(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6783306
(24)【登録日】2020年10月23日
(45)【発行日】2020年11月11日
(54)【発明の名称】3次元メモリ装置および使用方法
(51)【国際特許分類】
H01L 21/8239 20060101AFI20201102BHJP
H01L 27/105 20060101ALI20201102BHJP
H01L 45/00 20060101ALI20201102BHJP
【FI】
H01L27/105 448
H01L27/105 449
H01L45/00 A
【請求項の数】36
【全頁数】18
(21)【出願番号】特願2018-522575(P2018-522575)
(86)(22)【出願日】2016年10月19日
(65)【公表番号】特表2018-536989(P2018-536989A)
(43)【公表日】2018年12月13日
(86)【国際出願番号】US2016057649
(87)【国際公開番号】WO2017078932
(87)【国際公開日】20170511
【審査請求日】2018年6月6日
(31)【優先権主張番号】14/932,707
(32)【優先日】2015年11月4日
(33)【優先権主張国】US
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】595168543
【氏名又は名称】マイクロン テクノロジー,インク.
(74)【代理人】
【識別番号】100121083
【弁理士】
【氏名又は名称】青木 宏義
(74)【代理人】
【識別番号】100138391
【弁理士】
【氏名又は名称】天田 昌行
(74)【代理人】
【識別番号】100074099
【弁理士】
【氏名又は名称】大菅 義之
(74)【代理人】
【識別番号】100106851
【弁理士】
【氏名又は名称】野村 泰久
(72)【発明者】
【氏名】ペッリッツェル,ファビオ
【審査官】
宮本 博司
(56)【参考文献】
【文献】
特開2010−287872(JP,A)
【文献】
米国特許出願公開第2015/0044849(US,A1)
【文献】
国際公開第2014/103577(WO,A1)
【文献】
米国特許出願公開第2015/0074326(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 21/8239
H01L 27/105
H01L 45/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
電極面と、
前記電極面を貫通して配置され、かつ、前記電極面に結合されたメモリ材料と、
前記電極面と同一平面内に整列された、前記メモリ材料に含まれるメモリセルであって、第1の論理状態を表す第1のしきい電圧および第2の論理状態を表す第2のしきい電圧を示すように構成され、セレクタデバイスおよびメモリ素子としての役割を果たすように更に構成されたメモリセルと、
前記メモリセルを貫通して配置され、かつ、前記メモリセルに結合された導電性ピラーと、
を備える装置であって、
前記導電性ピラーおよび前記電極面は、前記メモリセルに電圧を与えて前記メモリセルに論理状態を書き込むように構成され、
前記導電性ピラーと前記電極面との間の前記メモリセルを、前記導電性ピラーに結合される第1の電圧と前記電極面に結合される第2の電圧との間の電圧でバイアスすることに応答して、
前記第1の電圧が前記第2の電圧よりも大きい場合に、前記第1の論理状態が前記メモリセルに書き込まれるか、又は、
前記第1の電圧が前記第2の電圧よりも小さい場合に、前記第2の論理状態が前記メモリセルに書き込まれる、装置。
【請求項2】
前記導電性ピラーと前記メモリ材料との間に配置された電極円筒部を更に備える、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記メモリ材料および前記導電性ピラーは、同心円柱として形成される、請求項1に記載の装置。
【請求項4】
前記電極面に平行である第2の電極面を更に含み、前記メモリ材料および前記導電性ピラーは、前記第2の電極面を貫通して延在し、かつ、前記第2の電極面に結合される、請求項1に記載の装置。
【請求項5】
前記メモリ材料は、前記第2の電極面と連結された第2のメモリセルを含む、請求項4に記載の装置。
【請求項6】
前記電極面と前記第2の電極面との間に配置された誘電体材料を更に備える、請求項4に記載の装置。
【請求項7】
前記電極面を貫通して配置された複数の導電性ピラーおよびそれらに対応するメモリ材料を更に含み、該複数の導電性ピラーおよびそれらに対応するメモリ材料はアレイを形成する、請求項1に記載の装置。
【請求項8】
前記電極面は第1のメモリアクセス線に接続され、前記導電性ピラーは第2のメモリアクセス線に接続される、請求項1に記載の装置。
【請求項9】
前記導電性ピラーおよび前記電極面は、前記メモリセルに第2の電圧を与えて前記第1の論理状態および前記第2の論理状態を読み出すように、更に構成される、請求項1に記載の装置。
【請求項10】
セレクタデバイスおよびメモリ素子としての役割を果たすように構成されたリング形状のメモリセル、導電性ピラー、及び前記リング形状のメモリセルと前記導電性ピラーとの間に配置された電極材料を含むメモリ柱状部と、
複数の電極面と複数の誘電体材料が交互になった積層であって、前記リング形状のメモリセルは前記複数の電極面のうちの1つの電極面内に整列される、積層と、
前記積層を貫通する開口部であって、前記メモリ柱状部が配置された開口部と、
を備え、
前記導電性ピラーと前記電極面との間の前記リング形状のメモリセルを、前記導電性ピラーに結合される第1の電圧と前記電極面に結合される第2の電圧との間の電圧でバイアスすることに応答して、
前記第1の電圧が前記第2の電圧よりも大きい場合に、前記メモリセルの第1のしきい電圧に対応する第1の論理状態が前記リング形状のメモリセルに書き込まれるか、又は、
前記第1の電圧が前記第2の電圧よりも小さい場合に、前記メモリセルの第2のしきい電圧に対応する第2の論理状態が前記リング形状のメモリセルに書き込まれる、装置。
【請求項11】
前記リング形状のメモリセルは、前記メモリ柱状部の長さにわたって延在するメモリ材料に含まれる、請求項10に記載の装置。
【請求項12】
前記複数の電極面は複数の薄膜を含む、請求項10に記載の装置。
【請求項13】
前記複数の誘電体材料は酸化物を含む、請求項10に記載の装置。
【請求項14】
前記メモリ材料はカルコゲニドを含む、請求項11に記載の装置。
【請求項15】
前記電極材料はバリア材を含む、請求項10に記載の装置。
【請求項16】
電極面と、
前記電極面内に2次元アレイとして整列された複数のリング形状のメモリセルであって、セレクタデバイスおよびメモリ素子としての役割を果たすように構成された複数のリング形状のメモリセルと、
を備え、
前記複数のリング形状のメモリセルにおけるそれぞれのリング形状のメモリセルであって、それに対応する導電性ピラーと前記電極面との間のリング形状のメモリセルを、前記対応する導電性ピラーに第1の電圧を結合し且つ前記電極面に第2の電圧を結合することによりバイアスすることに応答して、
前記第1の電圧が前記第2の電圧よりも大きい場合に、前記メモリセルの第1のしきい電圧に対応する第1の論理状態が前記それぞれのリング形状のメモリセルに書き込まれるか、又は、
前記第1の電圧が前記第2の電圧よりも小さい場合に、前記メモリセルの第2のしきい電圧に対応する第2の論理状態が前記それぞれのリング形状のメモリセルに書き込まれる、装置。
【請求項17】
前記複数のリング形状のメモリセルの中に、複数の導電性ピラーを更に備える、請求項16に記載の装置。
【請求項18】
前記複数のリング形状のメモリセルの中に、複数のリング形状の電極円筒部を更に備える、請求項16に記載の装置。
【請求項19】
第2の電極面と、
前記第2の電極面内に整列された第2の複数のリング形状のメモリセルと、
を更に備える、請求項16に記載の装置。
【請求項20】
前記第2の複数のリング形状のメモリセルは、前記複数のリング形状のメモリセルと垂直方向に整列されている、請求項19に記載の装置。
【請求項21】
前記複数のメモリセルは、第1の極性を有する電圧でのプログラミングに応じて前記第1のしきい電圧を示すように構成され、かつ、第2の極性を有する電圧でのプログラミングに応じて前記第2のしきい電圧を示すように構成される、請求項16に記載の装置。
【請求項22】
電極面と、
前記電極面を貫通して配置された導電性ピラーのアレイと、
前記導電性ピラーのアレイに含まれる前記導電性ピラーの周りに同心環として形成されたメモリセルのアレイであって、前記電極面と同一平面内に整列され、セレクタデバイスおよびメモリ素子としての役割を果たすように構成されたメモリセルのアレイと、
を備え、
前記メモリセルのアレイにおけるそれぞれのメモリセルであって、それに対応する導電性ピラーと前記電極面との間のメモリセルを、前記対応する導電性ピラーに結合される第1の電圧と前記電極面に結合される第2の電圧との間の電圧でバイアスすることに応答して、
前記第1の電圧が前記第2の電圧よりも大きい場合に、前記メモリセルの第1のしきい電圧に対応する第1の論理状態が前記それぞれのメモリセルに書き込まれるか、又は、
前記第1の電圧が前記第2の電圧よりも小さい場合に、前記メモリセルの第2のしきい電圧に対応する第2の論理状態が前記それぞれのメモリセルに書き込まれる、装置。
【請求項23】
前記メモリセルのアレイに含まれる前記メモリセルは、閾値切り替えタイプの2端子デバイスとしての役割を果たすように構成される、請求項22に記載の装置。
【請求項24】
前記電極面、前記導電性ピラーのアレイ、及び前記メモリセルのアレイは、3次元メモリアレイに含まれる、請求項22に記載の装置。
【請求項25】
前記メモリセルのアレイに含まれる前記メモリセルはカルコゲニドを含む、請求項22に記載の装置。
【請求項26】
前記メモリセルのアレイに含まれる前記メモリセルの厚さは前記電極面の厚さと同じである、請求項22に記載の装置。
【請求項27】
導電性ピラーのアレイのうちの1つの導電性ピラーに対応する第1のアドレスを受信することと、
電極面の積層のうちの1つの電極面に対応する第2のアドレスを受信することと、
前記導電性ピラーを第1の電圧に結合することと、
前記電極面を第2の電圧に結合することと、
前記導電性ピラーと前記1つの電極面との間に結合されたメモリセルを、前記第1の電圧と前記第2の電圧との差でバイアスすることであって、前記メモリセルは、セレクタデバイスおよびメモリ素子としての役割を果たすように構成される、ことと、
を含み、
前記第1の電圧は前記第2の電圧よりも大きく、かつ、前記バイアスすることに応答して、前記メモリセルの第1のしきい電圧に対応する第1の論理状態が前記メモリセルに書き込まれるか、又は、前記第1の電圧は前記第2の電圧よりも小さく、かつ、前記バイアスすることに応答して、前記メモリセルの第2のしきい電圧に対応する第2の論理状態が前記メモリセルに書き込まれる、方法。
【請求項28】
前記第1のアドレスに対応していない、前記導電性ピラーのアレイに含まれる導電性ピラーを、共通電圧に結合することと、
前記第2のアドレスに対応していない、前記電極面の積層に含まれる電極面を、前記共通電圧に結合することと、
を更に含む、請求項27に記載の方法。
【請求項29】
前記第1の電圧と前記第2の電圧との前記差が読み出し電圧と同じ極性である場合に前記メモリセルは前記第1のしきい電圧を示し、また、前記第1の電圧と前記第2の電圧との前記差が前記読み出し電圧とは逆極性である場合に前記メモリセルは前記第2のしきい電圧を示す、請求項27に記載の方法。
【請求項30】
前記導電性ピラーを第3の電圧に結合することと、
前記電極面を第4の電圧に結合することと、
前記導電性ピラーと前記電極面との間に結合された前記メモリセルを、前記第3の電圧と前記第4の電圧との差でバイアスすることであって、前記第3の電圧は前記第4の電圧よりも大きい、ことと、
前記バイアスすることに応じて、前記メモリセルの論理状態を決定することと、
を含む、請求項27に記載の方法。
【請求項31】
前記第1のアドレスはロウアドレスデコーダおよびカラムアドレスデコーダで受信され、前記第2のアドレスは電極面アドレスデコーダで受信される、請求項27に記載の方法。
【請求項32】
複数の電極面と複数の誘電体層が交互になった積層を形成することと、
前記積層に開口部を形成することと、
前記開口部の中にメモリ材料のコンフォーマル層を形成することと、
前記開口部を前記コンフォーマル層上の導電性ピラーで充填して、前記積層における電極面に対応するそれぞれのメモリセルを形成することと、
を含み、
前記導電性ピラーとそれに対応する電極面との間の前記それぞれのメモリセルを、前記導電性ピラーに結合される第1の電圧と前記対応する電極面に結合される第2の電圧との間の電圧でバイアスすることに応答して、
前記第1の電圧が前記第2の電圧よりも大きい場合に、前記それぞれのメモリセルの第1のしきい電圧に対応する第1の論理状態が前記それぞれのメモリセルに書き込まれるか、又は、
前記第1の電圧が前記第2の電圧よりも小さい場合に、前記それぞれのメモリセルの第2のしきい電圧に対応する第2の論理状態が前記それぞれのメモリセルに書き込まれる、方法。
【請求項33】
前記開口部を前記導電性ピラーで充填する前に、前記メモリ材料上にバリア材のコンフォーマル層を形成することを更に含む、請求項32に記載の方法。
【請求項34】
前記開口部を形成することは、マスクを塗布することと、前記積層中に前記開口部をエッチングすることとを含む、請求項32に記載の方法。
【請求項35】
前記電極面を第1の複数の対応するメモリアクセス線に結合することと、
前記導電性ピラーを第2のメモリアクセス線に結合することと、
を更に含む、請求項32に記載の方法。
【請求項36】
前記開口部に前記メモリ材料のコンフォーマル層を形成することは、前記電極面をくぼませることと、前記電極面に形成されたくぼみにメモリ材料を選択的に形成することとを含む、請求項32に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
従来のメモリデバイスは、セレクタデバイスに結合された、論理状態を記憶するために用いられるメモリ素子を備える。メモリ素子およびセレクタデバイスは、3次元アーキテクチャを有するメモリアレイにおいてワード線とビット線が交差するところに位置していてもよい。いくつかのアーキテクチャでは、セレクタはワード線に接続されてもよく、メモリ素子はビット線に接続されてもよい。セレクタデバイスは、漏れ電流を減少させ、読み出しおよび/または書き込み用に単一のメモリ素子を選択するために用いられる場合がある。しかし、個別のメモリ素子およびセレクタデバイスを用いることで、メモリデバイスの製造中に形成すべき材料および/または層の数が増加する。セレクタデバイスを作動させ、メモリ素子への書き込みやメモリ素子の読み出しを行うために、高電圧、高電流密度、及び/または、時間幅の長いパルスの確保が必要となる場合がある。これらのメモリ関連要件は、製造をより複雑化させ、かつ/または、製造コストを上昇させる可能性のある、特定の構造的解決を伴う場合がある。操作関連要件によって、メモリデバイスの消費電力も増加する場合がある。
【発明の概要】
【0002】
本開示の一実施形態に係る例示的な装置は、電極面と、電極面を通って配置され、かつ、電極面に結合されたメモリ材料と、電極面と同一平面に整列した、メモリ材料に含まれるメモリセルであって、第1の論理状態を表す第1のしきい電圧および第2の論理状態を表す第2のしきい電圧を示すように構成され得る、かつ、セレクタデバイスおよびメモリ素子の役割を果たすように更に構成され得るメモリセルと、メモリセルを通って配置され、かつ、メモリセルに結合された導電性ピラーとを備え得て、ここで、導電性ピラーおよび電極面は、メモリセルに電圧を与えてメモリセルに論理状態を書き込むように構成され得る。
【0003】
本開示の一実施形態に係る別の例示的な装置は、セレクタデバイスおよびメモリ素子の役割を果たすように構成され得るリング形状のメモリセル、導電性ピラー、及びリング形状のメモリセルと導電性ピラーとの間に配置された電極材料を含むメモリ柱状部と、複数の電極面と複数の誘電体材料が互い違いになった積層であって、リング形状のメモリセルは複数の電極面のうちの1つの電極面に整列し得る、積層と、積層を貫通する開口部であって、メモリ柱状部が配置された開口部とを備え得る。
【0004】
本開示の一実施形態に係る例示的な装置は、電極面と、電極面を通って配置された導電性ピラーのアレイと、導電性ピラーのアレイに含まれる導電性ピラーの周りに同心環として形成されるメモリセルのアレイであって、電極面と同一平面に整列し得る、かつ、セレクタデバイスおよびメモリ素子の役割を果たすように構成され得るメモリセルのアレイとを備え得る。
【0005】
本開示の一実施形態に係る例示的な方法は、導電性ピラーのアレイのうちの1つの導電性ピラーに対応する第1のアドレスを受信することと、電極面の積層のうちの1つの電極面に対応する第2のアドレスを受信することと、当該導電性ピラーを第1の電圧につなぐことと、当該電極面を第2の電圧につなぐことと、当該導電性ピラーと当該電極面との間に結合されたメモリセルであって、セレクタデバイスおよびメモリ素子の役割を果たすように構成され得るメモリセルを、第1の電圧と第2の電圧との差でバイアスすることとを含み得る。
【0006】
本開示の一実施形態に係る別の例示的な方法は、複数の電極面と複数の誘電体層が互い違いになった積層を形成することと、積層に開口部を形成することと、開口部の中にメモリ材料のコンフォーマル層を形成することと、導電性ピラーで開口部のコンフォーマル層の上を一杯にして塞ぐこととを含み得る。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【
図1】本開示の一実施形態に係る3次元メモリアレイの一部分の等角図である。
【
図2A】本開示の一実施形態に係る3次元メモリアレイの一部分を上から見た図である。
【
図2B】
図2Aに示された3次元メモリアレイの一部分をワード線に沿った面で見た図である。
【
図2C】
図2Aに示された3次元メモリアレイの一部分をビット線に沿った面で見た図である。
【
図3A】本開示の一実施形態に係る部分的に製作されたメモリアレイの一部分の概略図である。
【
図3B】本開示の一実施形態に係る部分的に製作されたメモリアレイの一部分の概略図である。
【
図3C】本開示の一実施形態に係るメモリアレイの一部分の概略図である。
【
図4】本開示の一実施形態に係るしきい電圧の電圧プロットである。
【
図5】本開示の一実施形態に係る書き込みパルス電圧の電圧プロットである。
【
図6】本開示の一実施形態に係る3次元メモリアレイの一部分の機能図である。
【
図7】本開示の一実施形態に係るメモリの機能ブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
本発明の実施形態を十分に理解できるように、以下に詳しい説明をいくつか行う。しかし、それらの特定の詳しい説明がなくとも本発明の実施形態は実践され得る、ということは、当業者にとって明らかであろう。さらに、本明細書に記載された本発明の特定の実施形態は、例として示されるものであり、本発明の範囲をそれらの特定の実施形態に限定するために用いられるべきではない。他の場合には、本発明を不必要に不明確にすることを回避するために、周知の回路、制御信号、タイミングプロトコル、及びソフトウェアの動作は詳細に示さなかった。
【0009】
複数のメモリセルを含む3次元メモリアレイは、それぞれ、セレクタデバイスおよびメモリ素子の役割を果たす複数のメモリセルによって実装されてもよい。実施形態によっては、メモリセルは電極同士の間に位置する単一の材料であってもよい。このことは、3次元メモリアレイのための簡略化されたアーキテクチャおよび/または他のメモリアーキテクチャにとって有益である。簡略化されたアーキテクチャで必要とされる材料、層、及び/または構造を、より少なくすることができ、その結果、製造中の処理工程を減少させることができる。論理状態をメモリセルに書き込んで、当該論理状態を記憶させてもよい。論理状態は、1ビット以上のデータに対応してもよい。異極性の電圧を印加して、論理状態をメモリセルに書き込んでもよい。単極性の電圧を印加することによって、メモリセルの読み出しが行われてもよい。読み出しおよび書き込みのプロトコルには、メモリセルの、異なる極性によって生じる異なるしきい電圧を利用してもよい。メモリセルは、読み出しおよび書き込みのために、短い低
電力パルスを必要とする場合がある。実施形態によっては、メモリセルはカルコゲニドを含んでもよい。カルコゲニドは、読み出しおよび/または書き込み中に相転移しない場合がある。
【0010】
図1は、本開示の一実施形態に係る3次元(3D)メモリアレイ100の一部分の等角図である。メモリアレイ100は、1つ以上の電極面110を含んでもよい。電極面11
0は、誘電体材料の層で離隔されてもよい。互い違い
(交互)になった電極面110と誘電体材料は積層を形成する。メモリ柱状部150は、積層にお
ける開口部155
内に配置される。メモリ柱状部150は、導電性ピラー120、電極円筒部130、及びメモリ材料115を含む。メモリセル140は、メモリ材料115から形成される。メモリセル140はリング形状を有し
、複数のメモリセル140が
それぞれの電極面110と連結される。それぞれの電極面110の複数のメモリセル140は、メモリ柱状部150に沿って垂直方向に整列してもよい。実施形態によっては、それぞれの電極面110と連結されたメモリセル140は、当該それぞれの電極面110と同一平面
内に整列している。同一平面に整列しているとは、メモリセル140の少なくとも一部分が、電極面110の少なくとも一部分のメモリ柱状部150の長さに沿って、重なり合う位置に配置されていることを意味する。実施形態によっては、メモリセル140の全体が電極面110の平面
内に整列していてもよい。実施形態によっては、メモリセル140の厚さは、電極面110の厚さ以下であってもよい。実施形態によっては、メモリセル140の一部分は、電極面110の平面よりも上に、かつ/または、下に延在してもよい。実施形態によっては、メモリセル140の厚さは、電極面110の厚さよりも大きくてもよい。
【0011】
図1の実施形態では、メモリ柱状部150の導電性ピラー120、電極円筒部130、及びメモリ材料115は、同心円柱として形成される。実施形態によっては、導電性ピラー120、電極円筒部130、及びメモリ材料115は、他の同心形状として形成されてもよい。メモリ材料115はカルコゲニドを含んでもよい。実施形態によっては、カルコゲニド材料は相転移材料であってもよい。実施形態によっては、メモリ材料115は、セレン(Se)、ひ素(As)、及びゲルマニウム(Ge)を含み得る三元組成物を含んでもよい。実施形態によっては、メモリ
材料115は、テルル(Te)、Se、As、及びGeを含み得る四元組成物を含んでもよい。他の材料も用いられてもよい。実施形態によっては、メモリ材料115は、電極面110と同一平面に選択的に堆積してメモリセル140を形成してもよい。この代替実施形態は、
図1でメモリ柱状部180として示される。メモリ柱状部180が示すように、メモリ材料115は柱状部150の全長に延在しなくてもよい。
【0012】
図2Aから
図2Cは、
図1に示された3Dメモリアレイ100の一部分を示す図である。
図2Aは、3Dメモリアレイ100の一部分を上から見た図である。
図2Aには1つの電極面110が示されているが、メモリアレイ100は追加の電極面110を備え得ることが理解されよう。
図2Aを参照すると、メモリ柱状部150は、読み手から見るとページの中へと延在する。3Dメモリアレイ100を貫通して延在するメモリ柱状部150は、
図1、
図2B、及び
図2Cで見ることができる。電極面110と誘電体材料との積層
内にお
ける開口部155
内にメモリ柱状部150(
図1)が形成されることによって、リング形状のメモリセル140(
図2Bおよび
図2Cに示される)は電極面110
内に整列している。上述したように、メモリセル140はメモリ材料115から形成されるものであり、そして、電極面110の平面
内にリング形状を有し得る。
図1、及び
図2Aから
図2Cに示された実施形態ではリング形状で示されているが、メモリ材料115は他の形状として形成されてもよい(例えば、長方形、楕円形、不規則な形など)。
【0013】
メモリ材料115は、1つ以上の電極面110に結合され、メモリセル140を形成してもよい。メモリ材料115は更に、導電性ピラー120に結合されてもよい。導電性ピラー120は、電極面と誘電体材料との積層を貫通して延在してもよい。つまり、読み手から見るとページの中へと延在することになる。積層を貫通して延在する導電性ピラー120は、
図1、
図2B、及び
図2Cで見ることができ、ここでは、導電性ピラー120は、ページの平面に平行に延在する。
図2Aから
図2Cに示された実施形態では
円柱形状で示されているが、導電性ピラー120は他の形状として形成されてもよい(例えば、長方形、楕円形、不規則な形など)。実施形態によっては、メモリ材料115は、電極円筒部130を介して導電性ピラー120に結合されてもよい。実施形態によっては、電極円筒
部130はバリア材を含んでもよい。電極円筒部130は、メモリ材料115および導電性ピラー120と同様に、電極面110と誘電体材料との積層の中へと延在してもよい。
図1、及び
図2Aから
図2Cではリング形状で示されているが、電極円筒部130は導電性ピラー120の外形に一致するように形作られてもよい。
【0014】
図2Aに示されるように、3Dメモリアレイ100は、メモリ材料115に囲まれた導電性ピラー120を複数備えていてもよい。メモリ材料115および導電性ピラー120は、碁盤の目のように、かつ/または、他の配列パターンで配列されてもよい。実施形態によっては、導電性ピラー120はメモリアクセス線(例えば、ワード線およびビット線)に接続されてもよい。
図2Aに示されるように、導電性ピラー120は、ワード線(WL)105の方向およびビット線(BL)125の方向に配列されてもよい。本明細書において、ワード線およびビット線という用語が用いられるが、ワード線およびビット線はどちらも、一般的に、メモリアクセス線として機能し、メモリアクセス線と呼ばれ得ることが理解される。ワード線およびビット線という用語は、限定を意図するものではなく、説明においてメモリアクセス線が何を指しているかを読み手が理解する助けとなるように、本明細書において用いられる。
図2Aに示されるように、WL105は水平に延在し、BL125は垂直に延在する。電極面110の各々は、1本以上のメモリアクセス線に接続されてもよい。実施形態によっては、電極面110はワード線に接続されてもよく、ピラー120はビット線に接続されてもよい。メモリアクセス線を3Dメモリアレイ100に接続する構成として、別の構成が用いられてもよい。
【0015】
図2Bは、
図2Aに示されたメモリアレイ100をワード線に沿った面で見た図である。
図2Bは、
図2AにWL′−WL″と記載された点線によって示される平面の図である。
図2Aに示される図は、
図2BにP′−P″と記載された点線に対応する。
図2Cは、
図2Aおよび
図2Bに示されたメモリアレイ100をビット線に沿った面で見た図である。
図2Cは、
図2Aおよび
図2BにBL′−BL″と記載された点線によって示される平面の図である。
図2Bおよび
図2Cに示される図では、複数の電極面110を見ることができる。メモリアレイ100は、任意の数の電極面110を備えていてもよい。実施形態によっては、複数の電極面110は互いに平行であってもよい。複数の電極面110は、誘電体材料135の層で離隔されていてもよい。メモリ材料115は、電極面110の平面と整列したメモリセル140を有してもよい。実施形態によっては、メモリセル140はリング形状を有する。実施形態によっては、メモリセル140は、電極面110の厚さに相当する厚さを垂直方向に有していてもよい。電極面110同士は、メモリ材料115における各電極面110と整列した複数のメモリセル140が、互いに邪魔をしないようにするのに十分な距離を、垂直方向に有していてもよい。このことによって、メモリ材料115に沿ってメモリセル140同士の間に分離領域を形成する必要なく、メモリ柱状部150を利用してメモリ140を設けることができる。
【0016】
図2Aから
図2Cに示された実施形態では、ワード線の方向およびビット線の方向において対称であることから、
図2Cは
図2Bと同一である。しかし、アレイがワード線およびビット線の方向において対称ではない場合など、実施形態によっては、ワード線に沿った図とビット線に沿った図は同一ではない場合がある。
【0017】
図1、及び
図2Aから
図2Cに示されたメモリアレイ100は、それらに限定はされないが、スピンコーティング、ブランケットコーティング、化学蒸着(CVD)(例えば低圧CVD)、プラズマ促進化学蒸着(PECVD)、原子層堆積(ALD)、プラズマ促進ALD、物理蒸着(PVD)、熱分解、及び/または、熱成長などを含む、様々な薄膜に関する技術によって形成されてもよい。あるいはまた、材料をその場(イン・サイチュ)で成長させてもよい。本明細書で説明され示される材料は層として形成される場合があるが、当該材料はそれらに限定はされず、他の3次元構成で形成されてもよい。
【0018】
図3Aから
図3Cは、異なる製作工程におけるメモリアレイ100の一部分を示す。
図3Aに示されるように、電極面110および誘電体材料135は、互い違い
(交互)の層として堆積し、積層を形成してもよい。電極面110は、金属材料、多結晶シリコン材料、及び/または、他の導電体材料で形成されてもよい。誘電体材料135は、酸化物または他の好適な絶縁材料であってもよい。電極面110および/または誘電体材料135は薄膜であってもよい。
図3Bに示されるように、開口部155は、電極面110と誘電体材料135との積層に形成されてもよい。開口部155は、エッチング、ミリング、及び/または、他の既知の技術で形成されてもよい。実施形態によっては、積層上に開口部155を整列させるためにマスクを使用してもよい。
図3Cに示されるように、メモリ柱状部150は、電極面110と誘電体材料135との層にお
ける開口部155
内に形成される。コンフォーマル層を開口部に形成して、メモリ材料115を形成してもよい。電極円筒部130は第2のコンフォーマル層から形成されてもよく、導電性ピラー120を形成して、残りの空き部分を一杯にして塞ぐ。実施形態によっては、電極円筒部130は省略されてもよい。あるいはまた、開口部155をメモリ材料115で一杯にして塞ぎ、メモリ材料115に第2の開口部一式を形成してもよい。第2の開口部一式を電極円筒部130で一杯にして塞ぎ、電極円筒部130に第3の開口部一式を形成してもよい。第3の開口部一式を一杯にして塞ぎ、導電性ピラー120を形成してもよい。開口部を形成する工程と当該開口部の中にコンフォーマル層を堆積させる工程を組み合わせて用いてもよい。そして、導電性ピラー120および電極面110は、メモリアレイに含まれるメモリアクセス線に接続されてもよい。
【0019】
実施形態によっては、
図3Aから
図3Cには示されていないが、開口部155を形成した後でくぼみを各電極面110に形成してもよい。メモリ材料115のコンフォーマル層を当該くぼみに選択的に形成してもよい。実施形態によっては、このことによって、メモリ材料115を誘電体材料135と同一平面
内に設けることなく、メモリ材料115を電極面110と同一平面
内に選択的に設けることができる。
【0020】
書き込み動作によって、メモリセル140に書き込みを行い、少なくとも2つの異なる論理状態(例えば、「1」、「0」)のうちの1つを記憶させてもよい。実施形態によっては、メモリ材料115は複数のメモリセル140を含んでもよく、当該複数のメモリセル140の各々に別々に書き込みを行って、少なくとも2つの論理状態のうちの1つを記憶させてもよい。実施形態によっては、異なる論理状態は、メモリセル140の、異なるしきい電圧(V
TH)で定義されてもよい。メモリセル140が示すしきい電圧は、書き込み動作中はメモリセル140に印加される書き込みパルスの極性に基づき、読み出し動作中はメモリセル
140に印加される読み出しパルスの極性に基づく場合がある。書き込みパルスおよび読み出しパルスは、電極面110および導電性ピラー120を用いて、メモリセル140に印加される場合がある。
【0021】
実施形態によっては、メモリセル140は、電極面110と導電性ピラー120との間に2端子デバイスとして構成されてもよい。第1の極性でメモリセル140に電圧(例えば書き込みパルス)を印加することによって、第1の論理状態をメモリセル140に書き込んでもよい。第2の極性でメモリセル140に電圧(例えば書き込みパルス)を印加することによって、第2の論理状態をメモリセル140に書き込んでもよい。ここで、第2の極性は第1の極性とは反対である場合がある。2つの端子間に電圧(例えば読み出しパルス)を印加することによって、メモリセル140の読み出しが行われる。メモリセル140の読み出しは、常に同じ極性で行われてもよい。例えば、実施形態によっては、第1の極性でメモリセル140に電圧を印加することによって、メモリセルの読み出しが行われる。実施形態によっては、第2の極性でメモリセル140に電圧を印加することによって、メモリセルの読み出しが行われる。書き込みが行われた時と同じ電圧極性でメモリセル140の読み出しが行われると、メモリセル140は第1のV
THを示し得る。書き込みが行われた時とは反対の電圧極性でメモリセル140の読み出しが行われると、メモリセル140は第2のV
THを示し得る。異なるしきい電圧を用いて異なる論理状態を表してもよい。
【0022】
メモリセル140が2端子デバイスである場合、2端子間の電圧の相対的な値によって、メモリセル140に加える大きさおよび極性が決まる。例えば、3Vの電圧を導電性ピラー120に、0Vを電極面110に与える場合、6Vの電圧を導電性ピラー120に、3Vを電極面110に与える場合と同じ大きさおよび極性を加えることになる。本明細書で使用する場合、順方向極性は、導電性ピラー120が電極面110より高い電圧で設定されていることを示し、逆方向極性は、導電性ピラー120が電極面110より低い電圧で設定されていることを示す。しかし、「順方向」極性および「逆方向」極性の使用は一例であり、本発明の実施形態は、本明細書に記載された極性の特定の方向の実施形態に限定されない。
【0023】
図4は、本開示の一実施形態に係るメモリセルの2つの論理状態State
1、State
0のしきい電圧V
TH1、V
TH0の電圧プロット400である。メモリセルのしきい電圧は、メモリセルの読み出しの際に認められるしきい電圧である。読み出しのたびに、同じ極性、例えば順方向極性での読み出し電圧を用いて、メモリセルの読み出しが行われてもよい。読み出し電圧と同じ極性でメモリセルへの書き込みが行われた場合には、メモリセルでV
TH1が認められることがある。例えば、順方向極性でメモリセルへの書き込みが行われたかもしれず、そして順方向極性で読み出しが行われる。V
TH1は論理状態State
1に対応し得る。反対に、読み出し電圧と反対の極性でメモリセルへの書き込みが行われた場合には、メモリセルでV
TH0が認められることがある。例えば、逆方向極性でメモリセルへの書き込みが行われたかもしれず、そして順方向極性で読み出しが行われる。V
TH0は論理状態State
0に対応し得る。
図4に示されるように、実施形態によっては、同じ極性で書き込みおよび読み出しが行われたメモリセルと比較すると、反対の極性で書き込みおよび読み出しが行われたメモリセルについて、異なるしきい電圧が認められる場合がある。
【0024】
図5は、本開示の一実施形態に係る2つの書き込みパルス505、510の電圧プロット500である。書き込み動作中に、書き込みパルス505、510を用いて、
図1、及び
図2Aから
図2Cに示されるメモリセル140のようなメモリセルに論理状態を書き込んでもよい。第1の電圧を導電性ピラーに、第2の電圧を電極面に与えることによって、書き込みパルスを印加してもよい。結果的にメモリセルに印加される電圧は、第1の電圧と第2の電圧との差である。書き込みパルスは、読み出しパルスと同じ時間幅であってもよい。実施形態によっては、時間幅は10ns〜50nsである。実施形態によっては、時間幅は1〜100nsである。実施形態によっては、メモリセルへの書き込みは、メモリセルの読み出しと同じ時間がかかる場合がある。
【0025】
書き込みパルスの極性は、第1の極性または第2の極性(例えば、順方向極性または逆方向極性)のどちらかであり得る。書き込みパルス505は、第1の極性でメモリセルに電圧V
W1を印加する場合がある(例えば、6Vで導電性円筒部、0Vで電極面に)。書き込みパルス505の極性は、読み出しパルスの極性と同じであり得る。このことによって、第1の論理状態(State
1)がメモリセルに書き込まれる場合がある。
図4に示されるように、書き込みパルス505がメモリセルにState
1を書き込むと、メモリセルは読み出しが行われる際にしきい電圧V
TH1を示す。
【0026】
書き込みパルス510は、第2の極性でメモリセルに電圧V
W0を印加する場合がある(例えば、−6Vで導電性円筒部、0Vで電極面に)。書き込みパルス510は、書き込みパルス
505および読み出しパルスとは反対の極性を有し得る。書き込みパルス510は、第2の論理状態(State
0)をメモリセルに書き込む場合がある。
図4に示されるように、書き込みパルス510がメモリセルにState
0を書き込むと、メモリセルは読み出しが行われる際にしきい電圧V
TH0を示す。
【0027】
実施形態によっては、V
W0およびV
W1の電圧の大きさは同じであってもよい。実施形態によっては、V
W0およびV
W1の大きさは異なっていてもよい。V
W0およびV
W1の大きさは、それぞれState
0およびState
1のしきい電圧V
HT0およびV
HT1のうちの大きい方以上であるように選択されてもよい。例えば、|V
W0|=|V
W1|=6V、V
TH1=4.5V、V
TH0=5.5Vである。実施形態によっては、書き込みパルスの大きさは、読み出しパルスと同じであってもよい。実施形態によっては、書き込みパルスの大きさは、読み出しパルスよりも大きくてもよい。
【0028】
図4および
図5に示されるように、読み出し動作中のメモリセルの、認められるしきい電圧は、メモリセルへの書き込みのために印加される電圧の極性、及び、メモリセルの読み出しのために次に印加される電圧の極性に少なくともある程度基づいて、異なるしきい電圧に設定されてもよい。異なるしきい電圧を用いて異なる論理状態に対応させてもよい。実施形態によっては、メモリセルは、閾値切り替えタイプの2端子デバイスの役割を果たす場合がある。つまり、しきい電圧を下回ると、デバイスは「オフ」になり、伝導される電流はわずか、または全くない。しきい電圧を上回ると、デバイスは「オン」になり、ある電流、及び/または、しきい電流を上回る電流が伝導される。特定のパルス極性で読み出しおよび書き込みが行われることで生じる異なるしきい電圧によって、メモリセルがセレクタデバイスおよびメモリ素子の両方の役割を果たすことが可能になる場合がある。このことによって、複雑ではないアーキテクチャを有するメモリアレイを利用することができる。
【0029】
図6は、本開示の一実施形態に係る3Dメモリアレイ600の一部分の機能図である。
図6ではメモリセルはSMDと記載されている。SMDは「selector and memory device(セレクタメモリデバイス)」の略である。いくつかの実施形態と同様、メモリセルはセレクタデバイスおよびメモリ素子の両方の役割を果たす。メモリアレイのメモリセルに書き込みを行うために、メモリアクセス線を介して、単一の導電性ピラーおよび単一の電極面を選択的に対象としてもよい。このことによって、3Dメモリアレイ600の個別のメモリセルそれぞれに対して、アドレス指定および書き込みを行うことが可能となる。最初は、全ての導電性ピラーおよび電極面は共通電圧につながれている場合がある(例えば接地)。+V
P(例えば、
図5に示されるV
W1)で、正極性で対象セルに書き込みを行うために、メモリセルの導電性ピラーは+V
P/2にバイアスされる場合があり、所望の電極面が−V
P/2にバイアスされる場合がある。対象メモリセルでは−V
Pのバイアス電圧を示す場合がある。対象とされていない残りのメモリセルでは+/−V
P/2またはバイアスなし(例えば0V)を示す場合がある。
【0030】
対象セルの読み出しは、当該対象セルを電圧V
Rでバイアスすることによって、同様に行われてもよいが、対象セルは、常に、全ての読み出し動作について同じ極性でバイアスされてもよい。上述したように、V
Rは、V
Pと同じでも、V
Pよりも小さくても、またはV
Pよりも大きくてもよい。実施形態によっては、V
Rは、V
TH1よりも高くV
TH0よりも低くてもよい。実施形態によっては、書き込み動作中と同じように、アドレス指定された導電性ピラーとアドレス指定された電極面との間の電圧区分に関し、同様の電圧区分が用いられてもよい。対象とされていない残りのメモリセルでは+/−V
R/2またはバイアスなし(例えば0V)を示す場合がある。
【0031】
実施形態によっては、メモリアクセス線に接続された単一の導電性ピラーおよび単一の電極面を選択してメモリセルを選択することで、3レベルのデコード回路(図示せず)を用いてアドレス情報を復号してもよい。アドレス情報は、特定のメモリセルに対応していてもよい。実施形態によっては、デコード回路がアドレス情報をメモリコントローラ(図示せず)から受信してもよい。2レベルの回路を用いて導電性ピラーを選択してもよい。導電性ピラーは、導電性ピラーの二次元アレイに含まれていてもよい。導電性ピラーを選択するためのデコード回路は、二次元メモリアレイのデコード回路と同様であってもよい。第3のレベルのデコード回路を用いて、電極面を選択してもよい。他のデコード回路構成が用いられてもよい。例えば、電極面はワード線に対応するように構成されてもよく、導電性ピラーはビット線に対応するように構成されてもよい。
【0032】
図7は、本開示の一実施形態に係るメモリ700を示す。メモリ700は、データを記憶するように構成された複数のメモリセルを備えるメモリアレイ760を含む。様々な信号線、ワード線(WL)、及びビット線(BL)を用いることで、アレイ内でメモリセルへのアクセスを行うことができる。メモリセルは、相転移メモリセルのような不揮発性メモリセルであってもよく、または、概していかなる種類のメモリセルであってもよい。メモリセルは、1ビットのデータ用の、データを記憶するように構成されたシングルレベルセルであってもよい。メモリセルはまた、2ビット以上のデータ用の、データを記憶するように構成されたマルチレベルセルであってもよい。
【0033】
コマンド、アドレス情報、及び書き込みデータが、入力/出力(I/O)バス728を介して送信された連続するI/Oの組として、メモリ700に与えられてもよい。同様に、読み出しデータが、I/Oバス728を介してメモリ700から与えられてもよい。データストローブ信号DQSが、データストローブバス730を介して送信されてもよい。データのメモリへの伝送またはデータのメモリからの伝送のためのタイミング情報を提供するために、DQS信号を用いてもよい。I/Oバス728は、I/Oバス728と、内部データバス722、内部アドレスバス724、及び内部コマンドバス726との間のデータ信号、アドレス情報信号、及び他の信号のルーティングを行うI/O制御回路720に接続される。I/O制御回路720によって、アドレス情報がアドレスレジスタ725に与えられて、一時的に格納されてもよい。I/O制御回路720は、状態レジスタバス732を介して状態レジスタ734に接続される。状態レジスタ734によって格納された状態ビットは、メモリ700に与えられた読み出し状態コマンドに応じて、I/O制御回路720によって与えられてもよい。状態ビットは、それぞれの値を有し、メモリおよびその動作の様々な側面の状態条件を示す。
【0034】
メモリ700はまた、外部から(例えば、CE#、CLE、ALE、CLK、W/R#、及びWP#)またはコマンドバス726を介して多数の制御信号を受信してメモリ700の動作を制御する制御論理回路710も備える。コマンドレジスタ736は、内部コマンドバス726に接続されて、I/O制御回路720によって受信された情報を格納したり、当該情報を制御論理回路710に与えたりする。制御論理回路710は更に、状態レジスタバス732を介して状態レジスタ734にアクセスし、例えば、状態条件が変化するにつれて状態ビットを更新してもよい。制御論理回路710は更に、待機/使用中回路738に接続されて、メモリが動作する準備ができているのか、使用中なのかを示すためにメモリ700によって与えられ得る待機/使用中信号R/B#の値(例えば論理値)を制御する。制御論理回路710は、内部制御信号をメモリ700の様々な回路に与えるように構成されてもよい。例えば、メモリアクセスコマンド(例えば、読み出しおよび書き込み)の受信に応じて、制御論理回路710は、様々なメモリアクセス回路のメモリアクセス動作の実行を制御するために、内部制御信号を与えてもよい。様々なメモリアクセス回路は、メモリアクセス動作中に用いられるものであり、概して、ロウデコーダやカラムデコーダのような回路、信号線ドライバ、データレジスタ780およびキャッシュレジスタ770、I/O回路などを含んでもよい。
【0035】
アドレスレジスタ725は、ロウデコーダ740にブロック−ロウアドレス信号を、カラムデコーダ750にカラムアドレス信号を与える。ロウデコーダ740およびカラムデコーダ750は、メモリ動作(例えば、読み出し動作や書き込み動作)のためのメモリセルブロックの選択に用いられてもよい。ロウデコーダ740および/またはカラムデコーダ750は、メモリアレイ760における1つ以上のアクセス線(例えば、メモリアレイ760のBLやWL)に、バイアス信号を与えるように構成された1つ以上の信号線ドライバを含んでもよい。実施形態によっては、アドレスレジスタ725は、電極面デコーダ790に個別の電極面アドレスを与えてもよい。実施形態によっては、電極面アドレスはロウアドレスおよび/またはカラムアドレスで符号化されてもよい。
【0036】
書き込み動作については、ロウアドレス信号がアドレスバス724に印加された後、I/O制御回路720は、書き込みデータ信号についてキャッシュレジスタ770へのルーティングを行う。書き込みデータ信号は、それぞれがI/Oバス728の幅に相当するサイズの連続的な組になった状態で、キャッシュレジスタ770に格納される。キャッシュレジスタ770は、アレイ760のメモリセルのロウ全体またはページ全体について、書き込みデータ信号の組を連続的に格納する。そして、格納された書き込みデータ信号は全て、アドレスバス724を介して接続されたブロック−ロウアドレスにより選択された、アレイ760のメモリセルのロウまたはページを書き込むために用いられる。同様に、読み出し動作中に、アドレスバス724を介して接続されたブロック−ロウアドレスにより選択されたメモリセルのロウまたはブロックからのデータ信号は、データレジスタ780に格納される。データレジスタ780およびキャッシュレジスタ770は、いくつかのページ動作について単一のレジスタの役割を果たしてもよい。例えば、データレジスタ780に格納されたデータは、キャッシュレジスタ770にも格納されてもよい。そして、I/Oバス728の幅に相当するサイズを有するデータ信号の組は、I/O制御回路720を介して、データレジスタ780および/またはキャッシュレジスタ770からI/Oバス728へと連続的に伝送される。
【0037】
実施形態によっては、メモリアレイ760のメモリセル上での書き込み動作中に、選択された導電性ピラーに第1の電圧(例えば0V)が与えられてもよく、選択された電極面に第2の電圧が与えられてもよい。メモリセルは、選択された導電性ピラーと電極面の交差点に位置していてもよい。第2の電圧は、選択された導電性ピラーおよび電極面に対応するアドレスに格納される論理状態に応じて、導電性ピラーに与えられた電圧よりも高い、または、低いことがあり得る(例えば、「1」に対しては−6V、「0」に対しては+6V)。実施形態によっては、書き込み動作中に、選択された導電性ピラーには、常に特定の電圧が与えられてもよく、電極面には、アドレスに格納される論理状態に応じて、当該導電性ピラーの電圧よりも高い電圧または低い電圧が与えられることがあり得る。
【0038】
実施形態によっては、メモリセル上での読み出し動作中に、選択された導電性ピラーに第1の電圧(例えば0V)が与えられてもよく、選択された電極面に第2の電圧(例えば−5V、+5V)が与えられてもよい。メモリセルは、選択された導電性ピラーと電極面の交差点に位置していてもよい。第2の電圧は、導電性ピラーに与えられた第1の電圧よりも大きい、または、小さいことがあり得るが、第2の電圧は、書き出し動作ごとに同じ電圧極性をもたらすことがあり得る。メモリセルの論理状態は、選択された導電性ピラーに接続されたセンス増幅器によって読み取られてもよい。メモリセルの読み取られた論理状態は、データレジスタ780に与えられてもよい。
【0039】
本発明の実施形態に係るメモリは、様々な電子デバイスのうちのいずれかにおいて用いられてもよく、様々な電子デバイスには、コンピューティングシステム、電子記憶システム、カメラ、電話機、無線機器、ディスプレイ、チップセット、セットトップボックス、またはゲーム機が含まれるが、それらに限定はされない。
【0040】
本発明の特定の実施形態を例示の目的で本明細書に記載したが、本発明の趣旨および範囲から逸脱することなく、様々な変更を行うことができる、ということが、上述の説明から理解されよう。したがって、本発明は添付の請求項以外によって限定されることはない。