(クエン酸)以外の表14に示す各成分をイオン交換水にて配合し、次いで酸味料で所定のpHになるように調整した後、イオン交換水にて全量を100質量%に調整して非炭酸酸性飲料を得た。次いで、得られた非炭酸酸性飲料を容量200mLのPETボトルに充填し、加熱殺菌し(ポストミックス方式、)容器詰非炭酸酸性飲料を得た。殺菌条件は、85℃、30分で行い、F0値は0.0074であった。そして、得られた容器詰非炭酸酸性飲料について分析を行った。そして、得られた容器詰非炭酸酸性飲料について分析を行った。その結果を表14に示す。
【0104】
比較例28
更に、茶抽出物IIを表14に示す割合で配合したこと以外は、参考例3と同様の操作により容器詰非炭酸酸性飲料を調製した。そして、得られた容器詰非炭酸酸性飲料について分析を行った。その結果を表14に示す。
【0105】
比較例29
更に、抽出物IIを表14に示す割合で配合したこと以外は、参考例4と同様の操作により容器詰非炭酸酸性飲料を調製した。そして、得られた容器詰非炭酸酸性飲料について分析を行った。その結果を表14に示す。
【0106】
実施例33
更に、茶抽出物IIと、エタノールと、アストラガリン試薬を表14に示す割合で配合したこと以外は、参考例3と同様の操作により容器詰非炭酸酸性飲料を調製した。得られた容器詰非炭酸酸性飲料について参考例3と同様に分析を行った。その結果を表14に示す。
【0107】
実施例34
更に、茶抽出物IIと、エタノールと、アストラガリン試薬を表14に示す割合で配合したこと以外は、参考例4と同様の操作により容器詰非炭酸酸性飲料を調製した。得られた容器詰非炭酸酸性飲料について参考例4と同様に分析を行った。その結果を表14に示す。
【0108】
官能評価3
実施例33、34、比較例28、29及び参考例3、4で得られた各容器詰非炭酸酸性飲料の「渋味」について専門パネル4名が官能試験を行った。官能試験は、次の手順で行った。先ず、参考例3の容器詰非炭酸酸性飲料に表13に示す量の茶抽出物IIを配合して「渋味」の強さを10段階に調整した「渋味標準容器詰非炭酸酸性飲料」を調製した。そして、専門パネル4名が各濃度の「渋味標準容器詰非炭酸酸性飲料」について、表13に示す評点とすることを合意した。次いで、各専門パネルが評点の数値が高い「渋味標準容器詰非炭酸酸性飲料」から順に摂取し、「渋味」の強さを記憶する。次いで、各専門パネルが各容器詰緑茶飲料を摂取し、「渋味」の程度を評価し、「渋味標準容器詰非炭酸酸性飲料」の中から「渋味」が最も近いものを決定する。そして、各専門パネルが決定した評点に基づいて、協議により「0.5」刻みで最終評点を決定した。その結果を表14に示す。なお、評点は、数値が小さいほど、「渋味」が強く感じられることを意味する。
【0109】
【表13】
【0110】
【表14】
【0111】
実施例35〜37
食塩を表15に示す割合で配合したこと以外は、実施例33と同様の操作により容器詰非炭酸酸性飲料を調製した。得られた容器詰非炭酸酸性飲料について実施例33と同様に分析を行い、官能評価3に基づいて官能試験を行った。その結果を、実施例33、比較例28及び参考例3の結果とともに表15に示す。
【0112】
【表15】
【0113】
参考例5
酸味料以外の表17に示す各成分を配合後、10分間撹拌して溶解させた。その後、酸味料でpH3.8になるように調整し、耐熱性容器に充填してゼリー飲料を得た。次いで、得られたゼリー飲料を加熱殺菌(85℃、30分、F0値:0.0074)して容器詰ゼリー飲料を得た。そして、得られた容器詰ゼリー飲料について分析を行った。その結果を表17に示す。
【0114】
比較例30
更に、茶抽出物IIを表17に示す割合で配合したこと以外は、参考例5と同様の操作により容器詰ゼリー飲料を調製した。そして、得られた容器詰ゼリー飲料について分析を行った。その結果を表17に示す。
【0115】
実施例38
更に、茶抽出物IIと、エタノールと、アストラガリン試薬を表17に示す割合で配合したこと以外は、参考例5と同様の操作により容器詰ゼリー飲料を調製した。得られた容器詰ゼリー飲料について参考例5と同様に分析を行った。その結果を表17に示す。
【0116】
官能評価4
実施例38、比較例30及び参考例5で得られた各容器詰ゼリー飲料の「渋味」について専門パネル4名が官能試験を行った。官能試験は、次の手順で行った。先ず、参考例5の容器詰ゼリー飲料に表16に示す量の茶抽出物IIを配合して「渋味」の強さを10段階に調整した「渋味標準容器詰ゼリー飲料」を調製した。そして、専門パネル4名が各濃度の「渋味標準容器詰ゼリー飲料」について、表16に示す評点とすることを合意した。次いで、各専門パネルが評点の数値が高い「渋味標準容器詰ゼリー飲料」から順に摂取し、「渋味」の強さを記憶した。次いで、各専門パネルが各容器詰ゼリー飲料を摂取し、「渋味」の程度を評価し、「渋味標準容器詰ゼリー飲料」の中から「渋味」が最も近いものを決定した。そして、各専門パネルが決定した評点に基づいて、協議により「0.5」刻みで最終評点を決定した。その結果を表17に示す。なお、評点は、数値が小さいほど、「渋味」が強く感じられることを意味する。
【0117】
【表16】
【0118】
【表17】
【0119】
表2〜10、12、14、15、17から、非重合体カテキン類に対してアストラガリンと、特定のアルコールを、それぞれ一定の量比で含有させることで、非重合体カテキン類を強化しつつも、渋味が抑制された飲料組成物が得られることがわかる。