特許第6784208号(P6784208)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6784208
(24)【登録日】2020年10月27日
(45)【発行日】2020年11月11日
(54)【発明の名称】放射妨害波測定装置、及びその判定方法
(51)【国際特許分類】
   G01R 29/08 20060101AFI20201102BHJP
【FI】
   G01R29/08 D
【請求項の数】7
【全頁数】16
(21)【出願番号】特願2017-64868(P2017-64868)
(22)【出願日】2017年3月29日
(65)【公開番号】特開2018-169200(P2018-169200A)
(43)【公開日】2018年11月1日
【審査請求日】2019年10月15日
(73)【特許権者】
【識別番号】000003067
【氏名又は名称】TDK株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100106909
【弁理士】
【氏名又は名称】棚井 澄雄
(74)【代理人】
【識別番号】100163496
【弁理士】
【氏名又は名称】荒 則彦
(74)【代理人】
【識別番号】100188558
【弁理士】
【氏名又は名称】飯田 雅人
(74)【代理人】
【識別番号】100169694
【弁理士】
【氏名又は名称】荻野 彰広
(72)【発明者】
【氏名】緑 雅貴
(72)【発明者】
【氏名】栗原 弘
(72)【発明者】
【氏名】本谷 智宏
【審査官】 永井 皓喜
(56)【参考文献】
【文献】 特開2005−233691(JP,A)
【文献】 特開2007−198965(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2013/0002275(US,A1)
【文献】 益野 吉夫 YOSHIO MASUNO,回路測定の原理と方法,インターフェース 第17巻 第1号 Interface,日本,CQ出版株式会社,1998年 4月24日,第17巻
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01R 29/08
G01R 23/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
放射妨害波の放射源を囲む面上に形成される電界強度分布が正しく測定されたか否かを判定する放射妨害波測定装置であって、
前記放射妨害波を受信するアンテナと、
前記放射源を囲む面上に設定された複数の測定点において、前記アンテナで受信される電界強度の周波数スペクトルを第1の滞留時間で測定することで前記電界強度分布を測定する第1の測定器と、
前記第1の測定器により測定された前記電界強度分布のうち、所定の周波数における所定の電界強度が得られた測定点において、前記アンテナで受信される前記所定の周波数の電界強度を、第2の滞留時間ごとにリアルタイムで測定する第2の測定器と、
前記第2の測定器で測定された前記電界強度に基づいて、前記第1の測定器で測定された前記電界強度分布が正しく測定されたか否かを判定する制御装置と、
を備え、
前記第2の滞留時間は、前記第1の滞留時間と同一の値に設定されることを特徴とする、放射妨害波測定装置。
【請求項2】
前記制御装置は、前記第2の測定器で測定された第2の滞留時間ごとの電界強度と、前記第2の滞留時間ごとの電界強度の平均値との差分値が、予め設定された閾値を所定回数超える場合には、前記第1の測定器で測定された前記電界強度分布が正しく測定されていないと判定することを特徴とする請求項1に記載の放射妨害波測定装置。
【請求項3】
前記所定の電界強度とは、前記第1の測定器により測定された電界強度の周波数スペクトルのうち、最大の電界強度であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の放射妨害波測定装置。
【請求項4】
前記所定の周波数における所定の電界強度が得られた測定点とは、前記放射源の放射パターンのヌル点以外の位置であることを特徴とする、請求項1又は請求項2に記載の放射妨害波測定装置。
【請求項5】
前記第2の測定器の周波数分解能帯域幅は、前記第1の測定器の周波数分解能帯域幅と同一の値に設定されることを特徴とする、請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の放射妨害波測定装置。
【請求項6】
前記第2の測定器において前記電界強度をリアルタイムに測定する測定方法は、前記第1の測定器において前記電界強度の周波数スペクトラムを測定する測定方法と同一であることを特徴とする、請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の放射妨害波測定装置。
【請求項7】
放射妨害波を受信するアンテナを備え、放射妨害波の放射源を囲む面上に形成される電界強度分布が正しく測定されたか否かを判定する放射妨害波測定装置の判定方法であって、
前記放射源を囲む面上に設定された複数の測定点において、前記アンテナで受信される電界強度の周波数スペクトルを第1の滞留時間で測定する前記電界強度分布を測定する第1の測定ステップと、
前記第1の測定ステップで測定された電界強度分布のうち、所定の周波数における所定の電界強度が得られた測定点において、前記アンテナで受信される前記所定の周波数の電界強度を、前記第1の滞留時間と同一の値に設定された第2の滞留時間ごとにリアルタイムで測定する第2の測定ステップと、
前記第2の測定ステップで測定された前記電界強度に基づいて、前記第1の測定ステップで測定された前記電界強度の周波数スペクトルが正しく測定されたか否かを判定する判定ステップと、
を含む判定方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、放射妨害波測定装置、及びその判定方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、電子機器等から放射される放射妨害波を測定する、いわゆる放射妨害波試験では、その放射妨害波の電界強度が最大となる位置において一定時間放射妨害波の電界強度を測定し、その測定した電界強度が国際的に定められた規格の許容値以下であるか否かを確認することが行われる。
【0003】
この放射妨害波試験では、30−1000MHzの周波数帯域の各周波数に対して電界強度が最大となる位置を探し出す必要があるため、広帯域にスペクトラムを測定できる、いわゆるスペクトラムアナライザが使用される。
【0004】
ところで、スペクトラムアナライザは、所定の分解能帯域幅で測定できる周波数を所定時間(サンプリング時間)ごとに掃引しながら、周波数スペクトラムを測定する。そのため、スペクトラムアナライザでは、ある周波数をサンプリングしている最中に当該サンプリングしている周波数以外で放射妨害波が発生した場合に、その放射妨害波を捕捉することができないという問題点がある。
【0005】
すなわち、放射妨害波の発生周期がスペクトラムアナライザのサンプリング時間を超える場合には、放射妨害波の捕捉率が100%未満となるため、放射妨害波を捕捉できた測定点と放射妨害波を捕捉できない測定点が存在することになる。そのため、スペクトラムアナライザで測定して得られた電界強度からは最大電界強度が得られる位置を正しく選定することができず、正しい試験の結果を得られないため、規格不適合品を見逃す可能性がある。
【0006】
この問題を解決するために、発生周期が上記サンプリング時間を超える放射妨害波(以下、「間欠ノイズ」という。)の有無を判定することで、電界強度が正確に測定されているか否かを判定する方法が提案されている(特許文献1参照)。この特許文献1に記載の方法では、スペクトラムアナライザの周波数掃引ごとに電界強度を測定し、サンプリングタイミングと電界強度のレベルとを分析することで間欠ノイズの有無を判定する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特許第4915050号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、特許文献1に記載の方法では、スペクトラムアナライザの掃引機能で間欠ノイズを測定しているため、間欠ノイズの捕捉率が100%未満となる。したがって、サンプリングの回数を増やしてもノイズ捕捉率が100%となることはなく、サンプリングのタイミングと電界強度のレベルを分析することでは、間欠ノイズの見逃しが発生するという問題がある。
【0009】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、その目的は、間欠ノイズの見逃しを低減する放射妨害波測定装置、及びその判定方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明の一態様は、放射妨害波の放射源を囲む面上に形成される電界強度分布が正しく測定されたか否かを判定する放射妨害波測定装置であって、前記放射妨害波を受信するアンテナと、前記放射源を囲む面上に設定された複数の測定点において、前記アンテナで受信される電界強度の周波数スペクトルを第1の滞留時間で測定することで前記電界強度分布を測定する第1の測定器と、前記第1の測定器により測定された前記電界強度分布のうち、所定の周波数における所定の電界強度が得られた測定点において、前記アンテナで受信される前記所定の周波数の電界強度を、第2の滞留時間ごとにリアルタイムで測定する第2の測定器と、前記第2の測定器で測定された前記電界強度に基づいて、前記第1の測定器で測定された前記電界強度分布が正しく測定されたか否かを判定する制御装置と、を備え、前記第2の滞留時間は、前記第1の滞留時間と同一の値に設定されることを特徴とする、放射妨害波測定装置である。
【0011】
本発明の一態様は、上述の放射妨害波測定装置であって、前記制御装置は、前記第2の測定器が測定した第2の滞留時間ごとの電界強度と、前記第2の滞留時間ごとの電界強度の平均値との差分値が、予め設定された閾値を所定回数超える場合には、前記第1の測定器で測定された前記電界強度分布が正しく測定されていないと判定する。
【0012】
本発明の一態様は、上述の放射妨害波測定装置であって、前記所定の電界強度とは、前記第1の測定器により測定された電界強度の周波数スペクトルのうち、最大の電界強度である。
【0013】
本発明の一態様は、上述の放射妨害波測定装置であって、前記所定の周波数における所定の電界強度が得られた測定点とは、前記放射源の放射パターンのヌル点以外の位置である。
【0014】
本発明の一態様は、上述の放射妨害波測定装置であって、前記第2の測定器の周波数分解能帯域幅は、前記第1の測定器の周波数分解能帯域幅と同一の値に設定される。
【0015】
本発明の一態様は、上述の放射妨害波測定装置であって、前記第2の測定器において前記電界強度をリアルタイムに測定する測定方法は、前記第1の測定器において前記電界強度の周波数スペクトラムを測定する測定方法と同一である。
【0016】
本発明の一態様は、放射妨害波を受信するアンテナを備え、放射妨害波の放射源を囲む面上に形成される電界強度分布が正しく測定されたか否かを判定する放射妨害波測定装置の判定方法であって、前記放射源を囲む面上に設定された複数の測定点において、前記アンテナで受信される電界強度の周波数スペクトルを第1の滞留時間で測定する前記電界強度分布を測定する第1の測定ステップと、前記第1の測定ステップで測定された電界強度分布のうち、所定の周波数における所定の電界強度が得られた測定点において、前記アンテナで受信される前記所定の周波数の電界強度を、前記第1の滞留時間と同一の値に設定された第2の滞留時間ごとにリアルタイムで測定する第2の測定ステップと、前記第2の測定ステップで測定された前記電界強度に基づいて、前記第1の測定ステップで測定された前記電界強度の周波数スペクトルが正しく測定されたか否かを判定する判定ステップと、を含む判定方法である。
【発明の効果】
【0017】
以上説明したように、本発明によれば、間欠ノイズの見逃しを低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
図1】本発明の一実施形態に係る放射妨害波測定装置Aの概略構成の一例を示す図である。
図2】本発明の一実施形態に係る第1の測定器4の測定原理を説明する図である。
図3】本発明の一実施形態に係る制御装置7のハードウェア構成を示すブロック図である。
図4】間欠ノイズの発生周期と第1の滞留時間との関係を説明する図である。
図5】本発明の一実施形態に係る最大電界強度の位置推定方法の一連の動作のフロー図である。
図6】本発明の一実施形態に係る第1の測定器4が測定した電界強度分布の一例を示す図である。
図7】本発明の一実施形態に係る検証実験の方法を説明する図である。
図8】本発明の一実施形態に係る検証実験で測定された電界強度を示した等高線図。
図9】本発明の一実施形態に係る検証実験で測定された時間波形を示す図である。
図10】本発明の一実施形態に係る検証実験において電界強度が正確に測定された否かの判定結果と、本発明の一実施形態に係る放射妨害波装置AのステップS114からステップS117までの判定方法を用いた判定結果とをそれぞれ滞留時間ごとにまとめた特性表を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、発明の実施の形態を通じて本発明を説明するが、以下の実施形態は特許請求の範囲にかかる発明を限定するものではない。また、実施形態の中で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。なお、図面において、同一又は類似の部分には同一の符号を付して、重複する説明を省く場合がある。また、図面における要素の形状及び大きさなどはより明確な説明のために誇張されることがある。
【0020】
以下、本発明の一実施形態に係る放射妨害波測定装置を、図面を用いて説明する。
【0021】
図1は、本発明の一実施形態に係る放射妨害波測定装置Aの概略構成の一例を示す図である。放射妨害波測定装置Aは、例えば、EMC規格に従って、供試体である放射源100から放射される放射妨害波を試験する放射妨害波試験に利用される装置である。放射妨害波測定装置Aは、グランドプレーンから形成される金属床面を有する電波暗室内に配置される。電波暗室には、金属床面を除くシールドルームの壁面に電波吸収体が貼り付けられて構成されている。ここで、放射源100とは、放射妨害波を放射する電子機器等である。
【0022】
図1に示すように、放射妨害波測定装置Aは、受信アンテナ1、アンテナマスト2、ターンテーブル3、第1の測定器4、第2の測定器5、駆動制御部6、及び制御装置7を備える。なお、アンテナマスト2、ターンテーブル3、及び駆動制御部6は、位置制御機構を構成する。
【0023】
受信アンテナ1は、アンテナマスト2に取り付けられており、放射源100から所定の距離を隔てた位置に配置される。受信アンテナ1は、放射源100から放射される放射妨害波を受信する。
【0024】
アンテナマスト2は、受信アンテナ1を支持する。アンテナマスト2は、駆動制御部6の制御により、受信アンテナ1を昇降させる。
ターンテーブル3は、例えば、グランドプレーンに取り付けられた円盤状の回転台である。ターンテーブル3は、駆動制御部6の制御により、グランドプレーンに垂直な方向の軸を中心として回転可能である。ターンテーブル3の上には、例えばテーブル200を介して供試体である放射源100が載置される。
【0025】
第1の測定器4は、例えば、通信ケーブルを介して受信アンテナ1に接続される。
第1の測定器4は、受信アンテナ1で受信された電界強度の周波数スペクトルを測定する。これにより、第1の測定器4は、放射源100を囲む面上に形成される電界強度分布を測定する。
具体的には、第1の測定器4は、放射源100を囲む面上に設定された複数の測定点において、受信アンテナ1で受信される電界強度の周波数スペクトルを第1の滞留時間で測定する。例えば、第1の測定器4は、スーパーヘテロダイン方式のスペクトラムアナライザである。
【0026】
例えば、図2に示すように、第1の測定器4は、所定のサンプリング時間ごとに分解能帯域幅300で測定できる周波数を変化させながら(掃引しながら)、周波数スペクトラムを測定する。この場合に、第1の滞留時間は、上述の所定の周波数におけるサンプリング時間であって、掃引時間を掃引ポイント数で割った時間である。ただし、本発明の第1の測定器4は、スーパーヘテロダイン方式のスペクトラムアナライザに限定されず、例えば、FFTベースのスペクトラムアナライザであってもよい。この場合には、第1の滞留時間は時間波形のサンプリング時間である。第1の測定器4は、測定した周波数スペクトラムを制御装置7に出力する。
【0027】
第2の測定器5は、例えば、通信ケーブルを介して受信アンテナ1に接続される。
第2の測定器5は、予め定めた時間の間(以下、「監視時間」という。)、受信アンテナ1で受信された電界強度をリアルタイムに測定する。具体的には、第2の測定器5は、第1の測定器4により測定された電界強度分布のうち、所定の周波数における所定の電界強度が得られた測定点において、受信アンテナ1で受信される所定の周波数の電界強度を、監視時間の間において第2の滞留時間ごとにリアルタイムで測定する。例えば、所定の電界強度とは、第1の測定器4により測定された電界強度分布のうち、最大の電界強度である。
【0028】
例えば、第2の測定器5は、リアルタイムスペクトラムアナライザやZeroスパンモードに設定されたスペクトラムアナライザ、EMIレシーバーである。ただし、本発明の第2の測定器5は、第2の滞留時間ごとに切れ目なく電界強度を測定できる測定器であれば、特に限定されない。ただし、第2の滞留時間は、第1の滞留時間と同一の値に設定される必要がある。
【0029】
第2の測定器5は、第1の滞留時間と同一の値である第2の滞留時間ごとに所定の周波数における電界強度を測定し、その測定した電界強度を制御装置7に出力する。
【0030】
駆動制御部6は、アンテナマスト2とターンテーブル3とのそれぞれに通信ケーブルを介して接続されている。また、駆動制御部6は、例えば、通信ケーブルを介して制御装置7に接続されている。
【0031】
駆動制御部6は、放射源100に対する受信アンテナ1の相対的位置を変更可能である。駆動制御部6は、制御装置7からの制御に基づいて、ターンテーブル3を所定の角度間隔で回転させる。また、駆動制御部6は、制御装置7からの制御に基づいて、アンテナマスト2で受信アンテナ1を所定の高さ間隔で上昇又は下降させる。
【0032】
以下に、本発明の一実施形態に係る制御装置7について、具体的に説明する。
【0033】
図1に示すように、制御装置7は、制御部71及び演算処理部72を備える。
【0034】
制御部71は、第1の測定器4及び第2の測定器5のそれぞれの測定の制御を行う。また、制御部71は、駆動制御部6の駆動を制御する。
【0035】
演算処理部72は、第2の測定器5で測定された第2の滞留時間ごとの電界強度に基づいて、第1の測定器4で測定された電界強度分布が正しく測定されたか否かを判定する。
【0036】
具体的には、演算処理部72は、第2の滞留時間ごとの電界強度と、第2の滞留時間ごとの電界強度の平均値との差分値が、予め設定された閾値(以下、「差分閾値」という。)を所定回数(以下、「回数閾値」という。)超える場合には、第1の測定器4で測定された電界強度分布が正しく測定されていないと判定する。
【0037】
図3は、図2における制御装置7のハードウェア構成を示すブロック図である。制御装置7は、主制御部801、入力装置802、出力装置803、記憶装置804、及びバス806を備える。バス806は、主制御部801、入力装置802、出力装置803、及び記憶装置804のそれぞれを互いに接続する。
【0038】
主制御部801は、CPU(中央処理装置)及びRAM(ランダムアクセスメモリ)を備えている。
入力装置802は、放射妨害波測定装置Aの動作に必要な情報の入力や各種の動作の指示を行うために用いられる。
出力装置803は、放射妨害波測定装置Aの動作に関連する各種の情報を出力(表示を含む)するために用いられる。
【0039】
記憶装置804は、情報を記憶できるものであれば、その形態は問わないが、例えばハードディスク装置または光ディスク装置である。また、記憶装置804は、コンピュータ読み取り可能な記録媒体805に対して情報を記録し、また記録媒体805より情報を再生するようになっている。
記録媒体805は、例えばハードディスクまたは光ディスクである。記録媒体805は、図1に示した制御部71及び演算処理部72を実現するためのプログラムを記録した記録媒体であってもよい。
【0040】
主制御部801は、例えば記憶装置804の記録媒体805に記録されたプログラムを実行することにより、図1に示した制御部71及び演算処理部72の機能を発揮するようになっている。なお、図1に示した制御部71及び演算処理部72は、物理的に別個の要素ではなく、ソフトウェアによって実現されてもよい。
【0041】
(判定原理)
以下に、演算処理部72において、第1の測定器4で測定された電界強度分布が正しく測定されたか否かを判定する判定原理について、説明する。
図4に示すように、間欠ノイズの発生周期よりも第1の滞留時間が短い場合のハイトパターン301では、第1の滞留時間が長い場合のハイトパターン302とは異なり、電界強度に抜けが発生することになる。このため、第1の測定器4で測定して得られた電界強度分布は、正確に測定されていない可能性がある。そこで、第1の測定器4が測定した電界強度分布が、正確に測定されているかどうかを判定する必要がある。
【0042】
ここで、第1の測定器4において電界強度分布が正確に測定されているかどうかは、間欠ノイズの有無を判定すればよい。この間欠ノイズは、第1の測定器4における第1の滞留時間よりも周期が長い放射妨害波である。そのため、第1の滞留時間ごとに切れ目なく電界強度を測定し、その測定により得られた電界強度が変動するかどうかを判定すれば、間欠ノイズの有無の判定をすることができる。
【0043】
例えば、第1の滞留時間が間欠ノイズの発生周期より短い場合、間欠ノイズの捕捉率は100%未満となることから電界強度が時間的に変動する。一方、第1の滞留時間が間欠ノイズの発生周期よりも長い場合、間欠ノイズの捕捉率は100%となるため、電界強度は時間的に変動しない。
したがって、電界強度の変動が大きい場合、すなわち間欠ノイズの捕捉率が100%でない場合には、間欠ノイズが存在すると判断することができる。したがって、第2の測定器5は、第1の滞留時間と同一の値である第2の滞留時間ごとに切れ目なく電界強度を測定し、得られた電界強度が変動するかどうかを判断すれば、間欠ノイズの有無の判定をすることができる。
【0044】
なお、その際に、リアルタイムに電界強度を測定できる第2の測定器5で使用されるRBW(周波数分解能帯域幅)を電界強度分布測定時のRBW(第1の測定器4のRBW)と同一の値に設定することで、周波数分解能が電界強度分布測定時と同じになり正確に判定することができる。ただし、本発明では、必ずしもRBWを同一に値にする必要はない。
【0045】
また、リアルタイムに電界強度を測定できる第2の測定器5の検波方式は、それぞれの検波方式の時間的な応答が異なることから、電界強度分布測定時((第1の測定器4の測定時)と同じ検波方式を用いることで正確に判定ができる。ただし、本発明では、必ずしも検波方式を一致させる必要はない。なお、検波方式には、尖頭値検波、準尖頭値検波、平均値検波等がある。
【0046】
また、放射源100の放射パターンのヌル点の位置で電界強度を測定した場合には間欠ノイズが発生していてもその間欠ノイズを測定することができない。そのため、第2の測定器5の測定においては、最大電界強度が得られる位置で測定を行う。ただし、測定位置が放射パターンのヌル点でなければ、第2の測定器5の測定においては、最大電界強度が得られる位置でなくてもよい。
【0047】
以下、本発明の一実施形態に係る妨害波測定装置Aにおいて、最大電界強度の位置推定方法の一連の動作について、図5を用いて説明する。
【0048】
操作者は、最大電界強度の位置推定方法における測定条件を制御装置7に入力する(ステップS101)。
測定条件とは、例えば、測定する周波数帯域(測定周波数帯域)、高さ方向の測定範囲(高さ方向測定範囲)、高さ方向測定範囲内で設定される複数の測定点の間隔(高さ間隔)、測定する回転角度範囲、回転角度範囲内で設定される複数の測定点の間隔(角度間隔)、滞留時間(第1の滞留時間,第2の滞留時間)、検波方式、RBW、監視時間、差分閾値、回数閾値等である。
【0049】
制御部71は、第1の測定器4の第1の滞留時間、検波方法及びRBWを、ステップS101で操作者により入力された第1の滞留時間、検波方法及びRBWに設定する(ステップS102)。
【0050】
制御部71は、駆動制御部6の駆動を制御し、アンテナマスト2をステップS101で設定した高さ方向測定範囲の下限値に移動させる。また、制御部71は、駆動制御部6の駆動を制御し、ターンテーブル3を、ステップS101で設定した回転角度範囲の下限値に回転させる(ステップS103)。
【0051】
制御部71は、現在のアンテナマスト2の高さと現在のターンテーブル3の角度とを駆動制御部6より取得する。また、制御部71は、第1の測定器4の測定を開始させ、第1の測定器4が測定した電界強度を取得する(ステップS104)。そして、制御部71は、取得した現在のアンテナマスト2の高さ、現在のターンテーブル3の角度、及び第1の測定器4が測定した電界強度をそれぞれ関連付けて記憶装置804に保存する。ここで、第1の測定器4において得られる電界強度とは、現在のアンテナマスト2の高さと現在のターンテーブル3の角度とで表される測定点において、測定周波数帯域の電界強度である。
【0052】
制御部71は、駆動制御部6の駆動を制御し、ターンテーブル3を、ステップS101で設定した角度間隔で回転させる(ステップS105)。
【0053】
制御部71は、現在のターンテーブル3の角度を駆動制御部6より取得し、取得した角度を演算処理部72に出力する。そして、演算処理部72は、制御部71から取得した、現在のターンテーブル3の角度が、ステップS101で設定した回転角度範囲の上限値か否かを判定する(ステップS106)。
【0054】
演算処理部72は、制御部71から取得した現在のターンテーブル3の角度が、回転角度範囲の上限値であると判定した場合には、ステップS107に進む。一方、演算処理部72は、制御部71から取得した現在のターンテーブル3の角度が、回転角度範囲の上限値ではないと判定した場合には、ステップS104に戻る。
【0055】
制御部71は、駆動制御部6の駆動を制御し、アンテナマスト2を、ステップS101で設定した高さ間隔で上昇させる(ステップS107)。
【0056】
制御部71は、現在のアンテナマスト2の高さを駆動制御部6より取得し、その取得した現在のアンテナマスト2の高さを演算処理部72に出力する。そして、演算処理部72は、制御部71から取得した現在のアンテナマスト2の高さが、ステップS101で設定した高さ方向測定範囲の上限値か否を判定する(ステップ108)。
【0057】
演算処理部72は、制御部71から取得した現在のアンテナマスト2の高さが、高さ方向測定範囲の上限値であると判定した場合には、ステップS109に進む。一方、演算処理部72は、制御部71から取得した現在のアンテナマスト2の高さが、高さ方向測定範囲の上限値ではないと判定した場合には、ステップS104に戻る。
【0058】
上述したように、ステップS101からステップS108までの処理が完了すると第1の測定器4により、複数の測定点において、電界強度の周波数スペクトルが測定されたことになる。すなわち、放射妨害波測定装置Aは、最大電界強度が得られる位置を探索するために、受信アンテナ1の高さと供試体(放射源100)の角度を変えながら、図6に示すような試供体を囲むような電界強度分布400を測定したことになる。
【0059】
次に、第1の測定器4で測定された電界強度分布400が正しく測定されたか否かを判定する方法について、説明する。
操作者は、電界強度分布400が正しく測定されたかを判定する周波数(以下、「判定周波数」という。)を選定する(ステップS109)。以降のフローについては、この判定周波数において処理を実行する。なお、この判定周波数とは、単一の周波数を示すものではなく、判定周波数を含む所定の周波数帯域を示すものである。
【0060】
演算処理部72は、記憶装置804に保存された、ステップS103からステップS108で測定された電界強度分布から、最大電界強度が得られる受信アンテナ1の高さ(アンテナ高さ)とターンテーブル3の角度(ターンテーブル角度)を特定する(ステップS110)。演算処理部72は、特定した、最大電界強度が得られるアンテナ高さとターンテーブル角度とを記憶装置804に保存する。
【0061】
制御部71は、駆動制御部6の駆動を制御し、ステップS110で特定されたアンテナ高さの位置に、アンテナマスト2を移動させる。また、制御部71は、駆動制御部6の駆動を制御し、ステップS110で特定されたターンテーブル角度の位置に、ターンテーブル3を回転させる(ステップS111)。
【0062】
制御部71は、第2の測定器5の第2の滞留時間、検波方法及びRBWを、ステップS102で第1の測定器4に設定した第1の滞留時間、検波方法及びRBWと同一に設定する(ステップS112)。
【0063】
制御部71は、第2の測定器5の測定を開始させ、第2の測定器5が測定した電界強度を取得する(ステップS113)。すなわち、制御部71は、ステップS101で設定した監視時間の間、第2の滞留時間ごとに電界強度を第2の測定器5により測定させ、第2の測定器が測定した電界強度を取得する。制御部71は、第2の測定器5が測定した電界強度を記憶装置804に保存する。
【0064】
演算処理部72は、ステップS113で測定した第2の滞留時間ごとの電界強度から平均値を算出する。そして、演算処理部72は、記憶装置804に保存された第2の滞留時間ごとの各電界強度と、算出した平均値との差分値をそれぞれ算出して、記憶装置804に保存する(ステップS114)。
【0065】
演算処理部72は、ステップS114で算出された差分値と、ステップS101で設定した差分閾値とを第2の滞留時間ごとに比較する。すなわち、演算処理部72は、差分値が差分閾値を超えるか否かを第2の滞留時間ごとに判定する。そして、演算処理部72は、その差分値が差分閾値を超えた回数が、ステップS101で設定した回数閾値を超えているか否かを判定する(ステップS115)。
【0066】
演算処理部72は、第2の滞留時間ごとの差分値が差分閾値を超えた回数が、回数閾値を超えていないと判定した場合には、ステップS103からステップS108で測定された電界強度分布は正しく測定できていると判定する(ステップS116)。そして、制御部71は、電界強度分布が正しく測定できていることを示す情報を制御装置7の表示画面(不図示)に表示する。
【0067】
一方、演算処理部72は、第2の滞留時間ごとの差分値が差分閾値を超えた回数が、回数閾値を超えていると判定した場合には、ステップS103からステップS108で測定された電界強度分布は正しく測定できていないと判定する(ステップS117)。そして、制御部71は、電界強度分布が正しく測定できていないことを示す情報を制御装置7の表示画面(不図示)に表示する。
【0068】
なお、複数の判定周波数で上記判定を行う場合は、ステップS109からステップS117までを繰り返せばよい。
【0069】
(検証実験)
以下に、本発明の実施形態に係る放射妨害波測定装置Aにおける判定原理の妥当性を検証するために行った実験について、図7から図10を参照して、説明する。
【0070】
図7は、本発明の一実施形態に係る検証実験の方法を説明するための説明図である。
検証実験に用いる測定対象の放射源500は、バイコニカルアンテナ501に信号発生器502を接続したものである。バイコニカルアンテナ501は、高さ1.0m位置に配置される。信号発生器502は、バイコニカルアンテナ501に対して、90msごとに100MHzの正弦波の信号(以下、「正弦波信号」という。)を出力している。
受信アンテナ1は、バイコニカルアンテナ501から3m離れた位置に設置されている。
【0071】
上述したような実験条件下で第1の測定器4の第1の滞留時間を変化させて電界強度分布を測定した。なお、本検証実験では、第1の滞留時間を、信号発生器502から出力される正弦波信号の発生周期より短い10ms、50ms、その正弦波信号の発生周期と同じ90ms、正弦波信号の発生周期よりも充分長い200msの4パターンにそれぞれ変化させて、放射源500を囲む面上に形成される電界強度分布を測定した。
【0072】
そして、制御装置7は、第1の測定器4で電界強度分布を測定した後、その電界強度分布において、最大電界強度が得られるアンテナ高さ及びターンテーブル角度の位置に、受信アンテナ1及びターンテーブル3を移動させて、第2の測定器5を用いて第2の滞留時間ごとに電界強度の時間波形を10s間(監視時間=10s)測定した。
【0073】
この場合に、第2の測定器5の第2の滞留時間を、上記電界強度分布測定時と同じく10ms、50ms、90ms、200msと変化させて電界強度を測定した、また、第1の測定器4及び第2の測定器5の検波方式は尖頭値検波とした。以下、第1の滞留時間と第2の滞留時間とは、同一の値であるため、第1の滞留時間と第2の滞留時間のそれぞれを区別しない場合には、単に「滞留時間」という。
【0074】
図8は、本発明の一実施形態に係る検証実験で測定された電界強度を示した等高線図である。滞留時間が10msの時の電界強度分布(図8(a))、及び滞留時間が50msの時の電界強度分布(図8(b))は、滞留時間が200msの電界強度分布(図8(d))と比較して電界強度分布に乱れが生じており、正確に測定されていないことが分かる。一方で滞留時間が90msの電界強度分布(図8(c))は、滞留時間が200msの電界強度分布(図8(d))と同じ分布を示しており、正確に測定されていることが分かる。
【0075】
図9は、本発明の一実施形態に係る検証実験で測定された時間波形を示す図である。滞留時間が10msの時の時間波形(図9(a))及び滞留時間が50msの時の時間波形(図9(b))は変動幅が大きく、本発明の実施形態の放射妨害波装置AのステップS114からステップS117までの判定方法において、差分閾値を+/−2dB、回数閾値を3回として判定を行うと、電界強度分布が正確に測定できないと判定される。
【0076】
一方、滞留時間が90msの時の時間波形(図9(c))及び滞留時間が200msの時間波形(図9(d))は、変動幅が小さく、電界強度分布が正確に測定できていると判定される。
【0077】
図10は、本発明の一実施形態に係る検証実験において電界強度が正確に測定された否かの判定結果と、本発明の一実施形態に係る放射妨害波装置AのステップS114からステップS117までの判定方法を用いた判定結果とをそれぞれ滞留時間ごとにまとめた特性表を示す図である。
【0078】
図10に示すように、電界強度分布測定時の滞留時間(第1の滞留時間)と時間波形測定時の滞留時間(第2の滞留時間)とが同一の値である場合、それぞれの判定結果は必ず同じになることが分かる。すなわち、電界強度分布測定時と同一の滞留時間ごとに電界強度の時間変動を監視することで、電界強度分布が正確に測定できているかどうかを判定することができる。
【0079】
上述したように、放射妨害波測定装置Aは、放射源を囲む面上に形成される電界強度分布を第1の滞留時間で測定した後に、最大電界強度において、判定周波数の電界強度を第1の滞留時間と同一の値である第2の滞留時間ごとにリアルタイムで測定する。これにより、放射妨害波測定装置Aは、間欠ノイズの見逃しを低減することが可能となり、第2の滞留時間ごとの電界強度に基づいて、電界強度分布が正確に測定されたか否かを判定することができる。
【0080】
以上、この発明の実施形態について図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計等も含まれる。
【0081】
なお、上述の形態において、第1の測定器4と第2の測定器5とが、異なる測定器として説明したが、本発明はこれに限定されない。すなわち、第1の測定器4と第2の測定器5とは、同一の測定器であってもよい。
【0082】
(付記)
放射源を囲む面上に形成される電界強度分布が正しく測定されたかを判定する放射妨害波測定装置であって、
電界測定装置と演算処理部とを備え、
前記電界測定装置は、
放射妨害波を受信するアンテナと、
前記アンテナで受信された電界強度の周波数スペクトルを測定する第1の測定器と
前記アンテナで受信された電界強度をリアルタイムに測定する第2の測定器と
前記放射源に対する前記アンテナの相対的位置を変更可能な位置制御機構と、
前記アンテナと前記第1の測定器と前記第2の測定器と前記位置制御機構を用いた電界強度の測定の制御を行う制御部とを備え、
前記制御部は、
前記第1の測定器の滞留時間を設定する第1の動作を実行し、
前記放射源を囲む面上に複数の測定点を設定する第2の動作を実行し、
前記位置制御機構を制御しながら、前記アンテナを用いて、前記複数の測定点において電界強度の周波数スペクトルを測定する第3の動作を実行し、
前記演算処理部は、
前記第3の動作で測定された前記複数の測定点の電界強度から特定の周波数における最大電界強度が得られるアンテナ高さと供試体角度を検出する第1の演算処理を実行し
前記制御部は、
前記位置制御機構を前記第1の演算処理で得られた最大電界強度が得られるアンテナ高さと供試体角度へ移動する第4の動作を実行し、
前記第2の測定器の滞留時間を前記第1の動作で設定した滞留時間と同じになるように設定する第5の動作を実行し、
予め定めた時間の間、前記第5の動作で設定された滞留時間ごとに特定の周波数における電界強度を測定する第6の動作を実行し、
前記演算処理部は、
前記第6の動作で測定した各滞留時間の電界強度と前記第6の動作で測定した各滞留時間の電界強度の平均値の差分が、予め定められた閾値を予め定められた回数超える場合、前記第2の動作で測定された前記複数の測定点における電界強度が正しく測定されていないと判定する第2の演算処理を実行することを特徴とする放射妨害波測定装置。
【符号の説明】
【0083】
A 放射妨害波測定装置
1 受信アンテナ
2 アンテナマスト
3 ターンテーブル
4 第1の測定器
5 第2の測定器
6 駆動制御部
7 制御装置
71 制御部
72 演算処理部
100 放射源
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10