(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記ケーシング部は、平面視において前記プロペラ部の回転軸線方向に垂直な方向の長さよりも前記プロペラ部の回転軸線方向に平行な方向の長さの方が大きくなるように形成されている、請求項1〜7のいずれか1項に記載の船舶推進装置。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記特開2013−100013号公報の船舶推進装置では、プロペラの回転駆動を制御するモータECUを、船内に配置した場合、モータECUと駆動部分とを接続する配線を長くする必要があるため、配線が煩雑になる。モータECUをステアリングシャフトの内部に配置する場合、配線を短くすることができるものの、モータECUが大きい場合、モータECUが配置されるステアリングシャフトの径も大きくする必要があるため、船舶推進装置全体が大型化する。そこで、従来では、配線が煩雑になるのを抑制しながら、装置が大型化するのを抑制することが可能な船舶推進装置が望まれている。
【0006】
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、この発明の1つの目的は、配線が煩雑になるのを抑制しながら、装置が大型化するのを抑制することが可能な船舶推進装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
この発明の一の局面による船舶推進装置は、ステータ部を含むダクトと、ステータ部と対向する位置に配置されるロータ部を有するリムと、リムの径方向内方に形成された羽根とを含むプロペラ部と、ダクトを転舵可能に支持するステアリングシャフトと、ステアリングシャフトとは別個に設けられ、プロペラ部の回転軸線方向に沿って延びるように形成されたケーシング部と、ケーシング部内に配置され、プロペラ部の回転駆動を制御するモータ制御部とを備え、
ケーシング部は、ダクトとともに転舵可能にダクトに固定されている。
【0008】
この一の局面による船舶推進装置では、上記のように、ステアリングシャフトとは別個に設けられ、プロペラ部の回転軸線方向に沿って延びるように形成されたケーシング部内に、プロペラ部の回転駆動を制御するモータ制御部を配置する。これにより、モータ制御部と駆動部分とを近くに配置することができるので、接続する配線が長くなるのを抑制することができる。その結果、配線が煩雑になるのを抑制することができる。モータ制御部を大きくした場合でも、ケーシング部をプロペラ部の回転軸線方向に沿って大きくすることにより、ケーシング部内にモータ制御部を収容することができるので、ステアリングシャフトの径を大きくする場合と異なり、装置が過度に大型化するのを抑制することができる。これらにより、配線が煩雑になるのを抑制しながら、装置が大型化するのを抑制することが可能な船舶推進装置を提供することができる。ケーシング部をプロペラ部の回転軸線方向に沿って延びるように形成することにより、水の抵抗が大きくなるのを抑制することができるので、ケーシング部を設けたとしても、支障なく船舶を推進させることができる。ケーシング部を水中に配置することができるので、ケーシング部内に配置されたモータ制御部を効率よく冷却させることができる。
また、ダクトとケーシング部とが一体的に転舵されるので、ダクトを転舵した場合でも、ケーシング部に起因して水の抵抗が大きくなるのを抑制することができる。
【0010】
この場合、ケーシング部は、ダクトと一体的に設けられている。このように構成すれば、ダクトとケーシング部とを別体で設ける場合に比べて、部品点数を減少させることができるとともに、ダクトとケーシング部との接合面をなくすことができるので、浸水を効果的に抑制することができる。
【0011】
上記一の局面による船舶推進装置において、好ましくは、ケーシング部は、ダクトの上方に配置されている。このように構成すれば、水面からの空気の巻き込みを抑制するために、ダクトを水面から下方に離して配置する場合に、ダクトと水面との間のスペースを有効に活用して、ケーシング部を配置することができる。
【0012】
上記一の局面による船舶推進装置において、好ましくは、ケーシング部は、少なくとも一部がステアリングシャフトよりも後方に配置されている。このように構成すれば、ケーシング部をステアリングシャフトよりも後方に延ばすことができるので、ダクトとともにケーシング部を転舵させた場合に、船舶推進装置が取り付けられる船体にケーシング部が干渉するのを抑制することができる。
【0013】
上記一の局面による船舶推進装置において、好ましくは、ケーシング部は、少なくとも一部がダクトの後端よりも後方に延びるように形成されている。このように構成すれば、モータ制御部が大きくなった場合でも、ケーシング部をダクトの後端よりも後方に延びるようにして大きくすることができるので、モータ制御部をケーシング部に容易に収容することができる。
【0014】
この場合、好ましくは、ケーシング部は、プロペラ部の回転軸線上におけるダクトの後方においてダクトに固定されている。このように構成すれば、ダクトから吐出される水流をケーシング部により整流することができるので、より効率よく船舶を推進させることができる。
【0015】
上記一の局面による船舶推進装置において、好ましくは、ケーシング部は、スケグとしての機能を有する。このように構成すれば、モータ制御部が配置されたケーシング部を用いて船舶の操舵性を向上させることができる。
【0016】
上記一の局面による船舶推進装置において、好ましくは、ケーシング部は、平面視においてプロペラ部の回転軸線方向に垂直な方向の長さよりもプロペラ部の回転軸線方向に平行な方向の長さの方が大きくなるように形成されている。このように構成すれば、ケーシング部をプロペラ部の回転軸線方向に見た場合の投影面積が大きくなるのを抑制することができるので、水の抵抗が大きくなるのを効果的に抑制することができる。
【0017】
上記一の局面による船舶推進装置において、好ましくは、ケーシング部のモータ制御部が配置される近傍には、外部に露出した放熱部が設けられている。このように構成すれば、モータ制御部の熱を放熱部を介して容易に外部(水中)に放出することができるので、モータ制御部を効果的に冷却することができる。
【0018】
上記一の局面による船舶推進装置において、好ましくは、モータ制御部は、プロペラ部の回転軸線方向と略平行に延びるように配置された基板上に設けら
れており、ケーシング部は、基板が延びる方向に沿って延びる細長形状に形成されている。このように構成すれば、モータ制御部が設けられた基板を細長形状のケーシング部に容易に収容することができる。
【0019】
上記一の局面による船舶推進装置において、好ましくは、ケーシング部は、プロペラ部の回転軸線方向に沿って流線型形状に形成されている。このように構成すれば、ケーシング部の水の抵抗を効果的に小さくすることができるので、ケーシング部を設けたとしても、効率よく船舶を推進させることができる。
【0020】
上記一の局面による船舶推進装置において、好ましくは、モータ制御部は、モータドライバおよびインバータのうち少なくとも一方を含む。このように構成すれば、モータドライバおよびインバータのうち少なくとも一方を、水中に配置されるケーシング部内に収容することができるので、モータドライバおよびインバータを効果的に冷却することができる。
【0021】
上記一の局面による船舶推進装置において、好ましくは、ダクトは、プロペラ部の回転軸線方向に沿って断面形状が変化するように形成されている。このように構成すれば、ダクト内を流れる流体を整流することができるので、効率よく推進力を発生させることができる。
【0022】
上記一の局面による船舶推進装置において、好ましくは、羽根は、3枚以上8枚以下設けられている。このように構成すれば、リムの径方向内方に3枚以上8枚以下の羽根をバランスよく配置することができるので、船舶推進装置を効率よく動作させることができる。
【0023】
上記一の局面による船舶推進装置において、好ましくは、ダクトの上方に配置され、ダクトを転舵させる転舵機構をさらに備え、ケーシング部は、ダクトと転舵機構との間に配置されている。このように構成すれば、転舵機構によりダクトを容易に転舵させることができる。水面からの空気の巻き込みを抑制するために、ダクトを水面から下方に離して配置する場合に、ダクトと転舵機構との間のスペースを有効に活用して、ケーシング部を配置することができる。
【0024】
この場合、好ましくは、転舵機構は、前後進方向に沿って流線型形状に形成されている。このように構成すれば、転舵機構の水の抵抗を効果的に小さくすることができるので、より効率よく船舶を推進させることができる。
【0025】
上記転舵機構を備える構成において、好ましくは、転舵機構は、電動モータを含み、電動モータの駆動によりステアリングシャフトを回動させるように構成されている。このように構成すれば、電動モータを駆動させることにより、容易にダクトを転舵させることができる。
【0026】
上記転舵機構を備える構成において、好ましくは、転舵機構の上面は、船体に取り付けられるブラケットに固定されている。このように構成すれば、転舵機構を船体に確実に取り付けることができる。
【0027】
この場合、好ましくは、ブラケットは、船体取付部と、推進装置取付部とを含む。このように構成すれば、船体取付部を船体に固定することができるとともに、推進装置取付部に船舶推進装置を固定することができるので、船舶推進装置を確実に船体に取り付けることができる。
【0028】
上記一の局面による船舶推進装置において、好ましくは、ダクトの上方に接続され、ステアリングシャフトを囲むように配置されたダクト接続部をさらに備え、ダクト接続部は、ステアリングシャフトが内部空間に配置された筐体部と、筐体部の上端の筐体部とステアリングシャフトとの間の内部空間に配置されたカラーと、ステアリングシャフトが配置された内部空間と外部とを連通するとともに、カラーよりも下方に設けられた貫通孔とを含んでいる。このように構成すれば、ダクト接続部に上面から異物が侵入するのをカラーにより抑制することができる。ダクト接続部に異物が侵入した場合でも、下方に設けられた貫通孔から排出することができる。これらにより、ダクト接続部に異物が堆積するのを抑制することができる。
【0029】
この場合、好ましくは、カラーの内周または外周の隙間の径方向の長さは、貫通孔の内径よりも小さい。このように構成すれば、カラーの内周または外周の隙間から異物が侵入した場合でも、隙間より大きい内径を有する貫通孔から容易に排出することができる。
【発明の効果】
【0030】
本発明によれば、上記のように、配線が煩雑になるのを抑制しながら、装置が大型化するのを抑制することができる。
【発明を実施するための形態】
【0032】
以下、本発明を具体化した実施形態を図面に基づいて説明する。
【0033】
(第1実施形態)
図1〜
図8を参照して、本発明の第1実施形態による船舶推進装置100の構成について説明する。なお、図中、FWDは、船舶の前進方向を示しており、BWDは、船舶の後進方向を示している。図中、Rは、船舶の右舷(スターボード)方向を示しており、Lは、船舶の左舷(ポートサイド)方向を示している。
【0034】
船舶推進装置100は、
図1に示すように、船体200を推進させる電動推進器を含む。船舶推進装置100は、筒状のダクト1と、プロペラ部2と、ステアリングシャフト3と、ケーシング部4と、モータ制御部5と、転舵機構6とを備えている。ダクト1は、
図2および
図4に示すように、ステータ部11を含んでいる。プロペラ部2は、
図4に示すように、リム21と、羽根22とを含んでいる。リム21は、ロータ部23を有している。
図2に示すように、ステータ部11と、ロータ部23とによりモータ10(スイッチドリラクタンスモータ)を構成する。
【0035】
船舶推進装置100は、
図1および
図6に示すように、ブラケット7を介して船体200に取り付けられている。
図2に示すように、船体200には、バッテリ8と、リモコン9aと、ステアリングホイール9bとが設けられている。船舶推進装置100(モータ10)は、モータ制御部5に接続されている。モータ制御部5には、バッテリ8と、リモコン9aとがさらに接続されている。モータ制御部5は、CPU(中央演算処理装置)51と、モータドライバ52と、インバータ53とを含んでいる。
【0036】
船舶推進装置100(ダクト1)は、
図1に示すように、プロペラ部2の回転軸線Aと交差する転舵軸線B周りに回動可能である。船舶推進装置100は、転舵機構6により、転舵(回動)される。転舵機構6は、
図2に示すように、電動モータ61と、舵角センサ62とを含んでいる。転舵機構6は、ステアリングシャフト3を回動させることにより、ダクト1およびケーシング部4を転舵させる。転舵機構6は、バッテリ8と、ステアリングホイール9bとに接続されている。
【0037】
船舶推進装置100は、
図2に示すように、リモコン9aの操作により、推進力の大きさが調整される。船舶推進装置100は、ステアリングホイール9bの操作により、推進力の方向(ダクト1の方向)が調整される。つまり、ステアリングホイール9bが操縦されることにより、船舶推進装置100の向きが変更されて、船体200の舵が操作される。
【0038】
図3および
図4に示すように、ダクト1は、筒状に形成されている。ダクト1は、プロペラ部2の回転軸線A方向に沿って断面形状が変化するように形成されている。つまり、ダクト1は、X1方向が外方に広がって形成され、X2方向が徐々に狭められて形成されている。ダクト1は、内表面から径方向外方に向けて凹んた周状の凹部が形成されている。凹部には、プロペラ部2が収容されている。具体的には、プロペラ部2は、ダクト1の凹部に沿って設けられた流体軸受を介してダクト1に回転可能に支持されている。
【0039】
ダクト1の凹部の外周には、ステータ部11が配置されている。ステータ部11は、巻線を含む。ステータ部11は、巻線に電力が供給されることにより、磁界が発生される。巻線は、筒状のダクト1の凹部に沿って周状に複数配置されている。複数の巻線には回転数に同期させて電力がそれぞれ供給される。これにより、プロペラ部2のロータ部23にステータ部11の磁力が作用して、プロペラ部2が回転される。
【0040】
プロペラ部2は、筒状のダクト1の径方向内方に回転可能に配置されている。プロペラ部2のリム21は、羽根22の外方に筒状に設けられている。羽根22は、リム21の内表面からリム21の径方向内方に形成されている。羽根22は、
図3に示すように、円周方向に沿って等間隔(90度おき)に4枚設けられている。羽根22は、翼形状を有している。
【0041】
ロータ部23は、リム21の外方に設けられている。ロータ部23は、ダクト1のステータ部11と対向する位置に配置されている。具体的には、ロータ部23と、ステータ部11とは、半径方向に所定の間隔を隔てて対向している。つまり、ステータ部11およびロータ部23とにより構成されるモータ10は、ラジアルギャップ型のモータである。ロータ部23は、透磁率が大きい部分と透磁率が小さい部分とが周状に交互に配置されている。つまり、ロータ部23には、ステータ部11から発生する磁力によりリラクタンストルクが発生する。これにより、ロータ部23(リム21)が回転する。
【0042】
ステアリングシャフト3は、
図3および
図4に示すように、ダクト1を転舵可能に支持している。具体的には、ステアリングシャフト3は、円すいころ軸受31を介して転舵機構6に回動可能に支持されている。ステアリングシャフト3は、円筒ころ軸受32を介して、ダクト1に一体的に設けられたケーシング部4を支持している。ステアリングシャフト3は、中空形状に形成されている。ステアリングシャフト3の中空形状の内部には、ステータ部11に電力を供給する配線、モータ制御部5とバッテリ8とを接続する配線、リモコン9aとモータ制御部5とを接続する配線、ステアリングホイール9bと転舵機構6とを接続する配線が収容されている。
【0043】
ステアリングシャフト3には、シール33および34が設けられており、ケーシング部4内、転舵機構6内、ステータ部11への浸水が防止されている。具体的には、ステアリングシャフト3と転舵機構6との間にシール33が設けられている。ステアリングシャフト3とケーシング部4との間にシール34が設けられている。
【0044】
ここで、第1実施形態では、ケーシング部4は、ステアリングシャフト3とは別個に設けられ、プロペラ部2の回転軸線A方向に沿って延びるように形成されている。ケーシング部4内には、モータ制御部5が配置されている。ケーシング部4は、ダクト1とともに転舵可能にダクト1に固定されている。具体的には、ケーシング部4は、ダクト1と一体的に設けられている。
【0045】
ケーシング部4は、ダクト1の上方に配置されている。具体的には、ケーシング部4は、ダクト1と転舵機構6との間に配置されている。ケーシング部4は、少なくとも一部がステアリングシャフト3よりも後方に配置されている。ケーシング部4は、少なくとも一部がダクト1の後端よりも後方に延びるように形成されている。具体的には、ケーシング部4は、平面視においてプロペラ部2の回転軸線A方向に垂直な方向の長さよりもプロペラ部2の回転軸線A方向に平行な方向の長さの方が大きくなるように形成されている。つまり、ケーシング部4は、プロペラ部2の回転軸線A方向と平行でかつ上下方向と平行な面に沿って延びるように形成されている。ケーシング部4は、スケグとしての機能を有している。言い換えると、ケーシング部4は、船体200の航行性を安定させるフィンとしても作用する。
【0046】
ケーシング部4は、
図7に示すように、プロペラ部2の回転軸線A方向に沿って流線型形状に形成されている。具体的には、ケーシング部4は、X方向に相対的に流れる水に対して抵抗が小さくなるように流線型形状に形成されている。
【0047】
ケーシング部4は、
図7に示すように、放熱部41と、蓋部42とを含んでいる。放熱部41は、ケーシング部4のモータ制御部5が配置される近傍に、外部に露出した状態で配置されている。放熱部41は、モータ制御部5の熱を外部に放出するように設けられている。放熱部41は、アルミニウムなどの金属材料により形成されている。放熱部41の外表面には、X方向に沿って延びる複数のフィンが形成されている。これにより、表面積を大きくすることができるので、効率よく放熱することが可能である。放熱部41は、ケーシング部4の左右方向の一方に設けられている。蓋部42は、ケーシング部4の左右方向の他方に設けられている。
【0048】
蓋部42は、ケーシング部4内にモータ制御部5を出し入れするために設けられている。蓋部42は、モータ制御部5を覆うように設けられている。放熱部41および蓋部42は、シールを介してケーシング部4に取り付けられている。つまり、ケーシング部4は、放熱部41および蓋部42が取り付けられた状態で、密閉されている。
【0049】
モータ制御部5は、プロペラ部2(モータ10)の回転駆動を制御する。具体的には、モータ制御部5は、リモコン9aの操作に基づいて、モータ10の回転数を制御する。CPU51は、モータ10に設けられた回転数検出部10aからの信号を受信する。CPU51は、モータドライバ52およびインバータ53を介してモータ10(ステータ部11)に電力を供給する。
【0050】
モータ制御部5(CPU51、モータドライバ52およびインバータ53)は、基板5a上に設けられている。基板5aは、
図5に示すように、平板形状に形成されている。基板5aは、プロペラ部2の回転軸線A方向と略平行に延びるように配置されている。つまり、基板5aは、基板5aが延びる方向に沿って延びる細長形状に形成されたケーシング部4内に配置されている。基板5aは、
図7に示すように、放熱部41に接触して配置されている。これにより、CPU51、モータドライバ52、インバータ53などの発熱を放熱部41に効果的に伝達することが可能である。
【0051】
転舵機構6は、
図3〜
図5に示すように、ダクト1の上方に配置され、ダクト1を転舵させるために設けられている。転舵機構6の電動モータ61は、ステアリングホイール9b(
図2参照)の操作に基づいて駆動される。電動モータ61は、バッテリ8からドライバを介して電力が供給されて回転駆動される。電動モータ61は、
図8に示すように、ウォームギア61aおよびギア3aを介して、ステアリングシャフト3を回動させる。電動モータ61とウォームギア61aとの間には、減速機61bが設けられている。減速機61bは、遊星ギアを有している。舵角センサ62は、ステアリングシャフト3の回動角を検知する。検知されたステアリングシャフト3の回動角がフィードバック制御されて、電動モータ61が駆動される。
【0052】
転舵機構6は、外表面が前後進方向に沿って流線型形状に形成されている。
図1および
図6に示すように、転舵機構6の上面(Z1方向の面)は、船体200に取り付けられるブラケット7に固定されている。
【0053】
ブラケット7は、
図6に示すように、船舶推進装置100を支持するとともに、船体200の後方に取り付けられている。ブラケット7は、船体取付部71と、推進装置取付部72とを含んでいる。船体取付部71は、平板状に形成されている。船体取付部71は、船体200の後方のトランサムに取り付けられている。推進装置取付部72は、船体取付部71に所定の角度を有して取り付けられている。推進装置取付部72は、略水平方向の平板状に形成されている。推進装置取付部72には、船舶推進装置100が取り付けられている。推進装置取付部72には、船舶推進装置100を複数取り付けることが可能である。具体的には、推進装置取付部72は、船舶推進装置100を取り付けるための孔部711(ボルトの挿通孔)が複数設けられている。船体取付部71は、エンジンを備える船外機を取り付けるためのブラケットに対応して、複数の孔部711が設けられている。船体取付部71の孔部711は、たとえば、船外機のブラケットと同様に、左右方向に約12.8インチ(約327mm)の間隔を隔て列状に配置されている。これにより、船外機の代わりに船体200に船舶推進装置100を容易に取り付けることが可能である。
【0054】
上記第1実施形態では、以下のような効果を得ることができる。
【0055】
第1実施形態では、上記のように、ステアリングシャフト3とは別個に設けられ、プロペラ部2の回転軸線A方向に沿って延びるように形成されたケーシング部4内に、プロペラ部2の回転駆動を制御するモータ制御部5を配置する。これにより、モータ制御部5とモータ10とを近くに配置することができるので、接続する配線が長くなるのを抑制することができる。その結果、配線が煩雑になるのを抑制することができる。モータ制御部5を大きくした場合でも、ケーシング部4をプロペラ部2の回転軸線A方向に沿って大きくすることにより、ケーシング部4内にモータ制御部5を収容することができるので、ステアリングシャフト3の径を大きくする場合と異なり、装置が過度に大型化するのを抑制することができる。これらにより、配線が煩雑になるのを抑制しながら、装置が大型化するのを抑制することが可能な船舶推進装置100を提供することができる。ケーシング部4をプロペラ部2の回転軸線A方向に沿って延びるように形成することにより、水の抵抗が大きくなるのを抑制することができるので、ケーシング部4を設けたとしても、支障なく船舶を推進させることができる。ケーシング部4を水中に配置することができるので、ケーシング部4内に配置されたモータ制御部5を効率よく冷却させることができる。
【0056】
第1実施形態では、上記のように、ケーシング部4を、ダクト1とともに転舵可能にダクト1に固定する。これにより、ダクト1とケーシング部4とが一体的に転舵されるので、ダクト1を転舵した場合でも、ケーシング部4に起因して水の抵抗が大きくなるのを抑制することができる。
【0057】
第1実施形態では、上記のように、ケーシング部4を、ダクト1と一体的に設ける。これにより、ダクト1とケーシング部4とを別体で設ける場合に比べて、部品点数を減少させることができるとともに、ダクト1とケーシング部4との接合面をなくすことができるので、浸水を効果的に抑制することができる。
【0058】
第1実施形態では、上記のように、ケーシング部4を、ダクト1の上方に配置する。これにより、水面からの空気の巻き込みを抑制するために、ダクト1を水面から下方に離して配置する場合に、ダクト1と水面との間のスペースを有効に活用して、ケーシング部4を配置することができる。
【0059】
第1実施形態では、上記のように、ケーシング部4を、少なくとも一部がステアリングシャフト3よりも後方になるように配置する。これにより、ケーシング部4をステアリングシャフト3よりも後方に延ばすことができるので、ダクト1とともにケーシング部4を転舵させた場合に、船舶推進装置100が取り付けられる船体200にケーシング部4が干渉するのを抑制することができる。
【0060】
第1実施形態では、上記のように、ケーシング部4を、少なくとも一部がダクト1の後端よりも後方に延びるように形成する。これにより、モータ制御部5が大きくなった場合でも、ケーシング部4をダクト1の後端よりも後方に延びるようにして大きくすることができるので、モータ制御部5をケーシング部4に容易に収容することができる。
【0061】
第1実施形態では、上記のように、ケーシング部4が、スケグとしての機能を有する。これにより、モータ制御部5が配置されたケーシング部4を用いて船舶の操舵性を向上させることができる。
【0062】
第1実施形態では、上記のように、ケーシング部4を、平面視においてプロペラ部2の回転軸線A方向に垂直な方向の長さよりもプロペラ部2の回転軸線A方向に平行な方向の長さの方が大きくなるように形成する。これにより、ケーシング部4をプロペラ部2の回転軸線A方向に見た場合の投影面積が大きくなるのを抑制することができるので、水の抵抗が大きくなるのを効果的に抑制することができる。
【0063】
第1実施形態では、上記のように、ケーシング部4のモータ制御部5が配置される近傍に、外部に露出した放熱部41を設ける。これにより、モータ制御部5の熱を放熱部41を介して容易に外部(水中)に放出することができるので、モータ制御部5を効果的に冷却することができる。
【0064】
第1実施形態では、上記のように、モータ制御部5を、プロペラ部2の回転軸線A方向と略平行に延びるように配置された基板5a上に設け、ケーシング部4を、基板5aが延びる方向に沿って延びる細長形状に形成する。これにより、モータ制御部5が設けられた基板5aを細長形状のケーシング部4に容易に収容することができる。
【0065】
第1実施形態では、上記のように、ケーシング部4を、プロペラ部2の回転軸線A方向に沿って流線型形状に形成する。これにより、ケーシング部4の水の抵抗を効果的に小さくすることができるので、ケーシング部4を設けたとしても、効率よく船舶を推進させることができる。
【0066】
第1実施形態では、上記のように、モータ制御部5は、モータドライバ52およびインバータ53を含む。これにより、モータドライバ52およびインバータ53を、水中に配置されるケーシング部4内に収容することができるので、モータドライバ52およびインバータ53を効果的に冷却することができる。
【0067】
第1実施形態では、上記のように、ダクト1を、プロペラ部2の回転軸線A方向に沿って断面形状が変化するように形成する。これにより、ダクト1内を流れる流体を整流することができるので、効率よく推進力を発生させることができる。
【0068】
第1実施形態では、上記のように、羽根22を、3枚以上8枚以下設ける。これにより、リム21の径方向内方に3枚以上8枚以下の羽根22をバランスよく配置することができるので、船舶推進装置100を効率よく動作させることができる。
【0069】
第1実施形態では、上記のように、ダクト1の上方に配置され、ダクト1を転舵させる転舵機構6を設け、ケーシング部4を、ダクト1と転舵機構6との間に配置する。これにより、転舵機構6によりダクト1を容易に転舵させることができる。水面からの空気の巻き込みを抑制するために、ダクト1を水面から下方に離して配置する場合に、ダクト1と転舵機構6との間のスペースを有効に活用して、ケーシング部4を配置することができる。
【0070】
第1実施形態では、上記のように、転舵機構6を、前後進方向に沿って流線型形状に形成する。これにより、転舵機構6の水の抵抗を効果的に小さくすることができるので、より効率よく船舶を推進させることができる。
【0071】
第1実施形態では、上記のように、転舵機構6を、電動モータ61の駆動によりステアリングシャフト3を回動させるようにする。これにより、電動モータ61を駆動させることにより、容易にダクト1を転舵させることができる。
【0072】
第1実施形態では、上記のように、転舵機構6の上面を、船体200に取り付けられるブラケット7に固定する。これにより、転舵機構6を船体200に確実に取り付けることができる。
【0073】
第1実施形態では、上記のように、ブラケット7は、船体取付部71と、推進装置取付部72とを含む。これにより、船体取付部71を船体200に固定することができるとともに、推進装置取付部72に船舶推進装置100を固定することができるので、船舶推進装置100を確実に船体200に取り付けることができる。
【0074】
(第2実施形態)
次に、
図9を参照して、本発明の第2実施形態について説明する。この第2実施形態では、ケーシング部がダクトの上方に配置されていた上記第1実施形態とは異なり、ケーシング部がダクトの後方に配置されている例について説明する。なお、第1実施形態と同様の箇所には同様の符号を付している。
【0075】
船舶推進装置300は、筒状のダクト1と、プロペラ部2と、ステアリングシャフト3と、ケーシング部4aと、モータ制御部5と、転舵機構6とを備えている。
【0076】
ここで、第2実施形態では、ケーシング部4aは、ステアリングシャフト3とは別個に設けられ、プロペラ部2の回転軸線A方向に沿って延びるように形成されている。ケーシング部4a内には、モータ制御部5が配置されている。ケーシング部4aは、少なくとも一部がダクト1の後端よりも後方に延びるように形成されている。ケーシング部4aは、プロペラ部2の回転軸線A上におけるダクト1の後方においてダクト1に固定されている。具体的には、ケーシング部4aは、ダクト1の後方において、上下方向(Z方向)に延びるように形成されている。
【0077】
なお、第2実施形態のその他の構成は、上記第1実施形態と同様である。
【0078】
第2実施形態では、以下のような効果を得ることができる。
【0079】
第2実施形態では、上記第1実施形態と同様に、ステアリングシャフト3とは別個に設けられ、プロペラ部2の回転軸線A方向に沿って延びるように形成されたケーシング部4a内に、プロペラ部2の回転駆動を制御するモータ制御部5を配置する。これにより、配線が煩雑になるのを抑制しながら、装置が大型化するのを抑制することができる。
【0080】
第2実施形態では、上記のように、ケーシング部4aを、プロペラ部2の回転軸線A上におけるダクト1の後方においてダクト1に固定する。これにより、ダクト1から吐出される水流をケーシング部4aにより整流することができるので、より効率よく船舶を推進させることができる。
【0081】
なお、第2実施形態のその他の効果は、上記第1実施形態と同様である。
【0082】
(第3実施形態)
次に、
図10〜
図13を参照して、本発明の第3実施形態について説明する。この第3実施形態では、ステアリングシャフトを囲むように配置されたダクト接続部にカラーを設けた例について説明する。なお、第1実施形態と同様の箇所には同様の符号を付している。
【0083】
船舶推進装置400は、
図10に示すように、筒状のダクト1と、プロペラ部2(
図11参照)と、ステアリングシャフト3と、ケーシング部4bと、モータ制御部5と、転舵機構6とを備えている。
【0084】
ここで、第3実施形態では、
図10に示すように、船体200に設けられたリモコン9aは、CPU91を含んでいる。CPU91は、モータ制御部5に接続されている。CPU91は、モータ制御部5を介して、プロペラ部2(モータ10)の回転駆動を制御する。具体的には、CPU91は、リモコン9aの操作に基づいて、モータ10の回転数を制御する。CPU91は、モータ10に設けられた回転数検出部10aからの信号を受信する。CPU91は、モータ制御部5(モータドライバ52およびインバータ53)を介してモータ10(ステータ部11)に電力を供給する。
【0085】
CPU91は、ステアリングホイール9bの操作に基づいて、転舵機構6を制御する。CPU91は、モータ制御部5を介して転舵機構6に電力を供給する。つまり、CPU91は、ステアリングホイール9bの操作に基づいて、モータ制御部5を介して転舵機構6により、ダクト1を転舵させる制御を行う。これにより、船体200に設けられたCPU91により、集中して操船操作を制御することが可能である。
【0086】
ここで、第3実施形態では、ケーシング部4bは、ステアリングシャフト3とは別個に設けられ、プロペラ部2の回転軸線A方向(
図1参照)に沿って延びるように形成されている。ケーシング部4b内には、モータ制御部5が配置されている。ケーシング部4bは、ダクト1とともに転舵可能にダクト1に固定されている。具体的には、
図11に示すように、ケーシング部4bは、ダクト1の上方に接続され、ステアリングシャフト3を囲むように配置されたダクト接続部43に取り付けられるように構成されている。詳しくは、ケーシング部4bは、ダクト接続部43の後方に着脱可能に取り付けられるように構成されている。
【0087】
ダクト1は、
図11および
図12に示すように、中央部12と、前方部13と、後方部14とに分割可能に構成されている。中央部12には、ステータ部11(
図10参照)が配置されている。中央部12は、ダクト接続部43の下方に接続されている。中央部12とダクト接続部43とは、一体的に形成されている。
【0088】
中央部12と、前方部13と、後方部14とが分離された状態で、中央部12にプロペラ部2が取り付けられるように構成されている。前方部13は、中央部12の前方に接続されている。前方部13は、中央部12の内周に設けられたネジ部と、前方部13の外周に設けられたネジ部とが係合することにより、中央部12に固定される。後方部14は、中央部12の後方に接続されている。後方部14は、中央部12の内周に設けられたネジ部と、後方部14の外周に設けられたネジ部とが係合することにより、中央部12に固定される。
【0089】
ダクト接続部43は、
図11に示すように、ダクト1の上方に接続されている。ダクト接続部43は、ステアリングシャフト3を囲むように配置されている。ダクト接続部43は、筐体部431と、カラー432と、貫通孔433とを含んでいる。筐体部431は、
図13に示すように、内部空間43aを有している。ステアリングシャフト3は、筐体部431の内部空間43aに配置されている。具体的には、筐体部431の内部空間43aには、転舵機構6の筐体の下部と、転舵機構6の筐体の内部に配置されたステアリングシャフト3とが配置されている。
【0090】
ここで、第3実施形態では、カラー432は、筐体部431の上端の筐体部431とステアリングシャフト3との間の内部空間43aに配置されている。カラー432は、ダクト接続部43の内部空間43aに通じる開口面積を小さくするために設けられている。カラー432は、筐体部431と、転舵機構6の筐体との間に配置されている。カラー432は、円環状に形成されている。カラー432は、樹脂により形成されている。カラー432は、外周部が筐体部431に接するように圧入されている。カラー432の内周または外周の隙間の径方向の長さd2は、貫通孔433の内径d1よりも小さくなるように構成されている。
【0091】
貫通孔433は、ステアリングシャフト3が配置された内部空間43aと外部とを連通するように構成されている。貫通孔433は、カラー432よりも下方(Z2方向)に設けられている。貫通孔433は、ダクト接続部43の左方に1つ、右方に1つの計2つ設けられている。貫通孔433は、筐体部431の内部空間43aの下端近傍に設けられている。
【0092】
なお、第3実施形態のその他の構成は、上記第1実施形態と同様である。
【0093】
第3実施形態では、以下のような効果を得ることができる。
【0094】
第3実施形態では、上記第1実施形態と同様に、ステアリングシャフト3とは別個に設けられ、プロペラ部2の回転軸線A方向に沿って延びるように形成されたケーシング部4b内に、プロペラ部2の回転駆動を制御するモータ制御部5を配置する。これにより、配線が煩雑になるのを抑制しながら、装置が大型化するのを抑制することができる。
【0095】
第3実施形態では、上記のように、ダクト接続部43は、ステアリングシャフト3が内部空間43aに配置された筐体部431と、筐体部431の上端の筐体部431とステアリングシャフト3との間の内部空間43aに配置されたカラー432と、ステアリングシャフト3が配置された内部空間43aと外部とを連通するとともに、カラー432よりも下方に設けられた貫通孔433とを含む。これにより、ダクト接続部43に上面から異物が侵入するのをカラー432により抑制することができる。ダクト接続部43に異物が侵入した場合でも、下方に設けられた貫通孔433から排出することができる。これらにより、ダクト接続部43に異物が堆積するのを抑制することができる。
【0096】
第3実施形態では、上記のように、カラー432の内周または外周の隙間の径方向の長さd2を、貫通孔433の内径d1よりも小さくなるように構成する。これにより、カラー432の内周または外周の隙間から異物が侵入した場合でも、隙間より大きい内径を有する貫通孔433から容易に排出することができる。
【0097】
なお、第3実施形態のその他の効果は、上記第1実施形態と同様である。
【0098】
今回開示された実施形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した実施形態の説明ではなく特許請求の範囲によって示され、さらに特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更(変形例)が含まれる。
【0099】
たとえば、上記第1〜第3実施形態では、船舶推進装置が船体に1つ設けられている構成の例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、船体に複数の船舶推進装置が設けられていてもよい。たとえば、
図10に示す変形例のように、船体200に、2つの船舶推進装置100が設けられていてもよい。
【0100】
上記第1〜第3実施形態では、ケーシング部が上下方向および前後方向に延びる細長形状に形成されている例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、ケーシング部が左右方向および前後方向(水平方向)に延びる細長形状に形成されていてもよい。この場合、ケーシング部が、プロペラ部の駆動時の空気の巻き込みを抑制するキャビテーションプレートとして機能してもよい。
【0101】
上記第1および第2実施形態では、モータ制御部が、CPU、モータドライバおよびインバータを含む例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、モータ制御部が、モータドライバおよびインバータの少なくとも一方を含んでいればよい。
【0102】
上記第1〜第3実施形態では、ダクトを転舵機構によりで転舵させる例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、ティラーハンドルなどを設けて、ダクト(船舶推進装置)を手動で転舵させてもよい。
【0103】
上記第1〜第3実施形態では、転舵機構が電動により駆動される例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、転舵機構を油圧により駆動させてもよい。
【0104】
上記第1〜第3実施形態では、ステアリングホイールおよびリモコンの操作に基づいて、船舶推進装置を操縦する例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、ジョイスティックなどの操作に基づいて、船舶推進装置を操縦してもよい。
【0105】
上記第1〜第3実施形態では、プロペラ部に4枚の羽根を設ける例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、羽根は、3枚以下であってもよいし、5枚以上であってもよい。
【0106】
上記第1〜第3実施形態では、プロペラ部の回転軸線上にシャフトを設けていない例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、プロペラ部の回転軸線上に羽根に接続されたシャフトを設けてもよい。
【0107】
上記第1〜第3実施形態では、ステータ部とロータ部とにより構成されるモータがラジアルギャップ型のモータである例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、ステータ部とロータ部とが回転軸線方向において対向するように配置されるアキシャルギャップ型のモータとしてもよい。
【0108】
上記第1〜第3実施形態では、ステータ部とロータ部とにより構成されるモータがリラクタンストルク式のモータである例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、ロータ部に複数の永久磁石を設けた永久磁石式のモータとしてもよい。
【0109】
上記第1〜第3実施形態では、船体の後方に船舶推進装置が取り付けられている例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明の船舶推進装置を船体の前方または側方に取り付けて用いてもよい。