(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0042】
本発明の実施形態において提供される無線通信方法、装置およびデバイスは、コンピュータに適用されてもよい。コンピュータは、ハードウェア層、該ハードウェア層の上で走るオペレーティング・システム層および該オペレーティング・システム層の上で走るアプリケーション層を含む。ハードウェア層は、中央処理ユニット(Central Processing Unit、CPU)、メモリ管理ユニット(Memory Management Unit、MMU)およびメモリ(メイン・メモリとも称される)といったハードウェアを含む。オペレーティング・システムは、Linuxオペレーティング・システム、UNIXオペレーティング・システム、Androidオペレーティング・システム、iOSオペレーティング・システムまたはWindowsオペレーティング・システムといった、プロセス(Process)を使うことによってサービス処理を実装する任意の一つまたは複数のオペレーティング・システムでありうる。アプリケーション層は、ブラウザー、連絡先リスト、ワードプロセシング・ソフトウェアおよびインスタント通信ソフトウェアといったアプリケーションを含む。さらに、本発明の実施形態において、コンピュータは、スマートフォンのようなハンドヘルド装置であってもよく、あるいはパーソナル・コンピュータのような端末装置であってもよい。これは、本発明の実施形態における無線通信方法のコードを記録するプログラムを実行することによって本発明の実施形態における無線通信方法に従ってデータが処理されることができる限り、本発明の実施形態において特に限定されない。本発明の実施形態における無線通信方法は、コンピュータ装置またはコンピュータ装置内にあってプログラムを呼び出して実行することができる機能モジュールによって実行されてもよい。
【0043】
さらに、本発明の実施形態のそれぞれの側面または特徴は、標準的なプログラミングおよび/またはエンジニアリング技術を使う方法、装置またはプロダクトとして実装されうる。本願で使われる用語「プロダクト」は、任意のコンピュータ可読コンポーネント、担体または媒体からアクセスされることができるコンピュータ・プログラムをカバーする。たとえば、コンピュータ可読媒体は、磁気記憶コンポーネント(たとえば、ハードディスク、フロッピーディスクまたは磁気テープ)、光ディスク(たとえばコンパクトディスク(Compact Disc、CD)、デジタル多用途ディスク(Digital Versatile Disc、DVD)、スマートカードおよびフラッシュメモリ・コンポーネント(たとえば消去可能なプログラム可能型読み出し専用メモリ(Erasable Programmable Read-Only Memory、EPROM)、カード、スティックまたはキー・ドライブ)を含みうるがそれに限られない。さらに、本明細書に記載されるさまざまな記憶媒体は、情報を記憶するために使われる一つまたは複数のデバイスおよび/または他の機械可読媒体を示しうる。用語「機械可読媒体」は、命令および/またはデータを記憶する、含む、および/または搬送することができる無線チャネルおよびさまざまな他の媒体を含みうるが、それに限られない。
【0044】
本発明の実施形態における解決策は、既存のセルラー通信システム、たとえばグローバル移動通信システム(Global System for Mobile Communication、GSM)システム、ワイドバンド符号分割多重アクセス(Wideband Code Division Multiple Access、WCDMA)システム、ロングタームエボリューション(Long Term Evolution、LTE)システムまたは次世代モバイル通信システムに適用されうる。限定ではなく例として、次世代通信システムは、従来の通信のみならず、マシン型通信(Machine Type Communication、MTC)とも称されるマシン間(Machine to Machine、M2M)通信をもサポートする。
【0045】
任意的に、ネットワーク装置は基地局であり、端末装置はユーザー装置である。
【0046】
実施形態は、本発明の実施形態における端末装置に関して記述される。端末装置は、ユーザー装置(User Equipment、UE)、アクセス端末、加入者ユニット、加入者ステーション、リモート端末、モバイル装置、ユーザー端末、端末、無線通信装置、ユーザー・エージェントまたはユーザー装置と称されることもある。端末装置は、無線ローカルエリアネットワーク(Wireless Local Area Networks、WLAN)におけるステーション(STATION、ST)であってもよく、あるいはセルラー電話、コードレス電話、セッション開始プロトコル(Session Initiation Protocol、SIP)電話、無線ローカルループ(Wireless Local Loop、WLL)ステーション、携帯情報端末(Personal Digital Assistant、PDA)、ハンドヘルド装置または無線通信機能を備えたコンピューティング装置、無線モデムに接続されたその他の処理装置、車載装置、ウェアラブル装置、将来の5Gネットワークにおける端末装置、将来の進化型PLMNネットワークにおける端末装置などであってもよい。
【0047】
さらに、実施形態は、本発明の実施形態におけるネットワーク装置に関して記述される。ネットワーク装置は、モバイル装置と通信するよう構成された装置であってもよい。ネットワーク装置は、無線ローカルエリアネットワーク(Wireless Local Area Networks、WLAN)におけるAP(ACCESS POINT、AP)、GSMまたは符号分割多重アクセス(Code Division Multiple Access、CDMA)におけるベーストランシーバーステーション(Base Transceiver Station、BTS)、WCDMAにおけるノードB(NodeB、NB)、ロングタームエボリューション(Long Term Evolution、LTE)における進化型ノードB(Evolutional Node B、eNBまたはeNodeB)、リレー・ノードまたはアクセス・ポイント、車載装置、ウェアラブル装置、将来の5Gネットワークにおけるネットワーク装置または将来の進化型PLMNネットワークにおけるネットワーク装置などであってもよい。
【0048】
図2は、本発明の実施形態に基づく無線通信方法が適用できる通信システムの概略図である。
図2に示されるように、通信システム100は、ネットワーク装置102を含んでおり、ネットワーク装置102は複数のアンテナ、たとえばアンテナ104、106、108、110、112および114を含んでいてもよい。さらに、ネットワーク装置102は追加的に送信器チェーンおよび受信器チェーンを含んでいてもよい。当業者は、送信器チェーンおよび受信器チェーンはいずれも、信号送信および受信に関係した複数のコンポーネント(たとえばプロセッサ、変調器、マルチプレクサ、復調器、デマルチプレクサまたはアンテナ)を含みうることを理解できる。
【0049】
ネットワーク装置102は、複数の端末装置(たとえば端末装置116および端末装置122)と通信しうる。しかしながら、ネットワーク装置102は端末装置116または122のような任意の数の端末装置と通信しうることは理解できる。端末装置116および122は携帯電話、スマートフォン、ポータブル・コンピュータ、ハンドヘルド通信装置、ハンドヘルド・コンピューティング装置、衛星無線装置、グローバル測位システム、PDAおよび/または無線通信システム100において通信を実行するよう構成されている他の任意の適切な装置でありうる。
【0050】
図2に示されるように、端末装置116は、アンテナ112および114と通信する。アンテナ112および114は、順方向リンク118を使って端末装置116に情報を送り、逆方向リンク120を使って端末装置116から情報を受信する。さらに、端末装置122はアンテナ104および106と通信する。アンテナ104および106は順方向リンク124を使って端末装置122に情報を送り、逆方向リンク126を使って端末装置122から情報を受け取る。
【0051】
たとえば、周波数分割多重(Frequency Division Duplex、FDD)システムでは、逆方向リンク120のために使われるものとは異なる周波数帯域が順方向リンク118のために使われてもよく、逆方向リンク126のために使われるものとは異なる周波数帯域が順方向リンク124のために使われてもよい。
【0052】
もう一つの例として、時分割多重(Time Division Duplex、TDD)システムまたは全二重(Full Duplex)システムでは、順方向リンク118および逆方向リンク120のために同じ周波数帯域が使われてもよく、順方向リンク124および逆方向リンク126のために同じ周波数帯域が使われてもよい。
【0053】
通信のために設計されているそれぞれのアンテナ(または複数のアンテナを含むアンテナ群)および/または領域は、ネットワーク装置102のセクターと称される。たとえば、アンテナ群が、ネットワーク装置102のカバレッジ・エリアのあるセクター内にある端末装置と通信するよう設計されうる。それぞれ順方向リンク118および124を使ってネットワーク装置102によって端末装置116および122と通信するプロセスにおいて、ネットワーク装置102の送信アンテナは、順方向リンク118および124の信号対雑音比を改善するようビームフォーミングを使ってもよい。さらに、ネットワーク装置によってサービスされるすべての端末装置に信号を送るためにネットワーク装置が単一のアンテナを使う仕方と比べて、ネットワーク装置102が、関係したカバレッジ・エリア内にランダムに分散している端末装置116および122に信号を送るためにビームフォーミングを使うときは、近傍セルにあるモバイル装置への干渉が少なくなる。
【0054】
所与の時間内において、ネットワーク装置102、端末装置116または端末装置122は、無線通信送信装置および/または無線通信受信装置であってもよい。データ送信の間、無線通信送信装置は送信で使うためにデータをエンコードしてもよい。具体的には、無線通信送信装置は、チャネルを使って無線通信受信装置に送られる必要のある、ある量のデータ・ビットを取得してもよい(たとえば、生成する、他の通信装置から受領するまたはメモリに記憶する)。これらのデータ・ビットは、前記データのトランスポート・ブロック(または複数のトランスポート・ブロック)に含められてもよく、前記トランスポート・ブロックは、セグメント分割されて複数の符号ブロックを生成してもよい。
【0055】
さらに、通信システム100は、公共地上モバイルネットワーク(Public Land Mobile Network、PLMN)、D2Dネットワーク、M2Mネットワークまたはその他のネットワークであってもよい。
図2は、例として使われる簡略化された概略図である。ネットワークはさらに、
図2に描かれていない他のネットワーク装置を含んでいてもよい。さらに、
図2に示される通信システム100に含まれるネットワーク装置および端末装置の数は単に例として使われており、本発明のこの実施形態は特に限定されない。
【0056】
図3は、端末装置の観点から記述される、本発明の実施形態の一つに基づく無線通信方法200の概略的なフローチャートである。
図3に示されるように、方法200は以下の段階を含む。
【0057】
S210。端末装置が、第一のチャネルまたは第一の信号のために第一の時間単位内で使用されるN個の第一ポートに基づいて、第二のチャネルまたは第二の信号のために前記第一の時間単位内で使用されるM個の第二ポートを決定し、それによって、端末装置は第一のチャネルまたは第一の信号および第二のチャネルまたは第二の信号を第一の時間単位内で送るときにアンテナ切り換えを実行する必要がない。ここで、T≧N≧1、T≧M≧1であり、Tは送信中に前記端末装置によって同時に使用可能なポートの最大数である。
【0058】
S220。端末装置が、前記第一の時間単位内に、前記第一のチャネルまたは前記第一の信号を前記N個の第一ポートを使って送り、端末装置が、前記第一の時間単位内に、前記第二のチャネルまたは前記第二の信号を前記M個の第二ポートを使って送る。
【0059】
方法200は、一つの時間単位内に少なくとも二つの型のチャネルまたは信号が送信される場合に適用可能である。
【0060】
さらに、本発明のこの実施形態において、チャネルは、既存のまたは将来の通信プロトコルまたは通信規格において規定されるチャネル、たとえばPUSCHまたは物理上りリンク制御チャネル(PUCCH、Physical Uplink Control Channel)であってもよい。同様に、信号は既存のまたは将来の通信プロトコルまたは通信規格において規定される信号、たとえばSRSであってもよい。
【0061】
換言すれば、本発明のこの実施形態において、二つ以上の型のチャネルまたは信号が一つの時間単位内に送信される。
【0062】
任意的に、第一の信号は探測参照信号SRSであり、第二のチャネルは物理上りリンク・データ・チャネルPUSCHまたは物理上りリンク制御チャネルPUCCHである;あるいは
第一のチャネルはPUSCHまたはPUCCHであり、第二の信号はSRSである。
【0063】
限定ではなく例として、たとえば、第一の信号はSRSであってもよい。この場合、第二のチャネルは、上りリンク・データを伝送するために使われるチャネル、たとえばPUSCHを含んでいてもよい。あるいはまた、第二のチャネルは、上りリンク制御情報を伝送するために使われるチャネル、たとえばPUCCHを含んでいてもよい。
【0064】
もう一つの例として、たとえば、第一のチャネルは、上りリンク・データを伝送するために使われるチャネル、たとえばPUSCHを含んでいてもよい。あるいはまた、第一のチャネルは、上りリンク制御情報を伝送するために使われるチャネル、たとえばPUCCHを含んでいてもよい。この場合、第二の信号はSRSであってもよい。
【0065】
第一のチャネルまたは第一の信号および第二のチャネルまたは第二の信号の上記で挙げた個別的な例は単に記述のための例として使われていることを理解しておくべきである。本発明のこの実施形態はそれに限定されず、同じ時間単位内に伝送されることのできる他の任意のチャネルまたは信号が、本発明のこの実施形態の保護範囲内にはいる。
【0066】
さらに、本発明のこの実施形態において、第一のチャネルは一つの型のチャネルを含んでいてもよく、あるいは二つ以上の型のチャネルを含んでいてもよい;第一の信号は一つの型の信号または二つ以上の型の信号を含んでいてもよい。第二のチャネルは一つの型のチャネルを含んでいてもよく、あるいは二つ以上の型のチャネルを含んでいてもよい;第二の信号は一つの型の信号または二つ以上の型の信号を含んでいてもよい。これは、本発明のこの実施形態において特に限定されない。
【0067】
理解および記述の簡単のため、一般性を失うことなく、下記では、SRSが第一の信号であり、PUSCHが第二のチャネルである例を使って方法200の具体的プロセスを詳述する。
【0068】
下記は、本発明のこの実施形態における時間単位を記述する。
【0069】
任意的に、一つの時間単位は少なくとも一つのサブフレームを含む;または
一つの時間単位は少なくとも一つの時間スロットを含む;または
一つの時間単位は少なくとも一つのシンボルを含む。
【0070】
具体的には、たとえば、本発明のこの実施形態において、一つの時間単位は少なくとも一つのサブフレームを含んでいてもよい。この場合、前記少なくとも一つのサブフレームにおける一つまたは複数のシンボルが、第一のチャネルまたは第一の信号を担持するために使われてもよく、前記少なくとも一つのサブフレームにおける一つまたは複数のシンボルが、第二のチャネルまたは第二の信号を担持するために使われてもよい。
【0071】
もう一つの例として、一つの時間単位は少なくとも一つの時間スロットを含んでいてもよい。この場合、前記少なくとも一つの時間スロットにおける一つまたは複数のシンボルが、第一のチャネルまたは第一の信号を担持するために使われてもよく、前記少なくとも一つの時間スロットにおける一つまたは複数のシンボルが、第二のチャネルまたは第二の信号を担持するために使われてもよい。
【0072】
もう一つの例として、一つの時間単位は少なくとも一つのシンボルを含んでいてもよい。この場合、前記少なくとも一つのシンボルにおける一つまたは複数のシンボルが、第一のチャネルまたは第一の信号を担持するために使われてもよく、前記少なくとも一つのシンボルにおける一つまたは複数のシンボルが、第二のチャネルまたは第二の信号を担持するために使われてもよい。
【0073】
第一のチャネルまたは第一の信号を担持するシンボルは、第二の信号または第二のチャネルを担持するシンボルと同じであってもよく、この場合、第一のチャネルまたは第一の信号および第二のチャネルまたは第二の信号は周波数分割多重式に同じシンボルを使って伝送されうること;あるいは第一のチャネルまたは第一の信号を担持するシンボルは、第二の信号または第二のチャネルを担持するシンボルとは異なっていてもよく、この場合、第一のチャネルまたは第一の信号および第二のチャネルまたは第二の信号は時分割多重式に異なるシンボルを使って伝送されうることを注意しておくべきである。
【0074】
上記で挙げた時間ユニットにおいて、シンボルは時間領域における最小単位として使われていることを理解しておくべきである。しかしながら、本発明のこの実施形態はそれに限定されない。時間領域における任意の長さの最小単位が本発明のこの実施形態の保護範囲内にはいる。
【0075】
さらに、本発明のこの実施形態において、一つの時間単位は、第一のチャネルまたは第一の信号および第二のチャネルまたは第二の信号のみを伝送するために使われてもよく、あるいは一つの時間単位は、第一のチャネルまたは第一の信号および第二のチャネルまたは第二の信号以外のチャネルを伝送するためにも使われてもよい。本発明のこの実施形態においてこれは特に限定されない。
【0076】
下記は、方法200が適用される端末装置のためのハードウェア要求および伝送容量要求を記述する。
【0077】
任意的に、端末装置は少なくとも二つのアンテナを設けられる。
【0078】
具体的には、本発明のこの実施形態において、端末装置はK(K≧2)個のアンテナを備える。
【0079】
理解および記述の簡単のため、一般性を失うことなく、下記では、端末装置が8(K=8)個のアンテナを備える例を使って方法200を記述する。端末装置が備えるアンテナの上記で挙げた数は単位記述のための例として使われていることを理解しておくべきである。本発明のこの実施形態はそれに限定されず、本発明のこの実施形態における方法200は、少なくとも二つのアンテナを備えるいかなる端末装置にも適用できる。
【0080】
本発明のこの実施形態において、端末装置は、チャネルまたは信号送信のために同時にT(T≧1)個のポートを使うことができる。換言すれば、端末装置はチャネルまたは信号送信のために同時にT(T≧1)個のアンテナを使うことができる。
【0081】
ここで、「端末装置は、チャネルまたは信号送信のために同時にT(T≧1)個のポートを使うことができる」とは、ポート切り換えが実行されないとき、信号またはチャネル送信のために端末装置によって一つの時間単位内に使用できるポートの最大数がTであることを意味しうる。同様に、「端末装置はチャネルまたは信号送信のために同時にT(T≧1)個のアンテナを使うことができる」とは、アンテナ切り換えが実行されないとき、信号またはチャネル送信のために端末装置によって一つの時間単位内に使用できるアンテナの最大数がTであることを意味しうる。限定ではなく例として、Tは送信のために端末装置によって使用される無線周波数チャネルの数に依存して決定されてもよい。
【0082】
さらに、本発明のこの実施形態では、チャネルまたは信号送信のために端末装置によって一つの時間単位内に使用できるアンテナ(またはポート)の最大数Tは、端末装置が備えているアンテナの数K未満である。
【0083】
すなわち、本発明のこの実施形態においてK>Tである。
【0084】
LTEシステムを例として使うと、端末装置によって同じ時点で使用可能な上りリンク信号ポートまたは上りリンク・チャネル・ポートの最大数は4である。
【0085】
理解および記述の簡単のため、一般性を失うことなく、下記では、信号送信の間に端末装置によって同じ時点で使用可能なポートの最大数が4である、すなわちT=4である例を使って方法200を記述する。Tの上記で挙げた具体的な値は単に記述のための例として使われていることを理解しておくべきである。本発明のこの実施形態はそれに限定されず、本発明のこの実施形態における方法200は、K個のアンテナを備えるいかなる端末装置にも適用できる。ここで、K>T≧1である。
【0086】
さらに、本発明のこの実施形態において、一つの型のチャネルまたは信号について、この型のチャネルまたは信号の一つのポートに一つのアンテナが対応する。
【0087】
限定ではなく例として、端末装置がSRSのためにたとえば八個のアンテナを備えるとき、該八個のアンテナ(アンテナ#0ないしアンテナ#7と記される)は、八個のポート(ポート#a0ないしポート#a7と記される)と一対一対応にある。たとえば、アンテナ#0はポート#a0に対応し、アンテナ#1はポート#a1に対応し、アンテナ#2はポート#a2に対応し、アンテナ#3はポート#a3に対応し、アンテナ#4はポート#a4に対応し、アンテナ#5はポート#a5に対応し、アンテナ#6はポート#a6に対応し、アンテナ#7はポート#a7に対応する。さらに、本発明のこの実施形態において、T=4であるとき、端末装置はSRSを送るために、アンテナ#0ないしアンテナ#7のうち同時に四つのアンテナしか使うことができない。あるいは換言すれば、端末装置は、同時にはポート#a0ないしポート#a7のうちの四つのポートのSRSを送ることができるだけである。すなわち、アンテナ(またはポート)切り換えが実行されないとき、一つの時間単位内で、端末装置はSRSを送るために四つのアンテナを使うことができるだけである。あるいは換言すれば、端末装置は四つのポートのSRSを送ることができるだけである。
【0088】
従来技術では、端末装置はPUSCHを送るために四つのアンテナ(または四つのポート)のみを使う。
【0089】
従来技術の場合と比べて、本発明のこの実施形態では、PUSCHを送るために八つのアンテナ(または八つのポート)が使用できる。
【0090】
さらに、八つのアンテナ(つまりアンテナ#0ないしアンテナ#7)は、PUSCHを送信するために使われる八つのポート(ポート#b0ないしポート#b3およびポート#b’0ないしポート#b’3と記される)と一対一対応にある。本発明のこの実施形態において、PUSCHは各時間単位内に四つのポートを使って送られることを注意しておくべきである。すなわち、PUSCHを伝送するために使われる八個のポートは時分割式に使われる。
【0091】
たとえば、アンテナ#0はポート#b0に対応し、アンテナ#1はポート#b1に対応し、アンテナ#2はポート#b2に対応し、アンテナ#3はポート#b3に対応し、アンテナ#4はポート#b’0に対応し、アンテナ#5はポート#b’1に対応し、アンテナ#6はポート#b’2に対応し、アンテナ#7はポート#b’3に対応する。さらに、本発明のこの実施形態において、T=4であるとき、端末装置はPUSCHを送るために同時にアンテナ#0ないしアンテナ#7のうち四つのアンテナのみを使うことができる。あるいは換言すれば、同時に、端末装置は、ポート#b0ないしポート#b3およびポート#b’0ないしポート#b’3の四つのポートのみを使ってPUSCHを送ることができる。すなわち、アンテナ(またはポート)切り換えが実行されないとき、一つの時間単位内で、端末装置はPUSCHを送るために四つのアンテナを使うことができるだけであり、あるいは換言すれば、端末装置は四つのポートを使ってPUSCHを送ることしかできない。
【0092】
限定ではなく例として、本発明のこの実施形態では、端末装置はさらにポートをグループ化してもよい。
【0093】
すなわち、任意的に、方法200はさらに:
前記端末装置によって、少なくとも二つの第一ポート群を決定する段階であって、各第一ポート群は、第一のチャネルまたは第一の信号のために使われる少なくとも一つのポートを含み、各第一ポート群に含まれるポートの数は最大数T以下である、段階と;
前記端末装置によって、少なくとも二つの第二ポート群を決定する段階であって、各第二ポート群は、第二のチャネルまたは第二の信号のために使われる少なくとも一つのポートを含み、各第二ポート群に含まれるポートの数は最大数T以下である、段階と;
前記端末装置によって、マッピング関係情報を取得する段階であって、前記マッピング関係情報は、前記少なくとも二つの第一ポート群と前記少なくとも二つの第二ポート群との間の一対一対応を示すために使われる、段階とを含む。
【0094】
具体的には、端末装置は、信号送信の間に端末装置によって同じ時点で使用可能なポートの最大数Tに基づいて、第一のチャネルのために使われるポートをグループ化して、一つまたは複数の第一ポート群を決定してもよく、それによりそれぞれの第一ポート群に含まれるポートの数はT以下である。
【0095】
さらに、端末装置は、前記最大数Tに基づいて、第二のチャネルのために使われるポートをグループ化してもよく、それによりそれぞれの第二ポート群に含まれるポートの数はT以下である。
【0096】
さらに、本発明のこの実施形態では、諸第一ポート群に含まれるポートの数は同じであってもよく、あるいは異なっていてもよく、同様に、諸第二ポート群に含まれるポートの数は同じであってもよく、あるいは異なっていてもよい。これは本発明のこの実施形態において特に限定されない。
【0097】
さらに、本発明のこの実施形態において、第一ポート群の数は第二ポート群の数と同じであっても、あるいは異なっていてもよい。これは本発明のこの実施形態において特に限定されない。
【0098】
任意的に、本発明のこの実施形態では、端末装置は、第一のチャネルのために使われ、一つのアンテナに対応するポートを、ただ一つの第一ポート群に属させてもよく、端末装置は、第二のチャネルのために使われ、一つのアンテナに対応するポートを、ただ一つの第二ポート群に属させてもよい;かつ
前記マッピング関係情報によって示される対応において、第一のチャネルまたは第一の信号のために使われ、一つのアンテナに対応するポートが属する第一ポート群は、第二のチャネルまたは第二の信号のために使われ、前記アンテナに対応するポートが属する第二ポート群に対応する;あるいは
換言すれば、前記マッピング関係情報によって示される対応において、第一の型の第一ポート群は第一の型の第二ポート群に対応し、前記第一の型の第一ポート群は、第一のチャネルのために使われ、前記少なくとも二つのアンテナのうちの第一のアンテナに対応するポートが属する第一ポート群であり、前記第一の型の第二ポート群は、第二のチャネルのために使われ、前記第一のアンテナに対応するポートが属する第二ポート群である。
【0099】
具体的には、たとえば、アンテナ#0はポート#a0およびポート#b0に対応する。SRSポートがグループ化されるとき、ポート#a0がグループ化される第一ポート群は第一ポート群#0(前記第一の型の第一ポート群の例)であるとする。PUSCHポートがグループ化されるとき、ポート#b0がグループ化される第二ポート群は第二ポート群#0(前記第一の型の第二ポート群の例)であるとする。この場合、マッピング関係情報によって示される対応において、第一ポート群#0は第二ポート群#0に対応する。
【0100】
表1は、マッピング関係情報の例を与える。
【表1】
表1において同じ行にある第一ポート群および第二ポート群は互いに対応する。
【0101】
さらに、任意的に、端末装置はさらに、複数のアンテナをグループ化して、少なくとも二つのアンテナ群を決定してもよい。一つのアンテナは一つのアンテナ群にのみ属し、前記少なくとも二つのアンテナ群は少なくとも一つの第一ポート群と一対一対応にあり、前記少なくとも二つのアンテナ群は少なくとも一つの第二ポート群と一対一対応にあり、同じアンテナ群に対応する第一ポート群および第二ポート群は互いに対応する。
【0102】
表2は、マッピング関係情報のもう一つの例を与える。
【表2】
表2において同じ行にある第一ポート群およびアンテナ群は互いに対応し、表2において同じ行にある第二ポート群およびアンテナ群は互いに対応する。
【0103】
S210において、端末装置は、前記複数のSRSポート(第一ポートの例)から、サブフレームA(第一の時間単位の例)内で使用されるN個のポートを決定してもよい。換言すれば、端末装置は、サブフレームA内でSRS伝送のために使われるN個のアンテナを決定してもよい。ここで、K>T≧N≧1である。
【0104】
つまり、端末装置は、サブフレームA内において、ポート#a0ないしポート#a7のうちのいくつかのポートのみのSRSを送信する。
【0105】
本発明のこの実施形態において、端末装置は、N個の第一ポートを自分で決定してもよい。
【0106】
たとえば、端末装置は、通信プロトコルによって指定されている、ユーザーによって入力されるまたは事業者または製造業者によって事前設定されているマッピング規則を取得してもよい。マッピング規則は、サブフレームと第一ポート決定様式との間の対応を示してもよく、それにより端末装置は、該マッピング規則に基づいて、SRS伝送のために各サブフレームにおいて使われるポートを決定できる。たとえば、サブフレーム番号が奇数であるサブフレームでは、ポート#a0ないしポート#a3が第一ポートとして使われてもよい。もう一つの例として、サブフレーム番号が偶数であるサブフレームでは、ポート#a4ないしポート#a7が第一ポートとして使われてもよい。
【0107】
あるいはまた、本発明のこの実施形態において、ネットワーク装置が前記N個のポートを端末装置に対して示してもよい。
【0108】
すなわち、任意的には、本方法はさらに:
前記端末装置によって、前記ネットワーク装置によって送られた第二の指示情報を受信する段階であって、前記第二の指示情報は、前記N個の第一ポートを示すために使われる、段階と;
前記端末装置によって、前記第二の指示情報に基づいて前記N個の第一ポートを決定する段階とを含む。
【0109】
具体的には、本発明のこの実施形態では、サブフレームAにおいてSRS伝送のために端末装置によって使用されるN個の第一ポートをネットワーク装置が決定し、該N個の第一ポートを示すために使われる指示情報(すなわち前記第二の指示情報)を端末装置に送達してもよい。
【0110】
任意的に、本方法はさらに:
前記端末装置によって、第一の指示情報を前記ネットワーク装置に送る段階を含み、前記第一の指示情報は、信号の送信の間に前記端末装置によって同時に使用可能なポートの最大数Tを示すために使われる。
【0111】
具体的には、本発明のこの実施形態では、端末装置はさらに、たとえばネットワーク装置に接続されるときに、端末装置によって同時に使用可能なポートの最大数(Tの具体的な値)を示すために使われる指示情報(前記第一の指示情報の例)をネットワーク装置に送ってもよい。
【0112】
よって、ネットワーク装置は、第一の指示情報に基づいて、端末装置によって同時に使用可能なポートの最大数(Tの具体的な値)を知ることができる。
【0113】
このようにして、ネットワーク装置は、第一の指示情報に基づいて前記N個の第一ポートを決定できる。限定ではなく例として、たとえば、ネットワーク装置は、N≦Tとすることによって、第一の指示情報に基づいて第一ポートを決定しうる。
【0114】
さらに、第一の指示情報はさらに、第一ポート群(すなわち、前記N個の第一ポートが属するポート群、たとえば上記の第一ポート群#A)を示すために使われてもよい。よって、端末装置は、第一の指示情報によって示される第一ポート群からN個の第一ポートを選択でき、N個の第一ポートは、第一の指示情報によって示される第一ポート群におけるすべてのポートであってもよく、あるいは第一の指示情報によって示される第一ポート群におけるいくつかのポートであってもよい。本発明のこの実施形態においてこれは特に限定されない。
【0115】
限定ではなく例として、第一の指示情報は、より上位層の信号情報であってもよく、あるいは第一の指示情報は下りリンク制御情報(Downlink Control Information、DCI)であってもよい。たとえば、本発明のこの実施形態において、ネットワーク装置は、第一ポート群の数に基づいて第一の指示情報のビット(bit)の数を決定し、たとえば諸第一ポート群において第一の指示情報によって示される第一ポート群の逐次位置に基づいて第一の指示情報のビットを決定してもよい。たとえば、第一ポートが二つのポート群に分類される場合、第一の指示情報は一ビットを有していてもよく、そのビットについて「0」がポート#a0ないし#a3が属する第一ポート群を示し、「1」がポート#a4ないし#a7が属する第一ポート群を示す。
【0116】
第一の指示情報の上記で挙げた具体的な形が単に記述のための例として使われていることを理解しておくべきである。ネットワーク装置および端末装置が第一の指示情報に基づいて同じ第一ポート群を決定できることが保証される限り、本発明のこの実施形態は、特にそれに限定されない。
【0117】
複数のSRSポートが少なくとも二つの第一ポート群に分類されるとき、ネットワーク装置によって決定される第一ポートと端末装置によって決定される第一ポートは同じ第一ポート群に属することを注意しておくべきである。
【0118】
理解および区別の簡単のために、一般性を失うことなく、下記では、記述のためにN=4である例を使う。この場合、一般性を失うことなく、N個の第一ポートはポート#a0ないしポート#a3である、あるいは換言すればN個の第一ポートに対応するアンテナはアンテナ#0ないしアンテナ#3であると想定される。
【0119】
すると、端末装置は、上記で決定されたN個の第一ポートに基づいて、前記複数のPUSCHポートから、サブフレームA(前記第一の時間単位の例)内で使われるM個のポート(前記第二ポートの例)を決定してもよい。換言すれば、端末装置は、サブフレームA内でPUSCH送信のために使われるM個のアンテナを決定してもよい。ここで、K>T≧N≧1である。
【0120】
つまり、端末装置は、サブフレームA内では、ポート#b0ないしポート#b3およびポート”b’0ないしポート#b’3のいくつかのポートのみのPUSCHを送信する。
【0121】
すなわち、端末装置は、以下の規則を使って、M個の第二ポートを決定してもよい:
端末装置が同じ時間単位内で前記N個の第一ポートの第一のチャネル(または第一の信号)および前記M個の第二ポートの第二のチャネル(または第二の信号)を送信するときは、端末装置はアンテナ切り換えを実行する必要がない。
【0122】
限定ではなく例として、上記の規則を満足させるために、本発明のこの実施形態では、端末装置は、前記N個の第一ポートに基づいて前記M個の第二ポートを以下の仕方のうちのいずれかで決定してもよい。
【0123】
たとえば、前記M個の第二ポートに対応するM個のアンテナが、前記N個の第一ポートに対応するN個のアンテナに属してもよい。
【0124】
もう一つの例として、前記N個の第一ポートに対応するN個のアンテナが前記M個の第二ポートに対応するM個のアンテナに属してもよい。
【0125】
もう一つの例として、前記M個の第二ポートに対応するM個のアンテナと前記N個の第一ポートに対応するN個のアンテナとにおける同じアンテナの数はPであるとする。この場合、前記M個のアンテナは:
M+N−P≦T
を成り立たせてもよい。
【0126】
もう一つの例として、任意的に、端末装置が、第一のチャネルのために第一の時間単位内で使用されるN個の第一ポートに基づいて、前記第一の時間単位内で第二のチャネルに対応するM個の第二ポートを決定することは:
前記端末装置によって、前記少なくとも二つの第一ポート群から目標第一ポート群を決定する段階であって、前記N個の第一ポートは同じポート群に属し、前記目標第一ポート群は前記N個の第一ポートを含む、段階と;
前記端末装置によって、前記マッピング関係情報に基づいて、前記少なくとも二つの第二ポート群から、前記目標第一ポート群に対応する目標第二ポート群を決定する段階と;
前記端末装置によって、前記目標第二ポート群から前記M個の第二ポートを決定する段階とを含む。
【0127】
具体的には、前記N個の第一ポートが同じ第一ポート群(前記第一の型の第一ポート群の例;理解および記述の簡単のため第一ポート群#Aと記される)に属するとき、端末装置はさらに、前記マッピング関係情報(たとえば表1または表2)に基づいて、前記第一ポート群#Aに対応する第二ポート群(前記第一の型の第二ポート群の例;第二ポート群#Aと記される)を決定してもよい。上記のように、一つのアンテナは一つのアンテナ群にのみ属し、少なくとも二つのアンテナ群は少なくとも二つの第一ポート群と一対一対応にあり、前記少なくとも二つのアンテナ群は少なくとも二つの第二ポート群と一対一対応にあり、同じアンテナ群に対応する第一ポート群および第二ポート群は互いに対応する。よって、端末装置が同じ時間単位内に、第一ポート群#Aにおけるポートの第一のチャネル(または第一の信号)および第二ポート群#Aにおけるポートの第二のチャネル(または第二の信号)を送信するとき、端末装置はアンテナ切り換えを実行する必要がない。
【0128】
その後、端末装置は、第二のポート群#AからM個のポートを前記第二ポートとして選択してもよい。
【0129】
限定ではなく例として、第二ポートは、第二ポート群#Aにおけるすべてのポートであってもよく、あるいは第二ポートは、第二ポート群#Aにおけるいくつかのポートであってもよい。これは本発明のこの実施形態において特に限定されない。
【0130】
本発明のこの実施形態において、Nの具体的な値は必要に応じてランダムに設定されてもよく、これは本発明のこの実施形態において特に限定されないことを注意しておくべきである。たとえば、第一の信号(または第一のチャネルによって伝送される信号)がSRSであるとき、Nの具体的な値は、下りリンク伝送のために使われるアンテナの数に基づいて、端末装置によって決定されてもよい。さらに、Mの具体的な値は必要に応じてランダムに設定されてもよく、これは本発明のこの実施形態において特に限定されない。たとえば、第二のチャネル(または第二のチャネルを伝送するために使われるチャネル)がPUSCHであるとき、Nの具体的な値は、上りリンク・チャネルのチャネル状態に基づいて、端末装置によって決定されてもよい。
【0131】
図4は、本発明のある実施形態に基づくSRSおよびPUSCHのための伝送モードの例を示している。
図4に示されるように、サブフレームA(第一の時間単位の例)においては、SRS(第一の信号の例)はポート#a0ないしポート#a3(N個の第一ポートの例)に対応し、PUSCH(第二のチャネルの例)はポート#b0ないしポート#b3(M個の第二ポートの例)に対応する。ポート#a0ないしポート#a3およびポート#b0ないしポート#b3に対応するアンテナの上記で決定された数(すなわち4)はT以下である。よって、サブフレームA内では、端末装置はSRSおよびPUSCHの送信のためにアンテナ切り換えを実行する必要はない。
【0132】
さらに、
図4に示されるように、サブフレームB(第一の時間単位の例)においては、SRS(第一の信号のもう一つの例)はポート#a4ないしポート#a7(N個の第一ポートのもう一つの例)に対応し、PUSCH(第二のチャネルのもう一つの例)はポート#b’0ないしポート#b’3(M個の第二ポートのもう一つの例)に対応する。ポート#a4ないしポート#a7およびポート#b’0ないしポート#b’3に対応するアンテナの上記で決定された数(すなわち4)はT以下である。よって、サブフレームB内では、端末装置はSRSおよびPUSCHの送信のためにアンテナ切り換えを実行する必要はない。
【0133】
本発明のこの実施形態では、同じ時間単位(たとえば一つのサブフレーム)内において、PUSCHのための物理的なアンテナはSRSのための物理的なアンテナと同じである。よって、該時間単位内で、アンテナ(またはアンテナ・ポート)切り換えは実行される必要がなく、アンテナ・ポート切り換えは、PUSCHの前にのみ実行されればよい。この場合、PUSCHが下りリンク・サブフレームと上りリンク・サブフレームの接合部にある場合、切り換え時間は下りリンクから上りリンクへの切り換え時間に重なってもよく、追加的なアンテナ切り換え時間は要求されない。あるいはまた、PUSCHが二つの上りリンク・サブフレームの間にある場合には、PUSCHのための第一のシンボルは、マルチパス干渉によって影響を受けることが許容されることがある。この場合、PUSCHパフォーマンスの若干の損失が生じることがある。しかしながら、PUSCHは合同エンコードされるので、その損失は限られており、よって、追加的なアンテナ切り換え時間は要求されない。結論として、本発明のこの実施形態における無線通信方法によれば、アンテナ切り換え時間は、時間単位前にも時間単位内にも要求されない。
【0134】
この解決策はPUSCHとSRSに限定されるものでも、LTEのようなフレーム構造に限定されるものでも、チャネルのシンボルの数やチャネルのシーケンスやポートの数において限定されるものでもないことを注意しておくべきである。重要な点は、異なるチャネル・ポート群の間の対応である。
【0135】
図5、
図6、
図7はそれぞれ、本発明のある実施形態に基づくSRS、PUSCHおよびPUCCHのための伝送モードの例を示している。
図5、
図6または
図7に示されるように、サブフレームA(第一の時間単位の例)においては、SRS(第一の信号の例)はポート#a0ないしポート#a3(N個の第一ポートの例)に対応し、PUSCH(第二のチャネルの例)はポート#b0ないしポート#b3(M個の第二ポートの例)に対応し、PUCCH(第二のチャネルのもう一つの例)はポート#c0(M個の第二ポートのもう一つの例;たとえばポート#c0がアンテナ#0に対応してもよい)に対応する。ポート#a0ないしポート#a3、ポート#b0ないしポート#b3およびポート#c0に対応するアンテナの上記で決定された数(すなわち4)はT以下である。よって、サブフレームA内では、端末装置はSRSおよびPUSCHの送信のためにアンテナ切り換えを実行する必要はない。
【0136】
さらに、
図5、
図6または
図7に示されるように、サブフレームB(第一の時間単位の例)においては、SRS(第一の信号のもう一つの例)はポート#a4ないしポート#a7(N個の第一ポートのもう一つの例)に対応し、PUSCH(第二のチャネルのもう一つの例)はポート#b’0ないしポート#b’3(M個の第二ポートのもう一つの例)に対応し、PUCCH(第二のチャネルのもう一つの例)はポート#c’0(M個の第二ポートのもう一つの例;たとえばポート#c’0がアンテナ#4に対応してもよい)に対応する。ポート#a4ないしポート#a7、ポート#b’0ないしポート#b’3およびポート#c’0に対応するアンテナの上記で決定された数(すなわち4)はT以下である。よって、サブフレームB内では、端末装置はSRSおよびPUSCHの送信のためにアンテナ切り換えを実行する必要はない。
【0137】
さらに、
図5、
図6、
図7の間の差は、
図5に示される例では、PUSCHおよびPUCCHが周波数分割多重様式で伝送され、
図6に示される例では、PUSCHおよびPUCCHが時分割多重様式で伝送され、
図7に示される例では、PUSCHおよびPUCCHが該時分割多重化様式で伝送され、
図7に示される例では、PUCCHおよびSRSが同じシンボルを使って伝送される、という点にある。
【0138】
S220において、端末装置は、第一のチャネルまたは第一の信号を、上記で決定された第一ポートに基づいて送り、第二のチャネルまたは第二の信号を、上記で決定された第二ポートに基づいて送ってもよい。
【0139】
限定ではなく例として、本発明のこの実施形態では、端末装置は第一のチャネルまたは第一の信号および第二の信号または第二の信号を、下記の二つの様式で送りうる。
【0140】
様式1
任意的に、端末装置が、前記第一の時間単位内に、第一のチャネルまたは第一の信号をN個の第一ポートを使って送り、端末装置が、前記第一の時間単位内に、第二のチャネルまたは第二の信号をM個の第二ポートを使って送ることは:
前記端末装置によって、前記第一の時間単位の第一の時間期間内に、前記第一のチャネルまたは前記第一の信号を前記N個の第一ポートを使って送り、前記端末装置によって、前記第一の時間単位の第二の時間期間内に、前記第二のチャネルまたは前記第二の信号を前記M個の第二ポートを使って送ることを含む。
【0141】
具体的には、本発明のこの実施形態では、端末装置は第一のチャネルおよび第二のチャネルを、前記第一の時間単位(たとえば一つの上りリンク・サブフレーム)内で時分割多重様式で、異なる時間期間(たとえば異なるシンボル)において送ってもよい。
【0142】
様式2
任意的に、端末装置が、前記第一の時間単位内に、前記第一のチャネルまたは前記第一の信号を前記N個の第一ポートを使って送り、端末装置が、前記第一の時間単位内に、前記第二のチャネルまたは前記第二の信号を前記M個の第二ポートを使って送ることは:
前記端末装置によって、前記第一の時間単位内に、前記第一のチャネルまたは前記第一の信号を前記N個の第一ポートを使って第一の周波数帯域で送り、前記第二のチャネルまたは前記第二の信号を前記M個の第二ポートを使って第二の周波数帯域で送ることを含む。
【0143】
具体的には、本発明のこの実施形態では、端末装置は第一のチャネルおよび第二のチャネルを、前記第一の時間単位(たとえば一つの上りリンク・サブフレーム)内で周波数分割多重様式で、異なる周波数帯域(たとえば異なる搬送波)において送ってもよい。
【0144】
上記に挙げた様式1および様式2は別個に使われてもよく、あるいは組み合わせて使われてもよいことを理解しておくべきである。これは、本発明のこの実施形態において特に限定されない。
【0145】
任意的に、本発明はさらに:
前記端末装置によって、ネットワーク装置によって送られた、前記第二のチャネルまたは前記第二の信号についての信号情報を受信する段階であって、前記信号情報は前記M個の第二ポートに基づいて前記ネットワーク装置によって決定されたものである、段階を含み、
端末装置が、前記第一の時間単位内に、前記第二のチャネルまたは前記第二の信号を前記M個の第二ポートを使って送ることは:
前記端末装置によって、前記第一の時間単位内に、前記第二のチャネルまたは前記第二の信号を前記M個の第二ポートを使うことによって前記信号情報に基づいて送ることを含む。
【0146】
具体的には、本発明のこの実施形態では、端末装置が第二のチャネルまたは第二の信号(たとえばPUSCHおよび/またはPUCCH)を伝送する前に、端末装置はさらに、ネットワーク装置によって送られた、前記第二のチャネルまたは前記第二のチャネルについての信号情報(または構成設定情報またはスケジューリング情報)を受け取ってもよい。前記信号情報は、前記第二のチャネルまたは前記第二の信号(たとえばPUSCHおよび/またはPUCCH)が伝送されるときに使われる伝送パラメータを示してもよい。限定ではなく例として、伝送パラメータは下記のパラメータのうちの一つまたは複数を含んでいてもよい。
【0147】
A.波形パラメータ
波形パラメータまたは波形のパラメータは、波形を示すまたは決定することができるパラメータである。
【0148】
限定ではなく例として、本発明のこの実施形態において、波形パラメータは、下記のパラメータのうちの少なくとも一つを含んでいてもよい:
A1.直交周波数分割多重(Orthogonal Frequency Division Multiplexing、OFDM)技術において使われる波形パラメータ;
A2.単一搬送波周波数分割多重アクセス(Single-carrier Frequency-Division Multiple Access、SC-OFDM)において使われる波形パラメータ;
A3.フィルタ直交周波数分割多重(filter OFDM)技術において使われる波形パラメータ;
A4.ユニバーサル・フィルタード・マルチキャリア(Universal Filtered Multi-Carrier、UFMC)技術において使われる波形パラメータ;
A5.フィルターバンク・マルチキャリア(Filter Bank Multicarrier、FBMC)技術において使われる波形パラメータ;
A6.一般化周波数分割多重(Generalized Frequency Division Multi-plex、GFDM)技術において使われる波形パラメータ。
【0149】
B.変調方式
通信技術において、通信効果を保証し、長距離信号伝送における問題を克服するために、信号スペクトルは変調を通じて、伝送のために高周波数チャネルに移される必要がある。送られるべき信号を高周波数信号に負わせるこのプロセスが変調と呼ばれる。限定ではなく例として、本発明のこの実施形態において、変調方式は、下記の方式の少なくとも一つを含んでいてもよい:
B1.振幅シフト・キーイング(Amplitude Shift Keying、ASK)変調;
B2.位相シフト・キーイング(Phase Shift Keying、PSK)変調;
B3.周波数シフト・キーイング(Frequency Shift Keying、FSK)変調;
B4.直交振幅変調(Quadrature Amplitude Modulation、QAM);
B5.最小シフト・キーイング(Minimum Shift Keying、MSK)変調;
B6.ガウシアン・フィルタード最小シフト・キーイング(Gaussian Filtered Minimum Shift Keying、GMSK)変調;および
B7.OFDM変調。
【0150】
C.帯域幅構成
本発明のこの実施形態において、帯域幅構成は、エア・インターフェースによって要求される周波数領域資源の使用される幅でありうる。限定ではなく例として、ワイドバンド伝送サービスに対応する帯域幅構成は、エア・インターフェースによって要求される最小の周波数領域資源幅またはサブキャリアの最小数であってもよく;ナローバンド伝送サービスに対応する帯域幅構成は、エア・インターフェースによって要求される最大の周波数領域資源幅またはサブキャリアの最大数であってもよい。
【0151】
D.無線フレーム構成モード
D1.サブキャリア間隔;
D2.シンボル継続時間;
D3.サイクリック・プレフィックス(Cyclic Prefix、CP);
D4.複信モード:たとえば複信モードは、全二重モード、半二重モード(半二重上りリンク・下りリンク構成を含む)または柔軟な複信モードであってもよい。いくつかのエア・インターフェースについては、複信モードは固定であってもよく、あるいは柔軟であってもよく、本発明のこの実施形態においてこれは特に限定されないことを注意しておくべきである;
D5.伝送時間区間(Transmission Time Interval、TTI):いくつかのエア・インターフェースについては、伝送時間区間は固定値であってもよく、あるいは柔軟に変更されてもよく、本発明のこの実施形態においてこれは特に限定されない;
D6.無線フレーム継続時間および無線サブフレーム継続時間。
【0152】
E.資源多重化様式
限定ではなく例として、本発明のこの実施形態において、資源多重化方式は、下記の様式のうちの少なくとも一つを含んでいてもよい:
E1.周波数分割多重(Frequency Division Multiplexing、FDM):チャネル伝送のために使われる全帯域幅がいくつかの周波数サブバンド(あるいはサブチャネルと称される)に分割される。ここで、各サブチャネルが一つの信号を伝送する。周波数分割多重は、全周波数幅がサブチャネルの周波数の和より大きいことを要求する。さらに、サブチャネルにおいて伝送される信号の間の相互干渉を避けるために、サブチャネルの間に隔離帯域が設定される必要がある。このようにして、信号間の相互干渉が避けられる(一つの条件)。
【0153】
E2.時分割多重(Time Division Multiplexing、TDM):同じ物理接続が、異なる信号を異なる時間期間において伝送するために使われる。それにより、複数の伝送ラインも達成されることができる。時分割多重では、時間が信号分離のためのパラメータとして使われ、よって、信号がタイムラインにおいて互いに重ならないことが要求される。時分割多重は、情報を伝送するためにあるチャネルのために提供される時間がいくつかの時間セグメント(略して時間スロット)に分割され、これらの時間スロットが使用のために信号源に割り当てられることを意味する。
【0154】
E3.空間分割多重(Space Division Multiplexing、SDM):同じ周波数帯域が異なる空間において繰り返し使われる。モバイル通信では、空間分割を実装できる基本的な技術は、アダプティブアレイ・アンテナを使って異なるユーザー方向において異なるビームを形成することである。さらに、空間分割は、異なるユーザーを区別するために使われてもよく、各ビームは、他のユーザーによって干渉されない一つのチャネルを提供してもよく、あるいは空間分割は同じユーザーの異なるデータを区別するために使われてもよく、あるいは空間分割はよりよい利得を達成するよう、同じユーザーの同じデータを区別するために使われてもよい。
【0155】
E4.符号分割多重(Code Division Multiplexing、CDM):もとの信号を区別するために異なる符号が使われる多重化様式。限定ではなく例として、符号分割多重アクセス(Code Division Multiple Access、CDMA)、周波数分割多重アクセス(Frequency Division Multiple Access、FDMA)、時分割多重アクセス(Time Division Multiple Access、TDMA)および同期符号分割多重アクセス(Synchronous Code Division Multiple Access、SCDMA)が挙げられうる。
【0156】
H.符号化方式
符号化は、通信の有効性を改善する目的で源シンボルに対して実行される変換である。具体的には、符号化は、もとのシンボル・シーケンスが歪みなく復元されることができることを保証しながら、源出力シンボル・シーケンスを最短の符号語シーケンスに変換して、該最短の符号語シーケンスの要素によって担われる平均情報量が最大になるようにするための方法を、源出力シンボル・シーケンスの統計的な特性に基づいて見出すことを意味する。
【0157】
限定ではなく例として、本発明のこの実施形態において、挙げられる符号化方式は次のとおり:
H1.極符号(Polar Code)
H2.ターボ符号(Turbo Code)
H3.畳み込み符号(Convolution Code)。
【0158】
I.プロトコル・スタック構成モード
プロトコル・スタック(Protocol Stack)は、ネットワーク上のプロトコルのすべての層の総体である。プロトコル・スタックは、ネットワーク上でのファイル伝送プロセスを、上位層プロトコルから下位層プロトコルに、次いで下位層プロトコルから上位層プロトコルへ、ビビッドに反映する。限定ではなく例として、本発明のこの実施形態では、無線通信において使われるプロトコル・スタックは、以下のプロトコル層のうちの少なくとも一つのプロトコル層または複数のプロトコル層の組み合わせを含んでいてもよく、各プロトコル層は複数のプロトコル・エンティティを有していてもよい。
【0159】
I1.パケット・データ・コンバージェンス・プロトコル(Packet Data Convergence Protocol、PDCP)層
I2.無線リンク制御(Radio Link Control、RLC)層
I3.媒体アクセス制御(Media Access Control、MAC)層
I4.物理(Physical)層
I5.無線資源制御(Radio Resource Control、RRC)層。
【0160】
J.多重アクセス・モード
多重化とは異なり、多重アクセス技術は、すべての情報が一緒に集まることを要求せず、代わりに、情報は別個にチャネルに変調され、変調を通じて得られる必要とされる情報はチャネルから別個に得られる。限定ではなく例として、本発明のこの実施形態では、無線通信において使われる多重アクセス・モードは、下記のモードのうちの少なくとも一つを含んでいてもよい:
J1.FDMA
J2.TDMA
J3.CDMA
J4.SCMA
J5.非直交多重アクセス(Non Orthogonal Multiple Access、NOMA)
J6.マルチユーザー共有アクセス(Multi-User Shared Access、MUSA)。
【0161】
第二のチャネルまたは第二の信号についての信号情報に含まれる上記で挙げた具体的内容は単に記述のための例であり、本発明のこの実施形態はそれに限定されないことを理解しておくべきである。事前に指定された仕方でネットワーク装置および端末装置において決定されることのできる他の任意の従来技術のパラメータまたは情報が、本発明のこの実施形態の保護範囲にはいる。
【0162】
本発明のこの実施形態において、ネットワーク装置は、第一ポートに基づいて第二ポートを決定しうる。このプロセスは、第一ポートに基づいて端末装置によって第二ポートを決定する上記のプロセスと同様でありうる。ここでは、繰り返しを避けるために、その詳細な記述は割愛される。
【0163】
次いで、ネットワーク装置は、第二ポートに基づいて、第二のチャネル(たとえばPUSCHおよび/またはPUCCH)のチャネル状態(たとえばチャネル品質)を決定するよう、第一の時間単位内で第二のチャネル(たとえばPUSCHおよび/またはPUCCH)を決定してもよい。このようにして、ネットワーク装置は、第二のチャネル(たとえばPUSCHおよび/またはPUCCH)のチャネル状態に基づいて、第二のチャネルまたは第二の信号についての信号情報(または伝送パラメータ)を決定しうる。
【0164】
限定ではなく例として、たとえば、第一の時間単位内の第二のチャネル(たとえばPUSCHおよび/またはPUCCH)のチャネル品質が比較的貧弱である場合、ネットワーク装置は、比較的低い変調次数を構成してもよい。
【0165】
このようにして、端末装置は、第二のチャネルまたは第二の信号についての信号情報(または伝送パラメータ)に基づいて、第一の時間単位内の第二のチャネル(たとえばPUSCHおよび/またはPUCCH)の構成設定パラメータを決定してもよい。該構成設定パラメータに基づいて第一の時間単位内で第二のチャネル(たとえばPUSCHおよび/またはPUCCH)を伝送するためである。
【0166】
本発明のこの実施形態に基づく無線通信方法によれば、PUSCHのための複数の任意的なポートが提供される;よって、PUSCH伝送パラメータは、選択されたポートに基づいて適応的に変更されうる。このようにして、本発明のこの実施形態における無線通信方法のパフォーマンスがさらに改善されることができる。
【0167】
任意的に、第一の時間期間および/または第二の時間期間の前に事前設定された保護区間がある。
【0168】
具体的には、たとえば、
図8は、本発明のある実施形態に基づくSRS(第一のチャネルの例)およびPUSCH(第二のチャネルの例)のための伝送モードの例を示している。
図8に示されるように、時間区間(保護区間の例)がSRSとPUSCHの間に設定されてもよい。さらに、該時間区間は、端末装置が同じアンテナを使ってSRSおよびPUSCHを送信するときに実行されるチャネル切り換えの時間に対応してもよい。たとえば、該時間区間は、チャネル切り換え時間以上である。このように、本発明のこの実施形態における無線通信の信頼性がさらに改善されることができる。
【0169】
もう一つの例として、
図9は、本発明のある実施形態に基づくPUSCH(第一のチャネルまたは第二のチャネル)のための伝送モードの例を示している。
図9に示されるように、それらのPUSCHが上りリンク・サブフレームの開始位置にあれば、それらのPUSCHは二つの上りリンク・サブフレームの間にあることがありうる。この場合、時間区間(保護区間の例)は、それらのPUSCHの前に設定されてもよい。このようにして、PUSCH(具体的にはPUSCHについての第一のシンボル)はアンテナ切り換えによって影響されることを防止されることができ、本発明のこの実施形態における無線通信の信頼性がさらに改善されることができる。
【0170】
本発明のこの実施形態における無線通信方法によれば、第一のチャネルまたは第一の信号のために第一の時間単位内で使われる第一ポートが決定され、第二のチャネルまたは第二の信号のために第一の時間単位内で使われる第二ポートは前記第一ポートに基づいて決定され、第一ポートに対応するアンテナと第二ポートに対応するアンテナとにおいて一つまたは複数の同じアンテナがあることがサポートされ、それにより、第一のチャネルまたは第一の信号および第二のチャネルまたは第二の信号が第一の時間単位内で送られるときに送信アンテナ切り換えプロセスが要求されないことがサポートされる。このようにして、無線通信パフォーマンスが改善される。
【0171】
さらに、本発明のこの実施形態のもう一つの実装では、代替的に、第一のチャネルまたは第一の信号のために使われるポートは従来技術の仕方で決定されてもよく、第二のチャネルまたは第二の信号のために使われるポートも従来技術の仕方で決定されてもよい。たとえば、第二のチャネルまたは第二の信号のために使われるポートは、第一のチャネルまたは第一の信号のために使われるポートに基づかずに決定されてもよい。この場合、第一のチャネルまたは第一の信号および第二のチャネルまたは第二の信号は同じ時間単位の異なる時間期間において送られる。たとえば、第一のチャネルまたは第一の信号は時間期間#1において送られ、第二のチャネルまたは第二の信号は時間期間#2において送られる。この場合、保護区間が時間期間#1と時間期間#2との間に設定されてもよい。さらに、保護区間は、送信アンテナ切り換えを実行するために端末装置に要求される継続時間に対応してもよい。たとえば、保護区間は、端末装置が送信アンテナ切り換えを実行するために必要とされる継続時間以上であってもよい。このようにして、伝送の信頼性および正確さが改善されることができる。
【0172】
さらに、二つの隣接する時間単位において、タイミングにおいて先のほうの送信のための時間単位の最後のシンボルにおいて担持される最後のチャネルまたは信号に対応するアンテナが第一のアンテナであり、タイミングにおいて後のほうの送信のための時間単位において担持される最初のチャネルまたは信号に対応するアンテナが第二のアンテナであるとする。すると、第一のアンテナが第二のアンテナと異なることが可能である。この場合、本発明のこの実施形態において、保護区間は、それぞれの時間単位の最初のチャネルまたは信号の前に設定されてもよい。さらに、保護区間は、端末装置が送信アンテナ切り換えを実行するために要求される継続時間に対応してもよい。たとえば、保護区間は、端末装置が電送アンテナ切り換えを実行するために要求される継続時間以上であってもよい。このようにして、伝送の信頼性および正確さが改善されることができる。
【0173】
図10ないし
図12は、本発明の実施形態に基づく、保護区間設定様式の概略図である。
【0174】
図10に示されるように、保護区間は、PUSCH(第一のチャネルまたは第一の信号の例)のためのシンボルと、SRS(第二のチャネルまたは第二の信号の例)との間に設定され、各サブフレームにおいて、ポート#b0ないしポート#b3のみがPUSCHのために使われる。このようにして、サブフレームAにおいて、PUSCHのためのポートおよびSRSのためのポートは同じアンテナに対応する。サブフレームBでは、PUSCHのためのポートおよびSRSのためのポートは異なるアンテナに対応する。しかしながら、保護区間が設定されているので、サブフレームBでは、PUSCHとSRSの間の伝送区間は、アンテナ切り換えのために要求される継続時間を満たすことができる。このようにして、PUSCHおよびSRSの伝送の信頼性および正確さが保証されることができる。さらに、サブフレームAにおけるSRSおよびサブフレームBにおけるPUSCHは異なるアンテナに対応する。しかしながら、保護区間がサブフレームBにおけるPUSCHの前に設定されているので、よって、サブフレームAにおけるSRSとサブフレームBにおけるPUSCHの間の伝送区間は、アンテナ切り換えのために要求される継続時間を満たすことができる。このようにして、PUSCHおよびSRSの伝送の信頼性および正確さが保証されることができる。
【0175】
図11または
図12において、一つのサブフレームにおいて、隣接するSRSについてのポートは異なるアンテナに対応する。この場合、保護区間は、異なるポートに対応する隣接するSRSシンボルの間に設定されてもよい。このようにして、SRSの伝送の信頼性および正確さが保証されることができる。
【0176】
さらに、
図12に示されるように、PUSCHのためのポートおよびSRSのためのポートが同じアンテナに対応するときは、保護区間はPUSCHとSRSの間に設定されなくてもよい。
【0177】
図13は、ネットワーク装置の観点から記述される無線通信方法300の概略的なフローチャートである。
【0178】
S310。ネットワーク装置が、端末装置の第一のチャネルまたは第一の信号のために第一の時間単位内で使用されるN個の第一ポートに基づいて、前記端末装置の第二のチャネルまたは第二の信号のために前記第一の時間単位内で使用されるM個の第二ポートを決定する。ここで、T≧N≧1、T≧M≧1であり、Tは信号送信中に前記端末装置によって同時に使用可能なポートの最大数である。
【0179】
S320。ネットワーク装置が、前記M個の第二ポートに基づいて、前記第二のチャネルまたは前記第二の信号についての信号情報を決定する。
【0180】
S330。ネットワーク装置が、前記信号情報を前記端末装置に送る。
【0181】
S340。ネットワーク装置が、前記端末装置によって送られた前記第一のチャネルまたは前記第一の信号および前記端末装置によって送られた前記第二のチャネルまたは前記第二の信号を、前記第一の時間単位内に受信する。前記第一のチャネルまたは前記第一の信号は前記端末装置によって前記N個の第一ポートを使って送られ、前記第二のチャネルまたは前記第二の信号は前記端末装置によって前記M個の第二ポートを使って前記信号情報に基づいて送られる。
【0182】
任意的に、本方法はさらに:
前記ネットワーク装置によって、少なくとも二つの第一ポート群を決定する段階であって、各第一ポート群は、第一のチャネルまたは第一の信号のために使われる、前記端末装置の少なくとも一つのポートを含み、各第一ポート群に含まれるポートの数は最大数T以下である、段階と;
前記ネットワーク装置によって、少なくとも二つの第二ポート群を決定する段階であって、各第二ポート群は、第二のチャネルまたは第二の信号のために使われる、前記端末装置の少なくとも一つのポートを含み、各第二ポート群に含まれるポートの数は最大数T以下である、段階と;
前記端末装置によって、マッピング関係情報を取得する段階であって、前記マッピング関係情報は、前記少なくとも二つの第一ポート群と前記少なくとも二つの第二ポート群との間の一対一対応を示すために使われる、段階とを含み、
ネットワーク装置によって、端末装置の第一のチャネルまたは第一の信号のために第一の時間単位内で使用されるN個の第一ポートに基づいて、前記端末装置の第二のチャネルまたは第二の信号のために前記第一の時間単位内で使われるM個の第二ポートを決定する前記段階は:
前記ネットワーク装置によって、前記少なくとも二つの第一ポート群から目標第一ポート群を決定する段階であって、前記N個の第一ポートは同じポート群に属し、前記目標第一ポート群は前記N個の第一ポートを含む、段階と;
前記ネットワーク装置によって、前記マッピング関係情報に基づいて、前記少なくとも二つの第二ポート群から、前記目標第一ポート群に対応する目標第二ポート群を決定する段階と;
前記ネットワーク装置によって、前記目標第二ポート群から前記M個の第二ポートを決定する段階とを含む。
【0183】
任意的に、本方法はさらに:
前記ネットワーク装置によって、前記端末装置によって送られた第一の指示情報を受信する段階であって、前記第一の指示情報は、チャネルまたは信号の送信の間に前記端末装置によって同時に使用可能なポートの最大数Tを示すために使われる、段階と;
前記ネットワーク装置によって、前記第一の指示情報に基づいて最大数Tを決定する段階とを含む。
【0184】
任意的に、本方法はさらに:
前記ネットワーク装置によって、第二の指示情報を前記端末装置に送る段階であって、前記第二の指示情報は、前記N個の第一ポートを示すために使われる、段階を含む。
【0185】
任意的に、前記ネットワーク装置によって、前記第一の時間単位内に、前記端末装置によって送られた前記第一のチャネルまたは前記第一の信号および前記端末装置によって送られた前記第二のチャネルまたは前記第二の信号を受信する前記段階は:
前記ネットワーク装置によって、前記第一の時間単位の第一の時間期間内に、前記第一のチャネルまたは前記第一の信号を受信し、前記ネットワーク装置によって、前記第一の時間単位の第二の時間期間内に前記第二のチャネルまたは前記第二の信号を受信することを含む。
【0186】
任意的に、前記第一の時間期間および/または前記第二の時間期間の前に事前設定された保護区間がある。
【0187】
任意的に、前記ネットワーク装置によって、前記第一の時間単位内に、前記端末装置によって送られた前記第一のチャネルまたは前記第一の信号および前記端末装置によって送られた前記第二のチャネルまたは前記第二の信号を受信する前記段階は:
前記ネットワーク装置によって、前記第一の時間単位内に、前記第一のチャネルまたは前記第一の信号を第一の周波数帯域で、前記第二のチャネルまたは前記第二の信号を第二の周波数帯域で受信することを含む。
【0188】
任意的に、前記第一の信号は探測参照信号SRSであり、前記第二のチャネルは物理上りリンク・データ・チャネルPUSCHまたは物理上りリンク制御チャネルPUCCHである;または
前記第一のチャネルはPUSCHまたはPUCCHであり、前記第二の信号はSRSである。
【0189】
任意的に、一つの時間単位は少なくとも一つのサブフレームを含む;または
一つの時間単位は少なくとも一つの時間スロットを含む;または
一つの時間単位は少なくとも二つのシンボルを含む。
【0190】
方法300におけるネットワーク装置のアクションは方法200におけるネットワーク装置のアクションと同様であり、方法300における端末装置のアクションは方法200における端末装置のアクションと同様である。ここでは、繰り返しを避けるために、その詳細な記述は割愛される。
【0191】
本発明のこの実施形態における無線通信方法によれば、第一のチャネルまたは第一の信号のために第一の時間単位内で使用される第一ポートが決定され、第二のチャネルまたは第二の信号のために前記第一の時間単位内で使用される第二ポートが、それらの第一ポートに基づいて決定される。それにより、第一ポートに対応するアンテナおよび第二ポートに対応するアンテナにおいて一つまたは複数の同じアンテナがあることがサポートされ、それにより第一のチャネルまたは第一の信号および第二のチャネルまたは第二の信号が前記第一の時間単位内に送られるときに送信アンテナ切り換えプロセスが必要とされないことがサポートされる。このようにして、無線通信パフォーマンスが改善される。さらに、前記端末装置が前記第二のチャネルまたは前記第二の信号を送るときに使われる構成設定パラメータを示すために使われる信号情報を、ネットワーク装置に、前記M個の第二ポートに基づいて決定させることによって、またネットワーク装置をして該信号情報を端末装置に送らせることによって、第二のチャネルまたは第二の信号の伝送精度および信頼性が改善でき、通信パフォーマンスがさらに改善される。
【0192】
図1ないし
図13を参照して、上記は本発明の実施形態に基づく無線通信方法を詳細に記述している。
図14および
図15を参照して、下記は本発明の実施形態に基づく無線通信装置を詳細に記述する。
【0193】
図14は、本発明のある実施形態に基づく無線通信装置400の概略的なブロック図である。
図14に示されるように、装置400は:
第一のチャネルまたは第一の信号のために第一の時間単位内で使用されるN個の第一ポートに基づいて、第二のチャネルまたは第二の信号のために前記第一の時間単位内で使用されるM個の第二ポートを決定するよう構成された決定ユニット410であって、T≧N≧1、T≧M≧1であり、Tは信号送信中に前記端末装置によって同時に使用可能なポートの最大数である、決定ユニットと;
前記第一の時間単位内に、前記第一のチャネルまたは前記第一の信号を前記N個の第一ポートを使って送り、前記第一の時間単位内に、前記第二のチャネルまたは前記第二の信号を前記M個の第二ポートを使って送るよう構成されている通信ユニット420とを含む。
【0194】
任意的に、前記決定ユニットは:少なくとも二つの第一ポート群を決定する段階であって、各第一ポート群は、第一のチャネルまたは第一の信号のために使われる少なくとも一つのポートを含み、各第一ポート群に含まれるポートの数は最大数T以下である、段階と;
少なくとも二つの第二ポート群を決定する段階であって、各第二ポート群は、第二のチャネルまたは第二の信号のために使われる少なくとも一つのポートを含み、各第二ポート群に含まれるポートの数は最大数T以下である、段階と;
マッピング関係情報を取得する段階であって、前記マッピング関係情報は、前記少なくとも二つの第一ポート群と前記少なくとも二つの第二ポート群との間の一対一対応を示すために使われる、段階と;
前記少なくとも二つの第一ポート群から目標第一ポート群を決定する段階であって、前記N個の第一ポートは同じポート群に属し、前記目標第一ポート群は前記N個の第一ポートを含む、段階と;
前記マッピング関係情報に基づいて、前記少なくとも二つの第二ポート群から、前記目標第一ポート群に対応する目標第二ポート群を決定する段階と;
前記目標第二ポート群から前記M個の第二ポートを決定する段階とを実行するよう構成される。
【0195】
任意的に、前記通信ユニットは:ネットワーク装置によって送られた、前記第二のチャネルまたは前記第二の信号についての信号情報を受信する段階であって、前記信号情報は前記M個の第二ポートに基づいて前記ネットワーク装置によって決定されたものである、段階と;
前記第一の時間単位内に、前記第二のチャネルまたは前記第二の信号を前記M個の第二ポートを使うことによって前記信号情報に基づいて送る段階とを実行するよう構成される。
【0196】
任意的に、前記通信ユニットは、第一の指示情報を前記ネットワーク装置に送るよう構成され、前記第一の指示情報は、チャネルまたは信号の送信の間に前記端末装置によって同時に使用可能なポートの最大数Tを示すために使われる。
【0197】
任意的に、前記通信ユニットは、前記ネットワーク装置によって送られた第二の指示情報を受信するよう構成され、前記第二の指示情報は、前記N個の第一ポートを示すために使われ;
前記決定ユニットは、前記第二の指示情報に基づいて前記N個の第一ポートを決定するよう構成される。
【0198】
任意的に、前記通信ユニットは:前記第一の時間単位の第一の時間期間内に、前記第一のチャネルまたは前記第一の信号を前記N個の第一ポートを使って送り、前記第一の時間単位の第二の時間期間内に、前記第二のチャネルまたは前記第二の信号を前記M個の第二ポートを使って送るよう構成される。
【0199】
任意的に、前記第一の時間期間および/または前記第二の時間期間の前に、事前設定された保護区間がある。
【0200】
任意的に、前記通信ユニットは:前記第一の時間単位内に、前記第一のチャネルまたは前記第一の信号を前記N個の第一ポートを使って第一の周波数帯域で送り、前記第二のチャネルまたは前記第二の信号を前記M個の第二ポートを使って第二の周波数帯域で送るよう構成される。
【0201】
任意的に、前記第一の信号は探測参照信号SRSであり、前記第二のチャネルは物理上りリンク・データ・チャネルPUSCHまたは物理上りリンク制御チャネルPUCCHである;または
前記第一のチャネルはPUSCHまたはPUCCHであり、前記第二の信号はSRSである。
【0202】
任意的に、一つの時間単位は少なくとも一つのサブフレームを含む;または
一つの時間単位は少なくとも一つの時間スロットを含む;または
一つの時間単位は少なくとも二つのシンボルを含む。
【0203】
本発明のこの実施形態に基づく無線通信装置400は、本発明の実施形態における方法における端末装置に対応してもよい。さらに、無線通信装置400のユニットまたはモジュールおよび上記の他の動作および/または機能は、
図3における方法200の対応する手順を実装することが意図されている。簡潔のため、詳細を繰り返してここで述べることはしない。
【0204】
本発明のこの実施形態における無線通信装置によれば、第一のチャネルまたは第一の信号のために第一の時間単位内で使用される第一ポートが決定され、第二のチャネルまたは第二の信号のために前記第一の時間単位内で使用される第二ポートが、それらの第一ポートに基づいて決定される。それにより、第一ポートに対応するアンテナおよび第二ポートに対応するアンテナにおいて一つまたは複数の同じアンテナがあることがサポートされ、それにより第一のチャネルまたは第一の信号および第二のチャネルまたは第二の信号が前記第一の時間単位内に送られるときに送信アンテナ切り換えプロセスが必要とされないことがサポートされる。このようにして、無線通信パフォーマンスが改善される。
【0205】
図15は、本発明のある実施形態に基づく無線通信装置500の概略的なブロック図である。
図15に示されるように、装置500は:
端末装置の第一のチャネルまたは第一の信号のために第一の時間単位内で使用されるN個の第一ポートに基づいて、前記端末装置の第二のチャネルまたは第二の信号のために前記第一の時間単位内で使用されるM個の第二ポートを決定する段階であって、T≧N≧1、T≧M≧1であり、Tは信号送信中に前記端末装置によって同時に使用可能なポートの最大数である、段階と;
前記M個の第二ポートに基づいて、前記第二のチャネルまたは前記第二の信号についての信号情報を決定する段階を実行するよう構成された決定ユニット510と;
前記信号情報を前記端末装置に送る段階と;
前記端末装置によって送られた前記第一のチャネルまたは前記第一の信号および前記端末装置によって送られた前記第二のチャネルまたは前記第二の信号を、前記第一の時間単位内に受信する段階であって、前記第一のチャネルまたは前記第一の信号は前記端末装置によって前記N個の第一ポートを使って送られ、前記第二のチャネルまたは前記第二の信号は前記端末装置によって前記M個の第二ポートを使って前記信号情報に基づいて送られる、段階とを実行するよう構成された通信ユニット520とを含む。
【0206】
任意的に、前記決定ユニットは:少なくとも二つの第一ポート群を決定する段階であって、各第一ポート群は、第一のチャネルまたは第一の信号のために使われる、前記端末装置の少なくとも一つのポートを含み、各第一ポート群に含まれるポートの数は最大数T以下である、段階と;
少なくとも二つの第二ポート群を決定する段階であって、各第二ポート群は、第二のチャネルまたは第二の信号のために使われる、前記端末装置の少なくとも一つのポートを含み、各第二ポート群に含まれるポートの数は最大数T以下である、段階と;
マッピング関係情報を取得する段階であって、前記マッピング関係情報は、前記少なくとも二つの第一ポート群と前記少なくとも二つの第二ポート群との間の一対一対応を示すために使われる、段階と;
前記少なくとも二つの第一ポート群から目標第一ポート群を決定する段階であって、前記N個の第一ポートは同じポート群に属し、前記目標第一ポート群は前記N個の第一ポートを含む、段階と;
前記マッピング関係情報に基づいて、前記少なくとも二つの第二ポート群から、前記目標第一ポート群に対応する目標第二ポート群を決定する段階と;
前記目標第二ポート群から前記M個の第二ポートを決定する段階とを実行するよう構成される。
【0207】
任意的に、前記通信ユニットは、前記端末装置によって送られた第一の指示情報を受信するよう構成され、前記第一の指示情報は、チャネルまたは信号の送信の間に前記端末装置によって同時に使用可能なポートの最大数Tを示すために使われ;
前記決定ユニットは、前記第一の指示情報に基づいて最大数Tを決定するよう構成される。
【0208】
任意的に、前記通信ユニットは、第二の指示情報を前記端末装置に送るよう構成され、前記第二の指示情報は、前記N個の第一ポートを示すために使われる。
【0209】
任意的に、前記通信ユニットは、前記第一の時間単位の第一の時間期間内に、前記第一のチャネルまたは前記第一の信号を受信し、前記第一の時間単位の第二の時間期間内に前記第二のチャネルまたは前記第二の信号を受信するよう構成される。
【0210】
任意的に、前記第一の時間期間および/または前記第二の時間期間の前に、事前設定された保護区間がある。
【0211】
任意的に、前記通信ユニットは:前記第一の時間単位内に、前記第一のチャネルまたは前記第一の信号を第一の周波数帯域で、前記第二のチャネルまたは前記第二の信号を第二の周波数帯域で受信するよう構成される。
【0212】
任意的に、前記第一の信号は探測参照信号SRSであり、前記第二のチャネルは物理上りリンク・データ・チャネルPUSCHまたは物理上りリンク制御チャネルPUCCHである;または
前記第一のチャネルはPUSCHまたはPUCCHであり、前記第二の信号はSRSである。
【0213】
任意的に、一つの時間単位は少なくとも一つのサブフレームを含む;または
一つの時間単位は少なくとも一つの時間スロットを含む;または
一つの時間単位は少なくとも二つのシンボルを含む。
【0214】
本発明のこの実施形態に基づく無線通信装置500は、本発明の実施形態における方法におけるネットワーク装置に対応してもよい。さらに、無線通信装置500のユニットまたはモジュールおよび上記の他の動作および/または機能は、
図13における方法300の対応する手順を実装することが意図されている。簡潔のため、詳細を繰り返してここで述べることはしない。
【0215】
本発明のこの実施形態における無線通信装置によれば、第一のチャネルまたは第一の信号のために第一の時間単位内で使用される第一ポートが決定され、第二のチャネルまたは第二の信号のために前記第一の時間単位内で使用される第二ポートが、それらの第一ポートに基づいて決定される。それにより、第一ポートに対応するアンテナおよび第二ポートに対応するアンテナにおいて一つまたは複数の同じアンテナがあることがサポートされ、それにより第一のチャネルまたは第一の信号および第二のチャネルまたは第二の信号が前記第一の時間単位内に送られるときに送信アンテナ切り換えプロセスが必要とされないことがサポートされる。このようにして、無線通信パフォーマンスが改善される。さらに、前記端末装置が前記第二のチャネルまたは前記第二の信号を送るときに使われる構成設定パラメータを示すために使われる信号情報を、ネットワーク装置に、前記M個の第二ポートに基づいて決定させることによって、またネットワーク装置をして該信号情報を端末装置に送らせることによって、第二のチャネルまたは第二の信号の伝送精度および信頼性が改善でき、通信パフォーマンスがさらに改善される。
【0216】
図1ないし
図13を参照して、上記は本発明の実施形態に基づく無線通信方法を詳細に記述している。
図16および
図17を参照して、下記は本発明の実施形態に基づく無線通信デバイスを詳細に記述する。
【0217】
図16は、本発明のある実施形態に基づく無線通信デバイス600の概略的なブロック図である。
図16に示されるように、デバイス600は:プロセッサ610およびトランシーバ620を含み、プロセッサ610はトランシーバ620に接続されている。任意的に、デバイス600はさらに、メモリ630を含み、メモリ630はプロセッサ610に接続されている。さらに、任意的に、デバイス600は、バス・システム660を含む。プロセッサ610、メモリ630およびトランシーバ620は、バス・システム660を使って接続されてもよい。メモリ630は命令を記憶するよう構成されてもよい。プロセッサ610は、情報または信号を送るようトランシーバ620を制御するよう、メモリ630に記憶されている命令を実行するよう構成される。
【0218】
プロセッサ610は、第一のチャネルまたは第一の信号のために第一の時間単位内で使用されるN個の第一ポートに基づいて、第二のチャネルまたは第二の信号のために前記第一の時間単位内で使用されるM個の第二ポートを決定するよう構成されている。ここで、T≧N≧1、T≧M≧1であり、Tは信号送信中に前記端末装置によって同時に使用可能なポートの最大数である。
【0219】
プロセッサ610は、前記第一の時間単位内に、前記第一のチャネルまたは前記第一の信号を前記N個の第一ポートを使って送り、前記第一の時間単位内に、前記第二のチャネルまたは前記第二の信号を前記M個の第二ポートを使って送るよう、トランシーバ620を制御するよう構成されている。
【0220】
任意的に、プロセッサ610は:少なくとも二つの第一ポート群を決定するよう構成され、各第一ポート群は、第一のチャネルまたは第一の信号のために使われる少なくとも一つのポートを含み、各第一ポート群に含まれるポートの数は最大数T以下である。
【0221】
プロセッサ610は、少なくとも二つの第二ポート群を決定するよう構成され、各第二ポート群は、第二のチャネルまたは第二の信号のために使われる少なくとも一つのポートを含み、各第二ポート群に含まれるポートの数は最大数T以下である。
【0222】
プロセッサ610は、マッピング関係情報を取得するよう構成される。前記マッピング関係情報は、前記少なくとも二つの第一ポート群と前記少なくとも二つの第二ポート群との間の一対一対応を示すために使われる。
【0223】
プロセッサ610は、前記少なくとも二つの第一ポート群から目標第一ポート群を決定するよう構成される。前記N個の第一ポートは同じポート群に属し、前記目標第一ポート群は前記N個の第一ポートを含む。
【0224】
プロセッサ610は、前記マッピング関係情報に基づいて、前記少なくとも二つの第二ポート群から、前記目標第一ポート群に対応する目標第二ポート群を決定するよう構成される。
【0225】
プロセッサ610は、前記目標第二ポート群から前記M個の第二ポートを決定するよう構成される。
【0226】
任意的に、プロセッサ610は、ネットワーク装置によって送られた、前記第二のチャネルまたは前記第二の信号についての信号情報を受信するようトランシーバ620を制御するよう構成される。前記信号情報は前記M個の第二ポートに基づいて前記ネットワーク装置によって決定されたものである。
【0227】
プロセッサ610は、前記第一の時間単位内に、前記第二のチャネルまたは前記第二の信号を前記M個の第二ポートを使うことによって前記信号情報に基づいて送るようトランシーバ620を制御するよう構成される。
【0228】
任意的に、プロセッサ610は、第一の指示情報を前記ネットワーク装置に送るようトランシーバ620を制御するよう構成される。前記第一の指示情報は、チャネルまたは信号の送信の間に前記端末装置によって同時に使用可能なポートの最大数Tを示すために使われる。
【0229】
任意的に、プロセッサ610は、前記ネットワーク装置によって送られた第二の指示情報を受信するようトランシーバ620を制御するよう構成され、前記第二の指示情報は、前記N個の第一ポートを示すために使われる。
【0230】
プロセッサ610は、前記第二の指示情報に基づいて前記N個の第一ポートを決定するよう構成される。
【0231】
任意的に、プロセッサ610は:前記第一の時間単位の第一の時間期間内に、前記第一のチャネルまたは前記第一の信号を前記N個の第一ポートを使って送り、前記第一の時間単位の第二の時間期間内に、前記第二のチャネルまたは前記第二の信号を前記M個の第二ポートを使って送るようトランシーバ620を制御するよう構成される。
【0232】
任意的に、前記第一の時間期間および/または前記第二の時間期間の前に、事前設定された保護区間がある。
【0233】
任意的に、プロセッサ610は:前記第一の時間単位内に、前記第一のチャネルまたは前記第一の信号を前記N個の第一ポートを使って第一の周波数帯域で送り、前記第二のチャネルまたは前記第二の信号を前記M個の第二ポートを使って第二の周波数帯域で送るようトランシーバ620を制御するよう構成される。
【0234】
任意的に、前記第一の信号は探測参照信号SRSであり、前記第二のチャネルは物理上りリンク・データ・チャネルPUSCHまたは物理上りリンク制御チャネルPUCCHである;または
前記第一のチャネルはPUSCHまたはPUCCHであり、前記第二の信号はSRSである。
【0235】
任意的に、一つの時間単位は少なくとも一つのサブフレームを含む;または
一つの時間単位は少なくとも一つの時間スロットを含む;または
一つの時間単位は少なくとも二つのシンボルを含む。
【0236】
本発明のこの実施形態に基づく無線通信デバイス600は、本発明の実施形態における方法における端末装置に対応してもよい。さらに、無線通信デバイス600のユニットまたはモジュールおよび上記の他の動作および/または機能は、
図3における方法200の対応する手順を実装することが意図されている。簡潔のため、詳細を繰り返してここで述べることはしない。
【0237】
本発明のこの実施形態における無線通信デバイスによれば、第一のチャネルまたは第一の信号のために第一の時間単位内で使用される第一ポートが決定され、第二のチャネルまたは第二の信号のために前記第一の時間単位内で使用される第二ポートが、それらの第一ポートに基づいて決定される。それにより、第一ポートに対応するアンテナおよび第二ポートに対応するアンテナにおいて一つまたは複数の同じアンテナがあることがサポートされ、それにより第一のチャネルまたは第一の信号および第二のチャネルまたは第二の信号が前記第一の時間単位内に送られるときに送信アンテナ切り換えプロセスが必要とされないことがサポートされる。このようにして、無線通信パフォーマンスが改善される。
【0238】
図17は、本発明のある実施形態に基づく無線通信デバイス700の概略的なブロック図である。
図17に示されるように、デバイス700は、プロセッサ710およびトランシーバ720を含み、プロセッサ710はトランシーバ720に接続されている。任意的に、デバイス700はさらに、メモリ730を含み、メモリ730はプロセッサ710に接続されている。さらに、任意的に、デバイス700は、バス・システム770を含む。プロセッサ710、メモリ730およびトランシーバ720は、バス・システム770を使って接続されてもよい。メモリ730は命令を記憶するよう構成されてもよい。プロセッサ710は、情報または信号を送るようトランシーバ720を制御するよう、メモリ730に記憶されている命令を実行するよう構成される。
【0239】
プロセッサ710は:端末装置の第一のチャネルまたは第一の信号のために第一の時間単位内で使用されるN個の第一ポートに基づいて、前記端末装置の第二のチャネルまたは第二の信号のために前記第一の時間単位内で使用されるM個の第二ポートを決定するよう構成される。ここで、T≧N≧1、T≧M≧1であり、Tは信号送信中に前記端末装置によって同時に使用可能なポートの最大数である。
【0240】
プロセッサ710は、前記M個の第二ポートに基づいて、前記第二のチャネルまたは前記第二の信号についての信号情報を決定するよう構成される。
【0241】
プロセッサ710は、前記信号情報を前記端末装置に送るようトランシーバ720を制御するよう構成される。
【0242】
プロセッサ710は、前記端末装置によって送られた前記第一のチャネルまたは前記第一の信号および前記端末装置によって送られた前記第二のチャネルまたは前記第二の信号を、前記第一の時間単位内に受信するようトランシーバ720を制御するよう構成される。前記第一のチャネルまたは前記第一の信号は前記端末装置によって前記N個の第一ポートを使って送られ、前記第二のチャネルまたは前記第二の信号は前記端末装置によって前記M個の第二ポートを使って前記信号情報に基づいて送られる。
【0243】
任意的に、プロセッサ710は、少なくとも二つの第一ポート群を決定するよう構成される。各第一ポート群は、第一のチャネルまたは第一の信号のために使われる、前記端末装置の少なくとも一つのポートを含み、各第一ポート群に含まれるポートの数は最大数T以下である。
【0244】
プロセッサ710は、少なくとも二つの第二ポート群を決定するよう構成される。各第二ポート群は、第二のチャネルまたは第二の信号のために使われる、前記端末装置の少なくとも一つのポートを含み、各第二ポート群に含まれるポートの数は最大数T以下である。
【0245】
プロセッサ710は、マッピング関係情報を取得するよう構成される。ここで、前記マッピング関係情報は、前記少なくとも二つの第一ポート群と前記少なくとも二つの第二ポート群との間の一対一対応を示すために使われる。
【0246】
プロセッサ710は、前記少なくとも二つの第一ポート群から目標第一ポート群を決定するよう構成される。前記N個の第一ポートは同じポート群に属し、前記目標第一ポート群は前記N個の第一ポートを含む。
【0247】
プロセッサ710は、前記マッピング関係情報に基づいて、前記少なくとも二つの第二ポート群から、前記目標第一ポート群に対応する目標第二ポート群を決定するよう構成される。
【0248】
プロセッサ710は、前記目標第二ポート群から前記M個の第二ポートを決定するよう構成される。
【0249】
任意的に、プロセッサ710は、前記端末装置によって送られた第一の指示情報を受信するようトランシーバ720を制御するよう構成され、前記第一の指示情報は、チャネルまたは信号の送信の間に前記端末装置によって同時に使用可能なポートの最大数Tを示すために使われる。
【0250】
プロセッサ710は、前記第一の指示情報に基づいて最大数Tを決定するよう構成される。
【0251】
任意的に、プロセッサ710は、第二の指示情報を前記端末装置に送るようトランシーバ720を制御するよう構成される。前記第二の指示情報は、前記N個の第一ポートを示すために使われる。
【0252】
任意的に、プロセッサ710は:前記第一の時間単位の第一の時間期間内に、前記第一のチャネルまたは前記第一の信号を受信し、前記第一の時間単位の第二の時間期間内に前記第二のチャネルまたは前記第二の信号を受信するようトランシーバ720を制御するよう構成される。
【0253】
任意的に、前記第一の時間期間および/または前記第二の時間期間の前に、事前設定された保護区間がある。
【0254】
任意的に、プロセッサ710は、前記第一の時間単位内に、前記第一のチャネルまたは前記第一の信号を第一の周波数帯域で、前記第二のチャネルまたは前記第二の信号を第二の周波数帯域で受信するようトランシーバ720を制御するよう構成される。
【0255】
任意的に、前記第一の信号は探測参照信号SRSであり、前記第二のチャネルは物理上りリンク・データ・チャネルPUSCHまたは物理上りリンク制御チャネルPUCCHである;または
前記第一のチャネルはPUSCHまたはPUCCHであり、前記第二の信号はSRSである。
【0256】
任意的に、一つの時間単位は少なくとも一つのサブフレームを含む;または
一つの時間単位は少なくとも一つの時間スロットを含む;または
一つの時間単位は少なくとも二つのシンボルを含む。
【0257】
本発明のこの実施形態に基づく無線通信デバイス700は、本発明の実施形態における方法におけるネットワーク装置に対応してもよい。さらに、無線通信デバイス700のユニットまたはモジュールおよび上記の他の動作および/または機能は、
図13における方法300の対応する手順を実装することが意図されている。簡潔のため、詳細を繰り返してここで述べることはしない。
【0258】
本発明のこの実施形態における無線通信デバイスによれば、第一のチャネルまたは第一の信号のために第一の時間単位内で使用される第一ポートが決定され、第二のチャネルまたは第二の信号のために前記第一の時間単位内で使用される第二ポートが、それらの第一ポートに基づいて決定される。それにより、第一ポートに対応するアンテナおよび第二ポートに対応するアンテナにおいて一つまたは複数の同じアンテナがあることがサポートされ、それにより第一のチャネルまたは第一の信号および第二のチャネルまたは第二の信号が前記第一の時間単位内に送られるときに送信アンテナ切り換えプロセスが必要とされないことがサポートされる。このようにして、無線通信パフォーマンスが改善される。さらに、前記端末装置が前記第二のチャネルまたは前記第二の信号を送るときに使われる構成設定パラメータを示すために使われる信号情報を、ネットワーク装置に、前記M個の第二ポートに基づいて決定させることによって、またネットワーク装置をして該信号情報を端末装置に送らせることによって、第二のチャネルまたは第二の信号の伝送精度および信頼性が改善でき、通信パフォーマンスがさらに改善される。
【0259】
本発明の実施形態における上記の方法実施形態はプロセッサに適用されてもよく、あるいはプロセッサによって実装されてもよいことを注意しておくべきである。プロセッサは、集積回路チップであってもよく、信号処理機能をもつ。ある実装プロセスでは、上記の方法実施形態における段階は、プロセッサ内のハードウェア集積論理回路を使って、あるいはソフトウェアの形の命令を使って実装されうる。プロセッサは、汎用プロセッサ、デジタル信号プロセッサ(Digital Signal Processor、DSP)、特定用途向け集積回路(Application Specific Integrated Circuit、ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(Field Programmable Gate Array、FPGA)または他のプログラム可能な論理デバイス、離散的なゲートまたはトランジスタ論理デバイスまたは離散的なハードウェアコンポーネントでありうる。本発明の実施形態において開示されているすべての方法、段階および論理ブロック図は、プロセッサによって実装または実行されることができる。汎用プロセッサはマイクロプロセッサであってもよく、プロセッサは任意の通常のプロセッサなどであってもよい。本発明の実施形態において開示される方法の段階は、ハードウェア・デコーディング・プロセッサによって直接、実行され、完了されてもよく、あるいはデコーディング・プロセッサにおけるハードウェアおよびソフトウェアの組み合わせを使って実行され、完了されてもよい。ソフトウェア・モジュールは当技術分野における成熟した記憶媒体、たとえばランダムアクセスメモリ、フラッシュメモリ、読み出し専用メモリ、プログラム可能型読み出し専用メモリまたは電気的に消去可能なプログラム可能型メモリまたはレジスタに位置されていてもよい。記憶媒体はメモリに位置されており、プロセッサはメモリ内の情報を読み、プロセッサのハードウェアとの組み合わせで上記方法における段階を完了する。
【0260】
本発明の実施形態におけるメモリは、揮発性メモリまたは不揮発性メモリであってもよく、あるいは揮発メモリおよび不揮発性メモリを含んでいてもよい。不揮発性メモリは、読み出し専用メモリ(Read-Only Memory、ROM)、プログラム可能型読み出し専用メモリ(Programmable ROM、PROM)、消去可能なプログラム可能型読み出し専用メモリ(Erasable PROM、EPROM)、電気的に消去可能なプログラム可能型読み出し専用メモリ(Electrically EPROM、EEPROM)またはフラッシュメモリでありうる。揮発性メモリは、外部キャッシュとして使われるランダムアクセスメモリ(Random Access Memory、RAM)であってもよい。限定ではなく例として、RAMの多くの形が利用可能である。たとえば、静的ランダムアクセスメモリ(Static RAM、SRAM)、動的ランダムアクセスメモリ(Dynamic RAM、DRAM)、同期動的ランダムアクセスメモリ(Synchronous DRAM, SDRAM)、倍速同期動的ランダムアクセスメモリ(Double Data Rate SDRAM、DDR SDRAM)、向上同期動的ランダムアクセスメモリ(Enhanced SDRAM、ESDRAM)、シンクリンク動的ランダムアクセスメモリ(Synchlink DRAM、SLDRAM)および直接ランバス・ランダムアクセスメモリ(Direct Rambus RAM、DR RAM)である。本明細書に記載されるシステム及び方法におけるメモリは、これらのメモリおよび他の任意の適切な型のメモリを含むことを意図しているが、それに限られないことを注意しておくべきである。
【0261】
本明細書における用語「および/または」は、関連するオブジェクトを記述するための関連関係を述べるだけであり、三つの関係が存在しうることを表わすことを理解しておくべきである。たとえば、Aおよび/またはBは、次の三つの場合を表わしうる:Aのみが存在する、AおよびBの両方が存在する、Bのみが存在する。加えて、本明細書における記号「/」は、一般に、関連するオブジェクトの間の「または」の関係を示す。
【0262】
上記の諸プロセスにおけるシーケンス番号は本発明の実施形態の実行シーケンスを意味するものではなく、本発明の実施形態の実装プロセスに対するいかなる限定としても解釈されるべきではないことを理解しておくべきである。プロセスの実行シーケンスは、プロセスの機能および内部論理に基づいて決定されるべきである。
【0263】
当業者は、本明細書において開示される実施形態を参照して記述される例におけるユニットおよびアルゴリズム段階は、電子的ハードウェア、あるいはコンピュータ・ソフトウェアおよび電子的ハードウェアの組み合わせによって実装されてもよいことを認識しうる。機能がハードウェアによって実行されるかソフトウェアによって実行されるかは、技術的解決策の具体的な用途および設計制約条件に依存する。当業者は、それぞれの特定の用途のために、記載される機能を実装するために異なる方法を使ってもよいが、かかる実装が本発明の実施形態の範囲を超えると考えられるべきではない。
【0264】
当業者は、便利で簡潔な記述のために、システム、装置およびユニットの詳細な作動プロセスについては、方法実施形態における対応するプロセスが参照されうることを明瞭に理解しうる。詳細をここで再び述べることはしない。
【0265】
本願で提供されるいくつかの実施形態では、開示されるシステム、装置および方法が他の仕方で実装されうることが理解されるべきである。たとえば、記載される装置実施形態は単に例である。たとえば、ユニット分割は単に論理的な機能分割であり、実際の実装では他の分割であってもよい。たとえば、複数のユニットまたはコンポーネントが組み合わされ、あるいは別のシステムに統合されてもよいし、あるいはいくつかの特徴が無視されたり、あるいは実行されなかったりしてもよい。さらに、表示されるまたは論じられる相互結合または直接結合または通信接続は、いくつかのインターフェース、装置またはユニットを通じた間接的な結合または通信接続であってもよく、電気的、機械的または他の形でありうる。
【0266】
別個の部分として記載されるユニットは、物理的に別個であってもなくてもよい。ユニットとして表示される部分は物理的なユニットであってもなくてもよく、一つの位置に位置していてもよく、あるいは複数のネットワーク・ユニット上に分散されていてもよい。それらのユニットの一部または全部は、実施形態の解決策の目的を達成するために実際の必要性に依存して選択されうる。
【0267】
さらに、本発明の各実施形態における機能ユニットは、一つの処理ユニットに統合されてもよく、あるいは各ユニットが物理的に単体で存在していてもよく、あるいは二つ以上のユニットが一つのユニットに統合されてもよい。
【0268】
機能がソフトウェア機能ユニットの形で実装され、独立したプロダクトとして販売または使用されるときは、それらの機能はコンピュータ可読記憶媒体において記憶されてもよい。そのような理解に基づいて、本発明の実施形態における技術的解決策、あるいは従来技術に貢献する部分または技術的解決策の一部は、ソフトウェア・プロダクトの形で実装されてもよい。コンピュータ・ソフトウェア・プロダクトは記憶媒体に記憶され、本発明の実施形態において記載された方法の段階の全部または一部を実行するようコンピュータ装置(これはパーソナル・コンピュータ、サーバー、ネットワーク装置などでありうる)に命令するためのいくつかの命令を含む。上記の記憶媒体は、プログラム・コードを記憶することのできる任意の媒体、たとえばUSBフラッシュドライブ、リムーバブルハードディスク、読み出し専用メモリ(Read-Only Memory、ROM)、ランダムアクセスメモリ(Random Access Memory、RAM)、磁気ディスクまたは光ディスクを含む。
【0269】
上記の記述は単に本発明の具体的実装であり、本発明の保護範囲を限定することは意図されていない。本発明において開示されている技術的範囲内で当業者によって容易に割り出されるいかなる変形または置換も、本発明の保護範囲内にはいる。したがって、本発明の保護範囲は、請求項の保護範囲に従う。