特許第6784461号(P6784461)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6784461
(24)【登録日】2020年10月27日
(45)【発行日】2020年11月11日
(54)【発明の名称】木造建築構造躯体
(51)【国際特許分類】
   E04B 1/26 20060101AFI20201102BHJP
   E04B 1/58 20060101ALI20201102BHJP
【FI】
   E04B1/26 A
   E04B1/26 G
   E04B1/58 509J
【請求項の数】7
【全頁数】14
(21)【出願番号】特願2016-215063(P2016-215063)
(22)【出願日】2016年11月2日
(65)【公開番号】特開2018-71269(P2018-71269A)
(43)【公開日】2018年5月10日
【審査請求日】2019年7月4日
(73)【特許権者】
【識別番号】000183428
【氏名又は名称】住友林業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100096611
【弁理士】
【氏名又は名称】宮川 清
(72)【発明者】
【氏名】長島 泰介
【審査官】 下井 功介
(56)【参考文献】
【文献】 特開平10−227066(JP,A)
【文献】 特開2013−189762(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
E04B1/26、1/38〜1/61
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
水平に設定したX軸方向に配置された木製のX方向梁と、該X方向梁を支持する木製の柱と、を備える複数のX方向ラーメン構造体と、
水平で前記X軸と直角に設定したY軸方向に配置された木製のY方向梁と、該Y方向梁を支持する木製の柱と、を備える複数のY方向ラーメン構造体と、を有し、
複数の前記X方向梁と、複数の前記Y方向梁又は該Y方向梁の軸線方向に力の伝達が可能に該Y方向梁と接続された複数のY方向の延長梁とが、前記X方向ラーメン構造体又は前記Y方向ラーメン構造体の前記柱間で交差して互いに接合されていることを特徴とする木造建築構造躯体。
【請求項2】
複数の前記X方向ラーメン構造体と複数の前記Y方向ラーメン構造体との少なくとも一部は、
前記柱が、水平断面が長方形で該柱が支持する前記梁の軸線方向に長辺を有する扁平柱であり、
前記扁平柱が支持する前記梁は、該扁平柱の両側から該扁平柱を挟むように接合された一対の横架部材からなり、
前記横架部材は、前記扁平柱に対して該横架部材の軸線方向への変位が拘束されるとともに、
前記扁平柱の水平断面の短辺を含む2つの側面に接合金具がそれぞれ固定され、
一対の前記横架部材の双方は、該接合金具を介して該扁平柱に対する上下方向の変位が拘束されている、ラーメン構造体であることを特徴とする請求項1に記載の木造建築構造躯体。
【請求項3】
水平に設定したX軸方向に配置された木製のX方向梁と、該X方向梁を支持する木製の柱と、を備える複数のX方向ラーメン構造体と、
水平で前記X軸と直角に設定したY軸方向に配置された木製のY方向梁と、該Y方向梁を支持してY方向の水平力に抵抗する耐力壁と、を備えた複数のY方向耐力構造体と、を有し、
複数の前記X方向梁と、複数の前記Y方向梁又は該Y方向梁の軸線方向に力の伝達が可能に該Y方向梁と接続された複数のY方向の延長梁とが、前記X方向ラーメン構造体の前記柱間で交差して互いに接合されていることを特徴とする木造建築構造躯体。
【請求項4】
複数の前記X方向ラーメン構造体の少なくとも一部は、
前記柱が、水平断面が長方形で該柱が支持する前記X方向梁の軸線方向に長辺を有する扁平柱であり、
前記扁平柱が支持する前記梁は、該扁平柱の両側から該扁平柱を挟むように接合された一対の横架部材からなり、
前記横架部材は、前記扁平柱に対して該横架部材の軸線方向への変位が拘束されるとともに、
前記扁平柱の水平断面の短辺を含む2つの側面に接合金具がそれぞれ固定され、
一対の前記横架部材の双方は、該接合金具を介して該扁平柱に対する上下方向の変位が拘束されている、ラーメン構造体であることを特徴とする請求項3に記載の木造建築構造躯体。
【請求項5】
前記接合金具は、一対の前記横架部材間で、該横架部材の上面の高さから下面の高さまでの範囲に固定されていることを特徴とする請求項2又は請求項4に記載の木造建築構造躯体。
【請求項6】
前記扁平柱は、前記梁が接合された位置より上方に及ぶ高さを有するものであり、
前記梁が接合された位置より上方で、前記梁と平行に配置された上層梁が前記扁平柱に接合され、
前記上層梁は、前記扁平柱と曲げモーメントの伝達が可能に接合されていることを特徴とする請求項2、請求項4又は請求項5に記載の木造建築構造躯体。
【請求項7】
複数の前記X方向ラーメン構造体は、互いに対向するように設けられた第1のX方向ラーメン構造体と第2のX方向ラーメン構造体とを含み、 前記Y方向ラーメン構造体又は前記Y方向耐力構造体が有する前記柱又は前記耐力壁は、第1のX方向ラーメン構造体と第2のX方向ラーメン構造体との間の双方が対向する範囲の背面側にのみ設けられていることを特徴とする請求項1から請求項6までのいずれかに記載の木造建築構造躯体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、木材からなる柱と木材からなる梁等の横架材とをラーメン構造として構成された木造建築構造躯体に関するものである。
【背景技術】
【0002】
柱と梁等の横架材とを曲げモーメントの伝達が可能に結合したラーメン構造が木造建築物においても提案されており、例えば特許文献1、特許文献2又は特許文献3に記載されているものがある。
特許文献1に記載されている構造は、木製の柱の側面に木製の梁を突き当て、曲げモーメントの伝達が可能となるように接合したものである。梁は柱の周囲の複数の方向から端面を突き当てて柱に接合されている。このラーメン構造は、いわゆる柱勝ち構造となっており、多層階の建築物に適用したときに柱を通し柱とすることができる。
【0003】
一方、特許文献2に記載されているラーメン構造は、木製の柱の上端面に木製の梁を載せ掛けて曲げモーメントの伝達が可能となるように接合したものである。このラーメン構造は、門型のいわゆる梁勝ち構造となっており、構造用のパネルと組み合わせて建築物の構造躯体を形成するものとなっている。
また、特許文献3に記載されている骨組み構造は、柱と梁とを重ね合わせて剛結合された井桁形状の骨格構造体を複数組み合わせたものであり、骨格構造体の張り出した梁の先端部を互いに接合することによって立方体又は直方体に構築するものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2012−188816号公報
【特許文献2】特開2004−143779号公報
【特許文献3】特開2006−144465号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1に記載のラーメン構造では、多層階の建築物等において複数の階層に連続する通し柱を用いることができるが、これに接合する梁は通し柱の両側に連続する梁とすることができない。つまり、それぞれの柱間で梁は分割されたものとなっている。そして、柱と梁との接合部では、梁が複数の方向から一つの柱に接合されることが多く、接合部の構造が複雑となる。
一方、特許文献2に記載のラーメン構造では、柱上に架け渡される梁は柱の位置を越えて連続する構造とすることができるが、多層階の建築物等において複数の階層に連続する通し柱とすることができない。そして、ラーメン構造体がパネルと組み合わされるものとなっており、屋内に広い空間を確保したり、間取りの自由度を確保したりすることが難しくなっている。
【0006】
また、特許文献3に記載の骨組み構造では、井桁形状となった骨格構造体の張り出した梁の先端部を互いに接合して囲いを形成するように立方体又は直方体に組み立てている。このような構造では、大規模な構造として地震等の水平方向力に抵抗可能な構造とするのが難しい。
【0007】
本発明は、上記のような事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、複数のラーメン構造体を簡単な構造で組み合わせて、全方向の水平力に強固に抵抗するラーメン構造の木造建築構造躯体を得ること、又はこれに加えて複数の階層に連続する通し柱及び柱の両側方に連続する連続梁を用いたラーメン構造の木造建築構造躯体を得ることである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するために、請求項1に係る発明は、 水平に設定したX軸方向に配置された木製のX方向梁と、該X方向梁を支持する木製の柱と、を備える複数のX方向ラーメン構造体と、 水平で前記X軸と直角に設定したY軸方向に配置された木製のY方向梁と、該Y方向梁を支持する木製の柱と、を備える複数のY方向ラーメン構造体と、を有し、 複数の前記X方向梁と、複数の前記Y方向梁又は該Y方向梁の軸線方向に力の伝達が可能に該Y方向梁と接続された複数のY方向の延長梁とが、前記X方向ラーメン構造体又は前記Y方向ラーメン構造体の前記柱間で交差して互いに接合されている木造建築構造躯体を提供する。
【0009】
この木造建築構造躯体では、複数のX方向梁と複数のY方向梁又は延長梁とが互いに接合されることにより、X方向梁とY方向梁又は延長梁とが格子状に配列されて水平方向の構造体を構成する。この水平方向の構造体内ではX方向梁及びY方向梁又は延長梁によって水平方向の力が円滑に伝達される。そして、梁のそれぞれがラーメン構造体を形成しているので、地震等により水平方向の力が作用したときに、X方向梁を含むX方向ラーメン構造体及びY方向梁を含むY方向ラーメン構造体がそれぞれ水平力のX方向成分及びY方向成分に抵抗するものとなる。したがって、梁が格子状に組み合わされた水平方向の構造体に作用する全方向の水平力に対して、複数のラーメン構造体が一体となって強固に抵抗できる建築物の構造躯体となる。また、X方向梁とY方向梁との接合位置は柱間となっており、交差する2つの梁の接合部は梁と柱との接合部と分離することができる。これによりX方向梁とY方向梁との接合構造及びX方向梁又はY方向梁と柱との接合構造を簡単な構造とすることができる。
【0010】
請求項2に係る発明は、請求項1に記載の木造建築構造躯体において、 複数の前記X方向ラーメン構造体と複数の前記Y方向ラーメン構造体との少なくとも一部は、 前記柱が、水平断面が長方形で該柱が支持する前記梁の軸線方向に長辺を有する扁平柱であり、 前記扁平柱が支持する前記梁は、該扁平柱の両側から該扁平柱を挟むように接合された一対の横架部材からなり、 前記横架部材は、前記扁平柱に対して該横架部材の軸線方向への変位が拘束されるとともに、 前記扁平柱の水平断面の短辺を含む2つの側面に接合金具がそれぞれ固定され、 一対の前記横架部材の双方は、該接合金具を介して該扁平柱に対する上下方向の変位が拘束されている、ラーメン構造体とする。
【0011】
この木造建築構造躯体では、木製の柱の中間部分で、該柱の両側へ連続する連続梁と該柱とが接合され、扁平な柱に対して梁が2つの離れた位置で上下方向の変位が拘束されるので、扁平な柱に対して梁の角度変化が拘束される。つまり、離れた2つの位置で互いに反対方向に作用する上下方向の力によって、梁と扁平な柱との間で曲げモーメントの伝達が可能となる。このように梁と柱とが接合されることにより、これらの間で曲げモーメントの伝達が可能なラーメン構造とすることができる。したがって、柱を複数の階層に及ぶ通し柱にするとともに、該柱に連続梁を接合することが可能となる。これにより、複数の階層に及ぶ通し柱及び連続梁を用いたラーメン構造であって、全方向の水平力に強固に抵抗することが可能な木造建築構造躯体が実現可能となる。また、扁平梁と柱との接合部では、梁が扁平な柱の断面の長辺方向に離れた2つの位置で上下方向の変位が拘束されるものとなっているので、小さな拘束力で接合部に作用する大きな曲げモーメントに耐え得るものとなる。
【0012】
請求項3に係る発明は、 水平に設定したX軸方向に配置された木製のX方向梁と、該X方向梁を支持する木製の柱と、を備える複数のX方向ラーメン構造体と、 水平で前記X軸と直角に設定したY軸方向に配置された木製のY方向梁と、該Y方向梁を支持してY方向の水平力に抵抗する耐力壁と、を備えた複数のY方向耐力構造体と、を有し、 複数の前記X方向梁と、複数の前記Y方向梁又は該Y方向梁の軸線方向に力の伝達が可能に該Y方向梁と接続された複数のY方向の延長梁とが、前記X方向ラーメン構造体の前記柱間で交差して互いに接合されている木造建築構造躯体を提供するものである。
【0013】
この木造建築構造躯体では、複数のX方向梁と複数のY方向梁又は延長梁とが格子状に組み合わされ、互いに結合されるので、これらの梁が水平方向の構造体を構成する。そして、梁のそれぞれがラーメン構造体又は耐力構造体を形成しているので、地震等により水平方向の力が作用したときに、X方向梁を含むX方向ラーメン構造体及びY方向梁を含むY方向の耐力壁がそれぞれ水平力のX方向成分及びY方向成分に抵抗するものとなる。したがって、梁が格子状に組み合わされた水平方向の構造体に作用する全方向の水平力に対して、複数のラーメン構造体と複数の耐力構造体とが一体となって強固に抵抗できる木造建築構造躯体となる。また、X方向ラーメン構造体の柱は、X方向梁とY方向梁との接合部と分離してX方向梁と接合することができ、簡単な接合構造で全方向の水平力に抵抗可能な構造躯体とすることができる。
【0014】
請求項4に係る発明は、請求項3に記載の木造建築構造躯体において、 複数の前記X方向ラーメン構造体の少なくとも一部は、 前記柱が、水平断面が長方形で該柱が支持する前記X方向梁の軸線方向に長辺を有する扁平柱であり、 前記扁平柱が支持する前記梁は、該扁平柱の両側から該扁平柱を挟むように接合された一対の横架部材からなり、 前記横架部材は、前記扁平柱に対して該横架部材の軸線方向への変位が拘束されるとともに、 前記扁平柱の水平断面の短辺を含む2つの側面に接合金具がそれぞれ固定され、 一対の前記横架部材の双方は、該接合金具を介して該扁平柱に対する上下方向の変位が拘束されている、ラーメン構造体とする。
【0015】
この木造建築構造躯体では、木製の柱の中間部分で、該柱の両側へ連続するX方向の連続梁と該柱とを接合し、これらの間で曲げモーメントの伝達が可能なラーメン構造とすることができる。したがって、柱を複数の階層に及ぶ通し柱にするとともに、該柱に連続梁を接合することが可能となり、変形が少なく強固なX方向のラーメン構造体が得られる。また、X方向梁は扁平柱の断面の長辺方向に離れた位置で上下方向の変位が拘束されるものとなっているので、小さな拘束力で接合部に作用する大きな曲げモーメントに耐え得るものとなる。つまり、離隔する2つの点で梁の上下方向の変位を拘束することによって曲げモーメントを扁平柱に伝達する構造となっており、小さな拘束力で曲げモーメントに抵抗することが可能となる。
【0016】
請求項5に係る発明は、請求項2又は請求項4に記載の木造建築構造躯体において、 前記接合金具は、一対の前記横架部材間で、該横架部材の上面の高さから下面の高さまでの範囲に固定されているものとする。
【0017】
この木造建築構造躯体では、接合金具が梁を構成する一対の横架部材の間に収まり、梁が屋内で露出する構造としても接合金具が目立つことはなく、屋内の仕上がりを良好なものとすることができる。また、接合金具が一対の横架部材の間にあることにより点検や補修を容易に行うことが可能となる
【0018】
請求項6に係る発明は、請求項2、請求項4又は請求項5に記載の木造建築構造躯体において、 前記扁平柱は、前記梁が接合された位置より上方に及ぶ高さを有するものであり、 前記梁が接合された位置より上方で、前記梁と平行に配置された上層梁が前記扁平柱に接合され、 前記上層梁は、前記扁平柱と曲げモーメントの伝達が可能に接合されているものとする。
【0019】
この木造建築構造躯体では、複数の階層に及ぶ通し柱に複数層の梁が曲げモーメントの伝達が可能に接合され、通し柱と該通し柱の両側に連続する連続梁とによってラーメン構造が形成される。柱と梁との接合部においては曲げ変形が生じやすくなるが、接合部で柱及び梁が連続していることによって構造体の変位を小さく抑えることが可能となる。したがって、変形量の小さい強固な構造とすることができる。
【0020】
請求項7に係る発明は、請求項1から請求項6までのいずれかに記載の木造建築構造躯体において、 複数の前記X方向ラーメン構造体は、互いに対向するように設けられた第1のX方向ラーメン構造体と第2のX方向ラーメン構造体とを含み、 前記Y方向ラーメン構造体又は前記Y方向耐力構造体が有する前記柱又は前記耐力壁は、第1のX方向ラーメン構造体と第2のX方向ラーメン構造体との間の双方が対向する範囲の背面側にのみ設けられているものとする。
【0021】
この木造建築構造躯体では、2つのX方向ラーメン構造体間には柱を設けることなく、複数のX方向ラーメン構造体と複数のY方向ラーメン構造体又はY方向耐力構造体とを結合した構造躯体とすることができる。したがって、2つのX方向ラーメン構造体の間に柱のない広い空間を形成するとともに、この空間の周囲に設けた柱を含むラーメン構造体又はこの空間の周囲に設けた耐力壁を含む耐力構造体によって全方向の水平力に対して大きな耐力を有する構造躯体とすることが可能となる。
なお、上記木造建築構造躯体は、3つ以上のX方向ラーメン構造体を含む場合であって、第2のX方向ラーメン構造体と第3のX方向ラーメン構造体とが互いに対向するように設けられているときに、第2のX方向ラーメン構造体と第3のX方向ラーメン構造体との間にY方向ラーメン構造体又はY方向耐力構造体の柱が設けられているものも含む。つまり、互いに対向するいずれか2つのX方向ラーメン構造体の間隔を他の互いに隣り合う2つのX方向ラーメン構造体の間隔より大きくして、この間にはY方向ラーメン構造体又はY方向耐力構造体の柱を設けることなく、大きな空間を形成することを可能とするものである。そして、Y方向ラーメン構造体又はY方向耐力構造体の柱は、上記大きな間隔をあけて2つのX方向ラーメン構造体が対向する領域の外側の任意の位置に設けることができるものである。
【発明の効果】
【0022】
以上説明したように、本発明の木造建築構造躯体では、複数のラーメン構造体を簡単な構造で接合して全方向の水平力に対して強固に抵抗できる建築物の構造躯体とすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
図1】本願発明の一実施形態である木造建築構造躯体を示す概略斜視図である。
図2図1に示す木造建築構造躯体を構成するラーメン構造体の柱と梁との接合構造を示す概略斜視図である。
図3図2に示す接合構造の、梁を接合する前の柱の状態を示す概略斜視図である。
図4図3に示す柱と接合される梁の接合前の状態を示す概略斜視図である。
図5図2に示す接合構造の、本図(b)中に示すA−A線における断面図である。
図6図2に示す接合構造の分解斜視図である。
図7図2に示す接合構造の、本図(b)中に示すB−B線における矢視図である。
図8】本願発明の他の実施形態である木造建築構造躯体の一部を示す概略斜視図である。
図9】本願発明の他の実施形態である木造建築構造躯体を示す概略斜視図である。
図10】本願発明の他の実施形態である木造建築構造躯体を示す概略斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下、本発明の実施の形態を図に基づいて説明する。
図1は、本発明に係る木造建築構造躯体の一実施形態を示す概略斜視図である。
この構造躯体は、木製の柱と木製の梁とを曲げモーメントの伝達が可能に接合したラーメン構造体を複数組み合わせて主要部が構成されている。ラーメン構造体は、図1中に示す水平に設定したX軸に沿った方向に梁を有するX方向ラーメン構造体群1と、X軸と直角で水平に設定したY軸に沿った方向に梁を有するY方向ラーメン構造体群2とを含むものである。
【0025】
X方向ラーメン構造体群1に含まれる第1のX方向ラーメン構造体11と第2のX方向ラーメン構造体12とは所定の間隔をあけて対向するように設けられ、これらのX方向ラーメン構造体11,12が有するX方向梁31,32の上に4つの主径間梁33がY軸方向に架け渡されている。
Y方向ラーメン構造体群2に含まれる4つのY方向ラーメン構造体21は、第2のX方向ラーメン構造体12の背面側つまり第1のX方向ラーメン構造体11が設けられた側と反対側に配列して設けられている。そして、それぞれのY方向ラーメン構造体21は、Y方向梁41の軸線がX方向ラーメン構造体11,12の複数の柱32間又は柱が設けられた範囲の外側を通過する位置に設けられている。
Y方向ラーメン構造体21が有するY方向梁41は、第2のX方向ラーメン構造体12が有するX方向梁31−2の上で、主径間梁33と端面を突き合わせ、軸力の伝達が可能となるように接続されて、主径間梁33が延長梁として機能するものとなっている。
【0026】
第1のX方向ラーメン構造体11と第2のX方向ラーメン構造体12とが有する柱は、水平な断面の形状がX方向梁31の軸線方向に長く、これと直角方向に短い扁平な長方形となった扁平柱32である。X方向梁31は扁平柱32を両側から挟み込むように接合される一対の横架部材31a,31bからなるものであり、それぞれの横架部材31a,31bは、断面の形状が上下方向に長く、横方向に短い長方形となっている。X方向梁31は上記扁平柱32の中間部分に接合され、相互間で曲げモーメントの伝達が可能とするものであり、これによってラーメン構造体として機能するものとなっている。
一方、Y方向ラーメン構造体21も同様に扁平柱42と一対の横架部材41a,41bからなるY方向梁41とが、扁平柱42の中間部分で曲げモーメントの伝達が可能に接合されたものである。
【0027】
上記主径間梁33は、一対の横架部材33a,33bからなるものであり、それぞれの横架部材33a,33bは、断面の形状が上下方向に長く、横方向に短い長方形となっている。これらの横架部材33a,33bは、Y方向梁41を構成する横架部材41a,41bと同じ幅を有し、幅方向に同じ間隔に保持されたものであるが、第1のX方向ラーメン構造体11のX方向梁31−1と第2のX方向ラーメン構造体12のX方向梁31−2との間では梁高が拡大され、広く設定された第1のX方向ラーメン構造体11と第2のX方向ラーメン構造体12との間に架け渡されて、これらの主径間梁33上に作用する荷重を支持することができるものとなっている。
【0028】
上記主径間梁33はY方向梁41と同一の軸線上にあって、軸線方向の力を伝達することが可能に接合されるとともに、これらと直角方向に配置されるX方向梁31と交差し、互いに接合されている。これによりX方向梁31と接続されたY方向梁41及び主径間梁33とが格子状に接合され、水平方向に広がりを有する水平方向構造体を形成している。この水平方向構造体を、X方向ラーメン構造体11,12の扁平柱32及びY方向ラーメン構造体21の扁平柱42が支持するものとなっており、これらの扁平柱32,42は、X方向梁31とY方向梁41又は主径間梁33との接合位置から外れた位置で支持するものとなっている。
また、主径間梁33、X方向梁31又はY方向梁41の上には、床材として機能する面部材(図示しない)が固定され、水平方向に広がりを有する上記水平方向構造体の変形を拘束するものとなっている。
【0029】
X方向ラーメン構造体11,12の扁平柱32とX方向梁31との接合構造及びY方向ラーメン構造体21の扁平柱42とY方向梁41との接合構造は、次のようなものとなっている。なお、以下の説明はX方向ラーメン構造体11の扁平柱32とX方向梁31との接合について説明するが、Y方向ラーメン構造体21についても同様に接合されるものである。
扁平柱32と一対の横架部材31a,31bからなるX方向梁31との接合は、図2に示すように、扁平柱32の断面の長辺を含む側面(以下、長辺方向側面32a)に一対の横架部材31a,31bが扁平柱32を挟み込むように当接して接合されたものである。そして、扁平柱32の長辺方向側面32aで該横架部材31a,31bが支持され、該横架部材の軸線方向の変位が拘束されるとともに、扁平柱32の断面の短辺を含む側面(以下、短辺方向側面32b)に固定された柱側接合金具51を介して横架部材31a,31bの扁平柱32に対する上下方向の相対的な変位が拘束されるものである。
【0030】
図3は、X方向梁31を接合する前の扁平柱32の状態を示す概略斜視図であり、図4は、X方向梁31を構成する横架部材31a,31bの扁平柱32と接合される前の状態を示す概略斜視図である。
図3に示すように扁平柱32には、長辺方向側面32aの幅方向における中央部であって横架部材31a,31bが当接される領域の下部に梁支持凸部52が設けられている。この梁支持凸部52は、金属からなる矩形断面の棒状部材が扁平柱32を貫通して2つの長辺方向側面32aから端部が突き出したものである。また、上記梁支持凸部52の上方であって横架部材31a,31bが当接される領域の上部には、受け金物53が取り付けられている。受け金物53は扁平柱32に固定され、長辺方向側面32aより張り出した位置で上方に向けて立ち上げられた受け板53aを備えている。
【0031】
また、扁平柱の短辺方向側面32bには、接合されるX方向梁31の上面の高さから下面の高さまでの範囲内に柱側接合金具51が固定されている。柱側接合金具51は、扁平柱32に取り付けるためのプレート51aと、このプレートから突出するように固定された連結用ブロック51bとを備えている。
プレート51aは扁平柱32にねじ込まれるビス、釘又はラグスクリュー等を挿通するための複数の小孔がプレートのほぼ全域に分布して設けられている。
連結用ブロック51bは、プレート51aの両側縁に沿った位置で上下方向のほぼ中央部に設けられている。すなわち扁平柱32に接合される一対の横架部材31a,31bの互いに対向する面と近接した位置に、それぞれ設けられている。それぞれの連結用ブロック51bは、鉛直方向に貫通するボルト孔51cを備えており、このボルト孔の内周面に雌ネジが形成されて、上方と下方との双方からボルトをねじ込むことができるものとなっている。
【0032】
一方、X方向梁31を構成する横架部材31a,31bには、図4に示すように、扁平柱32と当接される領域の下部であって長辺方向側面32aの幅方向における中央部に、切り欠き凹部62が形成されている。この切り欠き凹部62には、扁平柱32に設けられた梁支持凸部52が入り込み、横架部材31a,31bを下側から支持するとともに該横架部材の軸線方向の変位を拘束するものとなっている。また、扁平柱31が当接される領域の中央上部には、掛け金物63が取り付けられている。掛け金物63は、横架部材31a,31bの扁平柱32と当接する面に凹部68を設け、この凹部内に固定されている。そして、横架部材31a,31bの扁平柱32に当接される面に沿って上部から下方に突き出した掛け板63aを備えている。掛け板63aは扁平柱32に固定された受け金物53が有する受け板53aと掛け合わすことができるものである。つまり、受け板53aが掛け板63aを下側から抱え込むように保持するものとなっている。
【0033】
また、一対の横架部材31a,32bの互いに対向する側面の、扁平柱32の2つの短辺方向側面32bと隣接する位置には、梁側接合金具61がそれぞれ取り付けられている。この梁側接合金具61は、横架部材31a,31bに取り付けるためのプレート61aと、このプレート61aから突出するように固定された孔あきブロック61bとを備えている。
プレート61aは、柱側接合金具のプレート51aと同様に、扁平柱32にねじ込まれるビス、釘又はラグスクリュー等を挿通するための複数の小孔がプレート61aのほぼ全域に分布して設けられている。
孔あきブロック61bは、プレート61aの幅方向のほぼ中央であって上下に2つが間隔をあけて設けられ、扁平柱32の短辺方向側面32bと近接する位置に突き出している。この位置は、扁平柱32に固定された柱側接合金具51の連結用ブロック51bが突き出している位置の直上及び直下となっている。この孔あきブロック61bには上下方向に貫通孔61cが形成されており、この貫通孔61cは扁平柱32に取り付けられた柱側接合金具51の連結用ブロック51bに設けられたボルト孔51cと軸線が一致する位置に設けられたものである。
【0034】
このような扁平柱32と一対の横架部材31a,31bからなるX方向梁31とは次のように接合される。
X方向梁31を構成するそれぞれの横架部材31a,31bは、扁平柱32の両側からそれぞれ長辺方向側面32aに当接し、図5に示すように扁平柱32に設けられた梁支持凸部52が横架部材31a,31bの切り欠き凹部62に嵌まり込むように上方から該梁支持凸部52に載せ掛ける。これと同時に扁平柱32に固定されている受け金物53の受け板53aが横架部材31a,31bに固定されている掛け金物63の掛け板63aを抱え込むように掛け合わされる。これにより、横架部材31a,31bは梁支持凸部52によって支持されるとともに横架部材31a,31bの上部は受け金物53と掛け金物63とによって扁平柱32に当接する位置に保持され、横架部材31a,31bの側面が扁平柱32の長辺方向側面32aと対向した姿勢に維持される。ただし、このとき横架部材31a,31bは梁支持凸部52の軸線周り回転が拘束されたものではない。
【0035】
横架部材31a,31bが梁支持凸部52及び受け金物53と掛け金物63とによって保持された状態で、図6に示すように横架部材31a,31bに固定された梁側接合金具61と扁平柱32に固定された柱側接合金具51とが連結される。
横架部材31a,31bが梁支持凸部等によって支持され、横架部材31a,31bの側面が扁平柱の長辺方向側面32aに当接された状態では、図6中の一点鎖線で示すように梁側接合金具61の2つの孔あきブロック61bに設けられた鉛直方向の貫通孔61cと、柱側接合金具51の連結用ブロック51bに設けられたボルト孔51cとの中心線がほぼ一致するものとなる。したがって、上方から連結プレート64及びワッシャ65を装着して上側ボルト66を上側の孔あきブロックの貫通孔61cに挿通し、先端部を連結用ブロックのボルト孔51cにねじ込むことができる。一方、下方からも下側ボルト67を連結プレート64及びワッシャ65を装着して下側の孔あきブロックの貫通孔61cに挿通し、先端部を連結用ブロックのボルト孔51cにねじ込むことができる。そして、上側ボルト66と下側ボルト67との双方を締め付けることによって図7に示すように扁平柱32と梁31を構成する2つの横架部材31a,31bとが接合される。
なお、上記連結プレート64は、長方形の鋼プレートであって、長辺方向の両端部にボルト66,67を挿通することができる孔が設けられている。これらの孔にボルト66,67を挿通して連結用ブロックのボルト孔51cにねじ込むことによって一対の梁側接合金具51が連結プレート64によって連結されるものである。
【0036】
このように接合された扁平柱32と2つの横架部材31a,31bからなる梁31とは、次のように上下方向の相対的な変位が拘束されるものとなる。
梁側接合金具61及び柱側接合金具51を介して連結された位置でX方向梁31が扁平柱32に対して下方へ変位しようとするときには、扁平柱32に固定されている連結用ブロック51bと横架部材31a,31bに固定されている下側の孔あきブロック61bとが下側ボルト67によって連結されていることにより、X方向梁31の下方への相対的な変位が拘束される。一方、X方向梁31が扁平柱32に対して上方へ変位しようとするときには、扁平柱32に固定されている連結用ブロック51bと横架部材31a,31bに固定されている上側の孔あきブロック61bとが上側ボルト66によって連結されていることにより、X方向梁31の上方への相対的な変位が拘束される。
【0037】
なお、上記の接合構造において、上側ボルト66と下側ボルト67とに代えて一本の長いボルトとこのボルトにねじり合わされるナットとを用いるものであってもよい。このようなボルトとナットとを用いるときには、上方から連結プレート64及びワッシャ65を装着してボルトを上側の孔あきブロック61bの貫通孔61cに挿通し、連結用ブロック51bのボルト孔51cにねじ込む。さらに、このボルトを深くねじ込んでボルト孔51cを貫通させ、下側の孔あきブロック61bの貫通孔61cに挿通する。そして、下方からワッシャ65及び連結プレート64を装着してナットをねじり合わせ、締め付けることによってX方向梁31と扁平柱32とを接合することができる。
【0038】
このようにX方向梁31が扁平柱32の断面の長辺にほぼ相当する距離を隔てた2つの位置で上下方向の変位が拘束されることにより、X方向梁31と扁平柱32との間の相互間で曲げモーメントの伝達が可能となる。そして、扁平柱32とX方向梁31とがラーメン構造体を構成するものとなる。
【0039】
また、このようにX方向梁31と扁平柱32とが接合されたラーメン構造体11,12では、扁平柱31の両側に連続するX方向梁31を扁平柱31の中間部分に接合することとができ、X方向梁31を連続梁とするとともに扁平柱32を複数の階層に連続する通し柱とすることができる。したがって、図8に示すように複数の通し柱34に対して上下に複数の梁35,36を接合することによって多層のラーメン構造体とすることができ、これらを組み合わせることによって全方向の水平力に対して多層のラーメン構造で抵抗する木造建築構造躯体とすることができる。
【0040】
以上に説明した、図1に示す木造建築構造躯体では、X方向梁31と扁平柱32との接合構造及びY方向梁41と扁平柱42との接合構造が、図2から図7に示すように扁平柱32,42と一対の横架部材からなる梁31,41とを接合するものであるが、他の接合構造を採用してラーメン構造体を形成するものであってもよい。例えば図9に示す木造建築構造躯体は、Y方向ラーメン構造体70のY方向梁71と柱72とを、いわゆる梁勝ち構造として接合したものである。このようなY方向梁71と柱72との接合には、柱の端部に軸線方向にスクリュー部材(図示しない)をねじ込むとともにY方向梁71の接合部には鉛直方向にスクリュー部材(図示しない)をねじ込んでおき、接合金具等を介してこれらのスクリュー部材を連結する構造を採用することができる。
【0041】
なお、図9に示す木造建築構造躯体のX方向ラーメン構造体73,73は、図1に示す木造建築構造躯体のX方向ラーメン構造体と同じものが採用されている。また、2つのX方向ラーメン構造体73,73間に架け渡された主径間梁76も図1に示す木造建築構造躯体と同様に一対の横架部材を平行に支持したものである。この主径間梁76とY方向梁71との接続は、X方向ラーメン構造体73のX方向梁74上で主径間梁76を構成する一対の横架部材間にY方向梁71を挟み込み、ボルト(図示しない)で締め付けるものとなっている。
【0042】
一方、本発明の木造建築構造躯体は、ラーメン構造体のみの組み合わせによって構成されるものに限らず、一部に耐力壁を備えた耐力構造体を採用することができる。図10に示す木造建築構造躯体では、Y方向の水平力に対して耐力壁82を含む耐力構造体81で抵抗するものとしている。上記耐力壁82は、Y方向梁83を支持する2つの柱84,84間に面部材85を固定したものである。この他、筋交いを用いるものであってもよい。
この木造建築構造躯体でも、X方向は図1に示す木造建築構造躯体と同様の複数のラーメン構造体86によって水平方向の力に抵抗するものとなっている。
【0043】
なお、本発明において、X軸及びY軸は発明の説明を明確にするために設定したものであって、図1図9及び図10中に示す方向に限定されるものではない。例えば、図1図9及び図10中に示すX軸方向にY軸を、図中に示すY軸方向にX軸を設定することもできる。
また、本発明は、以上に説明した実施の態様に限定されるものではなく、本発明の範囲内で様々な態様で実施をすることができるものである。
【符号の説明】
【0044】
1:X方向ラーメン構造体群, 2:Y方向ラーメン構造体群,
11,12:X方向ラーメン構造体,21:Y方向ラーメン構造体,
31:X方向梁, 31a,31b:X方向梁を構成する一対の横架部材, 32:X方向梁を支持する扁平柱, 32a:扁平柱の長辺方向側面, 32b:扁平柱の短辺方向側面, 33:主径間梁, 33a,33b:主径間梁を構成する一対の横架部材, 34:通し柱, 35,36:梁,
41:Y方向梁, 41a,41b:Y方向梁を構成する一対の横架部材, 42:Y方向梁を支持する扁平柱,
51:柱側接合金具, 51a:柱側接合金具のプレート, 51b:連結用ブロック, 51c:ネジ孔, 52:梁支持凸部, 53:受け金物, 53a:受け板,
61:梁側接合金具, 61a:梁側接合金具のプレート, 61b:孔あきブロック, 61c:貫通孔,62:切り欠き部, 63:掛け金物, 63a:掛け板, 64:連結プレート, 65:ワッシャ, 66:上側ボルト, 67:下側ボルト, 68:凹部,
70:Y方向ラーメン構造体, 71:Y方向梁、 72:柱, 73:X方向ラーメン構造体, 74:X方向梁, 75:扁平柱, 76:主径間梁,
81:Y方向耐力構造体, 82:耐力壁, 83:Y方向梁, 84:柱, 85:面部材, 86:X方向ラーメン構造体
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10