【実施例1】
【0011】
まず、構成を説明する。
実施例1における駐車支援方法及び駐車支援装置は、駐車している自車の出庫を支援する出庫時駐車支援システムを搭載した自動運転車両に適用したものである。以下、実施例1の構成を、「全体システム構成」、「出庫時駐車支援制御構成」、「出庫時駐車支援にて用いられる主要語句とその定義」、「出庫時駐車支援制御処理構成」に分けて説明する。
【0012】
[全体システム構成]
図1は、実施例1の駐車支援方法及び駐車支援装置が適用された出庫時駐車支援システムを示す全体システム構成図である。以下、
図1に基づいて全体システム構成を説明する。
【0013】
出庫時駐車支援システムは、
図1に示すように、空間認識用センサ21と、操舵角センサ22と、車輪速センサ23と、車両状態量センサ24と、出庫開始操作スイッチ25と、センサ情報処理部26と、を備えている。さらに、駐車支援演算用ECU27と、車両制御用ECU28と、アクチュエータ29と、画像処理部30と、表示モニタ31と、を備えている。
【0014】
空間認識用センサ21は、自車に設けられ、例えば、駐車枠に向かって入庫移動するときに自車周囲の空間情報データを取得するためのセンサである。この空間認識用センサ21としては、一般的に使用されているレーザレンジファインダに代表されるものである。レーザレンジファインダは、赤外線レーザーを目標物に照射し、その反射の度合いで目標物までの距離を測定出来る装置であり、検出物体の距離情報をポイントクラウド情報として取得できるようになっている。しかし、レーザレンジファインダの他には、超音波を利用するクリアランスソナーやステレオカメラを用いて障害物の距離を検出してもよい。
【0015】
操舵角センサ22は、現在のタイヤ転舵角量などを見積もるための操舵角情報を取得するセンサである。操舵角センサ信号は、駐車支援演算用ECU27及び車両制御用ECU28に出力される。
【0016】
車輪速センサ23は、車両の速度や走行距離を演算するための車輪速情報を取得するセンサである。車輪速センサ信号は、駐車支援演算用ECU27及び車両制御用ECU28に出力される。
【0017】
車両状態量センサ24は、ヨーレイトに代表される車両の状態量を計測するセンサである。車両状態量センサ信号は、駐車支援演算用ECU27に出力される。
【0018】
出庫開始操作スイッチ25は、自車が出庫を開始する際に出庫開始の指令を与えるための入力デバイスである。この出庫開始操作スイッチ25としては、例えば、自車のドライバ(或いはユーザー)からの遠隔操作により出庫開始の指令を与える携帯端末とする。また、操作者が車両内に乗っている場合を想定して、車両内にジョイスティックや操作スイッチ、タッチパネルなど、各種の手動操作入力デバイスを設けても良いし、携帯端末と手動操作入力デバイスとを併用しても良い。また、車両に既設のスピーカを用いて、ドライバに各種の操作入力を促す音声案内を行うようにしても良い。なお、携帯端末を使用する場合、携帯端末と車両は通信手段により無線接続することで、遠隔操作者の指令を車両に伝達する。
【0019】
センサ情報処理部26は、自車が駐車枠に向かって入庫移動するときに取得される空間認識用センサ21からのポイントクラウド情報などを入力し、入力情報に基づいて、駐車可能空間や走路境界を推定する。この駐車可能空間や走路境界の推定情報は、駐車支援演算用ECU27に出力する。
【0020】
駐車支援演算用ECU27は、駐車可能空間の推定情報に基づき駐車枠情報を取得し、走路境界の推定情報に基づき車路情報を取得し、駐車枠情報と車路情報を合わせた入庫時周囲環境情報を記憶する。そして、駐車枠からの自車の出庫開始が指示されると、記憶されている入庫時周囲環境情報を読み出し、入庫時周囲環境情報に基づいて出庫可能空間情報を取得する。さらに、出庫可能空間情報が取得されると、出庫可能空間内に現在の自車位置から目標出庫位置に至るまでの自車の出庫経路を生成する。そして、生成された出庫経路を車両制御ECU28へ送信する。
【0021】
車両制御ECU28は、駐車支援演算用ECU27からの出庫経路情報と、操舵角センサ22からの操舵角センサ信号と、車輪速センサ23からの車輪速センサ信号と、を入力する。そして、出庫経路情報に沿って自車を出庫移動させる誘導制御指令にしたがって、アクチュエータ29を駆動する。なお、アクチュエータ29としては、駆動アクチュエータ、制動アクチュエータ、転舵アクチュエータ、レンジ位置選択アクチュエータなどが設けられている。
【0022】
画像処理部30は、駐車支援演算用ECU27からの出庫経路情報を入力し、自車の駐車枠と車路による出庫可能空間と、出庫可能空間上の自車位置や目標出庫位置・姿勢や出庫経路などによる画像処理信号を表示モニタ31に出力する。
【0023】
表示モニタ31は、画像処理部30から画像処理信号を入力すると、出庫可能空間や自車位置や出庫経路などをモニタ画面に表示する。ここで、表示モニタ31は、生成した出庫経路に沿って自車が自動誘導されているかどうかを確認する情報表示部であり、一般的に車両に設けられているナビゲーション用の液晶ディスプレイや、遠隔操作端末に取り付けられたモニタなどを利用することができる。
【0024】
なお、表示モニタ31は、車両制御ECU28を持たない車両や手動運転に切り替えられた場合は、生成した出庫経路に沿って自車が目標出庫位置に到達するように、ドライバ運転操作による出庫を支援する運転支援情報表示部としても用いても良い。なお、運転支援情報表示部とするときは、車両に既設のスピーカを用いて、車両が誘導経路に沿って移動するように操舵方向などをガイドする音声案内を行うようにすれば、よりきめ細かな出庫案内が可能となる。
【0025】
[出庫時駐車支援制御構成]
図2は、
図1の出庫時駐車支援システムのうち駐車支援演算用ECU27を中心とする制御ブロック構成を示す。以下、
図2に基づいて出庫時駐車支援制御構成を説明する。
【0026】
駐車支援演算用ECU27は、
図2に示すように、駐車枠情報抽出部271と、車路情報抽出部272と、入庫時周囲環境情報記憶部273と、出庫可能空間情報取得部274と、現在の自車位置・姿勢情報取得部275と、目標出庫位置・姿勢設定部276と、出庫経路生成部277と、を有する。
【0027】
駐車枠情報抽出部271は、センサ情報処理部26の駐車可能空間推定部261により推定された駐車可能空間情報を入力し、駐車可能空間情報から駐車枠情報を抽出する。
【0028】
車路情報抽出部272は、センサ情報処理部26の走路境界推定部262により推定された走路境界情報を入力し、走路境界情報から車路情報を抽出する。
【0029】
入庫時周囲環境情報記憶部273は、駐車枠情報抽出部271からの駐車枠情報と、車路情報抽出部272からの車路情報とを入力し、駐車枠情報と車路情報を合わせた入庫時周囲環境情報を記憶する。
【0030】
出庫可能空間情報取得部274は、出庫開始操作スイッチ25への操作により駐車枠からの自車の出庫開始が指示されると、入庫時周囲環境情報記憶部273に記憶されている入庫時周囲環境情報を読み出す。そして、読み出された入庫時周囲環境情報に基づいて、障害物との干渉を回避しながら自車の出庫経路を生成することが可能な空間領域である出庫可能空間情報を取得する。
【0031】
現在の自車位置・姿勢情報取得部275は、操舵角センサ22と車輪速センサ23と車両状態量センサ24からのセンサ情報を入力し、現在の自車位置及び自車姿勢の検出情報を取得する。
【0032】
目標出庫位置・姿勢設定部276は、出庫可能空間情報取得部274からの出庫可能空間情報を入力し、出庫可能空間内に目標出庫位置及び目標姿勢を設定する。
【0033】
出庫経路生成部277は、現在の自車位置・姿勢情報取得部275からの現在の自車位置及び自車姿勢の情報と、目標出庫位置・姿勢設定部276から目標出庫位置及び目標姿勢の設定情報を入力する。そして、現在の自車位置及び自車姿勢から目標出庫位置及び目標姿勢に至るまでの経路とし、出庫可能空間の境界線と自車とが干渉することがないように出庫経路を生成する。
【0034】
[出庫時駐車支援にて用いられる主要語句とその定義]
図3は、出庫時駐車支援にて用いられる主要語句とその定義を示す。以下、
図3に基づいて主要語句とその定義を説明する。
【0035】
自車Aが周囲の障害物環境との干渉を回避する出庫経路Routを生成するためには、周囲の障害物環境から走行可能な空間を認識する必要がある。これを“出庫可能空間S”と呼び、
図3に示すように、「車路Sa」と「駐車枠Sb」から構成されるものとして定義する。このうち、「車路Sa」の情報は、車路幅・車路奥行・車路向き(駐車枠Sbに対する車路Saの設定角度であらす。)で構成され、「駐車枠Sb」の情報は、駐車枠幅・駐車枠奥行で構成される。
【0036】
出庫経路Routを生成する際は、経路始点となる出庫を開始する自車位置及び自車方向と、経路終点となる出庫を完了する自車位置及び自車方向と、を予め決めておく必要がある。そこで、出庫を開始する自車位置を「現在の自車位置Pn」と呼び、出庫を開始する自車方向を「現在の自車姿勢Dn」と呼ぶ。出庫を完了する自車位置を「目標出庫位置Pt」と呼び、出庫を完了する自車方向を「目標姿勢Dt」と呼ぶ。
【0037】
「現在の自車位置Pn」は、「駐車枠Sb」に向かって自車Aが後退走行により入庫を完了したとき、入庫完了位置における自車Aの左右後輪を繋ぐ後車軸中心位置で定義する。
一方、「現在の自車姿勢Dn」は、「駐車枠Sb」に向かって自車Aが後退走行により入庫を完了したとき、自車Aの重心を通る前後方向中心軸が、y軸(車路奥行方向の軸)に対してなす角度θで定義する。例えば、自車Aが「駐車枠Sb」の駐車枠奥行方向に対して平行に駐車している場合、「現在の自車姿勢Dn」をあらわす角度θはθ=90°になり、x軸(駐車枠奥行方向の軸)に対して平行になる。
【0038】
「目標出庫位置Pt」は、生成された出庫経路Routに沿って自車Aが出庫移動を完了したとき、出庫完了位置における自車Aの左右後輪を繋ぐ後車軸中心位置で定義する。
一方、「目標姿勢Dt」は、生成された出庫経路Routに沿って自車Aが出庫移動を完了したとき、自車Aの重心を通る前後方向中心軸が、y軸(車路奥行方向の軸)に対してなす角度θで定義する。例えば、出庫完了位置で自車Aが「車路Sa」の車路奥行方向に対して平行に停車した場合、「目標姿勢Dt」をあらわす角度θはθ=0°になり、y軸(車路奥行方向の軸)に対して平行になる。
【0039】
「目標出庫位置Pt」は、「現在の自車位置Pn」をゼロ基準位置とするx軸とy軸による二次元座標面上の位置であらわすと、
図3に示すように、x軸方向距離Lxだけ離れた位置と、y軸方向距離Lyだけ離れた位置と、により規定される位置とする。
【0040】
出庫経路Routを生成する際、「目標出庫位置Pt」のx軸方向距離Lxは、「現在の自車位置Pn」から“出庫可能空間S”の境界線と自車Aとの干渉を回避しながら車路幅の中央値付近まで自車が到達する距離に設定される。そして、「目標出庫位置Pt」のy軸方向距離Lyは、「現在の自車位置Pn」から「目標出庫位置Pt」に到達したときに自車Aの「目標姿勢Dt」が車路Saに対して平行となるまでに要する距離で設定される。即ち、「目標姿勢Dt」は、「目標出庫位置Pt」での自車Aの向きが車路奥行方向(y軸方向)と平行になるように設定される。
【0041】
[出庫時駐車支援制御処理構成]
図4は、実施例1の駐車支援演算用ECU27及び車両制御用ECU28にて実行される出庫時駐車支援制御処理の流れを示すフローチャートである。以下、出庫時駐車支援制御処理構成をあらわす
図4の各ステップについて説明する。
【0042】
ステップS1では、駐車場の車路を走行してきた自車Aが、駐車予定の駐車枠の近傍位置へと移動して入庫するとき、自車Aに搭載した空間認識用センサ21によって自車周辺の空間情報データを取得し、ステップS2へ進む。
ここで、空間認識用センサ21によって取得された空間情報データは、センサ情報処理部26に入力される。
【0043】
ステップS2では、ステップS1での空間情報データ取得に続き、取得された空間情報データに基づいて自車Aが走行することが可能な走路の境界線である走路境界を推定し、ステップS3へ進む。
ここで、「走路境界の推定」は、センサ情報処理部26の走路境界推定部262にて行われる。
【0044】
ステップS3では、ステップS2での走路境界推定に続き、取得された空間情報データに基づいて自車Aが駐車することが可能な空間である駐車可能空間を推定し、ステップS4へ進む。
ここで、「駐車可能空間の推定」は、センサ情報処理部26の駐車可能空間推定部261にて行われる。
【0045】
ステップS4では、ステップS3での駐車可能空間推定に続き、走路境界の推定情報から車路情報を抽出し、駐車可能空間の推定情報から駐車枠情報を抽出し、ステップS35へ進む。
ここで、「車路情報の抽出」は、駐車支援演算用ECU27の車路情報抽出部272により行われ、「駐車枠情報の抽出」は、駐車支援演算用ECU27の駐車枠情報抽出部271により行われる。
【0046】
ステップS5では、ステップS4での車路・駐車枠情報の抽出に続き、駐車枠情報と車路情報を合わせたものを入庫時周囲環境情報とし、この入庫時周囲環境情報をメモリに記憶し、ステップS6へ進む。
ここで、「入庫時周囲環境情報の記憶」は、駐車支援演算用ECU27の入庫時周囲環境情報記憶部273により行われる。
【0047】
ステップS6では、ステップS5での入庫時周囲環境の記憶、或いは、ステップS7での出庫開始指示のフラグを受信していないとの判断に続き、出庫開始フラグを取得し、ステップS7へ進む。
ここで、「出庫開始フラグ」は、出庫開始操作スイッチ25に対し出庫開始指示操作を行うと、出庫開始フラグ=0から出庫開始フラグ=1へと書き替えられる。
【0048】
ステップS7では、ステップS6での出庫開始フラグの取得に続き、出庫開始指示のフラグ(出庫開始フラグ=1)を受信したか否かを判断する。YES(出庫開始指示のフラグを受信した)の場合はステップS8へ進み、NO(出庫開始指示のフラグを受信していない)の場合はステップS6へ戻る。
【0049】
ステップS8では、ステップS7での出庫開始指示のフラグを受信したとの判断に続き、ステップS5にてメモリに記憶されている入庫時周囲環境情報を読み出し、ステップS9へ進む。
【0050】
ステップS9では、ステップS8での入庫時周囲環境情報の読み出しに続き、入庫時周囲環境情報から出庫可能空間Sの情報を取得し、ステップS10へ進む。
ここで、「出庫可能空間Sの情報」は、入庫時周囲環境情報に含まれる車路情報から出庫可能空間としての車路Saを確定し、入庫時周囲環境情報に含まれる駐車枠情報から出庫可能空間としての駐車枠Sbを確定し、車路Saと駐車枠Sbを合わせることで取得する。
なお、ステップS6〜ステップS9までの処理は、駐車支援演算用ECU27の出庫可能空間情報取得部274により行われる。
【0051】
ステップS10では、ステップS9での出庫可能空間情報の取得に続き、出庫可能空間S内に目標出庫位置Ptと目標姿勢Dtを設定し、ステップS11へ進む。
ここで、「目標出庫位置Ptと目標姿勢Dtの設定」は、駐車支援演算用ECU27の目標出庫位置・姿勢設定部276により行われる。
【0052】
ステップS11では、ステップS10での目標出庫位置Ptと目標姿勢Dtの設定に続き、現在の自車位置Pnおよび現在の自車姿勢Dnの情報を取得し、ステップS12へ進む。
ここで、「現在の自車位置Pnおよび現在の自車姿勢Dnの情報取得」は、駐車支援演算用ECU27の現在の自車位置・姿勢情報取得部275により行われる。
【0053】
ステップS12では、ステップS11での現在の自車位置Pnおよび現在の自車姿勢Dnの取得に続き、現在の自車位置Pn・自車姿勢Dnから目標出庫位置Pt・目標姿勢Dtまでを結ぶ出庫経路Routを生成し、ステップS13へ進む。
ここで、「出庫経路Routの生成」は、駐車支援演算用ECU27の出庫経路生成部277により行われる。つまり、出庫経路Rout現在の自車位置Pn・自車姿勢Dnから目標出庫位置Pt・目標姿勢Dtまでを結び、自車Aの車幅や車両全長を考慮して出庫可能空間Sの境界線と自車Aが干渉しないように経路を探索することで生成される。
【0054】
具体的な出庫経路Routは、例えば、下記の(a)〜(d)のように生成される。
(a) 十分に広い車路幅・駐車枠幅を有する駐車環境の場合、現在の自車位置Pn・自車姿勢Dnと目標出庫位置Pt・目標姿勢Dtを単純な円弧で結ぶ出庫経路Routとされる。
(b) 車路幅が狭い駐車環境の場合、目標出庫位置Ptを、車路Saの中央位置から車路幅方向の手前側位置へ移動補正し、現在の自車位置Pn・自車姿勢Dnと目標出庫位置Pt・目標姿勢Dtを円弧で結ぶ出庫経路Routとされる。
(c) 駐車枠幅が狭い駐車環境の場合、目標出庫位置Ptを、車路Saの中央位置から車路幅方向の奥側位置へ移動補正し、現在の自車位置Pn・自車姿勢Dnと目標出庫位置Pt・目標姿勢Dtを円弧で結ぶ出庫経路Routとされる。
(d) 車路幅と駐車枠幅が共に狭い駐車環境の場合、目標出庫位置Ptを、車路Saの中央位置から車路幅方向と駐車枠幅方向へ移動補正し、自車Aが出庫する旋回方向とは逆方向への回頭予備動作を生成する。そして、現在の自車位置Pn・自車姿勢Dnと目標出庫位置Pt・目標姿勢Dtを組み合わせ円弧で結ぶ出庫経路Routとされる。なお、車路幅と駐車枠幅が共に狭い駐車環境の場合には、前進旋回経路と後退旋回経路による切返し動作を含めて出庫経路Routを生成するようにしても良い。
【0055】
ステップS13では、ステップS12での出庫経路Routの生成、或いは、ステップS14での出庫未完了との判断に続き、生成された出庫経路Routに沿って自車Aを誘導移動させる車両誘導制御を実施し、ステップS14へ進む。
ここで、「車両誘導制御」は、駐車支援演算用ECU27からの出庫経路情報を入力する車両制御用ECU28にて行われる。
【0056】
ステップS14では、ステップS13での車両誘導制御に続き、出庫完了か否かを判断する。YES(出庫完了)の場合はエンドへ進み、NO(出庫未完了)の場合はステップS13へ戻る。なお、自車Aが車両誘導制御により目標出庫位置Ptに到達すると、出庫完了と判断する。
【0057】
次に、作用を説明する。
実施例1の作用を、「出庫時駐車支援制御処理作用」、「出庫時駐車支援制御作用」、「駐車支援制御の特徴作用」に分けて説明する。
【0058】
[出庫時駐車支援制御処理作用]
以下、
図4のフローチャートに基づいて出庫時駐車支援制御処理作用を説明する。
先ず、自車Aが駐車枠Sbに向かって車路Saを移動して駐車枠Sbに駐車させる入庫時には、
図4のフローチャートにおいて、ステップS1→ステップS2→ステップS3→ステップS4→ステップS5へと進む。即ち、ステップS1では、自車Aが入庫するとき、自車Aに搭載した空間認識用センサ21によって自車周辺の空間情報データが取得される。ステップS2では、取得された空間情報データに基づいて自車Aが走行することが可能な走路の境界線である走路境界が推定される。ステップS3では、取得された空間情報データに基づいて自車Aが駐車することが可能な空間である駐車可能空間が推定される。ステップS4では、走路境界の推定情報から車路情報が抽出され、駐車可能空間の推定情報から駐車枠情報が抽出される。ステップS5では、駐車枠情報と車路情報を合わせたものが入庫時周囲環境情報とされ、この入庫時周囲環境情報がメモリに記憶される。
【0059】
駐車後、ステップS5からステップS6→ステップS7へと進み、ステップS7では、出庫開始指示のフラグ(出庫開始フラグ=1)を受信したか否かが判断される。そして、ステップS7にて出庫開始指示のフラグを受信していないと判断されている間は、ステップS6→ステップS7へと進む流れが繰り返される。
【0060】
一方、ステップS7にて出庫開始指示のフラグを受信したと判断されると、ステップS7からステップS8→ステップS9→ステップS10→ステップS11→ステップS12へと進む。即ち、ステップS8では、ステップS5にてメモリに記憶されている入庫時周囲環境情報が読み出される。ステップS9では、入庫時周囲環境情報から出庫可能空間Sの情報が取得される。ステップS10では、出庫可能空間S内に目標出庫位置Ptと目標姿勢Dtが設定される。ステップS11では、現在の自車位置Pnおよび現在の自車姿勢Dnの情報が取得される。ステップS12では、出庫可能空間Sの境界線と自車Aが干渉しない経路を探索することで、現在の自車位置Pn・自車姿勢Dnから目標出庫位置Pt・目標姿勢Dtまでを結ぶ出庫経路Routが生成される。
【0061】
出庫経路Routが生成されると、ステップS12からステップS13→ステップS14へと進み、ステップS14にて出庫未完了と判断されている間は、ステップS13→ステップS14へと進む流れが繰り返される。即ち、ステップS13では、出庫完了と判断されるまで、生成された出庫経路Routに沿って自車Aを誘導移動させる車両誘導制御が実施される。ステップS14にて出庫完了と判断されると、エンドへ進み、出庫時駐車支援制御処理を終了する。
【0062】
[出庫時駐車支援制御作用]
以下、
図5〜
図7に基づいて出庫時駐車支援制御作用を説明する。
【0063】
先ず、出庫時駐車支援制御は、自車周辺の空間情報データを取得する手順1と、入庫時周囲環境情報を記憶する手順2と、出庫可能空間Sの情報を取得する手順3と、出庫経路Routを生成する手順4と、車両誘導制御を実施する手順5とを有する。
【0064】
手順1では、
図5に示すように、駐車枠Sbに向かって自車Aが前進入庫経路Rinfと後退入庫経路Rinrにより入庫移動するとき、自車Aに搭載した空間認識用センサ21によって自車周辺の空間情報データを取得する。このように、入庫シーンでは、低速の自車Aが駐車枠Sbを中心とする周辺領域を入庫移動するため、駐車枠情報と車路情報による入庫時周囲環境情報を作成するのに十分な空間情報データが取得される。
【0065】
手順2では、入庫時に自車周辺の空間情報データを取得すると、空間情報データに基づく入庫時周囲環境情報(駐車枠情報+車路情報)をメモリに記憶する。このように、入庫時周囲環境情報を記憶しておくことで、出庫時に取得しようとする出庫可能空間Sにとっては入庫時周囲環境情報が最新の実環境データになる。
【0066】
手順3では、駐車してから所定時間が経過した後、出庫開始操作スイッチ25への遠隔操作などにより出庫開始指示のフラグを受信すると、メモリに記憶されている入庫時周囲環境情報を読み出し、入庫時周囲環境情報から出庫可能空間Sの情報を取得する。このように、入庫時周囲環境情報から出庫可能空間S(車路Sa+駐車枠Sb)の情報を取得することで、実環境と事前環境情報との間に誤差が生じている場合や周囲環境に変化が生じている場合、これらの影響を排除した出庫可能空間Sが取得される。例えば、実環境での駐車枠幅や車路幅に対して、事前環境情報での駐車枠幅や車路幅に測量誤差が生じている場合、測量誤差の影響を排除した出庫可能空間Sが取得される。例えば、工事や停車車両などにより駐車枠周囲の環境が変化していて車路幅が狭くなっている場合、環境の変化影響を排除した出庫可能空間Sが取得される。
【0067】
手順4では、出庫可能空間Sを取得すると、出庫可能空間Sの境界線と自車Aが干渉しない経路を探索することで、現在の自車位置Pn・自車姿勢Dnから目標出庫位置Pt・目標姿勢Dtまでを結ぶ出庫経路Routを生成する。このように、出庫可能空間Sの境界線と自車が干渉しない出庫経路Routを生成することで、自車Aを出庫経路Routに沿って移動させても、出庫可能空間Sの境界を形成する障害物との干渉が回避される。
【0068】
手順5では、出庫経路Routが生成されると、
図6に示すように、生成された出庫経路Routに沿って自車Aを現在の自車位置Pnから目標出庫位置Ptまで誘導移動させる車両誘導制御を実施する。このように、出庫経路Routが生成されると車両誘導制御を実施することで、無人運転により自車Aを目標出庫位置Ptまで到達させることが可能である。また、車両に乗り込んでいる場合でも手離し状態で自車Aを目標出庫位置Ptまで到達させることが可能である。
【0069】
ここで、実環境での車路幅に対して事前環境情報での車路幅に測量誤差が生じている場合、実施例1で取得される出庫可能空間Sを用いた出庫経路Routの生成作用と、比較例で取得される出庫可能空間を用いた出庫経路の生成作用を対比する。
【0070】
比較例では、予め記憶されている駐車場の見取図データ(事前環境情報)に基づいて出庫可能空間が取得される。一般的に見取図レベルだと測量誤差(例えば、1m程度)があるため、
図7に示すように、測量誤差を見込んで狭くした車路幅により出庫可能空間(出庫可能範囲)が決まってしまう。従って、測量誤差分だけ狭くなった出庫可能空間に出庫経路を生成する必要があることから、出庫可能空間の境界線と自車が干渉しない出庫経路を生成するのに複数回の探索を必要とすることがある。
【0071】
これに対し、実施例1では、入庫時周囲環境情報(=入庫時実測量値)を記憶しておくので、車路幅に対して測量誤差を見込んでおく必要はなくなる。従って、測量誤差を排除した実車路幅による広い出庫可能空間Sに出庫経路Routを生成するため、例えば、1回の探索にて出庫可能空間Sの境界線と自車Aが干渉しない出庫経路を生成することが可能になる。
【0072】
[駐車支援制御の特徴作用]
実施例1では、駐車枠Sbに向かって自車Aが入庫移動するときに取得される空間情報データに基づいて入庫時周囲環境情報を記憶する。駐車枠Sbからの自車Aの出庫開始が指示されると、記憶されている入庫時周囲環境情報を読み出し、入庫時周囲環境情報に基づいて出庫可能空間情報を取得する。出庫可能空間情報が取得されると、出庫可能空間S内に現在の自車位置Pnから目標出庫位置Ptに至るまでの自車Aの出庫経路Routを生成する。
【0073】
即ち、入庫時の周囲環境を記憶しておき、記憶情報を読み出して出庫経路を生成するようにしている。このように、入庫時に取得された周囲環境の情報を出庫可能空間情報として記憶できるようになるので、出庫時の経路生成において実環境に合った精度の良い出庫経路Routが引けるようなる。従って、自車Aが出庫を開始する際、実環境と事前環境情報の誤差や周囲環境の変化にかかわらず、精度の良い出庫経路Routが生成される。
【0074】
実施例1では、入庫時周囲環境情報は、空間情報データにより推定された走路境界から抽出される車路情報と、空間情報データにより推定された駐車可能空間から抽出される駐車枠情報とを有する。
即ち、出庫可能空間Sの情報として、車路情報と駐車枠情報までを合わせて記憶可能となる。従って、出庫時においてスムーズかつ精度の良い出庫経路Poutの生成に必要な情報を獲得できるようになる。
【0075】
実施例1では、車路情報は、車路幅・車路奥行・車路向きで構成される。
即ち、車路情報として、入庫時にセンシングされた車路幅や車路奥行、車路向きの情報を取得し、これを記憶できるようになる。従って、出庫経路Poutを生成するとき、精度の良い周囲環境の情報を獲得できるようになる。
【0076】
実施例1では、駐車枠情報は、駐車枠幅・駐車枠奥行で構成される。
即ち、駐車枠情報として、入庫時にセンシングされた駐車枠幅や駐車枠奥行の情報を取得し、これを記憶できるようになる。従って、出庫時において車路Saに対する現在の自車位置Pnや自車姿勢Dnの特定を精度良くできるようになる。
【0077】
実施例1では、出庫可能空間情報を取得すると、出庫可能空間S内に自車Aの目標出庫位置Pt及び目標姿勢Dtを設定する。
即ち、入庫時にセンシングされ記憶された周囲環境の情報を制御目標値の演算に使用できるようになる。従って、スムーズかつ精度の良い出庫経路Poutが生成できる目標出庫位置Pt及び目標姿勢Dtを設定できるようになる。
【0078】
実施例1では、目標出庫位置Ptを設定するとき、現在の自車位置Pnから目標出庫位置Ptまでのx軸方向距離Lxを、出庫可能空間Sの境界線と自車Aとの干渉を回避しながら車路幅の中央値付近まで自車Aが到達する距離に設定する。
即ち、目標出庫位置Ptを設定するとき、入庫時に取得された精度の良い車路幅情報を使用できる。従って、自車Aと車路境界線との干渉可能性が最も低い車路幅中央部に向かう目標出庫位置Ptを設定できる。
【0079】
実施例1では、目標出庫位置Ptを設定するとき、現在の自車位置Pnから目標出庫位置Ptまでのy軸方向距離Lyを、目標出庫位置Ptに到達したとき、目標姿勢Dtが車路Saに対して平行となるまでに要する距離で設定する。
即ち、目標出庫位置Ptを設定するとき、入庫時に取得された精度の良い車路向き情報を使用できる。従って、スムーズな車路走行が可能なように車路Saに対して自車Aが平行姿勢になるまでの連続的な出庫経路Routの生成が可能となる。
【0080】
実施例1では、目標姿勢Dtを設定するとき、目標出庫位置Ptでの自車Aの向きがy軸方向と平行になるように設定する。
即ち、目標姿勢Dtを設定するとき、入庫時に取得された精度の良い車路向き情報を使用できる。従って、自車Aが目標出庫位置Ptに到達したとき、スムーズな車路走行が可能なように車路Saに対して自車Aを平行姿勢にすることが可能となる。
【0081】
次に、効果を説明する。
実施例1における駐車支援方法及び駐車支援装置にあっては、下記に列挙する効果が得られる。
【0082】
(1) 駐車枠Sbから自車Aが出庫する際に出庫を支援する。
この駐車支援方法において、駐車枠Sbに向かって自車Aが入庫移動するときに取得される空間情報データに基づいて入庫時周囲環境情報を記憶する(
図4のS1〜S5)。
駐車枠Sbからの自車Aの出庫開始が指示されると、記憶されている入庫時周囲環境情報を読み出し、入庫時周囲環境情報に基づいて出庫可能空間情報を取得する(
図4のS6〜S9)。
出庫可能空間情報が取得されると、出庫可能空間S内に現在の自車位置Pnから目標出庫位置Ptに至るまでの自車Aの出庫経路Routを生成する(
図4のS10〜S12)。
このため、自車Aが出庫を開始する際、実環境と事前環境情報の誤差や周囲環境の変化にかかわらず、精度の良い出庫経路Routを生成する駐車支援方法を提供することができる。
【0083】
(2) 入庫時周囲環境情報は、空間情報データにより推定された走路境界から抽出される車路情報と、空間情報データにより推定された駐車可能空間から抽出される駐車枠情報とを有する(
図4のS1〜S5)。
このため、(1)の効果に加え、出庫時においてスムーズかつ精度の良い出庫経路Poutの生成に必要な情報を獲得することができる。
【0084】
(3) 車路情報は、車路幅・車路奥行・車路向きで構成される(
図3)。
このため、(2)の効果に加え、出庫経路Poutを生成するとき、精度の良い周囲環境の情報を獲得することができる。
【0085】
(4) 駐車枠情報は、駐車枠幅・駐車枠奥行で構成される(
図3)。
このため、(2)又は(3)の効果に加え、出庫時において車路Saに対する現在の自車位置Pnや自車姿勢Dnを精度良く特定することができる。
【0086】
(5) 出庫可能空間情報を取得すると、出庫可能空間S内に自車Aの目標出庫位置Pt及び目標姿勢Dtを設定する(
図4のS10)。
このため、(1)〜(4)の効果に加え、スムーズかつ精度の良い出庫経路Poutが生成できる目標出庫位置Pt及び目標姿勢Dtを設定することができる。
【0087】
(6) 目標出庫位置Ptを設定するとき、現在の自車位置Pnから目標出庫位置Ptまでの駐車枠奥行方向距離(x軸方向距離Lx)を、出庫可能空間Sの境界線と自車Aとの干渉を回避しながら車路幅の中央値付近まで自車Aが到達する距離に設定する(
図3)。
このため、(5)の効果に加え、自車Aと車路境界線との干渉可能性が最も低い車路幅中央部に向かう目標出庫位置Ptを設定することができる。
【0088】
(7) 目標出庫位置Ptを設定するとき、現在の自車位置Pnから目標出庫位置Ptまでの車路奥行方向距離(y軸方向距離Ly)を、目標出庫位置Ptに到達したとき、目標姿勢Dtが車路Saに対して平行となるまでに要する距離で設定する(
図3)。
このため、(5)又は(6)の効果に加え、スムーズな車路走行が可能なように車路Saに対して自車Aが平行姿勢になるまでの連続的な出庫経路Routを生成することができる。
【0089】
(8) 目標姿勢Dtを設定するとき、目標出庫位置Ptでの自車Aの向きが車路奥行方向(y軸方向)と平行になるように設定する(
図3)。
このため、(5)〜(7)の効果に加え、自車Aが目標出庫位置Ptに到達したとき、スムーズな車路走行が可能なように車路Saに対して自車Aを平行姿勢にすることができる。
【0090】
(9) 駐車枠Sbから自車Aが出庫する際に出庫を支援する駐車支援コントローラ(駐車支援演算用ECU27)を備える。
この駐車支援装置において、駐車支援コントローラ(駐車支援演算用ECU27)は、入庫時周囲環境情報記憶部273と、出庫可能空間情報取得部274と、出庫経路生成部277と、を有する。
入庫時周囲環境情報記憶部273は、駐車枠Sbに向かって自車Aが入庫移動するときに取得される空間情報データに基づいて入庫時周囲環境情報を記憶する。
出庫可能空間情報取得部274は、駐車枠Sbからの自車Aの出庫開始が指示されると、記憶されている入庫時周囲環境情報を読み出し、入庫時周囲環境情報に基づいて出庫可能空間情報を取得する。
出庫経路生成部277は、出庫可能空間情報が取得されると、出庫可能空間S内に現在の自車位置Pnから目標出庫位置Ptに至るまでの自車Aの出庫経路Routを生成する(
図2)。
このため、自車Aが出庫を開始する際、実環境と事前環境情報の誤差や周囲環境の変化にかかわらず、精度の良い出庫経路Routを生成する駐車支援装置を提供することができる。
【0091】
以上、本開示の駐車支援方法及び駐車支援装置を実施例1に基づき説明してきたが、具体的な構成については、この実施例1に限られるものではなく、特許請求の範囲の各請求項に係る発明の要旨を逸脱しない限り、設計の変更や追加等は許容される。
【0092】
実施例1では、出庫可能空間情報取得部274は、駐車枠Sbからの自車Aの出庫開始が指示されると、記憶されている入庫時周囲環境情報を読み出し、入庫時周囲環境情報に基づいて出庫可能空間情報を取得する例を示した。しかし、出庫可能空間情報取得部としては、入庫時周囲環境情報に基づいて出庫可能空間情報を取得する際、事前環境情報である駐車場地図情報を参考情報として用いても良い。この場合、入庫時周囲環境情報で漏れていた情報を補完するような例としても良いし、また、実環境情報と事前環境情報との対比により新たに加わった障害物の位置や大きさの情報を含めるものであっても良い。
【0093】
実施例1では、出庫経路生成部277として、出庫可能空間情報が取得されると、出庫可能空間S内に現在の自車位置Pn・自車姿勢Dnから目標出庫位置Pt・目標姿勢Dtに至るまでの自車Aの出庫経路Routを生成する例を示した。しかし、出庫経路生成部としては、出庫可能空間情報が取得されると、出庫可能空間S内に現在の自車位置Pnから目標出庫位置Ptに至るまでの自車Aの出庫経路Routを生成する例としても良い。また、探索した出庫経路では自車と出庫可能空間の境界線との干渉を回避できないと判定されると、駐車時の出庫開始位置を、接触を回避する出庫経路が生成できる出庫開始位置に移動補正する例であっても良い。なお、出庫開始位置の移動補正のためには、切返し動作を加えることになる。
【0094】
実施例1では、本開示の駐車支援方法及び駐車支援装置を、出庫時駐車支援システムを搭載した自動運転車両に適用する例を示した。しかし、本開示の駐車支援方法及び駐車支援装置は、ドライバの出庫操作を支援するために出庫経路を表示案内するだけの出庫時駐車支援システムを搭載した車両に対しても適用することができる。また、駐車枠への入庫時に生成した入庫経路や駐車枠からの出庫時に生成した出庫経路に沿った誘導制御を実施する自動駐車支援システムを搭載した車両に対しても適用することができる。要するに、駐車枠から自車が出庫する際に出庫可能空間内に出庫経路を生成することでドライバの出庫操作を何らかの形で支援する駐車支援機能を備えた車両であれば適用できる。