(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0007】
以下、本発明を実施するための形態について図面を参照して説明する。なお、各図において、各部の寸法および縮尺は、実際のものと適宜に異ならせている場合がある。また、以下に述べる実施の形態は、本発明の好適な具体例であるので、技術的に好ましい種々の限定が付されている。ただし、本発明の範囲は、以下の説明において特に本発明を限定する旨の記載がない限り、これらの形態に限られるものではない。
【0008】
<ゲーム装置の概要>
図1は、実施形態に係るゲーム装置の一例を示す図である。
この図に示されるゲーム装置10は、例えば、ゲームセンター、カジノ等の娯楽施設や、ショッピングセンター等の商業施設において設置されることがある。ゲーム装置10は、カジノにおいて利用される場合には、ゲーミングマシンと呼ばれることもある。なお、ゲーム装置10は、図に示されるような店舗用に設置される業務用の機器である必要はなく、例えば家庭用のゲーム機器である必要であっても良いし、モバイル端末装置であっても良い。
【0009】
図1に示されるように、ゲーム装置10には、タッチパネルディスプレイGと、ボタン131、132、133と、挿入口Minと、払出口Moutとが設けられている。タッチパネルディスプレイGは、例えば、液晶表示装置などのフラットパネルと、タッチパネルとを、表示面および操作面で重ねた構成である。ボタン131、132、133は、ゲームの開始や、ベット数の入力、払い出し指示など、プレイヤによる各種入力操作を受け付ける操作子である。
【0010】
挿入口Minには、カードが挿入またはコインが投入される。カードには、プレイヤに関する情報やクレジットの情報などが書き込まれている。プレイヤは、当該カードを挿入口Minに挿入し、あるいは、所定枚数のコインを挿入口Minに投入して、必要なクレジット数を消費することにより、ゲーム装置10により提供されるゲームが可能となっている。ここで、クレジットとしては、ゲーム内で利用可能な通貨であればよく、実際の金銭に変換可能であっても良いし、そうでなくても良い。例えば、カジノのゲーミングマシンとしてゲーム装置10を利用する場合には、クレジットは金銭(紙幣、硬貨)に相当する。また、クレジットに比例する枚数のコインや、チケットに変換可能な場合もある。なお、金銭やコイン、チケット等への変換は、ゲーム装置10で行うことができるようにしても良い。また、挿入口Minに、カードまたはコインだけではなく、チケットや、金銭等をプレイヤが投入して、対応するクレジット数に応じてゲームに参加する構成であっても良い。
払出口Moutには、プレイヤによる入力操作によって、コインが払い出される。なお、コインの払い出しではなく、当該コインに相当するクレジットが挿入口Minに挿入されたカードに書き込まれる構成でも良いし、コインの払い出し、または、カードに対するクレジットの加算については、プレイヤが選択可能な構成でも良い。
【0011】
図2は、ゲーム装置10の構成の一例を示すブロック図である。
この図に示されるように、ゲーム装置10は、当該ゲーム装置10の各部を制御するプロセッサ12と、入力装置13と、各種情報を記憶する記憶装置14と、表示装置15と、クレジット管理装置16と、を含む。
記憶装置14は、例えば、各種情報やプログラムを不揮発性に記録するハードディスクドライブ(または/およびソリッドステートドライブ)や、各種情報を揮発性に記録するRAM(Random Access Memory)などのメモリ素子を含む。
プロセッサ12は、例えば、CPU(Central Processing Unit)であり、記憶装置14に記憶されたプログラムを実行することで、ゲームの処理に必要な各種機能(詳細については後述する)を提供する。
【0012】
入力装置13は、上述したタッチパネルディスプレイGにおけるタッチパネルと、ボタン131、132、133とを含み、これらの入力操作に応じた情報を出力する。
表示装置15は、プロセッサ12による制御に基づいて、各種のゲーム画面や案内画面などの映像信号を生成するグラフィックプロセッサと、当該グラフィックプロセッサにより生成された映像信号に基づいて各種のゲーム画面や案内画面などをプレイヤに表示するフラットディスプレイと、を含む。
なお、タッチパネルディスプレイGに、ソフトウェアボタンが表示されるとともに、当該表示されたソフトウェアボタンをプレイヤが操作する場合がある。このため、表示装置15が入力装置13の機能の一部を担う場合もある。
【0013】
クレジット管理装置16は、挿入口Minにおいて、金銭やコイン、チケット等の投入を受け付けるとクレジットに変換し、ゲーム装置10においてプレイヤが利用可能なクレジットの値を加算する。また、クレジット管理装置16は、ゲーム装置10のプレイヤから、図示しないサーバ装置からクレジット又はクレジットに相当する価値媒体(金銭やコイン等)を引き出す指示操作を受け付けると、ゲーム装置10においてプレイヤが利用可能なクレジットの値を加算する。ゲーム装置10のプレイヤからサーバ装置に対してクレジット又はクレジットに相当する価値媒体を預け入れる指示操作を受け付けると、サーバ装置に記憶されているプレイヤの残高にクレジット又はクレジットに相当する価値媒体を加算する命令をサーバ装置に対して出力する。なお、クレジット管理装置16は、ゲーム装置10のプレイヤからクレジットを価値媒体に変換する指示操作を受け付けたときに、当該クレジットに相当する価値媒体を払出口Moutから出力する。
【0014】
<ゲームの内容>
ゲーム装置10で実行されるゲームの概略について説明する。
【0015】
図3は、ゲーム装置10がプレイヤに提供するゲームの概要を示す図であって、タッチパネルディスプレイGによって表示される画面Gsの一例を示す図である。なお、画面Gsの表示内容は、ゲームの進捗などによって適宜変更されるが、以下の記述においては表示内容によらず、単に画面Gsと呼ぶことにする。
【0016】
この図に示されるように、画面Gsには、シンボル配置領域Gs21と、トータル報酬表示領域Gs22と、オッズ表示領域Gs23と、ステータス表示領域Gs24と、倍率表示領域Gs25と、報酬表示領域Gs26と、残ゲーム回数表示領域Gs27とが含まれる。
シンボル配置領域Gs21は、円柱状のタワー(塔)を表現しており、当該タワーは、垂直方向(図において上下方向)に15分割された階層から構成されている。各階層は、水平方向(図において左右方向)に5分割されており、5分割された各マスには、それぞれシンボルが出現(配置)される。このため、本実施形態において、シンボル配置領域Gs21では、15階層5列でマトリクス状に配列するマスのそれぞれに、計75個のシンボルが配置されることになる。
なお、
図3は、階層数が「15」である場合における画面Gsの一例であるが、階層数は後述するように減少することがある。
【0017】
シンボル配置領域Gs21(15階層5列)のうち符号Gs211で示される領域(3階層3列)が、入賞を判定する判定領域である。シンボル配置領域Gs21のうち判定領域Gs211以外の範囲(斜線部)は、入賞を判定しない非判定領域Gs212である。なお、判定領域Gs211に対し左右に位置する計6個のマスは、後述するスターシンボルを獲得した場合を除き、隠された状態で表現されている。
なお、
図3は、判定領域Gs211が3階層3列である場合における画面Gsの一例であるが、この階層数は後述するように1階層分増える場合や、判定領域Gs211がシンボル配置領域Gs21の全域に及ぶ場合がある。
【0018】
本実施形態において、シンボルの種類には、基本シンボルと、特殊シンボルと、NULLシンボルとがある。
基本シンボルは、
図4に示されるように4つに分類される。すなわち、基本シンボルは、オレンジシンボルと、キウイシンボルと、チェリーシンボルと、セブンシンボルとに分類される。
特殊シンボルは、
図5に示されるように5つに分類される。すなわち、特殊シンボルは、プラス5シンボルと、FREEシンボルと、スターシンボルと、CRASHシンボルと、爆弾シンボルとに分類される。
NULLシンボルは、
図6に示されるように2つに分類される。すなわち、NULLシンボルは、NULLシンボルAと、NULLシンボルBとに分類される。
シンボル配置領域Gs21における75個のマスには、基本シンボルが所定の確率で配置される。
【0019】
図7は、基本シンボルにおける出現確率と報酬の計算に用いられる倍率とを規定するシンボルデータの一例である。
図7に示されるように、基本シンボルの各々には、出現確率がそれぞれ予め定められており、シンボル配置領域Gs21において、いずれか一つのマスには、基本シンボルが、当該基本シンボルに対応する出現確率で配置される。なお、基本シンボルの出現確率の和は「1」未満に設定される。このため、一つのマスには、基本シンボルが必ず配置される訳ではない。基本シンボルが配置されないマスには、NULLシンボルまたは特殊シンボルのいずれかが配置される。
特殊シンボルの各々については、一つのマスに所定の出現確率で配置するようにしても良いし、リールの回転停止後かつ入賞の判定前に、表示されている基本シンボルまたはNULLシンボルを、出現確率で置き換えて配置するようにしても良い。特殊シンボルの出現確率は、階層毎に異ならせても良い。具体的には、上の階層になるほど出現確率が高くなるように設定しても良い。
【0020】
なお、特殊シンボルおよびNULLシンボルの詳細、並びに、報酬については後述する。また、本実施形態において、シンボルの種類、および、各種類におけるシンボルの分類については、あくまでも例示であり、これ以外の種類や分類があっても良いのはもちろんである。
【0021】
図3において、シンボルが配置された各階層は、階層毎にそれぞれ回転し、階層毎に回転が停止する。そして、全階層が停止したときに、判定領域Gs211におけるシンボルの配置によって入賞が判定される。具体的には、判定領域Gs211に配置されたシンボルが、消去条件を充足する否かが判断され、充足していれば、入賞したと判定される。
ここで、消去条件とは、判定領域Gs211における基本シンボルの配置に基づく条件であり、詳細には、同一の基本シンボルが特定の配置状態になることをいう。特定の配置状態とは、例えば、同一の基本シンボルが縦または横に3つ以上連なった状態(以下、この状態を「コネクト」ともいう)をいう。なお、このコネクトの発生が「所定のゲーム条件」の一例である。
【0022】
コネクトの具体例について
図8を参照して説明すると、同図の上段において、判定領域Gs211においてハッチングが付されたシンボルG、H、Eが同一の基本シンボルである場合、コネクトの発生である。
なお、コネクトは、判定領域Gs211において、同一の基本シンボルが縦または横に3つ以上連なった状態であれば良い。
図8の上段において、例えば、シンボルG、H、I、Eが同一の基本シンボルであれば、当該配置状態もコネクトに該当し、シンボルG、H、I、E、Bが同一の基本シンボルであれば、当該配置状態もコネクトに該当する。
一方、本実施形態では、
図8の上段において、例えば、シンボルG、E、Cの配置状態は、たとえ同一の基本シンボルであっても、縦または横ではなく、斜めの配置状態であるから、コネクトに該当しない。
また、本実施形態において、判定領域Gs211において消去条件を充足するか否かが判断される対象は、基本シンボルであるので、同一のNULLシンボルまたは同一の特殊シンボルが縦または横に3つ以上連なってもコネクトに該当しない。
【0023】
なお、コネクトは入賞の一例である。このため、コネクトではなく、縦、横または斜めのラインに所定の組み合わせでシンボルが配列したときに、入賞であると判定しても良い。少なくとも判定領域Gs211に配置されたシンボルが所定の条件(位置、数、組み合わせ等)を充足したときに、入賞であると判定する構成であれば良い。
【0024】
さて、コネクトが発生すると、消去条件が成立したと判定されて、コネクトした基本シンボルが消去される。
図8でいえば、中段に示されるように、シンボルG、H、Iが消去される(空欄状態で示されている)。
消去された基本シンボルが配置されていた場所には、その上側に配置されていたシンボルが落下し、シンボルが再配置されて、再配置後に、再び消去条件を満たすか否かが判断される。
図8でいえば、下段に示されるように、シンボルGが配置された場所には当該シンボルKが落下し、シンボルKが配置された場所には当該シンボルQが落下する、というように、当該シンボルGの上であって同列に配置していたシンボルがすべて下方に移動することになる。なお、当該シンボルGの同列において最上位階層では、シンボルが新たに補充されることになる。
【0025】
NULLシンボルAは、ダメージを受けた場合に、NULLシンボルBに変化する。また、NULLシンボルBは、ダメージを再度受けた場合に消去される。
NULLシンボルAおよびBがダメージを受ける場合としては、例えば、直上に配置されたシンボルが消去された結果、他のシンボルが落下して自身のシンボルがダメージを受ける場合と、下に配置されたシンボルの消去によって自身のシンボルが落下してダメージを受ける場合との2通りがある。
なお、
図3において、NULLシンボルAおよびNULLシンボルBは、判定領域Gs211においてのみ区別して表示している。シンボル配置領域Gs21のうち、非判定領域Gs212においても、実際には、NULLシンボルAおよびNULLシンボルBが区別されて表示されるが、
図3においては表示が見づらくなるのを回避するため、単に空白のNULLシンボルとして表現されている(
図10、
図11、
図12、
図14でも同様である)。
【0026】
基本シンボルがコネクトにより消去され、または、NULLシンボルBが消去された場合、その上側に配置されていたシンボルが落下して、シンボルが再配置される。シンボルの再配置により、消去条件を充足していれば(コネクトが発生していれば)、コネクトした基本シンボルが同様に消去され、ダメージを受けたNULLシンボルBが消去される。このため、本実施形態では、消去条件が成立しない配置状態になるまで、コネクトの発生およびシンボルの消去が連続(コネクトが連鎖)することになる。
なお、コネクトの連鎖は、後述する特殊シンボルのうち、FREEシンボル、スターシンボル、CRASHシンボル、爆弾シンボルの出現時にも発生し得る。
【0027】
本説明において、1回のゲームとは、リールが全階層回転してから停止したときに、判定領域Gs211において、特殊シンボルについての処理後を含めてコネクトの消去条件を充足しない配置状態となるまで、すなわち、コネクトの終了が確定するまでをいう。このため、1回のゲームにおいては、リールの回転停止後、判定領域Gs211におけるシンボルの配置によっては、コネクトが1回も発生しない場合もあれば、コネクトが連続して多数回発生する場合もある。また、リールの回転停止後、コネクトの発生が一旦終了しても、特殊シンボルの出現によってコネクトが再度発生する場合もある。
なお、ゲームの開始は、プレイヤにより、コインの投入枚数またはクレジットの消費に応じたベット数が指定された状態において、例えばボタン131、132、133のいずれかによる押下によって指示される。ただし、ベット数が指定された状態において、クレジットが残存することを条件にゲームの開始が自動的に繰り返し指示される機能(いわゆるオートプレイ機能)が実行されても良い。
【0028】
次に、ゲームによる報酬について説明する。
本ゲームでは、上述したように判定領域Gs211に配置されたシンボルが消去条件を充足したときに、入賞したと判定される。プレイヤに付与される配当を報酬というが、本ゲームにおける報酬は、次のようにして決定される。
まず、判定領域Gs211に配置された基本シンボルに基づいてコネクトが発生したときに、ベット数に、当該基本シンボルに対応付けられた倍率を乗じた積が、通常報酬の値として決定される。例えば、ゲーム開始前に指定されたベット数が「10」であって、コネクトが発生した基本シンボルがチェリーシンボルである場合、
図7を参照すると、チェリーシンボルの倍率は「3」であるから、通常報酬が「30」であると一旦決定される。
さらに、連鎖的にコネクトが発生した場合には、通常報酬の値が加算される。仮にチェリーシンボルの消去によって、コネクトが発生して、例えばキウイシンボルがさらに消去されたならば、キウイシンボルの倍率は「2」であるから、ベット数の「10」に倍率の「2」を乗じた「20」が通常報酬に加算される。
なお、上記は通常報酬に関する処理内容であるが、本実施形態では、コネクトの連鎖数が「3」以上になると、特定報酬の値が次のように加算(変更)される。
【0029】
特定報酬とは、規定のゲーム回数が経過するまでに、判定領域Gs211よりも上側に位置する階層数が「0」になったときに、プレイヤに付与される報酬である。特定報酬の値は、規定のゲーム回数を開始する際に指定したベット数に所定の倍率を乗じた値である。当該所定の倍率の初期値は10であるが、コネクトの連鎖数が「3」以上となると加算される。
図9は、コネクトの連鎖数が「3」以上である場合に上記倍率に対して加算される値を示す倍率加算テーブルの一例を示す図である。例えば、コネクトの連鎖数が「3」であるならば、加算される値は「+1倍」である。このため、上記のように、チェリーシンボル、キウイシンボルが消去された場合に、さらに、セブンシンボルが消去されて、コネクトの連鎖数が「3」になったとき、初期値である算出倍率の「10」に、「1」が加わるので、特定報酬の算出倍率は計「11」となり、結果として特定報酬の値が変化する。
図9に示されるように、コネクトの連鎖数が増えるにつれて、特定報酬の算出倍率に加算される値が高くなるので、プレイヤに対し、特定報酬の伸び方が予測困難であるほどに意外性を持たせることができる。なお、規定のゲーム回数が経過する前に、プレイヤによりベット数の変更指示操作があった場合には、初期化処理を行う。初期化処理としては、例えば、特定報酬の算出倍率の値を初期値「10」にリセットする、シンボル配置領域Gs21におけるタワーを階層数で「15」で再建する、再建したタワーのシンボル配置領域Gs21のマスにシンボルを初期配置する、残ゲーム回数に初期値(例えば20回)をセットする、などである。
【0030】
また、ゲームが1回終了したときに通常報酬が発生していれば、プレイヤに当該通常報酬が付与されるが、プレイヤに特定報酬が付与される条件は、規定のゲーム回数(例えば20回)が経過するまでに、判定領域Gs211よりも上側に位置する階層数が「0」になることである。
詳細には、特定報酬の算出倍率が順次累算され、規定のゲーム回数が経過するまでに、判定領域Gs211よりも上側に位置する階層数が「0」になったときに、累積された算出倍率にベット数を乗じた額が特定報酬としてプレイヤに付与される。
【0031】
ゲームが1回終了した時点での特定報酬の算出倍率が倍率表示領域Gs25に表示され、その算出倍率によって決定された特定報酬の値が報酬表示領域Gs26に表示される。また、各回のゲームにおいてプレイヤに報酬が付与された場合に、各回におけるトータルの報酬の値が、トータル報酬表示領域Gs22に表示され、次回のゲーム開始時に当該値は0にリセットされる。また、
図7のシンボルデータにおいて基本シンボルの各々に設定された倍率は、プレイヤが確認できるようにオッズ表示領域Gs23に表示される。コネクトが連続して発生しているならば、当該コネクトの連鎖数や、加算される倍率をステータス表示領域Gs24に表示しても良い。
【0032】
コネクトにより特定報酬の算出倍率に加算される値は、コネクトの連鎖が終了すると0にリセットされる。すなわち、ゲームが1回終了する毎に、特定報酬の算出倍率に加算される値がリセットされる。
【0033】
ただし、所定のゲーム状況においては、コネクトの連鎖が終了したとしても特定報酬に対する加算値をリセットしないようにしても良い。
次に説明するFREEシンボルにおいては、当該FREEシンボルで指定された回数が残存する限り、特定報酬の算出倍率に対する加算値がリセットされず、指定された回数が0となった場合に特定報酬の算出倍率に対する加算が行われる構成である。
【0034】
次に、特殊シンボルが出現した場合について説明する。
【0035】
<FREEシンボルが出現した場合>
まず、特殊シンボルのうち、FREEシンボルが判定領域Gs211に出現した場合、判定領域Gs211の範囲が拡大する。例えば、判定領域Gs211にFREEシンボルが出現すると、当該判定領域Gs211が、その時点におけるシンボル配置領域Gs21の全域に拡大する。
なお、ここでは、判定領域Gs211がシンボル配置領域Gs21の全域に拡大する例で説明するが、シンボル配置領域Gs21の一部に拡大する例でも良い。
【0036】
図10は、FREEシンボルが出現した場合を説明するためのゲーム画面の一例を示す図である。
リールの回転停止により判定領域Gs211にFREEシンボルが出現したとき、直ちには当該FREEシンボルの処理が実行されず、まずは、上記コネクトについて判断される。次に、コネクトが発生しなかったら、または、コネクトの連鎖が一旦終了したら、
図10に示されるように、判定領域Gs211が、シンボル配置領域Gs21における15階層5列の全域に拡大する。判定領域Gs211が広がることで、コネクトが発生する、または、再開する可能性が一気に高まるので、プレイヤからすれば、高配当の期待感が増すことになる。
【0037】
なお、FREEシンボルによる判定領域Gs211の拡大は、本実施形態では、1回のゲーム限りとするが、所定のゲーム回数だけ継続する構成としても良い。また、拡大した判定領域Gs211に1個以上のFREEシンボルが配置されていれば、配置された個数に相当する回数分だけ判定領域Gs211の拡大が継続する。
FREEシンボルによる判定領域Gs211の拡大は、別のFREEシンボルや、FREEシンボル以外の特殊シンボルの出現の可能性が高まることになる。
FREEシンボルによる判定領域Gs211の拡大時においては、ステータス表示領域Gs24にその旨が表示される。判定領域Gs211の拡大後において、拡大に寄与したFREEシンボルを別のシンボル、例えばNULLシンボルAに置き換えても良い。
【0038】
<スターシンボルが出現した場合>
次に、特殊シンボルのうち、スターシンボルが判定領域Gs211に出現した場合、判定領域Gs211の範囲が拡大する。ただし、スターシンボルは、上記FREEシンボルとは異なり、判定領域Gs211の拡大の程度が小さく、具体的には本例では、3階層3列から4階層3列への拡大に留まる。
【0039】
図11は、スターシンボルが出現した場合を説明するためのゲーム画面の一例を示す図である。
リールの回転停止により判定領域Gs211にスターシンボルが出現したとき、まず、上記コネクトについて判断される。次に、コネクトが発生しなかったら、または、コネクトの連鎖が一旦終了したら、
図11に示されるように、判定領域Gs211が1階層上方に拡大して、4階層3列に拡大する。判定領域Gs211が広がることで、コネクトが発生する、または、再開する可能性が高まるので、プレイヤからすれば、高配当の期待感が増すことになる。
【0040】
なお、スターシンボルによる判定領域Gs211の拡大は、ゲームが予め定められた回数経過した時点で解除される。拡大した判定領域Gs211に1個以上のスターシンボルが配置されていれば、配置された個数に相当する回数分だけ判定領域Gs211の拡大が継続する構成としても良い。また、スターシンボルによる判定領域Gs211の拡大は、別のスターシンボルや、スターシンボル以外の特殊シンボルの出現の可能性が高まることになる。
スターシンボルによる判定領域Gs211の拡大時においては、ステータス表示領域Gs24にその旨が表示される。判定領域Gs211の拡大後においてスターシンボルをNULLシンボルAに置き換えても良い。
【0041】
<CRASHシンボルが出現した場合>
特殊シンボルのうち、CRASHシンボルが判定領域Gs211に出現した場合、クラッシュイベントが発生する。このクラッシュイベントは、プレイヤによる入力操作の受け付けを許可し、判定領域Gs211を含むシンボル配置領域Gs21に配置されたNULLシンボルを、当該入力操作等によって所定数消去して、シンボルを落下させることで、コネクトを誘発させるイベントである。
【0042】
図12は、CRASHシンボルが出現した場合を説明するためのゲーム画面の一例を示す図である。
リールの回転停止により判定領域Gs211にCRASHシンボルが出現したとき、まず、上記コネクトについて判断される。次に、コネクトが発生しなかったら、または、コネクトの連鎖が一旦終了したら、判定領域Gs211および非判定領域Gs212に配置されているNULLシンボルの個数がカウントされ、そのうち、何%を消去するか(消去個数)が抽選される。
【0043】
抽選後、プレイヤによるボタン131、132、133のうち、例えばボタン133の入力操作の受け付けが例えば所定期間(例えば5秒間)だけ許可される。ここで、入力操作の受け付けが許可されたボタン133をプレイヤが連打したとき、NULLシンボルが、例えば最階層の右端から左端へ、一階層が上がって右端から左端へ、という順番で、図でいえば、マスに付された数字の1、2、3、…、という順番で、抽選個数を上限として消去される。NULLシンボルが消去された位置には、上から別のシンボルが落下してくるので、判定領域Gs211においてコネクトが発生する、または、再開する可能性が高まることになる。
なお、
図12は、見難くなるのを避けるため、非判定領域Gs212におけるハッチングが除去されている。
【0044】
このように本実施形態では、リールの回転停止後に、CRASHシンボルが判定領域Gs211に出現すると、プレイヤによるボタン133の連打に応じてNULLシンボルが消去される。当該消去によって上に位置するシンボルの落下によってシンボルが再配置(更新)され、更新されたシンボルによって入賞が再判定されることになる。このため、プレイヤからみれば、リールの回転停止後であっても、判定領域Gs211にCRASHシンボルが出現すれば、ボタン133の連打という形でゲームの結果に関与できることになり、プレイヤに新たなる趣向性を与えることができる。
【0045】
なお、ボタン133の連打によりNULLシンボルを消去する場合に、例えば5回の押下につき1個のNULLシンボルを消去するという構成では、プレイヤがボタン133を連打したときに、所定期間内にどれだけの個数のNULLシンボルが消去されるのかについて、ある程度推測されてしまう場合がある。
そこで、ボタンの連打によりNULLシンボルを消去する際に、連打数に対してNULLシンボルを消去する割合を、ランダムとする構成としても良いし、所定期間内における時間経過とともに変化させる構成としても良い。また、ボタンが押下されるごとに抽選を行ってNULLシンボルを消去するか否か決定する構成としても良い。
このような構成によれば、連打によってどの位のNULLシンボルが消去されるのかについて予測困難となるので、プレイヤに新たなる面白みを与えることができる。
【0046】
クラッシュイベントにおいて、NULLシンボルを消去するためにプレイヤによってボタン133が操作された場合に、当該操作に基づいて、例えば基本シンボルにアイテムシンボルを付加する表示をしても良い。ここでアイテムシンボルとは、例えば、FREEシンボルやスターシンボルを獲得したときと同等なゲームを開始させるためのシンボルである。アイテムシンボルが付加された基本シンボルで入賞が成立した場合に、当該アイテムシンボルの効果がプレイに付与される(特別ゲームが開始される)。
【0047】
NULLシンボルの消去個数を抽選した後に、プレイヤによる入力操作の受け付けが許可されたときに、所定期間内にプレイヤがボタンの連打等を一切しなくても、当該所定期間経過後に抽選個数分のNULLシンボルを消去する構成としても良い。
この構成において、うさぎ等のキャラクタを表示させて、当該キャラクタがNULLシンボルを消去するような演出を表示しても良い。
【0048】
クラッシュイベントにおいてNULLシンボルは、ボタン133による連打に応じて消去されるのではなく、他のボタン131、132による連打であっても良い。すなわち、ゲームの開始を指示するボタンと、クラッシュイベントにおけるNULLシンボルの消去を指示するボタンは、同じであっても良いし、異なっていても良い。
クラッシュイベントにおいてNULLシンボルは、物理的な操作子であるボタンの入力操作を受け付けることで消去するのではなく、例えば、カメラで撮像されたプレイヤのジェスチャーや、マイクで収音されたプレイヤの音声などを受け付けることで消去する構成としても良い。
クラッシュイベントについては、判定領域Gs211においてCRASHシンボルが出現したことを条件とするのではなく、例えば、予め定められたシンボルの組み合わせが判定領域Gs211に出現することや、予め定められたシンボル(または、同一のシンボル)がシンボル配置領域Gs21の一部または全部に所定数以上出現すること、予め定められたシンボルが所定の位置に出現すること、予め定められたシンボルがシンボル配置領域Gs21(または判定領域Gs211)に出現した数が所定数未満であること(NULLシンボルの出現数が所定数以上であること、などを条件としても良い。
【0049】
また、クラッシュイベントにおいて、シンボル配置領域Gs21(または判定領域Gs211)に出現したシンボルの数または種類に応じた入力操作をプレイヤに促す構成としても良い。例えば、シンボルの数または種類に応じた回数、時間長またはボタンの押下をプレイヤに促しても良い。具体的には、例えば、ある第1シンボルが表示された場合には単一のボタンに対する操作を受け付け、別の第2シンボルが表示された場合には複数のボタンに対する操作を受け付ける構成としても良いし、また例えば、第1シンボルが表示された場合には、ボタン131に対する操作を受け付け、第2シンボルが表示された場合には別の操作子(例えばボタン132、133、タッチパネル等)に対する操作を受け付ける構成としても良い。
【0050】
クラッシュイベントにおいては、プレイヤによる入力操作に応じてNULLシンボルを消去するのではなく、特定のシンボルを別のシンボルに置き換えても良い。この置き換えにおいて、判定領域Gs211にCRASHシンボルが出現したことを契機として、置き換え前またはシンボルと置き換え後のシンボルの少なくとも一方を抽選するようにしても良い。例えば、NULLシンボルを、セブンシンボルなどの基本シンボルに置き換えても良い。NULLシンボルは、縦または横に3つ以上連なっても、コネクトとは判定されないが、基本シンボルに置き換わった時点でコネクトの判定対象となるので、コネクトが発生、または、再開する可能性が生じることになる。
【0051】
<爆弾シンボルが出現した場合>
特殊シンボルのうち、爆弾シンボルが判定領域Gs211に出現した場合、当該爆弾シンボルの階層が爆破されるような演出が発生する。当該階層が爆破されると、シンボルが落下してくるので、コネクトが発生する可能性が高まる。
【0052】
図13は、爆弾シンボルによる爆破およびシンボルの再配置を説明するための図である。判定領域Gs211において、コネクトが発生しなかった状態、または、コネクトの連鎖が一旦終了した状態となったときに、爆弾シンボルEが、
図13の上段に示されるように、例えば2階層目であって中央列に配置されているものとする。このような配置において、
図13の中段に示されるように、当該2階層目の配置されていたシンボルがすべて爆破(消去)されるように演出される。
なおこのとき、判定領域Gs211の2階層目のみならず、当該判定領域Gs211において左右に位置する非判定領域Gs212の2階層目のシンボルも消去される。
【0053】
消去されたシンボルが配置されていた場所には、その上側に配置されていたシンボルが落下する。詳細には、
図8の下段に示されるように、シンボルG、H、Iが2階層目に落下し、シンボルJ、K、L、M、Oが3階層目に落下し、シンボルP、Q、R、S、Tが4階層目に落下する。
このような落下によって、判定領域Gs211においてはコネクトが発生する可能性が生じるほか、NULLシンボルBがダメージを受けて消去される場合がある。このため、爆弾シンボルによって、コネクトの発生またはコネクトの再開が誘発されることになる。
なお、爆弾シンボルによって階層が消去されると、当該階層よりも上側に位置していた階層が1階層ずつ繰り下がる。すなわち、爆弾シンボルは、判定領域Gs211よりも上に位置する階層数(換言すればタワーの階層数)を減少させる。
【0054】
図14は、爆弾シンボルによる階層の繰り下げによって、判定領域Gs211よりも上側に位置する階層数が「7」(タワーの全階層数が「10」)に減少した場合の例である。
爆弾シンボルによる階層の繰り下げが繰り返されて、最終的に
図15に示されるように、判定領域Gs211よりも上に位置する階層数が「0」となる条件(「特定付与条件」の一例)を満たすと、例えばプレイヤを祝福するメッセージが領域Gs28に表示されるとともに、特定報酬がプレイヤに付与される(倍率表示領域Gs25、および、報酬表示領域Gs26参照)。この後、タワーが、元の階層数「15」で再建される。このときに再建されるタワーについては、例えば通常報酬を算出するための基本シンボルの倍率や特定報酬の算出倍率の初期値を、より高い値にしたものとなる。なお、高配当のタワーについては、配当(倍率)が高いだけで、ゲーム内容は同じであるから、説明を省略する。
【0055】
また、規定のゲーム回数(例えば20回)が経過するまでに、判定領域Gs211よりも上側に位置する階層数が「0」にならない場合には、強制的にタワーが元の階層数「17」で再建される。なお、規定のゲーム回数については、プラス5シンボルの出現により、5回分猶予(延長)される場合がある。
【0056】
<プロセッサによる機能構成>
次に、プロセッサ12がプログラムに基づいてゲーム処理を実行することにより実現されるゲーム制御部120の機能構成について説明する。
【0057】
図16は、ゲーム制御部120の機能構成の一例を示す図である。この図に示されるように、ゲーム制御部120は、入力部121、入力許可部122、表示制御部123、コネクト判定部124、報酬決定部125、報酬変更部126および報酬付与部127を含む。
入力部121(「入力受付部」の一例)は、入力装置13から出力されたプレイヤによる入力操作に応じた情報を受け付ける。入力許可部122(「入力受付決定部」の一例)は、ゲームの開始後において、判定領域Gs211にCRASHシンボルが出現して、コネクトが発生しなかった、または、コネクトの連鎖が一旦終了した場合、入力部121による入力を許可する(受け付ける)と決定し、それ以外では、入力部121による入力を禁止する(受け付けない)と決定する。
【0058】
表示制御部123は、画面Gsの表示内容を制御するものであり、シンボル配置部1231およびシンボル更新部1232を含む。このうち、シンボル配置部1231(「シンボル表示部」の一例)は、シンボル配置領域Gs21に基本シンボル、特殊シンボルおよびNULLシンボルをそれぞれ配置させて表示する。シンボル更新部1232(「表示更新部」の一例)は、シンボル配置部1231により表示されたシンボルを更新して表示する。詳細には、シンボル更新部1232は、シンボル配置領域Gs21における階層毎のリールの回転および停止や、コネクトした基本シンボルの消去、爆弾シンボルによるシンボルの消去、落下によりダメージを受けたNULLシンボルの置換および消去、クラッシュイベントにおけるボタン133による連打に応じたNULLシンボルの消去、これらの消去に伴うシンボルの落下など、シンボルを更新して表示する。
【0059】
コネクト判定部124(「入賞判定部」の一例)は、判定領域Gs211において配置されたシンボルのうち、基本シンボルが縦または横に3つ以上連なった状態となっているか否か、すなわちコネクトが発生しているか否かを判定する。
【0060】
報酬決定部125は、コネクトが発生した場合の通常報酬を、ベット数に、コネクトした基本シンボルの倍率を乗じて決定する。
報酬変更部126(「特定報酬変更部」の一例)は、コネクトの連鎖数が「3」以上となった場合に、特定報酬の算出倍率に対して
図9の倍率加算テーブルで規定される値を加算して、特定報酬を変更する。
すなわち、報酬変更部126で変更された特定報酬は、ゲームが繰り返される毎に累算される。
【0061】
報酬付与部127(「特定報酬付与部」の一例)は、例えば判定領域Gs211よりも上に位置する階層数が「0」となった場合に、ゲームが繰り返される毎に累算された特定報酬をプレイヤに付与する。なお、報酬付与部127は、報酬決定部125で決定された通常報酬をゲーム毎にプレイヤに付与する。
【0062】
<ゲーム処理の動作>
次に、本実施形態に係るゲーム装置10で実行されるゲーム処理の動作について説明する。
図17は、ゲーム処理におけるメイン処理の一例を示すフローチャートである。まず、メイン処理において、ゲーム制御部120は、初期化処理を実行する(ステップSa101)。ゲーム制御部120は、初期化処理として、例えば、特定報酬の算出倍率の値を初期値にリセットする、シンボル配置領域Gs21におけるタワーを階層数で「15」で再建する、再建したタワーのシンボル配置領域Gs21のマスにシンボルを初期配置する、残ゲーム回数に初期値(例えば20回)をセットする、などである。
【0063】
初期化処理の後、ゲーム制御部120は、例えばプレイヤによってメダルが挿入口Minに投入されて、ベット数が指定されるとともに、ゲームの開始が指示された(またはオートプレイが指示された)ことを条件として、残ゲーム回数を「1」だけデクリメントする(ステップSa102)。なお、ゲーム制御部120は、当該時点での残ゲーム回数を、残ゲーム回数表示領域Gs27に表示させる。
【0064】
ゲーム制御部120は、ゲーム処理によりゲームを1回分実行する(ステップSa110)。ゲーム制御部120は、ゲーム処理を1回分実行した後、残ゲーム回数がゼロであるか否かを判別する(ステップSa103)。残ゲーム回数がゼロであれば(ステップSa103の判別結果が「Yes」であれば)、ゲーム制御部120は、手順をステップSa101に戻す。
一方、残ゲーム回数がゼロでなければ(ステップSa103の判別結果が「No」であれば)、ゲーム制御部120は、手順をステップSa102に戻してゲーム処理を実行する。これにより残ゲーム回数がゼロになるまで、ゲーム処理が繰り返し実行される。
【0065】
図18および
図19は、ゲーム処理の詳細に示すフローチャートである。
まず、ゲーム処理においてゲーム制御部120は、コネクトの連鎖数をリセットする(ステップSa1101)。次に、ゲーム制御部120は、シンボル配置領域Gs21における各階層のリールを回転および停止させる(ステップSa1102)。ゲーム制御部120は、各階層のリールを停止させた後、判定領域Gs211においてコネクトが発生しているか否かを判定する(ステップSa1103)。
【0066】
ゲーム制御部120は、コネクトが発生していれば(ステップSa1103の判別結果が「Yes」であれば)、コネクトの連鎖数を「1」だけインクリメントし(ステップSa1104)、当該コネクトが発生したシンボルを消去するとともに、消去した位置を詰めるように上側のシンボルを落下させる(ステップSa1105)。
ゲーム制御部120は、落下によってNULLシンボルAまたはBにダメージを与え(ステップSa1106)、当該ダメージによって消去すべきNULLシンボルBが存在するか否かを判別する(ステップSa1107)。NULLシンボルBが存在しなければ(ステップSa1107の判別結果が「No」であれば)、ゲーム制御部120は、手順をステップSa1103に戻して、シンボルの落下によってコネクトが発生しているか否かを再判別することになる。
一方、NULLシンボルBが存在すれば(ステップSa1107の判別結果が「Yes」であれば)、ゲーム制御部120は、当該NULLシンボルBを消去し(ステップSa1108)、消去した位置を詰めるように上側のシンボルを落下させる(ステップSa1109)。
この後、ゲーム制御部120は、手順をステップSa1103に戻して、シンボルの落下によってコネクトが発生しているか否かを再判別する。
【0067】
ゲーム制御部120は、判定領域Gs211においてコネクトの連鎖が一旦終了するまで、ステップSa1103からSa1109までの処理を繰り返す。
一方、判定領域Gs211においてコネクトの連鎖が一旦終了したならば(ステップSa1103の判別結果が「No」であれば)、ゲーム制御部120は、判定領域Gs211に、プラス5シンボルが配置されているか否かを判別する(ステップSa1110)。判定領域Gs211にプラス5シンボルが配置されていれば(ステップSa1110の判別結果が「Yes」であれば)、ゲーム制御部120は、残ゲーム回数に「5」を加算する(ステップSa1111)。
【0068】
判定領域Gs211にプラス5シンボルが配置されていなければ(ステップSa1110の判別結果が「No」であれば)、または、ステップSa1111における処理の後、ゲーム制御部120は、判定領域Gs211に、FREEシンボルが配置されているか否かを判別する(ステップSa1112)。判定領域Gs211にFREEシンボルが配置されていれば(ステップSa1112の判別結果が「Yes」であれば)、ゲーム制御部120は、判定領域Gs211をシンボル配置領域Gs21における15階層5列の全域に拡大させる(ステップSa1113、
図10参照)。
この後、ゲーム制御部120は、手順をステップSa1103に戻し、判定領域を拡大したことに伴ってコネクトが発生しているか否かを再判別することになる。
一方、判定領域Gs211にFREEシンボルが配置されていなければ(ステップSa1112の判別結果が「No」であれば)、ゲーム制御部120は、判定領域Gs211の拡大を解除して、元の3階層3列に戻す(ステップSa1114)。
【0069】
ステップSa1114における処理の後、ゲーム制御部120は、判定領域Gs211に、スターシンボルが配置されているか否かを判別する(ステップSa1115)。判定領域Gs211にスターシンボルが配置されていれば(ステップSa1115の判別結果が「Yes」であれば)、ゲーム制御部120は、判定領域Gs211を4階層3列に拡大させる(ステップSa1116、
図11参照)。この後、ゲーム制御部120は、手順をステップSa1103に戻し、判定領域Gs211を拡大したことに伴ってコネクトが発生しているか否かを再判別することになる。
一方、判定領域Gs211にスターシンボルが配置されていなければ、または、スターシンボルによる判定領域Gs211の拡大が所定のゲーム回数だけ継続すれば(ステップSa1115の判別結果が「No」であれば)、ゲーム制御部120は、判定領域Gs211の拡大を解除して、元の3階層3列に戻す(ステップSa1117)。
【0070】
ステップSa1117における処理の後、ゲーム制御部120は、判定領域Gs211に、CRASHシンボルが配置されているか否かを判別する(ステップSa1118)。判定領域Gs211にCRASHシンボルが配置されていれば(ステップSa1118の判別結果が「Yes」であれば)、ゲーム制御部120は、上述したクラッシュイベントの処理を実行する。詳細には、ゲーム制御部120は、判定領域Gs211および非判定領域Gs212に配置されているNULLシンボルの個数をカウントし、そのうち、何%を消去するかを抽選し、NULLシンボルの消去個数を算出する(ステップSa1119)。
【0071】
抽選後、ゲーム制御部120は、ボタン133における入力操作の受け付けを許可し、画面Gsに当該ボタンの連打することを促すメッセージを表示して(図示省略)、ボタン133がプレイヤによって入力操作されたか否かを判別する(ステップSa1120)。入力操作がされなかったら(ステップSa1120の判別結果が「No」であれば)、ゲーム制御部120は、手順をステップSa1120に戻す。これによって、ボタン133がプレイヤによって入力操作されるまで、待機状態となる。
ボタン133がプレイヤによって入力操作されると(ステップSa1120の判別結果が「Yes」になると)、ゲーム制御部120は、時間の計時を開始する(ステップSa1121)。
【0072】
ゲーム制御部120は、ボタン130の連打に応じてNULLシンボルを上記順番で消去する(ステップSa1122)。ゲーム制御部120は、計時している時間が設定された時間(例えば5秒)だけ経過したたか、あるいは、消去したNULLシンボルが抽選個数に達したか否かを判別する(ステップSa1124)。
計時している時間が設定された時間だけ経過していなければ、または、消去したNULLシンボルが抽選個数に達していなければ(ステップSa1123の判別結果が「No」であれば、ゲーム制御部120は、手順をステップSa1122に戻す。これにより、最初のボタン133が入力されてから設定された時間が経過するまで、または、消去したNULLシンボルが抽選個数に達するまで、連打に応じたNULLブロックの消去が繰り返されることになる。
計時している時間が設定された時間だけ経過したならば、または、消去したNULLシンボルが抽選個数に達したならば(ステップSa1123の判別結果が「Yes」になれば)、ゲーム制御部120は、クラッシュイベントによってNULLブロックの消去および当該消去に伴うシンボルの落下によってコネクトの発生を判定するため、再度ステップSa1103からSa1109までの処理を実行する(ステップSa1124)。
【0073】
一方、ステップSa1124の処理においてコネクトの発生が停止した場合、または、判定領域Gs211にCRASHシンボルが配置されていない場合(ステップSa1118の判別結果が「No」である場合)、ゲーム制御部120は、判定領域Gs211に、爆弾シンボルが配置されているか否かを判別する(ステップSa1125)。
判定領域Gs211に爆弾シンボルが配置されていれば(ステップSa1125の判別結果が「Yes」であれば)、ゲーム制御部120は、爆弾シンボルが配置する階層を爆破し、当該階層より上側のシンボルを落下させる(ステップSa1126)。
【0074】
ゲーム制御部120は、爆弾シンボルによる階層の爆破に伴うシンボルの落下によってコネクトの発生を判定するため、再度ステップSa1103からSa1109までの処理を実行する(ステップSa1127)。
一方、ステップSa1127の処理においてコネクトの発生が停止した場合、または、判定領域Gs211に爆弾シンボルが配置されていない場合(ステップSa1125の判別結果が「No」である場合)、当該ゲームの1回におけるコネクトの連鎖数が確定する。このため、ゲーム制御部120は、ベット数、コネクトされた基本シンボルの倍率に基づいて通常報酬を算出して、プレイヤに付与し、さらに、コネクトの連鎖数に応じた値を特定報酬の算出倍率に加算する(ステップSa1128)。
【0075】
この後、ゲーム制御部120は、判定領域Gs211よりも上側に位置する階層数が「0」であるか否かを判別する(ステップSa1129)。判定領域Gs211よりも上側に位置する階層数が「0」でなければ(ステップSa1129の判別結果が「No」であれば)、ゲーム制御部120は、ゲーム処理を終了して、手順をステップSa103(
図17参照)に移行させる。
判定領域Gs211よりも上側に位置する階層数が「0」であれば(ステップSa1129の判別結果が「Yes」であれば)、ゲーム制御部120は、メッセージを領域Gs28に表示させるとともに、それまでに累積した算出倍率に基づいて算出される特定報酬をプレイヤに付与する(ステップSa1130)。この後、ゲーム制御部120は、手順をステップSa101に移行させる。これにより、上述した初期化処理が実行されて、シンボル配置領域Gs21におけるタワーが階層数で「15」で再建されるとともに、残ゲーム回数が初期値にセットされる。
【0076】
したがって、このゲームでは、残ゲーム回数が0回となるまでに、爆弾シンボルによって、判定領域Gs211よりも上側に位置する階層数を「0」にすることができれば、プレイヤは特定報酬を得ることができる。一方、残ゲーム回数が0回となるまでに、判定領域Gs211よりも上側に位置する階層数を「0」にすることができなければ、プレイヤは特定報酬が得ることができないし、タワーが元の階層数に強制的に再建されてしまうことになる。
残ゲーム回数の初期値は「20」であり、リールの回転・停止によって「1」ずつデクリメントされる(ステップSa102)。ただし、判定領域Gs211にプラス5シンボルに配置されれば、残ゲーム回数には「5」が加算されるので(ステップSa1111)、その分だけ、タワーの再建を遅らせることができる。
【0077】
また、リールの回転停止後に、コネクトの連鎖が一旦終了しても(またはコネクトが発生しなくても)、判定領域Gs211にCRASHシンボルが出現すると、プレイヤの入力操作に応じてNULLシンボルが消去されるので、シンボルの落下に伴ってコネクトの再開する可能性が生じる。
このため、プレイヤに新たなる趣向性を与えることができる。
【0078】
<追加機能:その1>
実施形態に係るゲーム装置10では、残ゲーム回数が0回となるまでに、判定領域Gs211よりも上側に位置する階層数を「0」にすることができなければ、プレイヤは特定報酬を得ることができない構成とした。
この構成では、残ゲーム回数に比べて、判定領域Gs211よりも上側に位置する階層数が大きい場合、プレイヤは報酬を得ることができない可能性が高いと判断して、ゲームを継続するモチベーションが低下しかねない。
そこで、ゲーム装置10では、所定量のクレジットの消費や所定枚数のコインの投入などによって残ゲーム回数を追加できる構成となっている。
具体的には、上記ゲーム処理が実行されている場合、すなわち、残ゲーム回数が「1」以上である場合に、プレイヤによって所定量のクレジットの消費や所定枚数のコインの投入などがあったとき、ゲーム制御部120は、抽選を実行して、例えば、「はずれ(残ゲーム回数+0)」、「残ゲーム回数+1」、「残ゲーム回数+3」、「残ゲーム回数+5」または「残ゲーム回数+10」のいずれかに決定し、決定した回数分だけ残ゲーム回数を加算する構成となっている。
【0079】
<追加機能:その2>
実施形態に係るゲーム装置10では、コネクトの連鎖数が「3」以上でないと、特定報酬の算出倍率が加算されない。そこで、ゲーム装置10では、所定量のクレジットの消費や所定枚数のコインの投入などによっても特定報酬の算出倍率を加算できる構成となっている。
具体的には、上記ゲーム処理が実行されている場合、プレイヤによって所定量のクレジットの消費や所定枚数のコインの投入などがあったとき、ゲーム制御部120は、抽選を実行して、例えば、「はずれ(算出倍率+0倍)」、「算出倍率+1倍」、「算出倍率+3倍」、「算出倍率+5倍」、または、「算出倍率+10倍」のいずれかを決定し、決定した値だけ算出倍率を加算する構成となっている。
このとき、クレジットの消費量やコインの枚数が多いほど、加算される値が高くなる構成や、はずれとなる可能性が低くなるように抽選する構成としても良い。
【0080】
<追加機能:その3>
実施形態に係るゲーム装置10では、判定領域Gs211よりも上側に位置する階層数を「0」にすることができれば、プレイヤは特定報酬を得て、次回、より高配当のタワーが再建されるとした。この高配当のタワーにおいて、残ゲーム回数が「0」と判定されるまでに、判定領域Gs211よりも上側に位置する階層数を「0」にすることができれば、プレイヤは、より高配当の特定報酬を得ることができる。
ただし、プレイヤからすれば、残ゲーム回数が「0」と判定されるまでに、当該階層数を「0」にすることができなければ、高配当の特定報酬をみすみす見逃すことになり、大きな絶望感を与えかねない。
そこで、ゲーム装置10では、高配当のタワーにおいて、残ゲーム回数が「0」と判定されたときに、判定領域Gs211よりも上側に位置する階層数が「0」となっていなければ、所定量のクレジットの消費や所定枚数のコインの投入などを条件として、高配当のタワーについて、残ゲーム回数を「20」とし、階層数を「15」とした初期状態に戻す構成となっている。
具体的には、上記ゲーム処理が実行されている場合、プレイヤによって所定量のクレジットの消費や所定枚数のコインの投入があったとき、ゲーム制御部120は抽選を実行して、例えば「はずれ(通常配当のタワーの初期状態にする)」または「高配当のタワーの初期状態に戻す」のいずれかを決定する構成となっている。
これにより、プレイヤからすれば、高配当のゲームを最初からやり直すことができる可能性がある。
なお、高配当のゲームについて、やり直しの回数を、例えば7回以内に、制限しても良い。
【0081】
<変形例>
上述した実施形態は、例えば次に述べるような各種の変形が可能である。なお、次に述べる変形の各態様は、相互に矛盾しない範囲内において任意に選択された一または複数を適宜に組み合わせることもできる。
【0082】
<変形例1:シンボルの抽選>
実施形態では、リールの回転によってシンボル配置領域Gs21に表示されるシンボルを変動させていたが、シンボル配置領域Gs21における各マスをそれぞれにおいて独立にシンボルを変動させても良い。
【0083】
<変形例2:シンボルの種類、分類>
実施形態では、シンボルを、基本シンボル、特殊シンボルおよびNULLシンボルの3種類とし、このうち、基本シンボルを4分類とし、特殊シンボルを3分類とし、NULLシンボルを2分類としたが、シンボルの種類、分類については、これに限られない。
例えばNULLシンボルは、1種類であっても良いし、3種類以上であっても良い。NULLシンボルを1種類とするのであれば、ダメージを受けても消去されないものとなるし、NULLシンボルを3種類とするのであれば、ダメージを3回受けた時点で消去されるものとなる。
また、特殊シンボルのうち、爆弾シンボルについては、判定領域Gs211において配置された1階層分のみを爆破としたが、別の爆弾シンボルを用意し、例えば、当該別の爆弾シンボルが判定領域Gs211に配置されたならば、当該判定領域の階層分(3階層分)を爆破しても良い。
【0084】
<変形例3:報酬の付与>
実施形態では、残ゲーム回数が「0」と判定される前に、判定領域Gs211よりも上側に位置する階層数が「0」になっていなければ、プレイヤに特定報酬を付与しない構成としたが、コネクトの終了が確定したステップSa1127の時点で、連鎖数に応じて決定された報酬をプレイヤに付与する構成としても良い。
この構成において、判定領域Gs211よりも上側に位置する階層数が「0」になったときに、プレイヤに特別な報酬を付与しても良い。
【0085】
<変形例4:コネクト結合数>
実施形態では、コネクトの連鎖数に応じて特定報酬の算出倍率を加算したが、例えば1回のコネクトで連なったシンボル数が4個、5個、…、と増えるにつれて、特定報酬の算出倍率に加算する値をさらに大きくしても良い。
【0086】
<変形例5:プログラム>
ゲーム装置10において、本ゲームを実行させるプログラムは、記録媒体に記録して提供するのが好ましい。記録媒体は、例えば非一過性(non-transitory)であり、光ディスクのような光学式記録媒体のほか、半導体記録媒体や、磁気記録媒体等の公知の任意の記録媒体を含み得る。
そもそもプログラムは、プロセッサ12を含むコンピュータを、ゲーム装置10の各部として機能させるものであれば十分である。
プロセッサ12を含むコンピュータをゲーム装置10として機能させるプログラムは、当該プログラムを配信するために配信サーバからアクセス可能な内部または外部に設けられた記録媒体に記憶されていても良い。配信サーバからアクセス可能な記録媒体に記憶される上記プログラムのコードは、ゲーム装置で実行可能な形式のプログラムのコードと異なるものでも良い。すなわち、配信サーバからダウンロードされてゲーム装置10で実行可能な形でインストールができるものであれば、配信サーバからアクセス可能な記録媒体で記憶される形式は問わない。なお、上記プログラムを複数に分割し、それぞれ異なるタイミングでダウンロードした後にゲーム装置10で合体される構成や、分割されたプログラムのそれぞれを配信する配信サーバが異なっていても良い。
【0087】
<付記>
以上の記載から、以下のような発明が把握され得る。なお、各態様の理解を容易にするために、以下において、図面の参照符号を便宜的に括弧書きで付記するが、各発明を図示の態様に限定する趣旨ではない。
【0088】
<付記1>
まず、入力を受け付ける入力部(121)と、複数のシンボルをシンボル配置領域(Gs21)に表示させるシンボル配置部(1231)と、シンボル配置領域(Gs21)に表示された複数のシンボルの少なくとも一部に基づいて、入力部(121)による入力を受け付けるか否かを決定する入力許可部(122)と、入力許可部(122)によって入力を受け付けると決定された場合、当該入力に応じて、シンボル配置領域(Gs21)に表示された複数のシンボルの少なくとも一部を更新するシンボル更新部(1232)と、シンボル更新部(1232)によって更新された後に、シンボル配置領域(Gs21)に表示される複数のシンボルの少なくとも一部に基づいて入賞を判定するコネクト判定部(124)と、を具備するゲーム装置(10)が把握され得る。
【0089】
この一態様に係るゲーム装置によれば、シンボルが表示された結果に応じて例えばプレイヤによる入力を受け付けるか否かが決定され、受け付けると決定された場合には、入力に応じてシンボル配置領域(Gs21)に表示された複数のシンボルの少なくとも一部が更新され、更新の結果に応じて入賞が判定されるので、結果に対してプレイヤが関与する機会を増やすことができる。
【0090】
なお、入力部(121)は、プレイヤによるなんらかの入力結果を受け付ける態様あれば良く、例えば、押しボタンやタッチパネルなどように物理的な操作を受け付ける態様でも良いし、カメラや、センサ、マイク等など用いてプレイヤによるジェスチャーや音声などを受け付ける態様であっても良い。また、入力部は、例えばシンボルを変動させるための操作を受け付ける操作子と同じであっても良いし、異なっていても良い。
シンボル配置部(1231)は、シンボルを表示することが可能なものであれば良く、例えば、リール型スロットのように、所定数のシンボルから構成されるリールを、回転および停止させることで表示領域にシンボルを変動させて表示しても良いし、シンボルの各々をそれぞれ独立させて変動させて表示させても良い。また、シンボル配置部(1231)は、通常の図柄を伴う基本シンボル、特殊な効果をもたらす特殊シンボル、入賞に関与しないNULLシンボルを表示しても良い。また、シンボル配置部(1231)は、複数種類のシンボルを表示可能とさせる態様の他に、単一種類のシンボルを表示可能とさせる態様でも良い。なお、単一種類のシンボルを表示する場合は、シンボル配置領域(Gs21)に表示された当該シンボルの数や配置、配列などに応じて入賞を決定しても良い。
入力許可部(122)が入力を受け付けると決定する場合としては、シンボル配置領域(Gs21)に表示された複数のシンボルの一部に基づいていれば良く、例えば、予め定められたシンボル(例えばCRASHシンボル)が、シンボル配置領域(Gs21)の一部である判定領域(Gs211)に出現した場合でも良い。
また、入力許可部(122)が入力を受け付けると決定する場合としては他に、例えば、所定のシンボルの組み合わせが判定領域(Gs211)に出現した場合や、所定のシンボルや任意の同一シンボルが判定領域(Gs211)またはシンボル配置領域(Gs21)に所定数以上出現した場合、所定のシンボルが予め定められた位置に出現した場合、判定領域(Gs211)またはシンボル配置領域(Gs21)に出現した所定のシンボルの累積数が所定数になった場合、判定領域(Gs211)またはシンボル配置領域(Gs21)に表示されたシンボル数が所定数未満であった場合(NULLシンボル数が所定数以上であった場合)などが挙げられる。
シンボル更新部(1232)による更新は、入力を受け付けると決定された場合に、当該入力に応じて、シンボル配置領域(Gs21)に表示された複数のシンボルの少なくとも一部を更新する態様であれば良く、例えば、対象となる位置のシンボルを異なる種類のシンボルに変更する態様の他に、同じ位置に、同じ種類のシンボルを再表示する態様も含む。
また、シンボル更新部(1232)による更新は、例えばNULLシンボルを消去して、当該NULLシンボルの上に配置されたシンボルを落下させて当該NULLシンボルが消去された位置に置き換わる態様でも良い。このようなシンボルの置き換えによって、入賞が成立する可能性が生じる。なお、この態様において、落下したシンボルがNULLシンボルであれば、NULLシンボルが消去された位置に再度NULLシンボルが再表示されることになる。
コネクト判定部(124)は、更新された複数のシンボルの少なくとも一部に基づいて入賞を判定すれば良く、入賞を判定する判定領域(Gs211)は、必ずしもシンボル配置領域(Gs21)と同一範囲である必要はなく、例えば、表示領域のうちの一部の領域であっても良い。
また、所定のシンボルが判定領域(Gs21)またはシンボル配置領域(Gs21)に表示された場合に、判定領域(Gs21)の範囲を変化させても良い。また、コネクト判定部(124)は、例えば、シンボル配置部(1231)によって(更新される前の)複数のシンボルの少なくとも一部に基づいて入賞を判定する態様でも良い。この態様において、コネクト判定部(124)は、シンボルの更新前後の2回において入賞を判定しても良い。
【0091】
<付記2>
他の態様に係るゲーム装置(10)は、付記1のゲーム装置において、シンボル更新部(1232)が、受け付けると決定された入力に応じて、複数のシンボルのうち、少なくとも一部を更新するか否かを決定する。
当該他の態様に係るゲーム装置によれば、例えば入力が所定数(1回または複数回)される毎に、所定のシンボルが更新される。
【0092】
<付記3>
他の態様に係るゲーム装置(10)は、付記1又は2のゲーム装置において、シンボル更新部(1232)は、複数のシンボルのうち、所定のシンボルを更新する。
当該他の態様に係るゲーム装置によれば、例えばNULLシンボルの表示が更新される。また、シンボルの更新は、例えば、受け付けられた入力に応じて、シンボルに対してアイテムを付加する態様でも良い。なお、付加されるアイテムには、例えば、ステップアイテムなどがある。
【0093】
<付記4>
他の態様に係るゲーム装置(10)は、付記1乃至3のいずれかのゲーム装置において、シンボル更新部(1232)は、シンボル配置領域(Gs21)に表示された複数のシンボルにおいて更新すべきシンボルの数または位置を抽選し、当該抽選結果に応じて、シンボル配置領域(Gs21)に表示された複数のシンボルの一部を更新する。
当該他の態様に係るゲーム装置によれば、例えば、判定領域(Gs21)に所定のシンボル(典型的にはCRASHシンボル)が出現した際に、表示されたNULLシンボルの総数をカウントして、当該総数の何%を消去するかが抽選される。消去するNULLシンボルの数が抽選で決定されたら、NULLシンボルを所定の順番で例えばプレイヤの入力により、または、入力がなくても、消去される。これにより、NULLシンボルが置き換えられるので、入賞が成立する可能性が生じる。
【0094】
また、例えば判定領域(Gs21)に所定のシンボルが出現した際に、更新するシンボルの位置を抽選し、更新する一以上のシンボルが決まったら、入力等により当該シンボルが消去される態様として良い。
なお、シンボル更新部(1232)は、シンボル配置領域(Gs21)のうち、更新するシンボルの種類を抽選する態様としても良い。この態様によれば、抽選によりNULLシンボルが更新の対象となる場合もあれば、特定のシンボルが更新の対象となる場合もある。
また、シンボル更新部(1232)は、シンボル配置領域(Gs21)に表示された複数のシンボルの少なくとも一部を更新した後に、当該シンボル配置領域(Gs21)に表示されるシンボルの種類について抽選する態様としても良い。この態様によれば、更新後に、セブンシンボルとなる場合もあれば、オレンジシンボルとなる場合もある。この態様において、更新の対象となるシンボルの種類が複数の場合には、種類毎に抽選して決定しても良いし、更新の対象となる全てのシンボルについて抽選して決定しても良い。
【0095】
<付記5>
他の態様に係るゲーム装置(10)は、付記1乃至4のいずれかのゲーム装置において、シンボル更新部(1232)は、所定の期間において前記入力が所定の入力条件を充足しない場合、前記入力によらずに前記更新を実行する。
当該他の態様に係るゲーム装置によれば、所定の入力条件を充足する/しないにかかわらず、抽選結果に応じて複数のシンボルが更新される。条件は、入力の内容を規定するものであれば良く、例えば、入力の回数や、入力の時間、入力の技量などが挙げられる。
【0096】
<付記6>
他の態様に係るゲーム装置(10)は、付記1乃至5のいずれかのゲーム装置において、特定付与条件が成立した場合に特定報酬を付与する報酬付与部(127)と、特定付与条件が成立する前に所定のゲーム条件が所定回数以上連続して成立した場合に、特定報酬を変更する報酬変更部(126)とをさらに有する。
当該他の態様に係るゲーム装置によれば、所定のゲーム条件が所定回数連続して成立したことを条件として、特定報酬の値が変更(典型的には加算)される。ベットの一部が報酬に加算されるプログレッシブジャックポットと比較して、特定報酬の変化がランダム性に富むことになるので、プレイヤに意外性を持たせることができる。
なお、ゲーム条件は、シンボルの配置や数など定まるものであれば良く、例えば同じ種類のシンボルが3つ以上接続された状態(コネクト)となることが挙げられる。
【0097】
<付記7>
他の態様に係るゲーム装置(10)は、付記6のゲーム装置において、報酬変更部(126)は、所定のゲーム条件が連続して成立した数に応じた加算値を特定報酬に加算する。
当該態様に係るゲーム装置によれば、例えばゲーム条件(上記の例でいえば、コネクト)が1回成立すると連鎖数「1」としてカウントされ、連鎖数「3」で加算倍率+1倍、連鎖数「4」で加算倍率+5倍、連鎖数「5」で加算倍率+10倍、というように加算倍率が上昇するので、プレイヤに、より意外性を持たせることができる。
なお、加算倍率はゲーム毎にリセットされても良いし、リセットされないようにしても良い。
【0098】
<付記8>
他の態様に係るゲーム装置(10)は、付記6又は7のゲーム装置において、報酬変更部(126)は、所定の遊技価値と引き換えに所定の抽選を実行し、当該所定の抽選の結果に応じて特定報酬の値を変更する。
当該他の態様に係るゲーム装置によれば、遊技価値が入力等された場合に抽選結果に応じて特定報酬の値が変更される。
なお、遊技価値は、なんらかの価値を有するものであれば良く、金銭のような硬貨等のような金銭に限られない。例えば遊技価値は、物理的なコイン、メダルであっても良いし、電子的なクレジットであっても良い。
【0099】
<付記9>
他の態様に係るゲーム装置(10)は、付記6乃至8のいずれかのゲーム装置において、報酬変更部(126)が、特定付与条件が予め定められた制約条件の下で成立しなかった場合に、特定報酬の値を基準値に変更する。
制約条件は、なんらかのゲームに伴う制約であれば良く、例えば時間的な制約であっても良いし、ゲーム回数の制約でも良いし、ゲームの役が成立する制約などであっても良い。
【0100】
<付記10>
他の態様に係るゲーム装置(10)は、付記1乃至9のいずれかのゲーム装置において、コネクト判定部(124)は、さらにシンボル更新部(1232)によって更新される前に、シンボル配置領域(Gs21)に表示される複数のシンボルの少なくとも一部に基づいて入賞を判定する。
当該他の態様に係るゲーム装置によれば、シンボル更新前および更新後において入賞が判定される。
【0101】
<付記11>
また、プロセッサ(12)を具備するゲーム装置(10)のプログラムであって、当該プロセッサ(12)を、入力を受け付ける入力部(121)、複数のシンボルをシンボル配置領域(Gs21)に表示させるシンボル配置部(1231)、シンボル配置領域(Gs21)に表示された複数のシンボルの少なくとも一部に基づいて、入力部(121)による入力を受け付けるか否かを決定する入力許可部(122)、入力許可部(122)によって入力を受け付けると決定された場合、当該入力に応じて、シンボル配置領域(Gs21)に表示された複数のシンボルの少なくとも一部を更新するシンボル更新部(1232)、および、シンボル更新部(1232)によって更新された後に、シンボル配置領域(Gs21)に表示される複数のシンボルの少なくとも一部に基づいて入賞を判定するコネクト判定部(124)、として機能させるプログラムの一態様についても把握され得る。
この一態様によれば、付記1と同様に、結果に対してプレイヤが関与する機会を増やすことができる。