特許第6784064号(P6784064)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6784064
(24)【登録日】2020年10月27日
(45)【発行日】2020年11月11日
(54)【発明の名称】粉体搬送装置および画像形成装置
(51)【国際特許分類】
   G03G 21/10 20060101AFI20201102BHJP
【FI】
   G03G21/10
【請求項の数】4
【全頁数】16
(21)【出願番号】特願2016-110365(P2016-110365)
(22)【出願日】2016年6月1日
(65)【公開番号】特開2017-215533(P2017-215533A)
(43)【公開日】2017年12月7日
【審査請求日】2019年4月23日
(73)【特許権者】
【識別番号】000005496
【氏名又は名称】富士ゼロックス株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100104880
【弁理士】
【氏名又は名称】古部 次郎
(74)【代理人】
【識別番号】100113310
【弁理士】
【氏名又は名称】水戸 洋介
(72)【発明者】
【氏名】高山 康夫
(72)【発明者】
【氏名】木村 朗子
(72)【発明者】
【氏名】北河 裕介
(72)【発明者】
【氏名】岡野 貞夫
(72)【発明者】
【氏名】藤沢 雄一
【審査官】 飯野 修司
(56)【参考文献】
【文献】 特開2015−121613(JP,A)
【文献】 特開2013−195855(JP,A)
【文献】 特開2010−113180(JP,A)
【文献】 特開2007−041270(JP,A)
【文献】 特開2010−107901(JP,A)
【文献】 特開2013−020091(JP,A)
【文献】 特開2006−162965(JP,A)
【文献】 特開平09−185259(JP,A)
【文献】 米国特許第06405016(US,B1)
【文献】 特開2015−165293(JP,A)
【文献】 特開2012−027285(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2006/0188302(US,A1)
【文献】 韓国公開特許第10−2007−0045496(KR,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G03G 21/10
G03G 21/16
G03G 15/08
G03G 15/16
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
粉体の搬送に用いられ、当該粉体を排出する排出口を備えた上流側搬送用部材と、
前記上流側搬送用部材の下方に配置されるとともに前記排出口と接続および離間可能であり、当該排出口から排出され落下してきた粉体を受け入れる受け入れ口を備え、少なくとも一部が金属からなりグランドに接続され、粉体の搬送に用いられる下流側搬送用部材と、
を備え
前記下流側搬送用部材は、前記上流側搬送用部材から離間し当該上流側搬送用部材との間に間隙を有した状態で配置され、
前記下流側搬送用部材のうちの金属からなる部分は、当該下流側搬送用部材の外面且つ上面に設けられるとともに前記間隙に臨む部分に設けられている粉体搬送装置。
【請求項2】
前記下流側搬送用部材のうちの金属からなる部分は、前記受け入れ口の開口縁まで達している請求項1に記載の粉体搬送装置。
【請求項3】
前記上流側搬送用部材は、前記粉体搬送装置の本体部に対して着脱可能であり、当該本体部に対して装着される際には、一方向に移動して当該本体部に装着され、
前記下流側搬送用部材のうちの金属からなる部分は、前記受け入れ口よりも前記一方向における下流側に設けられている請求項1又は2に記載の粉体搬送装置。
【請求項4】
粉体を用いて記録材への画像形成を行う画像形成手段と、当該粉体を搬送する粉体搬送装置とを備え、当該粉体搬送装置が請求項1乃至の何れかに記載の粉体搬送装置により構成された画像形成装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、粉体搬送装置および画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、重力方向に対して下方に行くに連れて搬送方向の上流側に傾斜する傾斜面を有し、搬送部材で搬送される粉体を傾斜面に沿って案内する案内部材が開示されている。
特許文献2には、残留トナーをバイアスの作用によって被印加部に静電的に吸着させるクリーニング手段を備えたクリーニング装置が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2014−145865号公報
【特許文献2】特開2007−86386号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
粉体を搬送する装置では、上流側から搬送されてきた粉体を、下流側搬送用部材に設けられた受け入れ口にて受け入れ、粉体をさらに下流側へ搬送することが考えられる。ここで、粉体が帯電していると、受け入れ口に粉体が入りにくくなることがあり、この場合、受け入れ口の周囲に粉体が飛散しやすくなる。
本発明の目的は、粉体の帯電の影響を考慮せずに粉体の搬送を行う場合に比べ、粉体を受け入れる受け入れ口の周囲への粉体の飛散を抑えることにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
請求項1に記載の発明は、粉体の搬送に用いられ、当該粉体を排出する排出口を備えた上流側搬送用部材と、前記上流側搬送用部材の下方に配置されるとともに前記排出口と接続および離間可能であり、当該排出口から排出され落下してきた粉体を受け入れる受け入れ口を備え、少なくとも一部が金属からなりグランドに接続され、粉体の搬送に用いられる下流側搬送用部材と、を備え、前記下流側搬送用部材は、前記上流側搬送用部材から離間し当該上流側搬送用部材との間に間隙を有した状態で配置され、前記下流側搬送用部材のうちの金属からなる部分は、当該下流側搬送用部材の外面且つ上面に設けられるとともに前記間隙に臨む部分に設けられている粉体搬送装置である。
請求項2に記載の発明は、前記下流側搬送用部材のうちの金属からなる部分は、前記受け入れ口の開口縁まで達している請求項1に記載の粉体搬送装置である。
請求項に記載の発明は、前記上流側搬送用部材は、前記粉体搬送装置の本体部に対して着脱可能であり、当該本体部に対して装着される際には、一方向に移動して当該本体部に装着され、前記下流側搬送用部材のうちの金属からなる部分は、前記受け入れ口よりも前記一方向における下流側に設けられている請求項1又は2に記載の粉体搬送装置である。
請求項に記載の発明は、粉体を用いて記録材への画像形成を行う画像形成手段と、当該粉体を搬送する粉体搬送装置とを備え、当該粉体搬送装置が請求項1乃至の何れかに記載の粉体搬送装置により構成された画像形成装置である。
【発明の効果】
【0006】
請求項1の発明によれば、粉体の帯電の影響を考慮せずに粉体の搬送を行う場合に比べ、粉体を受け入れる受け入れ口の周囲への粉体の飛散を抑えることができる。
請求項2の発明によれば、金属からなる部分が、受け入れ口の開口縁まで達していない場合に比べ、受け入れ口が粉体により塞がれることを抑制できる。
請求項の発明によれば、受け入れ口よりも一方向における上流側に位置する部分に、金属からなる部分が設けられている場合に比べ、粉体が飛散する領域を低減できる。
請求項の発明によれば、粉体の帯電の影響を考慮せずに粉体の搬送を行う場合に比べ、粉体を受け入れる受け入れ口の周囲への粉体の飛散を抑えることができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】画像形成装置の構成を示した図である。
図2】画像形成ユニットのリア側の部分およびトナー搬送機構を説明する図である。
図3】画像形成ユニットのリア側の部分およびトナー搬送機構の拡大図である。
図4】画像形成ユニットおよびトナー搬送機構の比較例を示した図である。
図5】(A)、(B)は、比較例における廃トナーの挙動を示した図である。
図6】本実施形態における廃トナーの挙動を説明する図である。
図7】(A)、(B)は、トナー搬送機構の他の構成例を示した図である。
図8】本体側収容部の他の構成例を示した図であって、本体側収容部を上方から眺めた場合の図である。
図9】(A)、(B)は、トナー搬送機構の他の構成例を示した図である。
図10】受け面の状態を示した図である。
図11】実験結果を示した図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、添付図面を参照して、本発明の実施の形態について詳細に説明する。
図1は、本実施形態に係る画像形成装置の構成を示した図である。
本実施形態の画像形成装置1は、給紙ユニット1Aと、印刷ユニット1Bと、排紙ユニット1Cとを備える。
給紙ユニット1Aは、記録材の一例としての用紙を収容する第1用紙収容部11〜第4用紙収容部14を備え、第1用紙収容部11〜第4用紙収容部14に収容されている用紙を、印刷ユニット1Bに供給する。
【0009】
印刷ユニット1Bは、給紙ユニット1Aから供給されてきた用紙への画像形成を行う。印刷ユニット1Bには、用紙に画像を形成する画像形成プロセス部20、画像形成プロセス部20を制御する制御部21が設けられている。
印刷ユニット1Bには、さらに、画像処理部22が設けられている。画像処理部22は、例えば画像読取装置4やパーソナルコンピュータ(PC)5から送信されてきた画像データに対して画像処理を施す。
また、印刷ユニット1Bには、タッチパネルなどにより構成され、ユーザに対して情報を表示するとともにユーザからの情報を受け付けるUI(User Interface)23が設けられている。
【0010】
画像形成手段の一例としての画像形成プロセス部20は、一定の間隔を置いて並列的に配置される6つの画像形成ユニット30T,30P,30Y,30M,30C,30K(以下、単に「画像形成ユニット30」と称する場合がある)を備える。
各画像形成ユニット30は、印刷ユニット1Bのユニット本体部120に対して着脱可能となっており、図1の紙面に対して垂直方向且つ手前側方向に画像形成ユニット30を引っ張ることで、ユニット本体部120から各画像形成ユニット30を取り外せる。
【0011】
言い換えると、本実施形態では、印刷ユニット1Bのフロント側に向けて、画像形成ユニット30を引っ張ることで、各画像形成ユニット30を取り外せる。
また、印刷ユニット1Bのリア側に向けて画像形成ユニット30を押し込むことで、印刷ユニット1Bに対する各画像形成ユニット30の装着を行える。
【0012】
各画像形成ユニット30には、矢印A方向に回転しながら静電潜像が形成される感光体ドラム31、感光体ドラム31を帯電する帯電ロール32、感光体ドラム31上に形成された静電潜像を現像する現像器33、感光体ドラム31表面の未転写トナー等を除去するドラムクリーナ34が設けられている。
さらに、画像形成プロセス部20には、画像形成ユニット30T,30P,30Y,30M,30C,30Kの各々に設けられた感光体ドラム31をレーザ光で走査露光するレーザ露光装置26が設けられている。
【0013】
各画像形成ユニット30は、現像器33に収納されたトナーを除いて、略同様に構成されている。
画像形成ユニット30Y,30M,30C,30Kの各々では、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、黒(K)のトナー像が形成される。また、画像形成ユニット30T,30Pでは、コーポレートカラーなどの特色のトナー像や、クリアトナーによるトナー像が形成される。
【0014】
また、画像形成プロセス部20には、各画像形成ユニット30の感光体ドラム31にて形成された各色のトナー像が多重転写される中間転写ベルト41が設けられている。
さらに、画像形成プロセス部20には、各画像形成ユニット30の各色トナー像を、一次転写部T1にて中間転写ベルト41に転写(一次転写)させる一次転写ロール42が設けられている。
【0015】
また、画像形成プロセス部20には、中間転写ベルト41上に転写された重畳トナー像を、二次転写部T2にて、用紙に一括転写(二次転写)させる二次転写ロール40が設けられている。
また、画像形成プロセス部20には、中間転写ベルト41の表面の未転写トナー等を除去するベルトクリーナ45、二次転写された画像を用紙上に定着する定着器80が設けられている。
【0016】
画像形成装置1では、まず、画像読取装置4やPC5から出力された画像データが画像処理部22に供給され、画像処理部22では、画像データに対する画像処理が施される。画像処理が施された画像データは、レーザ露光装置26に供給される。
そして、レーザ露光装置26が、画像処理部22から得られた画像データで変調されたレーザ光を、各感光体ドラム31に対して照射する。これにより、各感光体ドラム31上に静電潜像が形成される。
【0017】
形成された静電潜像は、現像器33により現像され、感光体ドラム31上には、各色のトナー像が形成される。そして、形成された各色トナー像は、図1の矢印C方向に回転する中間転写ベルト41上に、一次転写ロール42により順次静電転写(一次転写)され、中間転写ベルト41上に、重畳されたトナー像が形成される。
中間転写ベルト41上に形成された重畳トナー像は、中間転写ベルト41の移動に伴って、二次転写ロール40とバックアップロール49とが配設された二次転写部T2へ搬送される。
【0018】
一方、用紙は、例えば、送り出しロール15により第1用紙収容部11から取り出され、レジストロール74の位置まで搬送される。
重畳トナー像が二次転写部T2に搬送されると、そのタイミングに合わせてレジストロール74から二次転写部T2に用紙が供給される。
そして、二次転写部T2にて、二次転写ロール40とバックアップロール49との間に形成された転写電界の作用により、重畳トナー像が、用紙上に静電転写(二次転写)される。
【0019】
その後、重畳トナー像が静電転写された用紙は、中間転写ベルト41から剥離され、定着器80まで搬送される。定着器80では、用紙の加熱処理および加圧処理が行われて、用紙に対する重畳トナー像の定着が行われる。
そして、定着画像が形成された用紙は、排紙ユニット1Cに設けられたカール補正部81を経由した後、不図示の用紙積載部へ搬送される。
【0020】
本実施形態では、一次転写後に感光体ドラム31上に残留した未転写トナー等は、一次転写ロール42の下流側に配設されたドラムクリーナ34により除去される。
ドラムクリーナ34には、感光体ドラム31に押し当てられるクリーニングブレード(不図示)が設けられ、このクリーニングブレードによって、感光体ドラム31上に残留した、粉体の一例としての未転写トナー等が除去される。
【0021】
ドラムクリーナ34には、除去した未転写トナー(以下、「廃トナー」と称する)を搬送するユニット側搬送部材341が設けられている。このユニット側搬送部材341は、感光体ドラム31の軸方向に沿って配置され、廃トナーを、印刷ユニット1Bのリア側(背部側)へ搬送する。
印刷ユニット1Bのリア側に搬送された廃トナーは、印刷ユニット1Bのリア側に設けられたトナー搬送機構100(図1では不図示、後述)に供給される。そして、廃トナーは、このトナー搬送機構100によって、不図示の収容容器へ送られる。
ここで、ドラムクリーナ34に設けられたユニット側搬送部材341や、トナー搬送機構100が設けられている部分は、粉体を搬送する粉体搬送装置として捉えることができる。
【0022】
図2は、画像形成ユニット30Yのリア側の部分およびトナー搬送機構100を説明する図である。より具体的には、図1のII-II線における画像形成ユニット30Y、トナー搬送機構100の断面図である。
なお、図2では、画像形成ユニット30Yの構成を一例に説明するが、他の画像形成ユニット30も、画像形成ユニット30Yと同様に構成されている。
【0023】
図2に示すように、画像形成ユニット30Yには、ユニット側搬送部材341が設けられている。ユニット側搬送部材341は、画像形成ユニット30Yの長手方向に沿うように配置され、画像形成ユニット30Yにて発生した廃トナーを、印刷ユニット1Bのリア側へ搬送する。
ユニット側搬送部材341は、回転軸341Aと、この回転軸341Aの外周面から突出し螺旋状に形成された突出部341Bとを備え、回転軸341Aを中心に回転することで、廃トナーを、印刷ユニット1Bのリア側へ搬送する。
【0024】
画像形成ユニット30Yには、さらに、ユニット側搬送部材341を収容する筒状のユニット側収容部342が設けられている。
上流側搬送用部材の一例としてのこのユニット側収容部342は、ユニット側搬送部材341とともに廃トナーの搬送に用いられ、廃トナーを、下流側に位置するトナー搬送機構100へ供給する。
【0025】
ユニット側収容部342の長手方向における一端部(リア側に位置する一端部)には、トナー排出口343が設けられている。
トナー排出口343は、ユニット側収容部342の下部(底部)に設けられている。本実施形態では、ユニット側搬送部材341により搬送された廃トナーが、このトナー排出口343に達すると、廃トナーは、このトナー排出口343を通じて下方へ落下する。
【0026】
画像形成ユニット30の下方には(トナー排出口343の下方には)、トナー搬送機構100が設けられている。
トナー搬送機構100には、本体側搬送部材101が設けられている。本体側搬送部材101は、トナー排出口343から排出された廃トナー(落下してきた廃トナー)を、印刷ユニット1Bのリア側へさらに搬送する
本体側搬送部材101は、回転軸101Aと、この回転軸101Aの外周面から突出し螺旋状に形成された突出部101Bとを備え、回転軸101Aを中心に回転することで、廃トナーを、印刷ユニット1Bのリア側へ搬送する。
【0027】
さらに、トナー搬送機構100には、本体側搬送部材101を収容する本体側収容部102が設けられている。
下流側搬送用部材の一例としてのこの本体側収容部102は、廃トナーの搬送方向において、ユニット側収容部342の下流側に配置され、ユニット側収容部342からの廃トナーを受ける。また、本体側収容部102は、ユニット側収容部342と同様、筒状に形成され、さらに、水平方向に沿うように配置されている。
【0028】
本体側収容部102の長手方向における一端部(フロント側に位置する一端部)には、画像形成ユニット30Y(ユニット側収容部342)から排出された廃トナーを受け入れる受け入れ口103が設けられている。受け入れ口103は、本体側収容部102の上部に設けられている。
画像形成ユニット30から排出された廃トナーは、受け入れ口103を通って本体側搬送部材101に供給される。そして、廃トナーは、本体側搬送部材101によって収容容器(不図示)に向けて搬送される。
【0029】
ここで、本実施形態では、本体側収容部102は、ユニット側収容部342よりも下方に配置されている。また、ユニット側収容部342と本体側収容部102とは、互いに接続および離間可能に配置されている。そして、本実施形態では、トナー排出口343と受け入れ口103とが、シール部材105を介して接続および離間可能になっている。
【0030】
このシール部材105は、トナー排出口343、受け入れ口103を取り囲むように配置され、トナー排出口343、受け入れ口103の周囲へ廃トナーが飛散することを抑制する。なお、このシール部材105は、本体側収容部102に固定されている。
【0031】
図3は、画像形成ユニット30Yのリア側の部分およびトナー搬送機構100の拡大図である。なお、図3では、シール部材105の図示を省略している。また、図4以降における各図でも、同様に、シール部材105の図示を省略している。
図3に示すように、本体側収容部102の上部(上面)には、本体側収容部102の軸方向に沿って延び電気伝導性を有する金属部材107が取り付けられている。この金属部材107は、板金を曲げ加工することにより形成されている。
さらに、トナー搬送機構100には、この金属部材107を、本体側収容部102に対して固定する金属ねじ108が設けられている。
【0032】
また、印刷ユニット1Bのリア側には、上下方向に沿って延びる金属フレーム(装置フレーム)FL(フレームグランド)が設けられている。
本実施形態では、金属部材107の一端部(リア側の端部)が、金属ねじ108によって、金属フレームFLに対して固定されている。言い換えると、本実施形態では、金属部材107は、金属フレームFLに対して電気的に接続されている。さらに説明すると、金属部材107は、グランドに接続されている(接地されている)。
【0033】
金属部材107は、受け入れ口103よりも、印刷ユニット1Bのリア側に設けられている。また、金属部材107のうちのリア側の部分が、金属ねじ108によって本体側収容部102に固定されている。
さらに、金属部材107は、金属ねじ108が設けられている箇所を始点として、受け入れ口103まで延びている。さらに、金属部材107は、受け入れ口103の開口縁103Aまで達し、さらに、受け入れ口103の内壁103Bまで達している。
本実施形態のように、金属部材107を設けると、受け入れ口103における廃トナーの詰まりが抑制され、また、受け入れ口103の周りへの廃トナーの飛散が抑制される(詳細は後述)。
【0034】
図4は、画像形成ユニット30Yおよびトナー搬送機構100の比較例を示した図である。
この比較例では、図3にて示した金属部材107が設けられていない。
この比較例でも、トナー排出口343から廃トナーが順次落下し、廃トナーは、受け入れ口103を通じて本体側搬送部材101に供給される。そして、廃トナーは、この本体側搬送部材101によって、収容容器(不図示)へ搬送される。
この比較例では、受け入れ口103の内壁103Bに、廃トナーが付着し、受け入れ口103が廃トナーにより塞がれやすい。また、この比較例では、廃トナーが、受け入れ口103の周囲に飛散しやすい。
【0035】
図5(A)、(B)は、比較例における廃トナーの挙動を示した図である。
なお、図5(A)、(B)では、経時に伴いシール部材105(図2参照)の機能が低下した状態における廃トナーの挙動を示している。
言い換えると、時間の経過に伴い、シール部材105は劣化する。この場合、シール性能が低下し、トナー排出口343、受け入れ口103の周囲への廃トナーの移動が可能になる。
【0036】
この比較例では、図5(A)に示すように、廃トナーがユニット側収容部342内を搬送されるが、この際、摩擦帯電によって、例えば、廃トナーがマイナスに帯電し(負極性となり)、ユニット側収容部342がプラスに帯電する(正極性となる)。
その後、廃トナーは、本体側収容部102内を搬送されるが、この場合も、同様に、廃トナーがマイナスに帯電し、本体側収容部102がプラスに帯電する。
【0037】
この比較例では、廃トナーの搬送に伴い、廃トナー、ユニット側収容部342、および、本体側収容部102が次第に帯電し、上記のように、廃トナーがマイナスに帯電し、ユニット側収容部342、本体側収容部102がプラスに帯電する。
このような状態にて、上流側から新たな廃トナーが搬送されてくると、図5(A)に示すように、静電気力によって、受け入れ口103の内壁103Bに廃トナーが付着する。
また、図5(A)に示すように、廃トナーは、ユニット側収容部342の外周面、本体側収容部102の外周面に付着する。
【0038】
そして、廃トナーがさらに搬送されてくると、図5(B)に示すように、受け入れ口103の内壁103Bに付着する廃トナーの量が増し、最終的には、受け入れ口103が廃トナーにより塞がれてしまう。
また、比較例では、受け入れ口103へ向かわない廃トナーが、図5(B)の矢印5Aに示すように、フロント側へ移動する。
具体的には、ユニット側収容部342と本体側収容部102との間に位置する空間であって、受け入れ口103よりもフロント側に位置する空間(以下、「フロント側空間FS」)へ移動する。
【0039】
また、受け入れ口103へ向かわない廃トナーは、図5(B)の矢印5Bに示すように、リア側へも移動する。
具体的には、ユニット側収容部342と本体側収容部102との間に位置する空間であって、受け入れ口103よりもリア側に位置する空間(以下、「リア側空間RS」)へ移動する。
【0040】
このとき、この比較例では、ユニット側収容部342の外周面、本体側収容部102の外周面に、マイナスに帯電した廃トナーが既に付着している。
この結果、この比較例では、フロント側空間FSへ移動した新たな廃トナーと、ユニット側収容部342の外周面、本体側収容部102の外周面に既に付着している廃トナーとの間で反発力が生じ、フロント側空間FSへ移動した新たな廃トナーは、浮遊しやすくなる。そして、この新たな廃トナーは、ユニット側収容部342、本体側収容部102に付着せず、フロント側へ飛散するようになる。
【0041】
同様に、リア側空間RSでも、リア側空間RSへ移動した新たな廃トナーと、ユニット側収容部342の外周面、本体側収容部102の外周面に既に付着している廃トナーとの間で反発力が生じ、リア側空間RSへ移動した新たな廃トナーは、浮遊しやすくなる。そして、この新たな廃トナーは、ユニット側収容部342、本体側収容部102に付着せず、リア側へ飛散するようになる。
【0042】
ここで、ユニット側収容部342や本体側収容部102の外周面に廃トナーが付着していない場合には、フロント側空間FSやリア側空間RSへ移動した廃トナーは、この外周面に付着して、廃トナーの飛散は抑えられる。
しかしながら、ユニット側収容部342や本体側収容部102に廃トナーが付着すると、付着したこの廃トナーと新たに供給された廃トナーとの間で反発力が生じ、この新たに供給された廃トナーは、浮遊しより遠くまで移動する。
そして、この場合、印刷ユニット1Bの機内のより広い範囲に廃トナーが付着する。また、画像形成ユニット30Yの外面にも廃トナーが付着する。
【0043】
また、図5にて示した比較例では、ユニット側収容部342、本体側収容部102の何れもが、プラス帯電となり、ユニット側収容部342と本体側収容部102との間には、電位勾配が生じにくくなる。
電位勾配が生じる場合には、ユニット側収容部342、本体側収容部102の何れかに廃トナーが引き寄せられ、廃トナーの浮遊が起きにくくなるが、比較例では、この電位勾配が生じにくく、上記のように、廃トナーの浮遊が生じやすい。
【0044】
図6は、本実施形態における廃トナーの挙動を説明する図である。
本実施形態では、上記のとおり、また、図6に示すように、グランドに接続された金属部材107が設けられ、これにより、受け入れ口103の開口縁103A(開口縁103Aのうちのリア側の部分)がプラスに帯電することが抑制される。
【0045】
そして、この場合、受け入れ口103の開口縁103Aへの廃トナーの付着は起きにくくなる。付言すると、廃トナーがこの開口縁103A(開口縁103Aのうちのリア側に位置する部分)に接触すると、廃トナーの電荷が逃げ、開口縁103Aへの廃トナーの付着が起きにくくなる。そして、この場合、受け入れ口103がトナーによって塞がれることが抑制される。
【0046】
さらに、本実施形態では、トナー排出口343から落下した廃トナーの落下方向が、真下ではなく、矢印6Aに示すように、斜め下方向となる。
より具体的には、廃トナーは、金属部材107に向かって斜めに落下する。さらに説明すると、金属部材107は、受け入れ口103よりもリア側に設けられており、トナー排出口343から落下した廃トナーは、リア側へ移動する
これにより、本実施形態では、フロント側空間FSへ移動する廃トナーが減少する。
【0047】
本実施形態では、受け入れ口103の開口縁103Aのうちのフロント側に位置する部分(以下、「フロント側部分」と称する)には、金属部材107が設けられておらず、図6に示すように、このフロント側部分には、マイナスに帯電した廃トナーが付着する。
そして、本実施形態では、付着したこの廃トナーと金属部材107との間に、矢印6Bで示す電位勾配が生じ、この電位勾配によって、落下してきた新たな廃トナーは、金属部材107に向かって移動する。より具体的には、トナー排出口343から落下してきた廃トナーは、真っ直ぐに落下するのではなく、矢印6Aで示すように斜め下方に落下し、金属部材107に向かう。
【0048】
そして、この場合、フロント側空間FSに向かって移動する廃トナーが減り、印刷ユニット1Bの機内のうちの、廃トナーが付着する領域が減少する。
本実施形態の印刷ユニット1Bでは、受け入れ口103よりもフロント側に位置する空間の方が、受け入れ口103よりもリア側に位置する空間よりも広く、フロント側空間FS側へ廃トナーが移動すると、廃トナーが付着する領域が拡がってしまう。
【0049】
また、図2に示すように、受け入れ口103よりもフロント側には、画像形成ユニット30Yが有り、フロント側空間FS(図2では不図示)へ廃トナーが移動すると、画像形成ユニット30Yに廃トナーが付着しやすくなる。
これに対し、本実施形態の構成では、金属部材107に向かって廃トナーが移動し(印刷ユニット1Bのリア側に向かって廃トナーが移動し)、印刷ユニット1Bのフロント側への廃トナーの移動が抑制される。これにより、廃トナーが付着する領域が減り、また、画像形成ユニット30Yへの廃トナーの付着も抑制される。
【0050】
さらに説明すると、本実施形態の画像形成ユニット30Yは、印刷ユニット1Bのユニット本体部120(図1参照)に対して着脱可能であり、ユニット本体部120に対して画像形成ユニット30Yが装着される際には、一方向であるリア側方向に画像形成ユニット30Yが移動して、画像形成ユニット30Yは装着される。
本実施形態では、金属部材107は、受け入れ口103よりもこの一方向における下流側に設けられており、受け入れ口103よりも一方向における上流側にその大部分が位置する画像形成ユニット30Yに対し、廃トナーが付着しにくくなる。
【0051】
さらに、本実施形態では、図6の矢印6Eに示すように、リア側空間RSにて、ユニット側収容部342と本体側収容部102との間に、電位勾配が生じる。
付言すると、本実施形態では、金属部材107(本体側収容部102のうちの電気伝導性を有する部分)は、本体側収容部102のうちの、ユニット側収容部342に対峙する部分に設けられており、ユニット側収容部342と本体側収容部102との間に(ユニット側収容部342の外周面に付着した廃トナーと金属部材107との間に)、電位勾配が生じる。
これにより、リア側空間RSでは、金属部材107に向かって廃トナーが移動しやすくなり、リア側空間RSでは、廃トナーの浮遊が抑制される。そして、この場合、印刷ユニット1Bのリア側への廃トナーの移動(リア側空間RSよりもさらにリア側への廃トナーの移動)を抑えられる。
【0052】
なお、上記では板金により構成された金属部材107を用いた場合を説明したが、金属部材107に限らず、例えば、本体側収容部102に対してメッキ処理を施し、本体側収容部102の表面に金属膜を形成してもよい。
また、上記では、受け入れ口103よりもリア側に、金属部材107を設置したが、金属部材107の設置箇所は、受け入れ口103よりもリア側に限られない。
例えば、図7(トナー搬送機構100の他の構成例を示した図)の(A)に示すように、受け入れ口103よりもフロント側に金属部材107を設置してもよい。
なお、図示は省略するが、このフロント側に位置する金属部材107も、電気伝導性を有する部材(不図示)を介して、金属フレームFL(図3参照)に接続される。
【0053】
図7(A)に示す構成例の場合、フロント側空間FSにて、ユニット側収容部342と本体側収容部102との間に電位勾配が生じ、フロント側空間FSにおける廃トナーの浮遊を抑えられる。
また、図7(A)に示す構成例の場合、上記と同様に、トナー排出口343から排出された廃トナーは、斜め下方に向かって落下する。具体的には、金属部材107が位置する、フロント側へ向かって廃トナーは移動する。
【0054】
また、図7(B)に示すように、受け入れ口103よりもリア側、および、受け入れ口103よりもフロント側の両者に、金属部材107を設置してもよい。
この場合は、フロント側空間FSおよびリア側空間RSの両者にて、ユニット側収容部342と本体側収容部102との間に電位勾配が生じ、フロント側空間FSおよびリア側空間RSの両空間で、廃トナーの浮遊を抑えられる。
【0055】
図8は、本体側収容部102の他の構成例を示した図であって、本体側収容部102を上方から眺めた場合の図である。
この構成例でも、本体側収容部102の上面に、金属部材107を設けている。
具体的には、この構成例では、受け入れ口103よりもリア側、受け入れ口103よりもフロント側のみではなく、受け入れ口103の両脇にも、金属部材107を設けている。
言い換えると、受け入れ口103の両脇に位置する部分であって、本体側収容部102の周方向において、受け入れ口103の横の位置する部分にも、金属部材107を設けている。
このように、金属部材107は、受け入れ口103よりもリア側、フロント側のみならず、受け入れ口103の脇の部分にも設けてもよい。
【0056】
また、上記では、金属部材107を設けることで、本体側収容部102に溜まる電荷を金属フレームFLに逃がしたが、本体側収容部102自体を、表面抵抗率が1.0×1011Ω以下の樹脂で形成してもよい。
【0057】
表面抵抗率が1.0×1011Ω以下の樹脂としては、いわゆる帯電防止材料として使用される帯電防止難燃AEPDS(アクリロニトリルーエチレンープロピレンージエンースチレンプラスチック)成形材料(表面抵抗率1.0×10〜1.0×1011Ω(ASTM D257に準拠し、試験条件は、1000V、2.5mmt))や、導電POM(表面抵抗率10×10Ω(IEC60093に準拠))等が挙げられる。
表面抵抗率1.0×10〜1.0×1011Ωの帯電防止難燃AEPDSを用いる場合は、本体側収容部102自体の帯電が抑制されるため、金属フレームFLに対して、本体側収容部102を接続せずに済む。
導電性がより高い、すなわち表面抵抗率がより低い樹脂を用いる場合は、必要に応じて、金属フレームFLに対して本体側収容部102を接続し接地する。
【0058】
また、帯電防止材料を用いての本体側収容部102の形成は、本体側収容部102の全体を、帯電防止材料で形成するのに限らず、例えば、本体側収容部102の一部のみを帯電防止材料で形成してもよい。
具体的には、例えば、図3にて示した形態と同様に、受け入れ口103の開口縁103Aからリア側に向かう部分のみを、帯電防止材料で形成してもよい。また、例えば、図8にて示した形態と同様に、受け入れ口103の周囲の部分を、帯電防止材料で形成してもよい。
【0059】
図9(A)、(B)は、トナー搬送機構100の他の構成例を示した図である。
図9(A)に示す構成例では、粉体搬送部材の一例としての本体側搬送部材101を、金属材料で形成するとともに、この本体側搬送部材101を、金属フレームFL(図3参照)に対して電気的に接続している。
この構成例では、矢印9Aに示すように、受け入れ口103の開口縁103Aに付着した廃トナーと、本体側搬送部材101との間に電位勾配が生じる。
そして、この場合、受け入れ口103に供給されてきた新たな廃トナーは、この電位勾配によって、本体側搬送部材101に引き寄せられる。この場合も、受け入れ口103に廃トナーが溜まることが抑制され、受け入れ口103の詰まりが抑制される。
【0060】
なお、金属での本体側搬送部材101の形成は、本体側搬送部材101の全体を、金属で形成するのに限らず、例えば、回転軸101Aのみを金属で形成するなど、本体側搬送部材101の一部を、電気伝導性を有する材料で形成してもよい。
【0061】
また、図9(B)に示すように、本体側収容部102のうちの受け入れ口103の下方に位置する部分(本体側収容部102の底部)に、金属部材107を設けてもよい。
付言すると、本体側収容部102のうち、本体側搬送部材101を挟んで受け入れ口103とは反対側に位置する部分に、電気伝導性を有する部材を設置したり、電気伝導性を付与したりしてもよい。
なお、この場合も、この電気伝導性を有する部材や、電気伝導性を有する部分は、金属フレームFL(図3参照)に電気的に接続される。
【0062】
図9(B)に示す構成例では、矢印9Bに示すように、受け入れ口103の開口縁103Aに付着した廃トナーと、電気伝導性を有する部材あるいは電気伝導性を有する部分との間に、電位勾配が生じる。
そして、この場合も、上記と同様、受け入れ口103に供給されてきた新たな廃トナーは、この電位勾配によって、本体側収容部102の底の部分に引き寄せられる。これにより、上記と同様、受け入れ口103に廃トナーが溜まることが抑制され、受け入れ口103の詰まりが抑制される。
【0063】
(実験例)
本発明者は、次の6つの態様について、廃トナーの飛散量についての実験を行った。
(1)図4、5にて示した比較例の態様
(2)図8にて示した、本体側収容部102の上面に金属部材107を設けた態様
(3)図3にて示した、受け入れ口103よりもリア側に金属部材107を設けた態様
(4)図7(A)にて示した、受け入れ口103よりもフロント側に金属部材107を設けた態様
【0064】
実験条件について説明すると、上記(1)〜(4)のそれぞれの態様において、1分間、廃トナーの搬送を行った。また、シール部材105(図2参照)を設置せずに、廃トナーの搬送を行った。さらに、受け入れ口103の下方且つ受け入れ口103から30cm離れた箇所に、水平方向に沿った受け面を設置し、この受け面で、上方から落下してくる廃トナーを受けた。
そして、この受け面のうちの、廃トナーが付着した部分の面積を測定した。具体的には、廃トナーは、受け面に対して、例えば、図10(受け面の状態を示した図)に示すように付着するが、受け面のうちの廃トナーが付着した部分の面積を測定した。
【0065】
図11は、実験結果を示した図である。
図11の(1)に示すように、比較例の態様では、廃トナーの飛散量が多く、廃トナーが付着した部分の面積は、約136mmとなった。
これに対し、本実施形態の態様である(2)〜(4)の態様では、比較例の態様に比して、廃トナーの付着面積は大幅に低下した。
【0066】
なお、(4)の態様(受け入れ口103よりもフロント側に金属部材107を設けた態様)では、上記にて説明したとおり、印刷ユニット1Bのフロント側に廃トナーが移動しやすく、廃トナーの付着面積は大きくなる。
付言すると、(4)の態様では、図2にて符号2Xで示す領域側へ廃トナーが移動しやすいが、この領域には、廃トナーを下方から受ける部材が存在せず、廃トナーの付着面積は大きくなる。但し、この付着面積は、(1)の比較例の態様に比べ、圧倒的に小さい。
【0067】
(その他)
上記に説明した実施形態では、廃トナーの搬送を行う部分に対して、金属部材107の設置等を行い、受け入れ口103の周囲への廃トナーの飛散を抑えたが、上記にて説明した各構成は、廃トナーの搬送以外の箇所も用いてもよい。
例えば、トナーカートリッジ(不図示)から各画像形成ユニット30に対してトナーを搬送する過程に、上記にて説明した各構成を設けるようにすれば、同様に、トナーの飛散を抑えられる。
【符号の説明】
【0068】
1…画像形成装置、20…画像形成プロセス部、100…トナー搬送機構、101…本体側搬送部材、102…本体側収容部、103…受け入れ口、103A…開口縁、107…金属部材、341…ユニット側搬送部材、342…ユニット側収容部、343…トナー排出口、FL…金属フレーム
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
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図10
図11