特許第6784332号(P6784332)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6784332
(24)【登録日】2020年10月27日
(45)【発行日】2020年11月11日
(54)【発明の名称】照明システム
(51)【国際特許分類】
   H05B 47/165 20200101AFI20201102BHJP
   H05B 47/20 20200101ALI20201102BHJP
   H05B 47/105 20200101ALI20201102BHJP
   H05B 45/18 20200101ALI20201102BHJP
   F21V 29/76 20150101ALI20201102BHJP
   F21V 29/67 20150101ALI20201102BHJP
   F21V 23/00 20150101ALI20201102BHJP
   F21V 25/02 20060101ALI20201102BHJP
   F21V 29/61 20150101ALI20201102BHJP
   F21Y 115/10 20160101ALN20201102BHJP
【FI】
   H05B47/165
   H05B47/20
   H05B47/105
   H05B45/18
   F21V29/76
   F21V29/67 100
   F21V23/00 117
   F21V25/02
   F21V29/61
   F21Y115:10
【請求項の数】12
【全頁数】21
(21)【出願番号】特願2019-529427(P2019-529427)
(86)(22)【出願日】2017年7月14日
(86)【国際出願番号】JP2017025792
(87)【国際公開番号】WO2019012702
(87)【国際公開日】20190117
【審査請求日】2019年8月19日
(73)【特許権者】
【識別番号】000006013
【氏名又は名称】三菱電機株式会社
(73)【特許権者】
【識別番号】390014546
【氏名又は名称】三菱電機照明株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100082175
【弁理士】
【氏名又は名称】高田 守
(74)【代理人】
【識別番号】100106150
【弁理士】
【氏名又は名称】高橋 英樹
(74)【代理人】
【識別番号】100115543
【弁理士】
【氏名又は名称】小泉 康男
(72)【発明者】
【氏名】吉野 勇人
(72)【発明者】
【氏名】伏江 遼
(72)【発明者】
【氏名】松原 大介
【審査官】 野木 新治
(56)【参考文献】
【文献】 特表2017−514288(JP,A)
【文献】 特開2010−103026(JP,A)
【文献】 特開2014−184949(JP,A)
【文献】 特開2016−116009(JP,A)
【文献】 特開2005−338213(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F21V 23/00−99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
照明装置と、前記照明装置をユーザーが遠隔操作可能となるように構成された端末装置とを備える照明システムにおいて、
前記照明装置は、
発光素子を有する光源部と、
前記光源部の熱を散逸させるヒートシンクと、
前記ヒートシンクを冷却する気流を発生させる冷却ファンと、
前記光源部及び前記冷却ファンを駆動する制御手段と、
を備え、
前記冷却ファンの故障に関する事象、前記冷却ファンの寿命に関する事象、及び前記光源部の寿命に関する事象のうちの少なくとも一つの事象が発生した場合には、前記制御手段は、少なくとも一時的に、通常点灯モードに代えて報知点灯モードで前記光源部を点灯させ、
前記報知点灯モードと前記通常点灯モードとを人の視覚により識別可能であり、
前記端末装置は、前記報知点灯モードを解除するための操作を受け付け可能であり、
前記報知点灯モードで前記光源部が点灯した後、前記照明装置のメンテナンスが実行される前に、前記解除するための操作がなされると、前記制御手段は、前記光源部を前記通常点灯モードで点灯させる
照明システム。
【請求項2】
前記端末装置は、前記少なくとも一つの事象の発生を報知する報知手段を備える請求項1に記載の照明システム。
【請求項3】
前記冷却ファンの回転速度であるファン速度を検出するファン速度検出手段を備え、
前記制御手段は、前記ファン速度に基づいて、前記冷却ファンの故障を前記少なくとも一つの事象として検出する請求項1または請求項2に記載の照明システム。
【請求項4】
前記制御手段は、前記冷却ファンの積算運転時間または積算回転数に基づいて、前記冷却ファンの寿命を前記少なくとも一つの事象として検出する請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の照明システム。
【請求項5】
前記光源部の温度に相関する温度である光源温度を検出する光源温度検出手段と、
前記光源部の電流値である光源電流を検出する光源電流検出手段と、
を備え、
前記制御手段は、前記光源温度と、前記光源電流と、前記光源部の点灯時間とに基づいて、前記光源部の寿命を前記少なくとも一つの事象として検出する請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の照明システム。
【請求項6】
前記少なくとも一つの事象が発生した場合に、前記制御手段は、予め定められたタイミングのときに前記報知点灯モードで前記光源部を点灯させ、前記タイミング以外のときには前記通常点灯モードで前記光源部を点灯させる請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の照明システム。
【請求項7】
前記報知点灯モードは、前記光源部の点滅または光出力の強弱を繰り返すモードである請求項1から請求項6のいずれか一項に記載の照明システム。
【請求項8】
前記報知点灯モードにおいて前記光源部から照射される光の色と、前記通常点灯モードにおいて前記光源部から照射される光の色とが異なる請求項1から請求項7のいずれか一項に記載の照明システム。
【請求項9】
前記制御手段は、前記照明装置が消灯している時間帯のうちの少なくとも一部の時間帯において前記冷却ファンを運転させる請求項1から請求項8のいずれか一項に記載の照明システム。
【請求項10】
前記少なくとも一部の時間帯において前記冷却ファンが運転されるときの前記冷却ファンの回転速度は、前記照明装置が点灯しているときの前記冷却ファンの回転速度よりも高い請求項9に記載の照明システム。
【請求項11】
前記少なくとも一つの事象は、前記冷却ファン及び前記光源部の少なくとも一方を交換すべき時期が到来したことを少なくとも含む請求項1から請求項10のいずれか一項に記載の照明システム。
【請求項12】
前記少なくとも一つの事象は、第一特定事象及び第二特定事象を含み、
前記第一特定事象が発生した場合には、前記制御手段は、少なくとも一時的に、前記通常点灯モードに代えて第一報知点灯モードで前記光源部を点灯させ、
前記第二特定事象が発生した場合には、前記制御手段は、少なくとも一時的に、前記通常点灯モードに代えて第二報知点灯モードで前記光源部を点灯させ、
前記第一報知点灯モードと前記第二報知点灯モードとを人の視覚により識別可能である請求項1から請求項11のいずれか一項に記載の照明システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、照明システムに関する。
【背景技術】
【0002】
発光ダイオード(LED)のような発光素子を用いた照明装置が広く用いられている。発光素子の発熱により発光素子の温度が高くなると、エネルギー効率が低下したり、発光素子の寿命が短くなったりする。そのため、発光素子の温度が高くならないように、発光素子の熱を散逸させる放熱性を良好にすることが望まれている。特に、工場、倉庫、体育館、競技施設などの、高い天井に設置される高天井用照明装置は、気温の高い環境に置かれるので、発光素子の冷却がより重要となる。そこで、ヒートシンクから熱をより効率良く散逸させるための冷却ファンを設ける技術が提案されている。
【0003】
下記特許文献1には、以下のような照明装置が開示されている。なお、括弧内は特許文献1における符号を示す。光半導体照明装置(1000)は、ヒートシンク(300)、ファン(400)、及び光源モジュール(500)を備える。照明制御部(820)は、ファン(400)に電源が供給されたにもかかわらずまともに駆動できなくてファン(400)が故障したと判断された場合、ファン(400)の故障を知らせるための任意の色、例えば、赤色の光が発生されるように光源モジュール(500)を制御するか、または光源モジュール(500)の光半導体素子(520)が点滅するように駆動することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】日本特開2013−016520号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上述した従来の技術では、冷却ファンが故障したと判断されると、照明光が赤色となったり、照明が点滅したりする。このような異常な照明状態となるため、照明される空間の利用に対して支障を来たす。
【0006】
本発明は、上述のような課題を解決するためになされたもので、照明装置の冷却ファン及び光源部の少なくとも一方に関する事象を検出可能であるとともに、当該事象が検出された後にも、照明される空間の利用を継続可能とする照明システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の照明システムは、照明装置と、照明装置をユーザーが遠隔操作可能となるように構成された端末装置とを備える照明システムにおいて、照明装置は、発光素子を有する光源部と、光源部の熱を散逸させるヒートシンクと、ヒートシンクを冷却する気流を発生させる冷却ファンと、光源部及び冷却ファンを駆動する制御手段と、を備え、冷却ファンの故障に関する事象、冷却ファンの寿命に関する事象、及び光源部の寿命に関する事象のうちの少なくとも一つの事象が発生した場合には、制御手段は、少なくとも一時的に、通常点灯モードに代えて報知点灯モードで光源部を点灯させ、報知点灯モードと通常点灯モードとを人の視覚により識別可能であり、端末装置は、報知点灯モードを解除するための操作を受け付け可能であり、報知点灯モードで光源部が点灯した後、照明装置のメンテナンスが実行される前に、解除するための操作がなされると、制御手段は、光源部を通常点灯モードで点灯させるものである。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、照明装置の冷却ファン及び光源部の少なくとも一方に関する特定事象を検出可能であるとともに、特定事象が検出された後にも、照明される空間の利用を継続することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】実施の形態1による照明システムが備える照明装置を斜め上から見た斜視図である。
図2図1に示す照明装置を斜め下から見た斜視図である。
図3図1に示す照明装置の断面斜視図である。
図4】実施の形態1による照明システムの機能ブロック図である。
図5】発光素子が発する光束と、光源電流と、光源温度との関係を示す図である。
図6】実施の形態1において照明装置の制御部が実行する処理を示すフローチャートである。
図7】報知点灯モードのときの光源電流の変化の第一の例を示す図である。
図8】報知点灯モードのときの光源電流の変化の第二の例を示す図である。
図9】報知点灯モードのときの光源電流の変化の第三の例を示す図である。
図10】実施の形態2による照明システムが備える照明装置を斜め上から見た斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、図面を参照して実施の形態について説明する。各図において共通または対応する要素には、同一の符号を付して、重複する説明を簡略化または省略する。本開示は、以下の各実施の形態で説明する構成のうち、組み合わせ可能な構成のあらゆる組み合わせを含み得る。
【0011】
実施の形態1.
図1は、実施の形態1による照明システムが備える照明装置1Aを斜め上から見た斜視図である。図2は、図1に示す照明装置1Aを斜め下から見た斜視図である。図3は、図1に示す照明装置1Aの断面斜視図である。図4は、実施の形態1による照明システムの機能ブロック図である。図1から図3に示す照明装置1Aは、天井に設置され、下へ向けて光を照射することで、照明装置1Aよりも下の空間を照らす用途に好ましく使用できる。以下の説明では、照明装置1Aが使用されるときの姿勢を基準として、上及び下の方向を特定する。照明装置1Aは、例えば数千ルーメンから数万ルーメンの光束を発する装置として好適に使用可能である。照明装置1Aは、特に、工場、倉庫、体育館、競技施設などの高い天井に設置して使用することに適する。
【0012】
照明装置1Aは、第一ベース2、発光素子3、放熱フィン4、第二ベース5、冷却ファン6、及び電源装置7を備える。第一ベース2は、全体として実質的に板状の形状を有する。第一ベース2は、上面及び下面を備える。照明装置1Aの使用時には、第一ベース2の上面及び下面は実質的に水平になる。本実施の形態において第一ベース2に対して垂直な方向から見たときの第一ベース2の形状は、長方形または正方形である。第一ベース2は、縁部に形成されたリブ2aを有する。リブ2aは、第一ベース2の上面に対して垂直上方に突出する。リブ2aを設けたことにより第一ベース2の強度及び剛性を向上できる。
【0013】
図2に示すように、第一ベース2の下に複数の発光素子3が配置されている。発光素子3は、照明装置1Aから下へ向けて光を照射する。本実施の形態における発光素子3は、発光ダイオード(LED)を備える。発光素子3は、第一ベース2の下面に対して熱伝導可能となるように設けられている。発光素子3で発生した熱は、第一ベース2へ熱伝導する。発光素子3は、第一ベース2の下面に対して熱伝導性材料を介して接触してもよい。発光素子3が下面に実装された光源基板(図示省略)の上面が、第一ベース2の下面に、直接に、または熱伝導性材料を介して、接触してもよい。熱伝導性材料は、例えば、熱伝導性グリス、熱伝導性シート、熱伝導性接着剤、熱伝導性両面粘着テープのいずれかでもよい。発光素子3が実装された光源基板と第一ベース2とが一体的に形成されてもよい。
【0014】
本実施の形態における発光素子3は、チップ・オン・ボード(COB)タイプのLED光源である。本実施形態であれば、COBタイプのLED光源を発光素子3として用いたことで、以下の効果が得られる。LEDの実装面積を小さくすることが可能であり、照明装置1Aの大きさも小さくすることが可能である。その結果、照明装置1A全体を小型化及び軽量化することができる。複数の青色系のLEDベアチップを配置し、黄色系蛍光体混合の樹脂材料で封止した白色発光のCOBタイプのLED光源を発光素子3として用いてもよい。
【0015】
本発明において、発光素子3は、COBタイプのLED光源でなくてもよく、他の各種のものを用いてよいことは言うまでもない。例えば、発光素子3は、表面実装型LEDパッケージでもよいし、砲弾型LEDパッケージでもよいし、配光レンズ付きLEDパッケージでもよいし、チップ・スケール・パッケージのLEDでもよい。所望の光束を得るために必要な複数のLEDパッケージを分散して配置することにより、光源温度の上昇の抑制に有利になり、より効率の高い照明装置1Aを得ることができる。また、発光素子3は、LEDを備えるものに限らず、例えば、有機エレクトロルミネセンス(EL)素子、半導体レーザなどを備えるものでもよい。
【0016】
図1及び図3に示すように、第一ベース2の上に複数の放熱フィン4が配置されている。第一ベース2及び放熱フィン4は、発光素子3で発生した熱を周囲の空気へ散逸させることにより、発光素子3を冷却する。第一ベース2及び放熱フィン4は、ヒートシンクに相当する。放熱フィン4は、第一ベース2の上面から突出する。放熱フィン4は、第一ベース2の上面に対して垂直である。本実施の形態における放熱フィン4は、板状の形状を有する。複数の放熱フィン4が互いに平行に配置されている。図示の構成に代えて、放熱フィン4は、ピン形の形状を有するピンフィンでもよい。発光素子3で発生した熱は、第一ベース2へ熱伝導し、第一ベース2から放熱フィン4へさらに熱伝導する。第一ベース2及び放熱フィン4の表面から周囲の空気へ熱が散逸する。第一ベース2及び放熱フィン4によってヒートシンクの表面積を大きくすることで、発光素子3で発生した熱を効率良く散逸させることができる。その結果、発光素子3の温度を低くできるので、発光素子3のエネルギー効率すなわち発光効率が向上するとともに、発光素子3の寿命を長くできる。変形例として、第一ベース2から放熱フィン4へ熱を移動させるヒートパイプが備えられてもよい。
【0017】
第一ベース2及び放熱フィン4は、軽量かつ熱伝導率の高い金属材料で作られていることが望ましい。そのような金属材料としては、例えば、アルミニウム、アルミニウム系合金、銅系合金、ステンレス鋼などが挙げられる。本実施の形態の放熱フィン4は、シートメタルを折り曲げて作られている。これにより、軽量化が図れる。第一ベース2に放熱フィン4を固定する方法は、例えば、カシメ固定、ねじ止め、接着、溶接、ろう接など、いかなる方法でもよい。また、第一ベース2及び放熱フィン4を、例えばダイカスト方式などにより、一体成形してもよい。
【0018】
複数の放熱フィン4の上に第二ベース5が配置されている。本実施の形態における第二ベース5は、全体として板状の形状を有する。変形例として、第二ベース5の少なくとも一部が、例えば格子状のような、板状以外の形状を有していてもよい。第二ベース5は、複数の放熱フィン4に接触することなく複数の放熱フィン4の上を覆う。本実施の形態であれば、第二ベース5を備えたことで、以下の効果が得られる。照明装置1Aの上から降りかかる埃あるいは油分等を第二ベース5で受けることで、埃あるいは油分等からなる汚れが第一ベース2の上面及び複数の放熱フィン4の表面に付着及び堆積することを防止できる。上記汚れの影響による第一ベース2及び放熱フィン4の放熱効率の低下を確実に軽減できる。照明装置1Aが天井のような高所に設置された場合には、第一ベース2及び放熱フィン4の頻繁な清掃を行うことが困難である。第一ベース2及び放熱フィン4を頻繁に清掃しなくても、上記汚れが第一ベース2及び放熱フィン4の第一ベース2の上面及び複数の放熱フィン4の表面に堆積することを第二ベース5により防止できる。
【0019】
本実施の形態では、上から見たときに、第二ベース5は、実質的に第一ベース2の全体を覆う。第二ベース5は、第一ベース2に対して平行に位置する。照明装置1Aの使用時には、第二ベース5は実質的に水平になる。第二ベース5の下面は、複数の放熱フィン4を介して、第一ベース2の上面に対向する。本実施の形態において第二ベース5を上から見た形状は、長方形または正方形である。第二ベース5は、縁部に形成されたリブ5a,5bを有する。リブ5a,5bは、第二ベース5の下面に対して垂直下方に突出する。リブ5a,5bを設けたことにより第二ベース5の強度及び剛性を向上できる。
【0020】
第一ベース2と第二ベース5との間に第一通気口8及び第二通気口9が形成されている。第一通気口8と第二通気口9との間に複数の放熱フィン4が位置する。冷却ファン6は、第一ベース2及び放熱フィン4を冷却する気流を発生させる。冷却ファン6は、第一通気口8に面して配置されている。第一通気口8及び第二通気口9は、複数の放熱フィン4を介して、互いに反対側にある。各々の放熱フィン4の表面は、第一通気口8と第二通気口9とをつなぐ方向に対して平行である。本実施の形態において冷却ファン6は、プロペラファンと、このプロペラファンを回転させる電動機とを有する軸流ファンである。冷却ファン6の中心線は、第一ベース2及び第二ベース5に対して平行である。冷却ファン6のプロペラファンの回転軸は、第一ベース2及び第二ベース5に対して平行である。冷却ファン6から気流が吹き出される方向は、第一ベース2及び第二ベース5に対して平行である。冷却ファン6の下端は、第一ベース2とほぼ同じ高さにある。冷却ファン6の上端は、第二ベース5とほぼ同じ高さにある。
【0021】
電源装置7は、第二ベース5に固定されている。電源装置7は、発光素子3を点灯させる電流を供給する光源駆動回路7aと、冷却ファン6を駆動する電流を供給するファン駆動回路7bとを有する。図3に示すように、電源装置7は、電子回路基板7c及び電源筐体7dを備える。電源筐体7d内に電子回路基板7cが収納されている。電源筐体7dは、実質的に直方体の形状を有する。電子回路基板7cは、例えば、半導体素子、リアクトル、抵抗、コンデンサのような、発熱する電気部品を有する。電子回路基板7cにより、光源駆動回路7a及びファン駆動回路7bが構成されている。変形例として、光源駆動回路7aの電子回路基板と、ファン駆動回路7bの電子回路基板とが分離していてもよい。他の変形例として、冷却ファン6の内部にファン駆動回路7bを設置してもよい。
【0022】
電源装置7の底部は、第二ベース5に支持されている。電源筐体7dの底面が第二ベース5の上面に接触している。電源筐体7dの底面が第二ベース5の上面に対して熱伝導性材料を介して接触してもよい。熱伝導性材料は、前述したものと同様である。変形例として、電源筐体7dの底面が第二ベース5と一体化していてもよい。電源装置7が備える電気部品から発生する熱は、電源筐体7dに伝わり、電源筐体7dの表面から周囲の空気へ散逸する。電源筐体7dに伝わった熱の一部は、さらに第二ベース5へ熱伝導し、第二ベース5の表面、特に第二ベース5の下面から空気へ散逸する。このようにして電源装置7が冷却されることで、電源装置7の効率の低下を防止できる。
【0023】
冷却ファン6が運転されると、以下のようになる。冷却ファン6により発生する気流が第一通気口8及び第二通気口9を通過する。冷却ファン6は、照明装置1Aの外部の空気を、第一通気口8から照明装置1Aの内部空間へ送り込む。照明装置1Aの内部空間は、第一ベース2と第二ベース5との間の空間である。冷却ファン6により照明装置1Aの内部空間へ送り込まれた空気は、第二通気口9から照明装置1Aの外部へ排出される。このようにして、第一通気口8と第二通気口9との間の空間に空気が流れる。この気流には、第一ベース2の上面に沿って流れる気流と、各々の放熱フィン4の表面に沿って流れる気流と、第二ベース5の下面に沿って流れる気流とが含まれる。冷却ファン6による気流が第一ベース2の上面及び放熱フィン4の表面に沿って流れることで、発光素子3の熱をより効率良く散逸させることができ、発光素子3の温度をより低くすることができる。冷却ファン6による気流が第二ベース5の下面に沿って流れることで、電源装置7の熱をより効率良く散逸させることができ、電源装置7の効率の低下をより確実に防止できる。本実施の形態では、冷却ファン6から吹き出される空気の実質的に全量が第一通気口8から照明装置1Aの内部空間へ流入する。すなわち、冷却ファン6から吹き出される空気の実質的に全量が、第一ベース2と第二ベース5との間の空間を通過する。
【0024】
支柱10は、第一ベース2と第二ベース5との間を連結する。支柱10は、第一ベース2に固定された下端と、第二ベース5に固定された上端とを有する。第一ベース2及び第二ベース5の四隅にそれぞれ支柱10が設けられている。すなわち、4本の支柱10により第一ベース2と第二ベース5とが連結されている。支柱10及び第二ベース5により、照明装置1Aの強度及び剛性を高めることができる。支柱10及び第二ベース5により、電源装置7の重量を確実に支えることができる。体育館または競技施設で照明装置1Aが使用されると、競技用のボールが照明装置1Aへ飛んできて衝突する可能性がある。ボールが照明装置1Aに衝突しても、上記のようにして照明装置1Aの強度及び剛性を向上したことで、照明装置1Aへのダメージを確実に軽減できる。本実施の形態において支柱10は、L字型の断面形状を有する。これにより、支柱10が軽量かつ高剛性となる。支柱10と、第一ベース2及び第二ベース5との間の固定方法は、例えば、ねじ止め、溶接、ろう接、接着、嵌合など、いかなる方法でもよい。
【0025】
第一通気口8は、第一ベース2の第一の辺と、第二ベース5の第一の辺と、2本の支柱10とにより囲まれることで形成されている。第二通気口9は、第一ベース2の第一の辺の反対側の第二の辺と、第二ベース5の第一の辺の反対側の第二の辺と、2本の支柱10とにより囲まれることで形成されている。
【0026】
本実施の形態であれば、冷却ファン6により対流を発生させることで、発熱源となる発光素子3及び電源装置7の双方を効率良く同時に冷却することができる。図3に示すように、本実施の形態において、冷却ファン6による強制対流の方向D1は、冷却ファン6から放熱フィン4へ向かう方向である。変形例として、その逆方向、すなわち放熱フィン4から冷却ファン6へ向かう方向を、冷却ファン6による強制対流の方向としてもよい。冷却ファン6により、外部から流入した冷気が対流を起こすことで、第一ベース2、放熱フィン4及び第二ベース5からの熱を受けた空気を照明装置1Aの外部空間へ効率良く逃がすことができる。これにより、発光素子3及び電源装置7の温度を低下させることができる。冷却ファン6は、例えば、第一ベース2、第二ベース5、支柱10の少なくとも一つに取り付けることで固定される。冷却ファン6を固定する方法は、例えば、ねじ止め、接着、溶接、スナップフィット、ホルダへの収納など、いかなる方法でもよい。図1に示す例では、以下のように構成される。複数のねじ16により、冷却ファン6が、第一ベース2の四辺のうちの冷却ファン6に対向する辺のリブ2aと、第二ベース5の四辺のうちの冷却ファン6に対向する辺のリブ5bとに対して取り付けられている。冷却ファン6は、ファン回転軸の方向から見て正方形の筐体を有し、当該筐体の四隅に形成された貫通孔のそれぞれにねじ16が挿通している。
【0027】
なお、図3は、冷却ファン6の中心線を含み、第一ベース2に対して垂直な平面で照明装置1Aを切断した断面図に相当する。換言すれば、図3は、冷却ファン6による強制対流の方向D1に平行かつ、第一ベース2に対して垂直な平面で照明装置1Aを切断した断面図に相当する。
【0028】
変形例として、本実施の形態のような軸流ファンに代えて、遠心ファン、斜流ファン、横流ファンなどを冷却ファン6として用いてもよい。冷却ファン6は、強制空冷方式となるファンであればいかなるものでもよい。冷却ファン6は、その吹出口または吸込口が第一通気口8に面して配置されればよい。
【0029】
図1に示すように、本実施の形態における照明装置1Aは、第一サポート11及び第二サポート12を備える。第一サポート11は、第一ベース2に対して固定されている。第一サポート11は、第一ベース2の両側にそれぞれ設置されている。第一ベース2の四辺のうち、第一通気口8及び第二通気口9を形成しない、平行な二辺にそれぞれ第一サポート11が設置されている。第一サポート11と第一ベース2との間の固定方法は、例えば、ねじ止め、溶接、ろう接、接着、嵌合など、いかなる方法でもよい。第一サポート11は、第一ベース2及び第二ベース5の両方に対して固定されていてもよい。また、第一サポート11は、第一ベース2と一体になっていてもよい。
【0030】
第二サポート12は、細長い板状の固定部12aと、固定部12aの両端から突出する一対の腕部12bとを有する。各腕部12bは、固定部12aの長手方向に対して垂直な方向に突出する。各腕部12bの先端部分には、円弧状に湾曲した長孔12cが形成されている。第二サポート12は、第一サポート11に対して、回転可能に連結されている。第二サポート12の回転軸の位置は、長孔12cの円弧に沿う円の中心の位置である。図示しないボルトが長孔12cを通って第一サポート11のネジ孔に対して締め付けられることで、第二サポート12が第一サポート11に対して回転しないように強固に固定される。第二サポート12の固定部12aは、建造物の天井または梁などの取付面に固定される。固定部12aには、その固定用のボルトを通すための孔が形成されている。図1の状態では、固定部12aが第一ベース2及び第二ベース5に対して平行である。取付面が水平である場合には、図1の状態で第二サポート12の固定部12aが取付面に対して固定される。このようにすることで、第一サポート11及び第二サポート12により取付面に対して照明装置1Aが適正な姿勢で固定される。取付面が、水平面に対して傾斜した傾斜面である場合には、その傾斜面に対して第二サポート12の腕部12bが垂直になるように、第一サポート11に対する第二サポート12の角度を変えることができる。すなわち、腕部12bの長孔12cを通るボルト(図示省略)を緩めると、第二サポート12が第一サポート11に対して回転可能になり、第二サポート12を第一サポート11に対して傾斜させることができる。第二サポート12が第一サポート11に対して傾斜すると、長孔12cに対して当該ボルトが相対的に移動する。当該ボルトを再び締め付けることで、第二サポート12を任意の傾斜角度で第一サポート11に対して固定できる。取付面が傾斜面である場合には、第二サポート12を第一サポート11に対して傾斜させて固定することで、照明装置1Aを適正な姿勢で設置できる。
【0031】
第二ベース5、電源筐体7d、支柱10、第一サポート11及び第二サポート12は、高い強度及び熱伝導率を有する金属材料で作られていることが望ましい。当該金属材料としては、例えば、アルミニウム、アルミニウム系合金、ステンレス鋼などが挙げられる。
【0032】
図3に示すように、照明装置1Aは、電源装置7から発光素子3へ電力を供給するケーブル13を備える。ケーブル13は、防水性を有するように、ゴム系材料等で覆われることが望ましい。電源装置7からケーブル13を介して発光素子3に電流を流すことで、発光素子3が点灯する。なお、図3は、ケーブル13が途中で切断された状態を示す。また、電源装置7と冷却ファン6との間も図示しないケーブルにより接続され、当該ケーブルを介して電源装置7から冷却ファン6に電流を流すことで、冷却ファン6が回転する。
【0033】
図2及び図3に示すように、本実施の形態の照明装置1Aは、リフレクター14及び透光カバー15を備える。リフレクター14は、各発光素子3の周囲に反射面を形成する。当該反射面は、各発光素子3の発光面の周囲に、円錐面状に形成される。各発光素子3から側方に照射された光を、リフレクター14の反射面が、下方に向けて反射させる。これにより、照明装置1Aから下方に照射される光量を増加させることができる。リフレクター14の少なくとも反射面は、反射率が高く、吸収率が低い、白色系の材料もしくは白色系塗装がされた材料で構成されていることが望ましい。
【0034】
透光カバー15は、第一ベース2の下に固定されている。透光カバー15は、複数の発光素子3及びリフレクター14の全体を覆う。発光素子3からの光、及びリフレクター14で反射した光は、透光カバー15を透過して、照明装置1Aの外部へ照射される。透光カバー15は、発光素子3及びリフレクター14を、汚れあるいは水などから確実に保護する。透光カバー15を設けたことで、発光素子3の劣化あるいは故障を確実に防止することができる。透光カバー15は、光を正透過させる、透明材料で作られていることが望ましい。または、透光カバー15は、光を拡散透過させるものでもよい。透光カバー15は、例えば、ポリカーボネート樹脂、アクリル系樹脂、ポリスチレン樹脂などの樹脂材料、またはガラス材料で作られていてもよい。透光カバー15の表面に、経年劣化の抑制に有利な、例えばハードコート処理のようなコーティング処理が施されてもよい。透光カバー15は、防水性を有してもよい。透光カバー15と第一ベース2との接合部に、防水性を有するシール材または接着剤が備えられてもよい。当該シール材または接着剤は、例えば、軟性樹脂材料、シリコーン系などのシーリング材料、ゴム系材料などで構成されてもよい。
【0035】
図4に示すように、実施の形態1による照明システムは、照明装置1Aと、この照明装置1Aをユーザーが遠隔操作可能となるように構成された端末装置60とを備える。端末装置60の詳細については後で説明する。本実施の形態において電源装置7は、光源駆動回路7a及びファン駆動回路7bに加えて、制御部7eをさらに備える。制御部7eは、光源駆動回路7aを介して、光源部17を駆動する。制御部7eは、ファン駆動回路7bを介して、冷却ファン6を駆動する。制御部7eは、プロセッサ7f及びメモリ7gを備える。典型的には、制御部7eは、マイクロコンピュータを含んだ構成を有する。制御部7eは、電源筐体7d内に設けられている。制御部7eは、電子回路基板7cに設けられている。変形例として、制御部7eを構成する電子回路基板と、光源駆動回路7a及びファン駆動回路7bを構成する電子回路基板とが分離していてもよい。
【0036】
光源部17は、複数の発光素子3により構成される。図4の例では、光源部17において複数の発光素子3が直列方式で接続されている。この例に代えて、光源部17における複数の発光素子3は、並列方式で接続されていてもよいし、直並列方式で接続されていてもよい。
【0037】
光源駆動回路7aは、光源部17の発光素子3に電流を流す。光源駆動回路7aは、照明装置1Aの外部の交流電源100から供給される交流電力を直流電力に変換する電源回路を備える。電源回路は、例えば、半導体スイッチ素子を用いたスイッチング電源を備えるものでもよい。交流電源100は、典型的には商用電源である。光源駆動回路7aは、制御部7eからの指令に応じて、発光素子3に流れる電流を調整することで、発光素子3から発せられる光束を調整可能である。これにより、照明装置1Aによる照度及び輝度を調整可能である。
【0038】
光源部17の発光素子3の温度に相関する温度を以下「光源温度」と称する。光源温度センサ18は、光源温度を検出する。光源温度センサ18は、光源温度検出手段の例である。第一ベース2または放熱フィン4の温度は、発光素子3の温度に相関する。よって、光源温度センサ18を第一ベース2または放熱フィン4に取り付けることで光源温度を検出できる。あるいは発光素子3自体に光源温度センサ18を取り付けてもよい。光源温度センサ18により検出された光源温度の情報は、制御部7eに入力される。制御部7eは、光源温度センサ18により検出された光源温度の情報に基づき、光源駆動回路7a及びファン駆動回路7bを個別に制御可能である。
【0039】
ファン駆動回路7bは、制御部7eからの指令に応じて、冷却ファン6の電動機に電力を供給する。ファン駆動回路7bは、冷却ファン6の電動機に供給する電力の、電流、電圧及び周波数のうちの少なくとも一つを調整することで、冷却ファン6の回転速度を調整可能である。冷却ファン6の回転速度を以下「ファン速度」と称する。ファン速度を検出するファン速度センサ19が冷却ファン6に備えられている。ファン速度センサ19は、ファン速度検出手段の例である。
【0040】
以下の説明では、光源部17の発光素子3に供給される直流電流の電流値を「光源電流」と称する。ファン速度センサ19により検出されたファン速度の情報は、ファン駆動回路7bを介して、制御部7eに入力される。制御部7eは、ファン速度センサ19により検出されたファン速度の情報に基づき、光源駆動回路7aを制御することにより、光源電流を制御することができる。制御部7eは、光源温度センサ18により検出された光源温度の情報に基づき、光源駆動回路7aを制御することにより、光源電流を制御することができる。さらに、制御部7eは、当該光源温度の情報に基づき、ファン駆動回路7bを制御することにより、冷却ファン6のファン速度を制御することができる。
【0041】
図5は、発光素子3が発する光束と、光源電流と、光源温度との関係を示す図である。図5に示すように、発光素子3は、以下のような特性を有する。光源電流を増加させると光束が増加する。光源電流が等しい場合には、光源温度が高い条件よりも、光源温度が低い条件の方が、光束が大きくなる。所定の光束を得るためには、光源電流を制御すると共に、光源温度を制御する必要がある。
【0042】
本実施の形態では、光源温度の情報に基づき、制御部7eが光源駆動回路7aを制御することで、光源電流と光源温度の両方を制御することが可能である。以下、制御の例について説明する。
【0043】
(例1)前述の通り、所定の光束を得るためには、光源電流と光源温度の両方を制御する必要がある。例えば、光源電流が一定となるように光源駆動回路7aを制御した場合には、光源温度の変化に応じて光束が変化するため、光源温度を一定にする必要がある。この場合、制御部7eは、光源温度センサ18により検出される光源温度が一定となるように、ファン駆動回路7bにより冷却ファン6のファン速度を制御することで、光源温度を一定にすることができる。つまり、光源電流が一定かつ光源温度が一定となるように、制御部7eが光源駆動回路7a及びファン駆動回路7bを制御することにより、一定の光束が得られる照明装置1Aを提供することができる。一定の光束を得ることで、一定の照度及び輝度が得られる。変形例として、制御部7eは、光源温度センサ18により検出される光源温度が一定となるように、冷却ファン6のオン/オフを制御してもよい。
【0044】
(例2)別の例として、光源温度が所定温度以下の範囲で照明装置1Aが点灯している場合を想定する。この所定温度とは、発光素子3の使用可能な温度範囲内であると共に、発光素子3をこの所定温度で長時間点灯させた場合に、所期の光束が得られ、所期の寿命時間を達成できるような温度である。光源温度が所定温度以下の範囲で照明装置1Aが点灯している場合には、光源温度が低いほど光源電流を低くし、光源温度が高いほど光源電流を高くするように、制御部7eが光源駆動回路7a及びファン駆動回路7bを制御することにより、一定の光束が得られる。一定の光束を得ることで、一定の照度及び輝度が得られる。この例2によれば、冷却ファン6の運転時間及びファン速度の少なくとも一方を低減できる。その結果、冷却ファン6の寿命を延長することができ、照明装置1Aの信頼性をさらに向上できる。
【0045】
制御部7eは、端末装置60との間でデータ通信が可能となるように構成されている。制御部7eと端末装置60との間の通信方式は、有線通信でもよいし無線通信でもよい。端末装置60は、ユーザーが操作するための操作部61と、文字、図形、キャラクタ等を表示することで情報を報知するディスプレイ62とを備える。操作部61には、例えば、押しボタンまたはキーが含まれていてもよい。端末装置60は、ユーザー操作に応じて、例えば、照明装置1Aの点灯、消灯、調光などに関する指令を制御部7eに送信可能である。ディスプレイ62は、報知手段の例である。例えばタッチスクリーンにより操作部61及びディスプレイ62が一体に構成されてもよい。端末装置60は、ディスプレイ62に加えて、またはディスプレイ62に代えて、例えば音声出力装置などの他の報知手段を備えてもよい。端末装置60は、部屋の壁などに固定されるものでもよい。端末装置60は、持ち運び可能な携帯端末でもよい。端末装置60と制御部7eとが直接的に通信可能でもよい。端末装置60と制御部7eとが、例えば照明制御システムのコントローラのような他の機器を介して、間接的に通信可能でもよい。
【0046】
制御部7eは、冷却ファン6の故障に関する事象、冷却ファン6の寿命に関する事象、及び光源部17の寿命に関する事象のうちの、少なくとも一つの事象を検出可能である。以下の説明では、制御部7eが検出可能な当該事象を「特定事象」と称する。冷却ファン6に関する特定事象が発生した場合には、冷却ファン6を点検、修理、または交換する必要があると考えられる。光源部17に関する特定事象が発生した場合には、光源部17を点検、修理、または交換する必要があると考えられる。以下の説明では、冷却ファン6及び光源部17の少なくとも一方を、点検、修理、または交換することを「メンテナンス」と総称する場合がある。特定事象が発生した場合には、制御部7eは、少なくとも一時的に、通常点灯モードに代えて報知点灯モードで光源部17を点灯させる。報知点灯モードによる照明状態と、通常点灯モードによる照明状態とは、人の視覚により識別可能である。よって、報知点灯モードで光源部17を点灯させることで、特定事象の発生をユーザーに確実に知らせることができる。すなわち、報知点灯モードで光源部17を点灯していることをユーザーが視認すると、ユーザーは、メンテナンスが必要であることを知ることができる。
【0047】
端末装置60は、報知点灯モードをユーザーが解除するための操作を受け付け可能である。端末装置60は、光源部17が報知点灯モードで点灯することを解除するための解除指令を、ユーザー操作に応じて送信可能である。ユーザーは、報知点灯モードによる報知を終了させたい場合には、端末装置60を操作することにより、端末装置60から解除指令を送信させることができる。制御部7eは、解除指令を受信する。解除指令を受信した後は、制御部7eは、光源部17を報知点灯モードで点灯させないようにする。解除指令を受信した後は、制御部7eは、光源部17を通常点灯モードで点灯させるようにする。
【0048】
報知点灯モードによる照明状態は、通常点灯モードによる照明状態と比べて、ユーザーの視覚に対する影響が異なる。このため、報知点灯モードで光源部17が点灯しているときには、照明装置1Aにより照明される空間の利用に対して支障を来たす可能性がある。特定事象の発生をユーザーに一旦知らせた後は、報知点灯モードで光源部17を点灯させる必要性は小さい。報知点灯モードによる報知を確認したユーザーは、端末装置60から解除指令を送信させることで、報知点灯モードによる報知を終了させ、光源部17を通常点灯モードで点灯させることができる。これにより、特定事象が発生した後にも、照明装置1Aにより照明される空間を、支障なく利用することが可能となる。
【0049】
特定事象が発生した場合に、すぐに照明装置1Aのメンテナンスを行うことができるとは限らない。特に、工場、倉庫、体育館、競技施設などの高い天井に照明装置1Aが設置されているような場合には、足場を組んだりする必要があるため、準備のための期間が必要である。本実施の形態であれば、ユーザー操作に応じて端末装置60から解除指令を送信させることで、特定事象が発生してからメンテナンスを実行するまでの期間に、照明装置1Aにより照明される空間を、支障なく利用することが可能となる。
【0050】
図6は、実施の形態1において照明装置1Aの制御部7eが実行する処理を示すフローチャートである。制御部7eは、本フローチャートの処理を周期的に繰り返し実行する。
【0051】
ステップS1で、制御部7eは、特定事象が検出されたかどうかを判断する。なお、特定事象を検出するための処理については後で説明する。特定事象が検出されていない場合には、処理はステップS1からステップS2へ進み、制御部7eは、光源部17が通常点灯モードで点灯するように光源駆動回路7aを制御する。ステップS2の後、制御部7eは、今回の処理サイクルを終了する。これに対し、ステップS1で特定事象が検出された場合には、処理はステップS3へ進み、制御部7eは、光源部17が報知点灯モードで点灯するように光源駆動回路7aを制御する。
【0052】
処理は、ステップS3からステップS4へ進み、制御部7eは、端末装置60から送信された解除指令を受信しているかどうかを判断する。解除指令を受信していない場合には、処理はステップS3に戻り、報知点灯モードが継続される。これに対し、ステップS4で解除指令を受信した場合には、処理は、ステップS5へ進み、制御部7eは、報知点灯モードを解除する。報知点灯モードが解除された場合には、それ以降、制御部7eは、光源部17を報知点灯モードで点灯させることなく、光源部17を通常点灯モードで点灯させるように、光源駆動回路7aを制御する。ステップS5の後、制御部7eは、今回の処理サイクルを終了する。
【0053】
以下、制御部7eが特定事象を検出するための処理の例について説明する。
(例1)制御部7eは、以下のようにして、冷却ファン6の故障を特定事象として検出してもよい。制御部7eがファン駆動回路7bを介して冷却ファン6を運転するように指令している状態で、ファン速度センサ19により検出されたファン速度がゼロまたは非常に低速である場合には、冷却ファン6が故障していると考えられる。よって、制御部7eは、ファン速度センサ19により検出されたファン速度を基準と比較することで、冷却ファン6の故障を検出できる。高い天井に照明装置1Aが設置されているような場合には、冷却ファン6の停止または動作の状態を直接に視認することが困難であるので、冷却ファン6の故障にユーザーが気付くことは困難である。そのような場合においても、上記のようにすることで、冷却ファン6の故障を自動で検出できる。
【0054】
なお、冷却ファン6の異常が検出された場合には、制御部7eは、冷却ファン6の異常がない場合よりも光源電流が低くなるように光源駆動回路7aを制御してもよい。冷却ファン6の異常が検出された場合には、制御部7eは、光源温度センサ18で検出される光源温度が所定温度以下になるように、光源電流を低減させてもよい。上記のようにすることで、冷却ファン6の異常が発生した場合に、光源温度が大幅に上昇することを確実に防止できるので、発光素子3の熱劣化を確実に防止できる。
【0055】
(例2)制御部7eは、以下のようにして、冷却ファン6の寿命を特定事象として検出してもよい。冷却ファン6が備える電動機は、軸受を有する。一般に、軸受の寿命は、積算運転時間または積算回転数に依存すると考えられる。制御部7eは、ファン速度センサ19により検出したファン速度と、冷却ファン6の運転時間とに基づいて、冷却ファン6の積算回転数を計算できる。制御部7eは、冷却ファン6の積算運転時間または積算回転数が基準を超えると、冷却ファン6が寿命に達していること、すなわち冷却ファン6を交換すべき時期が到来していることを検出する。上記のようにすることで、冷却ファン6が経年劣化によって故障に至る前に、ユーザーに冷却ファン6の交換を促すことが可能となる。
【0056】
(例3)制御部7eは、以下のようにして、光源部17の寿命すなわち発光素子3の寿命を特定事象として検出してもよい。光源部17の寿命は、光源電流と、光源温度と、光源部17の点灯時間とに依存すると考えられる。光源電流が大きいほど光源部17の寿命が短くなる傾向がある。光源温度が高いほど光源部17の寿命が短くなる傾向がある。光源駆動回路7aは、光源電流を検出する光源電流検出回路を備える。光源電流検出回路は、光源電流検出手段の例である。制御部7eは、光源電流検出回路により検出される光源電流と、光源温度センサ18により検出される光源温度と、光源部17の点灯時間とに基づいて光源部17の寿命を検出できる。制御部7eは、光源部17の積算点灯時間を計算できる。この際に、制御部7eは、光源電流の違いによる影響を補正するための重み付けと、光源温度の違いによる影響を補正するための重み付けとを付加して、光源部17の積算点灯時間を計算する。制御部7eは、その積算点灯時間が基準を超えると、光源部17が寿命に達していること、すなわち光源部17を交換すべき時期が到来していることを検出する。上記のようにすることで、光源部17が経年劣化によって故障に至る前に、ユーザーに光源部17の交換を促すことが可能となる。変形例として、制御部7eは、光源電流及び光源温度の情報を用いることなく、光源部17の点灯時間を単純に積算した積算点灯時間に基づいて光源部17の寿命を検出してもよい。光源電流及び光源温度の変化の少ない使用環境であれば、当該変形例によっても光源部17の寿命を精度良く検出することが可能である。
【0057】
図7は、報知点灯モードのときの光源電流の変化の第一の例を示す図である。なお、図7から図9において、横軸のtは時間を示し、縦軸のIは光源電流を示す。図7に示す第一の例においては、以下のようになる。報知点灯モードは、光源部17の点滅を繰り返すモードとなる。制御部7eは、光源電流が、ゼロと、ゼロよりも大きい一定値とに周期的に変化するように、光源駆動回路7aを制御する。光源部17の点滅の周期は、人の視覚により点滅を感知できるような長さとされる。図7では、光源電流を矩形波として変化させている。変形例として、光源電流が、ゼロと、ゼロよりも大きい値との間で徐々に変化するようにしてもよい。
【0058】
図8は、報知点灯モードのときの光源電流の変化の第二の例を示す図である。この第二の例においては、以下のようになる。報知点灯モードは、光源部17の光出力の強弱を繰り返すモードとなる。制御部7eは、光源電流が、第一の値と、第一の値よりも大きい第二の値とに周期的に変化するように、光源駆動回路7aを制御する。光源部17の光出力の強弱を繰り返す周期は、光出力の強弱の変化を人の視覚により感知できるような長さとされる。図8では、光源電流を矩形波として変化させている。
【0059】
図9は、報知点灯モードのときの光源電流の変化の第三の例を示す図である。この第三の例は、上記第二の例の変形例である。第三の例は、光源電流が、第一の値と、第一の値よりも大きい第二の値との間で徐々に変化すること以外は、第二の例と同じである。
【0060】
通常点灯モードは、明るさが時間的に一定であるように人の視覚に感じられるモードである。上記のように光源部17の点滅または光出力の強弱を繰り返すモードを報知点灯モードとすることで、ユーザーが通常点灯モードとの違いを容易かつ確実に識別することができる。このため、特定事象の発生をユーザーに確実に知らしめることができる。
【0061】
変形例として、報知点灯モードにおいて光源部17から照射される光の色と、通常点灯モードにおいて光源部17から照射される光の色とが異なるように、制御部7eが光源駆動回路7aを制御してもよい。例えば、発光色の異なる複数種類の発光素子3を光源部17に設け、発光色の異なる発光素子3からの光量の割合を、報知点灯モードと通常点灯モードとの間で異ならせることで、報知点灯モードの光色と、通常点灯モードの光色とを異ならせることができる。この変形例の場合、ユーザーは、光源部17から照射される光の色の違いによって、報知点灯モードと通常点灯モードとを容易かつ確実に識別できる。通常点灯モードの光色が白色領域である場合に、報知点灯モードの光色が、例えば赤色領域、緑色領域、黄色領域、または青色領域のような、白色領域以外の領域になるようにしてもよい。報知点灯モードの光色と通常点灯モードの光色とが異なる場合には、報知点灯モードでの明るさが時間的に一定であるように人の視覚に感じられるようにしてもよい。あるいは、報知点灯モードの光色と通常点灯モードの光色とを異ならせ、かつ、報知点灯モードで光源部17の点滅または光出力の強弱を繰り返してもよい。そのようにすることで、ユーザーは、報知点灯モードが通常点灯モードとは異なることを極めて容易かつ確実に識別することができる。
【0062】
特定事象が検出された場合に、制御部7eは、光源部17を常に報知点灯モードで点灯させるようにしてもよい。あるいは、特定事象が検出された場合に、制御部7eは、光源部17を一時的に報知点灯モードで点灯させ、それ以外のときには通常点灯モードで光源部17を点灯させるようにしてもよい。光源部17を一時的に報知点灯モードで点灯させれば、ユーザーに特定事象の発生を知らせることができる。このため、必ずしも光源部17を常に報知点灯モードで点灯させる必要はないからである。
【0063】
特定事象が発生した場合に、制御部7eは、予め定められたタイミングのときに報知点灯モードで光源部17を点灯させ、当該タイミング以外のときには通常点灯モードで光源部17を点灯させるようにしてもよい。例えば以下のようにしてもよい。第一の例として、照明装置1Aの点灯開始から所定時間の間だけ報知点灯モードで光源部17を点灯させ、その後は通常点灯モードで光源部17を点灯させてもよい。第二の例として、所定の時間間隔で報知点灯モードで光源部17を点灯させ、それ以外のときは通常点灯モードで光源部17を点灯させてもよい。例えば、30分間隔、あるいは1時間間隔で、数分間、報知点灯モードで光源部17を点灯させ、それ以外のときは通常点灯モードで光源部17を点灯させてもよい。第三の例として、所定の時刻において報知点灯モードで光源部17を点灯させ、それ以外のときは通常点灯モードで光源部17を点灯させてもよい。
【0064】
制御部7eは、冷却ファン6の故障に関する事象、冷却ファン6の寿命に関する事象、及び光源部17の寿命に関する事象のうちの二種以上の事象を特定事象として検出可能でもよい。以下の説明では、制御部7eが少なくとも二種の特定事象を検出可能であるものとする。そして、制御部7eが検出する二種の特定事象を「第一特定事象」及び「第二特定事象」と呼ぶことにする。この場合において、以下のようにしてもよい。制御部7eは、報知点灯モードとして、第一報知点灯モード及び第二報知点灯モードを有する。第一報知点灯モードによる照明状態と、第二報知点灯モードによる照明状態とは、人の視覚により識別可能である。例えば、以下のようにしてもよい。前述した報知点灯モードのうち、光源部17の点滅を繰り返すモードを第一報知点灯モードとし、光源部17の光出力の強弱を繰り返すモードを第二報知点灯モードとしてもよい。または、第一報知点灯モードにおいて光源部17から照射される光の色と、第二報知点灯モードにおいて光源部17から照射される光の色とが異なるように、制御部7eが光源駆動回路7aを制御してもよい。
【0065】
第一特定事象が発生した場合には、制御部7eは、少なくとも一時的に、通常点灯モードに代えて第一報知点灯モードで光源部17を点灯させる。第二特定事象が発生した場合には、制御部7eは、少なくとも一時的に、通常点灯モードに代えて第二報知点灯モードで光源部17を点灯させる。このようにすることで、以下の効果が得られる。ユーザーは、第一報知点灯モードか第二報知点灯モードかを視覚により容易に識別できるので、第一特定事象と第二特定事象とのどちらの事象が発生したのかを容易かつ確実に知ることができる。冷却ファン6の故障に関する事象と冷却ファン6の寿命に関する事象との少なくとも一方の事象を第一特定事象とし、光源部17の寿命に関する事象を第二特定事象としてもよい。このようにすることで、ユーザーは、冷却ファン6の故障または寿命に関する事象が発生したのか、光源部17の寿命に関する事象が発生したのかを容易かつ確実に知ることができる。
【0066】
特定事象が発生した場合に、特定事象の発生を端末装置60によってユーザーに報知してもよい。例えば、以下のようにしてもよい。特定事象が検出されると、制御部7eは、特定事象の発生を端末装置60から報知させるための指令を送信する。当該指令を受信した端末装置60は、例えばディスプレイ62による表示、あるいは音声出力装置からの音声により、特定事象の発生をユーザーに報知する。このようにすることで、特定事象の発生をユーザーに対してより確実に報知することが可能となる。複数種類の特定事象を制御部7eが検出可能である場合には、そのうちのどの特定事象が発生したのかを端末装置60からユーザーに報知してもよい。
【0067】
照明装置1Aが点灯している時間帯には、冷却ファン6が運転されているので、第一ベース2に埃は堆積しにくい。しかしながら、照明装置1Aが消灯している時間帯である消灯時間帯には、第一ベース2に埃が堆積する可能性がある。消灯時間帯としては、例えば深夜時間帯が挙げられる。また、照明装置1Aが使用されている工場または倉庫のような施設の休日が消灯時間帯に相当してもよい。上記施設の連休または長期休暇の期間が消灯時間帯に相当してもよい。その場合、消灯時間帯は、複数日間に渡る。制御部7eは、光源駆動回路7aを介して光源部17の点灯を制御するものであるので、消灯時間帯を検出できることは言うまでもない。また、例えば上記施設の休日のような、消灯時間帯に関する情報が制御部7eに記憶されていてもよい。
【0068】
制御部7eは、消灯時間帯のうちの少なくとも一部の時間帯において冷却ファン6を運転させるように、ファン駆動回路7bを制御してもよい。これにより、以下の効果が得られる。消灯時間帯に第一ベース2に付着した埃を、冷却ファン6の風によって吹き飛ばして除去することができる。それゆえ、第一ベース2への埃の堆積を防止できるので、第一ベース2の放熱効率の低下を防止できる。その結果、発光素子3の温度が高くなることをより確実に防止できる。
【0069】
制御部7eは、消灯時間帯の中で冷却ファン6が運転されるときのファン速度が、照明装置1Aが点灯している時間帯でのファン速度よりも高くなるように、ファン駆動回路7bを制御してもよい。このようにすることで、消灯時間帯において第一ベース2に埃が堆積することをより確実に防止できる。照明装置1Aが点灯している時間帯には、ユーザーが近くにいる可能性が高いため、ファン速度を高くすると、冷却ファン6の騒音がユーザーに聞こえる可能性がある。これに対し、消灯時間帯、特に長時間に渡る消灯時間帯であれば、ユーザーは不在と考えられるため、ファン速度を高くしても、冷却ファン6の騒音が問題となることはない。
【0070】
制御部7eは、照明装置1Aが消灯している時間が、基準を超えた場合に、第一ベース2への埃の堆積を防止するべく、冷却ファン6を一時的に運転させるように制御してもよい。当該基準は、例えば、12時間、24時間などとしてもよい。
【0071】
照明装置1Aが使用される環境または照明装置1Aからの光を受ける環境に関する情報を検出する環境センサ(図示省略)から受け取った情報に基づいて制御部7eが光源駆動回路7a及びファン駆動回路7bを制御してもよい。すなわち、環境センサで検出された情報に基づいて、制御部7eが、発光素子3の点灯、消灯、調光などを制御したり、冷却ファン6の動作を制御したりしてもよい。環境センサは、例えば、環境の気温を検出する気温センサ、環境の明るさを検出する明るさセンサ、環境にいる人を検出する人感センサのうちの少なくとも一つでもよい。例えば、以下のようにしてもよい。
【0072】
環境センサとしての気温センサにより気温を検出し、気温が比較的高い場合には、気温が比較的低い場合に比べて、冷却ファン6のファン速度が高くなるように制御部7eが制御してもよい。環境センサとしての明るさセンサにより環境の明るさを検出し、環境の明るさが一定になるように照明装置1Aからの光出力を制御部7eが増減してもよい。環境センサとしての人感センサが人を検出した場合に、制御部7eが照明装置1Aを点灯させてもよい。人感センサが人を検出していない場合に、制御部7eが照明装置1Aを減光または消灯させてもよい。
【0073】
さらに、本実施の形態1によれば、以下のような効果を奏する。
(効果1)冷却ファン6を照明装置1Aの側面に配置したことで、照明装置1Aの内部に冷却ファン6を設置する空間を設ける必要がない。仮に、放熱フィン4の上、または電源装置7の上にファンを配置すると、ファンの設置空間を設ける必要があり、かつ、少なくともファンの厚さ寸法の分だけ、照明装置1Aの高さ寸法が大きくなる。そのような構成に比べて、照明装置1Aの高さ寸法を小さくすることができる。その結果、照明装置1Aを天井などに設置する際の施工性が良好になる。さらに、地震のときに照明装置1Aの振幅を低減でき、耐震性を向上できる。
【0074】
(効果2)冷却ファン6により、第一ベース2、放熱フィン4、及び電源装置7からの熱の散逸を促進できる。これにより、発光素子3及び電源装置7の両方を効果的に冷却できる。その結果、発光素子3の高効率化、長寿命化、及び大光束化が図れる。また、第一ベース2及び放熱フィン4からなるヒートシンクの小型化及び軽量化が図れる。さらに、電源装置7の小型化及び高効率化が可能となる。
【0075】
(効果3)冷却ファン6を照明装置1Aの側面に配置したことで、平行に配置された板状の複数の放熱フィン4により、効果的に風路を形成できる。平行に配置された板状の複数の放熱フィン4を含むヒートシンクは、簡易的かつ安価な製造方法により製造できる。例えば、押出成形により当該ヒートシンクを製造することもできる。これに対し、ヒートシンクの上にファンを配置する構成の場合には、効果的に風路を確保するためには、コストが比較的高いピンフィンを設けたり、重量化しやすい鋳造型のヒートシンクを選択したりせざるを得ない可能性がある。
【0076】
(効果4)電源装置7において、発光素子3を点灯させる光源駆動回路7aと、冷却ファン6を駆動するファン駆動回路7bとの双方を制御部7eが制御可能であることで、以下のような効果が得られる。設置環境に合わせて、冷却ファン6を適切に駆動できる。照明装置1Aの周囲の温度、あるいは光源温度に応じて、冷却ファン6のファン速度を制御できる。例えば工場のような、高温になりやすい環境においても、発光素子3及び冷却ファン6の長寿命化が可能となる。
【0077】
(効果5)冷却ファン6を照明装置1Aの側面に配置したことで、照明装置1Aの組み立てが容易となる。冷却ファン6の有無で製品展開することが容易であり、製品の標準化に寄与する。例えば、冷却ファン6を備えず、器具光束が1万ルーメンである照明装置に対して、冷却ファン6を付加することで、光源電流を増やすことが可能となり、例えば器具光束が1万5千ルーメンの照明装置1Aを達成できる。このように、冷却ファン6の有無により、異なる性能の照明装置を簡易かつ低コストで製造できる。
【0078】
(効果6)照明装置1Aを上から見たときに、第一ベース2の外縁の内側に電源筐体7dの全体が位置する。これにより、以下のような効果が得られる。照明装置1Aの実質的な占有空間を削減できるので、省スペースで照明装置1Aを配置できる。照明装置1Aの重量バランスが良好になるので、地震のときの照明装置1Aの振幅を低減でき、耐震性をさらに向上できる。また、照明装置1Aを上から見たときに、第二ベース5の外縁の内側に電源筐体7dの全体が位置する。これにより、上記効果をさらに顕著に奏することができる。
【0079】
実施の形態1では、冷却ファン6の吹出口から気流が吹き出す方向が第一ベース2に対して平行になるように冷却ファン6を配置している。これに対する変形例として、図示を省略するが、冷却ファン6の吹出口から気流が吹き出す方向が第一ベース2に対して斜めになるように、冷却ファン6の吹出口を斜め下に向けて冷却ファン6を配置してもよい。そのようにすることで、以下の効果が得られる。冷却ファン6の吹出口からの気流を第一ベース2に対してさらに効率良く当てることができる。これにより、高温となる第一ベース2から熱をさらに効率良く散逸させることができるので、発光素子3の温度をさらに低くできる。
【0080】
実施の形態2.
次に、図10を参照して、実施の形態2について説明するが、前述した実施の形態1との相違点を中心に説明し、同一部分または相当部分については説明を簡略化または省略する。図10は、実施の形態2による照明システムが備える照明装置1Bを斜め上から見た斜視図である。
【0081】
図10に示すように、実施の形態2による照明装置1Bが備える冷却ファン6は、実施の形態1よりもやや高い位置に設置されている。冷却ファン6の上端は、第二ベース5よりも高い位置にある。冷却ファン6の下端は、第一ベース2と第二ベース5との間の高さにある。冷却ファン6は、電源筐体7dに対して、2本のねじ16により固定されている。冷却ファン6は、電源筐体7dに対向する部分と、第一通気口8に対向する部分とを有する。
【0082】
冷却ファン6により発生する気流のうちの一部の気流は、電源筐体7dの表面に当たる。電源筐体7dは、第一通気口8と同じ方向を向く側面を有する。冷却ファン6により発生する気流のうちの一部の気流は、電源筐体7dの当該側面に当たる。冷却ファン6により発生する気流のうちの残りの気流は、実施の形態1の気流と同じように、第一通気口8から、第一ベース2と第二ベース5との間の空間に流入し、第二通気口9から外部へ排出される。
【0083】
実施の形態2によれば、実施の形態1と類似の効果に加えて、さらに以下の効果が得られる。冷却ファン6により発生する気流のうちの一部の気流が、電源筐体7dの表面に当たることで、電源筐体7dの表面からの熱の散逸をさらに促進できる。その結果、電源装置7が備える電気部品の温度をさらに低くすることができ、電源装置7の効率をさらに向上できる。また、冷却ファン6が比較的高い位置にあることで、放熱フィン4の上側部分、すなわち放熱フィン4の先端部分に、より多くの冷却風が流れる。これにより、発光素子3の放熱が改善する効果も奏する。
【0084】
冷却ファン6は、第二ベース5には固定されておらず、電源筐体7dにねじ16で固定されている。第二ベース5の四辺のうちの冷却ファン6に対向する辺のリブ5bが設けられていない。本実施の形態であれば、第二ベース5に冷却ファン6をねじ16で固定する必要がないので、第二ベース5のリブ5bを省略できる。これにより、第二ベース5を軽量化及び低コスト化することができ、ひいては照明装置1Bの軽量化及び低コスト化が図れる。
【符号の説明】
【0085】
1A,1B 照明装置、 2 第一ベース、 3 発光素子、 4 放熱フィン、 5 第二ベース、 6 冷却ファン、 7 電源装置、 7a 光源駆動回路、 7b ファン駆動回路、 7c 電子回路基板、 7d 電源筐体、 7e 制御部、 8 第一通気口、 9 第二通気口、 10 支柱、 11 第一サポート、 12 第二サポート、 13 ケーブル、 14 リフレクター、 15 透光カバー、 17 光源部、 18 光源温度センサ、 19 ファン速度センサ、 60 端末装置、 61 操作部、 62 ディスプレイ、 100 交流電源
図1
図2
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図8
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図10