(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0013】
さらに他の局面に従うと、複数の基準物体を用いて異なる種類の光学測定装置を校正する
ための校正システムによって実行される校正プログラム
であって、上記異なる種類の光学測定装置の各々は、当該光学測定装置の種類を上記校正システムに送信できるように構成される。上記校正プログラムは、
上記校正システムに、校正対象の光学測定装置から当該光学測定装置の種類を受信するステップと、校正処理に用いられる基準物体を光学測定装置の種類ごとに対応付けている校正情報に基づいて、上記複数の基準物体の中から上記校正対象の光学測定装置の種類に対応付けられている基準物体を選択するステップと、上記選択するステップで選択された基準物体の測定指示を上記校正対象の光学測定装置に出力し、当該校正対象の光学測定装置から当該基準物体の測定データを取得するステップと、上記測定データを用いて上記校正対象の光学測定装置を校正するステップとを実行させる。
【0014】
<第1の実施の形態>
[校正システム500]
図1を参照して、第1の実施の形態に従う校正システム500について説明する。
図1は、第1の実施の形態に従う校正システム500におけるシステム構成の一例を示す図である。
【0015】
校正システム500は、校正装置100と、サーバー300とで構成されている。校正装置100は、サーバー300と通信できる。
【0016】
校正装置100には、校正対象の光学測定装置200が設置される。光学測定装置200は、たとえば、物体からの反射光を測定するための装置である。一例として、光学測定装置200は、ハンディ型の分光測色計またはハンディ型の色彩色差計などである。
【0017】
校正装置100は、たとえば、制御部101とボックス102とで構成されている。制御部101とボックス102内の各構成とは電気的に接続されており、制御部101は、ボックス102内の各構成を制御する。制御部101は、ボックス102内に設けられてもよいし、ボックス102外に設けられてもよい。
【0018】
ボックス102は、外部の光をカットする暗箱であってもよいし、透明の箱であってもよい。ボックス102の内部には、台103が設けられている。台103には、収納部104と、駆動部105と、ステージ112と、固定機構116とが配置されている。
【0019】
収納部104は、光学測定装置200の校正処理に用いられる校正基準110(基準物体)を収納する。校正処理とは、光学測定装置200の故障前に校正基準110を測光して得られた基準データと、その後に同一の校正基準110を測光して得られる測定データとの差異に基づいて、新たに得られた測定データを基準データに合わせて補正する処理のことをいう。校正基準110は、たとえば、青の基準板110Bと、赤の基準板110Rと、緑の基準板110Gと、黄の基準板110Yと、オレンジの基準板110Oと、シアンの基準板110Cと、マゼンタの基準板110Mと、白の基準板110Wとを含む。
【0020】
駆動部105は、たとえば、ロボットアーム106と、電磁コイル108とで構成されている。駆動部105は、ロボットアーム106を上下方向に駆動できるとともに、ロボットアーム106を回転駆動することができる。
【0021】
電磁コイル108は、校正基準110の上面に貼り付けられた金属板(図示しない)を磁力で吸着する。その後、駆動部105は、校正基準110を光学測定装置200の測定口に対向するように設置する。駆動部105は、光学測定装置200の種類に合わせて設置する校正基準110の種類を変える。校正基準110の選択方法については後述する。
【0022】
光学測定装置200は、ステージ112上に設置され得る。ステージ112は、制御部101からの制御信号に従って上下方向に移動する。
【0023】
固定機構116は、制御部101からの制御信号に従って上下方向に移動する。固定機構116には、孔が形成されている。制御部101は、光学測定装置200の測定口が固定機構116の孔に嵌るように、ステージ112および固定機構116の少なくとも一方を駆動する。これにより、光学測定装置200が校正装置100に固定される。
【0024】
固定機構116には、スペーサー118が設けられている。好ましくは、スペーサー118の数は、3つ以上である。スペーサー118には、校正基準110が設置される。
図1の例では、赤の基準板110Rがスペーサー118に設置されている。制御部101は、スペーサー118と光学測定装置200の測定口とが同じ高さになるように、ステージ112および固定機構116の少なくとも一方を駆動する。その結果、基準板110Rは、光学測定装置200の測定口に接する。
【0025】
好ましくは、ボックス102の内部には、光学測定装置200の周囲の環境を示す環境データを検知するセンサーが設けられる。当該センサーは、たとえば、温度センサー130および振動センサー132を含む。温度センサー130は、ボックス102の内部の温度を検知する。より具体的には、温度センサー130は、光学測定装置200の周囲に設けられ、光学測定装置200の周囲の温度を検知する。振動センサー132は、光学測定装置200の周囲に設けられ、光学測定装置200に与えられる振動の大きさを検知する。振動センサー132は、たとえば加速度センサーであり、振動の大きさは、加速度で表わされる。
【0026】
なお、
図1の例では、校正システム500が1つの校正装置100で構成されているが、校正システム500は複数の校正装置100で構成されてもよい。同様に、
図1の例では、校正システム500が1つのサーバー300で構成されているが、校正システム500は複数のサーバー300で構成されてもよい。また、
図1の例では、1つの光学測定装置200が校正装置100に設置されているが、複数の光学測定装置200が校正装置100に設置されてもよい。
【0027】
[校正手順]
図2〜
図5を参照して、光学測定装置200の校正手順について説明する。
図2は、光学測定装置200の校正手順の一例を示す図である。
【0028】
ステップS10において、校正装置100は、光学測定装置200の校正指示をユーザーから受け付けたとする。このことに基づいて、校正装置100は、光学測定装置200との通信を確立する。
【0029】
ステップS12において、校正装置100は、光学測定装置200の種類を取得するための要求を光学測定装置200に送信する。
【0030】
ステップS14において、光学測定装置200は、校正装置100から取得要求を受信したことに基づいて、光学測定装置200の種類を校正装置100に送信する。光学測定装置200の種類は、識別情報84B(
図11参照)として光学測定装置200に予め格納されている。識別情報84Bは、たとえば、ID(Identification)などで表わされる。
【0031】
ステップS20において、校正装置100は、校正基準110(
図1参照)の中から、光学測定装置200の種類に対応する校正基準110を選択する。
図3を参照して、校正基準110の選択処理について説明する。
図3は、選択処理時に参照される校正情報84Aの内容を示す図である。校正情報84Aは、校正処理に用いられる校正基準を光学測定装置の種類ごとに対応付けている。
図3の例では、校正基準の一例として基準板が示されている。各光学測定装置に対応付けられる基準板は、1つであってもよいし、複数であってもよい。校正装置100は、校正基準110の中から光学測定装置200の種類に対応付けられている校正基準を選択する。校正装置100は、選択された校正基準を校正処理に用いる校正基準として決定する。
【0032】
再び
図2を参照して、ステップS30において、校正装置100は、ステップS20で選択された校正基準を光学測定装置200の測定口に対向するように設置する。
図4を参照して、校正基準の設置手順について説明する。
図4は、選択された校正基準の設置手順の一例を示す図である。
【0033】
一例として、ステップS20の選択処理において赤色の基準板110Rが選択されたとする。校正装置100の制御部101(
図1参照)は、駆動部105に制御命令を出力し、ロボットアーム106の先端に設けられている電磁コイル108を基準板110R上に駆動する。基準板110Rの上面には金属板(図示しない)が貼り付けられており、電磁コイル108は、基準板110Rの金属板を磁力で吸着する。その後、駆動部105は、ロボットアーム106を駆動し、基準板110Rを光学測定装置200の測定口に対向するように設置する。
【0034】
再び
図2を参照して、ステップS32において、校正装置100は、光学測定装置200に測光命令を出力する。これにより、光学測定装置200は、設置された基準板110Rを測光する。その結果、基準板110Rの測定データが得られる。
【0035】
ステップS34において、光学測定装置200は、基準板110Rの測定データを校正装置100に送信する。
【0036】
ステップS36において、校正装置100は、光学測定装置200から受信した測定データをサーバー300に送信する。
【0037】
ステップS40において、サーバー300は、校正装置100から受信した測定データに基づいて、光学測定装置200の校正処理を実行する。
図5を参照して、校正処理について説明する。
図5は、校正処理時に参照される基準データ320Aの内容を示す図である。
【0038】
基準データ320Aは、サーバー300に予め格納されている。また、基準データ320Aは、光学測定装置の種類ごとに準備されている。サーバー300は、ステップS14で受信した光学測定装置200の種類に対応する基準データ320Aを選択する。
【0039】
基準データ320Aは、各色の校正基準110を予め測光して得られたものである。基準データ320Aは、たとえば、各色の校正基準110を測光して得られた分光スペクトルを含む。分光スペクトルは、波長ごとの光強度で表わされる。サーバー300は、ステップS36で校正装置100から受信した測定データが基準データ320Aと異なる場合に、光学測定装置200が故障していると判断し、光学測定装置200の校正処理を実行する。
【0040】
図6を参照して、校正処理の一例について説明する。
図6は、基準板110Rを予め測光して得られた基準スペクトル321と、ステップS36で基準板110Rを測光して得られた測定スペクトル322とをグラフで示す図である。基準スペクトル321は、
図5に示される基準データ320Aから取得される。
【0041】
赤の基準板110Rは、波長λ1(約650nm)の光を主に反射する。そのため、基準スペクトル321における光強度は、波長λ1で最大となる。一方で、測定スペクトル322においては、光強度は波長λ2で最大となっている。すなわち、測定スペクトル322は、波長λ1と波長λ2との波長差Δλの分だけずれている。サーバー300は、波長差Δλが所定値よりも大きい場合には、光学測定装置200が故障していると判断する。
【0042】
なお、上述では、サーバー300が基準スペクトル321と測定スペクトル322とに基づいて、光学測定装置200が故障しているか否かを判断する例について説明を行なったが、サーバー300は、基準データ320Aに規定されているLab値と、基準板を測光して得られるLab値とに基づいて、光学測定装置200が故障しているか否かを判断してもよい。
【0043】
再び
図2を参照して、ステップS42において、サーバー300は、ステップS40の校正処理で算出された波長差Δλを校正結果として校正装置100に送信する。
【0044】
ステップS44において、校正装置100は、サーバー300から受信した校正結果を光学測定装置200に送信する。
【0045】
ステップS46において、光学測定装置200は、校正装置100から受信した校正結果を格納する。
【0046】
ステップS50において、光学測定装置200は、ユーザーから測光指示を受け付けたとする。
【0047】
ステップS52において、光学測定装置200は、測定対象物を測光する。その結果、測定対象物の測定データが得られる。
【0048】
ステップS54において、光学測定装置200は、ステップS52で得られた測定データを波長差Δλの分だけずらす。これにより、測定データが校正される。
【0049】
[機能構成]
図7を参照して、校正システム500の機能構成について説明する。
図7は、校正処理を実現するための構成の一例を示す図である。
【0050】
図7に示されるように、校正システム500は、校正装置100とサーバー300とで構成されている。校正装置100は、記憶部84と、受信部150と、選択部152と、駆動制御部154と、取得部156と、送信部158とを含む。サーバー300は、記憶部320と、受信部350と、校正部352とを含む。
【0051】
受信部150は、校正対象の光学測定装置200から光学測定装置200の種類を受信する。光学測定装置200の種類は、選択部152および送信部158に出力される。
【0052】
選択部152は、校正処理に用いる校正基準110(基準物体)を光学測定装置の種類ごとに対応付けている校正情報84Aに基づいて、校正基準110の中から光学測定装置200の種類に対応付けられている校正基準110を選択する。校正基準の選択方法は
図3で説明した通りであるので、その説明については繰り返さない。
【0053】
好ましくは、校正基準110は、異なる色の基準板110B,110R,110G,110Y,110O,110C,110C,110M,110W(
図1参照)を含む。選択部152は、校正情報84Aに基づいて、基準板110B,110R,110G,110Y,110O,110C,110C,110M,110Wの中から光学測定装置200の種類に対応付けられている基準板を選択する。
【0054】
駆動制御部154は、駆動部105(
図1参照)を制御する。駆動部105は、駆動制御部154からの制御信号に基づいて、選択部152によって選択された校正基準を光学測定装置200の測定口に対向するように設置する。
【0055】
取得部156は、校正基準110が設置されたことに基づいて、光学測定装置200に測定指示を出力し、校正対象の光学測定装置200から、選択部152によって選択された校正基準の測定データを取得する。取得された測定データは、送信部158に出力される。
【0056】
送信部158は、受信部150から出力された光学測定装置200の種類と、取得部156から出力された定データとをサーバー300に送信する。
【0057】
受信部350は、光学測定装置200の種類と、選択された校正基準の測定データとを校正装置100から受信する。
【0058】
校正部352は、選択された校正基準を測光して得られた測定データを用いて光学測定装置200を校正する。校正処理は
図5および
図6で説明した通りであるので、その説明については繰り返さない。
【0059】
校正装置100または光学測定装置200の処理能力は、サーバー300よりも劣ることが多い。そのため、サーバー300が校正処理を実行することで、校正処理にかかる時間が短縮される。また、サーバー300が校正処理を実行することで、校正アルゴリズムが流出するリスクや、校正アルゴリズムが紛失するリスクが無くなる。
【0060】
[制御構造]
図8〜
図10を参照して、校正システム500の制御構造について説明する。
図8は、校正システム500が実行する処理を表わすフローチャートである。
図9は、校正処理を表わすフローチャートである。
図10は、校正結果の出力処理を表わすフローチャートである。
図8〜
図10の処理は、校正装置100の制御部101(
図11参照)またはサーバー300の制御部301(
図11参照)が校正プログラムを実行することにより実現される。他の局面において、処理の一部または全部が、回路素子またはその他のハードウェアによって実行されてもよい。
【0061】
ステップS110において、校正システム500は、校正指示を受け付けたか否かを判断する。当該判断処理は、たとえば、校正装置100に実行される。校正装置100は、校正指示を受け付けたと判断した場合(ステップS110においてYES)、制御をステップS112に切り替える。そうでない場合には(ステップS110においてNO)、校正装置100は、ステップS110の処理を再び実行する。
【0062】
ステップS112において、校正システム500は、校正対象の光学測定装置200の種類を光学測定装置200から取得する。当該取得処理は、たとえば、校正装置100の受信部150(
図7参照)によって実行される。
【0063】
ステップS114において、校正システム500は、光学測定装置200の使用時の環境データを光学測定装置200から取得する。当該環境データは、たとえば、光学測定装置200の使用時における温度や光学測定装置200の使用時に与えられた振動の大きさなどを含む。当該温度は、光学測定装置200に備えられる温度センサー(図示しない)によって定期的に検知され、温度履歴として光学測定装置200記憶される。光学測定装置200に与えられる振動の大きさは、光学測定装置200に備えられる振動センサー(図示しない)によって定期的に検知され、振動情報として光学測定装置200に記憶される。校正システム500は、温度履歴と振動履歴とを光学測定装置200から取得する。
【0064】
ステップS116において、校正システム500は、温度履歴と振動履歴とに基づいて、光学測定装置200の故障原因を推定する。当該推定処理は、たとえば、サーバー300に実行される。一例として、サーバー300は、所定値以上の温度が温度履歴に含まれている場合に、高温環境下で使用されたことによる故障であると判断する。あるいは、サーバー300は、所定値以上の振動の大きさが振動履歴に含まれている場合に、落下による故障であると判断する。
【0065】
ステップS120において、校正システム500は、光学測定装置200の故障が校正処理で対応可能であるか否かを判断する。当該推定処理は、たとえば、サーバー300に実行される。一例として、校正システム500は、ステップS116で光学測定装置200の故障が高温環境下での使用に起因すると判断された場合には、光学測定装置200の故障が校正処理で対応可能であると判断する。校正システム500は、ステップS116で光学測定装置200の故障が落下に起因すると判断された場合には、光学測定装置200の修理が必要であると判断する。すなわち、校正システム500は、光学測定装置200の故障が校正処理では対応できないと判断する。校正システム500は、光学測定装置200の故障が校正処理で対応可能であると判断した場合(ステップS120においてYES)、制御をステップS200に切り替える。そうでない場合には(ステップS120においてNO)、校正システム500は、制御をステップS300に切り替える。
【0066】
ステップS200において、校正システム500は、光学測定装置200の校正処理を実行する。
図9を参照して、ステップS200における校正処理について説明する。
【0067】
ステップS210において、校正システム500は、上述の校正情報84A(
図3参照)に基づいて、複数の基準板の中から光学測定装置200の種類に対応付けられている基準板を選択する。当該選択処理は、たとえば、校正装置100の選択部152(
図7参照)によって実行される。基準板の選択方法は
図3で説明した通りであるので、その説明については繰り返さない。
【0068】
ステップS212において、校正システム500は、基準板の番号を表わす変数nを初期化する。変数nは、たとえば、ゼロに初期化される。ステップS210で複数の基準板が選択された場合には、当該複数の基準板は、変数nにより一意に識別される。
【0069】
ステップS214において、校正システム500は、光学測定装置200の測定口に対向するようにn番目の基準板を設置する。当該設置処理は、たとえば、校正装置100の駆動制御部154(
図7参照)によって実行される。
【0070】
ステップS216において、校正システム500は、n番目の基準板が設置されたことに基づいて、光学測定装置200に測光命令を出力する。その結果、校正システム500は、n番目の基準板の測定データを得ることができる。
【0071】
ステップS218において、校正システム500は、光学測定装置200の校正処理を実行する。当該校正処理は、たとえば、サーバー300の校正部352(
図7参照)によって実行される。当該校正処理は
図5および
図6で説明した通りであるので、その説明については繰り返さない。
【0072】
ステップS220において、校正システム500は、全ての基準板を用いて校正処理を実行したか否かを判断する(ステップS220においてYES)、ステップS200の処理を終了し、制御をステップS300に切り替える。そうでない場合には(ステップS220においてNO)、校正システム500は、制御をステップS222に切り替える。
【0073】
ステップS222において、校正システム500は、n番目の基準板を元の位置に戻す。当該処理は、たとえば、校正装置100の駆動制御部154(
図7参照)によって実行される。
【0074】
ステップS224において、校正システム500は、変数nをインクリメントする。すなわち、校正システム500は、変数nを「1」増加する。
【0075】
ステップS300において、校正システム500は、光学測定装置200の校正結果を表示する。
図10を参照して、ステップS300における校正結果の表示処理について説明する。
【0076】
ステップS310において、校正システム500は、校正処理が正常終了したか否かを判断する。校正システム500は、校正処理が正常終了したと判断した場合(ステップS310においてYES)、制御をステップS312に切り替える。そうでない場合には(ステップS310においてNO)、校正システム500は、制御をステップS320に切り替える。
【0077】
ステップS312において、校正システム500は、校正処理が正常終了したことを表示する。校正処理が正常終了したことは、たとえば、校正装置100の表示部80(
図11参照)に表示される。あるいは、校正処理が正常終了したことは、音声により報知されてもよい。
【0078】
ステップS320において、校正システム500は、校正処理が異常終了したことを表示する。校正処理が異常終了したことは、たとえば、校正装置100の表示部80(
図11参照)に表示される。このとき、好ましくは、表示部80は、異常終了の原因(内容)を表示する。なお、校正処理が異常終了したことは、音声により報知されてもよい。
【0079】
ステップS322において、校正システム500は、光学測定装置200の修理が必要であるか否かを判断する。修理が必要であるか否かは、たとえば、ステップS116における故障原因の推定結果に基づいて判断される。校正システム500は、光学測定装置200の修理が必要であると判断した場合(ステップS322においてYES)、制御をステップS324に切り替える。そうでない場合には(ステップS322においてNO)、校正システム500は、制御をステップS326に切り替える。
【0080】
ステップS324において、校正システム500は、光学測定装置200の修理が必要であることを表示する。光学測定装置200の修理が必要であることは、たとえば、校正装置100の表示部80(
図11参照)に表示される。このとき、好ましくは、表示部80は、故障原因を表示する。これにより、光学測定装置200の故障原因を解析するための時間が短縮される。なお、光学測定装置200の修理が必要であることは、音声により報知されてもよい。
【0081】
ステップS326において、校正システム500は、光学測定装置200の再校正が必要であることを表示する。光学測定装置200の再校正が必要であることは、たとえば、校正装置100の表示部80(
図11参照)に表示される。あるいは、光学測定装置200の再校正が必要であることは、音声により報知される。その後、再びステップS200の校正処理が実行される。
【0082】
[校正装置100のハードウェア構成]
図11を参照して、校正装置100のハードウェア構成の一例について説明する。
図11は、校正装置100の主要なハードウェア構成を示すブロック図である。
【0083】
図11に示されるように、校正装置100は、表示部80と、操作部82と、記憶部84と、通信インターフェイス90と、USB(Universal Serial Bus)端子92と、制御部101と、ステージ112と、温度センサー130と、校正基準110と、温度センサー130と、選択部152とを含む。ステージ112、温度センサー130、および選択部152については、
図1で説明した通りであるので、以下ではそれらの説明については繰り返さない。
【0084】
表示部80は、たとえば、LCD(Liquid Crystal Display)、有機EL(Electro Luminescence)ディスプレイ、またはその他の表示機器である。好ましくは、表示部80は、ディスプレイとタッチパネルとで構成されている。ディスプレイおよびタッチパネルは互いに重ねられており、表示部80は、校正装置100に対する操作をタッチ操作で受け付ける。表示部80は、たとえば、校正装置100の電源状態(たとえば、オンまたはオフ)、校正モード、校正状態、校正結果、校正装置100内の温度などを表示する。
【0085】
操作部82は、校正装置100に対する操作を受け付ける。一例として、操作部82は、電源ボタン、校正モードの選択ボタン、校正開始ボタン、校正中止ボタン、アップダウンキーなどで構成されている。なお、表示部80がタッチパネルとして構成されている場合には、操作部82は、設けられてなくてもよい。
【0086】
記憶部84は、たとえば、ハードディスクや外付けの記憶装置などの記憶媒体である。一例として、記憶部84は、上述の校正情報84A(
図3参照)、光学測定装置200から受信した光学測定装置200の識別情報84B、本実施の形態に従う校正プログラム84Cなどを格納する。校正情報84A、識別情報84B、および校正プログラム84Cの格納場所は、記憶部84に限定されず、たとえば、制御部301の記憶領域(たとえば、キャッシュなど)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、または外部記憶装置などに格納されてもよい。
【0087】
なお、校正プログラム84Cは、単体のプログラムとしてではなく、任意のプログラムの一部に組み込まれて提供されてもよい。この場合、任意のプログラムと協働して本実施の形態に従う制御処理が実現される。このような一部のモジュールを含まないプログラムであっても、本実施の形態に従うサーバー300の趣旨を逸脱するものではない。さらに、本実施の形態に従う校正プログラム84Cによって提供される機能の一部または全部は、専用のハードウェアによって実現されてもよい。さらに、校正装置100とサーバー300とが協働して、校正プログラム84Cによって提供される機能の一部または全部が実現されてもよい。さらに、少なくとも1つのサーバーが本実施の形態に従う処理を実現する所謂クラウドサービスのような形態でサーバー300が構成されてもよい。
【0088】
通信インターフェイス90は、校正装置100と他の通信機器との間の通信を実現する。他の通信機器は、たとえば、光学測定装置200やサーバー300などである。ある局面において、通信インターフェイス90にはアンテナ(図示しない)が接続され、校正装置100と他の通信機器との間の通信は、当該アンテナ介した無線通信によって実現される。無線通信の規格としては、たとえば、Wifiダイレクト、Bluetooth(登録商標)、ZigBeeなどが採用される。
【0089】
USB端子92には、USBケーブルが接続され得る。校正装置100と光学測定装置200とはUSBケーブルを介して互いに接続され、校正装置100と光学測定装置200との間の通信は、USBケーブルを介した有線通信によって実現される。あるいは、校正装置100と光学測定装置200との間の通信は、LAN(Local Area Network)ケーブルを介した有線通信によって実現されてもよい。
【0090】
制御部101は、校正装置100を制御する。制御部101は、たとえば、少なくとも1つの集積回路によって構成される。集積回路は、たとえば、少なくとも1つのCPU(Central Processing Unit)、少なくとも1つのASIC(Application Specific Integrated Circuit)、少なくとも1つのFPGA(Field Programmable Gate Array)、またはそれらの組み合わせなどによって構成される。
【0091】
校正基準110は、たとえば、基準板111および基準光源113の少なくとも一方を含む。基準板111は、上述の基準板110B,110R,110G,110Y,110O,110C,110C,110M,110W(
図1参照)に相当する。
【0092】
基準光源113は、複数の光源113A〜113Cを有する。光源の数は、任意である。光源113A〜113Cは、たとえば、水銀ランプやキセンノンランプなどのランプ、またはLED(Light Emitting Diode)である。基準光源113の詳細については後述する。
【0093】
[サーバー300のハードウェア構成]
図12を参照して、サーバー300のハードウェア構成の一例について説明する。
図12は、サーバー300の主要なハードウェア構成を示すブロック図である。
【0094】
図12に示されるように、サーバー300は、制御部301と、ROM302と、RAM303と、通信インターフェイス304と、表示部305と、記憶部320とを含む。
【0095】
制御部301は、たとえば、少なくとも1つの集積回路によって構成される。集積回路は、たとえば、少なくとも1つのCPU、少なくとも1つのASIC、少なくとも1つのFPGA、またはそれらの組み合わせなどによって構成される。
【0096】
制御部301は、本実施の形態に従う校正プログラム320Bなどの各種プログラムを実行することでサーバー300の動作を制御する。制御部301は、校正プログラム320Bの実行命令を受け付けたことに基づいて、校正プログラム320Bを記憶部320からROM302に読み出す。RAM303は、ワーキングメモリとして機能し、校正プログラム320Bの実行に必要な各種データを一時的に格納する。
【0097】
通信インターフェイス304は、アンテナ(図示しない)を介して、他の通信機器との間でデータを送受信する。他の通信機器は、たとえば、校正装置100などの通信端末を含む。サーバー300は、通信インターフェイス304を介して、本実施の形態に従う校正プログラム320Bをダウンロードできるように構成されてもよい。
【0098】
表示部305は、たとえば、液晶ディスプレイ、有機EL(Electro Luminescence)ディスプレイ、またはその他の表示機器である。一例として、表示部305は、光学測定装置200の校正結果を表示したり、校正処理時のパラメータを設定する設定画面を表示したりする。
【0099】
記憶部320は、たとえば、ハードディスクや外付けの記憶装置などの記憶媒体である。一例として、記憶部320は、上述の基準データ320A(
図5参照)や本実施の形態に従う校正プログラム320Bなどを格納する。基準データ320Aおよび校正プログラム320Bの格納場所は、記憶部320に限定されず、たとえば、制御部301の記憶領域(たとえば、キャッシュなど)、ROM302、RAM303、または外部記憶装置などに格納されてもよい。
【0100】
なお、校正プログラム320Bは、単体のプログラムとしてではなく、任意のプログラムの一部に組み込まれて提供されてもよい。この場合、任意のプログラムと協働して本実施の形態に従う制御処理が実現される。このような一部のモジュールを含まないプログラムであっても、本実施の形態に従うサーバー300の趣旨を逸脱するものではない。さらに、本実施の形態に従う校正プログラム320Bによって提供される機能の一部または全部は、専用のハードウェアによって実現されてもよい。さらに、校正装置100とサーバー300とが協働して、校正プログラム320Bによって提供される機能の一部または全部が実現されてもよい。さらに、少なくとも1つのサーバーが本実施の形態に従う処理を実現する所謂クラウドサービスのような形態でサーバー300が構成されてもよい。
【0101】
[小括]
以上のようにして、本実施の形態に従う校正システム500は、校正対象の光学測定装置200の種類に合わせて校正基準を選択し、選択された校正基準に基づいて、光学測定装置200の校正処理を実行する。これにより、校正システム500は、様々な種類の光学測定装置に対応して校正処理を実行することができる。また、光学測定装置200の校正が自動で実行されるので、光学測定装置200の校正にかかる時間が短縮される。また、校正時に生じる人為的なミスが抑制される。
【0102】
<第2の実施の形態>
第1の実施の形態においては、校正対象の光学測定装置200がハンディ型の色彩色差計である例について説明を行なったが、校正可能な光学測定装置200は、これに限定されない。
【0103】
図13を参照して、校正可能なその他の光学測定装置について説明する。
図13は、第2の実施の形態に従う校正装置100に据え置き型の光学測定装置200Aを設置している様子を示す図である。光学測定装置200Aは、たとえば、据え置き型の分光測色計、または据え置き型の色彩色差計などである。
【0104】
校正装置100は、光学測定装置200Aがステージ112に設置された状態で、光学測定装置200Aを校正する。校正の方法は、第1の実施の形態で説明した通りであるので、その説明については繰り返さない。
【0105】
このように、校正システム500は、ハンディ型の光学測定装置200だけでなく、据え置き型の光学測定装置200も校正することができる。
【0106】
<第3の実施の形態>
[校正システム500]
第1の実施の形態に従う校正システム500は、基準板を用いて光学測定装置を校正していた。これに対して、第3の実施の形態に従う校正システム500は、基準光源を用いて光学測定装置を校正する。
【0107】
以下では、
図14を参照して、第3の実施の形態に従う校正システム500について説明する。
図14は、第3の実施の形態に従う校正システム500におけるシステム構成の一例を示す図である。
【0108】
校正装置100には、光学測定装置200Bが設置され得る。光学測定装置200Bは、たとえば、光源から発せられる光を測定することが可能な装置である。一例として、光学測定装置200Bは、色彩輝度計である。校正装置100は、光学測定装置200Bと通信することができる。
【0109】
校正装置100は、制御部101とボックス102とで構成されている。ボックス102の内部には、基準光源113および導光部115が設けられている。
【0110】
基準光源113は、たとえば、異なる波長の光を発する光源113A〜113Cを含む。校正装置100は、光学測定装置200Bの種類に合わせて、光源113A〜113Cの中から校正処理に用いる光源を選択する。その後、校正装置100は選択され光源を点灯し、当該光源から照射された光は導光部115に入射する。
【0111】
導光部115は、たとえば反射板である。導光部115は、駆動機構(図示しない)によって駆動される。導光部115は、基準光源113から照射された光を受けて、当該光を光学測定装置200Bの測定光に反射する。これにより、光学測定装置200Bは、基準光源113を測光することができる。
【0112】
なお、導光部115は、必ずしも設けられる必要はない。たとえば、導光部115が駆動される代わりに、基準光源113が駆動されてもよい。この場合、導光部115は、各光源から照射された光が光学測定装置200の測定口に直接入射するように駆動される。
【0113】
[校正処理]
図15および
図16を参照して、第3の実施の形態における校正処理について説明する。
図15は、第3の実施の形態に従う校正システム500が実行する処理の一部を表わすフローチャートである。
図15の処理は、
図8に示されるステップS200の処理に相当する。ステップS200以外のその他の処理については、第1の実施の形態で説明した通りであるので、それらの説明については繰り返さない。
【0114】
ステップS210Aにおいて、校正システム500は、複数の基準光源の中から光学測定装置200の種類に対応付けられている基準光源を選択する。当該選択処理は、
図16に示される校正情報84Aに基づいて実行される。
図16は、第3の実施の形態に従う校正情報84Aを示す図である。
【0115】
校正情報84Aにおいて、校正処理に用いられる校正基準110が光学測定装置の種類ごとに対応付けられている。選択部152は、校正情報84Aに基づいて、複数の基準光源の中から光学測定装置200Bの種類に対応付けられている基準光源を選択する。より具体的には、選択部152は、校正基準110に規定されている光学測定装置の種類の中から、光学測定装置200Bの種類を探索し、当該探索された種類に対応付けられている基準光源を選択する。校正装置100は、選択された校正基準を校正処理に利用する基準光源として決定する。
【0116】
ステップS212Aにおいて、校正システム500は、基準光源の番号を表わす変数mを初期化する。変数mは、たとえば、ゼロに初期化される。ステップS210Aで複数の基準光源が選択された場合には、当該複数の基準光源は、変数mにより一意に識別される。
【0117】
ステップS214Aにおいて、校正システム500は、m番目の基準光源を点灯する。その後、校正システム500は、m番目の基準光源から照射された光を光学測定装置200Bの測定口に導くように導光部115(
図14参照)を駆動する。これにより、導光部115は、選択された光源から発せられる光を校正対象の光学測定装置200Bの測定口に導く。導光部115の駆動処理は、たとえば、校正装置100の駆動制御部154(
図7参照)によって実行される。
【0118】
ステップS216Aにおいて、校正システム500は、光学測定装置200に測光命令を出力する。その結果、校正システム500は、m番目の基準光源の測定データを取得することができる。
【0119】
ステップS218Aにおいて、校正システム500は、光学測定装置200の校正処理を実行する。当該校正処理は、たとえば、サーバー300の校正部352(
図7参照)によって実行される。当該校正処理については
図5および
図6で説明した通りであるので、その説明については繰り返さない。
【0120】
ステップS220Aにおいて、校正システム500は、全ての基準光源を用いて校正処理を実行したか否かを判断する(ステップS220AにおいてYES)、ステップS200の処理を終了し、制御をステップS300に切り替える。そうでない場合には(ステップS220AにおいてNO)、校正システム500は、制御をステップS222Aに切り替える。
【0121】
ステップS222Aにおいて、校正システム500は、m番目の基準光源を消灯する。
ステップS224Aにおいて、校正システム500は、変数mをインクリメントする。すなわち、校正システム500は、変数mを「1」増加する。
【0122】
<第4の実施の形態>
第1〜第3の実施の形態に従う校正システム500は、温度などの環境データを校正処理には用いていなかった。これに対して、第4の実施の形態に従う校正システム500は、環境データを用いて校正処理を実行する。
【0123】
以下、第4の実施の形態における校正処理について説明する。
校正システム500は、校正対象の光学測定装置200の周囲の環境を示す環境データを取得する。環境データは、光学測定装置200の周囲の温度や光学測定装置200に与えられた振動の大きさなどを含む。光学測定装置200の周囲の温度は、たとえば、温度センサー130(
図1参照)によって検知される。光学測定装置200の振動の大きさは、たとえば、振動センサー132(
図1参照)によって検知される。
【0124】
第4の実施の形態においては、上述の基準データ320A(
図5参照)が、環境データごとに予め準備されている。すなわち、基準データ320Aの各々には環境データが対応付けられている。校正システム500は、基準データ320Aの各々に対応付けられている環境データの中から、校正処理時に検知された環境データに一致または略一致するものを探索し、探索された環境データに対応付けられている環境データを選択する。
【0125】
次に、校正システム500は、光学測定装置200の種類に対応する校正基準110を選択する。校正基準110の選択方法は
図3で説明した通りであるので、その説明については繰り返さない。校正システム500は、選択された校正基準110を測光し、校正基準110の測光データを取得する。
【0126】
校正システム500は、当該測定データと、環境データに応じて選択された基準データ320Aとを比較し、当該比較結果に基づいて、光学測定装置200の校正処理を実行する。校正処理については
図5および
図6で説明した通りであるので、その説明については繰り返さない。
【0127】
以上のように、第4の実施の形態に従う校正システム500は、校正対象の光学測定装置200の周囲の環境を示す環境データと、選択された校正基準を測光して得られた測定データとを用いて、光学測定装置200の校正処理を実行する。環境データを用いて校正処理が実行されることで、光学測定装置200をより正確に校正することができる。
【0128】
<まとめ>
異なる種類の光学測定装置を校正できる校正システムは、複数の基準物体と、校正対象の光学測定装置から当該光学測定装置の種類を受信するための受信部と、校正処理に用いられる基準物体を光学測定装置の種類ごとに対応付けている校正情報に基づいて、上記複数の基準物体の中から上記校正対象の光学測定装置の種類に対応付けられている基準物体を選択するための選択部と、上記選択部によって選択された基準物体の測定指示を上記校正対象の光学測定装置に出力し、当該校正対象の光学測定装置から当該基準物体の測定データを取得するための取得部と、上記測定データを用いて上記校正対象の光学測定装置を校正するための校正部とを備える。
【0129】
好ましくは、上記校正対象の光学測定装置は、物体からの反射光を測定するための装置である。上記複数の基準物体は、異なる色の複数の基準板を含む。上記選択部は、上記校正情報に基づいて、上記複数の基準板の中から上記校正対象の光学測定装置の種類に対応付けられている基準板を選択する。上記校正システムは、上記選択部によって選択された基準板を上記校正対象の光学測定装置の測定口に対向するおように設置するための駆動部をさらに備える。
【0130】
好ましくは、上記校正対象の光学測定装置は、光源から発せられる光を測定するための装置である。上記複数の基準物体は、異なる波長の光を発する複数の光源を含む。上記選択部は、上記校正情報に基づいて、上記複数の光源の中から上記校正対象の光学測定装置の種類に対応付けられている光源を選択する。上記校正システムは、上記選択部によって選択された光源から発せられる光を上記校正対象の光学測定装置の測定口に導くための導光部をさらに備える。
【0131】
好ましくは、上記校正システムは、校正装置と、上記校正装置と通信可能なサーバーとを備える。上記校正装置は、上記複数の基準物体と、上記受信部と、上記選択部と、上記取得部とを含む。上記サーバーは、上記校正部を含む。
【0132】
好ましくは、上記校正システムは、上記校正対象の光学測定装置の周囲の環境を示す環境データを取得するためのセンサーをさらに備える。上記校正部は、上記環境データおよび上記測定データを用いて上記校正対象の光学測定装置の校正処理を実行する。
【0133】
今回開示された実施の形態は全ての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて請求の範囲によって示され、請求の範囲と均等の意味および範囲内での全ての変更が含まれることが意図される。