(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記投入位置に搬送された前記搬送容器の下方に向けられた前記開口部の中心を通る鉛直方向に延びる軸は、当該搬送容器の鉛直方向下方に配置された前記収容室の前記天部の開口の中心を通る鉛直方向に延びる軸と一致する請求項1又は2に記載の投入機。
前記複数の搬送容器の各々の前記スティック状物を収容する収容部の径は、前記複数の収容室の各々の前記天部の開口の径以下である請求項1〜3のいずれか一項に記載の投入機。
前記投入位置に搬送された前記搬送容器の下方に向けられた前記開口部から、当該搬送容器の鉛直方向下方に移動された前記収容室の前記底部を閉鎖するように設けられた前記シャッター部までの距離は、前記スティック状物の長手方向長の2倍よりも小さい請求項1〜7のいずれか一項に記載の投入機。
前記投入位置に搬送された前記搬送容器の鉛直方向下方に移動された前記収容室の前記底部を閉鎖するように設けられた前記シャッター部から前記第2保持ホッパーの底部までの距離は、前記スティック状物の長手方向長の2倍よりも小さい請求項9に記載の投入機。
前記第2保持ホッパーの内側に配置され、前記第2保持ホッパーの内側の空間を前記複数の保持室に分離する仕切体を更に備える請求項11〜13のいずれか一項に記載の投入機。
前記複数の収容室の各々に収容されている前記スティック状物を、水平方向成分を含む方向へ押圧する押し込みユニットを更に備える請求項1〜15のいずれか一項に記載の投入機。
【発明を実施するための形態】
【0031】
以下、図面を参照して本発明の一実施形態について説明する。なお、図面間で各要素の大きさや要素間のサイズ比等が必ずしも一致しないが、当業者であれば各図面から各要素及び要素間の関係を容易に理解することが可能である。また理解を容易にするため、各図において要素の図示が省略されている場合がある。
【0032】
[装置の全体構成]
図1は、投入機10の全体を側方から見た断面図である。
図2は、投入機10の全体を上方から見た平面図である。
【0033】
投入機10は、所定の複数のスティック状物12を包装袋14に入れる装置である。投入機10は、搬送ユニット20、投入部30、第1保持ホッパー24、第1ホッパー駆動部26(
図3及び
図4参照)及びシャッター部28を備える。
【0034】
搬送ユニット20は、上面に開口部22aを有する複数の搬送容器22であってスティック状物12を収容する複数の搬送容器22を順次搬送する(容器搬送工程)。本実施形態の搬送ユニット20は、底部が塞がれ且つ開口部22aが上方に開口した状態の搬送容器22を順次搬送する。各搬送容器22は、一対のガイド51に挟まれて案内され、支持位置P0に配置されたストッパー63に向かって移動する。
【0035】
図1に示す搬送ユニット20では、搬送ローラー57に巻き掛けられた無端状の搬送ベルト52に各搬送容器22が載せられており、搬送ベルト52の走行に応じて各搬送容器22が水平方向(
図1の右から左に向かう方向)に搬送される。搬送ローラー57は、搬送ベルト52に係合し、図示しないモータによって回転駆動される。搬送ローラー57が回転することによって、搬送ベルト52が連続的又は間欠的に走行し、各搬送容器22が連続的又は間欠的に搬送される。搬送ベルト52により搬送される複数の搬送容器22は水平方向に一列に配列され、先頭の搬送容器22がストッパー63や投入部30(すなわち保持部材本体部60)によって受け止められる。
【0036】
各搬送容器22には複数のスティック状物12が収容されており、1つの搬送容器22に収容されるスティック状物12の個数は、包装袋14に最終的に収容されるスティック状物12の個数よりも少ない。包装袋14に最終的に収容されるスティック状物12の個数は、1つの搬送容器22に収容されるスティック状物12の個数の整数倍であることが好ましく、特に、第1保持ホッパー24が有する収容室25の個数以下の整数倍であることが好ましい。この場合、複数の搬送容器22の各々において同一個数のスティック状物12を収容させることができる。なお、各搬送容器22にはスティック状物12が1個のみ収容されていてもよいし、搬送容器22間で必ずしも同一個数のスティック状物12が収容されていなくてもよい。
【0037】
投入部30は、投入位置P1に配置された搬送容器22を下方に向けて開口させる。本実施形態の投入部30は、複数の搬送容器22の各々を回転(すなわち反転)させることで、投入位置P1において開口部22aを下方に向ける。複数の収容室25のうち少なくとも投入位置P1に配置された搬送容器22の鉛直方向下方に配置された収容室25の底部25bをシャッター部28によって閉鎖した状態で、投入部30は、投入位置P1に配置された搬送容器22を下方に向けて開口させる。これにより、当該搬送容器22内のスティック状物12が当該搬送容器22の鉛直方向下方に配置された収容室25に向かって落下し、当該収容室25にスティック状物12が収容される。
【0038】
図示の投入部30は、取り付けプレート59を介して後述する反転部フレーム54に固定されているサーボモータ61と、サーボモータ出力軸62に対してカップリング58を介して連結される反転軸84と、反転軸84に連結される保持部材本体部60とを有する。サーボモータ61がサーボモータ出力軸62を軸回転させることによって、反転軸84がサーボモータ出力軸62と一体的に軸回転し、反転軸84とともに保持部材本体部60は回転(すなわち旋回)する。特に、本実施形態では、サーボモータ出力軸62を180°正回転させることによって、保持部材本体部60を支持位置P0から投入位置P1に旋回移動させることができる。またサーボモータ出力軸62を180°逆回転させることによって、保持部材本体部60を投入位置P1から支持位置P0に旋回移動させることができる。
【0039】
保持部材本体部60は、支持位置P0において各搬送容器22を受け止めて支持するのに適した形状を有する。保持部材本体部60には一対の容器保持用エアシリンダ55が取り付けられている。各容器保持用エアシリンダ55は、容器保持部材56を伸長させて、保持部材本体部60が受け止めている搬送容器22を保持部材本体部60に押しつける。
これにより、搬送容器22が保持部材本体部60に対して固定的に支持され、保持部材本体部60が旋回する際には、搬送容器22も保持部材本体部60と一体的に旋回する。そのため、支持位置P0では上方を向いていた当該搬送容器22の開口部22aが、投入位置P1では下方に向けられる。このように、搬送ユニット20(すなわち搬送ベルト52)によって搬送され支持位置P0に配置された搬送容器22は、保持部材本体部60及び容器保持用エアシリンダ55によって支持される。そしてサーボモータ出力軸62が180°軸回転することによって、保持部材本体部60及び容器保持用エアシリンダ55が搬送容器22とともに旋回し、支持位置P0から投入位置P1に搬送容器22が移動させられる。
【0040】
なお、第1保持ホッパー24を覆うように設けられたカバー82には反転部フレーム54(
図1参照)が取り付けられ、この反転部フレーム54には一対の分離ストッパー53が固定的に設けられている。各分離ストッパー53は押出部材53aを伸縮させる。一対の分離ストッパー53が押出部材53aを伸長させることによって、これらの押出部材53aは先頭から2番目の搬送容器22を押圧し、先頭から2番目の搬送容器22を1番先頭の搬送容器22から引き離す(
図2参照)。これにより、両搬送容器22の干渉を防ぎつつ、反転軸84を中心に、1番先頭の搬送容器22を保持部材本体部60とともにスムーズに回転させることができる。
【0041】
図1に示す第1保持ホッパー24は、投入位置P1に配置された搬送容器22の下方に設けられる複数の収容室25(本実施形態では3つの収容室25)を有する。
図1には、理解を容易にするため、収容室25同士が回転軸31を介して対向して配置されている状態が示されているが、実際には、
図3に示すように、3つの収容室25が回転軸31の周りにおいて等間隔に配置されている。これは、後述の
図13、
図16、
図18及び
図19においても同様である。
【0042】
各収容室25の天部25a及び底部25bは開口している。当該天部25aは搬送容器22からスティック状物12を受け入れる受け入れ口として機能し、当該底部25bはスティック状物12を第2保持ホッパー40に向かって排出する排出口として機能する。収容室25の内側側面は傾斜面25cを有し、当該傾斜面25cは鉛直方向下方の位置ほど回転軸31に近づくように傾斜している。収容室25が傾斜面25cを有することによって、収容室25内のスティック状物12は傾斜面25cに案内されながら落下し、搬送容器22から落下したスティック状物12は回転軸31側に集められる。
【0043】
本実施形態の第1保持ホッパー24は、回転軸31を中心に回転可能に設けられた回転体32を有し、複数の収容室25は回転体32によって保持されている。回転軸31はホッパー支持部材64によって支持され、ホッパー支持部材64はホッパー支持板65によって支持され、ホッパー支持板65はカバー82によって支持されている。回転軸31は回転部材68を回転自在に保持し、回転部材68は回転体32と一体的に回転する。
【0044】
カバー82には貫通孔80(
図2参照)が形成され、この貫通孔80は投入位置P1に配置される搬送容器22と第1保持ホッパー24(特に投入位置P1に配置される搬送容器22の鉛直方向下方に配置される収容室25)との間に配置されている。投入位置P1において鉛直方向下方に向けられた搬送容器22の開口部22aは貫通孔80と向かい合い、当該搬送容器22に収容されたスティック状物12は、貫通孔80を通過して、収容室25内に落下する。貫通孔80は、各搬送容器22の内径(すなわちスティック状物12の収容スペースを構成する収容部23の径)以上の大きさの径を有し、カバー82は、搬送容器22から収容室25内へのスティック状物12の落下を阻害しない。
【0045】
第1ホッパー駆動部26(
図3及び
図4参照)は、第1保持ホッパー24を移動させて、投入位置P1に配置された搬送容器22の鉛直方向下方に、複数の収容室25のいずれかを配置する。本実施形態の第1ホッパー駆動部26は、回転体32を回転させることによって、投入位置P1に配置された搬送容器22の鉛直方向下方に、複数の収容室25のいずれかを配置する。この際、投入位置P1に配置された搬送容器22の下方に向けられた開口部22aの中心を通る鉛直方向に延びる軸は、当該搬送容器22の鉛直方向下方に配置された収容室25の天部25aの開口の中心を通る鉛直方向に延びる軸と一致する。
なお第1ホッパー駆動部26の詳細については、
図3及び
図4を参照して後述する。
【0046】
図1に示すように、複数の収容室25の各々の底部25bにはシャッター部28が設けられている。シャッター部28は、複数の収容室25の各々の底部25bを閉鎖及び開口させる。本実施形態のシャッター部28は、複数の収容室25の底部25bを同時に開口することができる。ここでいう「同時」とは、必ずしも厳密な同時性を意味するものではなく、各収容室25の底部25bの開口によって、複数の収容室25に収容されているスティック状物12が略同時に落下を開始する程度の同時性を、ここでは「同時」と呼ぶ。
したがって、複数の収容室25の底部25bの開口タイミングが例えば0.1秒以下程度(より好ましくは0.05秒以下)ずれていても、複数の収容室25の底部25bが同時に開口すると言える。なおシャッター部28の詳細については、
図5〜
図9を参照して後述する。
【0047】
投入位置P1に配置された搬送容器22の下方に向けられた開口部22aから、当該搬送容器22の鉛直方向下方に配置された収容室25の底部25bを閉鎖するように設けられたシャッター部28までの距離(
図13の符合「D1」参照)は、スティック状物12の長手方向長(
図13の符合「D2」参照)の2倍よりも小さいことが好ましい。これにより、搬送容器22から落下したスティック状物12同士が、収容室25において鉛直方向に関して重なり合うことを効果的に防ぐことができる。
【0048】
投入機10は、複数の収容室25の鉛直方向下方に配置される第2保持ホッパー40を更に備える。シャッター部28は、複数の収容室25のうちスティック状物12が収容されている1又は2以上の収容室25の底部25bを開口させることで、当該1又は2以上の収容室25内のスティック状物12を第2保持ホッパー40に落下させる。
【0049】
第2保持ホッパー40の天部40a及び底部40bは開口しており、天部40aは各収容室25からスティック状物12を受け入れる受け入れ口として機能し、底部40bはスティック状物12を開閉ユニット66に向かって排出する排出口として機能する。なお、第2保持ホッパー40の内側側面は傾斜面40cを有し、当該傾斜面40cは鉛直方向下方の位置ほど径方向中心に近づくように傾斜している。第2保持ホッパー40が傾斜面40cを有することによって、各収容室25から落下してきたスティック状物12が第2保持ホッパー40の中心に集められる。
【0050】
なお、投入位置P1に配置された搬送容器22の鉛直方向下方に配置された収容室25の底部25bを閉鎖するように設けられたシャッター部28から第2保持ホッパー40の底部40bまでの距離(
図13の符合「D3」参照)は、スティック状物12の長手方向長(
図13の符合「D2」参照)の2倍よりも小さいことが好ましい。これにより、各収容室25から落下したスティック状物12同士が第2保持ホッパー40において鉛直方向に関して重なり合うことを効果的に防ぐことができる。
【0051】
投入機10は、更に排出装置36を備える。排出装置36は、搬送容器22を投入位置P1から排出位置P2に搬送し、当該排出位置P2に設けられた排出部(シューター)34に搬送容器22を排出する。本実施形態の排出装置36は、
図2に示すように、押し込み部38及び容器ガイド部39を有する。押し込み部38は、搬送容器22を投入位置P1から排出位置P2まで押す。
【0052】
容器ガイド部39は、カバー82上に固定され、押し込み部38によって押される搬送容器22を投入位置P1から排出位置P2までガイドする。具体的には、2つの容器ガイド部39が互いに平行に配置されており、各容器ガイド部39は段差部を有し、投入位置P1に配置された搬送容器22は、2つの容器ガイド部39の段差部上に配置される。2つの容器ガイド部39の段差部間の距離は一定であり、搬送容器22の外径と比べて同じかやや大きい。2つの容器ガイド部39の段差部は搬送容器22の移動軌跡を規制し、搬送容器22は段差部間において投入位置P1から排出位置P2までガイドされる。このように、2つの容器ガイド部39が空の搬送容器22をスライド移動可能に支持することで、予定されている移動軌跡から搬送容器22が外れることを防ぎ、搬送容器22は、排出位置P2に配置された排出部34に排出される。なお各容器ガイド部39は、投入位置P1に対応する部分であって貫通孔80の鉛直方向上方において切り欠かれており、投入位置P1に配置される搬送容器22から落下するスティック状物12を阻害しない。
【0053】
図2に示す投入機10では、押し込み部38の平面形状はL字状である。押し込み部38の駆動ユニットは、第1回転体77及び第2回転体78を有し、第1回転体77には中心軸75を介して軸偏心用ブロック72が連結され、第2回転体78には中心軸76を介して軸偏心用ブロック73が連結されている。軸偏心用ブロック72は固定軸71を介して押し込み部38に連結されており、軸偏心用ブロック73は固定軸74を介して押し込み部38に連結されている。軸偏心用ブロック72及び軸偏心用ブロック73はリンク機構を構成し、軸偏心用ブロック72及び軸偏心用ブロック73は押し込み部38に対して回転自在に連結されている。一方、軸偏心用ブロック72は中心軸75に固定されて中心軸75とともに回転し、軸偏心用ブロック73は中心軸76に固定されて中心軸76とともに回転する。第1回転体77は中心軸75に固定されて中心軸75とともに回転し、第2回転体78は中心軸76に固定されて中心軸76とともに回転する。したがって、第1回転体77及び第2回転体78が中心軸75及び中心軸76を中心に回転することによって、押し込み部38は投入位置P1と排出位置P2との間で移動する。なお、第1回転体77及び第2回転体78は任意の駆動装置によって回転させられる。
【0054】
[ホッパー回転機構]
図3は、カバー82内に配置される第1保持ホッパー24を上方から見た状態を示す図である。
図3には、回転軸31の延在方向と垂直な水平方向に第1保持ホッパー24を切断した状態が示されており、特に回転体32よりも上方の位置で第1保持ホッパー24が切断された状態が示されている。
【0055】
回転体32は円盤状に設けられており、各収容室25は回転体32を貫通するようにして設けられている。回転体32の外周部はギア形状を有し、作動軸86が回転体32の外周部に係合している。作動軸86の外周部は回転体32のギア形状と噛み合うギア形状を有し、作動軸86が軸回転することによって回転体32が回転駆動される。
【0056】
図4は、作動軸86の回転駆動構造を示す断面図である。作動軸86は、減速機87を介してモータ88に連結されている。モータ88の出力軸から出力される回転動力は、減速機87によってトルクが増大され、作動軸86に伝達される。これにより作動軸86は回転体32を回転駆動する。このように本実施形態では、第1保持ホッパー24(すなわち各収容室25)を移動させる第1ホッパー駆動部26として、モータ88、減速機87及び作動軸86が設けられている。なお回転体32は作動軸86によって間欠的に回転させられ、投入位置P1に配置された搬送容器22の鉛直方向下方には各収容室25が順次配置される。
【0057】
[シャッター開閉機構]
図5は、シャッター部28の開閉機構を上方から見た平面図であり、シャッター部28が閉鎖している状態を示す。
図6は、
図5に示すシャッター部28の開閉機構を
図5の矢印「A」が示す方向から見た図である。
図7は、シャッター部28の開閉機構を
図5の矢印「B」が示す方向から見た図である。
図8は、シャッター部28の開閉機構を上方から見た平面図であり、シャッター部28が開いた状態を示す。
図9は、
図8に示すシャッター部28の開閉機構を
図8の矢印「A」が示す方向から見た図である。なお
図5〜
図9の各々では、理解を容易にするために、一部要素の図示が省略されている。例えば
図6及び
図9では、アクチュエータ96の図示が省略されている。また
図7に示す収容室25の位置は、
図5に示す収容室25の位置とは厳密には異なっている。
【0058】
本実施形態では2つのシャッター部28が設けられ、各シャッター部28は移動体91を介してレール90に連結されている。各移動体91は、カバー82に固定されたレール90に対してスライド可能に係合しており、各シャッター部28は移動体91とともにレール90に沿って移動可能に設けられている。各移動体91には連結ブロック92が固定されており、各連結ブロック92は連結軸93を介して連結レバー94に連結されている。連結レバー94、各連結軸93及び各連結ブロック92はリンク機構を構成し、相互間の連結部が回転自在に設けられている。連結レバー94の両端部には連結軸93が連結されており、連結レバー94の中央部にはアクチュエータ96の回転軸95が固定されている。回転軸95が軸回転することによって、連結レバー94は回転軸95とともに軸回転する。
【0059】
シャッター部28を開閉させるシャッター機構69は上述の構成を有し、カバー82に固定されたアクチュエータ96を駆動して回転軸95を回転させることによって、シャッター部28を移動させることができる。これにより、吐出口を形成する各収容室25の底部25bを、シャッター部28によって閉鎖及び開放することができる。すなわち、各移動体91は、回転軸95の回転状態及び連結レバー94の姿勢に応じて、レール90上の位置が定まる。そのため、回転軸95を回転させて
図5〜
図7に示す状態にすることで、移動体91とともに移動するシャッター部28同士が接触し、全ての収容室25の底部25bがシャッター部28によって覆われて閉鎖される(
図5参照)。一方、回転軸95を回転させて
図8〜
図9に示す状態にすることで、シャッター部28同士が離間し、全ての収容室25の底部25bがシャッター部28によって覆われずに開放される(
図8参照)。
【0060】
例えば、各収容室25の底部25bがシャッター部28によって閉鎖されている状態では(
図5参照)、各収容室25に収容されたスティック状物12の落下がシャッター部28によって防がれている。一方、各収容室25の底部25bが開放されている状態では(
図8参照)、各収容室25に収容されたスティック状物12は下方に落下する。
【0061】
[ホッパー開閉機構]
図10は、開閉ユニット66を示す平面図であって、開閉ユニット66が閉鎖した状態を示す。
図11は、開閉ユニット66を示す側方図であって、開閉ユニット66が閉鎖した状態を示す。
図12は、開閉ユニット66を示す側方図であって、開閉ユニット66が開いた状態を示す。
【0062】
開閉ユニット66は、第1開閉部66a及び第2開閉部66bを有する。第1開閉部66a及び第2開閉部66bは開閉動作を行い、第2保持ホッパー40の底部40bを覆って閉鎖することができる(
図11参照)一方で、当該底部40bを覆わずに開放することができる(
図12参照)。
【0063】
第1開閉部66aは2つの第1固定部材113を介して第1開閉部111に固定され、第2開閉部66bは2つの第2固定部材114を介して第2開閉部112に固定されている。第1開閉部111は回転軸115を介してシャッター保持部材105に回転自在に連結され、第2開閉部112は回転軸116を介してシャッター保持部材105に回転自在に連結されている。また第1開閉部111及び第2開閉部112は、リンク機構109を介して相互に連結されている。リンク機構109により第1開閉部111及び第2開閉部112は連動し、第1開閉部111及び第2開閉部112は相互に鏡面対称的な挙動を示す。第1開閉部66aは第1固定部材113及び第1開閉部111と一体的に移動して回転軸115を中心に旋回し、第2開閉部66bは第2固定部材114及び第2開閉部112と一体的に移動して回転軸116を中心に旋回する。
【0064】
第2開閉部112は、連結部材108を介して開閉用エアシリンダ67のシリンダ軸67aに連結し、開閉用エアシリンダ67はエアシリンダ受台107を介してフレーム101に固定されている。なおシャッター保持部材105はL字フレーム106を介してフレーム101に固定されている。またフレーム101には貫通孔102が形成され、当該貫通孔102は第2保持ホッパー40の天部40aと向かい合っている。
【0065】
上述の開閉ユニット66によれば、開閉用エアシリンダ67のシリンダ軸67aの突出量に応じて、第1開閉部66a及び第2開閉部66bが開閉する。例えば、
図10及び
図11に示すようにシリンダ軸67aの突出量が比較的小さい場合、第1開閉部66a及び第2開閉部66bは閉鎖位置に配置され、第2保持ホッパー40の底部40bを覆う。一方、
図12に示すようにシリンダ軸67aの突出量が比較的大きい場合、連結部材108が第1開閉部66a側に配置される。この場合、第2開閉部112が回転軸116を中心に揺動し、リンク機構109を介して第2開閉部112から第1開閉部111に力が伝達されて第1開閉部111が回転軸115を中心に揺動する。これにより、第1開閉部66a及び第2開閉部66bが開いて、第2保持ホッパー40の底部40bが開放される。
【0066】
[開口径]
上述の構成を有する投入機10において、各収容室25、第2保持ホッパー40及び開閉ユニット66の径は、以下のようにして決められる。すなわち、使用される包装袋14の開口部(すなわちスティック状物12の投入口)の径の大きさに応じて、開閉ユニット66(すなわち第1開閉部66a及び第2開閉部66b)の開口時(
図12参照)の径の大きさが決定される。具体的には、開閉ユニット66の開口径は、包装袋14の開口部の径以下に(好ましくは包装袋14の開口部の径よりも小さくなるように)設定される。第2保持ホッパー40の底部40bは、開閉ユニット66の開口部(すなわちスティック状物12の投入口)の径以下に(好ましくは開閉ユニット66の開口部の径よりも小さくなるように)設定される。第2保持ホッパー40の天部40aの径の大きさは収容室25の底部25bの径の大きさに応じて決定され、全ての収容室25の底部25bが第2保持ホッパー40の天部40aによって覆われるように、第2保持ホッパー40の天部40aの径及び収容室25の底部25bの径が設定される。なお、第2保持ホッパー40の底部40bの径は、天部40aの径よりも小さくなるように設定される。
【0067】
また各収容室25の天部25aの径の大きさは、搬送容器22の開口部22aの径の大きさに応じて決定され、各搬送容器22の収容部23及び開口部22aの径は、各収容室25の天部25aの開口径以下であり、好ましくは当該天部25aの開口径よりも小さい。これにより、投入位置P1において各搬送容器22を反転させて開口部22aを鉛直方向下方に向けた際に、搬送容器22の収容部23内から収容室25内へスムーズにスティック状物12を落下させることができる。
【0068】
[作用]
次に、上述の構成を有する投入機10の作用について説明する。
【0069】
図13〜
図19は、投入機10の作動状態を示す図である。
【0070】
上述のように支持位置P0に配置された搬送容器22(
図1及び
図2参照)は、投入部30によって反転され、
図13及び
図14に示すように開口部22aを下方に向けた状態で投入位置P1に配置される。この際、各収容室25の底部25bはシャッター部28によって閉鎖されている。これにより投入位置P1に配置された搬送容器22内のスティック状物12が、当該搬送容器22の鉛直方向下方に配置された収容室25に向かって落下し、当該収容室25に収容される。
【0071】
なお搬送容器22が支持位置P0から投入位置P1に移動した後に、容器保持用エアシリンダ55の容器保持部材56の突出量が小さくされ(
図14参照)、各容器保持部材56が退避位置に配置されて、投入部30(すなわち保持部材本体部60及び容器保持用エアシリンダ55)による搬送容器22の支持が解除される。また搬送容器22が支持位置P0から投入位置P1に移動した後に、新たな搬送容器22が支持位置P0に配置される。すなわち各分離ストッパー53の押出部材53aの突出量が小さくされ、各押出部材53aが退避位置に配置されて、新たな搬送容器22がストッパー63に向かって進行する。
【0072】
そして
図15に示すように、第1回転体77及び第2回転体78が回転させられ、投入位置P1に配置されていた空の搬送容器22は押し込み部38に押され、容器ガイド部39に沿って排出位置P2に向かって移動する。なお、第1回転体77及び第2回転体78に対してリンク機構(すなわち軸偏心用ブロック72及び軸偏心用ブロック73)を介して連結される押し込み部38は、搬送容器22に対する当接角度を同じに維持した状態で、搬送容器22を押し出すことができる。
【0073】
搬送容器22が投入位置P1から排出位置P2に移動する間に、回転体32が第1ホッパー駆動部26によって回転させられ、
図16に示すように、スティック状物12が収容されていない収容室25が投入位置P1の鉛直方向下方に配置される。上述のように本実施形態では3つの収容室25が等間隔に設けられているため、回転体32が回転軸31を中心に120°回転させられることで、投入位置P1の鉛直方向下方に新たな収容室25を配置することができる。なお回転体32が回転する際、シャッター部28は各収容室25の底部25bを閉鎖した状態を維持する。その一方で、サーボモータ出力軸62が回転され、保持部材本体部60及び容器保持用エアシリンダ55が投入位置P1から支持位置P0に移動する。
【0074】
そして、排出位置P2に移動した空の搬送容器22は、
図17に示すように排出部34内に向かって転がり落ちる(容器排出工程)。一方、容器保持用エアシリンダ55の容器保持部材56が伸長され、支持位置P0に配置された新たな搬送容器22が、保持部材本体部60及び容器保持用エアシリンダ55によって挟まれて支持される。なお新たな搬送容器22が支持位置P0に適切に配置されているか否かは図示しないセンサによって検知され、当該センサの検知信号は、各容器保持用エアシリンダ55を制御する図示しないコントローラに送られる。このコントローラは、センサの検知信号に基づいて各容器保持用エアシリンダ55を制御する。
【0075】
そして、投入部30は新たな搬送容器22を支持位置P0から投入位置P1に移動させて、
図18に示すように、当該搬送容器22内から収容室25内にスティック状物12を落下させる。これにより、投入位置P1の鉛直方向下方に配置された収容室25にスティック状物12を収容することができる。
【0076】
上述の動作を繰り返し行うことにより、全ての収容室25にスティック状物12が収容される。その後、シャッター部28が開かれて各収容室25の底部25bが開放される。
これにより、
図19に示すように、全ての収容室25から同時にスティック状物12が落下し、第2保持ホッパー40にスティック状物12が収容される(充填物集合工程)。この際、開閉ユニット66(第1開閉部66a及び第2開閉部66b)は閉じられており、多数のスティック状物12が第2保持ホッパー40及び開閉ユニット66に跨がって収容される。
【0077】
そして、開閉ユニット66(第1開閉部66a及び第2開閉部66b)が開かれることによって、開閉ユニット66の下方に配置された包装袋14(
図1参照)に向かって、第2保持ホッパー40内のスティック状物12が落下する。上述のように、第2保持ホッパー40(特に傾斜面40c)及び開閉ユニット66(第1開閉部66a及び第2開閉部66b)の傾斜構造によって、スティック状物12が中心に寄っているため、複数のスティック状物12を立った状態で包装袋14に簡単且つ適切に収容することができる。
【0078】
以上説明したように本実施形態の投入機10によれば、複数のスティック状物12を立てた状態で包装袋14に適切に収容することができる。特に、搬送容器22の内径(収容部23の径)の大きさと各収容室25の天部25aの開口径の大きさとを近づけることによって、搬送容器22内での各スティック状物12の姿勢を維持しつつ、各収容室25内にそれらのスティック状物12を収容することが可能である。
【0079】
また第1保持ホッパー24が有する複数(本実施形態では3つ)の収容室25のうち、スティック状物12を収容する収容室25の数を変えることによって、包装袋14に収容するスティック状物12の個数を簡単に変えることができる。例えば、包装袋14に収容する必要があるスティック状物12の個数が、3つの搬送容器22に収容されているスティック状物12の個数に相当する場合、上述のように3つの収容室25の各々に対して各搬送容器22からのスティック状物12を収容させればよい。一方、包装袋14に収容する必要があるスティック状物12の個数が、2つの搬送容器22に収容されているスティック状物12の個数に相当する場合、2つの収容室25に対してのみ各搬送容器22からのスティック状物12を収容させて、他の1つの収容室25には各搬送容器22からのスティック状物12を収容させない。この状態で、シャッター部28を開いて、各収容室25の底部25bを開放することで、第2保持ホッパー40には、2つの搬送容器22に収容されているスティック状物12の個数に対応するスティック状物12が収容される。そして、開閉ユニット66を開くことによって、包装袋14には2つの搬送容器22に収容されているスティック状物12の個数に対応するスティック状物12が収容されることになる。
【0080】
このように、搬送容器22からのスティック状物12を収容する収容室25の数を調整するだけで、包装袋14に収容するスティック状物12の個数を変更することが可能である。したがって、使用する包装袋14の仕様が変更され、包装袋14に収容するスティック状物12の個数が変更された場合であっても、搬送容器22等を交換することなく対応することが可能である。なお、包装袋14に収容するスティック状物12の個数が変更された場合には、第2保持ホッパー40を、変更後のスティック状物12の個数に応じた大きさを持つ別の第2保持ホッパー40に交換してもよい。
【0081】
また、実際に使用する収容室25の数によって1つの包装袋14に収容するスティック状物12の個数を調整する場合、1つの収容室25に収容するスティック状物12の個数を包装袋14に収容するスティック状物12の個数よりも小さくすることができる。そのため、1つの搬送容器22に収容するスティック状物12の個数を小さくすることができ、比較的小型の搬送容器22を使用することが可能であり、特に、各搬送容器22の内径(収容部23の径)を小さくすることができる。小さい内径を有する搬送容器22を使うことによって、長手方向長が小さいスティック状物12であっても搬送容器22内に立てた状態で収容することができる。そのため本実施形態の投入機10によれば、スティック状物12の長手方向長が変わっても、同じ搬送容器22によってスティック状物12を適切に搬送することができる。
【0082】
また、複数の収容室25を円軌道上に配置することで、それらの収容室25の設置スペースを節約しつつ、それらの収容室25に収容されているスティック状物12を落下させた際に第2保持ホッパー40においてスティック状物12を容易に集合させることができる。
【0083】
また、複数の収容室25の各々の傾斜面25cを共通の回転軸31に向けて傾斜させることによって、各収容室25からのスティック状物12を中心軸近傍に集合させることができる。これにより、第2保持ホッパー40内におけるスティック状物12の集合密度を上げることができ、比較的タイトな包装袋14内にも複数のスティック状物12を容易に投入することができる。
【0084】
また、排出部34を投入位置P1とは水平方向に関して異なる位置に設置することによって、投入位置P1に配置される搬送容器22と各収容室25との間に排出部34を設置する必要がなくなる。これにより、搬送容器22と各収容室25とを近づけて、搬送容器22から各収容室25内へのスティック状物12の落下距離を小さくすることができる。
そのため、落下時にスティック状物12に加えられる衝撃を弱めてスティック状物12の破損を防ぐとともに、スティック状物12の姿勢の崩れを効果的に抑えることができる。
【0085】
[第1変形例]
図20〜
図23は、一変形例に係る投入機10に関する図面であり、特に収容室25の構成を示す。
図20及び
図22は、各収容室25を上方から見た平面図である。
図21及び
図23は、1つの収容室25を側方から見た断面図である。なお
図20及び
図21は、各収容室25内のスティック状物12が押圧バー133によって押圧されていない状態を示し、
図22及び
図23は、各収容室25内のスティック状物12が押圧バー133によって押圧されている状態を示す。
【0086】
本変形例では、複数の収容室25の各々の内側に収容されているスティック状物12を、水平方向成分を含む方向(
図20〜
図23では水平方向)へ押圧する押し込みユニット130が収容室25毎に設けられている。
【0087】
各収容室25には切欠部135が設けられている。各押し込みユニット130は、カバー82に固定される土台131と、土台131に固定されるエアシリンダ132と、エアシリンダ132のシリンダ軸の先端に設けられる押圧バー133とを有する。各押圧バー133は、対応の切欠部135に進入して、対応の収容室25の内側に収容されているスティック状物12を中心(本実施形態では回転軸31)に向かって押圧する部材である。
【0088】
各収容室25に収容されている複数のスティック状物12(特に傾斜面25c近傍に配置されるスティック状物12)は、
図20及び
図21に示すように、鉛直方向から傾いて配置されることがある。押し込みユニット130は、傾いて配置されるそのようなスティック状物12の姿勢を矯正するデバイスであり、鉛直方向に延在するようにスティック状物12を押圧する。
【0089】
図20及び
図21に示すようにエアシリンダ132のシリンダ軸の突出量が比較的小さい場合、押圧バー133は収容室25の外側の退避位置に配置され、収容室25内のスティック状物12は押圧バー133によって押圧されない。一方、
図22及び
図23に示すようにエアシリンダ132のシリンダ軸の突出量が比較的大きい場合、押圧バー133は切欠部135に進入し、収容室25内のスティック状物12(とりわけ傾斜面25c近傍のスティック状物12)が押圧バー133によって押圧される。これにより収容室25内のスティック状物12は、姿勢が矯正され、鉛直方向に延在するように配置される。
【0090】
搬送容器22から各収容室25内に落下した直後の複数のスティック状物12には、通常、
図21に示すように傾斜したスティック状物12が含まれるが、上述の押し込みユニット130によって収容室25内のスティック状物12を鉛直方向に延在させることができる。特に、共通の回転軸31に向かって各収容室25内のスティック状物12を押圧することによって、各収容室25内のスティック状物12を回転軸31に寄せることができ、スティック状物12の集合度を向上させることができる。このような押し込みユニット130による矯正を行うことによって、シャッター部28を開いた際に、起立した状態の複数のスティック状物12を収容室25の底部25bから鉛直方向にスムーズに落下させることができる。
【0091】
[第2変形例]
上述の実施形態及び第1変形例の第2保持ホッパー40は、単一の保持室を内側に有する漏斗形状を有するが、第2保持ホッパー40は、複数の保持室を有していてもよい。
【0092】
具体的には、第1保持ホッパー24の複数の収容室25の各々の鉛直方向下方には、第2保持ホッパー40の複数の保持室のいずれか1つ以上が配置されていてもよい。また第2保持ホッパー40の複数の保持室の各々は、第1保持ホッパー24の複数の収容室25のうちの少なくとも1つ以上の収容室25の鉛直方向下方に配置されていてもよい。
【0093】
第2保持ホッパー40が複数の保持室を有する場合、典型的には、第1保持ホッパー24の収容室25と、第2保持ホッパー40の保持室とは、1対1で対応する。すなわち、第2保持ホッパー40の複数の保持室の数は、第1保持ホッパー24の複数の収容室25の数と同じであり、複数の収容室25のそれぞれの鉛直方向下方には、相互に異なる保持室が配置される。
【0094】
以下、複数の保持室を有する第2保持ホッパー40の典型態様を、図面を参照して説明する。
【0095】
図24〜
図26は第2保持ホッパー40の一態様を示す図であり、
図24は第2保持ホッパー40を上方からみた平面図であり、
図25は第2保持ホッパー40の外観を示す斜視図であり、
図26は第2保持ホッパー40を透視した状態(輪郭部が示された状態)を示す斜視図である。
図24〜
図26に示す第2保持ホッパー40は、天部40aを形成するテーパー部41と、テーパー部41に接続され底部40bを形成する円筒部42と、を有する。この第2保持ホッパー40の内側には仕切体43が配置され、第2保持ホッパー40の内側の空間(すなわちテーパー部41の内側の空間及び円筒部42の内側の空間)が仕切体43によって複数の保持室45(
図24〜
図26では3つの保持室45)に分離されている。本態様では、第1保持ホッパー24の収容室25と第2保持ホッパー40の保持室45とが1対1で対応し、第1保持ホッパー24の3つの収容室25(
図3等参照)の各々の下方には、別個の保持室45が配置される。
【0096】
図27〜
図28は第2保持ホッパー40の他の態様を示す図であり、
図27は第2保持ホッパー40を上方からみた平面図であり、
図28は第2保持ホッパー40の外観を示す斜視図である。
図27〜
図28に示す第2保持ホッパー40は、基本的に上述の
図24〜
図26に示す第2保持ホッパー40と同様に構成されるが、円筒部(
図24〜
図26の符合「42」参照)を含まない。すなわち本態様の第2保持ホッパー40は、テーパー部41を有し、テーパー部41の内側に仕切体43が配置され、第2保持ホッパー40の内側の空間(すなわちテーパー部41の内側の空間)が仕切体43によって複数の保持室45(
図27〜
図28では3つの保持室45)に分離されている。
【0097】
なお、
図24〜
図26に示す第2保持ホッパー40及び
図27〜
図28に示す第2保持ホッパー40の各々において、仕切体43は天部40aから底部40bにわたって延在しており、第2保持ホッパー40の内側の空間全体が仕切体43によって複数の保持室45に分離されている。ただし、仕切体43の延在範囲はこれに限定されず、例えば天部40a及び/又は底部40bの近傍には仕切体43が配置されていなくてもよい。なお、シャッター部28を開いて第1保持ホッパー24の各収容室25からのスティック状物12を対応の保持室45に適切に導くためには、天部40a若しくはその近傍において仕切体43が存在することが好ましい。また複数の保持室45に保持されたスティック状物12を集合させた状態で第2保持ホッパー40から落下させるために、底部40b若しくはその近傍において仕切体43を存在させなくてもよい。
【0098】
また
図24〜
図26に示す第2保持ホッパー40及び
図27〜
図28に示す第2保持ホッパー40は、テーパー部41及び円筒部42を構成する部材とは別の部材によって仕切体43が構成されているが、テーパー部41及び/又は円筒部42と仕切体43とを一体的に設けられた部材によって構成してもよい。したがって例えば、一体的に設けられた部材の一部を取り除くことによって、複数の保持室45を形成してもよい
【0099】
図29〜
図30は第2保持ホッパー40の他の態様を示す図であり、
図29は第2保持ホッパー40を上方からみた平面図であり、
図30は第2保持ホッパー40の外観を示す斜視図である。
図29〜
図30に示す第2保持ホッパー40は、内側に空間を有する複数の筒状体46(
図29〜
図30では3つの筒状体46)を含み、これらの筒状体46の内側の空間によって複数の保持室45が構成されている。本態様では、第1保持ホッパー24の収容室25と第2保持ホッパー40の保持室45(すなわち筒状体46)とが1対1で対応し、第1保持ホッパー24の3つの収容室25(
図3等参照)の各々の下方には、別個の保持室45(すなわち筒状体46)が配置される。複数の保持室45は底部40bに近づくに従って徐々に相互に近づくように配置されており、複数の保持室45に収容されたスティック状物12を集合させた状態で第2保持ホッパー40から落下させることができる。
【0100】
なお
図29〜
図30に示す第2保持ホッパー40において、各保持室45の天部40a及び底部40bの大きさ(すなわち各筒状体46の内径)は特に限定されず、各保持室45の天部40aの径は底部40bの径よりも大きくてもよいし、小さくてもよいし、同じであってもよい。また
図29〜
図30に示す各筒状体46は、内壁面及び外壁面の断面形状が真円である円筒形状を有するが、各筒状体46の具体的な形状は特に限定されず、筒状体46の内壁面及び外壁面の断面形状は多角形状であってもよいし、楕円形状であってもよいし、他の任意の形状であってもよい。また、
図29〜
図30に示す複数の筒状体46は別々に構成されているが、一体的に設けられた部材によって複数の筒状体46(すなわち複数の保持室45)が形成されていてもよい。
【0101】
以上説明したように本変形例の第2保持ホッパー40(すなわち
図24〜
図26に示す第2保持ホッパー40、
図27〜
図28に示す第2保持ホッパー40及び
図29〜
図30に示す第2保持ホッパー40)は、複数の保持室45を有する。これにより、第1保持ホッパー24の各収容室25から第2保持ホッパー40に向かって落下するスティック状物12を、コンパクトな空間サイズを有する対応の保持室45において保持することができ、各保持室45におけるスティック状物12の姿勢の崩れを効果的に防ぐことができる。
【0102】
すなわち、第2保持ホッパー40が単一の保持室45のみを有する場合、第1保持ホッパー24の全ての収容室25からのスティック状物12が同一の保持室45に案内される。その場合、単一の保持室45の寸法は全ての収容室25に収容されるスティック状物12の全体量に応じて決められるため、単一の保持室45の空間サイズは個々のスティック状物12に比して大きくなり、個々のスティック状物12が保持室45において倒れやすい。特に、共通のシャッター部28を用いて複数の収容室25の底部25bの開閉を行う場合、底部25bの開放タイミングは収容室25間で必ずしも一致せず、ある収容室25の底部25bが他の収容室25の底部25bに先行して開放されることもある。その場合、収容室25から先行して落下するスティック状物12は、保持室45において倒れやすく、後から落下する他のスティック状物12の下敷きになりやすい。
【0103】
しかしながら、本変形例のように第2保持ホッパー40が複数の保持室45を有することによって、個々の保持室45の空間サイズをコンパクトにすることができる。これにより、各保持室45において個々のスティック状物12が倒れ難くなっており、各保持室45においてスティック状物12の姿勢を所望状態で安定化させることができる。特に、異なる収容室25には異なる保持室45を割り当てることによって、収容室25相互間における底部25bの開放タイミングの相違に影響されることなく、各収容室25においてスティック状物12を安定的に保持することができる。
【0104】
なお、複数の保持室45を設けつつ、2以上の収容室25に対して共通の保持室45(すなわち1つの保持室45)を割り当てて、当該2以上の収容室25から落下するスティック状物12を共通の保持室45に導いてもよい。この場合、底部25bの開放タイミングが同じ或いはほぼ同じである2以上の収容室25を、共通の保持室45に割り当てることが好ましい。例えば第1保持ホッパー24が有する複数の収容室25のうちの2つの収容室25に対して共通の保持室45を割り当てる形態は、概念的には各収容室25に対して0.5(すなわち50%)の割合に相当する保持室45が割り当てられると解釈されうるが、これらの2つの収容室25の各々の鉛直方向下方には1つの保持室45が配置され、また当該共通の保持室45は2つの収容室25の鉛直方向下方に配置されていると言える。
【0105】
また
図24〜
図26に示す第2保持ホッパー40及び
図27〜
図28に示す第2保持ホッパー40では、テーパー部41の内壁面(すなわち傾斜面40c)によって、第2保持ホッパー40の中心(すなわち鉛直方向に延在する中心軸線)に近づくように各スティック状物12が案内される。また
図29〜
図30に示す第2保持ホッパー40では、筒状体46の相互間で天部40aに比べて底部40bが互いに近づくように配置され、各保持室45によって保持されるスティック状物12は、第2保持ホッパー40の中心(すなわち鉛直方向に延在する中心軸線)に近づくように案内される。したがって、纏まった状態の複数のスティック状物12を、第2保持ホッパー40から包装袋14に向けて送り出すことができる。なお、複数の保持室45の底部40bでは複数のスティック状物12が互いに近づいた状態で保持されるため、開閉ユニット66の開閉に伴う各保持室45からのスティック状物12の落下タイミングの相違は小さく、複数の保持室45からほぼ同時に包装袋14に向けて落下させることも可能である。
【0106】
なお、仕切体43により空間を仕切ることで複数の保持室45を形成する態様(
図24〜
図26に示す第2保持ホッパー40及び
図27〜
図28に示す第2保持ホッパー40参照)は、複数の筒状体46によって複数の保持室45を形成する態様(
図29〜
図30に示す第2保持ホッパー40参照)に比べ、構成が簡素であり、簡単に複数の保持室45を形成できる点で有利である。一方、複数の筒状体46によって複数の保持室45を形成する態様は、仕切体43により空間を仕切ることで複数の保持室45を形成する態様に比べ、各保持室45の大きさ(例えば内壁面の断面径)を、対応の収容室25や保持する予定のスティック状物12の数及びサイズに応じて決めることができるため、各保持室45において余分なスペースを減らし、スティック状物12をより安定的に保持することが可能である点で有利である。
【0107】
なお上述の各保持室45の天部40aの径、底部40bの径、鉛直方向長さ、壁面形状、及びその他のサイズ及び形状は特に限定されず、保持室45間でサイズ及び/又は形状が異なっていてもよい。ただし、対応の収容室25からのスティック状物12を各収容室25に対して適切に導くために、各保持室45の天部40aは対応の1又は2以上の収容室25の底部25bの全部を覆うことができるサイズ及び形状を有することが好ましい。また、各保持室45からのスティック状物12を包装袋14に対して適切に導くために、複数の保持室45の底部40bは、スティック状物12を保持する全ての保持室45の底部40bが包装袋14の開口部によって覆われることが可能なサイズ、形状及び相対位置を有することが好ましい。
【0108】
[他の変形例]
本発明は、上述の実施形態及び変形例に限定されるものではなく、当業者が想到しうる種々の変形が加えられた各種態様も含みうるものであり、本発明によって奏される効果も上述の事項に限定されない。したがって、本発明の技術的思想及び趣旨を逸脱しない範囲で、特許請求の範囲及び明細書に記載される各要素に対して種々の追加、変更及び部分的削除が可能である。
【0109】
例えば、第1保持ホッパー24が具備する収容室25の数は特に限定されない。また、シャッター部28の具体的構成も特に限定されず、シャッター部28は、各収容室25(特にスティック状物12が収容された各収容室25)の底部25bを開閉可能な任意の構成を採用することができる。また開閉ユニット66の具体的構成も特に限定されず、開閉ユニット66は、第2保持ホッパー40の底部40bを開閉可能な任意の構成を採用することができる。
【0110】
また上述の投入機10では、各搬送容器22を反転させることにより投入位置P1において各搬送容器22を鉛直方向下方に向けて開口させているが、他の開口機構を各搬送容器22は採用してもよい。例えば各搬送容器22は、鉛直方向下方に開口する開口部と、当該開口部を開閉可能なシャッター機構とを有し、投入位置P1に配置された搬送容器22のシャッター機構を作動させることによって、開口部を閉鎖状態から開口状態に移行させてもよい。
【0111】
また上述の第1保持ホッパー24では、複数の筒状体によって複数の収容室25が形成されているが(
図3等参照)、単一空間を仕切体(
図24〜
図28の符合「43」参照)で区分することによって複数の収容室25が形成されていてもよい。
【0112】
なおスティック状物12の具体的な構成は特に限定されず、任意の物が包装体に収容されている包装物によってスティック状物12が構成されていてもよいし、包装体を含まない物自体によってスティック状物12が構成されていてもよい。また包装体に収容される物は、単一種類の物であってもよいし、複数種類の物であってもよい。また包装体に収容される物は任意の形態を有していてもよく、例えば粉体、液体、ゲル体、固体、気体、或いはこれらのうちの2以上の形態を有する物が包装体に収容されている包装物によってスティック状物12が構成されていてもよい。またスティック状物12の用途は特に限定されないが、典型的には食品、薬、化粧品或いは農薬の分野でスティック状物12は使用されうる。